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[22930] お墨付きをもらったので、脱線上等の長文雑談(笑)返信 削除
2020/2/20 (木) 20:38:44 徳翁導誉

▼ 遊牧民と農耕民、そして宗教の話
> > そして、モンゴル系とアラブ系の違いは、
> > 「沙漠と砂漠の差異」に注目していましたけど、
> > そうですね、「海の有無」というのも、もう1つの大きな要素かも?
> > 東南アジアや東アフリカまで、イスラム圏が拡大している理由は、
> > やはり海上交易に拠る所が大きいでしょうし、
> > 遊牧民と陸上交易にも密接な関連性があり、交易と略奪は表裏一体な時代でしたから。
> > (ついでですけど、海上交易は漁業民と密接な関連性があります)

> イスラム教は海上交易にも役立つから、イスラム教は広がるわけですね

そもそも、開祖であるムハンマド自身が、商人でしたからね。
そういう意味では、他の宗教に比べても、
教義の中に「商人の保護」が色濃く組み込まれていますし、
特に東南アジア方面では、その為にイスラム教が広まったと言えます。

一方で、通商や交易というのは、時代が古くなればなる程、
武装や略奪との境界線が曖昧となりますから、
財力と暴力の両面によって、陸繋がりには広まっていったと。

> モンゴル系は、その土地の宗教に染まるイメージですね。
そうですね。
モンゴル人の信仰というと、今ではチベット仏教のイメージですけど、
モンゴルにチベット仏教が広まるのは、アルタン・ハーンの時代。
つまりは日本だと、武田信玄や織田信長の頃なんですよね。
現にモンゴル帝国の時代だと、基本的にはシャーマニズムのテングリ崇拝でしたが、
世界各地に勢力を伸ばし、作り込まれた宗教に触れていく事で、
3大宗教を始め、様々な宗教に染まっていきましたからねえ。

逆に考えると、アラブ人は「人と人」が繋がる交易の民だったから、
その中で、イスラム教という作り込まれた宗教が生まれ、
モンゴル人は「人と自然」との繋がりで活きる遊牧の民だったから、
外部の世界と繋がるまで、素朴で原始的な宗教観のままだったとも?

> もう一つの砂漠性の違いの考察も気になりますね。
中学の地理や地学で習った区分で言うと、
同じ乾燥帯でも、ステップ気候と砂漠気候の違いですかねえ?
より具体的に言うと、年間降水量の違いでしょうか。
乾燥していても、多少は雨が降るなら、
それで草が生えて、家畜の飼育が可能になる一方、
草も生えない降水量だと、陸上の海として越えていく対象になると。

そういう意味では、モンゴルとアラブの違いを生んだのは、
その地域における、ステップの割合の違いなのかも?

> > ちなみにイスラム暦が、月を基準とした太陰暦なのも、
> > 季節が重要な農業のように、太陽との関連性を重視する必要が乏しく、
> > 交易であれば、太陰暦の規則正しさであったり、
> > 漁業であれば、月由来の潮の満ち引きとかの方が、大きな利があったと。
> > 逆に言うと、農業国であったイランでは、イスラム教を採り入れた後も、
> > 暦だけは、太陽暦であるペルシャ暦を用い続けたのも、その為ですね。

> 農業国イランで思ったのですが
> シーア派地域と肥沃な三日月地帯が被っていることって関係あるのでしょうか?

う〜ん、有ると言えば有る、無いと言えば無い・・・のかな?(笑)

まず最初に、世界史の歴史地図などを見てもらえれば、解ると思いますけど、
歴代ペルシャ王朝の勢力圏って、現在のイラン共和国よりも広く、
今で言うイラクやアゼルバイジャンなども含んでいた時代が長いんです。
そしてサファビー朝の時代、トルコ側にオスマン帝国が登場した事から、
ペルシャ側はシーア派を国教として、従来のように王侯貴族の中だけでなく、
国民に対しても、その信仰を強要(改宗)するようになるんですよね。

なので、旧ペルシャ領の住民だった人たちは、アラブ人であってもシーア派が多いと。
また、サウジアラビア東岸やバーレーンなど、ペルシャ湾岸沿いにもシーア派が多いのは、
海を挟んだペルシャと、海上交易を行っていた名残ですね。
そして、シリアのアラウィー派とかが、シーア派の一部と見なされるのは、
同じ非主流として、スンニ派勢力に対抗する、政治的な意味合いが強いと。

> 農耕民と遊牧民って、内乱リスクと無能なリーダーに率いられるリスクを
> 農耕民が前者を嫌って、官僚機構を育てて安定した政権継承を選び
> 遊牧民が後者を嫌って、多少争ってでも厳しい環境に耐えられる実力者を推戴する
> 傾向があると思うのですが、これってそのままシーア派スンニ派の
> 後継者に関する考え方に合致するのではないかと

厳密に言うと、農耕民は特定の土地に根付いて暮らす一方で、
遊牧民は土地を転々として暮らす事から、
相続で言えば、農耕民は、農地を細分化してしまう分割相続よりも、長子相続を好み、
逆に遊牧民は、過密だと草地不足になるので、年長者から順に独立させ、
残った末っ子に自分たちの面倒を見させる末子相続になると。
また、政治で言えば、人々が定住するならば、安定した統治機構が望まれ、
人々が移住を繰り返すなら、その時々で適切な状況判断を下せる統治機構が望まれると。

で、そこが「シーア派スンニ派の後継者に関する考え方に合致する」かとなると、
う〜ん、今まで考えた事がなかったですけど、
パッと浮かぶイメージでは、あまり合致はしないような・・・・
とは言え、これは実に新しい視点だと思います!!
正直な所、今までは両派の違いって、
権力争いや権力正当化の産物という視点でしか見て来ませんでしたけども、
イランってアメリカに目の敵にされてますが、イスラム圏では指折りの民主国家ですし、
イスラム共和制とシーア派の親和性というのは、考えた事がありませんでした。
いや〜、今後機会があれば、あれこれ考察してみようかなぁ?(笑)

ありがとうございます。
こういう新しいモノの見方が得られると、本当に嬉しかったりします!!


