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[21888] 数学という教科と、その勉強法返信 削除
2018/9/7 (金) 19:27:31 徳翁導誉

> > > やはり「勉強の仕方」というのは、誰もが関わりある話題でしょうからねえ。
> > > と言いますか、私の知らない方法とか聞ければ、それが一番嬉しいかも?
> > > まあ、もし興味のある方が居られたら、少しお付き合い下さい(笑)。

> > 何か新しい企画でも始めようかと思い、「楽しみながら東大合格」を裏テーマに、
> > 今回は自分の趣味よりも、需要の方に重きを置いて考えてみたのですが・・・
> > 返信がないという事は、あまり需要がある題材では無かったのかな?(笑)

> では私立文系出身の私が(笑
> 最近、数学を勉強する必要に迫られてまして・・・笑

事情はよく解りませんが、そういった事もあるんですね(笑)。
でも、もし仮に、早い段階で私立文系に絞られたのであれば、
早々に数学を切り捨てているでしょうし、
改めて勉強するというのは、思いのほか大変そう・・・・

> 数学ってどうやったら出来るようになるんですか?
> 計算問題が出来るようになって・・文章題が出来るようになって・・という流れかと思うんですが。

まあ、ザックリと言ってしまうと、
数学というの「定義の積み重ね」の学問ですからねえ。
「これは、こう定義されています」というのを、その度にキチンと理解できていれば、
定義という名のブロックを、何処までも高く積み上げていく事が可能です。
数学が得意な人が、苦手な人に対して「なんで解らないかが解らない」と、なりがちなのも、
「こう定義されています」と聞いて、すぐに「なるほど」と理解できるからですね。
そう定義されているのだから、それ以外に考えようは無く、悩む部分すら無いと。
そして数学は、この定義を、1からコツコツと積み重ねる以外に方法は無く、
例えば日本史みたいに、縄文から始めず、途中の戦国や幕末から入るみたいな事は出来ません。
足し算が出来なければ、掛け算を理解できませんし、方程式を解くなど尚更無理な話です。

一方で、数学が苦手な人というのは、定義に対する理解があやふやなまま、
ブロックを変な形で積み上げてしまい、そしてガラガラと崩れてしまうイメージでしょうか?
なので、崩れた時に積んでた箇所から数学が解らなくなったと、苦手な人は思いがちですが、
実はそれ以前に、キチンとブロックを積まなかった箇所から、数学が解らなくなっているんです。
そして、その事を自分自身で把握できていないからこそ、苦手を克服できないと・・・・
つまり逆説的に言えば、「どこまで理解していて、どこから理解できていないか」を、
正確に把握できてさえいれば、苦手を克服するのも意外と容易なんですよね。
それでも、次に積む定義のブロックが本当に難しいとなれば、
ブロックを小分けにして、少しずつでも積み上げていく事は可能ですから。

そういう意味では、数学って最も、誰にでも平等な教科なのかも知れません。
確かに、センスがある程、ブロックを早く積む事は可能でしょうけど、
別にセンスなど無くても、ブロックを1つずつ丁寧に積んでいけば、
それなりの高さまでは、確実に積む事ができる教科ではありますからねえ。
センスが「感覚的」なモノだとすれば、数学はその対極に位置する「論理的」な学問なので。

で、具体的にどうすれば、数学が出来るようになるかと言えば、
まず最初に「どこから理解できていないか?」を把握する所からでしょうね。
その為に手っ取り早いのは、急がば回れじゃ無いですけど、小1から順にやり直す事(笑)。
「そんなの、恥ずかしくて今更出来ないよ」というようなスタンスだと、
結局は、いったい何処から躓き出したのか把握できず、苦手なままという事になりがちです。
数学は定義を積み重ねる学問だからこそ、上達には、それこそが厳禁なんですよねえ!!
要するに、数学の学習で最も重要なのは、定義の積み上げ作業で「横着をしない」事であると。
(そして作業スピードを上げる横着こそが、数学的センスと言えるかも?)

あと、計算する事だけが、数学という訳ではありません。
図形や表みたいなモノもありますし、論理的な方向に突き進むモノもあります。
と言いますか、数学って進めば進むほど、数字とか計算とは姿を消してしまう学問かも?(笑)
(具体的に数値を計算する算数と、抽象化により論理力を養う数学の違いって、意外と認知度が低そう)
ちなみに、今になって改めて思い起こしてみると、
私が図形に強いのは、子供の頃に折り紙をやってたからかも知れませんし、
論理的な思考が出来るのも、子供が抱く「なんで? どうして?」という感情を、
未だに持ち続けているかも知れません。

> そういえば、理論を理解したら公式は覚えなくてもいいというふうなコトを聞いたことがありますが、
> どういうことなんですか?

例えば有名な所だと、2次方程式「ax^2+bx+c=0 (a≠0)」の解の公式として、
「{-b±√(b^2 -4ac)}/2a」というのが、ありますよねえ?
この公式などは、恐らくほとんど人が利用した事があると思いますけど、
丸暗記して記憶が曖昧だと、「4acだっけ? 2acだっけ?」なんて事が起こり得ます。

そんな時、ax^2+bx+c=0の解き方をキチンと理解していれば、
自力で解の公式を導き出す事が出来ますから、「4acで良いんだよな」と確認できると。
また、y=ax^2+bx+cのグラフを描いた際、X軸(y=0)との交点が解だと知っていれば、
公式など覚えていなくても、大体の答えは見えてきたりもします。
ですから、別に無理して公式を覚える必要は無いというのは、1つの事実かも知れません。

とは言え、実際問題として、そんな事をいちいち行っていたら面倒ですからねえ(笑)。
そういう意味では、「公式は覚えておいた方が便利」というのも、これまた事実でして、
「公式は覚えなくてもいい」とまで言ってしまうと、ちょっと言い過ぎかも知れません。
要するに公式とは、無駄な手間を省ける道具ですので、道具があれば便利なのは確かな一方、
その道具について詳しく知らないまま、「何か上手く行くから」と使うのは危険という感じでしょうか?
例えば、前述の2次方程式の解の公式にしても、「a≠0」という前提条件が付いているのに、
「a=0」の時にも使用したら、正しい解など求まりませんので。

ただし現実的に、特にテストの場合など、短時間に多くの問題を解かなければならない関係上、
自力で公式を導き出せる力よりも、公式を上手く利用する力の方が求められます。
この事が、受験勉強で「数学は暗記科目」と言われてしまう一因でしょうね・・・・
数学という教科そのものは、決して暗記要素は高くない無いものの、
入学試験や定期試験で用いられるテスト方式だと、どうしても暗記要素の比重が高まると。
ちなみに、ここで言う「暗記」とは、単に公式を覚える事だけでなく、
「この問題なら、この公式を使うんだな」という、マニュアル込みでの暗記ですね。
(問題集を解くという行為は、実例集を用いたマニュアル作りに近い所があるかも?)

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