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[23398] 大阪都構想・米大統領選・愛知リコール&道州制私案返信 削除
2020/10/28 (水) 06:01:54 徳翁導誉

> > > そんなに超大国の選挙戦に興味がないのかと愕然としました。
> > > 私みたいな選挙オタクかマニアしか需要がないのかな?

> > え〜と、傍から見ていての、正直な感想としましては、
> > 消えた書き込みも含め、聖職者さん1人が頑張って発言されてたのは知ってますが、
> > ああした陰謀論や、名前を変えての自演的な投稿ばかりですと、却って、
> > 興味のある人が居たとしても、ちょっと近寄り難い雰囲気にはなってましたね・・・・

>  うん〜、昔から言っていることの繰り返しになりますが、
> そういうに近寄り難い雰囲気になるという理由がよくわからないというか理解できない。

はい、こちらも長い付き合いですので、
聖職者さん自身に悪気が無いというか、自覚が無い事も承知してますけど、
それと同時に、これも昔からの繰り返しとは為りますが、
そう感じる人がいると事を、理解は出来なくても、認識はしておいて下さいね。
言論の自由は保障するものの、それと同時に、発言には責任を伴うものなので。


▼ アメリカ大統領選挙
> > > > ちなみに、世論調査の結果では、バイデンが圧倒的に有利というデータが出ているものの、
> > > > 個人的には、何だかトランプが勝ちそうな気がするんですよね、特に根拠は無いですが(笑)。
> > > > 「再選を目指す現職大統領が有利」というのもあるのですが、
> > > > とにかくバイデン本人への熱狂的支持や積極的魅力が薄いと言いますか、
> > > > 今回の選挙って、私には「親トランプvs.反トランプ」という構図に見えており、
> > > > 親トランプは投票に行くでしょうけど、反トランプは必ず投票に行くとは限らず、
> > > > 世論調査の程には、そこまで大きな差があるとも思えないんですよ。

> > >  問題は接戦州ですが、ここでも基本的に世論調査の結果では、バイデンが有利というデータになっていますので、
> > > 接戦州の反トランプらがきちんと投票に行けば勝負は決します。
> > > データを信じれば接戦州のどれかを取ればバイデンの勝利です。

> > データがそのまま結果に直結するなら、前回だってヒラリーが勝ってますよ。
> > あくまでデータは生の素材であって、実用するには適切な処理が必要ですからねえ。

>  巷の新聞だ。テレビだ。インターネットサイトらは、
> ヒラリー氏の時より今回のバイデン氏の方が有利データが出ているので勝てると。
> というのが大勢を占めていて。そのためかおおよその論調がバイデン勝利という事になっています。

もちろん、前回のヒラリー以上に、バイデン有利の情報が出ている事は知ってますけど、
その一方で、前回のヒラリー以上に、バイデンの人気が無い事も知ってますからねえ。
その辺りを加味すると、差し引きゼロかなぁ?と(笑)。
また、向こうの大手メディアは基本的に反トランプのスタンスですし、
そこから情報を得ている日本メディアも、彼らの数字を垂れ流してるだけとも言えます。
精度が高めな日本の出口調査でさえ、数字の読みが大きくズレる事がありますし、
アメリカの大統領選挙ともなれば、参考データ程度な認識ですけどね、個人的には。
トランプ支持で投票に行く率と、バイデン支持で投票に行く率は、やはり違うと思うので。

> ですがおしゃっる通り、
> > > > また、既に民主党の勝利が確定している州で、更に反トランプ票が増えた所で、
> > > > 総取りの選挙方式ですと、勝敗に全く影響がありませんし、

>  ですし、
> > > > 地方の接戦州では、そこまで反トランプ票が増えてる印象も受けないんですよね。
> データ上はバイデン氏が地方の接戦州でも有利になっていますが、
> 全国平均との差の修正がどうなっているのか気がかりですし、
> いろんなサイトを見てみたのですが皆、その辺の論調が違っていて、判断しかねる有様です。

全国平均の支持率なんて、それこそ大した意味が無いですからねえ。
単純な得票数だけで言えば、前回だってヒラリーがトランプに勝ってますし、
それでは選挙に勝てないのが、アメリカ大統領選挙のシステムなので。

> > そもそも、大統領選の投票率がここ半世紀55%前後である事を考えれば、
> > 「きちんと投票に行けば」という話自体、前提とするには厳し過ぎませんか?
> > アメリカは日本みたいに、成人すれば自動的に有権者名簿へ登録される訳ではなく、
> > 自ら事前に登録しないと、投票すら行えないので、投票率はそう簡単に上がらないんです。

>  アメリカでは有権者登録が前提なので本来は投票率はもっと高いはずですがね・・・・
> 無論、理屈とか理論的な話ですが、
> 基本的には有権者登録を行う人々は政治への関心が強く、
> 投票をするために登録するのですから投票率は高くないとね・・・・

それでも、手間が1回なのと、2回なのとでは、やはり違ってきますよ。

>  今回は新型コロナウイルスの影響で郵便投票が増えるといわれていますが、
> それで投票率が増えてトランプ氏に不利とかいう見解もありましたが・・・
> そこまで投票が激増するのか疑念がありますし、
> そもそも、各州によって郵便投票の取り扱いが違うので、
> 開票時に混乱が生じて、選挙結果の確定まで時間がかかる恐れがあります。

郵便投票の締め切りは、「投票日の消印有効」となってますから、
そこから更に到着して開票となると、余裕で数日はズレるでしょうからねえ。
郵便投票が多く為れば為るほど、各州の選挙人確定まで日数が掛かる事となりますし、
それが接戦に為れば為るほど、敗者側が結果に異議を申し立て、決着も長引くでしょうね。
特にトランプ敗戦となれば、就任式に至っても決着しない可能性も有り得そうかと?(苦笑)

> > そして、「○○を勝たせたくないから、××に投票しよう」という間接的な行動動機は、
> > 「○○に投票しよう」という直接的な行動動機に比べると、どうしても劣るモノです。

> うん〜、
> 自分はどうしてもそういうようになるという理由がよくわからないというか理解できない。
> どうしてかというと、自分の実際の選挙での投票理由が「○○を勝たせたくないから、××に投票しよう」だからです。
> とにかく絶対に勝たせたくない候補者が毎回いまして、そいつを落選させたいという強い意志で投票しています。
> そういう候補者の敵対陣営の手伝いをしたことも多々あります。
> なのでほかの方がそれができないということに大変驚くばかりです。
>  無論、おしゃっる通り、確かに「○○に投票しよう」の方が強い投票理由になるという事が正しいのですが・・・・
> 投票するときは有権者はだれを勝たせる・当選させるべきまで考えて投票すべきだと思います。

