[▲前のスレッド]

[23850] ウクライナ情勢について返信 削除
2022/3/7 (月) 18:33:32 矢羽雅朝

聖職者さんのスレッドに書き込もうかと思っていたのですが、
聖職者さん自身がスレッドの終わりと言われているので、
一応別スレッドにさせてもらいました。

日本ではロシアが悪いという報道一色ですけど、
それは置いておいてロシアはどういう思惑で開戦したのかなぁと思いまして…
管理人さんも言われていましたが東部の独立もしくは事実上のロシアへの編入なら、
目的としては分かりやすく実現性も高いと思うのですが、
ウクラナイナ全土に侵攻してしまった今となっては着地点が見えないなと。

ロシアの理想としてはキエフへの進軍があった時点キエフを占領できずともゼレンスキー大統領が亡命するという読みだったのかなと。
そこに何らかの自信(根拠)があったのかもしれないなと思うのですよねぇ。
そうなればヤヌコビッチというカードも使えますし。
2014年から続く違法状態を是正したという一応の理屈も使えたのかなぁと。
ただ、そのシナリオどうりにいかずに出口が見えないなぁと。
プランBすらなしでこの戦争に突っ走ったのかと。

ロシアが求めている武装解除は正直条件としては無理筋だと思うんですよねぇ…
そこまでいくのは講和ではなく降伏でしょうし。
現実的にはクリミア半島と東部2州の独立承認とゼレンスキー氏の国外退去・ロシア軍の駐留許可くらいまでかなぁと。
一方でウクライナも継戦能力があるうちに講和をしないと条件をどんどん選べなくなっていくのかなと。
ただ、現状ではロシアの要求が流石に高すぎるのかなと思うんですよね。
自国の士気が低ければ受け入れざるを得ないでしょうけど、
報道通り国内で反露感情が高まっているのなら特に。
現時点では着地点が見えない。
特にロシアの考えが読めないですよね。
欧米各国の制裁は致命的にはならなくてもノーダメージではないでしょうし。
長引けばマイナス面ばかり見えるのではないかと思います。

まとまりもなくつらつらと書いてしまいましたが、
何だかアメリカのアフガン侵攻とかと違い着地点が見えないので、
どうなのかなと思ったもので。


[23851] すみませんでした。返信 削除
2022/3/7 (月) 20:35:38 聖職者

▼ 矢羽雅朝さん
> 聖職者さんのスレッドに書き込もうかと思っていたのですが、
> 聖職者さん自身がスレッドの終わりと言われているので、
> 一応別スレッドにさせてもらいました。


それは本当にご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。


[23852] Re:すみませんでした。返信 削除
2022/3/7 (月) 21:05:32 矢羽雅朝

▼ 聖職者さん
> ▼ 矢羽雅朝さん
> > 聖職者さんのスレッドに書き込もうかと思っていたのですが、
> > 聖職者さん自身がスレッドの終わりと言われているので、
> > 一応別スレッドにさせてもらいました。

>
> それは本当にご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。

いえ…責める意味ではなかったので…
単純にスレ主の意向に反するのは良くないかなと思っただけですので。
こちらこそ申し訳ないです。


[23859] Re2:すみませんでした。返信 削除
2022/3/8 (火) 22:18:21 徳翁導誉

> > > 聖職者さんのスレッドに書き込もうかと思っていたのですが、
> > > 聖職者さん自身がスレッドの終わりと言われているので、
> > > 一応別スレッドにさせてもらいました。

> > それは本当にご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。

> いえ…責める意味ではなかったので…
> 単純にスレ主の意向に反するのは良くないかなと思っただけですので。
> こちらこそ申し訳ないです。

う〜ん、今後どうしましょ?

私が話を脱線させ、元々の本題から外れた話題に飛び火するのは、
いつもの事と言えば、いつもの事ではあるので、
私自身はあまり気にしてませんでしたね(笑)。

また、矢羽雅朝さんとも長いですが、聖職者さんとも長い関係であり、
聖職者さんの「これで終わり」という発言の主旨は、
「なかなか上手い返信が書けません」という意図だと理解していて、
聖職者さんとだけ、その話題を避ければ良いかと考えてました。
それに、終わりと言いつつも、意外と聖職者さんは話を続けがちなタイプですし(笑)、
矢羽雅朝さんへの返信も、「とにかく謝っておこう」という、
聖職者さんの癖のようなモノなので、あまり気にされなくても大丈夫ですよ。
・・・と、私が勝手に代弁しちゃうのも、何だか違うかも知れませんけど(苦笑)。


[23860] Re:ウクライナ情勢について返信 削除
2022/3/8 (火) 22:18:41 徳翁導誉

> ウクラナイナ全土に侵攻してしまった今となっては着地点が見えないなと。
恐らく当初は、ロシア版の「対支一撃論」だったのかな?と、個人的には見てますね。
ウクライナなんて、ロシア軍が1発強烈に喰らわせれば、すぐに折れるって感じで。
まあ実際、8年前のクリミアでは、驚くほどアッサリと事が進んだ為、
その成功体験に引きずられて、ウクライナ全土でも上手く行くと、安易に考えてしまったと。
それこそ戦前の日本も、満洲事変が上手く行きすぎた結果、判断を誤ったとも言えますし。

とは言え、プーチンにとっての理想的な展開はさておき、
軍人たちはリアリストなはずなので、そのプランAで上手く行くなら良し。
そうならなければ、首都キエフを包囲して兵糧攻めにしつつ、
その間に、ドニエプル東岸や黒海沿岸を着実に制圧していくのがプランB。
(ここまでは、ウクライナに傀儡政権を樹立するのが最終目標)

キエフも白旗を上げず、東部や沿岸部もなかなか落ちないようならば、
民間人の犠牲は覚悟で空爆を行い、地上軍で一気に制圧を目指すのがプランC。
ロシア軍的には避けたいシナリオだが、泥沼の市街戦へと突入するなら、
引くに引けない状況なので、自軍の消耗覚悟で、希望なき戦いを続けるのがプランD。
(ここまでは、ウクライナを分割して、支配地域だけ独立させるのが最終目標)

そして最悪、もしもNATO軍が参戦し、ロシア国境へと追われる展開となれば、
核を用いてでも、NATO軍の追撃を食い止めつつ、撤退するのがプランE。
(こうなると、ロシア国内への反転攻勢を許さないのが最終目標)

軍事素人の考えですが、大体こんな感じなんじゃないですかねえ?

> ロシアの理想としてはキエフへの進軍があった時点キエフを占領できずとも
> ゼレンスキー大統領が亡命するという読みだったのかなと。
> そこに何らかの自信(根拠)があったのかもしれないなと思うのですよねぇ。

そもそも開戦以前の段階では、言っちゃ悪いですけどゼレンスキーって、
「役者上がりで政治素人の、低支持率な大統領」という感じでしたから、
ロシア軍としても、そこまでは重要視してなかった気がしますし、
ここまで大舞台を演じ、徹底抗戦するとは、ちょっと予想してなかったと思います。

とりあえず、大統領を押さえれば、休戦交渉や占領統治で何かと便利ですし、
ゼレンスキー個人というよりも、ウクライナ大統領という肩書きを、
まずは「生け捕りたい」という構想は、当初の段階ではあったのでは?
あと、イエメン戦争でもそうでしたが、いかに無力であっても、
現職の大統領を獲り逃すと、国際政治的には後々厄介な事になりかねない為、
生かして逃すくらいなら、殺してしまった方が良いという考えだったかと。

なので、大統領が早々に亡命して、ウクライナ軍の士気が落ちるのであれば、
ロシア軍の電撃戦も順調に進むでしょうし、それはそれで良しとしても、
徹底抗戦を選び、英雄化してしまった今となっては、逃すべきじゃないと考えてるはずです。
とは言え、既にゼレンスキーの身辺警護は、英国陸軍の特殊空挺部隊が担ってるなんて話を聞くと、
ロシア軍が首都キエフを包囲したとしても、なかなか確保するのは難しいかも?と思っちゃいます。
逃がさぬ為には、「キエフから飛び立つヘリは、全て打ち落とせ!」って方針で行くんですかねえ?

> そうなればヤヌコビッチというカードも使えますし。
ヤヌコービッチ・カードかぁ・・・・
ウクライナの元大統領である事を考えれば、格的には充分かも知れませんけど、
見方によっては、国を追われて既に8年も経つ「過去の人」扱いでしょうから、
今更、傀儡として連れ戻された所で、あまりにも傀儡イメージが あからさまというか、
ウクライナ国民からしても、「コイツかよ」って感じに映る気も?

もちろん、だからこそ、ロシア的には「御しやすい」と思い、
また、ウクライナの国民感情など、大して考慮しないのであれば、それもアリですかね。
その一方で、現在の政界の中にだって、親ロシア派の大物議員は恐らく居るでしょうし、
現地の協力政党があった方が、ロシアとしても間接統治がスムーズなはずで、
ウクライナ国民の怒りや恨みの矛先も、そっちの方が分散できるだろうと思うと、
同じ傀儡にするにしても、そちらの方が無難かな?という気はします。


> ロシアが求めている武装解除は正直条件としては無理筋だと思うんですよねぇ…
> そこまでいくのは講和ではなく降伏でしょうし。

冷戦中、政治体制としては自由民主主義を維持しながらも、
外交的にはソ連に従ったフィンランドは、「フィンランド化」などと揶揄されましたが、
皮肉な言い方ですけど、米軍占領を受け入れた「日本化」という方法も、今回はアリでは?
逆に言うと、「それは普通じゃ呑まないよ」という条件を、日本は未だに呑まされていると(苦笑)。

> 現実的にはクリミア半島と東部2州の独立承認と
> ゼレンスキー氏の国外退去・ロシア軍の駐留許可くらいまでかなぁと。
> 一方でウクライナも継戦能力があるうちに講和をしないと条件をどんどん選べなくなっていくのかなと。

正直言って、ここまで来ると、講和じゃなくって「降伏」しか難しいでしょうし、
そもそもゼレンスキー大統領の方が、ロシアとの落とし所など一切考えて無さそうに映るので、
キエフ陥落後に、ウクライナ臨時政府との講和交渉ならまだしも、
現状では講和妥結というシナリオ自体、現実味が乏しい気がしますね、個人的には。

