[▲前のスレッド]

[23864] 台湾情勢への影響返信 削除
2022/3/14 (月) 00:34:13 つね

滅多に書き込まないのですがお目汚しご容赦ください。

ウクライナ情勢が話題になっていますが、こちらにもいろんな面で影響しそうです。
詳しくはないのですが素人目線で考えてみると。

・ロシアの弱体化
ロシア軍が実ははりぼて(軍そのものというより、侵攻側だとか戦略のまずさとかがありますが)ということがばれ、
今後、ロシアが弱体化するのは確実です。中国にしたらあてにしていたパートナーがこちらが支えなければならない
厄介者になってしまった気分でしょうし、アメリカにしたら東アジアに注力しやすくなったのではと。

・経済制裁
では中国が手を出しずらくなったかというとそうとも言い切れなさそう。結局アメリカもEUも経済制裁と軍事支援で
直接は軍を派遣していません。経済制裁が強烈とはいえ、中国の場合、ロシアとは比べ物にならないくらい
返り血が多くなりますし、EUが決断できるかどうか。中国も単独でも耐えきれるかもしれません。
最近は戦略的に外部依存を減らしているようですし。

・純軍事的要素
台湾は海で隔てられているので、ウクライナ以上に侵攻しにくそうです。とはいえ、普通はミサイルや航空戦力で
抵抗力を奪うのがセオリーではと。(逆にロシアがなぜその手を取らなかったのかが不思議。ウクライナ軍をなめてたとか
ロシアが大規模航空作戦を取る能力がないとか言われてますが。)
海で隔てられているというのは、援助もしにくくなります。最近は中国海軍がアメリカ太平洋艦隊を上回ってきているという
話もありますし。

本当は中国としても選挙を通じてなど平和的な併合を希望していたと思いますけど、香港対応で自らその道を閉ざした
感があります。もっと老獪なイメージがあったのですが、「戦狼外交」なんて愚の骨頂に思えて仕方ありません。
外から見えている以上に国内は危機的なマグマがたまっているのかも。ただそれだと目をそらすためになおさら
外に攻める危険性が増しそうです。


[23869] Re:台湾情勢への影響返信 削除
2022/3/15 (火) 21:59:06 徳翁導誉

> 滅多に書き込まないのですがお目汚しご容赦ください。
つねさん、お久しぶりです。
戦国武将カードのコンプリート報告以来かな?と思って検索したら、
アメリカ大統領選挙の際も、1度書き込みがありましたね(笑)。

> ・ロシアの弱体化
> ロシア軍が実ははりぼて(軍そのものというより、侵攻側だとか戦略のまずさとかがありますが)ということがばれ、

いや、ハリボテというか、こんなモノだと思いますよ、以前から。
まあ確かに、電撃的に成功させたクリミア編入の一件があって、
ロシア軍に対する高評価と、ウクライナ軍に対する低評価な論調があったのは事実ですが、
軍事力で言えば、世界2位の国(ロシア)と、世界22位の国(ウクライナ)の戦争であり、
電撃戦としては不発だったものの、現状は自力に勝るロシア軍がジワジワと押してますからねえ。
元々、技術力よりも物量こそが、ロシア軍の強味ですし(その点では、侵攻作戦よりは防衛戦が得意)。

もっと言うと、近年はアメリカ主導の戦争ばかりで、それに見慣れてしまい、
ついつい感覚が麻痺してしまいがちですけど、あれは米軍だけが特殊なのであって、
今回のウクライナ戦争も、年内に終結するなら、充分に早い方だと個人的には思いますよ。
何と言うか、西側の情報機関や研究期間が流してた「短期決着」のシナリオに、
メディア視聴者の方も乗せられているというか、それ基準で見でしまい過ぎな印象はありますね。
例えば、先日の「96時間以内にキエフ総攻撃の可能性」なんて話も、
ロシア軍の進軍状況を見れば「それは無いだろう」と予測できるのに、盛んに報じられるのは、
そうならない事を見越しつつも、敢えて出来なかったかのように伝えられる事で、
「ロシア軍 苦戦&ウクライナ軍 善戦」を印象付けたい、イメージ戦略の意図があるのかな?とも。

> 今後、ロシアが弱体化するのは確実です。中国にしたらあてにしていたパートナーがこちらが支えなければならない
> 厄介者になってしまった気分でしょうし、アメリカにしたら東アジアに注力しやすくなったのではと。

う〜ん、私の見立ては全くの逆かなぁ?
中国とロシアは「パートナー」との事ですが、
それはあくまで、アメリカという「共通の敵」があるからで、
本質的に両国は、潜在的な敵国(ライバル国)であるのは変わりませんからねえ。
そういう意味では、今後ロシアの力がガクッと落ち、中国を頼るしかないとなると、
その関係性は、対等なモノから、主従的なモノへと変わらざるを得なくなりますし、
厄介で危険な隣国が、大人しく従順になるのなら、中国としても悪いシナリオでは無いはずです。

また、昨今のアメリカの戦略は、欧州大陸への関与を弱めつつ、東アジアに注力する傾向だったのに、
こうして戦争が起きた事により、欧州への関与を強めなければならないとなると、
必然的に、東アジアに向けられる力は少なくなる為、これも中国的にはプラスなはず。
ここへ更に、中露と連携するイランにまで対峙しなければならないとなれば、
欧州で、東アジアで、中東でと、3正面作戦をやれる余力は、今のアメリカにも無いでしょうし、
その反面、敵の敵は味方ってだけなので、反米諸国同士がそこまで支え合う訳でも無いですね。


> ・経済制裁
> では中国が手を出しずらくなったかというとそうとも言い切れなさそう。
> 結局アメリカもEUも経済制裁と軍事支援で直接は軍を派遣していません。

もっと言っちゃうと、今回の戦争はロシアとウクライナという「2つの国」の争いですが、
中国と台湾の場合、2つの政府ではあっても、「1つの国」の中での争いですから、
損得勘定の話だけでなく、大義名分としても、なかなか干渉が難しくはあるんですよね。
アメリカにせよ、日本にせよ、中国と国交を結ぶ際に、
「1つの中国」という主張自体は受け入れてますし、
その上で、「平和裏な統一以外はNG」という方針を示してるだけなので、
いざ中国が武力行使で統一へと動いた際、どれだけ本気で止めに入れるかとなると・・・・

しかも、中国はロシア以上に厄介な相手ですし、ウクライナみたいに欧州の国でも無いので、
強いてプラス点を挙げるなら、「台湾関係法」という同盟に準じた関係である事でしょうか?
とは言え、この法律も、以前結んでいた「米華相互防衛条約」のような軍事同盟では無く、
あくまでも「守れたら守る」という努力義務みたいなモノなので、
ハッキリ言ってしまえば、その時のアメリカ大統領の決断次第とも言えますね。
そもそも正式に同盟を結んでいても、どちらが国益に適うか?というバランスの問題で、
最終的には、約束事を守らないという判断だって、普通に有り得るモノですし。
(「核の傘」も、仮に中国が日本に核を打ち込んでも、恐らくアメリカは中国に打ち返しません)

> 経済制裁が強烈とはいえ、中国の場合、ロシアとは比べ物にならないくらい
> 返り血が多くなりますし、EUが決断できるかどうか。

いや、単純にEUの貿易額だけ見れば、ロシアよりも中国の方が大きいですが、
EUが中国から輸入してる商品って、安さが魅力ではあっても、他に代替が効くモノが多い一方、
EUがロシアから輸入してるエネルギーは替えが効かず、何だかんだで制裁も緩くはありますね。
対ロシアの依存度が低いアメリカだから、原油の全面禁輸が出来るだけで、
SWIFT排除と言っても、EUはロシア最大手銀行を対象に含めませんでした。
(とは言え、当初案では2番手銀行も対象外だったので、EU的には頑張った方)

> 中国も単独でも耐えきれるかもしれません。
> 最近は戦略的に外部依存を減らしているようですし。

いや〜、今の中国で自給自足は難しいと思いますよ・・・・
「人民公社」政策を行っていた昔とは、状況がまるで違いますからねえ。
ロシアのように、エネルギーや食料が自前で賄える訳でも無いですし、
コロナ禍もあり輸出依存度が半減して尚、中国は日本以上に貿易依存が高いのが現実なので。

イメージしやすいように言えば、まずは日本が経済制裁を喰らった想像をした上で、
それを更に悪化させ、人口が10倍の社会を考えると、解りやすいような気がします(笑)。
逆に言えば、中国単独では無理だからこその「一帯一路」戦略なんですよね。
アメリカに海上ルートを押さえられても、陸路で中東やロシアからエネルギーを輸入し、
欧米市場から追い出されても、アジア・アフリカ市場での販路拡大を目指すって感じで。


> ・純軍事的要素
> 台湾は海で隔てられているので、ウクライナ以上に侵攻しにくそうです。
> とはいえ、普通はミサイルや航空戦力で抵抗力を奪うのがセオリーではと。
> 海で隔てられているというのは、援助もしにくくなります。

そうですね、台湾海峡は100km以上あるので、渡海するのも一苦労です。
そういう意味でも、地続きであるロシアとウクライナとは、状況が大きく異なりますし、
制海権や制空権を握らなければ、そもそも侵攻自体が行えません。
ですから、今回の戦争のように、電撃戦が不発に終わったからプランBに移行とか、
そうした手は難しいので、中国的には結構な一発勝負になるかと思われます。
米軍相手に後手に回っては、海や空で優勢に戦えるはずもないので。
(中国軍が米軍に伍するには、内陸部に引きずり込むか? 核で脅すか?の現状2択)

また、台湾有事に際して、日本側が気にしておくべき事は、
中国軍が制海権&制空権を確保する為に、先島諸島を一時占領する恐れがある事ですね。
あそこを押さえられたら、沖縄の在日米軍も、なかなか手が届かなくなりますし、
特に下地島の空港は、着陸誘導システムが設置された3000m級の滑走路があるので、
戦略的要衝として、開戦と同時に狙われる可能性もあろうかと。

> 最近は中国海軍がアメリカ太平洋艦隊を上回ってきているという話もありますし。
いや、それはさすがに無いかな(苦笑)。
そういう話があるとすれば、米海軍側の予算確保の為の宣伝かと?
仮想敵を実状以上に大きく見せる事で、自分たち自身を大きく出来ますので。
海軍力というのは、そう簡単に一朝一夕では成長しませんし、
それこそ中国初の空母なんて、ウクライナが売却した旧ソ連の廃艦を、
10年前に修復・就役させたのが、第1号となる「遼寧」でした。
正直、私はミリタリー関連の知識に疎い為、ハッキリと断言は出来ませんが、
現状、核さえ考慮しなければ、米海軍と比べる以前に、日本の海上自衛隊の方が強い気がします。

とは言え、質的には勝っても、物量では敵わないので、日中の海軍力の差は縮まる一方ですが、
でもまあ、米中の海軍力の差が埋まるのは、ちょっと難しいと思いますよ。
今の所、仮に米海軍が、残る全世界の海軍を敵に回しても、恐らくは勝てる実力がありますし、
今後どれだけ中国が成長しても、中国は大陸国家であり、アメリカは海洋国家なので、
仮に軍事費が同じでも、海軍に割ける予算の割合が違いますからねえ。

> (逆にロシアがなぜその手を取らなかったのかが不思議。
> ウクライナ軍をなめてたとかロシアが大規模航空作戦を取る能力がないとか言われてますが。)

う〜ん、能力が無いとまでは、私は思いませんね。
これに関しては、兄弟民族だからと、心理的な手心が加わっている面もあるでしょうし、
また、戦争後の統治を考えても、無差別に市民を巻き込むのは得策では無いと考えてるはずです。
逆に言えば、これがもしも中東とかで作戦を行っていれば、無慈悲に攻撃してると思いますよ。
(ただ確かに、ロシア空軍の動きがあまりに鈍いのは、私も疑問に感じてるのも事実)

とは言え、ロシア軍の側としても、なかなか作戦が順当に進まず、苦戦するような展開に陥れば、
兄弟民族だとか、戦後の統治を考えてとか、そんな余裕など無くなって来るでしょうし、
ともかく目先の戦争に勝利する事が最優先となれば、大規模爆撃も行ってくる気がします。
(怖いですが、キエフ総攻撃となった時、やらないのか?出来ないのか?が判断できますね)
で、そうなれば、死傷者数は1ケタ上がるでしょうし、
それで終わらず泥沼の市街戦となれば、死傷者数は2ケタ上がると思いますよ。
ロシア軍としても、自軍の消耗が激しくなる為、避けたいシナリオではあるでしょうが、
戦争に負けるくらいなら、非情な手段であろうと、そちらを選択するはずです。
そして今回、ロシア軍は中東のシリア兵を投入するという話が出てきており、
欧米人がアラブ人への攻撃を躊躇しなかったように、アラブ人も欧米人への攻撃は躊躇しないかと。

あとは、それ以外に言うと、事前にウクライナ軍へと供与されてた
アメリカ製の対空兵器や、対戦車兵器が、やはり強力だというのはありますね。
パイロットは歩兵に比べて、育成までに年月と費用を要しますし、
戦闘機なども非常に高額ですから、そう簡単に失いたくない思いは強いはず。
そういう意味では、ロシア軍的にも、思わぬ苦戦を強いられてる面はあるかも?
クリミア編入後の8年間、ウクライナ軍は米軍から1700億円に及ぶ支援と、軍事訓練を受けており、
その事による実力アップの程は、実戦になってみないと正確には把握出来ない所はあるでしょうし、
8年前の惨敗経験がある為、それ用の対策は既にバッチリ準備済みという所もあろうかと。
(悪い言い方ですが、米軍主導で対策を立て、米軍兵器の実験場として今回の戦争が使われてる側面も?)

> 本当は中国としても選挙を通じてなど平和的な併合を希望していたと思いますけど、
> 香港対応で自らその道を閉ざした感があります。

とは言え、あれで中国側が、どれだけのマイナスを被ったかとなると・・・・
そもそも香港に関しては、あと25年待てば、放っておいても自動的に併合されるのに、
それでも敢えて手を出すのは、大した対応など出来ないと見透かされてる感じもしますし、
併合へと至る、折り返し地点の順応化計画の一環なのかな?という見方も。
50年間そのままで、50年経ったからガラッと変更とは、なかなか行かないでしょうからね。
そして、中国と世界を結ぶ玄関口という香港の重要性が、
ここ最近の中国経済の成長により、相対的に下がってきたのも理由の1つかな?

