【ドラマ】 翔ぶが如く

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(可もなく不可もなくで50点 最高傑作のみ100点)
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徳翁導誉 【採点:80点
2007/12/29(土) 23:15
1990年に放送された28作目の大河ドラマ。
平均視聴率 23.2% 最高視聴率 29.3%

この作品は何と言っても、
西田敏行の西郷隆盛と、鹿賀丈史の大久保利通に尽きるでしょうね。
2人とも40代だった為、最初の頃の青年時代は流石に違和感がありましたが、
しかし中盤以降になってくると、
まさにこれぞ「はまり役」と言った感じでした。
その演技力ばかりでなく、顔まで本当に似てましたし。
西郷と大久保が、征韓論を巡って大激論をするシーンは、
歴代大河の中でも、有数の名シーンだと思います。

ただ原作小説の方は、明治維新後から始まるのに対して、
この大河では、幕末編と明治編の二部構成とし、
幕末の頃から話が始まったんですが、
それも影響してか、どうも前半部分の印象が薄いんですよねえ。
やはり第二部での、西郷と大久保のパワーが凄すぎるんです。
第一部も決して悪い出来ではなかったのですが、
動乱の幕末部分も、もっとパワフルに描いて欲しかったですね。

あと、前半後半の二部構成とは言っても、
前半の幕末編が全29話で、後編の明治編が全19話なのも残念でした。
原作にしても明治時代からの話ですし、
更には、明治編であれだけ凄い演技を見せ付けられてしまうと、
「せめて半々程度の構成にならなかったかなあ?」と言う思いもあります。
幕末編の出来が、明治編に負けず劣らず出したら、
こんな感想も出なかったんでしょうけど、現に見劣りしましたからねえ。
視聴率が取り辛いと敬遠されがちな題材の幕末ですが、
明治なんて尚更取り上げられ難い訳で、
1年掛けて明治維新をしっかり描いてみても良かったと思います。

と、何だか幕末編の不満ばかり書いているみたいですが、
幕末編単体で見た場合、決して悪い出来ではないんです。
特に幕末編も後半になると、西郷や大久保に迫力が出てきますし、
前半部部分しても、幕府の要人とかは雰囲気がありましたし。
まあ、ただ単に、明治編の出来が良すぎるだけなんですよ。
と言う事で、採点は最高クラスの「80点」を付けます。


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