> ただ、現状ではロシアの要求が流石に高すぎるのかなと思うんですよね。
外交交渉も、商売交渉も、そうですが、特に海外の感覚では、
最初は思いっ切り、高値で吹っ掛けるのが、常套手段みたいなモノですからねえ。
もしもウクライナ側が、本気で交渉妥結を目指すスタンスで挑んできて、
それがロシア的にも受け入れられるラインまで、条件が保たれるのであれば、
大幅値引きをするケースだって、普通に有り得ると思いますよ。
ロシア側にしたって、これ程の大軍勢を国外に張り付かせて戦争を継続するなど、
恐ろしいほどの負担になってるのは明らかなので。

逆に言うと、長引けば長引くほど、ロシア側の負担も増すので、
交渉が有利に運ぶかというと、そんな簡単な話でもなく、
負けている状況ならまだしも、勝っている状況であれば、
膨らんだ負担分を回収すべく、要求は更に高まるのが普通ですからねえ。
しかも戦争となれば、兵士たちの血まで流れるので、掛け金は尚更上がると・・・・

> 現時点では着地点が見えない。
> 特にロシアの考えが読めないですよね。

「現時点の状況では」という但し書き付きですけども、
個人的には、上記のプランBとプランCの間くらいに、着地するのかなぁ?と。
もしかしたら、ロシア国内の方で、プーチン政権が瓦解する可能性もあるでしょうが、
早くても1年半は先(来年末に大統領選が告示するので)な気がしますし、
そこまで、キエフ・ハリコフ・オデッサなどが陥落せずに、抗戦を続けているかとなると、
それは、なかなか厳しいとは思うんですよねえ・・・・

となると、あとはウクライナ西部の占領まで目指すか?ですけど、
西部はウクライナ語しか話せない国民が多く、最も反ロシア色が強い地域ですし、
スムーズに傀儡政権を立てられた展開ならまだしも、既にその段階は過ぎたと思うので、
ロシア側としても、無駄に抱え込むよりは、ここらで停戦ラインという名の国境線を引き、
実質、ウクライナを東西に分割しちゃうんじゃないですかねえ?
(ちなみに、リヴィウを首都とする西ウクライナ国家は、1918〜19年の1年間のみ実在)
それこそロシア的にも、占領地域で敵対的な市民を抱えるくらいなら、
孫子の兵法で言う所の「囲師必闕」みたいな感じで、
彼らが逃げ込める国家を敢えて作っておくのも、1つの手かも知れません。

また、そこまで考えるなら、英雄ゼレンスキーは意図的に西部へ逃れさせるのも一案かも?
一旦平時に戻ってしまえば、戦時の英雄も、素人政治家に逆戻りでしょうし、
ユダヤ系のロシア語話者であり、ウクライナ語が苦手な彼は、元々西部では人気が低く、
かと言って、英雄は簡単に引きずり降ろせない為、却ってトラブルの種になりそうなので。

> 欧米各国の制裁は致命的にはならなくてもノーダメージではないでしょうし。
> 長引けばマイナス面ばかり見えるのではないかと思います。

そうですね。
この戦争が、どういう展開に転んだとしても、
ロシア側にとって、プラスに転じる事は無いと、私も思うんです。
では、なぜ開戦に至ったのか?という問いになると、
「マイナスを可能な限り小さくする為」というのが、恐らくはロシア側の答えなのでしょう。
ロシア的に・・・というか、プーチン的にというのが、正しいのかも知れませんが、
ともかく、やるよりも、やらない方が、リスクが大きいと見えたって事なんでしょうね。

もう少し具体的に言えば、プーチン大統領の政権というのは、
新興財閥の友人たちと、安全保障の同志たちが、両翼となって支えられていて、
戦争をすれば経済上のリスクを負い、戦争しなければ軍事上のリスクを負うとなった時、
KBG出身であるプーチンは苦悩の末、友人たちよりも、同志たちを選択したという事かと?
まあこれは、経済優先が当然と考える、西側諸国の市民には解り難い感覚ですし、
逆に言うと、これまで西側諸国の指導者たちは、安易に軍事的な圧力を掛け過ぎてたんですよ。

また、これまでの状況を、解りやすく学園ドラマに例えるとすれば、
「どうせ、やり返せないだろう」と高を括って、やりたい放題だった学園長の息子(アメリカ)に、
粗暴な番長(ロシア)も遂にキレて、校内で暴れ出したから、皆あたふたしてるけど、
退学カードがあるから、番長も学園長の息子には手を出せない。
とは言え、学園長の息子なんて権力があっても、
番長と向き合ってしまえば、殴られるリスクは避けられない・・・みたいな感じですかね?(笑)

> 何だかアメリカのアフガン侵攻とかと違い着地点が見えないので、
> どうなのかなと思ったもので。

アフガンは・・・あれって、着地点があったと言って良いんですかねえ?(笑)
ソ連軍は10年間、アメリカ軍は20年間、アフガンに駐屯したというだけで、
いろいろ政治的にも行いましたけど、結局はそれだけというか、
それなら今回も、「ロシア軍のウクライナ占領も何年続くのかな?」って話では。


[23863] Re2:ウクライナ情勢について返信 削除
2022/3/13 (日) 22:30:51 矢羽雅朝

このニュースに関するニュースへのヤフコメなんかを見ていると、
今こそロシア国民が立ち上がるべきだみたいなコメントが散見されるのですが、
個人的には凄く違和感があるのですよねぇ。
一部報道では開戦後むしろプーチン氏の支持率は上がっているとのことですし。
反戦デモも1万人レベルですよねぇ…
日本でも一時期あった反安倍政権のデモでももっと多い人数でしたし…
何だか物事を自分たちの考えたい方に取っているような気がするのですよねぇ。


▼ 徳翁導誉さん
> > ウクラナイナ全土に侵攻してしまった今となっては着地点が見えないなと。
> 恐らく当初は、ロシア版の「対支一撃論」だったのかな?と、個人的には見てますね。
> ウクライナなんて、ロシア軍が1発強烈に喰らわせれば、すぐに折れるって感じで。
> まあ実際、8年前のクリミアでは、驚くほどアッサリと事が進んだ為、
> その成功体験に引きずられて、ウクライナ全土でも上手く行くと、安易に考えてしまったと。
> それこそ戦前の日本も、満洲事変が上手く行きすぎた結果、判断を誤ったとも言えますし。

私もこれについては同意ですね。
一撃を加えれば東部は諦めるだろうと思っていたと思います。
 
> とは言え、プーチンにとっての理想的な展開はさておき、
> 軍人たちはリアリストなはずなので、そのプランAで上手く行くなら良し。
> そうならなければ、首都キエフを包囲して兵糧攻めにしつつ、
> その間に、ドニエプル東岸や黒海沿岸を着実に制圧していくのがプランB。
> (ここまでは、ウクライナに傀儡政権を樹立するのが最終目標)
>
> キエフも白旗を上げず、東部や沿岸部もなかなか落ちないようならば、
> 民間人の犠牲は覚悟で空爆を行い、地上軍で一気に制圧を目指すのがプランC。
> ロシア軍的には避けたいシナリオだが、泥沼の市街戦へと突入するなら、
> 引くに引けない状況なので、自軍の消耗覚悟で、希望なき戦いを続けるのがプランD。
> (ここまでは、ウクライナを分割して、支配地域だけ独立させるのが最終目標)

プランDまで考えているものなんですかね。
ここまでの動きを見るとウクライナ軍の抵抗はロシアとしても予想外だったのでは?
と思うのですが…
まぁ、でも西側の国からの支援は当然想定しているでしょうし、
一撃で落とせなければ支援が入るところまでは想定するべきか…
ただ、長期化は負担も多いでしょうし、引きどころは想定していないものですかねぇ…
> そして最悪、もしもNATO軍が参戦し、ロシア国境へと追われる展開となれば、
> 核を用いてでも、NATO軍の追撃を食い止めつつ、撤退するのがプランE。
> (こうなると、ロシア国内への反転攻勢を許さないのが最終目標)

う〜ん…ここまで考えていると恐ろしいですね。
核を用いてしまうと一時的に攻撃は凌げてもその後を考えると…
NATO軍に対して使用となるとそれこそ各国本土にも核攻撃をするくらいの覚悟は必要な気が…
一度使ってしまうといつ使うか分からないと各国には当然思われるでしょうし。
>
> > ロシアの理想としてはキエフへの進軍があった時点キエフを占領できずとも
> > ゼレンスキー大統領が亡命するという読みだったのかなと。
> > そこに何らかの自信(根拠)があったのかもしれないなと思うのですよねぇ。

> そもそも開戦以前の段階では、言っちゃ悪いですけどゼレンスキーって、
> 「役者上がりで政治素人の、低支持率な大統領」という感じでしたから、
> ロシア軍としても、そこまでは重要視してなかった気がしますし、
> ここまで大舞台を演じ、徹底抗戦するとは、ちょっと予想してなかったと思います。
> とりあえず、大統領を押さえれば、休戦交渉や占領統治で何かと便利ですし、
> ゼレンスキー個人というよりも、ウクライナ大統領という肩書きを、
> まずは「生け捕りたい」という構想は、当初の段階ではあったのでは?
> あと、イエメン戦争でもそうでしたが、いかに無力であっても、
> 現職の大統領を獲り逃すと、国際政治的には後々厄介な事になりかねない為、
> 生かして逃すくらいなら、殺してしまった方が良いという考えだったかと。

支持率低かったのですか…
そこの情報は知らなかったですね。
ここ最近の持ち上げる報道しか知りませんでした。
> なので、大統領が早々に亡命して、ウクライナ軍の士気が落ちるのであれば、
> ロシア軍の電撃戦も順調に進むでしょうし、それはそれで良しとしても、
> 徹底抗戦を選び、英雄化してしまった今となっては、逃すべきじゃないと考えてるはずです。
> とは言え、既にゼレンスキーの身辺警護は、英国陸軍の特殊空挺部隊が担ってるなんて話を聞くと、
> ロシア軍が首都キエフを包囲したとしても、なかなか確保するのは難しいかも?と思っちゃいます。
> 逃がさぬ為には、「キエフから飛び立つヘリは、全て打ち落とせ!」って方針で行くんですかねえ?

