| > > > 小さな島が日米安保によって間接的ながらもアメリカの影響下に入るので、中国の危機が叫ばれるのだから、
> > > 日米安保を破棄し、憲法9条の理想に基づく政治をすればそのような心配は無用である。
まあ沖縄本島に関しては、心配無用とは行かずとも、そうした側面もあるのは確かですが、
こと尖閣諸島に関しては、日中間の領土問題なので、仮に日米安保を破棄しても存続しますよ。
日本政府は「尖閣に領土問題は存在せず」という立場ですが、
それで中国との尖閣領有を巡る問題が解決する事など無いですし、
そもそもアメリカ側は、「領土問題は日米安保の枠外」という姿勢ですので、
全くの無関係とは言いませんけど、安保と尖閣にそこまで相関関係は無いかと。
> > では現在進行形で侵略されている竹島と北方領土の返還問題は憲法9条の理念で解決できると考えていますか?
> まさか竹島や尖閣は戦争時の謝罪として割譲するのが良いと考えていますのでしょうか?
そもそも論になっちゃいますけど、国境問題と憲法9条はほとんど関係ないですよね?
冷戦の終結に伴い、各地で国境問題の交渉と妥結が進む中、
日本では問題解消への動きが見えないのは、個人的にはとても歯痒いです。
これは経済的にも、外交的にも、軍事的にも、国益上のプラスですし、
大阪維新の会じゃないですけど、もしも私なりに船中八策を作ったなら、
「国境線の画定」は必ず入ってくる一項なので(笑)。
ただ昨今の風潮は、私の希望とは逆方向に進んじゃってるんですよね・・・・
以前は、国内向けの建て前でしかなかった「日本固有の領土」という単語を、
今では、報道や教育の場でも使用を強いるようになった事で、
問題の知名度は高まりましたけど、理解度は却って低下したように感じます。
日本国政府の立場からすれば、竹島も尖閣も北方領土も「10:0」で日本領ですけど、
歴史・国際法・世界情勢などから、私なりに客観的な視点で見れば、
竹島は「7:3」、尖閣は「6:4」、歯舞・色丹は「5:5」、国後・択捉は「2:8」
くらいじゃないですかねえ?
もちろん領土問題で安易な譲歩は厳禁ですけど、交渉事に双方の妥協は不可欠な以上、
自己主張に終始するだけでは、そこで話は終わり先に進みませんので・・・・
> それでは、米軍の駐留が停止していた時期に中国軍がフィリピン近海の島に上陸して軍事占領したことなど
> 現状の世界ではまだまだ軍事力が外交でも幅をきかせていると思いますが、その点はどう解釈するのでしょうか?
南沙諸島での滑走路建設の件にしても、
日本側の視点から見れば、確かに都合の悪い事でしょうけど、
中国側の視点から見れば、果たしてどうなんでしょうか?
南沙諸島の領有権を主張し、それぞれ実効支配している島もある5ヶ国のうち、
台湾・フィリピン・ベトナム・マレーシアは、既に滑走路を保有しており、
滑走路を保有していなかったのは、中国だけだったんですよね。
もちろん日本側が唯々諾々と、中国側の意向に従う必要などありませんけど、
相手側の意向をちゃんと把握しないと、戦略的対応を誤りかねないと思います。
軍事面では中国に脅威を覚えている東南アジア諸国にしても、
経済面では関税撤廃により、中国との市場一体化が進んでますからねえ。
今の日本は、経済・軍事・外交の国際戦略バランスを一段と欠いている気がしてなりません。
あと、個人的に気に掛かるのが「中国の脅威」ってモノですね。
中国が台頭してきており、その軍事力も高まってる事自体は確かだと思いますけど、
何だか実態以上に、それを煽り過ぎている意見も多いように感じます・・・・
中には、戦後最大の軍事的危機みたいに言う人まで居ますけど、
冷戦期の「ソ連の脅威」に比べて、中国のそれは、どれぐらい凄いのかと?(笑)
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