徳翁導誉 (平均採点:66.5 採点数:44) |
【ゲーム】信長の野望 武将風雲録:85点2007/9/22(土) 12:59 - 「信長の野望」シリーズの第4作目であり、
私が始めてプレイした歴史ゲームです。
まあそう言った事で、始めてプレイしたシリーズは、 評価が高めになりがちな傾向にありますが、 そう言った事を抜きにしても、面白い作品だと思います。 「武将風雲録」「天翔記」「烈風伝」の3作品が、 信長の野望シリーズの中では、特に人気がありますので。
信長の野望シリーズは、初代から全国版、群雄割拠伝と進化を重ね、 この4作目である武将風雲録により、1つの完成形を見たと思います。 そうした点からも、シリーズ中で私の中で最も評価が高いですね。 一度完成してしまえば、あとは付け加えたり、変更を求められたりですし。
国単位での国盗り、武将と言った要素、謙信や信玄の強烈な存在感、 鉄砲や鉄鋼船の強さ、茶器を中心とした文化の要素。 戦国ゲームの醍醐味が、「戦国らしさ」を感じさせる事であるとすれば、 それを感じさせる為の、強すぎるデフォルメや取捨選択も、 それはそれで、ゲームとしてアリだと思います。
ただし、欠点もあるゲームですね。 コマンド入力をその都度、いちいち強いられたり、 行動は国単位で順番が回ってくる為、一気に行動できないなど、 操作性があまり良くない面もありますし、 コンピューター側の思考処理が遅い為、テンポが悪いんですよねえ。 Windowsへの移植版も、処理速度が改善されてもバグだらけでしたし・・・・ 武将風雲録の続編を見てみたいですね、まあ無理でしょうけど。
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【ゲーム】信長の野望 覇王伝:35点2007/9/22(土) 13:11 - 「信長の野望」シリーズの第5作目。
家庭用版では年末年始にテレビCMを打つなど、 光栄的には力が入っていた作品なのかも知れませんが、 出来の方は、あまり良くなかったですねえ。
8作目までの信長シリーズは、 奇数作品で雛形を作り、偶数作品で完成度を上げる方式でしたので、 名作の誉れ高い第6作目の「天翔記」の土台となった作品でもあります。 そう言った意味では、不遇な作品かも知れません。
前作の「武将風雲録」までは国単位だったモノを、 1つの国に複数の城を配置する城単位のゲームへと移行し、 城や武将の数が一気に増えたのは、 歴史ファンからすると良い点だったかも知れませんが、 陥落させるべき対象が増大したのに、 1回の戦争に掛かる時間までもが前作以上に増えており、 物凄くテンポが悪いゲームとなってしまい、評判は散々でしたね。
しかし、奪い取った領地を家臣に配分するなど、 面白い要素も加わり、そう言った要素を評価するプレイヤーも居ましたが、 如何せん、テンポの悪さが全てを台無しにしてしまったので・・・・ 更に次回作以降に、領地分配などの評価されていた要素も切り捨てられ、 本当に不遇に終わってしまった感じです。 もっとテンポがよく、操作性もよい作品であれば、 また違った評価がされていたでほうし、残念な一作ですね。 大名は絶対的な君主ではなく、多くの家を束ねる盟主であった史実を、 もっとも意欲的に表現しようとした作品でしたので。
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【ゲーム】信長の野望 天翔記:80点2007/9/22(土) 13:23 - 10作を越える信長の野望シリーズに於いて、
最も評価が高い作品が、この第6作目の「天翔記」です。
前作の覇王伝での失敗を活かし、 城や武将数は更に増やしながらも、 1回の戦争で、最大9つの城を落とせるように改良し、 ゲームのプレイで重要な「テンポ」がかなり改善されました。
また、コンピューター大名の勢力拡大の速度も早く、 城が増えた事で拠点の概念も生まれ、 信長シリーズの中でも、戦略性が特に高かった事が、 「歴代最高作」という高評価に繋がったのだと思います。 戦略性が高まる事で、ゲームと言う根本自体が面白くなりますからねえ。
ただし、歴史ゲームというのは、 「歴史」と「ゲーム」が程良く合わさって「歴史ゲーム」です。 そう言った意味では、戦略性が高まった事でゲーム性は高まりましたが、 一方で、武将は駒として、城は点として扱われるようになり、 歴史というもう1つの要素は、弱まったように感じた為、 個人的には、シリーズ中で最高の評価とは行かず、 武将風雲録に次ぐ、2番目の評価となりました。 それに、「戦略性」のある戦国ゲームと言う事では、 同時期に発売されていた「天下統一」シリーズに敵いませんでしたからねえ。
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【ゲーム】信長の野望 将星録:70点2007/9/22(土) 13:47 - 信長の野望シリーズの第7作目であり、
PCゲーム「シヴィライゼーション」の人気を受けてか、 始めて箱庭内政が導入された作品。
土地を耕し、領地を奪い合う戦国時代と言う題材には、 箱庭というシステムも親和性が高いように思うんですが、 開墾によって何倍にも米が量産されたり、 どんなに兵士を雇っても金が一向に減らないなど、 バランスが悪い面はありました。
しかし、戦争と内政が同一画面上で行え、 それがリンクすると箱庭は良かったと思います。 まあ確かに、マップをより細分化した方が良かったかも知れませんが、 でもその辺は、ゲーム性を考えると、 マップを細分化し過ぎるのも良くないですからねえ。 ただ、折角マップが升目状なのですから、 視界の概念や家臣への領地分配などもあった方が良かったと思います。
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【ゲーム】信長の野望 烈風伝:65点2007/9/22(土) 13:48 - 信長の野望シリーズの第8作目。
偶数作品である為、奇数作である前作・将星録の改良版です。 「天翔記」や「武将風雲録」と並んで、人気の高い作品ですね。
前作で評判の悪かった戦争システムを変更し、 箱庭内政では街道を造れるようになるなど、 ゲーム的な改良が功を奏し、高評価に繋がった感じですね。
しかし個人的には、ゲーム性を考慮しての戦争システムの変更は、 箱庭によって手に入れた、戦争と内政のリンクを希薄にさせ、 折角導入した箱庭制を後退させた印象を受けた為、 将星録よりも低い評価となりました。 確かに、これらの変更により、 ユーザーの評価は将星録よりも上がったかも知れませんが、 こう言った目先を優先した安易な変更路線が、 この後の迷走を呼んだような気がします・・・・
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【ゲーム】信長の野望 嵐世紀:40点2007/9/22(土) 13:54 - 信長の野望シリーズの第9作目。
当時PCで人気のあった、エイジ・オブ・エンパイアの リアルタイム戦闘(RTS)を導入した作品。
しかし、既にあるシステムを持ってきたのに、 エイジよりも出来が悪かったですからねえ・・・・ そう言う事もあり、評判はあまり良くなかったです。
ただし、コンピューターの能力が向上した事で、 戦争のグラフィックも凄く向上しており、 路線としては決して間違っていなかったと思います。 しかし、今まで続けてきた奇数作で新しいモノを導入し、 偶数作でそれを練り込む路線を、ここで捨ててしまうんですよねえ・・・・ 次回作の蒼天録にRTS路線は引き継がれませんでしたので。
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【ゲーム】信玄の野望:30点2007/9/24(月) 17:48 - これって、初代のことですかねえ?
あれは本当に、1からプログラムを覚える為に作ったもので、 ゲームの出来としては・・・無茶苦茶ですよね。 作った私自身は、動作チェックでしたプレイしてませんし、 ゲームとして「何を主題にしているのか?」と言う部分も欠けてますから。 と言う事で、ゲームとしての個人的な評価は30点です。
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【ゲーム】戦国夢幻:70点2007/9/24(月) 18:11 - 戦国夢幻ですか、懐かしいですねえ〜。
まだ出してももらうメーカーが未定の頃、 制作者のサイトの掲示板で、いろいろと意見を募っていて、 そのサイトを覗くようになった事が、私がネットを始めるキッカケでしたね。 そう言った経緯もあり、近場の店では中古しか置いてなかったので、 いろいろと新品を探し歩いたりしましたよ。
と、様々な思い出がある一品なんですが、 リアルタイムで進んでいく方式が、 どうも個人的に合わなかったんですよねえ・・・・ まあこれは、完全に個々の好みの話ですけど。
でもしかし、システム的にはよく出来た作品なのは確かですね。 リアルタイムで進む軍や、兵数の優劣をひっくり返せる戦闘、 家臣への知行割り当てなど、よく作ってあると思います。 残念な点と言えば、籠城戦が物足りないくらいでしょうか? 客観的に見ると、充分に佳作点はあげられる作品だと思います。
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【マンガ】ストッパー毒島:80点2007/9/22(土) 14:31 - パ・リーグを舞台に、160km/h左腕が抑えで活躍するストーリー。
ただし「活躍」と言っても、主人公が2軍に落とされたりなど、 実際のプロ野球をかなりリアルに描写しており、 あちこちに散りばめられている小ネタもまた、 プロ野球好き、特にパ・リーグ好きにはたまらない出来となっています。 作者の野球に対する愛情を感じられるマンガですね。
当然、魔球なんてモノは出てきません。 主人公が投げる決め球も、独自のチェンジアップです。 そしてその独自のチェンジアップまでもリアルである点は、 松坂などの投手が、実際に試してみた事実からも言えると思います。
また、中盤から終盤への展開は、 おそらく88年の近鉄を下敷きにしており、 あの時の熱狂を覚えている野球ファンからすれば、 その点でも、燃えられるがモノあります。 それと個人的に、私が近鉄ファンだったと言う点も、 この作品を面白いと感じる一因かと思います。
野球、しかもパ・リーグで、 魔球なども一切出てこないマンガと言うことで、 野球に興味がない人には、あまり面白くない作品かも知れません。 しかし野球が好きな人であれば、きっと楽しめるマンガだと思います。 パ・リーグのファンには、特にお薦めの一品です。
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【アニメ】佐武と市捕物控:85点2007/9/22(土) 13:50 - 「罪は憎いが憎まぬ人を 斬るも縛るも人の為
闇を切り裂く男意気 おぼろ月夜の佐武と市」
冒頭、こんな口上から始まるアニメ。 渋い!渋すぎる!! 萌えアニメ全盛の昨今では、まず作られないような作品です(笑)。 まあ、40年近く昔に作られた、大人向きの時代劇アニメですからね。
40年前と言う事で、映像はカラーでなく白黒です。 しかし、その白黒がまた味となって、良い感じに仕上がっています。 カラーだ、ハイビジョンだ、CGだと、 映像技術の進歩が、必ずしも作品の面白さに直結する訳でもないですし、 逆に制限があればこそ、工夫によって作品が良くなる事はありますからねえ。 これは映像作品だけでなく、いろんな分野でも言える事でしょうけれど。
時代が古くても、技術面で劣っても、素晴らしい作品はある。 「佐武と市捕物控」は、まさにそんな作品の1つだと思います。 ただ問題は、製作年代の関係から、 現在では放送禁止用語となっている言葉がバンバン出てくる為、 放送される事がほとんどなく、 今の視聴者は、なかなかこの作品に触れる機会が無いと言う事ですね・・・・ たまにCSで放送されるだけですからねえ。 DVDも一応出ているそうですが、見掛けた事がありませんし。
個人的には、私が好きなアニメのベスト5に入る作品なのですが、 白黒で、時代劇で、人情モノと、人を選ぶ作品でしょうし、 全52話もあるので、中にはそこまで面白くない回や、 製作年代時の作品と比べても、動きが少ない面もあり、 (止め絵による活劇の演出はうまいんですけど、それを多用しすぎ) 85点と言う点を付けておきました。
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【アニメ】アレクサンダー戦記:95点2007/9/22(土) 14:12 - 私が一番好きなアニメ・・・・なのですが、
それに同調してくれる人に遭った事無し(笑)。
まず最初に、ピーター・チョンのデザインによる、 濃すぎるキャラたちの絵が、一目で視聴者を遠ざけます。 更に続く、歴史的に有り得ない描写や、意味不明な演出の数々で、 次々に視聴者を蹴落としていきます。 ズバリ言いますと、滅茶苦茶人を選ぶ作品です。 前述の通り、これを面白いと言ってくれる人に遭った事がありません。
しかし、これが面白い!! 一見すると濃すぎるキャラや演出も、 考え方を変えれば、数度の視聴に耐えうるデザインとなっており、 この飛び過ぎたアニメに調和する、強烈な香辛料となっています。 そしてプラトン立体を始めとした、複雑で怪奇な謎の数々が、 よく見ていくと、実によく作中に収まっている。 そして隠し設定なども紡ぐと、解明されていない謎は無いんですね。
その辺はさすが、原作者が荒俣宏なだけあります。 作品の味付けとして数々の謎を散りばめ、 それらを回収しないまま放り投げてしまうような 最近よく見掛ける作品群とは訳が違います(笑)。
確かに、この作品はパッと見で、 視聴者を遠ざけてしまう要素が数多くあります。 しかしその中身を覗くと、実に完成度の高い作品です。 誰が何と言おうと、私にとってのNo.1アニメはこの作品です!! 人を選ぶと言う意味では、欠点満載な作品なんですが、 ここは敢えてマイナスは5点だけでに止め、95点を付けます(笑)。
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【アニメ】人造昆虫カブトボーグ V×V:75点2011/1/29(土) 19:58 - 「ボォォォグ・バトゥゥ〜! それは、熱きボーグ・バトラーたちの戦い!!