▼ 私が糞尿に関心を持ったキッカケ(笑)
> > 所詮は雑談なんですし、いい加減でも全く構わないとは思うんですけどね(笑)。
> > う〜ん、でも、「それは違うな」と思えば、素直に指摘しますし、
> > 異なる意見に触れたり、誤りを指摘してもらえたりするのは、
> > 個人的にはプラスに感じるタイプなのですが、
> > 私のそういう所が、威圧的に感じられるのかなぁ・・・・

> 管理人さんとはレベルの違う話ですが、こちらもベテランプレイヤーとして
> 初心者プレイヤーが委縮しないように気を使っているところはありますね。

自分で言うのも何ですが、私自身、非常に気を使うタイプではあるものの、
その一方で、感性などが世間一般とズレている事も認識している為、
管理人として上手く立ち回れているのか、常に不安ではあるんですよね・・・・
でもまあ、そういう面って、大なり小なり、誰もが一緒なのかな?
逆にそう考えると、少しは気が楽になるモノなのかも知れません(笑)。

> > いや本当、緊張する必要性なんて全然ないですよ(笑)。
> > まあ確かに、私の文章自体は少し固めな文調に感じるかも知れませんけど、
> > 私の精神年齢なんて、小学4年生くらいで止まってますから、
> > 実際の所、それくらいの年齢の子供との会話が、最もウマが合ったりします(笑)。

> すごく為になりました……が
> 家の周りの清掃で、猫の糞と鳥の糞を同日に片付けた際に
> 同じ疑問を抱けなかったのはちょっと悔しいところではありますね。

まあ、これには、もっと前にキッカケがありまして、
1年くらい前、旅行で五箇山と白川郷を訪れたのですが、
その際、同地で行われていた「硝石作り」に興味を持ったんですよね。
五箇山(菅沼)は「塩硝の館」で、白川郷は「神田家」だったかな?
(個人的には、小ぢんまりとした菅沼の方が好みでした)

そもそも硝石とは、火縄銃などに用いる黒色火薬の原料で、
「木炭・硫黄・硝石(硝酸カリウム)」という3つの材料から作られる訳ですが、
気を燃やせば得られる木炭や、火山から得られる硫黄とは違って、
硝石というのは、日本だと入手困難であり、戦国時代は輸入に頼っていました。
だからこそ、戦国の当時、どんなに火縄銃が革新的な兵器であり、
銃の量産という技術的な側面を乗り越えても、火薬(硝石)は輸入品である以上、
それを購入するには莫大な費用を要しますし、貿易港も押さえなければなりませんでした。
そういう意味では戦国後期って、まさに軍事戦争から経済戦争の時代に移行するんですよね。

ちなみに、「なぜ黒色火薬が爆発するか?」というのは、
木炭(C)・硫黄(S)・硝石(KNO3)に熱を加える事で、以下の化学反応が起こるからです。
 「2KNO3+S+3C → K2S+N2+3CO2」
そして、反応前は3つとも固体だったモノが、
化学反応によって、気体である窒素(N2)と二酸化炭素(CO2)が発生するので、
固体よりも気体の方が体積は大きいですから、爆発が起こるという訳ですね。
教育コンテンツ案としては、これで歴史と経済と化学が繋がりました(笑)。

と、それはさておき、戦国の世が終わって、泰平の世が訪れると、
火薬に関しても、必要最低限の備蓄さえあれば大丈夫な時代となり、
幕府の鎖国政策も相俟って、硝石は各藩が自前で作るようになりました。
ここでようやく登場するのが、本題である「糞尿」の話です(笑)。
輸入できない硝石を、どうやって自作したのかと言うと、
加賀藩を除く全ての藩は、「古土法」と言って、
古い民家の軒下から、わずかに取れる硝石を収集したんです。
では、なぜ軒下から硝石が取れたかというと、
住民が排出した尿のアンモニア成分(NH3)が、日の当たらぬ軒下を漂い、
日陰を好む硝化菌によって硝酸イオン(NO3-)へと変化し、
それが更に、土中のカリウムと結合して、硝酸カリウム(KNO3)となります。

ですが、この古土法というのは、非常に生産効率が悪く、
1度に少量の硝石しか採れない上に、1度採ると数十年は採れない方法でした。
しかし前述のように、実は加賀藩だけが、これに替わる方法を知っていたのです!!
それが、こうした硝酸カリウムの生成を人為的に行う「培養法」でした。
これは恐らく五箇山という、周囲とは隔絶された立地と、厳しい冬とが生み出した、
偶然の産物だったのかも知れませんが、
囲炉裏の下の地中に穴を掘り、そこに食料などを貯蔵する要領で、
蚕の糞を混ぜた土と、干し草とを何層にも積み重ね、生成を促進させたんです。

米の収穫量が少なく、冬に身動きがとれない豪雪地帯で、
養蚕は盛んに行われており、その糞の処理が有効に行われた例でしょうか?
(農業に用いられた肥溜めと言い、日本は糞尿活用の歴史が深いです・笑)
虫の糞は、鳥の糞と同じく、糞と尿が同時に排出される上、
水分節約の為に、固形物で排出されますから、人の尿ほど臭くないんですよね。
また、蚕を飼育する為に、囲炉裏の火が絶やされなかった事もあり、
日陰であっても適度な温度が保たれて、硝化菌が活動しやすい環境が作られ、
土中のカリウムも、植物の干し草から、直接抽出していたと。
こうやって、普通の民家の軒下よりも、多くの硝石を産出できた訳です。

ちなみに、南蛮貿易によって、日本へともたらされていた外国産の硝石も、
その多くは、東南アジアにある高床式住居の軒下から採れるモノでした。
熱帯地域では、多雨による河川の氾濫に備える為であったり、
蒸し暑さを逃れる快適さや、虫や蛇を避ける目的などで、高床式が用いられ、
その床の下では、よく豚や鶏などが飼育されていたんですよね。
このようにして、家畜の糞尿から硝石が生成され、
それが大航海時代でやってきた南蛮人により、戦国の日本に輸出されていたと。
ここまで来ると、これも1つの世界史であり、世界地理ですね。
コミカルな言い方をするなら、織田信長の天下布武も、
せっせと輸入された、家畜の糞尿に支えられていたと(笑)。

