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[23861] Re3:危機や情勢のレベルを越え、既にウクライナ戦争に返信 削除
2022/3/10 (木) 22:14:07 現代版カナダ担当

▼ 徳翁導誉さん
> > 私はウクライナでの戦争は、東部だけの限定的な衝突になると見ていたのですが、
> > 全面戦争になってしまったので驚きました。

> そうですね、私も東部限定に留める可能性の方が高いと見てました。
> 「ベラルーシがキエフ侵攻の為に道を貸す」可能性が、高まりを見せるに連れ、
> 全面戦争の危険性が、次第に増していった感覚はありましたね。
>
> 正直な所、そこまでベラルーシが荷担するとは、以前は考えてませんでしたし、
> 逆に言うと、ロシアの後援が必要なくらい、現在のルカシェンコ政権はヤバいのかも?
> 2020年の大統領選挙では、かなり綻びが見え始めてましたし。
> とは言え、ロシア側からの派兵要請は拒否しているので、そこまで崖っぷちでは無いのかな。
> ちなみに派兵要請で言えば、今年の1月、治安維持の要請を受けて、
> ロシア軍はカザフスタンに派兵したのに、ウクライナへの派兵はカザフに断られてましたね。
> アフガンでのタリバン政権復活もあり、隣接するタジキスタンはロシア軍が守ってますし、
> アゼルバイジャンとアルメニアの停戦により、ロシア軍の平和維持部隊が両国へ派遣されたり、
> 「頼りにされてる」と言えば、聞こえは良いですけど、ロシアだって全く余裕が無い中、
> 旧ソ連諸国の政情不安により、ロシア軍が方々に引っ張り出され、かなり疲弊してそう・・・・
>
> こうなると、「いっその事、ソ連を復活させた方が楽だわ」と、
> ロシア側が思ったとしても、ちょっと否定できない感じはするんですよね。
> ですが、一旦独立した国を、再度併合するのは至難でしょうし、
> もちろん、それで今回のウクライナ侵攻が正当化されるなんて話では、決してありません!!
> しかし一方で、時計の針を戻そうとする「ソ連8月クーデター」の失敗により、
> 「新連邦条約」が締結されず、却って国家分裂の動きを加速させた皮肉を思うと、
> (ウクライナでは投票者の70%が、新連邦への参加に賛成票を投じてました)
> 「もしもクーデターが起きなければ」と、正直思わなくは無いんですよねえ・・・・
> バルト3国の独立は必然だったにせよ、ウクライナは必ずしもそうじゃなかったはずで、
> 中央アジア諸国などは、当時 お荷物として、ロシアから切り捨てられた感さえあります。
>
> 大きな国の中にも当然争いは生じますが、それが小さな国々に分かれると、
> その数だけ、もしくはそれ以上に、争いも倍々ゲームで増えていくモノですし、
> 多民族なエリアであるほど、独立は綺麗事ではなく、厄介事が増えるのが現実であり、
> それに応じて民族主義が台頭すると、結局は流血の惨事へと繋がっていくと・・・・
> これは何も旧ソ連に限らず、旧ユーゴスラビア諸国でも見られた光景ですね。
> そして旧ユーゴ紛争の際も、戦争となれば、どちらも残虐な行為に至るのに、
> 親欧米派か? 親ロシア派か?の違いにより、勧善懲悪のストーリーが作られました。
> この件は、NHKの取材に基づき書かれた、こちらの本↓が詳しいです。
>
> 「ドキュメント戦争広告代理店 情報操作とボスニア紛争」
> https://www.amazon.co.jp/dp/4062750961


ロシア・ウクライナ共に自分の描いたストーリーに持って行こうとしている感じはしますね。
ネットニュースを見ると欧米・ウクライナ・ロシア全方位から情報を操作しようとしている臭いがします。
わかりやすいプロパガンダからSNSやフェイクニュース、ファクトチェックを利用した婉曲なものまで……

ゼレンスキー大統領の演説とかは非常にわかりやすいですが……
国家から企業、個人に至るまでが規模の差こそあれ参戦できてしまうネット上での情報戦というのは怖いなと。
特に日本人は傾向的に雰囲気に流されやすいので冷静に情報を読んでいきたいです。

>
> ・・・って、考えてみると、四半世紀前の日本はまだ、紛争の当事者では無い事もあり、
> 欧米寄り一辺倒ではなく、それなりに客観的な報道が行えていたのですが、
> 地理的に それほど違う訳では無い、今回のウクライナ戦争の報道に関しては、
> もう完全に、欧米報道の受け売りでしか無くなってしまいましたね・・・・
> まあこれは、もう日本の報道に、独自取材が行えるだけの余力が無かったり、
> イラク戦争の後、恐らくは意図的な誘導もあって「自己責任論」なるモノが吹き荒れ、
> 結果的に、日本人が自ら目や耳を閉じてしまった側面もある気がします。
> これは長い目で見た場合、日本にとって、決して良い傾向では無いと思うんですよ。
>
> > 個人的には欧米諸国、特に米国が場合によっては軍事介入もありうると釘を刺して、
> > ロシアが開戦を思いとどまってくれるのがベストでした。

> 現在、NATO軍に対して「飛行禁止区域を設定しろ!」という話が出ていますが、
> 既に戦争が始まり、ロシア空軍がウクライナ上空の制空権を押さえた段階で、
> いくら「空の中立化」を訴えても、それは実質的なNATO参戦になってしまうのですから、
> 「開戦を思い止まらせる」という意味では、「欧米の軍事介入を臭わせる」以上に、
> ウクライナ上空の「空の自由(航空路)を守る!」という姿勢の方が、より適切だったかと?
>
> 簡単に説明すると、世界130あまりの国々は、相互に旅客機や貨物機の領空通過を認め合っていて、
> アメリカやEU諸国、日韓豪あたりは勿論の事、その国際協定にはウクライナも参加しているんですね。
> (ちなみにロシア・中国・ブラジルなどは、安全保障の観点から参加してません)
> で、海賊から船舶を護衛する為に、各国がソマリア沖に海軍を派遣しているのと同じように、
> 航空機の護衛を目的に掲げると共に、本当に時々で良いんで、NATO空軍機をウクライナ上空で飛ばせば、
> (ドンバス地域で、マレーシア航空機が撃墜される事件があったので、一応の大義名分は立つかと)
> 開戦と同時に制空権を握りたいロシア軍からすれば、これは大きな牽制になりますし、
> もしも攻撃を仕掛けた場合、それはロシア側からNATOに喧嘩を売った構図になりますから、
> これを行うだけでも、プーチンの開戦意思を挫く、かなりの抑止効果はあったかと考えています。
>
> > 現状のメディアの動きを見ると、報道が過熱して偏って来ているなというのは私も感じます。
> > ゼレンスキー大統領と政権の打ち出してる政策はとりあえず、できることはなんでもやって、
> > ヒットしたりエラーしたりしながら、かなり綱渡りと行き当たりばったりで舵取りをしている感じがします。

> 恐らく、先の着地点などは全く検討してないか?
> もしくは、最悪の着地点を検討しているのか?
>
> 国民総動員令を発動し、18〜60歳の全男性を動員対象として出国禁止にするとか、
> 希望する国民全員に武器を供与するとか、大規模に外国人義勇兵を受け入れるとか、
> これって、泥沼の長期戦に持ち込み、戦場の市民生活の垣根を無くして、
> 数十万人、場合によっては100万人規模の、民間人犠牲者を覚悟の上で、
> ロシア軍を撤退に追い込む作戦であるなら、軍事的には非常に最適な選択なんですよ。
> でもこれ、政治的にであったり、人道的に考えた場合、本当に良い選択なんですかねえ?
>
> また、これで仮に、ロシア軍を撃退できたとしても、
> 失われた人命は帰ってきませんし、一旦バラ撒かれた兵器の回収なんて無理でしょうし、
> 居着いた外国人民兵(反ロシアのイスラム系も参戦表明)を排除するのも難しいでしょうから、
> 国内の政情安定化には、かなりの時間と労力を要するはずで、
> それに何より、独立以後の30年間でさえ、ウクライナ系とロシア系の住民が混在し、
> その主導権争いから、腐敗と暴力で政情があまり安定しなかった国で、
> 一般市民に武器が行き渡った場合、国防戦争の後に、内戦突入なんて最悪のシナリオも、
> 絶対に無いとは、断言できない気はするんですよねえ(確率的には低いでしょうけど)。
>
> 実際、先日の停戦協議にも参加した、ウクライナ側の代表者の1人が、
> その直後、「ロシアのスパイ」として処刑されたなんて話を聞くと、
> 今は侵攻軍という共通の敵が居るから良いものの、これが引いた後、
> この戦争で深まる可能性がある、ウクライナ系とロシア系の軋轢が一体どうなるか?
>
> ウクライナ側が発表している、「殺害したロシア兵」の数が異常に多いのは、
> もしかしたら、単なる戦意高揚のプロパガンダ目的だけでなく、
> 「誤殺されたロシア系国民」が、多数含まれてるからなのかも知れません。
> 日本語が話せるキエフ在住のウクライナ人が、テレビの生中継に出演した際、
> 「戦争中だから、スパイ疑いの誤殺は仕方無い」
> という発言を、聞かれてもいないのに、ポロッとしたのも、
> 番組ではスルーされてましたけど、個人的には気になったんですよね。
> ひょっとしたらキエフでは、それ系の事件が多発し、市民の間で噂になってるのかな?と。
>
> いや本当、こういう時って、一致団結する事で国民意識が醸成される好機でもあるのに、
> 疑心暗鬼からロシア系を処刑するような事が続いたら、両者の溝は広がるばかりで、
> そうした意味では、20年30年の単位で見ると、危険なパンドラの箱に手を掛けた危険性も・・・・


私刑がそこまで横行しているのであれば、現代であればなにかしらニュースとして上がってきそうなものだと思うので、
無いとは思いませんが何千人単位という事はないのではとは考えます。
どちらかと言うと、戦争末期の日本がやらかした戦果の誤認と過剰報告の類ではないかなと。

