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[11359] Re4:来月から同時間で「名将の采配」返信 削除
2009/6/3 (水) 23:32:35 徳翁導誉

> > > > ちなみに来月からの同じ時間では、「名将の采配」が放送されるそうです。
> カンネーの戦いを視聴しましたが、意外と面白いですね。単調に戦いの経過をゲストと
> 見ていくのかと想像していましたが、ゲストに指揮を疑似体験させて、采配を考えさせると言うのは
> 良い意味で裏切られました。ゲストの考える采配を見て、色んな考え方があるもんだと。

あっ、面白かったですか。それは良かった(笑)。
正直言うと、結果を知っている人には物足りなく、歴史に興味がないと見向きもしないと言う、
まことに視聴者ターゲットが分かり難い番組なので、
どういった感想が返ってくるか、ちょっと不安ではありました。
パイロット版よりも更に安上がりに見えるのは、金融危機の影響なのかな?


> 日本のストライキは欧米に比べて、世間からの風当たりが冷たいと言うのは
> 本当でしょうかね?それだけ根付いていないということにもなるでしょうけども。

まあ最近の日本では、ほとんどストはないですよね。
欧米に比べれば、日本は労働者の権利が弱いですから・・・・
まあ集団的自衛権と同じですね、「権利はあるけど行使は出来ない」と(笑)。
とは言え、あまり強すぎると、却って社会や経済が機能不全を起こしかねませんし、
いろいろと難しいところではありませけど。
ストの弊害で言えば、特にフランスが有名ですかねえ?
鉄道も、バスも、電力も、ガスも、消防も、警察も、
定期的にストが行われ、それが長期化する事も珍しくありませんから。
日本で同じようなことが行われたら、冗談抜きで社会機能が麻痺しますよ。


> なるほど。そうですか。地方局はそれこそ死活問題になりますか。
> 地方は地方で独自の番組編成を行っているところがほとんどですし、東京で試せない分、
> 地方でお試しに番組制作することもありますからね。
> 野球中継でも、9時を過ぎてしまうと「一部の地域」では番組が終わってしまいますけども
> それを格差と見るか、地方の個性と見るかは難しいところです。

う〜ん、地方局って金がないですからねえ。
独自編成は行ってますけど、独自制作の方は・・・・
特番を除けば、日頃はせいぜい夕方の地域密着情報番組くらいかと。
延長時に「一部の地域」となる原因は、地方は民放局の数が少ないからなんです。
簡単に言えば、9時までは日本テレビ、9時からはフジテレビみたいに編成していると。
大都市圏の人が地方の番組表を見たら、民放局の少なさに驚くと思いますよ(笑)。
・佐賀県 http://tv.yahoo.co.jp/listings/?area=saga
・福井県 http://tv.yahoo.co.jp/listings/?area=fukui
・宮崎県 http://tv.yahoo.co.jp/listings/?area=miyazaki


> > って、本当は民放連の規則で「CMや通販などは全体の18%以内に抑える」と言うのがあるんですけど、
> > ぶっちゃけ、そんな規則は全く守られていません(笑)。
> > ただし、これから新規参入するチャンネルに対しては、これを厳格に適用するのだとか・・・・
> > 何と言うか、あまりにあからさま過ぎて、逆に笑えます。

> 収入源は通販ですか。しかし、民放連の規則を作っても守れないのでは、最初から作る意味があったのでしょうか。
> そのくせ新規には強制と言うのも、本当チグハグですね。傍目には妨害するための措置にしか見えない(苦笑)

