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[23724] Re4:ファスト化されるオタク文化?返信 削除
2021/10/19 (火) 20:32:26 徳翁導誉

> > そして、ファスト化されたオタク・コンテンツなどというのは、
> > ラベル的な名称がオタク文化なだけで、それはもう実質的なオタク文化では無いのでは?
> > と言うのが、あの文章の主旨というか、本題です。
> > だからこそ、投稿文のタイトルも「ファスト化されるオタク文化?」な訳ですね。
> > マクドナルド大好きな美食家とか、ユニクロを愛用する着道楽なんて、正直違和感ありますし(笑)、
> > ファスト文化とオタク文化というのは、そもそも対極的な立ち位置にあると、個人的に思うので。

> この辺はもう、オタク文化をどう定義するかの違いになるのでしょうね。
> 個人的にはファスト化したオタク文化もなんだかんだ言って好きなので、
> オタクではなく萌えキャラ好きの変態と名乗ったほうが良いのかな?

要するに、オタク文化が生み出したコンテンツがファスト化され、
それを消費する行為まで含めて、「オタク文化」と呼んで良いのか?という事であり、
また、同じ消費であっても、向上や独自性などの成長サイクルが伴えば、消費も文化と呼べますが、
ファスト化された消費って、文化的欲求よりも経済的都合が原動力となって回るサイクルな為、
その消費自体が文化を生み出す構造には、為っていないと思うんですよねえ・・・・

結局は、「文化とは何ぞや?」「消費とは何ぞや?」「オタクとは何ぞや?」って事なんですけど、
もしも、何を言っているのか解らないという事であれば、
雑談の最初の方に出てきた、例の「オタク・イズ・デッド」という理解でも構いません(笑)。
まあ私の中では、厳密に言うと少し違う意見ではあるのですが、
大雑把なイメージ的には、似た感じで捉えてもらっても、そう大きな瑕疵は生じないと思うので。

ちなみに、消費や文化という事で言うと、
以前、少し話題にしたソーシャル・ゲームに関してですが、
あれって、よくよく考えてみると、面白い存在ですよね。
どれだけ時間とカネを投じても、サービスが終了してしまえば何も残らない訳ですし、
35年前に遊んだファミコン・ゲームは、実機やエミュで今でもプレー可能なものの、
3年前に遊んだソシャゲの方は、どう頑張ってもプレー不可能だったりするのでしょうから、
これを仮に文化とするなら、凄くファスト化された「無形文化財」って事なのかな?(笑)
ただ、音楽や演劇のように、その時間や空間を満喫したり、
桜の花見ように、散る事自体を愛でたりというのとは、また別なんでしょうけどね。
そもそもソシャゲが無形(サ終で消える)なのは、単純に経済的都合によるモノなので。

> > > 私が思うに、ファスト化の原因はスマホだと思うんですよね。
> > 起こってる現象としては、私もそれほど認識に違いはありません。
> > ただ、卵が先か?鶏が先か?みたいな話になっちゃうかも知れませんけど、
> > スマホが原因という以上に、ファスト化が生じた結果として、スマホに集約された部分もありそう。
> > もっと言うと、例えば食事にせよ、衣服にせよ、それら以外のファスト化という現象も、
> > 全てがスマホを原因として生じていると言えるのでしょうか?
> > ファスト化という現象は、生活全般に及んでいるモノである以上、
> > それら全てを包括する要因でないと、根本原因と見なすのに無理があると思うんですよね。

> ああ確かに、ファスト化自体はスマホ以前からの傾向なのかもしれませんね。
> ゲームであっても、スマホ・携帯ゲーム以前の00年代に、家庭用機から携帯機への主戦場の移動があったわけで、
> それは携帯ゲーム機の高性能化というだけでなく、ファスト化の走りであったのかもしれません。

そもそも、ファスト・フードやファスト・ファッションに関しては、
スマホの普及よりも、早い段階で起こってますからねえ。
そして、それらのファスト化を招いた要因こそ、
グローバル化&新自由主義化した世界経済でしょうし、
歴史的に言うと、冷戦の終結(社会主義社会の崩壊)と、
それに伴う、資本主義社会の勝者意識、および、その意識の暴走にあったかと?

