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[23715] Re2:ファスト化されるオタク文化?返信 削除
2021/10/11 (月) 22:24:59 徳翁導誉

> 返信遅れました。
いえいえ、お気になさらず(笑)。

> > > オタク文化以外の、様々なジャンルであったり、
> > > 日本以外の国ではどうだったのかは私は勉強してないのでよく知りませんが、
> > > 少なくともオタク文化的には90年代初頭のTRPGブームを最後に、
> > > アメリカの文化が日本に入ってこなくなるんですよね。

> > え〜と、例えば90年代後半のアメコミ・ブームとかは、どうですか?
> > X-MENとか、スポーンとか、一部界隈では流行ってましたし、
> > あの時に築かれた下地が、実写版ハリウッド映画のヒットにも繋がっているかも?
> > また、当時のアメコミ・ブームに付随して、日本に流入したフィギュア(ガレージキット)が、
> > 後に日本アニメと混じり合って、現在の「日本のフィギュア文化」を創り出したかと。
> > それまで、ソフビ人形やプラモ等はあっても、あんな精巧なフィギュアは日本に無かったので。

> 正直に言いますと、アメコミブームに関しては全く存じておりませんでした。勉強不足です。
> 言い訳をすれば、「アメコミブームがあった」という情報さえ手に入れば、
> そこからネットでも書籍でも通じていくらでも勉強できるのですが、
> その最初の情報を手に入れるのが一番難しいんですよね。

当たり前の話ですけど、知ってる事は知っていても、知らない事は知らない訳で、
知ってる事を増やす為には、知る機会を増やすしかない訳ですよね。
で、デジタル情報の場合、あらかじめ焦点を合わせた上で、深堀りするのは得意ですけど、
アナログ情報のように、意図せず視界に入り込む事には、あまり向いていません。
以前の雑談時にも触れた、リアル店舗などで得られる
アナログ的な「ノイズ」情報というのは、つまりは こういう事を言いたかった訳です。

例えば、リアル店舗の場合、お目当てのコーナーに辿り着くまでに、
自分には興味がないコーナーも、途中で横切ったりする訳ですが、
そこで、ふと目に入った情報により、新たな視野を得られる事も珍しくありません。
ですがネット店舗の場合、お目当てのコーナーまで直通ですから、
私が言う所の「ノイズ」のような情報に触れる機会は、まずありませんし、
特に近年はデータ解析の進歩によって、個々の好みの方向へ「誘導」する力が強まっており、
気を付けないと、自分でも知らず知らずの内に、視野狭窄へと陥りかねない実状にあると。

なので、ボンヤリとでも広く捉えられる「アナログな眼」と、
ピンポイントに深く捉えられる「デジタルな眼」の、両眼を駆使する事を意識出来れば、
知識の「幅」と「量」も、増えていくのだろうと思います。
(ちなみに、以前した文化における選択肢の幅と量の話も、この辺りに通じてきます)

> とは言うものの、フィギュア文化は存在を認知していたので、
> フィギュア文化史の本をもっとちゃんと読んでおけばアメコミの話も出てきたのかな?

あとはもう、「気付き」の問題ですよね。
アナログ情報にせよ、デジタル情報にせよ、全く同じ情報を得ていても、
その情報の中から「何を読み取れるか?」というのは、個々人ごとに千差万別ですから。

そして、「気付き(観察力の感度)」というのは、
「注意(意識)」と「経験(知識)」によって得られるモノかと?
例えば、小さな変化に気付ける人って、
それに対する関心(意識)があるからこそ、無意識の内にも注意して見ているのでしょうし、
これまでの経験で得た情報(知識)と比べてみる事で、小さな変化でも気付けるのだと思います。
そういう意味では、「コロンブスの卵」にも似た話なのかな?
他人から教えられれば気付くけど、自分から教えられずに気付ける人との違いって。
具体的に言えば、「何でだろう?」と引っ掛かる力と、それを調べる力ですかね。
で、引っ掛かる力はアナログ情報に多く、調べる力はデジタル情報に多い気がします。


> > そういう意味では、ファスト・フードやファスト・ファッションなど、
> > 昨今、世界的にも「ファスト文化」が幅を利かすようになってますけど、
> > こうしたファスト化の流れは、オタク文化にも及んでくるかも知れませんね。
> > と言いますか、考え様によっては、ソシャゲはゲームのファスト化かも知れず、
> > サブスクの電子コミックとかも、漫画のファスト化なのかも知れません。
> > 映像も、映画からテレビ、そしてYouTubeにTiktokと移ってきてますし。
> > ・・・って、ファスト化されたオタク文化って、もうそれは、
> > オタクの為のコンテンツなのか微妙な感じもしますが(苦笑)。

