| ▼ 3年後の大河がクドカン作品に決定
先日、2018年の大河ドラマが西郷隆盛に決まったばかりですが、
続いて2019年の大河も、クドカン作品で「東京&五輪」を扱う事に決まったらしいです。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161116/k10010771271000.html
となると舞台は昭和ですから、1986年の「いのち」以来 33年ぶりの現代劇になる訳ですか。
現代劇となると、朝ドラっぽいイメージになりますけど、まあ、たまには良いのかな?
それにしても、今年の三谷幸喜の再起用といい、今回の宮藤官九郎の抜擢といい、
近年は低視聴率であれこれ言われる大河ですけど、いろいろと梃入れに苦心してますよね。
今回の真田丸の好評ぶりなら、もしかしたら3度目の三谷登板も有り得るかも?
どうやら本人も乗り気で、早くも「次は鎌倉か適塾をやりたい」と語ってるみたいですし(笑)。
ただ一方で、三谷もクドカンも人気脚本家とは言え、作風的に変化球路線ですから、
時にはバリバリの王道路線を行く作品も見てみたいですが・・・今の状況だと難しいのかな?
篤姫がヒットして以降、女性向けの作品枠も新たに出来ちゃいましたしね。
▼ 前回・前々回の真田丸の感想
遂に、冬の陣が開戦!!
前々回「築城」の最終シーン、城の名を尋ねられた信繁が「真田丸よ!」と答え、
俯瞰の真田出丸がCGでドーンと現れ、変則オープニングとの突入という演出は、
ベタはベタですし、構成的に予想できたものの、それでもやはりテンションは上がりました(笑)。
そして前回の「完封」は・・・やはり三谷は舞台の人だと再認識。
ロケは凄く頑張ってましたけど、もうちょっとCGを上手く活用して、迫力を出して欲しかったです。
(まあ、CG協力がコーエーだと、その辺の演出は難しいだろうとは思っていましたけど)
しかし一方で、所々で挿入される軍議のシーンは、やはり良いです!!
ズラリと5人の兜を並べる演出も、これからドンドン利いてくるはずですし、
「承知!」とか、今ちょっと口癖になっちゃってます(もちろん、心の中での返事でですよ・笑)。
あと、今までのドラマですと、小悪党として描かれがちだった大野修理も、今作では、
能力以上の仕事を負わされて苦しむ中間管理職の悲哀が出ていて、なかなかに良いです(笑)。
名優2人による家康&正信の老人コンビも、ラスボス感が日に日に増してますし、
だからこそ星野源の秀忠も却って立ってきて、井上順の有楽斎も胡散臭さが良い感じに出ていて、
(有楽斎が建てた茶室「如庵」は、数ある国宝建築の中でも随一だと個人的には思ってますがね)
そして牢人5人衆も、それぞれがキャラ立ちしていて、勢揃いすると爽快感すらあります!!
この5人に木村重成・大野治房を加えた大坂七将の戦いぶりが、今から楽しみです。
さ〜て、この7人の中で私が最も好きな長宗我部盛親に、活躍の場は与えられるのかなぁ?
ただ一方で、登場する牢人武将を5人衆と塙団右衛門に絞ったのは、
ドラマ的に解り易くて良いと思う反面、やはり個人的には少し寂しい所も(泣)。
台詞や小道具の中で、さらりと名前を出してくるという事は、
信繁の義弟・大谷義治や、信之の義弟・本多忠朝ですら、恐らく登場しなそうですしね。
この2人は大坂の陣で戦死しますし、物語的にも出てくるかと思ってたのですが・・・・
また、最初から「たぶん登場しないだろうな」とは思っていたものの、
内藤元盛・増田盛次・細川興秋・御宿政友・氏家行広・石川康勝・新宮行朝・小笠原権之丞 等々、
大坂城の濃い面々が、三谷作品でどう描くのか、正直見てみたい気持ちもありました。
そんな中でも唯一、5人衆以外で登場する塙は、あのキャラ立ちがあったからこそでしょうね(笑)。
って、当時から既に眉を顰められてたものの、こうして400年後の現代まで名を残せた事を思えば、
笑われようが、蔑まれようが、塙団右衛門の大勝利である事に間違え無いのでは無いでしょうか?
でもまあ、そんな調子で、豊臣方にも、徳川方にも、様々な人間ドラマがありますけど、
それらを詳細に描いていくと、関ヶ原と大坂の陣だけで全50話が埋まっちゃいますよね(苦笑)。
秀吉亡き後の大坂城という舞台を、中心にして描かれる群像劇であればまだしも、
このドラマはあくまで、真田兄弟を軸とした「真田丸」である事を考えれば、
高望みな願望なのは解ってますし、これだけ描いてくれるだけでも、十分にありがたい所です。
▼ 豊臣方勝利のシナリオ?
> > 籠城側に待つべき援軍が存在せず、攻城側に背後を襲われる可能性が無い場合、
> > 籠城策を採用しても、ジリ貧になって行くのは、目に見えているのも事実だと・・・・
> > 家康の寿命が尽きるのを期待して、籠城戦に徹するのも他力本願すぎますし(実際失敗)、
> > かと言って、打って出るのもあまりに博打すぎて、こちらも成功は望み薄。
> > う〜ん、そうなると本当、どちらにしても手詰まりなんですよね。
> たらればの話になりますが、豊臣勝利のシナリオとしては
> 実は「大坂城を捨てて秀頼が西国落ちする」のが最終的には良かったような気がします。
> もっとも、淀君等の豊臣譜代衆は秀吉のシンボルたる大坂城を捨てるなんて決して許さないでしょうが・・・
この「勝利」というのが、一体どういう中身か次第でしょうね。
現状の維持なのか? 秀頼の天下なのか? 勢力の拡大なのか? 豊臣家の存続なのか? 秀頼の命なのか?
前の3つが目的であれば、大坂城を捨てては勝利を得られないと思いますし、
逆に後者の2つであれば、大坂城を捨てるのは恐らく必須条件でしょうね。
あれ程の要地に、あれ程の城郭を構えていては、いつまで経っても疑念は尽きませんから。
そうなると、大坂65万石の大身から、房総半島あたりに10万石未満での転封が無難な所でしょうか?
