| ▼ プロイセンさん
> > で、好みのジャンルとかが解りませんので、とりあえず私が見た中で、
> > 「ストーリー性(脚本の完成度)」が高かった近年の作品を挙げますと、
> 見てて面白いと感じた近年の作品は2009年の「東のエデン」とか、去年の「四畳半神話大系」ですかね。
> あとは「攻殻機動隊」や「げんしけん」ですかね。
では、NHK-BSで放送中の『へうげもの』とか、どうでしょう?
戦国時代を題材としながらも、「武」よりも「美」に力点を置き、
主人公の古田織部が、「出世欲」と「収集欲」の間で揺れる異色アニメです。
本放送の方は既に6話まで来ましたが、全39話なのでまだ大丈夫かと。
http://www9.nhk.or.jp/anime/hyouge/story/index.html
まあNHK製作なので、原作漫画のファンには色々と不満もあるでしょうが、
番組の最後には、「九十九茄子」「初花肩衝」「荒木高麗」など、
作中に出てきた茶道具の名品を紹介する、NHKならではのオマケがあります。
と言うか、どちらかと言うとこっちが本編?(笑)
http://www9.nhk.or.jp/anime/hyouge/meihin/archive01.html
あと、これは私も録っいてるだけで、まだ未見なのですが、
「東のエデン」や「四畳半神話大系」などと同じ、
ノイタミナ枠の『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』が、
噂で聞く限りでは、どうやら評判が良いみたいですね。
まあこちらは1クールでしょうから、今から乗るには遅いでしょうけど、
ともかく今期は「当たりが多い」みたいな話を、ネット上でも見掛けますよ。
▼ レッド・グローリアさん
> そしてそのしんちゃんですが最近とてもパワー不足な印象・・・
> なんというかオチが無いアニメになってしまったんですよねぇ、
> 昔はお下品なギャグというかオチもいろいろとあったのですが
> やっぱあのままだと五月蝿い人になんか言われてしまうのかなw?
まあアニメ(特に最近)は、オリジナル回が相当数を占めるでしょうからねえ。
近年は全く見ていないので、アニメの方がどうなっているかは解りませんが、
「まつざか先生が婚約するも、婚約者が海外で無差別爆破テロにあって死亡し、
自暴自棄になって死を望むようになり、酒に溺れて幼稚園も謹慎処分。
PTAは辞職させようとするも、野原一家や園児達の支えで立ち直り職場復帰。」
なんて原作最後の方のエピソードは、恐らくアニメ化してないと思います。
とは言え、こうした話を大多数の視聴者が今作に望んでいるかと言えば・・・・(笑)
今では「平成のサザエさん」などと呼ばれる『ちびまる子ちゃん』にしても、
第1期と第2期とで、アニメの作風が変わった事も要因にあるとは言え、
『クレヨンしんちゃん』が登場するまでは、
「子供に見せたくないアニメ」の代表格でしたからねえ。
結局、番組が長寿化して行けば、視聴者はお約束を望むようになり、
作家性のある原作漫画の方はまだしも、アニメはその要望に応えるので、
「マンネリ化」と「非刺激化」は、良くも悪くも付き物だとも思えます。
> 見なくなったと言いつつ世間一般からすると見ている部類ではあるでしょう(笑)
その辺は、私と同じでしょうね(笑)。
私の「年間6〜7本(週に2〜3本)」と言うのも、
アニオタというには少な過ぎるものの、一般的にはかなり多い視聴数でしょうし。
アニメに限らず、情報の収集癖や分析癖というオタク的な気質を自覚しているので、
まあ別に、そう思われる事にそこまでの抵抗感は無いのですが、
アニオタと言うには、把握している情報量が絶対的に足りないと捉えています。
不足する情報量の中で考察した所で、そこまで満足な結論には至らないですしね。
なので、これ以降ダラダラと書き連ねる長文も、非オタの駄文と思って下さい(笑)。
> 私自身はほのぼの日常が好きなタイプです。
> なので「けいおん」は割りとハマッて見てました。
私の場合、テレビ雑誌に載っていた数行の新作紹介文を読んで、
「ガールズ・バンド版のBECK?」みたいな感じでチェックしたら・・・・
って、第1話のアバン部分だけで、「たぶん制作は京アニ?」とか、
「萌え系4コマ原作っぽいから連載誌はまんがタイムきらら?」とか、
とっさに思い浮かべてしまった私は、
一般人から見たら既に、立派なアニオタなんでしょうけどね(笑)。
> しかし、どうにも2期途中から見る気失せていった不思議なアニメ
> なんでだんだんつまらなくなっていったんですかねぇw
う〜ん、私とは逆の印象ですねえ。
確かに、1クールで2年分を消化した第1期は、イベント的に濃密で、
それに比べると、2クールで1年分を消化した第2期は、
単純計算でもテンポが4分の1になり、中身が薄く見えるかも知れません。
とは言え、やはりこの作品は「日常系」ですからねえ。
逆にそういうスロー・テンポこそ、イベント型では無い「日常」を拾い上げ、
各キャラの細かな描写を可能にしていたように、私には感じられました。
