| ▼ 将棋の話
電王戦が終結したと思ったら、今度は叡王戦がタイトル戦に昇格!?
タイトル戦を主催する各新聞社の業績悪化により、
最近ではタイトル戦の減少も噂される中、まさか逆に増えようとは(笑)。
しかも名人戦や竜王戦との兼ね合いから、賞金の減額を連盟から頼まれたそうで(苦笑)。
ただ、タイトル戦増加により、あと竜王1期で羽生さんは「永世7冠」だったのに、
ここへ来て8大タイトルとなると、さすがに永世8冠は無理でしょうね。
と言いますか、今の状態だと、叡王タイトルを1度も取れない可能性だってあるでしょうし。
> > 第1局から2ヶ月近く間が空き、私自身も第2局の日程をちょっと忘れかけていたので、
> > 5/20(土)に行われる第2局の宣伝がてら、このスレッドを上げておきます(笑)。
> まあ予想通りというか、Ponanzaの圧勝に終わりましたね。
> 佐藤名人のtwitterで、第2局目の敗着はよくわからなかったとか。
> 悪手を指さなくても力でねじ伏せられるというのは、
> ソフトと人間との差をまざまざと見せつけられる思いです。
> Ponanzaがelmoに敗れたというのもコンピュータソフト界では大きな話題になったようですが、
> もうどちらも雲の上の存在なので、elmoがどう凄いのかとかさっぱり分からないのが辛いところです。
既にAIの実力は、名人よりも上だろうとは思ってましたが、
結局、どれくらい差があるモノなんでしょう?
戦前は「10回やれば1発くらい入るのでは」なんて、希望的観測で見てましたけど、
何だか、この2戦の結果を見ると、差はもっと大きいのかも知れませんね。
でもまあ、人間とコンピューターの実力差は、今後も指数関数的に開く一方でしょうし、
あまり深く考えても、大して意味の無い事なのかも知れませんが・・・・
> > 藤井四段の連勝街道が続き、竜王戦6組の予選決勝まで進んだ事で、
> > その近藤五段との対戦カードが、5/25(木)に早くも実現しましたね(笑)。
> > http://live.nicovideo.jp/watch/lv297727787
> > NHK杯での千田六段撃破に続き、竜王戦予選で近藤五段も撃破したなら、
> > 新四段であれ、その快進撃と凄さは、さすがに認めて良いのでは無いでしょうか?
> そうなんですよ!
> 近藤五段との対戦は藤井四段がどこまで本物であるかを見極めるためにも非常に興味深いです。
> いやあ、近藤五段も撃破して竜王戦本戦トーナメントに進んだら、これはとんでもない化け物ですな。
つい先ほど、竜王戦6組の予選決勝に勝利して、これで藤井四段は19連勝!!
次勝てば大台の20連勝ですけど、大手が掛かった事よりも先ずは、
千田六段に続き、近藤五段を圧倒して撃破した事が、将棋界的に大きいかも知れませんね。
まあ情報番組とかでは、「このまま竜王に!?」とか煽られそうですけど、
将棋ファンであるほど「それはさすがに無理」だと思いつつ、
「もしかして、もしかしたら」と、尋常じゃないくらい興奮できてる頃かも?(笑)
ただ、ここまで連勝記録が続くと、「どこまで連勝が続くか?」は勿論の事、
逆に「誰が止めるんだろう?」という方にも、ちょっと関心が湧いてきます。
下手にここまで来てしまうと、もう中途半端な相手に止めて欲しくないと言いますか、
語り草に出来るくらい、相応の相手に負けて欲しいなって感じも持ってしまいます(苦笑)。
> ただ、最近思うのが、近年の将棋ソフトの進化は
> 「トッププロの棋力の平準化」を招いているのではないかということです。
> (中略)
> よく言えば「群雄割拠」といったところですが、実のところはトッププロ20名くらいの棋力が平準化して
> 飛び抜けた存在がいなくなったという感じだと思います。
> 10年くらい前まではおそらくトップ3、4名(いわゆる羽生世代)くらいの棋力が飛び抜けていて、
> 彼らが挑戦者の常連だった。
これは2000年前後くらいから、結構どの世界においても見られる傾向じゃないですかねえ?
