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[11978] 新作世界史フラッシュ完成返信 削除
2009/7/25 (土) 18:31:45 R・グループ

どもですー!

やっとこさ、次のシリーズを開始しました!
フィンランド戦記第一章「雪中の奇跡」
http://www.nicovideo.jp/watch/nm7739734

すでに冬戦争は世界史フラッシュを作られている方がいるのですが
継続戦争でどうしてもやりたい構成があり、冬戦争とセットで作ることにしました。

全四話予定です。

あと、今回は楽曲の都合ですべてニコニコ動画でのアップになります。
手間はかかるのですが、ご了承ください〜

というわけで、皆様、新しい長編(ローマの鍵に比べれば少ないですけど)
シリーズをよろしくお願いします。


[11983] Re:新作世界史フラッシュ完成返信 削除
2009/7/26 (日) 19:54:03 徳翁導誉

> やっとこさ、次のシリーズを開始しました!
> フィンランド戦記第一章「雪中の奇跡」
> http://www.nicovideo.jp/watch/nm7739734

おお、久方ぶりの新作到来ですねえ!!
今度は動画導入にも挑戦されたんですね。
最初の方で、少し文字の流れが速いようにも感じましたが、
全体的には、凄く良くできていると思います。
それにしても、「シェイプ」機能で戦線をうまく表現してますねえ。
この機能のこうした使い方は、考えた事がありませんでしたよ。

また、ロシア兵とウクライナ兵のアレは、
ニコ向けに敢えてと言う事でしょうか?(笑)
あの作品は私も嫌いではないですし、出てきた時はクスリとしましたが、
ただちょっと、浮いてしまっている面もあったかと・・・・


P.S.
どうでも良い話題なのですが、
R・グループさんは、NHKの「名将の采配」とか見てます?


[11985] Re2:新作世界史フラッシュ完成返信 削除
2009/7/26 (日) 20:16:16 R・グループ

▼ 徳翁導誉さん
> おお、久方ぶりの新作到来ですねえ!!
> 今度は動画導入にも挑戦されたんですね。
> 最初の方で、少し文字の流れが速いようにも感じましたが、
> 全体的には、凄く良くできていると思います。


どうもありがとうございます〜
いつものように曲に合わせているため文字のスピードは早いんですが、
ニコ動はシークあるからいっか、と開き直っています。

> それにしても、「シェイプ」機能で戦線をうまく表現してますねえ。
> この機能のこうした使い方は、考えた事がありませんでしたよ。


今回初めて、シェイプを使いましたw
……つまりこういう使い方しかできないort
動画の投入も初めて挑戦しましたw
ソ連とナチスはプロパガンダ映像が多いし、写真より分かりやすいのでは?
と思った次第です。
というか、今回は非常に絵が多いです。今までより段違いだと思います。
容量もデカイort

> また、ロシア兵とウクライナ兵のアレは、
> ニコ向けに敢えてと言う事でしょうか?(笑)
> あの作品は私も嫌いではないですし、出てきた時はクスリとしましたが、
> ただちょっと、浮いてしまっている面もあったかと・・・・


一般兵の抽象的な表記はかなり難しいかと思います。
特に今回は人物はほぼすべて写真ですので、一般的な人という写真を選定するのは難しいです。
たとえば、ロシア兵だと、クマとかを使っているブログとか、やる夫スレとかありますよね。

私もクマを考えたのですが、よく考えてみると
今回登場した彼らはもともとが国を抽象化した存在ですので、
ニコ動という土壌を考えても、理解を得られやすいかなと思った次第です。

それに、さらに突き詰めれば、実は時代設定も合致している。
という点も彼らを採用する決め手になりました。
「ソ連が"可愛くないから"いなくて、ロシアがいる」という点もポイントです。
フィンランドは、ソ連兵ではなく、ロシア兵と呼んでいましたし。
ですので、採用する抽象的な兵士はロシアでなくてはならないわけです。
 
> P.S.
> どうでも良い話題なのですが、
> R・グループさんは、NHKの「名将の采配」とか見てます?


