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[22069] トランプ大統領、NATO離脱の以降を示す返信 削除
2019/1/16 (水) 15:45:04 初雪戦線

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190116/k10011779231000.html?utm_int=news-international_contents_list-items_019

「もし本当に離脱と言うことになれば、極めて重大な影響が出る」ということは分かるのですが、具体的にはどうなるんでしょうかね?
記事ではNATOが欧州方面の軍事同盟と言うことでロシアの拡大が懸念されていますが、米がNATO離脱となれば日本・韓国・台湾もアメリカ軍の存在を前提とした安全保障政策の根本的変更をせざるを得ませんし、そうなれば東アジアにおける米中のバランスも大きく変化するでしょう。

私としては、トランプ大統領の出現を「アメリカの衰退、ひいては世界の超大国がアメリカから中国へ移ることの前触れ、あるいはその反動」と解釈してきたのですが、ここに来てアメリカはかつての孤立主義に回帰すると言うことなのでしょうか?


[22077] Re:トランプ大統領、NATO離脱の以降を示す返信 削除
2019/1/17 (木) 19:58:48 徳翁導誉

> https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190116/k10011779231000.html?utm_int=news-international_contents_list-items_019
> 「もし本当に離脱と言うことになれば、極めて重大な影響が出る」ということは分かるのですが、
> 具体的にはどうなるんでしょうかね?

まあ、実際にアメリカがNATOから離脱するかは別として、
仮にそうなったとしたら、アメリカは欧州での主導権を失うでしょうし、
目先の損得ではプラスでも、長期的な利害ではマイナスでしょうね。
TPP離脱にしても、長期的には明らかにマイナスだったと思いますので。

具体的には、ドイツの軍事的な負担は増えるでしょうけど、
その分だけ、EU内におけるドイツの主導権は更に強まるでしょうし、
EUの平和を考えれば、ロシアとの無用の対立を避け、適当に妥協するかも知れません。
そうなれば、「ロシアを排除し、ドイツを再起させない」という、
NATO設立の目的は、完全に失われる事となります・・・・
また、ここまでEUおよびドイツが自主性を高めれば、
今までみたいに、アメリカの戦争に義理で付き合う事も減るでしょうね。
仮にトランプ政権が、イランに対して軍事攻撃を計画しても、EUは協力しないかも?
(まあ逆に言えば、フランスの暴走にアメリカが付き合わされる回数も減るかな・笑)

それに、こうした状況下にある為か、EU内では、
1年前から、共同防衛の連携強化を図る常設協力機関PESCOが始動しましたし、
半年前には、更に迅速な対応力を求め、主要9ヶ国によるEIIも発足されましたので、
アメリカ離脱でNATOが形骸化すれば、こちらが欧州防衛のメインになるかと思います。
ちなみにEIIの方には、EUを離脱予定のイギリスも参加しているんですよね(苦笑)。
反EUだけど、対米も疑心暗鬼で、何だかイギリスは迷走している感じです・・・・

> 記事ではNATOが欧州方面の軍事同盟と言うことでロシアの拡大が懸念されていますが、
> 米がNATO離脱となれば日本・韓国・台湾もアメリカ軍の存在を前提とした安全保障政策の根本的変更をせざるを得ませんし、
> そうなれば東アジアにおける米中のバランスも大きく変化するでしょう。

アジア太平洋地域を始め、在外米軍の規模縮小というのは、
既にオバマ政権の時代から進められてはいるのですが、
それを計画的に進めていた前政権に対して、
現政権は実質、トランプ個人の思い付きで進んでますからねえ(苦笑)。
同じ縮小させるにしても、混乱や悪影響は大きくなるかも知れませんし、
あまり考えて行動してませんから、思わぬ衝突を生じさせる危険性も孕みます。

でもまあ、逆に言うと、だからこそ抑止力的には高まるとも言えます。
頭の良い人間の行動は、予想が立ちますし、無茶はしないと踏まれるので、
却って、ナメられやすい傾向がありますけど、
何をするか解らない人間の行動は、本当に読めませんからねえ・・・・

> 私としては、トランプ大統領の出現を
> 「アメリカの衰退、ひいては世界の超大国がアメリカから中国へ移ることの前触れ、あるいはその反動」
> と解釈してきたのですが、ここに来てアメリカはかつての孤立主義に回帰すると言うことなのでしょうか?

そもそも、冷戦期の米ソ2極体制自体が、歴史的に見ると異例な存在であり、
冷戦後のアメリカ1人勝ち状態というのも、その過渡期にしか過ぎない訳で、
多極化する世界というのが、普通と言えば普通な状態とも言えます。
ただ、歴史の流れ的に見れば、そう展開する可能性が高かったにしても、
イギリスも、アメリカも、自ら時計の針を進めてしまうというのは・・・・
せっかく自分たちに有利な体勢なのですから、可能な限り持続させれば良いのに、
大きなメリットに目が行かず、小さなデメリットに囚われる、
ポピュリズムの負の側面が、如実に現れているような気がします。
アメリカのNATO離脱はまだしも、イギリスの合意なきEU離脱は、もう目前まで迫ってますし。

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