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[23933] Re:戦況の変化と停戦の行方(その2)返信 削除
2022/5/1 (日) 21:02:29 矢羽雅朝

ちょっと返答短めになってしまっているかもしれません。

▼ 徳翁導誉さん
> > > 現時点でも、そこそこ地域はロシア軍の占領下に入ってしまっていますし、
> > > どれだけウクライナ軍が善戦しているとは言え、ロシア軍を押し返すほどの力は無い以上、
> > > 一時的にせよ、仮に停戦が為ったとしても、当然ながらロシア軍は占領地域から兵など引きませんよ。
> > > そうなれば、停戦ラインは開戦前の東部2州を2分するラインから、現在の前線のラインとなってしまい、
> > > こんなモノ、ウクライナ側が飲めるはずもありません・・・・
> > > 逆にロシア軍の側からすれば、これだけ兵士の血を流して、今更東部2州の中間線には戻れません。

> > ウクライナの中立国化(EU・NATOへの将来にわたる非加入)と東部2州の独立承認・クリミアの正式割譲とかで、
> > 占領地域からの撤退と停戦はやはり難しいものですかねぇ。
> > いや、東部2州もクリミアも簡単に渡せるものではないのは分かるので、
> > ウクライナにもロシアにも高いハードルであるのは分かりますが。
> > 特にこの内容で講和してしまえばゼレンスキー大統領の人気は落ちるだろうことは想定できますしね。

> そもそも、ウクライナのNATO加盟に関して言えば、
> 10年掛けても実現性は乏しい話だったので、ロシア的にも大義名分くらいの意味合いしか無いはずで、
> 東部2州やクリミアに関しても、承認云々はさておき、既にロシアが実効支配をしていた訳ですから、
> この条件では、実質「開戦前の状態に戻る」程度の意味でしか無いんですよね。
> そうなると、ロシア側にせよ、ウクライナ側にせよ、既にこれだけの犠牲を出している以上、
> この内容で妥結してしまえば、全ての死者が「無駄死に」という事になります・・・・
> そうなっては、ゼレンスキーは勿論の事は、プーチンの方だって絶対に呑めないかと?
> と言いますか、この条件だとゼレンスキーよりも、却ってプーチンの方が立場が危うい気がします。
> まだウクライナは攻められた側ですけど、ロシアは攻め込んだ側なので。
>
> まあ、双方が死力を出し尽くした上で、それでも決着が付かずに痛み分けとなる展開なら、
> もう仕方無く、開戦前の状況に戻すという展開も考えられますが、
> ここに至るには、戦闘が何年も続き、両軍共に更なる多大なる死者を出さない限り、
> 引き分け・・・というか、実質的に両者敗北の内容では、戦争が終わる事など無いと思います。

2週間前の段階では早期の停戦もあるのではと期待を持っていたのですが、
最初の方の返信冒頭でも書いた通り、ここ最近のロシアの正式宣戦布告の話があったり、
これはすぐの講和は難しいのかなと。
泥沼化の方に向かって行ってしまっている気がしますね。

> > > ただ、現在の戦況を見ると、単に南部の守りが薄かった可能性もありますが、
> > > 結果的には現時点で、クリミア周辺の沿岸部の占領が最も進んでますし、
> > > ロシア軍の側も、東部2州の完全掌握より、クリミアとの地続き化を優先しているのが解り、
> > > それだけクリミア(セヴァストポリ)を最重視している様子が伝わります。

