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[22206] 今後の世界は「国家×企業×ネットワーク」の三国志?返信 削除
2019/3/7 (木) 19:58:38 徳翁導誉

> > とは言え、儲ける手段としての仮想通貨は置いておくとして、
> > 使う道具としての仮想通貨は、将来的には面白い存在になると思いますし、
> > それがどういった長所と短所を持つかも、
> > ゲームとして扱ってみるのも良いかも知れませんね?
> > 赤い嵐・現代版の仕様変更(政経特化)という話も、まるで進んでいませんので。

> 仮想通貨はバブルってましたからね。
> 専門家でも触れたこともないのでわかりませんが、
> 調べた感じ、性質としては割と金に似てるので

仮想通貨の取引記録作業の報酬に、新規発行通貨を得る「マイニング」なんかは、
まさに金鉱脈の採掘に似た、ゴールドラッシュ的なモノですよね。
一時は、掘れば掘るほど儲かったので、ハイスペックなPCを自作するべく、
ニッチな市場だったゲーム用の高性能PCパーツが、品薄になる事態も発生しました。
(PCゲーマーにとっては いい迷惑ですけど、市場原理ですから仕方ないですよね)

ただし、金はカネに替えなくても金として、それ自体が価値を持ちますけども、
仮想通貨は結局、デジタル上の数字でしかない為、
カネとして使えなければ、本当に何の意味もない数字になる恐れはありますが・・・・
もちろん、そういう事を言えば、金だって単なる金属ですけど、
その輝きは人々を魅了し、長い人類の歴史の中で、価値を築き上げて来ましたからねえ。

> インフレの可能性が低いみたいですけど、
まあ、一部の仮想通貨を除けば、基本的に発行制限が行われてますから、
法定通貨みたいに、国の都合でジャンジャン紙幣を刷られるリスクは低い為、
インフレが起こり難いというのは、理論的にはそうですね。
とは言え、インフレというのは、通貨供給量が需要を上回る時にだけ起こる訳でなく、
通貨の価値そのものが下落しても起こる現象ですから、
何らかの事情で仮想通貨の信用度が落ちれば、結果として同じ事だと思いますけどね。

そして仮想通貨は、国家という後ろ盾がある法定通貨と違って、
何よりも、その後ろ盾が無いのが長所であり短所ですから、
国家の浮沈に左右されなかったり、煩わしい干渉を受け難いのはメリットでも、
信用度という面に関しては、大きなリスクを抱えているように感じます。

> 長期的に長所短所がどうなるかはどうなんでしょう。
短期的に見ると、昨今の状況は、投機対象として扱われる小豆相場みたいなモノですが、
しかし長期的に見た場合、国際通貨として一定の役割を果たすようになると思いますよ。
ドルや円などの法定通貨は、後ろ盾となる国家の信用度が、そのまま通貨の信用度となり、
国が大きくて安定しているほど、その貨幣価値も高まる訳ですが、
国家と通貨とがリンクしている為、財政破綻や戦争などが起これば、一蓮托生です。

その点、仮想通貨は、どこの国ともリンクしてませんので、そうしたリスクは軽微です。
また、これだけ経済活動がグローバルな社会になれば、
送金が手軽に行え、外貨両替も不要な仮想通貨は、大きな強みを持ってますし、
だからこそ、良くも悪くも、不正蓄財や地下経済に利用できる側面もあると(苦笑)。
スイスの金融市場を見るまでもなく、浄も不浄も飲み込んだ方が強いですからね。

> 技術は誰でも使えるので国や企業が暗号通貨競争したりして。
この掲示板に「暗号通貨」という単語が登場するのは、たぶん初めてかも?
「わかりませんが」と言われる割に、結構勉強されているのでは(笑)。
理論先行で入った人には、却って暗号通貨の方がしっくり来ますけど、
普通はゲームやニュースから入るので、仮想通貨という方が一般的ですしね。

と、まあ、それはさておき、
近年は、ネットを介して世界規模で展開し、データを収集・独占する企業を、
Google・Apple・Facebook・Amazonの頭文字を取り、「GAFA」などと呼びますが、
徴税と情報を巡って、国家との利害関係が複雑化しているのは事実だと思います。
冷戦の終結に伴い、グローバル経済が急拡大した十数年前、
「文明の衝突」と共に、「市場対国家」という本もヒットしましたけど、
そこに今や、ネットが世界を覆い尽くした事で、状況は更に加速しているでしょうね。

ただし、通貨の面に関しては、
国家と企業が対立関係にあるかと言えば、正直微妙な気がします。
それよりも、どちらかと言えば、相関関係と言えるのかも?
ここへ来て日本でも、急速に「キャッシュレス化」が叫ばれるようになりましたが、
通貨がアナログからデジタルに移行し、その流通経路が把握できるようになれば、
国家は国民からの徴税が、企業は消費者の囲い込みや商品斡旋が、それぞれ楽に行え、
そして国民=消費者である以上、国家と企業は共益関係にあるとも言えます。
そもそも企業の電子マネーも、不可逆的ながら、
1ポイント1円みたいに等価である、言うなれば法定通貨本位制な訳ですから、
キャッシュレス化で言うと、利害が一致する国家と企業とがリンクして進めており、
特にキャッシュレス先進国の中国などは、その傾向が顕著に見て取れると思います。
個人の信用度を、国家や企業が選定する事で、1人1人の生活をコントロールできますし。
(キャッシュレス社会だと、電子口座を止められたら、どんな金持ちでも無一文と一緒)

その一方で、仮想通貨というのは、国家や企業と言った巨大組織とは異なり、
インターネット同様、点と点とが膨大に繋がってネットワークを形成してますから、
反国家・反企業では無いものの、非国家・非企業的なモノだとは思います。
要するに、独立した個人同士が結び付き、集合体として動くモノであり、
アニメっぽく表現すると、「Stand Alone Complex」って事でしょうか?(笑)
ネット網も、仮想通貨も、テロも、ネット私刑も、そうですよね。
無自覚な集団意識だから、責任感も乏しく、組織ではコントロールできないと。
ですが、そのネットワークを構成する各点は、それぞれが国民=消費者ですから、
「国家×企業×ネットワーク」の三角関係は複雑に交差して、
1人1人の生活へ、陰に陽に、深く干渉し続ける社会になる気がするんですよね。
な〜んて、そんな話をしていると、やはりゲーム化してみようかな?という思いも(笑)。

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