| > あの時点における米下院の否決を「先を見てない」と言い切れるほどではないとするならば、
> ルーキウスさんと同じ意味で「早いに越したことはない」とはならないというのが私の認識なのですが、
> 徳翁導誉さんの認識ではルーキウスさんと同じ意味合いなのでしょうか?
ああ、なんだか話がループする・・・・
他人である私が言うのは気が引けるのですが、話を分かり易くする為に言っちゃいますと、
私から見るとルーキウスさんは、少々「強い国家」志向の強い方です。
そして「先を見てない」というのは「国家政策」に関する発言だと認識しています。
一方で、「早いに越したことはない」というのは「経済政策」の話です。
「国家政策」は「経済政策」を内包するので、当然繋がりがありますが、
だからと言って、「国家政策」と「経済政策」はイコールではありません。
どうも、その辺の事がゴッチャになって語られている気がしたので、
「国政というのは経済だけをやっている訳ではない」とか、
「経済政策と立法作業」とか、そうした話題を振っていた訳です。
「牛を球だと仮定」なんて話も、「複雑な題材ですし、まずは整理して単純化しては?」
という意味合いも含めての書き込みでした。
いろんな視点に立った論点があるのに、それを未分離にああだこうだやっても、
結局は話が混乱するだけで、そこから得られるモノは少ないでしょうから。
> つまり、ルーキウスさんのお考えでは、下院の否決を「先を見ていない」と判断するほどに、
> 法案の中味に関わらず可決が「早いに越したことはない」わけですが、
> 私の理解では「早いに越したことがない」のは資本注入までを含めてですし、
> 法案の中味によっては、今回の米下院のように一時否決というのも必要な判断だったというのが私の理解です。
この書き込みで、西郷さんの意見の主旨はだいたい解りました(と思います)。
速度が重要なのは解るが、内容が伴わなければ意味がない。
で、西郷さんの「内容」とは「資本投入」まで含んだモノであり、
その内容を満たしていない法案では、「速度>内容」は成り立たない。
資本投入までの速度を第一と考えれば、法案否決もあながち悪くはなかった。
・・・という理解で宜しいですかねえ?
そうだと仮定して話を進めますと、言いたい事は解りますし、
資本投入までの早さを求められるのは、私もその通りだと思います。
ただ、やはりここでも、話が齟齬をきたしているのではないでしょうか?
軍事を元に「速度>内容」という話をしたので、ここでも軍事を例えに使いますと、
戦いとはそのレベルに応じて「戦闘<戦術<作戦<戦略」に分けられます。
そして、あの法案で「速度>内容」という話をしていたのは、
当該記事にも書かれているように、「作戦」レベルとして捉えての話であり、
一方で資本投入まで行くと、それは既に「戦略」レベルの話だと思います。
作戦レベルと戦略レベルとでは、求められる「内容」も違ってくる訳で、
肝は「総額75兆円」だと書いたのも、個別の法案を作戦レベルだと見ているからですね。
まあ、「作戦レベルと戦略レベルとでは話が噛み合わない」と言うのは、もう良いとして、
では続いて、戦略レベルで見た場合の話にしましょう。
前述のように、私も「資本投入が早い方が良い」というのには同意です。
しかし、否決が必要であったかと言われると、分かりませんね・・・・
まあ確かに、一度否決した事によって生まれた危機感により、
それ以降、政府の動きが制約され難くなった面はプラスでしょうけれど、
それで生まれた危機感のマイナス分が、プラス面を凌駕していると私は思います。
以前書いた1〜4の場合分けで見るなら、1と3は遅れた数日分のダメージに過ぎませんが、
1と2では、それよりもずっと大きなダメージがあったと思います。
また、こうした事には「ホップ・ステップ・ジャンプ」の要領で、
「総額提示・注入具体案・注入実行」と段階を踏む必要があると思うので、
4のように、ホップの段階でステップの内容まで求めるのは、失敗の元になる気がします。
それに、法案修正が「対国民」であるのに対し、資本注入は「対市場」なのですから、
それらを一緒くたにして語ることは、これまた混乱の元かと?
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