> いやあ、ファスト化については既に私が同じことを指摘してたと思うのですが。

はい、私も別に、その時の話は忘れてませんよ(笑)。
ただ今回の話は、そこの部分が本題では無く、あくまでも前振りというか前提です。
こうした近年の現象を、「ファスト化」という端的なキーワードで示した上で、
そうしたファスト化の波が、いわゆるオタク文化にまで及びつつあるのでは無いか?
そして、ファスト化されたオタク・コンテンツなどというのは、
ラベル的な名称がオタク文化なだけで、それはもう実質的なオタク文化では無いのでは?
と言うのが、あの文章の主旨というか、本題です。
だからこそ、投稿文のタイトルも「ファスト化されるオタク文化?」な訳ですね。
マクドナルド大好きな美食家とか、ユニクロを愛用する着道楽なんて、正直違和感ありますし(笑)、
ファスト文化とオタク文化というのは、そもそも対極的な立ち位置にあると、個人的に思うので。
(レディ・メイドを現代アートに昇華させた手法が、オタク界でも始まったのなら、話は別ですが)

で、ファスト化されたオタク・コンテンツでもOKという事であれば、
中国当局の規制があっても、そうしたモノは大体 残されるでしょうから、
それほど影響も無ければ、そんなに心配も要らないのでは?・・・という話だった訳です。
そして、話の流れ的に言えば、この部分↓に対する返信となっていると。
> > > > > だからこそ、中国という巨大な花畑で咲くはずだった花が
> > > > > こうやって花を咲かせる前に摘み取られてしまうかもしれないというのは、本当に悲しいんですよね。
> > > > > 中国当局がゲームなどを徹底的に規制すれば、中国文化の本流は当局が規制しない文化に移っていくでしょうし、
> > > > > 中国人としてはその新しい文化を楽しむので問題ないのでしょうが。

つまりは、「当局が規制しない文化」で、「楽しむので問題ない」というのは、
国ごとに多少の違いこそあれ、規制され、ファスト化された作品でOKという事であるなら、
何も「中国人」に限定される話ではなく、そうしたファスト化を受け入れた全て人々に言える事で、
それでも満足できるのであれば、やはり「悲しい」という事には為らないと思うんですよ。
それこそ、「花畑」という比喩を引き続き用いるとすれば、
そこに悲しみを覚えるのは、野草を愛でるような一部の層であって、
大部分の人々は、奇麗に整備された花壇の方を喜ぶでしょうからねえ。
高山のチングルマ、湿原のミズバショウ、道端のツユクサよりも、
やはり一般的に人気なのは、色とりどりのチューリップやパンジーです(笑)。

> [23586] ネット時代の超ローカル文化と雑談 より抜粋
とりあえず、リンクの方も貼っておきますかね↓
http://tokuou.s500.xrea.com/cgi/kjbn/kjbn.cgi?tree=s23586#23586
> > > > あまり詳しくはないのですが、最近の音楽はサビから始まるなんていうのも、
> > > > サビが始まるまでとりあえず聞いてみようという人が減ってきたからだと思いますし、

> > > 「最近の音楽」と言いますか、その歴史は音楽界でも何度も繰り返されてる感じですね(笑)。
> > > まあこれは音楽に限らず、顧客の数が増える「大衆化」を迎え、
> > > ツカミやインパクト、解り易さなどを重視する「陳腐化」が起こり、
> > > そして飽きられて沈んでいき、また時間が経って盛り上がり始めるサイクルを辿ると。

> > まず、時間感覚の変化の要因は商業主義の浸透というよりも、スマホが要因だと私は考えています。
> > で、何もスマホが変えてしまったのはこういったコンテンツの時間間隔だけでなくて、
> > 現実の時間感覚そのものを変えてしまったと思うんですよね。

> 私が思うに、ファスト化の原因はスマホだと思うんですよね。
> スマホって、家にいるときは皆、寝っ転がって使ってると思うんですよ。
> ゲームも、家庭用ゲーム機がメインだった時代というのは、
> テレビにゲーム機をつなげて、座ってゲームをするので、1時間2時間とゲームに集中できました。
> しかし、これがスマホゲームになると、寝転がってゲームをするので、
> そもそもその姿勢では集中できる時間って30分が限度です。
> その30分でユーザーを楽しませないといけないから、スマホゲームはどうしても薄味になるしかない。
> YouTubeもそうですね。
> 寝っ転がってYouTubeを見て、しかもYouTubeは次のおすすめ動画がどんどん表示されるから、
> ユーザーは少しでも退屈に感じたら、すぐに次の動画へ移ってしまう。
> そして今やYouTubeすら拘束時間が長すぎて耐えられない人たちが、今度はTikTokの15秒動画を見るようになる。

