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[21697] Re2:ww2online 優勝数返信 削除
2018/6/6 (水) 23:25:26 赤流布ヒトラー

▼ 徳翁導誉さん
> > ww2onlineの優勝数を各国ごとにまとめてみました
> >
> > アメリカが優勝しやすいのは気づいていましたが、同じくらいソ連も優勝しやすいんですね
> > 地政学は詳しくないですが、これがハートランド国家の実力なのでしょうか?
> >
> > ソ連 25
> > アメリカ 24
> > フランス 19
> > イギリス 14
> > 日本 13
> > ドイツ 11
> > 中国 11
> > イタリア 8
> > (データは第125回までのww2online大国のみ版)

> WW2オンラインにおける各国ごとの難易度に関して、
> このような掲示板のスレッド↓がありましたね。
> http://tokuou.daiwa-hotcom.com/cgi-bin/kjb/kjbn.cgi?tree=r2455#2655
> かれこれ、もう10年以上も前の雑談ですけど、
> 今でも十分、読み応えのある内容だと思います(笑)。
>
> で、優勝者大会に参加された方の印象では、以下の通り。
>  「日>仏>米>英>伊>ソ>独>中」 by ほのぼのさん
>  「米>日>英>ソ>仏>独>伊>中」 by Bernsteinさん
>  「日>仏>米>伊>ソ>英>独>中」 by あじゅさん
>
> こうして見てみると、ソ連と日本に関しては、
> 「難易度」と「優勝回数」との間に、いくらかズレがあるようですね。
> まあ具体的にソ連の場合は、領土が東西に長く伸び、アジアにも欧州にも接していますから、
> 状況に応じて、どちらにも進出できる一方で、どちらからも攻め込まれる危険性がある為、
> 優勝も多いけど、滅亡も多い国という事で、難易度としては少し辛い評価がされているのかも?
>
> そういう意味では、「ハートランド国家の実力」という見方も、
> 地政学的には、半分正解と言えるかも知れませんね。
> 「ハートランドを支配する者が、ユーラシアを支配し、
>  ユーラシアを支配する者が、世界を支配する」という言葉があるくらいなので。
> ただ一方で、そもそも「ハートランド」という言葉自体は、
> 「海軍力の及ばないユーラシアの内陸部(中核部)」を意味するモノであり、
> このゲームだと、軍事的リソースを海軍に割かず、陸軍のみを重点強化する意味合いなので、
> その部分が優勝の理由に直結しているかとなると・・・正直、難しい所かと?
> まあ、このゲームの場合、「外交」を中核に据えたシステム作りをしている為、
> 軍事的な優位性というのは、極力抑える仕様になっていますからねえ。
> 逆説的に言うと、外交を怠っても、軍事力でゴリ押しできるようには、敢えてしていないと。


面白いスレを紹介していただいてありがとうございます。
そのスレとかを読んで少し思ったことを。(ww2onlineと赤い嵐に関してです)

・ソ連とハートランド

地政学は軍事だけでなく、経済にも言及した学問ですが、このゲームでは軍事の面しか再現されてないため、あまりハートランド等が大きな要素になってないのは確かに感じますね。
ww2onlineにおける海軍は陸軍を輸送する程度の役割ですが、実際には海軍の存在意義は海上コミュニケーション網の獲得にあります。
赤い嵐の内政あり版ではそのあたりが再現されますが、ww2onlineでは再現されていないのも、ハートランドなどが大きな意味を持たない理由なのでしょうか。

・英仏協商

英仏協商はこれらのゲーム(ww2onlineと赤い嵐)をやると、すごくその必然性を感じますね。
仮にww2onlineにドイツが存在しなければ、英仏は必ず宿敵として対立する運命にあると思うんですよ。
世界中の植民地に、いくらでも衝突点がありますから。赤い嵐の帝国主義戦場なんかまさしくその典型です。
ところがドイツという宿敵がいるからこそ、フランスとしてはどうしてもイギリスと妥協せざるを得ない。
イギリスとしても、フランスに滅ばれるとドイツの欧州制覇という可能性が見えてくるため、独仏には争っていてほしい。
そこに英仏協商が成立する必然性が生まれるわけです。

この辺の経緯はまさしく世界史のそれですよ。
植民地獲得競争をする中でたびたび争ってきた英仏が、ドイツがプロイセン主導で統一されると、一転して協力関係に変わる。
まさしくこのゲームと変わらないと思います。