そして五箇山に話を戻すと、それこそ21世紀に東海北陸自動車道が開通するまで、
白川郷も含めて、あの地域は、日本でも最悪の陸の孤島と呼べるような土地で、
逆に言えば、だからこそ、世界遺産となるような合掌造りの集落が、
今の世まで残ってたと言えるのですが、
(そして世界遺産指定と道路開通により、一気に観光地化・笑)
加賀藩の硝石作りで言うと、そんな立地に生まれた技術だったからこそ、
幕藩体制が終わるまで、秘密を守れていたという側面があるんですよね。
結局、五箇山の秘密製法が流出したのは、隣接する白川郷だけだったとか。
こうやって、この話は世界遺産にも繋がっていくと。
で、こちらもサムネの煽り文句を考えるとすれば、
「あの日本の世界遺産は、秘密の軍事工場だった!?」ですかねえ(笑)。

ここで更に、生物学にまで話を繋げていくと、
動物の3大栄養素には、糖質・脂質・タンパク質があり、
植物の3大栄養素には、窒素・リン・カリウムがあるとされます。
(前出の培養法で干し草を混ぜたのは、植物が摂取したカリウムを硝石作りに用いる為)
そして動物は、自ら活動するエネルギーを得る為に、糖質・脂質・タンパク質を燃焼し、
それらは主に、炭素(C)・水素(H)・酸素(O)・窒素(N)などから出来ている為、
代謝産物として、二酸化炭素(CO2)・水(H20)・アンモニア(NH3)が作られるのですが、
二酸化炭素は呼吸で排出でき、水は無害なのに対して、アンモニアは有害なんですよね。
なので魚類は、周囲にある水を使って、即座に体外へ排出してしまいますし、
爬虫類や鳥類は尿酸、両生類や哺乳類は尿素に変えて貯め、頃合いを見て排出します。
で、前回も言いました通り、排出用の水を節約すると、糞と尿酸を同時に排出し、
排出用の水分を惜しまなければ、尿素として排出する訳ですね。
これでようやく、前回の糞尿の話と、今回の五箇山旅行の話が繋がったと!!(笑)

あと、脱線ついでに話し続けますと、
植物が欲する窒素というのは、空気中にある気体ではなく、固体の形なので、
動物にとっては邪魔者の窒素化合物も、植物には重要なモノとなります。
だから、肥溜めの糞尿は、農作物の生育に有効なんですね!!
でもまあ、細菌も付いてますから、生のままでは食べられませんけど(苦笑)。
ちなみに、鳥の糞が植物の肥料として重宝されるのも、
鳥がエサとして食べた植物のリンやカリウムが、
そのまま濃縮されて、糞尿として排出されるからです。
太平洋に浮かぶナウルという小島が潤ったのも、ひとえに鳥の糞のお陰でした。

このように、農作物の大量生産に欠かせない化学肥料ですが、
その内の窒素化合物の生成に革命をもたらしたのが、
「ハーバー・ボッシュ法」という、アンモニアの生成方法でした。
方法を発見したフリッツ・ハーバーと、工業化させたカール・ボッシュ、
この2人のドイツ人化学者の名前を採り、そのように呼ばれています。
(後に両名は、その功績によってノーベル化学賞を受賞)
これは、水と石炭から水素(H2)を作り、それを大気中の窒素(N2)と反応させ、
アンモニア(NH3)を作ってしまうという方法でしたから、
安価で大量に窒素化合物が生産でき、それにより穀物の生産量も増大して、
近現代の人口爆発を支える一因ともなる発見でした。
その当時、「空気からパンを作った」と賞賛された由縁ですね。

ただ、その一方で、前述の通り、窒素化合物は火薬の原料ともなり、
この頃になると、アルフレッド・ノーベルによって、
硝酸を原料とするダイナマイトが登場してきますから、
平時には肥料を、戦時には爆薬を、簡単に作れる時代になってしまうと・・・・
(日本だと江戸の泰平の世に、火薬を用いた花火文化が生まれるんですけどね)
特にハーバーの方は、第一次大戦のおり、毒ガス兵器の開発に携わり、
同じく化学者であった妻は、精神を病んで自殺してしまいます。
そしてドイツが敗れると、戦後の食糧難から、更なる食糧増産を求められ、
農薬用の殺虫剤を開発するのですが・・・ナチスが政権を握ると、
ユダヤ人として祖国を追われ、パレスチナに向かう途上で亡くなり、
再び大戦が起こると、殺虫剤は毒ガスとしてユダヤ人収容所で用いられると・・・・
ちなみに、このハーバーの逸話は「科学の20世紀 第1章」として、
世界史Flash化する構想があったものの、ついに実現しませんでした。

ところで、ダイナマイトの原料となる硝酸(HNO3)。
この硝酸とグリセリン(C3H8O3)を反応させる事で、
あの有名な爆薬であるニトログリセリン(C3H5N3O9)を得られるのですが、
ニトログリセリンって、狭心症の治療薬としても用いられており、
意外かも知れませんが、舐めると実は甘いんです!!
それもそのはずで、グリセリンというのは、糖を発酵させて作られており、
また化学的には、糖が重合すると綿になり、
綿がニトロ化すると火薬や接着剤になるんです。
砂糖や綿花が植民地政策に与えた影響や、
火薬が戦争に、接着剤が工業に与えた影響を思うと、
世界史と化学が密接に融合できて、面白いですよね(笑)。
ですから、文系だ、理系だと、受験の為に互いの教科が疎遠なのは勿体なく、
教科の縦割りを排除した上で、受験にも役立つコンテンツが作れないかな?と。

> しかしお陰様で、多分もう不必要な緊張をすることはないかな……と
いや〜、ウンコとか、オシッコとか、小学生なら喜ぶネタですけど、
大人相手に振る話題では無かったかな?と、
投稿後に、ちょっと反省したのですが、大丈夫でしたか?
と言いますか、相手の緊張を振り払う例え話としても、不適当だった気がして(笑)。


▼ 雑談の内容に関して
> > あまり、話題を脱線させない方が、気楽で良いって事ですかねえ?
> > まあ、これが面と向かっての対話であれば、
> > 相手の食い付き具合を見ながら、話の方向を決めていくものの、
> > 如何せん文字のやり取りだと、それも困難なので、
> > 「とりあえず色々と書いておくから、好きなのに食い付いて」とやっているのが、
> > 却って、プレッシャーを与えている・・・という形になるのかなぁ?

