| > 企業買収が博打的であるというのは、まあその通りというか当たり前のことでしょうね。
> 絶対潰れない企業なんてないわけですから。
> ただ、「博打の打ちどころ」という意味では、今こそ日本企業にとってはまたとない好機なんだそうです。
う〜ん、何と言いますか、
「博打の打ちどころ」と「勝負のしどころ」とを混同されてませんか?
リスクとリターン、メリットとデメリットを測りながら挑むのが「勝負」であり、
勝敗を天の運に任せる「博打」とは違います。
野村の方を「まだ納得できる」と書いたのもその為です。
今回、野村はリーマンの社員と事業インフラを、
アジア太平洋部門は250億円で、欧州中東部門はたった250円で買収しました。
これはつまり、債権の方は引き取らずに、ノウハウと箱のみを引き継ぐ格好です。
確かに、ノウハウ目的で購入しても、その根本である人材が残っていない可能性はありますし、
ここを足場に海外進出を行っても、結果的には失敗で終わるかも知れません。
しかし、これでもしも失敗に終わったとしても、
野村の企業規模から言って、250億円なんてそんな大した額じゃないですし、
債権を引き継いでないので、この買収による更なる負債は発生しません。
リスクとリターンを測れば、これは「勝負」と呼べるチャレンジです。
一方、三菱UFJの方は、未だ不確定要素のあるモルガン・スタンレーに対し、
三菱UFJの余剰資金の約半分にあたる9000億円を、わずか3〜4日の審査で投じた訳で、
モルガンが立て直れば、リターンもかなり大きいでしょうけど、
逆に崩壊するような事になれば当然大損ですし、
現状でどちらの方が可能性が高いかと言えば・・・・
優良資産を売却させて利ざやを稼いだらポイ捨てなんて行為は、絶対しないでしょうし、
損切り出来ずに逐次投入って事態にでもなれば、共倒れしかねませんよ。
筆頭株主とは言え20%では、単なる金ヅルで終わる可能性が高い気もします。
だからこそ、「勝負」ではなく「博打」と表現した訳です。
確かに、単純に「博打」としてだけ考えれば、やってみても面白い対象ですが、
つい最近、国民に負担を強いて再生した企業が、それを行える立場かと?
不安な外資に9000億円も突っ込む金があるのであれば、
まずは国内に回すのが先でしょうに、
恐らく待っているのは、それとは正反対の貸し渋りや貸し剥がしですからねえ。
> 優良企業を簡単に買収することができる、ということらしいです。
「買収」というか、これって「救済」の色合いが強いのでは?
本当に買い叩こうとすれば、潰してから買った方が遙かに安いですので。
長銀の時なんて、税金を8兆円突っ込み(そのうち5兆円が回収不可能に)、
それを1200億円で外資が買って、1兆円の利益を上げましたからねえ。
しかも救済って、ハゲタカするよりも投資側の危険度が高い事が多いのに、
救済を受ける側も下手に余力が残ってる分、感謝されるどころか恨まれれますからねえ。
降伏時のドイツに例えれば、ハゲタカはWW2時で、救済はWW1時って所でしょうか?
それに、中国もアラブも見合わせている現在、今が本当に買い時かどうかは・・・・
まあ、これ以上待ちすぎて、先に買われる事はあるかも知れませんが、
かと言って別に、それで損をする訳じゃないんですからねえ。
確かに今の日本は、欧米に比べれば余裕がありますけど、
いま首を突っ込むことで、同じ状況へ追いやられる可能性だってある訳ですし。
> もしかすると、再びジャパンマネーが世界を席巻するかもしれません。
今回の事で、向こうの新聞などでは、
「JAPAN IS BACK」と書かれてましたね。
> ただ、そのことで一般庶民の懐具合があったかくなることもないでしょうけど。
それは何故?・・・と意地悪に尋ねてみる(笑)。
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