ただ、内戦に関しては低くない可能性でありうると思います。
東部地域での戦闘のニュースを聞くに、ロシア正規軍より親ロシア派の戦意(もしくは憎悪)が高そうですし、
ウクライナ系の極右勢力も愛国心を掲げて戦争の混乱の中で勢力を増してくるでしょうから、
ロシア軍が撤退して丸く収まるという展開の方が可能性としては低いかと。
一般のウクライナ国民は隣人を敵とみなして殺したりはしないと思いますが、
双方の極端な一派は確実に相手側に近い住民を敵とみなしてリンチや襲撃をしそうですし。

>
> > かなり無理をしていそうなので、過度な英雄視は本人のためにもどうかなと。
> > この危機を乗り切っても、最後は綱から落ちそうに見えます。

> ゼレンスキーという人は、もともと全く政治経験の無い、コメディー俳優であり、
> ドラマでの大統領役がヒットして、そのまま大統領選挙で当選してしまい、
> 政権スタッフまで、ドラマの制作陣を配置してしまった人なので、
> このような状況になると、却って役に入り込んでしまい、意外とノリノリだと思いますよ。
> (ちなみに首都キエフの市長も、元ボクシング世界王者のクリチコ兄という陣容・苦笑)
> なので、戦意高揚の能力という意味では、普通の政治家なんて足元にも及ばないでしょうし、
> 現状では、それが上手い方向に働いているとは思いますけど、
> そもそも論で言ってしまうと、そんな政治素人だからこそ、ここまで事態を悪化させたとも・・・・
> 以前は支持率なんて確か10%台だったのに、開戦後は90%オーバーと爆上げな事を思うと、
> 良い悪いは別として、綱から落ちて手が放れそうな所から、戦争勃発で登り直せた感じですよね。
>
> 更に言うと、この人って実は、あまりウクライナ語が話せないんですよ。
> ロシア語を母語とするユダヤ系であり、タレント時代の活躍の場もロシア語メディアで、
> だからこそ、ウクライナ国内に留まらず、ロシアや旧ソ連諸国でも活動してたのだとか。
> ですから、当選前は「ロシア寄りの政治家」と見なされてましたし、
> こうした経歴から、ロシア側からも「御しやすい存在」と、甘く見られてた面はあると思います。
> どうやら、地道な演説活動などは行わず、テレビ出演だけで当選しちゃったみたいですし。
> でもまあ、ゼレンスキー自身は、「ロシアとEUの等距離外交」を指針しており、
> ウクライナ民族主義寄りの政権が、ロシアとの関係を拗らせ、これほど政情を不安定化させた為、
> ロシアとの関係が深い東部国民の支持を中心に、ロシアとの関係改善の願いも込めて、
> ロシア寄りと見なされたゼレンスキーが、圧勝で大統領に就任した事情がありました。
>
> とは言え、繰り返しになりますけど、魅せるのは得意でも、政治なんて未経験ですから、
> 外交には相手国がある事もあり、事前に唱えてた公約などは全く上手く進まず、
> そうなると、支持者は一気に離れていって、批判者の声は勢いを増してくると。
> こうなってしまえば、無難な現実路線に軟着陸するのが、1つの選択肢ではありますよね。
> 「ロシアとEUの等距離外交」なんて言っても、ロシアから見れば重要な隣国&兄弟国であっても、
> EUから見れば東欧より更に先にある欧州の辺境なので、得られる支援額なんて天と地の差があり、
> 10年後20年後のEU加盟という遠い夢を見るよりは、何よりも目先の冬を越す為に、
> ロシアを頼るというのは、妥協ですけど現実的で、恐らく国民の多数はそれを望んでいるんです。
> しかし、過去の例から見ると、それを選ぶと、欧米の後援を受ける反ロシア派が、
> デモを起こして、政権を転覆させ、自身も国外へと追われる危険性があるので、容易には決断できない。
>
> そこで結局、ゼレンスキーが選んだ もう1つの選択肢というのが、
> 自分を批判する側だった反ロシア派に近付き、ロシアに対して強硬姿勢で挑む方針転換でした。
> (ウクライナ系住民の心を掴む為、ウクライナ語も必死に勉強してるらしいですよ)
> これはもう、甘く見ていたロシア側からすれば、飼い犬に手を噛まれたが如く、腹立たしい事態で、
> ロシアとの関係改善を願い、ゼレンスキーに投票した東部の国民からすれば、
> 戦争勃発となった現在、大きな声じゃ言えないでしょうけど、裏切られた思いが実はありそう・・・・
> 実際、ロシアと戦争になって戦火に巻き込まれるのは、反ロシア派の暮らす西部地域ではなく、
> 親ロシア派の暮らす東部地域ですしねえ(だからと言って、ロシア軍を歓迎するかは別問題)。
>
> ちなみに、この構図って身近な例だと、韓国の李明博に近いのかな?
> 日本生まれの知日派財界人として、韓国経済の復活と、日韓関係の修復を期待され、
> 2008年の大統領選挙に勝利するも、やはり政治というのは、そう簡単なモノでは無かったと。
> で、期待された成果が得られず、次第に政権求心力を失い、左派勢力からの批判の声に抗えなった為、
> 保守系ながら「反日カード」を切って、日本の反応を読み誤って天皇批判や竹島上陸まで行うと、
> 日韓関係は却って悪化させた上に、それで左派系からの支持を得られた訳でもなく、
> 事前の期待が大きかったからこそ、その反動で、物凄い低評価な大統領になってしまいました。
> そういう意味では、今回のゼレンスキーも、李明博に似ている気はするんですよ。
> ただ違ったのは、その相手国が日本ではなく、ロシアであったという事(苦笑)。
>
> ・・・と、ここまではかなり辛辣に評しましたけど、
> ハッキリ言って、改選前の段階では、こんな低支持率な大統領では、
> あくまでも、「現職大統領」という肩書きが重要なだけで、
> この人自身の戦略的な価値は低いかな?とも見てたんですけど、
> 危機の場面だからこそ、役者としての本領が発揮されたというか、
> こうなるともう、ロシア軍としても、絶対に確保が必須なターゲットになりましたね。
> でもそれって、自らの命の危機を、自分自身で上げてしまった事でもあるので、
> どこまで理解し、意図的に演じているかは別として、これはこれで凄い事かな?と。
> あっさり逃亡していれば、ウクライナ軍の抗戦も、今ほどでは無かったかも知れませんし。
> そう言えば、日本の小泉元総理も、良い悪いは別として「名役者」だったなぁ・・・・
>
>
> > 逆にロシアのプーチン大統領は有能・優秀というイメージがありましたが、
> > 年齢的な衰えや健康不安があるという報道には納得できます。