う〜ん…仮にキエフが陥落してゼレンスキー氏が死亡したとしても、
逆に神格化されちゃいそうな気もするんですよねぇ…
プロパガンダの一種だとは思いますが、長期化してウクライナにも厭戦気分が蔓延ってきてからならともかく、
現状では逆に士気が上がる気がします。
彼自身が指揮官というわけではないでしょうから、軍事的には大きな損失ではないでしょうし。
何かこういう書き方をするのは良い気分ではないですが。
> > そうなればヤヌコビッチというカードも使えますし。
> ヤヌコービッチ・カードかぁ・・・・
> ウクライナの元大統領である事を考えれば、格的には充分かも知れませんけど、
> 見方によっては、国を追われて既に8年も経つ「過去の人」扱いでしょうから、
> 今更、傀儡として連れ戻された所で、あまりにも傀儡イメージが あからさまというか、
> ウクライナ国民からしても、「コイツかよ」って感じに映る気も?
>
> もちろん、だからこそ、ロシア的には「御しやすい」と思い、
> また、ウクライナの国民感情など、大して考慮しないのであれば、それもアリですかね。
> その一方で、現在の政界の中にだって、親ロシア派の大物議員は恐らく居るでしょうし、
> 現地の協力政党があった方が、ロシアとしても間接統治がスムーズなはずで、
> ウクライナ国民の怒りや恨みの矛先も、そっちの方が分散できるだろうと思うと、
> 同じ傀儡にするにしても、そちらの方が無難かな?という気はします。

ただ、彼自身が選挙で負けて亡命したわけではなくクーデター的に追放されているからこそ、
返り咲くことに根拠がある気がするのですよね。
国民から支持されなかったわけではなく違法な手続きで政権を下ろされたんだと。
ただ、この戦争が始まってから彼に関する報道がなされてませんし、
彼自身がロシアの行動をどう思っているのかなというのはきになるところではありますが。
 
> > 現実的にはクリミア半島と東部2州の独立承認と
> > ゼレンスキー氏の国外退去・ロシア軍の駐留許可くらいまでかなぁと。
> > 一方でウクライナも継戦能力があるうちに講和をしないと条件をどんどん選べなくなっていくのかなと。

> 正直言って、ここまで来ると、講和じゃなくって「降伏」しか難しいでしょうし、
> そもそもゼレンスキー大統領の方が、ロシアとの落とし所など一切考えて無さそうに映るので、
> キエフ陥落後に、ウクライナ臨時政府との講和交渉ならまだしも、
> 現状では講和妥結というシナリオ自体、現実味が乏しい気がしますね、個人的には。


> > ただ、現状ではロシアの要求が流石に高すぎるのかなと思うんですよね。
> 外交交渉も、商売交渉も、そうですが、特に海外の感覚では、
> 最初は思いっ切り、高値で吹っ掛けるのが、常套手段みたいなモノですからねえ。
> もしもウクライナ側が、本気で交渉妥結を目指すスタンスで挑んできて、
> それがロシア的にも受け入れられるラインまで、条件が保たれるのであれば、
> 大幅値引きをするケースだって、普通に有り得ると思いますよ。
> ロシア側にしたって、これ程の大軍勢を国外に張り付かせて戦争を継続するなど、
> 恐ろしいほどの負担になってるのは明らかなので。
>
> 逆に言うと、長引けば長引くほど、ロシア側の負担も増すので、
> 交渉が有利に運ぶかというと、そんな簡単な話でもなく、
> 負けている状況ならまだしも、勝っている状況であれば、
> 膨らんだ負担分を回収すべく、要求は更に高まるのが普通ですからねえ。
> しかも戦争となれば、兵士たちの血まで流れるので、掛け金は尚更上がると・・・・
>
> > 現時点では着地点が見えない。
> > 特にロシアの考えが読めないですよね。

> 「現時点の状況では」という但し書き付きですけども、
> 個人的には、上記のプランBとプランCの間くらいに、着地するのかなぁ?と。
> もしかしたら、ロシア国内の方で、プーチン政権が瓦解する可能性もあるでしょうが、
> 早くても1年半は先(来年末に大統領選が告示するので)な気がしますし、
> そこまで、キエフ・ハリコフ・オデッサなどが陥落せずに、抗戦を続けているかとなると、
> それは、なかなか厳しいとは思うんですよねえ・・・・
>
> となると、あとはウクライナ西部の占領まで目指すか?ですけど、
> 西部はウクライナ語しか話せない国民が多く、最も反ロシア色が強い地域ですし、
> スムーズに傀儡政権を立てられた展開ならまだしも、既にその段階は過ぎたと思うので、
> ロシア側としても、無駄に抱え込むよりは、ここらで停戦ラインという名の国境線を引き、
> 実質、ウクライナを東西に分割しちゃうんじゃないですかねえ?
> (ちなみに、リヴィウを首都とする西ウクライナ国家は、1918〜19年の1年間のみ実在)
> それこそロシア的にも、占領地域で敵対的な市民を抱えるくらいなら、
> 孫子の兵法で言う所の「囲師必闕」みたいな感じで、
> 彼らが逃げ込める国家を敢えて作っておくのも、1つの手かも知れません。

正直最近私もここに落ち着くのではと思っています。
時代遅れ感は凄いですが西ウクライナと東ウクライナに分かれるのかなと。
将来的に西ウクライナはNATO・EUに加盟し、東ウクライナは親露国としてベラルーシと同じような感じになると。
> また、そこまで考えるなら、英雄ゼレンスキーは意図的に西部へ逃れさせるのも一案かも?
> 一旦平時に戻ってしまえば、戦時の英雄も、素人政治家に逆戻りでしょうし、
> ユダヤ系のロシア語話者であり、ウクライナ語が苦手な彼は、元々西部では人気が低く、
> かと言って、英雄は簡単に引きずり降ろせない為、却ってトラブルの種になりそうなので。

まぁ、戦時の優秀さと平時の優秀さは違うでしょうからねぇ。
少し違うかもしれませんが、アウンサンスーチー氏なんかも政権に入ってからは西側の国からの評価は下がりましたし。

> > 何だかアメリカのアフガン侵攻とかと違い着地点が見えないので、
> > どうなのかなと思ったもので。

> アフガンは・・・あれって、着地点があったと言って良いんですかねえ?(笑)
> ソ連軍は10年間、アメリカ軍は20年間、アフガンに駐屯したというだけで、
> いろいろ政治的にも行いましたけど、結局はそれだけというか、
> それなら今回も、「ロシア軍のウクライナ占領も何年続くのかな?」って話では。

もちろん長期プランで見れば着地には失敗したと思いますが、
短期的に見れば首都を攻略し、タリバン政権を終わらしたわけで。
アメリカの誤算はタリバンの統治が国内から支持されていないと思っていたことではないかなと。
処刑を行ったりで国内でも人気がないだろうから一旦政権を奪って民主的な政権を作れば、
タリバンが復活することはないと思っていたのではないかなと。
上手くいけばパキスタンより使いやすい親米政権が続くくらいの予定は立てていたのではないかなと。
ところが予定外に支持されず結局撤退になったと。


[23868] Re3:ウクライナ情勢について返信 削除
2022/3/15 (火) 21:58:24 徳翁導誉

> このニュースに関するニュースへのヤフコメなんかを見ていると、
> 今こそロシア国民が立ち上がるべきだみたいなコメントが散見されるのですが、
> 個人的には凄く違和感があるのですよねぇ。
> 一部報道では開戦後むしろプーチン氏の支持率は上がっているとのことですし。
> 反戦デモも1万人レベルですよねぇ…

まあ今のロシアでは、個別で散発にデモを行っても、個々に逮捕されるだけですが、
赤の広場に10万人とか20万人とか詰め掛ければ、さすがに軍や警察も手出しが困難ですし、
仮にそうなったら、さすがにプーチン政権も終わりだとは思いますよ。

実際、1991年に起こったソ連軍守旧派による8月クーデターの際も、
ロシア最高会議ビルに籠城した市民1万人と、ロシア政府ビル前に集まった市民10万人を前に、
動員された戦車隊までもが寝返って、クーデターは失敗に終わりましたからねえ。
日露戦争だって、宮殿を目指した十数万人のデモ行進(血の日曜日事件)がキッカケで終わりましたし、
300年間続いた帝政ロシアも、国際婦人デーのデモが次第に膨れ上がり、わずか5日で崩壊したので、
ロシアの変革期には、大規模な民衆デモが付き物だとも言えます。
その反面、自分たちの生活が我慢の限界まで行かないと、
なかなか立ち上がらないのもロシアの国民性ですから、
このシナリオは、そうそう簡単に実現するようなモノでは無いと思いますけどね。

また、プーチン政権は実質20年続いているという事で、
ロシアの若者たちは、良くも悪くも「プーチン時代」しか知らないんですよね。
それを評価しない若者も、それを評価する若者も、それぞれ居るのでしょうが、
どちらもプーチン基準でしか、なかなか物事を見られないと。
で、そうなると、やはりプーチン支持の若者の方が多数派になりそう。
また、若者よりも多い中高年たちは、世界を2分したソ連時代の栄光や、
大混乱&大低迷したロシア独立後の10年間も覚えている訳で、
国民全体で反プーチンとなるのは、なかなか難しいかと思われます。
「悪の独裁者を倒せば、平和が訪れる」などというのは、おとぎ話の世界であり、
現実には「独裁者を倒すと、更なる地獄が訪れる」のが、歴史の常ですし・・・・

あと、これも影響的には微々たるものかも知れませんけど、
セルビアの首都ベオグラードでは、逆に「ロシア支持」のデモ行進が行われており
世界には様々なモノの見方が存在する事を、これは表してると思うんですよね。

> 日本でも一時期あった反安倍政権のデモでももっと多い人数でしたし…
> 何だか物事を自分たちの考えたい方に取っているような気がするのですよねぇ。

反安倍政権というか、2015年に国会周辺で行われた安保法制の反対デモが、
主催者発表で12万人(実際には10万人弱かな?)でしたね。
ちなみに、オグリキャップ引退の有馬記念に詰め掛けたファンが17万人(笑)。
って、日本ではデモで10万人が集まっても、あまり影響が無いんですよね・・・・

と言いますか、今回ロシア国民に「立ち上がれ!」と言ってる人の何割くらいが、
この安保法制の時に立ち上がったのでしょうか?
もっと言っちゃうと、安保の時は逆にデモに反対するというか、
小馬鹿にして批判してた人の方が、何となく多数派なイメージ(根拠は無いですけど・笑)。
でもまあ、ロシアの反戦デモで捕まってるような人たちって、
恐らく日本に居れば、SEALDsみたいな人たちでしょうからねえ。

ちなみに当時、たまたま東京駅からバスに乗った際、デモの影響でルート変更となり、
偶然、高い位置の車窓からデモの様子を見下ろせましたけど、実際に凄い黒山の人だかりでしたよ。
年齢層は高めな印象でしたが、それでも若者が少ないという訳でも無く、
どちらかと言えば、日本の人口構成に比例というか、単純に高齢化社会なんでしょうね。
で、熱量としては、そこまで高くは無いというか、ちょっとした祭り気分もあって、
言うなれば、「60年安保の同窓会」みたいな印象は、少し感じたかなぁ?

