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[19706] 元レス削除されてるけど、せっかく書いたので返信 削除
2015/11/14 (土) 00:36:24 徳翁導誉

元レスが削除されてますけど、せっかく書いたので、
大津イジメ事件の部分だけ、貼っておきます。

> > 大津イジメ事件にしても、「イジメの練習」は確認されなかった事を踏まえた上で、
>  「イジメの練習」????
>  恐らく、「自殺の練習」の事だと思われますが、

すみません、そうですね。
「自殺の練習」の誤記です。

> 一般に出回っている情報の限りでは、
> 事件の加害者らは被害者に対して「自殺の練習」をさせていたことになっています。

世間一般のイメージで言ったら確かにそうですけど、
一般に出回ってるメディア情報がそうかと言えば、決してそうでは無いですよ。
無責任なコメンテーターの発言等を除けば、断言しての報道はまず皆無なはずです。
自殺した生徒も、いじめたとされる生徒も、10代前半の中学生だったので、
報道される情報は限定的だったものの、それでも私の情報源もほぼ新聞報道のみです。
(以後、長文が続きますが、数年経っているので記憶違いしている箇所もあるかも?)
他の多くのニュースにしてもそうですが、要は「情報リテラシー」の問題だと思います。

この大津イジメ事件にしても、私が最初に触れたのはYahooのトピックスで、
「自殺の練習」というフレーズに、凄いショックを受けたのを覚えています。
(一般のケースだと、トピックスを見ただけで断じる人も多いんでしょうね?)
そして記事を開いてみると、自殺から1年近く、裁判開始からも数ヶ月が経っており、
「なぜ、このタイミングで?」と疑問に思い、他紙のネット記事にも目を通したんです。
そうしたら別の記事に、アンケートに「自殺の練習」の事が書かれていたものの、
学校が聞き取り調査をした結果、直接見た生徒は無く、全て伝聞情報だと書かれてました。
もちろん、聞き取り出来なかった無記名回答者の存在などもあったので、
それだけで「自殺の練習」が無かったは判断できませんでしたけど、
不確実でもショッキングな情報を、戦略としてメディアにバラ撒いたのかな?とも感じました。

残念な現実ですが、未成年の自殺者は毎年500人を超えており、
中学生が自殺しただけでは、余程の事が無い限り、ほとんどニュースにもならずに終ります。
なので、その中からメディアを騒がすような自殺事件に発展するモノは、
多かれ少なかれ、そうした戦略が行われているケースが多いのも事実です。
その後、裁判費用として弁護士がネットで募金を求めていたり、
部外秘を条件に受け取ったアンケート結果を、このように公開して、
更には部外秘を強いられた事で精神的苦痛を受けたと、別途裁判を起こした事を知ると・・・・
ちなみに、募金総額や支出内容などは後々報告するとなってましたが、確認できませんでした。

それでも、私が「自殺の練習はあったかも知れない」と思えていたのは、
自殺した生徒が、自宅の預金通帳や親戚の店のレジなどから合計40万円ほどを使い込んでおり、
父親は学校に「息子の金遣いが荒くて困る」と相談する一方、
生徒の担任教師に「父親に叱られて辛い」と話していた事が、報じられていた為ですね。
これは恐喝を受けていた可能性があると思える内容だったので。
ただ、この記事内容は同時に、校長が発言してバッシングを受けた
「家庭にも問題があったと聞いており、自殺の原因がイジメだけとは断定できない」
というのも、一概に非難される発言内容では無いようにも思え始めました。
恐喝の有無は解らないので別としても、生徒も父親も相談したのは事実みたいですしね。