> まあ確かに、暴挙と言えば、暴挙なのですが、
> 逆にプーチンの立場になって考えると、「止むに止まれず」な側面もあるかな?と。
> それこそ日本なんて、それ以上の暴挙を、80年前にやってますからねえ・・・・
> 太平洋戦争に比べれば、まだ今回のロシアの方が、勝算がありそうな気がします。
>
> あと、今回の件も、戦前の日本と、現在のロシアを比べてみれば、
> その心情や決断が、日本人なら見えてくるかも知れませんね。
> 「ウクライナから手を引け(クリミアも含む)」と言うのは、
> 「中国大陸から手を引け(満洲も含む)」に通ずる所がありますし、
> NATO拡大はABCD包囲網に、ロシアのSWIFT排除は対日石油禁輸に、似てなくも無いかも?
> ですから、「これだけやれば、やらないだろう」というのは、あくまで他人事の視点であり、
> 「これだけやられたら、やらざるをえない」というのが、当事者の視点でしょうから。
>
> ただしロシアは、日本と違って、自足自給が可能な国ですし、
> クリミア編入の時点で、既に経済制裁は喰らっていて、そうでもどうにか出来ていたので、
> 更に苦しくなるとは言っても、あのソ連時代に比べるとマシという意見も(苦笑)。
> それに、事態が終息して、その状態が長期化してしまえば、所詮は他国の事ですから、
> 容認はしないまでも、黙認という状態に、落ち着きそうですし、
> 世界の情勢に変化があれば、晴れて有耶無耶になるのが、世の常ですからねえ。
> 例えば最近は、日米豪印の4ヶ国による「クアッド(Quad)」の連携が叫ばれてますけど、
> 核実験強行に伴うインドに対する経済制裁って、一体どこに行ったんでしょ!?
> (ちなみに正解は、9・11テロに伴うアフガン侵攻を機に、わずか3年で制裁解除)
>
> ですのでロシアの事も、いざ米中が睨み合った際には、あっさり許すかも知れませんし、
> 許されなければ許されないで、中露の連携が一層深まり、中国が更に巨大化するだけかも?
> NATOだって、トランプ再選などでアメリカが抜ければ、ドイツを中心に、
> ロシアとの手打ちを模索する動きが出るかも知れません。
> 脱原発&脱炭素なんて政策を続けるなら、ロシアからのエネルギー輸入は不可欠であり、
> 西側諸国だって戦時中、自国の利益の為に、ソ連のバルト3国併合を黙認しましたからねえ。
> 昨今の「自国第一主義」が台頭する時代背景を踏まえれば、そうした展開も充分あり得るかと。
>
> そして何より、欧米や日韓豪といった先進国クラブが、如何に強く批判したとしても、
> それが世界の全てではなく、実際に国連総会におけるロシアへの非難決議は、
> 141ヶ国が賛成票を投じた一方で、「反対5票・棄権35票・欠席12票」でしたからねえ。
> また、賛成した国の中にも、独裁国や戦争を抱えた国は数多く、
> 本当に、制裁とか断行までするような国が、一体どれだけあるかとなると・・・・
> 国連総会に先立ち行われた安保理でも、当事国のロシアの反対(拒否権発動)は当然として、
> 中国・インド・UAEが棄権に回り、ロシアを除く14ヶ国が全会一致とはなりませんでした。
> これに対して、「中国とロシアは一心同体だから」とか、
> 「まさかクアッドの一員であるインドが棄権するなんて」という、
> あまり国際情勢に詳しくない反応も、ネット上では数多く見受けられましたが、
> (中国は中国の、インドはインドの国益を追求して、それぞれ動いてるだけ)
> ここで一番驚くべきなのは、「UAEまでもが賛成しなかった」って所なんですよね!
>
> UAEって、国内に米軍基地があるくらい、アメリカ寄りの国ですし、
> 当然ながらアメリカも、今回の非難決議に賛成するよう、最後まで説得したようですが、
> アフガン撤退を機に広まった、中東におけるアメリカ軍への不信感増大や、
> 石油価格の調整の為、同じく産油国であるロシアとの、近年における急接近。
> そして何より、アラブの春によって台頭した、イエメンのシーア派勢力を叩くべく、
> UAEはサウジアラビアと共に、イエメンに対する軍事侵攻を長年続けている最中であり、
> ウクライナ戦争の非難決議に賛成するなら、イエメン戦争でも非難決議を出すと、
> ロシア側から脅されてた・・・という事情があったらしいんです。
> ぶっちゃけ、戦争の構図としては、あまり変わらない上に、
> イエメン戦争の方は、既に10万人を超える死者を出してますからねえ・・・・
> もちろん、こちらに関して、欧米諸国は見て見ぬ振りですし、
> 何なら駐留するアメリカ軍は、イエメン側からの攻撃を迎撃してくれてます(苦笑)。
> まあ、アメリカ軍が行ったイラク戦争では、民間人が15〜20万人死んでおり、
> そこには、NATO加盟を目指すウクライナ軍も賛成していた為、
> 今回の侵攻に対して、中東での同情意見は、我々が思っている以上に少ないそうです。
>
> で、ロシアとUAEが凄いな・・・と言うか、政治の世界って暗闇だなと感じるのは、
> UAE側が、ウクライナ戦争の非難決議に棄権する代償として、
> ロシア側は、イエメン戦争の非難決議を出さず、
> それ所か、UAEが戦っているシーア派勢力を、テロ組織として容認するという、
> 非常にアグレッシブな裏取引が、実はあったらしいんですよね!?
> そういう意味では、ロシアやプーチンの判断力って、本当に鈍ってるのでしょうか?
> ちなみにUAEは、アメリカ軍だけでなく、フランス軍まで基地提供して駐留させてますし、
> そうする事で、ペルシャ湾を挟んで向かい合う、イラン軍の脅威を凌ごうとしています。
> そして、安保理で欲しいモノを全て得たUAEは、直後の国連総会では一転して、
> 今度はアメリカ側の機嫌を取るべく、ロシア非難決議に賛成に回ったと(笑)。
>
> 少なくとも、今の日本じゃ、ロシアやUAEのような外交的立ち回りは無理でしょうね(苦笑)。
> せいぜい、イスラエルに対する非難決議が出された際、
> 反対(拒否権発動)に回るアメリカに付き合って、棄権をするくらいですから。
> って、今回の決議に棄権した国を責める人たちは、日本の棄権も同じく責めてるのかなぁ?


外交力の低さには定評のある日本ですが、だからこそ、こういう事態の各国の動きを見て、
政府には国益を考えた立ち回りを考えて欲しいなとモヤモヤするわけです。

>
> > 長期独裁政権の問題点は、次の指導者の芽を摘み取ってしまう事に思えました。
> > 定年制や再選の禁止にはやはりしっかりとした意味があるんだなと。

> 一応、ロシアも憲法で、大統領の「連続3選禁止」が定められており、
> だからこそプーチンも、2000年から2008年まで、2期8年の大統領職を務めた後、
> 4年置いて、2012年に大統領再登板を果たしているんですよね。
> いくら与党の党首を務め、空白期間は首相職も務めていたとは言え、
> 一般的に言えば、これって現実的には、相当のレアケースです。
> 真に独裁者なら、改憲して3選すれば良いのに、それが可能なほど強権では無く、
> であるのに、4年間も権力を維持できたまま再登板を果たすなんて、普通じゃ有り得ません。
> そういう意味では、「有能・優秀というイメージ」は、決して誤りでは無いかと?
>
> ちなみに、現在でも連続3選禁止の条項は残っているのですが、
> 再登板後のプーチンは、憲法改正によって、大統領の任期を4年から6年に伸ばし、
> 更には一昨年、改正新憲法の発布で、旧憲法下での歴任は一旦リセットする荒技に出ました(苦笑)。
> でも、これは逆に考えると、プーチンは「連続3選禁止」の維持に必死な訳で、
> ある意味では、後々のロシアの事を考慮しての拘りなのかも?(自分だけは特別扱いですが・笑)
> あと、ここまでやって、5選(2024-2030)・6選(2030-2036)への道を整えたプーチンですけど、
> 今のプーチンの状態を見ていると、とても2036年までは行けそうに無いですね・・・・
> 70歳手前でこれだと、83歳だなんて、さすがに無理でしょ!?
> そうなると、どれだけプーチンが望んだ所で、再選というのは難しい気がします。
>
> 世間一般のイメージ的に、ちょっと勘違いされてる気がしますけど、
> ロシアって中国などとは違い、一応は選挙で大統領を選ぶ「民主国家」であり、
> それは何も、形式的に選挙を行ってる訳では無く、本当に行っているんですよね。
> もちろん、日本や欧米諸国に比べれば、選挙の不正は蔓延してるでしょうし、
> 立候補者の資格差し止め処分なんてモノも出されたりしますので、決して完全ではありませんが、
> それでも、地方の知事選挙では、野党系の候補が勝利するなんて事もあります。
> 過去4回の大統領選における、プーチンの得票率も「53%」「72%」「64%」「78%」となっていて、
> 完全勝利はしているものの、イメージほどの圧勝とは映らないのでは無いでしょうか?
> (ちなみに参考までに、橋下大阪市長の市長選での得票率は「59%」「88%」)
>
> まあロシアの場合、第2党が共産党で、第3政党が極右政党という事情もあります。
> 新興財閥や在外系が支援する改革派の新政党は、それ故に金銭問題を起こしがちで人気が上がらず、
> 寄らば大樹の陰と、政権与党だけが寄り合い所帯として肥大化する中、
> 少ない野党支持者を取り合って、野党同士が内ゲバを起こすのも、支持者離れを加速させると。
> ロシア政界は「独裁!独裁!」と非難されがちですが、実はこの構図って、
> 55年体制下における「自民党の一党支配」時代とも、ちょっと似ている側面もあるんですよね。
> ロシア国民的に、そこまでプーチン絶対支持じゃないけど、共産党や極右政党よりはマシだと(笑)。
>
> そういう意味では、今回の戦争を始めたプーチンを失脚させるべく、
> 「ロシア軍は反旗を翻せ!」だとか、「市民デモで政権を転覆させろ!」とか主張する人が居ますが、
> 最も穏健で、確率的にも高いのは、2年後に迫った大統領選で、
> プーチン以外の候補が勝たせる展開に持ち込む事でしょうし、
> ここで焦ってプーチンが弾圧に動けば、それこそ軍にそっぽを向かれ、デモで政権が転覆しそう。
> プーチン自身はKGB出身なので、大統領の職務を超えて、ロシア軍を掌握している訳じゃないですし、
> 選挙の勝利には過半数の票が必要ですが、デモでの転覆なら国民の2〜3割の支持で実現可能です。
> 具体的には、赤の広場に5万人でも10万人でも、デモ隊の若者が現れれば、
> いくら大統領の命令があっても、兵士だって国民に銃口を向けられなくなりますし、
> そうした民意が現場に集まる人たちだけでなく、世間でも一定数は良そうだと感じられれば良いはず。
> (経済制裁で耐え切れないほど市民生活が困窮すれば、選挙に関係無くでも発生の展開も?)
> 実際、東欧諸国の政権崩壊時や、ソ連8月クーデターの際は、そういう光景が見られましたからねえ。
>
> あとは、選挙でプーチンを脅かす、対抗馬と成り得る様な候補者の弾かぁ・・・・
> 欧米諸国が支持するような、市民活動家上がりの政治家は、
> 実際のロシア国内での支持率となると、国民全体の数%くらい関の山でしょうし、
> 欧米的にはナワリヌイを推したい所でしょうが、ロシアで広範な支持が得られるかとなると?
> かと言って、共産党や極右政党なんて、プーチン以上の強硬路線ですので、
> ウクライナ戦争を止める狙いがあるなら、ここからの大統領選出も望ましくなく、
> う〜ん、そもそも私はロシア政界の事情なんて、全く詳しくないので、
> 一昔前の古い名前になりますが、イリーナ・ハカマダ女史くらいしか名が浮かばない(苦笑)。
> (戦前にソ連へ政治亡命した袴田陸奥男の娘で、日本ロシア学の第一人者である袴田茂樹は異母兄)
> プーチンが2選目を果たした、2004年の大統領選挙にも出馬し、4%しか得票できませんでしたが、
> 違法とならない範囲の政治活動で、合法的にプーチン政権の交代を迫り、
> リベラルかつ民主的で、旧ソ連的な大国主義を否定し、欧州協調路線を示した彼女なら、
> 欧米ウケも良いでしょうし、古い名前だからこそ、それなりに国内知名度もありますからねえ。
> これまでの活動歴や、女性である事を踏まえると、プーチンもそこまで強行手段は取れないでしょうし。
>
> その他だと、ひ弱な野党では頼りないとなれば・・・実現性の程は解りませんけど、
> 寄り合い所帯である政権与党を、割らせる方向で仕掛けてみるとか?
> プーチンの最側近として、首相や大統領職(2008-2012)を務めたメドヴェージェフが、
> 現在、影響力が高まりすぎた事もあって、閑職というか、名誉職に回されているので、
> 上手いこと切り崩せれば、プーチンに対する強力な対抗馬になりうるかと?
> 実際、プーチンが大統領1期目の際に、首相を務めたカシヤノフは、
> 大統領職に色目を見せた事で首相を解任されると、野党を結党して反プーチンの姿勢を示し、
> 大統領選にも打って出ようとした事実がありますからねえ。
> もしも今回の戦争でプーチンの政権基盤が揺らげば、与党内での静かなクーデターでも良いので、
> プーチンの身の安全と財産を保証する替わりに、メドヴェージェフへの禅譲が行われ、
> それに伴い、ロシア軍撤退&欧米からの支援取り付けとなれば、平和理に終息できるかも?
> 有り得るとすれば、今回の経済制裁で大打撃を受けた、新興財閥から担ぎ出される形かな。
> いくらロシアが武断的な国家だとは言え、やはり経済だって重要ですし、市民生活は尚更なので。
>
> とは言え、プーチン政権の実態が、西側のイメージほどの独裁では無い以上、
> 西側メディアが映さない、ロシアの物言わぬ多数派の意見というのは、恐らく、
> 今回の戦争に対して、積極的に賛成とは言わずとも、それなりの理解を示してるはずなんです。
> そして、「1発喰らわせれば壊れる」などという、安易な考えのもとに手を出せば、
> 却って多数派の賛成意識に、火を付ける結果になってしまいかねない為、
> 仮に何か仕掛けるにしても、その辺の民意の読み間違いは、絶対に避けるべきでしょうね。
>
>
> > また、制裁の動きばかり目立ちますが、事態の収拾に向けた外交の動きがほとんど見えないのが気になります、
> > 本来は制裁と外交的なアプローチがセットで働くべきだと思うのですが、現状はそうなっていない。