また一方で、デモを取り囲むパトカーも、東京だけでなく全国各県から動員されていて、
これはこれで別の祭り感があり、デモ隊以上に警官隊の方がダラダラした感じでした(笑)。
まあ正直、遠方から呼ばれて、デモ隊を取り囲むだけの仕事なんて、ダルいのは解りますけど、
30年前、カンボジアでの国連平和維持活動の為、派遣された日本人の警察官が、
現地の武装集団に襲われて殉職するという事件がありましたし、
あの法案が通れば、そうした機会が自分たちにも降りかかるかも知れないと言う事を、
ここに居る警察官の中で、いったい何人が考えてるだろう?とは、少し思いましたね。
別に、だからと言って、デモ隊に加われとか、キチッと仕事しろとか、そんな事は思いませんが。

> > > ウクラナイナ全土に侵攻してしまった今となっては着地点が見えないなと。
> > 恐らく当初は、ロシア版の「対支一撃論」だったのかな?と、個人的には見てますね。
> > ウクライナなんて、ロシア軍が1発強烈に喰らわせれば、すぐに折れるって感じで。
> > まあ実際、8年前のクリミアでは、驚くほどアッサリと事が進んだ為、
> > その成功体験に引きずられて、ウクライナ全土でも上手く行くと、安易に考えてしまったと。
> > それこそ戦前の日本も、満洲事変が上手く行きすぎた結果、判断を誤ったとも言えますし。

> 私もこれについては同意ですね。
> 一撃を加えれば東部は諦めるだろうと思っていたと思います。

ここで言う一撃の成果は、東部2州の独立承認だけに留まらず、
現在の和平交渉で、ロシア側が求めてるような条件も呑むこと込みですけどね。
と言いますか、仮にわずか数日で終わったとしても、
これだけの兵数を動員して、東部2州の独立承認だけでは割に合わないですから、
中立化&非武装化は非現実的なので、同盟締結とロシア軍駐留という条件くらいは求めそう。
そうなれば、もうこれ以上の領土割譲とかは求めなかったでしょうし、
ウクライナ自体が従属化できれば、その時はクリミア同様、東部2州はロシアに編入だったかな?
国家として存続させるには、面積も小さい上に、地理上の位置も中途半端なので。
(ただし、ロシアにとって東部2州は「ズデーテン」でしょうから、ここで折れても次がありそう)

逆に言うと、東部2州を諦めて、シャンシャンと手打ちをするには、
やはり開戦前でなければ無理だったと思いますし、
もっと言っちゃえば、国家と国民を守る為の「安全保障」だという事を考えれば、
安全保障の為に、国家と国民を危険に晒すのは、本来的には本末転倒な話ですから、
単なる理想論だけではなく、そこは現実的に考慮というか、優先すべきだったとは思います。
反ロシアな国民も多い以上、旧ソ連諸国による「集団安全保障条約(CSTO)」に加盟するのは無理でも、
せめて「上海条約機構(SCO)」の加盟だけでも考えていれば、ロシアだって、
中国・インド・イラン・トルコなどの手前、そこまで無茶は出来なかったでしょうし、
トルコなんてNATOのメンバーでもありますから、別にNATO加盟の道を閉ざす訳でも無かったので。

で、NATO加盟と共に、戦争も終わらせる、超ウルトラCの案があるとすれば、
それは、ウクライナとロシアがNATOに同時加盟しちゃう事ですよね(笑)。
恐らく、現在の欧州諸国の感情的な対応を見ると、実現性は低いですが、
例えば2年後にトランプ再選とかになれば、実益重視で有り得なくは無い選択肢なんですよね。
そもそもロシアは1998年から2014年まで、G8に名を連ねた主要国の一角ですし、
2000年頃には、プーチン自身もNATO加盟を望む発言を何度も行い、
2001年の9・11テロを契機に、米露関係も急速に雪解けしていた事もあって、
ロシアのNATO加盟って、当時はそこまで非現実的な話ではなかったはずなんです。

その状況が変わったのが、アメリカが旧ソ連諸国で仕掛けたカラー革命の数々であり、
そこから米露の対立路線が再燃すると、2014年にはウクライナ騒乱が勃発して、
ロシアがクリミアを併合した事により、ロシアはサミットから追放(G8からG7に)。
そして今回のウクライナ戦争まで至ると考えれば、あの時に米露対立へと戻らず、
旧仮想敵国のロシアまでNATOに入るとなると、NATO内は大変だったかも知れませんが、
少なくとも、今回の戦争は起きてなかったはずなんですよね!!

そういう意味では、今から時計の針を戻すのは難しいでしょうけど、
難しいから無理だと諦めるには、今回の戦争で生じる被害は小さくないはずで、
ハッキリ言うと、現状の被害など後から見れば可愛いモノと思えるくらい、
これから更に戦況が煮詰まると、被害の度合いは格段に増すと想像できるんです。
それならば、民意的には困難でも、現実的に和平を探る秘策はあって良いでしょうし、
ロシアとしても、NATO加盟後にアメリカ離脱となれば、欧州に新秩序時代の到来となり、
そうなると、独露による協調路線の大ヨーロッパ構想なんていう将来像も、有り得るかも知れません。
でもまあ、それらは全て欧州内での平和が為って以降の話ですけどね。
まずは第一に停戦であり、その為には感情的な非難だけでなく、双方が飲める妥協案が必要な訳で、
逆に言えば、それが出来ないと、片方が煮え湯を飲まされる降伏案しか無くなり、
そこに至るまで、激しい戦闘が続く事になっちゃうんですよね・・・・

> > とは言え、プーチンにとっての理想的な展開はさておき、
> > 軍人たちはリアリストなはずなので、そのプランAで上手く行くなら良し。
> > そうならなければ、首都キエフを包囲して兵糧攻めにしつつ、
> > その間に、ドニエプル東岸や黒海沿岸を着実に制圧していくのがプランB。
> > (ここまでは、ウクライナに傀儡政権を樹立するのが最終目標)
> > キエフも白旗を上げず、東部や沿岸部もなかなか落ちないようならば、
> > 民間人の犠牲は覚悟で空爆を行い、地上軍で一気に制圧を目指すのがプランC。
> > ロシア軍的には避けたいシナリオだが、泥沼の市街戦へと突入するなら、
> > 引くに引けない状況なので、自軍の消耗覚悟で、希望なき戦いを続けるのがプランD。
> > (ここまでは、ウクライナを分割して、支配地域だけ独立させるのが最終目標)

> プランDまで考えているものなんですかね。
> ここまでの動きを見るとウクライナ軍の抵抗はロシアとしても予想外だったのでは?
> と思うのですが…

「戦う前から負けること考える馬鹿いるかよ!」と言いながら、局アナにビンタを喰らわせたのは、
アントニオ猪木における名シーンの1つですが(笑)、
まあ実際、負ける事など考えたくは無くても、
最悪のケースまで念頭に置きつつ、最大限の努力で、最善を尽くして戦うのが、
リアリストであるべき軍人や政治家の在り方だと思いますけどねえ。
とは言え、本当にそれが出来てる人ばかりかとなると、甚だ疑問ではありますけど(苦笑)。

> まぁ、でも西側の国からの支援は当然想定しているでしょうし、
> 一撃で落とせなければ支援が入るところまでは想定するべきか…

物資や兵器の支援という事であれば、想定に入れているでしょうけど、
NATOからの援軍とかになると、頭の隅には入ってるかも知れませんが、
恐らくは確率的に、ほぼ考えてはいないんじゃないですかねえ?
本当にそこまで行くと、劣勢になる不安という以上に、
展開次第では核を打つ覚悟が求められてくる訳で、
どちらかと言えば、そちらの方が心理的な負担は巨大になるかと?