起こってる現象としては、私もそれほど認識に違いはありません。
ただ、卵が先か?鶏が先か?みたいな話になっちゃうかも知れませんけど、
スマホが原因という以上に、ファスト化が生じた結果として、スマホに集約された部分もありそう。
もっと言うと、例えば食事にせよ、衣服にせよ、それら以外のファスト化という現象も、
全てがスマホを原因として生じていると言えるのでしょうか?
ファスト化という現象は、生活全般に及んでいるモノである以上、
それら全てを包括する要因でないと、根本原因と見なすのに無理があると思うんですよね。

スマホというのは、確かに便利ではあるのですが、あくまで端末に過ぎません。
では何故、スマホでソシャゲを遊び、YouTubeを視聴するのかと言えば、基本無料だからですよね?
であるとすれば、要因は端末であるスマホではなく、基本無料を可能とするビジネス・モデルにあります。
「寝転がって操作するから」というのも、結果ではあっても、原因では無いように思えます。
例えばゲームであれば、何年か前までは、携帯ゲーム機が幅を利かせていた訳ですし、
その頃は果たして「プレーは30分が限度」とか、本当に言ってましたかねえ?

> インターネットの質が低下していったのも、PCからスマホへの移行が大きいと思うんです。
> PCは座って使うけど、スマホは寝っ転がって使う。
> 寝っ転がってるから皆短絡的になって、煽りまとめサイトみたいなものばかりが溢れる。
> 2ちゃんの時代はみな机に座ってPCで書き込んでいたはずです。

何だかそれだと、まるで2chが高尚であったかの印象に(笑)。
2ch創設者の ひろゆきも、今では当時を知らない若者層の間で、
論破王などと呼ばれて、カリスマYouTuber(生主)になってますけど、
まあ2chなんて昔から、良くも悪くも、ネット上における「便所の落書き」ですし、
昔の多くのユーザーは、その事を自覚して利用してましたからねえ。
そもそも、まとめサイトにしたって、そのネタ元の多くは2chでしょうし。

あと、リアルが「オン」モードだとすれば、
ネットは昔から「オフ」モードが基本ですので(匿名なら尚更)、
座っていようが、寝転がっていようが、元から短絡的な発言は多かったですし、
もしもネットの質が低下したのだとしたら、その原因というのは、
それは利用姿勢の質の低下ではなく、利用者の質の低下なんじゃないですかねえ?
一般にまで普及し、利用者数が増えれば、平均点は下がるというのは、
別にネットに限らず、あらゆる分野でも見受けられる現象だと思うので。

って、そういう意味では「PCからスマホへの移行」というのも、
「ネット利用者を増やした」という面の方が、影響度としては大きい気がします。
あとは、PC時代と違って、スマホだと10代の利用者も増え、
ネットが世界に繋がってる認識が薄いまま、内輪気分で使ってしまったり、
また、手元にスマホがあれば、Twitterとかでも即座に発信できちゃうので、
一呼吸置かない、その場の思い付きが、簡単に投稿されていまい、
気付いたら大炎上なんてケースが、以前より増えた面もあるのかな?
もちろん、寝っ転がる事での気の緩みも、全く無いとは思いませんけど、
やはり、こういった側面の方が、スマホ利用の影響的には大きいんじゃないですかねえ。

> オタクの間でここ10年程イラストレーターがもてはやされるようになったのも、
> イラストは寝ながら見るのにピッタリだからだと思います。

いや〜、それは旧トルコ担当さん自身の主観を、全体に投影し過ぎてません?
言い換えるなら、自分がそうだからと言って、皆がそうだとは限らないと。
イラストというのは動画と違って、決まった拘束時間がある訳ではなく、
その楽しみ方にしたって様々あるはずで、寝ながら見る事を大きく捉え、
しかもそれを、人気爆発の秘訣とするのは、やはり強引なように思えますよ。

そもそも、イラスト文化とネット文化の関係性は、かなり前から深く、
通信速度やPC性能が、まだまだだった2000年代の中頃くらいまでは、
動画よりも画像の方が、ネットにおける映像コンテンツとしてはメインでした。
実際、YouTubeやニコニコ動画が登場するのも、それ以降の事で、
それまでは、動画というとFlashやGIFアニメが主でしたし、
当時は、画像投稿掲示板であったり、お絵かきチャットが賑わっていましたので。
また、個人サイトに自作のCGイラストを公開するなんて事もありましたか。

