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[21631] 読解力の問題・ハリル解任・明智光秀が大河に返信 削除
2018/4/26 (木) 19:51:18 徳翁導誉

> すみません、リアルがかなり多忙でして、いろいろお返事したいのに
> まとまった時間が取れなくて申し訳ないです。

いえいえ、コチラは全く気にしてませんよ。
どちらかと言えば、そうした相手方の事情を理解していながら、
ついつい長文で返してしまう私の方こそ、少し申し訳ない気分だったり(笑)。


> > > さて、最近読んで非常に衝撃的だった本として、
> > > 「AI vs. 教科書が読めない子どもたち(新井紀子著)」があります。
> > > AIは万能ではなく、読解力に難があるというのはちょっとAIをかじった人であれば気づくことですが、
> > > 日本の中高校生も同じように文章を正確に理解できない人が増えているという
> > > ショッキングな調査結果が提示されています。

> > ちなみに、途中から斜め読みになったものの、一応読了しましたけど、感想としては・・・・
> > 行き過ぎたAI幻想を否定するのはまだしも、「シンギュラリティは到来しない!」と断言して、
> > その根拠が「数学者だから解る」と言うのじゃ、まるで説得力など感じませんでしたし、
> > 他者の否定と、自己の肯定を、全く同じ論法で行っているのは、素直に「えっ!?」となりました。
> > 子供達の読解力低下よりも、こうした方が要職にある事実の方に、危機感を抱かされた1冊でした。
> > ・・・って、ほのぼのさんが相手なので、私も思ったまま正直に書いてしまいましたけど、
> > 「失礼かと気にして」いたのなら、もう少し遠慮しつつ感想を書くべきでしたかねえ?
> > どうも私自身が、ハッキリ言ってもらえた方が嬉しいタイプなもので、
> > この人なら大丈夫と思い、ついつい相手の許容範囲を踏み越えてしまう失敗も多くて(苦笑)。

> 私も本音の意見大歓迎ですよ。全然失礼とか気にしませんので。
> ただ、私は著者の新井紀子の言うことは多少鼻につくところがあるものの
> 概ね趣旨には賛同しているので、そこは徳翁導誉さんと私の見解の違いですね。

先日たまたま、この本がテレビでも扱われているのを見たのですが、
なかなか売れ行きも良く、かなり好評のようですね・・・・
ちなみに同番組でも、ほのぼのさんが「ショッキングな調査結果」とおっしゃられた
高校生の7割が間違えたという、例のメジャーリーガー問題が登場して、
東大の新入生を数十人ほど集めて解かせた所、実に半数が間違える結果となり、
「東大生まで読解力不足が深刻に」と嘆かれる演出になっていました(笑)。

・・・って、AIは読解力がないから東大に合格できないとされる一方で、
その東大合格者も半数が読解力が無く、高校生に至っては7割が読解力が無いのなら、
果たして「読解力のある人」というのは、いったい何処に大勢いるのでしょう?
読解力が低下しているという事であれば、中高年なら高い正答率が出るんですかねえ?
正直言って、高校生の正答率が3割、東大生でも5割という時点で、客観的に見れば、
これは解答側の読解力よりも先に、まずは出題側の文章力を疑う方が、妥当だと思うんです。
別の問題では東大生も全員正解だった事からも、この問題のマズさが表れてると思いますし、
専門的な話ならまだしも、一般的な話で7割が理解できないなら、それは話し手側の問題だろうと。

しかし、そういう結論に至らないのは、
「読解力が低下している」という前提条件から、考え方がスタートしているからでしょうし、
結局の所、若者およびデジタル社会を否定したい感情が、その根底に隠れている気がします。
そして、自らの責任を相手の所為にして改善しなければ、もちろん意思疎通も困難になると。
でもまあ、いつの世であれ、新しい時代への不安や、新しい世代への不満などは、
変化に置いてかれがちな大人が抱きやすい感情ですし、だからこそ売れるのは解ります。
「近頃の若い者は」という文句は、いつの世にも需要があるモノですし、
しかもこの本の場合、「新時代は怖くない・・・というか到来しない」という、
ある意味で2段構えに、そうした読者の欲求を満たしてくれる構成ですからねえ(笑)。
ですが、それこそ週刊誌の記者がAIの恐怖を不必要に煽るみたいな事を、
国立研究所のセンター長みたいな肩書きの人が、真面目な顔して行うのは・・・・
当人には自覚も悪気も無く、そして影響力がある所が、却って深刻なように私には思えますね。
まあ流石に、ナチス・ドイツが行った優生政策みたいな例は極端にしても、
教育関係に首を突っ込むのは、ゆとり教育同様、ろくな結果を招かない気がしてなりません。