まあ、ゲームやアニメの作品内容を語るのに、歴史だとか経済だとか持ち出すのは、
「何を小難しい感じに話をこじつけて(嘲笑)」と、普通は なるかと思うのですが(笑)、
単にゲームやアニメが好きで、それで数十年も作品に触れてきて、更にはオタク気質だからこそ、
何らかの変化が起これば、その理由をいろいろと分析したくはなるんですよね。
そして、その場合、視野を広く持った方が、全体像を見渡しやすい筈だと。
この辺りの感覚は、未だ変化を体験してないとか、1度しか変化を体験していないと、
なかなかに、実感し難い感覚なのかも知れません・・・・


> > > インターネットの質が低下していったのも、PCからスマホへの移行が大きいと思うんです。
> > > PCは座って使うけど、スマホは寝っ転がって使う。
> > > 寝っ転がってるから皆短絡的になって、煽りまとめサイトみたいなものばかりが溢れる。
> > > 2ちゃんの時代はみな机に座ってPCで書き込んでいたはずです。

> > 何だかそれだと、まるで2chが高尚であったかの印象に(笑)。
> > まあ2chなんて昔から、良くも悪くも、ネット上における「便所の落書き」ですし、
> > 昔の多くのユーザーは、その事を自覚して利用してましたからねえ。
> > そもそも、まとめサイトにしたって、そのネタ元の多くは2chでしょうし。
> > って、そういう意味では「PCからスマホへの移行」というのも、
> > 「ネット利用者を増やした」という面の方が、影響度としては大きい気がします。

> 2chが便所の落書きというのは承知しています。
> 世代ではないですが、過去ログくらいは読んだ経験があるので。

ふと思ったんですけど、最近はリアル便所の落書きって、なかなか目にする機会も減ってますし、
例えば若い人たちには、「落書きの内容が便所レベル」みたいな意味合いになりつつある気も?
もちろん、リアル便所の落書きというのは十中八九、ロクでもない下品や無意味な内容なのですが、
究極のプライベート空間で、それなりに時間を要する個室内だからこそ、
中には、無駄にメッセージ性があったり、意外と考えさせたり、クスッと笑える返しがあったりと、
そういうモノまで含めて、「便所の落書き」でしたからねえ。

だからこそ、2chが便所の落書きに例えられたのは、言い得て妙であったかと。
昔の2chにしても、価値のない様な発言が大半を占めていましたが、
そんな石コロだらけの中に、幾らかの「玉」的な書き込みはありましたからねえ。
その一方で、今のネットなどより遥かに無法地帯でしたから、
石や玉に交じって、糞や爆弾まで紛れ込んでいた感じかも?(笑)
でもまあ、ヤバい内容まである所も、ある意味ではリアル便所の落書きも一緒かな。

> それでもSNSよりはマシだったでしょう。
う〜ん、それも2chか?SNSか?という「場所の違い」以上に、
「時代の違い」の方が、影響としては大きかったりするんじゃ無いですかねえ?
要するに、現在は2chよりSNSの方が流行ってるから、結果的に そう見えるだけの話で。
それに、一言にSNSと言っても、LINEやFacebookみたいな形式だと荒れ難いですし、
オープン型であるTwitterも、結局は同質なバブルの中に集約されがちな為、
システム的に、SNSだから質が低下する・・・というモノでは無いかと。
言い方を換えれば、全体的な質が下がっていて、利用者の多いからSNSが目立つと言うか?

個人的には、SNSや2chなどより、最近はヤフコメの方が酷い気はしますね。
以前ほど圧倒的では無いにせよ、ネットを始める際のスタート・ページとして、
Yahooは未だに高い比率を誇ってますし、ライトなネット利用者ほど、その比率は高いはず。
そんなYahooで記事を読むと、そのすぐ下にはコメント欄が付いており、
LINEのように閉じられておらず、Twitterのように同質なバブルでもなく、
それでいて、記事まで含めた誘導(AIによる個々へのオススメの最適化)が行われていて、
その利用者の多さも相俟り、高齢層や若年層の右傾化(時には左傾化)させる玄関口として、
悪い意味で、物凄く大きな影響を与えていると思うんですよね・・・・
まがりなりにもアングラ系であった2chには、それこそ利用者に、
「嘘を嘘と見抜けない人には難しい」という、例の共通認識がありましたけど、
Yahooの利用者なんて、そんな警戒感も持たない一般人が多いでしょうし。

> 寝っ転がりに関しては、スマホ化によるネットユーザーの増加などを前提とした上で、
> それだけでなくこんな現象も、という話なので、影響自体はネットユーザー増加の方が大きいでしょう。

PCとスマホの違いで言うと、座るか?寝っ転がるか?だけでなく、
キーボード入力か否かというのも、それ以上に影響が大きい気が・・・・
もちろん、スマホのフリック入力であっても、文章は書けますけども、
やはり実際は、PCどころかガラケーと比べても、長文が打ち辛いと思うんです。
なので、「短絡的な発言」になるのも、そういった背景も一因にあるのでは?
短文で即応的に書くと、どうしたって文章は、あまり考えない直情的なモノになりそうですし。
それとニコニコ動画の方でも、PCからスマホへの利用者移行により、
ニコ動のコメント文化を変えたとの見方もあるようですが、実際どう感じられてます?

