【映画】 アンダーグラウンド(UNDERGROUND)
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(可もなく不可もなくで50点 最高傑作のみ100点)
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神楽
【採点:
100点
】
2007/12/30(日) 05:34
1995年製作。
カンヌ映画祭でパルム・ドールを受賞。
近代ユーゴスラビア史を扱った歴史映画の傑作です。
内容はドイツの侵攻からユーゴ崩壊、内紛までを扱っています。
ストーリーの詳細については述べません、是非手に取って見てみて下さい。
ストーリー以外の見所は、まず第一に音楽です。
ジプシー系の派手で陽気な音楽が鳴り響き、物凄いインパクトを持っています。
そして第二に、登場人物の人物像。
英雄的でも無く極悪人でも無い、ごろつきのような人々ばかりが登場し、
動乱のユーゴスラビアを生き抜いて(或いは死んで)いきます。
普段、小説や漫画、映画等でめったに泣く事はありませんが、
この作品は泣いてしまいました。それも、大泣き、男泣き状態です。
悲しさだけではない、悔しさや虚しさ、やるせなさが混じった
重苦しい感情が、ドーンとのしかかってきました。
この映画の発表後、監督は物凄い批判の嵐にさらされ、一時引退宣言までした程です。
過去のユーゴ連邦を全肯定していて、大セルビア主義的だ!等々…
じっくり見ればそんな事を言っていないと解るのですが、
自分の考えでは、この映画を素直に見られる人が増えれば増えた分だけ、
旧ユーゴ地域における民族対立は減るのでは、とも思えます。
あるいは逆に、民族間のわだかまりが消えない限り、
この映画を素直に見るというのは、辛い事なのかもしれません。
二、三注意事項を述べさせてもらいますと、
鑑賞にあたって必要だろうと思われるのは、ユーゴ史における若干の知識です。
チトーの存在や、民族対立における簡単な予備知識が無い場合、
途中でよく解らないであろうシーンが何点か散見されます。
それと、映画が170分とかなり長いです。
幾つかに章立てて画面が切り替わるシーンがあるので、そこで休憩を入れるか、
事前に、飲物をご用意しておく事をお勧めします(笑)
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