極端な話、「バイデンに○」ではなく、「トランプに×」とする事で、
トランプの獲得票数を減らせるシステムであれば、
投票に行く人も増える気はしますね(笑)。
「バイデンに○」でも同じような結果でも、やはり動機としては違ってきますよ。

> > しかも、敵は多いが味方も多かった前回のヒラリーに比べ、
> > 敵も味方も少ないバイデンというのは、更に行動動機を欠く対象となります。
> > もう少し求心力のある候補者であれば、勝負アリとなる差なのかも知れませんけど、
> > この辺のバイデンの力弱さが、決定力に欠けるように思えるんです。

>  バイデン氏は安全運転で選挙活動をしているですからアメリカの激戦州の有権者がそれをどう判断するかと。
> というわけですがそのまますんなりと行くだろうとは私個人は勝手に考えていますが。
>  今回はトランプ氏が再選しても特に意外でもないわけで。
> 現職の大統領ですからね。

と言いますか、現職の大統領であるのに、
ここまで劣勢が報じられる事自体、異例と言えば異例です(笑)。

> > 「どっちが勝つの?」という予想大会からすると、身も蓋もない話ですが、
> > まあ結局、蓋を開けてみなければ、結果の方は何とも言えませんし、
> > 結果が出れば分かる話なので、どちらにせよ2週間後には結論が出る事となると(笑)。

>  ですね。 結果は神のみが知ると。
> とにかく、今回は今回はトランプ氏が再選しても特に意外でもないわけですからね。

「2週間後には結論が出る」とは書きましたけど、
場外戦が盛り上がった場合には、その限りじゃ無いんですよね。
そして、その確率も、決して低くは無さそうだと・・・・


▼ 大阪都構想の住民投票
> > まあ正直な所、11月3日(日本時間だと4日)のアメリカ大統領選挙の結果よりも、
> > 11月1日の大阪都構想の住民投票の結果の方が、個人的には気になるかな?(笑)
> > 5年前は結局、「大阪都構想に賛成か?反対か?」の投票というよりも、
> > 「橋下を信頼するか?しないか?」の様相を呈してしまい、結局は僅差で否決されましたが、
> > 今回は橋下不在で世間の注目度は下がっている一方で、
> > 親橋下票より、反橋下票の方が減るでしょうから、こちらも結果が読めません!!
> > (住民投票は選挙と違って、「NO」という意思表示が、投票行動に直結するんですよね)

>  大阪都構想の方ですがこちらは新聞を読むたびに世論調査の賛否の比率がころころと変わっていますね。
> 賛成の方が多いかと思ったら反対の方が多いのもあって、正直お手上げです。

はい、私も同じくお手上げです(笑)。
ただし、「大阪市を廃止するか?否か?」という投票でもある為、
恐らくは反対派の方が、賛成派よりも、実際に投票に行く割合は高いでしょうから、
反対派が逆転とか、賛否伯仲といった状況では、ちょっと可決は厳しいかも知れません。
とは言え、今回は反対派も反橋下の付加価値が無い為、プラスがあっても多少かな?
そうなると本当、全く読めないんですよね。
今回は2度目の住民投票ですし、アメリカ大統領選挙の話題が優先される事もあって、
前回ほど注目を浴びてると思えませんし、だからこそ逆に、しれっと可決も有り得ますし。
あとは、市役所にサウナを持ち込んだ維新の池田市長の件は、どれくらい影響するのかな?(笑)

> 一応、反対が勝つだろうという事にしておきます。
> 自分は結果もそうですが投票率も気にしています。
> 投票率が高いといいのですがね。

一応参考までに、前回の住民投票時は「66.8%」だったみたいですね。
まあ、橋下不在の今回は、前回よりも下がると思いますけど、
さすがに50%は超えるとして、せめて60%は超えて貰いたい所かな?
・・・って、「話題になってない」というのは東京の感覚で、
実際に現地の大阪や、リコールの件だと愛知に行けば、様相は違う可能性もありますが。

> > 大都市の特別市制度というのは、100年以上も未解決で残る日本の大きな課題ですし、
> > 府市統合が最善な策とは言えなくとも、財源問題の妥協点では現実的な策ではあるので、
> > ぶっちゃけ、イソジン騒動の件を見るまでもなく、維新の会の実行力は疑問符だらけですが、
> > こと、大阪都構想に関しては、私は賛成ですし、期待も掛けているんです。
> > 家康が築いた政都・江戸(東京)と、秀吉が築いた商都・大坂(大阪)は、
> > 戦前までの350年間、まさしく日本の両輪だった訳で、
> > 戦後の東京一極集中政策により、大阪がすっかり地盤沈下してしまった現状は、
> > 日本全体にとって良い事とは言えず、大阪復活は関西在住時から私個人の悲願でもあるので!!

>  私も大都市の特別市制度という事は、昔、問題だと考えて、

え〜と、「特別市」制度と「政令指定都市」制度とを、混同されてますかねえ?
まずはそこから説明を始めますと、そもそも多くの人口が集中する大都市というのは、
一般的な第一級行政区画(日本だと都道府県)とは、やはり異なる特徴を持つ為、
州や県などと並ぶ形で、都市だけの自治体として生まれたのが「特別市」です。

イギリス内のイングランドだと「ロンドン」ならびにつの都市州があり、
ドイツだと「ベルリン・ハンブルク・ブレーメン」の3市が、州と同格であり、
ロシアだと「モスクワ・サンクトペテルブルク」の2市が、州と同格であり、
中国だと「北京・天津・上海・重慶」の4市が、省と同格であり、
韓国だと「ソウル・釜山・仁川」などの8市が、道と同格って感じですね。
また、権限的に同格とまでは言えないものの、州や県と同列に扱われる
アメリカのワシントンや、フランスのパリなども、一種の特別市と言えるかな?