・米英関係

英米関係はこのゲーム(ww2onlineと赤い嵐)においても非常に興味深い事象の一つだと思います。
史実では英米戦争以後、基本的に関係が良い英米が、このゲームでは宿敵ですからね。(赤い嵐において、英本土がアメリカに制圧されるとアメリカの優勝がほぼ決まるのは有名ですよね)
史実とは違い、ゲームにおいて英米が宿敵なのは、
1)両国が民主主義国家であること(カントによれば民主主義国家同士は戦争をしにくい)
2)言語・文化的に両国の関係が近いこと
3)アメリカが孤立主義をとったこと
これら3点をこのゲームが再現出来ていないということもありますが、それだけではなく、そもそも英米が戦争をしなかったという史実が、かなり稀なケースだったのではないかと思います。
言うならば、「10回神様が世界を作れば、9回は英米で戦争をしたけど、この世界ではその1回の例外だった」というようなことではないかと。

ww2onlineにおいては史実とは違い、アメリカよりイギリスの方が国力が上ですから、アメリカとしてはイギリスの動向が不安ですし、イギリスとしてはアメリカが中南米を制圧する前に叩いとかないと、中南米制圧後真っ先に自分が狙われる、だから有利な今のうちに叩いておけ、というのがあると思います。
それがww2onlineにおいて英米が宿敵になりやすい1つの理由なのかと。

赤い嵐における、「アメリカが英本土を制圧すれば、アメリカの優勝がほぼ決定」という公式は、アメリカの海軍力に対抗できる欧州国家が英国しかいないため、英国がアメリカに負けるとアメリカが西欧に勢力を伸ばしたい放題になる、というのが原因だと思います。
オマケに、英国はアメリカ以外にも目を光らせなければいけませんが、アメリカは日英以外は基本考えなくてもいい上、国力的にもアメリカの方が上回ってることが多いので、戦闘では数の差で普通にアメリカが勝ちやすいですからね。

とか色々書きましたが、なんか10年前のスレの方に返信してる感じになって、独り言っぽくなっちゃいましたw


[21705] 地政学と史実上の展開返信 削除
2018/6/13 (水) 20:42:56 徳翁導誉

> > WW2オンラインにおける各国ごとの難易度に関して、
> > このような掲示板のスレッド↓がありましたね。
> > http://tokuou.daiwa-hotcom.com/cgi-bin/kjb/kjbn.cgi?tree=r2455#2655
> > かれこれ、もう10年以上も前の雑談ですけど、
> > 今でも十分、読み応えのある内容だと思います(笑)。
> > で、優勝者大会に参加された方の印象では、以下の通り。
> >  「日>仏>米>英>伊>ソ>独>中」 by ほのぼのさん
> >  「米>日>英>ソ>仏>独>伊>中」 by Bernsteinさん
> >  「日>仏>米>伊>ソ>英>独>中」 by あじゅさん

> 面白いスレを紹介していただいてありがとうございます。

好評だったみたいで、良かったです(笑)。


> ・ソ連とハートランド
> 地政学は軍事だけでなく、経済にも言及した学問ですが、

確かに「地政学」というのは、「地理」と「政治」の関連性を見る学問であり、
政治面において、軍事や外交だけでなく、経済もまた大きな要素ではありますが、
その一方で、経済要素だけに着目した「地経学(geo-economics)」という分野が別途ある為、
地政学というと、個人的には、やはり軍事や外交に重きを置いている感覚はありますね。
それに地政学は、戦争の時代に発展したという歴史的背景もありますし。

> このゲームでは軍事の面しか再現されてないため、
> あまりハートランド等が大きな要素になってないのは確かに感じますね。

う〜ん、WW2オンラインに関しては、経済要素がほぼ皆無ですから、
それに比べれば、軍事要素の方が扱いとしては大きくなってますけど、
しかし、このゲームにおけるメイン・テーマは「外交」要素ですからねえ。

「人は城、人は石垣、人は堀、情けは味方、仇は敵なり」なんて事を、
武田信玄が言ったとかどうとか、伝わっていますけども、
このゲームでは、それを極端に表現している部分があります。
まあ要するに、軍隊の防御力による壁を、敢えて薄くしてしまう事により、
外交で結ばれた人間関係による壁で、国を守るよう仕向けていると。