最近テレビはほとんど見ていません……
でも、勧められれば是非とも見てみたいですね。


[12007] Re3:新作世界史フラッシュ完成返信 削除
2009/7/29 (水) 19:55:13 徳翁導誉

> > 最初の方で、少し文字の流れが速いようにも感じましたが、
> いつものように曲に合わせているため文字のスピードは早いんですが、
> ニコ動はシークあるからいっか、と開き直っています。

ニコ限定と言う事で、その辺を割り切ったのかな?と思いましたが、
やはりそうした面もあるんですね(笑)。
一時停止が出来るというのは、文章をやませる上でも利点ですから。


> というか、今回は非常に絵が多いです。今までより段違いだと思います。
> 容量もデカイort

絵もそうですが、動画の容量は並ではないのでは?
ニコ限定にしているのも、楽曲の関連だと知る以前は、
「ひょっとして容量の問題?」と思ったくらいですし。


> > また、ロシア兵とウクライナ兵のアレは、
> > ニコ向けに敢えてと言う事でしょうか?(笑)
> > あの作品は私も嫌いではないですし、出てきた時はクスリとしましたが、
> > ただちょっと、浮いてしまっている面もあったかと・・・・

> 一般兵の抽象的な表記はかなり難しいかと思います。
> 特に今回は人物はほぼすべて写真ですので、一般的な人という写真を選定するのは難しいです。

でも、一般兵士たちの写真とかも残ってませんか?
その辺から適当に切り取る事もできると思いますし、
そこからシルエット描写を作ることも出来ると思います。
って、まあこの辺は、制作上の個人的な好みの問題ですけどね。


> > どうでも良い話題なのですが、
> > R・グループさんは、NHKの「名将の采配」とか見てます?

> 最近テレビはほとんど見ていません……
> でも、勧められれば是非とも見てみたいですね。

残念ながら、昨日が最終回でした・・・・
NHKの平日深夜0時台は、2ヶ月限定番組の低予算実験枠なんですけど、
6〜7月期の火曜日が、この「名将の采配」という番組でした。
学者・監督・棋士・タレントなど、予備知識のない人がゲストとして呼ばれ、
安上がりなジオラマで再現された戦場で、実際に駒を動かしながら、
「その名将がどのような采配を行ったのか」を予想するという番組でして、
安っぽい作りながら、そこそこ地味に面白い番組でしたよ。
ちなみにラインナップは、以下の通りでした。

実験回 井ケイ口の戦い(韓信)
第1回 カンネーの戦い(ハンニバル)
第2回 厳島の戦い(毛利元就)
第3回 サラミスの海戦(テミストクレス)
第4回 ガウガメラの戦い(アレクサンドロス)
第5回 上田城の戦い(真田昌幸)
第6回 アウステルリッツの戦い(ナポレオン)
第7回 城濮の戦い(重耳)

また、4〜5月期の火曜にやってた「タイムスクープハンター」も、
タイムワープを用いた密着ドキュメンタリー風の演出で、
飛脚・忍者・医僧・落ち武者・闘茶などと言った題材をドラマ再現してました。
こちらの番組も、なかなかに面白かったですよ。
個人的には、この調子で火曜枠が「歴史枠」になって欲しいなあと(笑)。
ちなみにこちらは結構人気があった為に、以前にも一挙再放送があったので、
名将の采配の再放送や、タイムスクープハンターの再々放送などが、
ひょっとしたら、お盆明けにでもあるかも?(お盆前は戦争モノで埋まりますので)
また、番組が好評なようなら、続編もある枠なんだそうです。


[12008] Re4:新作世界史フラッシュ完成返信 削除
2009/7/29 (水) 20:29:41 R・グループ

▼ 徳翁導誉さん
> > というか、今回は非常に絵が多いです。今までより段違いだと思います。
> > 容量もデカイort

> 絵もそうですが、動画の容量は並ではないのでは?
> ニコ限定にしているのも、楽曲の関連だと知る以前は、
> 「ひょっとして容量の問題?」と思ったくらいですし。


10Mギリギリでかつ楽曲の質を若干落とす必要がありました。
まぁ、聞いてみて許容範囲だったので動画を削りませんでしたが……
 
> > > また、ロシア兵とウクライナ兵のアレは、
> > > ニコ向けに敢えてと言う事でしょうか?(笑)
> > > あの作品は私も嫌いではないですし、出てきた時はクスリとしましたが、
> > > ただちょっと、浮いてしまっている面もあったかと・・・・