ボォォォグ・バトゥゥ〜! それは、人生の縮図!! 男のロマンである!!」
リュウセイ、カツジ、ケン、マンソン。 いつもの4人が繰り広げる、熱血のホビー・アニメ。
・・・って、販売促進目的の、普通のホビー・アニメじゃ全然無いですけどね(笑)。 そもそもアニメが作られる頃には、販促対象のオモチャ自体の生産が終了しており、 それを良い事に、制作者(構成が銀魂と同じ大和屋暁)が好き勝手やり過ぎて、 テレビ東京から地上波での放送を断られ、BSに飛ばされたと噂の伝説的な作品!! そんな作品の為、CSのアニメ専門チャンネルで放送された際には、 年末特番で「ワンランク上の大人が選ぶカブトボーグ・ベストテン」があったり、 ホビー・アニメなのに「このアニメは子供向けではない」と紹介される始末・・・・
まあ、OPもEDも、思いっ切りカタカナ英語な発音の主題歌だったり、 第1話から最終回・・・と言うか、毎回が最終回の投げっ放しな演出だったり、 サウスパークのケニーが如く、主要キャラが普通に死んで、普通に生き返ったり、 ヒロインが毎回変わったり、謎の回想、謎の会話、謎の設定、謎のキャラ、 と言うか、そもそもカブトボーグのルール自体も全く説明の無いまま進むと言う、 もう完全に、「突っ込んだら負け」という滅茶苦茶なアニメです。
と、こう書くと、何だか本当に酷い作品に聞こえるかも知れませんが、 オトナのプロが真剣に悪ふざけをして作ってるだけあって、 滅茶苦茶な作品なのは確かなんですが、それと同時に完成度が物凄く高いんです!! そう、これは実力ある制作者が作り上げた、計算された無茶苦茶さなんですよ。 でもなければ、ハッキリ言って、全52話という1年の長丁場は乗り越えられません。 しかも、さりげなく、作中で使われる楽曲のレベルもなかなか高いですし。 例えるなら、ピカソの絵みたいなモノでしょうか?(解らないとただの落書き・笑) その辺が見えて来ると、この作品の途轍もない脚本の凄さが解って来るのですが、 当然ながら、皆が皆、と言うか大部分は、そんな見方をする訳ではありません。 作品の存在それ自体が、そもそも1つの壮大なネタとして仕上がっており、 そんな見方が出来るのは恐らく、一部の大人なアニメ・ファンだけなのに、 それをまさか、子供向けの販促アニメでやってしまうのですから、 繰り返しになっちゃいますけど、本当に無茶苦茶な作品なんですよね!! まさに、「子供向けではない」「ワンランク上の大人」の為のアニメです。
ちなみに採点の方は、個人的には80点か85点を付けて良い出来だと思いますが、 販促アニメでこれをやり、笑いを取るというのは、ある意味で反則技ですし、 本来のターゲットである子供が見た場合、「???」となること受け合いなので、 それらの点で多少減点し、「75点」の評価をしたいと思います。 でもまあ、合うか合わないかは、やはり実際に見てもらうのが一番ですよね。 とは言え、全52話となると流石に長いですから、掻い摘んで見たい人用に、 前述の「ワンランク上の大人が選ぶカブトボーグ・ベストテン」の結果と、 ニコニコ動画で公式配信されているので、第1話を動画紹介所に貼っておきます。
1位 第1話 「親父越え!勇気のライジング・プロミネンス」 2位 第14話 「敗北そして崩壊・・・ロストワールド・エンドロール」 3位 第29話 「危険地帯!ダーク・バトル・ソルジャー」 4位 第39話 「墜落!?エアボーグ・ナイン・ナイン」 5位 第31話 「王様は絶対!スキャンダラス・マジェスティック・エゴイズム」 6位 第41話 「裏切りの序曲!ノイズ・アンド・ファンタスティック・ハーモニー」 7位 第24話 「試練!ワンダー・ミラクル・ハート」 8位 第8話 「鎮魂歌!リビング・レジェンド・グッド・ナイト」 9位 第7話 「涙の素パスタ!オーバー・ザ・レインボー」 10位 第12話 「過ぎ去りし日!チャコール・グレイ・フォルクローレ」
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【書籍】大唐帝国:90点2007/9/22(土) 13:22 - 日本を代表する東洋史家・宮崎市定の著作。
大学者でありながら、その文章は面白くて読みやすく、 氏の著作はどれもお薦めなんですが、 その中でも個人的にお薦めなのが、この「大唐帝国」ですね。
この作品、題名こそは「大唐帝国」となっていますが、 元々は、河出版「世界の歴史」シリーズの一部として刊行された為、 唐王朝自体の記述は割と少なく、 三国志の時代から始まり、晋・五胡十六国・南北朝・隋・唐を経て、 五代十国で終わる、中国中世700年間の通史となっています。
しかし、そう言った構成であればこそ、 三国志の後、中国がどう言った歴史を辿るのかが把握でき、 五胡十六国や五代十国と言った、三国志とはまた異なる動乱期も学べるので、 三国志から中国史に興味を持ち、これから勉強したと言う方には、 まさにお薦めの一品だと思います。
ただし、限られたページ数で、広く歴史を扱う為に、 どうしても、1つ1つの出来事は簡単に触れるだけになっており、 その辺をマイナスとし、90点を付けてみました。 まあ、これは通史の宿命なので、仕方の無い事でしょうけれども。
ちなみに、「大唐帝国 中国の中世(中公文庫)」と、 「世界の歴史7 大唐帝国(河出文庫)」は、 出版社が違うだけで、中身はほぼ同じ内容です。
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【書籍】中国傑物伝:70点2007/9/22(土) 14:46 - 春秋戦国時代から中華民国期まで、
中国史の各時代から1人ずつの傑物を選び抜き、 16人の物語を1つに纏めた短編小説集。 作者は中国の歴史小説で有名な陳舜臣です。
16人も扱っている為、1人あたりのページ数は少ないですが、 それはそれで、適度に読みやすい量に分けられている感じです。 人選の方は、作者の好みがよく出ていると思います。 独自の解釈を織り交ぜながら、淡々と文章を紡ぐ陳舜臣節をお楽しみ下さい。
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【ドラマ】アストロ球団:70点2007/9/24(月) 17:51 - ♪おっとこ〜なら おっとこ〜なら〜 男ならこそ死ぬ気でかけた〜
と言う事で、アストロ球団です!しかも実写版です!! 新区分に「ドラマ」を追加したので、一筆してみます・・・って、 ドラマ区分の第一発目がこの作品で良いのかあ?(笑)
1970年代に週刊少年ジャンプで連載されていた 熱血死闘の野球マンガ・アストロ球団を、 連載から30年の月日を経過した2005年に、 アニメ化さえもすっ飛ばして、実写ドラマ化してしまった作品です。
実写ドラマ化の一報を聞いた時には正直、 荒唐無稽でありながら、あの圧倒的な熱量を持つマンガを、 本当に実写ドラマ化なんて出来るのか!?と不安になってしまいましたが、 そう言った不安は取り越し苦労でした。 まさか実写で、ここまでアストロの世界観を表現してしまうとは!! ドラマ制作者の原作に対する愛情を感じましたね。
信じられないような魔球を投げる投手、 完全なホームランボールも飛びついて捕ってしまう外野手、 特攻隊の生き残りや、野球そっち抜けで弟殺害を企む選手・・・・ 一見すると、本当に馬鹿馬鹿しい映像の数々ですが、 その中には真の熱血が隠されています!! 一試合完全燃焼です!! 人を選ぶドラマでしょうけど、是非とも見ていただきたい一作ですね。
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【ドラマ】独眼竜政宗:85点2007/12/29(土) 23:13 - 1987年に放送された25作目の大河ドラマ。
平均視聴率 39.7% 最高視聴率 47.8%
この作品は実質、私が初めて見た大河ですね。 前作の「いのち」も見ていた筈なんですが、 三田佳子と泉ピン子が出ていた事しか覚えていないので。
それと同時に、大河ドラマ自体の方も、 この作品前まで3年間は現代劇をやっていた為、 実に4年ぶりの歴史劇だったんですよねえ。 更に、そんな久しぶりな歴史劇での大河で、 大河ドラマ史上最高の平均39.7%という視聴率を記録した訳で、 まさに、生まれ変わった大河の象徴とも呼べる作品です。
続いて、作品の内容自体の話ですが、 この作品の人気を支えたのは、やはり何と言っても、 主役の伊達政宗を演じた渡辺謙の存在ですよねえ。 それに尽きる作品だと思います。 それほど、渡辺謙の演技は際立っていました。 今やハリウッド映画にまで出演するようになった渡辺謙の、 まさに出世作と呼べる作品ですね。
また、渡辺謙を囲む脇役たちもこれまた豪華。 父親役の北大路欣也に、母親役の岩下志麻。 伊達家の重臣たちも、なかなかの面々で、 その中でも個人的に印象的だったのが、鬼庭左月役のいかりや長介ですね。 それまで、いかりや長介と言えば、 完全にドリフのイメージしかありませんでしたので。 こう言った豪華な実力派たちを揃えたからこそ、 存在感充分の渡辺謙が、変に浮いてしまう事の無かったんですよねえ。
それに、政宗の敵手たちも、これまた良かったんですよねえ。 最上義光役の原田芳雄や、徳川家康役の津川雅彦、 そして何より、一番強烈だったのが豊臣秀吉役の勝新太郎です。 奥州の覇者である政宗が、小田原で天下人の秀吉と対峙するシーンなど、 この作品でのし上がってきた渡辺謙と、大重鎮の役者である勝新太郎との、 それぞれのイメージが交差し、大河史上でも白眉の名シーンだと思います。 このシーンのインパクトが強すぎたおかげで、 この後にも、いろいろと話はあったはずなんですが、 あんまりハッキリと覚えてないんですよねえ・・・・ まあ、それほど強烈なシーンだったと言う事で(笑)。
最後に、このドラマについて総括すると、 伊達政宗の人生自体が、最初から最後まで激動であった上に、 これほどの役者陣が魅せてくれる訳なんですから、 「そりゃあ、大河史上で最高の視聴率を獲得するはずだわ」って感じです(笑)。 採点の方も、最高クラスの「85点」を付けたいと思います。
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【ドラマ】武田信玄:80点2007/12/29(土) 23:14 - 1988年に放送された26作目の大河ドラマ。
平均視聴率 39.2% 最高視聴率 49.2%
前年の「独眼竜政宗」が凄すぎる出来でしたので、 その後作品である今作は大変だろうなあと思ったら、 この「武田信玄」も素晴らしい出来で、2年続けての大ヒット。 前年から本格的に大河ドラマを見始めた私にとって、 いきなりこんな2作品を見せられた事が、 今に続く、大河ドラマを見る習慣を植え付けたのは、確かかと思います。
当然、主役である信玄役の中井貴一も良かったのですが、 それ以上に印象に残っているのが、脇役たちですねえ。 信玄の重臣として仕える菅原文太の板垣信方や、西田敏行の山本勘助。 三国同盟で複雑な関係を見せる杉良太郎の北条氏康や、中村勘九郎の今川義元。 川中島の戦いで争う信玄の好敵手、上杉謙信役の柴田恭兵などなど。
そんな中で、特に個人的に印象深かったのは、 主人公である信玄と対立し、クーデターにより追放され、 そして最後には、息子信玄の最期を看取る父・武田信虎役の平幹二朗ですねえ。 平幹二朗は、他にもいろいろと大河ドラマに出演し、 その度に好演を見せてくれるんですが、 それらの中でも、この信虎役が最も印象深いです。
また、正室の三条夫人(紺野美沙子)や側室の湖衣姫(南野陽子)など、 女性陣の方も、かなり見せてくれましたし、 架空人物を用いて、戦国時代に生きる農民からの視点も交えるなど、 ドラマとしてはかなり、しっかり仕上がってましたねえ。
そしてやはり、武田信玄という題材は、 見せ所が多くて面白いんですよ。 信玄最大であるライバル・上杉謙信の存在に、 虚々実々の駆け引きを行う三国同盟の今川義元、北条氏康。 更に最後には、新鋭の織田信長や徳川家康とも衝突する訳で、 日本史の中でも華のある戦国時代に於いて、 これほど好敵手に恵まれた戦国大名は他に居ないでしょ?
一方、内に目を転ずれば、父・信虎との確執に、 それを全く鏡に写したような長男・義信との対立。 諏訪家の姫との関係と、それによる正室の悲哀。 そして、信玄を囲む数多くの名臣たち。 これほどドラマ性に富んだ人物も、なかなか居ないですよ。 そうした題材を豪華な役者陣を揃え、キッチリと話を描かれれば、 その歴史ドラマは、高評価をしない訳にはいかないと思います。 採点は、高得点である「80点」と付けさせて貰いました。
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【ドラマ】春日局:60点2007/12/29(土) 23:15 - 1989年に放送された27作目の大河ドラマ。
平均視聴率 32.4% 最高視聴率 39.2%
「独眼竜政宗」、「武田信玄」と、 平均で40%近い視聴率を記録した後作品と言う事と、 3年続いての戦国モノ(春日局は前半だけですが)と言う事で、 厳しい状況で放送された作品でした。 それでも、平均視聴率が歴代3位となる32.4%を記録した事で、 前2作品の高視聴率の恩恵を受けたと言う解釈も出来るでしょうが、 それでも充分に、成功した作品と捉える事が出来ると思います。
前2作と違い、今作では主人公を女性としたことで、 同じ戦国時代であったとしても、また違った視点から描けていましたし、 本能寺の変では「明智光秀重臣の娘」、 関ヶ原の戦いでは「小早川秀秋重臣の妻」という、 よく扱われる題材でも、なかなか描かれる事のない側から描かれている事で、 こう言った視点からの描写は、結構面白かったですねえ。
また、後半では大奥が登場し、 女性同士の人間関係が色濃く描かれましたので、 前2作とは異なった艶やかさもありました。 主役の春日局を演じる大原麗子も、品があって良かったです。 ただ、史実を無視して、艶やかにし過ぎた印象もありましたけどね。 出来たばかりの江戸初期の大奥は、もっと地味だったはずですし。 しかしこれらの面が、女性視聴者層に受けていたのも確かなんですよねえ。 まあこの辺の作りは、賛否両論あろうかと思います。
で、採点の方ですが、別に出来は悪くなかったですし、 平均点以上は付けて良いんじゃないでしょうか? と言う事で、採点は「60点」を付けておきます。
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【ドラマ】翔ぶが如く:80点2007/12/29(土) 23:15 - 1990年に放送された28作目の大河ドラマ。
平均視聴率 23.2% 最高視聴率 29.3%
この作品は何と言っても、 西田敏行の西郷隆盛と、鹿賀丈史の大久保利通に尽きるでしょうね。 2人とも40代だった為、最初の頃の青年時代は流石に違和感がありましたが、 しかし中盤以降になってくると、 まさにこれぞ「はまり役」と言った感じでした。 その演技力ばかりでなく、顔まで本当に似てましたし。 西郷と大久保が、征韓論を巡って大激論をするシーンは、 歴代大河の中でも、有数の名シーンだと思います。
ただ原作小説の方は、明治維新後から始まるのに対して、 この大河では、幕末編と明治編の二部構成とし、 幕末の頃から話が始まったんですが、 それも影響してか、どうも前半部分の印象が薄いんですよねえ。 やはり第二部での、西郷と大久保のパワーが凄すぎるんです。 第一部も決して悪い出来ではなかったのですが、 動乱の幕末部分も、もっとパワフルに描いて欲しかったですね。
あと、前半後半の二部構成とは言っても、 前半の幕末編が全29話で、後編の明治編が全19話なのも残念でした。 原作にしても明治時代からの話ですし、 更には、明治編であれだけ凄い演技を見せ付けられてしまうと、 「せめて半々程度の構成にならなかったかなあ?」と言う思いもあります。 幕末編の出来が、明治編に負けず劣らず出したら、 こんな感想も出なかったんでしょうけど、現に見劣りしましたからねえ。 視聴率が取り辛いと敬遠されがちな題材の幕末ですが、 明治なんて尚更取り上げられ難い訳で、 1年掛けて明治維新をしっかり描いてみても良かったと思います。
と、何だか幕末編の不満ばかり書いているみたいですが、 幕末編単体で見た場合、決して悪い出来ではないんです。 特に幕末編も後半になると、西郷や大久保に迫力が出てきますし、 前半部部分しても、幕府の要人とかは雰囲気がありましたし。 まあ、ただ単に、明治編の出来が良すぎるだけなんですよ。 と言う事で、採点は最高クラスの「80点」を付けます。
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【ドラマ】太平記:90点2007/12/29(土) 23:16 - 1991年に放送された29作目の大河ドラマ。
平均視聴率 26.0% 最高視聴率 34.6%
これは良い作品でしたねえ。 私が今まで見てきた中で、最も好きな大河ドラマです。 どれだけ好きかと言うと、私のハンドル名がこの作品に由来するぐらい(笑)。
この作品で扱う時代は南北朝の時代。 つまりは天皇が2人居て、互いに争っている時代な訳で、 タブー視されがちなこの時代を選んだ事がまず凄い。 更にこの時代は、敵が味方に、味方が敵にと、 日本史の中でも、もっとも分かり辛い時代なもので、 その辺りもキチンと描けていた事がまたまた凄い。
続いて役者陣なんですが、これもまた良かったんですよ。 始まる前には、当時若者向けドラマで人気があった面々を起用した事で、 「トレンディー大河」などと揶揄されたものですが、 終わってみれば、そんな批判は何のその、 大河ドラマとして、実にうまく出来上がっていました。
主役の足利尊氏役を演じた真田広之も、何だかんだで良かったですしねえ。 通常、大河ドラマの主役というのは、 実像以上に善人として描かれ過ぎ、 結果、優柔不断なキャラになりがちなんですが、 足利尊氏って、本当にそんな感じの人物でしたからねえ(笑)。 って、動乱を治めるべき人物がそんな人物だったからこそ、 あれだけ未曾有の混乱をもたらせてしまったのですが・・・・
と、話が少し逸れてしまったので、元に戻しますと、 周りを固める脇役陣も良かったんですよねえ。 鎌倉幕府を裏から操るフランキー堺の長崎円喜に、 そうした円喜に操られる片岡鶴太郎の北条高時。 実直な弟を演じる高嶋政伸の足利直義や、 ねっちこさのある柄本明の高師直。 金八チックな武田鉄矢の楠木正成も、 賛否が分かれる所でしょうが、私は好きでしたね。 他にもいろいろ上げられるくらい、好演した役者が本当に多かったです。
そうした中で、個人的に最も印象に残っているのが、 陣内孝則が演じていた婆娑羅大名の佐々木道誉ですねえ。 独眼竜政宗では豊臣秀次役、毛利元就では陶晴賢役を演じていましたが、 「常ならざる者」の雰囲気を醸し出す陣内には、 まさにこの婆娑羅大名こそが、はまり役だったと思います。 逆に、個人的にダメだったのは、 赤井英和の楠木正季と、後藤久美子の北畠顕家ですねえ。 でもまあ、赤井の演技は演出側の問題も大きかったのでしょうし、 それ以上に、美少年役だからと、 「国民的美少女」と呼ばれた後藤久美子を抜擢したのは・・・・ やはり、女性が男性を演じるのは違和感があり、浮いていた印象が強いです。
役者に続き、今度はストーリーの方ですが、 そもそも題材の南北朝自体が、日本史で最も混沌とした時代なので、 二転三転して先が読めない展開で視聴者を飽きさせず、 三枝成彰の音楽も含めて、演出が良かったと思います。 ドラマの視点も、幕府に朝廷、庶民に演芸と、 いろいろな角度から見せてくれ、そう言った面でも飽きさせませんでした。 「脚本」「役者」「演出」の3つが揃った、 大河史上でも最高峰の作品だと思います。
配役以外で悪い点を上げるとすれば、 鎌倉幕府が滅びるまでに半年を費やした事で、 その後の南北朝の動乱が、少し急ぎ足になっちゃたんですよねえ。 特に足利家の内乱である「観応の擾乱」は、 もう少しじっくりと描いて欲しかったんですよねえ。 でもまあ、全体的にそこまで大きなマイナスポイントでもないですし、 一般受けするような題材では無い事は百も承知ながらも、 私はこの大河ドラマの採点に、最高点である「90点」を付けたいと思います。
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【ドラマ】信長 KING OF ZIPANGU:60点2007/12/29(土) 23:16 - 1992年に放送された30作目の大河ドラマ。
平均視聴率 24.6% 最高視聴率 33.0%
う〜ん、この作品はあまり書くこと無いなあ(笑)。 当時の時期的に、予算に余裕があったんでしょうが、 合戦シーンに金が掛かっていて、かなり派手だった事と、 屋内でのシーンでは、リアルにしようと変に映像が暗かった事、 あとは、結構手堅く作ってたなあって印象くらいでしょうか? 個人的には、日本史の中で一二を争う人気がある信長を扱うので、 もっと活気のあるドラマを期待していただけに、ちょっと残念でした。
あと、緒形直人の信長、菊池桃子の帰蝶、仲村トオルの秀吉など、 当時人気のあった若手役者を多く使った事で、 「正直な所、大丈夫だろうか?」と言う不安はあったものの、 心配するほど悪くはなかったですし、 何というか、金を掛けてオーソドックスに作った作品って感じですね。 その為、それなりの作品には仕上がっているんですが、 まあその分、やはりインパクト的には少し欠けてましたよねえ。 アクが強かったのは、祈祷師の加納随天くらいでしょうか?