理屈としては、IT革命が「グローバル化」をもたらした構造と同じだと思います。
逆に言うと、将棋は比較的に狭い世界だった為、その到達も遅かっただけの話で・・・・
まあ簡潔に言うなら、成績の「平準化」というのは、あくまで現れた結果であり、
その根幹には、情報や機会の「平等化」が、まず先にあると思うんですよ。
一昔前までは、本当に場所や環境によって、得られる情報や機会に格差がありましたけど、
ここ十数年あまりで、そうした障壁は目に見えて減少しましたからねえ。
(新戦術の寿命が急速に短くなっているのも、情報格差の解消が根源にあろうかと?)
例えば囲碁の世界だと、ネット碁の登場により、欧米のレベルが急激に上がりましたし、
もちろん将棋も同様で、団体戦となった電王戦で先鋒を務めた当時17歳の阿部六段は、
地方在住でしたが、通信教育で将棋を習い、ネット将棋で腕を磨いて育った棋士でした。
今までは、強い相手と戦い棋力を上げるには、上京するしか方法が無かった訳で、
NARUTOで将棋の存在を知り、女流棋士となったポーランド人なんて、まさに今の時代の象徴かと?
https://www.shogi.or.jp/column/2017/03/post_115.html
で、こうした現象は何も、特殊な世界だけの話ではなく、一般生活のレベルにおいても、
ネット通販やショッピングモール、衛星放送に動画サイトなど、
地方住民が負わされてきた「不便さ」というのが、本当に劇的に変化したと思います。
(私は転勤族で、都会も田舎も知っているので、その実感は普通の人より強烈かも?)
ただ一方で、将棋界の成績(結果)が平準化している事に関しては、
単純に、そうした時代性の影響だけじゃ無い気も少ししますね・・・・
例えば野球界だと、近年は下位打線や控え投手のレベルも数段アップして、
一昔前みたいに、エースや4番が圧倒的に無双するケースが激減したと思います。
まあ、スターが解りやすく活躍できない時代なので、その面ではマイナスかも知れませんが、
選手たちの平均点が上がり、試合のレベルも確実に上がったので、その面を見ればプラスです。
150キロ投手なんて、1990年頃にはプロの各球団にも1人2人という感じでしたが、
1998年の甲子園に松坂&新垣が登場して以降、トレーニングの進化と普及が一気に進み、
今では野手ですら、150キロを投げる高校生が出てくる時代になりましたからねえ。
しかしそれは、相対的な実力差(情報や機会の差)が縮まっただけの話で、
田中やダルビッシュなど超一流の絶対的なレベルは、時代に関係なく、やはり高いモノです。
それを考えると、年齢により羽生世代の棋力ダウンで生じてている、現在の混戦模様は、
群雄割拠と言うべきか・・・どんぐりの背比べと言うべきか・・・・
正直に言ってしまえば、若い世代に一流は多く居ても、超一流は少ないのでは無いでしょうか?
そして一流の増加は、情報が平等化する現在の時代性に求められるかも知れませんが、
超一流の減少に関しては、将棋人口の減少など、また何か別の理由があるような気がします。
> 2004年頃に羽生善治さんの「学習の高速道路論」が話題になりましたが、
> (https://japan.cnet.com/blog/umeda/2004/12/06/entry_post_203/)
> 今は将棋ソフトという高速道路が登場して各棋士の棋力が急激に向上する一方、
> 出口で渋滞している感じなのではないでしょうか。
> 当時は「ITの進化によってアマチュア最高峰までの高速道路が整備された」と言われていましたが、
> 今回は「将棋ソフトの進化によってプロ最高峰までの高速道路が整備された」と言ったら過言でしょうか?
羽生さんの「学習の高速道路論」というのは、正直初耳だったのですが、
論の主旨としては、上述した「情報や機会の平等化」と似たような感じなんですかねえ?
