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[23691] Re:科学の発展と経済発展の関係性について返信 削除
2021/9/14 (火) 19:32:37 徳翁導誉

> 書きたいので書きますけど(日本語になっていないw)、科学技術の発展が日本の経済発展に貢献するんですかね?
> 今、日本含めた先進国の経済がうまくいっていない原因って、欲望が限界に達してしまったからだと思うんですよ。
> 何が言いたいかというと、20世紀において科学技術はお金持ちの特権だったものを庶民に開放した、
> だから「経済発展=豊かになる」という図式が成立したと思うのですが、
> お金持ちと庶民の差が知事待ってしまった今、本当に科学技術の発展は経済を豊かにするんですかね?

う〜ん、科学技術の発展が、経済的な豊かさをもたらす言うよりも、
科学技術の競争に参加し続けないと、経済競争の方で取り残され、
結果的に貧しくなると言った方が、より適当なのかな?

もしも、みんなで一斉に開発レースをストップ出来るなら、
「これで十分満足」となるのかも知れませんけど、
誰も止まらず進み続けるのなら、小さな進歩は常に起こり、
そして一見、もう限界に達したかに思える欲望も、
気付かぬ速度で、しかも確実に進み続けては行くんです。
例えばテレビとかでも、「このサイズや画質で十分だよ」とか言ってる人も、
同じ値段や割安な値段で、サイズや画質がアップした商品があれば、当然そちらを購入し、
値段の変わらない、前と同じ旧型テレビなど、実際には見向きもしません。

まあ、テレビくらいなら、そんなに差を感じないかも知れませんが、
これがAIとか、次なる商品の技術になってくると、その開発競争の差が、
提供する側と消費する側、使う側と使われる側の、立場を決める事にも為りかねません。
個人レベルで、「別に負け組でも良いじゃん」と考えるのは構わなくても、
それが国家レベルでも言えるかとなると、やはり厳しいと思うんですよね・・・・

> むしろ、科学が発展すればするほど、それはビジネスの場において省力化という方向でしか用いられず、
> 結局はリストラの道具にしかならないんじゃないですかね?(AIとかDXとか)

それは、当然そうですよ。
と言いますか、今更何を言っているんですか?
そもそも、私たちが今いる社会自体が、
そんな事を200年も300年も続けてきた成れの果てですよ(笑)。
そして、その流れは、今後も止まる事なく進み続けるんだと思います。

それこそ、コロナ禍が勃発した当初、
仕事も含めて「不要不急の外出」が制限される風潮でしたけども、
実際問題、人々が死なない為に必要不可欠な仕事って、一体どれくらいあるんでしょ?
ハッキリ言って、全体の1割あるか無いか程度じゃないですかねえ。
逆に言えば、高度に近代化した社会において、
大部分の労働者というのは、不要不急な仕事をしているんです・・・・
まあ精神衛生的に、そんな事など自覚したくないでしょうけど、恐らくそれが真実であり、
強いて言うなら、充実した生活に必要な仕事とでも言えば良いのかも知れませんけど、
ともかく、国民の9割が農民という時代とは、その割合が大きく減じているのは確かですよね。

1人で1.5人分の食糧を収穫する時代と、1人で100人の食糧を収穫する時代とでは、
当然ながら、社会全体の構造が大きく異なってきますし、
経費が10倍掛かっても、収穫量が100倍あれば、より安い価格で市場に卸せます。
そうなると、従来通りの働き方をする農民など、太刀打ちできませんし、
そうした余剰労働力を吸収する為には、新たに「無駄(不必要)な需要」を生む必要が生じます。
どんなに食糧の価格が安くなっても、それを買えるだけの収入が無ければ、飢え死になので。
近現代社会というのは、そんな連鎖の繰り返しと拡大ですよ、本当に。