良い点は少なかったものの、悪い点も特になかったので、 本当にそれなりと言うか、そこそこの出来に仕上がっています。 見ていても、決してつまらないと言う程のものではありません。 アタリでもなければ、ハズレでもない作品ですね(笑)。 ドラマとしての評価は、可もなく不可もなくで50点でしょうが、 金が掛かっている分、それなりの見応えはありますので、 それを加味して、採点の方は「60点」って感じですね。
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【ドラマ】琉球の風:60点2007/12/29(土) 23:17 - 1993年1月から6月まで放送された31作目の大河ドラマ。
平均視聴率 17.3% 最高視聴率 24.1%
この「琉球の風」と、次回作の「炎立つ」は、 大河ドラマの短期化と、地方見直しをテーマに作られたんですが、 半年間と短い上に、登場人物の多くが架空人物だったので、 やはり、作品としての印象が弱いんですよねえ。
ただ、NHKの看板番組として全国に放送される大河ドラマにおいて、 今までの中央史観が強かった作品と違い、 こうした地方を重視した作りと言うのは、評価すべきだったと思います。 また大河ドラマは、1年間という長い期間に渡る作品なので、 どうしても間延びしてしまいがちで、短期化を試してみるのも良かったと思います。 とは言え、そうした画期的な挑戦が上手く行ったかと言えば、 その答えは「否」となるのでしょうけど。 視聴率も良くなかったですしねえ。
でも私は、結構この作品が好きでしたよ。 確かに、ドラマとしてはそこまで面白い話でもなかったですし、 出演した役者陣も、そこまで豪華だった訳でもありません。 しかし、琉球という東アジア貿易の中継地を題材にした事で、 今までの大河にはない、国際的な大きさを感じさせる作品でしたし、 再建されたばかり首里城や、南国の美しい海など、 視覚的にも非常に美しかったですからねえ。
あと、大河ドラマには珍しく、 オープニングに歌が付いていたのが印象的ですね。 まあ、これは賛否両論あると思うんですが、 私は結構好きででしたよ、谷村新司のオープニング曲。
まあ、単純にドラマとして見れば、 そこまで良い点は付けられないんですけど、 いろいろと画期的な事に挑んだチャレンジ精神と、 今までの大河にはない斬新さをプラスに評価し、 この作品の採点は「60点」とします。
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【ドラマ】炎立つ:70点2007/12/29(土) 23:18 - 1993年7月から1994年3月まで放送された32作目の大河ドラマ。
平均視聴率 17.7% 最高視聴率 21.6%
9ヶ月という短い大河ドラマな上に、三部構成で作られた珍しい作品。 しかも、前九年の役・後三年の役・平泉の滅亡と、 平安時代後期の奥州を舞台にした訳ですからねえ。 視聴率が低かったのも、致し方なかったと思います。 ただ作品としては、かなり良かったですよ。
特に第一部は文句無しに面白かったです。 奥州を統治する安倍一族、中央から派遣された源氏、 そして、その狭間で苦悩する主人公の藤原経清(渡辺謙)。 安倍氏や源氏の面々を演じる役者たちも素晴らしく、 東北の「雪」を強く印象づける演出も素晴らしかったです。 美しさと厳しさの両面を見せる一面の銀世界と、躍動する役者たちの熱演。 個人的には、村田雄浩の安倍貞任が特に印象に残ってますね。
また、奥州藤原氏という馴染みの薄い題材だからこそ、 次の展開がどうなるのかと言うストーリーのドキドキ感もありました。 「脚本」「役者」「演出」と、ドラマの3要素が全て高レベルで、 この第一部だけなら、歴代大河作品の中でもトップクラスの出来だと思います。 それだけに、9ヶ月で三部構成という弊害により、 全12話という短さで終わってしまった事が悔やまれますねえ。
続いて第二部ですが、第一部と打って変わってのドロドロな展開。 第一部では、血が流れる戦いがメインだったのですが、 第二部では、血が流れない戦いがメインでした。 しかし、こうしたギャップもまた良かったですね。 まあ第一部と比べれば、確かに幾分落ちるとは思いますが、 御家騒動で策謀が飛び交うドラマと言うのも面白かったです。 傑作とまでは言いませんが、名作ぐらいには言って良い作品かと。 ただこの第二部も、全8話という短さが残念でしたねえ・・・・ ちなみに第二部では、経清の妻を演じた古手川祐子が良かったです。
そして、最後に第三部なんですが、 第三部は平泉の滅亡、つまりは奥州へ逃れた源義経が出てくる訳で、 それまでとは知名度の異なる「源平合戦」が扱われる為、 見ていた時は、第三部を結構楽しみにしていたんですよ。 ただ第三部の出来は・・・正直言ってグダグダでした。 後に知った事ですが、原作小説が第三部に間に合わなかった事で、 NHK主導でストーリーを構成し、原作者と衝突していたそうで・・・・ そんなんじゃ、まともな作品に仕上がる訳が無いですよね。
ただ、一般的には評価の高くない、 野村宏伸の源義経や、時任三郎の武蔵坊弁慶なんかも、 私は結構好きでしたよ。 ドラマなんですし、歴史上の人物を、 イメージ通りに演じなくても良いと私は思いますし。 結局、彼ら以上に脚本が悪かったんですよ。
で、全三部を総括しますと、 パートが進めば進むほど、話の質が落ちて行ってしまい、 それが大きなマイナスポイントですねえ。 ドラマって本来、話が進むほど盛り上げていくものでしょうし。 あと、これだけの内容を詰め込んでおいて、 通常より期間が短い大河で描けと言うのは無理ですよ。 ただでさえ、パートが変わる毎に時代がポーンと飛んでしまう上に、 各パートの話も、時間が無くて急展開ともなれば、 試聴者側からすれば、話に付いていくのが大変ですし。
ですが、作品トータルとしては面白かったですし、 特に第一部は特筆すべき出来でした。 残念な部分もあったとは言え、及第点を与えて良い作品だと思います。 と言う事で、採点の方は「70点」としたいと思います。
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【ドラマ】花の乱:60点2007/12/29(土) 23:18 - 1994年4月から12月まで放送された33作目の大河ドラマ。
平均視聴率 14.1% 最高視聴率 18.3%
長い大河ドラマの歴史の中で、 歴代最低の視聴率だったのが、この「花の乱」。 4月から始まり、9ヶ月で終わる変則放送だった事を加味しても、 主人公が日本最大悪女の1人に数えられる日野富子な上、 室町中期という馴染みの薄い時代、 そして、滅茶苦茶なストーリー(脚本)と来れば、 まあ、歴代最低視聴率も致し方なしって所でしょうね。 史実なんかも、好き勝手に改竄してましたし。
と、駄目だった所を書いていくとキリが無さそうなので、 良かった所もちょこちょこ書いてみると、 まずは、今まで扱われてこなかった室町中期に挑戦したという所ですね。 戦国時代を題材にした大河ドラマは、過去にも何本も作られてきましたが、 その戦国時代の幕開けとなるこの時代が描かれる事は無かったんですよねえ。 それがまず第一点。
続いて、そうした戦国の世を迎えようとしていた時代の 混沌とした「おどろおどろしさ」が、 幻想的な演出と音楽で描かれていた部分ですねえ。 まあ、そんな演出を取り入れた所為で、 話の方は本当に滅茶苦茶になってしまい、 「ドラマとして根本的にどうだ?」と言う部分も大きかったのですが、 「雰囲気的に魅せる」と言う面では、それなりに出来ていたかと思います。
そして最後に、脚本はダメでも役者陣は良かったですね。 特に準主役であり、応仁の乱では東西両軍の大将を務めた 萬屋錦之介の山名宗全、野村萬斎の細川勝元。 この2人は本当に雰囲気がありましたねえ。 草刈正雄の日野勝光や、奥田瑛二の一休宗純なども良かったです。 応仁の乱というのも、結構面白い題材なんですし、 これだけの役者陣を用意できたのなら、 もう少し真っ正面から描いても良かったように思います。
まあ、言い切ってしまえば「雰囲気ドラマ」ですね。 雰囲気を演出するというのは、あれで結構難しいんですよ。 って、そんな事は大河ドラマでやるべきなのかと言う疑問と、 9ヶ月も雰囲気だけじゃ持たないと言う面が確かにありますがね(笑)。 だからこそ、あれだけの低視聴率だったのかと思います。 その面だけを見て考えれば、かなり低い点を付けて然るべきなんでしょうけど、 上記の良かった三点に関しては、個人的にそこそこ比重が大きいので、 かなり甘いかも知れませんが、採点は「60点」としました。
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【ドラマ】八代将軍吉宗:65点2007/12/29(土) 23:19 - 1995年に放送された34作目の大河ドラマ。
平均視聴率 26.4% 最高視聴率 31.4%
大河ドラマで徳川吉宗をやると初めて知った時には、 「本当にこの題材で1年も持つのか?」って言うのが正直な感想でしたね。 だって、八代将軍吉宗の時代と言えば、 江戸時代の中期で、まさに泰平真っ盛りの時代ですので、 大河ドラマの見せ場の1つである合戦シーンなんて、 本当に皆無な題材でしたからねえ。
それでも、平均視聴率を26.4%も稼いでしまったんですから、実に凄い話です。 視聴率が低迷する大河の起爆剤として、 大ヒットした「独眼竜政宗」の脚本家である ジェームス三木の起用が当たった形ですね。 NHK的には30%台は欲しかったのかも知れませんが、 それでも、この題材を考えればかなりの偉業であると思います。
では何故、合戦シーンがないこのドラマで、1年も持ったかと言えば、 まず第一に上げられるのが、豪華な役者陣でしょうね。 主役の西田敏行を筆頭に、大河の主役級をズラリと並べましたので。 まあ確かに、泰平の時代の為、これと言った見せ場はなかったものの、 こうした実力ある役者陣を使い、ちょっとした笑いを入れながらも、 しっかりとした人間ドラマを見せていたと思います。 優秀な弟たちを差し置いて、知恵遅れの嫡男・家重を跡継ぎにする所など、 歴史に名を残す将軍も、所詮は人の親であると言う感じで良かったですねえ。 また、ナレーションを務める近松門左衛門が、 当時の世俗風俗を交えながら解説するのも面白かったです。
最後に、これはあまりドラマの本筋とは関係ないですが、 このドラマを見ていた方なら、誰でも覚えているのが、 西田敏行の初登場シーンだと思います。 幼少時代は子役が演じ、頃合いを見計らって主演に代わるというのは、 今までの大河ドラマでもよく見受けられたシーンなんですが、 この吉宗では、不自然な事この上ない入れ替わりが披露されました。
先ずは、子役の少年が病気になります。 その少年の吉宗は、包帯グルグル巻きで布団に寝かされ、 その周りを、父親や兄たちが心配そうに見つめます。 そして時は経ち、吉宗は病気から回復。 巻かれていた包帯を解いてみると・・・・あら不思議。 さっきまで少年だった吉宗が、いきなり中年のオッサンに(笑)。 「兄上」とか呼びかけるものの、どう見ても20歳近く年上の兄より年上。 確かに爆笑したものの、それと同時に、 「主人公が死の淵から快復するシーンが、それで良いのかよ?」って感じでしたね。
採点は・・・これだけ誉めておきながら、やはり題材が題材だけに、 ドラマとして「これだ」と言う盛り上がりのシーンに欠けていたので、 ちょっと辛いかなあ?と思いつつも、ここは「65点」と採点します。 まあ泰平の時代が題材ですし、これでも随分高い点数です。
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【ドラマ】秀吉:75点2007/12/29(土) 23:19 - 1996年に放送された35作目の大河ドラマ。
平均視聴率 30.5% 最高視聴率 37.4%
う〜ん、これは評価が難しい作品ですよねえ。 「秀吉」と言う1つの作品として見た場合、確かに面白い。 「上げ潮じゃー!!」の掛け声のと共に、成り上がっていく前半部分は特に。 小汚いが活力溢れる秀吉(竹中直人)、そんな兄に従う実直な弟・秀長(高嶋政伸)、 思慮深げな中年の竹中半兵衛(古谷一行)に、粗野で剛力の蜂須賀小六(大仁田厚)と、 それぞれ個性の異なる4人が、一丸となって秀吉の出世を後押ししていくのは、 やはり、見ていて楽しかったですからねえ。 また渡哲也の信長をはじめ、市原悦子の母・なか、真田広之の石田三成など、 脇を固めるそれぞれの配役も、おおむね好評でしたし。 (個人的に渡の信長は、年齢が高過ぎて少し違和感がありましたが)
そう、確かに面白いんです、この作品は。 では何故、最初に書いたように「評価が難しい」のかと言えば、 あまりにも、娯楽作品に徹しきってしまっているんです。 特に、主役の秀吉を演じた竹中直人のオーバーリアクションな演技は、 重厚さが付き纏う大河ドラマのイメージを完全に破壊し、 かなり喜劇に近いモノに仕上がってましたからねえ。 「大河ドラマ」の定義はまあ良いんですが、 少なくとも「歴史ドラマ」ではあったのかと問われると・・・・
まあそれでも、あれが「成り上がり一代記」で終わるなら、 それはそれで、このような作りもOKだとは思うんですよ。 ただし、信長が本能寺で倒れた後、 秀吉が天下を目指し、そして天下を握った後には、 こうした喜劇では描ききれない、負の面の秀吉が出てきますからねえ。 そうした面もうまく描ききったのであれば、 私もこの作品に高得点を付けられるんですが、 残念ながら、本能寺の変以降のストーリーは、 かなりグダグダになって行くんですよねえ・・・・ 千利休や甥・秀次を自害に追い込む所や、朝鮮出兵などは、 ほとんど描かずにスルーしてしまいましたからねえ。
けれど、やっぱりドラマとしては面白い。 それを示すように、この作品は久しぶりに平均視聴率が30%を越えるんですよね。 で、上記のような問題点を生み出しながらも、 高視聴率がそれを有耶無耶にし、 「この路線が良いんだ」と、NHKに思わせてしまった作品でもあります。 この作品を境に大河ドラマは、数百年前の人物を描くドラマから、 数百年前を舞台に、現代人の感覚を持つ人物を描くドラマに変質していきます。 まあドラマである以上、ある程度の分かり易さを求めるのは理解できるんですが、 歴史をほとんど鑑みず、ドラマとしてウケが良ければ良いという方向性には、 正直言って疑問なんですよねえ。
でもまあ、それはあくまでNHKの責任であり、 この作品自体に、そうした責任を被せてしまう気はありませんけどね。 と言う事で、純粋に作品として評価する限りでは、 前半だけならかなりの高得点を付けられるんですが、 後半があまりにも酷かったので、採点は「75点」って所ですね。
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【ドラマ】毛利元就:70点2007/12/29(土) 23:20 - 1997年に放送された36作目の大河ドラマ。
平均視聴率 23.4% 最高視聴率 28.5%
「八代将軍吉宗」「秀吉」と続いて来て、 エンターテイメント的なホームドラマ大河を完成させた作品。 とは言え「利家とまつ」ほど、壊れた出来にはなってませんけどね。 確かに、必要以上に女性陣が出張っていた印象はありますが、 「これ以上はやっちゃダメ」と言う、最後の一線だけは守られてましたし、 元就の妻役を務めた富田靖子の好演により、 そこまで鼻に付く事は無かった印象です。
その他にも、脇を固める役者陣が良かったですね。 前半部分では、弱小毛利家を囲む大内家と尼子家の2人の当主、 細川俊之の大内義興と、緒形拳の尼子経久の存在感が抜群でしたし、 毛利家の重臣たちである志道広良(中村梅雀)、桂広澄(草刈正雄)、 渡辺勝(榎木孝明)、井上元兼(片岡鶴太郎)もまた、存在感がありました。 ジャニーズからの起用であった森田剛も、 それを感じさせない程、元就の子供時代をよく演じてましたし。
多くの大河ドラマで見受けられる事ですが、 主役がまだ子役などで存在感が無く、脇役たちが目立っている時の方が、 ドラマとしては面白い事が多いんですよねえ。 大河ドラマって、変に主人公を善人にしてしまうので、 そう言った縛りもなく、まだまだ予算に余裕がある前半が、 見ていても面白いのは分かる気がします。 最後まで、こう言った作りは出来ないものなんでしょうかねえ?