熊本52万石の加藤家や、広島50万石の福島家など、大身だった秀吉子飼いの大大名も、
あれこれイチャモンを付けられて取り潰されてる以上、存続には転封だけでなく減封も必要かと。
豊臣政権は徳川政権よりも寛容だったとは言え、あの小田原攻めがありながら、
当主・北条氏直は、助命どころか家名の存続まで許されて、
大坂近郊の狭山に1万石を与えられ、小藩ながら明治の版籍奉還まで存続しました。
なので同様に、豊臣家が上総・大多喜10万石(本多忠勝の旧領)くらいなら、徳川も存続を許せたかも?
ただ、それでも不安だという事になれば、豊臣家の場合には裏技があります。
それは「公家」としての立場に専念してしまうと言う事ですね(笑)。
新貴族とはいえ、豊臣は関白職まで務めた家ですし、
朝廷内に収まってしまえば、わざわざ武家の徳川家も介入しなくて良くなります。
もちろん石高は大幅減少ですけど、家名を残すだけなら、こちらの方が確実かと?
あと、足利一門・武田家・土岐家などの名門は、「高家」として幕府に取り立てられましたから、
同じように豊臣家も高家として生き残るなんて方法が、ひょっとしたら有り得たかも?
豊臣政権の時も、足利義昭などが「御伽衆」として、秀吉に庇護されてましたし。
まあ単に延命だけが目的なら、家名を捨てて仏門に入ってしまう方法もありますけどね。
実際、秀頼の娘・天秀尼は、養母である千姫の助命嘆願もあって、
鎌倉の東慶寺へ出家する事により、大坂落城の後も延命する事が出来ましたから。
ちなみに、この天秀尼が東慶寺のトップになると、幕府も遠慮して手の出せない存在となり、
こうして東慶寺は、江戸時代に「女性の駆け込み寺」としての地位を確立する・・・という豆知識(笑)。
と、それはさておき、関ヶ原の時にも、石田三成の嫡男・重家は既に元服してましたが、
出家する事で命を助けられ、5代将軍・綱吉の時代まで生き、104歳(!)で天寿を全うしてますから、
(人情的には大坂に入城して欲しかったですけど、助命してくれた家康を裏切らないのも人の道?)
秀頼も出家して助命に専念すれば、決して命を取られる所まで行かなかったかと思います。
ちなみに、大河ドラマの「真田丸」の方では、
ひょっとしたら、秀頼の命も助かるシナリオになるかも知れませんよ!?(笑)
今まで、真田大助の描写の仕方に関して、あれこれ言ってきましたけど、
最近、もしも鹿児島へ逃れての「秀頼生存説」を今作が採用するのであれば、
逃亡を手引きする役割を大助に担わせるなら、これまでの描写も納得できるようになりました。
「花のようなる秀頼様を 鬼のようなる真田が連れて 退きも退いたり鹿児島へ」ってヤツですね!!
日本の両端であった薩摩と津軽には、そうした落人も実際に居て、だからこそ多くの伝説も生みました。
そんな事を考え始めると、作中で淀殿が信繁に語った
「私たちは同じ日に死ぬの」「秀頼は死なせないで」という2つの台詞さえ、
その為の布石のように見えてきてしまいます(私の邪推の可能性は高そうですが・笑)。
信繁と淀殿は死ぬけど、秀頼と大助は生き残り、物語はハッピー・エンド(?)と。
> 大坂城に集まった浪人たちは所領となる田畑を持っていないので、
> 土地に縛られる農兵と違ってどこまでも秀頼についていきますし。
兵糧や金銭の輸送は、一体どうするのでしょう?
大坂城という巨大要塞に蓄えられていたからこそ、それらも何とかなった訳で、
大坂を捨てて転戦するとなれば、それらも全て運び続けなくてはなりません。
浪人衆は寄せ集めの集団であり、大坂近郊での行軍すらいろいろと支障を来たしたのに、
兵糧や金銭まで運び、城内の女中なども引き連れて、当ての無い遠征を続けるのは、
現実的に考えると、正直、まず不可能な事だと思います・・・・
それに浪人が土地に縛られないと言っても、利益に縛られる数は多い訳で、
冬の陣から夏の陣に掛けて、5万人以上が離脱した事を考えると、どこまで付いて来るかも???
って、兵站の確保という点で言うと、大坂攻めした史実の徳川軍も、かなり厳しかったんですよね。
冬の陣の際、兵糧不足で苦しかったのは、豊臣側よりも幕府側だったりしましたし。
以前は漠然と、幕府側の方が遠征軍であるという事情や、
14年に及んだ泰平の世が影響したのかと思ってましたけど、
改めて考えてみると、家康はそうした大軍を動員する戦争経験が乏しい事に気が付きました!!