> > 一般兵の抽象的な表記はかなり難しいかと思います。
> > 特に今回は人物はほぼすべて写真ですので、一般的な人という写真を選定するのは難しいです。

> でも、一般兵士たちの写真とかも残ってませんか?
> その辺から適当に切り取る事もできると思いますし、
> そこからシルエット描写を作ることも出来ると思います。
> って、まあこの辺は、制作上の個人的な好みの問題ですけどね。


シルエットはニコニコ向きではないという判断です。
ニコニコではシルエットを使用している解説動画はほぼまったくなく、アイコンが多いのです。
ですのでローマの鍵もニコニコにアップする際はすべてなにかしらの絵をつけています。

一般兵をぼかす手も考えましたし、実は最初はそうだったんですが
ロシア、ウクライナの単語で検索すると彼らが出てきたので、これ使えるじゃん。
というそういう理由ですw


> > > どうでも良い話題なのですが、
> > > R・グループさんは、NHKの「名将の采配」とか見てます?

> > 最近テレビはほとんど見ていません……
> > でも、勧められれば是非とも見てみたいですね。

> 残念ながら、昨日が最終回でした・・・・
> NHKの平日深夜0時台は、2ヶ月限定番組の低予算実験枠なんですけど、
> 6〜7月期の火曜日が、この「名将の采配」という番組でした。
> 学者・監督・棋士・タレントなど、予備知識のない人がゲストとして呼ばれ、
> 安上がりなジオラマで再現された戦場で、実際に駒を動かしながら、
> 「その名将がどのような采配を行ったのか」を予想するという番組でして、
> 安っぽい作りながら、そこそこ地味に面白い番組でしたよ。
> ちなみにラインナップは、以下の通りでした。
>
> 実験回 井ケイ口の戦い(韓信)
> 第1回 カンネーの戦い(ハンニバル)
> 第2回 厳島の戦い(毛利元就)
> 第3回 サラミスの海戦(テミストクレス)
> 第4回 ガウガメラの戦い(アレクサンドロス)
> 第5回 上田城の戦い(真田昌幸)
> 第6回 アウステルリッツの戦い(ナポレオン)
> 第7回 城濮の戦い(重耳)
>
> また、4〜5月期の火曜にやってた「タイムスクープハンター」も、
> タイムワープを用いた密着ドキュメンタリー風の演出で、
> 飛脚・忍者・医僧・落ち武者・闘茶などと言った題材をドラマ再現してました。
> こちらの番組も、なかなかに面白かったですよ。
> 個人的には、この調子で火曜枠が「歴史枠」になって欲しいなあと(笑)。
> ちなみにこちらは結構人気があった為に、以前にも一挙再放送があったので、
> 名将の采配の再放送や、タイムスクープハンターの再々放送などが、
> ひょっとしたら、お盆明けにでもあるかも?(お盆前は戦争モノで埋まりますので)
> また、番組が好評なようなら、続編もある枠なんだそうです。


自分は名将であるかどうかは、
追撃戦ができるかどうかで見ています。

最初の第一撃で勝つのは、誰かが準備してくれていてもできないことはないんです。
でも、戦闘後の追撃戦の可否ができる判断能力は、名将の器だと思っています。
だからローマの鍵でも、フィンランド戦記でも、追撃戦を行っている場合は必ず描写しています。

たとえば日本海大海戦。
東郷ターンとか有名ですけど、東郷ターン自体は自分はまったく評価していません。
しかし、戦闘後の日本艦隊の猛追撃戦は、東郷の名将の器たる証だと思っています。

ところが、現代の紹介雑誌とかだと追撃戦はあんまり詳しくなくって、
最初の出だしの判断が重要視されているんですよね。




[12031] 名将とは何か?返信 削除
2009/8/2 (日) 15:29:47 徳翁導誉

> シルエットはニコニコ向きではないという判断です。
> ニコニコではシルエットを使用している解説動画はほぼまったくなく、アイコンが多いのです。
> ですのでローマの鍵もニコニコにアップする際はすべてなにかしらの絵をつけています。

ただ、例え同じニコニコ動画という枠組みの中にあったとしても、
ニコ利用者の標準的価値観と、歴史好きの標準的価値観とが、
必ずしもイコールという訳でもないですからねえ。
まあその辺は、どちらに比重を置くかという話になりますけども。


> > > > どうでも良い話題なのですが、
> > > > R・グループさんは、NHKの「名将の采配」とか見てます?

