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[14736] 大人向けのアニメに関して返信 削除
2011/6/11 (土) 22:15:17 徳翁導誉

> > ただ、「アニメが少年向けだけのものじゃなくなった」と言うのは、
> > 何も近年になって始まった事では無いように思います。
> > 例えば白黒時代からも、私が好きな作品として挙げている「佐武と市」などは、
> > ハッキリ言って、思いっ切り大人向けに作られたアニメでしたし、
> > 社会現象を起こしたとして挙げた「ヤマト」「ガンダム」「エヴァ」なども、
> > その現象を起こしたのは、主に青年層であったと思います。
> > 1970年に発生した「よど号ハイジャック事件」などにしても、
> > その犯行声明の結びが、「我々はあしたのジョーである」ですからねえ。

> 走りとしてはそうでしょうけど、確立した、という点から見たらどれもこう、小学生、中学生を
> 主眼に作られており、違う気がするんですが。自分はそれをAKIRAと考えておりますが、
> 管理人さんはそのところどうお考えでしょうか?

例えば、「あしたのジョー」が「小中学生」に向けて描かれたかと言えば、
リアルタイムを知らないものの、とてもそうとは思えないんですよねえ・・・・
漫画の分類としては、「カムイ伝」「子連れ狼」「ゴルゴ13」などと同じく、
いわゆる『劇画』に分類される漫画ですので(劇画は少年向けじゃないですよね?)。
劇画ブームが起きたのは60年代の事ですし、やはりその歴史は古いかと。
アニメ映画の方でも、手塚治虫が大人向けに作った『アニメラマ3部作』がありますし。
もっと言えば、80年代にビデオが普及して「エロ・アニメ」とかも出てきますね(笑)。

ただ、何となく言いたい事は解ります。
「AKIRA」から「GHOST IN THE SHELL」へと続く流れですよねえ?
これらは確かに、大人向けアニメの中に1つの流れを作り出しましたが、
かと言って、これで大人アニメが確立されたとは言えないかと。
簡単に言ってしまえば、大人向けは大人向けでも、
「コアなアニメ・ファンの大人向け」という分類になると思います。
80年代から90年代に掛けて登場する若い作り手や、彼らと同年代の読者たちは、
子供の頃からアニメが存在した、まさに最初の世代ですからねえ。
・・・って、原作漫画はまだしも、純粋にアニメ視点で語る場合、
「AKIRA」よりも先に、「王立宇宙軍オネアミスの翼」があるように気がします。
とは言え一般的な知名度だと、両作品にはかなりの差がありますので、
マニア向けでなく一般的なアニメ史なら、「AKIRAがそれを確立した」で良いと思います。

しかし、それにしても、その路線は絶滅危惧種に近くなって来てますよねえ・・・・
TVアニメの方ですと、目ぼしい所で「攻殻機動隊S.A.C.」あたりが最後?
先日、久しぶりに見返したのですが、「serial experiments lain」みたいなのも、
近年では全く無いですよねえ?(私が知らないだけかも知れませんが)
アニメ映画の方も、昨年、今敏を若くして失ってしまいましたし・・・
作るのが大変な上に、高い完成度が求められ、しかも売れにくいと来れば、
まあ市場原理的に、捨てれて行ってしまうのも致し方ないのかも知れませんが・・・・
まだ「実写」ならば、需要の方も有りそうですが、
それを作れるだけの予算が、日本の制作現場には無いですしねえ。
日本のアニメ陣が実写に挑戦しても、上手く行くとは限りませんし。

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