徳川が今川家から独立して以降、信長の援軍で浅井・朝倉勢と戦った以外は、
他の地方大名と同じく、領国とその周辺でしか合戦を行っていないんですよね・・・・
小牧・長久手の戦いや、小田原攻めの時も、戦場は領国の隣接地でしたし、
関ヶ原が唯一の例外なのですが、あれも豊臣政権の五大老筆頭として動員でしたからねえ。
極端に言ってしまえば、信長や秀吉が近世的な軍の組織運用を行い天下統一を果たし、
家康は中世的な戦国大名のまま、その天下を引き継いだ為、
あの大坂の陣こそ、家康が人生において初めて主導した近世的な戦争であったと。
で、だから何を言いたいのか?と言うと、
それは秀吉政権の官僚組織がもっていた先進性であり、時代的な異常性ですね。
四国攻め、九州攻め、小田原攻め、そして2度の朝鮮出兵と、
あれだけの大軍勢の遠征を成り立たせる後方支援は、有能な官僚組織があってこそであり、
その組織のレベルの高さは、天下を座を継いだ家康にすら、模倣する事が出来なかったと。
また、この先進的な組織力は、太閤検地・刀狩り・度量衡の統一などを全国規模で実施し、
日本各地の大都市・鉱山・蔵入地からの税収を大坂に集め、
多くの城を普請し、大坂・伏見・名護屋などの町造り、京都・博多などの都市整備まで行いました。
わずか10年余りの秀吉政権でしたが、その行政能力の高さたるや、日本史上でも異質な存在です。
(もしも豊臣政権が続いていたら、どんな違った日本になっていたか、想像するだけで面白い・笑)
そして、そんな組織を実際に動かしていたのが、石田治部であり、大谷刑部であり、
真田左衛門佐もまた若き官僚として、その末端を担った事を思うと、
真田丸の視聴者としては、感慨深いものがあったりもします(笑)。
ですが、その組織力が維持されたのも、関ヶ原までの話であり、
関ヶ原後に豊臣家の収入が大きく減ったのも、別に戦後処理で減封された訳でなく、
組織力の低下により、大坂周辺からしか税収を集められなかったという理由がありました。
(豊臣家の力を削ぐ為に、各地の豊臣領での横領を、家康が黙認した面も大きかったですが・笑)
と、ずいぶん回りくどい話になりましたけど、要するに当時の豊臣家には、
そんな大行軍が可能なほどの組織力を、とても持ち得ていなかったという訳ですね。
> 時代は違いますが足利尊氏も一旦は西国落ちした後に勢力を盛り返して再び京に進軍していますし。
いや〜、長い日本史上でも唯一人、そんな事を成し遂げた事こそ、
足利尊氏の凄さであって・・・と、南北朝好きとしては力説したい気分に(笑)。
この辺の事情は、東国と西国との地理的条件の違いが影響しているのかも知れませんね。
ただ、西国からの再起は、西国に地盤を置いた あの平家ですらのに失敗してますし、
当時の状況の豊臣家が成功させられるイメージは、正直言って湧きません・・・・
もし仮に、何処かへ落ち延びた上での再起を目指すなら、
歴史的に見ても、それは吉野・十津川・熊野の一帯じゃないですかねえ?
あの辺は、日本でも有数の辺境地帯でありながら、京都・奈良・大坂とは至近の距離にあります。
実際、天武天皇や後醍醐天皇が逃れたのも吉野の地でしたし、
特に十津川は辺境が故に、中央の権力に対しても独立独歩の気風が強く、
大坂の陣の際には、熊野を始め、紀州の各地で国人衆による蜂起が続出しましたので。
(源頼朝の叔父・新宮行朝の末裔を称し、熊野大社と熊野水軍を統べた新宮行朝は、大坂城で奮戦)
しかもこの地域は元々、大和大納言と呼ばれた秀吉の弟・豊臣秀長の領国でしたし、
真田幸村が蟄居生活をしていた九度山にも程近いですから、いろいろ繋がりもあったと。
> 西国落ちしてから再び畿内に進出するためには何度か土着勢力との合戦に勝ち続けないといけないと思いますが、
西国に逃げ落ちるのではなく、西国へと転戦するという事であれば、
西国から再帰する以前に、西国へ進軍して拠点を築く戦いが必要になるのでは?
確かに西国には、加藤x2・福島・黒田・蜂須賀・細川・堀尾など、秀吉恩顧の大大名や、
毛利や島津など、徳川の支配を快く思わない戦国以来の大大名が固まっていましたから、
もしも豊臣家が諸大名を味方につけて戦うなら、それは西国勢しか無いと思います。
しかし、その点は徳川家康も重々承知している所!!
家康は娘婿である池田輝政を大坂に程近い姫路に置いて、あれほどの巨大城郭を築かせました。
更には、山陽道の岡山に、家康の外孫にあたる輝政・次男の池田忠継を置き、
瀬戸内海ルートを監視できる淡路島の洲本には、同じく三男の池田忠雄を、
そして山陰道の鳥取には、輝政の実弟である池田長吉を置いてるんですよね。
要するに、大坂を西側から包囲して、西国との連絡路を全て遮断するように、
準一門の池田家が配置され、その総石高は実に100万石近くに及びました。
もしも秀頼が西国へと兵を進めるなら、まずはこの池田の防御壁を破らなければいけませんし、
しかも即座に落とさねば徳川勢に背後を襲われる為、これはなかなか至難の業だと思いますよ・・・・
> 毛利家の所領地あたりを根拠として、西国大名に協力を呼びかけ、
毛利家による周防・長門の統治は、元就の時代から続いており、
秀吉・家康期に誕生した落下傘の国替え大名とは、その地との結び付きが違うので、
簡単に落として、本拠地にすると言うのは、正直無理だと思いますよ・・・・
それに防長二州は本州の端で、四国や九州とも海を挟んで面している立地ですから、
ヒトやモノが行き交い、経済には優位でも、戦争には不利な場所です。
平時に拠点とするなら良くても、有事に拠点とするには向かないのでは無いかと?
あと何より、大坂の陣の際に、徳川方と豊臣方の両張りをした大名って毛利くらいなので、
逃亡して身を寄せるならまだしも、領国を奪うというのは、決して得策では無いでしょうしね。
(毛利輝元の密名で、輝元の従兄弟&元就の曾孫の内藤元盛が大坂へ入城し、落城後に捕縛されると自刃)
どうしても西国に拠点を持つとすれば、肥前の「名護屋城」が適当じゃないですかねえ?
九州から上洛の兵を挙げるのは困難でも、九州で独自の勢力を築く事は歴史的にあったりしますし、
朝鮮出兵の折には臨時の本拠地として、大坂城の次ぐ大規模な城郭&城下町が作られてましたから。
とは言え、現実的に考えれば、西国の豊臣恩顧の大名衆の協力は不可欠だった訳で、
もしそれが可能であれば、秀頼を匿う為に作られたとも言われる「昭君之間」をもつ
加藤清正の「熊本城」に、まずは身を寄せるのが無難な所だったと思います。
> 家康が老死するまで持ちこたえれば、秀頼vs秀忠となって前者につく大名も出てくるような気がします。
家康の死だけでなく、秀忠の死も無ければ、現状を覆すのは難しかったと私は思います。
簡単に言えば、将軍後継を巡る徳川家の内紛でも起こさない限り、体制的に磐石過ぎると・・・・
実際、秀吉も織田家の内紛を利用したからこそ、天下人にまで上り詰められた訳で、
もしも本能寺の変で、跡取りの嫡男・織田信忠が生き残っていれば、歴史は大きく違ってたはずです。
織田家でもそうなのですから、徳川家などは特に、
家康が10年以上の時間を掛けて、幕藩体制の基礎をガッチリと築き上げましたからねえ。
人間心理から言えば、妥協し得る現状は、出来るだけ変えたく無いモノですし、
将軍の秀忠が健在で、親藩・譜代があれだけ居れば、家康が死んでも体制は揺るがなかったかと?