動画を見る、記事を読む、音楽を聴く、商品を買う。
これらの行為は、それこそスマホが普及する以前から、
テレビで、新聞で、レコードで、通販で、普通に行われていた事です。
しかし、それが全て手のひらサイズのスマホ1台に収まり、
ネットを通じて世界中の大量な情報と繋がる事で、これだけ生活を激変させるんです。
いや、変わったのは生活そのものよりも、需要や様式、浪費される時間の方なのかな?
でもまあ、行動的に考えれば、何か目新しい事が行えるようになった訳でも無いんですよね。
そういう意味では、人間の生活というか、欲望なんていうのは、昔からそんなに変わっておらず、
それこそ、「食う・寝る・遊ぶ」の三大欲求に関しては、太古の昔から何も変わっていません。
別に人間の欲望なんて、とっくのとうに限界まで達してるんですよ、そういう意味では。
後は手を替え、品を替え、いろいろ目先を変えるというか、その程度の違いしか無く、
それ以外となると、「安さ・早さ・手軽さ」を改善し続けてるだけの話です。
で、それは今に始まった事ではなく、少なくとも200年、300年は続けている事だと。

私たちは資本主義社会に生きている以上、この無限ループからは逃れられませんし、
状況的に言うと、もう1つの対立軸として社会主義が存在していた冷戦期に比べ、
そのループの進行スピードは、早さを増して行くばかりです・・・・
そして、デジタル化とグローバル化により、仕事の集約が更に加速され、
新たな需要創出が、新たな余剰労働力をカバー出来なくなった時、対策方法としてあるのは、
無理にでも雇用を創出するか? 最低限の生活費を配るか? 手を差し伸べず見殺しにするか?
でもまあ、そんな彼らも一方では消費者である事を考慮すると、
3番目の選択肢は無く(それでも個々人の心情的には、こんあ気になる人も増えるはず)、
1番目の方法が、従来方式のケインズ的な公共工事や、もしくは社会主義であり、
2番目の方法が、昨今 唱えられる機会も増えたベーシック・インカムですね。
そして、以前の話の中で、社会における「政治・経済・文化」と「技術」の話をした際、
詳細までは語りませんでしたけど、私なりに考えてる方法が、1と2の中間みたいな感じかな?
時間と共に価値が減るデジタル地域通貨を、生活必需品との交換や、文化消費に用い、
リアル・マネーを介在しない形での、需要と雇用を生み出すようなアイデアなので。

> もちろん、現在でもお金持ちと庶民の間には格差は存在します。
> でもそれは、かつての1と100だった格差は、現在では80と100くらいになってませんか?
> お金ベースでみれば確かに年収300万の人と、年収3000万の人の間には
> 額面上10倍の格差が存在することになっていますが、実際にはその差ってもっと小さいですよね。
> それは限界効用の一言で説明がつくかと。

今回の話題は、科学技術(というか商品)についての話ですし、
年収300万だ、年収3000万だと言うのも、単なる例え話なのは解っていますけど、
それでも敢えて言わせてもらうと、年収300万円の家に産まれた子供と、
年収3000万円の家に産まれた子供とでは、教育機会の差から、人生がかなり違ってくるでしょうね。
こうした格差は戦後昭和の時代より酷くなっており、「格差」についても気にされているのであれば、
ちょっと違和感のある例だと感じました(もちろん話の主旨は理解してますけども)。

前にも言ったかも知れませんが、例えば100均のように、
低価格でも、それなりの商品が買えるようになった現代では、
パッと見の差を感じ難くなったのは確かなのですが、
しかし今回のコロナ禍を見ても、死亡率や感染率に貧富の差が見受けられますからね。

> もちろん全ての科学技術がそうというわけではなく、
> 再生医療なんかは逆にお金持ちだけが1000年とか生きる世界を作る可能性がありますし、
> そうなれば庶民でも1000年生きられるような技術が開発されて、20世紀型の経済発展ができるかもしれませんが。
> でもそういう技術って少ないと思うんですよね。

逆に尋ねますと、でしたら20世紀の経済発展において、
他の時代とは明らかに違うほど、数々の技術革新というのは、
一体どれくらい在ったと、旧トルコ担当さんはお考えなのでしょうか?

