【ドラマ】 武蔵 MUSASHI
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(可もなく不可もなくで50点 最高傑作のみ100点)
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徳翁導誉
【採点:
30点
】
2007/12/29(土) 23:23
2003年に放送された42作目の大河ドラマ。
平均視聴率 16.7% 最高視聴率 24.6%
いや〜、この作品は酷かった(笑)。
私が今まで見てきた大河ドラマの中で、
文句無しに最も評価の低い作品ですね。
良いドラマというモノは、
「役者」「脚本」「演出」の3つが揃って出来るものですが、
この3つが全てダメなんて作品は、
NHKが精力を掛けて作る大河ドラマに於いて、本当に古今未曾有でしょ?
そもそも、そのスタートからして、
井上雄彦の漫画「バガボンド」の人気に便乗した作品決定と言うのがねえ・・・・
先ずは最初に、役者という面で見ていくと、
大河ドラマの演技でいつも浮いているのは、
ジャニーズと伝統芸能からの若手抜擢なんですが、
この作品では、宮本武蔵役に歌舞伎から市川新之助(現:市川海老蔵)、
そして、その好敵手である佐々木小次郎にはジャニーズの松岡昌宏と、
よりにもよって、メインの2人でダブル・コンボ(笑)。
更にヒロインであるお通役には、1人でも十分生きて行けそうな米倉涼子。
もう、何と言うかねえ・・・・
ただでさえ、登場人物が少ない「宮本武蔵」という題材である以上、
主要キャラの人選は、それこそドラマ成功の命運を決するものなのに、
何でもまた、こんなキャスティングにしてしまったのかと。
少ししか出番がありませんでしたけど、
藤田まことの柳生石舟斎や、中井貴一の柳生宗矩と言った柳生家の面々の方が、
遙かに大河ドラマをやっている感じでしたねえ。
おかげで、柳生の大河というモノも見たくなりましたし(笑)。
続いて、脚本に関してですが、
傑作の誉れ高い吉川英治の「宮本武蔵」を原作としながら、
なんで、こんな出来になってしまうのか?
第1話の「七人の侍」そのままの展開は、まあオマージュとして処理するにしても、
それ以外も、脚本が酷かったなあ・・・・
特に巌流島での決闘以後は、本当に見るに絶えない出来でした。
武蔵村とかいうのを作ってみたり、
武蔵の養子である伊織をモデルにしたキャラを戯れに殺してみたり、
最終話で、ヒロインであるお通のその後が一切描かれなかったり。
そして最後に演出ですが、
最大の見せ場である「巌流島の決闘」のシーンで、
これまた、数年前に話題となった映画「マトリックス」の演出方法をそのまま使用。
まあ、いろんな演出方法はあって良いとは思いますし、
誰もが皆、黒澤明のように描ける訳ではないにしても、
一撃必殺の場面で、武蔵と小次郎のまわりを、
時間を掛けてグルグル回られてもねえ・・・・
NHKテレビ放送開始50周年であり、
大河ドラマ開始40周年と言う年を記念して作られた作品なのに、
何でこんなにも、散々な出来の大河になってしまったんですかねえ?
もちろん、こんな出来たっだもので、
視聴率の方も、近年では最低の数字を記録しました。
と言う事で、採点は最低ランクの「30点」を付けます。
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