あと、余談ながら、姿勢に関してで言うと、
例えば読書する時とかって、座って読む人だけでなく、寝っ転がって読む人も居ますし、
文章を書く時も、椅子に座って書くのではなく、寝っ転がって書く人も居ます。
と言うか、私自身、常にではありませんが、寝っ転がっての事の方が多いです(笑)。
何というか、リラックスできる姿勢の方が、長時間 集中できるんですよね。
まあ、こういうのって人それぞれな所はありますし、
私のようなタイプが、例外中の例外であるとは思えないので、
一概に、「寝っ転がっるから皆短絡的になる」という訳でも無い気がするんです。
もちろん、リラックスできるから短絡的になるって人も、きっと多く居るでしょうけど(笑)。


> > > オタクの間でここ10年程イラストレーターがもてはやされるようになったのも、
> > > イラストは寝ながら見るのにピッタリだからだと思います。

> > いや〜、それは旧トルコ担当さん自身の主観を、全体に投影し過ぎてません?
> > 言い換えるなら、自分がそうだからと言って、皆がそうだとは限らないと。
> > そもそも、イラスト文化とネット文化の関係性は、かなり前から深く、
> > 通信速度やPC性能が、まだまだだった2000年代の中頃くらいまでは、
> > 動画よりも画像の方が、ネットにおける映像コンテンツとしてはメインでした。
> > 実際、YouTubeやニコニコ動画が登場するのも、それ以降の事で、
> > それまでは、動画というとFlashやGIFアニメが主でしたし、
> > 当時は、画像投稿掲示板であったり、お絵かきチャットが賑わっていましたので。
> > また、個人サイトに自作のCGイラストを公開するなんて事もありましたか。

「♪マウスで絵を描こう〜 マウスで色を塗ろう〜」
そんなCMソングに乗せ、任天堂がスーパーファミコン用ソフトとして、
「マリオペイント」を発売したのは、1992年の事。
当時はまだ、Windows95により革命が起こる3年も前であり、
多くの人が、マウスに触れた経験すら無かったような時代に、
あの任天堂が、マリオを用い、一般向けに、マウス同梱で発売したという事で、
このマリオペイントが、人生初のデジタルお絵描き体験だったという人も、
非デジタル・ネイティブ世代においては、きっと多かったんじゃないですかねえ?
そういう意味では、「CGイラストの歴史はここから始まった」と言っても、
決して過言では無いかも(笑)。

そして、それに続く転換点が、ペン・タブレットの一般化だと思います。
プロや余程の愛好家でも無い限り、手を出し難かったペン・タブレットが、
手頃な価格帯となり、しかも性能まで格段にアップしたのは、一体いつ頃だったか?
今では、ほとんどのプロ漫画家が、大なり小なりデジタルで作画を行ってるでしょうけど、
SF系などの一部例外を除き、プロのMac活用が始まったのが、00年代後半な気がするので、
う〜ん、一般趣味層への普及となると、まだ10年経ってないくらいなのかな。
・・・って、そう言えば、iPadの誕生が2010年でしたから、そこが2つ目の転換点!?
やはりPCだと主流はWindowsですが、Macの代替と成り得るiPadの登場により、
PC以外でのCGイラスト作画も可能となって、在野のデジタル絵師を一気に増やしたかも?
ちょっと価格は高いですけど、iPadならペンタブ機能も含まれていますし、
スマホしか持ってない若者層にとっては、更に高額なPCをわざわざ購入しなくて済むので。

> イラスト文化普及の最大の要因がファスト化だとは考えていませんよ。
> あくまで、ファスト化の例として出しただけです。
> たとえるなら、ファスト化の例としてマクドナルドを挙げているのであって、
> マクドナルド成功の要因がファスト化にあると主張しているわけではありません。

ちょっと解らなかったのですが、旧トルコ担当さんが想定されている
「イラスト文化のファスト化」とは、具体的にどんな意味なんでしょ?
大規模な資本が動くほど、現状のイラスト市場って、そこまで大きくはありませんし、
ネット投稿小説が異世界転生モノばかりになったように、経済面に関わらず、
ニーズに合わせた画一的な量産化の事を、ファスト化として表現しているのか?
それとも、もっと消費者目線で、短時間&低コストで楽しめるくらいの意味なのか?

