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[20955] Re3:銀英伝のその後の世界返信 削除
2017/3/21 (火) 21:53:56 マンネルヘイム

敵が居ない=新たな敵を作り出す、というのは私も同感です。
万事逃亡者を引用するのも、私としては少々情けないですが、
そのあたりのことは原作以上に逃亡者では強調されていると思います。

うーん、正直私も揉めはすると思います。可能性としてはそちらの方が高いでしょうが、
原作ファンとして2代目までは何とか乗り切るという方に一票・・・って完全に希望ですけどね(笑)
前にどこかで聞いた話によると、銀英伝は田中さんが出版社に作品を持ち込んだ時、おまけで作った年表が元に成っているそうです。
で、担当が持ち込んだ作品ではなく、「この年表のヤンとラインハルトのとこ面白そうだ」と言ったのがきっかけだったとか。
だとするならば、田中さんの設定の中ではローエングラム朝もどこかのタイミングで崩壊してしまうのでしょうねぇ・・・。当然ではありますが。

カール・ブラッケ、オイゲン・リヒターがどういう貴族だったのかに関しては原作ファンでも色々な意見がありますよね。
私自身、原作を読んで以来、ずっと疑問でした。
私が聞いたことがある説では
1、ゴールデンバウム王朝の血を引く名門、あるいは実は大貴族
2、「フォン」の称号を取りはらっているのは自称で公的には普通の貴族である
3、領地貴族の領地はある程度の自治が認められている、彼らが改革を行っていたのは自己の領地
4、官僚貴族として元から政権内に存在していた
の4つくらいですかね?
ちなみに、逃亡者の話をすると逃亡者は4の説でした。
というか逃亡者はリヒテンラーデ、カストロプら官僚主体の貴族とブラウンシュヴァイク、リッテンハイムら領地貴族の間に
潜在的な対立軸が存在している設定でしたから、官僚貴族全体に「改革はしたい」という空気が有る状態ですね。
その改革がブラッケ、リヒターは議会制の導入も含めた国体に関わる大きなもので、シルヴァーベルヒはそう言った制度的なものには拘らず、
リヒテンラーデ、ゲルラッハは国体維持の為の貴族への課税と、それぞれで違う訳ですが、
要は開明派は官僚内部に元々存在した勢力だ、という解釈ですね。
そして、現在手元に8,9,10巻がありますのでまた読み返したいと思いますが、
実際具体的に旧同盟の制度を導入すると明言した記述は無かった気が致します。

西郷隆盛、前原一誠、江藤新平は確かに管理人殿の言う通りの人柄かもしれませんが、
一概に帝国元帥諸将と同じとは言えない気もするんですよね。
しかし、改めて彼らの名を聞いてみると逃亡者のクーデター失敗から議会開設の流れは
維新から自由民権運動の流れを意識しているのかもしれません。
その場合、ミッターマイヤー達はむしろ大久保、木戸で、
クーデターを企画した中堅将校が西郷、江藤らで、フラウビッチ、トゥルナイゼン達が板垣や大隈にあたるのかな?

東郷平八郎を帝国諸将に当てはめるのはちょっと違うかと私は思うのですが・・・。
大角人事については昔調べたことがあり、そこで東郷元帥の名も見ましたが、
私は東郷元帥の資質的に「英雄」たることに向いていなかったのではないかと思います。
山本権兵衛は彼の忠実さを評価して連合艦隊司令長官に任じました。また、彼は参謀たちの意見も良く取り入れる人物でした。
しかし逆に言えば率先してリーダーとして引っ張っていくタイプの将ではないと思うのです。
彼の器量は2番手以下の軍人として充分ですが、最高権威、軍神と振舞うには向いていなかったのかと。
彼の問題は彼が自身の影響力を過小、あるいはその影響力を使うことを過小に考えていたことだと私は思います。
つまるところ、某猪突さんはともかくとして帝国諸将がこのような軽率な態度を取るかといわれると少し疑問です。

また、東郷元帥が口出しした時、海軍主流派は加藤友三郎以来の条約派でしたが、艦隊派の言うことに理が無かったかというとそういうわけではありません。
つまり、秋山実之と佐藤鉄太郎が算出した対米7割論をベースに、「最低7割必要だ」という立場だったのが艦隊派、
「7割に満たなくても協調外交等で補える」と考えたのが条約派です。
要するに、艦隊派の理屈を正しいと思える余地があったわけで、
銀河を統一したローエングラム朝で主流派になるであろう軍縮論を
ひっくり返せる(7元帥を説得できる)だけの反主流派が出来てきますかね?
やっぱり某猪突さんはともかくとして7元帥は理が無ければわざわざ反旗を翻さないと思います。

私は疾風や義手あたりはむしろ山本権兵衛の様な余生を送るのではないかと思います。
某猪突さんはやっぱり心配ですけどね・・・。

二・二六事件を始めとする陸軍の諸事件は何と言うか・・・袋小路の様な印象を受けます。
うまく説明はしにくいのですが、起こるべくして起きたというか、歴史の流れでおきたと言いますか・・・
日本陸軍全体が暴走しつつあり、その一端が吹き出したと言えば良いのでしょうか?
根本的な原因はそれこそ維新までさかのぼるような感じで。

銀英伝で言えばそれこそマリーンドルフ父やブラッケ、リヒターらが残っていると思うのですが・・・。
ラインハルト本人はともかくヒルダは開明派との相性は悪くないでしょうし、
ヒルダは有る程度政治的に融通をつけられると思うのですが・・・。

アレクやフェリックスの成長物語ならばやはり仮定未来が良いと思いますよ。

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