で、後半なんですが、 元就が大きくなり、大内義興と尼子経久の両雄は世を去り、 毛利家の重臣たちも次々に姿を消していく。 そうなると今度は、戦国乱世を感じさせた前半の展開から一転、 ホームドラマへと変貌を遂げて行くんですよねえ。 特に元就の妻・美伊が世を去り、子供たちが成人してくると、 本来なら、権謀術数や戦争によって、毛利家が勢力を拡大していく 血みどろの戦いが繰り広げられている最中のはずなんが、 ホームドラマ色がいっそう強くなって行くんですよねえ・・・・
まあ確かに、次男の吉川元春と、三男の小早川隆景が、 毛利本家を支えていく「両川体制」があり、 それに家族愛を絡めて描こうとしているんでしょうけど、 前半の濃い展開に比べると、どうしても印象が弱くなってしまうんですよねえ。 でもまあ、後半もそれなりには楽しめる出来ですし、 佳作としてなら、充分に評価して良い作品だと思います。 と言うことで、採点の方は「70」を付けました。
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【ドラマ】徳川慶喜:50点2007/12/29(土) 23:21 - 1998年に放送された37作目の大河ドラマ。
平均視聴率 21.1% 最高視聴率 29.7%
個人的な感想では、可もなく不可もなくって出来でしたね。 そもそも幕末は、華やかな合戦シーンのある戦国時代と比べて、 暗殺と陰謀による暗くて重たい雰囲気がある為に、 あまり人気のある題材じゃないんですよねえ。 で、そうした暗さをはね除けるのが、 若き志士たちが魅せる活力なんでしょうけど、 今回主役の徳川慶喜って、そう言った躍動する立場の人でも無いですからねえ。
慶喜役の本木雅弘や、父・斉昭役の菅原文太などの演技は確かに良かったですし、 杉良太郎の井伊直弼や、林隆三の松平春嶽と言った幕府の面々にも存在感がありました。 地味ながらも、しっかりした配役でしたね。 しかし、やっぱりお偉いさんなもので、 草奔の志士みたいに、各地を飛び回る訳でもなく、 舞台は、城や屋敷の決まった部屋を行ったり来たりという感じで、 斬り合いなどもある訳がなく、会話のシーンばかりですからねえ。
幕末好きな私としては、そう言った会話も面白かったりするんですが、 やはりドラマとして見てしまうと、激動の時代なのに躍動感がない。 でもまあ、主人公が将軍という立場なので、 暴れん坊将軍よろしく、勝手に躍動されても困るんですけどね(笑)。
で、恐らくはそうした動きの少なさを解消すべく、 新門辰五郎などの江戸の庶民の目を通して、 慶喜とは異なる別の視点からも、 この時代を描こうとしたんでしょうが、これが完全に大失敗。 浪人役の藤岡琢也など、何の為に出ているのか意味不明でした。 あとは、辰五郎の妻役を演じた大原麗子が、 江戸弁でナレーションするのが、どうもねえ・・・お上品すぎて違和感。
決して、話の出来が酷い訳でもありません。 史実に対しては実に忠実でしたし、幕閣たちの演技も悪くはなかった。 では、面白かったか?と問われると・・・・ 確かに、幕末の政治史好きには、面白い部分もあったのですが、 ドラマとしての面白さがあったかと言えば、 正直な所、さほどでも無かったと言うのが感想です。 可もなく不可もなくと言う事で、採点は「50点」を付けてみました。
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【ドラマ】元禄繚乱:45点2007/12/29(土) 23:21 - 1999年に放送された38作目の大河ドラマ。
平均視聴率 20.2% 最高視聴率 28.5%
う〜ん、何というか地味な作品でした。 正直、あまり印象にも残ってないんですよねえ。 前年の「徳川慶喜」に続き、盛り上がりに欠ける作品でしたし。
確かに「忠臣蔵」と言うのは、国民的に人気の高い題材です。 映画に、舞台に、ドラマにと、今までに散々描かれてきました。 だからこそ、大河ドラマを見るような人たちなら、 松の廊下があって討ち入りという流れも、誰もが承知している訳で、 「それだけの話を1年掛けてやるのかあ」と言うのが、 大河で忠臣蔵をやると聞いた時の第一印象でしたね。
で、案の定そのまんまと。 やはり忠臣蔵というのは、2〜3時間で終わるくらいで丁度良い話なんですよ。 そんな話に1年もの時間を掛けてもねえ・・・・ 印象に残っている事を強いて上げるなら、 ここでもやはり、ジャニーズから抜擢された2人が浮いていた事ですね。 (この2人とは滝沢秀明と今井翼、つまりは後の「タッキー&翼」です) まあこれは、もはや大河の定番ではありますけど(笑)。
とは言え、決して悪い出来の作品ではなかったと思いますよ。 しかし、かと言って、特筆するほど良い出来だったと訳でも無い。 本当、普通に忠臣蔵だったと言う感じです。 採点の方は、可もなく不可もなくと言う出来で50点とし、 そこから、「忠臣蔵」という題材を選んでしまった分を引いて「45点」とします。
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【ドラマ】葵徳川三代:55点2007/12/29(土) 23:22 - 2000年に放送された39作目の大河ドラマ。
平均視聴率 18.5% 最高視聴率 22.6%
大河ドラマの低迷を打開する為、 「独眼竜政宗」「八代将軍吉宗」を手掛けたジェームス三木が、 再度起用された作品なんですが・・・・ 正直なところ、成功したとは言えない作品ですね。
確かに今回も、前回の吉宗同様、豪華な役者陣です。 ただ、みんな、年を取り過ぎです。 まだ20歳そこそこ若夫婦である主役の徳川秀忠とお江からして、 既に50代の西田敏行と岩下志麻でしたからねえ。 しかも、そうした配役でホームドラマ大河をやるなんて、 違和感がバリバリに出ても仕方ないかと。 還暦に近い極妻の姐さんに、嫉妬する若妻を演じられても・・・・
続いて、ナレーションに関して。 吉宗の時に好評だった方法を、この葵徳川三代でも使用したんですが、 解説するのが水戸黄門というのはまだしも、 それを補佐する助さん格さんが女性で浮きまくり。 そして解説する事は、特にドラマの本筋と関係ないことばかり。 史実を重視したいと言うジェームス三木の考えも分かりますが、 かと言って、流れに関係ない情報を入れられた所で・・・・ 確かに、吉宗ではその方法が好評ではありましたが、 それはあくまで、あまり知られていない 江戸中期の世相を解説するのが良かったのであり、 ただ単に、「この頃の何月何日にこんな出来事があった」と言われても、 「はい、そうですか。で、何?」としか思えなかったです。
また、この「史実通りに」と言う作りは、 第1話の関ヶ原の戦いでも現れていましたねえ。 各武将が身に着けている鎧兜から旗指し物まで、本当に忠実に再現してましたので。 うん、確かにこれは、再現劇としては凄い高レベルだったと思います。 第1話を見た時、正直に「おお、ここまで凝るかあ」と思いましたし。 ただしかし、ドラマとして魅せようと言う気持ちは皆無な作りで、 まさに本末転倒な仕事ぶりだったんですよねえ・・・・ だって、第1話でいきなり何の前振りもなく関ヶ原の戦いを描いたんじゃ、 視聴者も感情移入が出来ませんし、そもそも誰が誰だかも不明でしょ? 第1話で登場人物を紹介する事自体は悪くありませんが、 よりによってそれを、一番の見せ場である関ヶ原合戦で行うとは・・・・
で、第2話からは時代を少しさかのぼり、 関ヶ原合戦までの流れを10話も使って追っていくと。 そんなに話数を使って説明されても、関ヶ原は第1話で放送してしまった訳で、 視聴者は完全に置いてけぼりな感じの作りでしたねえ。 ここ数年の大河が地味な題材で、視聴率的に苦しんだ事もあり、 NHKとジェームス三木の目論見としては、新年一発目でド派手に魅せて、 視聴者をガッと掴もうと考えたんでしょうが、全く逆の展開に。
確かに、史実描写には忠実であろうとした作品です。 あまりに史実を蔑ろにし過ぎる作品も多い中で、 「歴史ドラマ」として、この点は評価できる所です。 しかし、「歴史」という名前が付いていても、やはり「ドラマ」なのですから、 肝心のストーリー構成が良くなければ、とても高評価は出来ません。 まあトータルで見れば、そこまで悪い出来だとは思いませんでしたが、 かと言って、別段良い出来だとも思いませんでした。 あれだけ史実にこだわる割に、中身はほとんど戦国ホームドラマでしたしね。
単純にドラマの面白さとして見た場合には、 平均の50点を少し下回る45点と言った所でしょうが、 関ヶ原の再現にあそこまで情熱を傾けた所を評価し、採点は「55点」ですね。
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【ドラマ】北条時宗:65点2007/12/29(土) 23:22 - 2001年に放送された40作目の大河ドラマ。
平均視聴率 18.5% 最高視聴率 21.2%
前半は傑作、中盤は佳作、後半は駄作。 一言で現してしまえば、こんな感じの作品でした。 今まで一度も扱われて来なかった鎌倉時代中期を扱い、 舞台も日本だけに留まらず、 モンゴル・中国・朝鮮と東アジアにまで及ぶ意欲作でした。
中でも、渡辺謙が演じる時宗の父・時頼の存在感が圧倒的で、 それでいて、脇を固める北条一門などの面々もキャラが立っており、 時頼が生存中の前半は、ドラマとして結構楽しめましたね。 毒を盛られて死を迎えるシーンなど、迫真の演技でしたし、 前半はほとんど時頼が主役の作品でした。
で、時頼の死と入れ替わるようなタイミングで、 本来の主役である時宗とその兄・時輔が大きくなり、 時宗を和泉元彌が、時輔を渡部篤郎が演じる事になるんですが、 ま〜、元彌の大根な事・・・・ 直前まで渡辺謙が存在感を振り撒きまくってましたので、 尚更、元彌の演技力の稚拙さが目立っちゃったんですよねえ。
それでも、まだ中盤までは見られたのは、 渡部篤郎の存在感でしょうねえ。 渡辺謙ほどでは無いものの、 能力ある庶兄としてのキャラが立ってましたので。 まあ確かに、史実と異なるような描写も多かったのですし、 変に平和主義的な部分も鼻には付きましたが、 まあこの辺りまでは、ドラマとしては何とか楽しましたね。
ただ、二月騒動で時輔が討たれて以降の展開は・・・・ 時頼時代に脇を固めていた一門連中も姿を消し、 元寇によるモンゴル襲来を目の前にして、 時宗は意味不明な「第三の道、第三の道」と言う言葉を連呼し、 しかも死んだはずの時輔が実は生きており、 赤マフラーを巻いて大陸へと渡ってしまう超絶展開(笑)。
時輔生存説は当時からあったそうなので、その部分に関してはまだしも、 脚本があまりに暴走し過ぎたんですよねえ。 確かに序盤から、そのような傾向があったのは事実なんですが、 中盤以降は、それが輪に掛けて酷くなり、 史実云々以前に、ドラマとして崩壊していってしまいました。 吹越満が演じた宗尊親王や、北村一輝が演じた平頼綱など、 途中からも、それなりのキャラは出てきたんですけどねえ。 って、そんな彼らも史実無視なキャラ付けがされたりしてましたけど(笑)。
結局、「歴史ドラマ」として見た場合、 歴史という部分に関しては最低点。 ドラマとしては、前半は最高、中盤はそこそこ、後半は無惨。 ただ、出てくる役者の個性は際だっていたのかな? 渡辺謙、平幹二朗、伊東四朗、北大路欣也、藤竜也など、 その辺りの面々が良かった当然として、 ピーターの北条実時や、雨上がり宮迫の北条義宗なども、 予想に反して結構良かったんですよねえ。 まあその分、逆に和泉元彌や浅野温子などが際立ってしまいましたがね(笑)。 出番が多い主役とその母がそれでは、やはりキツイですよ。
とは言え、元寇の為に当時の東アジア情勢まで描かれた事で、 スケールとしては、大河ドラマ史上でも有数のモノがあったと思います。 あれだけ多様な言語や文化が飛び交った作品は、 長い大河ドラマの歴史の中でも、そうは無いでしょうからねえ。 そして、そう言ったモノは私の大好物なんですよ(笑)。
歴史ドラマとして見た場合、50点はちょっと付けられない感じですが、 でもまあ、前半は間違えなく面白かったですし、 東アジアまで巻き込んだスケールの大きさなど、 その辺も全部を引っくるめて、「65点」と言う評価をしてみました。
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【ドラマ】利家とまつ 加賀百万石物語:40点2007/12/29(土) 23:23 - 2002年に放送された41作目の大河ドラマ。
平均視聴率 22.1% 最高視聴率 27.6%
ホームドラマ大河の代表作であり、 トレンディ大河の代表作でもありますね、この作品は(笑)。 まあ「トレンディ・ドラマ」なんて単語は、もうほとんど死語でしょうけど。
利家役の唐沢寿明はまだしも、 利家と並びもう1人の主役である妻・まつに松嶋菜々子、 弟・佐脇良之に竹野内豊で、信長役には反町隆史。 本当に、当時人気だった若者向けドラマの役者陣を、 そのまま引っ張ってきたって感じです。 (セリフを言わなければ、反町の信長も雰囲気的に結構良かったです・笑)
とは言え、同じ様な感じで役者陣を選んだ太平記は良い出来だったので、 結局、全ては脚本に掛かってくるんですけど、 この脚本が輪に掛けて酷かった・・・・ 時代背景を無視して女性陣が出張りすぎるは、ノリが完全にホームドラマだは。 また主人公の善人化は、大河ドラマの定番であるとは言え、 賤ヶ岳の戦いでの寝返りや、一向宗徒の弾圧などを、 全く正反対に描いてしまうのも、ハッキリ言ってやりすぎだと感じました。
ただ、これらの描き方により、視聴率は取ったんですよねえ・・・・ まあ確かに、堅苦しくて、取っ付き難い印象のある大河ドラマですので、 ある程度は、一般視聴者にも見やすい形に脚色するのも良いですし、 ドラマである以上は、そう言った演出もあってしかるべきだとは思います。 しかし今作は・・・舞台だけを戦国にしたって感じで、 歴史ドラマの体裁を取る必要を、全く感じませんでしたね。
だからこそ、いつもは大河ドラマを見ないような女性層にウケて、 視聴率も久しぶりに20%代を記録したのでしょうけど、 そこまで歴史を蔑ろしておいて、 歴史ドラマを作る意義って何?と言う疑問を呈さずにはいられない作品です。 この作品での脚本家は、「秀吉」もやった竹山洋なんですが、 とは言え、単にドラマとして捉えるなら、 話の単純さを感じつつも、そこまで酷い出来という訳でもないので、 評価は「40点」って所ですね。
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【ドラマ】武蔵 MUSASHI:30点2007/12/29(土) 23:23 - 2003年に放送された42作目の大河ドラマ。
平均視聴率 16.7% 最高視聴率 24.6%
いや〜、この作品は酷かった(笑)。 私が今まで見てきた大河ドラマの中で、 文句無しに最も評価の低い作品ですね。
良いドラマというモノは、 「役者」「脚本」「演出」の3つが揃って出来るものですが、 この3つが全てダメなんて作品は、 NHKが精力を掛けて作る大河ドラマに於いて、本当に古今未曾有でしょ? そもそも、そのスタートからして、 井上雄彦の漫画「バガボンド」の人気に便乗した作品決定と言うのがねえ・・・・
先ずは最初に、役者という面で見ていくと、 大河ドラマの演技でいつも浮いているのは、 ジャニーズと伝統芸能からの若手抜擢なんですが、 この作品では、宮本武蔵役に歌舞伎から市川新之助(現:市川海老蔵)、 そして、その好敵手である佐々木小次郎にはジャニーズの松岡昌宏と、 よりにもよって、メインの2人でダブル・コンボ(笑)。 更にヒロインであるお通役には、1人でも十分生きて行けそうな米倉涼子。
もう、何と言うかねえ・・・・ ただでさえ、登場人物が少ない「宮本武蔵」という題材である以上、 主要キャラの人選は、それこそドラマ成功の命運を決するものなのに、 何でもまた、こんなキャスティングにしてしまったのかと。 少ししか出番がありませんでしたけど、 藤田まことの柳生石舟斎や、中井貴一の柳生宗矩と言った柳生家の面々の方が、 遙かに大河ドラマをやっている感じでしたねえ。 おかげで、柳生の大河というモノも見たくなりましたし(笑)。
続いて、脚本に関してですが、 傑作の誉れ高い吉川英治の「宮本武蔵」を原作としながら、 なんで、こんな出来になってしまうのか? 第1話の「七人の侍」そのままの展開は、まあオマージュとして処理するにしても、 それ以外も、脚本が酷かったなあ・・・・ 特に巌流島での決闘以後は、本当に見るに絶えない出来でした。 武蔵村とかいうのを作ってみたり、 武蔵の養子である伊織をモデルにしたキャラを戯れに殺してみたり、 最終話で、ヒロインであるお通のその後が一切描かれなかったり。
そして最後に演出ですが、 最大の見せ場である「巌流島の決闘」のシーンで、 これまた、数年前に話題となった映画「マトリックス」の演出方法をそのまま使用。 まあ、いろんな演出方法はあって良いとは思いますし、 誰もが皆、黒澤明のように描ける訳ではないにしても、 一撃必殺の場面で、武蔵と小次郎のまわりを、 時間を掛けてグルグル回られてもねえ・・・・
NHKテレビ放送開始50周年であり、 大河ドラマ開始40周年と言う年を記念して作られた作品なのに、 何でこんなにも、散々な出来の大河になってしまったんですかねえ? もちろん、こんな出来たっだもので、 視聴率の方も、近年では最低の数字を記録しました。 と言う事で、採点は最低ランクの「30点」を付けます。
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【ドラマ】新選組!:85点2007/12/29(土) 23:26 - 2004年に放送された43作目の大河ドラマ。
平均視聴率 17.4% 最高視聴率 26.3%
正直言って、この作品は大河ドラマの中でも1番と言っていいほど、 賛否両論が激しく別れた作品でしょうね。 若手や舞台役者ばかりで、大河らしからぬ地味な役者陣に加え、 歴史の重みを感じさせるような重厚な作りが一切ない、大河らしからぬ演出。 まさにこの作品は、「大河らしくない」大河ドラマだったんですよ。 だからと言って、歴史ドラマとしてなってないかと言えば、 決して、そう言った訳でもない。 結局、往年の大河ファンである中高年からは毛嫌いされる事が多く、 逆に、今まで大河ドラマを見た事がない層が、よく見ていた作品なんです。 そうだからこそ、賛否両論が激しく別れた作品なんですよね。
この作品を一言で現せば、「青春群像劇」です。 幕末という時代に輝いた若者たちの短な盛衰を描いている訳ですが、 この若者たちが妙に、現代と近い感覚の人間として描かれていて、 まずはそこで引っ掛かる人が居るとは思います。 まあ歴史劇なのですから、現代から遠く離れた昔の話という印象が強いと。
ただし幕末って、所詮は4〜5世代くらい前の話で、 祖父母の祖父母たちが生きていた時代なんですよねえ。 幕末という時代は、「祖父母から又聞き」できるくらい近い時代なんですよ。 歴史の1ページに名前を刻んでいる事で、大仰に捉えすぎているものの、 結局は、そんなに近い時代の20代の若者たちなんですから、 実際はまあ、あんな感じだったんじゃないかあ?とも思うんですけどねえ。 年齢の近い等身大の若手俳優たちに、新選組隊士を演じさせたのは良かったと思います。 還暦前後のベテラン俳優たちが、過剰なオーラを発しながら、 30歳前後で死んでいった隊士たちを演じるのは、前々から違和感がありましたし。
で、そうした若い役者たちを活かしていたのが、三谷幸喜の脚本ですね。 土方歳三役の山本耕史や、山南敬助役の堺雅人など、 長くなってしまうので、ここで敢えて一々と名前を上げはしませんが、 試衛館のメンバーたちや、それ以外の登場人物たちも、概ね好きでしたねえ。 個々のキャラクターも、それぞれしっかりと立ってましたし。 また、作中ではナレーションを全く入れず、 ストーリー部分だけで、話や時代背景を説明してしまうのは、 実際には凄く大変な事だと思いますが、それをうまくやってのけてましたからねえ。 そこはさすが、舞台出身の脚本家だと思いますよ。 言うなれば、1年間全49本の舞台脚本を書いている訳ですよね。 だからこそ、一話一話がちゃんと纏まっていて面白いかったのかと。
とは言え、そこが欠点と言えば欠点なんですよねえ。 一話一話はそれぞれ面白いんですが、 では、それを1年通して1つの作品として見た時どうなのか?と言われると、 しっかりした柱が、ドンと貫いている印象ではないんですよねえ。 いや勿論、それなりのもには仕上がってはいますけど。 楽しかった前半の多摩時代、のし上がっていく中盤の壬生時代があってこそ、 後半の悲劇的な流れが際立ってくるのでしょうし。
でもまあ、一話一話をここまでしっかりと書けて、 それでいて、通常の3ヶ月ドラマの4倍もある大河ドラマを、 しっかり軸まで据えて書ける作家が居るのかと問われれば・・・・ そう言った意味では、やはり三谷は凄い脚本家ですし、 ドラマ成功の鍵を最も大きく握っているのが脚本家である以上、 この「新選組!」と言う作品は、良い作品だと思いますよ。
