【ドラマ】 利家とまつ 加賀百万石物語

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(可もなく不可もなくで50点 最高傑作のみ100点)
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徳翁導誉 【採点:40点
2007/12/29(土) 23:23
2002年に放送された41作目の大河ドラマ。
平均視聴率 22.1% 最高視聴率 27.6%

ホームドラマ大河の代表作であり、
トレンディ大河の代表作でもありますね、この作品は(笑)。
まあ「トレンディ・ドラマ」なんて単語は、もうほとんど死語でしょうけど。

利家役の唐沢寿明はまだしも、
利家と並びもう1人の主役である妻・まつに松嶋菜々子、
弟・佐脇良之に竹野内豊で、信長役には反町隆史。
本当に、当時人気だった若者向けドラマの役者陣を、
そのまま引っ張ってきたって感じです。
(セリフを言わなければ、反町の信長も雰囲気的に結構良かったです・笑)

とは言え、同じ様な感じで役者陣を選んだ太平記は良い出来だったので、
結局、全ては脚本に掛かってくるんですけど、
この脚本が輪に掛けて酷かった・・・・
時代背景を無視して女性陣が出張りすぎるは、ノリが完全にホームドラマだは。
また主人公の善人化は、大河ドラマの定番であるとは言え、
賤ヶ岳の戦いでの寝返りや、一向宗徒の弾圧などを、
全く正反対に描いてしまうのも、ハッキリ言ってやりすぎだと感じました。

ただ、これらの描き方により、視聴率は取ったんですよねえ・・・・
まあ確かに、堅苦しくて、取っ付き難い印象のある大河ドラマですので、
ある程度は、一般視聴者にも見やすい形に脚色するのも良いですし、
ドラマである以上は、そう言った演出もあってしかるべきだとは思います。
しかし今作は・・・舞台だけを戦国にしたって感じで、
歴史ドラマの体裁を取る必要を、全く感じませんでしたね。

だからこそ、いつもは大河ドラマを見ないような女性層にウケて、
視聴率も久しぶりに20%代を記録したのでしょうけど、
そこまで歴史を蔑ろしておいて、
歴史ドラマを作る意義って何?と言う疑問を呈さずにはいられない作品です。
この作品での脚本家は、「秀吉」もやった竹山洋なんですが、
とは言え、単にドラマとして捉えるなら、
話の単純さを感じつつも、そこまで酷い出来という訳でもないので、
評価は「40点」って所ですね。


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