| > そうすると兵種というか、僕が言ったものは大名間の装備の違いぐらいですかね?
> 個人的には、ゲーム的に、例えば
> 足軽10長槍1等と表示して表わされている画面がみてみたい気がしますけど。
う〜ん、何と説明すれば良いんですかねえ・・・・
まず最初に、足軽とは基本的に、馬に乗れず徒歩で戦う兵士で、
自分の土地は持たず、雇い主から給料を貰っている下級武士です。
そんな足軽の中でも、それなりの給料を雇い主から貰い、
自ら足軽を雇っているのが、中級武士である足軽大将です。
そして、自らの領地を持ち、その収入で足軽を雇い、
馬にも乗れて、大名に会えるのが上級武士の侍大将だと。
まあ必ずしもこの定義が当てはまる訳では無いですが、大体こんな感じです。
で、足軽自体は安い給料で雇われ、武士と農民の中間みたいな存在ですから、
当たり前ながら、自らの武器や防具を揃える事は困難です。
ですので、例えば300石取りの侍大将であれば、所属する大名から、
「お前は足軽を10人、長槍を5本、鉄砲を3丁揃えろ」って具合に、
領地の大きさに比例して、揃える兵数や武器のノルマを課される訳です。
まあ、金銭的に余裕のある大名や武将であれば、
一括でドカンと、武器や防具を揃えたりする事も出来ますが、
大体は結構その辺もバラバラで、それが更に寄せ集まるって感じですね。
で、長槍を持てば長槍足軽、弓を持てば弓足軽、鉄砲を持てば鉄砲足軽であり、
中には専門職も居たでしょうが、基本的には単なる同じ足軽です。
> > > そこまで細部も扱うなら、戦闘フェイズを別途用意する必要がありますから。
> やはり、ここまでやると集団ゲームにはなりませんよね。
> 僕はどちらかというと、戦闘フェイズは省略してほしい気がします笑
とは言え戦国の華は、やはり「合戦」にありますからねえ。
「信長の野望」と「天下統一」の人気を分けたのも、その部分にあると思います。
あとは、武将の顔グラフィックの有無でしょうか?
システム的に良く出来ていても、気持ちを盛り上げる要素も大きいですし。
> > ちなみに、この辺の「戦国時代の戦闘描写」は、
> > 劇場版クレヨンしんちゃんの「アッパレ戦国大合戦」で、
> > 結構しっかりと描かれたりしています(笑)。
> あれって年代としてはいつぐらいの設定なんでしょうね?
劇中で、しんのすけの手紙に「天正2年」という言葉が出て来るので、
西暦に直すと「1574年」という事になります。
1574年となると、信玄が死に、足利義昭が京を追われた次の年ですね。
> > 従属する側からすれば、単に「寄らば大樹の陰」ですし、
> > 従属させる側から言えば、単に「費用対効果の問題」ですので。
> でも費用対効果のみを考慮すると例えば江戸時代の場合はすべての大名を譜代大名と御三家系列にしてしまえばいいわけでして、
> 実際おそらく関ヶ原の戦いのあとの何十年のスパンで交代させていくで考えれれば出来たと思うんです。
では何故、それをやらなかったのでしょう?
結論から言うと、「出来なかった」から。
もしくは、「無理してやっても割が合わなかった」から。
簡単に「大名を交代させる」と言いますが、
潰される側の大名が「はい、そうですか」と大人しく従うでしょうか?