まあ個人的には、この作品だけに限らず、
メンバーが全員揃ってからが「真のスタート」という見方をするので、
そういう面では、最後の方で5人目が登場した第1期というのは、
ちょっとバタついた印象を抱いたのも、正直な所です。
その上、放送12回のうちに文化祭と合宿がそれぞれ2回ずつという、
イベントの畳み掛けは、メリハリの欠けた しつこさを少々感じさせました。
実を言うと、そんな感じで「第2期はどうしようかなあ?」と思ったものの、
「軽音部も弐キ参スケも同じ5人組だな」と、ふと思い浮かべるという(笑)、
http://www.youtube.com/watch?v=bS5ZGP7DIYk
ある意味で、かなり不純な動機から第2期の視聴が始まり、
2話目のウゴウゴルーガの小ネタがツボに来て、視聴継続を決定(笑)。
そうしたら、上記のように第1期以上の好印象だったと。
って、ここまで言っておきながら、私が1番好きな回は、
第2期12話目の「フジロックに行く話」なんですけどね(笑)。
まあ単純に私が、祭り好きなだけという側面もあるのですが・・・・
ただ確かに、最後の文化祭を終えて以降の回は、
盛り上がりに欠けていたように、私も感じましたね。
作風的に、受験の苦しさとかをそこまで描かなかったのは正解にしても、
卒業式がもう一盛り上がり有ると思っていたので、そこはちょっと残念でした。
(私の居た中学は卒業式が2部構成で、第2部には卒業ライブとか有ったもので)
▼ 1285さん
> > 特に『けいおん』に代表されるような日常系は、ストーリー性が希薄ですので、
> > ストーリー性を重視するようなタイプの視聴者からすると、
> > それでは物足りないでしょうし、どれも似たり寄ったりに映るでしょうね。
> 「けいおん!」は原作のギャグ中心路線から
> ほのぼのとした日常路線に変更して成功したと言えますね。
原作は読んだ事が無いので、知らなかったのですが、
へ〜、最初はギャグ路線だったんですね!?
連載誌が「まんがタイムきらら」なので、
てっきり、最初から萌え系4コマかと思ってましたよ。
連載中に作者が、誌風に合わせていった感じなのでしょうか?
▼ シャクシャインさん
> > 00年代アニメの傾向を3つのキーワードでまとめるとするなら、
> > 「ラノベ原作」「萌え要素」「セカイ系から日常系へ」って所でしょうか?
> > (あとは、地味ながらギャグ系が少し復活して来ている気がします)
> ラノベ原作は結構増えてますね・・。
そもそも2000年前後から、ラノベ自体が急激に増えた印象がありますし、
そこに深夜アニメの拡大が、うまく絡まったんですよねえ。
> ですがが覇権を握る事は少なく、
それでも「ハルヒ」は大きいんじゃないですか?
60年代のアトム、70年代のヤマト、80年代のガンダム、90年代のエヴァと比べると、
さすがにアニメ史の中での格としては落ちるのでしょうが、
00年代の代表作を強いて挙げるとすれば、それは恐らくハルヒになるでしょうし、
ラノベとのメディア・ミックス開拓という側面では、相応の貢献をしているかと。
> ラノベの成功例である「とある系」や「俺妹」も原作が結構持ち上がったりしてるので、
> アニメ化して一気に化ける、というのはあまり見ませんね。
漫画のアニメ化に関しては、大雑把な目安として、
「原作漫画の部数は2倍」「ゲーム化やグッズ販売で収益は3倍」と言いますが、
これ↓を見る限りでは、ラノベも結構あてはまるのでは?
http://ranoben.blog106.fc2.com/blog-entry-813.html
アニメ化と言うのは、やはりそれ自体が、大きな宣伝効果を持つモノですし。
逆に言えば、それを目当てに出版社側が主導してアニメ化する事が、
近年の深夜アニメの、膨大な作品数に表れていると見て取る事も出来るかと。
ある意味でそれらは、ラノベの巨大なCMみたいなモノでしょうから。
> 萌え要素は、エヴァ辺りから出来始め2000年代になると一気に増えましたからね。
「萌え」をどう定義するかにも依りますけども、
エヴァをその端境作品とするのは、個人的にちょっと違和感が・・・・
まあ確かに、綾波レイ→ホシノ・ルリ→長門有希という流れが、
無口キャラと言うか、感情欠落系キャラの系譜としてあり、
そうしたキャラが「萌え属性」の1種類として形成されたのは事実なのでしょうが、
それはあくまで「属性」であって、より大きな規模の「要素」とは違いますからねえ。
端境作品として挙げるなら、「あずまんが」あたりが適当なような気がします。
> セカイ系から日常系へ、というのはバブルが弾けたり不景気になったりして
> セカイ系だと私が思いつくものだとだいたい「銃」「ロボット」「剣」「魔法」系ですけど、
> こういうセカイものって、世界観を考えるのが難しく似たような内容になることが多々あるため、
> 結果として日常系へと回帰していくのでしょうね。
う〜ん、これを書き始めると、ちょっとした日本アニメ史になっちゃうのですが、
「日常系へと回帰」とありますが、そもそも日常系って以前より存在したのでしょうか?
