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[19905] 真田家と仙石家返信 削除
2016/1/26 (火) 00:34:32 ほのぼのさん

ご無沙汰しております。
いやあ、真田丸面白いですね。
私もいろいろ語りたくて、つい出てきてしまいました。
大河ドラマを年間通しで見ようと思ったのは久しぶりです。
それだけ、三谷脚本とかいろいろ魅力的なものが揃っていますよね。

たしかに、今回の真田丸は三谷作品としてはだいぶコメディ色を抑えめにしているかと思います。
本筋は、真田家という弱小大名がいかに戦国末期の厳しい時代を綱渡り的に生き延びていくかにあるわけで、
コメディはあくまでこの本筋部分を侵さない範囲ってのが明確になっているかと思います。
そういうわけで、意外といっては何ですが、今回は一昔前の大河ドラマの本流に当たるような感じですね。
逆に、コメディ部分がないとホント血なまぐさい話だけになってしまうわけで。
三谷さんとしても、今回は結構史実の細かい部分まで意図的に入れてきているような気がします。

シブサワ・コウの名前は私にとっても懐かしいです。
初期の頃の信長の野望とかはかなりやりこんだので、最近はゲームとはご無沙汰ですが
シブサワ・コウの名前を見て懐かしくなりましたね。
「信長の野望」や「三國志」が廃れていったのは、「光栄」が「コーエー」に名前を変えたあたりくらいかと。
「光栄」時代は、作り手のゲーム魂が伝わってくるっていうか、
ユーザーにとっての面白いゲームを目指していた気がしますが、
「コーエー」になってからは、「売れるゲーム」にシフトしていったように思います。
グラフィックとかは作品が新しくなる毎に進化していきましたが、
肝心のゲーム性はというと、むしろ作品が新しくなるにつれてつまらなくなっていったと思いますね。
まあ、歴史シミュレーションゲームで最も大事なのは「COMのアルゴリズム」でして、
ゲームが複雑になるにつれてCOMアルゴリズムが糞化していったように思います。
あと、最近のスマホゲームを見てても、短時間で手っ取り早くできるのが好まれるわけで、
内政に何時間もかけないと地盤が固まらないような歴史シミュレーションは
今の時代どうしても敬遠されるような気がします。
オンラインで対人でやるなら、シンプルなゲームほど駆け引きとかが面白いわけで、
行きつくところがオンラインのディプロマシーであったり、WW2onlineであったりします(笑)。

さて、真田丸の第1話、第2話では武田勝頼が好評だったようですが、
武田勝頼をきちんと描いた作品は漫画「センゴク」以来、真田丸が2つめかと思います。
管理人さんは既にセンゴクを読まれているかもしれませんが、「センゴク天正記15巻」の武田征伐甲州崩れ編を読むと
真田丸の第1話、第2話の面白さは倍増です。
ドラマでは尺の都合上出てこなかった仁科五郎もちゃんと描かれていますし。
この漫画では、勝頼、真田昌幸が改革者として描かれ、武田が内部から崩れたのは
改革についていけない抵抗勢力が保身のため離反したからだとされており、
勝頼は暗愚ではなくむしろ先進的な大名として印象付けられています。
勝頼の最期のときに信玄の亡霊が出てくるのも同じで、偉大な父の跡を継ぐ息子の苦悩が描かれています。
(ドラマでは信玄の亡霊は無言ですが、漫画では信玄が勝頼に語りかけています)
漫画「センゴク」は主要な武将が死ぬときはどれもドラマチックな描かれかたをしますが、
勝頼の最期も印象的でありました。
そういうわけで、武田家の滅亡に思いをはせる方はセンゴク天正記15巻だけでも読んでみるのをおすすめしますよ。

なお、天正記4、5巻では長篠の合戦も描かれていますが、
俗説の鉄砲三段撃ちではなく、敵陣に深入りした信綱、昌輝が鉄砲の「殺しの間」で
討ち取られています。このあたりは作者が現地の戦場を実際に視察して、
地形から信長ならこういう戦術を取ったであろうという推察に基づくものであるそうです。

真田家と仙石家はどうやら因縁があるようでして、
関ケ原のときに秀忠が上田城を攻めるときに仙石秀久も従軍していたそうで。
そして真田の転封のときに仙石秀久の息子が上田領に移るわけですが、
プッツンした真田信之が領国の資料をすべて焼き払ってしまったため
後にきた仙石家のものがえらい苦労したそうですね。

最近の大河ドラマでは、主人公を善として描き悪事は極力出さないようにするのが主流のようですが、
今回は「さっぱりしたきれいな大河」ではなく「権謀数術のキナ臭い大河」を見れそうで、
そのあたりも期待大です。