> > マウリポリはほぼ陥落のようですね。
> > 南部の方が順調に攻略されているということは、
> > ウクライナ軍はキエフを固めているということでしょうか。

> と言うよりも、さすがにウクライナ側も、ここまでの全面侵攻は想定外だったのでは?
> もちろん、ただ単純に、首都キエフはウクライナで最も大きな都市であり、
> 東部のハリコフも2番目に大きな都市なので、それだけ守りも固められていた面もあるでしょうし、
> その他にも、やはり最も危険性が高かったターゲットは、東部2州(ハリコフ含めて3州?)であり、
> 政治的に狙われかねないのも、首都であるキエフでしたから、その2箇所は事前に固められていたはず。
>
> そういう意味では、ドニエプル東岸よりキエフを攻める為、
> あっさりと落とされた、北部のチェルニヒウ州なんかも、
> ロシア軍が長駆してやって来るなど、恐らくウクライナ側としては想定外のルートだったはずで、
> 同じく、クリミアから、ここまでの大攻勢があるとは予想していなかったからこそ、
> 南部のヘルソン州とかも、早々に落とされたのだと思いますよ。
> 首都キエフの守りを固める為に、わざわざ北部や南部の国境沿いから兵を引き抜いたのだとしたら、
> 却ってロシア軍の侵攻スピードを速めて、本末転倒も良い所でしょうし、地方住民の危険性も増しますからね。
> 敵軍を自国深くまで招き入れ、補給線が伸びきった所で大打撃を与える、防御戦術の一環だとも思えませんので。

東部がほぼ露軍に掌握されましたし、
やはりこの後はキエフ再侵攻となるのでしょうか。
ロシアが宣戦布告を行い友好国への参戦も依頼するような報道がありましたが、
ロシアが友好国を参戦させてしまうとNATO側にも参戦の口実を与えてしまう気がするんですよねぇ…
そうなると本当に第三次世界大戦になってしまう気がしますが。

> 現段階では、クリミアの帰属問題を、15年掛けて話し合うという、ウクライナ側からの提案ですが、
> この対象が東部2州、更には今戦争の占領地帯にまで拡張された場合、
> これならプーチンも充分に満足できて、停戦合意に至れる内容になるんです。
> 取り敢えずであれ、何であれ、今の支配地域を確保できた上で、駐留の負担が減らせるのであれば、
> プーチンとしても、充分な成果が得られたとして、停戦して兵を引く事が出来ますし、
> ウクライナ側も、15年後には全て戻ってくるという建前で誤魔化せられれば、
> 戦争を終えたい本音の部分から、屈辱的な降伏に近い停戦も、受け入れられるかも知れないんですよね。
> そして何より、15年後なんて言ったら、プーチンもゼレンスキーも責任者の立場に居ないと!!
> (プーチンの任期は最長でも残り14年、ゼレンスキーの任期は最長でも残り7年なので)
> これって、重大な決定を行う上で、当事者の責任や保身を考慮に入れれば、非常に重要な要素です(笑)。
> 面倒事の解決を先送りし、しかも問題の固定化まで内包するとあっては、必ずしも国益に適うとは限りませんが、
> 戦争を終える為には、双方が合意を結ぶ以外に方法は無いので、現実的に保身や責任回避はとても重要だと。
>
> そういう意味では、感情的に行くと、戦争が終わってもロシアへの制裁は即解除とはならないでしょうし、
> ウクライナに対する賠償請求だってしたい所でしょうけど、しかし停戦を最優先するのであれば、
> 停戦されれば制裁も即解除するし、賠償も請求しない(国際社会で復興を担う)とした方が、
> プーチンだって、妥協しやすくなるという面はあるんですよね。
> 逆に言うと、停戦しても苦しい状況が続くのであれば、
> ロシアはこの戦争でより大きな利益を得るまで、止まれなくなってしまうので。

ロシアは結局止まらない選択をしたように見えますね。
逆にどこまでを目指すのか…
とりあえず首都キエフの攻略とゼレンスキー政権の崩壊でしょうか。
ルーブルの価値低下やデフォルトもとりあえず凌げたようですし、
やはり当初目標の達成をあくまでも目指す姿勢に見えますね。

> > ロシアへの経済制裁の影響は詳しくは分かりませんが、
> > 秋まで持つんですかねぇ…
> > メディアの情報を真実のなら経済制裁はそれなりのダメージがありそうに思えますが…

> もしかしたら、短期的なダメージは、日本も相当に大きいかも?
> ロシアは世界2位の産油国であり、小麦の生産量はウクライナと合わせて世界の3割ですからねえ。
> トランプ政権時の石油増産政策により、世界1位の産油国となったアメリカも、
> 今はバイデン政権なので、自然に負荷の掛かる増産は、民主党の支持層的にもハードルが高く、
> だからと言って、世界3位のサウジアラビアに増産を依頼するにしても、
> イエメン内戦で人道危機を起こしているサウジに対して、バイデン政権は冷たい対応を取ってきたので、
> 最後は了承するかも知れませんけど、紆余曲折はあるはずで、上手く進むとは限りません。
> また何より小麦の方は、今年のウクライナでの作付けは相当大変そうですし、
> 仮に収穫できても輸出も儘ならないでしょうから、食糧価格は燃料価格以上にヤバそう?

