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[23844] 危機や情勢のレベルを越え、既にウクライナ戦争に返信 削除
2022/3/1 (火) 22:12:04 徳翁導誉

> > > > ここまで8年半も続いている以上、そう簡単には打ち切るつもりはありません。
> > > > 具体的な目安を言えば、半年や1年くらい今のままなら、存続を考える感じかな?

> > >  ご返答ありがとうごさいます。
> > > 過去の経緯もあるので存続は目指してみます。

> > そうですね。
> > 頑張って下さい・・・と言うのは、何だか変かも知れませんが、
> > 聖職者さんの今までの努力は解るので、上手く行くよう応援はしてます。

>  そんなに努力していませんよ。
> 多くの有権者達に言いたい、政治家に対して裁きの鉄槌を下せない者達に主権者たる資格はない。
> 政治家たちを処分・粛清してこそ、真に正しい民主主義なのです。
> 我々は主権者として政治家たちよりも上なのですから。
>  私のような一人カルトとバトルできなければこの国を利権政治屋やカルト政治集団から救う・解放することはできません。
> 真に正しい民主主義の実現の為に首相選挙に参加し、百家争鳴しなければ覚醒できません。

いや、私が言いたいのは、そういうゲーム内での主張に関する話ではなく、
ゲーム自体を存続させよう、盛り立てようという「努力」の方の話ですね(笑)。

一時とは言え、昨年後半にパッと盛り上がり、副大臣ポストの追加までに至ったのは、
聖職者さんの「首相選挙 再開」の要請以降、8年以上もゲームが続いたからこそですし、
聖職者さん自身は、自らにとって居心地の良い場所の持続を願っただけかも知れませんが、
多くの場合、手間の掛かる要請を行っても、その提案者はすぐに居なくなる事を思えば、
これだけの長期間、再開要請の頃の熱量から変わらないと言うのは、やはり凄い事ですよ!!
ここにある多人数ゲームの多くは、良くも悪くもプレイヤーの熱量次第なので、
そのゲームを「支えよう」という参加者が1人も居なくなれば、自然消滅する傾向が強く、
首相選挙が消滅の危機を何度か乗り越えたのは、聖職者さんの「努力」が大きいと思います。
って、恐らく聖職者さん自身の自覚は薄いでしょうし、努力だとも感じてないでしょうけど(笑)。

その一方で、聖職者さん自身が「努力」と捉えられてる
ゲーム内での そうした言動に関しては、以前にも何度か指摘してますが、
逆に、一部の参加者を、ゲームから離れさせる方向に作用してますからねえ(苦笑)。
でもまあゲーム内に留めておけば、キャラとしてネタ的に発言していると捉える人も多いでしょうし、
本人的には意図せず、ゲーム内でのヒール役を担ってる面もありそうですから、
必ずしもマイナス面だけでは無いのでしょうけど・・・・


> > 別スレッド・・・というか、予想大会での話の続きですけど、
> > 北京冬季五輪が閉幕した今週は、ウクライナ情勢が動くか否かの山場になるかも?
> > 欧米と正面衝突するなら、中国のメンツを潰す訳にも行かなかったでしょうし、
> > 3月に入ると、雪解けで大地がぬかるみ、行軍が困難になると思うので、
> > もしもロシアが実力行使に出るなら、ベラルーシとの合同軍事演習が終わった今週が分岐点かと。

>  ウクライナについてはどうせロシアが勝つというか好き勝手に動くだろうとみて、傍観していましたが
> とうとう、24日にウクライナに攻撃を始めたようで。

やはり、こういう事態になってしまいましたね・・・・
テレビの画面越しから見ても、ここ最近のプーチンは精神的に不安定に映りましたし、
実際に会談したフランス大統領のマクロンまで、「人が変わった」と発言していたので、
世間で思われている以上に、軍事衝突の可能性は、決して低くないだろうとは見てました。

とは言え、ここまで大規模なモノになるのは、想定の範囲内ではあっても、
そこまで高い確率では見積もっていなかったので、「そこまでやるのか!」とは思いましたけど、
どうせ一線を越えるなら、1歩2歩ではなく、大きく越えるって所なんでしょうね。
そういう意味では、私自身も見立てが甘かったのかな?
ちなみに1月の段階では、個人的に、こんな感じで想定してました。