ちょうど昨日も、「水曜日のダウンタウン」というバラエティー番組で、
那覇を漢字で書けない那覇市民を捜すという企画があり、
その過程で「自分の住所や生年を知らない中学生」が多く見つかった結果、
ネット上では「沖縄ヤバいw」と、ちょっとした騒ぎになってますね(笑)。
でも、こうした短絡的な嘲笑は、たまたま調査値が沖縄だったという条件を無視しており、
批判的な意見の多くには、基地問題の事も絡めてバカにしていると・・・・
これって本当に、沖縄の通学生が愚かで、その批判者が賢いのでしょうか?
また、こうした傾向は全国的なモノだという発言が増えてくると、
今度は「いまの中学生ヤバいw」となる訳ですが、これも要は自身の物差しで語ってるだけで、
スマホの登場や、年賀状の衰退など、今と昔の環境の違いを理解できていないんですよね。
日常生活で困るというのも、役所に行かなければ、通販もしない、子供の日常で考えてないんです。
大人は全員、昔は子供だったはずなのに、他人どころか自分の記憶すら辿れていない。
子供が公式な書類にそれらを記入するなんて、基本的に高校受験の時が初めてかも知れません。
生年月日を知らないと言うのも、誕生日や年齢は分かってるけど、生年はという話でしたし、
そもそも昭和世代の場合、自分の生年を西暦で言えない人は掃いて捨てる程いるはずです(笑)。
私からすると、こうした人たちと、あの本に賛同する人は、似た様なタイプに映ってしまいますね。


ところで、例のメジャーリーガー問題は、なぜ正答率が低かったのでしょうか?
まずは実際、その出題文を書き出すと、こんな感じ↓です。
「メジャーリーグの選手のうち28%はアメリカ合衆国以外の選手であるが、
 その出身国を見ると、ドミニカ共和国が最も多くおよそ35%である。」
https://www.asahicom.jp/articles/images/AS20171106003794_comm.jpg

で、この出題文の何処に問題があったかと言いますと、
2行目の「その出身国」の「その」という指示代名詞は、
正解とされる「アメリカ合衆国以外の選手」だけでなく、
「メジャーリーグの選手」を指す事も、文章の構成的に有り得るからですね。
今回、その両解釈を防いでいるのが、「28%」と「35%」という数字の存在ですけども、
例えば28%の部分が「70%」であれば、2つの意味が成り立ってしまう悪文なんです。
まあ、算数の知識があれば判断できるのは確かでしょうけど、
そこまで含めて、国語的な読解力と言うのかは?(笑)
少なくとも、読解力テストとして適当ではない出題文のように感じます。

また、細かい点まで指摘しますと、解答として選ぶ円グラフの方では、
「国(アメリカ)」と「人(外国人)」という、異なる対象が一纏めにされており、
「アメリカ出身の外国人」「二重国籍者」「帰化者」などは、どこに属するかが解りません。
(WBCがアメリカ人ばかりに見えるのも、こうした人々が各国代表に入っている為)
つまり、この円グラフだと、必ずしも合計が「100%」で収まるとは限らないんです!!
文化庁の調査によると、日本人の8割は神道信者で、7割は仏教徒だそうですが、
それを単純に合算して、日本の人口が1.5倍に増える訳ではありませんので(笑)。

そして、地理の予備知識があれば、「プエルトリコ」の存在も気になる所です。
アメリカの保護国(自治領)であるプエルトリコ人は、アメリカ出身に含むのか否か?
国としては保護国なので、アメリカ出身とは言えないかも知れませんし、
プエルトリコ人には市民権が与えられている為、アメリカ人とは言えるかも知れません。
実際、メジャーリーグには無視できない人数のプエルトリコ人選手がいますし、
こういうデータを取る時は、基本的にプエルトリコはアメリカ本国と別枠扱いになります。
読解力の判定として、正解する為に算数の知識が求められる一方で、
地理の知識が邪魔をして不正解になるというのでは、正直おかしな話ですからねえ・・・・