> > > 最近テレビはほとんど見ていません……
> > > でも、勧められれば是非とも見てみたいですね。

> > 残念ながら、昨日が最終回でした・・・・

そうそう、オススメというのでしたら8月下旬にこれ↓があります。
http://www.nhk.or.jp/wdoc/yotei/index.html#080106a
「奇跡の映像 よみがえる100年前の世界」というBBC制作のドキュメンタリーで、
文字通り、100年前の映像やカラー写真があふれており、
NHK-BSが見られるのであれば、決して見て損はない番組・・・と言いますか、
どちらかと言って、コアな歴史好き向きの番組です(笑)。
オスマン帝国崩壊前のバルカン半島や、崩壊後のアラブの映像なんて、
コアな歴史好きには垂涎でも、一般視聴者が食い付く題材では無いでしょうから。
ちなみに、この番組で扱われる100年前の写真や映像は全て、
当時のフランス人実業家アルベール・カーンが、私財を投じて蒐集したモノなのですが、
彼は日本との関係も深かった為に、大隈重信の動画など日本関連のモノも多いですね。
日本関連が特に関心がとなれば、今回発放送の第10回がそうした「日本編」みたいです。


> 自分は名将であるかどうかは、
> 追撃戦ができるかどうかで見ています。

う〜ん、この辺はもう「まずは名将をどう定義するか」になって来る気が・・・・
「ロンメルは名将か否か?」とか、
「リーとマクレランのどちらが名将か?」など、
答えは名将の定義次第によって、それぞれ異なるでしょうし。
まあ、ちょっと抽象的なんですけども、
個人的な判断基準としては、「目標をどれだけ達成できたか?」だと思います。

> 最初の第一撃で勝つのは、誰かが準備してくれていてもできないことはないんです。
> でも、戦闘後の追撃戦の可否ができる判断能力は、名将の器だと思っています。

確かに、追撃戦が重要なのは否定しません。
長篠の戦いでも武田軍の戦死者は、有名な鉄砲集中運用によるモノよりも、
勝敗が決した後の追撃戦での方が、遙かに多いくらいですからねえ。
殲滅目的で考えると、カンネーの戦いみたいなパーフェクト・ゲームが困難である以上、
より実現性を高めるのなら、やはり追撃戦での成果次第となりますし。
ですがしかし、追撃戦が「効率よく相手に大打撃を与える」のに有効でも、
その可否判断が即ち、「名将」かどうかを測る最良の物差しとなるのでしょうか?

効果的に行えるかどうかは別として、大勢が決した後の戦闘である以上、
特に理由がなければ、可否判断の方は基本的にGOでしょうし、
敗残兵を追う訳ですから、「第一撃で勝つ」事に比べれば楽じゃないですか?
それに、勝敗の帰趨が決した後の戦闘であるならば、
負けた側の「撤退戦」の方が、より能力を必要とされると思いますし。
(三増峠の戦いみたいに上手く決まる例は、なかなか無いですよね)
まあ確かに、「擬退」や「陽動」もあったりするので、
追撃戦の可否判断が易しいとは言いませんけど、
そうした相手の思惑に乗せられるか否かは、どちらかと言えば、
名将の評価基準という以上に、愚将の評価基準になるような気も・・・・
あと、この擬退や陽動というのも、実は結構難しいですよね。
ヒ水の戦いみたいに、擬退が本退になっちゃう事もありますし(笑)。

って、ちょっと脱線したので話を元に戻しますと、
上記のように、条件さえ揃えば基本的にGOだと思いますので、
「追撃戦をするか?しないか?の判断力」と言いますか、
「追撃戦をしない決断力」と言う方が、より適当なのではないでしょうか?
で、それを名将の評価基準と考えた場合、
敢えて追撃しないと言う決断をして、それが大正解だった実例って、
例えばどんなのが有りますかねえ?
ここで、話は最初の話題に戻ってしまうのですが、
個人的には「名将」って、基本的に「戦術家」レベルとして定義しているので、
関ヶ原での上杉や、中国大返しでの毛利などの決断は、
戦術的にと言うよりも、政治的な思惑が働いての事でしょうし、
例えば「撃退こそ最優先」みたいに、殲滅以上の第一義目的があったり、
兵の温存や、大会戦における勝利の確定などといった理由での追撃断念も、
どちらかと言えば、戦術よりも戦略の部類の判断でしょうから、
戦史関連があまく強くない私には、
ピンと来る実例がパッと浮かんでこないんですよねえ・・・・