> 戦闘終結を優先するのであれば、「三方一両損」的なのが落とし所でしょうけど、
> まあ実際は、どちらかが潰れるか、完全に要求を呑ませるまで、戦争というモノは続きがちですし、
> 双方の流血量が増す程に、安易な妥協は出来なくなると言うか、
> そうすると、逆に交渉者や決定者の身が危険になるので、
> 国益よりも保身に走るようになると、尚更、停戦など結べなく為るんですよねえ・・・・
>
> ちなみに、もしも私が当事者なら、この辺りの妥協案を提示するかな?
>  1.ウクライナは遡及して、クリミアの独立を認める(ロシア編入は独立後の扱い)
>  2.東部2州を含め、ウクライナ全ての州に高度な自治国とし、ウクライナを連邦国家化
>  3.ロシア軍は東部2州から兵を引き、ウクライナ国内の自治国として存続させる
>  4.ウクライナは軍事面で、旧ソ連諸国の「集団安全保障条約機構(CSTO)」に加盟する
>  5.ウクライナは経済面で、EUへの加盟申請を行い、終戦後に履行を願う
>
> 1に関しては、そもそもクリミアってソ連時代に、
> ウクライナ出身のフルシチョフにより、ロシアからウクライナに転籍された土地であり、
> 住民としてはロシア系が多く、ソ連崩壊によりウクライナが独立する際には、
> クリミアはクリミアで、住民投票の結果を受け、独立を宣言してましたからねえ。
> 「自分たちは独立してもOKだが、お前らはダメ」では、本来なら筋が通らない所ですが、
> まあそこは、ソ連崩壊直後のゴタゴタもあり、クリミアに高度な自治権を認める事で、
> ウクライナ国内に留まる事を納得させたという過程がありましたからねえ。
> それなのに、2014年の革命の際に、臨時政府の実権を握ったウクライナ民族主義者により、
> クリミアの自治権は取り上げられたのですから、再度の独立宣言は妥当と言えなくも無いです。
> これはもう、苦渋の決断かも知れませんけど、現状を認めた方が良いと思いますし、
> ウクライナ側から見ても、ロシア系国民の比率を下げられるメリットが、実はあります(苦笑)。
>
> 続いて2と3に関しては、ウクライナ系とロシア系が混在するから、
> いつまで経っても国が安定しないのなら、2等分にするのはさすがに無理でも、
> 各州ごとの自治権を、今以上に認めてしまった方が、争いが起きないと思うんです。
> ウクライナ民族主義者が、どれだけロシアの言語や文化を排除しようとしても、
> ロシア語しか話せない国民が3〜4割も居るのですから、それは無理って話だと思うですよ。
> であるなら、各州の実状に合わせて、政策を決めた方が良い気がします。
> あと、これだけなら自治州でも良いのですが、既に独立承認したロシアのメンツを考慮すると、
> これはもう名目の違いで、自治州よりも自治国(連邦制)とした方が、
> ロシア的にも、東部2州を返しやすいでしょうし、影響力を残せるという観点です。
>
> 最後に4と5に関しては、それこそ今回の戦争が、ウクライナのNATO加盟申請をキッカケに始まり、
> また、プーチンの要求も「ウクライナの中立化&非武装化」であるのなら、
> それはさすがに現実性が乏しいので、CSTOに加盟するというのがリアリティーのある選択かと。
> こうして一旦、ロシアの子分となってしまえば、思ってる以上にロシアは寛大・・・というか、
> 実態としては、ロシア軍は盟主として良いように使われてて、負担の方が多い印象ですし、
> 極端な話、もしもCSTOが気に入らなくなれば、そこから離脱しちゃえば良いんです(笑)。
> 実際、アゼルバイジャン・グルジア・ウズベキスタンの3ヶ国は離脱しましたし、
> ウズベキスタンなんて、そのあと再加盟して、更には再離脱したり、
> 離脱したアゼルバイジャンも、困った時には協力を仰いだりしてますからねえ(苦笑)。
> ロシア目線で言うと、別に味方にならなくても、敵にさえならなければOKな所があるので。
>
> そして、これはある意味で肝なのですが、ロシア側の拘りは軍事面なので、
> ロシアと欧州の両天秤路線という事で、経済面での安全保障としてEU加盟を目指すと。
> ロシアにしても、EU内に取り残された、飛び地であるカリーニングラードを、
> EUとの経済特区にして、発展させようという戦略があるくらいですし、
> NATO加盟に比べれば、EU加盟にはそこまで警戒感は無いと思うんです。
> それに、平時となれば、最も重要なのは経済であり、
> 今の状況だからこそ、加盟審査も甘くなる事が想定できるとすると、
> 終戦とEU加盟を抱き合わせる事で、アメリカ側からも圧力を掛けてもらっても良いかと?
> また、ロシアとも自由貿易協定を結ぶ事で、ウクライナがEUとロシアの中継地となれば、
> EU的にも手放し難くなりますし、ロシア的にも侵攻し難くなるという側面もあります。
> これはこれで、軍事力を用いない安全保障戦略だと思うんです。
>
> 以上、ウクライナ側には譲歩する要件が多いですし、
> ウクライナ民族主義者からは、絶対に反対の声が挙がりそうですけども、
> 数十万人の死者を避けつつ、ウクライナ国家の独立と存続を考えるのであれば、
> この辺りが、無難な落とし所だろうと、個人的には思うんですけどねえ・・・・
>
> > こういう時に、特使や大臣を派遣したりできれば日本も外交ができるなと思えるのですが……
> 東京五輪での失言問題もあり、世間的な評価は著しく低いですが、
> そういう役割が出来るのって、日本だと森元総理くらいしか居ないかも?
> 何故だかは解りませんが、独裁的な政治家の心を掴む事に、やたらと長けてるんですよね(笑)。
> 日本の政治家の中で、最もプーチンが心許せる存在も、間違いなく森元総理ですし、
> 昔ながらの田舎的な調整型の人柄が、現代の日本だとトラブル・メーカーになるものの、
> 物事の裏表で、こういう時には役立ったりする事があるんですよね。
> これはもう人間性の話なので、首相任期は長くても、小泉元総理や安倍元総理では無理かな?
> 民主党政権の際も、私的特使として、森元総理のロシア派遣は検討されてましたし、
> そうした縁もあっても、現在進行中の国会でも、立憲民主党の方から、
> 岸田総理に対して、森元総理の特使派遣案が出されてましたね。
> でもまあ、今この段階で、日本が特使を送った所で、何の交渉カードも持ち合わせていないので、
> 「今のところ予定はない」と応えてましたし、そりゃそうだろうなと、私も思います。
>
> 現段階で、日本が行える外交カードがあるとすれば、
> それはウクライナから逃げてきた、避難民の受け入れくらいでしょうね。
> まあ実際問題、欧州から遠く離れ、言葉も文化も異なる日本に、
> 逃げて来ようなどというウクライナ国民は、恐らくほとんど居ないでしょうし、
> そもそも、在日ウクライナ人が2000名に満たないとの話を聞くと、
> 駐日大使館とも相談しながら、彼らの親類縁者を即座に受け入れ、支援するだけでも、
> 言葉は悪いですが、国際的に大きなアピールにはなりますし、
> 現実的な出費や負担を考えても、大したモノにはならないはずです。
> そして、岸田総理は中道左派な政治家なので、実際にそのように動いてるようですが、
> 方針的には示したものの、実現の動きはまだまだ遅いといった感じでしょうか?
>
> 在日ウクライナ人による呼びかけで、子供たちから集めた寄付金が、武器購入に使われたのを見ると、
> 日本に逃れてきたウクライナ人の為に、支援金を募った方が、ダイレクトに効果が見えますし、
> 資金の使い道としても、日本人側の心情として、やはりシコリが残らない気がするんですよね。
> いや勿論、武器を送ったウクライナ人の思いも、それはそれで解らなくは無いのですが・・・・
>
> あと、日本を含めたアジア諸国が、地域安全保障の観点から売却を反対する中、
> ロシアも享受を制限してきた旧ソ連の軍事技術を、空母・爆撃機・揚陸艇を売り渡す事で、
> 中国軍の外征能力を飛躍的にアップさせたのは、何を隠そうウクライナですからねえ・・・・
> 今回の戦争を受け、今後の中国軍の動きを不安視すると共に、
> 侵攻されたウクライナに対して同情するのは、私も充分に理解できるのですが、
> そもそも論として、昨今の東アジアの情勢不安に、ウクライナが一役買っている事を踏まえると、
> 純粋に「ウクライナ、かわいそう」と同情すれば良いような、そういう単純な話では無いんですよね。
> (って、日本は日本で安倍政権時、イスラエルと共同で兵器開発を始めた為、中東から恨まれるかも?)
>
> まあ、ウクライナ西部の住民が、強硬な反ロシア路線なのは別に構わないとして、
> 「民主的に誕生した政権が親ロシアな政策を採ると、選挙ではなくデモで転覆させる」
> 「ウクライナ国民の4割を占めるロシア語母国者の権利を侵害する」
> 「広範な自治権を認めて独立を阻止したクリミアから、自治権を剥奪する」
> 「EU加盟は遠い夢で、ロシアから受けた1兆円規模の支援金は返さない」
> 「ロシアにガス代金を支払わず、ガスを止められるとEU輸出分を勝手に使う」
> 「国を立て直す具体策は乏しい一方、金権的で政治は腐敗(腐敗は親ロシア派も同様)」
> 「1万人以上の死者を出すドンバス紛争で、停戦合意とは逆方向に攻勢を強める」
> などの行為は、さすがに目に余ると思っています。
> 勿論、だからと言って、今回のロシア軍の侵略行為が正当化される訳では、当然ありませんが!!
>
> 2014年のソチ五輪の最中には手出し出来ないだろうと、ウクライナで仕掛けられ、
> 2018年のロシアW杯を控える為に、ロシア側も大規模な反撃に出られず、
> 2022年の北京冬季五輪の閉幕を待って、こうして今回、反撃へと打って出たものの、
> その8年間の内に、これ程までにウクライナ軍が増強された事で、
> ロシア軍の電撃作戦が不発に終わったと考えれば、
> 凄く皮肉で逆説的な見方ですけど、やはり「スポーツ平和」の効果って大きいのかな?(苦笑)
> それこそ8年前の段階で、自国開催の五輪もW杯も投げ捨てて、今回のような侵攻を行っていれば、
> 恐らくはアッと言う間に、首都キエフを始めとして、ウクライナの大部分は制圧されてたでしょうし。