例えば、現状だと師団数の50%としている攻撃力を、仮に10%程度まで下げてしまえば、
外交面を疎かにしても、軍事面だけで国防が可能となってきます。
こうなると、軍事要素の重要性もグッと上がるので、
ハートランドの軍事的優位性や経済的メリットも、より表現できてくると思います。
今みたいに、次々とエリアを落としていく事が難しくなれば、
広大なエリアを持つ国は滅ぼしにくくなりますし、その分だけ、
敵の侵攻に晒されにくい内陸部は、安定した後方の生産拠点に成り得ますからねえ。
そして、特にソ連(ロシア)の場合には、ここに「冬の厳しさ」まで加わる事で、
ナポレオンの侵攻も、ヒトラーの侵攻も、跳ね返せたという面があります。
(気候は軍事だけでなく農業生産にも大きく関わるので、追加要素で考えてはいました)

> ww2onlineにおける海軍は陸軍を輸送する程度の役割ですが、
> 実際には海軍の存在意義は海上コミュニケーション網の獲得にあります。
> 赤い嵐の内政あり版ではそのあたりが再現されますが、
> ww2onlineでは再現されていないのも、ハートランドなどが大きな意味を持たない理由なのでしょうか。

そもそも地政学とは、大英帝国が7つの海を支配していた近代に発展した学問であり、
そうした時代背景からも、現代以上に「海軍」の存在を非常に重く見ている面があります。
逆に言うと、ハートランドという概念は、そんな海軍力が及ばない内陸部の価値を、
ある意味でアンチ・テーゼ的に説いている部分があるんですよね。
また、海軍力の差というのは、技術力と経済力に大きく依存する側面がある一方で、
単に陸軍だけの勝負になると、そうした先進性の差を、数の力で押し切る事も可能になってきますし。

で、WW2オンラインのゲーム上で言いますと、攻撃面では陸軍ユニットに劣るものの、
海域エリアを移動できる海軍ユニットは、戦略の幅を大きく広げてくれますし、
外交がメインであればこそ、却って海軍の方が使い勝手は良いように思うんです。
それに、もし本当に海軍の方が、ゲーム上の存在意義が小さいようであれば、
陸軍の存在意義は大きくなり、そうなればハートランドの利点が却って出てくるはずですから。


> ・英仏協商
> 英仏協商はこれらのゲーム(ww2onlineと赤い嵐)をやると、すごくその必然性を感じますね。
> 仮にww2onlineにドイツが存在しなければ、英仏は必ず宿敵として対立する運命にあると思うんですよ。
> 世界中の植民地に、いくらでも衝突点がありますから。赤い嵐の帝国主義戦場なんかまさしくその典型です。
> ところがドイツという宿敵がいるからこそ、フランスとしてはどうしてもイギリスと妥協せざるを得ない。
> イギリスとしても、フランスに滅ばれるとドイツの欧州制覇という可能性が見えてくるため、
> 独仏には争っていてほしい。そこに英仏協商が成立する必然性が生まれるわけです。

英仏独3ヶ国の微妙なバランスが、欧州の歴史を作ってきたとすれば、
Brexitでイギリスが離脱したEUの未来像も、何となくは見えてくるのかも?
現在のドイツ主導のEUを「第四帝国」などと揶揄する声もありますからねえ(笑)。
そして見方を変えれば、イギリスのEU離脱という選択は、
自国だけでなく、フランスの足まで道連れに引っ張る行為でもあったと・・・・

あと、話題は少しズレますけども、独仏関係を語る上で外せないのがロシアの存在。
特にフランス側から見た場合、ロシアはドイツを東西から挟む地政学上のパートナーであり、
帝国主義や大戦期はもちろんの事、冷戦期であっても両国の関係は続けましたし、
現代においても尚、中東問題などでは両国の連携が見られたりしますからねえ。
露仏が直接衝突したのなんて、フランスが欧州を制覇したナポレオンの時だけでしょうか?
とは言え現時点では、東ドイツ出身でロシア語ペラペラのメルケルがドイツの首相なので、
通常では見られない独自の独露ルートもあり、一概には言えない所がありますけど。