[19907] 近現代で大河ドラマは可能でしょうかねぇ?返信 削除
2016/1/26 (火) 23:15:22 玉川権中納言

大河ドラマの話がちょくちょく出ていたので…。

前から思っていたことですが、近現代(大正〜昭和末期)で、
そろそろ(タイミング的には悪いですが)大河ドラマを作ってほしいなと思っているところです。

一番やってほしいのは、岸信介・佐藤栄作兄弟ですね(笑)
あとは、重光葵とか、本田宗一郎、松下幸之助とかですかねえ。

マニアック路線で行くなら、紀州徳川家の徳川頼貞侯(クラシック音楽の庇護者)。


[19909] 近現代で大河ドラマは難しいです。返信 削除
2016/1/27 (水) 22:54:35 聖職者

▼ 玉川権中納言さん
> 大河ドラマの話がちょくちょく出ていたので…。
>
> 前から思っていたことですが、近現代(大正〜昭和末期)で、
> そろそろ(タイミング的には悪いですが)大河ドラマを作ってほしいなと思っているところです。
>
> 一番やってほしいのは、岸信介・佐藤栄作兄弟ですね(笑)
> あとは、重光葵とか、本田宗一郎、松下幸之助とかですかねえ。
>
> マニアック路線で行くなら、紀州徳川家の徳川頼貞侯(クラシック音楽の庇護者)。


 近現代で大河ドラマにできる人物は、
私的には故田中角栄元総理と昭和天皇陛下だけだと思います。

 近現代の場合は当時の関係者の生き残り、もしくは関係した組織が今現代も残っていることが多いので、
利害関係的に無理だと思います。

 故本田宗一郎氏、故松下幸之助氏らの場合は、
NHKがホンダ・パナソニックの宣伝をするものであり、
一応、公共放送であるNHKがするべき事ではないという事を主張します。


[19916] NHKは近現代のドラマも作ってますね返信 削除
2016/1/29 (金) 19:17:45 徳翁導誉

> > > たしかに、今回の真田丸は三谷作品としてはだいぶコメディ色を抑えめにしているかと思います。
> > > 本筋は、真田家という弱小大名がいかに戦国末期の厳しい時代を綱渡り的に生き延びていくかにあるわけで、
> > > コメディはあくまでこの本筋部分を侵さない範囲ってのが明確になっているかと思います。
> > > そういうわけで、意外といっては何ですが、今回は一昔前の大河ドラマの本流に当たるような感じですね。

新選組!が終了した後のインタビュー記事で、三谷本人が、
「出来るなら次は戦国時代をやりたい、特に大坂の陣を」とか、
「自分が子供の頃に見ていてワクワクした昔の大河が理想像」など、
語っていたのを覚えているので、そうした思いは強いのだと思いますよ。
何だかんだで、それから10年くらい待たされた訳ですしねえ(笑)。

> > > 三谷さんとしても、今回は結構史実の細かい部分まで意図的に入れてきているような気がします。
小さな部分では、異常なまでに史実の再現を拘る一方で、
大きな部分では、ドラマ的な演出を思い切っり加える為、
歴史描写に対する評価が、視聴者ごとに正反対でしたからねえ、新選組の時は(笑)。

> > > 初期の頃の信長の野望とかはかなりやりこんだので、最近はゲームとはご無沙汰ですが
> > > シブサワ・コウの名前を見て懐かしくなりましたね。
> > > 「信長の野望」や「三國志」が廃れていったのは、「光栄」が「コーエー」に名前を変えたあたりくらいかと。

やはり古いユーザー層からすると、社名の変更は大きな転換点でしたし、
それを決定付けたのが、無双シリーズの大ヒットだったんでしょうね。

> > > 「光栄」時代は、作り手のゲーム魂が伝わってくるっていうか、
> > > ユーザーにとっての面白いゲームを目指していた気がしますが、
> > > 「コーエー」になってからは、「売れるゲーム」にシフトしていったように思います。
> > > グラフィックとかは作品が新しくなる毎に進化していきましたが、
> > > 肝心のゲーム性はというと、むしろ作品が新しくなるにつれてつまらなくなっていったと思いますね。

PlayStation2の同時発売ソフトとして、コーエーが「決戦」を送り込んだ際、
当時は衝撃的だったグラフィックの凄さに、コア・ユーザーたちも発表直後は興奮したものの、
新たな情報が出てくる度に、「グラフィックは、あくまでオマケ」と考えるSLGプレイヤーと、
「昔から、これをやりたかったんだ!」と熱く語るシブサワ・コウとの、
同床異夢っぷりが次第に明らかとなって行き・・・って展開だったんですよねえ。
逆に言えば、それまでのハード性能の低さが、同床異夢を可能にしていたと・・・・
「関ヶ原から400年」というフレーズが溢れた2000年の歴史ゲーム業界は、本当にいろいろありました。
対抗馬として期待されてた「天下統一III」は、コーエー以上の壮大な自爆で散りましたし(笑)。

> > > まあ、歴史シミュレーションゲームで最も大事なのは「COMのアルゴリズム」でして、
> > > ゲームが複雑になるにつれてCOMアルゴリズムが糞化していったように思います。

この辺の穴を埋めたのが、「Europa Universalis」や「Hearts of Iron」などParadox社のゲームでしたね。
ただ、そこはやはり洋ゲーなので、そうは言っても人気はコア層に止まりましたし、
戦略ゲームの要素が強すぎて、国産ゲームのように「妄想を助長する演出」が欠ける嫌いもあったと。
戦略性と演出面が両立されるゲームが出来たなら、日本人ゲーマーにとっては最高だったんですけども。