という事で、世界でも比較的ポピュラーな制度でして、
日本でも明治の頃から「東京・大阪・京都」の3大都市が、
この「特別市」制度の導入を求めていたんです。
何より戦前は、知事職が国からの任命制(官選)であり、
国民が選挙で選べる(民選)最大の役職って、実は「市長」でしたから、
その中でも大都市の市長というのは、本当に特別な役職だったんです!!
ですから国民的には、特別市とする事で、更に権限を広げたい思惑があり、
逆に国の方からすると、統制下にない市の権限が大きくなる事を望みませんでした。
そして大正デモクラシーの時代になると、「横浜・名古屋・神戸」の3市も加わり、
特別市化を求める6大都市運動として広まっていき、
ついには、一部業務が府県の許認可を必要とせず行える所まで行きました。

ですが、時代が昭和に入り、日本が戦争へと突入していくと、
こうした権限移譲を国に求める運動は、ドンドンと厳しい状況になっていき、
そして戦時体制の下、東京府と東京市の合併が行われる事となります。
要するに、これが現在まで続く「東京都」の始まりですね。
府と市が一体化する事で、ある意味では東京市だけが特別市的な存在となり、
残る5市との分断が図られた上に、市長の廃止で東京は国の統制下に入りました。
戦後、特別市化を求める運動は再開されますが、その運動に東京が加わる事はなく、
「特別市」の法律も一応は成立するのですが、属する府県の賛成が必要であった為、
大都市が独立して財源が失われる事を恐れた府県や他の市町村は、当然のように反対し、
実効性のある法律とは為らず、替わりに登場したのが「政令指定都市」制度でした。

この政令市の制度では、属する都道府県から独立する事はせず、
仕事に関する「権限」は、市へと大幅に移譲されるものの、
肝心の「財源」は、あまり移譲されないという、非常に不格好なモノでした・・・・
確かにこれなら、府県や他の市町村は反対しませんけど、
大都市の活力を奪うようなシステムであり、それでも戦後は何とか回りましたが、
バブル崩壊後の失われた30年が来るに至って、いろいろと問題点が表面化してきてますね。
これなら、財源に恵まれてた戦前の大都市の方が、まだ活力があったくらいです!!
(例えば戦前の大阪市なんて、満州で地下鉄事業とか行ってました・笑)
で、そんな中でも何とかなっているのが、特別市という理想的な形では無いものの、
府市統合による都制度という形に収まっていた「東京都」であり、
だからこそ大阪も、今回こうして「大阪都」構想を掲げているという訳ですね。
理想に燃えるなら、いっそのこと「大阪特別市」構想でも良さそうですけど、
実現の困難さを考えると、確かに府市統合は無難な落とし所かも知れません。
恐らく特別市制度の導入は、国からのトップ・ダウン改革で行わないと、まず実現不可能かと?

> 都道府県を解体した国と基礎自治体だけの超中央集権制案から、大都市を都道府県と同格にするとか、
> 道州制で誤魔化すとか、大都市を周りのベットダウンとかの都市圏単位で独立させるとか
> いろいろと考察・妄想しましたが、
> 頭がこんがらって、思考を断念しました。
>   徳翁導誉様はどういう制度を考えておられますか?

えっ!? 私に考えがある前提なのですか?
いや、まあ有りますけども(苦笑)。
それこそ維新が、国政進出するとなった8年前に、
坂本龍馬の船中八策に倣い、「維新八策」なる国家の青写真を作ると発表した際、
私もテンションが上がり、自分なりの八策を考えた事があるのですが、
その第2項こそ「国会・官庁改革&道州制の導入」でしたね、懐かしい(笑)。
今では道州制の検討など、まるで政治の話題に上らなくなりましたから・・・・

え〜と、という事でここからは、維新の大阪都構想とは無関係に、
私なりの道州制案を語っていくのですが、
まず州は「北海道・東北・北関東・南関東・中部・関西・中四国・九州」の8つ。
まあ、関東単独だと大きいので南北に分けましたけど、別に分けずに7つでも良いです。
ちなみに都道府県は解体で良いでしょうし、制度面よりも感情面で抵抗がある場合は、
現在の「郡」のように、行政機能を無くした上で、地理的概念として残しても良いでしょう。

順を追っていくと、最初は廃藩置県により「3府302県」から始まって、
それがドンドン集約されて、一時は「3府35県」まで減ったものの、
(日露戦争の勃発により実現しなかったものの、「1道3府24県」案↓もありました)
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO91885620Y5A910C1000000/
明治当時のインフラ条件から、それでは厳しいと「1庁3府43県」に落ち着き、
それが戦中戦後を経て、「1都1道2府43県」となった訳ですが、
今ではもう、交通事情も通信事情も明治の比では無いほど発展してますし、
既に戦前昭和の時代から、47庁府県で細かく分かれ過ぎているとして、
何度か、府県統合の試みが出されていたものの、結局は実現しなかったんですよね。
ちなみに、大戦前だと「仙台・東京・名古屋・大阪・広島・福岡」の北海道+6州案で、
戦時中だと「北海・東北・関東・東海・近畿・中国・四国・九州」の8府案でした。
まあ、その辺りが日本の地理的に、無難な分け方とは言えるでしょうね。
そもそも現在の都道府県のサイズって、地域サービス目線だと大きいですし、
逆に、地域単位で活動させるには小さくて、凄く中途半端なんですよ・・・・

で、道州制の話になると、まず問題となるのが「区域」と「州都」に関してです。
ただ区域の話は、初めに枠組みを作ろう(しかも都道府県基準で)という所があるから、
問題が生じるのでしょうから、逆転の発想で、まずは州都の方から決めてしまいます。
それは、もう基本に帰って、東名阪と札仙広福の3大都市圏と4大都市が中心です。
という事で、まずは札幌・仙台・名古屋・大阪・広島・福岡の6都市が州都に決定!!
立地的なバランスで言うと、中四国は広島より岡山の方が良さそうですが、
それを言い出したら、中部の名古屋や、九州の福岡だって偏った立地ですし、
そこはもう、経済力最優先で決めてしまって良いかな?と(笑)。
そして、これは後で詳しく説明しますが、東京は首都なので特別都市とし、
南関東の州都は横浜で良いとして、北関東の州都は・・・さいたま市になるのかな?
(さいたま生まれという私情とは別に、高崎線と宇都宮線が合流するのが大宮なので)
まあ関東単独であれば、普通に横浜一択でしょうけどね。

ともかく、「札幌・仙台・さいたま・横浜・名古屋・大阪・広島・福岡」の8都市を、
先に州都として決めてしまって、これを州の枠組みを決める核とします。
そして各市には、自分たちが何処の州都に属するかを、自分たちで決めてもらうと。
上から枠組みを決められると、あれやこれや文句が出る所でしょうけど、
自分たちで枠組みを決めるなら、そうした不満は出てこないでしょうし、
どうせ地理的な制約があるので、落ち着く所に落ち着くと思われます。
「中部か? 東北か? 関東か?」と、争点になりがちな新潟とかも、
各市でそれぞれ自由に決めてもらいましょう(笑)。