また、あの一件により、対中感情が悪い台湾人の感情を、更に逆撫でした事はあったでしょうが、
これを機に、親中派から反中派に替わった台湾人が、一体どれだけ居るかとなると?
そういう意味では、別にあれで「自ら道を閉ざした」という感じは、あまりしないかな。
蒋介石と共に、大陸から渡ってきた外省人の方が、人口的には少数派な上、
外省人も2世3世となった今では、彼らの台湾人意識が高まってきてますから、
どのみち台湾人の民意に委ねれば、香港の件が無くても、統一反対が多数派でしょうし、
逆に賛成する人は、あれくらいで転じるようなら、そもそも賛成などしてない気がします。

有り得るとすれば、台湾領でありながら、大陸沿岸に浮かぶ「金門島」かな?
中台関係が改善し、経済交流が盛んになった事で、今では完全に大陸の経済圏と一体化しており、
数年前からは、水道水さえ大陸側から頼るようになった為、
政治的な権利より、日常生活の事を考えれば、台湾よりも中国入りを望むかも?
で、もしもそうなった場合、台湾が強硬に反対した場合は、そこから何かが起こるかも知れませんね。

> もっと老獪なイメージがあったのですが、「戦狼外交」なんて愚の骨頂に思えて仕方ありません。
そもそも中国って、20世紀の100年間を除けば、
2000年以上、大帝国としてやってきた歴史しか無いので、
伝統的な外交姿勢としては、老獪と言うよりは、鷹揚なイメージの方が強いかな?
解りやすく言うと、朝貢外交を受ける立場の側だったって事ですね。
メンツを立ててくれる相手には、数倍の利益を返す事で応えますし、
メンツを潰そうとする相手には、懲罰をもって当たろうとすると。
そして現在、中国は失われた100年間から立て直して、再び台頭しつつあり、
だからこそ、伝統的な外交姿勢を取り戻そうとしている一方、
台頭してきたからこそ、「反中」的な風当たりが強くなっている事もあって、
異を唱える相手に対して、過度に好戦的になってる傾向は見受けられるかな?

あとは、欧米諸国のアジアに対する無理解さや傲慢さも、一因としてはあるでしょうし、
日本としても、先進国という立場的に、欧米諸国と共同歩調を取るのは良いにしても、
無理解や傲慢な面まで、一緒に付き合う必要は無いと思うんですけどね・・・・
日本人だってアジア人な訳ですし、西洋の文化も、東洋の文化も理解でき、
それでいて独自の文化まで持っている所が、日本の何よりの強味だと私は思っているので、
西洋ベッタリに為り過ぎて、そのメリットを失う必要など無いだろうにと。

> 外から見えている以上に国内は危機的なマグマがたまっているのかも。
> ただそれだと目をそらすためになおさら外に攻める危険性が増しそうです。

国家主席は「2期10年」と定められている、中国の憲法まで改正して、
3期目を規定路線に乗せている、習近平の立場になって考えれば、
その安定を崩しかねない無用のトラブルなど、可能な限り避けたいのが本音でしょうし、
逆に言うと、そんな憲法改正が可能なくらい、危機的どころか盤石だとは思いますよ。
もし仮に、大きな問題を抱えているなら、冷遇されてるエリート集団「共産主義青年団」が、
このまま大人しく、すんなりと3期目なんて許すとは思えないので。

とは言え、台湾との統一は、中国共産党にとっても悲願であり、
習近平としても、自らを毛沢東やケ小平に並ぶ「歴史的リーダー」となる事を欲すれば、
毛沢東が建国を、ケ小平が香港返還を成し遂げたように、
台湾統一を3期15年の集大成として、強引にでも目指してくる危険性はありますね。
長期政権を築いた権力者というのは、最後に何らかのモニュメントを求める傾向が、
洋の東西や古今を問わず ありますし・・・・


[23872] Re2:台湾情勢への影響返信 削除
2022/3/20 (日) 22:25:04 つね

▼ 徳翁導誉さん
> > 滅多に書き込まないのですがお目汚しご容赦ください。
> つねさん、お久しぶりです。
> 戦国武将カードのコンプリート報告以来かな?と思って検索したら、
> アメリカ大統領選挙の際も、1度書き込みがありましたね(笑)。


レスありがとうございます&ご記憶ありがとうございます。
大統領選ということは1年半くらい前ですかね。コロナが広まり始めてからも2年以上経ちますし、
月日の経つのは早いものです。
ちなみに戦国武将カードはキャッシュを削除してしまってまた集めています(笑)。
あと10枚ですが、ここからが長いんですよね。

さて返信遅くなってしまいましたが、1週間ほとんど戦況動いてないですね。
停戦交渉が進んているという話もあるので早く終わってほしいものです。

> > ・ロシアの弱体化
> 今回のウクライナ戦争も、年内に終結するなら、充分に早い方だと個人的には思いますよ。
> 「ロシア軍 苦戦&ウクライナ軍 善戦」を印象付けたい、イメージ戦略の意図があるのかな?とも。


客観的にはそうかもしれませんが、当事者のロシアが半年以上もかけるつもりがあったようには見えません。
担当者レベルでは数週間かかる見込みだったという話もありますが、上層部には上がっていなかったという
話もあります。(伝聞情報ばかりですが)
ただ、東部独立承認前の会議の様子を見る限り、イエスマンばかりで固めているのは確かなようで、
プーチンの精神状態がおかしいという話もありますが、たとえ正常でも忖度情報ばかりでは判断誤るでしょうね。
「わが正義のロシア軍の進軍するところ、ウクライナ兵は周章狼狽、集団降伏が止まず、キエフでは
『プーチン大統領万歳』の横断幕と花束で出迎えられること間違いありません」なんて伝えていたのではと
疑います。

徳翁導誉さんもご指摘の通りウクライナ軍のドーピングも尋常ではありませんが。

> > 今後、ロシアが弱体化するのは確実です。中国にしたらあてにしていたパートナーがこちらが支えなければならない
> > 厄介者になってしまった気分でしょうし、アメリカにしたら東アジアに注力しやすくなったのではと。

> う〜ん、私の見立ては全くの逆かなぁ?
> 中国とロシアは「パートナー」との事ですが、
> それはあくまで、アメリカという「共通の敵」があるからで、
> 本質的に両国は、潜在的な敵国(ライバル国)であるのは変わりませんからねえ。
> そういう意味では、今後ロシアの力がガクッと落ち、中国を頼るしかないとなると、
> その関係性は、対等なモノから、主従的なモノへと変わらざるを得なくなりますし、
> 厄介で危険な隣国が、大人しく従順になるのなら、中国としても悪いシナリオでは無いはずです。


まあロシアが中国の子分に落ちぶれそうな気配もありますね。なにやってんだか。

> > ・経済制裁
> > 経済制裁が強烈とはいえ、中国の場合、ロシアとは比べ物にならないくらい
> > 返り血が多くなりますし、EUが決断できるかどうか。

> いや、単純にEUの貿易額だけ見れば、ロシアよりも中国の方が大きいですが、
> EUが中国から輸入してる商品って、安さが魅力ではあっても、他に代替が効くモノが多い一方、
> EUがロシアから輸入してるエネルギーは替えが効かず、何だかんだで制裁も緩くはありますね。
> 対ロシアの依存度が低いアメリカだから、原油の全面禁輸が出来るだけで、
> SWIFT排除と言っても、EUはロシア最大手銀行を対象に含めませんでした。
> (とは言え、当初案では2番手銀行も対象外だったので、EU的には頑張った方)


ここは言葉足らずでしたが、どちらかというとEUからしたら経済制裁の報復で輸出が絶たれるのが
大きいかもと考えています。今回、EU市民はエネルギーや食糧の価格が上がっても、「ウクライナのために頑張る」と
言っていますが、中国との貿易が途絶えて不況やリストラとなったときに耐えられるかどうか。
確かに中国はエネルギーや食糧の輸入側なので我慢比べにはなりますが。
ここで子分のロシアが役に立つかもしれませんが。

> > ・純軍事的要素
> > 最近は中国海軍がアメリカ太平洋艦隊を上回ってきているという話もありますし。

> いや、それはさすがに無いかな(苦笑)。


予算確保のためという指摘は聞きますし、物量だけでは戦力が伴わないというのも頷けますが、
まったく荒唐無稽な話はしてないでしょうし、米軍に相応の危機感はあるのではないかと。
経済力について「大樹の苗木を見て、それが高くないと笑う愚を犯して」きたばかりですから。

> > もっと老獪なイメージがあったのですが、「戦狼外交」なんて愚の骨頂に思えて仕方ありません。
> そもそも中国って、20世紀の100年間を除けば、
> 2000年以上、大帝国としてやってきた歴史しか無いので、
> 伝統的な外交姿勢としては、老獪と言うよりは、鷹揚なイメージの方が強いかな?


私のほうは最近までの「韜光養晦」のイメージが強いようです。「中国製造2025」とか後で隠すくらいなら
最初から表明せず、あと10年くらいアメリカをおだてていれば、もっと楽に覇権大国になれていたんじゃないかと
思います。(それが良かったというわけではありませんが)

世界終末時計、現在、最短の100秒前ですが、そろそろ動くのかな。
平和を望みますが、難しい時代に来てますね。


[23875] Re3:台湾情勢への影響返信 削除
2022/3/22 (火) 20:44:05 徳翁導誉

> > > 滅多に書き込まないのですがお目汚しご容赦ください。
> > つねさん、お久しぶりです。
> > 戦国武将カードのコンプリート報告以来かな?と思って検索したら、
> > アメリカ大統領選挙の際も、1度書き込みがありましたね(笑)。

> レスありがとうございます&ご記憶ありがとうございます。
> 大統領選ということは1年半くらい前ですかね。コロナが広まり始めてからも2年以上経ちますし、
> 月日の経つのは早いものです。

コロナ禍が始まって、3度目の春を迎えちゃいましたね。
パンデミックの発生当初は、過去の歴史的な実例と比較して、
「恐らくは3年くらいで一段落するだろう」と見ていたのですが、
あと1年くらいで収まるモノか、正直ちょっと不安にもなってきました・・・・
いやまあ、このまま「withコロナ」として世間的に受け入れるのなら、想定通りとも言えますが、
ここから再度、強毒性の変異ウイルスが蔓延する可能性だって十分あるので、予断は許せない所。
今回のウクライナ戦争でも、感染リスクが高いにも関わらず、避難民の多くはマスクなどしてませんし、
WW1時のスペイン風邪のように、戦地から拡散していく事だって、決して有り得なくはありません。

と言うか、欧米諸国に比べると、「もうマスク無しでOK」と切り替えるタイミングが、
日本(というかアジア諸国も?)の方は、なかなかスッキリと決まらない気はするんですよね。
そうなると、いつの時点をもって「一段落」と見なすかが、非常に判断が難しそう。
でもまあ、最後に緊急事態宣言や蔓延防止措置が解除されたタイミングが、
結果的に後から見て、一段落の分岐点として認識されるようになるのかな?
それこそ日本だと、総理や知事が「規制撤廃」なんて明確には行わないでしょうし、
仮に行った所で、結局は周囲の空気に合わせつつ「自主規制」が続いたり、緩んだりでしょうから。

とりあえず、このまま再宣言が無くても、恐らく1年くらいはマスク生活が続くでしょうし、
中学生とか高校生だと、丸々3年間、マスク姿のクラスメートの顔しか知らないとなると、
のちのち同窓会とかで再開しても、誰が誰だかピンと来なそう(笑)。
って、それくらいなら、まだ笑い話で済むかも知れませんが、
修学旅行やら何やらと、様々なイベントが潰された世代は、本当に可哀想だとは思いますけどね。
何だかんだ言っても、そういうのが「一生の思い出」として、世間的にも認知されてますし。

> ちなみに戦国武将カードはキャッシュを削除してしまってまた集めています(笑)。
> あと10枚ですが、ここからが長いんですよね。

あっ、そうなんですか(笑)。
まあ全部で80枚ありますし、出現確率も完全ランダムですから、
個人的には既に完全空気な存在感ですけど、いざ集めるとなると大変そうだなぁ・・・・
逆に、カードの枚数も増やして、交換所やオークションも導入し、
ゲットしたカードはゲーム内でも使用可とかになれば、今より もっと可能性が広がるかも?

> さて返信遅くなってしまいましたが、
返信は・・・私自身が週1管理の週1返信なので、別に遅いとも思ってませんよ。
返信が遅い上に長文って、今のSNS時代からは逆行している感じですが、
でもまあ、そちらの方が個人的に合っているので、未だに掲示板方式を用いてる面はあります。
逆に言うと、私だってLINEの時は、即レスしますし短文です(笑)。

> 1週間ほとんど戦況動いてないですね。
> 停戦交渉が進んているという話もあるので早く終わってほしいものです。

まあ、ロシア側も開戦前は、2週間程度の短期決着を見込んでいたみたいですし、
その程度の兵站しか用意してなかったとすると、ここらで一旦止まりますよね、それは。
ウクライナの内部まで侵攻すれば、それだけ補給線だって伸びますし、
3月も下旬となれば、そろそろ雪解けの季節なので、輸送も困難になるとなれば、尚更の事。
そういう意味では、電光石火の電撃戦が決まらなかった時点で、
じきに一旦息切れとなるのは、ある程度 私にも予想できてたのですが、
キエフやオデッサはまだしも、ハリコフまで落ちてないのは、正直 当初の予想外でしたね。
ハリコフを落とされない内に、首都キエフの総攻撃に移るのは現実的じゃ無いので、
それだけ、ウクライナ軍が善戦したとも言えますし、ロシア軍が苦戦したとも言えます。

とは言え、この段階は、まだ第1フェイズが終わっての小休止。
短期決着を断念したロシア側が、侵攻軍や後方支援の体制を立て直して、
双方の損害を覚悟に攻め直す第2フェイズが、これから待っているでしょうし、
この段階に突入すると、市民の被害も今の数倍に膨れ上がる可能性が高いんですよね・・・・
だからこそ、この小休止の期間は、交渉するタイミングとして適してはいるものの、
現状では、プーチンもゼレンスキーも妥協するとは思えないので、停戦は まず困難かと?
で、この再攻勢を乗り切って、そこで停戦できれば良いですけど、それも難しいとなれば、
次の訪れる第3フェイズは泥沼の長期戦であり、失われる人命も今の数十倍となるでしょうし、
ここで、どちらかが根を上げれば戦争終結でしょうけど、これではあまりに被害が甚大過ぎる・・・・

ハッキリ言って、どちらが死者の増加に耐えられるかという、我慢比べの様相を呈しつつあるかと。
逆に言えば、政権崩壊のシナリオ以外で、一方が早期に妥協して停戦に至るとすれば、
それはそれで驚きですし、ある意味で物凄い「決断」だと思いますけど、
汚名や命の危険は覚悟で、そうした負の決断が出来るようには、ちょっと見えないんですよねえ、お互いに。
プーチンにせよ、ゼレンスキーにせよ、クリミア&ドンバスを放棄するなんて、現時点では考え辛いですし。
(ゼレンスキーから「国民投票」という単語が出てきたので、この状況に酔って思考停止になってる事は無さそう)
ならば、政権崩壊が良いかとなると・・・そっちもそっちで、更なる混乱に陥る可能性があって、
もうここまで来ると、流血が少なくて済む、綺麗な決着というシナリオは、ちょっと描き難い気がします。


> > > ・ロシアの弱体化
> > 今回のウクライナ戦争も、年内に終結するなら、充分に早い方だと個人的には思いますよ。
> > 「ロシア軍 苦戦&ウクライナ軍 善戦」を印象付けたい、イメージ戦略の意図があるのかな?とも。