> > > あと、最近のスマホゲームを見てても、短時間で手っ取り早くできるのが好まれるわけで、
> > > 内政に何時間もかけないと地盤が固まらないような歴史シミュレーションは
> > > 今の時代どうしても敬遠されるような気がします。

う〜ん、スマホ・ゲームというプレー環境から、「短時間で手っ取り早く」というのは解るのですが、
それはあくまでプレー面に関してであって、結果の方も素早く出てもらいたいモノなんですかねえ?
具体的に言えば、いくつかの設定さえ済ませておけば、あとは放置でも進む育成ゲームみたいに、
結果が出るのをまったり待つ(その経緯を眺めて楽しむ)ようなゲームは、駄目なんですかねえ?
歴史ゲームなんて元々ニッチな分野でしょうし、一定のニーズさえ望めれば良い分野でしょうから。

例えば戦乱時のゲームなら、配下の武将をそれぞれ役割に応じた奉行に任命して予算を与え、
新田開発や敵城攻略などを命じたら、そのまま放置して成果を見守ったりとか、
まったり進行系だと「戦争」の扱いが難しいですから、
いっその事、従来の歴史ゲームでは少ない平和時を題材にして、
日本舞台なら幕府や大名家、中国なら王朝、欧州なら王家などを運営するのは、どうでしょう?
領内を開発したり、他国と交易したりするのは勿論、
「家を続かせていく」事を主題にして、跡継ぎや婚姻の問題に悩むのも良いかと(笑)。
仮に1日が、ゲーム内だと1年の設定とした場合、
生まれた子供が成人するまで3週間、一生を終えるのが2ヶ月くらいで、ドンドン世代交代をしながら、
英雄の登場で家が大きくなったり、放蕩息子により家が傾いたり、家督問題で家が分裂したり、
若き当主の病気で家が途絶えそうになったり、名家の令嬢を娶って領地を増やしたりなど、
その時々の展開を楽しみながら、一族の年表と家系図を膨らましていく感じのゲームですね。

> > > オンラインで対人でやるなら、シンプルなゲームほど駆け引きとかが面白いわけで、
> > > 行きつくところがオンラインのディプロマシーであったり、WW2onlineであったりします(笑)。

ただ、このサイトでも、純粋な駆け引き系ゲームは既に機能不全ですけどね・・・・
でもまあ、「WW2オンライン」や「日本大統領選挙」にしても、
ゲーム設置から10年以上経過している事を思えば、それも致し方ない面があるのかな?

> > > さて、真田丸の第1話、第2話では武田勝頼が好評だったようですが、
> > > 武田勝頼をきちんと描いた作品は漫画「センゴク」以来、真田丸が2つめかと思います。
> > > 管理人さんは既にセンゴクを読まれているかもしれませんが、
> > > 「センゴク天正記15巻」の武田征伐甲州崩れ編を読むと
> > > 真田丸の第1話、第2話の面白さは倍増です。
> > > そういうわけで、武田家の滅亡に思いをはせる方は
> > > センゴク天正記15巻だけでも読んでみるのをおすすめしますよ。

「センゴク」の存在は10年前から知っているのですが・・・読んだ事は無いですね。
全く漫画を読まない訳では無いのですが、ウチは父や弟が漫画好きなので、
私自身で漫画を買う事がほとんど無いまま、ここまで来てしまったと。
「風雲児たち」「虹色のトロツキー」「へうげもの」「ヒストリエ」などなど、
以前より気になってる歴史漫画は、結構いろいろあるのですが、
本屋に行っても漫画コーナーに立ち寄る習慣が無い為、どうしても縁遠いんですよ。

ちなみにセンゴクに関しては、「仙石秀久が主人公とは思い切ったな!」と見てました。
「戦国史上最も失敗し、挽回した男」という宣伝文句が示すように、
確かに、戦国武将の中でも起伏に富んだ人生を送った人物ですから、
ストーリー的には面白いでしょうけど、やはり戸次川での惨敗と醜態がねえ・・・(苦笑)。
同じ復活大名であり、共に2代将軍・秀忠の寵愛を受けた立花宗茂と比べても、
人間臭さで言えば秀久ですが、人間的魅力で言えば宗茂の方になっちゃいますし。
それでも歴史漫画のヒット作となったのは、やはり作者と編集の腕なんでしょうね!!
とは言え、やはり大河の主役に持ってくるのは無理な人物だろうなぁ、とも(笑)。

> > > 真田家と仙石家はどうやら因縁があるようでして、
> > > 関ケ原のときに秀忠が上田城を攻めるときに仙石秀久も従軍していたそうで。
> > > そして真田の転封のときに仙石秀久の息子が上田領に移るわけですが、
> > > プッツンした真田信之が領国の資料をすべて焼き払ってしまったため
> > > 後にきた仙石家のものがえらい苦労したそうですね。

上田に移封された仙石秀久の子・忠政には、廃嫡されて浪人となった兄・秀範がおり、
その兄が廃嫡された理由こそ、関ヶ原で西軍側に付いた為だったんですよね。
つまり、父子で東西両軍に分かれた真田家だけでなく、同じ信州大名の仙石家もそうだったと。
そして大坂の陣が勃発すると、真田幸村だけでなく、この仙石秀範も大坂城へと馳せ参じ、
しかも籠城戦では、幸村が陣取る真田丸の後方を、城側から守っていたのが秀範であり、
関ヶ原時の上田合戦における昌幸と秀久や、上田転封における信之と忠政だけでなく、
大坂城における幸村と秀範という面でも、実は真田家と仙石家に因縁があったりする訳です。