> ・米英関係
> 英米関係はこのゲーム(ww2onlineと赤い嵐)においても非常に興味深い事象の一つだと思います。
> 史実では英米戦争以後、基本的に関係が良い英米が、このゲームでは宿敵ですからね。
> 史実とは違い、ゲームにおいて英米が宿敵なのは、
> 1)両国が民主主義国家であること(カントによれば民主主義国家同士は戦争をしにくい)
> 2)言語・文化的に両国の関係が近いこと
> 3)アメリカが孤立主義をとったこと
> これら3点をこのゲームが再現出来ていないということもありますが、それだけではなく、
> そもそも英米が戦争をしなかったという史実が、かなり稀なケースだったのではないかと思います。
> 言うならば、「10回神様が世界を作れば、9回は英米で戦争をしたけど、この世界ではその1回の例外だった」
> というようなことではないかと。

3の理由はまだしも、個人的に1と2の理由に関しては、
補強要因にはなっても、主要因には成り得ない気がしています。
民主国家であれ、独裁国家であれ、その時の体制により「国益」の概念が変わるだけで、
結局は、利害と時流で戦争など起こるモノだと思っていますし、
言語や文化を理由に戦争が起きないなら、内戦など発生しませんからねえ。

ただ、米英が戦争しなかった史実が、レア・ケースであったかというと・・・難しい所。
簡単に言いますと、覇権国の交代が起こる時というのは、基本的に象徴的な戦争はあるはずで、
イギリスからアメリカへの覇権交代劇が、歴史的に避けられなかった可能性が高い以上、
米英の2国間だけで見れば、確かに戦争しない方が珍しく見えるかも知れません。
しかし史実において、当時の覇権国である大英帝国を脅かす新興国の存在は、
何もアメリカだけではなく、より身近な所にドイツが居た事が大きかったのだと思います。
要するに、イギリスは2度に渡るドイツの挑戦を受け、2度ともアメリカに助けを求めた事で、
直接的に戦争をする事なく、イギリスからアメリカへと覇権の禅譲劇が行われたと。
で、この禅譲を円滑に進める上では、1や2の理由も大きく作用したとは考えていますね。

とは言え、仮に10回の世界があったとして、米英が戦争しない展開というのは、
私も、そう多くは無いような気がします(戦争回避は3〜4回くらい?)。
やはり歴史というのは、遡りながら見ると一本道に見えますけど、
その時々で幾つもの分岐点があり、異なる展開になっても可笑しくありませんからねえ。
史実では2度の大戦を起こした英独関係も、状況的には決して不可避だったとは言えませんし、
覇権国の交代劇が起こったなら、それに伴う戦争も発生した可能性は高かったはずです。
また、あの奴隷解放宣言により、神格化されているリンカーン大統領ですが、
あそこまで強硬に、南北戦争を引き起こさなければ(米国民の死者数はWW2時の倍)、
アメリカの国家像も、現在とはまた異なるモノになっていたかも知れません。

> ww2onlineにおいては史実とは違い、アメリカよりイギリスの方が国力が上ですから、
> アメリカとしてはイギリスの動向が不安ですし、
> イギリスとしてはアメリカが中南米を制圧する前に叩いとかないと、中南米制圧後真っ先に自分が狙われる、
> だから有利な今のうちに叩いておけ、というのがあると思います。
> それがww2onlineにおいて英米が宿敵になりやすい1つの理由なのかと。

国力に関しては、確かにゲーム的な調整をしてはありますが、
史実的に見て、米英間の国力差がそこまであった訳でも無いですけどね。

◆ 1938年の各国GDP ◆   ※ マーク・ハリソン調べ ※
  米:8268億ドル(本国97% 植民地3%)
  英:6833億ドル(本国41% 自治領17% 植民地42%)
  ソ:3590億ドル(本国100%)
  独:3514億ドル(本国100%)
  中:3205億ドル(本国100%)
  仏:2341億ドル(本国79% 植民地21%)
  日:2323億ドル(本国73% 植民地27%)
  伊:1434億ドル(本国98% 植民地2%)
  蘭:1219億ドル(本国37% 植民地63%)

  世界合計:4兆199億ドル(上記9ヶ国81% その他19%)


> とか色々書きましたが、なんか10年前のスレの方に返信してる感じになって、
> 独り言っぽくなっちゃいましたw

まあ、別に良いんじゃないですか?(笑)
少なくとも私は返信しますし、ほのぼのさんも時々掲示板へ顔を出されますから。

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