あと、マクドナルドを出しての例えですが、その意味自体は解るものの、
ただ、マクドナルド成功の要因は、どう考えてもファスト化にある以上、
ここで例として用いるのは、あまりに不適当なのでは?(笑)
それこそマクドナルドなんて、ファスト化の代名詞的な存在な訳ですし。

> > ただ一方で、今回のコロナ禍の影響もあってか、芸能人のネット流入に引き続き、
> > 最近では映像制作のプロもYouTubeなどに参入してきて、また一段階 進んだ印象を受けます。
> > 例えば、テレビ東京が提供するYouTube独自の番組であったり、
> > テレビ朝日が出資するAbemaのオリジナル番組などは、
> > 地上波みたいに時間や需要に囚われる事なく、比較的自由な番組制作が出来てますし、
> > 今年の春、テレビ局を退社してフリーとなった、人気者の佐久間プロデューサーなどは、
> > 自身のYouTubeチャンネルで、思うままに番組作り↓を始めちゃいましたからねえ!!(笑)
> > https://www.youtube.com/channel/UCaPJaMy0_OZlNjq7BVyTnkA
> > また、資金・技術・人員をもつ映像業界のプロ集団が、本格的に参入してくると、
> > 素人や個人が同じ土俵で戦っては、なかなか太刀打ち出来無いでしょうし、
> > 一定数は生き残れるにしても、多くのYouTuberは苦境に立たされるのかも知れません。
> > つまりは、現状の「短く、薄く、軽い」といったネット・コンテンツだけでなく、
> > 今後は、逆方向の「長く、濃く、思い」ネット・コンテンツも、一方で台頭してくるかも?

> 個人的な予測をすれば、「長く・濃く・重い」ネットコンテンツも、
> 結局はYouTubeの切り抜き動画のように、一番面白いところを切り抜かれて、
> 結局メジャーの流れは変わらないと思うんですよね。

いや〜、それはどうでしょうかねえ?
例えば漫才とかの場合、最後のオチだけ聞いたって、決して面白くありません。
映画やドラマにしたって、簡単な粗筋を追うだけでは、感動も泣けもしません。
でも確かに、漫才や映画というコンテンツを楽しむ目的ではなく、
周囲と話を合わす目的であれば、オチや粗筋だけ知るのも意味がありますし、
実際、そういったニーズが一定量あるのも解ります。
かと言って、それが全てでは無いですよねえ?
漫才や映画自体を楽しみたいニーズだった、普通に存在するんです。

まあ簡単に言ってしまえば、それぞれはニーズの層とか方向性が異なるんですよ。
言うなれば、そうした切り抜き需要というのは、
「結論」だけを手っ取り早く知りたい層にとって、非常に価値があっても、
結論に至る「過程」にも価値を見出す層には、あまり有り難がるモノではありません。
それこそアニメにしたって、「総集編があれば、本編は不要」なんて、
そんな視聴者ばかりじゃ無いはずだと思いますけど?(笑)

う〜ん、何と言えば良いのか、「切り抜きだけで十分」という人たちは、
主な情報源が動画になっていて、動画の弱点である拘束時間の長さを少しでも削る意味でも、
結論や概要だけを知る為に、そうした切り抜きを重宝する傾向が強い気がするんです。
ですが、動画以外にも情報源を持つ人の場合、動画には動画だからこその価値を欲する訳で、
そうなると、拘束時間の長さには目を瞑ってでも、そこから欲しいモノを得ようとすると。
で、その場合、そうした重要なモノって、過程とか前振りからの積み上げの中にあるんですよね。
もちろん、全体的なニーズから言えば、後者よりも前者の方が多数派なのでしょうが、
しかし、それでも、後者にだって それなりのニーズがあるのも確かだと思うんです。


> > > 文化というのは突然変化するものではなく、ゆっくり変化するものなので。
> > > 90年代、00年代の萌えなんかも、突然出てきたものではなく、80年代にすでにその萌芽はありましたし、
> > > ロボットアニメやプラモデルやらなんでも同じでしょう。

> > いや別に、突然変化するとも、突然出てくるとも、言ってませんけどね。
> > ただ、その変化の程度というのは、常に一定だとは限りません。
> > ずっと停滞し続ける事もあれば、一気に飛び抜ける場合もあります。
> > そして、そういった状況の変化を、つぶさに観測していない人たちにとっては、
> > 突然変化したり、突然現れたりという感じに、映る事もあるとは思ってますが。
> > で、そうした激変が生じるケースというのは、臨界点を突破した時に見られるもので、
> > そこには技術的革新なり何なりの要素が、絡んでいる事も多いのが実際の所かと?

> まず前提として、私は新しい文化(形態)の登場の最大の要因は科学技術だと思っているので、
> そこは管理人さんとは多少違うのかな?

んん? いや、いや、いや、いや。
技術革新の重要性に関しては、私の方がしつこく主張していたという認識だったのですが!?
文化と科学技術の関連性については、そこそこ触れてきたのに、ほぼスルーだったのは、
旧トルコ担当さんは理系じゃないみたいですし、そんなに関心ない話なのかと思ってましたけど、
詳細な内容以前に、その話の大枠すら、全く理解して貰えていなかったって事???
えっ、では一体、旧トルコ担当さんの解釈では、私ってどんな主張をしている事になってるんですか?