 30% 五輪中の電撃作戦(奇襲の効果は高いが、五輪は国民的関心事だし、中国のメンツも潰す)
 90% ドネツク・ルガンスク2州の独立承認(米側の外交譲歩が無ければ、ロシア的に不可欠)
 85% ドネツク・ルガンスク2州へのロシア軍進駐(独立承認なら、ほぼセット)
 70% ドネツク・ルガンスク2州のロシア編入(直近の戦争を避ける場合の落とし所か?)
 65% 2州内の非支配地域の軍事占領(現状の変更で、ウクライナ軍との軍事衝突が不可避に…)
 50% ベラルーシ国境での対峙(ウクライナ軍の兵力分散させ、東部侵攻のロシア軍を間接支援)
 45% ハリコフ州の軍事占領(2014年に2州と共に独立宣言するも、この州だけ早期に瓦解)
 40% 首都キエフやウクライナ軍施設への局所的空爆(政府と軍の機能混乱化が狙い)
 30% マリウポリ港など、黒海沿岸の東部2州への侵攻(2014年に併合したクリミアを地続き化)
 25% オデッサ港など、黒海沿岸の西部2州への侵攻(隣国モルドバの沿ドニエストルを地続き化)
 20% 首都キエフへの進軍(ドニエプル渡河の困難さを考慮すると、ベラルーシ側から進軍か?)
 10% リヴィウ市など、ウクライナ西部まで進軍(旧ハプスブルク領で、ロシアとは縁遠い山間地)

> ただ、キエフなどに先制核攻撃とかしてくるだろうと考えていましたが普通の攻撃で拍子抜けです。
いや、そんな選択肢は普通に有り得ません・・・・
別にプーチンも、聖職者さんを楽しませる為に、この戦争を始めた訳では無いので、
ロシア側にとって損にしかならない事など、当たり前ですが行いませんよ!!
逆に問えば、先制核攻撃なんてして、プーチンやロシアに一体何の得があるんですか?
現実の戦争は政治の延長であり、決してTVゲームでは無いのですから。

まあ、もしもロシア軍が戦術核を用いる展開になるとすれば、
それは、NATO軍参戦の危険性を、プーチンが抱いた時でしょうね。
だとすれば、今回のウクライナ侵攻では、そうしたケースが発生する可能性は低く、
有り得るとすれば、旧ソ連構成国であり、現NATO加盟国である
バルト3国への侵攻を行うケースでしょうね。
ロシアの飛び地であるカリーニングラードと、同盟国ベラルーシの間にある
長さ100km弱のリトアニアとポーランドの国境線「スヴァウキ・ギャップ」を押さえれば、
NATO軍はバルト3国への陸路を遮断されますし、
実際に核を使用する事で、NATO諸国の足並みを乱せる可能性がありますからねえ。
もちろん、これは当のロシアだけでなく、全世界にとっても危険な賭けです・・・・
とは言え、ウクライナ侵攻でこれだけ苦戦してる現状だと、そこまで至る余力は無いかな?

また、今回の戦争で核を用いるとすれば、
それはNATO軍が参戦するか、そう勘違いさせた時でしょうけど、
その可能性は、やはり皆無に近いでしょうし、
そうなると、仮に有り得るとすれば、何の成果も得られないまま、
ウクライナからの撤退を強いられる局面まで、プーチンが追い込まれた場合に、
自暴自棄的に使用を命じる可能性はゼロじゃないでしょうけど・・・もしも、そうなれば、
ロシア軍の上層部も、その命令に粛々と従うよりは、反旗を翻す可能性の方が高そう。

> とりあえず、攻撃理由は「ウクライナ政府によって8年間、虐げられてきた人々を保護するためだ」ということですが、
> これもありきたりの介入理由というか宣戦布告理由なのでポカーンとしました。

宣戦布告というのは、自国民を納得させる大義名分の為にあるのに、
誰もが驚くような理由を挙げて、いったい何の意味があるんですか!?
繰り返しになりますけど、この戦争は聖職者さんを楽しませる為に始めた訳じゃないので。
とは言え、あの宣戦理由で、東部限定ではなくウクライナ全土の攻撃に打って出たのは、
過剰と言えば過剰な作戦内容なので、そういう意味での驚きはありますけどね。
全面侵攻を図るにしても、もう少し大義名分なステップは踏むかと思いましたし。