また、現在の市町村もサイズがバラバラな上、数が多いと思うので、
平成の大合併の時のように、50〜70万人くらいを目安に、1つの市に纏まってもらいます。
この規模になれば、今まで例外的だった越県合併も頻発するでしょうし、
都道府県の枠組みよりも、生活圏や都市圏の枠組みが優先されるでしょうから、
こうして済し崩し的に、都道府県の存在を有名無実化していく訳ですね(笑)。
もちろん、こちらも上から決めるのではなく、自分たちで決めてもらいます。
そして各市は全て、現在の政令指定都市のような存在にして、
昭和や平成の大合併で失われた地区を復活させる感じで、細かく「区」を設置し、
住民サービスの基本は、この区を単位とすると共に、
大きな財源や仕事は市の単位として、それを州が補助する形とします。

ところで、道州制と州都の話になると、
その地域の大都市に州都を設置した場合、そこに小さな一極集中が生まれ、
州都がミニ東京化していくと、批判的に指摘される事がありますけど、
正直言って個人的には、「ミニ東京で悪いの?」という考えでいます。
ハッキリ言って戦後の日本は、東京以外の大都市に関して、
その活力を奪い取りながら、縛り付けてきた実状がある訳で、
右肩上がりの時代はそれで良かったとしても、今は大都市の活力こそが重要です!!
何より21世紀というのは、国家が総力戦を繰り広げた軍事力競争の時代ではなく、
都市の活力や競争力がモノを言う経済力競争の時代なので、それは尚更重要となります。
簡単に言えば、東京という1つのモーターで、日本1国を浮上させるのは厳しいですから、
各地域に、ミニ東京というモーターを1つずつ配置し、全体的に浮上させる訳ですね。
州都は田舎で良いとか、道州制でなく都道府県のままで良いとか言っていたら、
みんな仲良く、一緒に沈んでいく未来が待つだけですからねえ・・・・

とは言え、州都だけが1人勝ちして、残る地域が壊滅しては意味がありません。
そこで用いるのが、東京都や大阪都構想と同じ要領で、
州と州都との財布を1つにまとめてしまう方法です。
簡単に言えば、稼ぎ頭の州都で上がった税収は、州の財布に入り、
それが州都だけでなく、州内の各市にも分配されるという枠組みですね。
こうする事で、州全体が1つの機関として、上手く回っていくかも知れません。
逆に言うと、州都はそれだけ大事な州の軸となるので、
まずは州の枠組みより先に、州都の方を定めてしまう訳ですね。

そして霞ヶ関の官僚たちに関しては、
まずは各州都に中央官庁の地方支部を作って、徐々に人員と財源と権限を移していき、
ある程度、道州制が軌道に乗ってきたタイミングを見計らって、
地方支部を中央官庁から、州官庁へと名義変更して、とりあえず官僚たちは出向扱いに。
その後、出世などで州所属の官僚を優遇していけば、
州官庁へ鞍替えする中央官僚も増えるでしょうし、それ以外は中央に戻るかと。
また、中央政府だけでなく、各州政府も実力を持ってくれば、
何も政治家だけでなく、官僚に関しても、能力次第で渡り歩いても良いはずですし、
そういう人材の流動性や競争があった方が、結果的には良い気がします。
官僚の途中採用枠も一般化すれば、民間からの人材登用も行いやすく為りますので。

ちなみに政治方面に関しては、州知事がいて、州議会ができ、
州政府みたいなモノが出来るのはイメージ通りとして、
都道府県は有名無実化されますから、県知事や県議会などは廃止です。
そして、政令市にグレードアップされるとは言え、市長と市議会は現状通りで、
変更する部分としては、特別区でない行政区にも「区議会」を設置する所でしょうか?
ただしこれは、東京特別区に実在する、公選制の区長や区議会議員ではなく、
各地域の小学校の区割りから、住民数に応じて2〜5名くらいの代表者を区議会に送り、
その代表者が区議員として、無給もしくは少額有償ボランティアで住民の声を代弁し、
議会は1週間に1〜2回、水曜や金曜の夜や、土日の昼間に開く事とします。
また、市長が任命した民間人と役人、そいて区議員の互選で選んだ代表者の計3名が、
専従の区長(相応の給料は払います)として、予算の執行と業務の管理を担います。
区長は任期3年で、1年に1人ずつ入れ替わっていっても良いかも知れません。
まあ、こんな草の根な制度ですと、1つの区は人口3〜5万人くらいが目安かな?
(区が増えれば古い地名も復活のチャンスがあり、味気ない東西南北区は禁止でもOK)
ぶっちゃけて言うと、これはイタリア半島に現存する
小さな世界最古の独立共和国・サンマリノの民主主義モデルを参考にしています。

それと国政に関しては、衆議院は基本的に1つの市を1つの小選挙区とし、
州都のように、例外的に大きい市に関しては、人口50万人あたりに1議席とします。
例えば人口200万人なら、その市は1つの選挙区で、議席数は4人となる訳です。
まあ別に、1つの市を4つの選挙区に分けても良いのですが、
州都と国とのパイプを考えますと、複数の政党の議員が常時居た方が良いかな?と(笑)。
そして参議院の方は、各州を1つの比例区として、州人口に応じて議席数も決定します。
こちらも別途、全国比例区とかあっても良いですけど、
今回は道州制の話がメインなので、そちら方面には深入りしません。
以上、州に関する話は、こんな所でしょうか。

続いて、州とは同格扱いになる「特別都市」に関してですが、
(本来は「特別市」でしたが、歴史の話題との混乱を避ける為に「特別都市」を使用)
前述の通り、まずここには首都である「東京」が入ります。
ここでの東京は現在の23区、つまりは旧東京市にあたる範囲であり、
多摩地区に関しては南関東州にというか、もともと神奈川県なので出戻りです(笑)。
一方で、江戸川の流路変更により、今では東京側になっている
千葉県の浦安市&市川市の行徳地区は、24番目の区として東京編入で良いかも?
別に、東京ディズニーランドを、文字通り東京領にしたい訳では無いですけど(笑)、
その方が地理的に自然ですし、東京の海域エリアが広がるという利点があります。
現状の東京の海域エリアって狭すぎて、もうゴミを捨てて埋め立てる場所が無いんですよ。

また、こちらは半分、私の趣味かも知れませんが、
正式に遷都令は出されていない旧都「京都」も、もう1つの首都とします!!(笑)
首都が複数ある国や、名目上と事実上の首都が分かれている国は、
世界でも別に例が無い訳ではないですし、事実上の首都は東京のまま、
京都を名目上の首都として、正式に宣言しても良いと思うんですよね。
昨年の天皇の即位式も、高御座を東京に運ぶのではなく、ちゃんと京都で見たかったですし、
宙ぶらり状態を止め、キチンと京都も首都だとすれば、いろいろと儀式は出来るかな?と。
まあ、東京と京都に関しては「首都特区」という感じですね。