では、ここ10数程で、ネット上のイラスト文化に何が起きたかというと、
やはり最も大きかったのが、描画用のソフト・入力機器・ディスプレーの発展です。
この辺りの技術が飛躍的に発展して、しかも安価で利用できるようになった事により、
デジタルで描く事が非常に身近になりましたし、表現も豊かになりましたよね。
それに加えて、動画時代の到来により、写真誕生後の絵画界のように、
完成品だけでなく、その行程作業をも楽しむ「描いてみた動画」や、
聴覚的なボーカロイド楽曲との融合による、視覚的なイラスト需要の高まりなど、
従来の伝統的なイラスト文化とは一線を画す、新たなイラスト文化の誕生となります。
更には、Pixivのようなプラットフォームや、mixiから始まったSNSの登場により、
それまで個々の活動だったのが、1つの塊や繋がりとなり、イラスト社会が拡大したと。
解りやすく言えば、イラスト文化が広く一般化して、規模が大きくなったって事ですね。
(あと商業的に言うと、ソーシャルゲームの登場も、経済的利益に影響を与えたかな?)
もちろんスマホも、一般化に大きく貢献はしたでしょうけど、あくまで一要因に過ぎません。

> アニメもテレビからネットへ大きく舵を切っている以上、
> 時間が短くなるのはある程度避けられないと思うんですよね。

未だインターネットが普及する前の時代、
「テレビで面白いのは、素人が芸をやるか。玄人が私生活を見せるか。この2つ」だと語り、
そんな時代に自分は合わない芸人だからと、遠くない内に引退すると宣言して、
実際に58歳の若さで、上岡龍太郎が芸能界を去ってから、早21年。
もう今となっては、上岡の甥である、兄弟漫才コンビ「ミキ」の昴生と亜生の方が、
若い方には馴染み深いかも知れませんけど、数十年前の この発言は、
素人YouTuberが人気を集め、芸能人もYouTubeに参入する昨今、再び脚光を浴びていますね。
この発言のテレビの部分を、映像コンテンツに置き換えれば、まさしく未来を見通していたと。

ただ一方で、今回のコロナ禍の影響もあってか、芸能人のネット流入に引き続き、
最近では映像制作のプロもYouTubeなどに参入してきて、また一段階 進んだ印象を受けます。
例えば、テレビ東京が提供するYouTube独自の番組であったり、
テレビ朝日が出資するAbemaのオリジナル番組などは、
地上波みたいに時間や需要に囚われる事なく、比較的自由な番組制作が出来てますし、
今年の春、テレビ局を退社してフリーとなった、人気者の佐久間プロデューサーなどは、
自身のYouTubeチャンネルで、思うままに番組作り↓を始めちゃいましたからねえ!!(笑)
https://www.youtube.com/channel/UCaPJaMy0_OZlNjq7BVyTnkA
電波に乗せてしか、番組を送信できなかった時代には、こんなのは有り得なかった話です。
テレビ的な番組の枠内だと、1コーナーの時間も5分とか10分に収めて、
コンプライアンスであったり、視聴率なども気にしなければならなかった所が、
電波という金網から解き放たれた事で、テレビ番組よりも時間が長くなる、もう1つの流れも。

これは、言うなれば、「ネットのテレビ化」とでも言えるでしょうか?
今では地上波の番組も、ネット配信のTVerなどで視聴する人たちが増えてきていますし、
NetflixやAmazonプライムなどの台頭により、スマホだけでなくテレビもネット端末化が進み、
電波か?ネットか?という送信形式の違いなど、視聴者は気にしなくなってる所か、
自分の見たいタイミングで視聴できる配信方式の方が、好まれる時代になってる気がします。
配信方式であれば、今までみたいに、わざわざ録画予約をしなくても済みますからねえ。
そういう意味では、同時に「テレビのモニター化」も進んでいくのかなぁ?
(ただ、放映権料の高騰で、サッカーW杯予選がネット独占になったのは、好ましくない状況)

また、資金・技術・人員をもつ映像業界のプロ集団が、本格的に参入してくると、
素人や個人が同じ土俵で戦っては、なかなか太刀打ち出来無いでしょうし、
一定数は生き残れるにしても、多くのYouTuberは苦境に立たされるのかも知れません。
つまりは、現状の「短く、薄く、軽い」といったネット・コンテンツだけでなく、
今後は、逆方向の「長く、濃く、思い」ネット・コンテンツも、一方で台頭してくるかも?
まあ個人的には、前者よりも後者の方が好みなので、願望込みでの予測ですけど(笑)。
って、願望ついでに言うと、映像メインじゃない新コンテンツとかは登場しないのかなぁ・・・・
受け身で視聴しているだけだと、刺激的に足りない面は確かにあるんですよね。

> 現に私たちは、もう30分のオーケストラを聴くことができないじゃないですか。
> 私も学校の課外授業でオーケストラを聞きに行くみたいなのがありましたが、途中寝てましたし。
> でも昔の人たちはあれを退屈せず聴くことができたわけです。

ぶっちゃけた話、別に途中で寝ちゃっても、構わないとは思うんですけどね(笑)。
寝られるというのは、それだけリラックス出来てるって事でもあり、
これがロックやジャズだと、退屈であっても、なかなか寝付けないのでは?
そういう意味では、ついつい寝てしまうクラシックは、それはそれでアリなんです。
まあ日本だと、クラシックは敷居が高いし、料金も高い印象なので、
「寝るなんてトンデモない」って感じですけど、本場の欧州ではそこまでじゃない印象。
例えば歌舞伎とかも、今では高尚な文化みたいな扱いをされてますが、
100年くらいまでは、途中で出入りしたり、飲食したり、おしゃべりしたり、時には寝たり、
もっと庶民的な文化だった訳で、欧州でのクラシックもそれに近い感じかも?