で、「将棋ソフトの進化によってプロ最高峰までの高速道路が整備された」が過言かとなると、
私は別に過言だとは思わないのですが、個人的な観点としは少し変わってくるかも知れません。
ITの進化も、AIの進化も、結局は「情報の質(レベル)」の違いでしか無いと思うんです。
ネット対局の登場により、地方や外国に住む人でも、強い相手と対戦できるようになりましたが、
現実的に対戦できる相手の上限がアマ最高峰レベルだからこそ、ネットだとそこが上限なだけで、
もし仮に、プロのトップ棋士ともネットで対戦できる環境さえあれば、上限はもっと上がるかと?
そして、その仮定を現実にしてしまったのが、AIの進化だったと思うので、
極端な話、強い相手と対戦して実力を高めるだけなら、相手は人間でもAIでも関係ない気がします。
あとは、現状ではAIだと感想戦とか出来ませんけど、その辺も将来的には解消されるでしょうし。
でもまあ結局、現実的な条件に制約を受け、結果が同じになるのであれば、
高速道路の話は過言どころか、私もそれと同意見だと言って良いかも知れません(笑)。
> そこで藤井四段。私が興味があるのは、彼も他のトッププロ棋士と同様に高速道路の出口で渋滞してしまい
> 「その他大勢の有力若手棋士(永瀬六段や千田六段クラス)」にとどまるのか、
> そこを突破してタイトル挑戦者の常連になるのか、どちらの道を歩むのかということです。
> 後者の域にまで達すれば、大山、中原、羽生という大棋士の系譜の仲間入りは間違いないでしょう。
> しかし、他の棋士も急激に力を伸ばしている今、
> この高速道路の出口の渋滞を突破するのは簡単なことではないと思います。
私はもう、藤井四段を「超一流」の素材だと思っていますので(笑)、
このまま道さえ踏み外さなければ、将来的にその「大棋士の系譜」に仲間入りすると見ています。
ただ、その事と、高速道路の出口どうこうとは、別の次元の話だと思ってまして、
う〜ん、何て言えば良いんですかねえ?
例えば野球界にも、大投手や大打者の系譜というのが、同じくあると思いますけども、
「巨人の4番は、球界の4番」と言える程の大打者が、今の巨人に居ないのは、
プロ野球全体のレベルがアップしている事とは、また別の話であり、
仮に早実の清宮が巨人に入団し、その系譜を継ぐ大打者になったとしても、
これもまた、高校野球全体のレベルがアップとは、また別の話だと言いましょうか・・・・
まあ要するに、技術革新の時代背景とか あまり関係なく、
藤井四段は、将棋界で久々に現れた超一流の素材なのでは無いかと?(笑)
それにそもそも、今の若手棋士は程度の差こそあれ、将棋ソフトを使って勉強してるでしょうけど、
あくまでソフトも道具の1つであって、勉強方法自体は従来と大きく変化して無いのでは?
一般的にも、新技術を道具として使ってる世代は、まだまだ旧世代の延長線上の存在で、
その技術を無意識に利用し、身体の一部とするネイティブ世代とは、やはり違うと思うんです。
そういう意味では藤井四段も、さすがにネイティブ世代では無いと思うので、
私が個人的に興味があるのは、藤井四段よりも更に後から出てくる世代の今後なんですよね。
以前、「AIネイティブ世代」とか、「知能の公式化」なんて話をしたのも、
そうしたAI新世代の思考法が、旧世代である私たちの思考法と、
どう違ってくるのか凄く興味があっての事でした。
「不屈の棋士」では、「安易にAIに頼らず、自分で考える事が大事」と主張する棋士が多かったですが、
それはAIを道具と見ている今の世代の思考法だからであって、
もし今後、AIを使って考える新世代が登場したら、前提自体が変わって来る様に思うんです。
P.S.