続いては「経済流通特区」として、北海道の「西胆振(千歳&苫小牧)」、
九州と中国に跨る「関門(北九州&下関)」、そして沖縄本島の「琉球」を特別都市に指定。
まあ、新千歳空港と隣接する千歳空港を一体で活用し、来たアジアの玄関口にしつつ、
北米と東アジアを結ぶ海路の最短ルート上にある苫小牧港も積極活用し、
距離が近い両拠点を、空路と海路で一括管理するだとか、
関門海峡が交通の要所でありながら、北九州市の産業は衰退する一方なので、
経済流通特区にする事で、この地域を何とか再生させたいだとか、
日本復帰の遅れにより、経済成長から取り残された一方で、
東アジアの要衝にある立地から、それを軍事だけでなく経済でも活かしたいとか、
3地域とも、それぞれ事情はありますけども、
日本の端にあるという事で、地方州に対する経済支援の側面もありますね。

更には「学術特区」として、関東の「つくば(筑波研究学園都市)」と、
関西の「けいはんな(関西文化学術研究都市)」も、それぞれ特別都市とします。
現状の日本は、科学技術立国の路線を変更しつつある感じですけど、
個人的には、やはりこの辺は国家百年の大計としても重視したい所ですし、
自動運転やドローン宅配、マイナンバー・カードの活用など、
技術的・社会的実験に関しても、こうした学術特区で率先して試して欲しいです。
つくばエクスプレスの開通により、東京都心へのアクセスは格段に良くなりましたし、
京都・大阪・奈良の境にある京阪奈も、各都市へのアクセスは悪くありません。
こうした大都市に隣接しつつ、郊外にあるという立地は、意外と研究には良いと思います。
また、中央リニアは京阪奈のあたりを通るので、
奈良県の新駅がそこに出来れば、東京からのアクセスだって良くなりますし、
品川駅から先は、筑波方面に路線を延ばしてくれれば、
東名阪と両都市が繋がる・・・なんていうのは、ちょっと妄想が過ぎるかな(笑)。
せっかく東京に招致したのに、有効活用されてない「国連大学」に関しても、
上手く使って行きたい所ですが、この辺の話は私案八策の別項目ですから、この辺で。

あと、各州や各特別都市に1校ずつ、重点大学や大学院があって良い気はします。
何だったら、学費免除や奨学金給付などの特典もあって良いかも知れませんね。
まあ、北海道大学・東北大学・東京大学・名古屋大学・京都大学・大阪大学・九州大学と、
だいたいの州都には、既に旧帝国大学があったりしますし、
特別都市にも、筑波大学・奈良先端科学技術大学院・沖縄科学技術大学院があるので、
残るは北関東州・南関東州・中四国州と西胆振特区・関門特区ですか。
でも、特区まで重点大学を整備する必要は無いと考えれば、
西胆振は千歳科学技術大学、関門は北九州学術研究都市連携大学院でお茶を濁し、
中四国は広島大学を拡充して、南北関東は東京が近いから別に無くても良いかな?
広島大学は旧帝大では無いものの、戦前は東京文理科大学(現・筑波大)と並び、
「二文理大」と呼ばれて、教員育成では2トップの大学でしたからねえ。
一方で、さいたま市にも埼玉大学はあり、戦前の旧制浦和高校時代は、
東京帝大への進学率は一高に次ぐ2位で、「天下の浦高」と呼ばれてましたし、
埼大卒業の梶田隆章が、2015年にノーベル物理学賞を受賞しましたけど、
そうは言っても、単なる地方大学の1つに過ぎませんですからねえ・・・・
って、横浜市の横浜国立大学も、「横国」として知名度は高いものの、
大学の規模としては、そんなに埼大と変わらないのかな?
横浜市立大学と合併すれば、 学部の相互補完も出来て、
それなりの規模になりそうですけど、こういう事を言うと卒業生に怒られそう(笑)。

でも大阪では実際、大阪都構想による府市統合に先駆けて、
大阪府立大と大阪市立大の統合を決めちゃったんですよね(新校名は大阪公立大学)。
で、新大学の英語表記を「University of Osaka」と決めた所、
大阪大学から「Osaka University」と被ると抗議され、
それを突っぱねてトラブルになってる所が、いかにも維新らしい(苦笑)。
ついでに、各州や各特別都市に1ヶ所と言えば、カジノもそれくらいで良いかも?
3大都市圏では、東京は中央防波堤、名古屋はポートアイランド、大阪は夢洲と、
意外と適地に、手付かずの埋め立て地があるんですよね。
特に夢洲は、2025年の万博予定地でもある為、上手く活用したい所!!
その辺も含めて、もしも大阪都が実現すれば、ここが成否の鍵を握るのかな?

と、話が少し脱線してしまいましたけども、
そして最後に「島嶼特区」とでも言いますか、
まあ要するに、伊豆諸島とか、小笠原諸島とか、八重山諸島とか、
場合によっては北方領土なんかも含めて、とにかく離島に関しては、
州政府に任せるのではなく、国直轄の特別都市扱いで良いかな?と。
ここに重点大学は不要でしょうけど、小笠原海洋研究大学とかあれば面白いかも(笑)。
そして各諸島の行政については、公選区長のいる特別区でも良いですし、
現状の支庁を有効活用したり、戦前の島庁を復活させても良いかも知れません。
離島の支援は経済的にも大変というだけでなく、国防面も絡んでくるので、
そこは州政府よりも、国防を管轄する国の中央政府の方が良い気はします。

で、ここへ来てようやく「州」と「特別都市」の説明ですけど、
もちろん、担当する面積や人口の違いというのもあるのですが、
1番の違いは、州と州都の関係と同じように、
国と特別都市も、財布を1つにするという事ですね。
学術特区や島嶼特区に関しては、自前では賄えない財源が必要となりますし、
経済流通特区にしても、時にはそれ相応の投資が必要となるでしょう。
ですから、京都はまだしも、東京に関しては、
それこそ国家と首都との二重行政を解消する意味でも、一体化させてしまうと。
ぶっちゃけ、この辺の事を考えなければ、1都3県を南関東州として、
州都を旧東京市としてしまう方が、首都圏の活力は最大限に発揮できるはずですし、
東京以外の特別市に関しても、正直そこまで拘りはなく、別に無くても構いません。
ただ、さすがに特別都市の市長まで、国の官選という訳には行かないでしょうから、
そこは民選という形で、現状の東京都と特別区の関係に近いかも知れません。
そういう意味では、「東京市の復活」という側面も持つ事になりますね(笑)。