> 脱線に関しては逆に嬉しいところですね。

では今後も、脱線OKって事ですかねえ?(笑)

> 管理人さんと別の方の話であっても、興味が湧いたことは調べますし
> きっかけを貰えることは非常にありがたいことだと思っています。

まさに、その点なんですよね!!
私が小学生との会話を好むのも、下手な固定概念に囚われない子供の方が、
新しい視点や、思わぬ疑問に触れ得る機会が多く、それが楽しいからですし。
先日も、「色って無限にあるの?」という質問に、真剣に考えてしまいました(笑)。

確かに、名前の付いている色は有限であっても、
それらを混ぜ合わせれば、いくらだって色は作れそうですし、
実際、色というのは、光の波長がその正体ですからねえ。
ただ一方で、その光を認識する人間の目という視覚のセンサーは、
考えようによっては、物理的な限界がある訳ですし、
人間の視細胞が反応する3原色「赤・青・緑」を、それぞれ16進法2桁の数字に置き換え、
人間の識別限界を超えると言われる約1677万色を、
コンピューター上の色の設定では「フルカラー」としてるんですよね。

まあ、中には、色覚が3つに満たない人もいれば、4つある人もいるそうですし、
犬や猫など、人間以外の哺乳類は、2色型色覚が一般的である一方で、
それ以外の動物は4色型色覚が多く、一部の鳥類や昆虫は5色型色覚もあるそうで、
そう考えると、色というモノが人間基準で決まるモノなのか?という疑問が湧き、
そもそも論で言うと、同じ光の波長であっても、
人それぞれで、見え方は微妙に異なる可能性はありますし、
みんなが「赤」と呼んでいる色が、全員同じ色に見えてる保証は無いんですよね。

また、光の波を無限に分けると言っても、物理学的に言うと、
量子の世界では、これ以上分けられないと言う限界の長さが登場するので、
人間の可視光という有限の幅では、色という光の波の数も有限なのかな?と考えたり、
それでも、次元を4次元や5次元に拡張すれば、更に細かく分けられるはずで、
生身の人間に、それを知覚する事は不可能でも、
機械で知覚するなり、その可能性があるのであれば、
やはり無限に分けられると言うべきなのか?
ここまで来ると、大前提として、色の厳密な定義が欲しい所ですが、
質問した小学生からすれば、そんな問答など希望しないんでしょうけどね(笑)。

> > あと、ついでなので書いてしまいますと、
> > 以前、「知識マウントを取りたい訳じゃない」と言った通り、
> > あれこれと知ってる情報を話してる段階は、個人的にはまだ序盤であり、
> > それらの情報を元に、内に秘められたシステムなどを考察したいのが本編で、
> > そして、そのシステムから、どんな未来や過去を見出せるかを考え、
> > 可能であれば、それを調べてみたいというのが、最終目標だったりします。
> > 今まで深く意識してませんでしたが、どうもこれは「物理学的思考」のようです。
> > 言うなれば、まずは多くのデータを集め、続いてそこから法則を探し、
> > 最後にその実証性を確かめる所まで、話を進めたいのが本心なのですが、
> > ほとんどの場合、データを出し合う序盤の段階で、話が終了してしまうと(泣)。

> それに関しては申し訳ないです。

いえいえ、そこは、お気になさらずに!!
ただ、ネットはこれだけ広大なんですし、
どこかで、そうした雑談が出来る場所は無いものか?
というのは、最近、思う所ではあるんですけどね。

ブログやTwitter、SNSなどが気になるのも、
そうした場所があるのかな?と考えるからでもありますし、
また近年は、気力・体力・能力の低下を自覚する年齢になりつつあり、
物理的に難しくなる前にと、少し焦ってる気持ちがあるのかも知れません。

> それ以前の段階の話になりますが、今回のやり取りでも天正10年の出来事や
> 中国や欧州の地形の差異の話は、自分の方で書こうとした話ではあるのですが
> どうしても釈迦に説法感を感じてしまって、やめてしまったのですよね。
> ……そして段違いの説明力の文章が管理人さんから出てくると

う〜ん、という事になると、
「相手の話を引き出す会話のテクニック」という能力が、
私は極端に低いんでしょうねえ・・・・
攻撃したり、マウントを取ったりするつもりは無いものの、
威圧的に感じさせるというのは、そういった部分なのかも?
私としては、気にせずドンドン書いてもらってOKなんですけどね(笑)。


▼ ネットの使われ方と活用法を考える
> > と言う事で、「どういうVTuberが人気があるのか?」とか、
> > 「VTuberという分野の新しい可能性」とか、
> > そういう話題に振り直そうかな・・・とも考えたのですが、
> > これでもまだ、理屈っぽい話題ですかねえ(苦笑)。

> 理屈っぽい話題を見るのは本当に好きなんですが
> 自分でやって、人前で披露するのはなかなか難しいですね。
> どうしてもふわふわな、抜けが多いものになる気がしてなりません。

個人的には、「そもそも面白いって感情は何だ?」というのを、
理屈で解剖してみたい思いはあるのですが、
もう少し具体性を持たせると、泣きや笑いの科学は興味ありますね。

喜怒哀楽などの感情も、恐らくは脳内の化学反応で起こるモノで、
そこを突き詰めれば、感情の方程式みたいなモノが、姿を現すでしょうし、
仮に、そこまでしなくても、笑える漫才や、悲しい映画など、
感情を揺さぶるシーンのビッグ・データがあれば、
個々の好みに対応しつつ、おおよその傾向と対策が解ると思うんです。
ある意味で、YouTubeのオススメ動画とかも、AIが似た処理を行っているはずなので。

> VTuberの可能性に関しても、私はもっとハードルの高いものだと思って
> テレビ番組や企業、自治体のマスコットなどの、言うなれば上から降ってくる形を想像しましたが
> 現状、「VTuber」という総称が示す通り、下から盛り上がってますからね。

この辺に関しては、どのように想像されてたんですか?
私はあまり考えた事が無かった方面なので、気にせず語り放題ですよ(笑)。
キャラクターものという事だと、着ぐるみの延長というイメージでしたか?