ただ一方で、引用されてる以前の雑談時にも述べたように、
欧州のクラシックも、その客層が貴族から大衆へと移り変わるに従い、
やはり「退屈だ」という声が挙がり、そこに革命をもたらしたのがベートーベンであったと!!
第5番「運命」では「ジャジャジャジャーン」というインパクト抜群なツカミから入り、
第9番ではラストに大合唱を入れるなど、新たな顧客である大衆を飽きさせない工夫をしました。

そして現在の日本においては、もっとクラシックに触れてもらう機会を増やす為、
積極的に利用されているのが、アニメとのコラボレーションかも知れませんね。
例えばエヴァや銀英伝など、作中にクラシック音楽を用いる人気作があるので、
その作品のファンに向けた演奏会などは珍しくないですし、
オーケストラという事であれば、ジブリ作品などのアニメはもちろんの事、
ゴジラなどの特撮や、ドラクエなどのTVゲームなどの、交響楽コンサートもありますね。
と言うか、東京五輪の開会式(入場行進)でさえ、実際にやっちゃった感じも(苦笑)。

まあ、言うなれば、多くの場合、興味が湧かないから退屈に思える訳で、
関心を持てるようなキッカケさえ、上手く誘導や演出が行えれば、
多くの人々を魅了できるコンテンツである以上、ある程度は楽しめると思うんです。
それこそ、アニメやゲームのオーケストラであれば、後ろの大スクリーンに映像などが流れれば、
旧トルコ担当さんも、恐らく退屈しなかったのでは?(笑)
逆に言うと、演奏会にせよ、演劇にせよ、博物館や美術館にせよ、
楽しむポイントも事前に伝えず、ただただ連れて行くだけだから、退屈なんですよね。
どうせカリキュラム的に連れて行くなら、事前学習まで含めてカリキュラム化すべきなんです!!

> 技術革新が起きるたびに、何かを行う手間が減少して、その結果人々は長いコンテンツを受容できなくなる。
> 昔は音楽を聴くために、立派な服を着て、馬車に乗ってホールまで行ったから、30分の音楽を聴くことができた。

まあ、こういうのは「非日常性を楽しむ」演出効果としては、未だに残っていようかと。
その対象は今では、クラシック・コンサートでは無くなっているかも知れませんけど、
野球観戦やサッカー観戦にしたって、試合そのものだけが楽しみなのではなく、
スタジアムまでの行き帰りの小旅行であったり、スタジアム内での飲食であったり、
試合前後や試合中のショーであったり、それら全てを楽しむというコンテンツであって、
退屈な日々の日常の中で、ちょっとした非日常性の刺激を味わう為の道具であったりもしますので。
そして、コロナ禍の以前までは、社会のネット化に相対するように、
リアルに人々が集まるイベントの需要と言うも、一方で増えていってたんですよね。
このコロナ禍で、社会のネット化は更に進みましたけど、今後のリアル・イベントはどうなるのかな?

> しかしそこにレコードだとか、CDだとかが出てくると、
> もう30分の音楽なんて聴くことができなくて、曲の時間は短くなる。

完全に余談ですけど、CDの収録上限が74分になったのは、
70分ほどある、ベートーベンの第9番が1枚で入るようにした為ですね。
だからこそ、直径12cmの通常版CDとは別に、直径8cmのCDシングルも作られ、
歌謡曲の新曲では、当然ながら、CDシングルの方が使われるようになると。
レコードやCDが登場する以前から、1曲数十分もあるような歌謡曲なんて皆無だったので(笑)。

> それでもCDは高かったし、高い金を出して買ったものだから何回も聞いたのですが、
> それが今スマホになって、少しでも気に入らなければすぐ次の曲に乗り換えられてしまう。

「CDは高かった」というのは、それこそ今現在の視点から見た感覚なのでは?
そりゃ勿論、コピー戦争の果ての無料化や、配信による低額化やサブスク定額化など、
音楽に対する相場観が激変した現在と比べれば、確かに割高に感じるかも知れませんが、
新曲のCDシングルは大体1000円前後で、あの当時、そんな高い印象は無かったかと。
(小中学生をメインに狙ったCDだと、500円とかの値段設定もありましたね)
安く収めたかったら、CDレンタル(そしてカセットに録音)という方法もありましたし。
なので、「高い金を出したから、何回も聞く」という理解は、ちょっと違和感があります。