あと、ジェノサイドがどうの、ネオナチがこうのというロシア側の主張に対して、
日本も含め、西側のメディアや市民は、「何を訳の分からない話を…」って感じですけど、
向こう側の立場に立って見れば、これはこれで一理無くも無いんですよね、実際の所。
2014年のウクライナ騒乱の際、選挙で誕生したヤヌコーヴィチ政権を、暴力的なデモで倒し、
そこに過激な民族主義勢力(いわゆる広義のネオナチ)が加わっていたのは事実であり、
臨時政権に参加した彼らが、ロシア系の権利を剥奪したのも事実ですので。
また、現在のゼレンスキー政権にしても、停戦和平に向けたミンスク合意がある中で、
親ロシア派に対する無人機攻撃を行い、そこが今回の戦争に至る分岐点の1つでしたから、
もちろん、戦争を始めたプーチンに対する非難も、徹底抗戦するゼレンスキーに対する賞賛も、
現在だけ見れば妥当な評価なのは確かでしょうけど、現在だけが全てでは無いと・・・・
言うなれば、支持率低下に悩む韓国の大統領が、反日カードを切るが如く、
ゼレンスキーは反ロシア・カードを切り、政治経験が乏しい故に行き過ぎてしまった感があり、
プーチンの堪忍袋の緒が切れて、それ以上の過剰な行動に至った側面は否定できないかと。

あと、今回の戦争報道において、親ロシア派支配地域の住民が、
ミサイル攻撃によって死傷したニュースが報じられてましたけど、
あたかも、これもロシア軍の攻撃による被害者のように報じられているのは、正直どうなのかな?と。
いや勿論、広い意味では、ロシア軍が始めた戦争による被害者なのかも知れませんが、
普通に考えれば、親ロシア派の支配地域をミサイル攻撃するのは、
ロシア軍の側よりも、ウクライナ軍の側である必然性が高い訳で、
戦争である以上、ウクライナ軍の攻撃で死傷する一般市民だって出ていても当然なものの、
やはりプロパガンダ効果を考えれば、自分たちは「絶対正義」でなくてはならないんでしょうね。
メディア側だけでなく、視聴者側のニーズも考慮して、偏った報道になってる事を思うと、
これって、報道統制が行われる東側諸国とは別の問題が、西側諸国にもある気がします。
ロシア側の民意にしても、恐らくは少数派である反戦意見を、
西側の意向に沿うからと、実態以上に膨らませて報じてる印象を受けますし、
防衛意識が過剰なロシアの国民性を踏まえると、彼らが危機感を抱く展開となれば、
主戦論が一気に燃え上がる可能性は、充分に有り得ますからねえ。

また、これは今回の件だけではなく、例えばアラブの春の時もそうでしたが、
バーレーンの反政府デモを、サウジアラビア軍が武力鎮圧したり、
選挙で誕生したエジプトの新政権を、軍事クーデターで転覆させたりとか、
西側諸国(主にアメリカ)にとって都合の悪いニュースは、
政府だけでなく、大手マスコミまで、その意向に右習えでしたからねえ・・・・
いや勿論、ベトナム戦争での政治的教訓とかあるのは解りますが、
「報道の自由」を掲げているものの、「偏った報道」が強いられる(好まれる)のって、
報道の自由が無い以上に、実は社会的に深刻な状況かも知れませんよね。
言うなれば、情報としての正しさよりも、自分たちが正しいと思い込める情報の方が、
報道内容として求められる社会って感じでしょうか?
今回の戦争で、最も悪いのは、言わずもがなでプーチンですけども、
そこで勧善懲悪のストーリーを築き上げて浸るのは、決して良い傾向とは思えないんですよね。

>  ちなみにアメリカの情報機関の分析では、ロシア軍が、ウクライナに大規模に侵攻した場合、
> ウクライナの首都キエフは2日以内に陥落し、最大で5万人の市民が死傷するという事前の分析が出ていますが、
> さて、ついに始まった侵攻、どういう情勢になるのでしょうね。
> ロシア軍がどこまで進撃するか次第ですが。
>
> ロシア ウクライナ大規模侵攻なら首都2日で陥落か 米機関分析 NHK
> https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220207/k10013470621000.html