昨年NHKで放送された「羽生善治、人工知能を探る」の第2弾が、
今度放送されるらしいので、一応紹介しておきますね。
人間とコンピューターの対戦が、ここで一段落した以上、
もしかしたら、こうした番組が作られるのも、これで最後かも知れませんし。
6/17(土) 夜9時 NHKスペシャル「電王戦 名人vs人工知能」
http://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20170617
▼ 囲碁の話
> 「アルファ碁」が柯潔九段に勝利
> これも何気に衝撃的なニュースですが、囲碁の世界でもAIの強さがだいぶ認知されてきたので
> それほど大きな話題にはなっていないようですね。なにしろ昨年末あたりの「MASTER」の衝撃が大きすぎた。
以前より交渉してるとの情報はありましたけど、なかなか正式決定しなかったので、
ぶっちゃけ、第1戦の報道があり、この対戦が実現したのを知ったのですが(笑)、
まあ結果の方は、やはり予想通りといった感じで、衝撃は薄かったですね。
ネット上での早碁とか、バージョンの違いとかはあっても、既に対戦済みでしたし。
それにしても、これだけ交渉を重ねたのに、結局は共産党政府とGoogleの話が纏まらず、
YouTubeを規制する中国でだけ、この対局を生中継で見られないのは、もう何が何やら(苦笑)。
あと柯潔も、序盤はアルファ碁の示す最善手を1度も外さず打ち切ってるらしいので、
それはそれで化け物だと思いますし、現役世界最強の称号は伊達ではないと!!
って、オセロやチェスでは既にそうなってましたけど、
どれだけ最善推奨手を実行できるかで実力が計られる時代に、囲碁もなっちゃったんですね。
この分野の技術革新の速さには、本当に驚かされるばかりです。
インターネットが普及してから十数年でここまで来ちゃってる訳ですし、
AIの次世代分野である自動運転・機械翻訳・医療診断も、数年の内に一般化している可能性も?
特に機械翻訳の実現は、英語の壁に阻まれた情報や機会の不平等を、一気に破壊する衝撃度がありそう。
(今まで長年かけて武道を極めていた世界に、安価で操作容易な拳銃が大量流入する感覚に近いかと)
> それにしれも、囲碁ソフトはあっという間にトッププロを追い抜かしてしまいましたね。
> AIの進化の速さそのものに驚かされて、ほんとついていけないです。
いや本当、「アッという間」という表現では生温いスピードで、劇的に追い抜かれました(苦笑)。
局面数の多さから、「囲碁AIが追いつくのは、まだまだ先」って感じでしたけど、
1度追い抜かれてしまうと、その局面数の多さが仇となり、
チェスや将棋よりも速いスピードで、人間との差を広げられてる印象がありますね。
逆に局面数が少ない程、人間も最適解に近づけるので、追いつかれ易いけど、差は開き難いと。
もう今では、人間では打てない囲碁の新局地を、楽しみに待たれてる状態です(笑)。
今回対戦しているバージョンは違うらしいですが、現在開発中のアルファ碁は、
過去の人間の棋譜を一切取り入れず、人間が打ちやすいよう生まれた定石を排除した、
純粋に囲碁のルールに則った上での最強の打ち方を目指す方向に、もうAIは進んでるらしいので。
(期待された そちらのバージョンが登場しなかった事も、今回の柯潔戦が盛り上がらない一因)
将棋のように駒の初期配置が決まっていない囲碁には、人間が参考に出来るかは別として、
囲碁AIにはこうした研究の幅が、まだまだ残っているような感じです。
だからこそ、昨年末の「Zen×God Moves」戦で、God Movesが見せた「初手天元」は衝撃だったと。
人間が打つのであれば、ミスの少ない隅から押さえるのが無難でも、
やはり初手からド真ん中(天元)を押さえるのは、感覚的に正しい気がするので。
あと、これも人間とコンピューターの考え方の違いなのですが、
大差だろうが、半目差だろうが、「リードがあれば勝ち」という打ち方を囲碁AIはするので、
序盤・中盤でリードを稼いでも、終盤になると稼いだリードを平然と捨てがちなんですよね。
人間であれば、勝利を確実にする為に、更にリードを広げたり、リードを死守したりしますけど、
AIは「半目差あれば勝ち」という事で、人間みたいにリードと言う間接的な目安よりも、
独自の勝率計算で終盤を打ち進める為、人間の視点だと手が緩んだように見える訳です。
それでも最後はAIが勝利するので、人間側としたら弄ばれてる気分になりますし、
完璧に逃げ勝ってくれるならまだしも、AIもまだ不完全ですから、
たまにミスして、本当に逆転負けする事があるのが、却ってムカつくと(笑)。
で、実力差は凄くあるのに、それをリード差で測れないので、フラストレーションも溜まる訳です。
置石があれば解るかも知れませんが、それをトップ棋士にやらせるのは、さすがに酷ですしね。
> そういう意味では人間vsソフトをある程度興行にできた将棋界は商売上手だったかも。
> 第二回電王戦はドラマチックでしたし。
確かに興行化は出来ませんでしたけど、今年正月のMasterの60連勝も、
それはそれで、電王戦に負けないくらいドラマチックでしたけどね(笑)。
▼ ボクシングの話
> > って、その日はちょうど、村田諒太のボクシング世界戦があるので、話題的にはそっちかも?