これがまだ、「正解を1つ選べ」という事であれば、最も無難なモノを選べば良いですが、
「適当なモノを全て選べ」という、引っかけ的な出題文になっている以上、
上述のような可能性を考慮して、複数回答を行ったとしても不思議ではありません。
しかし正解は1つだけというのは、はっきり言って、出題文を読み解く力ではなく、
出題者のレベルを推し量りつつ、その意向を忖度する力を求められる問題となります。
しかも、そうした忖度読解が最も得意であろう、東大に合格したばかりの受験生が正答率5割と!?
まあ、そこまで含めて、大きな意味での「読解力」だと言えば、そうかも知れませんけど(笑)、
解説の方では、「○○以外」を読み解くテストという事になってますからねえ。
あと、AIは「○○以外」みたいなのが苦手で、ネット検索でも出来ないと書かれてましたが、
「Aを含まないB」とか、「AかつB」とか、「AもしくはB」などは、
まさに数学の範疇であり、コンピューター処理が得意とする分野な訳で、
ネット検索でも普通に使われてる機能なはずなんですけどね・・・・


と、これ以上1つ1つ指摘し続けると、終わらなくなってしまいますので、
今回はメジャーリーガー問題に話を止めますが、ただ個人的には、
「シンギュラリティは到来しない」と断言する論拠に、研究者としての不誠実さを感じましたし、
「知的障害者が裁判を通して、論理的な思考力を手にした」という論法には、不快感を覚えました。
売上寄付と言いつつ寄付先が自分の会社だったり、留学経歴の詐称疑惑を指摘されたりなど、
そうした著者自身の問題点は、個人的には別にそこまで気にしてないのですが、
脳への理解が神秘主義だったり、コンピューターの仕組みを理解していなかったりと、
科学者としての問題点が山積ですし、教育者としては他者の考え方を推し量れない時点で・・・・
世知辛い現在、上手いことカネを集められる人材は確かに貴重ですけど、流石にこれはねえ。
東ロボくんプロジェクトの成果はさておき、少なくとも、この本の内容に関して、
科学っぽさと、道徳っぽさで、自己利益を包装するやり方は、まさに疑似科学のそれです。
皮肉な言い方をすれば、反面教師的に「読解力を養える」1冊だとは思えました(苦笑)。
いつもなら、ここまで厳しくは言わないのですが、それだけ危機感を抱かせる存在という事ですね。


> その他、ハリルホリッジ監督解任の愚行、
まさか、このタイミングで監督交代劇があろうとは・・・・
言うなれば、ここまで3年間コトコト煮込んできたスープを、あとは皿に盛るだけという時に、
いきなり目の前でブチ撒けられて、「ウマいか? マズいか?」を味わう事すら出来ないまま、
替わりに、冷蔵庫の残り物で作られた即席の賄い飯が出てくるようなモノですからねえ。
まあ確か、その3年の間にW杯予選などで数える程の味見しか行えず、
前回大会では良い料理を作ったコックとは言え、疑心暗鬼になるのは十分に理解できます。
しかし、出てくる料理を待っていた客(ファン)からすると、正直やりきれない所でしょうし、
この料理はマズそうだと期待してなかった客も、既に着席した状況でこれでは不満も出ようかと。

私も、W杯が近付き高まっていたワクワク感やドキドキ感が、これで一気に吹き飛ばされてしまい、
もちろん応援はしますけど、そこに期待感は無く、残されたのはモヤモヤ感だけという感じに(泣)。
で、それ以上に、今後の日本サッカー界にとって、どちらに転んでも非常に拙い決断だったと思うんです。
会長本人はリスク・マネジメントだと考えてそうですけど、私にはリスクの増大にしか見えませんでした。
もともと私の中での田嶋評は最低でしたけども、まさかここまで酷い行動を取ろうとは・・・・

世間の関心度が低かった南アフリカ大会の時と同様、私も少しでも盛り上げに協力したいと、
代表フォーメーションの動画↓に、ザック・アギーレ・ハリルの8年分を追加しようか考えてましたが、
https://www.youtube.com/watch?v=o758JF_CmGU
その辺りのモチベーションも、今回の一件で雲散霧消してしまいましたね。
ただ、それでも一応、予想大会の方は既に準備してありましたので、GW前に設置しましたけども、
オマケで加えたConIFA W杯の1行チーム紹介の方に、私の熱も回ってしまう結果に(苦笑)。
http://tokuou.s500.xrea.com/cgi/yosou/world_cup2018/russia2018.cgi
・・・って、このまま綴っていると、またダラダラと長文になってしまいそうなので、
気持ちをほぼ代弁してくれたコラム記事↓を貼って、今回は終わりにしておきます(笑)。