「首都キエフは開戦から2〜3日で陥落」なんて予測が出されたからこそ、
そこまでスムーズに侵攻は進んでおらず、停戦交渉まで始まった事に対して、
ロシア軍の苦戦や、ウクライナ軍の善戦を、過大評価する論調が目立ちつつある現状ですが、
客観的に見た場合、もちろんロシア軍にとっては、理想的な展開では無いものの、
想定外の展開かと言えば、恐らくはそこまでは行かないでしょうし、
(イラク戦争時のアメリカ軍も、首都バグダッドの陥落まで3週間を要してますので)
両国の戦力差や、自ら戦端を開いた以上は簡単に引けないロシア側の事情を考慮すると、
言われるほど楽観的な見立ては、少なくとも私には出来ませんけどねえ・・・・

それに、戦争が長引けば長引くほど、両国の兵士は勿論、一般市民の被害も増えて行くでしょうし、
チェチェン紛争もそうでしたが、本当にロシア軍を撤退に追い込むなら、
恐らくは数万人規模の戦死者を、ロシア軍の兵士に強いねばらなず、
その為には、その数倍のウクライナ国民の犠牲が必要となるでしょうから、
う〜ん、冷静に現実を考えた場合、安易に「ウクライナ頑張れ!」とも言い難い状況かと・・・・
一億総玉砕とかに走りがちな日本人には、苦手な思考法ではありますが、
「上手な負け方/引き分け方」というのは、生き残る上で、本当に重要だと思います。
(この辺りの思考は、チェスと将棋のゲーム性の違いにも、少し表れているかも?)

ただ一方で、開戦前に想像してた以上には、ウクライナ軍の士気が高いのも事実。
8年前のウクライナ騒乱の際には、デモ隊は軍や警察に対して石を投げてましたし、
そうした事情もあってか、クリミアが独立宣言を行い、ロシアに編入されると、
その時、クリミアに駐留していたウクライナ海軍の総司令官ベレゾフスキーを始め、
半数近くのウクライナ軍兵士が、ロシア軍に転籍&帰化してしまいましたからねえ・・・・
(その後、ベレゾフスキーはロシア黒海艦隊の副司令官に就任)
戦国時代じゃあるまいし、現代の日本人の感覚からすると想像しにくいですが、
でもまあ、以前は同じソ連軍の軍人同士だった事を考えると、そこまで変でも無いのかな?
逆に、東西ドイツが統一された際にも、東ドイツの軍人は普通に西ドイツ軍へと移行しましたし。

ですから、海軍主体と陸軍主体の違いとか、クリミア限定とウクライナ全土の違いとか、
いろいろ違いはあるので、今回は8年前よりは抗戦の度合いが高いにしても、
あの寝返り事件を踏まえると、どこまで戦意があるかは正直読めませんでしたし、
ロシア側としても、当時と同じ様なら、トントン拍子に侵攻が進むと見ていた気がします。
そういう意味では、ここまでの粘りを見ていると、想定の範囲外とまでは行きませんが、
当初の予想以上には、戦意が高いなというのが、正直な所ですし、
反対に、兄弟国への侵攻だからこそ、ロシア軍の方が予想以上に戦意が低いかも?
少なくとも現時点では、出来るだけ市民は傷付けないよう、慎重に事を進めてる印象。
とは言え、戦局が泥沼化&長期化し、市街戦やゲリラ戦とでもなれば、
ロシア軍の側も、そう悠長には構えていられなくなるかも知れませんが・・・・

あと、今年で70歳を迎えるプーチンの年齢を考えると、
この8年という時間は、わずかな時の経過かも知れませんが、
実際に戦場に立つ兵士たちの年齢を考えると、
8年前は、20代後半までは、ソ連時代を覚えている世代だったのに対して、
今では、30歳以下の若者は、独立後のウクライナしか知らない世代であり、
わずか8年でも、世代的に「記憶か?歴史か?」を分ける、大きな8年だったかも?
もちろん、祖国防衛という意識も大きいのでしょうが、この要素は見逃せない気がします。

また、一般国民の意識的にも、例えばウクライナ国民の民族構成って、
民族がウクライナ系で、母語もウクライナ語というのは、全体の4割程度であり、
民族がロシア系で、母語もロシア語なのが2割、
民族がウクライナ系で、母語がロシア語なのが2割、
民族がウクライナ系で、母語がバイリンガルなのが2割となっており、
西側諸国で思われてる以上に、ロシアに対するシンパシーは高いと思うんです。
と言いますか、EUと強く結び付いているのは、一番上の4割を占める層だという事情もあり、
最大勢力だけど、過半数は占めておらず、国内を不安定化させる要因にもなってる面も・・・・