> > あのロンドン五輪での金メダルから5年、ようやく辿り着いた世界挑戦ですからねえ。
> > 軽量級の日本人王者は数多くおれど、中量級となると、22年前の竹原慎二以来2人目の快挙です!!
> > (まあ今のボクシング界は、タイトルより誰に勝つかが重要で、王者になってからがスタートですけど)
> うーん、村田諒太は残念でしたね。あの判定はWBA会長も異議を唱えるくらいおかしかったようですし、
> 運が悪かったとしかいいようがないですね。
> まあ、負けて評判を上げたというか、他の団体からも世界戦への誘いがあるようですし、
> ここはWBA以外の場で再起を図ってほしいところですね。
う〜ん、運が悪かったと言えば悪かったですし、
別にそうじゃ無いとも言えるのが、ボクシング判定の難しい所(苦笑)。
ジャッジには、有効打を重視するタイプと、手数を重視するタイプがおり、
興行的には前者が理想ですけど、主観が混じらないのは却って後者の方なので・・・・
これがWBCであれば、途中で採点が発表されれるので、ジャッジのタイプも解りますが、
WBAだと採点は最後まで公開されない為、勝ったと思った方が判定負けする事も珍しくありません。
そして更に、今回の対戦相手であるエンダムは、ダウンして2ポイントを奪われても、
接戦のラウンドを上手く拾い、ポイント差を覆すのが得意な試合巧者のタイプだったので、
「1回ダウンを奪っただけでは下手するとヤバいかも?」という不安も正直あり、
フタを開けたら・・・という感じでした(もちろん個人的には、村田優勢の採点でしたけど)。
でもまあ「運」という面で言えば、アマ競技だと完全に手数重視なので、
そういうタイプでない村田が五輪の金メダルを獲得できた事自体、強運ではあるんですがね!!
それでも今回の試合内容は、今後のマッチメイクに向けて、いろいろ有利に働くかと?
いくら五輪の金メダリストと言っても、プロの世界では実績が無く、
強敵との対戦も今回が実質初めてだったので、その実力は「不明」という認識でしたが、
この一戦で実力を証明し、観客の喜ぶファイター・タイプで、そしてカネになる日本人。
しかも、強いとは言っても、脅威的なレベルではないと判断されたとなれば、
王者の方も挑戦者に選びやすく、いろいろと「おいしい選手」だと認識されたとは思います(笑)。
(それに、こうした遺恨の生じるゴタゴタは、興行的には却って美味しい材料ですし)
まあ、あとは村田の側が、広がった選択肢の中から、どれを選ぶかですよね?
単純に「王者」の称号が欲しければ、最も組みし易そう対戦相手を選んでも良いですし、
3団体を統一した最強王者であるゴロフキンとの対戦も、今なら実現可能かも知れません。
ひょっとしたら今回の一戦以上に、次戦の選択こそが、プロボクサー村田の分岐点になるかも?
