| > 「内政要素」の中身に関しては、また次回にでも。
いきなり「内政要素」と、漠然に語っても何なので、
とりあえず、構想にあったモノを順序立てて書いてみましょうかねえ?
では先ず最初に、当初の構想案であった
軍事要素が空爆と核開発のみの「経済(貿易)特化版」を紹介します。
ゲームの作りとしては、今のモノと結構違いますねえ。
エリア分けは、あれほど詳細に分割されたものではなく、
東アジア・西ヨーロッパ・北アメリカなど、かなり大雑把な分け方で、
プレイ国数も、「G7+BRICs+NEXT11+α」で30〜40カ国程度とし、
それ以外の国はエリアごとにまとめて、単なる「市場」とする構想でした。
簡単に言えば、「国内・域内・隣接域・隣接外」と簡潔に分ける事で、
輸送コストや関税、自由貿易圏などを解り易く表現すると。
軍事面も、空爆実施は域内限定とする事で、海外基地の必要性を出したり、
核ミサイルも、中距離弾・長距離弾・大陸弾道弾の3段階に分け、
射程距離をそれぞれ域内・隣接域・隣接外に対応させるよう考えていました。
続いて、具体的な経済部分に関してですが、
要素を幾らか統合したものの、大枠としてはあまり変わりません。
「農業」は、「穀物・牧畜・水産」に、
「工業」は、「衣服・製鉱・機械」に、
「石油」は、「化石燃料・バイオ燃料・原子力」に、
「金属」は、「主要鉱物・希少金属・ウラン」に、
「金融」は、「国債・株式・不動産」に分け、
その他に、もしも社会保障など内政要素も付け加えるなら、
「水道・電気・物流」の「生活インフラ」と、
「通信・教育・医療」の「文化インフラ」もと考えてました。
実を言えば、現在の「勝利条件が支持率」という発想は、
この時の「貿易+内政」の構想案に、端を発してたりします。
単純に貿易ゲームであれば、「どれだけ儲けたか」で良いですからねえ。
ちなみにこの時点では、従来同様「1ターン1カ月」と考えていた為、
先進度や各生産値などは、そこまで大きく変動せず、
需要量や供給量が変動したりという事を考えていました。
例えば穀物なら、人間の食料と、牧畜のエサと、バイオ燃料の原料とで、
それぞれの需要量により相場価格が変動したり、
各エリアの天候次第で、需要量や供給量が変動を起こしたり、
季節が逆な南半球の農業国が、輸出で有利だったりという感じでしょうか。
ウランがあっても、原発が無ければ宝の持ち腐れだったり、
原油(化石燃料)も、精油(製鉱)にならなければ使えなかったり、
物品を貯蔵する倉庫(物流)により、交易の仲買いを行ったりと、
原材料輸出や加工貿易、中継貿易の概念も一緒に入れておくなどして、
まあ元々は、本当に「貿易ゲーム」の構想だったんですよ。
ただし、これだけですと、
国内の需要を満たす為に輸入したり、利益を得る為に輸出したりという、
貿易本来の主旨から外れるかな?という思いもありまして、
その為に、「内政要素の追加」と言うオプションも考えていたと。
せっかく様々な業種を設定している訳ですから、
各業種の労働者に、失業者や扶養層も加えて人口に投影させれば、
需給ギャップや社会保障の重圧なども表現できそうですしね。
例えば同じ工業労働人口でも、先進度に応じて生産量と製造費が変わり、
生産した商品を幾らで売るかの価格設定で、売れる量も変わり、
安過ぎる値段を付けてしまうと、製造費の方が上回って赤字となり、
かと言って高価格や作り過ぎで売れ残れば、今度は在庫維持費が掛かり、
生産量を減らすべく労働者を減らすと、失業者によって社会保障が増え、
社会保障額を減らすと、政権の支持率が下がり・・・とか考えてました。
あとは「景気指数」も入れて、景気によって消費量(需要)が増減し、
それによって、生産量(供給)も影響を受けたり、金融関連も変動したり、
景気を下支えする為に、赤字国債を出しても「公共工事」をしたりとかですか。
でもまあ、「貿易+内政」と主要テーマが2つもあると簡潔じゃないですし、
また内政に追われて、本来のテーマである貿易が疎かになっては意味無いので、
あくまでオプションと考え、第一弾から入れるつもりは有りませんでした。
以上、最初の構想案を長々と説明しましたが、
「軍事要素をそのまま残す」という事になった為、いろいろと変わりましたね。
まず最初に、軍事要素を入れるとなると、
ここ5年10年の間い、そこまでの大きなモノが発生する可能性は低く、
現実味を持たせるなら、30年50年のスパンだろうと言う事で、
「1ターン1カ月」から、「1ターン1年」に仕様を変更。
これにより、天候イベントなどの要素は取り外し、
先進度や人口、各生産値の変動域も大幅アップ。
またエリア分けが、全12区分という大雑把なモノから全250区分に戻され、
各3つに細分されていた農業や工業などの要素も1つに統合し、
軍事圧力や難民、治安などの、軍事に付随する要素を加えました。
当然、オプションである「内政要素」は付けられていません。
ですが、軍事要素を残した事で、
「地政学」を主要テーマにしたWW2オンラインの特色が色濃く残り、
国際政治の3要素(経済・外交・軍事)のうち、
経済を重視した「地経学」を表現するには適した形となった為、
「交易ルート」という概念を加える事を思い立ったと。
簡単に言えば、現在では国同士の距離に関係なく貿易しているモノを、
特定の距離に応じてしか貿易できなくするシステムですね。
例えば、先進度が60%なら交易距離は「6」などと設定する事で、
エリアごとの距離値は「海:1」「平野:1」「高地:2」として、
両国の首都が、その距離内なら貿易が行えるって感じですね。
こうする事で、良い立地のエリアは中継貿易地として栄える事が出来ます。
物品過剰を解決する為に、「倉庫」要素を入れても良いですしね。
また、陸上エリアでは「関税」を設定して、貿易の通行料を取ったり、
海軍を公海に動かして「海上封鎖」をする事で、貿易を邪魔したり、
同じ「経済会議」に属する事で、関税や封鎖の対象外になれたりと、
まあ、当初の「経済特化版」とは、また違った貿易ゲームとはなりますが、
これはこれでアリのような気もします。
と、確か更新がストップする前には、こんな話をしてたんですよねえ?
まあ、その気になれば、「貿易+内政」も「交易ルート」も、
今のゲームに付け加える事は可能ではありますが、
何でもかんでもブチ込めば良いって訳でも無いですからねえ・・・・
ゲームと言うのは、出来るだけシンプルな方が良いと、個人的には思いますし。
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