その一方で、ロシア側も勘違いしがちなのは、
ロシアへのシンパシーが高いからと言って、必ずしもロシア国民になりたい訳では無く、
もう独立から30年以上が経過しているので、ロシア系のウクライナ国民も、
民族よりも国家の方への帰属意識が高くなっており、
同じソ連国民だった時代を知らない若い世代には、尚更であるという事ですね。
8年前、ドネツクやルガンスクの支配地域が州の半分に止まり、ハリコフでは瓦解したのも、
ウクライナ軍による武力鎮圧があった事情もありますが、決してそれだけでなく、
ロシア系のウクライナ国民も、そこまでロシアの統治を望まなかった事情があったはずで、
あれから更に8年が経ってますから、その傾向は当時よりも強まっているでしょうね。

と言いますか、本音を言えば、ロシア(プーチン)側にしても、
ウクライナ国民の半数以上はロシア語話者なのですから、
ウクライナを分裂したり、自国に編入したりするよりも、
そのままロシア寄りの国家として存続した方が、都合が良かったのでしょうけど、
こうして戦争にまで至った以上、反ロシア感情は高まり、もう後戻りは出来ないはず・・・・
そうなると、一体どうやって決着するのか? はたまた、未決着のまま最悪の泥沼化か?

先週、ロシアが独立を承認したドネツク&ルガンスクの2州は、
ハリコフなどの その他6州や、隣国モルドバの沿ドニエストル&ガガウズの2地域も含めて、
「ノヴォ・ロシア人民共和国連邦(新ロシア)」を自称しているので、
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/d/d3/Federal_States_of_New_Russia_in_Ukraine_%28Envisaged%29.PNG
ロシア系住民やロシア語話者の比率が高い、これらのウクライナ東部&南部を、
ロシア側としては、最低限でも、ウクライナからの切り離しを目指すかも知れませんね。

> それにしても今回の危機は無茶苦茶でしたよ。
> ロシアの言いがかりもそうですが、アメリカの場当たり的対応もね。

根本的な話をすれば、そもそも2014年のウクライナ騒乱の時点で、
アメリカ側が「革命」を煽った事自体が、当時から「危険な火遊び」と映りましたし、
もっと言うと、「そんな事をして本当にアメリカの国益に適うの?」と激しく疑問でした。

まあ実際問題、日本の地検特捜部とかもそうですけど、
組織というモノが存在すると、タダ飯喰らいと批判されぬよう、何らかの仕事を作らねば為らず、
ソチ五輪を開催中で、手を出しにくいロシアの隙を突く形で、
CIAがウクライナの切り崩しに動いたのは、組織の論理としては理解できるものの、
そこは大局的な観点から、大統領(当時はオバマ政権)がストップを掛けるべきでしょうし、
これも何かの因果か、当時の副大統領が、今や大統領として対応に追われる姿を見ると、
やはり、あの時点で手を止めておくべきだったと、改めて感じましたね。
と言いますか、こうした8年後の将来的な事まで想定しろという話以上に、
当時でさえ、もしもヤヌコーヴィチ大統領が国外逃亡せず、徹底抗戦を選んでいたら、
ウクライナは恐らく内戦に突入してたはずで、一般市民の死者は今回の比じゃなかったでしょうから、
今回、ガソリンを撒いたのはプーチンにしても、火を点けたアメリカも責任があると、私は思ってます。

>  アメリカはアフガニスタンでの失態をごまかすためか。
> 経済制裁だとかNATO加盟国に部隊を展開させたり、効果が不透明な事ばかりしてました。
> そもそも、ウクライナの防衛義務がないのにアメリカは動きすぎです。

いや、その逆でしょうね。
そもそも、危険な火遊びなどするから・・・という批判はさておき、
事ここに至っては、アメリカの動きが中途半端だったからこそ、
ロシアの行動が、ここまで進んでしまった訳で、
どっち付かずフラフラするくらいなら、もっと本気で動くべきだったかと?
少なくとも、「アフガンでの失態を誤魔化す為」なんて行動原理であれば、
今よりも明確な意思表示をして、国内向けにアピールしてたでしょうし、
却って不安なのは、これから中間選挙に向けて、弱腰批判の声が高まるようだと、
中途半端から勇み足へと極端に変貌して、自体を更に悪化させる危険性がある事でしょうか?
共和党政権ではなく、民主党政権だからこそ、その危険性は より高そうなので・・・・