その後、世間ではイジメ事件の報道が冷めやらず、遂には警察による異例の強制捜査となりました。
個人的には、学校という場所で、しかも中学生を相手に、ここまでやるのはどかと思いましたけど、
ここまで大ニュースに発展した以上は、自殺の練習や恐喝などの疑いに白黒つける意味でも、
致し方ないのかなと思い、以降は捜査を見守り待つようにしました。
そして捜査の結果は・・・やはり「自殺の練習」を見たという目撃者は見つからず、
代わりに、度胸試しみたいに窓から上半身を乗り出す遊びがあった事は解り、
しかし自殺した生徒は、誘われても拒否してやらなかった事も解りました。
別に警察が正式な結論を出した訳じゃないですけど、「死にたい」とこぼす事もあった生徒が、
遅刻か何かをした際に「自殺の練習でもしてたのか?」と、からかわれた事も相まって、
生徒が自殺した後に、そうした「自殺の練習」という噂話が生まれたような印象を受けました。
ちなみに恐喝の方は、捜査を始めたという記事は読んだものの、
その後の続報は見当たらなかったので、恐らくは特に確たる証拠も出なかったんでしょうね。

客観的に見れば、これでもう捜査などは終わりの話です。
それでも、世間でここまでの騒ぎになってしまった以上、これで終了では世間が収まりません。
警察とは別に、市の方でも第三者調査委員会が立ち上がり、独自調査を始める事となるのですが、
早く事態を収拾したい新市長の選手が半分、自殺した生徒の父親の推薦から半分という構成で、
言っちゃ悪いですが、初めから結論ありきになるのでは?という感想を持ちました。
そして結果は・・・案の定と言いますか、想像したよりも酷いモノでした。
とにかく自殺はイジメが原因であり、父親を弁護・擁護する言葉が並び、
強制捜査の影響を受けた生徒や学校への配慮にも欠ける内容でしたからねえ。
「父親が家庭に問題ないと言ってるのだから、家庭に問題は無かった」と、
父親の推薦で委員になった尾木ママがテレビで断じたのは、正直言って唖然としました・・・・

でも、こうして騒動が長期化する事により、いろいろと深い内容の取材記事も出てきました。
それで感じたのは、やはり実際にイジメ自体はあったという事、
しかし、それだけで本当に自殺まで至るのかというイジメだった事、
そして、自殺した生徒には家に居場所があったのか?という事でした。
最初の頃は、父親ばかりが前面に立つので、母親はどうしてるのかと少し思いましたけど、
夫である父親が辛く当たる事に耐えかね、生徒が自殺する前に家を出て別居してたんですね。
生徒の姉である長女も、後から家を出て母親の方に身を寄せていたそうで、
自殺した生徒は学校が終っても家に帰りたがらず、それを担任教師が尋ねると、
「父親や姉(次女)に命令ばかりされ嫌だ」とボヤいていたそうです。
父親に叱られた事で家出をして野宿したり、イジメたとされる生徒の家に泊まったりとか、
そうした事もあったらしいですからねえ・・・・

こうした気持ちを紛らわせる為なのか、部屋にはゲーム・漫画・オモチャなどが増えていき、
それを不審に思った父親が問い詰めると、生徒は「友達に借りた」などと説明したものの、
その後、家の預金通帳から勝手に引き落とされている事が発覚。
更には、父方の祖父母や、母方の祖父母の家からも、カネを持ち出した事が解り、
父親は叱り付けて反省文を書かせると共に、生徒の知能障害を疑うようになったそうです。
また祖母の方も、お金を取られた事に気付いたり、万引きしている姿を見たりしたそうですが、
母や姉が家を出た生徒の家庭環境を不憫に思い、今まで黙っていた事を父親に話したのだとか。
ただ、祖母が見た万引き現場には、生徒の友達も離れた場所に居たという事で、
父親は「友達が万引きを強要したのでは?」「友達も万引きをしたのでは?」と疑い始め、
それを学校に報告した事により、友達の親たちが学校に呼び出しを喰らう事となり、
激怒した友達は自殺した生徒に厳しく当たり、生徒も父親に「何て事をしたんだ」と怒って、
家を出て祖母の家に身を寄せ、泣いて担任教師に相談の電話をかけたそうです・・・・