まあ正直な所を言うと、今の東京にしたって、東京市の復活はあって良いと思うんです。
東京府知事が東京市長を兼ね、東京府庁が東京市役所を兼ねる、現在の都制度は、
大阪府と大阪市が統合を目指している現状で言うのも何ですけど、
府政も、市政も、中途半端になってる感じがして、最適とは言えないんですよね。
23区も特別区として基礎自治体になる事で、バラバラ感が出ちゃってますし、
それを統括する「市」という存在が無いのは、やはり問題を抱えている気はします。
そうなると、名目的にでも市という単位を設け、副知事に市長を兼任させて、
各区との調整機能を担う組織(市役所という名称でも可)があって良いかも知れません。
この方式なら、大阪都構想で「大阪市が消滅する!」という拒否反応も抑えられたかも?
という事で、私の州都案では、名古屋市とか仙台とかいう市名は残す事とします(笑)。
住民の要望があれば、国と特別都市の関係や、東京都のように財布の紐は握る一方、
公選市長と市議会を設けて、州都の区は特別区から行政区にしても良いかも知れません。

という事で、話を振られたのをキッカケに、
8年前に考えた私案八策の内、たった1項目の半分を書いただけなのに、
いざ実際に文章にしてみると、めちゃくちゃ長くなってしまった(苦笑)。
我ながら、ちょっとヤバい感じがしますね・・・・

ちなみに、実際の道州制に関しては、
小泉政権が諮問会議に検討させた事で、一時は注目を集めたものの、
その後は政権交代した民主党政権も、政権奪還した安倍政権も、大して関心を示さず、
2年前には、自民党内の「道州制推進本部」さえ廃止されてしまったので、
国からの実施という意味では、当分は無いだろうなという感じですね。
また一方で、地方からの実施という意味では、今回の「府市統合」なども1つですが、
前回の東京五輪の頃にも、経済と行政の広域な統合を求める声が高まり、
関西経済連合会が、大阪・奈良・和歌山の府県合併構想を提唱したり、
中部経済連合会が愛知県と共に、愛知・岐阜・三重の3県統合を構想するなどして、
国会の方でも府県合併を認める法案が提出されたりもしました。

まあ、その時は廃案となったものの、現在では2004年の地方自治法改正により、
合併を希望する都道府県が申請し、国会の承認を得て、内閣が決定すれば、
実際に都道府県の合併が可能な状況にはなっているんですよね。
それに先立つ90年代後半には、青森・岩手・秋田の3県統合が本気で検討され、
一部で合同事業も始まっていたものの、青森県の新幹線延伸に伴う負担増により、
既に開通済みの岩手県と秋田県が二の足を踏んで、結局はボツとなったものの、
こうした動きが、今後、他の地域でも起こらないとは限らないかと?
つまりは、府県統合が実現すれば、それは道州制とあまり変わりませんし、
そこに府市統合も加われば、私の案みたいな形も実現可能ではあります。

それこそ、東京都知事が「1都3県合併案」とか出したら、他の3県は乗ってきそうですし、
今後衰退する日本の中で、国さえも尻に敷き、1人生き残る悪魔の手段かも知れません!!
北東北3県のような弱者連合ではなく、南関東4都県の強者連合になりますし、
大阪・京都・神戸が鼎立する関西と違って、関東は完璧に東京中心体制ですからねえ。
こんな強力な地方自治体が誕生したら、国だってコントロール下に置けませんし、
府市統合自体は既に実現している訳ですから、あとは神奈川・千葉・埼玉に対して、
「君たちも本当の東京になれるよ」と誘惑するだけでOKです(笑)。
もしかしたら横浜だけは抵抗するかも知れませんけど、
千葉と埼玉が先に軍門に下れば、神奈川だって時間の問題かと思われます。
うん、そう考えると、地方主導の道州制実現って、凄く新自由主義的な感じがして、
生き残る都心部と、切り捨てられる地方とが、残酷な程に分けられるかも知れませんね・・・・
それを思うと、日本全体の事を考えれば、いち早く国主導で道州制をすべきなのかも知れません。
勿論、そんな雰囲気は微塵もありませんけど、誰かが気付いて動き始めてからでは手遅れかと?
日本という国の中に、大東京王国という、もう1つの国家が誕生するようなモノですから。

って、もっと平和的な案としては、北海道がありまして、
これは元々、札幌県・函館県・根室県の3県に分かれていたモノを、
未だ開拓途中の北海道では、1つにまとめて国主導で開発した方が良いとなり、
3県が合併して「北海道庁」が設置され、戦後に地方自治体に昇格した歴史がある為、
考えようによっては、既に北海道って実質的に「州」ですし、
何だったら、3県を復活させた上で、3県を束ねる「新・北海道」もアリかも知れません。
前述の北東北3県の例では、「広域連携」制度を利用してましたから、
これを上手く用いれば、複数の県の上に統括組織を作る事も可能かと思われます。
実際、広過ぎる北海道において、分県構想なんてモノも出されており、
どうせ現状では、都道府県の廃止なんて難しいでしょうから、それを逆手に取る感じで。

> > とりあえず、理想的な形では無くとも、100年出来なかった「器」をともかく作れれば、
> > それを維新が上手く使いこなせなくても、一旦作った器自体は後に残りますので、
> > 続く誰かが上手く使いこなすかも知れませんから、期待はしてますし、注目もしています。
> > こうした事は、どう使うかよりも、どう作るかの方が、遥かに大変な作業ですから。

>  器はそれでいいとして、中身はどうなるのでしょうね。
> 無論、それは維新の責任ではありませんが。

そうですね、それは維新のみぞ知る所です(笑)。
ただ、とりあえず現状の情報ですと、
まず区に関しては「淀川区・北区・中央区・天王寺区」の4つに分割するそうですけど、
東京が23区(平均42万人/区)ですから、4区(平均67万人/区)は明らかに大きく、
政令指定都市の静岡市が69万人な事を考えると、まさに各区が政令市レベルの規模です。
維新側の構想としては、東京以上に各区への権限と財源を割り振り、
特別区に政令市並みの仕事を期待しているみたいですけど、でもこれって、
「大阪の市と府の統合」である以上に、「大阪市の4分割」に近い形になりそうな気も?
その一方で、やはり特別区である以上、一般市ほど自由は無いので、
逆に東京では、世田谷区や千代田区などで、市として独立する意見が出ている程なので、
この辺りの匙加減って、実は非常に難しいでしょうね・・・・
あまり自由を与えすぎると、それこそ統合どころか分割になっちゃいますし、
だからと言って過度にコントロールするには、各区の図体が大き過ぎますし、
そもそも特別区の区長は公選制なので、維新と対立する区長誕生の可能性は十分にあります。