って、何だかこんな話題を書いていると、
以前メールでやった「世界史名将トップ10(仮)」企画案の話を思い出します(笑)。
今ちょっと確認してみたら、もう4年も前のやり取りなんですねえ。
って、そんなに前の事なので、覚えてらっしゃいますでしょうか?
自分で読んでも懐かしいくらいなので、ちょっと該当個所をコピペしてみますね(笑)。

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あとやはり、「名将」の定義って言うのが一般的に曖昧なんですよね。
一応私の中では、将である以上「戦略」ではなく「戦術」が優れた者であり、
「用兵の妙」を感じさせる人物を「名将」と考えています。
用兵の妙である以上、兵数の多寡を逆転したものであっても、
兵器の優越による勝利であれば、それは名将とは捉えません。
また、戦争芸術の時代から大量殺戮の時代へと変更を遂げた南北戦争以後は、
勝敗決定の要素として、戦術自体が入り込む余地が小さくなった事もあり、
20世紀の人物への個人的評価は、必然的に多少辛いモノとなっています。

難しいのは、兵科の革命を行った人物ですね。
既存の兵科を革命的に運用したと言う意味では、
先の「兵器の優越」に当たらないかも知れませんが、
モンゴルの騎馬など、地域間の格差があったりするのはどうなんだろうか・・・・
そもそも、順位を付ける為に名将の優劣を判断するのが難しいですよね。
自分の詳しくない時代や地域もあるでしょうし。
って、そこまで難しく考える事もないのかな?(笑)
名将の優劣は難しい問題なので、今までぼんやりとしか考えたことがなかったので、
これを機に、ちょっと真剣に考えてみますか。


1位 韓信
  個人的に思い入れの強い楚漢の武将という事もあるんですが、
  三秦平定、井けい口、[シ維]水、垓下とその用兵は芸術的。
  最期はあれですけど、それは戦場でのことではありませんし、
  戦争にあっては常勝不敗。
  何より凄いのは、得意の戦法を編み出した訳でもなく、
  自前の精鋭部隊もないのに、垓下以外は寡兵で撃ち破っていると言う点ですね。
  敵将も章邯、陳余、龍且、項羽と名だたる者ばかりですし。
  それにしても、次に挙げるハンニバルと、
  全く同じ時代に、同じ大陸の両端で活躍したと言うのが本当に凄い事ですよね。

2位 ハンニバル
  最も素晴らしい用兵は?と聞かれれば、間違いなくカンネーの戦いだと思うんですが、
  「名将」と言う事ですので、ザマの戦いで敗れているハンニバルを2位としました。
  例え敵将のスキピオも名将とは言え、兵数的には勝ってますし、
  必敗と言う状況ではなかったでしょうから。
  ただそれでも、カンネーは有史に於けるパーフェクト・ゲームですし、
  この戦法が特に西洋では大きな影響をもたらしたのも間違えのない事実。
  本当、韓信とどちらが1位でも構わないんですが、
  ハンニバルはスペインを統治するバルカ家の当主として、多くの精鋭を抱えていましたし、
  そう言った意味で、烏合の衆で勝ち進んだ韓信を上としました。

3位 アレクサンドロス
  ハンニバルは「歴史上、1番戦争がうまかったのはアレクサンドロス、2番目は私だ」
  と言ったという逸話が残っていますが、ここではアレクサンドロスを下にしました。
  ハンニバルはアレクサンドロスの戦術を大いに参考にしたんでしょうが、
  先進性は別として、用兵とは積み重ねて強化されるものと考えれてこうしました。
  まあでも、これを極端にすると、現代の軍事が最強になりかねませんが(笑)。
  エパミノンダスの斜形陣、父フィリッポス2世の長槍方陣に、騎兵の集中運用を加えた
  アレクサンドロスにしてもそうですしね。
  イッソス、ガウガメラ等、戦闘に関しては申し分ないんですが、
  一軍の将(特に彼の場合、王ですから)なのに戦陣で突っ込みすぎです。
  彼の死で一挙に戦局が変わる以上、「名将」としては若干評価を落としました。
  いや、人物としてはそこもまた魅力なんですけどね。