「突然奪われたW杯での楽しみ ハリル監督の電撃解任は何をもたらすか」
https://russia2018.yahoo.co.jp/column/detail/201804100001-spnavi/

ちなみに明日27日には、午後にハリルホジッチの記者会見がある一方で、
午前中には南北首脳会談もあり、何だか大忙しな1日に!!
しかも、5月下旬か6月上旬には米朝首脳会談が予定され、それに付随する様々な噂もあり、
W杯までの繋ぎと言っては何ですが、東アジア情勢の方もいろいろ動きそうな感はありますね。
また、この東アジア情勢というのは、中東情勢とも微妙にリンクしている事を思うと、
世界の人々がW杯に熱中している最中に、国際情勢も大きく変化していたなんて事もあるのかも?

> そして2020年の光秀大河ドラマについて大いに語りたいのですが、
まさか、まさか、明智光秀が大河ドラマの主人公になる日が来ようとは!!
同じ「悪役系」であれば、石田三成の方が先かな?と思っていたのですが、
まあ三成の方は、真田丸や天地人でも扱いが良かったので、
イメージ刷新という面では、逆に光秀の方が向いていたのかも(笑)。
それに光秀であれば、1540〜80年代という、最も人気の高い戦国中期を描けますしね。
実際、作品的にも、戦国の英傑達が成り上がっていく群像劇の側面も持たせたいのだとか。
(まあ無いでしょうけど、もし光秀=天海説を採用すれば、島原の乱まで描けます・笑)
また何気に、この時代の京都が主要舞台の1つとなるのは、大河でも初めてな気がします。
戦国ドラマだと京都って、やはり上洛を目指す対象という扱いになりがちなので。

そして、やはりドラマの出来というのは、脚本の出来に大きく左右されるモノですが、
なんと今作では実に29年ぶりに、大御所である池端俊策が大河に戻ってくるのだとか!!
いや〜、大河視聴歴が30年を超える私のNo.1大河は「太平記」なのですが、
その太平記こそ、まさに池端脚本による作品だったんですよねえ。
池端さんも既に齢70歳を超え、これが恐らく作家人生でも集大成の1作となるでしょうし、
最新の研究成果を取り入れ、従来の通説を書き換えたいと、当人も意気込んでいるので、
放送開始は1年半以上も先の話になるのですが、今からスタートが楽しみです(笑)。

あと、太平記は勿論の事、古代史3部作や松永安左ェ門などのNHKドラマでも、
池端作品は配役の当たりが多かったので、その辺りも抜かりは無さそうな気がします。
「八重の桜」でも好演が光った長谷川博己が、主役を任されたのも良いと思いますし、
池端&長谷川ですと「夏目漱石の妻」の時みたいに、尾野真千子も重要な役で起用されそう?
光秀との関係性から足利義昭&細川藤孝や、斎藤道三&織田信長の配役は凄く気になりますし、
また群像劇として、戦国大名たちが英傑に成長していく様子も描きたいとなれば、
主役周辺だけでなく、大物の脇役陣たちの配役に関しても、今から楽しみになってきます!!
私のハンドル名も、太平記で陣内孝則が演じた佐々木道誉あっての所があるので(笑)。
(「徳翁導誉」というのは、佐々木道誉の法名である勝楽寺殿徳翁導誉より採りました)

> いかんせん今は時間がないので時間のできたときにでもまた議論したいですね。
そうですね、時間が取れましたら、その時にまた!!
もう、その頃には、羽生さんが名人に返り咲いているかも(笑)。
(関係ないですけど、「W羽生」のツーショット↓って、初めてなのかなぁ?)
https://www.jiji.com/jc/p?id=20180425154737-0026869054


P.S.
昨年のゴールデン・ウィークの時、NHKが国産アニメ100年記念の特番をやるという事で、
互いに、個人的なアニソン・ランキングを発表し合いましたけど(笑)、
今年のNHKは、「ガンダム40周年」の記念特番をやるらしいですよ。
https://www.nhk.or.jp/anime/gundam/
先日、「歴史秘話ヒストリア」のスピンオフで、
ガンダム40年史を扱った番組は、地味に良かったです。

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