ただ、その一方で、意地悪な捉え方をするならば、
アメリカ人の血を流す事なく、旧ソ連の国家同士が潰し合いを行ってくれて、
最近は独自路線が目立ったEU諸国も、アメリカの重要性を再認識させられたとなれば、
アメリカ的に、戦争勃発という展開を描いた訳でも、願った訳でも無いにせよ、
結果として、中期的にはプラスの効果を得たかも知れませんけどね。
(長期的に見れば、やはりマイナスのような気もしますが)
それこそ例えば、イラクのクェート侵攻によって始まった湾岸戦争は、
アメリカ側の不用意な対応が招いた悪夢だったものの、
これによりアメリカは、中東に橋頭堡を築くキッカケにもなったのと似てるかも?
とは言え、湾岸戦争の折りは、ブッシュ父は再選を逃してますし、
バイデン政権にとってプラスか?となれば、恐らく そうはならないでしょうね。
逆に言うと、だからこそ、名誉挽回に空回る行動に出た時が、本当に怖いと・・・・

> 本気でやるなら大西洋・太平洋で同時に大規模な空母部隊を展開させ、
> ムルマンスク・ウラジオストックに圧力をかけるとかやり方は多々あります。
> 今回はアリバイ工作をしていたようにしか見えません。
> アフガニスタンでもそうですしウクライナもそうですがランドパワーのテリトリーでシーパワーが何やっても効果が・・・・・
> 今回の危機もリムランドにおけるランドパワーとシーパワーの間に起こる紛争の一つでしかないでしょうがね。

繰り返しになるので、もうこれ以上は言いませんが、
実際の戦争と、TVゲームの戦争は、全くの別物です。
政治の延長として、何らかの目的を果たす手段として戦争を行うのであり、
ゲーム的な勝利を目指して、戦争を行うなどという事は、実際にはありません。
現実には、リセットボタンなど無いのですから。

それと、これは別に聖職者さんだけの話でなく、
地政学にせよ、優生学にせよ、こうやって都合良く利用されがちだから、
「悪魔の学問」として、警戒されてきたんでしょうね。
地政学という単語が普及した現在の方が、それを用いた稚拙な論説が増えた感じがします。

>  これではこの後発生するだろう人民解放軍の台湾解放戦の時に東アジアは地獄を見ることになりそうです。
> ウクライナの次は台湾ですからね。

まあ、今回の1件から、台湾有事を危惧する部分は、私も正直ありますけど、
この一大事に託け、日頃の嫌韓反中を正当化&過剰化するような、
昨今の論調の数々には、辟易している所も正直ありますし、
逆に言うと、双方にこうしたタイプの人間が居るからこそ、争い事が絶えない実状もあると。
言うなれば、「イジメを許すな!」と連呼しつつ、無自覚にイジメを繰り返すタイプで、
今回の件でも、非常に暴力的に「反戦」を唱える人々は、
状況が変わった場合、今度は率先して戦争を煽るんだろうなぁ・・・と感じます。

でもまあ、そうした日本の国内事情や、西側諸国の事情は別として、
このウクライナ戦争が、一体どういった決着を見るかにも依りますけど、
ロシアにせよ、中国にせよ、戦後に何らかの変化というか、反応みたいなモノは、
どんな形であれ確実に現れるでしょうし、隣国である日本も多分無縁で居られないでしょうね。
それは日本や世界にとって、果たして、吉と出るのか? 凶と出るのか?
戦争という現状が現状なので、悪い方向の想像ばかりが唱えられがちですが、
必ずしも、そうなると決まった訳でも無いとは思うんですよ。

例えば、プーチン失脚後のロシアが、
ソヴィエト連邦時代の「世界の超大国」路線から、
ロシア帝国時代の「欧州への大国」路線に回帰して、
EU&NATO加盟へと舵を切るシナリオだって、充分に有り得ると思いますし、
そうなったら、そうなったで、欧米間のパワー・バランスも、また変化するというか、
そもそも、欧州内でのパワー・バランス自体が、いろいろと変化しそう。
(展開によっては、北方領土が棚ボタに返還される可能性だって・笑)
同様に、台湾有事にしくじった中国が、民主化の方向に進む可能性だってあるかも?

