【映画】 雲のむこう、約束の場所
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ミクシャ
【採点:
95点
】
2009/10/3(土) 10:58
物語―――
1996年、青森県、平行世界の分断された日本。
中学3年生の藤沢浩紀と白川拓也は自分たちで作った飛行機で、海峡の向こう、
蝦夷に高く高くそびえたつ白い塔へ行くことを夢見、そして
同級生の沢渡佐由理にあこがれていた。
飛行機作りに興味を持った佐由理に、二人は白い塔まで連れて行くことを約束する。
何の変哲も無い生活、海峡の上では緊張が走っている隣りあわせの世界で
この楽しい時間がずっと続くかと思われた・・・。
けれど中学3年の夏を境に、佐由理は転校してしまう。
突然の出来事に飛行機作りの熱意を失ってしまい、深い喪失感を抱いたまま、
浩紀は東京の高校へ、拓也は青森の高校へと、それぞれの進学先を進んだ。
1999年
塔の秘密、佐由理の行先、塔と佐由理の関係が徐々に明かされていく。
海峡の緊張も高まり、いよいよ開戦も近づいていた。
三人の関係はどうなってしまうのか。そして二人は佐由理との「約束」を果せるのだろうか・・・?
感想
私のonly1アニメです。これよりも素晴らしいアニメに出会えるやもしれませんが、
それでもonly1になると思います。
何よりも、背景が素晴らしすぎます。現実を超えた現実ですね。
幻想的な光景を現実世界の中に散りばめることによって、とても印象的になっており、
また光景も現実に則した細かい描写がありまして、人々の雑踏やつり革の影や浩紀の部屋等等
見ごたえは十二分にあると思います。特にblu-rayやハイビジョンを持っている方にはお勧めです。
ストーリーはそこまで凝ったものではありませんが、その中の「飛行機作り」や「分断された日本」や
「平行世界」といった要素には惹き付けられる人もいるかと思います。
主人公と少数の人物が世界の存亡に関わる、セカイ系に属していますね。
人物描写は主人公や拓也の心理描写は上手く描けているのですが、佐由理はキーパーソンであり、
人間離れした設定のためか、全体的には首をひねる方もいるかと。
それでも、局所では人間味があって良かった覚えがあります。
時間も90分程度とコンパクトにまとまっており、あっという間に鑑賞できます。
万人受けする作品では無く、少し青臭さが鼻につく方もいて、評価が分かれる映画ですが
私としては太鼓判を押しておきます。それらを勘案して95点の配点をつけました。
映画だけでなく小説でも展開していて、そちらを見ると、
映画の「その前」や「その後」を知る事が出来ます。映画が面白かった方にはそちらもどうぞ。
ミクシャ
【採点:- - -】
2009/10/3(土) 11:29
付け加え忘れておりましたが、音楽がとても良いです。
「イース」や「英雄伝説」の楽曲を担当していた
「天門」さんが担当されているのですが、ピアノやバイオリンを
主旋律とした美しい曲が特徴的です。
この映画のメインテーマは作中でも佐由理のバイオリンとして出てきますし、
一部がエンディングテーマの「きみのこえ」に使われています。
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