悪い所を上げるとすれば、 主役の近藤勇役が、香取慎吾だったって事ですかねえ? しゃべらなければ、それなりに雰囲気はあったと思いますが、 やっぱり滑舌が悪い上に、演技の方もねえ・・・・ それに、他の仕事が忙しいからといって、 主役なのに、1人だけ屋内録りとかが多かったんですよねえ。 1年間もやる長編ドラマの主役なのですから、 そのあたりは、キチンとやって欲しかったです。 まあ、それでも良いと判断し、香取慎吾に依頼した三谷の責任でもあるのですが。
あとは・・・芹沢鴨を少し引っ張りすぎましたよねえ。 確かに、佐藤浩市の芹沢鴨は良かったですけど、 だからと言って、鴨の死を遅らせた事により、 一番の見せ場である池田屋が、参議院選挙の日と被ってしまい、 その影響で、無駄にもう1話使う事になったんですよねえ・・・・ 2話に渡った事で、池田屋は変に間延びしてしまいましたし、 こうして数回分を無駄に使ってしまった事で、 最後はどうしても駆け足な展開でしたからねえ。 1年の長丁場だからこそ、その辺のバランス調整も、 しっかり考えてもらいたかったです。
それと、これはドラマの面白さとは関係ないのですが、 鈴木三樹三郎が出てこなかったのが残念ですね。 伊東甲子太郎の実弟と言うだけでなく、 各隊の組長で登場しなかったのって、この人だけですし。 と、文章が長くなりすぎたので、そろそろ締めを(笑)。
まあ確かに、この「新選組!」と言う作品は、 今までの大河ドラマとは大きく違います。 重厚な雰囲気でもありませんし、豪華な役者陣も出てきません。 でも、ドラマとしては十分に面白いですし、 意外にも史実に関しては、細かな箇所でも忠実な表現が多く、 歴史ドラマとして、決して歴史を蔑ろにしたりもしていません。 また、複線の張り方や、小ネタの忍ばせ方もうまく、 そう言った小さな演出にまで目が行くと、作りの細かさに感心させられます。 賛否両論のある作品ですが、私はかなり好きですねえ。 と言う事で採点は、「独眼竜政宗」と並び、 私の中での好きな大河ドラマの2位に入る「85点」です。
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【ドラマ】義経:65点2007/12/29(土) 23:27 - 2005年に放送された44作目の大河ドラマ。
平均視聴率 19.5% 最高視聴率 26.9%
前年の「新選組!」と比べると、 もう、これでもかってくらい、オーソドックスな大河ドラマでしたね。 源氏に、平家、朝廷に、奥州藤原氏と、各勢力に豪華な役者陣を多数配置し、 これぞ大河の王道って感じでした。 新選組!が若手ばかりで低予算だったからこそ、 この義経では、これ程の顔ぶれを揃える事が出来たんでしょうね。
だからこそ、義経とその一味が、少し浮いちゃってるんですよねえ。 主役の義経役には、2年続けてジャニーズから起用された滝沢秀明。 その幼なじみが上戸彩で、義経に付き従うのが南原清隆、うじきつよし、伊藤淳史。 こんなメンツの中に、弁慶だけ松平健だなんて、 それはそれで、逆に浮いちゃってましたけどね(笑)。
でもまあ、そんなにあげつらう程、 義経一行の出来が酷かったと言う訳でも無いのですが、 あれだけ重鎮クラスに囲まれれば、 どうしたって、相対的に演技の稚拙さが目立っちゃいますよ。 中井貴一の源頼朝、渡哲也の平清盛、平幹二朗の後白河法皇だけでなく、 高橋英樹の藤原秀衡やら、丹波哲郎の源頼政やらが出て来るんですからねえ。
話の方は、奇をてらわない基本通りのストーリー展開。 変に独創的な展開を入れられて、話がダメになってしまうよりはマシなので、 まあ、これはこれで良かったと思います。 演出の方は、「五条大橋の決闘」や「壇之浦の戦い」など、 見せ場をしっかりと意識し、美しく作り込んでありましたねえ。 少々、演出が過度な感じもしましたが、 見せ場をしっかりと見せられない作品も多い事ですし、 これもまあまあかな?と言った評価です。
ここまでなら、オーソドックスな作りではあるものの、 「これぞ大河」と言うしっかりと作品を仕上げているので、 義経一行の演技力が弱かったと言っても、 及第点である70点くらいは付けて良いと思うんです。 ただ残念ながら、壇之浦の戦いを描いて燃え尽きてしまったのか、 壇之浦以降の話が、物凄く尻すぼみしちゃったんですよねえ・・・・ 源平合戦のキーワードは「栄枯盛衰」なのに、。 兄・頼朝との確執、奥州への逃避行、そして死へと向かう、 「枯と衰の無常観」が、あまりうまく描かれていませんでした。 という事で、その辺を減点して採点は「65点」とします。
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【ドラマ】功名が辻:60点2007/12/29(土) 23:27 - 2006年に放送された45作目の大河ドラマ。
平均視聴率 20.9% 最高視聴率 24.4%
一言で言ってしまえば、 「利家とまつ」第二弾って感じの作品ですね、これは(笑)。 夫婦単位での主人公であり、 いろんな場面で妻である千代が出て来るんですよねえ。 感性もほとんど現代人ですし。 とは言え「利家とまつ」ほど、鼻に付く出張りは少なかったので、 その点では、幾分かマシだったかと思います。
でもまあ、山内一豊が主人公だなんて、 恐らく歴代の大河ドラマの中でも、 最も地味な主人公なんじゃないですかねえ? 信長、秀吉、家康と、歴史を動かす人物の近くにいつも居るものの、 主人公自らは、全く歴史を動かさない(笑)。 一豊夫妻に関するエピソードと言っても、 千代が名馬を購入する話と、関ヶ原の時に家康へ城を献上する話くらいで、 別にその2つも、特に話が盛り上がるというエピソードでもない。
しかも予算の方は、NHKの不祥事やら、 スペシャル大河「坂の上の雲」(脚本家が自殺して制作延期)やらで、 例年以下の予算だったらしいのですが、 それでも視聴率は、久しぶりに平均で20%を越えたんですよねえ。 しかも、ジワジワと視聴率が上がっていったと言う事は、 この大河自体が面白いと認識されていた証でしょうね。
確かに、主人公が地味なお陰で、 主人公の善人化に囚われず、その時代の英傑たちを自由に描けて、 それにより、歴史ドラマとして面白くする事が出来たと言う事が第一点。 そして、一豊夫妻という戦国有数のおしどり夫婦を主役とする事で、 ホームドラマとしても、そこまで無理なく描くことが出来たというのが第二点。 前者を好むのが男性の視聴者層であり、 後者を好むのが女性の視聴者層ですから、 この二点を兼ね備える事で、両方の層に受ける作品が出来たんでしょうね。
と言う事で、ドラマ自体の出来としては、 及第点に近い点を付けて良い作品だと思います。 ただ、やはりどうしても地味なんですよねえ。 役者陣も、主人公も、演出も。 確かに良い作品ではあるんですが、 心から楽しめたかと言われれば、そこまででもない。 結果、採点の方は「60点」としてみました。
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【ドラマ】風林火山:70点2007/12/29(土) 23:28 - 2007年に放送された46作目の大河ドラマ。
平均視聴率 18.7% 最高視聴率 22.9%
これは本当、久しぶりに「重厚な大河らしい大河」だった作品ですね。 確かに前々作にあたる「義経」も、大河らしい作品ではありましたが、 美しくも物悲しい源平合戦の世界観と、 主役である義経一行の配役の弱さからは、 「重厚さ」と言うものが、あまり感じ取れませんでしたからねえ。 そう言った意味でも、まさに原点回帰な作品だったお思います。 って、ここで言う原点とは、大河ドラマが現代劇から歴史劇に戻った頃の 「独眼竜政宗」と「武田信玄」を指しているんですけどね(笑)。
で、本編の方なんですが、 まずは主役の山本勘助役が、内野聖陽というのが良いですよねえ。 近年の大河では、話題性を優先するあまり、 民放で連続ドラマをやっている役者や、 ジャニーズや伝統芸能から安易に抜擢なんて事が多かったですけど、 知名度では上記に劣るものの、実力ある役者を主役に抜擢した事で、 やはり、ドラマ自体がしっかりと締まってきますからね。
何と言っても、主役が一番出番が多い訳ですし、 演技力の乏しい主役では、やはり1年の長丁場は保てませんよ。 そして、それは主役だけでなく、 武田信虎役の仲代達矢や、板垣信方役の千葉真一など、 他の脇役たちも結構、実力重視で選ばれている感じでしたからねえ。 知名度よりも演技力を優先した事で、 NHKのこの作品に賭けた気持ちが分かります。 Gacktの上杉謙信や、テリー伊藤の福島越前守なども、個人的にはアリでした。
まあ、配役関連で敢えて苦言を呈すなら、 市川亀治郎の信玄と、柴本幸の由布姫ですね。 亀治郎の方は、あのねちっこい話し方に慣れてきて、 信玄の役柄も中年に差し掛かった中盤以降は、 まだ何とかなったんですが、柴本幸の由布姫は最後までダメでしたねえ・・・・ あれがもしも演出だったら、「ごめんなさい」ですけど、 これがデビュー作だと言う事を考えれば、多分そうじゃないでしょうし。 と言うかそもそも、ここまで拘って人選したのに、 準主役の信玄役と由布姫役で、 伝統芸能と、役者夫婦の一人娘(しかもデビュー作)を抜擢し、 結局、そこで躓いちゃってるんじゃ、正直残念ですよねえ。
最後に、演出と脚本をちょこちょこっと。 勘助の眼帯が、時に合わせていろいろと変わるのは面白かったね。 最初の方では藁だったのに、途中から貝になったり、金属になったりと、 偉くなっていくごとに、眼帯までも良くなっていくのは、 細かいながらも、良い演出だったと思います。
あとは脚本の方ですが、決して悪くはなかっと思いますが、 それでも、信虎追放後や信方戦死後には中だるみがありましたし、 謙信登場で多少は盛り返したものの、 物語の終わりであり、一番の見せ場でもある川中時の決戦へと向かう所で、 あまり話が盛り上がらずに、下り坂で終わってしまったんですよねえ。 折角、好評な為に途中で1話分を加算されたというのに、 結局は視聴率の方も、最後に落ち込んじゃったみたいですしねえ。
でもまあ、いろいろと書きましたけど、 やはり近年の大河の中では、傑出の出来だと思いますよ。 本当、久しぶりに大河らしい大河を見られましたし。 採点は、十分に及第点である「70点」を付けたいと思います。
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【ドラマ】篤姫:75点2011/5/22(日) 07:44 - 2008年に放送された47作目の大河ドラマ。
平均視聴率 24.5% 最高視聴率 29.2%
この作品は「利家とまつ」や「功名が辻」と同様に、 女性視聴者層をターゲットに作られたホームドラマ大河ですね。 大河ドラマと言うのは、そもそもの視聴者層が歴史好きな男性なので、 視聴率アップを狙って、新規層を開拓しようとするのは別に良いのですが、 ここ最近は流石に、ちょっとそちらへ走り過ぎているような気がします・・・・ 「功名が辻」の放送が、この「篤姫」の2作前ですからねえ。
とは言え、この「篤姫」という作品自体に関しては、 ドラマとして、結構良い出来だったと思いますね。 (フジテレビでドラマ「大奥」がヒットした下地があるからとかは別として) 本来であれば、政治的に複雑で、血生臭い、この「幕末」という題材を、 主人公を女性にして、メインの舞台を大奥に閉じ込める事で、 幕末の小難しさを巧く取り除き、良い意味でホームドラマとして纏まっていたかと。 まあ、前2作のホームドラマ大河は、共に戦国時代が舞台である為、 夫とのダブル主役でもある事からも解るように、時代の政治背景と深く関わるので、 どうしても、ホームドラマに徹するほど無理をきたし易いのですが、 長い太平の世で築かれた大奥という世界の存在により、描き易きなってますしね。
ただ、養子の徳川家茂に対する、母としての篤姫を描写する為に、 大奥に居た家茂の実母・実成院の事を、まるで存在しないかのように扱ったのは、 描かないだけで嘘を付いている訳じゃないものの、ちょっとやり過ぎな気はしました。 あとは、現代的な価値観で描き過ぎている部分も少しは気になりましたが、 でもまあ、そこはドラマですし、今までの大河作品にも大なり小なり有る事なので、 そこまで目くじら立ててという感じには、個人的に成りませんでした。
ちなみに、史実では知的障害があったと言われる篤姫の夫・徳川家定を、 政争に巻き込まれない為、敢えて暗愚なフリをしているという設定は、 もちろん賛否のある所でしょうけど、個人的には良く出来た演出だったと思います。 まあそれも、家定役を演じた堺雅人の力量あってのモノかも知れませんが(笑)。 ついでに配役の事を言えば、残された写真からも「いかつい」印象のある篤姫を、 (特に前述のフジ版「大奥」では、篤姫役の菅野美穂が上手く雰囲気を出していたので) 思いっ切り童顔な宮崎あおいに演じられるのか、始まる前は少し不安でしたが、 まさか、「篤姫を可愛く描いてしまう」という手段で丸く収めるとは(笑)。 って、これも家定の設定同様、ドラマである以上、悪い事だとは思っていません。 そのお蔭で宮崎の演技もハマり、ドラマとしては完成度が高くなりましたので。 (とは言え、さすがに最後の方は、宮崎の幼い雰囲気が少し気になりはしましたが)
あと個人的には、幕末モノで薩摩と言うと、 いつもはどうしても西郷・大久保ばかりになってしまう所が、 この篤姫では準主役級として、小松帯刀の出番が多かったのが嬉しかったです(笑)。 瑛太の演じる小松は、ちょっと気が弱過ぎる部分はあったものの、 自藩の西郷・大久保や、脱藩浪士の坂本龍馬などといった下級武士を、 物腰柔らかく真摯に支えた人柄は、私のイメージする小松像にかなり近かったですし。
以上、ドラマとしては、それなりに好評価な今作品。 とは言え、やはりホームドラマ大河という事で、 私個人の好みとしては、そこまでの高得点は付けられませんねえ・・・・ と言う事で、この「篤姫」の採点の方は「75点」とします。 ちなみにフジ版の「大奥」も採点するとすれば、こちらは「80点」くらいかな? 「坂の上の雲」の影響で、大河ドラマの中では制作費が格安だった篤姫とは言え、 さすがに民放ドラマと比べれば断然に勝るものの、配役的には大奥の方が上かと。 菅野の篤姫だけでなく、安達祐実の和宮や、北村一輝の家定などはハマリ役でしたし。 シナリオの方は、作品の毛色も違いますし、完成度の方もどっちもどっちかな? まあシナリオに関しては、もう好みの問題になってくるでしょうからね。
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【ドラマ】天地人:50点2011/5/22(日) 07:45 - 2009年に放送された48作目の大河ドラマ。
平均視聴率 21.2% 最高視聴率 26.0%
12月にスペシャル大河の「坂の上の雲」が放送された為、 例年よりも、放送話数がちょっと少な目だった大河ドラマ。
って、この作品は何処から語れば良いのやら・・・・ 正直な所、良くも悪くも全く印象に残らない作品だったんですよねえ。 直江兼続の兜の前立てにある「愛」の一文字を、 「愛=LOVE」の意味で押し切った事は、いろいろと物議を醸したものの、 個人的には1周しちゃって、もうどうだって良かったですし(笑)、 「愛でる(めでる)」「愛しむ(いつくしむ)」という意味は既に有りましたしね。 2年続けて女性向け(と言うか、対象年齢が下がり「スイーツ大河」の異名も)は、 さすがにキツい印象はあったものの、その辺も風化すると、まさに印象的に空気。 現代的な価値観で描かれて云々という話も、ここまでそうした作品が続くと、 余程じゃない限り、そこまで気に触るモノでも既に無くなって来てますしね。
とは言え、シナリオ的には本当に面白味が欠けてたんですよねえ・・・・ ただただ退屈な脚本の作品を、淡々と退屈に作った感じで、 私が最低点を付けている「武蔵」にあった不快感すら湧かないと言う、 ある意味では、武蔵以上に創作物としてダメダメな作品でした(笑)。 出来が良かろうが悪かろうが、創作物とは本来、 制作者の思いや熱意みたいなモノが込められているのですが、 この作品からは、それを感じ取る事も出来ませんでした・・・・ 信長の最期とか「何だ、そりゃ」って感じのシーンも散在しましたが、 何かそれ以上に、印象に残るようなモノでも無かったですし、 兼続の見せ場と言えば「直江状」ですが、それもインパクトに欠けていて・・・・
まあ役者の方は、そんなスタッフ陣の中にあっては頑張っていたと思いますが、 如何せん、主役の直江兼続役を演じる妻夫木聡を始め、若い役者が多く、 ベテラン俳優陣ですら魅力をなかなか発揮できないシナリオの中では、 さすがに彼ら若手俳優陣に、シナリオの不出来を補えるような演技力は無く、 「可も無く、不可も無く」という印象を残すのが精一杯という感じでした。 ただ、そんな中でも、笹野高史の演じた豊臣秀吉は良かったですね。 信長に仕える若い時期は、年齢的にさすがにキツかったものの、 天下人になって以降の秀吉役は、まさにハマリ役だったように思います。
あと、これは個人的な事なのですが、私が好きな「石田三成」が、 ここまで出番が多く、ここまで良い感じに描かれた作品は、 過去の大河の中でも、他に無かったように思います。 三成役を演じた小栗旬の演技自体は、上記同様に「悪くは無い」程度でしたが、 何だかんだ言って、こんなシナリオでも結構この作品を見続けたのは、 私の場合、石田三成の存在が大きかったように思います。 あ〜、いつの日か三成主人公で大河とかやらないかなあ?(笑)
以上、「面白くなかったが、酷評する気は起きない」という事で、 創作物としては、ちょっと壊滅的な評価なのですが、 純粋な採点の方は、まあ「45点」くらいでしょうか? で、これに三成要素が加点され(笑)、最終評価は「50点」とします。
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【ドラマ】龍馬伝:70点2011/5/22(日) 07:46 - 2010年に放送された49作目の大河ドラマ。
平均視聴率 18.7% 最高視聴率 24.4%
前年の「天地人」に引き続き、12月放送の「坂の上の雲」の影響で、 例年よりも、放送話数がちょっと少な目な大河ドラマ。
う〜ん、この「龍馬伝」はちょっと評価が難しい作品ですよねえ。 「面白かったか?つまらなかったか?」の二者択一的な設問であれば、 間違いなく「面白かった」と答えると思います。 ただその反面で、物凄く「物足りなさ」が残った作品でもありました。
まずは良かった点・・・と言うか、興味深かった点としては、 映画のような撮影技術を使った映像部分ですね。 香川照之の演じる岩崎弥太郎に代表される「汚さ」の表現も、 ちょっとやり過ぎな程に感じに演出されてはいましたが(笑)、 地デジ時代に対する新しい試みを、色々と挑戦的に行っていたと思います。 まあこの辺は賛否の分かれる所かと思いますが、個人的には好評価でしたね。
続いて良くなかった点としては、何と言いましょうか、 ただ単純に、今まで通りの「カッコイイ龍馬」像のままだったと言う事ですね。 正直、原作「竜馬がゆく(司馬遼太郎)」とクレジットされていても、 おかしく無いような、司馬史観的な龍馬像そのままだったと。 それでいて、カッコイイと言うだけで、それ以上の存在感が無い・・・・ まあ主役が中庸的でも、魅力的なサブ・キャラ群により映える作品も多くあり、 この龍馬伝にしても、大森南朋の武市半平太を始め、 山内容堂・後藤象二郎・高杉晋作などなど、決してそれらも悪くは無い。 いや、そもそも主役の龍馬を演じた福山雅治にしても、 技術面での演技的な稚拙さはあっても、充分にハマり役だったと思います。 福山のイメージ的にも、一般的な龍馬像に合いますし(ラジオの印象を引きずり過ぎ?)。
では何が問題だったかと考えると、撮影スタッフの過剰なまでの挑戦度に対し、 最も大事なシナリオ脚本の方が、実に平凡な出来だった気がします。 撮影陣や俳優陣からは、良い方向か否かは別として、 作品に対する熱意が滲み出ているのを感じ取れたのに、 熱意が無いとは言わないものの、制作陣からは「無難さ」しか感じませんでした。 シナリオがこんな感じだと作品全体の調和が取れず、結局はダメになってしまいます。 視聴率を見ても、最初の頃は毎回20%を越えていたのに、 話が佳境に向かってドンドン進むほど、視聴率もドンドン下落して行ったのも、 ストーリー的な面で、ドラマとしての面白さを欠いていたからだと思います。 そういう点では、実に惜しい作品だったと言えるかも知れません。
ただ、「風林火山」などもそうですが、 本格派な作品を作ろうとすると、求められる脚本レベルも上がるので、 この路線で完成度を求めるとなると、50話前後の長期スパンでシナリオを作れる それ相応の能力を持った脚本家が必要となるのが、大変な所ですよねえ・・・・ ある意味で「王道」とは、誤魔化しの利かない世界を意味しますし。