あと、90年代に、同じ曲が何回も聞かれ、CDはミリオン・ヒットを連発した理由としては、
当時の日本がカラオケ・ブームであった事と、無縁ではないでしょうね。
簡単に言えば、最新のヒット曲をCDで練習し、誰よりも早く完璧に歌いたかった訳です(笑)。
カラオケ・ボックスの売り上げって、90年代は2010年代の4〜5倍ほどあり、
今とは比べ物にならないくらい、人々の社交の場でしたからね。
また、当時は今みたいに、消費至上主義の時代では無かったという点もあります。
と言いますか、サブスク元年とか言われたのが2〜3年前の話なのですから、
「少しでも気に入らなければ、すぐ次へ」なんて、本当に ここ最近の傾向じゃないですか?
逆に言えば、その傾向がいつまで続くのかも、実際には不透明ですよ。


> > > > > 私としては、今後中国がますます伸びていく中で、日本のオタク文化が中国に輸出され、
> > > > > それを土台に新しい文化が海の向こう側で生まれるのを非常に楽しみにしていました。
> > > > > 日本のサブカル、オタク文化もアメリカの影響が根本にはありますから、
> > > > > 経済大国の地位がアメリカ→日本→中国と移っていく中で、
> > > > > 中国ではどんな文化が誕生するのだろうか、というのは非常に期待していたんですよね。

> > > > 恐らく、そこまで目を見張るほど「新しい(異なった)作品」は産まれ難いかと?
> > > > これは中国産だけでなく、韓国産にも言える事でしょうけど、
> > > > 日本と中国・韓国とは、ただでさえ文化的に近い上に、
> > > > アニメやマンガに関しては日本の影響を多大に受けている為、
> > > > 以前にも言いましたけど、「日本サブカルの分家」的な感じだと思うので。

> > > いえ、私個人としてはむしろそんな目新しい文化の誕生を望んではいませんよ。

> > う〜ん、この辺りは、世代間の差とかも関係してくるんですかねえ?
> > それこそ、ここで挙げたゲーム・アニメ・ネットなんて、
> > 旧トルコ担当さんから見れば、見慣れたド定番のオタク分野でしょうけど、
> > 私からすると、それらが「目新しい文化」だった黎明期や成長期を知ってると。
> > 逆に言うと、それまでは絶えず何度も襲ってきた変化の波が、
> > ここ10年ほど、あまり目立った形で現れていない事の方が、ちょっと異例でしょうか?

> 管理人さんの指摘も半分くらいは納得できますが、やっぱり違うんじゃないかな?という気はしますね。
> ここ10年でも、VTuberやVRChatや、色々出てきていますし、

結局、何度も繰り返しになっちゃいますけど、
どのレベルで「色々」かって話なんですよね。
VTuberやVRChatの誕生が、ゲーム・アニメ・ネットの誕生と同レベルだとは、
さすがに旧トルコ担当さんも、思われてはいないと思いますし、
「ある」という事であれば、実際に示してさえもらえれば、一発解決な訳で、
何度も言うように、「本当にあるなら知りたい」というのが、私の本意なのですから。

> 文化というのは突然変化するものではなく、ゆっくり変化するものなので。
> 90年代、00年代の萌えなんかも、突然出てきたものではなく、80年代にすでにその萌芽はありましたし、
> ロボットアニメやプラモデルやらなんでも同じでしょう。

いや別に、突然変化するとも、突然出てくるとも、言ってませんけどね。
ただ、その変化の程度というのは、常に一定だとは限りません。
ずっと停滞し続ける事もあれば、一気に飛び抜ける場合もあります。
そして、そういった状況の変化を、つぶさに観測していない人たちにとっては、
突然変化したり、突然現れたりという感じに、映る事もあるとは思ってますが。
で、そうした激変が生じるケースというのは、臨界点を突破した時に見られるもので、
そこには技術的革新なり何なりの要素が、絡んでいる事も多いのが実際の所かと?