また、因縁ついでに言いますと、仙石秀久が改易の憂き目に会った戸次川の敗戦では、
秀久の独断専行で、長宗我部元親の嫡男・信親や、大名の十河存保が戦死している訳ですが、
信親の弟・盛親は家督を継いだ直後の関ヶ原に敗れ、改易されて浪人となった後に大坂へ馳せ参じ、
父の戦死時は元服前だった為に家が潰された存保の子・十河存英も、浪人を経て大坂に参じており、
ここでも因縁の3家が揃い踏みしていると(笑・長宗我部家と十河家も元は四国での宿敵同士)。
・・・って、私が「戦国史」のフリー・シナリオで、大坂の陣を作成したのも、
こうした敗者たちが集結した大坂城に数多くあった、様々な人間ドラマが好きだからですね。
そういった意味でも、大坂の陣が深く描かれそうな今回の真田丸には期待しています!!
特に、冬の陣は徳川義直に仕えて勇戦するが、夏の陣では大坂側に奔った増田長盛の嫡男・盛次や、
毛利家の密命で入城した佐野道可こと内藤元盛(輝元の従兄弟)も、できれば出して欲しいなぁ・・・・

> > > 最近の大河ドラマでは、主人公を善として描き悪事は極力出さないようにするのが主流のようですが、
> > > 今回は「さっぱりしたきれいな大河」ではなく「権謀数術のキナ臭い大河」を見れそうで、
> > > そのあたりも期待大です。

一昨年の「軍師官兵衛」は、ご覧になりましたか?
近年の大河主人公における善人縛りや、主演の岡田准一がジャニーズ所属である事を考慮すれば、
1年に及ぶ地下牢への幽閉により暗黒面に堕ちて以降は、なかなか頑張った方かと?(笑)
それに、荒木村重の精神が次第に壊れていく様などは、かなり印象に残りましたしね。

> > 前から思っていたことですが、近現代(大正〜昭和末期)で、
> > そろそろ(タイミング的には悪いですが)大河ドラマを作ってほしいなと思っているところです。

実は既に、1980年代中盤の大河ドラマで「近現代3部作」として、
戦前・戦中・戦後を舞台にした作品が、それぞれ1本ずつ作られていたり・・・・
当初は「これで大河が終っても良い」という覚悟の元、近現代モノを5本作る予定でしたが、
http://www.nhk.or.jp/archives/search/special/detail/?d=backstage029
時代劇復活を求める声や、視聴率の低迷、そして各方面からの苦情などにより、
近現代路線は道半ばのまま3作で終了し、時代劇路線に戻った過去があるんですよね。
そうして戻った直後の「独眼竜政宗」と「武田信玄」が、視聴率40%近くを取った事で、
「大河ドラマ=時代劇」のイメージが、ここで完全に出来上がってしまうと。

とは言え、スペシャル大河として「坂の上の雲」も作られましたし、
NHKの中にチャレンジ精神を持つ制作責任者が現れて、その作品がヒットすれば、
大河ドラマでも再び、近現代モノが作られる可能性はあると思いますよ。
例えば、「ヒットしない」として避けられてきた幕末モノや女性主人公モノが、
「篤姫」の成功をキッカケに、その後は続々と作られるようになりましたからね。
でもまあ、「チャレンジ&ヒット」が求められるので、高いハードルではありますが・・・・

ちなみに、大河ドラマが近現代3部作を放送していた頃、
NHK側も時代劇ファンの声に応えて、水曜8時に大型時代劇を放送し始めます。
この枠で放送された3本が、通称「裏大河」と言われる作品群ですね。
ちなみに、今回の「真田丸」が意外にも、大河で真田幸村が初主人公の作品なのは、
この裏大河の方で「真田太平記」という作品が、既に作られていた為だったりします。
そして、真田太平記で主人公の幸村役を務めた草刈正雄を、
今回の真田丸では三谷脚本により、幸村の父・昌幸役で起用されたと。

> > 一番やってほしいのは、岸信介・佐藤栄作兄弟ですね(笑)
まあ時期的に絶対無理な題材ですけど、どうせ無理を承知で行くなら、
いっその事、「2人の祖父 〜安倍寛と岸信介〜」とか、どうでしょう?(笑)
安倍も岸も2人とも、同じ山口出身の政治家なのですが、
戦前は満洲国の実力者、戦時中は東条内閣の大臣、戦後はA級戦犯から首相へと、
まさに「昭和の妖怪」というアダ名がピッタリな母方の祖父・岸信介。
それに対して、父方の祖父である安倍寛は、
金権腐敗打破を訴えて落選するなど、清廉潔白で信念タイプの政治家で、
戦時中の翼賛選挙では東条内閣の戦争に反対して、非推薦議員として当選し、
ようやく戦争も終わって戦後初の衆院選を戦う最中、心臓発作により急死という、
対極と言えば対極な、岸と安倍という同郷で同時代の2人の政治家を、
ストーリー・テラーとして孫の目線から語らせれば、きっと面白いドラマになるかと!!