日本でもガソリンや小麦製品の価格上がってますよねぇ…
でも、戦争だから仕方ないという雰囲気なのかなぁ…

> > > ただ言えるのは、目前に迫ってるであろうマリウポリ陥落の後、
> > > クリミアとのランド・ブリッジ(陸上輸送路)を確保したロシア軍の部隊が、
> > > 続いて どちらに向かうかで、プーチンの考え方が見えそうだという事。
> > > それがキエフ方面に進むなら、未だ数ヶ月以内の短期決着に固執しているって事でしょうし、
> > > それがオデッサ方面に進むなら、中長期戦も覚悟してジックリと腰を据える感じでしょうし、
> > > それがハリコフ方面に進むなら、とにかく占領地を確保した上での停戦を望んでるのでしょうし、
> > > 相も変わらずに3正面作戦を続行するなら、ウクライナ側にも一筋の光明が見えてくるかも?

> > オデッサ方面に向かう可能性もあるのですかね…
> > 正直今からウクライナ全土の占領を目指すのは更なるコストがかかりますし、
> > ロシアもある程度のところで停戦に動くのではと思っているのですが…
> > 希望的観測なんでしょうかね。

> この文章を書いた頃とは、既に戦況が変化してますし、
> それに関しては、コチラで別途返信↓も行っている為、詳しい話はそちらに譲るとして、
> http://tokuou.s500.xrea.com/cgi/kjbn/kjbn.cgi?tree=c23885
> オデッサ方面への侵攻に関して言うと、これは必ずしもウクライナ全土の占領を目指す訳ではありません。
> 簡単に言うと、2014年に示されたノヴォロシア連邦案においても、
> キエフなど北部は含まれていなかったものの、オデッサなど南部は含まれていました。
> なので、西部や北部には手を出さずとも、南部は押さえに行く可能性は充分にあったと。
>
> その理由としては、まず第1に、オデッサを始めとした南部は、ロシア系住民の割合が高いからであり、
> 実際、2014年の革命後には、ハリコフを含んだ東部3州だけでなく、オデッサでも衝突が起きてました。
> そして第2に、南部は黒海に面した沿岸部であり、海軍力で圧倒的に勝るロシア軍の方が有利な上、
> 沿岸部を完全に掌握してしまえば、残されたウクライナ領は完全に海上輸送路を絶たれてしまう事。
> 輸入も輸出も陸路のみとなっては、仮に一時停戦が成っても、経済や市民生活は儘なりません。
> 続いて第3に、オデッサ周辺までロシア軍が支配下に収められれば、
> ウクライナの隣国モルドバで、親ロシア派が支配する沿ドニエストル地域とも、地続きで結ばれます。
> 以上3つの理由からも、オデッサ方面を押さえる事で得られる実益が、ロシア側にも大きいって事ですね。
>
> では現実的に、ロシア軍がオデッサ方面へ進む確率が どれくらいあるかとなると、
> 現状では・・・ほぼ無くなったと考えて良いかと?
> オデッサを落とすというのは、東部から南部に至るノヴォロシアの範囲を押さえると共に、
> 海上輸送路を絶って首都キエフの陥落に繋げるという、両面作戦を続けるなら最適解だとは思われます。
> ですが既にロシア軍は、その二兎を追う余力に欠いていて、既に東部方面への戦力集中に転換し始めており、
> その両面を睨んだ1手というのは、あまり意味のある作戦では無くなってしまいました。
> なので、もしも現段階でオデッサを狙う事となれば、それは恐らく東部2州とクリミア回廊を確実に押さえ、
> 更にはハリコフ州を陥落させた上でないと、なかなかそちらまで手が回らないと思いますし、
> 仮にドニエプル西岸まで手を伸ばしても、今度は防衛が負担となり、今のロシア軍にそれだけの余力は無さそう。
> そして何より、先日、ロシア側は大型揚陸艦を撃沈されてしまいましたから、
> 物理的に海上輸送が大変となっただけでなく、海上での絶対優位という自信も傷付けられたかと。
>
> こうなっては、まずは「東部2州&クリミア回廊」の確保がマストであり、
> 次に、可能であればハリコフ陥落に注力して、オデッサ転戦があるとすれば その後かな?
> とは言え、もしもロシア軍が再攻勢を仕掛けるとすれば、むしろオデッサよりも、
> 政治決着を目指す上でも、陥落までは無理かも知れませんが、
> プレッシャーを掛ける意味でも、首都キエフを狙う可能性の方が高そうな気がします。
> そちらの方が、支配下に置く南東部へのウクライナ軍の注力を、逸らす効果も期待できますし、
> それに何より、これだけ輸送に苦難していると、いくら海上輸送があるとは言え、
> 戦線が伸びきるのは、とても良い方法とは思えませんからね。
> とは言え、先日発表されたロシア軍の今年の徴兵計画を見る限り、大規模な再攻勢の可能性は低そう。
> 人数的には例年とあまり大差なく、しかも任期満了の徴集兵を本当に帰還させるとなれば、
> いきなり予備役を再招集して奇襲とか現実的には無理ですし、兵隊の頭数で作戦の幅は決まってきますので。