> ただ、長期化は負担も多いでしょうし、引きどころは想定していないものですかねぇ…
このまま順当に進めば、少なくとも首都キエフまで落とせると考えているでしょうし、
そこまで行けば、ゼレンスキーが逃げるなり、確保するなり、死亡するなり、何らかの結論が出た上で、
とにかく新しい大統領は立てるでしょうから、とりあえずは、そこで1つの区切りは着きますよね。
まあ、そこで引いたらアッと言う間に、傀儡政権など瓦解しそうですけど、
その辺の都合は別として、とにかく引きたいのであれば、そこはポイントにはなります。

とは言え、ここまでの大軍を動員したとなれば、
キエフだけでなく、ハリコフやオデッサも落として、
ドニエプル東岸と黒海沿岸の地帯だけは、確保しないと引けない気はします。
ただ、そうやって求めれば求めるほど、長期化や戦死者増加のリスクは増す一方ですけどね。
だからと言って、最低目標をクリアーしないと、劣勢にでも追い込まれない限り、
なかなか引く決断は困難ですし、そうなったら長期化ですよ。
でも、そうは言っても、これだけ大規模な戦争だと、戦闘継続能力の限界ってどの辺りなんでしょ?
チェチェンやアフガンでは10年戦いましたけど、さすがにそれは無理でしょうし、
そうなると、まずは年内が1つの転換点になるのかなぁ?
再び冬が来れば、遠征しているロシア軍は大変でしょうし、市民はもっと大変そうなので。

> > そして最悪、もしもNATO軍が参戦し、ロシア国境へと追われる展開となれば、
> > 核を用いてでも、NATO軍の追撃を食い止めつつ、撤退するのがプランE。
> > (こうなると、ロシア国内への反転攻勢を許さないのが最終目標)

> う〜ん…ここまで考えていると恐ろしいですね。
> 核を用いてしまうと一時的に攻撃は凌げてもその後を考えると…
> NATO軍に対して使用となるとそれこそ各国本土にも核攻撃をするくらいの覚悟は必要な気が…
> 一度使ってしまうといつ使うか分からないと各国には当然思われるでしょうし。

もし核を使うとすれば、やはりNATO軍に対してですよ。
それも1発、相手の損害が少ない範囲で、威嚇目的として。
言うなれば、「ここで停戦しよう」という、合図の為の核ですね。
しかし、ここでアメリカ側も核で応えてしまえば・・・恐らく核戦争です。
アメリカ側も威嚇目的で1発打ったとしても、核使用まで追い込まれたロシアに、
「お互い様」などという余裕などあるはずもなく、そこで一線を越えちゃう気がするんです。

また、ウクライナ相手に核を使うとなれば・・・これはもう、
1年経ってもキエフが落ちず、だからと言って、撤退も出来ない状況となれば、
全てを無に帰すという選択で、キエフに格を落とす可能性も、ゼロでは無いのかな?
まあ、まず有り得ないと思いますし、そう願いますけども。

あとは、バルト3国への侵攻まで考えていれば、
ポーランドとの連絡路を断ち切る狙いで、NATO加盟国でも核を用いる可能性はありましたし、
その場合、本当にアメリカが反撃してくれるかは、正直半々って所だったと思いますが、
ただこれは、ウクライナの電撃作戦が上手く行った場合でなければ、
実行困難な作戦だったでしょうし、可能性としては相当下がったと思いますね。

> > そもそも開戦以前の段階では、言っちゃ悪いですけどゼレンスキーって、
> > 「役者上がりで政治素人の、低支持率な大統領」という感じでしたから、

> 支持率低かったのですか…
> そこの情報は知らなかったですね。
> ここ最近の持ち上げる報道しか知りませんでした。

別スレッドでも書きましたが、最低時は確か10%台だったはず。
そこで、ロシアに対して強硬姿勢を取って、40%台まで上げて、
戦争が始まると、90%台に爆上がりって感じだったかと。

> > 徹底抗戦を選び、英雄化してしまった今となっては、逃すべきじゃないと考えてるはずです。
> > とは言え、既にゼレンスキーの身辺警護は、英国陸軍の特殊空挺部隊が担ってるなんて話を聞くと、
> > ロシア軍が首都キエフを包囲したとしても、なかなか確保するのは難しいかも?と思っちゃいます。
> > 逃がさぬ為には、「キエフから飛び立つヘリは、全て打ち落とせ!」って方針で行くんですかねえ?

> う〜ん…仮にキエフが陥落してゼレンスキー氏が死亡したとしても、
> 逆に神格化されちゃいそうな気もするんですよねぇ…
> プロパガンダの一種だとは思いますが、長期化してウクライナにも厭戦気分が蔓延ってきてからならともかく、
> 現状では逆に士気が上がる気がします。
> 彼自身が指揮官というわけではないでしょうから、軍事的には大きな損失ではないでしょうし。
> 何かこういう書き方をするのは良い気分ではないですが。

とは言え、それで志気が上がるのは、一時の事であり、
文字通り、「役者」である彼を失うとなれば、看板的にも厳しいと思いますよ。
替わりの新しい大統領を立てても、あれだけの演技力は誰も真似できないでしょうし、
選挙を経ているか否かの正当性の面でも、やはり段違いだと思うので。
確かに、彼自身の指揮官としての能力は、この際 別に構わなくても、
演技力と正当性に裏打ちされた「錦の御旗」としての存在効果が、軍事的にも非常に大きいと。

逆に言えば、ロシア側から見て理想の展開は、ゼレンスキーを生け捕りにした上で、
哀れに謝罪させるか? みっともなく命乞いさせるか? ですかね。
脅迫されてだの、薬を使われてだの、いろいろ言われるとは思いますが、
やはり映像の力に勝るものはありませんし、
逆に言うと、現時点でそれを最大限に活用しているのは、彼自身でもあります。

正直な所、日に日にハイになっているゼレンスキーの姿を見ると、
このまま徹底抗戦して、キエフと共に運命を共にする覚悟をしちゃったのかな?とも、
最初の内は、見ていて少し感じたのですが、
しかし最近、ロシアとの戦闘を訴えるあまり、国民の命を軽んじてる雰囲気も感じ、
こういう言動って、自分の命だけは何よりも重んじるタイプの人間に多い気がして、
結局は最終的に、逃亡できる算段が付いているのかな?とも感じちゃったんですよね。

国家を守る事はもちろん大事ですし、国民の命を守る事は更に大事です。
まあここで、「国家あっての国民か? 国民あっての国家か?」という問いが出る訳ですが、
私自身は、国家って器だと考えているので、後者の立場なんですよね。
どんな立派な器も、中身が入ってなければ、その用を為しませんので。
もちろん、器が無ければ、中身の形が保てない事だってあるでしょうし、
器に入っていればこそ、こぼれずに済むという事もあるでしょう。
まあこれは、檻が内側からの脱出を阻むと共に、外側からの攻撃を防ぐ効果があるみたいな話で、
国家にしたって、いろいろと窮屈な事はあっても、身の安全には必要な枠組みではあると。

まあ中には、前者を唱える人も居るでしょうし、そういう人ほど安全保障を語りがちですけど、
その場合、「今回のプーチンの行動が理解できない」とか言ったら、それは平和ボケであろうと。
経済よりも軍事を優先したのが今回であり、それこそまさしく国家あっての国民という思考法で、
それが皮膚感覚で解らないようなら、言っちゃ悪いですが、その程度のレベルなんですよね。
そして実際、平和ボケした安全保障論なんて、平和ボケした理想論よりも、害悪であると!!

しかし、だからこそ、国民を守る為に国家があるのだとしたら、
国家を守る為に、多くの国民が亡くなるというのは、本末転倒のようにも思うんです。
「人の生命は地球よりも重い」・・・などと言うつもりは、正直ありません。
冷たいモノの見方かも知れませんが、足し引きの計算をして、
死しても国家を守る事で、更に多くの国民を救えるのであれば、それもアリだとは考えています。
ちなみに、ここで言う「国民のために守るモノ」とは、
第1に生命であり、第2に財産であり、権利や尊厳などは3番目って感じですかね?
尊厳の為に生命を賭す人が居ても良いですし、ぶっちゃけ私自身は そのケがありますが、
それは一般的な感覚とは異なるでしょうし、何よりも他人にまで強いるモノでは無いはずです。
そういう意味では、国家の存在理由の第一義って、国民の命をまずは最優先する事だと思うんですよ。

で、私自身がゼレンスキーに対して、抵抗感を抱くのは、
その選択が、国民の命を守る事が、最優先になって無いように映るからですね・・・・
これは別に、誰1人として死なないよう、すぐさま白旗を揚げろという話ではありません。
申し訳ないですが、兵士は命を張って国民を守るのが仕事なので、その職務には殉じる事を望みます。
しかし一般市民に対しては、「戦え!」ではなく、「逃げろ!」と言って良いはずです。
当然ですが、自分も戦うという市民が、自発的に現れる事は良いと思いますけど、
無駄に死者ばかりを増やすのは、決して得策では無いでしょうし、それを強いられるのは以ての外です!!
更に言えば、ウクライナ国民が、ロシア側に逃げたって良いじゃないですか。
それで国民の命が救えるのなら、それだって1つの方法だと思いますし、
百歩譲って、ウクライナ国民はまだしも、外国人に対しては それも認められて然るべきはずで、
そうした選択肢を遮断してしまうのは、守る事よりも、戦う事を優先しているからだと感じるんですよね。

また、これは当人が、どれだけ自覚してるかは解りませんけど、
今の戦い方って、市民の犠牲を大量に出す事を前提の方法に、私には見えてしまうんです。
そりゃ勿論、ウクライナ国民10人あたりの犠牲で、ロシア兵士1人を殺し、
ロシア軍に数万とか数十万とかいう損害を与えれば、恐らくロシア軍は耐えきれずに引きますよ。
でもそれまでに、一体どれだけの市民の犠牲を強いるんでしょう?
そもそも論で言えば、誰がロシアを煽ったから、こんな事態になったのかと・・・・

当然ながら、今回の戦争で一番悪いのは、言わずもがなでプーチンです。
しかし、だからと言って、「プーチン、けしからん!」と憤激すれば、
それで戦争が終わるなどという、甘い現実でもありません。
喧嘩が1人では出来ないように、戦争も片方だけでは行えないのですから、
本当に戦争を避けたいのであれば、本気で戦争を止めたいのであれば、
屈辱的であっても、理不尽であっても、当事者は最大限の努力を払うべきあり、
それが力で劣る側であれば、悔しくても、尚更そうあるべきなんです!!
なのに そこで、いくら「相手が先に手を出したから」と言え、
その前に自らも挑発し、ちょっかいも出し、結果的に多大な犠牲を払ったとなれば、
少なくとも私は、単純な勧善懲悪劇には見えませんし、そういう鑑賞に興じたくもありません。