しかし、家康と秀忠が共に死んでしまえば、残された跡取りの徳川家光は、
大坂の陣の時はまだ10歳の少年でしたし、生母である江姫は弟・忠長の方を溺愛・・・・
そして一門の大大名には、秀忠の兄・結城秀康の子であり、秀忠の娘婿でもある松平忠直(越前67万石)、
あの伊達政宗の娘婿である家康の六男・松平忠輝(越後60万石)、
家康から寵愛された家康の九男・徳川義直(尾張54万石)に、十男・徳川頼宣(駿河50万石)と、
第3代将軍の座を巡る家督争いは、なかなか大変な事になっていたのでは無いかと?(笑)
でも、これくらい徳川家がゴタ付かなければ、豊臣家の盛り返しは有り得ないだろうと思います。
(浅井姉妹ラインで徳川忠長や、加藤清正の娘婿である徳川頼宣あたりが、豊臣家には理想的?)
▼ 「大坂の陣」の多人数用ゲーム案
> > > > 今回のメンツなら、今度こそ大坂方が勝てそうかなぁ?(笑)
> > > > ・・・って、そんな冗談を言ってるくらいなら、
> > > > 無意味な○×ゲームなど作ってないで、こっちのゲームを作れって話ですけどね。
> > > > ゲーム上であれば、それこそ作中の昌幸の策だって、実現する事が可能ですし。
> > > いやはや、今週の「軍議」は面白かったですね。
> > はい、大坂の陣が好きな私としても、かなりテンションが上がった回でした!!
> > おかげで今週は、大坂の陣のゲーム案とか、ちょっと考えちゃいましたしね(笑)。
> 私も大坂の陣のゲーム案を今週は真剣に考えてしまいましたよ。
> ここで、私の考えた真田丸の多人数ゲーム案をちょっと書いてみますね。
> 真田丸でもあったような「大坂方内部の足の引っ張り合い」をできるだけ再現できるような仕組みを考えてみました。
> (中略)
> とりあえず真田丸の多人数ゲームの叩き台をざっと書いてみましたが、どうでしょう??
拝読いたしましたが、これだとイメージ的に「テーブルトークRPG」に近い感じなんですかねえ?
一般的なボードゲーム案とかではなく、「CGIゲーム化」の可能性を念頭においての話だとすると、
う〜ん、ちょっと厳しい意見を言わせていただきますね(笑)。
まず第一に、「大坂方内部の足の引っ張り合い」というテーマに関してです。
ゲームを作るだけなら、どんなテーマでも構わないのですが、
ゲームをプレーしてもらう事まで考慮に入れると、やはりその題材を活かすテーマが必要となります。
で、大坂の陣という題材を考えた場合、プレイヤーに対して「大坂城内の内紛」が、
魅力的に見えたり、歴史的な意義を感じさせたり出来るかと言えば・・・・
また、残念ながら あのゲーム案ですと、譜代衆は勝利ポイントの計算が極端な上、
プレーの幅も狭い為、担当者がゲームを楽しめるのか?って疑問も残りますしね。
ですから、もしやるにしても、牢人五人衆に大野治房・木村重成を加えた、
大坂七将による「武功争いレース」とかの方が、ゲーム的にスッキリして良いと思います。
もちろん、組織内の複雑さを表現するゲームも、あれば面白いとは思いますが、
その題材として、大坂の陣が適当かと言うと、ちょっと違うような気がするので。
続いて第二に、基本となるゲーム・システムに関してです。
ゲーム案では、「コマンド制」でありながら「シナリオ制」となっていますが、
この2つのシステムは、あまり相性の良いモノでは無いんですよね・・・・
コマンド制というのは、プレイヤーに行動選択の自由を与えられたシステムなので、
ゲーム内のシナリオを、自分たちのプレーで築き上げていけるのが魅力です。
ですからシナリオ制により、あらかじめストーリー展開が限定されてしまうと、
コマンド制がもつ自由度の高さと、システム的に衝突してしまうんです。
もちろん、テーブルトークRPGのように、決められたシナリオの中でも、
自由に遊ぶ事は、理論的に可能なのですが、それには人間のゲーム・マスターが必要です。
しかしCGIゲームというのは、そうした判定や仲裁を、コンピューター処理に任せてますからねえ。
AIが凄く発達したり、精緻な構成を持つゲームなら別ですけど、少なくとも私には無理です(笑)。
ですので、ゲームとして形にする事を考えた場合は、どちらかを選ぶ必要があります。
仮に「シナリオ制」を選んだ場合には、個人的には「カードゲーム」するのが良いと思います。
各カードには豊臣方・徳川方・中立勢などの人物が描かれており、
その人物の影響力に応じた数字が、カードに記載されているとします。
譜代衆として登場予定だった淀殿・大蔵卿・有楽斎なども、こうしてカードにしてしまいますし、
プレイヤーが担当武将に選んだ人物のカードは、初めから所有している事にします。
そして軍議パートや合戦パートなどで、それらのカードを使用する訳ですね。
例えばシナリオが、「迎撃か? 籠城か?」の軍議パートだった場合、
プレイヤーは手札を投じて、締め切り時に多数決で多かった案が採用となります。
(1シナリオ3日とかにして、日付更新時には途中経過を発表するのも面白いかも?)