ぶっちゃけて言えば、民放キー局は基本的にBSデジタルなんて要らないんです(笑)。
BSでも真面目に番組制作へ力を入れ、視聴率が取れる番組を作ったとしても、
それは地上波の視聴率を奪う事とイコールであり、真面目にやっても損をする。
かと言って、新規参入なんてさせたくないから、放送枠だけは押さえちゃう。
放送枠を保持しているだけだと赤字なので、通販番組を垂れ流して逆に金が貰えれば黒字になる。
それが民放キー局のBSデジタルの実体ですからねえ・・・・
逆に、BSデジタルのみの放送局である「BS11」などは、
昼間の通販番組で金を貯め、それを元手にして夜間の番組を流してますので、
民放キー局の方はあれでも、こうした独立局系の方は大目に見てあげたいんですよねえ。
まあ、ダブル・スタンダードになっちゃうかも知れませんが(笑)。


> 日本のメディア構造は本当に旧態依然ですね。第四権力とさえ言われるのに、行政の手が入らないのは
> 何故でしょうね。ただ、マスコミバッシングは醸成される空気にあるので、近い将来に
> 政治家の手が入るのではと期待していますが。。。
> そういえば、報道や放送のチェック機関とかは働いているんですかねえ?
> メディアの問題の中で外国受けが悪いのが、記者クラブ制度ですね。

「記者クラブ制度」に関しては、政権交代が起きれば変化があるかも知れませんよ。
民主党って既に、海外やフリーの記者に会見をオープンにしてますから、
民主党が政権を取った場合、それが政府にも持ち込まれる可能性は高いかと。
とは言え、いくら記者会見をオープンにした所で、情報発信側の構造が変わる訳ではないので、
実際はそんなに大きく変わる事はないかも?
でもまあ、やらないよりは、やった方が良いと、私などは思いますけど。

ただし、報道に対して政治の手が入る事には、私は反対ですね。
報道とは根元的に、政治への監視役を担っている訳で、
監視対象者がその監視役へ手を突っ込むのは、民主政治の根幹に関わる問題なので。
って、本当ならば、そう言う隙を政治側に与えないように、
報道側が自らを厳しく律し、自己浄化をしていくべきなんでしょうけど、
BSデジタルでも書いたように、現状では思いっきり独占利権の保全団体ですからねえ・・・・
しかも読売新聞のナベツネなどに至っては、自ら政治の中心に手を突っ込みますし。
監視役がプレイヤーになってどうするのかと?
最近では厚生労働省の分割案も、彼の提案だと言われてますからねえ。
直接的に政治へ加わり、報道を使って世論形成をしようとするんですから、本当にタチが悪いです。
まあ逆に言えば、所詮はただのサラリーマン社長でありながら、
ここまで出来る渡邉恒雄という人物が、大変興味深い存在ではありますけど(笑)。

って、イタリアなどはもっと凄くくて、ナベツネのような人間が首相をやってます。
正直言って、ナベツネが可愛く見えるくらいの(笑)。
ベルルスコーニという現職のイタリア首相なのですが、
イタリアに4つある民放局のうち3局を所有し、サッカーではACミランのオーナー。
そして何より、その失言癖は大変有名で、
欧州議会でドイツ人議員が彼を批判すると、「あなたはナチスの看守役にピッタリだ」
オバマが大統領に当選すると、「オバマは若くてハンサム、そして日焼けしている」
サルコジがイタリア人女性と再婚すると、「あなたの妻は、私があげたものだ」
中国の以前の大躍進政策に対して、「毛沢東は、赤ん坊を茹でて肥料にした」などなど、
その内容は日本の政治家がやる失言の比ではありません(笑)。
まあ先日も、トップレス・パーティーをやって叩かれてましたね。
この人もこの人で、なかなかに観察対象としては興味深い人物です。


> > 壬申の乱などと言ったら、武力による天皇位の簒奪劇ですからねえ。
> > 相当の覚悟を持って「作ろう」と考えている人以外、まず手を出しませんよ。
> > そう言う意味ではやはり、大河で「太平記」をやった人は凄いと思います。