また、そうなると、以前おっしゃった
「科学技術の発展が日本の経済発展に貢献するんですかね?」
という旧トルコ担当さんの発言は、一体どのような主旨で述べられたのですか?
新しい文化の登場は、経済発展に全く寄与しないという考えなのですか?
それに前回、「文化というのは突然変化するものではなく、ゆっくり変化するもの」
と述べられてましたけど、この発言との整合性はどの様に着けられてます?

> そのうえでのVRですが、今のVRって、VR環境で何かを作って、
> でも結局それを見るのはスマホPCという段階なので、だから既存の延長線上でしかないんじゃないですかね?
> VRゴーグルみたいなものが普及すれば、今まで想像もしていなかった使われ方がするのだと思います。

旧トルコ担当さんの求めるレベルに、未だ達していないという意味なのかも知れませんが、
ソニーがPlayStationVRを発売してから、もう5年以上が経過しているので、
VRゴーグルにしたって、延長線上でなく、既に「現在のVR環境」の一部なのでは?

でもまあ、今以上に技術的に進歩していけば、VR(仮想現実:Virtual Reality)を超えて、
MR(複合現実:Mixed Reality)や、 AR(拡張現実:Augmented Reality)まで、幅が広がるでしょうし、
「今まで想像もしていなかった」というよりは、
「今まで想像してたけど出来なかった」事が、可能となって行きそう。
そして、そこから更にステージを上げていくと、前回も話したように、
現状の、視覚と聴覚のみに特化した方式ではなく、
五感や心理、もっと言えば神経的な部分で、「体験」が可能になって行くであろうと。

> オタク文化に限らず、VRペットとか、VR観光とか、そういったもののもっとオタク的な使い方があるかと。
VR観光に関しては、このコロナ禍により、かなり出て来始めましたよ。
それこそ、大手旅行代理店までが、商品として取り扱うくらいに。
リアルな旅行が難しい昨今なので、その代替としての側面が未だ強いですけど、
失われた安土城を巡る歴史旅とか、VRならではの旅行企画も現れてますし、
アニメ関連で言えば、聖地巡礼のVR旅行に、作品の世界を組み込む試みも行われています。
この分野には「旅行業界」という、それで飯を食ってる人々が、既に多く存在してますから、
苦境を打破すべく、技術的にはまだまだでも、様々なチャレンジが今後も続くはずです。

続いて、VRペットの方は、そもそも90年代の時点で既に、
「たまごっち」や「AIBO」と言った、デジタルやロボットのペットが人気を得ており、
VRというのも、その1つの表現手段には為り得ても、革命的には為り得ないでしょうね。
特にロボットの場合は、実物として、そこに存在する訳ですから、その差は大きいですよ。
逆にVRの強味で考えると・・・生前のペットの再現とか、その辺りの需要でしょうか?
別にVRゴーグルを装着しなくても、スマホ画面にペットや彼女が居る方が便利ですし。

> その辺で最先端を走っているのが前も紹介したVRChatですね。
恐らく、VR利用の最先端は、チャットよりもAVなのでは?(笑)
技術面の話はさておき、利用者の多さで言えば、ダントツな気がします。
そして逆に、技術面での追求という事になると、同じくエロ方面でも、
前回 話したような、VR風俗の方向なんじゃないですかねえ?

> おっさんがVRゴーグルで美少女キャラクターになって、美少女キャラクター(おっさん)と恋愛するというのは、
> 既存のキャバクラの延長線上ではないでしょう。

では、もう1度 考えてみて下さい。
VRゴーグルで恋愛する際、プレイヤーが求める本質部分って何ですか?
そして、既存のキャバクラも、客が求める本質部分って何ですか?
パッと見の外観は大きく異なったとしても、中身の根幹がまるで同じ事は、
冷静に考えれば充分に解ると思いますし、それが解らないとなると、
そもそもVR恋愛の方も、外見部分しか把握できてないって事になりません?
結局、プレイヤーも客も「人間」である以上、行動の根源には「欲求」があり、
そうした欲求のタイプは、それほどバリエーションが多くある訳ではなく、
枝葉で目新しさを演出するだけで、根幹は変わらないなんて事は、よくあるんですよ。

> コンピューターを発明した科学者たちも、
> まさか人類がここまでゲームに夢中になるとは思ってもいなかったように、

戦争の為の軍事目的で、コンピューターを開発した科学者たちが、
自分たちの娯楽目的で、そのコンピューターでゲームを開発し、
そして夢中になった所から、全てが始まっている以上、
実際に、どこまで「想定外」だったかは、ちょっと解りませんけどね(笑)。