これは1人1票の方式ではなく、カードに書かれた影響力の合計値で判断され、
プレイヤーはここが勝負所と思えば、上限無く手札を切ることが出来ます。
(シナリオ更新時に補充されるカードの枚数は固定なので、使い過ぎると後で困ります)
それと、人物カードの他に、イベント・カードも混じっており、
多数決では勝っていても、秀頼や淀殿で「鶴の一声」カードを使って、結果を覆したりなど、
人物カードと一緒に使う事で、イベントを発生させる事も出来ます(笑)。
あと、徳川方のカードまで入っているのは、敵を対象としたイベントを発動させたりする為です。
シナリオ制で、コマンド選択を行うと、最適な行動に固定化してしまいがちですが、
プレイヤーの行動をカードで縛る事で、そこに選択性とゲーム性が生まれる訳ですね。
また、「コマンド制」を選んだ場合には、自由な戦略性を確保する為に、
ゲームの開始年を戦争勃発の直前ではなく、例えば関ヶ原終了後からとかにして、
扱うマップの範囲も大坂周辺だけでなく、日本全土を対象としても良いでしょうね。
具体的には、豊臣秀頼や徳川家康だけでなく、有力な大大名にもプレイヤーが入るようにして、
伊達政宗なら、娘婿の松平忠輝を擁しつつ、隙あらば天下を狙ったり、
加藤清正なら、豊臣家を守るべく豊臣恩顧の大名を集結させたり、
結城秀康なら、実弟・秀忠と義弟・秀頼の間を取り持つべく動いたりなど、
様々な歴史的ifシナリオの展開を、自由にデザインできるようにする訳ですね。
WW2系や赤い嵐などと似た感じですが、こちらは募集終了時点で無人だった大名家は、
プレイヤーの大大名が配下に置く事で、自由に動かせるようにします(行動力は忠誠度に依存)。
ですから、譜代大名の多い徳川家は有利となりますが、
分家にもプレイヤーが入り、家督を争う内紛に突入するとグチャグチャになりますし、
豊臣家を選んで、秀吉恩顧の大名たちを篭絡していくのも良いと思います。
まあ、それ考えると、いっその事、徳川本家と豊臣家はプレイヤー担当から外してしまった方が、
いろいろなシナリオを描けて、ゲームとしては面白くなるかも知れませんね?
そして最後は第三に、グラフィック表現(ゲーム画面)に関してです。
あまり見掛けない「コマンド制&シナリオ制」だからという事もありますが、
このゲーム案だと、どのようなゲーム画面にするかが、あまりイメージ出来ません・・・・
例えば、純粋に用兵を楽しむゲームであれば、HEXマップで大坂周辺の地形を再現し、
あの城を押さえようとか、あの山に布陣しようとか、あの川で敵軍を食い止めようとかなります。
このサイトのCGIゲームで言えば、三国大戦や銀英大戦がそのシステムですね。
例えば、銀英大戦では将官キャラが100名も登場させてますので、
大坂の陣でも、お気に入りの諸将をいろいろと登場させる事が出来て、その点は魅力ですし、
まあ個人的にも、日本の国土開発史を歴史Flash化しようと構想した際に、
大阪・関西の地形をかなり調べたので、巨大なHEXマップを作ってみたい気持ちも(笑)。
また、用兵とかは大雑把で良くて、より大きな規模での戦略を練りたい場合には、
扱うマップを更に広範囲にして、エリア式や拠点経路式にする事ですね。
同じくここのゲームだと、WW2オンラインや赤い嵐がエリア式、不如帰オンラインが拠点経路式です。
名古屋城を攻略する昌幸プランとかを実行するなら、このタイプが良いと思います。
HEX制でも可能は可能なのですが、マップ的に大きくなり過ぎますので。
ちなみに、このタイプだと、前述のカード・ゲーム系とも組み合わせる事が可能です。
あとは、マップを必要としないゲームであれば、核軍縮時代のように表と数字だけで表したり、
それだと味気無いとなれば、日本大統領選挙や首相選挙のように画像を組み込んでいます。
やはりゲームで遊ぶ場合は、こうしたグラフィック表現が、かなり重要なんですよね。
ゲーム制作で楽しいのは、プログラムしている時よりも、マップを描いてる時だったりしますし(笑)。
結局、ゲーム案を考える時には、
「プレイヤーに対して、どのようなテーマを感じさせるのか?」
「プレイヤーに対して、どのようなシステムで遊ばせるのか?」
「プレイヤーに対して、どのようにゲーム画面を見せるのか?」
という、以上3つの事を考慮する必要がある訳ですね。
ちなみに大坂の陣の場合、その魅力は大坂に集結した両軍の武将たちでしょうから、
彼らの活躍ぶりを味わえるようなゲームが理想ですよね。
そしてゲームの規模としては、戦術級でも、作戦級でも、戦略級でも楽しめる題材なので、
これに関してはそれこそ、その人の好み次第だと思います。
武将の個性を際立たせると言う意味では、カード・ゲーム系だって面白いでしょうしね。
まあ私は、大坂の陣自体が好きなので、どれでもOKだったりします(笑)。
▼ 「新・大逆転!太平洋戦争を阻止せよ」
> > > 今でも印象に残っているのが1989年発刊の「大逆転!太平洋戦争を阻止せよ」という本でして、
> > > この本の中では主人公が第二次世界大戦前の日本の首相に就いて
> > > 太平洋戦争を回避するというシミュレーションゲームに挑戦するのですが、
> > > 現在のリベラルな思考で1回目に挑戦するとすぐに陸軍に暗殺されてゲームオーバーになるという、
> > > なかなか刺激的な本でした。
> > さっき検索してみた所、市の図書館に1冊だけ蔵書があるみたいなんですが、
> > 私はほぼ仮想戦記を読まないんですけど、それを差し引いてもオススメの作品でしょうか?
