【ドラマ】 徳川慶喜

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(可もなく不可もなくで50点 最高傑作のみ100点)
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徳翁導誉 【採点:50点
2007/12/29(土) 23:21
1998年に放送された37作目の大河ドラマ。
平均視聴率 21.1% 最高視聴率 29.7%

個人的な感想では、可もなく不可もなくって出来でしたね。
そもそも幕末は、華やかな合戦シーンのある戦国時代と比べて、
暗殺と陰謀による暗くて重たい雰囲気がある為に、
あまり人気のある題材じゃないんですよねえ。
で、そうした暗さをはね除けるのが、
若き志士たちが魅せる活力なんでしょうけど、
今回主役の徳川慶喜って、そう言った躍動する立場の人でも無いですからねえ。

慶喜役の本木雅弘や、父・斉昭役の菅原文太などの演技は確かに良かったですし、
杉良太郎の井伊直弼や、林隆三の松平春嶽と言った幕府の面々にも存在感がありました。
地味ながらも、しっかりした配役でしたね。
しかし、やっぱりお偉いさんなもので、
草奔の志士みたいに、各地を飛び回る訳でもなく、
舞台は、城や屋敷の決まった部屋を行ったり来たりという感じで、
斬り合いなどもある訳がなく、会話のシーンばかりですからねえ。

幕末好きな私としては、そう言った会話も面白かったりするんですが、
やはりドラマとして見てしまうと、激動の時代なのに躍動感がない。
でもまあ、主人公が将軍という立場なので、
暴れん坊将軍よろしく、勝手に躍動されても困るんですけどね(笑)。

で、恐らくはそうした動きの少なさを解消すべく、
新門辰五郎などの江戸の庶民の目を通して、
慶喜とは異なる別の視点からも、
この時代を描こうとしたんでしょうが、これが完全に大失敗。
浪人役の藤岡琢也など、何の為に出ているのか意味不明でした。
あとは、辰五郎の妻役を演じた大原麗子が、
江戸弁でナレーションするのが、どうもねえ・・・お上品すぎて違和感。

決して、話の出来が酷い訳でもありません。
史実に対しては実に忠実でしたし、幕閣たちの演技も悪くはなかった。
では、面白かったか?と問われると・・・・
確かに、幕末の政治史好きには、面白い部分もあったのですが、
ドラマとしての面白さがあったかと言えば、
正直な所、さほどでも無かったと言うのが感想です。
可もなく不可もなくと言う事で、採点は「50点」を付けてみました。


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