> これからドンドン目を覆いたくなるような使用法が編み出されていくのではないでしょうか。
でもまあ、「技術の発展はエロと暴力(戦争)で進む」なんて話は、
昔から、よく言われてきた事なので(笑)。
それこそ、ビデオにせよ、ネットにせよ、
一般普及に多大な貢献をしたのは、エロ動画の存在ですからねえ。
また、余談を言うと、そもそもアメリカ国内で、日本アニメ作品の評判が悪かったのも、
80年代に同人輸入された第1弾が、「くりいむレモン」(エロ)と「北斗の拳」(暴力)であり、
確実なニーズは望めた一方で、子供を持つ親たちから非常に危険視された所為ですね。

あと個人的には、「目を覆いたくなるような使用法」という方を、
ただ口を開けて待つのではなく、どんな可能性が有り得るかを話題にしたいんですよね(笑)。
それはエロとか暴力に限らず、あらゆる将来の可能性に関してを!!

> あとVTuberがオタク文化的に大きいのは、なんだかんだで今まで萌えと相性の悪かったCGが、
> 完全に萌えを再現したからだと思うんですよね。
> もちろん今までもCGを使った萌えゲームなどもありましたが、それらは結局主流には成りえなかったわけで。
> MMDみたいなものが出ようとも、結局萌えの主流はイラストであり、手書きのアニメであり、マンガであったわけです。
> それがVTuberがCGというハンデを全く感じさせない形で、
> 萌えの主戦戦に殴り込んできて一定の地位を確保したことは大きいかと。

「人は何に萌えるのか?」というのは、結構哲学的な問いではありますよね。
姿なのか? 声なのか? 仕草なのか? 記号化された各属性(いわゆる萌え要素)なのか?
そう言えば10年以上前、私もこんな実験動画↓を作ってましたね(笑)。
https://www.nicovideo.jp/watch/sm10416072

って、そんな話はさておき、VTuberの萌について考えた場合、
キャラとか、声とか、中の人の要素に依存している部分が大きくて、
CGの見た目というのは、あくまで「ハンデを感じさせない」に留まってません?
解りやすく言えば、3DCGによる見た目が、決して萌え的な売りに繋がっていないと。
もちろん、2.5次元という事から、アニメ的な見た目自体は重要な要素ですけど、
サムネとかでは、従来のデジタル手書きなイラストが多用されてる所を見る限り、
「3DCGだから見る」とか、「3DCGに萌える」など、武器にはなってませんよね。

そういう意味では、これってただ単に、慣れの問題なんじゃないですか?
1997年に「Dr.スランプ」が再アニメ化された際、
本格的にデジタル作画が採用された、初のメジャー作品となりましたけど、
その見慣れさ来る反発の声って、かなり凄いモノがありましたからねえ・・・・
でも、デジタル作画を見慣れた今となっては、一体何が問題だったのか気付けない。
同じように、3DCG作画に関しても、1998年にOVAで「青の6号」とかありましたけど、
一般作だと、2006年から3年間放送された少女アニメ「きらりんレボリューション」が、
(モーニング娘の久住小春が主役声優と主題歌を務め、OPは彼女のダンス映像でした)
3年目に入っていきなり、従来の2D作画から3DCGに替わって、一騒動がありました(笑)。

まあ正直な所、やはり最初の内というのは、技術的にも成熟してない面がありますし、
それに何より、表現拡大の為の新技術導入ではなく、制作費削減の為の導入だったので、
微妙な感じではありましたが、それでも現在になって見ると、そこまで気にならない。
これって結局、「見慣れた」ってだけの話だと思うんですよね。
そしてVTuberの存在も、こうした見慣れたに貢献した面はあるかも知れませんけど、
でも大部分は、見慣れた所で登場したというのが、実際なのでは無いですかねえ?

あと仮に、今後は3DCGでも萌えられる層が増えてくるとすれば、
ディズニーやピクサーみたいな作品でも、萌えるようになるんですかねえ?
そうなった場合、世界的な潮流としては、アニメの3DCG化が進んでいる一方、
日本的なアニメは、手書きアニメの2Dデジタル化という独自路線を進んでおり、
ガラケーがスマホに駆逐されたみたいな現象が、アニメでも起こり得る危険性も!?
実際、アニメよりも一足早く3DCG化が進んだゲーム業界では、
一時は世界を席巻した日本ゲームも、今は昔な状況になっちゃってますし・・・・
とは言え、Netflixが昨年配信した「攻殻機動隊2045」も、3DCGアニメで作られましたけど、
世界的潮流とかはともかく、前作からの流れもあって、個人的に馴染まなかったかな(苦笑)。

> それこそ今後は、VR(CG)を使ってマンガを描く、
> 絵が一切描けないマンガ家なんてのが出てきてもおかしくはないでしょう。
> まあVRが動画なのに、あえてマンガにする意味が薄いので出てこないかもしれませんが。

「VRを使ってマンガを描く」とか、「絵が一切描けないマンガ家」というのを、
どう思い浮かべて書いたのか、具体的に内容を伺ってみたい所ではありますが、
言葉の綾みたいなモノで、そこまでキチンと思い浮かべてもいないのかな?