> > もしそうでしたら、今度機会があった時にでも、読んでみたいと思いますけど。
> もし仮にamazonで評価をつけるなら、星3つといったところでしょうか。
> すごくお勧めというわけではないのですが、昔の光栄の歴史シミュレーションとか好きなのであれば
> 読んでいてはまるかもしれません。
> なんといっても、筆者が光栄の歴史シミュレーションからインスピレーションを得て、
> とことんゲーム風にこだわったストーリーとなっていますので。
> この「本の中でのゲームの設定」自体が、光栄の歴史シミュレーションゲーム好きならたまらないですね。
う〜ん、また難しい評価を(笑)。
単に仮想戦記で、星3つでしたら、きっとリストから外れたでしょうが、
歴史ゲームのインスピレーションを得られるかも?なると、参考資料としての価値も出てきて・・・・
まあ、私自身の「読書モード」が先日終了したばかりなので、
すぐに読む事は恐らく無いでしょうけど、とりあえず在庫確認の意味でも借りてみます。
実物を実際に見てみる事で、次の機会に読んでみる可能性も上がるでしょうから。
> > 相手国もプレイヤーにしようとするから、人数的に無理が生じる訳で、
> > 例えばプレイヤーを日本の5大臣に限定して、他国の行動はイベントとして登場させる形なら、
> > 多人数ゲームとしても、無理のない形に収まるんじゃないですかねえ?
> > 陸軍大臣が勝手に武力衝突を起こして、ようやく停戦協定を結んだ外務大臣が頭を抱えたり、
> > 大蔵大臣と外務大臣にタッグを組まれて、海軍の戦艦建造が中止に追い込まれたりと、
> > 要するに、外患の方は今までのゲームに任せて、内憂に専念するゲームにするって事ですね。
> > 大日本帝国が滅亡しようが、省益ポイントを一番多く獲得できたプレイヤーの勝利です(笑)。
> > (現代を舞台に、各国の扇動政治家となって、票集めの為に世界情勢を混乱させるゲームは悪趣味かな?)
> > あとはゲーム要素を強める為に、10年を1ターンとして1870年代から1940年代までを扱い、
> > ターンごとに世界情勢を変えて、プレイヤーが担当する大臣職も変わるのも、意外と面白いかと。
> そういえば昔の光栄のゲームの「提督の艦隊2」でも似たようなシステムがありましたね。
> 海軍の司令官として、いかに陸軍等の他の勢力の邪魔をかいくぐって
> 発言権を高めるかが大事だったような気がします。
> 何分昔のゲームなので、詳しいことは覚えていませんが。
実を言うと、私は提督の艦隊シリーズって、一切 未プレーなんですよね・・・・
ウチは双方の祖父が戦場を経験しており、しかもその兄弟に戦死者が出ているので、
第二次大戦に関しては「歴史」という扱いにならず、ゲームで遊ぶ対象には出来ませんでした。
「歴史は好きだけど、戦史はあまり好きじゃない」という私の嗜好も、この辺が影響しているのかも?
しかし戦後60年が経ち、祖父母をはじめ、多くの戦争経験者が鬼籍に入った10年ほど前、
日本を含めて、国際情勢や国内政治がドンドンきな臭い方向へ動き始めると、
「自分たちは今、戦後よりも、戦前に近い時代を生きているのかも?」という危機感が生じ、
個人レベルで少しでも抗うべく、「国際関係を肌感覚で知って欲しい」という考えから、
私自身のそれまでの方針を変えて作ったゲームこそ、実は「WW2オンライン」だったりします。
特にあの頃は、そうした隠れた意図を持ってのサイト作りをしてましたね。
歴史Flash用の倉庫利用で、サーバー削除されない為に作ったダミー・サイトも、
表向きでは、北朝鮮をモデルにした「日本民主主義人民共和国」というネタでしたけど、
社会主義というライバルを失い、暴走を始めた資本主義が、そのうち巨大な格差を生む恐れがあり、
笑いの中に、そうした兆候への警鐘を鳴らす意味合いもありましたからねえ・・・・
って、お堅く真面目にやるのは私の好みに合いませんし、お仕着せとかも嫌いなので、
「感じ取る人が少しでも居れば良いや」というスタンスでしたから、ほぼ自己満足だったかな?(笑)
▼ 囲碁電王戦
> 趙治勲名誉名人と囲碁AI「DeepZenGo」が今月19〜23日にハンデ無しの3番勝負を行うことになりましたね。
ほぼ3年ぶりに、第2回の囲碁電王戦を開催ですかぁ〜
それにしても、第1回の時もそうでしたけど、発表が直前過ぎですよね(苦笑)。
前回↓は、将棋電王戦のタイムシフトを見返していて、たまたま開催を知りましたし、
http://tokuou.daiwa-hotcom.com/cgi-bin/kjb/kjbn.cgi?tree=c18698
今回も、ほのぼのさんに教えてもらってなければ、開催情報を見落としていた可能性も?
> 趙治勲名誉名人はというと、今年でもう60歳くらいになるということは、
> 生前の米長邦雄がボンクラーズと戦ったときと
> ほぼ同じ年齢なので、どうしても現役のときの棋力からは一段実力が落ちるかと。
いやいや、当時の米長会長の棋力と比べるのは、さすがに趙名誉名人に対して失礼ですよ(笑)。
趙治勲は今年還暦を迎え、確かに全盛期はとうに過ぎてますけど、
それでも今期の阿含杯(将棋だと朝日杯に相当)では準優勝してますし、
トップ棋士とまでは言えなくても、トップ・クラスの棋士の1人ではあると思います。
まあ囲碁の場合、読みよりも大局観の方が重要なので、将棋と比べると、
加齢による棋力の落ちは緩やかではあるものの、それでも異例な存在ですね!
将棋界で例えるなら、晩年の大山永世名人に近いイメージでしょうか?
> そして、囲碁の世界ではトップ棋士たちが積極的に囲碁AIと勝負しようとするのがいいですね。
これに関しては、日本国内限定である将棋が特殊だったとも言えます。
連盟が鶴の一声で「コンピュータ対局禁止令」を出すみたいな事は、
国際的に行われている囲碁だと、まず無理な対処方法ですからね(笑)。
例えば、アルファ碁と対戦した韓国のイ・セドル九段にしても、
韓国棋院と上納金の問題で揉めて、中国リーグで戦ってた時期があったくらいですし。
> そのうち、井山裕太六冠と囲碁AIとのハンデ無しの勝負も近いうちに見られるかも?!