> 近現代で大河ドラマにできる人物は、
> 私的には故田中角栄元総理だけだと思います。
> 近現代の場合は当時の関係者の生き残り、もしくは関係した組織が今現代も残っていることが多いので、
> 利害関係的に無理だと思います。

10年以上前、津本陽の小説「異形の将軍 田中角栄の生涯」がヒットした際に、
フジテレビがビートたけしを角栄役に据えて、スペシャル・ドラマの制作を始めたのですが、
娘である田中真紀子の強い反対を受け、発表直後に制作中止となった事がありました。
でもまあ、一般的な世間のイメージを考慮すれば、遺族側と立場も理解は出来ますけどね。
真相はどうあれ、そうしたイメージから大きく逸脱した描写は困難でしょうし、
ドラマである以上は、どうしたって演出や創作も避けられないでしょうからねえ・・・・
しかし一方で、ドラマ化される事によってイメージが改善された例は多く、
津本陽の原作で、ビートたけし主演なら、その可能性も高かった事を思えば、
そうしたデメリット面を踏まえても尚、ドラマ化を許可した方が良かったような気が?

ちなみに私の方も、未完に終った世界史Flash「科学の20世紀」シリーズでは、
「第6章 日本に科学の楽園を」で、戦前の理化学研究所を描く構想だったのですが、
その作品には若き日の田中角栄も、脇役として登場させる予定でした。
理研の所長だった大河内正敏こそ、角栄少年が上京するキッカケを作った人物であり、
戦前に小さな建築事務所を作った際には、理研関連の仕事をいろいろ回してもらい、
その恩を返すべく、敗戦後に大河内が戦犯として収監される際には角栄が世話をし、
科学技術振興が蔑ろにされる戦後日本の社会風潮の中、国費で予算を付け、
理研の存続に尽力したのも、戦後に国会議員となっていた角栄だったんですよね。

> > あとは、重光葵とか、本田宗一郎、松下幸之助とかですかねえ。
> > マニアック路線で行くなら、紀州徳川家の徳川頼貞侯(クラシック音楽の庇護者)。

> 故本田宗一郎氏、故松下幸之助氏らの場合は、
> NHKがホンダ・パナソニックの宣伝をするものであり、
> 一応、公共放送であるNHKがするべき事ではないという事を主張します。

大河ドラマという訳ではありませんが、既にNHKのスペシャル・ドラマとして、
松下夫妻が主役の「神様の女房」や、本田夫妻が主役の「やらまいか!」が作られてますよ。
NHKには土曜ドラマという枠があり、民放と同じく多くはフィクション作品なのですが、
中には近現代の実在人物(近年だと吉田茂・岡本太郎・酒巻和男など)が主役の場合もあり、
ちょうど昨年はNHK開局90周年でしたから、記念ドラマ「経世済民の男」シリーズとして、
東京本局が高橋是清を、大阪支局が小林一三を、名古屋支局が松永安左ェ門を描いてました。
その影響で私も先月、松永の墓がある新座の平林寺に行っちゃいましたし(笑)。
・・・って、墓参りはついでで、紅葉狩りの方が主目的だったんですけどね。

ちなみに、関東有数の紅葉名所として知られる平林寺は、大河内松平家の菩提寺なので、
知恵伊豆と呼ばれた松平信綱や、その末裔である上述の大河内正敏なども眠っています。
あと変わった所だと、豊臣五奉行の1人だった増田長盛の墓もありました。
関ヶ原の敗戦で岩槻藩預かりとなり、大坂の陣の影響で切腹して、平林寺に葬られたのだとか。


P.S.
今年3月に開業する北海道新幹線のメディア向け試乗会や、
2027年に開業予定の中央リニア・品川駅の工事着工など、今週は鉄道ニュースが多かった中、
JR西日本が北陸新幹線の関西延伸案として「小浜−京都」ルートを希望表明という報道が!
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160127-00000073-san-bus_all
敦賀駅から小浜駅を経由して京都駅(大深度地下)まで直進し、
そこから新大阪駅まで東海道新幹線と並行する新線って、
確かに実現すれば、「北陸新幹線−山陽新幹線−九州新幹線」と直通も可能ですし、
運用する側のJR西日本としても、JR東海の路線を利用しないので理想的でしょうけども、
整備新幹線として、実際に建設するのは国と地方自治体ですから、あとは費用の問題ですか。
さ〜て、結論は5月末に出される予定だそうですが、果たして結論はどうなる事やら!?