ちなみに、読んでて私が思い浮かべた感じとしては、
「VRを使ってマンガを描く」の方だと、例えばスラムダンクの井上雄彦みたいに、
まるで画家のように、大きなキャンバスにマンガ絵を描く手法を用いて、
3Dのヴァーチャル空間の中で、彫刻のような3次元的なマンガ絵を、
描いてみた系のパフォーマンスとして行う事は可能でしょうね。
ある意味では、現代アートにおける「グラフィティ」のデジタル版とでも言うか、
絵だけでなく、その行為自体も含めて、1つの作品にしてしまうような感じで。

続いて「絵が一切描けないマンガ家」の方は、正直、どうVRと結び付くかは別として、
デジタル技術を用いた方法であれば、それほど突拍子も無い話ではありませんよね?
キャラをパーツ化して、それを配置していく手法であれば、
Flashアニメの時代から、既に重宝されていたりしますし、
もっとアナログな方法ですが、切り絵にしたパーツを福笑いの要領で動かして、
マンガならぬ、ストップモーション・アニメとして作られたのが、
1997年に生まれたアメリカの人気作「サウスパーク」です。

と言いますか、そもそも原作と作画の分業制マンガであれば、
マンガ家であっても絵が一切描けない人だって、昔から幾らでも居た訳ですよね。
で、そんな原作マンガ家な彼らが、デジタル技術やAI技術の力を借りる事により、
作画マンガ家を付けなくても、それなりの作品は努力次第で作れる時代であり、
それは何もマンガに限らず、音楽とか、アニメやゲームだってそうでしょう。
例えば音楽では、楽譜は読めない、楽器も演奏できないけど、作曲は行えるという時代で、
ボーカロイド登場により、歌声まで楽器化された事により、作曲法まで変化を与え、
それが巡り巡って普及し、現在のJ-POPにおける潮流を生んでますからねえ。
あとは、今は写真や動画も、マンガ的な手書き風イラストに変換できるアプリもある為、
VR上で自ら、各キャラのアバターを着ながら、演技指導的に3次元で動いた動画を、
2次元なマンガに落とし込むという技法は、考えられるかも知れませんね。
映画監督の中には、完璧な絵コンテを作った上で、
作業的に実写映像として落とし込む、そういった手法を用いるタイプも居ますが、
それとは正反対のパターンとして、3DCG映像を撮った上で、2D画像として切り取ると。

> ちなみに、「プロのネット参入により、今後は素人YouTuberが淘汰されるかも?」ということでしたら、
> もうすでに起きていますよ。
> 月野美兎の所属する「にじさんじ」は、伊藤忠資本ですし。
> 逆に声優程度では返り討ちじゃないでしょうか?
> もし見ていないのでしたら、ニコニコ動画で10分でわかる月野美兎をご覧になっては?
> 決してニコニコ動画初期のような、素人がやっているわけではないことがすぐに理解できると思いますよ。

え〜と、まず最初に、「素人YouTuber」という単語は用いましたけど、
「素人VTuber」なんて単語は、1度も用いていないので、
既にその段階で、解釈にズレが生じてる気がするんですよねえ・・・・
極端な話、カメラ1台さえあれば可能なYouTuberと違って、
VTuberにはCGが必要不可欠であり、それなりのモノを望めば、相応の経費を要する訳で、
ぶっちゃけた話、YouTuberよりもVTuberの方が、事務所など組織への依存度が高い存在です。
例えば昨年生じた、赤井はあと&桐生ココの「台湾発言」に伴う謹慎騒動も、
中国市場でも事業展開する、事務所側の裏事情があったればこその対応であり、
あまり詳しくないとは言っても、その程度くらいにはVTuber事情も把握してますよ(苦笑)。

