▽ 2016/12/16 (金) 11:21:29 ▽ ほのぼのさん |
| すみません、お返事が遅くなってしまいました。
▼真田丸「前夜」
うーん、この掲示板でさんざん論じてきたことですが、最大の見せ場である大坂の夏の陣に至っても、
戦のしょぼさが一番印象に残るんですよね。
「それどこの局地戦?」感がありありとしているんですよね。関ヶ原を超える大いくさなのに・・・
近年では予算が少ないというのはわかるんですよ。ただ、それでも「いくさの見せ方」というのがあると思うんですよね。
真田丸のいくさは「経緯」がなくて「結論」しか映し出されないわけですよ。
だから後藤又兵衛の道明寺の戦いの活躍がなくて、死ぬ場面しか放送されないから、
真田丸の映像だけだと「口だけは達者だが戦はそれほどでもない凡将」という印象しか受けないんですよ。
真田軍が伊達軍を苦しめたという場面もないから、信繁の最後の決め台詞も空虚なものとなってしまいます。
信繁最大の活躍の場である、大坂城に入ってからの場面に最初はみんな期待していたと思うんですが、
大坂の陣の描写が貧弱で期待はずれなため、視聴率もあまり伸びていないんじゃないですかね〜。
(視聴率が作品の面白さをそのまま表すとはいえないですが、てっきり大阪の陣編になったら
20%くらいは爆上げするかと当初は思っていました)
これも返す返すの話になってしまいますが、秀吉の痴呆症や北条攻めの冗長さを少し省略してでも、
道明寺の戦いだけで1話費やしてもらいたかったですね。
まあ、今週末が最終回ですので、最終回に期待しましょう。
▼鹿島アントラーズvsレアル・マドリード
クラブW杯でのアントラーズの活躍には目を見張るものがありますね。
JリーグCSシリーズからのアントラーズの快進撃は、ほんと「神ってる」としか言いようがないです。
(ふだんは全く使わない流行語大賞を無理やり使ってみましたが、
ほんと最近の流行語大賞は皆が日頃使わない言葉が使われますね。個人的には「文春砲」か「ポケモンGO」で良かったかと)
アントラーズは昔から応援しているチームですが、ジーコ時代からクラブチームの根底に流れる「勝者のメンタリティー」
が今でもしっかりと受け継がれているのが素直にすごいことだと思います。
(低迷する時期もありましたが、それでも他クラブのようにJ2に落ちずに20年以上も平均以上に踏みとどまっているのは
なかなかできないことだと思います)
決勝でレアル・マドリードに対してもどこまで食い下がることができるかも楽しみなのですが、
放送時間がちょうど真田丸最終回と重なってしまうんですよね(泣)。リアルタイムでどちらを見るか迷うところです。
真田丸最終回の視聴率は、だいぶサッカーに食われることになりそうですな〜。下手したら最終回が一番視聴率が低かったりして。
▼佐藤名人が叡王戦優勝&ponanzaと2番勝負へ
以前のコメントで、「佐藤名人が片ヤオをするんじゃないか」とゲスなことを書いてしまっていましたが、
深く深く反省します。全くお恥ずかしい限りです。
千田五段に対する佐藤名人の勝ちっぷりは見事なものでした。2番勝負では格の違いを見せつけましたね。
さて、将棋界でもいよいよ名人vs将棋ソフトの頂上決戦ということで、
これ以上ない楽しみな勝負となりました。
個人的な予想ではあくまで「ponanza2連勝」ですが、千田五段が佐藤名人に協力して人間の叡智を見せたときに
どこまでコンピュータに肉薄できるか興味深いところがあります。
> 「将棋ソフトが人間の棋力の向上に役立つかという命題について、
> 千田五段が5年以内にタイトルを奪取できればyes、
> そうでなければnoということができるのではないでしょうか。」
> と、ほのぼのさんが一番最初に書かれた命題は、
> タイトル獲得を前にして、早くも結論に達したという事なのでしょうか?(笑)
その千田五段ですが、棋王戦の決勝が佐藤名人ではなく佐々木勇気五段になったことで、
挑戦者に名乗りを上げる可能性が高くなりましたね。佐々木勇気五段は2連勝しないといけないのに対し千田五段は1勝でいい)
なお、佐々木勇気五段も若手の中では強豪の部類に入るので、決して易しい相手ではありませんが・・・。
ただ、千田五段はソフトで学習しなくても元々かなりの棋力があって、
棋士1年目に王位戦挑戦者決定戦まで進むくらいですから、ソフトの学習がなくてもタイトル挑戦者になるくらいの力は元からあったと思うんですよね。
(同年代の永瀬六段も今春に棋聖戦で挑戦者に名乗りを上げているし)
ここはやはり、挑戦者になって棋王戦5番勝負で渡辺二冠を倒してこそ、
「千田五段の棋力を向上させたのは将棋ソフトの功績が大きい」となるんじゃないですかねえ(あくまで個人的な見解です)。
今までは格上の相手が千田五段の土俵で将棋を指させてくれていましたが、
タイトル戦(順位戦もそうですが)となると相手は徹底して千田五段の弱点(例えば、振り飛車に弱いとか)を突いてきますからねえ。
それでも最近の千田五段の活躍は目をみはるものがあるので、
これが一時的なものではなくこの活躍が今後も続くようだと、あきらかにソフト学習が棋力向上に役立っているといえるかもしれません。
▼ワールド碁チャンピオンシップ
> ただ残念なのは、出場する囲碁AIがアルファ碁ではなく、DeepZenGoだって事ですね。
> 先日の趙治勲戦から半年弱で、Zenの実力がどれだけアップするか興味はありますし、
> 強くなったらなったで対局自体は面白くなりそうですけど、やはり見たいのはアルファ碁ですよね!?