その他に、今週で気になったニュースと言えば、これですね。
「グーグルの最新人工知能が囲碁プロに勝利」
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160128/k10010388481000.html
まあ「プロに勝った」と言っても、実力が測れない欧州のプロらしいのですが、
しかし3月には、トップ棋士の1人で韓国のイ・セドルと5番勝負をするとの事!!
私も別に、囲碁の世界とかには詳しくないものの、
国際棋戦で何度も優勝している彼の名は、私でも知ってるくらいですから、
そんな世界トップクラスの棋士といきなり対決というのが、
AI研究の進歩スピードも、対局を受けたイ・セドルの決断も、
その両方を可能にしたGoogleの財力も、いろんな意味で凄いです(笑)。
2年前に「囲碁電王戦」↓を見た時には、「まだまだ先」って印象でしたしね。
http://www9.nhk.or.jp/nw9/marugoto/2014/02/0211.html
あと、今回のニュース繋がりで、井山6冠と室田将棋女流の離婚を初めて知りました・・・・


[19917] 真田丸と信長の野望返信 削除
2016/1/29 (金) 21:24:35 グレンベルク

個人的に期待していた作品ですので
とても楽しく見させてもらえております。
信長の野望と真田丸のコラボ的なものが3月に出た気がしますが
太閤立志伝の要素を含んだものでとても期待しておりまして
浪人から成り上がったりなどもできたはずなので楽しみなものです。
真田幸村がこのバージョンだと武勇が一位と聞いてびっくりしてたりもします
忠勝とかのほうが化け物な気がするんですがねw


[19939] Re:真田丸と信長の野望返信 削除
2016/2/5 (金) 19:44:56 徳翁導誉

> 個人的に期待していた作品ですので
> とても楽しく見させてもらえております。

私自身は大河ドラマの視聴が習慣化してしまっているので、うまく計れませんけど、
今回の真田丸は近年の大河作品の中でも、なかなか好評な印象を受けます。
ただ視聴率を見ると、初回は19.9%、第2話は20.1%と好調な滑り出しでしたが、
第3話は18.3%、第4話は17.8%と、ここ2週は少しダウン気味。
次回は本能寺の変ですから、ここで持ち直せないようだと、
視聴率的には、今後ちょっと厳しいかも知れませんね?
天正壬午の乱は個人的に楽しみですけど、やはり知名度の低いマイナーな地域史ですし、
メジャーな題材の関ヶ原の戦いまでだと、あと半年くらいはあるでしょうから・・・・

「新選組!」の時も、初回こそ視聴率26.3%の好発進だったものの、
20%台を維持できたのは第5話までで、最終回に21.8%を記録するまで20%超えは皆無でした。
歴代大河の中でも評価の高い山南切腹の回が、視聴率だと16.1%という事からも解る通り、
視聴率という一指標が、ドラマ自体の面白さと直接リンクする訳ではありませんけど、
今の時代、視聴率を理由に、あれこれ変なテコ入れされる危険性があるのが心配・・・・
これをされると、往々にして、ドラマの面白ささえも失われてしまう事が多いので。

> 信長の野望と真田丸のコラボ的なものが3月に出た気がしますが
> 太閤立志伝の要素を含んだものでとても期待しておりまして
> 浪人から成り上がったりなどもできたはずなので楽しみなものです。

「3月に出た」ではなく、「3月に出る」ですよね?(笑)

『信長の野望・創造 戦国立志伝』(3月24日 発売予定)
http://www.gamecity.ne.jp/souzou/sr/
http://www.4gamer.net/games/328/G032841/20151217123/
http://www.4gamer.net/games/328/G032841/20160115058/
どうやら、シリーズ14作目として3年前に発売された「信長の野望・創造」を、
太閤立志伝風に武将プレイ用としてリメイクした感じでしょうか?

って、太閤立志伝シリーズの方は、もう10年以上も新作が出てないんですね。
武将プレイだからこそ、大人数で「太閤立志伝オンライン」とか面白そうに思えたのですが。
まあ、それを言ってしまうと、「維新の嵐オンライン」とかも無いですし、
そもそも、実際に発売されたサイン「信長の野望オンライン」自体が、
ネット対戦型の「信長の野望インターネット」とは別路線で進みましたからねえ・・・・

> 真田幸村がこのバージョンだと武勇が一位と聞いてびっくりしてたりもします
> 忠勝とかのほうが化け物な気がするんですがねw

真田丸の本多忠勝は、化け物っぽいですけどね(笑)。
http://www.nhk.or.jp/sanadamaru/cast/honda_tadakatsu.html
でも考えてみると、大河史上でも本多家の登場度合いが最も高い作品になるかも?
忠勝の娘は幸村の兄嫁ですし、忠勝の息子も大坂夏の陣で戦死してますので。
そういえば、千葉県の大多喜町が「本多忠勝&忠朝」で大河誘致活動をしてますね。
http://www.honda-tadakatsu.com/


[20040] 徒然に「イ・セドル vs. アルファ碁」の感想を返信 削除
2016/3/18 (金) 19:24:50 徳翁導誉

> 「グーグルの最新人工知能が囲碁プロに勝利」
> http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160128/k10010388481000.html
> まあ「プロに勝った」と言っても、実力が測れない欧州のプロらしいのですが、
> しかし3月には、トップ棋士の1人で韓国のイ・セドルと5番勝負をするとの事!!
> 私も別に、囲碁の世界とかには詳しくないものの、
> 国際棋戦で何度も優勝している彼の名は、私でも知ってるくらいですから、
> そんな世界トップクラスの棋士といきなり対決というのが、
> AI研究の進歩スピードも、対局を受けたイ・セドルの決断も、
> その両方を可能にしたGoogleの財力も、いろんな意味で凄いです(笑)。
> 2年前に「囲碁電王戦」↓を見た時には、「まだまだ先」って印象でしたしね。
> http://www9.nhk.or.jp/nw9/marugoto/2014/02/0211.html