従わずに蜂起すれば、それを武力で鎮圧する為に莫大な費用が掛かる訳で、
増援に駆け付ける他大名にも、恩賞を与えなければなりません。
しかし、恩賞が少なければ恨みを買い(鎌倉幕府滅亡の遠因)、
逆に多ければ、新たな敵を育てるだけです(室町幕府滅亡の遠因)。
しかも大名を取り潰せば、失業した大量の浪人が出て治安が悪化しますし、
次々に潰せば、残った大名の不信感が募って、政情不安定になります。
また、ここまでやって、仮に親藩や譜代の大名を増やしたとして、
今度は彼らが力を付ける事で、内部での紛争や権力争いが激しくなるだけです。
最高実力者にとって、最も恐ろしい存在とは、
自分の座を狙う血縁者と、権力を握る側近たちなのですから。
結局、行く所まで行けば、中国の歴代王朝のような中央集権体制ですが、
日本の武士と言うのは、そうした朝廷の中央集権支配に対し、
土地を支配し、兵を持つ事で、そうした構造を引っ繰り返した訳です。
ですから、武家政権が中央集権を行うなど、そもそも無理な話であり、
だからこそ明治維新による中央集権の始まりは、武士の時代の終わりを意味した訳です。
でもまあ、江戸幕府は結構、大名家をかなり取り潰してはいるんですよ。
この辺は、鎌倉・室町両幕府の失敗を、よく学んだ家康の功績でしょうね。
関ヶ原の時に、98家を潰した家康は別格にしても、
秀忠・家光の2代でも、同じく98家もの大名を取り潰しています。
で、それをうまく行う為に使った手が「無嗣断絶&末期養子の禁」です。
簡単に言えば、後継ぎが居なければ取り潰し、
大名が危篤になって急に養子を迎えたりもダメ・・・って事ですね。
武力で強引に潰すのと違い、ルールを作って平和裏に潰す事ができ、
また時代が時代なので、結構バタバタと死ぬ為、バタバタ潰してったと。
それと豊臣系の大名は、微罪で領土を縮小した後、次の微罪で取り潰し、
ってケースが多かったですね(いきなり潰すと、蜂起しかねないので)。
あとは、将軍の息子を、大名の跡取り養子に押し込んだりですか。
まあ、こうした大量の取り潰しが、徳川260年の礎を築いたのは確かですが、
やり過ぎた面もあり、浪人による反乱や幕府転覆計画・老中暗殺計画が起きると、
家光以降の大名廃絶は、将軍12代の間で計60家と少なくなっています。
ちなみに、明治政府も1家だけ取り潰してますね↓
http://www.geocities.jp/kingo_chuunagon/flash/hayashi.html
> あとは、自分としては現代人の意思と当時の人の考え方の違いを埋めるために
別に人間は、時代によって変わったりしませんよ。
「利で動く」 ただそれだけです。
人間どころか、自然界の摂理がそうなんです。
まあ、時や場所や人の違いで、その「利の中身」が多少変化しても、
根本的な部分は、ほとんど変わる事はありません。
> どうしても、統一維持とそれへの挑戦に興味があるんです。
結局、前にも貼りましたが、やるのに一番適してるのは室町幕府ですよ。
と言う事で、1年前のやり取りをコピペ↓
> > > 特に室町時代ですと、三管四職の争奪戦あり、守護職の変更あり、戦争ありですので、
> > > 結構面白いと思いますよ。
> > > 各プレイヤーは、細川家や山名家などの一族としてまず登録して、
> > > 家の中で棟梁を目指すも良し、棟梁として幕府の役職を増やすも良し、棟梁を支えるも良し。
> > > もちろん、他家や一族から姫を貰って子供を増やし、自らの家系を繋げていくと。
> > でも仮に室町版が出来て「家の中」に何人かプレイヤーがいるとすると、
> > いくつか有力大名が居てその中でやるみたいになるんですかね?
> まあ、そう言う事ですよね。
> 室町時代に各国の守護職を務めた家って、数が限られてますので。
> 前回書いた「三管四職」というのは、
> 管領職に就ける斯波・細川・畠山の3家と、
> 侍所頭人に就ける赤松・京極・一色・山名の4家の事です。
> この他にも、今川家や武田家、大内家などがありますね。
> 戦国時代好きには、結構お馴染みの家が多いですよ。
> まあ戦国も後期になると、没落している家が多いですが(笑)。
> > ハッキリ言って、「統一」と「維持」とでは、
> > 対象とする時間のスパンが違いすぎます。
> 1ターン五年分としても60ターンかかるわけですが。
> そうすると大体3ターン程で天下統一し、あとをすべて統一維持ゲームに
> するわけですね・・・。
3ターンで天下統一できるゲームって、こんなの↓ですか?(笑)
http://www.geocities.jp/tokuou_douyo/sangokushi2002.html
正直言って、そんなのは「あっても邪魔」なレベルですよ。
ただ1人用であれば、1年1ターンで全時代を扱うゲームを考えた事はあります。
全世界が舞台であれば、全土を統一する事は先ず不可能ですし、
歴史人物を登場させることで、世界史の勉強にもなりますからねえ。
> ここまだきたら、単純に統一維持のゲームにした方が面白そうです。
> その場合は幕末希望です笑
幕末こそ、まさに壊す時代ですよ。
倒幕派はもちろん事と、幕府側だって大君制とか考えてましたし。
世界的にも、変わらなければ滅ぶ時代です。
と言いますか、そもそも日本史が舞台だと、政権維持のゲームは難しいですよ。
四方を海に囲まれてるので、外敵の存在が皆無に等しく、
一度安定すると、なかなか不安定になりませんので(良い事なんですけどね)。
「外敵脅威→軍備増強→出費増大→農民重税→飢饉発生→農民反乱→王朝滅亡」
という流れが必ずあるからこそ、中国の王朝をゲーム例に上げた訳です。
他にも、安定した体制が長年続く事で起きる、人間や制度の腐敗も要因ですが、
その辺をゲームでシステム化すると、プレイヤーからは理不尽に見えるでしょうしね。
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