ただ、それにしても、金メダリストがミドル級タイトルに挑むというのに、
タイトル・マッチ5戦を抱き合わせて、しかも会場が主要1万人の有明コロシアムだなんて、
日本のボクシング人気は本当に下火なんだなぁと、改めて実感しました・・・・
10年くらい前までは、年間に何試合も、数万人を埋める格闘技イベントが行われていた事など、
今となっては何だか、夢か幻だったような感さえありますよね。
▼ 大河ドラマの話
> いやはや、直虎思ったよりも面白いです。
> やっぱり脚本がいいですね。「大河」ドラマとしては大河らしくないのかもしれませんが、
> 人間ドラマをしっかりと描けていると思います。
> 思わぬところで伏線が張られたり、思わぬ形で伏線が回収されたりと、
> 次回の放送が待ち遠しくなるドラマです。
> 前回、今回とギャグ回だったのですが、政次処刑の話への伏線が巧みに張り巡らされていましたね。
> ある意味恐ろしい脚本書くものだなあと思いました(誉め言葉です)。
思いっきりコメディー回でしたね、先週は(笑)。
昨年が真田丸で、今年がこれだと、王道好きな大河ファンには正直キツいかも知れませんが、
まあBSの再放送枠では風林火山がやってますし、これはこれで面白いかと?
軽いタッチの作りだからこそ、却って触れられる重いネタとかも含まれてますしね。
(マンガだと稚拙な絵柄の方が、感動モノやシリアスを描きやすいのと同じかな)
いや〜、それにしても、ここまで罪悪感や悲劇性の描写が無いまま、
あっけらかんと主人公が「人を買おう」なんて大河は、さすがに前代未聞なのでは!?(笑)
でも実際、戦国の世に、身代金ビジネスや人身売買ビジネスは付き物でしたし、
農閑期に徴用された農兵なんて、その臨時収入が目的で合戦に参加してましたからねえ。
そして戦国末期に南蛮貿易が盛んになって以降は、その商売エリアは海外にまで広がり、
東南アジアの植民地などを中心に、奴隷は日本側の重要な輸出品として送られた事など、
歴史の授業とかでは、まず触れられる事がありませんからねえ・・・・
大航海時代の奴隷となると、アフリカの黒人奴隷が思い浮かびますけど、
奴隷の大供給源は戦場であり、日本人奴隷はそれに次ぐ規模だったのは確かな訳で、
石見銀山が新大陸に次ぐ銀の供給地であった事を教えるのなら、こちらも教えるべきかと?
それにしても、こうして遠州で綿花栽培や綿糸製造が盛んとなり、
明治に入ると遠州出身の豊田佐吉や鈴木道雄が、糸車織機の自動化を進めた事により、
今のトヨタやスズキに繋がる事を思うと、あの綿花の回も意外と含蓄があって良かったかと。
ただ一方で、この回のサブタイトルは「綿毛の案(赤毛のアン)」だったみたいに、
毎回の副題が、何かの名作タイトルのパロディーなのは・・・個人的に少しキツいかな?
初めの頃は匂わせる程度でしたけど、最近は「ぬしの名は」とか、
「あるいは裏切りという名の鶴」みたいに、ド直球で遊びが過ぎる気がして(苦笑)。
しかし作品全体でいうと、思ってた以上に面白い作品である事は、私も同感ですね!!
▼ アニメの話
> > > うーん、世代がばれてしまうような選曲ですな。
> > でもサジタリウスをみている世代は、普通、まどかマギカを見てないでしょうし、
> > AIRや、うたわれるものなんて、その存在すら知らないんじゃないですかねえ?