> 客観的にはそうかもしれませんが、当事者のロシアが半年以上もかけるつもりがあったようには見えません。
> 担当者レベルでは数週間かかる見込みだったという話もありますが、上層部には上がっていなかったという
> 話もあります。(伝聞情報ばかりですが)
> ただ、東部独立承認前の会議の様子を見る限り、イエスマンばかりで固めているのは確かなようで、
> プーチンの精神状態がおかしいという話もありますが、たとえ正常でも忖度情報ばかりでは判断誤るでしょうね。

まあ、これは第三者だから「悲観的に準備し、楽観的に対処する」なんて原則が言える訳で、
これが当事者ともなれば、現実的な制約だって、様々に課されてきますので、
なかなか、そう客観的にも見られないだろうな、というのはありますね。

ただ一方で、本当にそんな楽観論しか見てなかったとなると、決してそうでも無いだろうなとは思うんです。
これは以前に別スレッドでも語った事↓ですけど、
http://tokuou.s500.xrea.com/cgi/kjbn/kjbn.cgi?tree=r23860
何事も作戦を立てる上では、物事が理想的に進んだ場合のプランA、
現実的に有り得る展開へのプランB、望まぬ展開だが準備しておくべきプランCなど、
様々なシナリオが、対応は不十分でも、想定だけはしておくものだと思うんですよ。
少なくとも、リアリストである事を求められる軍人が、ここから逸れるとは思えませんし。
(とは言え苦境に陥るほど、希望的観測に期待を込めて見てしまうのは、人間なので充分ある所)

まあ勿論、プーチン自身は軍人ではなく政治家であり、
2年後の選挙の事もあって、開戦に踏み切ったのでしょうから、
理想的な展開を強く望んだのは事実でしょうし、そうならなくて激怒してる部分もある事でしょう。
とは言え私は、プーチンが精神的に不安定にはなっていても、おかしくなったとは見てないので、
望まぬ展開になるケースだって、全く想定してなかったなんて事は無い気がするんです。
8年前の騒乱の際も、それこそクリミア支配は理想通り物事が進みましたが、
ドネツク&ルガンスク支配は成否半々でしたし、ハリコフ支配なんて完全に失敗しましたから、
今回もクリミア的な展開を望んではいても、その他の展開が念頭に無かったとは思えないんですよね。

しかし、とは言え、ロシア側にも大きな誤算が幾つかあったはずで、
まず第1が、役者上がりの素人政治家と、甘く見ていたゼレンスキー大統領が、
戦争という非常時にあって大化けしたというか、役者としての本領を発揮した所。
開戦前は支持率の低い大統領でしたし、その能力やキャラ的に言っても、
すぐに逃げるなり何なりして、ここまでの徹底抗戦をするだなんて想定してなかったはずです。
そして第2に、ロシア軍の士気の低さと、ウクライナ軍の士気の高さは考慮していても、
両国の軍事力の差を考えると、ここまで苦戦(ウクライナ側から見れば善戦)するのは想定外なはず。
最後に第3に、これは上記の苦戦ともリンクする話ですけど、
開戦からわずか1ヶ月あまりで、実に5名もの将官を戦死で失った事ですね。
ロシア軍が今回の戦争に投入した将官は20名ほどだそうですし、
米軍では この半世紀、戦死した将官が2名しか出ていないと聞くと、これは本当に酷い状況です。
今は世界大戦中じゃないですし、しかも大兵力で侵攻している側の戦死ですからねえ・・・・
指揮系統から、兵士たちの士気まで、これではグチャグチャだと思いますよ。

で、これは少ない情報からの推測・・・と言うか、邪推に近いですけど、
ドローン兵器や電子戦が幅を利かす、「新しい時代の戦争」に突入している可能性も?
例えば、空母の登場が、大艦巨砲主義の時代を覆したように、
航空戦力優位の時代も、もしかしたらドローン兵器の登場によって覆され始めたのかな?と。
戦闘機は高額であり、パイロット育成も大変なので、そうそう簡単には消耗できませんが、
ドローンなら格安で大量に投入でき、遠隔操作や自動識別だと人的被害も皆無ですから、
防空用のドローン兵器というモノが、実は既に活躍してるのかも知れません。
まあ、私自身はミリタリー系の知識が皆無なので、現状どこまで実用済みかは解りませんが、
実際、ウクライナ軍が公開する映像に、「どう攻撃したの?」「どう撮ったの?」と感じるモノがあり、
そういうのは恐らく、ドローンで攻撃や撮影を行っているのでしょうし、
東部2州の紛争では、以前からウクライナ側が、ドローン兵器で成果を上げてるとの話は聞くので、
ひょっとしたら、そんな可能性もあるのかなぁ?と・・・・
(仮にそうだとしたら、今後は逆に欧米側が、航空優勢に基づく空爆を行う際に支障を来しそう)

その他には、もしかしたらアメリカ軍が、電子戦の方面では実は参戦しており、
ロシアの通信機能が、かなりの部分で封じられてる面があるのかな?とも邪推してます。
今の時代、通信機能が途絶されては、各部隊が連携して効果的に動くなど無理でしょうし、
それが陸・海・空軍間での途絶となれば、作戦などまるで上手く進まないはずです。
なのでロシア空軍は、有効な支援攻撃もできないし、機体を失うリスクばかりが高いとなれば、
充分な機体数を揃えていても、それを全面に投入できない可能性はあるのかな?と。

そう想像した理由は、ロシア兵の通話内容が傍受されて公開されたり、
(もちろん、ウクライナ側による捏造の可能性だって充分あるとは思いますが)
侵攻を指揮するロシア軍の将官20名の内、既に5名が戦死しているという情報から、
軍用の通信機が妨害などで使えず、仕方無くスマホを使って通信する事で、
位置情報や通信内容などがダダ漏れになった可能性は、ありそうな気がするんです。
特に、将官5名戦死というのは、明らかに個人がピンポイントに狙われている証拠でしょうし、
こういう手法って、実は各地の紛争で、ロシア軍が「やる側」だったんですよね。
それが誰のスマホで、現在どこに居るのかが解れば、ターゲットを暗殺なんて簡単に出来るので。
ですからロシア側も、そんな初歩的なミスは犯さないだろうと、当初は考えてたのですが、
もしもアメリカ軍が電子戦の面で協力しているならば、紛争地などでの戦いとは違い、
技術的な優位性は失われ、立場逆転で「やられる側」になってる事は、容易に想像が付きます・・・・
それに「盗聴(傍受)」という意味では、ウクライナ高官がスパイ容疑で処刑された件もあったので、
その対象はロシア軍に対しては勿論の事、ウクライナ内部に対しても監視目的で行われていそう。

また、普通に考えるなら、隣国のポーランド側から首都キエフに向けて、
鉄路によって次々と送り込まれる兵器や食糧に関しては、ロシア軍としても絶ちたいはずで、
その為にも、線路や橋の破壊は、普通に行われて当たり前な作戦だと思うのですが、
どうやら、それすら行われていないのが、どうにも不思議なんですよねえ・・・・
それこそ、ポーランドを始めとした東欧3ヶ国の首相が、
この状況下で鉄道でキエフに入り、首脳会談を行うという事は、
ポーランドからキエフへの鉄路が、それだけ安全だという証拠だと思うんです。
(難民排斥・LGBT差別・言論弾圧と、現在のポーランドは右傾化しており、対ロシアも強硬路線)
となると、線路破壊が行えない何らかの理由が、恐らくは存在するのでしょうし、
ウクライナ側は虎の子の空軍を、西部防衛に集中させているとの見解もありますが、
それならロシア空軍が、東部でも まともに動けていない事の説明が付かず、
その推測として、ドローンと電子戦でロシア側は劣勢を強いられていて、手を出せないのかな?と。

ですが、とは言え、ロシア国境に近い東部戦線ですら、
ハリコフ侵攻などで苦戦してるのに、それでも空軍の支援が乏しい事を考えると、
まだロシア側も被害を恐れて、攻撃のギアを1段2段と上げる前だからなのか?
それとも単純に、これだけの大規模作戦は、それこそ第2次大戦以来なので、
まだロシア側も不慣れで、ただただ連携が上手く取れていないだけのか?
もしも、このどちらかの理由であれば、その解消は時間の問題ですよね。
前者であれば、苦戦が続くほど、ロシア側の自制心のタガだって緩んできますし、
後者であれば、実戦経験を重ねる事で、連携だって次第に取れてくるでしょうから。
とは言え、それでロシア軍の再攻勢が勢い付くかは、また別問題・・・・
冷戦中、ソ連は農業大国でありながら、食料不足が慢性化していたのは、
効率的な輸送と、適切な分配が行えなかったからであり、
国内で平時すらそうなのに、国外で戦時ともなれば、言わずもがななので、
戦略や戦術のレベルで立て直せても、兵站レベルがダメなままなら、効果も限定的であろうと。
また、ロシア側が自軍の損傷を恐れず、数で押してくれば、状況が変化する可能性があるものの、
一方で、プーチンに対する軍側の反発という危険性も増し、それはそれで厄介な展開になるのかな?
短期的には それで戦争が終わっても、中長期的には 軍部独裁のロシアだなんて不安しか無いですし。

あと、仮に「新しい時代の戦争」における技術面で、ロシアが遅れを取っているのだとしたら、
考えられる解決策は2つで、その1つは大量破壊兵器を投入して、技術的な劣勢を覆す事。
もう1つは、中国に頭を下げて支援を請い、中国製の軍事技術で対抗する事。
もちろん、後者を選択しても、アメリカ製の方が断然優位な事に変わりは無いでしょうが、
それでも、ロシア製よりも中国製の方が、技術面の差は大きく縮められるでしょうし、
こうなった場合、中国としても、都合の良い「実験場」を手に入れる事となるのかな?
兵站面に関しても、負担は大きいかも知れませんが、同時に絶好の訓練機会かも知れず、
中国軍の一部にある対米強硬派のガス抜きを図る面からも、ロシアの戦争を利用させてもらうと。
言うなれば、ロシア軍とウクライナ軍の戦争を、中国軍とアメリカ軍の「代理戦争」と化すって事ですね。
米中対立を起こす事は、中国側にとっても、短期的にはデメリットが大きいですが、
将来的な米中戦争を避ける事まで意識すると、長期的にはメリットかも知れず、習近平的にも悩ましい所。
3期目となる主席再任を狙う事を思えば、ここで無駄にアメリカとゴタゴタしたくはない反面、
国内的な弱腰批判は絶対に避けたい所なので、そこのバランス取りが大変そう・・・・

> 徳翁導誉さんもご指摘の通りウクライナ軍のドーピングも尋常ではありませんが。
「宣伝合戦」の面で見れば、これはもうウクライナ側の圧勝ですね!!
ゼレンスキーを大統領へと押し上げた、ドラマ「国民のしもべ」も、
YouTubeでかなり再生されているみたい(英語字幕あり)。
https://www.youtube.com/c/sluga95/playlists
https://www.youtube.com/playlist?list=PLSoP62RB3ymnt6ct60SF-2ZsSpC_Mbrjv
https://www.youtube.com/playlist?list=PLSoP62RB3ymkxF5L17oKZp_xBzNRstdRU
開戦直後、大々的に報じられた「離島守備隊の全員玉砕」という情報も、
結局はロシア軍に投降していて、捕虜として生存していたみたいですしね。
とは言え、明日23日(水)に行われる予定である、ゼレンスキーのオンライン国会演説は、
「果たして何を語るのか?」とか、私も正直興味はあります(笑)。
ただ日本のマスコミまで、ウクライナ側からの情報一辺倒になるのは、正直ちょっと困った所。
言っちゃなんですけど、今回の戦争に関して、日本は欧米ほど当事者ではないのが現実であり、
もう少し客観的な報道というか、視聴者側も冷静であろうとして良いと思うんですよね。
感情的になれば問題が解決する訳では無く、却って事態を悪化させる事だってあるので・・・・

「ウクライナがナチス化だなんて、プーチンは妄想に取り憑かれたのか?」と、
今回の戦争を機に、ウクライナのニュースに触れた方の多くは、そう感じてると思いますけど、
そこまで熱心では無いものの、20年くらい前から、混乱するウクライナの報道に触れてきて、
こういうの↓も事前に知ちゃってると、やはり前提(先入観?)が違ってくるんでしょうね。
(こうした姿だけでなく、この8年間の紛争で1万人以上の死者を出してる事を知っていれば、尚更)
http://kakolog10.shin-gen.jp/azov_battallion.html

まあ確かに、革命直後に発足した暫定政権で、幾つかの主要ポストを占めた8年前に比べれば、
2度の選挙を経た事もあり、政権中枢での影響力は限定的なモノになってるのは知ってますし、
ゼレンスキー自身が、右派勢力と密接な関係だとは、私も別に見てはいません。
政策議論や討論会は避け、ドラマのイメージを全面に押し出し、大統領に当選した人なので、
フワッとした民意が最大の支持層だとすると、過激な民族右派は却って目障りな存在でしょうから。
ですが一方で、実際に東部2州での紛争を抱え、支持率低迷後は武力行使を深めた事により、
「アゾフ大隊」のような、右派系の義勇兵組織に力を借りているのも、事実であると・・・・
ちなみに日本の公安調査庁も、このアゾフ大隊を「ネオナチ」組織だと見なしています。
https://www.moj.go.jp/psia/ITH/topics/column_03.html
現状では既にウクライナ国軍との一体化が進んでいて、今回の戦争でも活躍しているとの話は聞くと、
元々右派でない市民も義勇兵として加わっていき、今後は更に影響力を増す事が考えられますし、
戦時中はそれで良くても、戦後に不安定要因となりかねない危険性を孕んでると思うんですよ、本当。
2014年の革命後に起こした数々の衝突でも、かなりの人命が失われたのに、今回は全面戦争ですからねえ。
皮肉な話ですが、開戦理由のネオナチ化は不当評価でも、戦後のネオナチ化が決して無いかとなると・・・・

ただ、念の為に言っておくと、広義の意味でのネオナチに該当する、
こうした過激な民族主義の運動というのは、何もウクライナに限った話では無く、
自国第一主義が風靡する昨今の社会状況もあって、それこそ世界各国で見受けられる現象です。
違いと言えば、混迷や低迷、格差拡大がある社会ほど、その傾向が顕著という事でしょうか?
あとは、そうした右派のカウンター的に、人権問題や環境問題などで、
一部の左派も過激化する傾向も、同時に見受けられるって事ですね。
まあ、掲げる看板が右か?左か?の違いだけで、彼らは同類だと個人的には思ってます。
こういうのって、その時々で掲げる標語が変わるだけで、何度も繰り返されてきた光景であり、
構図的に言うなら、互いが互いに正当性や存在意義を高める為の、「共依存」な関係性にあると。