ちなみに、日本のテレビでCGキャラの先鞭を付けたとなると、
1999年から2001年まで、テレビ朝日の水曜深夜に放送されていた
CGクリエーター発掘番組の「D's Garage21」を、私は思い浮かべますね。
そして、3DCGのキャラ制作が、より一般化したのは、
ボーカロイド文化(初音ミク)が登場した後、それ用の3DCG作成ソフトとして、
2008年に「MMD(Miku Miku Dance)」が登場した所でしょうか。

そして、モーション・キャプチャー技術の方は、
私の記憶が確かなら、1998年頃からゲーム開発に用いられるようになり、
一般化したのは、2010年にX-BOX360が「Kinect」を発売したあたりなのかな?
CG関連に比べると、こちらの知識はちょっと疎いですね・・・・
でもまあ、両方とも揃ったのが、実に10年前の事だと考えると、
3DCGとモーション・キャプチャーを組み合わせたVTuberの技術も、
思ってる以上に早く、確立していたと言えるのかも?

・・・って、一言にVTuberと言っても、タイプが分かれますよね。
ゆるキャラにしても、「くまモン」と「ふなっしー」では、完全に別系統ですし(笑)、
これがVTuberとなると、キャラを演じる人と、覆面替わりに利用する人とに大別され、
キャラを演じる場合は、中の人との線引き度合いで、また変わってきますから。
(キャラ0・中の人100の割合だと、覆面系も一緒にまとめられるのかな?)

> > 参考までに、歴史ゲーム実況って、どんなのがあります?
> > ちなみに私は、電撃オンラインの「うどんの野望」関連しか、主に知らないのですが。

> そのものずばり、うどんの野望の人の配信ですね。
> しっかり見ているわけではなく、BGM代わりに垂れ流している感じですが……

そうですね、私も基本的にはBGM替わりですね(笑)。
プレーしたいけど、実際にプレーする気力が起きない時に、ちょうど良いです!!
そして、私も本格的なYouTube視聴歴は、まだ数ヶ月ほどですけど、
歴史ゲームの実況プレー動画となると、そこがメインになるのでしょうか。
とりあえず個人的には、レトロなゲームのラインナップも豊富なので、
うどん関連に落ち着いてしまってる感じです(笑)。

「信長の野望」や「三國志」は、初代からコンプリートされてるみたいですし、
世界を舞台とした「チンギスハーン」や「Europa Universalis」があるのも嬉しい所。
純粋な歴史モノでは無いですが、「銀河英雄伝説」や「ギレンの野望」であったり、
「天下統一」を始め、コーエー以外の作品もありますからねえ。
ただ、どうやら視聴者層としては、オッサンばかりみたいですけど(苦笑)。
でも考えようによっては、オールド・ファンの需要は一定程度はありそうですし、
逆に、若い歴史ファンには、新規開拓できる余地が十分にあるという事ですから、
その辺りをターゲットに定めて、ゲームなり、企画なり、やってみるのも良いかも?

1人用のゲームで言いますと、個人的には、
戦国時代の英雄たちを、世界史の英雄たちと戦わせるような、
「秀吉の野望」や「信玄の野望・世界編」など、扱ってみたい題材なのですが、
世界史ゲームの需要とかって、そんなには無いですかねえ?
武田信玄vs.イワン雷帝とか、豊臣秀吉vs.フェリペ2世とか(笑)。
昔、本宮ひろ志の「夢幻の如く」というマンガで、
織田信長が本能寺の変を逃れ、世界を征服する作品がありましたし、
ゲームの方でも、似たテーマで「大海信長伝・下天2」というのがあったので、
上手く日本史を絡めれば、需要が無いって訳でも無いのかな?
戦国武将オールスター軍団を引き連れての軍事征服以外にも、
今井宗久で経済征服とか、千利休で文化征服とか、顕如で宗教征服とか(笑)。
ちなみに秀吉と信玄なら、どちらが世界編の好みですかねえ?
秀吉だと、日本が統一された状態から始まるので、扱いやすいのですが、
個々の武将たちの人気だと、信玄の時代の方が高いと思いますし・・・・

いや勿論、ベタに戦国時代のゲームを作ってみるのも良いでしょうし、
(武将ではなく、家を基本単位とした、信玄の野望の新作案は一応あります)
逆に世界史に拘って、全地域&全時代の通史ゲーム案とか、
提督の決断ならぬ「帝国の決断」という、帝国主義時代のゲーム案とか、
時代はゴチャ混ぜで、日本史や世界史のオールスター戦案なども、
昔から、いろいろと持っていたりはするのですがね。
でもまあ、「チンギスハーン(特にwith PK)」の実況動画を見ていると、
これの全時代バージョンをやってみたいという、当時の思いが蘇ってきます(笑)。
(光栄の歴史3部作シリーズの一角という扱いは、どこに消え失せたのか?)
日本の歴史ゲームって、Paradox製などの洋ゲーとも、また違う趣がありますからね。
具体的に言うと、歴史if妄想の脳汁が湧き出しやすいゲームが好みです!!
幕末明治の極端なif妄想だと、新選組vs.バルチック艦隊とか!?(笑)
まあ、それはさすがに行き過ぎでも、幕府存続ifとかは面白そう。
そして、極端なif設定が許されるなら、大戦前や冷戦期の20世紀中盤、
地球に火星人が襲来して、それを世界連合軍で撃退&侵攻するストーリーとか、
スポーツ系マンガの日本代表編みたいな感じで、ちょっと展開が熱そう(笑)。

あと、多人数ゲームの方で言うなら、
もっと手軽に対戦を楽しめるゲームなどがあると、
良いのかも知れませんけど・・・なかなか案が出てこない(苦笑)。
ガッツリ系も楽しいとは思うのですが、時代的には合わないでしょうし、
手軽さと、対戦の醍醐味を、両立して楽しめるというのは???
戦国大名をコンピューター担当にして、プレイヤーは堺や博多の商人となり、
政商として大名に天下を取らせるゲームなら、両立も出来そうですけど、
やはり、どうせ遊ぶなら、プレイヤー自身が戦国大名になりたい所でしょうから(笑)。
結局の所、「滅亡」の概念が無い方が、競いつつも無理せず遊べるのでしょうが、
劉備のように流浪がありの三国志ゲームとかだと、そんな感じになるのかな?