この戦争が起こるまでは、「もう戦争など起きるはずが無い」という見解が、
結構、世の中でも溢れていたと思いますけど、そうじゃないんです。
戦争なんて、ブレーキが踏めない2人の「馬鹿」な指導者が居るだけで、簡単に起こるんですよ。
なかなか そうならないのは、少なくとも どちらか一方が、
自制心を働かせて、何処かのタイミングでブレーキを踏むからであり、
まともな世界の政治であれば、ブレーキを踏まない馬鹿2人が向かい合う事など稀です。
しかし今の時代、独裁政治よりも、民主政治の方が、
そうした馬鹿な指導者の登場を、却って起こり易くしてる印象ですし、
残念ながら、今回の戦争の後も、そうした傾向は世界的にも続いていく事でしょう・・・・
馬鹿な人ほど、自分への甘さと、他人への厳しさが、比例するような傾向があり、
相手へは要求を強め、自分の方は一切妥協しない、そんな馬鹿同士が向かい合って、
互いにブレーキを踏む事なくチキンレースを続ければ、今後も衝突は必ずや起こり得ます。
それは遠い先や遠い場所ではなく、すぐ近くの事かも知れません。
例えば、中間選挙を控えたバイデンが、民主党内からの突き上げや、世論の声に抗えず、
同じく馬鹿の仲間入りをしてしまえば、冗談抜きで第3次世界大戦だって目の前かも・・・・

5つの王朝・11人の君主に仕えた、五代十国期の馮道は、
中国へと侵攻し、略奪・殺戮を行う異民族の王に対して、
「仏ですら救えない民衆を、王だけが救える」と持ち上げ、思い止まらせたものの、
後世の人々から痛烈に非難されましたが、乱世にあって 当時の民衆をよく救いました。
北宋の滅亡時、庶民の人気は岳飛の方が高くても、南宋として立て直せたのは秦檜あってこそです。
第2次大戦時、フランスのペタン元帥も、中国の汪兆銘も、それぞれ、
ナチス・ドイツや大日本帝国の傀儡政権の首班となり、戦後は売国奴として糾弾されますが、
占領下にあって、国民の犠牲を抑えられたのも、彼らに自己犠牲の精神があったからです。
これらの行動は、そう簡単には理解されませんし、個人的には利益なんて無いでしょう。
少し賞賛し過ぎかも知れませんが、彼らが受ける誹謗中傷に比べれば、これでも足りません。
そして今、現実的に1人でも多くの命を救えるのって、プーチンではなくゼレンスキーなんです!!

それこそ戦前戦後の日本であれば、「暴支膺懲」「鬼畜米英」と唱えてる方が楽ですよ。
日本には日本の立場がありますけど、中国にも米英にも それぞれ立場があって、
互いの立場の違いを踏まえて調整しながら、最大限の利益確保を目指すのが、本来の国益であり、
一方的に自らの都合だけを唱え、無理のある利益の上げ方を夢想しても、まるで実利がありません。
で、それが上手く行かなくなると「国体護持」を掲げ、「一億玉砕」「本土決戦」とか唱え始めると。
国を守るのが大事と言って、全国を焦土と化し、本当に全国民が玉砕したら、
仮に国が残ったとして、その国って一体何だ!?という話にはなります。
しかも、そんな事を声高に叫んでた人に限って、
戦後になると、あっさり「対米従属」に転んだりする訳で、
「英霊に申し訳が立たない」と言って、戦死者数を10倍100倍と増やし、
結局は責任逃れの保身で、国民の命より優先させる、そんな自称「愛国者」たち。
ハッキリ言うとゼレンスキーには、それと同じ雰囲気を感じるんです・・・・

戦時中の愛国者が、真に愛国者であるかとなると、それはどうなんでしょう?
とりあえず、チリのアジェンデ大統領は、冷戦中に選挙によって社会主義政権を作った事で、
アメリカから命を狙われ、最期はCIAが後援した軍事クーデターにより、命を落とすのですが、
しかしアジェンデの場合、自らは武器を手にして信念に殉じたものの、
国民たちには決して、「武器を取って戦え!」とは訴えなかったんですよね。
どんなタイプのリーダーを評価するかは、人それぞれではあると思うんですけど、
まあ私は、動画を作っちゃうくらい、アジェンデの事は好きですね(笑)。
http://www.youtube.com/watch?v=7FpCUGPKYdQ

ちなみに余談ながら、日本は今年で敗戦から77年となる訳ですが、
明治維新から敗戦までも、同じく77年である事を考えると、
大日本帝国期と同じ長さの時間を、既に私たちは対米従属下で過ごしてきたんですね。
そう考えると、かなり長い時が経ったように感じますし、
今後もそれが続くのか? はたまた、どこかで転換点が来るのか?
まあ ともかく、大日本帝国だって不滅では無かった以上、
現在の日米同盟だって、いつまでも不変だという先入観だけは、
捕らわれないようにしておいた方が良さそうですよね。
今回の戦争を機に、世界だって大きく変化する可能性はありますから。

> > > そうなればヤヌコビッチというカードも使えますし。
> > ヤヌコービッチ・カードかぁ・・・・
> > ウクライナの元大統領である事を考えれば、格的には充分かも知れませんけど、
> > 見方によっては、国を追われて既に8年も経つ「過去の人」扱いでしょうから、
> > 今更、傀儡として連れ戻された所で、あまりにも傀儡イメージが あからさまというか、
> > ウクライナ国民からしても、「コイツかよ」って感じに映る気も?

> ただ、彼自身が選挙で負けて亡命したわけではなくクーデター的に追放されているからこそ、
> 返り咲くことに根拠がある気がするのですよね。
> 国民から支持されなかったわけではなく違法な手続きで政権を下ろされたんだと。

とは言え、ヤヌコービッチは失脚後に不正蓄財が暴露されており、
デモ隊に襲撃され、映像公開された自宅の大豪邸ぶりは、
親ロシアな有権者の支持さえ失うのに充分でしたから、多分無理だと思いますよ。
もちろん「根拠」としては、あるのでしょうけど。

> > となると、あとはウクライナ西部の占領まで目指すか?ですけど、
> > 西部はウクライナ語しか話せない国民が多く、最も反ロシア色が強い地域ですし、
> > スムーズに傀儡政権を立てられた展開ならまだしも、既にその段階は過ぎたと思うので、
> > ロシア側としても、無駄に抱え込むよりは、ここらで停戦ラインという名の国境線を引き、
> > 実質、ウクライナを東西に分割しちゃうんじゃないですかねえ?

> 正直最近私もここに落ち着くのではと思っています。

今となって遅いですけど、大統領選挙の度に、親ロシアと反ロシアで大揺れするくらいなら、
ドイツのように連邦制にして、各州政府に権限を与え、
国のトップを大統領ではなく、議院内閣制で首相にすれば、変化は乏しいですが安定はしますし、
ウクライナの政治も、ここまでグチャグチャにならずに済んだかも?

例えば、州知事を大統領が任命するだなんて、権限が強すぎるんですよ!!
実際、マイダン革命の翌年(2015年)、ロシアとの間で南オセチア紛争を起こして、
その後 失脚して亡命してきた旧グルジアのサーカシビリ前大統領に、ウクライナ国籍を与えると、
(ソ連崩壊時はキエフ大学の学生だったそうで、一応の由縁はあるみたい)
即座に、親ロシア派との衝突で多数の死者が出ていた オデッサ州の知事に任命して、
ロシア系住民を取り締まらせたりしてましたし、私たちの感覚からすると正直 滅茶苦茶・・・・
ちなみにサーカシビリはその後、大統領と仲違いすると、国籍剥奪の上、国外追放されるも、
ゼレンスキー大統領になると、再び国籍を与えられ、改革執行委員長って、波瀾万丈すぎます。
それこそ今の時代じゃない、歴史上の人物みたいなアグレッシブさ!!(笑)

そもそも、シェワルナゼ長期政権を打破して、バラ革命を成し遂げた時には、
親欧米な「民主主義の英雄」として持て囃されたのに(アメリカの支援もあったそうですが)、
自身が権力を握ると結局は独裁色を強め、人気を維持する為に、
国内のアジャリア自治国を直接統治に切り替えたりたり、ロシア軍に空爆されたと自作自演したり、
プーチンが北京五輪の開会式で不在の隙を狙い、ロシアが支援する南オセチア自治州に攻め込んだりと、
本当に好き勝手やってましたからねえ(最後は欧米にも見放されて失脚・苦笑)。
そして現在は、昨年10月に旧グルジアへ密かに帰国した所を逮捕され、今は檻の中なのかな?
もしもあのまま、ゼレンスキー大統領の政治顧問として、キエフに居たならば、
「何故こんな所に!?」と、世界の人々を驚かせたかも知れません。
・・・って、途中から話が脱線しちゃいましたね(笑)。

> 時代遅れ感は凄いですが西ウクライナと東ウクライナに分かれるのかなと。
最近・・・とまでは言えませんけど、39年前には、
トルコの後援を受けた北キプロスが、一方的に独立宣言をして分裂しましたし、
もっと近い例だと、11年前に南スーダンが、スーダンより独立してますから、
全く無いという訳ではありませんよね、実際には。
東西ドイツ統一と同じ1990年に、南北統一を果たしたイエメンも、
アラブの春の後、再び分裂状態になってますし(一時はイスラム国も加わり三国志状態に)。

> 将来的に西ウクライナはNATO・EUに加盟し、
西ウクライナのNATO加盟を、果たしてロシアは許すか否か?
そして、仮に許さなかった場合、それでも加盟を認めるか?となると、
そこを押し切れるなら、既に参戦してるでしょうしね。

あとは、それ以前に、そもそも紛争当事国はNATOに加盟できない前提なので、
もしも本気で目指すなら、ウクライナの名前は捨てて、
「ガリチア」として、独立を目指す事になるのかな?
歴史的に見れば、あの辺りは長らく、ポーランド領やオーストリア領であり、
ロシアの勢力下だったのは、WW2後のソ連時代という、わずか50年弱の期間だけなので、
ウクライナの中でも、ちょっと亜流というか、独特な地域ではあるんですよね。

長いポーランド支配の影響で、文法はロシア語系だけど、単語はポーランド系だったり、
宗教も、根っ子は東方正教だけど、ポーランド・カトリックとミックスされてたりと、
これだけ見れば、また別の独立国となっても、おかしくは無さそう。
実際、2014年のウクライナ騒乱の際には、まだ旧政府が存続している段階でしたけど、
リヴィウ州議会が独立を宣言してましたし、全く無い話では無いのでしょうけど、
とは言え、今回の戦争の経緯では、ちょっと国民感情的に難しそう・・・・
元々の地域住民でない避難民も、この戦争によって多く抱え込む現状になってますし。

ところでポーランドでは、避難の長期化が予想される事もあり、
「希望」するウクライナ人に対して、早くもポーランド語の教育が始まったのだとか。
100年前は、ポーランドの西ウクライナ併合により、
ポーランド語の教育を「強要」されてた事を考えると、
行っている事自体は変わらないのに、その評価は正反対ですね。
歴史は繰り返す所がある反面、そうじゃない所もあるのだなぁと、改めて思いました。
ただ、今は同情的だから良いですけど、もしもこのまま避難が長期化すれば、
欧州各国が受け入れるウクライナ難民の数は、アラブの春後の中東難民を上回るかも知れませんが、
こちらは同じキリスト教徒の白人同士だから、あの時ほどの反発は無いんですかねえ?