で、ゼレンスキーが米議会での演説で、真珠湾攻撃に触れた事に対して、
ネトウヨ層を中心に、ウクライナに対する手のひら返しが起きており、
ウクライナ側の視点一辺倒だった事に比べれば、それ自体は良い事かも知れませんが、
それはそれで、「正義前提」から「悪前提」にスタンスを変えた人が、一部に居ただけの話で、
結局は結論先にありきで、相も変わらず怪しい情報に飛び付き、
それがマスコミ情報ではなくネット情報なので、内容の質的には更に落ちてる事を思うと、
結果的には、あまり良い事とも言えないというか・・・却って悪い事なのかも知れません。
別に私自身は、作られた勧善懲悪劇に浸るつもりも無いですし、
どちらを善や悪と捉えるにせよ、そうした世間の風潮は却って危ういと考えているので。

> > > 今後、ロシアが弱体化するのは確実です。中国にしたらあてにしていたパートナーがこちらが支えなければならない
> > > 厄介者になってしまった気分でしょうし、アメリカにしたら東アジアに注力しやすくなったのではと。

> > う〜ん、私の見立ては全くの逆かなぁ?
> > 中国とロシアは「パートナー」との事ですが、
> > それはあくまで、アメリカという「共通の敵」があるからで、
> > 本質的に両国は、潜在的な敵国(ライバル国)であるのは変わりませんからねえ。
> > そういう意味では、今後ロシアの力がガクッと落ち、中国を頼るしかないとなると、
> > その関係性は、対等なモノから、主従的なモノへと変わらざるを得なくなりますし、
> > 厄介で危険な隣国が、大人しく従順になるのなら、中国としても悪いシナリオでは無いはずです。

> まあロシアが中国の子分に落ちぶれそうな気配もありますね。なにやってんだか。

今回の開戦同様、西側の感覚だと「中国が支援するはず無い」と見てしまいがちですが、
中国の立場から見れば、このままロシアを見捨てて、プーチン政権が瓦解した場合、
核大国の隣国ロシアが不安定化するなど、決して望まぬ展開でしょうし、
下手に親米政権でも誕生したり、ましてや革命が中国にまで飛び火した日には、
中国の共産党政府にとっても、悪夢以外の何物でも無いですからねえ・・・・
そうなると、「関わりたくは無いが、致し方なく」という事も、充分に有り得るかと。
そこを今回同様に、アメリカ側が読み違えてしまうと、誰も望まぬ展開に進む危険性が・・・・

また、このまま戦線が膠着して、戦争が長期化すれば、中国以外にも、
例えばベラルーシに対しては、ロシア側からの参戦圧力が高まって行くでしょうし、
ウクライナ戦争の為に、このままシリア政府軍から兵士を引き抜き続ければ、
アサド政権の弱体化は避けられず、そうなれば中東の再不安定化やイスラム国の復活など、
様々な所に波及して、世界情勢を大きく変化させる可能性が、決して低く無いのかも知れません。
それに、この戦争が長引けば、プーチンだって無理攻めの度合いも増していく可能性が高く、
そうなれば欧米諸国の反発や団結も増していき、「再びの冷戦構造」を迎える事も?
って、既に戦争が勃発している時点で、新冷戦よりも、WW3の方が近いのかも知れませんが・・・・
いや本当、どこかで誰かがボタンを掛け違えると、世界大戦に発展する危険性は十分あります。


> > > ・経済制裁
> > > 経済制裁が強烈とはいえ、中国の場合、ロシアとは比べ物にならないくらい
> > > 返り血が多くなりますし、EUが決断できるかどうか。

> > いや、単純にEUの貿易額だけ見れば、ロシアよりも中国の方が大きいですが、
> > EUが中国から輸入してる商品って、安さが魅力ではあっても、他に代替が効くモノが多い一方、
> > EUがロシアから輸入してるエネルギーは替えが効かず、何だかんだで制裁も緩くはありますね。
> > 対ロシアの依存度が低いアメリカだから、原油の全面禁輸が出来るだけで、
> > SWIFT排除と言っても、EUはロシア最大手銀行を対象に含めませんでした。
> > (とは言え、当初案では2番手銀行も対象外だったので、EU的には頑張った方)

> ここは言葉足らずでしたが、どちらかというとEUからしたら経済制裁の報復で輸出が絶たれるのが
> 大きいかもと考えています。

まあ実際、世界市場の2割近くを占める中国を閉め出そうとすれば、
中国は勿論の事、アメリカだって、EUだって、日本だって、大怪我は避けられませんからねえ。
今の時代、一方的に輸出ばかりとか、一方的に輸入ばかりという関係性でも無いですし。

で、この場合に得をするのは、対立の局外にいる第三国かな?
インドやASEAN諸国などは、うまく両天秤で、漁夫の利を得るかも知れず、
正直に言えば、仮に米中が衝突するならば、出来れば日本もその立場でありたい所(笑)。
米中に挟まれて、両国がぶつかり合う戦場にさせられるのが、最も見たくないシナリオ・・・
広島・長崎に続く3発目が、沖縄や東京に落ちるのは絶対に避けたいですしね。

> 今回、EU市民はエネルギーや食糧の価格が上がっても、「ウクライナのために頑張る」と
> 言っていますが、中国との貿易が途絶えて不況やリストラとなったときに耐えられるかどうか。

確かに、中国を経済制裁すれば、中長期的に影響が大きいのは確かなのですが、
かと言って、ロシアなら大した事無いかと言えば、決して そんな事は無いんですよねえ・・・・
と言いますか、すぐに市民生活に影響が出るのは、却ってロシアの方なんです。

天然ガスのロシア依存度は、ドイツやイタリアは5割、フランスは3割なので、
これを完全に止められると、EU諸国ではガスや電気がまるで足りなくなってしまいます。
代替のエネルギー供給源を探すと言っても、そんな簡単な話では無いですし、
その為のインフラ再整備まで考えれば、1年や2年で対応できるモノでもありません。
ちょうど本日の節電要請もそうですが、震災直後の計画停電ですら大変な思いをしたのに、
あれに数倍する規模で、しかも長期間続き、地域によっては日本より厳しい冬を越すとなると、
不況やリストラ以上に、ダイレクトに一般市民の生死に関わってくると思うんですよね、こちらの方が。

> 確かに中国はエネルギーや食糧の輸入側なので我慢比べにはなりますが。
> ここで子分のロシアが役に立つかもしれませんが。

とは言え、ロシアのエネルギー輸出インフラは欧州側に偏っている為、
中国へ大規模に輸出しようと思えば、かなりの設備投資が必要ですし、当然ながら時間も掛かります。
また、これは食料輸出に関しても、似た感じでしょうかね?
ロシア=中国間は海路だと不便なので、どうしても陸路頼りになりますので。
あと、仮にロシアがウクライナを占領できたら、ウクライナは農作物や鉱物資源が豊富ですから、
それらが必要となった場合には、占領統治に人員を貸し出すかも知れませんね。
中国の人口はロシアの10倍ですから、相対的な負担も低く、シベリア鉄道を使えば輸送力はあるので。
(って、これは あくまでも仮定の話であり、直近に実際行われる可能性はゼロに等しいでしょうけど)

> > > ・純軍事的要素
> > > 最近は中国海軍がアメリカ太平洋艦隊を上回ってきているという話もありますし。

> > いや、それはさすがに無いかな(苦笑)。

> 予算確保のためという指摘は聞きますし、物量だけでは戦力が伴わないというのも頷けますが、
> まったく荒唐無稽な話はしてないでしょうし、米軍に相応の危機感はあるのではないかと。
> 経済力について「大樹の苗木を見て、それが高くないと笑う愚を犯して」きたばかりですから。

う〜ん、それでもやはり無いと思いますよ。
少なくとも現時点では全然ですし、将来的な話としても相当困難です。

海や空って技術力の比重がかなり高いので、陸ほど単純に数で押す事が出来ず、
だからこそ現状では、米海軍どころか、海上自衛隊よりも実力は劣ると見られています。
とは言え、それは勿論「現時点では」って話ですから、
これから更に、中国海軍の予算規模と技術レベルが高まっていけば、
その内、日本の海軍力を上回る時は来るかも知れません。
実際に冷戦時代、ソ連海軍の太平洋艦隊は、日本にとっても脅威でしたし、
米中の国力差は、米ソの国力差よりも小さい(場合によっては上回られる)事を考えても、
そうした将来の可能性・・・というか、危険性は充分にあります。

ただ一方で、将来的に中国の国力が、アメリカの国力を遥かに凌駕するか?となると、
さすがに、そこまでの成長ぶりは、想定されてないと思うんですよねえ・・・・
確かに、中国の人口はアメリカの4倍あり、中国側は国民1人あたりの生産力を上げて行くだけで、
アメリカとの国力差はドンドン縮まりますし、そのうち逆転だってあるかも知れません。
ですけど、海軍力の差を埋める為には、単に「追い付いた」「追い越した」だけじゃダメなんです!!
その時点でようやく競争が出来るスタート地点に立てるのであり、そこから海軍力で上回るには、
それ相応の予算と年月を要する事ですから、国力的に凌駕するレベルが必要となります。

更にアメリカと中国の場合、アメリカは大陸自体を半ば巨大な島とした海洋国家であり、
軍事的な予算や資源の多くを、海軍力に割ける一方で、
中国の3方は陸地であり、ロシア・インド・イスラム圏などと隣接する為、
陸軍に多額の予算や資源を割かねばならず、海軍力に割ける余力は限られてきます。
そうなると、国家予算に占める軍事費の割合を数倍にするか? 国力自体を数倍にするか?
中国海軍がアメリカ海軍を上回るには、それしか無い事になります。

では実際、それが中国で可能かとなると、まずは軍事費の割合を高める方向で考えると、
そうした軍事中心の政治体制は、長い中国の歴史においても皆無であり、
海軍に注力したとなると、明朝初期の鄭和の大航海と、清朝末期の北洋艦隊、そして近年くらい。
(ちなみに鄭和のは基本的に示威行動で、北洋艦隊は日清戦争で惨敗と、海軍強国の経験ナシ)
また、そもそも現状が経済偏重社会なので、恐らく中国の市民が納得しません。
仮にゴリ押しすれば、それこそ共産党の独裁体制が揺るぎかねませんし、
そもそも論として、軍部が実権でも握らない限り、共産党指導部だってそんな選択はしないはず。
となると、国力の方で上回る方向になりますが、現実的には差が縮まるほど成長率は鈍化しますし、
1人っ子政策のツケで、近い将来、恐ろしいほどの少子高齢化が待ち受けている事を思うと、
移民国家で人口は増え続け、有能な人材も世界から集まるアメリカを、そう簡単に追い越せるかは・・・・
あと、海軍力アップは、国力アップ以上に時間も要する為、このマイナス要素は更に影響が大きいです。
(バルチック艦隊を破った日露戦争の時でさえ、日本海軍の戦艦の多くはイギリス製だったはず)

それと、近年のアメリカは「世界の警察官」を辞めたがってるのは事実ですし、
モンロー主義への回帰というか、軍事展開の規模を縮小しようとしているのも事実です。
しかし、だからと言って、アメリカが太平洋を切り捨てるかとなると、それは大違い。
海洋国家であるアメリカにとって、太平洋と大西洋こそが「大きな国境線」であり、
そこを無防備にするという事は、国防自体を無防備に晒す事と同じなんです!
ですから、中国海軍が考えるような「米中で太平洋を東西に分割統治」などという構想は、
中国が大陸国家であるが故の、見当違いの甘い見立てだとしか言えませんし、
そんなモノが通るなら、戦前の大日本帝国だって、アメリカと戦争なんてしません!!(苦笑)
リアルにモンロー主義を掲げていた当時ですら そうなのですから、現在なら尚更ですよ。

という事で、近年の中国海軍の成長により、米海軍との実力差が縮まっているのは勿論事実であり、
空母を手に入れた事で、展開能力を格段に飛躍させたのも事実ですが、
だからと言って「中国海軍が上回る」かとなると、現時点では事実として見なせないでしょうし、
将来的にという話でも、それこそアメリカが人種や格差の問題で内部分裂でもしない限り、
その可能性は低いと思われますし、可能性の話なら中国が内部分裂する方が確率的に まだ高そう(笑)。
まあ、日中が組んでアメリカと対抗するなら、西太平洋までなら1チャンスありそうな気もしますが、
今の政治状況だと、日本と中国が組む事も、まず有り得ないでしょうからねえ・・・・
戦前の石原莞爾の構想では、日本が中国を呑み込み、アメリカと最終決戦を行おうと考えてたみたいですが。

> > > もっと老獪なイメージがあったのですが、「戦狼外交」なんて愚の骨頂に思えて仕方ありません。
> > そもそも中国って、20世紀の100年間を除けば、
> > 2000年以上、大帝国としてやってきた歴史しか無いので、
> > 伝統的な外交姿勢としては、老獪と言うよりは、鷹揚なイメージの方が強いかな?

> 私のほうは最近までの「韜光養晦」のイメージが強いようです。「中国製造2025」とか後で隠すくらいなら
> 最初から表明せず、あと10年くらいアメリカをおだてていれば、もっと楽に覇権大国になれていたんじゃないかと
> 思います。(それが良かったというわけではありませんが)

まあ私の場合、歴史好きという事もあり、その辺りの見方が一般的でない側面もあるのですが、
それ以外に、普通の人同士であっても、世代間格差の影響というモノはかなり大きそう。
(世代差という意味では、昨今多用されてる「西側」という表現も、冷戦を知らない世代には目新しいかも?)
だって、平成初めの頃の中国って、まだ人民服に自転車でしたからねえ・・・・
そこから、わずか20〜30年の間に、ここまで急成長してしまった以上、
いくら隠した所でっていうのも正直ありますし、国内の一部から増長した意見が出るのも理解できます。
中国の根っ子にあるのは中華思想ですので、そういつまでも謙虚にというのは難しいかと?
ちなみに、日本は逆に、余裕がある時は謙虚でも、苦しくなると空元気で尊大になる感じかな(苦笑)。


> 世界終末時計、現在、最短の100秒前ですが、そろそろ動くのかな。
まあ、世界終末時計ってフィーリング的なモノですからね。
戦後77年間で、最も核戦争の危険性が高まったのは、間違いなく1962年のキューバ危機ですけど、
冷戦中よりも冷戦終結後の方が、時計の針が進むスピードが速いですし、
言うなれば、政治的メッセージというか、忠告の意味合いが強い感じかと?