・・・って、途中でYouTube実況プレーの話題からズレちゃいましたけど、
実況プレーも含めて、そうだと思いますけど、
基本的にYouTubeの人気投稿者って、動画自体の面白さも重要ですが、
ある一定のレベルを超えると、動画そのものよりも、
投稿者その人のファンというのが、かなりの部分を占めてる印象ですね。
つまり、「楽しさ」よりも、「心地良さ」を求めてると言いますか、
実況プレーで言いますと、実況者の人柄が最重要ポイントになってる気がします。
逆に言うと、例えば歴史ゲームの実況系ですと、
豊富な歴史蘊蓄などで、関心させる系のゲーム実況とかあるんですかねえ?


▼ 教育系コンテンツの試行錯誤
> > 例えば、教育系コンテンツで、円周率に関する動画を作る際でも、
> >   『350年前に東大入試の数学問題を解いた忠臣蔵四十七士の父!?』
> > とかサムネでやった方が、
> > 真っ正直に扱うよりも、視聴者の食い付きは良いように思うんです。

ぶっちゃけ、一般の人の感覚だと、
数学って、どれくらい興味があるんですかねえ?
一般的に「円周率」と言うと、「3.14」という数字であり、
それ以上でも、それ以下でも無いって感じがします。
だからこそ、ゆとり教育の際、手計算だと桁数が多くて大変なので、
小数点の計算などを目的としない時には、「およそ3」でもOKとすると、
「円周率は3.14だろ!?」と、世間から猛反発を受ける事となると。
(ゆとり教育でも、円周率として教えるのは3.14だったんですけどね)

で、そんな騒動の時に登場したのが、伝説的な東大の入試問題。
「円周率が3.05より大きいことを証明せよ」だったと!!
小学生は円周率が3.14じゃなきゃ駄目なのに、
東大は円周率が3.05以上でOKって、どういう事なんでしょう!?(笑)
ちなみに日本の円周率は、江戸時代の数学者・村松茂清が、
小数点7桁まで正確な値を出す事に成功しており、
(それまで日本の円周率は、3.16≒√10とされてました)
その時の算出方法が、この東大入試の模範解答にもなってますね。
また、村松茂清は赤穂藩士であり、その後、
彼の子供や孫が、吉良邸への討ち入りに参加する事となると。

以上、前回の伏線を回収した訳ですが(笑)、
話題を「世間一般における数学への関心」に戻しますと、
上記のように、数学と歴史を絡めて解説していくのも、
1つの方法ではあると思うのですが、
数学単独だと、普通は、どんな感じなんでしょ?
例えば、数学界で「最も美しい数式」と呼ばれているモノに、
「オイラーの等式」というのがありまして、
ネイピア数e、虚数単位i、円周率πが、以下のようにシンプルに表せるんです。

  e^iπ(eのiπ乗)+1=0

そして、この1つの数式を軸として、
高校までの数学を、全て結び付けていこうというのも、
個人的には、それはそれで面白いかと思ったのですが、
これって、世間一般の感覚とはズレている気もすると・・・・

でも、その一方で、江戸時代には和算が、
庶民の間でも「趣味」として広まっていましたし、
現代でも、数独が「Sudoku」として、世界中で人気を博していたりと、
数学自体を楽しむ感覚が、まるで存在しないと思えないんです。
マンガでも、週刊モーニングにも「はじめアルゴリズム」という作品が、
連載されてるくらいですしね(個人的にオススメな一作)。
それを考えると、表現方法さえ工夫すれば、
数学そのものの魅力を伝える方法も、あるのでは無いかと???

また、世界で最も普及している文字って、
アルファベットでも、漢字でもなく、実はアラビア数字であり、
数学は音楽やアートと同様、言語の壁すら越えていくモノなので、
数独がSudokuとして世界に広まったように、
数百年前の和算家(数学侍 Math Samurai)からの挑戦状も、
YouTubeとかを利用して、日本から世界に向けて普及できないか?
とか、ちょっと考えたりもしています(笑)。
特に算額と呼ばれる、絵馬に描かれた円や図形の面積を求める幾何学問題は、
その見た目の面白さからも、人々の関心を呼び起こして、
庶民の間にまで、娯楽としての和算が広がるキッカケとなりましたし、
図形問題のグラフィカルさって、絵的にもキャッチーで映える気がするんです。

あと、図形ほどパッと見のインパクトは無いですし、
高校入試や大学入試の数学としては、あまり役に立たないものの、

  1=0.999...

  1/(1x1)+1/(2x2)+1/(3x3)+1/(4x4)+...=(πxπ)/6

  1+2+3+4+...=-1/12

と言った数式は、結構キャッチーな気はするんですけど、
普通の感覚だと、そこまででは無いんですかねえ?
それこそ最初の式は、割り算を習う小学生だって、気が付く疑問でしょうし、
2番目の式のように、計算結果に突然、円周率が登場する不思議だったり、
最後の式のように、普通に考えると、意味不明な式まで有り得るのが、
数学の面白さではあると思うのですが・・・・

って、そんな事を言いつつも、個人的に今考えてるのは、
時計だったり、Tシャツだったり、手軽に印刷できる時代なので、
理系的な数式を用いつつ、遊び心に富んだデザインとか、
何か出来ないかな?とか考えていたりするんですがね(笑)。
先日、YouTubeで見掛けたMITの「Ge Ni U S」パーカーが格好良かったり、
部屋の掛け時計が壊れてしまい、新しいの欲しかったりして、
少し探していたものの、なかなか気に入るモノが無かったもので・・・・