5月9日を機にキエフ方面への再侵攻といったところでしょうか。
ただ、 ここで仕掛けるとウクライナとしても待ってました。
となるでしょうし。日にちはずらすかな。
> > まぁ、外に出ての台風中継なんかは本当に危ないと思いますが。
> > あれもやる意味あるのかなぁと思っちゃいますよね。

> いや、あれはあれで結構効果があると思いますよ!!(笑)
> まあ単純に、ああした中継を行うと、視聴率が稼げるというのが大きいでしょうけど、
> それって要するに、「凄い凄いって、実際どれくらい凄いの?」という関心が、
> 多くの視聴者の本音として、やはりあるからだと思うんですよね。
> ですから、もしもテレビ局が中継を行わなければ、
> 「自分の目で確認しよう」と、実際に外へ出てしまう人が、今の数倍に膨らむはずで、
> そうなれば、被害は更に増してしまいますし、消防だって無駄な仕事が増えてしまいます。
> そういう意味では、あのように「ショー」として見せる事で、軽率な行動をかなり抑えてる面があると。

そうなんですか…
正直窓から見るとか、やるとしても玄関くらいまで出るくらいのものかと思いますが…
> って、そうは言っても、外に出て確認したがる人は、絶対に一定数は居ますし、
> 実の所、私自身も思いっ切り、そういったタイプなんですよね(苦笑)。
> さすがに、身に危険が及ぶ行為や、誰かに迷惑が掛かりそうな所まではやりませんけど、
> でも実際、自分の目で確かめたいという衝動が、なかなか抑えられない人間なので・・・・

そうなんですか…
正直窓から見るとか、やるとしても玄関くらいまで出るくらいのものかと思いますが…
> > > ただ、ここへ来てゼレンスキーが、停戦交渉における「国民投票」という単語を出してきた事で、
> > > 全く自覚のないまま、国民を危険に晒している訳では無さそうな事が解ったと同時に、
> > > 当然ながら、自ら甘んじて汚名を被る覚悟で、和平を導く気も無い事が解りました。

> > まぁ、上でも書いた通り下手なところでの妥協は後世の歴史学者に評価されることはあっても、
> > 現時点では支持率の低下を招くでしょうしねぇ。
> > もしかするとゼレンスキーとプーチンは人の命を使ったチキンレースをしているのかもしれませんね。
> > どのくらいまで自分陣営の死者に耐えられるか先に降りた方が政権を失うというような。

> まあでも実際は、銀英伝の世界観とは違って、「後世の歴史家の評価」なんてモノを、
> そこまで気にする為政者など ほぼ皆無でしょうけど、それはさておき、
> 戦争って、始まる際には、誰かの明確な意図もなく、何となく始まってしまう場合が多々ありますが、
> 終わる際には、誰かが明確な意図を持って動かないと、絶対に終わりませんからねえ!!
> で、全体の国益を考えれば、早期に終戦した方が望ましい事は、誰の目にも明らかであっても、
> 個人の保身で考えると、自らが その決断を行う事で、大きな損害を被るのも明確だとなると、
> やはり誰も泥を被りたがらず、ズルズルと戦争が長引くなんて事は、非常に多いですし、
> また、交渉すべき相手まで潰してしまえば、勝っている側が終わらせたくても、なかなか終わらない・・・・
> そういう意味では、使い古された言葉ですけど、「戦争は始めるよりも、終わらせる方が格段に難しい」と。