> 東ウクライナは親露国としてベラルーシと同じような感じになると。
こちらも、ウクライナの国名は維持されるのか、どうか?
ロシア圏の一員をアピールすべく、ウクライナの旧名である「小ロシア」を用いるとか、
もしくは、ドネツク&ルガンスクが作った連邦名の「新ロシア」を用いるとか、
たかが国名、されど国名で、そういった改名の動きが今後あるかも?
ドネツク州とルガンスク州に関しては、既にロシア派独立を承認してますけど、
今回の戦争で占領下に収めたヘルソン州でも、同様に人民共和国の設立工作が始まったと聞くと、
そんなにいっぱい、小さな独立国があっても面倒でしょうから、
国名はどうあれ、ウクライナとは異なる、新たな連邦国家の枠組みを作る可能性はあると思います。

もしくは、クリミアと同じように、独立後にロシアへ編入というシナリオも、
絶対に無いとは言い切れませんが、間接統治と直接統治のメリット・デメリットであったり、
本国編入だと、結局は緩衝地帯を失うという事を考えれば、さすがにその可能性は薄いかな?
ウクライナの占領地域を併合したとなれば、同盟国のベラルーシだって危機感を抱くかも知れず、
その辺の事情を踏まえても、そこまで得策のようには思えませんしね。
とは言え、直接統治でなければ押さえられないくらいになると、却って仕方無く、併合に進む可能性も。

ちなみに余談ながら、ベラルーシとは「白ロシア」の事ですけど、
ガリチア周辺も、「紅ロシア」なんて呼び方があるのだとか。
そしてモスクワ周辺は、「黒ロシア」とか言ったりもするそうですね。
一説によると、モンゴル帝国の東欧侵攻により、ルーシ(ロシア)はその支配下に降ったのですが、
その際、同じく支配下に収めた中国の陰陽五行の思想から、
北を黒(玄武)、西を白(白虎)、南を赤(朱雀)、東を青(青龍)と呼んだ影響らしいですよ。

で、モンゴル支配下の中、ルーシ世界の代理統治者として台頭したのがロシア、
リトアニアの東方拡大により、その支配下に入った西ルーシがベラルーシ、
ポーランドの東方拡大により、その支配下に入った南ルーシがウクライナって感じで、
彼らが「兄弟民族」と言われる由縁も、元々は同じルーシでありながら、
600〜700年前に、それぞれ異なる国家(文化圏)から分割支配された事により、
同じ民族と呼ぶには、言語・宗教・文化などの差異が大きくなったかららしいですね。

その後、モンゴルとロシアの力関係が逆転し、滅亡したビザンツ帝国の系譜も受け継ぎ、
「第3のローマ」を自称して、ギリシャ風にルーシから「ロシア」へと名を改めて、
そして200年前、ロシア帝国がリトアニアやポーランドを飲み込む事で、
ベラルーシやウクライナも統合され、それは基本的にソ連崩壊まで続くと。
ところで日本の場合だと、琉球を併合して150年と考えれば、
ロシアやソ連の同化政策って、正直どうだったんでしょう?
200年前だとフランスとかも、その頃から国内の同化政策を強烈に押し進めて、
今では各地方の諸言語など、ほぼ壊滅状態にあるみたいですけど・・・・
まあ、ウクライナ系でもロシア語だけが母語という人たちが、
ウクライナ国内でも人口の2割を占めてる時点で、おおよその想像は出来ますがね。

> > また、そこまで考えるなら、英雄ゼレンスキーは意図的に西部へ逃れさせるのも一案かも?
> > 一旦平時に戻ってしまえば、戦時の英雄も、素人政治家に逆戻りでしょうし、
> > ユダヤ系のロシア語話者であり、ウクライナ語が苦手な彼は、元々西部では人気が低く、
> > かと言って、英雄は簡単に引きずり降ろせない為、却ってトラブルの種になりそうなので。

> まぁ、戦時の優秀さと平時の優秀さは違うでしょうからねぇ。
> 少し違うかもしれませんが、アウンサンスーチー氏なんかも政権に入ってからは
> 西側の国からの評価は下がりましたし。

まあ彼女の場合は、活動家から、為政者になった訳なので、
平時と有事という状況以上に、そもそも仕事自体が変わってますし。

それと正直な所、実際にアウンサン・スー・チーが為政者となれば、
西側からの評価がガタ落ちになるだろう事は、かなり想像できてました。
こう言っては何ですが、政治的に未成熟な国で民主主義を行うと、
有権者の要求が、極端に走りがちですからねえ・・・・
仏教国であるミャンマーでは、イスラム教徒のロヒンギャが以前より迫害されており、
身を守るべく武装化したロヒンギャを危険視する声は、
独裁していた軍部よりも、民衆の方が却って強かった為、
多数派の支持を得ようとすれば、過激化する迫害を、恐らくは止められないだろうと。
止めようとすれば、途端に民衆からそっぽを向かれ、権力を失うのは解ってますからね。
また、ロヒンギャの問題以外にも、多民族国家であるミャンマーは、
イギリス植民地時代の負の遺産で、少数民族による独立紛争をいくつも抱えており、
下手に少数民族に歩み寄れば、人口の6割を占めるビルマ族の支持を失ってしまうと。

軍部独裁の時代は、民主化されれば全てが良くなると、その象徴として、
民衆たちも、イスラム教徒も、少数民族も、同床異夢でスー・チーを祭り上げたんです。
でも、これだけの問題を、実務経験の無い、人気だけの活動家(建国の父の娘)が、
いきなり政治権力を渡されたとして、上手く解決できるはずも無いんですよ、残念ながら。
そして、彼女を熱烈に支持していた人々は、誰もが「裏切られた」と思うようになる。
そんな中でも、軍部独裁に逆戻りさせない為には、民衆多数派の意見を容れるしかなく、
そうなれば欧米から叩かれるのは解っていても、他に道が無かったんですよね。
欧米の名声を最優先して、格好を付けるのは簡単でも、それは国民を見捨てる事と同義でしたし。


> > > 何だかアメリカのアフガン侵攻とかと違い着地点が見えないので、
> > > どうなのかなと思ったもので。

> > アフガンは・・・あれって、着地点があったと言って良いんですかねえ?(笑)
> > ソ連軍は10年間、アメリカ軍は20年間、アフガンに駐屯したというだけで、
> > いろいろ政治的にも行いましたけど、結局はそれだけというか、
> > それなら今回も、「ロシア軍のウクライナ占領も何年続くのかな?」って話では。

> もちろん長期プランで見れば着地には失敗したと思いますが、

アメリカ軍のアフガン統治と、ロシア軍のウクライナ統治を比べれば、
まだ後者の方が、上手く進む可能性が高いと思うんですよねえ、正直な所。

今回は欧州が戦場という事で、西側メディアの感情移入度も違い、
今のウクライナはまるで、アフガン以上の悲劇が起こっているかのように伝えられますし、
ロシア軍に対する憎悪や、上手く行くはず無い!という願望で、冷静さを欠いてる気がしますが、
地続きで、兄弟民族で、似た宗教や文化で、同じ国だった記憶もあるとなると、
そこに統治される側の「諦め」が加わるだけで、穏便に進んでしまう可能性はあるんですよね。
もちろん、アメリカとアフガンの差異に比べれば、ロシアとウクライナの方がずっと小さいと言うだけで、
若者は別の国同士という感覚が当たり前で、特にウクライナ系は反露感情が強いとなれば、
そんな簡単な話では無いと、私だって見てますけども。

あと、話は少し逸れますけど、今回の戦争に関して、
ロシア軍の偽旗作戦だとか、生物・化学兵器製造の捏造だとか、
国連の舞台でアメリカとイギリスが、ロシアを激しく非難してますよね。
まあ、それ自体は、至って真っ当の糾弾内容だとは私も思うのですが、
ただ一方で、「お前らが、それを言うの!?」という気分にも、正直なっちゃいます(苦笑)。
だって、「大量破壊兵器がある!」と言って、国連の賛同も得ずにイラク侵攻を始めて、
終わってみたら、結局「無かった」となったのが、何を隠そうアメリカとイギリスですし、
ベトナム戦争におけるトンキン湾事件とか、湾岸戦争におけるナイラ証言とか、
情報捏造による世論操作は、アメリカの方がロシアなどよりも数段得意な訳ですからねえ。

とは言え、無為に思える国連での話し合いも、
「交渉のチャンネルが維持されている」というのは、本当に重要な事でもあります!!
あれを見て、何の実行力も持たない国連に、失望感や不要論があるのは解りますが、
こうした舞台が確保されているだけで、最悪の事態を防ぐ可能性は相当違ってくる為、
何も決められなくても、国連というのは、それだけでも存在価値があると思います。
もっと言えば、戦前の国際連盟時代に、日本が離脱して どれだけ不利になったか?
その辺りを考えるだけでも、国連の価値というのが見えてくるとは思うんですけどね。
それに実行力を持ったら持ったで、今度は「国家主権の委譲反対!」と叫ぶ人も出るかと(苦笑)。