やはり、今回の紛争、プーチン大統領の年齢の問題は大きかったのではないかなと思ってしまいます、
70歳近くでなく、50代であればウクライナ東部へ介入する準備や分離への動きにもっと時間を掛け、
全面侵攻ではなく、もっと別の手段を取ったのではないかと。
欧米の妨害もあるでしょうし、うまく行ったかどうかはわかりませんが……


[23867] Re4:危機や情勢のレベルを越え、既にウクライナ戦争に返信 削除
2022/3/15 (火) 21:57:29 徳翁導誉

> > そして旧ユーゴ紛争の際も、戦争となれば、どちらも残虐な行為に至るのに、
> > 親欧米派か? 親ロシア派か?の違いにより、勧善懲悪のストーリーが作られました。
> > この件は、NHKの取材に基づき書かれた、こちらの本↓が詳しいです。
> > 「ドキュメント戦争広告代理店 情報操作とボスニア紛争」
> > https://www.amazon.co.jp/dp/4062750961

> ロシア・ウクライナ共に自分の描いたストーリーに持って行こうとしている感じはしますね。
> ネットニュースを見ると欧米・ウクライナ・ロシア全方位から情報を操作しようとしている臭いがします。
> わかりやすいプロパガンダからSNSやフェイクニュース、ファクトチェックを利用した婉曲なものまで……

ぶっちゃけ、こうした世論誘導の「情報操作」は、
民主主義社会である西側諸国の方が、断然得意というか、
ハッキリ言って「情報統制」に慣れた東側諸国じゃ、太刀打ちできないと思います。

とは言え、そうした情報操作で簡単に踊らされるのも、結局は西側市民の方であり、
そもそも、官制情報しか触れない東側市民は、最初から情報なんて信じてないので、
そう簡単には踊らされないという、実に皮肉な現実はあるんですよね(苦笑)。
ロシアでは昔より、「アネクドート」と呼ばれる政治風刺の小話が発達しまして、
例えばソ連時代、「プラウダ(真実)」という共産党の機関紙がありましたが、
「プラウダにはプラウダ(真実)が載っていない」というアネクドートが流行るくらいに。

もっと言えば、アメリカの大統領選挙とロシアの大統領選挙を、実際に見比べてみれば、
どちらがフェイク・ニュースが多く、どちらが踊らされる有権者が多いか、解りそうな気もします。
いや本当、特にネットが普及して以降、アメリカン大統領選挙って酷いですからねえ・・・・
って、これは何も、ロシアの選挙情報は、公正で正しいとか言う話では無く、
偽情報を作って踊らせるとか、そんな手の込んだ手法する以前の話ってだけですけど(苦笑)。

でもまあ、あれこれ言いましたけど、結局は、
ほとんどの人って、自分の生活に特段影響のないニュース内容に関しては、
西側とか東側とか関係なく、「ふ〜ん」と流して聞いて終わりなんですよね。
そういう意味では、情報統制やプロパガンダは、どちらにもあるのは大前提であり、
向こう側の心配や批判をするよりも、自分たち側で気を付ける方が先では?と思っています。
念の為に言っておくとは、私は別にプーチンを支持してる訳で、肩を持つ訳でもありません。
強いて言うば、日本や自由民主主義の肩を持つからこそ、それを脅かしかねない事に厳しく当たると。

> ゼレンスキー大統領の演説とかは非常にわかりやすいですが……
ゼレンスキーが大統領役を演じ、そして実際に大統領の座まで引き上げた上げた
ドラマ「国民のしもべ」(彼の政党も同名)が、世界各国で放送が始まったみたいですね。
確かに、ここまで話題になると、私もちょっと見てみたい(笑)。
日本語字幕版も、いつかは放送されるのかなぁ?
でもこれって、全世界に向けての、かなり効果的な広報戦略にはなる気がします!!
ウクライナ国民でさえ、役のイメージに釣られて、本当に大統領に据えたくらいなので、
既に英雄視されてる状態で、そんなドラマを見たら、ドラマの役と現実の本人を混同する人が多発しそう。

> 国家から企業、個人に至るまでが規模の差こそあれ参戦できてしまうネット上での情報戦というのは怖いなと。
> 特に日本人は傾向的に雰囲気に流されやすいので冷静に情報を読んでいきたいです。

ここで1つ、今のウクライナ国内の「雰囲気」が伝わる間接情報を。
サッカー・ウクライナ代表で、歴代最多の144試合出場という記録を持ち、
代表チームでキャプテンを勤めてきた、ティモシュクというレジェンド選手が居るのですが、
現在の彼は、現役時代にもプレーしたロシアのクラブで、長年コーチを務めているらしいんです。

で、彼は戦争勃発後もコーチを辞職せず、沈黙を守っているという理由で、
何とウクライナ・サッカー協会は、過去の代表記録を全て抹消し、コーチ資格も剥奪して、
今後国内での活動を一切禁じるという、状況が状況とは言え、いくら何でもな裁定を下したんですよね。
ロシア軍の行動を賞賛したならまだしも、沈黙している事を理由に厳罰というのは・・・・
これは何も、サッカー協会だけの勇み足ではなく、大統領や駐日大使などの言動を見ても、
今のウクライナが、そうした空気に支配されてる現実を、端的に表しているのだと感じます。

ちなみに、ウクライナの駐日大使は現在、
ロシアの各都市や各大学と友好関係を結ぶ、日本の全ての自治体と大学に対して、
関係を停止するよう依頼する活動を行っていますね。
今の所、応じる所あり、応じない所ありって感じですけど、
「ロシアに味方するのか!」という電話攻撃で、日常業務に支障を来し始めれば、
今後は、なかなか抗えなくなってくるかも知れません。

> > 実際、先日の停戦協議にも参加した、ウクライナ側の代表者の1人が、
> > その直後、「ロシアのスパイ」として処刑されたなんて話を聞くと、
> > 今は侵攻軍という共通の敵が居るから良いものの、これが引いた後、
> > この戦争で深まる可能性がある、ウクライナ系とロシア系の軋轢が一体どうなるか?
> > ウクライナ側が発表している、「殺害したロシア兵」の数が異常に多いのは、
> > もしかしたら、単なる戦意高揚のプロパガンダ目的だけでなく、
> > 「誤殺されたロシア系国民」が、多数含まれてるからなのかも知れません。
> > 日本語が話せるキエフ在住のウクライナ人が、テレビの生中継に出演した際、
> > 「戦争中だから、スパイ疑いの誤殺は仕方無い」
> > という発言を、聞かれてもいないのに、ポロッとしたのも、
> > 番組ではスルーされてましたけど、個人的には気になったんですよね。
> > ひょっとしたらキエフでは、それ系の事件が多発し、市民の間で噂になってるのかな?と。

> 私刑がそこまで横行しているのであれば、現代であればなにかしら
> ニュースとして上がってきそうなものだと思うので、
> 無いとは思いませんが何千人単位という事はないのではとは考えます。
> どちらかと言うと、戦争末期の日本がやらかした戦果の誤認と過剰報告の類ではないかなと。

現状、「何千人単位」という事は、私も考えていませんよ。
と言いますか、ウクライナ国民の被害レベルですら、まだそれくらいに留まってますし。
ただ、最初の頃の発表で、ロシア側よりも10倍多い殺害者数を出してきて、
しかもそれは、戦死したウクライナ兵より2倍多いという、
戦意高揚の為に数字を盛るにしても、ちょっとやりすぎ感は感じたんですよ。
ウクライナは戦場になってる側なので、死体という「実物」が残りますし。