今年はリオ五輪に、EURO&コパ、米大統領選など、まだまだイベント盛り沢山ですけど、
何だか既に、今年最大のインパクトが来てしまった感じです(笑)。
4年に1度の大イベントに比べ、こちらは人類史の1ページに記される出来事でしたので。
(もしも噂通りに北方領土が帰って来れば、個人的にはそれを上回るかも知れませんが?)
いや〜、本当にこの1週間は「トップ棋士vs.人工知能」の囲碁5番勝負が熱かった!!
1局1局の結果で、まさにジェット・コースターで振り回されるような7日間でしたね。
ここ数年は春の恒例行事だった、5対5マッチの団体戦「将棋電王戦」が、
昨年限りで終了していただけに(今年からは互いのトーナメント優勝者が戦う方式に)、
今年はコチラの囲碁対決に期待していたのですが、まさかここまで興奮する展開になろうとは!?

「プロ棋士の平均レベルに達するには、まだ10年掛かる」と見られていた囲碁のAI。
1997年にチェスが、2013年に将棋がコンピュータの前に屈し、ある意味で囲碁は最後の砦でした。
しかしそれが今年の1月末、Google子会社が開発した「アルファ碁」が、
欧州王者を相手に5戦全勝した事実が報じられると共に、
3月上旬にはトップ棋士の1人である韓国のイ・セドルとの5番勝負を行う事を発表。
(イ・セドルは、日本NHK・韓国KBS・中国CCTVが共催する「テレビ囲碁アジア選手権」も2連覇中)
常識的に言えば、プロ平均ですら「まだ10年掛かる」なんて状態なのですから、
いきなりトップ棋士を倒すなど困難とは思うものの、そこは天下のGoogleですからねえ・・・・
大学や研究機関でしたら、惨敗しても成果はあるでしょうけど、
Googleみたいな大企業が勝負を挑むとなれば、惨敗では意味が無いでしょうし、
一般の棋戦と違って、「どちらかが先に3勝しても5戦は全て行う」とした以上は、
「5戦すれば必ず1勝は出来る」という自信の表れだと感じて、本当に開幕が待ち遠しかったです。

そして、いざ幕が開いてみると・・・第1戦でいきなりコンピューター側の勝利!!
他の囲碁AIに比べて、一足飛びどころか二足飛びな進化を見せ付けられた感じでしたね。
人工知能の発達スピードで言えば、15年から20年ほど針を進められた気分で、
そのあまりの速さに、最初は興奮し、続いて震えが来て、
最後には様々な感情が入り混じり、何とも言えない悔しさが湧き上がりました・・・・
(個人的な感情の内訳を書き連ねると、いろいろ無駄に長くなるので省略・笑)
将棋のAIで言えば、「ボナンザvs.渡辺竜王」のタイミングで、「GPS」で登場した衝撃です。
生ける伝説だった呉清源が、1年ほど前に100歳で亡くなりましたけど、
囲碁界の大事件を見ずして不帰の客となったのは、幸運だったのか?不運だったのか?
「もし呉清源が生きていれば、どんなコメントを残しただろうか」と、ふと思ってしまいましたね。
それと、チェスで欧米人が、将棋で日本人が、既に味わった衝撃を、
今まさに中国人や韓国人は味わっているんだなぁ、という気持ちも(苦笑)。

続いて第2戦・第3戦とアルファ碁が勝利を重ね、内容的にも次第に圧勝に。
この頃になると、「アルファ碁の実力レベル」がどれだけ高いか想像が着かなくなり、
凄さと怖さが綯い交ぜとなって、「15〜20年どころか30年は進めたのか!?」と感じ始めると、
消化試合となった残り2戦は、「底知れぬAIの底を知りたい」という思いが次第に強くなり、
勝敗が決しても5戦行うルールに感謝すると共に、その方向でイ・セドルを応援し出しました。
それと共に、人工知能の性能が、全人類の知能を超えるとされる「2045年問題」が、
にわかにリアリティーをもって迫ってきている実感を抱かされました・・・・
(でも個人的には、そんなコンピューターの進化に、怖さを遥かに上回る好奇心が・笑)
あと、史上初の7冠独占に挑む井山の「十段戦」も、今年で4年目を迎える国内の「電聖戦」も、
YouTubeでの対局中継中に宣伝が流される度に、何だか凄く物悲しい気分に・・・・
人類の囲碁理解レベルも、日本のAI研究レベルも、一瞬で超越されてしまった感じでしたからね。