Google側は、アルファ碁と対戦させる相手棋士の候補として、
「日本の井山、中国の柯潔、韓国のイ・セドル」を考えていたそうですし、
井山六冠の方も、「アルファ碁と普通にやってみたい」と発言してますので、
機会さえあれば、対戦が実現する可能性はありそうですけど、如何せん日程の問題が・・・・
先日まで七冠独占だった為、国際棋戦への出場すら大変な現状だと聞いてますからねえ。
> 今回の囲碁ソフトは日本人開発者によるものですが、実力は李九段と対局前のアルファ碁に達しているそうで。
> そうなると囲碁AIが3連勝しそうな気がします。
> これだけの短い時間での囲碁AIの進歩の速さには驚かされます。
あの対局前のアルファ碁の実力というのが、意外と曲者でして、
当時はまだ、プロ棋士のレベルで言うと、下の上か、中の下くらいな印象でした。
だからこそイ・セドル九段も、第1戦では舐めて掛かり、そこで敗北を喫すると、
2戦目以降は逆に、焦りや恐れに支配されてしまった面があったのも事実です・・・・
もしも事前にアルファ碁の実力を把握できていれば、また違って展開を見せたかも知れず、
また、対局料1500万円(勝ち越しボーナス1億円)では、安請け合いしてなかったと思います。
もちろん、わずか半年間でアルファ碁の実力を急速にアップさせたGoogleも凄いんですけどね!!
ですので、開発者側の主張をそのまま信じたとしても、
「DeepZenGo×趙治勲」の3番勝負で、仮にどちらかが3連勝するとしても、
その可能性は、コンピューター側よりも、プロ棋士側の方が高いと思います。
前述の通り、趙名誉名人の実力は未だ、プロ棋士の中でもトップ・クラスありますから。
まあ対コンピューター戦だと、精神的負担から、いつもの実力を発揮できない例も多いですが、
趙名誉名人の性格を考えれば、そこは大して心配要らないと思いますしね(笑)。
それでも、3年前の第1回大会では、まだアマ・トップ級にも及ばなかったZENが、
東大やドワンゴの支援を受けて、一体どれくらい強くなったかは大変興味があります!!
Googleの支援規模とは比べ物にならないとは言え、開発環境が大幅改善したのは事実ですし、
これでもしも、1勝したり、勝ち越したり出来れば、それはそれで凄い偉業だと思います。
▼ 叡王戦の決勝は「佐藤名人vs.千田五段」
> 叡王戦では佐藤名人が羽生三冠に勝って、決勝戦は佐藤名人vs千田五段の3番勝負となりましたね。
> 羽生さんvsコンピュータソフトの対戦が無くなることを考えると、羽生さんの敗退はとても残念でしたね。
> しかし、佐藤名人と千田五段、どちらが優勝しても対コンピュータソフトは非常に興味深いものになるかと思います。
> (中略)
> それにしても羽生さんとコンピュータソフトの勝負が見られないのは返す返すも残念でした。
> 羽生さん自身は知的好奇心旺盛でコンピュータソフトと戦うことにも拒否感はないでしょうから、
> 電王戦以外の場でも構わないので、羽生さんが年をとって実力が衰えていく前に
> 何らかの形で羽生さんとコンピュータソフトの勝負を見てみたいものです。
いや〜、残念ながら羽生三冠は、準決勝で名人に負けちゃいましたね・・・・
やはり一番見たかったのは「羽生vs.ponanza」でしたけど、こればかりは勝負事なので仕方ない。
叡王戦&電王戦は3年契約なので、少なくとも来年までは開催される予定なので、
その大トリで羽生さん登場となれば、棋士とコンピューターの戦いも綺麗に終われるのかな?
って、実際に大会となれば、こうして準決勝まで勝ち上がるのも大変な事なので、
正直な気持ちを吐露してしまえば、本当に、本当に、残念でなりません・・・・
でもまあ、一般世間に対するニュース価値で言えば、断トツで羽生さんでしたが、
しかし将棋ファン的な見方をすれば、「現役の名人vs.ソフト時代の申し子」という、
今後の将棋界を背負う若き2人の決戦であり、どちらが電王戦に駒を進めても面白くそうですよね!?
日程の問題が残るとは言え、時の名人がコンピューターと対決するとなれば、将棋界にとって一大事ですし、
知名度では段違いでも、現時点の実力となれば、やはり羽生さんよりも現役名人ですからねえ。
世間に与える衝撃度ではなく、将棋界に与える衝撃度で考えれば、こちらの方が大きくなるかも?
また、千田五段が優勝したとなれば、電王戦での対局そのもよりも、
電王戦の研究対策用として最新版ponanzaをゲットする事で、今後どれだけ棋力アップするかに関心が(笑)。
今までは電王戦自体にばかり目が向いていましたけど、
「不屈の棋士」や「将棋 名勝負伝説」でのインタビュー記事を読んだ事や、
録画したままだったNHK教育のETV特集「激闘 電王戦二番勝負」を、先日ようやく見た事で、
http://www.nhk.or.jp/docudocu/program/20/2259545/
叡王戦には「ponanza争奪戦」という側面がある事に気付き、更に楽しくなってきました(笑)。
ただ、それを言うと、だからこそ羽生さんに勝ってもらいたかった気持ちがありましたね。
さすがに近年は、寄る年波に抗えなくなりつつある羽生さんですが、それでも未だ三冠を有してますし、
そういうタイミングだからこそ、ここで電王戦を経験し、最新版のponanzaを手に入れる事で、
「ひょっとしたら、何らかの化学反応が見られるかも?」という期待も、個人的に抱いていたので・・・・
実を言うと最近は、羽生さんの登場を望む理由が、歴史へのケジメとかいう以上に、
このまま単純に衰えない、新たな羽生時代の到来を見てみたい気持ちの方が強かったかも?
> > そして理想的な展開を言えば、2番勝負が1勝1敗で終わるのがベストですかねえ?