あと最後に、これはどうしようも無い事なのですが、 最終話で龍馬が暗殺される作中でも最も緊迫したシーンで、 選挙速報のニュース・テロップが被ってしまった事は、本当に残念でしたね。 仕方ないとは言え、あくあで「当選確実」のテロップなのですから、 空気を読んで1〜2分遅らせた所で、何の実害も無かったでしょうに・・・・
以上、こんな感じで、この「龍馬伝」の評価は、 「名作に成り損ねた、熱意に満ちた凡作」と言う事で、 採点の方は「70点」とします。
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【ドラマ】江 姫たちの戦国:35点2011/12/29(木) 13:06 - 2011年に放送された50作目の大河ドラマ。
平均視聴率 17.7% 最高視聴率 22.6%
いや〜、本当に酷かった(笑)。 ここまで出来が悪いのは、2003年の「武蔵」以来でしょうかねえ。 「大河50作目」という記念すべき作品がこの出来って、正直どうなの? そう言えば武蔵も、NHKテレビ開局50周年の記念作品でしたっけ。 これは、失敗の許されない記念プロジェクトが故に、 無難にまとめようとして、却って失敗してしまう典型例を、 NHKは2度続けて起こしてしまったって事なのかも知れません。
まず何が駄目だったかって、1にも2にも脚本の酷さですね。 視聴者に合わせて現代的な価値観で表現するのも、まあ別に良いでしょう。 ドラマですから、ある程度は創作的な部分が加わるのはあまり気にしません。 従来通りのステレオ・タイプな人物設定でないのも、大いに結構だと思います。 戦国時代が舞台だからと言って、必ずしも派手な合戦シーンが必要とも思いません。 大河ドラマは男を主役にしろとか、ホームドラマは嫌だとか、そう言うのも有りません。 (まあ流石に、10歳未満の時代まで主役に演じさせる問題ありと思いますが・笑) よくあるそれらの批判部分は、個人的には結構どうでも良いのですが、 根本的に、「ドラマとして単純につまらない」と言うのが致命的ですよねえ・・・・
現代的な価値観・・・と言より、脚本家自身の価値観で戦国時代を描く為、 時代背景に合わず、ドラマ的に破綻している部分が目立ってしまいますが、 そもそも、仮に舞台を現代へ置き変えたとしても、これじゃあ駄目ドラマでしょ? 政治や戦争は適当にナレーションで済まし、ホームドラマを主題にするのは良いのですが、 親、姉妹、夫、子供、家臣などとの心の触れ合いや葛藤も細かく描かれず、本当に表面的。 おかげで、心情を台詞で説明するオンパレードになるも、 ドラマ的に背景がキチンと描かれてない為、本当に説明だけで終わり。 簡単に人の命が失われる戦国の世なのですから、現代モノに比べれば、 幾らにでも濃厚に、そうした心の部分を描けるはずなんですけどねえ・・・・ と言うか、この時代による劇的性や悲劇性が、却ってドラマとしての破綻を増大させた気も? 同じ姫様でも、幕末の大奥などと違って、戦国では戦乱の世の壮絶さを隔絶できませんし。 まあ現代的感覚で描くのは結構ですが、現代では有り得ない戦国の悲惨さと整合させられず、 現代と戦国のズレが生じる度に、登場人物の主張をコロコロと変質させて対応させるので、 もう、何がやりたいのか、本当に意味不明で終わっているんですよねえ。 状況に応じて主張が変化するとかではなく、帳尻合わせの為に唐突にですから・・・・ 「戦さは嫌にござりいます」と「天下太平の世をつくる」の定番台詞を、 都合よく使い回しただけで、ストーリーに整合性が付く訳では無いですしね(笑)。
本作の脚本家である田淵久美子は、確かに「篤姫」では良い仕事をしたかも知れませんが、 だからと言って、原作まで任せて必ずうまく行くかと言えば、それはまた別の話ですからねえ。 最初に書いた通り、NHK側があまりに「無難さ」にこだわった為、 成功した脚本家の原作・脚本をそのまま映像化して、そのまま酷い作品に仕上がったと・・・・ その結果、主役の江役を演じた上野樹里も、夫の徳川秀忠役を演じた向井理も、 作品自体が酷過ぎるあまりに、演技下手な役者のように映ってしまいましたが、 まあ若い役者なので、そりゃ演技もまだまだな所はあるでしょうけども、 しかし、そこまで酷評される程、酷い役者とも思えないんですよねえ・・・・ 何かこの辺も、彼らの当たり役であった「のだめ」と「ゲゲゲ」みたいに演じさせればと言う、 悪い方向での無難さ意識が、更に輪を掛けて作品を駄目にした気はします。
そう言った意味では、役者陣は本当に不幸だと思いますよ。 テレビで一番目立つ所に居る役者の出来は、脚本や演出の出来に左右されるのですから。 少しやり過ぎなくらいコミカルな秀吉を演じた岸谷五朗も、 いつも通りに存在感ある演技で家康役を務めた北大路欣也も、 個々のキャラとしては、それなりに良かったとは思います。 大地康雄が演じた柴田勝家も、決して悪く無かったですし、 豊川悦司の信長も、賛否はありそうですが個人的にはアリかと。 でもまあ、「全体的にもう少し各々キャラのバランスを合わせろよ」とは思いましたが(笑)。 とは言えその辺も、何も役者だけで合わせるモノでは無いですからねえ。 大河にはだいたい、ダメな作品でも「存在感の光る脇役」が1人2人は居るものですが、 今回の作品にはそれすら無かったのは、やはりその辺のバラバラさも影響している気がします。
ただドラマの後半は、宮沢りえの演じる淀殿の存在により、多少は話が締まったかと。 と言うか、こう言う作りにするなら、浅井三姉妹をやるにしても、 素直に長女の淀殿を、主人公に据えれば良かったのでは? 最後に息子・秀頼と共に大坂城で散る悲劇性は、ドラマとしても構成がしやすいですし。 それをわざわざ、殺す側の徳川家の嫁である三女・お江を主役にした以上は、 徳川家内部でのゴタゴタとかも、しっかり描くつもりなのだろうと思いましたが、 それらの部分も、駆け足であっさりと終わったり、ナレーションで済ませたりですからねえ。 本当、何で江を主人公にしたのかさえ、意味不明に終わった大河ドラマでした。
まあそれも、これが通常の3ヶ月ドラマとかでしたらまだ、 「つまらない作品」の一言で片付いていたのかも知れませんけど、 大河と言うのは丸1年かけて続く為、それだけ酷さがドンドン積み重なって行ったんですよねえ。 1年に及ぶ大作のシナリオ制作と言うのは、それだけに書き手の能力を物凄く要求します。 だからこそ、ちょうど同時期に「渡る世間は鬼ばかり」の最終シリーズが重なった事で、 「個人的には好みでは無いが、やはり橋田壽賀子って凄いんだなあ」と再認識させられました(笑)。 同じ1年モノのホームドラマを、しかも10年分も脚本を書き続けての、あの人気ですからねえ。 って、最後に少し脱線してしまいましたが、この作品の評価は、 「武蔵」級の酷さとは言え、まだ役者陣に少し救いはあったかな?と言う事で「35点」に。
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【ドラマ】坂の上の雲:75点2011/12/29(木) 13:08 - 2009年から2011年まで、3年に渡り放送されたスペシャル大河。
平均視聴率 14.4% 最高視聴率 19.6%
もう兎にも角にも、「いくら制作費が掛かってんだよ!?」というのが、 この作品に対して真っ先に浮かぶ、私の偽らざる感想ですね(笑)。 (1話あたりの制作費は、通常の大河の4倍とも言われています) そして予想通りに・・・と言うか、予想以上に低かった視聴率!! 元々大河でも、幕末・明治は視聴率が取り辛いと言われてはいるものの、 まさか、全13回で1度も視聴率20%台を記録する事なく終了するとは・・・・ NHK史上空前の制作費を掛け、しかも原作が「坂の上の雲」だった事を考えると、 この低視聴率は、NHK的にはまさに大惨敗と言って良い結果だったかと。 でもまあ、その理由も解らなくは無いんですよねえ。 と言う事で今回は、その辺の理由も考えながら、感想を書きたいと思います。
先ず最初に、作品全体としての個人的な評価ですが、 それなりの出来に仕上がってはいたものの、 良作や傑作と言える程までには至らなかったという所でしょうか? そもそも「坂の上の雲」という原作自体が、日本で最も人気のある歴史小説であり、 なおかつ作者の司馬遼太郎が、存命中に映像化を許可しなかった事も重なって、 制作決定がなされた直後から、この作品への期待度はかなり高かったですからねえ。 (当時、作者の死からわずか3年で、遺族が映像化を許可した事には驚きましたが・笑) ですのでNHK側も、映像化を推進したワンマン会長の海老沢(当時)を中心に、 日本のテレビドラマ史上でも最大規模の制作費・制作期間・役者陣で挑む事を決めるも、 脚本担当の野沢尚の自殺、NHKの金銭不祥事、受信料不払い騒動、それに伴う会長の失脚と、 制作段階でドンドンとスケール・ダウンを強いられる結果に・・・・ NHKバッシングが起きる中、当然ながら史上空前規模の制作費は削られ、 脚本は野沢が書き残したモノをスタッフが引き継ぐ形にし、放送開始は3年遅れ、 最初は「21世紀スペシャル大河ドラマ」として、1年に渡り「全18回×75分」の放送予定が、 単なる「スペシャルドラマ」となり、3年に分けて年末ごとの「全13回×90分」放送に変更。
まあ、完成前のこうした裏事情が、ドラマの中身に与えた影響も大きかったと思います。 特に視聴者の立場から言えば、放送が3年間に及んだ事で、 5話見たら1年空き、4話を見たら再び1年空き、そして最後に4話・・・というのは、 いくら何でも間延びし過ぎです(インタビューを見ると役者側も間延びして大変だったとか)。 当時の状況から、制作費が削られたのは致し方なかったかも知れませんけども、 やはり、この放送形態はさすがに酷過ぎたと思います。 1年経つごとに視聴率が右肩下がりだったのも、この変則的な放送の影響が大きかったかと。 (ちなみに各年の平均視聴率は、第1部17.5%→第2部13.5%→第3部11.5%) あの中断期間はさすがに長過ぎますし、しかも他局は年末の特番期に突入してますからねえ。 その上、放送回数を減らす代わり、1回あたりの放送時間を延ばした事で、 1話分を見るにも、それなりの労力を必要とする長さになってしまいました。 「1話90分」と言ったら通常の大河の2倍で、ちょっとした映画並みの長さですからねえ。 でもまあ、これが「全13作の連続映画シリーズ」みたいな作りであったなら、 それはそれで、充分に面白い作品に仕上げる事も可能だったのでしょうが、 再放送を念頭に置いてか、90分が「45分×2本」という感じの構成になっており、 しかも、その45分ですら、かなりメリハリを欠いてましたからねえ・・・・
制作費が削られたとは言え、それでも他のドラマに比べれば、まだまだ巨額で、 しかも、名だたる役者陣を既に揃えていましたので、 1シーン1シーンは、確かに豪華な作りではあったのですが、 その所為か1シーンがどれも長回しで、それが次々に続いていくモノですから、 ドラマとしての緩急を作れず、メイン・ディッシュばかりが並ぶ料理のようなモノです。 制作費を掛け、名優を揃える事が出来た一方、放送時間は削られる状況の中で、 「あれも入れたい、これも入れたい」とやり、却って中身が散漫となった印象ですね。 まあ確かに、激動の時代でありながら、なかなかドラマの舞台にはならない「明治」を、 これだけ力を入れて制作できる機会など、そうそう有るモノでは無いですから、 登場させたい人物も、エピソードも、風景も、それこそ数多くあったしょう。 制作費が豊富なので、海外ロケや屋外ロケの数と規模も、歴代の大河作品とは段違いですし、 アメリカ映画とは比べ物にならないとは言え、CGに掛けた額も相当だったはずで、 そうした金の掛かったシーンを、出来るだけ無駄にしたくない思いもあったでしょう。 また、あれだけ役者を揃えると、登場シーンを確保しなければならない事情もあったでしょう。 しかし、だからと言って、放送時間の枠自体は決まっている訳ですし、 本来ならそれを調整すべき脚本家が自殺し、後をスタッフが引き継いだような構成では、 それらの事情を全て盛り込んで作りたいなどと言っても、やはり不可能に近いですよ。 ハッキリ言って、ドラマとしては『詰め込み過ぎ』て失敗だったと思います。 見ていての感想としては、本放送なのに総集編を見ている感じに思えましたからねえ。
いろいろ事情はあったと思いますが、やはり全体の時間枠を考えれば、 時間が足りずに薄くなりがちだった、主人公3人の人間ドラマとしての部分を色濃くし、 初登場がラストシーンみたいな役なども多かったので、その辺は思い切って削り、 高額だからとCGを全面に押し出すのではなく、背景などでサラリと効果的に使い、 政治や戦争の状況を、予備知識のない視聴者にも解る説明を入れた方が良かったと思います。 あの解説では、毎回冒頭部で煽ってきた奉天会戦や日本海海戦の事すら理解できないでしょうし。 生前に原作者が反対していたモノを作るのですから、色々と考慮はあったでしょうし、 ドラマ制作で最も重要な脚本家が途中で居なくなるなど、大変だった面があるのは解りますが、 かと言ってドラマそのものは、出来あがった作品の中身こそが全てですからねえ。 正直な所、歴史や戦争の再現シーンは金を掛けただけあって良く出来ているものの、 根幹のドラマ部分が無味乾燥的で、「歴史の再現映像集」という感じの方が強かったです。 それも「戦場のシーンを淡々と」というのが多かったですね。 特にその傾向が、最後の第3部などでは顕著でしたねえ。 でもまあ、この辺は原作自体もそうですし、野沢が残した脚本も後半の比重は低いでしょうから、 仕方のない面はあるのかも知れませんけども、ドラマ的にはやはり残念です・・・・
って、これだけ書くと、ドラマ全体の出来も悪いように思われるかも知れませんが、 決して、そこまで悪い出来では無いと思います。 第1部などは普通に面白かったですし(最初は野沢脚本が多く残っていたのかも?)。 まあ、この作品の最大の問題点は、放送の時間枠が足りないばかりに、 あれこれと詰め込み過ぎた一方で、演出的に必要な部分を削り過ぎた所にあるので、 逆説的に言えば、時間枠をもっともっと多く取れば良かったんです。 「全13回×90分」というのは、通常の大河で言えば26話分なので、 ちょうど半年分ですから、2倍に薄めて通常の大河ドラマとして放送すれば良かったかと。 「予算上、スペシャル大河でなければ」という事なら、大河史上初の2年物でも良かったですし。 韓国の大河ドラマとかですと100話を越える作品も珍しく無いので、出来ない事は無いかと。 とは言え、作品としては既に放送まで終わっている以上、大河2年分は無理にしても、 枠時間の制約で、撮ったけどお蔵入りになったシーンも結構あるらしいですし、 不足した歴史や戦争の状況説明を、後からナレーションと映像資料等で差し込む事は可能ですし、 前菜的な人間ドラマの部分なら、今から撮っても、そこまで制作費は掛からないでしょうから、 出来る事なら完全版みたいな感じで、「全50話×45分」の通常大河版に再編集してもらいたいです。 駄作とまでは言わないものの、これだけの制作費を掛け、これだけの映像を撮れたのに、 平凡な作品として消えてしまうのは、あまりにも勿体ないですので・・・・
最後に、役者陣に関しても少し書いておきますが、 秋山真之役の本木雅弘、秋山好古役の役の阿部寛、正岡子規役の香川照之と、 主役を演じた3人とも、かなり良かったと思います。 演技派の役者である本木や香川だけでなく、阿部も良かったと言う事は、 演出や脚本がそれなりの出来ではあった事の証かと(笑)。 モデル出身で格好良いものの、演技の幅はそれ程でない阿部は、 作品自体の出来次第で、名優にも大根役者にも化けてしまうので。 また、彼ら主役以外の役者陣にしても、あれだけのメンツを揃えただけあって、ほぼ文句なし。 でもまあ、最後に出てきた赤井英和とダンカンは少しガクッと来ましたが(笑)。 その他にも海軍では、石原軍団の2人がなあ・・・・ 渡哲也の東郷平八郎も、舘ひろしの島村速雄も、決して悪いとまでは言いませんけど、 これが時代劇や劇画的な作品なら、あの濃い演技と存在感が逆に映えるのですが、 この作品はそうした世界観ではないので、どうしても演技が不自然に映っちゃうんですよねえ。 一方で陸軍の方は、第3部の準主役である柄本明の乃木希典など、まさにイメージ通り!! 高橋英樹の児玉源太郎なども、イメージとは異なるものの、良かったと思います。 (明治以降の人物は、写真や証言が多く残されているので、演じるのも難しいですよね) あと個人的には、米倉斉加年の演じた大山巌は結構好きでしたし、 原作小説では悪く描かれた伊地知幸介も、村田雄浩の好演でドラマ版では活きており、 総じて陸軍の面々の方は、かなり良かったと思います。
という事で、まとまりも無く、ダラダラと書いてしまいましたが、 ドラマ的には、「詰め込み過ぎ」という大きな欠点はあるものの、 日本製のドラマで、ここまでの超大作というのは、そうそう有るモノでは無いですし、 それだけの作品を、ある程度の形にまで仕上げた事は、それなりに評価が出来ると思います。 評価としては、佳作レベルの「75点」って所ですね。 まあ、あれだけの期待度と、あれだけの制作費を考えれば、この評価は少し寂しいですが、 しかし巨費を投じたからと言って、必ずそのレベルまで達せる訳ではないですからねえ。
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【その他】映像の世紀:90点2007/9/22(土) 12:46 - 10年以上前に、NHKが放送開始70周年を記念製作したドキュメンタリー番組。
数多くあるNHKの番組の中でも、特に評価が高い番組です。 19世紀末に動画技術が生まれてから100年、 その間に残された貴重な映像を紡いだ全11集の作品。 見た事が無い人は、一度試聴をお薦めします。
とは言っても、NHKはDVD販売に精を出して、 最近はなかなか再放送してくれませんからねえ。 DVDも定価は8万円を超えるかなりの高額ですし・・・・
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【その他】映像記録 昭和の戦争と平和:75点2007/9/24(月) 17:50 - NHK製作のドキュメンタリー番組。
副題である「カラーフィルムでよみがえる時代の表情」が示す通り、 戦前・戦中・戦後と、全編が貴重なカラーフィルムで構成されており、 特に、戦前の日本を写したカラーフィルムは希少であり、 一見の価値は充分にあると思います。 カラーで動く人々は、戦前という時代をより身近に感じさせる一方で、 美しい山河や街並みが、現在の日本とは別世界だという印象も与えます。
ただしドキュメンタリーとしては、「カラーフィルム」に拘るあまり、 白黒でも重要な映像などが無く、その辺が少し残念な所です。 また、当時にカラー映像を撮影できたのは、、 大変裕福な人か、イメージ映像として撮影されたものである以上、 このカラー映像だけを見て、「戦前の日本はこんなにも豊かだったのか」と、 勘違いさせてしまう恐れも感じましたね。 しかしそれでも、戦前の日本の一面を映し出しているのは確かな訳で、 やはりお薦めの番組だと思います。
ただこの作品も、「映像の世紀」同様に、 なかなか見る機会を与えられてないのが現状でしょうね。 ソフト販売という面では、映像の世紀よりも扱いが悪いですし。
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カテナチオ (平均採点:61.3 採点数:15) |
【ゲーム】ギレンの野望 ジオンの系譜:20点2007/10/24(水) 07:52 - 展開の遅さに一日で飽きました(汗)
弱いコンピューター相手に戦略練る気もないので面白くなかったです。 面白い人には面白いのでしょう。
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【マンガ】アリオン:70点2007/10/7(日) 18:18 - オリオンポスの神々と神に反旗を立てる人間とアリオンという少年のお話。
漫画の方は内容も中身あるし悪くないと思いますよ。 映画の方は会戦シーンなどの動画を見る価値はありますね。
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【マンガ】アドルフに告ぐ:70点2007/10/24(水) 07:49 - 70点ぐらいかな。良作ですね。
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【マンガ】「風の谷のナウシカ」【著:宮崎駿】:80点2008/4/21(月) 01:42 - 映画の方が有名ですが、
とても素晴らしい作品ですね。 作品としては、やや独自性があると思います。
>世界の破滅にリーチをかける女
というわけではなかったような。 おそらく、浄化された新しい世界に、 毒を適量振りまいてお互いを適合させればOKみたいな〜?