とは言え、いま現在の状況は、冷戦終結後ではダントツに危機が高まってる時ですから、
そう楽観視も出来ないのが、現実的に厳しい所・・・・
もしアメリカが1つでも大きな応手のミスをすれば、プーチンは核を打つでしょうし、
そこでアメリカが再び応手をミスすると、本当に核戦争が起きかねない状況なので。

> 平和を望みますが、難しい時代に来てますね。
恐らく、ウクライナ戦争の報道を見聞きしている影響なのでしょうが、
ここ最近、3日に1度は人が死ぬ夢を見ており、私の精神状態も少し不安定な感じ・・・・
冷静なタイプに見られがちですが、かなりの神経質な上に、実は感情的なタイプなので。

そういう意味でも、可能な限り、早期の平和を私も望んではいますけど、
しかし現実は、そんな簡単な話では済まない事を、それなりに理解はしてますし、
現在の状況は、今よりも10倍100倍 危険な展開になりかねない所なので、そこは本当に不安。
いや本当、こういう時って1つ2つと打つ手を間違えただけで、大惨事に陥る可能性があるのに、
民主主義であるからこそ、安直な民意に押し流されてしまう危険性を孕んでいると・・・・

君主制が堕落して、専制政治に陥ると、貴族制へと移行し、
貴族制が堕落して、寡頭政治に陥ると、民主制へと移行し、
民主制が堕落して、衆愚政治に陥ると、再び君主制に戻る・・・みたいな事を、
古代ギリシャの哲学者たちは唱えてたみたいですけど、
正直、民主主義の終わりなんて見たくないです、私は(泣)。


[23883] Re4:台湾情勢への影響返信 削除
2022/3/27 (日) 21:19:19 つね

> コロナ禍が始まって、3度目の春を迎えちゃいましたね。
> と言うか、欧米諸国に比べると、「もうマスク無しでOK」と切り替えるタイミングが、
> 日本(というかアジア諸国も?)の方は、なかなかスッキリと決まらない気はするんですよね。


むしろ日本からすると欧米人のマスク嫌いが不思議です。文化の違いと言えばそこまでですが。
アジアでは目で表情を読み、欧米では口元で表情を読むから、欧米でマスクをしていると
不審者扱いされると聞いたことがありますが。あと日本は国民病ともいわれる花粉症がありますが。
2年前、マスクを手に入れるのに行列ができたり、30枚5000円したりしたのが遠い昔のようです。

> もうここまで来ると、流血が少なくて済む、綺麗な決着というシナリオは、ちょっと描き難い気がします。

直近では、キエフは諦めて東部だけに専念とも言いますが、最初からそうしていたならとにかく、
今となっては言い訳っぽいですね。経済制裁も収まらないだろうし。

> > > > ・ロシアの弱体化
>
> で、これは少ない情報からの推測・・・と言うか、邪推に近いですけど、
> ドローン兵器や電子戦が幅を利かす、「新しい時代の戦争」に突入している可能性も?


戦争が科学技術を飛躍的に伸ばすというのはよく言われますが(あとエロも(笑))、
今回は科学技術の方が戦争の姿を変えたかもしれません。各国の軍組織からしたら格好の研究材料でしょうね。

> > > > ・純軍事的要素
> > > > 最近は中国海軍がアメリカ太平洋艦隊を上回ってきているという話もありますし。

> > > いや、それはさすがに無いかな(苦笑)。

> 少なくとも現時点では全然ですし、将来的な話としても相当困難です。


まあ中国海軍が日米を上回るのを望んでいるわけでは全然なく、単に心配しているだけなので、
アメリカがずっと守ってくれるなら重畳というところです。
が、中国が台湾を併合したがっているのは事実で、軍事力で無理なら、平和的にですが。
選挙で岩盤層は両翼どちらにもありますが、やっぱり香港対応で浮遊層の取り込みには
失敗したんじゃないかと。池上彰さんによると、「スクランブルとか様々な嫌がらせをすることで
疲れさせて併合に持っていく」ということですが、そんな嫌がらせする相手に吸収される気に
なるかなあというところ。

> > 世界終末時計、現在、最短の100秒前ですが、そろそろ動くのかな。
> まあ、世界終末時計ってフィーリング的なモノですからね。
> 戦後77年間で、最も核戦争の危険性が高まったのは、間違いなく1962年のキューバ危機ですけど、
> 冷戦中よりも冷戦終結後の方が、時計の針が進むスピードが速いですし、
> 言うなれば、政治的メッセージというか、忠告の意味合いが強い感じかと?


世界終末時計が割と感覚的なものというのは知ってましたが、忠告なら忠告で動いてほしいですね。



[23884] Re5:台湾情勢への影響返信 削除
2022/3/28 (月) 22:23:35 徳翁導誉

> > コロナ禍が始まって、3度目の春を迎えちゃいましたね。
> > と言うか、欧米諸国に比べると、「もうマスク無しでOK」と切り替えるタイミングが、
> > 日本(というかアジア諸国も?)の方は、なかなかスッキリと決まらない気はするんですよね。

> むしろ日本からすると欧米人のマスク嫌いが不思議です。文化の違いと言えばそこまでですが。
> アジアでは目で表情を読み、欧米では口元で表情を読むから、欧米でマスクをしていると
> 不審者扱いされると聞いたことがありますが。

「アジアでは目で表情を読み、欧米では口元で表情を読む」というのは、その通りなんでしょうね。
その理由として、漢字は表意文字であり、ラテン文字は表音文字である為、
目で見る文字か? 音で聞く文字か?で、そうした文化の違いを生んだ・・・なんて説も聞きますけど、
実際の所、どうなんですかねえ?(あまり信じてませんが、面白い説かと・笑)

それはともかく、他のアジア諸国は解りませんが、少なくとも日本国内だと、
公的な場でサングラスを掛けたままだと、失礼だと何だとか、やはり言われると思うんですよ。
しかしアメリカの大統領とかは、普通にサングラス姿で、公的な場にも現れます。
要するに、欧米人がマスクを嫌がるのって、日本人がサングラスを嫌がるのに近い気がするんです。
これが何か別の病気が流行って、みんなサングラスをする社会とかになったら、
恐らく欧米人はそこまで気にしなくても、日本人は結構気にすると思うんですよね。
で、それはやはり、目で表情を読むか? 口元で表情を読むか?の違いから来るモノであろうと。

それこそ、ネット上の顔文字とかも、端的な例だと思いますよ。
日本だと「(^^)」って感じですけど、英語だと「:)」(※横向き)って感じですし、
目で表すか? 口で表すか?という違いが、ここでも如実に現れていると思われます。

> あと日本は国民病ともいわれる花粉症がありますが。
本来、春とはポカポカして、肯定的なイメージが強いはずなのに、
私も花粉症なので、春は何かと憂鬱な印象に(苦笑)。

> 2年前、マスクを手に入れるのに行列ができたり、30枚5000円したりしたのが遠い昔のようです。
あのマスク不足は、解ってはいるものの、結構衝撃だったかな?
需要があるのに、供給量が足りなければ、値段が高騰するのは経済的に当然として、
以前の日本の経済力であれば、買い負けるって事は無かったんです。
例えば、冷夏で「平成の米騒動」が発生した際も、何だかんだで海外米を買い付けてきて、
それをマズい、マズいと言って、大量に捨ててましたからねえ・・・・

今回のウクライナ戦争で一躍有名となった、90年前の「ホロドモール(人工飢饉)」もそうですけど、
収穫された食料が、外国で高く売れるとなれば、国内が飢えていても売るというのは、
経済的利益を優先した場合、充分に有り得る原理だったりします。
そして戦後の日本は、食糧自給率が低い一方で、経済的には豊かだったので、
この原理に乗っ取って、いざとなってもカネの力で何とかなる国だったんですよね。
しかし今回のコロナ禍では、世界規模のマスク争奪戦に勝てなかったと・・・・
これがまだマスクだから良かったものの、もしもこれが食糧の争奪戦とかだったら???
「有事の円買い」と呼ばれるくらい、今までの日本円は国際的に強かったのですが、
コロナ禍以降、それがなかなか当てハマらなくなってましたし、
ウクライナ戦の勃発後、逆に円安が加速する事となって、有事の円買い神話は終焉を迎えました。
解りやすく言ってしまえば、それだけ日本の経済的な国際競争力が落ちてしまったって事ですね。
時が経つほど経済にも影響が出てくれば、この円安は日本の食卓などを大きく直撃するかも?

ついでに余談ながら、現在の報道では、戦争中という状況もあって、
ホロドモールに関して、あたかもウクライナ人への虐殺が目的であったかのように見られがちですが、
あの飢饉って、ウクライナだけに限らず、ロシアやカザフでも大量の餓死者を出してますからねえ・・・・
外貨獲得を優先して起こった「飢餓輸出」の面は、確かにあったでしょうし、
ウクライナが粛清の対象となったのも事実でしょうけど、スターリンの粛清対象は全方向に向いていて、
ウクライナだけが、特に狙われたという感じでは無かったかと思われます。
言ってしまえば、ウクライナもロシアも等しく、革命当初はソビエト共産党に支配された側であり、
農業政策の稚拙さや、輸送や分配の能力不足によって、多大なる被害を受けたのは同じな訳で、
あの件を殊更、「ロシアの悪しきウクライナ支配の象徴」と見なすのは、少し違う気もしています。

って、話を戻すと、マスクだけでなく、当時はトイレット・ペーパーも高くなってましたね。
こちらはマスクと違って、需要は充分なはずなのに、パニック買いが起こったと。
恐らくは、半世紀前のオイル・ショック時の騒動が思い起こされての事でしょうけど、
今の時代を象徴しているのは、日本の報道から海外にも波及した事。
オーストラリアやアメリカでも、トイレット・ペーパーの買い占めが発生したのは、少し驚きました。

ちなみに、トイレット・ペーパーでは無いものの、現在はロシアで砂糖の買い占めが発生してますね。
砂糖の生産国と言われると、サトウキビが育つ熱帯地域を思い浮かべがちですが、
ロシアは寒冷地でも育つテンサイから砂糖を生産していて、実は自給率も100%を超えてたりします。
なので、そんなパニック買いする必要性は・・・とは思うのですが、
その一方で、高カロリーな砂糖は、ロシアは寒いからこそ消費量が世界有数であり、
しかも有事の際には非常食にもなる事を考えると、それだけ市民の間に危機感がある証拠なのかな?
ロシア国内のテンサイ生産地って、ウクライナとも隣接している一帯ですし。


> > もうここまで来ると、流血が少なくて済む、綺麗な決着というシナリオは、ちょっと描き難い気がします。
> 直近では、キエフは諦めて東部だけに専念とも言いますが、最初からそうしていたならとにかく、
> 今となっては言い訳っぽいですね。

でも、この作戦転換こそは、プーチンの「精神異常」説を否定する、かなりの材料になるとは思いますよ。
電撃戦による首都キエフの占領という、開戦当初の理想的な展開は実現しなかった段階で、
そうした現状をキチンと認識でき、当初の目標に固執せず損切りして、より現実的な目標へと下方修正するなど、
かなり冷静に、物事の判断できている証拠だと思えるので。

そして、幸か不幸か、転換された作戦方針というのは、
政治決着のような大きな成果を狙わず、武力で確実に支配地域を確保する路線なので、
それこそ朝鮮戦争のように、最も争いが長く続くシナリオではあるものの、
その反面、これは市民の犠牲が、かなり少なく抑えられるシナリオでもあります。
(あくまでも、このままでは死者の数が10倍100倍と膨れ上がる展開だったのと比べて、という意味で)
まあ別にプーチンも、人道的な観点から、可能な限りウクライナ国民の犠牲を減らそうとか考えてる訳では無く、
ロシア軍の消耗を可能な限り減らしつつ、占領統治の負担も減らすのが狙いだろうとは思いますが、
これによって、核戦争や第3次世界大戦が勃発する危険性は、かなり後退したといって良いと思いますよ!!
この戦い方を選んだのであれば、基本的には通常兵器での戦争に止まりますし、有り得ても化学兵器までかと。
あとは・・・アメリカ側が、変にプーチンを追い込むような、下手な対応を打たない限りは。
逆に言うと、ロシア国防省が わざわざ会見までして、
作戦転換を表明したのは、アメリカに対するメッセージな気がします。

東部2州の独立承認から、ウクライナに対する全面侵攻の開始まで、2日間の時間差がありまして、
この間に起きた事というのは、米露の外相会談が取り止めとなり、首脳会談も白紙化した事であり、
まあバイデン政権の立場として、そういう選択をした事自体は充分に理解できるものの、
その一方で、ここで交渉打ち切りとならなければ、プーチンも東部2州に留めた可能性はあったんです。
それでもロシア側が、2州の完全掌握(開戦以前は半分程度)を目指せば、武力衝突はあったでしょうし、
西側陣営の読みとしては、「仮に戦争はあっても、その程度」という考えだったはずです。
言ってしまえば、この2州におけるドンバス紛争自体、既に8年も続いていて、1万人以上の死者を出しており、
それが過熱化し、グルジアの南オセチアや、モルドバの沿ドニエストルみたいな地域が、また1つ増えるだけだと。

ですが、現実的には、これだけ大規模な戦争が始まってしまい、
しかもプーチンの方はプーチンで、これほどの損害をロシア軍に出してしまった以上、
開戦以前の東部2州だけでは、収まりが着かない状況になってますし、
そうなると、更に何らかのプラス・アルファな成果が無いと、政権基盤が揺るぎかねません。
で、2014年時に示された「ノヴォロシア連邦」案↓では、
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/7/79/2014_pro-Russian_unrest_in_Ukraine.png
東部2州の他にも、沿岸部を中心とした6州が、勢力圏の目標範囲として示されており、
首都キエフを含むウクライナ北部は、元々の構想にも含まれてなかった地域なんですよね。
そういう意味では、あまりに大きな目標を新たに加えてしまった結果、今回の苦戦があるかも知れず、
逆に言うと、8年前にあった当初の目標に戻ったとも言えます。

ただし現状では、8年前にドネツク州やルガンスク州と共に、
分離独立工作を仕掛け、そして失敗したハリコフ州が、今回の戦争でも未だ落ちておらず、
ドニエプル川の西側にあるオデッサ州やミコライウ州も、なかなか手が付けられず、
しかも先日、ロシア軍の大型揚陸艦を沈められたあっては、この西側の2州は諦めるかも知れません。
それでも、既に大部分を掌握したヘルソン州とザポリージャ州は、クリミアを繋ぐ陸路でもある為、
ロシア側としても、ここは絶対に手放さないでしょうし、それを死守する為に兵力を集中させつつ、
可能であればハリコフ州も手に入れるというのが、プーチンにとっても最低ラインだとは思うんです。
逆に言えば、それをゼレンスキー側にも認めさせる・・・のは無理でも、一時停戦のラインとして示す為には、
キエフへの侵攻や包囲は仮に断念しても、プレッシャーを与えるべく、兵を完全に引きはしないでしょうね。

> 経済制裁も収まらないだろうし。
こちらに関しては、プーチン政権が終わらない限り、まず無理じゃないですかねえ?
仮にここでロシア軍が全面撤退した所で、西側諸国が制裁を解くとは思えませんし、
体制は変わらずとも、せめて看板だけでも変わってもらえないと、なかなか難しい気がします。


> > > > > ・ロシアの弱体化
> > で、これは少ない情報からの推測・・・と言うか、邪推に近いですけど、
> > ドローン兵器や電子戦が幅を利かす、「新しい時代の戦争」に突入している可能性も?