> > そういう意味では、見る人が見ないと、意外とバレないかも(笑)。
> ははは、自分ではあくまでライトなアニメファンのつもりでしたが、
> サジタリウスからまどマギまで見ている人ってのはそうそういないものなんでしょうかねえ。
最近は、夕方のアニメ再放送枠とか無くなって久しいですし、
アニメ・オタクでも昔の子供向け作品まで追う人は極少数なので、両作品とも見ているのは、
いい年齢して未だにアニメを見ている層か、余程マニアな若い層だけになろうかと(笑)。
絶対数で言えば それなりに居そうですけど、日本の人口で言うと1%未満だと思います。
> サジタリウスは結構大人びたアニメだったので
> 小学生あたりで見ている人は少ないと思っていたのですが、
いやいや、確かに大人も楽しめる内容ですけど、あれは明らかに子供向けの作品でしたよ。
と言いますか、昔にアニメは、そういう作品が結構多かった気もします。
ただそれは、子供たちに向けたメッセージ性によるモノなのか、
作ってる大人たちの素が出てしまっているのかは、ちょっと解らない所はありますけど(笑)。
実際、アニメに限らず様々な分野で、近年の「子供向け」商品というのは、
危ない要素や汚い要素は事前に取り除かれ、過度に無害化されている傾向がありますし、
それが却って、アレルギーを起こさせ易い状況を作ってしまっている気がするんですよね・・・・
例えばアニメで言うと、「ガンバの冒険」なんてトラウマ的な怖さ(特にED)がありましたが、
21世紀になると、同じくネズミが主人公でも、「とっとこハム太郎」の世界観になると。
で、何より衝撃的なのが、この2作品とも監督は同じ、出崎統という事実ですね(笑)。
時代のニーズなのか、創作の幅の広さなのか、とにかく昭和と平成では、
名目上では同じ「子供向け」でも、その中身は一変しているのでは無いでしょうか?
そして、最近の「大人も楽しめるアニメ」というのは、始めから大人向けに作れらていたり、
子供向けの皮を被った大人向けだったり、子供向けを違う方向から大人が楽しんだりと、
良い悪いは別として、昔の「大人も楽しめる子供向けアニメ」とは、やはり異なるように思えます。
(例えば、子供向けなので賛否あるものの、劇場版クレしんの戦国大合戦やオトナ帝国は名作ですし)
> あと、サジタリウスの思い出といえば、最終話がその前の放送の翌日にあって、
> しかも放送の時間帯が早まってしまっていたのですが、
> そのことを知らないで最終話を見逃してしまったことですかねえ。
あ〜、この辺はちょっと感情を共有できないかも?(苦笑)
私は転勤族として育ったので、引っ越した先では放送が無かったり、
地方局だと途中でも改変期に突然番組が打ち切られたり、
そもそもウチはチャンネル権が父親にあって、毎週見られるとは限らなかったりと、
いろいろな条件が重なった為か、あまり通しのストーリー重視では見てませんでしたね・・・・
と言いますか私の場合、そうした反動からなのか、本格的にアニメを見出したのは、
大人になって1人暮らしを始めた以降という、ハマり方としてはヤバい順路なので(苦笑)。
> 今だと動画サイトですぐに見逃し分を見ることができるのですが、
> 当時は一旦見逃すともう永遠に見れないと思って悲しくなった思い出があります
> (これも最近動画サイトでようやく最終話を見ることができました)
そもそも当時は、録画して見る事とかも、あまり一般的ではありませんでしたし、
動画サイトはもちろん、配信サービスも無く、ソフト販売とかも非常に限定的だったので、
現在の視聴環境と比べると、隔世の感があるのは確かですよね(笑)。
でも、だからこそ、一期一会みたいな感覚で熱心に番組を見てましたし、
今と違って再放送は多かったので、古い名作と出会える頻度は高かったように思えます。
まあこの辺は、昨今のテレビ離れとニュース情報の偏りなどにも、繋がる話かも知れませんが?
