【ドラマ】 八代将軍吉宗
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徳翁導誉
【採点:
65点
】
2007/12/29(土) 23:19
1995年に放送された34作目の大河ドラマ。
平均視聴率 26.4% 最高視聴率 31.4%
大河ドラマで徳川吉宗をやると初めて知った時には、
「本当にこの題材で1年も持つのか?」って言うのが正直な感想でしたね。
だって、八代将軍吉宗の時代と言えば、
江戸時代の中期で、まさに泰平真っ盛りの時代ですので、
大河ドラマの見せ場の1つである合戦シーンなんて、
本当に皆無な題材でしたからねえ。
それでも、平均視聴率を26.4%も稼いでしまったんですから、実に凄い話です。
視聴率が低迷する大河の起爆剤として、
大ヒットした「独眼竜政宗」の脚本家である
ジェームス三木の起用が当たった形ですね。
NHK的には30%台は欲しかったのかも知れませんが、
それでも、この題材を考えればかなりの偉業であると思います。
では何故、合戦シーンがないこのドラマで、1年も持ったかと言えば、
まず第一に上げられるのが、豪華な役者陣でしょうね。
主役の西田敏行を筆頭に、大河の主役級をズラリと並べましたので。
まあ確かに、泰平の時代の為、これと言った見せ場はなかったものの、
こうした実力ある役者陣を使い、ちょっとした笑いを入れながらも、
しっかりとした人間ドラマを見せていたと思います。
優秀な弟たちを差し置いて、知恵遅れの嫡男・家重を跡継ぎにする所など、
歴史に名を残す将軍も、所詮は人の親であると言う感じで良かったですねえ。
また、ナレーションを務める近松門左衛門が、
当時の世俗風俗を交えながら解説するのも面白かったです。
最後に、これはあまりドラマの本筋とは関係ないですが、
このドラマを見ていた方なら、誰でも覚えているのが、
西田敏行の初登場シーンだと思います。
幼少時代は子役が演じ、頃合いを見計らって主演に代わるというのは、
今までの大河ドラマでもよく見受けられたシーンなんですが、
この吉宗では、不自然な事この上ない入れ替わりが披露されました。
先ずは、子役の少年が病気になります。
その少年の吉宗は、包帯グルグル巻きで布団に寝かされ、
その周りを、父親や兄たちが心配そうに見つめます。
そして時は経ち、吉宗は病気から回復。
巻かれていた包帯を解いてみると・・・・あら不思議。
さっきまで少年だった吉宗が、いきなり中年のオッサンに(笑)。
「兄上」とか呼びかけるものの、どう見ても20歳近く年上の兄より年上。
確かに爆笑したものの、それと同時に、
「主人公が死の淵から快復するシーンが、それで良いのかよ?」って感じでしたね。
採点は・・・これだけ誉めておきながら、やはり題材が題材だけに、
ドラマとして「これだ」と言う盛り上がりのシーンに欠けていたので、
ちょっと辛いかなあ?と思いつつも、ここは「65点」と採点します。
まあ泰平の時代が題材ですし、これでも随分高い点数です。
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