> 戦争が科学技術を飛躍的に伸ばすというのはよく言われますが(あとエロも(笑))、

AIやVRなどの技術を、エロ市場を用いて、どう発展させるか?なんて話題も、
別に私は嫌いじゃないですよ(笑)。

> 今回は科学技術の方が戦争の姿を変えたかもしれません。各国の軍組織からしたら格好の研究材料でしょうね。
とは言え、現状では「軍事技術」の範疇を超えていないのも、また事実。
これが更に、ドローンや無人運転トラックなどで、兵站輸送が行われるようになったりすれば、
運送業界やタクシー業界にも、技術革新の大波が襲うかも知れませんし、
占領統治における住民管理とかで、中国のデジタル監視技術が進化するかも知れませんが。

ただ、まあ「ロシアの弱体化」という話で行くならば、科学技術の話より先に、
ドルの替わりに人民元を使い、アップルの替わりにファーウェイを使い、
YouTubeの替わりにTikTokを、VISAの替わりに銀聯カードを使って、
モバイル決済はアリペイで行い、中国製の自動車に乗り、中国製の兵器を用いる・・・という、
「中国経済圏の拡大」の方が、直近では有り得そうなシナリオですかねえ?
ロシアは1億4000万人の市場なだけでなく、中央アジアを挟み込み、EUと隣接する訳で、
西側諸国の経済制裁が、却って中国にはビジネス・チャンスと為りかねない可能性もあるんですよね。

また、ロシア支配下にあるウクライナ地域の復興は、中国企業が担うかも知れませんし、
ウクライナの人工の4分の1にあたる、1000万人以上が流出した人口も、
中国人を送り込んで埋め合わせしちゃえば・・・なんて言うのは、あまり見たくは無い展開かな。


> > > > > ・純軍事的要素
> > > > > 最近は中国海軍がアメリカ太平洋艦隊を上回ってきているという話もありますし。

> > > > いや、それはさすがに無いかな(苦笑)。

> > 少なくとも現時点では全然ですし、将来的な話としても相当困難です。

> まあ中国海軍が日米を上回るのを望んでいるわけでは全然なく、単に心配しているだけなので、
> アメリカがずっと守ってくれるなら重畳というところです。

アメリカがずっと守ってくれる・・・かは、解りません(苦笑)。
結局の所、アメリカが守るのは、あくまでもアメリカ自身の国益であって、
日本を守る事がアメリカの国益に繋がるなら守りますし、そうならないなら守りません。
同盟関係だの何だのと言っても、所詮は紙の上の話であり、最後は損か?得か?で決まる事なので。
例えば、米中が同盟を結んで、日本は中国に売り渡されるなんて事も、絶対に無いとは言い切れないと。

> が、中国が台湾を併合したがっているのは事実で、軍事力で無理なら、平和的にですが。
> 選挙で岩盤層は両翼どちらにもありますが、やっぱり香港対応で浮遊層の取り込みには
> 失敗したんじゃないかと。

そもそも論として、その浮遊層というか中間層自体が、中国との統一を望んでいないんですよ。
なので、香港の問題があっても、最初から統一を望んでいないのですから、その割合も変わり様が無いと。
変化があったとすれば、現状維持派が減って、台湾独立派が増えたりとか、
自分は中国人であり台湾人であると考える人が減って、自分は台湾人であると考える人が増えたりですね。
そういう意味では、台湾内での中国への親近感を遠ざけさせたという点では、確かにマイナスでした。
それこそ、クリミア併合やドンバス紛争が、ウクライナ国内のロシアに対する親近感を薄れさせたのと同じで。

> 池上彰さんによると、「スクランブルとか様々な嫌がらせをすることで
> 疲れさせて併合に持っていく」ということですが、そんな嫌がらせする相手に吸収される気に
> なるかなあというところ。

う〜ん、その発言を直接聞いた訳では無いので、前後の主旨は解りませんが、
それってもう、「平和的」では無い気はするんですよね(笑)。
まあ恐らくは、実際に台湾へ軍隊を派遣して、武力占領を行うような「力攻め」ではなく、
島国である台湾と、海と空から輸送路を封じてしまう事で「兵糧攻め」を行い、
降伏をさせるって意味なのかな?とは思いますけど。
で、これが現実的に可能か否かとなると・・・アメリカの対応次第かな?
アメリカが動けば、海・空軍力では中国は勝てないので、こんな方法は無理です。
そして、アメリカ軍も太平洋の向こうから来るのは大変ですが、
台湾の目と鼻の先には沖縄があり、その後ろには日本列島があるので、まあ考え難いシナリオかと。

となると、より現実的なのは、軍事力ではなく経済力による兵糧攻めですね。
市民1人あたりの経済的な豊かさで、圧倒的な差を見せ付けて、
それで相手側をなびかせる手法は、中台間では非現実的でしょうし、
そうなれば、戦略的に台湾の豊かさを削り、台湾市民を貧しくさせる。
つまりは、中国の巨大な経済力を背景に、台湾を世界市場から閉め出してしまう、
ソフトな「経済制裁」を行うようなイメージですね。
そして、更に可能性としてありそうなのは、ハードな「経済支配」の方かな?
金門島などは、まさにそうかも知れませんが、完全に中国の経済圏に取り込まれてしまえば、
別に武力を用いずとも、カネの力で準植民地化する事は可能なので。

> > > 世界終末時計、現在、最短の100秒前ですが、そろそろ動くのかな。
> > まあ、世界終末時計ってフィーリング的なモノですからね。
> > 戦後77年間で、最も核戦争の危険性が高まったのは、間違いなく1962年のキューバ危機ですけど、
> > 冷戦中よりも冷戦終結後の方が、時計の針が進むスピードが速いですし、
> > 言うなれば、政治的メッセージというか、忠告の意味合いが強い感じかと?

> 世界終末時計が割と感覚的なものというのは知ってましたが、忠告なら忠告で動いてほしいですね。

う〜ん、でも世界終末時計って、毎年1月に設定されるみたいなので、
今回のウクライナ戦争が反映されるのは、また1年くらい先の話ですね。
で、もしかしたら、その頃には既に、戦況の方も悪いながらも落ち着いてきて、
いま現在に比べれば、危機のレベルは下がってる可能性もありそうだと。

実際、前述のキューバ危機が、あまり時計の針に影響を与えなかったのは、
針が更新された後に危機が起こって、次の更新がある前に危機が終わったからですね。
また、時が経つと共に、双方の実状が明らかとなっていき、どれほどの危機だったかが解るので、
今回のプーチンの思惑も、実際はどれくらいだったか、10年後とか20年後とかに解ってくると思います。
しかし、世界終末時計というのは、そうした歴史的な正確さを客観的に示すよりも、
今その時の人々にアピールするのが目的なので、どうしても感覚的になるのは仕方無いかな?


[23892] Re6:台湾情勢への影響返信 削除
2022/4/3 (日) 06:07:48 つね

▼ 徳翁導誉さん
> 「アジアでは目で表情を読み、欧米では口元で表情を読む」というのは、その通りなんでしょうね。
> その理由として、漢字は表意文字であり、ラテン文字は表音文字である為、
> 目で見る文字か? 音で聞く文字か?で、そうした文化の違いを生んだ・・・なんて説も聞きますけど、
> 実際の所、どうなんですかねえ?(あまり信じてませんが、面白い説かと・笑)


科学的とか学問的な証明にはなかなか至らないでしょうけど、一般論としては説得的でおもしろいですね。
酒の席(がないのですが)で、披露できそうです(笑)。

> > > もうここまで来ると、流血が少なくて済む、綺麗な決着というシナリオは、ちょっと描き難い気がします。
> > 直近では、キエフは諦めて東部だけに専念とも言いますが、最初からそうしていたならとにかく、
> > 今となっては言い訳っぽいですね。

> でも、この作戦転換こそは、プーチンの「精神異常」説を否定する、かなりの材料になるとは思いますよ。
> 電撃戦による首都キエフの占領という、開戦当初の理想的な展開は実現しなかった段階で、
> そうした現状をキチンと認識でき、当初の目標に固執せず損切りして、より現実的な目標へと下方修正するなど、
> かなり冷静に、物事の判断できている証拠だと思えるので。


そうは言っても、そもそも最初の判断が(善悪ではなく、可否的な面で)妥当だったかどうか首をかしげます。
やっぱりイエスマンに囲まれて正常な判断できてなかったのではないかと。最近、アメリカの情報機関からも
そんな話が出てきてますし。(別に内部告発などのエビデンスのある話でもないし、今更かよという気もしますが)
で、戦線を限定した今の戦況もどうもロシアに不利のままのようですし。

> あとは・・・アメリカ側が、変にプーチンを追い込むような、下手な対応を打たない限りは。
> 逆に言うと、ロシア国防省が わざわざ会見までして、
> 作戦転換を表明したのは、アメリカに対するメッセージな気がします。


バイデンさん、ベテランだし、外交通を自負していた面があったように思うのですが、どうも疑問符がつく面が多い気がします。
今回も、国内向けの面もありますが、早々に「派兵はしない」と言って、ロシアに侵攻の成功のめどをつけさせたような面があります。
「すべてのカードがテーブルの上にある」という常套句があるし、国内向けにもブラフで通るのに、わざわざ言わなくてもと
思います。最近も「プーチンは権力の座にいるべきでない」と言って周囲や同盟国を慌てさせてますし。
アフガンからの撤退も既定路線とは言え、同盟国にも通知しないもので、結局、あの体たらくだし。
トランプさんが「俺ならウクライナ侵攻は防げた」というのは、外野だから言えることとしても、パフォーマンス好きの彼なら
プーチンに直接、電話をかけて交渉しただろうなとは思います。侵攻後の欧米を結束させるのは彼には無理だったでしょうが。

2年半後どうなるかは全く分かりませんが、この調子だとまたトランプ復権なんてありえそうで怖い。ハリスさんも期待外れっぽいし。
価値観がビジネス面しかないというのは、他国から見て不安だし不愉快なんですよね。
あ、でも彼の期間中、アメリカが戦争を起こすことはなかったんでしたっけ。でも経済的にプラスだと判断したらゴーサイン出しそうですが。
今の戦争は経済的にプラスになることはないのかもしれませんが。

> > 池上彰さんによると、「スクランブルとか様々な嫌がらせをすることで
> > 疲れさせて併合に持っていく」ということですが、そんな嫌がらせする相手に吸収される気に
> > なるかなあというところ。

> う〜ん、その発言を直接聞いた訳では無いので、前後の主旨は解りませんが、
> それってもう、「平和的」では無い気はするんですよね(笑)。
> まあ恐らくは、実際に台湾へ軍隊を派遣して、武力占領を行うような「力攻め」ではなく、
> 島国である台湾と、海と空から輸送路を封じてしまう事で「兵糧攻め」を行い、
> 降伏をさせるって意味なのかな?とは思いますけど。
> で、これが現実的に可能か否かとなると・・・アメリカの対応次第かな?
> アメリカが動けば、海・空軍力では中国は勝てないので、こんな方法は無理です。
> そして、アメリカ軍も太平洋の向こうから来るのは大変ですが、
> 台湾の目と鼻の先には沖縄があり、その後ろには日本列島があるので、まあ考え難いシナリオかと。
>
> となると、より現実的なのは、軍事力ではなく経済力による兵糧攻めですね。
> 市民1人あたりの経済的な豊かさで、圧倒的な差を見せ付けて、
> それで相手側をなびかせる手法は、中台間では非現実的でしょうし、
> そうなれば、戦略的に台湾の豊かさを削り、台湾市民を貧しくさせる。
> つまりは、中国の巨大な経済力を背景に、台湾を世界市場から閉め出してしまう、
> ソフトな「経済制裁」を行うようなイメージですね。
> そして、更に可能性としてありそうなのは、ハードな「経済支配」の方かな?
> 金門島などは、まさにそうかも知れませんが、完全に中国の経済圏に取り込まれてしまえば、
> 別に武力を用いずとも、カネの力で準植民地化する事は可能なので。


池上さんの言は「週刊ダイヤモンド」3月26日号の記事で、要約すると
「中台間がすぐに戦争になるわけではない。中国は孫氏の兵法、戦わずに勝つでいくでしょう。最近、中国の戦闘機や爆撃機が
防空識別圏の中に頻繁に入っていますが、これを毎日やられると台湾空軍は疲弊する。他にも様々な嫌がらせをして、台湾の世論を
「本当に軍事侵攻してきたら大変だから、中国と仲良くすべき」ともってきて、中国と友好的な国民党が政権につけるようにする
環境づくりを今しているとみた方がいい」

というものなので、一応は平和的ですね。最初に書いている通り、非現実的な気もしますが。

しかし、中国は「経済支配」で満足する気なんでしょうか。確かにこれをやられると西側としては対抗手段に窮しますが、
最近の中国政府の発言を見ると明らかに名実ともに統一を目指しているように見えます。
わざわざハードル上げて有言不実行なんて国内で批判浴びそうなことするのかなと。
習近平もプーチン同様、イエスマンばかりに囲まれて、軍事侵攻可能なんて判断しかねないのでは。

> > > > 世界終末時計、現在、最短の100秒前ですが、そろそろ動くのかな。
> う〜ん、でも世界終末時計って、毎年1月に設定されるみたいなので、
> 今回のウクライナ戦争が反映されるのは、また1年くらい先の話ですね。
> で、もしかしたら、その頃には既に、戦況の方も悪いながらも落ち着いてきて、
> いま現在に比べれば、危機のレベルは下がってる可能性もありそうだと。


調べたら、そうらしいですね。さっさと落ち着いてほしいものですが、まだまだ不透明ですね。


[23897] Re7:台湾情勢への影響返信 削除
2022/4/5 (火) 23:59:46 徳翁導誉

> > 「アジアでは目で表情を読み、欧米では口元で表情を読む」というのは、その通りなんでしょうね。
> > その理由として、漢字は表意文字であり、ラテン文字は表音文字である為、
> > 目で見る文字か? 音で聞く文字か?で、そうした文化の違いを生んだ・・・なんて説も聞きますけど、
> > 実際の所、どうなんですかねえ?(あまり信じてませんが、面白い説かと・笑)

> 科学的とか学問的な証明にはなかなか至らないでしょうけど、一般論としては説得的でおもしろいですね。
> 酒の席(がないのですが)で、披露できそうです(笑)。

はい、雑談ネタとして良いかと思います(笑)。

> > > > もうここまで来ると、流血が少なくて済む、綺麗な決着というシナリオは、ちょっと描き難い気がします。
> > > 直近では、キエフは諦めて東部だけに専念とも言いますが、最初からそうしていたならとにかく、
> > > 今となっては言い訳っぽいですね。

> > でも、この作戦転換こそは、プーチンの「精神異常」説を否定する、かなりの材料になるとは思いますよ。
> > 電撃戦による首都キエフの占領という、開戦当初の理想的な展開は実現しなかった段階で、
> > そうした現状をキチンと認識でき、当初の目標に固執せず損切りして、より現実的な目標へと下方修正するなど、
> > かなり冷静に、物事の判断できている証拠だと思えるので。

> そうは言っても、そもそも最初の判断が(善悪ではなく、可否的な面で)妥当だったかどうか首をかしげます。
> やっぱりイエスマンに囲まれて正常な判断できてなかったのではないかと。
> 最近、アメリカの情報機関からもそんな話が出てきてますし。

う〜ん、それでも開戦当初に、アメリカ側が出した「国外脱出」の提案を、
そのままゼレンスキーが受け入れていれば、かなり事情は変わってたんだと思うんですよね。
正直、彼の事を「役者上がりの政治素人」と見ていたのは、ロシアだけでなくアメリカも同様でしたし、
戦時となって、ここまで化けたのは、ロシア側は勿論、アメリカ側としても予想外だったと思います。
まあ、普通の権力者だったら逃亡しますよ、あの状況なら・・・・
実際、昨年のアフガンでもそうでしたし、だからこそ、あんなにアッサリと首都カブールも陥落したんです。
また、8年前のクリミアも、現地に駐留していたウクライナ海軍の総司令官が、
早々にロシア軍に降伏したからこそ、無血開城に近い形でロシアに併合された訳ですからねえ。
ですので、成人男性の出国は禁じていながら、もしも大統領だけ国外に逃亡していたら、
国民の抗戦意識は高まらず、今頃は首都キエフが落ちていた可能性も充分あったかと?

