| ▼ 徳翁導誉さん
> すみません。
> 最初は「今年の内に返信できるかな?」と考えていたのですが、
> あれこれと急な用事を頼まれてしまい、時間が無くなってしまいました(笑)。
> W杯期間に引き続き、再び遅れて申し訳ありませんが、
> 返信は、年明け(成人の日後?)となりそうです。
いえいえ、おかまいなく。
『ファスト教養 10分で答えが欲しい人たち』感想
本の主張自体には新規性があまりなく、面白くなかったです。ファスト教養が薄っぺらいのなんて、今さらでしょう。
ただ、その補足として出てくる引用や、ファスト教養本が出てくるまでの詳細な時代の流れの解説は非常に面白かったです。一気読みしました。
小泉改革時代の雰囲気とか知れて勉強になりましたね。
・自己責任という言葉が、小泉改革以前はマイナーな言葉だったというのは本当なんですかね?私からすれば当たり前に使う言葉ですので、昔からあるものだと思っていましたが。
確かに、その語感からすれば、造語っぽくて、「自己責任」という言葉が突然出てきても、辞書引かずとも意味がスッと分かりそうな感じはします。
とはいえ、自己責任という言葉が本当にマイナーであったとするならば、00年代前半までの日本社会って今と全然違う世の中ということになりそうですが。
・今大学生の私からは、ホリエモンみたいな自己啓発本って、昔からあるものだと勝手に思っていたのですが、せいぜいここ15年程度の流れのものなんですね。
これは最大の発見でした。
・AKBが新自由主義的という分析は非常に面白かったですね。
スマホゲームの課金なんかも、そういった時代の中で出てきたのだなと。
・ファスト教養を含めた自己啓発本を読む動機って、1つには中産階級から脱落することへの恐怖というのもあるのでしょうが、もう1つにはキラキラ欲求というとがあると思うんですよね。
単に金の問題なら、この本のインタビューに出ている大企業の若手社員が自己啓発の方向にいくというのはレアケースになるはずですし。
岡田斗司夫は評価経済社会が到来した、と今年くらいの動画で言っており、私はこれを聞いた時「?」という感じだったのですが、
確かに、ホリエモンもおらず、オンラインサロンもなく、インスタ映えもなかった、1995年(岡田斗司夫が評価経済社会の到来を予言した年)と比べて、
今の世の中は評価経済的というか、経済とは違うキラキラで人々が動く時代なんですね。
かくいう私も、そういう他人と比較し競争し続ける地獄から逃れるためにラノベの世界に入ってきたはずなのに、
結局ラノベの可愛い女の子と自分を比較して勝手に辛くなっているんですから、時代精神からはつくづく逃げられないんだなぁと思います。
まあ、そんなことに夢中になれること自体が日本が平和である証拠なのかな?(ウクライナ戦争脳)
・この本読む限りでは、ホリエモンの影響ってかなり大きかったんですかね?
日本経済の停滞に伴う下流転落への恐怖などの背景はありつつも、彼がスタートラインになって現在の自己啓発系の流れができたのだとすれば、日本全体にかなり大きな影響を与えたということですよね。
(まあ、それがホリエモンが意図したことではないのかもしれませんが)
P.S.
今、『マリア様がみてる』を読んでいるのですが、当たり前ですけどこの時代は土曜も平日なんですね。
学校での週5日制は90年代に始まったというのは知識としては知っていましたが、やはり小説の中でさらっと出てくるとちょっと戸惑います。
(マリみてのシリーズ第1巻は99年ですが、携帯電話が一切出てこないなどの背景から、マリみては基本的に80年代っぽい雰囲気なので)
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