例えばAIとかも、ニューラルネット・ワークや遺伝的アルゴリズムなどの理論的部分は、
私が独学した20年前くらいから、そんな劇的に進歩してない印象を受けますけど、
しかし、コンピューター自体の性能アップというハード面の向上や、
ネットが世界レベルにまで普及した事による圧倒的なデータ収集量、
そして、GoogleやAmazonなどが投じた大規模資本によって、
ここ数年で、一般社会における影響力が、飛躍的に増したように感じます。
もちろん、個々の変化としては段階的ではあっても、
その全てが結び付き、社会に影響を与える「現象」として生じた際には、
やはり、「突然」のような衝撃を受けるのも、確かですよね。
囲碁AIとかも、あんなに一気に人間を追い抜くとは、正直思っていませんでしたし、
その上、日本のAI技術が、中国にアッサリと抜かれたのも、結構な衝撃でした・・・・

> 20年後から見れば「2010年代に築かれたVTuberがオタク文化の転換点だったよね」なんて言われるかもしれません。
う〜ん、その可能性は、恐らく望み薄かな?(苦笑)
昨年、VTuber好きな弁さんとの雑談時↓に、VTuberの話題も何度か出たのですが、
http://tokuou.s500.xrea.com/cgi/kjbn/kjbn.cgi?tree=s22867#22867
それこそ、今までの過去を見て、これからの未来を見据えると、
VTuberというのは、その時代を彩る1つの現象ではあっても、
オタク文化における歴史的な転換点には、とても為り得ないと思うんです・・・・

まず、日本の3DCGモデル技術において、大きな影響を与えたのが、
2000年頃の深夜に放送されていた、CGクリエーター発掘番組「D's Garage21」であり、
そこから更に普及させたのが、ボーカロイド文化(初音ミク)が登場した後、
それ用の3DCG作成ソフトとして、2008年に登場した「MMD(Miku Miku Dance)」でしょうか。
そして、モーション・キャプチャー技術の方は、
私の記憶が確かなら、1998年頃からゲーム開発に用いられるようになり、
一般化したのは、2010年にX-BOX360が「Kinect」を発売したあたりなのかな?
VTuberに欠かせない、この2つの技術が揃ったのが、今から10年くらい前の話です。

一方で、今から10年くらい前というと、「アイドル戦国時代」と呼ばれ始めた頃であり、
オタクの街となっていた秋葉原に、AKB48の劇場が誕生したのが2005年、
女性アイドルだけの大規模フェス「TOKYO IDOL FESTIVAL」が始まったのが2010年で、
アイドル冬の時代と呼ばれた平成前期を越え、アイドル市場が再び活気を取り戻した時代でした。
そしてAKBにも象徴されるように、平成後期のアイドル文化は、オタク文化ともリンクしていたと。
(ちなみに、昭和末期のアイドル文化は、ヤンキー文化とリンクしてましたね)
また、そうした伝統的なアイドル像とは別系統とでも言いますか、
もしくは、ベールに包まれた昔ながらのアイドル像が求められたのか、
声優のアイドル化が加速していくのも、丁度この頃からでしょうかね?
けいおんの「放課後ティータイム」結成が2009年で、ラブライブの「μ's」結成が2010年なので。
言うなれば、声優に求められたのは「アイドルの2.5次元化」だったのかも知れません。

更には、2010年頃になると、ネット普及率も75%を越えるようになり、
ネットが本格的に、社会一般にも利用される時代となりました。
こうした時代に、自分たちもアイドル活動をしたいと、
ネットを利用しながら現れたのが、いわゆる「地下アイドル」と呼ばれる人たちですね。
本物のアイドルや声優のように、大きな活躍の場も、大勢のファンも居ない替わりに、
巧みにネットを使う事で、少数であっても全国にファンを作っていき、
たまに行うイベントに集まってもらえれば、つかの間のアイドル気分を味わえると。
これには、メイド喫茶や、アイドル・アニメの登場も、少しは影響してたのかな?
で、そんな地下アイドルの中には、素顔を出さずに活動する人たちもいて、
特にネット上での活動では、その替わりにアニメ絵やCGを用いてたりしてたんですよ。

そういう意味では、私は個人的に「VTuber」という存在を、
「地下アイドルの延長線上」に見ていると言いますか、主戦場さえネットに移してしまい、
「会いに行けるアイドル」ならぬ、「交流できるデジタル地下アイドル」という印象なんです。
3DCGモデル&モーション・キャプチャーという、2つの技術の導入に加え、
YouTubeという配信環境が、一気にメジャー化した事によって、
一般的な感覚からすると、VTuberは衝撃的に現れたイメージかも知れませんけど、
旧トルコ担当さんの言葉を借りれば、それこそ「突然出てきたものではない」と。
(ニコニコ生主から転生組も居ますけど、個々の経緯はさておき、全体的な流れの話として)
実際、VTuberが出演するテレビ番組では、彼女たちのポジションというのが、
アイドルのそれを、そのまま踏襲する格好のモノが多いですからねえ。
ちなみに、弁さんから薦められたのが、
コチラの「超人女子戦士 ガリベンガーV」という番組です(笑)。
https://www.tv-asahi.co.jp/garibenv/