> 更に贅沢を言うなら、アルファ碁とDeepZenGoも直接対戦する5者総当たり戦を見てみたかった(泣)。
> もっと贅沢を言えば、アマ参加型の「ネット合議制」も含めた、6者での総当たり戦を見てみたい(笑)。
> (アマ集合体のビッグ・データが、トップ棋士や最先端AIに対抗できるのか、個人的に凄く興味あります)
> それにしても、最初はアルファ碁に出場を打診したものの、スケジュールの都合で不参加って、
> 一体どんな都合なんですかねえ??? 噂される年明けの再戦準備に専念って事?
ほんど、ワールド碁チャンピオンシップに出るのがアルファ碁だと最高だったのですが。
そこは何か企業間のしがらみとかあるんですかねえ。
欲をいえばきりがないですが、アルファ碁とDeepZenGoの対戦も見てみたいところです。
> って、これ自体は実は、将棋というゲームの完成度の高さを表してもいるんですよね。
> ハンデなしに互角に戦えるゲームって、ほとんど存在しませんから・・・・
> 囲碁は、私がルールを覚えた後にも、コミが5目半から6目半に変更されましたし、
> 将棋と同じチャトランガ系のチェスなど、「先手勝ち3割:後手勝ち2割:引き分け5割」って感じで、
> 近年のトップ・クラスだと、「先手勝ち2割:後手勝ち1割:引き分け7割」ですからねえ。
> (チェスは単純な勝敗だけでなく、引き分けの駆け引き要素があるのも、ゲームの魅力ではありますが)
> それを考えると、先手の勝率がだいたい52%に集約される将棋は、本当に凄いと思います。
> もちろん、二人零和有限確定完全情報ゲームである以上、解が存在するのは解ってますけど、
> ponanza同士による自己対局7000番の結果でも、先手勝率が51.8%だったらしいので、
> 現在の人類の知的レベルで言えば、相当バランスが取れた(先後の差が少ない)ゲームなんですよね。
> 「どうして、そうなるのか?」というのも、近年の私の関心事であったりします(笑)。
> チェスとの勝率の違いは、駒数の差と、取った駒の再利用の有無が、大きく影響してそうですが、
> 例えば、極端に駒数が多い大将棋や中将棋だと、先後の差とか、一体どうだったんでしょうかねえ?
ほんと、将棋が先手後手でほぼ勝率が同じというのは奇跡的なことですよね。
しかも、「矢倉囲い」とか、将棋の戦型は勝つためにしろ日本人の美意識を刺激するところがあります。
普通は勝利を最優先にすると美しくない駒の動きになりますが、将棋は最も駒が美しく動くのが勝利に近づくという傾向があると思います。
ただ、そうでもない場合も当然あって、将棋ソフトとかはそのあたりの駒の動きの美しさを無視して機械的に勝利に
近づく駒の動きをするので、最初にソフトが人間と肩を並べたあたりは人間側が戸惑っていたかと思います。
最近は逆に将棋の棋士の側がソフトの思考に歩み寄って、人間同士の戦いでもソフトの手に近いようになってきているんじゃないですかね。
(そして、その流れが三浦九段に悲劇につながる、と)
▼紹介いただいたサイトについて
いろいろご紹介いただきありがとうございます。
> 「機械と人間、その第三の道をゆく 千田翔太×久保明教」
> http://media.wix.com/ugd/cbc275_8413836f1b5843e9a813f0af7b126814.pdf
これは知らなかったですね。今度時間のあるときにじっくりと読んでみたいと思います。
> Ponanza開発者が語るディープな将棋AIの話
> 第1回「理由がわからないけどスゴイ“怠惰な並列化”」
> http://ascii.jp/elem/000/001/253/1253340/
> 第2回「プロの定跡を揺らした将棋プログラム発の新戦法“左美濃急戦”」
> http://ascii.jp/elem/000/001/263/1263060/
> 第3回「“自転車置き場の議論”に陥った指し手生成祭り」
> http://ascii.jp/elem/000/001/275/1275687/
Ponanza開発者の山本一成さんには前から興味があったので、こちらは以前に読んだことがありました。
この方も棋士と同じくらい情熱と叡智がすごい方だと思うのですが、
将棋の世界の中だけでしか評価されていないというのが残念なところですね。
別の分野に進んでいても大きな活躍をできていたんじゃないかと思うわけです。
> あと紹介ついでに、「五色の虹」の時に紹介し忘れたリンクも貼っておきます。
> 「戦時中、台湾の高校野球」
> Part1 http://www.nicovideo.jp/watch/sm10415744
> Part2 http://www.nicovideo.jp/watch/sm10415789
> Part3 http://www.nicovideo.jp/watch/sm10415821
興味深そうな動画ですね!(ニコニコ動画を閲覧可能です)
1時間半というのに躊躇してしまいますが、年末年始に時間ができたときにでも是非とも見てみたいと思います。
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