そしてロシア側としても、開戦早々に首都へ部隊を送りながら、
大統領の身柄拘束という作戦行動自体は、そこまで重視されてなかった印象を受けるんですよね。
それだけに、ゼレンスキーの変身ぶりは予想外だったにせよ、
この辺りの認識の甘さは、確かに「判断の誤り」と評されても、仕方がない所かも知れません。
現在のイエメン内戦とかもそうですけど、政治家としての能力とかとは別に、
やはり正当な大統領というのは、その肩書きだけでも、大きな政治的意味を持ちますからねえ。
で、それがここまで大化けしてしまうと、尚更の事。

もちろん、権力が長期化して、独裁化するほど、
周囲にイエスマンが増えていくのは事実でしょうけど、
それは程度の差こそあれ、日本や欧米諸国だって似たり寄ったりでしょうし、
今回の戦争において、ロシア側の見立てが甘かったり、状況を見誤った所はあるにしても、
正常な判断力を失うレベルまで、プーチンが盲目化・孤立化していたとも思えないんですよね。
もっと言えば、同じく見立てが甘く、状況判断を誤った西側の権力者や官僚たちが、
自分たちの身を守る為に、殊更、「想定外」だった理由(言い訳)を求めている印象も受けますので。

> で、戦線を限定した今の戦況もどうもロシアに不利のままのようですし。
そうは言っても、マリウポリの陥落は時間の問題と目されてるようですし、
東部に展開するロシア軍を、ウクライナ軍が完全に排除できるかとなると、それは正直難しいと思えるので、
局地的な不利はあったとして、それで戦局全体が劇的に変わるとも思えないんですよねえ・・・・
ロシア軍は未だに立て直しに苦労してますし、このまま立て直せない可能性もありますけど、
それでも国境付近で作業は行われている以上、もう1度くらいは再攻勢の危険性も残ってますし、
仮に攻守交代が起こっても、守りに入ったロシア軍を、ウクライナ軍が攻め切れるかは別の話ですから。

ただし、ここへ来て、NATO側がウクライナに「戦車を提供する」という話も出てきてますので、
もしも、そうなれば、両軍の士気の差もありますし、ウクライナ側が一気に押し戻す可能性も出てくるかな?
ですけど、そうなると今度は、これだけ損害を出しながら負けたとなると、プーチンの身も危なくなりますし、
プーチンが無茶な賭けに出たり、政権瓦解でロシアが不安定化したりすると、それはそれで危険かと・・・・
いや〜、核保有国が戦争を行うというのは、それほど危ないというか、対応が面倒なモノなんですよね。
実際に使用しなくても、それが存在するだけで、頭を悩まされる兵器なので。
その一方で、「ブチャの虐殺」みたいな事が報じられると、
民主国家のリーダーたちも、有権者の手前、強く出ざるを得なくなったりもする為、
双方ともに、アクセルとブレーキのバランス取りが本当に難しいですし、そのハンドル操作を誤ると・・・・

ちなみに、開戦前の個人的な見立てなるモノ↓を、以前に書きましたが、
http://tokuou.s500.xrea.com/cgi/kjbn/kjbn.cgi?tree=c23844
そこでの確率の高さは、ロシア側から見た優先度の高さと、ほぼ一致すると私は考えています。
要するに、ロシア側から見た場合、まずは絶対に外せないのが「東部2州の確保」であり、
次に、「ハリコフ周辺の東部地域>マリウポリ周辺の沿岸東部>オデッサ周辺の沿岸西部」の順で続いて、
首都キエフの陥落は、政治的効果は絶大でも、元々の優先順位としては低かったと思うんですよね。
また、リヴィウ周辺の西部に関しては、古くからロシア帝国領であった大部分のウクライナ地域とは異なり、
あの辺りは第2次大戦でソ連領となった地域なので、そこまで本気で落とせるとは考えてなかったと思います。

ロシア側が欲するのはロシア系住民の多い地域、つまりは8年前に示された「ノヴォロシア」の範囲であり、
キエフを落とす事で、その範囲を労力少なく一気に手に入れられば、ロシア的には最良ですが、
それが叶わなければ、一手ずつ目標範囲の確保を広げていく・・・って感じですよね。
今回、追加派兵の準備が全くされてなかった所を見ても、最初に用意されてた兵数では、
ウクライナ全域を、中長期的に占領しようという考えは、当初から無かった事が伺えます。
実際、今年始めのカザフ派兵でも、ロシア軍は1週間ほどで引き上げていましたので。
つまりは、首都キエフの陥落というのは、あくまでも手段の1つであって、
目的としては最初から東部の占領であり、そこに沿岸部も加えられれば理想的って所でしょうか?

ですので、電撃戦で首都キエフを落とし、ウクライナに傀儡政権を樹立できれば100点だったでしょうけど、
東部や沿岸部を支配下に収められれば、それでも70〜80点って感じでしょうから、
ロシア側としても、払った犠牲とのバランス次第ではありますが、
そこくらいまで行ければ、充分に合格点って所なんだと思いますよ。
もちろん、プーチンとしては100点を望んでいたでしょうし、
もっと簡単に100点が取れるとも思っていたでしょうけど、
その辺りの読み違いや失敗が、すなわち「正常な判断力を欠く」とはならない気がします。
とは言え、これだけの犠牲を出し、更なる犠牲も増えるかも知れない中、
結果的に30点とか50点とかしか取れなければ、それはもう「失敗」の烙印を押されるかな?
って、結果論や後出しジャンケンみたいな感じに映るかも知れませんけど、
そんな感じでは見ていますね、個人的には。

> > あとは・・・アメリカ側が、変にプーチンを追い込むような、下手な対応を打たない限りは。
> > 逆に言うと、ロシア国防省が わざわざ会見までして、
> > 作戦転換を表明したのは、アメリカに対するメッセージな気がします。

> バイデンさん、ベテランだし、外交通を自負していた面があったように思うのですが、どうも疑問符がつく面が多い気がします。

まあ、オバマ政権における副大統領時代も、主に外交面を担っていたので自信はあるのでしょうが、
今回の戦争の遠因となっている、8年前のウクライナ騒乱の時に、まさしくバイデンが副大統領だった訳で、
こうして自らが大統領となった時に、あの時に民族派の暴動を支援したツケを、払わされている面はあるのかも?
って、あの頃の選択も「正しい」と信じて疑ってなければ、そんな自覚さえ、当人は抱いてないのでしょうけど。

> 今回も、国内向けの面もありますが、早々に「派兵はしない」と言って、ロシアに侵攻の成功のめどをつけさせたような面があります。
> 「すべてのカードがテーブルの上にある」という常套句があるし、国内向けにもブラフで通るのに、わざわざ言わなくてもと
> 思います。最近も「プーチンは権力の座にいるべきでない」と言って周囲や同盟国を慌てさせてますし。
> アフガンからの撤退も既定路線とは言え、同盟国にも通知しないもので、結局、あの体たらくだし。

結局、インテリ層に支持される、穏健でリベラルな民主党政権というのは、
口ではいろいろ言っても、実際に武力を用いる事は忌避する傾向が強いですからねえ。
ただし、その一方で、信念に基づいて行動しがちだからこそ、
ひとたび好戦的な方向に行ってしまうと、過激になり過ぎる所も民主党政権の特徴であると。
言うなれば、ケンカ慣れしてない優等生がケンカをすると、必要以上に相手を傷付ける感じでしょうか?
実際、アメリカが戦争を始める時って、民主党政権の事が多いとは言われているんですよね。
まあ、時代の巡り合わせで、たまたま そうなってるだけかも知れませんけど。

って、本当に多いのか? 私も書いててて気になったので、20世紀以降で少し調べてみました(笑)。

●民主党政権が開戦
  ドミニカ占領(1916) 冷戦(1945) キューバ危機(1962)

○民主党政権が参戦・介入
  メキシコ内戦(1914) ハイチ占領(1915) 第一次大戦(1917) ロシア内戦(1918) 第二次大戦(1941) 朝鮮戦争(1950)
  ベトナム戦争(1965) ドミニカ内戦(1965) ボスニア紛争(1994) コソボ紛争(1998) リビア内戦(2011) シリア内戦(2015)

●共和党政権が開戦
  キューバ占領(1906) グレナダ侵攻(1983) パナマ侵攻(1989) イラク戦争(2003)

○共和党政権が参戦・介入
  ニカラグア占領(1912) カンボジア侵攻(1970) レバノン内戦(1982) 湾岸戦争(1991) ソマリア内戦(1992) アフガン紛争(2001)

こうして見ると、確かに民主党政権の戦争は多いのですが、主に開戦ではなく参戦ですね。
そういう意味では、良くも悪くも、信念的に国際問題へ首を突っ込む感じが強いのかな?
それと、特に戦後以降で見てみると、ブッシュJr.が起こしたイラク戦争は、やはり異色な感じ。
あの時の戦争が、中東の不安定化や、今回のウクライナ戦争の遠因になっている事を思うと、
フセイン政権の善悪はさておき、父親の敵討ちという「私怨」で始めた戦争が、
様々な悪影響を10年後20年後に及ぼす訳ですが、恐らく当人たちは無自覚なんでしょうね・・・・

って、話を戻しますと、バイデン政権の国際戦略にしても、清濁併せのむのが苦手と言いますか、
「正しいか? 間違いか?」で、物事を判断している所があり、
腐敗しているアフガンやサウジに対しては、同盟国でありながらも、嫌悪感を隠しておらず、
その結果として、アフガン政権を見捨てたり、サウジのイエメン内戦への介入を支援しなかったりと、
アメリカの国益に適うかは別として、信念に基づいた外交方針を見せているんですよね。
少なくとも、それは支持者であるインテリ層の希望には添うモノだったので。
とは言え、アフガン撤退のようにグダグダとなると、今度はインテリ層が人権問題を気にし始めるので、
本当に、民主党政権における、支持者への人気取りというのは、バランス取りが難しいと・・・・
今回のウクライナ戦争にしても、核戦争や第3次世界大戦の勃発を危惧して、慎重論の方が多かったものが、
現地の惨状が報じられるにつれて、「このまま黙っては見過ごせない」という感じに変わってきてますし、
ここから更に、「正義の参戦」を求める意見が強まると、本当にマズい展開になる訳ですね。
核戦争へと導く道筋は、ロシア側だけでなく、アメリカ側のヒートアップも不可欠なので・・・・

その点で言うと、「得か? 損か?」で動く共和党政権の方が、ずっと安心だとは言えます。
まあ、すぐに武力を用いたがる点では、こちらの方が上なのですが、
ケンカ慣れしている分、そこまで大きくさせない所はありますし、
他人のケンカに、割って入って止めようなんて気持ちも、それほど持ち合わせていないんですよね。
簡単に言えば、1発ブン殴って、自分の気持ちがスッキリすれば満足というか、
自分が大怪我をする所までは、正直望んでいないみたいな感じが、彼らの行動原理としてはあります。
2003年にアメリカが起こしたイラク戦争にしても、直接の戦闘こそ短期で終結したものの、
その後のイラク国内は、未だに混迷していて不安定ですからねえ。
しかも今回の戦争で、小麦を輸入に頼るイラクではパンの価格が高騰して、既に反政府デモが起きていたり。

> トランプさんが「俺ならウクライナ侵攻は防げた」というのは、外野だから言えることとしても、パフォーマンス好きの彼なら
> プーチンに直接、電話をかけて交渉しただろうなとは思います。侵攻後の欧米を結束させるのは彼には無理だったでしょうが。

そうですね。
もしもコロナ禍が無く、そのままトランプ再選となっていれば、
恐らく、今回の戦争は起きていなかった可能性もありますね。
まあそれは、「トランプは何をしでかすか解らない」という不安感から、
NATO参戦は絶対に望まないプーチンとしても、戦争という強硬手段には打って出られなかったでしょうし、
そもそも それ以前に、ここまで緊迫した状況にも させなかったと思うんですよねえ・・・・
少なくとも、開戦の3ヶ月前に、ロシア国境まで20kmなんて至近距離で、
ロシアに核を打ち込む軍事演習なんて挑発行為は、トランプ政権なら行っていなかったはず。
北朝鮮側の意向を受け入れて、米韓軍事演習すら取り止めてしまう大統領だったので。

ただ、その一方で、「NATOからの離脱」は本気で検討してましたから、
今回の戦争は防げていても、長い目で見た場合、更なる世界の不安定要素は生み出していたかも?
アメリカがNATOから離脱すれば、アメリカとEU諸国の関係性も変わるでしょうし、
そうなるとEU諸国とロシアの関係性だって、大きく変化する可能性がありますからねえ。
EU諸国だけでロシアと対峙するとなれば、EUは今よりも弱腰対応だった可能性がある一方、
アメリカ不在のNATOであれば、その拡大もロシアはそこまで気にしなかった可能性もあります。
それどころか、20年前の方針に戻って、ロシアがNATO加盟を目指す事となれば、
看板は同じNATOでも、「アメリカ+EU」と「EU+ロシア」では大きく異なる為、その性質も激変してそう。
でも、後者の枠組みの方が、何だかんだで欧州全体の安定には、役立っていたかも知れませんね。
とは言え、既にこういう事態になった以上、そうそうアメリカはNATOから離脱しないでしょうし、
ロシアの加盟なんて夢物語でしょうけど(プーチン失脚後に、親EU政権でも誕生すれば別ですが)。

> 2年半後どうなるかは全く分かりませんが、この調子だとまたトランプ復権なんてありえそうで怖い。
> ハリスさんも期待外れっぽいし。
> 価値観がビジネス面しかないというのは、他国から見て不安だし不愉快なんですよね。

いや〜、トランプ復権なんて まだ可愛いモノだと、個人的には思ってますけどねえ。
実際に、当時の4年間で、トランプ政権がどの程度かは想定が着きますし、
時代の流れというのは、過激な方へ、極端な方へと流れていく傾向にあるので、
トランプの後には、恐らく、トランプ以上にトンデモない人物が現れる可能性が高いかと?
例えばブッシュJr.の8年間も、当時は「これほど酷い大統領は過去に居なかった」と言われましたが、
トランプ登場以降は、「これに比べれば、ブッシュJr.は まだマシだった」という評価になってますし、
そして恐らく今後は、トランプ以上に過激な人物が現れて、
その時には「トランプは まだマシだった」と言われてると思うんですよ。

ハッキリ言って、人口に占める白人層の割合が、ドンドン下がっているアメリカにおいて、
多様性あるアメリカを標榜する民主党と、伝統的なアメリカを標榜する共和党とでは、
共和党の党勢衰退は、どうしたって避けられない状況にあり、
その対応策のドーピング手段として、ポピュリズム化路線の歯止めが効かなくなった現在、
今より酷くなる可能性はあっても、今よりマシになる可能性は低いと思うんです。
実際、福音派→ティーパーティー→トランプと、過激化していく一方ですし・・・・

ですが、その一方で、共和党に比べれば まだマシでも、
貧富の差の拡大や、社会の分断、以前より余裕を失った庶民の暮らしぶりなどにより、
民主党の中でも、左側のポピュリズムが勢いを増していて、難しい状況なんですよね。
それこそ、過激化した共和党への政権交代が起こる度に、
民主党内においても、バーニー・サンダースやオカシオ=コルテスなど、
社会主義的な政策を求める一団が、存在感を増してきています。
(とは言え最近は、経済格差か? 人種問題か? どちらを優先するかで分裂気味だとも)
そして次第に、右へ左へと揺れが大きくなっていけば、いつかバタンと倒れて落ちてしまうかも?