4位 ベリサリウス
  一応4位としましたが、正直言うと私は、
  ベリサリウスの戦術自体を、ダラスの戦い以外詳しく知りません。
  いや、ペルシャ以外にもイタリアやチュニジアで
  寡兵による勝利を重ねたと言う事実は知ってますけどね。
  名将の凄味が端緒に表れるのは、やはり敵将も名将と言う場合でしょうし、
  彼我の詳細が分からないと評価できないと言うのが正直な所です。
  (ヴァンダル王国とか詳しく知らないんですが、何か良い本ありますか?)
  って、この程度の知識で名将を順位付けする事がおこがましいですよね(笑)。
  インドや中東だと、戦術レベルまでは詳しく知りませんし。
  まあそれはさておき、ダラスの戦いを見る限り両将ともカンネーを理解しており、
  その上でのベリサリウスの勝利は「名将」と断定するに足ると判断しました。

5位 チンギスハーン
  「将」と言うにはどうかな?と思いますが、戦場での指揮も多々ありますし、
  スブタイやジェベなど込みの蒙古将軍の代表として、ここでは扱います。
  やはりモンゴルの凄さと言えば、何と言っても騎兵と弓です。
  戦術ではなく「兵器の優越」ではないかとも思うんですが、
  その優越が近代兵器のような先進性から来るわけではないので、戦術の範疇としました。
  全軍を騎兵で編成する事による機動性、食料や気候を軽視できる遊牧民独自の強靱さと体系、
  射程距離が長く精度も高い弓による攻撃、勇猛な兵と高い機動力からなる突撃力。
  凝った戦術を駆使する訳ではないですが、狩りを応用したその戦術と上記の優位性から、
  あの時代に於ける半端じゃない強さは、モンゴルの個々の将を「名将」と呼べるかと。
  そう考えると、エドワード3世なんかもベスト10入りさせた方が良いかな?

6位 ナポレオン
  この辺になってくると、個人的な好みであったとしても、順位を付けるのは難しいですね。
  三兵戦術の完成者であるグスタフ・アドルフや、
  カール12世、フリードリヒ2世などでも良かったんですが、
  三兵戦術を最もうまく使いこなした人物だと思うので選びました。
  散兵と集結、砲撃と騎兵の有効活用は見事の一言です。
  特に騎兵(機動力)の活用が上手いのは、名将の必須条件ですよね。
  兵力(数と質)以上に速度が重要視されるのが、
  質量と速度の2乗に比例する運動エネルギーと一致するみたいな感じで、
  一応物理を専門とする私には、大変興味深いものがあります。
  ナポレオンも、知名度から言えばもっと上位でも良いんでしょうけど、
  ロシア遠征やワーテルローでの敗戦等がマイナス要因ですね、
  戦術レベルよりも、作戦レベルでの失敗の方が大きいのは分かってますけど。

ううん、数日ほど色々考えたんですが、ここで詰まってしまいました・・・・
既に文中で出てきた将達の他にも、甲乙付け難い人物が多く、
これと言った順位が決まりませんでした。


[12034] 追撃戦は基本返信 削除
2009/8/3 (月) 19:21:57 R・グループ

▼ 徳翁導誉さん
追撃戦は基本。といわれればまぁ、そうなのかもしれません。

ところが、あきらかに相手が敗勢で、援軍も望めない状況でも
追撃を全然せずに、第一撃の成果相手にダメージを与えただけで大成功としてしまう残念な軍隊もありました。

もちろん最初の一撃の成否は重要ですが、それは準備のレベルでも可能だと思います。
しかし、追撃戦の可否は現場の判断です。

事前の取り決めで追撃戦を決めることはかなり難しいです。
もしこれを無理に事前に決めていたとしたら。たとえば、相手が、敵が下がったら必ず追撃せよ、と命令させていることがわかれば、
どんな誘致にも簡単にひっかかってしまいます。

だから名将の戦いにはお互いの誘いあいみたいな現象が発生するのだと思っています。
そこが面白いところなんだ。と、まぁ自分では思うんですけど……

つまり追撃の判断にどれだけ正確な判断ができるか、
お互いが計りあってるみたいな感じです。
こういう名将同士のお互いの読みあいみたいな部分が好きなんで、それは追撃戦へのお互いの可否判断を取っているものと思っています。

しかし、既存のメデイアは第一撃の成功で可否判断をしてしまうことのほうが多く
それは、第一撃の成功で大成功としてしまい、数多の海戦で追撃戦を行わなかった旧日本海軍の失敗が、
現代には活かされていない。というか、活かす気はないのかな。
と思っています。