また、議員の人件費を増やさないと言う名目で、
大阪市議会の定員数を、そのまま維持して4分割する構想みたいですけど、
それだと各区20人前後になってしまい、政令市規模の議会としては少な過ぎます。
この辺は人気取りで当分は現状維持としつつ、後から適正規模に増やしていくのかな?
まあ、議員の椅子が数が増えれば、維新としても本音では万々歳でしょうから(笑)。

あとは、府と市の財布も一緒になる事で、
旧大阪市から入った税収が、旧大阪市外で使われるケースが増えるでしょうね。
実際、東京都の府市統合というのは、苦しい府の財政を助ける為に行われましたし、
こういう格好であれば、府内の市町村からも文句は出てきません。
戦前や戦後の特別市構想が潰され、中途半端な政令市制度になったのも、
大都市が独立する事で分配金を失う、市町村の反対が大きかったんですよ。
だからこそ、大都市側からすれば、独立性の高まる特別市制こそが理想ですけど、
反対の声を抑える妥協的で現実的な手段としては、府市統合も1案だとは思う訳です。
こうする事で、多摩の山奥とか、かなり助かっているのは事実ですからね。

そして、権限も財源も市名も失う市側が、府市統合により得るモノこそ、
端的に言えば、維新の会が唱えている「二重行政の解消」ではあります。
実際、府立と市立の施設が被ったり、不便な市外に府立の施設が建てられたり、
また部署によっては、仕事内容が被る人員も居るでしょうから、
その辺の無駄をカットし、行政の仕事を効率化する事は期待できます。
しかし反面で、もう箱モノをポンポン建てられるほど、自治体には余裕が無いですし、
府市が統合しても、新たに特別区が生まれるので、そこでの二重行政は生じます。
とは言え、今までは大阪府に入っていた大阪市内からの税収も、
府市統合が為れば、そちらも市内に使う事だって可能にはなりますから、
ここのバランス感覚こそが、府知事兼市長となる新・都知事?の腕の見せ所ですね。
権力が一本化される分、上手く行けばメリットに、下手を打てばデメリットになります。
そういう意味では、大阪再生という大仕事を為すなら、必要となってくる重職かと?
ちょうどタイミング良く、大阪万博に伴う再開発も待っていますので。

あとは、大阪市にとって最大の問題は、
「小さすぎる大阪」という点だと、個人的に考えているので、
大阪市だけでなく、その周辺10市を含めた「大きな大阪」を作る
維新が示した当初案↓こそ、賛成・・・と言うか、本丸だと思っています。
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/c/c7/Osakato24ku_koso_02.png
東京23区(旧東京市)は、人口969万人&面積628km2なのに対して、
現在の大阪市は、人口275万人&面積225km2と、明らかに小さいんです。
これは単に、東京と大阪との都市圏の広さの違いではなく、
戦前に周辺町村を併合できた東京市と、それが戦後出来なかった大阪市の違いなんです。
そもそも、戦前までの大阪は、東京と比べても負けないレベルの大都市であり、
「大大阪時代」と呼ばれた大正末期には、東京市の人口を上回るほどでした!!

しかし戦後になると、GHQ主導による地方自治体の改革によって、
法人税は主に府県の財源となり、市町村の基礎財源は住民税となると、
GHQ的には、自治体の財源安定が目的で、別に大都市潰しの意図は無かったんですけど、
企業を多く抱えた大都市は損をし、郊外のベッドタウンは得をする結果となりました。
こうなってしまうと周辺市側は、大都市に吸収合併されて得られる利益よりも、
豊富な財源を自分たちで使う方がメリットが大きく、当然ながら合併には反対となると。
結果的に、東京五輪1964で都市圏一体の再開発が行えた東京と、
大阪万博1970で都市圏一体の再開発が行えなかった大阪とでは、差が生じてしまい、
しかも、東京一極集中政策を進めた戦中・戦後の霞ヶ関の方針とも相俟って、
東京と大阪との都市力の差は、途轍もなく開いてしまう訳ですね・・・・
それでも、右肩上がりの経済成長を続けていた戦後昭和の時代までは、
どこも財源的に余裕があり、足並みはバラバラでも、問題点は目立ちませんでしたが、
バブル崩壊後の平成時代には、その問題点が一気に噴出して、現在に至る事となります。

まあ現実的には、各周辺市を始め、政令市である堺市は合併への反発が特に強く、
それを押し切れるほど、維新も圧倒的な人気を誇っていた訳ではない為、
結局は、小さい大阪市のままでの府市統合という方針になりましたけど、
しかし、浦和・大宮・与野が合併して誕生した「さいたま市」に、
後から岩槻が加わったみたいな感じで、1つずつ口説いていく方法は有り得ます。
って、その為にも、行政単位としては消滅してしまう
「新・大阪市」の成功こそが、大きな大阪を実現する為の大事な1歩となろうかと!!
その気になれば、府市統合で一体化される財源の市町村配分を上手く差配して、
アメとムチを振るいながら、大阪市への併合を誘導していく方法だってあります。
とは言え、維新が本当にそこまで考えて動いているかは、正直疑問ですけど(苦笑)、
でも、とりあえず器さえ作っておけば、後から誰かがそれを進めてくれる可能性はあります。
そういう意味でも、「まずは器作りから」って事でしょうね。

>  作る方が使うより大変ね・・・・・
> 難しい問いです。

それこそ、実際の器だってそうですよね。
みんな、普通にご飯茶碗を使っているでしょうけど、
大変な思いをして、それを自作する人はまず居ません(笑)。
まあ、それは極端な例え話にしても、例えば政党とかもそうでしょ?
「2大政党制を目指し、自民党に対抗できる政党を作ろう」と言った所で、
選挙制度的には十分なお膳立てがされているのに、なかなか難しいのが実状です。
器を壊すのは簡単でも、器を作るというのは本当に大変な作業なんですよ・・・・
それに比べれば、政党の中身を変える事など、そこまで大変ではありません。
実際、小泉政権や安倍政権を経て、自民党もすっかり変わってしまいましたし。

ちなみに前回の住民投票前には、私も微力ながら盛り上げに貢献したいと、
個人的な賛否ではなく、参考資料として、こんな動画↓をアップし、

「100年前の大阪都構想 2人の名市長と大大阪時代」
https://www.youtube.com/watch?v=TS-NYXOQLQk

そして今回も、何か作ろうかと考えていたのですが、
結局、私自身の気持ちが盛り上がらず、企画倒れに(苦笑)。
当初のプランでは、「ヤバい大阪の近未来像」を知ってもらおうと、
リニアの大阪延伸が予定されている、2045年の大阪府・市町村の人口減少率を、
前回の国勢調査(2015年)を基に予想された数値で見ていこうと考えていました。
日本の人口問題を意識してない人には、ちょっと衝撃的な数字ですからね!!