後日、怒った友達たちが家に押しかけ、生徒の部屋を荒らす騒ぎを起こしたそうです。
事情はどうあれ、部屋を荒らすなんて行為は、確かにイジメだと私も思います。
その後、自殺した生徒は、部屋にあったはず財布が見つからない為、
部屋を荒らした友達に、財布を返すようにと強く詰め寄ったらしいんですよね。
しかし友達の方は盗んでないと反発して、関係は更に悪化してしまったみたいです。
ただ、そこまで聞くと、イジメた生徒に恐喝を受けてた可能性は低いのかな?と感じました。
ちなみに財布は、生徒の自殺後に、部屋の机と本棚の間で見つかったのだとか・・・・
生徒が落としたのか、友達が隠したのかは解りませんけど、
この事が無ければ、ひょっとしたら自殺にまで至らなかったかも?と思えてなりません。
そして、生徒が自殺する前日の休日、生徒は別居する母親と北陸まで墓参りに出掛け、
その帰り際に、「家に帰りたくない」と少し駄々をこねたそうなんですよね。
私には最初から報道に違和感があった為、無意識の内に先入観があるのかも知れませんが、
記事ではそれを「明日から学校でイジメられるから」と結論付けてましたけども、
文中の関係者の証言だけを抜き出すると、どうも異なる印象を受けるんですよねえ・・・・
確かに、自殺への最後の引き金を引いたのは、友達たちのイジメなのかも知れませんが、
そんな崖っぷちにまで生徒を追い込んだのは、果たしてイジメだけだったのかどうか?

そしてまた、生徒を自殺に追いやったとされる生徒たちも、
「自殺の練習」というフレーズが飛び交うと同時に、世間やネットから叩かれ始めると。
未成年だという事を考慮しなければ、別に実際やった事で叩かれるのは仕方ないとも思います。
でも、「姉がレイプされた」などの根も葉も無いデマまで作り叩くのは、尋常じゃありません!!
こうした叩く事が目的化した層は、生徒の自殺すら、無自覚にオモチャにしてる訳ですからねえ。
無責任で正確性を求めない犯人探しは、無関係な人間にまで被害を及ぼし、
教育長への襲撃や、中学校への爆破予告など、明後日の方向に事態が拡大しましたし・・・・
それでも、こうした一部の極端な人間が作った空気感が、
薄まりながらも世間に広まり、何となくな雰囲気作りをしてしまうのも確かです。
そうした雰囲気が作られた為にも、何か目に見える事をしなければ収まらず、
強制捜査から半年後、イジメたとされる生徒たちは書類送検となります。
これに関して、警察の対応は手ぬるいとか非難されましたが、私の感想は逆でしたね。
部屋を荒らしたのはまだしも、体育祭で他の生徒グループもやってた悪ふざけや、
教室内のプロレスごっこまで、罪状に引っ張り出しての容疑作りでしたから。
(悪ふざけやプロレスごっこも度を越せばイジメですけど、それが犯罪とまで言えるかは?)
加害者とされる生徒、無責任とされる担任や校長、こうした吊るし上げをして、
ある人は娯楽的に叩き、ある人はその空気を黙認し、ある人は安定の為の生贄にする。
でもこれって、まさに「イジメの構造」そのものじゃないですか?
「イジメをなくせ」と声高に叫ぶ層にこそ、イジメを作る人間が多いように思えるんですよね。

ちなみに、加害者の生徒3名に出された判決は、2名が保護観察処分で、1名が不処分。
これ以上ない程の軽い判決に、批判する声も多かったですけど、
私からすると、そもそも裁判にまで持ち込むほどの中身だったのか?と思いました。
確かに裁判まで行く事で、とりあえず世間の空気を一段落させる効果はあったでしょうけど、
でも、その為に、ここまで連れ出された3名の中学生の人生はどうなるんですかねえ?
そうした事もあってか、保護観察の1名と、不処分の1名は、判決を不服として抗告しています。
特に不処分なのに抗告した生徒の心中など、私には少し推し量れません・・・・
それでも、抗告したという事に対して、教育評論家の尾木ママなどを始めとして、
「反省が足りない」と非難している声には、何だか居た堪れない気持ちになります。
アンケートの部外秘を強いられ精神的苦痛を受けたとした裁判では、市側が謝罪し30万円を支払い、
父親は「息子も本望」と語りましたけど、自殺した生徒の本望は一体どこにあったのでしょう?
死んでしまった後になっては、それらも全て解らないんですよね・・・・
だからこそ、やはり自殺はダメな事なのだと、深く考えさせられる一件でもありました。

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