ブッシュJr.からオバマへと、政権交代後起こった前後には、
宗教右派の台頭を快く思わない人々は、
共和党支持の地域を、「ジーザスランド(イエス=キリスト国)」と揶揄してましたし、
逆に、オバマ・ケアなどの社会主義的な政策を快く思わない人々は、
民主党支持の地域を、ソ連(USSR)をもじって「USSA」と揶揄してましたけど、
そんな言い争いが可愛く見えるくらい、今のアメリカ社会の分断は深刻ですので・・・・

でもまあ、とりあえず、現在のアメリカ国内で最も重要な課題は、
ウクライナ戦争への対応ではなく、急速に進行しているインフレ(物価上昇)対策ですよね。
しかも今回の戦争勃発によって、更なる石油や小麦の価格上昇は避けられそうにない為、
そこをどうするかの方が、中間選挙に向けての、喫緊の課題になってくるかと思われます。
戦災者を「可哀想だな」とは同情しても、物価上昇の方がダイレクトに市民生活を直撃しますから。
当然ですけど、遠くの誰かの明日の命よりも、自分たちの明日のパンの方が、普通の人には大事なので。

> あ、でも彼の期間中、アメリカが戦争を起こすことはなかったんでしたっけ。
シリア政府軍に対するミサイル攻撃くらいでしょうか?
私の覚えている限りでは。
あとは、大統領候補でもあったイランのソレイマニ司令官を、爆殺した事ですね。
イランが自制したから、戦争にまでは発展しなかったものの、
あれは一歩間違えれば、第5次中東戦争となっていた可能性だってありました・・・・
そういう意味では、「結果的に」戦争と起こらなかっただけで、危険な火遊びはしてましたよ。
それに、アメリカ国民の分断という「内戦」は、確実に引き起こしましたし(苦笑)。
いや本当、選挙結果を不服として起こした、昨年の議事堂襲撃事件なんて前代未聞であり、
あれで生じた双方の不信感は、アメリカ社会の将来にも大きな影を落としたかと?

> でも経済的にプラスだと判断したらゴーサイン出しそうですが。
> 今の戦争は経済的にプラスになることはないのかもしれませんが。

軍需産業など、一部の業界は儲かるのでしょうが、国全体で見れば明らかにマイナスですね。
(嫌な言い方ですが、今回の戦争でも、軍需産業は かなり儲けてるはず)
今の時代、植民地経営とかが出来る訳では無いですし、
それにしたって、経済的にはプラスになっても、統治コストでは正直赤字なので、
その辺りまで考えれば、軍事力で抑え込むよりも、
経済や文化で平和裏に支配する方が ずっと効率的であると!!

実際、昭和の終わり頃は「Japan as No.1」と賞賛されてた日本も、
失われた平成の30年間を経て、ネット時代となった令和の今では、
かなりの部分で、アメリカ発のグローバル企業に、カネと情報を吸い上げられてますからねえ・・・・
下手に3つの時代を覚えているだけに、現在の状況は本当に悲しい限り(泣)。

ちなみに、「戦争は経済的にマイナス」とは言いましたけど、
それはあくまで、限定的な戦争を想定した上での話であり、
世界大戦レベルの全面戦争が起これば、それこそ話は、また別かな?
総力戦となれば、軍需物資がバンバンと浪費されますので、巨大な生産量が求められますし、
そうなると、失業率問題などは一気に解消します(苦笑)。
実際、アメリカが大恐慌の痛手から回復するのは、ニューディール政策の成果よりも、
第2次世界大戦の影響の方が、ずっと大きかったですからね。
そして、ひとたび戦争となれば、富裕層の財産はドサッと徴発されて、誰もが等しく貧しくなり、
その後、戦時下の大量生産体制の下、戦後の復興事業に資源と労働力が投入されれば、
それなりの期間、好景気の時代が続く事となります。
戦争というのは、技術革新も導きますし、社会システムも一新させるので。
って、戦争で生じる莫大な損失分まで踏まえれば、決してプラスでは無いかも知れませんけど・・・・

> > > 池上彰さんによると、「スクランブルとか様々な嫌がらせをすることで
> > > 疲れさせて併合に持っていく」ということですが、そんな嫌がらせする相手に吸収される気に
> > > なるかなあというところ。

> > う〜ん、その発言を直接聞いた訳では無いので、前後の主旨は解りませんが、
> > それってもう、「平和的」では無い気はするんですよね(笑)。
> > まあ恐らくは、実際に台湾へ軍隊を派遣して、武力占領を行うような「力攻め」ではなく、
> > 島国である台湾と、海と空から輸送路を封じてしまう事で「兵糧攻め」を行い、
> > 降伏をさせるって意味なのかな?とは思いますけど。

> 池上さんの言は「週刊ダイヤモンド」3月26日号の記事で、要約すると
> 「中台間がすぐに戦争になるわけではない。中国は孫氏の兵法、戦わずに勝つでいくでしょう。
> 最近、中国の戦闘機や爆撃機が防空識別圏の中に頻繁に入っていますが、これを毎日やられると台湾空軍は疲弊する。
> 他にも様々な嫌がらせをして、台湾の世論を「本当に軍事侵攻してきたら大変だから、中国と仲良くすべき」ともってきて、
> 中国と友好的な国民党が政権につけるようにする環境づくりを今しているとみた方がいい」
> というものなので、一応は平和的ですね。最初に書いている通り、非現実的な気もしますが。

こういう主旨でしたら、私も「非現実的」だと思いますね。
まあ確かに、領空侵犯や領海侵犯を頻繁にされると、対応する側も大変なのは事実ですし、
こうした示威行動を、中国側が行ってくる可能性自体は、私も充分にあると考えています。
と言いますか、既に日本においては、中国と尖閣問題を抱えており、
領海侵犯は少なくても、接続水域への航行は、年間300日を超えてますからねえ・・・・
また冷戦中には、自衛隊のソ連軍に対するスクランブル発進が、年間800回を超えてましたし、
時代が時代だけに、今以上の緊張感が伴う対応を強いられてましたけど、
だからと言って、その事を理由に日本の世論が「ソ連と仲良くしよう」とは思いませんでしたからね。

もちろん、こうした行為を続けられると、現場の兵士たちは精神的に疲労しますし、
やがて常態化して、スクランブル発進さえ慣れてしまうと、それはそれで心に油断が生じて危険なのですが、
でもまあ、大部分の一般市民にとっては、日常生活の外で行われている行為ですので、
反感を買う事はあっても、これだけでは屈服とかは得られないですよね、実際の所。
実際に一般市民も被害を受ける「空爆」でさえ、心を折る以上に、反抗心を高める事が知られていますし、
直接的な被害を受けない示威行為では、民意の方は尚更 動かないかと?

> しかし、中国は「経済支配」で満足する気なんでしょうか。確かにこれをやられると西側としては対抗手段に窮しますが、
> 最近の中国政府の発言を見ると明らかに名実ともに統一を目指しているように見えます。
> わざわざハードル上げて有言不実行なんて国内で批判浴びそうなことするのかなと。

韓国や北朝鮮において、民族分断を解消する「半島統一」は悲願であるのと同じように、
中国においても、台湾を回収して「中国統一」を図るのは、やはり悲願ではあるんですよね。
それを本気で目指すか、はたまた実力行使してでも実現させるか、そのあたりの事は別にしても、
台湾との統一を諦めるという考え方は、本心はどうあれ、政治的には絶対に口になど出来ません!!
それこそ韓国でも、経済的負担や軍事的不安を考えれば、
自らの日常生活を脅かす即座の南北統一など、本音を言えば、多くの韓国国民も望んではいないのですが、
だからと言って、民族分断の悲劇という「御題目」を前には、そんな自分中心な願望など大っぴらに言えませんし、
大統領みたいな立場となれば、それは尚更の事だと思います。
まあ要するに、本音と建て前って事ですよね。

とは言え中国の場合、韓国と北朝鮮の関係とは違って、
中国の方がずっと大きい上に、台湾は栄えており、しかも戦略的にも意味のある島なので、
もしも統一が可能とあるなら、中国側としては、それを拒む理由が無いという事ですね。
それに実際、香港やマカオを回収した実例も、既に持っていますから。
そういう意味では、平和的な統一がなるなら、もちろん中国側としても理想ですけど、
軍事的にもそれが可能であるなら、時の為政者次第で、その誘惑に駆られる危険性はあるかも?
特に近年の習近平は、毛沢東やケ小平に並びたいという願望が、明らかに見て取れますし、
異例の国家主席3期目を果たし、歴史的な名声を得るなら、「台湾回収」は大きな目標となります!

でもまあ、こうして今回のウクライナ戦争を経た後だと、
実戦経験が豊富とされ、地続きで攻め込んだロシア軍でさえ、こうも苦戦している以上、
経験不足が指摘され、海を越える必要がある、中国軍の台湾侵攻は、これで相当後退したはず。
しかも台湾とアメリカの間には、ウクライナとは違い、一応の同盟(台湾関係法)はありますし、
中国の場合はロシアと比べると、軍事よりも経済優先ですから、現実的な危険性は低い気がします。
今後、中国の立場が苦しい所に追いやられれば、また別でしょうけど、とりあえず今の所は。
習近平がそんなに名声を欲したとしても、晩節を汚す危険性が高ければ、恐らく冒険は避けるはず!
例えば日本の小泉政権も、郵政民営化を果たし、最大の目標だった自民党最大派閥の座も手にして、
最後に記念碑を立てるべく、「天皇の意向」などというモノを捏造してまで、
女性天皇・女系天皇の誕生を実現しようと、積極的に動いてましたけど、
秋篠宮妃の懐妊、そして悠仁親王の出産があり、時流の不利を察してアッサリ撤退しましたからねえ。
香港が返還されるまで、99年も待てるような中国の政治が、そうそう早計な手を打ちはしないでしょうし、
目先の誘惑に負けて、歴史的な汚名を残すなど、中国人の思想的には絶対に避けたい所ですので。

> 習近平もプーチン同様、イエスマンばかりに囲まれて、軍事侵攻可能なんて判断しかねないのでは。
う〜ん、でも中国の場合は、一言に独裁的だとは言っても、
共産党主導の政治体制であり、そのトップも7名による集団指導体制ですからねえ。
まあ確かに近年の習近平は、従来タブー視されていた3期目への筋道を付けられるくらい、
圧倒的な権力の集中を果たしているとは言え、これらの政治的な枠組みまでは手を付けられていません。
と言いますか、膨大なエリート官僚層や、改革開放路線の恩恵を受けた権益層など、
それらを押さえ付ける事は出来ても、全て排除するなど不可能ですし、
逆説的に言えば、彼らは習近平による一極集中体制の瓦解を、虎視眈々と狙っているとも言えます。

なので、イエスマンに囲まれていると言うよりか、
「失敗しろ!」と密かに願っているであろう、獅子身中の虫たちを抱える一方、
習近平体制を支えているのは、太子党と呼ばれる、世襲的な共産党創設者の子弟たちであり、
特権の中で育った2世3世の彼らの中には、威勢良く強硬路線を唱える人たちも多いと。
そういう意味では、習近平の絶大な権力を恐れて、イエスマンに徹している層も実際多いでしょうが、
それ以上に、自らを支持する強硬意見に引きずられ、反対勢力からの助け船も得られず、
結果的に「軍事侵攻」を選んでしまうシナリオの方が、より現実味があるかも知れませんね?

と言いますか、そもそもプーチン自体も、今まで政権を支えてきた両翼である、
経済重視の新興財閥と、強硬路線の軍や諜報機関との間で、板挟みにされて、
最終的に後者を優先した事が、今回の開戦に繋がった側面は否定できませんからねえ。
単に外部から見ていて、客観的には有り得ないような選択に思えても、
複雑な内部事情があると、当事者は主観的に、そうした選択を行う事は、決して珍しくありません。
まあ、政治の世界だと解り難いですけど、これがスポーツの世界とかだと、
様々に叩かれる「監督の謎采配」と呼ばれるものも、実は誰々が怪我をしていたとか、
いろいろと内部事情を聞けば、「致し方なかったか」と、後から納得できる事も多いんですよね。
ただしスポーツとは違い、政治というのは、我々市民の生活にも大きな影響を与える選択を行う為、
そんな冷静に評価など難しいですし、結果こそが重要なので、損失を被れば納得云々以前に叩かれると。

> > > > > 世界終末時計、現在、最短の100秒前ですが、そろそろ動くのかな。
> > う〜ん、でも世界終末時計って、毎年1月に設定されるみたいなので、
> > 今回のウクライナ戦争が反映されるのは、また1年くらい先の話ですね。
> > で、もしかしたら、その頃には既に、戦況の方も悪いながらも落ち着いてきて、
> > いま現在に比べれば、危機のレベルは下がってる可能性もありそうだと。

> 調べたら、そうらしいですね。さっさと落ち着いてほしいものですが、まだまだ不透明ですね。

そうですね。
そして、逆説的に言ったら、
来年1月に、世界終末時計の針が進まないような状況の方が、
戦争も一段落しているという事なので、そちらの方が望ましいと。

でもまあ現状だと、軍事規模の縮小により、戦争から紛争に移行されても、
ジリジリとした戦闘は、却って長期化しそう感じですし、
開戦当初に比べれば、核戦争の危機は大きく後退したと言っても、
時計の針の方は、警告的な意味合いでも、思い切って大きく動かした方が良いかも知れません。
日本でも学術会議に対するバッシングがあったり、世界でも反知性主義の攻撃ターゲットにされたりと、
近年、アカデミズムな立場からの提言というのは、時代の世論に合わない所も多々あるのでしょうけど、
今回の戦争においても、ロシア科学アカデミーは、「停戦と和平」を求める声明を出してましたし、
時に目障りと映るかも知れませんが、こうした存在は重要であろうと、私などは考えたりしますね。

[▼次のスレッド]
INCM/CMT
Cyclamen v3.72