>  それに今回の危機はNATOの東方拡大が原因ですからね。
> NATOは冷戦が終わりドイツが統一された時に解体されるべきだったはず。
> アメリカは新時代に備えた同盟に切り替えるべきだったし
> 欧州は欧州でどういう安全保障にするかきちんと決めるべきでした。

まあ、冷戦が終結して以降、一部からNATO不要論が挙がったのは事実ですし、
冷戦終結から時が経つほど、その論調は増していったのも確かでしょうけど、
皮肉な事に、今回の一件があったからこそ、それが吹き飛んだ感じはあるかな?
孤立主義に回帰する論調もあるアメリカはまだしも、少なくともEU諸国の方では、
この状況で、NATO不要論など唱えられる現状じゃ無くなってますからねえ・・・・

後はまあ、現実的に言って、西側陣営は冷戦の勝者である以上、
敗者側の陣営解体に付き合って、勝者まで陣営解体する必然性はありませんし、
もっと言えば、勝負に敗れた時点で、敗れた側はその時点で終了でも、
勝った側は、そこから更に、勝利体制の維持や拡大という新たな命題が生まれる訳で、
冷戦に勝利する為に、自由主義&資本主義を掲げたのではなく、
自由主義&資本主義を守る為に、冷戦を戦ったのだと考えれば、
別に冷戦が終結したからと言って、陣営の解体は別に不要であるとも言えます。

また、世間一般的なイメージだと、アメリカが傍若無人に振る舞ってる感じがするでしょうけど、
ことNATOに関しては、冷戦後の「欧州新秩序」を構築する為に、
却ってアメリカの方が、EU諸国側の意向に振り回されてる面も強く、
実際、冷戦後にNATOが介入した紛争って、9・11直後のアフガニスタンを除けば、
数々のユーゴ紛争を始め、そのほとんどが欧州関連の問題ですからねえ・・・・
そう考えると、付き合わされる側なのに、主力まで担わされるアメリカ的には、
トランプのように、NATO不要論を唱える声が挙がるのも理解できますし、
逆に言うと、アメリカを利用できる内は、EU的にはそれで良かったのでは?
もし仮に、アメリカのNATO離脱という状況にでもなれば、その時はEU軍創設でしょうけど。

> NATOは、北大西洋条約機構という名前ですから、
> そもそも北大西洋に面していない国の加盟も私個人的に昔から疑問でした。
> かの孔子もおしゃっていましたが「名を正す」ことが必要です。

それは、内陸国は加盟するな!という事?
例えばルクセンブルクは、北大西洋条約の前身となる「ブリュッセル条約」からの加盟国ですが、
内陸国で北大西洋に面してないから、北大西洋条約からは除外すべきだと!?
更に言うと、北海も、バルト海も、地中海も、黒海も、全て北大西洋の一部なのですから、
旧東欧諸国であるポーランド・ブルガリア・ルーマニアどころか、
旧ソ連のバルト3国、そしてウクライナやロシアでさえ、北大西洋に面した国ですよ(笑)。

そもそも、ここで言う「北大西洋」とは、「欧米」くらいの意味に過ぎませんし、
東側のワルシャワ条約同様、締結地にちなんで「ワシントン条約」の別名でも呼ばれます。
ただワシントン条約ですと、戦前の海軍軍縮や、野生動物の保護など、他にも様々な条約がある為、
そことの混同を避けるべく、地理的な名称を付ける事自体はおかしくなく、
もっと言うと、一般的な呼称って通称の場合が多く、
実際の条約や法律などの名前って、抽象的で、やたらと長いのが普通ですからねえ。

例えば、前出のワルシャワ条約の正式名称は、これ↓ですけども、
「アルバニア人民共和国、ブルガリア人民共和国、ハンガリー人民共和国、ドイツ民主共和国、ポーランド人民共和国、
 ルーマニア人民共和国、ソヴィエト社会主義共和国連邦、チェコスロバキア共和国間の友好、協力及び相互援助条約」
別に聖職者さんも、「名を正す」と言って、こちらの名称は用いはしないでしょ?(笑)
ちなみに北大西洋条約の場合、珍しく、こうした長ったらしい正式名が付されていないのですが、
同条約の前身となるブリュッセル条約の正式名称が、これ↓でしたから、
「経済的、社会的及び文化的協力並びに集団的自衛のための条約」
ある意味では、これが実質的な正式名称なのかも?
だとすれば、ここで重要なのは、地理的概念よりも自由主義&資本主義の方なのでしょうね。