で、その後、こうしてウクライナ高官が「処刑」されたという報道が出てきて、
私としては大きなニュースだと感じたのに、意外なほどアッサリと流されて、
ロシア高官が「更迭」されたニュースの方が、大々的に報じられてる現状に、
かなりの違和感を抱くと共に、スパイ容疑の処刑がどれだけの数に及ぶかが気になったと。
実際、開戦直後のキエフでは、戒厳令が出されると共に、
大規模な「スパイ狩り」が行われたのは事実なので、
和平交渉に参加した高官すらこうだと、一般のロシア系住民の扱いは読みかねるな?と。
テレビの市民インタビュー見ても、人口比の割には、妙にウクライナ語率が高い気がしますし、
(私はロシア語もウクライナ語も解しませんが、響きが少し異なるのは、何となく解ります)
こんな状況では声を挙げても、却って自分自身が殺されかねず、
もっと言えば、既に殺されていれば、死人に口無しですし、
ロシア側が殺したのか、ウクライナ側が殺したのかも、判断できかねる状況な気がするんですよね。

とは言え、これは現状だと解らない事だらけなので、戦争が終わらないと解らないかな?
でも、2014年のウクライナ騒乱の際にも、ロシア系とウクライナ系の住民が衝突して、
数十人の死者が出る事件が、何度と無く続いた事実を知っているので、
今回は戦争となると、革命児の衝突レベルでは済んでないのでは?という想像もするんです。
これだけ西側メディアがウクライナ寄り一辺倒だと、不利な情報は出て来にくいと思うので。
まあ確かに、今の時代であれば、ニュースじゃなくてもSNSで出てくるかな?とも思うのですが、
その反面、「偽情報の拡散を禁ずる」との理由から、既にYouTubeやFacebookでは、
ロシア寄りの発信に関しては検閲や停止を行っている現状がありますし、
戦時の情報戦というのは、私たちの想像以上に、既に根が深い感じになっているのかも知れません。

実際、日本においても、NHK-BSは昔から、世界各国のニュース番組をダイジェスト放送しているおり、
日本や欧米メディア以外の見解を知る上でも、非常に有益な放送枠であったのですが、
今週ついに、恐らくは抗議の声を受けて、ロシアのニュース番組が除外され、
替わりにウクライナのニュース番組が入る事となったんですよねえ・・・・
これがまだ、ロシアとウクライナの双方を流すのなら、却って素晴らしいと思いますが、
ロシアを外して、ウクライナを入れてでは、あまりに あからさまと言うか、
これでもう、日本語しか出来ない人には、ロシア側の言い分は届かなくなっちゃいました(泣)。
スプートニクの日本語記事とかはありますが、やはり現地のニュース番組とは別物ですしね。
その主張を受け入れるかは兎も角、主張自体が解らなければ、理解し合う事もできず、
最初から全て拒絶する行為は、停戦への道筋さえ拒否する考えに等しいモノです。

また、ロシア支配下エリアに対する、ウクライナ側からの攻撃により、
被害を受ける都市や人々の映像は、こうして情報遮断されれば見られなくなると・・・・
ロシアの戦車隊を華麗に撃退する際の、使い慣れたドローン操作の感じを見ると、
ドンバス紛争で、ウクライナ軍が投入したドローン兵器による「戦果」の程も間接的に伝わり、
それが全面戦争ともなれば、何も無いなんて事は無いはずですが、直接的には伝わりません。

偽情報か否かなんて、それを見聞きした個々人が、それぞれ判断すれば良い訳ですし、
もっと言えば、これだけプロパガンダだの、情報統制だの言われていれば、
日本とか欧米諸国にいて、ロシア発の情報だけを信じる人なんて、ほぼ居ないでしょう!?
それでも排除するのは、ハッキリ言っても、目にも耳にもしたく無いという感情であり、
それはそれで心情的には理解できるものの、だからと言って、
報道自体を規制させる事は、その人以外の全ての人たちから情報を取り上げるのと同義であり、
結果的に、一方の側の情報しか流す事が許されず、それは過激でも嘘臭くても許されるって、
これ自体が、プロパガンダや情報統制じゃ無いというのなら、一体何だと言うのでしょう!!
捕虜を使ったメディア戦略も、あれをロシア側がやったら大バッシングでしょうに、
ウクライナ側がやる分には問題視されず、それどころか全て真実扱い報道されるのは何なの?
報道の自由がない国ではなく、報道の自由がある国で・・・というか西側全ての国々で、
それが間違いではなく、あたかも正義のように行われる風潮というのは、
もうそれ自体が、かなり危険な兆候だとは思うんですよねえ。

ハッキリと言ってしまえば、こうした事を平気で行えてる人というのは、
例えば逆に、今回だとロシア人の立場であったなら、恐らく平気で戦争を賛美しているはずです。
いや本当、こうした風潮は非常に危険なんですよ。
戦争というのは、お互いが自分の正義を信じて譲らず、そのまま対立がエスカレートして、
双方がブレーキを踏まないまま、衝突してしまう事で起こるケースが多いですし、
安易に「戦争反対!」と叫ぶ声が、結果として戦争を招く現実を、人々はもっと知るべきです。
で、そういうタイプに限って、いざ戦争が始まるとそれを賛美し、今度は「講和反対!」と叫ぶと。
双方が相手の話に耳を貸さなければ、最後まで戦い、どちらかが全滅するしか道が無いですからね。

しかし一方で、ネット時代の恩恵を受けたな、と感じる報道に触れたのも事実ですね。
人道回廊で避難民を送るニュース映像を見た際、ウクライナのイメージに反して、
妙にアフリカ系やアジア系の若者が多い事が、少し気になったんですよね。
西欧諸国と違って、旧植民地からの移民が多いという国でも無いですし。
で、ネットで調べたら、英ロイター通信の日本語記事が見つかり、どうやら彼らは外国人留学生との事。
まあソ連時代は国策として、貧しい大学生を盛んに招き入れていましたから、
そうした伝統が、旧ソ連の崩壊後も、未だにウクライナで残っているのだなと感じると共に、
では何故、彼らは前線に取り残されたのか?が気になって、再度調べてみたんです。

すると、彼らは貧しい大学生だからこそ、
ウクライナで暮らす欧米人や日本人とは違い、自力で逃げ出すだけの財力が無く、
更に、これは旧東欧圏で見られる傾向なのですが、とにかく有色人への差別意識が未だ根強いと。
なので、戦争という非常時により、彼らも心理的な余裕を失っている事もあって、
ウクライナ市民から無用の暴行を受けたり、避難用のバスや列車に乗せて貰えなかったり、
避難の為に多額の賄賂を要求されたり、ロシア側への避難も許可されなかったりして取り残され、
世界の目が集まる人道回廊の避難バスだったからこそ、彼らもようやく乗車が出来た事情など、
海外メディアが発信する記事が、日本語に翻訳されて、私も知る事が出来たんですよね。
この間、ニュース映像を見てから、わずか10分程度の事でしたから、凄い時代になったなと。
ネットが無い時代は、ニュースを見て気になっても、自力で調べるのは大変でしたから。

その一方で、確かに情報量は計り知れないほど増えましたけど、
却って情報量が増えすぎて、求める情報に辿り着くのが困難な現状もあり、
更に言うと、自発的に調べようとしないと、与えられた情報に流される傾向は以前と変わらないと言うか、
何重にもチェックされる大手メディアの情報と違い、ネット上には怪しい情報も溢れている為、
気を付けないと、情報への感度というか、正確性というのは、以前よりも下がってる印象まであるんですよ。
それこそ、人道回廊で避難するニュース映像自体は、私以外にも多くの人が見たでしょうけど、
わずか10分で得られた、彼ら外国人留学生につていは、あの映像を見た何割が知っているか?と。

で、公開情報でさえ、そうなのですから、
ロシア寄りな発信が規制されてる事や、私は日本語の情報しか得られない実状を踏まえると、
そうは言っても、一体どれだけ正確が情報を得られているのか?というのは、
自分自身でも正直疑わしいんですよね。
ただ少なくとも、疑わずに鵜呑みにしてる人よりは、まだ正確かな?とは思いますけど、
その辺りの取捨選択だって、個人的なフィルターに掛けているので、そんなに自信はありません。
フィルターがおかしければ、マスコミ情報を鵜呑みにするよりも、判断を誤る事だって普通にあるので。
ですから私の場合、信じるか信じないか、嘘か真実か、0%か100%かの2択ではなく、
手にした情報は全て、信用度みたいなパーセント付きで記憶しますし、
他の情報とも影響し合う事で、その信用度パーセントは、時々上下したりもすると。

> ただ、内戦に関しては低くない可能性でありうると思います。
> 東部地域での戦闘のニュースを聞くに、ロシア正規軍より親ロシア派の戦意(もしくは憎悪)が高そうですし、

でも実際、独立を承認したドネツク&ルガンスクの2州に関しては、
ほとんど勢力範囲を広げられてない感じがするのですが、どうなんですか?
まあ8年間も戦ってきたので、2州のウクライナ側も要塞化してそうですし、
そう簡単に落ちないとは思うものの、ロシア軍が大規模に加勢すれば落ちるかと見ていたので、
これだけ遅いとなると、この2州にはあまりロシア軍が増派されてないのかな?
北から南からと全面作戦になりましたし、こちらの方は後回しって感じで。

というか、2014年に この2州と共に独立宣言を行うも、即座に鎮圧されたハリコフ州が、
開戦から3週間近くが経って尚、未だに落ちていない所を、
ロシア系住民の多い地域とは言え、そう簡単では無いんだろうなぁ、とは思いますけどね。
もっと言えば、如何にハリコフがウクライナ第2の大都市とは言え、
それなりに親ロシア派の支持があるなら、あそこまで簡単に蜂起が鎮圧されなかったでしょうし。