最近の報道ではウクライナ側はロシア側が何度も条件を変えてきて交渉が進んでいない、
みないな話がありましたが…
条件を変えてくるのがロシア側ということはロシア側としては現時点では停戦したくないのかなと見えますね。
> そして、単純に「戦争を終わらせる」と言っても、その終わらせ方には何パターンかあって、
> 勝っている側からすれば、目的の成果を完全に得ての勝利か? 部分的な成果で妥協する勝利か?
> 負けている側からすれば、相手の要求を全て呑む完全な敗北か? こちらの主張も通す有条件下での敗北か?
> そして、どちらの勝敗内容を選ぶかに関しては、「成果と損害」のバランスによって決まる事となります。
> 要するに、成果を得る事を最重視して損害は顧みないか?
> 許容範囲内の損害で最大限の成果を目指すか?
> はたまた、その両方の どこか中間地点か?
> 「戦争とは外交の一手段」だと考えれば、戦闘に勝つだけでは不十分であって、
> その戦闘の結果、いかなる成果を確定させるかが、戦争の最終目標だとも言えます。
>
> また、そういう意味では、今回のウクライナ戦争で考えた場合、
> まずは、ロシア側のプーチンの立場で考えると、完全勝利とはウクライナの親ロシア化であり、
> その為の作戦として、電撃的に首都キエフを陥落させ、傀儡政権を樹立する事にあったのでしょうが、
> このシナリオ自体は既に崩れており、今後挽回する可能性も、現状ではかなり低いと思われます。
> そうなると、次なる「妥協的な成果」としては、最低限は東部2州の完全掌握、続いてハリコフ州の占領、
> 更にはクリミア地続き化、そしてノヴォロシア範囲の制圧という優先順位になってくるかと思われますけど、
> 現在の戦況を受け、ハリコフ占領とクリミア地続き化の順番が逆転した感じですかね?
> (以前、ドンバス地方を「ズデーテン」に例えましたが、クリミア地続き化は「ポーランド回廊」に当たるかな)
> あとは、我慢できる損害の範囲内で、どれだけ支配下地域を確保できるか・・・というバランスの問題かと。
> それこそ、これだけの損害を出しながら、東部2州しか押さえられなかったとなれば、
> どれほど勝利を喧伝しても、実際には敗北で、プーチンは権力から転落する可能性が高くなる気がします。
>
> 一方、ウクライナ側のゼレンスキーの立場で考えると、
> 完全勝利はウクライナ全土からのロシア軍撤退でしょうけど、正直それは実現困難でしょうし、
> 妥協的勝利として、開戦前の状態まで戻すというのも、まず無理な話なので、
> 本音を言えば、何が何でも開戦を避けるというのが、恐らくベストな選択だったと思いますけど、
> 既に戦争が始まった以上、あとは負けるにしても、どれだけ有利な条件を呑ませられるかの戦いですよね。
> で、その為にはどうするべきか?というと、可能な限りロシア軍の損害を増やす事が一番なのですが、
> 徹底抗戦をするほど、民間人も含めた損害は非常に膨れ上がっていきますから、
> そうした損害を恐れずロシア軍を叩くか? 可能な限り損害は抑えるか? バランスの良い中間地点を模索するか?
> 現状だと、ゼレンスキー的には3番目の方針で物事を進めているかとは思われますが、
> もしもロシア側が非情な作戦行動に移った場合、3番目の選択肢は難しくなるので、
> 1番か2番かとなると、これまでの流れから1番目の方を選びそう・・・・
> 実際、第2次大戦におけるフィンランドは、ソ連軍の侵攻に対して徹底抗戦を選びましたが、
> 兵士10万人(全人口の3%)が戦死し、国土の1割を割譲して、
> 戦後は属国的な宥和政策に徹しながらも、それでも何とか、国家の独立は維持しましたからねえ。
>
> そういう意味では、「人の命を使ったチキンレース」というのは、まさしくその通りだと思いますよ!!
> ただ、ここまでの損害状況を受けて、先にプーチンの方が完全勝利から妥協的勝利に移った感じがしますし、
> それによってゼレンスキーの方も、民間人を犠牲にしてでもロシア兵を殺す作戦の決断は避けられたかも?
> こうした戦い方となると、戦争から紛争へと徐々に移行していき、早期の決着は難しくなる反面、
> 戦争の危機レベルとしては落ちて、核使用の可能性もグッと下がった気はします。
> そうなれば戦いは長期化していき、死者数は今後もジワジワ増え続けていくでしょうけど、
> それでも、山中ではなく街中に潜み、草陰ではなく人影に紛れて戦う市街戦は、
> 戦場の凄惨さを今以上に数段悪化させますから、悲しいですけど、そこと比べればマシとも言えます。
> とは言え、今後は戦場が限定化される方向へと、確実に進んでいくとは限らず、
> プーチンさえ決死の決断を下せば、もう1度くらいは、再攻勢に打って出られる国力がロシア側にあると思うので、
> 逆に言うとゼレンスキーとしては、そうした決断を下させない方向に、事態を持っていく必要があるかも?