また、仮に「名と実」にギャップが生じたのだとすれば、
実の方に合わせて、名の方を変えるのが一般的であり、
そこを、名に合わせて、実の方を変えろというのでは、本末転倒かと?
まずは実があり、それを表すモノとして名があるのですから。
とは言え、一般論はそれとして、聖職者さん自身の思考パターン的に、
名前の方に引っ張られる傾向がある事も、私は重々承知していますけどね。

>  それを物語っていたのは、
> この年明けに米中ロ英仏の核保有国の国際連合安全保障理事会常任理事国五か国が出した
> 「核戦争に勝者はなく、決して戦ってはならない」という共同声明です。
> これを聞いた時、世界は完全に狂ったと感じました。
> 基本的に当たり前の正論を言う奴らは怪しいですし詐欺師なわけですが
> (というのも人が他人をだますときの常套手段・基本的手段は正論を言う事だから。)。

この考え方は、完全に「論理の飛躍」ですね。
人を騙す手法として、まずは正論を用いる事は、実際にあります。
だからと言って、人を騙す手法は、その1つのパターンしか無い訳ではないので、
別に正論を用いなくても、人を騙す事は可能ですし、
それに、そもそも論として、正論を述べる人が全て詐欺師ではありません!!
言うなれば、これって三段論法のようなモノですし、
それこそ、これ自体が詐欺師の常套手法の1つですよ(苦笑)。

> だって、この共同声明、反論として
> 「だったら、何故、貴国らは核兵器を保有し勝者なき核戦争の準備をしている?」といえば終了でしょう?
> 国際連合安全保障理事会常任理事国として世界の安全のすべての責任を負うべき五か国がこのレベルですよ。
> もう、おいおいといいたいです。

と、上では少し厳しめに返信しましたけど、聖職者さんが言いたい主旨は解りますし、
「核保有国が言うな!」という件に関しては、同意見な人も多いと思いますよ。
とは言え、人類は既に核兵器の知見を得てしまった以上、それを得る前には戻れるはずもなく、
そして何より、「保有」と「使用」は決してイコールではありません。
だからこそ、核保有国の側にしたって、実際に核攻撃をするのは躊躇われますし、
逆に、核攻撃を受けるなど以ての外となります。
これはこれで、至って当然の話ですし、
だからこそ、あまりに当たり前の事であっても、敢えて念押しした共同声明なんです。

逆に言えば、そんな「正論」が必要になるくらい、現在は切羽詰まった世界情勢なんですよ!!
こうして現実に、ロシアはウクライナへの侵攻を始めてしまいましたし、
昨年は昨年で、大統領選に敗れたトランプの暴走を、中国側が本気で危惧して、
偶発的に米中戦争が勃発してしまう危険性まであった訳ですからねえ・・・・
まあ、この共同声明が、一体どれくらい効果があるかは微妙ですけど、
核戦争の勃発は、核保有国の指導者が意図的に起こすよりも、
疑心暗鬼に陥って、意図せず起こってしまう可能性の方が、ずっと高いと思われるので、
そうした事態にならないよう、少しでも心を落ち着けるよう、馬鹿らしくても正論が必要なんです。

> とグタグダと書きましたが、徳翁導誉様の方が国際情勢に詳しいのでこれ以上書くのもあれですから、
まあ、この辺りの話に関しては、私などよりも、
恐らくはミカエルさんの方が、ずっと詳しいと思いますけどね。
2014年の「ウクライナ騒乱」の際も、いろいろと興味深い話↓を伺えましたし、
http://tokuou.s500.xrea.com/cgi/kjbn/kjbn.cgi?tree=s18731#18731
それこそ今回の件も、いろいろと話を伺ってみたい所。

ちなみに、8年前のスレッド内では、
ウクライナ語読みで「リヴィウ」よりも、ロシア語読みで「リヴォフ」の方が、
個人的に しっくりくると言ってたものの、今ではリヴィウ呼びになってますね(笑)。
まあ、ウクライナ語話者が多い事を考えれば、そちらの方が現地語読みに近そうですし、
メディア露出の増加もあって、意識的にではなく、いつの間にか自然と変化した感じ。
で、そう考えると、ウクライナ第2の都市である「ハリコフ」は、
未だにロシア語読みですし、メディアもその呼称で報道してますけど、
これって その内、ウクライナ語読みで「ハルキウ」に変わるのかなぁ?
こちらはロシア語話者が多い事を考えると、ハリコフの方が現地語読みに近そうですが、
この戦争を契機に、ウクライナ民族主義の台頭が、更に進む可能性はありそうなので・・・・

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