> > また、昨今の武漢での新型コロナウイルスに絡めた話しも、
> >   『武漢あれこれ 新型肺炎と三国志、そして阪神の伝説的名投手!?』
> > とかやれば、内容が気になって、見てもらえる機会も増えるかと思いますし、
> > そういう意味では、クイズ形式の動画タイトルも良いかも知れませんね。

> それは気になってみてしまいますね。
> というか調べてしまいましたが、阪神のところがどうしても分かりません。

いや〜、タネを明かせば、そんな大した話では無いですよ(笑)。
ザックリと言えば、単に地理と歴史の話です。

そもそも「武漢」と言うのは、中国大陸の中央部にあって、
大河である長江と漢江が合流する、古くから交通の要衝であった土地であり、
両河川によって3分割された武昌・漢陽・漢口という3つの河川港湾都市が、
戦後、1つの行政地域にまとめられて、誕生した大都市なんです。
武漢という都市名は、「武昌+漢陽&漢口」から生まれた合成地名ですね。
日本で言えば、「大森区+蒲田区」で「大田区」とか、
「国分寺駅+立川駅」で「国立市」とか同じです。
また、川によって隔てられてた都市が、長江を渡る大きな橋が架かり、
物理的に都市同士が結ばれる時代になった事も、大きかったでしょうね。
これまた日本で言えば、兵庫と神戸、博多と福岡などとも、通ずる話かと。

で、そうして生まれた武漢ですが、
北京と広州・香港を結ぶ南北の軸と、上海と重慶を結ぶ東西の軸との、
まさに交点にある都市であり、現在でも交通・流通の要衝なのですが、
陸上輸送が発達する近現代以前は、河川が重要な輸送網でしたから、
武漢のある地域というのは、それこそ古代から重要な場所だったんです。
それこそ、日本でも人気がある三国志の時代であれば、
この大河を境界線として、曹操・孫権・劉表などが対峙する要地となり、
実際、赤壁の戦いが行われたのは、武漢から長江を少し上流に行った所でした。
また、コーエーの三國志シリーズをプレーしてる方には、
お馴染みである「江夏」も、実は武漢の一角をなす「武昌」の旧名なんですよ。
ある時は孫堅を殺した黄祖が守り、ある時は劉備が逃げ込んだ、あの江夏ですね。

古くから、そんな要衝の地であった武漢には、
当然の如く、ヒトもモノも大量に流入し、そして栄える訳ですが、
その反面、そこには病気だって集まってきますし、人が多ければ感染もしやすく、
川沿いで温暖な場所ですから、病原菌だって繁殖しやすいと。
なので、今回の新型肺炎にしても、そうやって武漢で感染が拡大したとも言えますし、
前述の赤壁の戦いにしても、曹操軍の大敗は、伝染病が原因だったとも言われています。

ただ、多くのヒトやモノが行き交えば、伝染病は避け難いリスクである一方、
その流通量が多ければ多いほど、富というのも集積されていくのは事実です。
こうして富を得た大商人の中には、長江を下って商売圏を広げ、
ついには外洋にまで進出して、海外との交易をする人たちも現れました。
そして、戦国末期から江戸初期にかけて、中国と日本の交易を担うようになり、
日本に永住した中国人は、自分たちの出身地から姓を「江夏」と名乗る事になると。
そうです、あの伝説の名投手・江夏豊のご先祖様は、400年前に、
あの三国志でも有名な江夏の地から、日本にやってきた渡来人だったんですね!!

ちなみに、もう一方のネタで触れた赤穂四十七士の中にも、
杭州(武林)出身の中国人の孫で、孟子の末裔を称した、武林唯七という人物がいました。


▼ 歴史偉人カードゲーム案
> > 「歴史偉人カードゲーム案」の話にしても、どうやら多くの人は、
> > 最終的に関心が、モノだったり、組織だったりではなく、
> > 人間そのものに向かうらしいって事で、考え始めた部分もありますから(笑)。

世界史の方が、いろんな分野を選べて面白そうでしたが、
世界史が対象だと、それこそ人物が膨大に居過ぎて大変なので、
まずは日本史を題材に、カードゲーム用の人物選定を行ったのですが・・・・
日本史でも多く居過ぎて、選び切れませんでした(苦笑)。

トランプだとジョーカー込みで53枚。
百人一首だと100枚で、麻雀牌だと日本ルールで136枚なので、
現実的に遊ぶ事を考えると、150枚くらいが適量の上限であり、
限界まで行って250枚くらいが上限だと、個人的には思うのですが、
各時代の重要人物を選んでいくと、この数を簡単に越えちゃうんですよね(笑)。

なので、発想を逆転して、まずは日本史で重要な出来事を選び、
それに関連する人物を当てはめた方が、全体の人物数も絞れる上に、
人物カードと出来事カードのリンクも、上手く行くのかなと。
この方法だと、三蹟とか、六歌仙とか、バッサリと削れるのですが、
収集心をくすぐるという面では、ちょっとマイナスかも?
ですから、残す「揃い」は残すとして、一体どれを残すべきか・・・・
戦国の三英雄や、維新の三傑などは、放っておいても残るとして、
三筆や、七大宗派の開祖、紙幣の偉人とかは、頑張って残すべき?
この辺の人選は悩む所ですし、いろんな人から意見をもらいたい所ですが、
そういうのはブログよりも、こうした掲示板の方が向いているのかなぁ?