> > > ところで、例のNHKのアニメ100年企画ですが、
> > > 5月3日に3時間特番で、人気投票ベスト100が発表され、
> > > 上位ランクイン作品は、ゴールデンウィークの5日間に傑作選を放送するらしいです。
> > NHK『ベスト・アニメ100』 ※ (±)は中間発表からの昇降 ※
> > http://www.nhk.or.jp/anime/anime100/ani_report/
> > http://livedoor.blogimg.jp/sonohimori/imgs/7/2/72735446.jpg (中間発表版)
> > 1位(--) TIGER & BUNNY
> > 2位(+8) 【劇場版】TIGER&BUNNY The Rising
> > 3位(-1) 魔法少女まどか☆マギカ
> > 4位(+2) ラブライブ!(第1期)
> > 5位(+4) ラブライブ!(第2期)
> うーん、ごめんなさい。TIGER & BUNNYというアニメはその存在を初めて知りました。
> 熱心なファンがいるということは、それなりに見て損はないアニメなんでしょうかねえ。
いや別に、私が「TIGER & BUNNY」を推してる訳では無いので、謝る必要も無いのですが(笑)、
でも、「見て損はない作品か?」と問われれば、個人的には「Yes」と答えますね。
そもそも この作品、ヒーロー稼業を行う単身赴任の独り親サラリーマンが主人公で、
本来の視聴者ターゲットは、子育て世代のオッサン向けに作られたアニメでしたから、
何故こんなに若い女性ファンが付いたのかが、正直言って疑問なんです(苦笑)。
強いて理由を探すなら、キャラクター・デザインが漫画家の桂正和だった事でしょうか?
一昔前は、彼が「電影少女」や「I''s」で描いたキャラが、少年たちの心を掴んだように、
現在では、彼が描いたヒーローたちが、少女たちの心を魅了したのかも?
ちなみに私は、ニューヨークをモデルにした古典アート風の街並みが結構好きでしたね。
そして肝心のシナリオの方も、少なくとも前半13話は良く出来ていたと思いますが、
後半13話がちょっと物足りない出来で、トータルだと70〜75点くらいの評価ですね、個人的には。
でもまあ、私も録画を消さずにBlurayで保存しましたし、見て損は無い作品なのは確かかと。
ただ、だからと言って、さすがに歴代1位というのは解せませんがね(笑)。
あと、同じような理由で、ランク入りが以外だったのが12位の「ジョーカー・ゲーム」です。
こちらは、私が唯一読んだ事のある同名のスパイ小説が原作でして、
舞台は太平洋戦争が開戦する直前の東京や上海、ロンドンなどですから、
あまり女性ウケする題材とは思えないのですが・・・やはり決め手はキャラと男性声優らしいです。
それでも、攻殻S.A.C.で有名なプロダクションI.G.の作るアニメーションは美しく、
当時の社会風俗や生活雑貨なども、かなり良く再現されているので、
元々の作品ターゲットである、大人の男性が見ても楽しめる作品だとは思いますよ。
ちなみにこちらも、一応Blurayに保存してあります(笑・焼くのは旧作含めて年に2〜3作)。
> しかしまあ上位のアニメがNHKで全て放送されるってのもすごいですね。
近年は負債リスク回避の為、「製作委員会方式」で作られるアニメが主流で、
それにより本放送された局以外での再放送が、ずっと容易になった事もあってか、
ここ1年間でNHKは、ラブライブ・進撃の巨人・セーラームーン・けいおん・エヴァを放送し、
現在は涼宮ハルヒの憂鬱を放送中ですからねえ・・・・
デジタル化の際にNHK-BSは3局から2局に減らされ、文化系の番組が減少した状況で、
こうしたNHKのアニメ放送強化の方針には、私も最初こそ眉をひそめましたけど、
民放で再放送枠が消滅する中、子育て世代が見ていた親子で楽しめる作品を再放送したり、
地方在住だと見られない人も居る、深夜枠や独立局系の話題作を再放送したりなど、
「公共放送の責務」を意識して放送している事を知ってからは、私の認識も少し変わりました。
アニメの再放送以外にも、コント番組・時代劇・昼ドラ系メロドラマなどが民放から姿を消す中、
逆にNHKは「日本のテレビ文化を守る」として、様々な方面から批判を受けつつも、
そうしたタイプの番組も作り始めた事には、その矜持に感じ入る面が確かにあるんですよね!!
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