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人類が宇宙に進出し、数々の惑星に入植するようになった時代。
人類社会の構造はどのように変化するのだろうか?
という思考実験です。
筆者は、宇宙人は未発見で、人類が無数の星に移住している、という状況を想定しています。
以下筆者の予測です
予測1 世界の一体化が崩れ、人類社会は再び分裂する
古代といわれる時代、人類は世界各地に文明を作りながらも、それぞれの文明が独自に発展し、影響を与え合うようなことはほとんどありませんでした。
それがモンゴル帝国の時代から世界の一体化と呼ばれる動きが始まり、ヨーロッパの大航海時代を経て、現在では世界の一体化が完全なものになっています。海の向こうのトランプ大統領の動向を、遠く離れた我々が注視しているのはまさにその良い例でしょう。
このような世界の一体化は、科学技術の向上による、移動時間的な意味での地球の縮小が原因でした。
ここで重要なのは、地球の物理的な距離は常に一定であり、一方で科学技術は時間と共に進化していったと言うことです。
しかし、宇宙は無限、あるいは現在の人類が観測できないほど広大です。いくら科学技術が進歩しても、そう簡単に宇宙の端から端へ移動できるような移動手段は発明できないでしょう。
そして、人類の宇宙での移動手段が向上するにつれ、人類はより遠方の宇宙へ資源などを求めて移住するでしょうから、人類の活動範囲は広がります。
結果、人類の活動範囲の端に住んでいる人と、その逆の端に住んでいる人とでは、その時代で最速の移動手段をもつ宇宙船で移動したとしても、数十年、あるいは数千年かかるほど、移動時間的な意味での世界は拡大すると予想されます。
また、宇宙の環境(例えば温度とか)は多種多様であると予想され、多様な環境は各地の人類に強く影響するでしょう。古代の人類でも、四季のある日本と、砂漠地帯ではライフスタイルも全く異なり、それはものの考え方や宗教、文化などに強く影響を与えました。それが今度は宇宙規模で起こると言うことです。
異なる文化が生まれる一方で、移動時間的な意味での世界は広大となれば、人類社会は地球古代のような、互いに分裂しあった社会になると予想されます。
予測2 海賊対策軍が国家を形成する
宇宙時代、惑星間貿易は莫大な富をもたらします。地球でも重商主義がオランダやイギリスに覇権を与えましたし、地球以上に各地で生産可能なものが変わってくる宇宙では、貿易はより重要なものになるでしょう。
しかし、宇宙空間は海賊にとっても絶好の環境です。地球では島を拠点にし、いずれはその島ごと発見されるしかなかった海賊も、宇宙ならば隠れ家とできる小惑星は無数に存在しますし、広大な宇宙空間を取り締まるのは地球とは比較にならないほど大変です。
かといって海賊をそのままにしておけば宇宙経済は崩壊しますから、ここに強力な軍隊が必要とされ、既に金や権力を持っている集団が海賊対策の軍を設立するでしょう。この海賊対策軍は、海賊対策の費用として通行料金や護衛料金、徴税などといった形で税を集め、つまるところの国家を形成すると予想されます。いずれはこれらの国家が地域の海賊対策権=徴税権=領土を求め戦争にも発展するでしょう。
こうして形成された国家は国民国家ではなく、フランス革命以前のその地域の支配者としての国家に近い性格を持ちます。 |
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