まあ、ともかく時代の方は、一応こんな分け方をしています。
 古代(古墳以前・飛鳥時代・奈良時代・平安前期・平安後期)
 中世(源平合戦・鎌倉時代・南北朝期・室町時代・戦国時代)
 近世(安土桃山・江戸前期・江戸中期・江戸後期・幕末維新)
 近代(明治時代・大正時代・戦前昭和・戦後昭和・平成以降)

20区分で、それぞれ5つくらい事件を選ぶと、出来事カードは計100枚。
そして、1つの事件に1〜2人を選ぶと、人物カードが計150枚。
数字上は、これくらいでスッキリ行くんですよね。
人気のある幕末維新を拡充するなら、幕末と維新を2つに分けて、
江戸中期or平成以降を削る感じでも良いでしょうけど。

> > もっと言うと、「全教科の統合」を考えた場合に、軸となるのは「歴史」であり、
> > 歴史を楽しませようとすれば、個々の事象よりも「英雄譚」に帰着するのかな?と。

> 歴史における、偉人の人為の部分と歴史の必然の部分
> どちらも興味のあるところではありますが
> やはり人為のみの目線で語る方が、ハードルは低く感じますね。

上述の例で言いますと、数学や物理、化学などを、
学校の勉強のように、内容をダイレクトに教えるというよりも、
オイラーだったり、アインシュタインだったり、ハーバーだったり、
各界の偉人の生涯を通して、その内容まで触れていく感じでしょうか?
例えば、日本人のノーベル賞受賞者が出た際も、
その人となりや、家族や同僚とのエピソードなどが報じられる一方で、
業績そのものには、あまり深く踏み込んで解説されないのは、
せっかくの機会なのに、実に勿体ない気はするんです・・・・

また、自然界の法則であったり、数学界の定理であったりは、
別に人類が居ようが居まいが、この世に存在するモノでしょうけど、
科学や数学となると、人類の存在とは切っても切り離せないモノであり、
それらの学問は、全て、人類の歴史とリンクさせる事が可能とも言えます。
そういう意味では、ほとんどの教科は、世界史という幹の枝葉に成り得る。
つまりは、教科統合が可能だと思うんですよねえ。
社会は勿論の事、上記のように理科や数学、
そして音楽や美術などの実技教科に至るまで、そうですし、
ちょっと難しいのは、国語の現代文と、英語などの外国語でしょうか?
言語史として見る事も、一応可能ではあるものの、
学校で習う国語や英語とは、やはり離れたモノになるでしょうからねえ。

その一方で、国語の古典は、古文だと日本の古代史に、
漢文だと中国の古代史に結び付ける事が出来ますし、
そこから日本の現代文や中国語、そして更に英語に繋げないかなぁ?と(笑)。
具体的に言うと、源氏物語や枕草子の原文・・・は、ちょっと厳しいので、
カードゲームとしても親しまれている百人一首を、上手く活用したり、
漢文の方も、司馬遷の史記を通して、激動の楚漢戦争を楽しんでみたり、
曹操や曹植の漢詩だったり、杜甫や李白の唐詩を味わうのも良いと思うんです。
三国志押しで行くなら、諸葛亮の「出師の表」をテキストにしても良いかも?
ともかく、古典は歴史と絡めやすいので、そこは手掛かりがありそうです。

そして、せっかく国語の古典として、中国の漢文も習うのですから、
日本語の古文と現代文のように、漢文と中国語をやっても良い気がします。
ぶっちゃけた話、いきなり外国語として習うには、
英語って、日本語との違いが大き過ぎますし、
間に中国語を挟んだ方が、却って解る事も多い気はするんですよね。
中国語って、同じ漢字を使いますから、何となく文意は取れる一方で、
文法を考えると、同じSVO形で、中国語と英語は似ていますから、
中国語の視点で、日本語や英語を多角的に見られると、
日本語と英語だけでは見えなかった事も、時には見えてくると思うんです。

まあ、欲張るのであれば、日本語と中国語の間に韓国語を、
中国語と英語の間にスペイン語を仲介すると、更に見えてくる気がしますが、
ここまでやると、手を広げ過ぎかも知れませんね(笑)。
ただ、私たちも、無意識に使っている日本語を、現代文として敢えて捉えるには、
外国語という客観的な視点に立って見るのが、一番の近道だと思いますし、
英語という別言語を身に付けるにも、それが有効という事であれば、
第三者となる外国語の存在は重要ですし、
せっかく漢文をやるなら、中国語は打って付けな気ます。
拡大する中国の存在感を考えれば、中国語が出来て損は無いでしょうし。

> > で、それをゲームや動画を使って表現しようと考えた時、
> > 構想自体が膨れ上がり過ぎたので、とりあえずは原点回帰で、
> > まずはカードゲーム単体で仕上げてみようかな?とか、今は考えてますね。
> > ちなみに、膨れ上がり過ぎた構想の青写真は、いつかブログか掲示板に書くかも?

> 膨れ上がり過ぎた構想……楽しみです。

一言で言うと、世界史を時間旅行するゲーム案と結び付きました。
横文字で言えば、「タイムトラベル・ワールドツアー」ですね(笑)。

例えば私の弟は、日本の地理を「桃太郎電鉄」で覚えたのですが、
「これを世界規模にしたら面白そう」と言うのと、
「これを時間旅行できたら面白そう」と言うのが、合わさった案です。
仮に、日本から欧州へ行こうとする場合、
中世ならシルクロードを陸上移動、近世なら喜望峰を越えて海上移動、
近代ならシベリア鉄道で移動して、現代なら飛行機で一っ飛びという具合に、
マップは同じでも、時代によって違うって感じですね。
そして、世界遺産だとか、異なる時代を繋ぐワープ・ポイントだったり、
科学や芸術など、地域や時代を超えた同分野の偉人たちと知り合うと、
それぞれの地域や時代にワープ出来るってイメージです。
各地に伝言板を用意して、プレイヤー間で言葉を残せるのも良いかも?

あと、基本のゲーム・システムとしては、フリーシナリオのRPGで、
世界地図上を、地域軸と時間軸の2つの軸を行き来して、時間旅行を楽しみ、
歴史的な出来事に遭遇したり、歴史的な偉人と知り合いながら、
課題をクリアーしつつ、アイテムや知識を貯めていくという感じですね。
ゲームを遊びながら、勉強にも役立つモノを考えています(笑)。
コレクションした名画を持ち帰り、自分だけの美術館を作っても良いですし、
知り合えた偉人はカードとして召還できて、トレカの要領で対戦したり、
世界史オールスター戦の配下武将で使えたりとかも考えてますね。
要するに、世界史偉人カードゲームという単体ではなく、
時間旅行ゲームと、偉人トレカの要素を、カードゲームに合体させた案だと。
いや勿論、シンプルにカードゲームはカードゲーム、トレカはトレカで、
別個に存在させても良いんですけどね(笑)。

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