まあこの辺は「セカイ系」や「日常系」の定義自体で、話が大きく変わって来ますけども。
まず最初に、60年代に登場したアニメと言うのは、
アトムにしても、鉄人28号にしても、エイトマンにしても、
明確な敵(悪の組織)が存在し、それ圧倒的なパワーを持つを主人公(ヒーロー)が倒すと言う、
例え主人公に「個人の苦悩」があったとしても、構成的には至極シンプルなモノだったと思います。
基本的には、1人のスーパーマン、もしくは操縦するスーパーロボットが敵を倒すと。
そこに主人公側も、普通の人間が「組織」として登場するのが、70年代のヤマト。
更に、主人公も凄いパワーを持つものの、あくまで組織の一員であり、
組織と言うモノがそれ以上にパワーを持つのが、80年代のガンダム。
この辺の変化は、高度経済成長以降の組織への帰属意識などの社会性も反映しているのかな?
巨大化する「組織」、それに振り回されて増大する「個人の苦悩」、そしてバブル経済の崩壊。
無力感と内向き志向、それでいて未だ残る組織への帰属意識(しがらみ)と言う、
そんな当時の社会を如実に反映したのが、90年代のエヴァなんじゃないですかねえ?
そしてこの作品は、00年代へと続く「セカイ系」への端緒ともなると。
ここでようやく、その「セカイ系」の説明なのですが、
主人公とヒロイン(君と僕)という2人の極小さな「世界」の関係が、
地球や宇宙規模の超巨大な「世界」の危機に結び付いていて、
2つの世界の間に存在する国や地域などの「社会」はすっぽりと抜け落ちている、
そのような世界観を持つエヴァ以降の作品を、一応は「セカイ系」と呼んだりします。
代表的な作品は「最終兵器彼女」で、最近だと「灼眼のシャナ」がその系統かと。
誤解を恐れず簡潔に言ってしまえば、「もう組織なんて要らない」って所でしょうか?
まあこの辺は、適当にレッテル貼って愛国だ売国だやってる風潮に通ずる所もありつつ、
その一方で、ラブコメ系とバトル系という人気ジャンルを合わせ、
視聴者が望むようなエンターテイメント性に徹していると言う側面も(笑)。
ただ今までのモノと違うのは、戦うのはヒロインの方で、主人公はサポート役と言う、
役割の入れ替わりが起きている作品が、このセカイ系には多いんですよねえ・・・・
更に、一応は世界を危機から救う為に戦うのですが、
実の所、それは恋愛要素を高める為の演出道具に過ぎず、
最終的には世界の事よりも、君と僕の2人の事が大事という感じですね。
で、00年代前半のセカイ系から、更に進んで登場したのが00年代後半の「日常系」と。
まあ日常系と言うと、従来のラブコメ系とかまで含むような印象を抱く人も居るので、
「空気系」と敢えて呼ぶ人も居るのですが、ちょっとピンとは来難い上に、
ネガティブな印象もある言葉なので、ここでは「日常系」を使います。
こちらの方も、誤解を恐れず簡潔に言ってしまえば、
「葛藤や努力などの要素は除いて、まったりとした日常で萌える」って所でしょうか?
代表的な作品は「けいおん」で、セカイ系から日常系への端境にあるのが「ハルヒ」かな。
パッと見は、セカイ系とはあまり関連性が無いようなジャンルに感じられますが、
セカイ系が、それまでの世界観から「社会(組織)」というモノを取り除いたように、
日常系もセカイ系から、「そもそも世界の危機なんて要らなくない?」と、これを除き、
「危機が無いならヒロインが戦う必要な無くない?」と、これも除き、
「ヒロインを見守る視聴者(読者)の自分が居るから、主人公も要らなくない?」と除く。
そうして残ったのが、波乱要素の存在しない、まったりとした小さな日常の世界に、
ヒロインとそれを取り巻く女友達・・・と言うか、たくさんのヒロイン達。
そして主人公とヒロインの恋愛要素は、ヒロイン達への萌え要素に取って代わったと。
まあ個人的にはこんな感じに認識してますが、アニオタの方から見るとどうなんでしょ?
> ギャク系は昔はお笑いのような、ネタで笑わせるというのが大多数でしたが、
> 最近はキャラクターそのものの属性がギャクになっていたりすることがありますね。
> 非日常的なタイプのキャラで日常を描くのが多い様な気がします。
それは結構、その通りでしょうね。
現在放送中のそのままズバリなタイトルの『日常』など、噂で聞く限りでは、
まさにそんな感じの一例なのでしょうか?(録ってるだけで見てませんが)
あとは下ネタの内容が、小学生的なモノから中高生的なモノに広がってきたり、
パロディで笑わす比重が増えて、下手をするとオチまでパロディとかですか。
まあ結局は面白ければ良いので、別にそれ自体は構わないものの、
さすがに、そればかりになるのはちょっと困りモノ・・・・
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