> ウクライナ系の極右勢力も愛国心を掲げて戦争の混乱の中で勢力を増してくるでしょうから、
> ロシア軍が撤退して丸く収まるという展開の方が可能性としては低いかと。
> 一般のウクライナ国民は隣人を敵とみなして殺したりはしないと思いますが、
> 双方の極端な一派は確実に相手側に近い住民を敵とみなしてリンチや襲撃をしそうですし。

ただ、これは旧ユーゴ内戦や、ルワンダ内戦など、
数多くの内戦で見られた光景なのですが、
内戦前には大多数の人々とが、民族に関係無く、隣人として平和に暮らせていても、
ひとたび戦争となり、民族意識と民族間憎悪に火を付けられてしまうと、
人は簡単に残虐になれますし、一旦そうなると、なかなか元には戻れないんですよね。
もう少し解りやすく言うと、戦争が始まる前は、一部の人間の過激な思想であっても、
戦争という異常な状態に陥ると、過激な思想はアッと言う間に一般市民にまで広がるモノなんです。
お互いがお互いを信じられなくなり、双方とも疑心暗鬼に陥れば、
「自分や家族の身を守る為に」と、人は簡単に、大量殺戮者へと変わりますから・・・・

で、仮に、ロシア軍の占領が何年か続き、そして撤退した場合、
一時的だろうと何だろうと、ロシアの支配に荷担した者と、抵抗した人。
この二項対立は、大なり小なり、恐らくは発生すると思うんですよねえ。
まあ正直な所、第二次大戦中のレジスタンス神話とか見ても明らかなのですが、
大部分の市民は、妥協と諦観で仕方無く支配を受け入れるモノですけど、
最終的に、勝者と敗者が定まると、それまでの自分たちの対応など忘れて、
神話的に勝者を持ち上げつつ、さも自らも最初から そうだったように演じ始め、
魔女狩りをするかのように、叩くべき負け犬を生み出そうとレッテル貼りが行われがちです。
そしてウクライナの場合、ロシア系とウクライナ系という解りやすい違いがあり、
更には攻め込んできた敵がロシア軍ですから、神話は非常に作りやすい状況なんですよね。

ロシア系もウクライナ系も共に手を取り、祖国を守り通したという神話に落ち着けば万々歳ですけど、
さて、最後はどのように落ち着く事やら・・・・
戦争の展開次第によっても、戦後社会の描かれ方は、大きく違ってくるでしょうし、
今はまだ、何とも言えないというのが、現実のようには思います。

> > ここで一番驚くべきなのは、「UAEまでもが賛成しなかった」って所なんですよね!
> > UAEって、国内に米軍基地があるくらい、アメリカ寄りの国ですし、
> > 当然ながらアメリカも、今回の非難決議に賛成するよう、最後まで説得したようですが、
> > アフガン撤退を機に広まった、中東におけるアメリカ軍への不信感増大や、
> > 石油価格の調整の為、同じく産油国であるロシアとの、近年における急接近。
> > そして何より、アラブの春によって台頭した、イエメンのシーア派勢力を叩くべく、
> > UAEはサウジアラビアと共に、イエメンに対する軍事侵攻を長年続けている最中であり、
> > ウクライナ戦争の非難決議に賛成するなら、イエメン戦争でも非難決議を出すと、
> > ロシア側から脅されてた・・・という事情があったらしいんです。
> > UAE側が、ウクライナ戦争の非難決議に棄権する代償として、
> > ロシア側は、イエメン戦争の非難決議を出さず、
> > それ所か、UAEが戦っているシーア派勢力を、テロ組織として容認するという、
> > 非常にアグレッシブな裏取引が、実はあったらしいんですよね!?
> > そして、安保理で欲しいモノを全て得たUAEは、直後の国連総会では一転して、
> > 今度はアメリカ側の機嫌を取るべく、ロシア非難決議に賛成に回ったと(笑)。

前回から少し付け加えると、国連総会では賛成に回ったものの、
96ヶ国の共同提案国に入らず、総会の場で賛成に1票を投じただけであり、
これは、サウジアラビアも同じだったのだとか。

アメリカがトランプ政権から、民主党のバイデン政権に替わって、
アフガン撤退の件だけでなく、人権問題に対して うるさくなった事もあり、
親米的だった中東諸国のアメリカ離れも、地味に進んでるみたいですね。
それこそサウジやUAEであれば、イエメン内戦への介入問題がありますし、
実質的にサウジを取り仕切ってるムハンマド皇太子は、トルコで記者の暗殺まで行いましたから、
トランプはまだしも、バイデン的には、ちょっと承伏しかねてる所があるとの事。

その一方で、今回の戦争により、産油国であるロシアの輸出を規制した結果、
エネルギー価格の高騰は避けられず、その為にはアメリカの石油増産が手としてあるものの、
支持層に環境擁護派が多く抱えるバイデンとしては、国内でそんな決断など出来そうもなく、
となると、サウジやUAEといった中東の産油国に、増産を依頼する展開となる事でしょう。
しかし、アメリカ離れな現状もあってか、既に釘を刺す発言を行っているので、
最終的には増産依頼に応じるかも知れませんけど、ちょっと不透明ではありますね。
ロシア・中国・インドなどが加盟する「上海協力機構」に対しても、
近年では中東諸国も加盟に興味を示し始めてますし。

あと、国家の動きとは違いますが、
今回の戦争は欧州で起こり、白人が犠牲になっているという事実から、
欧米メディアは、ついつい感情的になるあまり、
アジアやアフリカで起こる(起こす?)、いつもの戦争とは異なる
「特別な戦争」というスタンスや発言が、結構 見え隠れしており、
中東のジャーナリスト協会が、非難声明を行うなんて事も起きてますね。
そうした発想は、「無意識な差別感情」に基づくモノであると。
まあ実際、私も そうした所が気になる事もあるのですが、
一般的な日本人の感覚だと、正直どうなんですかねえ?
私の場合、世間感覚よりもアジア人意識が強い自覚があるので、ちょっと解り難い所。
普通は、未開なアジア人10万人よりも、文明的な白人1万人が亡くなる方が、心が痛むのかな?

> > 少なくとも、今の日本じゃ、ロシアやUAEのような外交的立ち回りは無理でしょうね(苦笑)。
> > せいぜい、イスラエルに対する非難決議が出された際、
> > 反対(拒否権発動)に回るアメリカに付き合って、棄権をするくらいですから。
> > って、今回の決議に棄権した国を責める人たちは、日本の棄権も同じく責めてるのかなぁ?

> 外交力の低さには定評のある日本ですが、だからこそ、こういう事態の各国の動きを見て、
> 政府には国益を考えた立ち回りを考えて欲しいなとモヤモヤするわけです。

まあ、日本の対米従属路線って、既に77年も続いてますし、
冷戦期にあった「日本の国益=アメリカの国益」という考え方が、
政治家や有識者と呼ばれる人たちの間でも、なかなか抜け無そうなので、
今後も「アメリカ追従」が、日本の基本的な立ち回り方針であり続けると思いますよ。
アメリカの影響力が相対的に落ちているとは言え、当分は世界ナンバー1のままでしょうし、
その路線が最良か?となると微妙ですけど、その路線なら大過なく済むのは事実です。

と言いますか、もしも本気で国益について考えるのだとしたら、
そもそも論として、「日本の国益って何?」という事を、まずはキチンと定義すべきでしょうね。
目標も不明瞭なままゴールを目指した所で、良い結果など望めるべくもありませんので。
そして、日本の国家と国民にとって、優先すべき事項が決まれば、
それを得る為、もしくは守る為に、手持ちのカードで一体何が出来るのか?
更に言えば、どんなカードを増やせば、どういった選択や行動が可能になるかも、
キチンと先を見越しながら、物事を進めていく必要が出てくると。
で、明治維新から敗戦までの戦前の77年間は、良くも悪くもそういう事を熟慮してきましたが、
敗戦から今日に至る戦後の77年間は、アメリカ任せで楽をしてきた時代が続いたので、
今から色々考えようと言っても、なかなか手に付かないと言うか、そもそも身に付いてないと。

実際問題、今回のウクライナ戦争に関しても、
じゃあ日本が、具体的に何か大きな役割が担えるか?となると・・・何も無いのが現実です。
アメリカの使いっ走りとしか見られてないので、中立的に仲裁とかも行えませんし、
そもそも経験に乏しいので、いきなりやっても上手く行かないでしょうし、
ハッキリ言って、仲裁に立っても、両国に示せるカードが、何1つとしてありません。

「モヤモヤ」する気持ちを解消する手段って訳じゃないですけど、
では実際、現代版カナダ担当さん的に考える、
日本の立ち回り方って、何か あったりしますかねえ?
何でも良いので、その辺りが具体的にイメージできると、モヤモヤ感ではなく、
「こうすべきでは?」という感じで、明確な感じの「イライラ」感へと転じます(笑)。

> > > 逆にロシアのプーチン大統領は有能・優秀というイメージがありましたが、
> > > 年齢的な衰えや健康不安があるという報道には納得できます。

> > まあ確かに、暴挙と言えば、暴挙なのですが、
> > 逆にプーチンの立場になって考えると、「止むに止まれず」な側面もあるかな?と。
> > それこそ日本なんて、それ以上の暴挙を、80年前にやってますからねえ・・・・

> やはり、今回の紛争、プーチン大統領の年齢の問題は大きかったのではないかなと思ってしまいます、
> 70歳近くでなく、50代であればウクライナ東部へ介入する準備や分離への動きにもっと時間を掛け、
> 全面侵攻ではなく、もっと別の手段を取ったのではないかと。
> 欧米の妨害もあるでしょうし、うまく行ったかどうかはわかりませんが……

う〜ん、それはどうですかねえ?
「時間を掛けて、少しずつ」というのを好むのは、
島国育ちの農耕民である、日本人的なモノの考え方だという面があり、
大陸的な考え方だと、「取れる時には一気にガッと」という感じがします。
それに、衰えつつあるのは、プーチン個人だけでなく、
ロシアという国家自体も、そうだという事もあるので・・・・