そして、今後のVTuberについて考えた時、上の方で行った
「プロのネット参入により、今後は素人YouTuberが淘汰されるかも?」という話と同じく、
VTuberの方も、今のままの状態が続くとは、ちょっと思えないんですよねえ・・・・
この事も、前述の弁さんとの雑談で語ったのですが、
声優というのは、キャラに声をあて、キャラを演じきるプロであり、
アイドル化した最近の声優は、ネット番組などでフリートークも磨かれているので、
彼女たちがビジネスとして、VTuberの中の人となった場合は、一体どうなるのか?
しかも、アニメ制作会社とも連携すれば、作品の3DCGモデルだって使える訳ですし、
その上、実際のアニメ作品とメディア・ミックスで展開されたら、
プロが作り、カネも掛け、その作品のファンまで巻き込むのですから、
余程の武器でもない限り、個人や素人では、とても太刀打ち出来ないんじゃないですかねえ?

また、アイドル的な活動とは別方向で、
VR風俗とか、VRキャバクラなんていうのも、近頃は現れ始めており、
こちらの分野は、まだこれからなので、新規参入の余地があるかも知れません。
ただやはり、こちらの分野に関しては、もっと技術が追い付く必要性があるかな?
会話での繋がりや、精神的な快楽・満足感も、重要な要素ではありますけど、
現状のVR技術は視覚と聴覚に特化していて、触覚・嗅覚・味覚は全然ですからね。
でもまあ、実写よりもアニメの方が良いという層が、一定数は居る訳で、
技術的に不十分であっても、そうしたターゲットに向けて、チャレンジする余地はありそう。
それこそVR風俗なんて、バ美肉のように、相手する嬢の中の人が男性であったり、
CGキャラだからこそ、人型に拘らず、ドラゴンやスライムと交わったり、
昨年始まったばかりなのに、既に新たな試みがいろいろ行われているらしいですよ(笑)。

11年前、エロゲーMMO「らぶデス555」が登場した際には、
「人類にはまだ早い!」って感じでしたけど(笑)、
http://asitagamienai.blog118.fc2.com/blog-entry-810.html
https://web.archive.org/web/20101127153103/http://www.game-style.jp/soft/201010/19/01ld5_tt.php
技術も高まり、VR風俗やVRキャバクラが始まった今であれば、却ってアリかも?
そもそも当時は、ニンテンドーDSの「ラブプラス」が流行ってた頃ですし、
今の技術でガチに作ったヴァーチャル彼女って、一体どんな感じになるのやら・・・・
ところで、店側やメーカー側が、実在のアイドルや、アニメ・キャラの画像を用意して、
相手をするキャラの顔にコラージュさせちゃうサービスは、さすがに違法なのでしょうけど、
客側の端末で、客が用意した画像データを組み込み、ディープ・フェイクさせちゃう分には、
個人利用の範疇とも考えられるので、法律的にどうなんでしょう?と、余計な事を考えてみる(笑)。

以上、VTuberに至るまでの過去と、こらからの未来について、
簡単にですが、ちょっと書いてみましたけど、
この上で、旧トルコ担当さん的には、
20年後に「2010年代に築かれたVTuberがオタク文化の転換点だったよね」
と思える時代が、実際に来ると思われますか?
そう思われて、私に何か欠けてる視点があるのであれば、是非とも知りたいです!!
いや、これは決して嫌味などではなく、純粋に好奇心として。

> 特にVRはこれからの技術ですし。
これに関しては、完全に同意ですね。
VR技術に関しては、まだまだ黎明期と言える段階ですし、
成長期に突入するには、更に幾つかのハードルを越えなければならないでしょうけど。
そして個人的に言うと、「その為には、どんな技術開発が必要か?」とか、
「それが為った場合、どのような活用が考えられるか?」という話題こそ、
好みなんですけどね(笑)。


P.S.
今回のコロナ禍により、10年ぶりくらいに再びアニメを見るようになり、
先月末も、ワクチン接種とシルバーウィークが重なった事で、
ここ最近、半年ぶりに何作か一気見とかしてるんですけど、
「俺ガイルは2010年代のエヴァだ」という以前の発言が、未だに少し気になってる所。
「何故そう思われるのか?」という理由を、伺いたい気持ちもありますが、
今となっては、旧トルコ担当さんの「アニメBEST10」とか、ちょっと聞いてみたいかな?
こういうランキングとかの方が、全体的な嗜好の傾向が掴めそうな感じがしますし、
私自身が「次に何見ようかな?」と思った時、参考になるかも知れないので。
もちろん、選ぶのが大変と言う事であれば、スルーして戴いて一向に構いませんし、
逆に、10作品じゃ収まらなければ、BEST30でもBEST50でもOKですよ(笑)。
(あそこまで評価した俺ガイルが、一体何位に入るのかとか、正直興味はあります)

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