あと他に、私が言ってる「プロ参入」のレベルを、どうも読み違えてる感じを受けます。
と言いますか、最近はテレビを見ない若者も増えている為、制作まで含めた芸能界における
そういった「プロ」の仕事のイメージって、あまり上手く浮かばないんですかねえ?
実例として挙げられている「にじさんじ」に関しては、私が言っている範疇でのプロではありません。
あの事業を展開しているのは、ANYCOLORという名のベンチャー企業であって、
伊藤忠は総合商社として、同社と資本業務提携を行っている関係であり、
それを「伊藤忠資本」と表現するのは、正直違うと思いますし、
仮に伊藤忠資本であったとしても、伊藤忠はこの業界のプロなんですか?
伊藤忠と言えば2000年前後、TVゲーム事業に参入してましたけど、実際成功しましたか?
と言いますか、そもそも成功云々を語れるほど、資本を投入してたんですかねえ?
私が言うプロとは、「餅は餅屋」と称せるレベルでのプロの事です。
どんなに資金力があっても、ノウハウやビジョンが乏しければ、成功するのは難しく、
実際、パナソニックやAppleであっても、次世代ゲーム機戦争に参戦して散ってますので。
それに、芸能人のYouTube参入というのも、それ自体は何年も前からあった事ですが、
ここ1年くらいは、参入する質も量も圧倒的に異なる為、
これだけ話題となり、そして流れを生んでいる訳で、私がしているのは そういう話です。

また、「声優程度では返り討ち」との事ですが、
そもそも、にじさんじの最初の募集って、声優限定で考えられてたみたいですけど?
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1801/12/news074.html
それに、起用する一般人のオーディションというのも、それこそ前回言ったように、
アイドル・フォーマットの延長線上にあるのでは?
で、最初の内は、無名声優や地下アイドルなどの一発逆転もあるでしょうけど、
市場が拡大していき、本格的にプロ勢が参戦した場合、一体どれだけの余地が残るのでしょう?
例えば、ゲーム「ときめきメモリアル」でブレイクした声優の金月真美のように、
ギャラの安い頃なら、ゲーム声優のような売れ方もありましたけど、
では現在、ゲーム声優をメイン活動にして売れた声優って、一体誰が居るんですかねえ?
掛けられる資本が大きくなる程、売れっ子の声優が、普通にゲームにも起用されてませんか?
アイドルにしても、時には零細事務所から出てくる子とか居ますけど、基本的に売れるのは大手です。
やはり、資本力やノウハウなどの実力が違ってきますから・・・・

とは言え、VTuberの仕事と言うのは、アイドルや声優とも完全にイコールではありませんので、
売れてないアイドルや声優の中から、VTuber活動に適した人材が発掘される事もあるでしょうし、
逆に言うと、人気のあるアイドルや声優が挑戦しても、必ず成功するモノでも無いはずです。
そう考えれば、売れない若手がメイド・カフェやガールズ・バーでバイトをして、
腕を磨いたり、そちらの方面で頭角を現す事だってある以上、VTuberで成功する人も居るでしょう。
ただ、声優人気が高じる事で、声優のアイドル化が加速した事を考えると、
ある程度まで人気が高まると、キャラクター性は当然として、
結局はVTuberも、中の人の顔や声の勝負になってくるかも知れません。
ぶっちゃけ、お客様であるユーザーが「人間」である限り、
余程の拘りが強いマニアで無ければ、最後は2次元から3次元に欲求は寄っていくので、
そこを更に乗り越えるには、バーチャルとリアルの垣根が無くなるレベルの技術革新しかありません。

> 話がズレますが、結局ネットの数十年を総括すると、
> やっぱり実力主義という意味でほかの世界とおんなじになっちゃったわけですね、ネットも。
> 昔みたく、素人が突然パットでで何かできるような世界ではない。
> 仮にプロのいないようなマイナーな世界であっても、プロに等しいようなすごい人たちが大勢いますから。
> それでも、素人が自作ゲームをスマホアプリとして配信できたりするようになって、昔よりはましになったのかな?
> ついでですが、この話って現代資本主義に似ているなあとは思います。
> https://www3.nhk.or.jp/news/special/heisei/interview/interview_08.html

リンク先を開いたら、いきなりアップの顔写真が出てきて、
「小熊英二も老けたなぁ・・・」と、まず最初に驚いちゃいました(笑)。
著書だけ読んでると、著者の見た目の変化とか、あまり意識しませんからねえ。
調べてみたら、もう来年には還暦という事で、当然と言えば当然の年齢なのかな?
ちなみに、20年以上前に出版された この本↓は、私の愛読書の1つ。

「日本人の境界 沖縄・アイヌ・台湾・朝鮮 植民地支配から復帰運動まで」
https://www.amazon.co.jp/dp/4788506483/

あと、リンク先のインタビュー記事のような内容に興味があるなら、
一昨年に出版された、こちらの本↓は読み応えがあるかも?

「日本社会のしくみ 雇用・教育・福祉の歴史社会学」
https://www.amazon.co.jp/dp/4065154294/

って、ちょうど選挙期間中でもありますし、こうした話題にも関心があれば、
雑談的にも、少し触れてみても良かったんですけどね(笑)。

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