> おっしゃる通り、1勝1敗で終わるのがベストなのでしょうが、おそらくは2連敗するでしょうし、
う〜ん、私はまだ棋士側にも「チャンスあり」と見てるんですけど、甘いですかねえ?(笑)
単純な棋力だけで言えば、既にソフトは人間を上回ったかも知れませんけど、
人間にはミスが付き物なのと同じように、ソフトだって今はまだ多くの穴が残っているはずです。
それはアンチ・コンピューター対策の話ではなく、人間もソフトも悪手を指す可能性があるという話です。
前回の電王戦でも、ponanzaが悪手を指してしまう場面があり、その時に検討室は沸いたそうですが、
しかし対戦する山崎八段は、ソフトの実力を認めるあまり「気付かない妙手を指された」と思ったのだとか。
そのエピソードを聞くと、コンピューターとの対戦では、人間側だけに科される「精神面の勝負」があり、
山崎八段の場合は、既にそちらの勝負で大きく負けていた印象も受けました・・・・
逆に言えば、こうした自分の心との勝負を制した上で無ければ、純粋な将棋の勝負に至らないのでは無いかと?
人間もソフトも悪手があるとは言え、精神面で崩れたら、人間側の悪手率は増大するでしょうからね。
そういう意味では、2年前の大晦日に行われた「1手10分&継ぎ盤あり」に引き続き、
今年の大晦日に行われる「電王戦合議制マッチ」は、なかなか面白い試みだと思います(笑)。
http://denou.jp/gougi2016/
こうする事で、人間側もソフト側も単純なミスの発生を抑制できますし、
その局面ごとに最善手を選ぶというのは、人間がソフト的な考え方に挑む事でもありますからねえ。
(江戸時代の御城将棋や御城碁は、一門で検討を行いながら指す 合議制的な側面あったそうですが)
スポーツでも、ゲームでも、勝負事には必ずミスが付き纏うモノで、そこまで含めての勝負ですから、
これらの企画や、タッグマッチ戦などは、単に将棋として見れば面白さに欠けるかも知れませんけど、
「人間と機械の共存・活用」という科学実験の観点からすると、非常に興味深いモノだと思います。
ある意味では、千田五段が最近行っているという
「ソフト解析を利用した悪手誘導の研究」も、こうした観点に近い部分があるかも?(笑)
> > 既に御存知かも知れませんが、先日発売された本を紹介しておきます。
> > 別冊宝島『将棋「名勝負」伝説 〜将棋界を支配する「人工知能」の猛威を徹底検証〜』
> > https://www.amazon.co.jp/dp/4800263506/
> ご紹介いただきありがとうございます。
> この本の存在は知っていたのですが、まだ本の実物は見たことがなかったです。
> 今度本屋さんで探してみたいと思います。
> 千田五段がどんなことをしゃべっているのか興味がありますね。
> (ネットでは、千田五段が傲慢なことをまたしゃべったという噂もありますが・・・(笑))
「藤井聡太君も、今の勉強法のままでは、良くて羽生さん止まり」って発言ですね(笑)。
記事の全文を読んで、千田五段のスタンスが理解できていれば、
この発言も「羽生さんは人類史上で最強の棋士」という、最大限の褒め言葉なのですが、
この一文だけ抜き出されると、「生意気な若造」という印象を受ける将棋ファンも居そう・・・・
まあ端的に言ってしまえば、言葉のチョイスが下手って事なんですけどね。
近年では会話AIも発達して来ていますし、千田五段は、そちらも学ぶ必要があるのかも?(苦笑)
って、将棋ソフトの対局は「手の解説や、感想戦が無いからツマらない」とも言われてますし、
そろそろ会話AIを実装した将棋ソフトが登場しても、おかしくは無い時代なのかも知れません。
そして、そちらの面でも機械学習を進めて、電王戦のインタビューで、
「名人ニ 香車ヲ引イテ 勝ツ」とか勝手に発言し始めれば、今以上にソフトへの恐怖感が(笑)。
> ここからは極私的なたわごとですが、決勝3番勝負は片ヤオがあるんじゃないかと危うんでいます。
> 佐藤名人が勝った場合は、それこそ名人がコンピュータソフトに完敗する可能性も出てくるわけで、
> そうなると棋士の威厳が失墜すると考える将棋連盟のトップから
> 佐藤名人に「勝つな」と圧力をかける可能性もあるかと。
う〜ん、それはちょっと考え過ぎじゃないですかねぇ?(笑)
そんな事を恐れるのであれば、去年みたいに不出場で良い訳で、
こうして今年は、羽生さんや現役名人が出場している時点で、今更そんな事はしないと思いますよ。
準決勝「羽生×佐藤」の一局を見ても、私は両者の(特に羽生さんの)意欲を感じましたし、
それにそもそも、今回のソフト不正問題への対応を見ても、
将棋連盟は残念ながら、そうした集団的な意思を持って動ける組織とは思えませんからねえ(苦笑)。
まあ、ベテランの棋士が個人的にゴチャゴチャ言う事はあるかも知れませんが、
棋士はやはり勝負師であり個人事業主ですので、名人にまでなった棋士が耳を貸すかも???
もちろん、名人戦の防衛戦を重視して、適当な所で負けたりする事は有り得そうですけど、
3番勝負の決勝戦まで駒を進めてる時点で、その「適当な所」は既に通り過ぎてる気もします(笑)。
それに、「名人の八百長」疑惑だなんて、「A級棋士のソフト不正」疑惑とは比べ物にならず、
コンピューターに負ける事などよりも、遥かに将棋界の権威失墜が大きいように思いますし・・・・
> 今の佐藤名人と千田五段の実力を考えると、10回指したら8回は佐藤名人が勝つくらいの実力差があるわけで、
> 一発勝負ならまだしも3番勝負なら普通ならほぼ佐藤名人が勝つでしょう。
> なので、千田五段が3番勝負に勝ったならば、本当にヤオが無かったのかどうしても疑念が生じてしまいます。
ひとつの目安として、プロ棋士のレーティングで見てみると、
佐藤名人が1位の「1910ポイント」で、千田五段が8位の「1790ポイント」ですから、
名人側の期待勝率は「67%」となり、10回指したら6〜7回勝つくらいの実力差となりますね。
そうなると、3番勝負で千田五段が2勝する期待値は「26%」になるのかな?
もちろん、レーティングはあくまで参考値に過ぎませんけども、
決勝まで上がってきた実力を考えても、単純に名人と五段の戦いとは見れないと思います。
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