| > 朝鮮の生産力が15ポイントで北京が16なんで少し朝鮮の生産力が
> 多いと思うのですがどうでしょうか?
これは、朝鮮の生産値が高いと言うよりも、
北京の生産値が低いと言った方が適当かと思います。
この戦場では、日本の生産値が30となってますし、
朝鮮の国力というのは、昔からだいたい日本の半分くらいである以上、
15ポイントと言うのが、そんなにおかしい値だとは思いません。
で、北京の生産値ですが・・・確かに低いかも知れませんね。
WW2Onlineからの流用なので、実はあまり深く考察してないんですよ(笑)。
一方で、あの時代なら満州の生産値が高過ぎますね。
満州の生産値を減らし、北京を多くしてみました。
ただその一方で、確かに北京(扱い的には華北)の人口は多かったものの、
その人口が生産に寄与したかと言うと、結構難しいところだと思います。
近世以降の中国と言うのは、江南の生産が華北の消費を支えるようになってましたし、
華北は何と言っても、農産力が低かったですからねえ。
特にあの頃の清朝では、トウモロコシやサツマイモが入ってきた事により、
一時的に華北の農産力が上がって、人口が爆発的に増えたんですが、
それらの作物は土地の消耗が激しく、砂漠化して農産力は更にガタ落ち。
結局、19世紀の後半には無駄に人口ばかりが多かったのが実状ですので。
> 私もその意見に賛成です。
> 朝鮮の工業力が急に上がったのは第二次世界大戦中(と言うか十五年戦争か?)だったはずで、
> この時期でシャムより高いと言う事はないと思います。
タイが朝鮮よりも隆盛を誇った時代なんてありましたか?
何だかんだ言って、朝鮮って結構なレベルの国ですよ。
19世紀中盤の詳細なデータはよく把握していませんが、
少なくとも20世紀中盤であるなら、朝鮮の人口は2500万人を越えてますし、
タイの人口は2000万人に達していなかったはずです。
それに、タイは熱帯から亜熱帯であり、朝鮮は温帯から寒帯です。
工業面では、気候的に朝鮮の方が適していると言えますし、
農業面でも、熱帯と言うのは実は土壌が貧しい為、
増産が可能となったのは近年の事だと記憶してますし、
その一方で、朝鮮半島南部はそこそこの穀倉地帯です。
文化面にしても、まあ個人的主観ではありますが、
朝鮮の方が上だったと思いますよ。
> あと、清朝の工業力が1900年以前だとかなりあるのに驚きました。
まあ、「産業革命」と言った所で、
基本的には、早くて大量に製品が出来るだけですので、
どんなに効率が悪くても、あの人の数ですからねえ。
製品の総数で言えば、かなりの量になると言う訳です。
繊維や製鉄など、当時はまだ
人の手で何とかなるものがほとんどでしたし。
で、それが何で時の経過と共に落ち込んでいくかと言うと、
技術的な差が付いていくと言うよりも、
そうした大量生産された製品が安価で流入し、
現地の生産が破壊されたと言う事を意味しています。
インドの下落が中国より早いのも、早期に植民地化が行われた為であり、
中国の下落は、阿片戦争後の製品流入と世情混乱がその要因だと思われます。
> それと、アメリカの工業力は1880年から激増しているのが面白いですね。
これは、その間に行われた南北戦争の影響もあるんですよ。
戦争というのは、それこそ国全体が生産状態になりますし、
(総力戦と言う意味では、南北戦争はその歴史的端緒ですね。)
戦争が終わっても、その生産体制と言うものは残るものです。
まあ最初のうちは、疲弊した国土の復興に回るんですが、
その後に来るのは海外への進出と言うわけです。
1880年代にハワイやフィリピンへとアメリカが拡大し、
そして中国を目指して、日本と衝突し出していくのもその為ですね。
と言うか、そもそもこの南北戦争自体が、
南部「俺らの綿花を英国に売りたいから、自由貿易やろうぜ!!」
北部「バカ!そんな事したら英製品が流入して俺らの工業壊滅じゃん!!」
南部「ぜった〜い、自由貿易!自由貿易!!」
北部「ぜった〜い、保護貿易!保護貿易!!」
南部「じゃあ良いよ、俺らは独立するから」
北部「はぁ!?お前らは俺らの製品を消費する役目があるだろ?」
南部「勝手なこと言ってんじゃねえよ!独立だ、独立!!」
北部「先生〜 南部君が奴隷使って酷い事してま〜す」
って感じですからねえ(笑)。
実はそこまで、戦争目的に奴隷問題って大きくない訳です。
最後に、前載のデータが気に入ってもらえたみたいなので、
同じデータの1900年以降も貼っておきます。
出典は「International Industrialization Levels, 1750-1980」です。
って、孫引きなんですけどね(笑)。
因果関係が分かるよう、各間の歴史的出来事も追加しておきました。
地域 英 仏 独 伊 露 米 日 中 印 歴 史
1750 1.9 4.0 2.9 2.4 5.0 0.1 3.8 32.8 24.5
米独立・印植民地化
1800 4.3 4.2 3.5 2.5 5.6 0.8 3.5 33.3 19.7
英国で産業革命
1830 9.5 5.2 3.5 2.3 5.6 2.4 2.8 29.8 17.6
阿片戦争・ムガル滅亡・仏帝政
1860 19.9 7.9 4.9 2.5 7.0 7.2 2.6 19.7 8.6
南北戦争・ドイツ統一
1880 22.9 7.8 8.5 2.5 7.6 14.7 2.4 12.5 2.8
米西戦争・独3B政策
1900 18.5 6.8 13.2 2.5 8.8 23.6 2.4 6.2 1.7
日露戦争・清朝滅亡
1913 13.6 6.1 14.8 2.4 8.2 32.0 2.7 3.6 1.4
第一次大戦・ソ連誕生・世界恐慌
1938 10.7 4.4 12.7 2.8 9.0 31.4 5.2 3.1 2.4
第二次大戦・米ソ冷戦・印パ戦争
1953 8.4 3.2 5.9 2.3 10.7 44.7 2.9 2.3 1.7
ベトナム戦争・高度経済成長
1973 4.9 3.5 5.9 2.9 14.4 33.0 8.8 3.9 2.1
毛沢東の死・改革開放の開始
1980 4.0 3.3 5.3 2.9 14.8 31.5 9.1 5.0 2.3
1750年から1980年までの資料ですから仕方ないんですが、
1980年以降もあれば、ソ連邦崩壊やバブル景気、
印中の急成長(と言うか回復?)なども見られて面白かったでしょうね。
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