| > いや、あの「法案否決」のインパクトは大きかったでしょ!?
言葉足らずというか、表現が不適切だったかもしれません。
私が言いたかった「それほどネガティブなメッセージはなかった」の意味は、当初案を通過させるか否かの比較です。
市場が好感を示したのが公的資金を金融機関の資本増強に用いると言明してからのことであり、それがとりあえず市場が求めたものであったということです
だからこそ、先の投稿で『当初案自体が市場が好感を持って受け入れる内容ではなく、通過させた方が却って市場の失望を招いた可能性もある。』とコメントしたのです。
> 客観的に見れば、政府による巨額な公的資金の投入は避けられない訳で、
> その為の法案が出されたのに、それが否決されたのですから・・・・
市場が求めた公的資金の投入は不良資産買取だけでなく金融機関の資本増強までを求めており、
法案ではそれが明確ではないようです。
> > (当初案自体が市場が好感を持って受け入れる内容ではなく、通過させた方が却って市場の失望を招いた可能性もある)。
> > 下院の否決動機は有権者を意識してのものであり、通過させる為に必要な有権者への説明には、「経営者責任」と「資金投入プロセスの明確化」が必要であった。
> う〜ん、それはどうでしょう?
> 確かに、アメリカにはアメリカの国内事情があるのは解ります。
> しかし現在の経済というのは、世界規模でリンクしており、
> 市場の投資家にしても、その多くは外国人です。
> そうした多くの外国人投資家から見れば、アメリカ国内の有権者対策はあまり大きな意味を持ちません。
もちろん外国人のみならず投資家から見ればそうでしょう。
私が指摘したのは法案通過に必要な点についてです。
経済の国際的一体化具合と政治の国際的一体化具合のずれですね。
> ですので、当初案でも、修正案でも、市場にすればどちらでも良かったと思いますよ。
> とにかく、法案を早く通してくれさえすれば。
今回の一件だけを見れば、私も当初案を通してくれていた方が良かったような気がします。
私が指摘しているのは、あくまでも『「先を見ていない」とまで言明できるのか?』ということです。
当初案を通した後の各国政府の対応が同じだとすれば、
当初案を否決しなければ3日早まっているわけですから、それだけ展開が早いわけですし・・・。
しかし、米政府の対応がここまで遅れたこともあわせて考えれば、
「3日の遅れによる経済的損失」と「米国政治の規律」を比較考慮したら否決というプロセスがプラスなのかマイナスのかは要検討だと私は思います。
> 前回も書いたように、第一段階では「早さと総額」が基本になってくるでしょうし、
> 75兆円という総額を示した以上、あとは早さです。
> 否決の4日後に可決したのも、その「早さ」を求めた現れかと。
> それと、経済対策と有権者対策とは別ですしね。
私は速さを否定しているわけでないのはおわかりいただけてますよね?
今回必要な「速さ」には、金額と金融機関をつぶさないというメッセージ(資本注入)までが含まれていたというのが私の理解であり、
今だから言えることですが、市場の反応もそうであったのではないでしょうか?
> 大手9社への公的資金注入も、あの法案でやってますし。
> とは言え、その辺の事にも流れ(済し崩し?)というモノが必要で、
> 法案提出の時点で、今と同内容の事を言っていたら、きっと通らなかったでしょうね。
私もそう思います。
いずれにせよ、法案を通した上で、法案で明確でない部分を政府(大統領&長官)声明で補完する。
ここまでをどれだけ早く出来るかが求められていたのでしょう。
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