> 天皇家の権力抗争は中世まで続きますが、主体的に動けたのは上古までですしね。
> 菊タブーのあるこの国では、NHKでそれをやるのは意外とすごいのかも。

NHK局内でも、「今はまだ早い」という反対意見があったそうですが、
「待っていても良い時期が来る訳ではない」と、制作側が押し切ったのだとか。
こういう所は、NHKの中にも「骨がある人が居るなあ」と思いますよ。

> 太平記は見た覚えが無いのですが、配役層が厚過ぎますねえ。
今でこそ、隠れた名作と呼ばれてたりもしますけど、
放送当時は、「トレンディー大河」とか揶揄されてたんですよ(笑)。
バブル期に作られた若者向けのお洒落なドラマは、
当時、「トレンディー・ドラマ」と呼ばれていたんですが、
そうしたドラマの若い出演者を、太平記では大量に配役してましたので。
ですが、それが前評判を覆し、結構ハマってたんですよねえ。
例えば陣内孝則の佐々木道誉などは、個人的にかなりの当たり役だと思いますし。
それ以外に中堅やベテランでも、なかなか配役は良かったですよ。
まあ個人的には、後藤久美子の北畠顕家と、赤井英和の楠木正季はアウトでしたけど(笑)。

> 鎌倉炎上が語り草になったのでしたっけ?マイナーな時代背景の中でそれだけのものを
> 作れたのは、幸運なことかもしれません。

片岡鶴太郎の北条高時と、フランキー堺の長崎円喜が、良い味を出してるんですよね。
ただ、鎌倉幕府の滅亡までに半分の話数を消費した為に、
その後の南北朝動乱の展開が、早いこと早いこと(笑)。
尊氏・直義の兄弟が対立する観応の擾乱など、アッという間に過ぎてしまいましたし。
とは言え、そうした時間配分での難点を除けば、個人的にかなり高評価な作品ですね。
当サイト内の「批評ページ」に、私の大河ドラマのレビューも書いてあるんですが、
私が見てきた大河ドラマの中では、最高点の「90点」をこの作品に付けてます。
http://f25.aaa.livedoor.jp/~douyo/review/hihyou.cgi?mode=saiten_jump


> > 明治が難しいのは、その近すぎる時代背景もありますが、
> > 何より一般視聴者のウケが悪いんですよねえ(コアなファンも居ますけど)・・・・
> > 簡単に言えば、「視聴率は取れないのに、抗議や圧力は多い題材」なので、
> > 飛鳥や太平記のような物好きでも出てこない限り、作ろうという人が出てこないんですよ。

> 抗議と圧力ですか。日清戦争以降は左巻きの方からは、プレ軍国主義の時代にしか映らないかも
> しれませんけど、文明開化にロマンを求める人は少ないのでしょうか。
> そういうプロデューサーが現れてくれるのを、気長に待つしかないですねw

だからこそ、「坂の上の雲」の制作が発表された時は驚いたんですよ。
NHKがここまで大規模に日露戦争をドラマ化する訳ですから。
それに、原作者である司馬遼太郎は生前、この作品の映像化を拒んでましたからねえ。
(まあ原作者が死ねば、権利は遺族に移りますけど・・・こんなにすぐ許可するとは)
まさにダブルで驚きでした。

あと、抗議や圧力というのは、別に左からのモノだけではありません。
下手をすると、右からの方が強いかも?
例えば、不平等条約が完全撤廃されるまでの日本軍は、
欧州兵の捕虜は紳士的に扱いましたけど、一方で中国人などは平気で殺してます。
こうした事実を少し描いただけでも、右側の反発は大きいように思いますよ。
日本の立場から見れば、日清や日露は致し方ない面がありますけど、
客観的に見ると、日本が取った行動で擁護しきれないモノも確かにありますからねえ。
まあ、時代が時代だったと言えば、それまでなんですが、
特に日清戦争なんて、日本軍が交戦のうえ朝鮮王宮を軍事占領してから、
「朝鮮の独立を守る」として、清国に対して戦争を始めてますし・・・・
実際、その強引な開戦経緯には、明治天皇なども激怒してますので。

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