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【マンガ】三国志(横山光輝):50点2008/4/23(水) 22:46 - これを全部読むのは大変ですね。
同人系の三国志マンガって、諸葛孔明のあれですか? あれは一般向けではないけどかなりの良作ですよー。 農民視点で描いた素晴らしい作品だったと思います。
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【書籍】銀河英雄伝説:90点2008/4/21(月) 00:50 - 現代日本小説の名作。
100年後の人も読んでるかも知れませんね。
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【映画】太陽:60点2007/12/31(月) 22:31 - 観ました。
歴史考証から外してるところが悪いとは思いません。 人によっては退屈に感じるでしょう。 官僚を中心とした日本国民の成算のない破滅的な行いに対して、 「あっそ」という天皇が印象に残ります。
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【映画】プライベートライアン:70点2008/4/21(月) 01:08 - 65点くらい。おそらく良作。
記憶が曖昧なのでひょっとしたら70〜75点。 まあ、スピルバーグが創った映画はほとんどが良作以上なのですが(笑)
任務を与えられたアメリカ軍の兵が ドイツ軍の反撃に合い戦争の恐怖を味わいます。 でも、結局、最後はドイツ軍の戦車が空爆されて、 アメリカ軍万歳みたいな〜。
やっぱり、良く憶えてないな(笑)
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【映画】硫黄島からの手紙:75点2008/4/21(月) 01:17 - 人によってそれぞれかもしれませんが、
かなりの良作だと思いました。 わざとらしいシーンも多いと思います。
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【映画】ヒトラー 〜最期の12日間〜:60点2008/4/23(水) 22:43 - この映画が公開された頃には
戦後50年の反戦的な映画のトレンドも一段落してたと思います。 スピルバーグが『プライベートライアン』を公開して 先頭を切り進んで観客にショックを与えたのに対して、 保守的と言えるかも知れません。
出来は悪くありません。史実性もありそうです。
ベルリンの陥落ならソ連の映画に面白いのがあったはず。
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【ドラマ】武田信玄:75点2007/12/31(月) 22:07 - NHK大河ドラマで見た中ではこれが一番個人的に良かったですね。
後世に残せる名作とまではいかないかもしれませんが、 名脇役揃いでかなりの良作でした。 川中島の合戦の描写に失敗した部分が個人的に残念だと思ってます。
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【ドラマ】風林火山:30点2007/12/31(月) 22:14 - 久しぶりに途中まで見たNHK大河ドラマ。
最初の方は良いところもありましたが、 途中で確実に崩壊。視聴挫折。 もしかしたら話の後半で良い部分があるのかもしれません。
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【ドラマ】北条時宗:50点2007/12/31(月) 22:46 - 北条時宗をテーマにしたこと自体は評価に出来ると思います。
現状より評価されないといけない人物に見えます。 元を描くだけの予算と構想力がありませんでした。
日本の歴史は戦国時代がクローズアップされすぎてますね。 まあ、大衆が戦国時代が好きなので、 歴史家なども戦国時代を追いかけてしまうわけです。 いつかこのトレンドも変換するのかもしれません。 500年後は北条時宗が織田信長よりも評価されてるかもしれません(笑)
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【ドラマ】秀吉:60点2008/1/1(火) 02:03 - コミカルな作品でしたが、
武田信玄が上洛してきたあたりで、 今までを裏返すひじょうにシリアスなシーンがあったと記憶してます。 対比的な構造があったのは良かったと思います。 内容を正確に憶えているわけではありませんが、 豊臣秀吉は朝鮮の出兵に対して責任を負っている人物です。 そのあたりの大事なことをスルーしてしまったというのはとても残念ですね。
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【その他】映像の世紀:60点2007/10/24(水) 08:02 - 「映像の世紀」はNHKのものよりも欧米のテレビ局が
先につくっていたものが良かったです。
うろ覚えですが、 歴史教科書のような展開で、 人々がどのような情熱をもって世の中を動かしたのか伝わってきません。
良くつくったという意味で50点に10点プラスします。
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神楽 (平均採点:72.3 採点数:15) |
【ゲーム】信玄の野望:45点2007/12/30(日) 03:48 - 第一弾信玄の野望も、嫌いではない、のですが…
如何せんバグが厳しいです。 一度バグるともう無茶苦茶になってしまいます(汗)
あとは戦闘の経過が解り難い点でしょうか? 逆二次曲線状に減る兵士と士気が極めて把握し辛かったです。
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【ゲーム】ギレンの野望 ジオンの系譜:50点2007/12/30(日) 04:03 - 他にこういった戦略レベルのガンダムゲームは少なく、それを再現している!
…ってだけで70点あげちゃいます。 開発や拠点制圧、作戦やユニットの生産は中々楽しかったです。 反面、バズーカを一々開発させるのにはうんざりしましたが(笑)
そして、コンピューターの弱さ、システムの抜け道(エリア抜けやマゼラ無限増殖)でマイナス10点。 リアリティの無い小規模戦闘がメインになっちゃってる点でマイナス10点。 合計しめて50点といったところ、かなぁ。
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【ゲーム】戦国史:85点2007/12/30(日) 04:21 - 例のシンプルなフリーゲームソフトです。
外交システムは、連合システムさえあれば文句なし。 戦争は個人的な趣味で言えば、シンプルな方が楽しく、難易度もあがるので満点。 一度このゲームにはまると、手間ばかり複雑なコンシューマーは辟易してしまいます(汗 それでも、奇襲以外にも(自分で制御しきれない)ワンポイントほしい所です。
内政面では、単純な内政システムは嫌いではありませんが、如何せん地味です。 戦争のシンプルさを維持したまま、内政にもう少し工夫があれば完璧。 あとは、智謀や武勇に比べ、政治数値が冷遇されてる気がしてしまいます。
現状のシステムデザインで文句無し、不満は枝葉だけなので80点。 そして現段階でまだ開発、発展途上であるという事と、 本日一年振りに本体更新が来たというお祝いをかねて5点追加。合計85点です
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【ゲーム】Freeciv (シヴィライゼーション):90点2008/3/8(土) 15:33 - ご存知、文化ゲーム(?)の傑作、「シヴィライゼーション」の系統です。
Freeciv(フリーシヴ?)は同ゲームのコピーゲームです。 ヘルプが英語だったり、一部文字化け、バグ等ありますが、十分過ぎる出来栄え。 惜しむべらくは、Civ2を参考にしているため、システム的に若干古い事でしょうか? (それでも、労働者等はきちんと追加されています) あとはCOMが弱く、ある程度の定番で進めると、怖くなくなってしまう事です。 MODも作成可能なようですが、如何せん日本語表記が出来ない為、手出しできません。
という事で、システム面や若干の不具合で5点マイナスです。
残り5点は、中毒性がきつ過ぎて、私の時間を奪い過ぎるからです(笑)
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【ゲーム】維新の嵐 幕末志士伝:55点2008/3/8(土) 15:49 - 全体的には、かなり残念なゲームです。
雰囲気は中々良く出来ていますが、とにかく自由度が低いです。 頑張って歴史を変化させても殆ど意味を持たず、 (例えば吉田稔麿を池田屋から逃がしても、以降、居るだけ) 1日単位でゲームが進行する割に、動作が遅い遅い…(汗 修行や勉強は、せめてオプションでスキップさせて欲しかったです。 (数値がポンっと出てタイムラグ殆ど無し等。×押しても、ちょっと…)
あとはムービーはいらないので、もっとイベントを強化して欲しかったですね。 フリーキャラの場合も、自由度が高いように見えて放置されているだけで、 イベントが無い割に不自由度ばかりが高く、幾ら要人を説得しても、 歴史と大差無くゲームが進行していく様には、ある意味リアルな無常観、無力感を味わえます(^^;
ただ、これ以降、光栄は幕末を題材に扱っておりません。(多分) 私もしっかり光栄難民と化しております(汗
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【マンガ】アドルフに告ぐ:50点2007/12/30(日) 04:25 - 悪い作品では無いし、よく出来た面も沢山あります。
しかしそれ以上に何故か、どうしてもこのマンガが好きになれません。 何となく、手塚先生が人間に失望し切ってしまっているのかな、と思わせる雰囲気と、 登場人物たちの悪意が露骨過ぎるのが気になってしまいます。 その分物語を恣意的に感じてしまうので、長所は短所で相殺、です^^;
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【マンガ】虹色トロツキー:95点2007/12/30(日) 04:53 - 安彦良和さんによる第二次大戦直前を舞台にした群像劇。
舞台は内蒙古〜満洲、上海等の、いわゆる当時の日本が占有していた地域。
モンゴル人として士官となる主人公が、陰謀や戦乱に巻き込まれていくのですが、 スパイ的な活劇シーンや、緊迫感のある戦争シーン、はてはゲリラ戦… 主人公の曖昧な過去の記憶に残るトロツキーの存在等の謎、 ソ連から追放されたトロツキーとユダヤを結びつける河豚計画の裏側や、 理想として掲げられた五族協和と現実等…様々な要素が積み込まれたマンガです。 また、歴史上の実在の人物達(石原莞爾や安江大佐など)が次々と登場するのですが、 彼等は実にリアリティある絵で再現されています。
政治劇であり、成長物語でもあり、マンガとしてはややテンポが遅い上、 最後はあっさり、あっけなく終ってしまいますが、 当時の情勢に対する考証は非常に堅実で、歴史好きにはたまらない一冊だと思います。 まぁ、辻政信辺りは若干誇張気味でありますが、見ていて面白いので、アリ(笑) それと、安彦さんの絵はとても上手で、高レベル安定しています。
という訳で、パーフェクト! …とは言えませんが、限りなくパーフェクトに近い傑作という事で95点です。
個人的には、終盤に登場する野田又雄中隊長が好きでした。ヽ(´ー`)ノ
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【マンガ】「風の谷のナウシカ」【著:宮崎駿】:90点2008/3/8(土) 15:03 - ネタバレしない範囲で!…となると、ROSSOさんの評は解り易いと思います。
自分もかなり好きな漫画(映画よりも!)ですが、所々中弛みがあったり、 お気に入りがアッサリ死んじゃったりなので、90点ですw
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【書籍】銀河英雄伝説:80点2008/3/8(土) 15:09 - 初めて読んだときの衝撃は忘れ難いものです。
個人的なお気に入りはアンスバッハやグエン等。 これら脇が個性的なのも高評価(笑
ただ、読んだ当時の衝撃に比べ、 今読んだり考えたりしてみるとミスや粗にも気付いてしまいます。 (有名どころでは、要塞ワープの件や平面的な戦闘等) でも面白い事には変わりないので、80点!
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【映画】アンダーグラウンド(UNDERGROUND):100点2007/12/30(日) 05:34 - 1995年製作。
カンヌ映画祭でパルム・ドールを受賞。 近代ユーゴスラビア史を扱った歴史映画の傑作です。 内容はドイツの侵攻からユーゴ崩壊、内紛までを扱っています。
ストーリーの詳細については述べません、是非手に取って見てみて下さい。 ストーリー以外の見所は、まず第一に音楽です。 ジプシー系の派手で陽気な音楽が鳴り響き、物凄いインパクトを持っています。 そして第二に、登場人物の人物像。 英雄的でも無く極悪人でも無い、ごろつきのような人々ばかりが登場し、 動乱のユーゴスラビアを生き抜いて(或いは死んで)いきます。
普段、小説や漫画、映画等でめったに泣く事はありませんが、 この作品は泣いてしまいました。それも、大泣き、男泣き状態です。 悲しさだけではない、悔しさや虚しさ、やるせなさが混じった 重苦しい感情が、ドーンとのしかかってきました。
この映画の発表後、監督は物凄い批判の嵐にさらされ、一時引退宣言までした程です。 過去のユーゴ連邦を全肯定していて、大セルビア主義的だ!等々… じっくり見ればそんな事を言っていないと解るのですが、 自分の考えでは、この映画を素直に見られる人が増えれば増えた分だけ、 旧ユーゴ地域における民族対立は減るのでは、とも思えます。 あるいは逆に、民族間のわだかまりが消えない限り、 この映画を素直に見るというのは、辛い事なのかもしれません。
二、三注意事項を述べさせてもらいますと、 鑑賞にあたって必要だろうと思われるのは、ユーゴ史における若干の知識です。 チトーの存在や、民族対立における簡単な予備知識が無い場合、 途中でよく解らないであろうシーンが何点か散見されます。 それと、映画が170分とかなり長いです。 幾つかに章立てて画面が切り替わるシーンがあるので、そこで休憩を入れるか、 事前に、飲物をご用意しておく事をお勧めします(笑)
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【映画】硫黄島からの手紙:80点2008/3/8(土) 15:26 - とにかく「名作」です。この一言に尽きます。
これは!?、っと強烈な印象を残すシーンはさほど無いものの、 映画の舞台やテーマを考えれば至極当然なのかもしれません。 表現的には、あまりハリウッドらしくない、猪臥銀の出来栄え。
当初日本人の監督を予定していたが、日本人も米国人にも違いは無いと、 自らメガホンを取ったイーストウッド監督は、流石と言った所。
全体的に淡々と進む映画ですが、心に残るもののある、良い映画です。
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【映画】ヒトラー 〜最期の12日間〜:80点2008/3/13(木) 11:49 - 面白い映画でしたね。
確か原題と日本語題が違うとの事で、日本語タイトルはピントがずれていますね。 ただ、映画そのものはとても面白い出来栄えでした。 ヒトラー描写が自分のイメージに近かったので、かなり楽しめました。 それでいて、破滅に向うナチスドイツの雰囲気がよく伝わって来て、 記憶や憶測混じりの映画とは言え、かなりの緊迫感が伝わってきます。
また、最大の見所(笑)は、俳優人が非常に似ている事でしょう。 中でもヒムラーのそっくりさと言ったらありません。 一方で、ゲッペルはちょっと雰囲気が違う気もしました。
とうとうドイツが、この題材を真正面から扱ったという意義を考えて+10点追加。80点!(`・ω・´)
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【ドラマ】新選組!:70点2007/12/30(日) 04:11 - 青春群像撃としては良く出来ていました。
反面ダイナミックさには欠けてしまっていました。
ただ、芹沢一派が楽しかったのは好印象。 (平山好きなのでちょっと納得いかない点もあるけど) 山南さんや伊東と言った、今までは嫌な奴、 って事でアッサリ片付けられた事も多かった人物を、 丁寧に書いてる点は良く出来ていたと思います。
ですが近藤先生の柔和さはマイナスポイントですね。 後は藤堂が好きだったのですが、斉藤に簡単にのされたり等、 ちょっと扱いが酷すぎやしませんか、って点もマイナス(笑 血湧き肉躍る殺伐とした哀愁のある青春劇が見たかったので、 もう少しピントが合っていれば、大満足だったのですが…
民放レベルでこれをやっていたら、もっと「おぉ!」と思えたのですが、 元が大河なだけに期待値が高すぎた反動か、少々残念でした。 悪くは無いのですが、かゆい所に手の届かない出来栄え、といった感じです。
という訳で不満点を改善してくれたら80〜90点、って事で70点に。
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【ドラマ】功名が辻:65点2008/3/8(土) 15:14 - 一豊夫婦はかなりどうでも良い印象しか残っていません。
やはり最大の楽しみ、そして強印象は、信長、秀吉、家康の三人です。 無理に善人にしなくて良いってのは大きいですよね。
英傑三人の配役はどれも適役だったと思います。 中でもお気に入りは館さんの信長。 ドスの聞いた声でヴぁぁ〜っと震える声の演技が好きでした。 年齢的にはかなり無理(死んだ信長より年上!)ですし、 初登場時の年齢を考えると無茶苦茶無理がありますが、 本能寺前後になれば、さほど違和感も感じません。
後は、秀吉の褌一丁で泣き笑いも好きでしたねえ(笑 逆に合戦シーンは、少々迫力不足も感じました。
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【ドラマ】義経:50点2008/3/8(土) 15:21 - 主役の演技(特に顔芸)がイマイチな事、
義経一行の歪さがイマイチ表現されていない事、 終盤の尻すぼみ、そしてお堂がどっカーン… 終盤になるにつれ、少しずつ評価が崩れていきました。 あとは善人化がことさら鼻についたような気も…
でも、面白く無いって訳じゃないので、 一応蚊も無く不可もも無くって事で、50点です。
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プロイセン (平均採点:84.5 採点数:12) |
【ゲーム】エースコンバット:70点2008/7/21(月) 12:39 - ハード:プレイステーション
発売:1995年
実在の戦闘機を使用するフライトシューティングゲームシリーズの第1弾です。 後のシリーズの殆どで採用される 「ブリーフィング→機体選択→出撃→デブリーフィング→戦果による報酬の受け取りと機体の購入(売却)」 だ使われており、小2の時に初めてやった時は衝撃的でした。 欠点としては、敵のミサイル(特にSAM)が異様に追尾能力が高い事、ミサイルをロックオン状態でない状態で 発射すると中っても破壊されない事でしょうか。
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【マンガ】ジパング:90点2008/1/18(金) 20:56 - かわぐちかいじ作の歴史IF漫画。
自衛隊の最新鋭イージス艦、「みらい」がミッドウェー海戦直後の太平洋にタイムスリップ。 そこで一人の海軍情報将校、草加拓海を助ける。 草加は艦内にある歴史資料を読み、日本の敗戦を知る。 これを見た草加はアメリカと講和し、新しい日本「ジパング」を作ろうと画策。 歴史を変えるのを阻止しようとする「みらい」の面々・・・・・・。 現在話がでかくなり過ぎ、どういうエンディングなのかは分かりませんが、とても面白い内容です。
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【書籍】大川周明の大アジア主義:80点2008/7/12(土) 00:29 - 2007年に講談社より刊行、関岡英之著。
民間人として唯一のA級戦犯指定を受けたアジア主義者、大川周明。 彼の半生を書いた自伝に、藤原少佐のF機関の事や、ビハリ・ボースの事など、 色々なことが織り交ぜられてかかれています。 結構面白いです。
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【映画】太陽:70点2007/9/24(月) 16:53 - アレクサンドル・ソクーロフ監督の昭和天皇の映画。