まぁ、関係ないといえばそうなんですが
少なくとも自分は、そういうメディア媒体の軍事関連の説明は
面白いとは思いません。

自分の作風は
現在にある、あまたの軍事関連メディアの説明への反発意欲が創作に繋がっているという部分もあるかと思います。


[12046] Re:追撃戦は基本返信 削除
2009/8/5 (水) 19:56:50 徳翁導誉

> つまり追撃の判断にどれだけ正確な判断ができるか、
> お互いが計りあってるみたいな感じです。
> こういう名将同士のお互いの読みあいみたいな部分が好きなんで、それは追撃戦へのお互いの可否判断を取っているものと思っています。

では、戦国時代では島津とかがお気に入り?
「釣り野伏せ」や「捨てがまり」をお家芸とするだけあって、
島津は、撤退戦も追撃戦も上手いですよねえ。
追撃戦と言う事であれば、特に耳川の戦いなどは、
擬退して大友軍を引きずり出し、そこを取り囲んで大いに叩いた後、
撤退する大友軍に追撃を掛け、耳川に追い込み殲滅してますからねえ。
あと名将同士の撤退追撃戦となると、関ヶ原での島津義弘と井伊直政ですか。
ただ、この時の島津軍は兵力1000人くらいの小勢でしたし、
もっと大規模なモノとなると、やはり朝鮮出兵とかになりますかねえ?
秀吉や家康以外だと、大規模な用兵って基本的に朝鮮出兵に限られてきますが、
泗川から露梁へと至る島津義弘の撤退戦や、碧蹄館の戦いでの小早川隆景の追撃戦など、
大規模な用兵でもキチンとそれが出来ている所を見ると、
彼ら2人は、戦国時代でも有数の名将と言って良いかも知れませんね。

・・・って、名将を語るのに、別に戦国時代に拘る必要もないのですが(笑)。
いっその事、「世界史名将ランキングTOP100」とか、個人的にやってみようかなあ?
東アジア枠30名・ヨーロッパ枠30名・その他の地域30名・調整用フリー枠10名って感じで、
地域的な偏りが出ないように、まずは名将100名をピックアップしてから、
「歴史的戦果」「戦争の勝数」「戦術の革新」「実際の用兵」「後世の名声」の項目ごと各20点、
合計100点満点でランキング化するって流れで。


> しかし、既存のメデイアは第一撃の成功で可否判断をしてしまうことのほうが多く
> それは、第一撃の成功で大成功としてしまい、数多の海戦で追撃戦を行わなかった旧日本海軍の失敗が、
> 現代には活かされていない。というか、活かす気はないのかな。
> と思っています。

でもまあ、まずはその第一撃での成功がなければ、その後の追撃戦だってない訳ですし、
自衛隊などの国防のプロがそれでは困りはしますけど、
一般向けであるメディアでは、ある程度仕方のない事だとも思いますけどねえ。
って、現実的に日本の国防を考えた場合、
そうしたケースに最も遭遇する機会が高いのは海自でしょうけれど、
具体的に沖縄諸島近海で中国海軍と・・・ってなったとして、
実際問題、どれくらいの事が出来るんですかねえ?
何年か前の日米合同図上演習ヤマサクラで、実際に題材となったという話は聞いてますけど。

いっその事このサイト内でも、図上演習とかやったら面白いのかなあ?
ゲームという形式ではなく、お題と地図のURLを用意して、
それについて、実際に議論してみるって感じで。


> 少なくとも自分は、そういうメディア媒体の軍事関連の説明は
> 面白いとは思いません。

最近見たモノだと、こんなのとかどうですかねえ?
「歴史群像アーカイブ第2巻 ミリタリー基礎講座戦術入門WW2」
http://www.amazon.co.jp/dp/4056051569
まあ最近とは言っても、もう数ヶ月も前に読んだモノなので、
ちょっと記憶は曖昧ですが、確か追撃戦の事とかも少し触れていたかと。


> 自分の作風は
> 現在にある、あまたの軍事関連メディアの説明への反発意欲が創作に繋がっているという部分もあるかと思います。

まあ多かれ少なかれ、モノを作る以上は、
そうした個人的内面の発露が行われるモノだと思いますよ。
逆にそうした熱源が無いと、良い作品も出来ないでしょうし。

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