ソ連時代から見れば、ただでさえ人口が半減してるのに、
人口減少に歯止めが掛からない状況なので(日本も他人事では無いですが)、
もうロシアって、アメリカ側から見れば、完全に「衰えるばかりの帝国」扱いで、
台頭してきた中国と、腰を据えて対峙する為にも、
「一発ビビらせて、大人しくさせておこう」という、甘い見通しがあったのも事実かと。
でもなきゃ、昨年の11月、ロシア国境まで20kmという目と鼻の先で、
ロシアに向けて核を打ち込む軍事演習なんて、アメリカ軍も行わないでしょうし、
ロシア軍の側から見て、これが脅威に映ったのは理解できなくも無いです。

また同じく昨年の1月、トランプ敗選後の混乱により、予期せぬ軍事衝突へ発展しないよう、
アメリカ軍が中国軍に対して、非常に気を使った(文民統制の点では問題アリでしたが)事もあり、
ロシア軍としては、現実的な脅威以上に、「ナメられた」という心理的な屈辱の方が上なのかな?
「たかが心理的な話で」と思われるかも知れませんが、喧嘩は気持ちで負けたら終わりですし、
その喧嘩を注視している周囲も、そこで負ければ雪崩を打ったように勝者へと流れますし、
これまででさえ、旧グルジアやウクライナなど、旧ソ連の構成国というロシアの喉元で、
アメリカの保守派やCIAは好き勝手に仕掛けてきていて、
隣国ベラルーシの独裁も限界が近付いてるのを見ると、同じ事が繰り返さる可能性は高く、
プーチン後のロシアを考えると、その仕掛けはロシア国内にまで及ぶ可能性が充分ありますからねえ。
このままでは10年以内に、90年代の混乱期に引き戻されるかも知れない恐れが、動機としてあったかも?

そしてクリミア編入後、アメリカはウクライナに対して、8年間で1700億円の軍事支援を行い、
NATO加盟の動きまで見せたとなれば、ロシア側のタイミング的にも、
「今を逃せば、もう無理」という心情だったのかも知れませんね。
逆に言えば、今ならまだ、一撃喰らわせれば簡単にウクライナは降伏すると、
ロシア側も甘い見通して動いてしまった可能性はありますが・・・・
とは言え、電撃作戦は不発に終わったとしても、両国の軍事力の差を考えれば、
時間は掛かっても、最終的にはロシア軍がウクライナを占拠する公算は高いですし、
本気で核を打ちかねないロシアに対して、アメリカ側も戦端を開く意思は無いはずで、
そういう意味では、「今なら、まだ行ける」というのは、その通りなのかも?

となると、少し気は早いですし、不謹慎かも知れませんけど、
占領統治について考えを移すと、ウクライナ市民がどれだけ抵抗するのか?
その辺りが、ちょっと読み難い所ではあるんですよねえ。
あれだけの人口と国土を、ロシア軍が押さえ付けるのは困難という見立てが多いですが、
ウクライナの場合、元々は同じ国民同士で、ロシア語を話せる層が2500万人も居るとなると、
言葉も文化も異なるアフガン・イラク・シリアでの占領例とは、少し前提が異なる気がするんです。
勿論その一方で、ウクライナは民主国家ですから、政治信念に基づく抵抗は強いかも知れませんが、
しかし大多数の一般市民にとっては、支配下の「奴隷の平和」だろうが何だろうが、
身の危険を避けられるのであれば、ある程度 妥協してしまうのが、人情のようにも思います。
民族的にも近く、言葉が通じる相手であるならば、尚更の事。

でもまあ、ロシア語が出来ないウクライナ系や、ロシア系でもウクライナに祖国愛を抱く人は、
占領後もパルチザン的に抵抗を続けるでしょうし、それがだけの規模になるか次第で、
そこに配備されるロシア兵の数も変わってくるでしょうし、
占領統治に従うウクライナ国民の治安部隊も、熱の入り方が違ってくるのかな?
実例・・・と言ったら悪いですが、この8年間、
親ロシア派の実行支配地域に暮らしたドネツク・ルガンスクの市民が、
一体どういう感じだったのか?というのも、1つの参考情報になるかも知れませんね。
逆に言うと、あれがドニエプル東岸やキエフまで広がるイメージをするのが近いかも?

そして、実際にプーチンがどう考えているかは、私などには解りませんが、
「偉大なるロシアの復活」という長年の夢は、恐らく行動背景にはありそうですし、
どれだけ明確なイメージ像を抱いているかは さておき、私には、
もしも1991年にクーデター事件が起きなければ、移行されるはずだった「新連邦制」のシナリオを、
改めて描き直すみたいな、漠然とした理想がありそうに感じるんですよ(実現性はともかく)。
内政は各国の自由ながら、経軍事と済は一体で行う、言うなれば「CIS合衆国」って感じで。
そもそもプーチンは以前より、ソ連崩壊を「20世紀最大の地政学的悲劇」と評しており、
ソ連の社会主義体制は否定しつつも、ソ連の国家枠組みの方は肯定してましたからねえ。
(東スラブ民族が数百年かけて築いたモノを、わずか数年で壊したのは、一方で歴史的事実)
「ソ連を懐かしまない者には心がない。ソ連に戻りたい者には脳がない」
という、有名なプーチンの発言もありますし、そこが最終目標であるのなら、
「全面侵攻ではなく」とか「もっと別の手段を」という考えとは、なかなか折り合いが付かないと。

ちなみに、クーデターが勃発しなければ、その翌日に新連邦条約を調印する予定だった9ヶ国は、
ロシア・ウクライナ・ベラルーシ・カザフ・ウズベク・キルギス・タジク・トルクメン・アゼルバイジャンで、
(クーデター事件を機に、ウクライナは独立路線へと舵を切り、ロシアも追随してソ連は崩壊)
調印予定じゃなかった6ヶ国が、バルト3国・モルドバ・ジョージア・アルメニアでしたから、
ウクライナを除けば、おおよそ現在の親ロシア派国家と反ロシア派国家に分かれますね。
(とは言え、アゼルバイジャンはトルコに接近しており、アルメニアはロシアに助けを求めてる現状)
また近年、旧ソ連の独裁国では、国内の統制力が落ちつつあって、ロシアの関与が強まっている一方、
ロシア側からすれば負担に耐えきれなくなっており、更には今回、ウクライナ問題まで自ら抱え込んだ為、
スリム化して効率性を高める意味でも、軍事と経済の統合は目指す所の目標だとは思うんです。

それと、現在のウクライナ西部に関して言うと、
第1次大戦まではオーストリア領であり、第1次大戦後はポーランド領で、
あそこがソ連領(ウクライナ領)になったのは、第2次大戦勝利の結果でしたから、
ロシア側としても、歴史的に そこまで執着するエリアでは無いでしょうし、
西部地域は独立後のウクライナにおける、反ロシア派の中心地である事を考えると、
却って、旧国境辺りのラインで分断してしまう方が、ロシア的にはスッキリするかも知れません。
もちろん、一方的に分断を強いられるウクライナ側からすれば、冗談じゃない話ですけど。

って、こんな発想が出てくるのも、恐らくは、
私がソ連時代をギリギリ覚えてる世代の人間だからなんでしょうね。
逆に言うと、独立後に生まれた30歳以下の人たちからすれば、
ソ連なんて既に歴史の1ページですし、時間が経つほど その割合は増すと考えれば、
そういう面でも、ソ連の記憶がある世代が、未だ半数は居る今こそが、
時計の針を戻そうとするなら、タイムリミットなタイミングなのかも知れません。
血気盛んな若者は、抗う気持ちが強く、命の危険を冒す事すら厭わない傾向が強い一方、
中高年になるほど、打算や諦観で物事を見て、命あっての物種と考えがちですし、
そこに「歴史」と「記憶」との大きな差があるとなれば、彼らが社会の中枢に居る内だと。

逆に言うと、ここでロシアの一発逆転が為らなかった場合は、
国力が右肩下がりなロシアは、中国に擦り寄る道しか残ってないかも知れませんし、
(EUに例えるなら、ドイツが中国で、フランスがロシアってイメージ)
その他の旧ソ連諸国も、周辺の地域大国の勢力圏に分割されていくのかなぁ?
それこそ「上海条約機構(SCO)」が、第2のワルシャワ条約機構(WTO)になるみたいな感じで。
とは言えSCOは、WTOとは まるで性格が異なる組織な為、
仮に「新冷戦」などと呼ばれる事になっても、冷戦とは全く違った世界構図には なろうかと。
例えばトルコは、SCOへの加盟を希望しながら、一方では既にNATOの一員ですし、
インドはインドで、SCOが反米色を強めれば、距離を置いてくるでしょうし、
いろいろとクセの強い国が揃ってますので、なかなか一致団結とはならなそう。

ですけど、仮に団結できれば、非欧米連合として相当な存在感は発揮しそうな気がします。
そして、もしも そうなった場合には、未来のウクライナは一体どちら側に付いているのか・・・・
今後の展開次第では、ロシアの要請に応じて、中国軍が占領下のウクライナに駐屯なんて事も?
勿論、今すぐにと言うのは皆無でしょうけど、5年後とか10年後、
米中対立が激化する一方、ウクライナ占領の長期化でロシア軍が疲弊すれば、もしかしたら。


P.S.
最後に、プーチンが少年時代、柔道など格闘技を習って得た「3つの教訓」というのが、
10年くらい前の新聞インタビュー記事に載っていたので、ちょっと転載。

 1.力の強い者だけが勝ち残る
 2.何が何でも、勝とうという気持ちが大切
 3.最後までとことん闘わねばならない

このスタンスは、恐らく今でも変わらないのでしょうし、
これがプーチン自身の行動原理だと解釈して、今回の戦争は見た方が良いかも?
要するに、ここまで大規模に行った以上、絶対に中途半端な手の引き方はしないだろうな、と。

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