昭和天皇を一人の人間として描かれており、昭和天皇の苦悩などがよく描写されています。 しかし、歴史資料としては最悪です。 敗戦後の皇居内に米兵がいる事や、マッカーサー元帥が昭和天皇を 「まるで子供だ」 と言っている事など、歴史考証はボロボロです。 まぁ、フィクションとしてみるならとても面白い映画ですので、 一度見てみればと思います。
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【映画】ムルデカ17805:85点2007/9/28(金) 16:23 - 今回はインドネシア独立戦争の時に軍籍、国籍を捨てて戦った2000人の日本軍将兵
の話です。 撮影にはインドネシア軍が全面協力、内容が内容なので、賛否両論ある映画です。
あらすじ 太平洋戦争序盤でインドネシア(蘭領東インド)を攻略した日本軍は、現地の青年に 自主独立の気運を高めようと「青年道場」を設立。 1944年には日本軍により祖国防衛義勇軍(PETA)が設立される。 しかし、各地で日本軍は劣勢を挽回できず、1945年8月15日、日本はポツダム宣言を 受諾する。 しかしその2日後再占領に来るオランダ軍を目前に控えてインドネシアは独立を宣言、 祖国防衛義勇軍(PETA)を中心としたオランダ軍との独立戦争となる。 その頃降伏した日本軍の間にも祖国防衛義勇軍に協力する者が出始め・・・・・・・。
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【映画】モーターサイクル・ダイアリーズ:80点2008/3/7(金) 20:04 - チェ・ゲバラがまだエルネスト・ゲバラ・デ・ラ・セルナだった頃の南米横断の
旅を映画化したもの。 嘘も吐き、要領よくしようとする相棒のアルベルト。 何事も馬鹿正直なエルネスト。 対照的な二人が12000キロの旅の最中、最下層の労働者やハンセン病患者に出会い、 エルネストは次第に・・・・・・・・・・と言う物語です。 スペイン語で見るのがお勧めです。
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【映画】ヒトラー 〜最期の12日間〜:70点2008/3/10(月) 18:05 - ヒトラー、というよりかは、その周りの人が中心ですね。
時は1945年。 ソ連軍がベルリンに迫り、圧倒的な物量の前になす術も無く敗走していくドイツ軍。 最早カリスマ性の一片も無いヒトラー。 悪魔だ何だといわれていますが、ヒトラーも唯の人だと思えます。
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【映画】ロード・オブ・ウォー:90点2008/4/16(水) 17:45 - ニコラス・ケイジ主演の武器商人の話です。
5人の武器商人の話を組み合わせて作ったものであり、戦争の裏側というか、 何故世界から戦争が無くならないかが分かるような映画です。
時は冷戦末期。 アメリカでユダヤ人として料理屋をしている亡命ウクライナ人の長男、ユーリ・オルロフ。 向かいのレストランの料理を見に行ったときにマフィア同士の撃ち合いを見る。 その時から武器売買に興味を持ち、弟と共に武器売買をしようとするも、正規ルートは うまくいかず、法の目を掻い潜るグレーで荒稼ぎをする。途中で弟が麻薬中毒になり自分独りとなるも、 インターポールに追われながらも綺麗な妻をもち、冷戦終結と共にソ連軍将校の叔父と協力して 荒稼ぎを始め、世界の10大紛争地の大半で自分の武器が使われるが・・・・・。
名言 「煙草や車を売るのとどう違う?煙草や車も毎日人を殺してる」
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【映画】硫黄島からの手紙:95点2008/4/22(火) 22:04 - 名作です。本当に名作です。
此処で死ぬのが分かっていても、簡単に死なずにぎりぎりまで粘り続ける兵士。 華々しく死ななくても、最期まで抵抗して逝く兵士。 そしてその兵士を率いた栗林中将。 映画自体は全て淡々とした調子で撮られており、見所と言うような所は無いです。 逆に言うと、全てが見所でもあります。
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【映画】人狼 JIN-ROH:95点2008/8/7(木) 00:00 - 原作・脚本 押井守
監督 沖浦啓之 公開 2000年
この映画(アニメ)は押井守の「ケルベロス・サーガ」シリーズの1つで、独伊枢軸と日英連合で 第二次世界大戦が始まり、日本が負けてドイツに占領されたという設定です。
あらすじ 「あの決定的な敗戦から数十年」、第二次世界大戦の戦敗国・日本。戦勝国・ドイツによる占領統治下の混迷からようやく抜け出し、国際社会への復帰のために強行された経済政策は、失業者と凶悪犯罪の増加、 また、セクトと呼ばれる過激派集団の形成を促し、本来それらに対応するはずの自治体警察の能力を超えた武装闘争が、深刻な社会問題と化していた。 政府は、国家警察への昇格を目論む自治警を牽制し、同時に自衛隊の治安出動を回避するため、高い戦闘力を持つ警察機関として「首都圏治安警察機構」、通称「首都警」を組織した。 しかし、首都警特機隊の過剰な火力が問題視され公安部との軋轢が始まっていた。
この映画は殆どセル画で描かれており、(20世紀)最後のハイクオリティセルアニメと呼ばれる事も。 監督こそ違えど、原作・脚本は押井守なので押井ワールド全開です。 実際の映画ですが、良かったです。 押井作品にしては比較的解り易かったですし。
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【音楽】Origa:90点2008/7/13(日) 18:35 - 日本を拠点に活動中のロシア人シンガーソングライター。
現在は管野よう子と組んで活動中です。 攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEXシリーズのオープニングを歌っております。 ゆったりとした曲から結構激しい曲まで、広く歌っており、結構好きな歌手です。 個人的にオススメな曲は「rise」と「inner universe」でしょうか。
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【音楽】イエロー・マジック・オーケストラ:100点2009/2/9(月) 17:41 - 1978年から1983年にかけて活躍したユニットです。
基本メンバーは 細野晴臣:日本語でのロックの礎を築く 高橋幸宏:日本ロック史に残るバンド、サディスティック・ミカ・バンドのドラマー 坂本龍一:当時はまだ名が売れていなかったが、後に日本人初のアカデミー作曲賞受賞
日本においてテクノ・ポップと言われるジャンルを確立。当時日本のみならず世界でも 一大ムーブメントを巻き起こしました。
1979年のアルバム、ソリッド・ステイト・サヴァイバーがRYDEENやTECHNOPOLISもあり大ヒット 以降各2度のワールドツアーと世界ツアーを成功させ、1980年には人気が最高潮になりました。 1983年に散開し、1993年に再結成を行い2日間で10万人を動員したライブを行い、 2007年に再々結成、昨年はロンドンとスペインのヒホンで公演を行っています。
個人的には一番好きなバンドであり、演奏、曲、全て非の打ち所が無いため満点としました。
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ROSSO (平均採点:79.8 採点数:11) |
【マンガ】おおきく振りかぶって:95点2007/11/25(日) 15:21 - 選手紹介やあらすじ等はWikipedia(ウィキペディア)に任せます。
私は、野球がそんなに詳しくないため(例:「外野フライの時、なぜ三塁ランナーは走らないのか?(犠牲フライの事)」この理由を知ったのは、この漫画のおかげです) この漫画は面白いものだと思います。(目からウロコでした) が、野球経験者にすすめると「淡々と話が進むね…」との返答に、がく然としました。
そりゃあ、あなた(先の野球経験者)のすすめる「砂漠の野球部(コージィ城倉、著)」で出てくる【ブラッディホーク】の様な魔球はありませんがね。 それでも【桐青戦】はアツいと思いますが… 月刊アフタヌーンを読んでいる人は、どう感じているのでしょうか?
まったくの余談ですが、試験前でも特別勉強しない「西広先生」のDNA(コツコツと地道に勉強するタイプ)は、私の高校時代に限らず、現在でもノドから手が出るほど欲しい物です☆
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【マンガ】遠藤浩輝短編集:75点2008/1/18(金) 00:17 - 月刊アフタヌーン誌に連載中の「EDEN」で有名になったといっても過言ではない遠藤浩輝ですが…
今、現在の「EDEN」は迷走台風の様に「一体、どこに行きたいのですか?」と言いたくなるので、 「EDEN」に関しては控えます。
『遠藤浩輝短編集』
何と言うか… この作者の遠藤浩輝氏は、感情というモノを理屈でねじ伏せつつ、理屈を感情で飛び越えようとする描写・かけあいが非常に巧みで…
「青春のごった煮」とか「『サエない青春時代』における一杯のうすいポカリスエット」というものを描かせたら天下一品☆と評しましょう。
「神様なんて信じていない僕らのために(1巻に記載)」は「(題名からして)いい…」とROSSOは思います。
…(ちょっと、自分で書いていて、意味わかんないな〜)
ま、いいや。 余談ですが、月刊アフタヌーンの遠藤浩輝氏および沙村広明氏のページ横に載せてある「作者近況」…
これ、たまに「毒電波」が発せられている時があるので、「漫画喫茶」に行かれた際は、是非とも見てください☆(「買って!」とは言わない。)
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【マンガ】「風の谷のナウシカ」【著:宮崎駿】:95点2008/1/27(日) 14:31 - はじめに、アニメ版に関しての私は以下のように考えてます。
・スタジオジブリを代表する世界的にも有名なアニメーション作品。
・悪く言うと、日○テレビに何もネタがない時、また新しく「宮崎アニメ」を作った時、『絶対』放送するアニメ作品☆
ROSSOのイメージは、そんなところ。
えーと、アニメ版が有名すぎて原作漫画は陰に隠れがちですが、
アニメ版に比べ、ものすごく内容の濃いもので私のように「アニメも見たから、ちょっと見てみるか」と、
うっかり手をつけるとビビッちゃう作品です。
ネタばれがないようにアニメ版と漫画版の違いを簡単に書きます。
アニメ版:滅びようとしている世界で人間同士の争いを描くファンタジー。
んで、この「人類」を救う救世主ナウシカ姫。
漫画版 :戦争や宗教対立を交えながら差別や憎しみの連鎖という構図の中で
「腐海」の誕生した理由とは?そして、「生命」とは何か?を表現したもの。
んで、「全ての生命の尊厳とは何か?」を考え、「人類滅亡の回避」が主目的ではないため、
むしろ世界の破滅にリーチをかける女、ナウシカ姫。
以上のように、ROSSOは考えます。
なお、これが正しい批評とは私自身、思いません。 ご意見、ご批判、お待ちしてます☆
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【映画】太陽:40点2007/12/31(月) 17:31 - 私、この映画のテンポの遅さと歴史考証ののおかしな所にゲンナリでしたね。
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【映画】デイ・アフター・トゥモロー (The Day After Tomorrow):35点2008/5/17(土) 20:32 - 確か…
何かの試写会で、この映画のCMを見ましてね。 大洪水で家が流され、ニューヨークが大津波にのまれ、ハリケーンで実況するアナウンサーに看板が直撃… メキシコの国境は越境が出来ず、気温が下がって冬が来る。 混乱するアメリカ各地。
いや… なによりも、一番最後に大雪原の中に自由の女神が埋もれており、ナレーションが入るんですよ。
『出来るだけ、多くの命を救ってくれ… デイアフタートゥモロー』
正直、「キタ━━━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━wwヘ√ !!!!!」感がもっすごかったです。
試写会に必死で応募したのはイイ思い出☆
あ?感想? えーっと、 「【寒さ】は化け物では無いと思ヒマス…」かな?
うん。 逆に、あのコマーシャルが良くなかった。見ない方が楽しめたと思ふ。
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【音楽】thee michelle gun elephant:99点2007/9/25(火) 21:25 - いいでしょうか?
「音楽」の項目があるので書かせてもらいます。
「ジ(あと、ザともいう) ミッシェルガンエレファント」と言います。 (theeをぬいて)「ミッシェルガンエレファント」とも言います。(私はこっちで呼んでます)
1996〜2003年まで活躍していました。 分野としては「ロック」に確実に分類されるでしょう。
うーん、細かい説明はウィキペディアにまかせます☆
しかし、いちばん有名な事件は、Mステ事件ではないでしょうか? 昔、タトゥー(t.A.T.u)がミュージックステーションに出演する予定が 楽屋に、こもって最後まで出てこなかった事件です。 んで、急きょ最後に唄ったのが「ミッシェルガンエレファント」でした。 (ぼんやりとでも「あー、んなこともあったな」と思っていただければ嬉しいです。)
これをきっかけに売り出していくのかなー?と思っていたら、その年(2003年)に全国ツアーをやって解散してしまいました…
んー、お勧めの1曲として「世界の終り」をあげておきます。(好きな曲を挙げたら、ごっちゃごちゃになるので) 私の中では「伝説」のバンドです。
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【音楽】ROSSO:80点2007/12/22(土) 19:51 - ROSSO。読み方は「ロッソ」
えー… thee michelle gun elephant (ミシェルガンエレファント)と並行して活動し 「ミッシェルガンエレファント」が有名になると休止してたらしい…
この辺に興味がある方はWikipedia(ウィキペディア)で調べて下さい…(オレ、こればっかり使って申し訳ないが、わかりやすいんだもん(汗))
このバンドで勧める曲は 「シャロン」「カリプソ・ベイビー」 アルバム[BIRD]収録…たしか2曲目と6曲目?
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【音楽】 The Gipsy Kings (ジプシーキングス):85点2008/2/3(日) 16:03 - wikiで調べるとフランスのバンドなんですねぇ…
スペイン語(かな?)で歌ってるので「スペインのバンド」だと思ってました(汗 ウィキペディアは素晴らしいですネ☆
こんにちわ、ROSSOです。
全然、関係ない話からスタートしますが、私、長時間の車移動の時には主に音楽を聴いてます。 前まで「ミッシェル」とか「ROSSO」、「The Birthday(ザ バースディ)」、「ゆらゆら帝国」、「銀杏BOYZ」… まとめると邦楽のロックを聴いていたのですが、どーも車内で聴くと歌詞が重かったりするんです。
んで、最近の流行としましては「耳ざわりの良い洋楽」をかけるようになりました。 洋楽の良い所は「歌詞に集中しなくてよい」これがイイ☆
というわけで、私の聞いてる洋楽、第1弾としまして「ジプシーキングス」を挙げたいと思います。 最近だと「キリン、淡麗」のCM(曲名:ボラーレ【Volare】) あと「鬼平犯科帳」のエンディング(曲名:インスピレーション【Inspiration】)が有名だと思います。 また、ちょっと前の時期のタモリ倶楽部「空耳アワー」でよく使われてました。(「バンバンマリア」とか「ソイ」) この「陽気なスペイン調のノリ」は一人ドライブには、ちょうど良いんですよ。
(誰に言ってるんだ?俺?)
余談
鬼平犯科帳のED「インスピレーション」みたいに、まったく歌詞のない 「アコースティックギターだけの、しんみりとした曲」が一人ドライブの時にかかると私、以下のようになります。
(´A`) ウゼェ
↓
(´・ω・`) しょぼーん
ごめん、ちょっと「シャキッとする」を表現したかったの orz
どうでもよかった…
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【音楽】エレファントカシマシ:90点2008/2/14(木) 23:07 - たしか…
管理人さんは、あんまり某動画サイトを勧めない様に掲示板で言っておられましたが…
申し訳ないが 「風に吹かれて」 これのピアノバージョン、見て下さい。
わたし、これを見ると7割がた泣きます。もう、
(´;ω;`) ブワッ
って感じ…
… えぇ…、 若干、病んでいるのは承知してますよ? こんばんわ、ROSSOです☆
正直に話しますと、この「エレファントカシマシ」…
去年の「ライジングサン ロック フェスティバル(通称:エゾロック)」で見るまで あんまり、知りませんでした。 (「今宵の月のように」を聞いた事があるくらいです)
あんまり興味無く「聞いた事のあるバンドが出てるから観に行くか?」くらいに思って聞きに行きましたが
素晴らしかったっ!! 感動したっ!!
「ガストロンジャー」良かった! 「悲しみの果て」も良かった! この時、未発表だった「俺たちの明日」も良かった!(これ、なんかのドリンクのCMで流れてます)
というわけで、一ファンです。
朝、時間がある時は「俺たちの明日」聞いて仕事に逝きます…
やっぱり、病んでいる今日この頃です。
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【音楽】銀杏BOYZ(ギンナン ボーイズ):94点2008/2/16(土) 14:48 - 「レミオロメン」とか「ASIAN KUNG-FU GENERATION (アジアン・カンフー・ジェネレーション)」は
「メジャー」の名にふさわしい素晴らしいバンドです。
恋とか愛とか別れと言ったモノを まさしく「粉雪」みたいにサラサラと、「南風」みたいにさわやかに「曲」として表現してます…
話がそれましたね。 こんにちは、ROSSOです。
で、この【恋とか愛とか別れと言ったモノ】を『超直球で衝撃的』に表現するバンド これに関して、私は「銀杏BOYZ(ギンナン ボーイズ)」を一番に推薦します。
題名がすごい
「あの娘に1ミリでもちょっかいかけたら殺す」
「童貞フォーク少年、高円寺にて爆死寸前」
(アルバム:君と僕の第三次世界大戦的恋愛革命に収録)
「メス豚」
「あの娘は綾波レイが好き」(ガイナックスの許可、よく下りたものだと感心します)
(アルバム:DOORに収録)
曲もスゴイんですよ☆
是非とも、聞いて欲しいところ… けど、このバンドの曲は「好き嫌い」が、ものすごく別れるのは確実です。 この批評で興味が出た方は、まず、アルバム「君と僕の第三次世界大戦的恋愛革命」をレンタルする事を勧めます。うん。
余談
2005年の「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」で 「銀杏BOYZ」の峯田(ボーカル)が、ライブ中全裸になり、書類送検された事件がありましてね。 (確か、スポーツ新聞にも載ったと思います)
んで、この2週間後くらいに「ライジングサン ロック フェスティバル」で出演予定だったんですよ… 私としては「おとなしく、出ないんだろうな〜」と、もやもや思ってたら
出ました ♪
しかも、ジーンズ履いてるだけ☆(上半身、はだか)
そして、しっかりと「国家権力(警察)の横暴」を訴えてました☆
ありえん(笑)
けど、「SKOOL KILL 」を生で聞けて、よかった、よかった…(会場で死ぬかと思ったけど…)
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【その他】映像の世紀:90点2007/9/23(日) 00:35 - この批評ページで「映像の世紀」を見たとき、「うわーなつかしいなー」と思って開いてみましたら
管理人さんのコメント「10年以上前に、NHKが放送開始70周年を記念製作したドキュメンタリー番組。」 をみて腰がぬけました…
そうですか、10年以上も前ですか…
えー、おーざっぱに流れを ルミエール兄弟が「シネマトグラフ(映画?)」を発明し、 そこから、欧州帝国主義→第1次世界大戦→第2次世界大戦→東西分割(冷戦の始まり)→ベトナム戦争→現代、 最後に「日本」と、20世紀の流れが、非常にわかりやすく描かれている作品です。(ホントにおおざっぱな説明デス)
ぜひとも(再放送があるなら)見ていただきたい、いや私も、もう一回見てみたい作品です。
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