【2045年の大阪府・市町村の人口減少率ランキング】
   -59.1% 千早赤阪村(3178人減)
   -58.1% 能勢町(5961人減)
   -53.6% 岬町(8543人減)
   -56.8% 豊能町(1万1322人減)
   -41.9% 門真市(5万1816人減)
   -39.5% 河内長野市(4万2286人減)
   -38.6% 柏原市(2万7415人減)
   -38.4% 阪南市(2万 833人減)
   -38.0% 富田林市(4万3271人減)
   -35.7% 羽曳野市(4万 226人減)
   -34.9% 高石市(1万9722人減)
   -34.9% 河南町(5629人減)
   -32.2% 松原市(3万8834人減)
   -31.5% 太子町(4331人減)
   -30.9% 守口市(4万4206人減)
   -30.5% 大東市(3万7524人減)
   -29.3% 泉南市(1万8269人減)
   -29.3% 四條畷市(1万6454人減)
   -29.1% 寝屋川市(6万9183人減)
   -27.3% 交野市(2万0830人減)
   -25.4% 熊取町(1万1300人減)
   -24.8% 泉大津市(1万8817人減)
   -24.1% 岸和田市(4万6962人減)
   -23.7% 貝塚市(2万1035人減)
   -23.3% 忠岡町(4025人減)
   -22.1% 枚方市(8万9397人減)
   -21.6% 東大阪市(10万8616人減)
   -21.2% 摂津市(1万7983人減)
   -21.2% 藤井寺市(1万3876人減)
   -19.2% 島本町(5770人減)
   -19.0% 高槻市(6万6676人減)
   -18.5% 八尾市(4万9672人減)
   -18.1% 大阪狭山市(1万 448人減)
   -16.0% 泉佐野市(1万6126人減)
   -15.7% 堺市(13万1996人減)
   -14.0% 池田市(1万4476人減)
   -11.6% 田尻町(976人減)
   -10.5% 和泉市(1万9569人減)
   -10.4% 大阪市(28万 365人減)
   -5.1% 豊中市(20万138人減)
   -5.0% 茨木市(1万4116人減)
   -2.6% 箕面市(3402人減)
   -2.3% 吹田市(8543人減)


▼ 愛知県知事のリコール運動
> > あとは、愛知県知事のリコール運動が、10月31日に公開集計を行い、
> > 11月4日に選管へ署名を届け出て、記者会見を行うらしいので、
> > 大統領選と同日という事もあり、どれくらい集まってるか興味アリ。
> > 名古屋市議会のリコール運動の際は、2割以上の無効署名がありましたから、
> > それくらいは織り込んだ上で、86.5万人の必要数に対して、一体どれくらい行くのか?
> > 常識的に考えれば、リコール成立など有り得ない所でしょうけど、

>  これって、発端は「あいちトリエンナーレ」の問題からですよね?

いや、一応最初の建前としては「コロナ対応の不首尾」だったはず。
まあすぐに、本音が姿を現しましたけどね(笑)。

> こちらの結果はおしゃっる通り、リコール成立はないでしょうね。
> ただ、河村名古屋市長が大村愛知県知事のリコール運動に参加しているそうなので、
> 名古屋市とその他の市町村ではリコール票の賛成の有権者の比率が変わるとか違うようになるのではないでしょうか?

市長選挙とも為れば、消極的な支持でも得票数は得られますけど、
リコール運動で署名するというのは、それなりに積極的な賛同が必要な訳で、
果たして河村市長に、そこまでの絶対的な人気があるのか?という部分もありますね。
市長職も既に10年を超えており、当選直後の支持熱は去ってると思えますし。
(市長の参加に関係なく、署名活動は名古屋中心でしょうから、どのみち数は多いと思います)
とは言え、本人が退かない限り、ずっと市長職は続きそうですから、
愛知県と名古屋市が対立状態のまま膠着化するのは、ちょっと避けてもらいたい・・・・
転勤族だった私にとって、名古屋は、最も故郷に近い街ではあるので(泣)。

>  根拠は特にないですがリコール票ってどのくらい行くかなと勝手に予想すると60万は行くかなと・・・・・
名古屋市議会のリコール運動の時で、37万人ですからねえ。
あの時はマスコミも含めて、熱狂的な感じがありましたけど、
今回の場合、少なくとも私には、それ程の熱量を感じませんし、
無効署名をカットした上で60万人を超えれば、それだけでも驚きかも?
ただ本当、こればかりは状況がよく解らないのも事実でして、
高須院長寄りのメディアは、リコール成立確実な報じ方もしてますからね(笑)。

ちなみに、1ヶ月半前に書いた雑談↓では、
http://tokuou.s500.xrea.com/cgi/kjbn/kjbn.cgi?tree=s23343#23343
> > >  個人的に20万人を超えれば「凄いな」と思いますし、
> > >  逆に、100万人突破を謳っておきながら、10万人にすら達しないようなら、
> > >  彼らの本気度を疑ってしまいますね。ただ騒ぎたかっただけかと?

と書いてますね。
でもその後、「成立確実」という雑誌見出しを見掛ける度に、
ちょっとドキドキしている自分も居たりします(笑)。
「そんなに行くわけ無いだろう!」と思いつつ、
「本当にそんなに行くだろうか?」という不安感も・・・・
まあ正直、リコール自体に興味は薄いのですが、
私が思い浮かべる世間像と、実際の世間とが、大きく乖離しているとなると、
私自身の「世間に対する観察眼」の面で、心配が出てきてしまいます。
「自分は世間の動きを、まるで把握できて無いのではないか?」と。
逆に考えれば、今回のリコール運動は、私にとっても良い指標になるかも知れません。

愛知県全体の有権者数が、現時点で「612万人」との事ですから、
その1割を集めるだけで、60万人オーバーの数字には、確かに達するんですよね。
う〜ん、「60万人」という数字を見れば、「無理だろ」と感じる反面、
「1割」という数字を見ると、今度は「可能かも?」と思えてしまう(笑)。
いや、何だか本当、大阪都構想やアメリカ大統領選挙と並ぶレベルで、
愛知リコール運動の結果が、ちょっと楽しみになってきました!!

> > 選管のチェックが入らない限り、公表される数値の信憑性も解りません・・・・
>  チェックには時間がかかるのは間違えないですね。

と言いますか、必要数に遠く及ばなくても、届け出るのかなぁ?と。
届けでなければ、たとえ10万人分しか集まらなくても、
「80万人分は集まったのに・・・」とか吹聴するのは自由でしょうし。
私も詳しくは知りませんけど、リコール運動を始めたからと言って、
必ず届け出なければならないというモノでも無い気はします。

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