もう一度ロシアの攻勢があるのはほぼ確定的かと思います。
ただ、ウクライナへの支援も西側の国から入っていっているとの報道もありますし、
最初の侵攻よりも激しいものになるでしょうし、
そうなれば当然双方の被害も大きくなるでしょうね。
結局現時点ではプーチン氏もゼレンスキー氏も止まれなかったという感じでしょうか。

> ちなみに、こうした「時の政権」には都合の良い妥結も、長い目で見れば「国益」を損なう例としては、
> 日本で身近な所だと、安倍政権とパク・クネ政権の間で結ばれた、
> 慰安婦問題に関する日韓合意が、まさにそんな感じだったかな?
> もしかしたら、当事者間だと本気で、「これで完全決着」と甘く考えてたかも知れませんが、
> あの内容では、パク・クネ政権の間は、日韓関係のゴタゴタが沈静化できるにしても、
> 韓国側の左派的には納得できる内容ではなく、そこまで見通した対策を日本側も取らなかった為、
> そのうち韓国で政権交代が起これば、ひっくり返される可能性が高く思えたので、
> 日韓関係の改善という中長期的な視点から見ると、「却ってマイナスだよな」と当時から見てました。
> せめて、岸田外務大臣ではなく、安部総理本人が渡韓して大統領と握手し、
> 記者会見における岸田発言と同内容の話をしていれば、まだ韓国の中間派を取り込めたのに・・・・
> 正直、「最終的かつ不可逆的に」の一文なんて、時限爆弾ワードにしか思えませんでしたからね(苦笑)。
>
> まあ、強いて安倍政権側を擁護する点があるとすれば、
> まさかパク・クネ政権が任期途中で崩壊するとは、誰にも予想できなかった所かな?
> あんな形の終焉でなければ、仮に左派への政権交代が起こったとしても、
> これが再問題化がされるのは、恐らく政権も任期の後半に入ってからだったでしょうし、
> 早くても5年くらい先の話だと考えれば、安倍政権的にも別に構わなかった可能性はあります。
> それどころか、自らが下りた後に再問題化した方が、面倒も避けられる上に、影響力が残せますからねえ。
> 果たして、そこまで考えての意図的合意だったのか?
> はたまた、本当にあれで最終決着できると見ていたのか?
> ただ言えるのは、私は別に利害関係者では無いので、こうして客観的に観察出来てましたけど、
> 当事者であるほど感情も絡みますし、自らの利害関係もありますから、
> 当人的には「正しい決断」だと信じていても、そもそも最初からメガネが曇っていた可能性は充分ありそう。

まぁ、あの合意はむしろ日韓の仲を引き裂く方向に作用した点はあるでしょうね。
日本側とすれば約束を破られた印象しか残らないでしょうし。
むしろパク・クネ政権はどうしてあの内容に合意したのでしょうか…
いかは別なので。

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