ですが第4戦、アルファ碁の自滅によってイ・セドル・・・というか人類が初勝利(笑)。
この敗戦により、天井知らずで計り切れなかったアルファ碁の実力が、ようやく解り出します。
自爆の原因が、モンテカルロ法の弱点によるモノか、水平線効果によるモノかは解りませんが、
Googleの画像検索なども用いられる「深層学習(ディープ・ラーニング)」を応用したとは言っても、
従来ソフトと変わらない欠点部分を見せられると、Googleのハード面が化け物クラスなだけで、
ソフト面の進化で言えば、他の囲碁AIの研究レベルを置き去りにする程では無いのかな?と感じました。
逆に言えば、イ・セドルも舐めて掛からず、事前にソフト対策を練って挑んでいれば、
ここまでアルファ碁の幻想が拡大せずに済んだのではないか?とも(苦笑)。
でもまあ、未知の怪物の実態が見えてきた事は嬉しかった反面、
想像を絶するような怪物の出現でなかった事実は、かなり残念な思いも・・・・
それでも、プロ相手に2子や3子のレベルまで来た現行の囲碁AIが、
「スパコンを使えば、どこまで行けるか?」という、従来の疑問を氷解させてはくれました(笑)。

そして最後の第5戦。
長手数の読みに弱いコンピューターの弱点を突き、序盤はイ・セドルが優勢に進めるも、
却って慎重になり過ぎた所をアルファ碁に攻められ、最終局は再びAI側の勝利で全5戦が終了。
AIの弱点を突かれても勝ち得た結果は、第4戦で落とした評価の回復に繋がると共に、
最後は、人間にあってAIにはない「心理面」が勝敗に影響した考えると、それはそれで面白い結果に。
まあ3連勝した時点での、得体の知れぬ幻影ぶりを思えば、スケール・ダウンしたとは言え、
それでも元々の前評判では、「本当にAI側が1勝でも出来るのか?」なんて具合でしたし、
既に全盛期は過ぎたとは言え、未だ世界でも五指に入る実力者を相手に、
最終結果はAI側の「4勝1敗」という結果は、やはり途轍もないモノだったと思います!!
技術的な革新性よりも、Googleという大企業の誇る資金力と人材力がモノを言ったかも知れませんが、
それでも時計の針を10〜15年は早めたのは事実だと思いますし、
Google側からすれば、将来的にAI技術を自動運転や医療診断へ活用する為のデモンストレーションであり、
囲碁の試合内容よりも、世間に対する「4勝1敗」というニュース価値の方が大きいでしょうからねえ。
そもそもアルファ碁自体は、囲碁専用のAIを研究して生まれた訳ではなく、
深層学習の応用先として、たまたま囲碁が選ばれただけですし・・・・
って、それに対して、囲碁側が被ったダメージは大き過ぎるかも知れませんが(笑)。

チェスや将棋の場合と違い、今回コンピュータが見せた人間を上回る「大局観」は、
人間側のレベル・アップを図る上で、果たして参考になるのかどうか???
この大局観みたいな分野で、人間がコンピューターに上回れ、突き放されるのは、
衝撃的であると同時に、ある意味では必然なのかも知れませんが、
(脳では追い付かない計算を、イメージで捉えるのが大局観だとすれば、最後は計算に帰すので)
この成果が人間の脳にもフィード・バックされ得るのか否かは、かなり興味深い題材でもあります。
チェスや将棋では、棋士がAIと組むと、棋士単独やAI単独よりも棋力がアップするのですが、
そうしたアドバンスド化が今後は囲碁でも起きるとして、チェスや将棋より影響が大きいか?小さいか?
結局は、人類にとって有効な道具となるAIを、如何に上手く使いこなせるようになるかですよね?
これは囲碁などに限らず、これから様々な分野で起きてくる事だと思います。
そう考えると、攻殻機動隊の世界も、案外すぐ側にまで近付いて来ているのかも知れません。

・・・と、1ヵ月半前に清原が覚醒剤で逮捕されて以降、
私が個人的に花粉症で外出を控え、読書モードに突入している事もあり、
各薬物の効能や歴史から始まり、脳における快感・中毒・依存症のメカニズム、脳内での神経の働き、
動物と人間の比較、意識や思考の仕組み、工学的な脳神経の解析や操作、そして脳とAIの接続などなど、
関心の方向性が「風が吹けば、桶屋が儲かる」的に、ドンドンと脱線し続けている最中なので、
今回の囲碁5番勝負は、発表時から楽しみにしてはいたものの、
ちょうどこのタイミングで行われた事で、個人的には更にテンションを上がったかも?
それこそ「清原が逮捕されれば、攻殻世界観の実現を夢想する」状態に陥ってました(笑)。
そういえば、東京五輪の開催に合わせて企画された
頭脳五輪・ロボット五輪・サイボーグ五輪などの計画は、現状でどうなってるんでしょ?

P.S.
全5局の日本語版の中継番組は、既に有料化してしまいましたので、
YouTubeの公式英語版の方を、動画紹介所に貼っておきました。
・・・って、ついでですから、こちらにもリンク↓を貼っておきますかね。
 第1局 https://www.youtube.com/watch?v=vFr3K2DORc8
 第2局 https://www.youtube.com/watch?v=l-GsfyVCBu0
 第3局 https://www.youtube.com/watch?v=qUAmTYHEyM8
 第4局 https://www.youtube.com/watch?v=yCALyQRN3hw
 第5局 https://www.youtube.com/watch?v=mzpW10DPHeQ
(アメリカ出身なので当然なのに、流暢に英語を話すレドモンド九段に違和感が・笑)

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