> 前回の「むしろ現代の問題って、技術開発に投じれるカネはあるけど、
> 簡単に開発できて、かつ役に立ちそうな技術はあらかた開発し尽くしてしまった、
> というのが現代の停滞の本質なんじゃないですかね?」という文章が説明不足だったので、

説明不足と言いますか、前回から、そんな印象は変わらなかったかなぁ?
何と言いますか、旧トルコ担当さんの場合、あまりに「いま現在の視点」で捉えがちというか、
過去や未来さえ その視点で捉えて、今をピークだと考え過ぎだと言いますか・・・・
まあ若い人だと、どうしても主観と客観を混同して見てしまいがちでしょうし、
それに確かに、ここ10年くらいって、停滞してる感じがあるのも事実ですけど、
人類社会というのは、新しい波が起こっては、崩れていくの繰り返しであり、
今の波しか無い訳では無いですし、高止まりではなく、波打つモノだと思うんですよ。

人間の欲求というのは、「五感と心の刺激」を求めるモノであり、
それを如何に満たしていくかという方法論が、これで頭打ちだとは思えませんし、
今は存在しない「何か」が新たに誕生した折りには、また同じ事が起こりますよ!!
だからこそ、その新しい「何か」を求めて、前回も私は話してた訳であり、
「幅」だの何だのという話も、それくらいの視野を含んでの話だったんですよね。
逆に言えば、旧トルコ担当さんの方は、そうした新しさが範疇の外であったとなると、
話が噛み合わないのも当然だろうなぁ・・・とは思います。
ただ、若い人の方が、将来を見て語らないというのは、ちょっと問題かも?(笑)
でもその辺りが、今の社会を覆う停滞感なのかも知れませんね・・・・
(面白い事は真っ先に味わいたいというのは、育った時代の強欲性にも左右するのかな?)

> 学術会議の話題にくっつけて返信してみました。
学問と産業がくっついてるかと言われると、正直微妙な所ですけどね(苦笑)。
いや、産学連携が欠けているのが、日本の弱点だとは重々承知してますけども・・・・

> 追記:わかりやすく極端に表現をしていますが、科学の発展を全否定しているわけではないです。当たり前ですが。
> ただ、科学さえ発展すれば昭和の時代が戻ってくるわけじゃないんじゃないの?と思ったので書き込んでみました。

「科学さえ発展すれば昭和の時代が戻ってくる」という発想自体が、
そもそも、どういう意図の考えなのかが解りませんでした・・・・
高度経済成長期のような状態が再び現れるという意味では、そりゃ無理でしょうね。
もちろん、日本が余程の1人勝ちをすれば別ですけど、そんな可能性はまず有り得ず、
もっと言えば、科学が発展すれば、あの頃の繁栄ぶりを再び味わえるとか、
そんな風に思って、「技術開発に投資しろ」なんて言ってる人は、ほとんど居ないかと?

でもまあ、ここ10年、20年の話としては無理でも、半世紀先であれば解らないかな。
遺伝子の改造に、人体と機械の融合、核融合炉の誕生に、宇宙開発と、
それこそ、両大戦以上のパラダイム・シフトが、人類社会に訪れると私は見ていますし、
そうなった場合には、富の独占みたいな事が起こる時代が、再び訪れるかも知れません。
とは言え、技術が一般化し、世界に普及するまでの期間は、ずっと短くなりそうですけども。


P.S.
本題であった自民党・総裁選に関してですが、
この展開だと、さすがに小池サプライズ出馬の可能性は無さそう(笑)。
それにしても、ここまで総裁選が盛り上がってしまうと、
衆院選の前座どころか、こちらの方が本番みたいな感じに(苦笑)。

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