> 短期的に見れば首都を攻略し、タリバン政権を終わらしたわけで。
う〜ん、もう20年以上前の事なので、かなり記憶が曖昧ですけど、
あの時、快進撃を続けて首都カブールまで落としたのは、現地の北部同盟であり、
アメリカとしては想定外の事態で、ブレーキを掛けようとしたものの、言う事など聞かず、
結果として、これがアフガン統治失敗の第1歩になったんじゃなかったでしたっけ?
そもそも北部同盟って、ソ連軍撤退の後、アフガンの共産党政府を倒した地方軍閥たちが、
主導権争いの内戦を始めて首都を滅茶苦茶にし、その為に台頭したタリバンに追われ、
改めて手を結び直した勢力なので、首都や南部の住民には評判が悪かったですからねえ・・・・

でもまあ、当時のブッシュ政権の目的としては、
米兵の犠牲を出来るだけ少なくしつつ、タリバン政権を崩壊させる事だったので、
その後のアフガン統治など、大して気にしなかった事を思えば、目的達成だったのかも知れませんが。
もっと言うと、ブッシュ政権にとっての最大ターゲットは、イラクのフセイン政権打倒であり、
さっさと、そちらへ移行したかった事を考えても、大成功だったのか?
フセイン政権とアルカイダなんて、敵対関係にあったのに、
あたかもアルカイダや9・11テロの黒幕であるかのように、アメリカ国民に思い込ませ、
父ブッシュが大統領再選を逃した恨みを、この機を利用して晴らそうなどという計画を、
9・11テロから24時間経たない内に立てるなんて、ハッキリ言って異常ですよ・・・・

> アメリカの誤算はタリバンの統治が国内から支持されていないと思っていたことではないかなと。
支持・・・とまで言っちゃうと、少しアレかな?
アフガン国民的には、「仕方無い」とか、「まだマシ」って感じで、
タリバン中枢と同民族である、南部のパシュトゥーン人はまだしも、
北部のタジク人や、ハザラ人や、ウズベク人からすると、やはり支持よりも支配って印象。
ただ一方で、前回のタリバン政権時には落とせなかった北部地域を、
今回は首都陥落前に支配下に置いてましたし、そういった戦況もあって、
首都カブールが、あさこまでアッサリと落ちたという面はありますね。
再結成された北部同盟も、今ではかなり追い込まれていますし。

あとは、現職大統領のガニが敵前逃亡したのも、混乱に拍車を掛けた要因でしょうか。
カーブル大学の学長として、インテリ層や欧米からの前評判は良かったそうですが、
今回のウクライナ戦争を見ると、危機に踏ん張れるか否かって大事なのかも?
もしも、ゼレンスキー大統領が早々に国外逃亡していたら、
ウクライナ軍も抵抗も、ここまで強くは無かったかも知れませんし。
ちなみに、大統領の逃亡により無政府状態となったカブールに、タリバン軍は入城する訳ですが、
無血開城するように、それを迎え入れたのは、前大統領のカルザイだったんですよね。
そういう意味では、混乱無く政権交代を行う事で、カルザイは市民を守ったとも言えますし、
一方で、カルザイも同じパシュトゥーン人だった事もあり、そもそも在職中からタリバンと接触していて、
退任後も、ガニの意向に反して、タリバンと勝手に和平交渉とかしてましたから、
見方によっては、逆に、タリバン政権へと国を売り渡したとも言えると。
この辺りは、どう評価すべきか、立ち位置によって変わる所でしょうね。

ちなみに10年前、カルザイ政権の大統領顧問と、タリバン政権の元高官を日本に招き、
話し合いの場を持たせたのが、同志社大学だったというのは、興味深い話。
https://togetter.com/li/332496

> 処刑を行ったりで国内でも人気がないだろうから一旦政権を奪って民主的な政権を作れば、
> タリバンが復活することはないと思っていたのではないかなと。

この、「何でも選挙をすれば良い」という考え方が、そもそも間違ってるんですよね。
混乱して安定せず、有権者の政治意識も未熟すぎる地域で、
無理して民主的な選挙を行っても、更なる混乱を招く火種にしかなりませんし、
そんな事より、第一は社会を安定させる事であり、
社会を安定させた上での選挙じゃなきゃ、本当に意味がありません。
民主主義も、選挙も、あくまで手段であり、それを行う事自体が目的では無いので。

そういう意味では、アフガン安定の進捗具合から見ても、
「あと数年、選挙の実施は待ってくれ」という、現地に派遣された専門家たちの意見に反し、
アメリカ大統領選挙の日程に合わせ、ブッシュ再選の為の功績作りとして、
その直前に、アフガンの大統領選挙も強行された事で、更なる不安定化を招く事になると・・・・
でもまあ、皮肉な言い方をすれば、これもまた民主主義なのかな?
アフガンの安定化などより、自身の再選の方がずっと大事ですからねえ(苦笑)。
そして、国内の有権者たちも、その事を評価すると。

また、政権の腐敗を見逃せないバイデンだからこそ、
ああしてアフガニスタンも、あっさりと見捨てられた側面がある様なのですが、
これに関しても、もちろん信念としての高潔さは立派な素養です。
しかし、腐敗や不正が蔓延するのは、不安定な社会だからこそという面もあるんですよね!
これは高齢者が「老後の為に」とか「家族の為に」と、貯金に手を出さない感覚に似ています。
そうした事実を見ず、もしくは想像できずに、安定している自分たちの社会基準で斬るのは、
それこそ思いやりに欠けるというか、相手の立場で物事を考えられないというか、
フランス革命の自由・平等・博愛を引用すると、「博愛」の部分ですよね、これって。
自由や平等は意識されやすいですけど、博愛精神あってこそ、
適切な自由意識や平等意識が芽生えるとも言えます。
兎にも角にも、まずは社会(市民生活)の安定が第一なのに、人々はそれを忘れがちな気がします。

P.S.
こうしてアフガンの話をしていたら、去年8月のタリバン政権復活に伴い、
アフガン国旗も変わっていた事を、今更ながらに思い出すと共に、
現在開催中の「赤い嵐・現代版」では、国旗変更が未反映である事に気付いたので、
ついでに差し替え作業を行っておきました(笑)。


[23874] Re4:ウクライナ情勢について返信 削除
2022/3/22 (火) 20:06:33 矢羽雅朝

ゼレンスキー大統領が各国の国会で演説を行ってるのが話題ですね…
いや、こういう言う方は不適切と言われるかもしれませんが、
演説によって他者を戦争に誘う姿はヒトラーと被ってしまうんですよねぇ…
まぁ、彼の演説を受けて直接的に参戦しようという国が出てこなければ良いのですが。

▼ 徳翁導誉さん
> > このニュースに関するニュースへのヤフコメなんかを見ていると、
> > 今こそロシア国民が立ち上がるべきだみたいなコメントが散見されるのですが、
> > 個人的には凄く違和感があるのですよねぇ。
> > 一部報道では開戦後むしろプーチン氏の支持率は上がっているとのことですし。
> > 反戦デモも1万人レベルですよねぇ…

> まあ今のロシアでは、個別で散発にデモを行っても、個々に逮捕されるだけですが、
> 赤の広場に10万人とか20万人とか詰め掛ければ、さすがに軍や警察も手出しが困難ですし、
> 仮にそうなったら、さすがにプーチン政権も終わりだとは思いますよ。

う〜ん…仮に10万人集まっても支持派がマジョリティならそう問題ないのでは。
と思ったのですが実際に10万人が赤の広場に集まるということはその後ろにその何10倍の人がいるということになるのですかねぇ。
逆に考えると今の支持率がある間は10万人のデモはないという感じでしょうか。
 
> また、プーチン政権は実質20年続いているという事で、
> ロシアの若者たちは、良くも悪くも「プーチン時代」しか知らないんですよね。
> それを評価しない若者も、それを評価する若者も、それぞれ居るのでしょうが、
> どちらもプーチン基準でしか、なかなか物事を見られないと。
> で、そうなると、やはりプーチン支持の若者の方が多数派になりそう。
> また、若者よりも多い中高年たちは、世界を2分したソ連時代の栄光や、
> 大混乱&大低迷したロシア独立後の10年間も覚えている訳で、
> 国民全体で反プーチンとなるのは、なかなか難しいかと思われます。
> 「悪の独裁者を倒せば、平和が訪れる」などというのは、おとぎ話の世界であり、
> 現実には「独裁者を倒すと、更なる地獄が訪れる」のが、歴史の常ですし・・・・

ロシアで仮にプーチン大統領が革命的に倒されたとして、
その後の政権はどういった指向の政権になるのでしょうかねぇ…
ソ連が崩壊しても結局アメリカとの対立を指向する国であった訳ですが…
下の方でおっしゃられてましたが、ロシアまでNATOに加入して、
アメリカの友好国といった路線にいくのか、結局プーチン的な人が取って代るだけで、
中露で反米勢力の代表格的な路線なのか。
ロシアがアメリカと対立的になることってそうメリットがあるとは思えないんですよねぇ。
中国は一応社会主義国家ですがロシアは資本主義国家なわけですし。
まぁ、この対立構造を持ち出すこと自体が時代遅れと言われればそれまでですが。
資本主義側の2番手群(イギリスやフランス)と同格の国としてやっていけばいいのになぁと思ってしまうのは的外れなのでしょうか。
 
> > 日本でも一時期あった反安倍政権のデモでももっと多い人数でしたし…
> > 何だか物事を自分たちの考えたい方に取っているような気がするのですよねぇ。

> 反安倍政権というか、2015年に国会周辺で行われた安保法制の反対デモが、
> 主催者発表で12万人(実際には10万人弱かな?)でしたね。
> ちなみに、オグリキャップ引退の有馬記念に詰め掛けたファンが17万人(笑)。
> って、日本ではデモで10万人が集まっても、あまり影響が無いんですよね・・・・

まぁ、それだけの人数が集まっても結局のところ次の選挙で自民党が負けたかというと…
仮に自民党が敗北をしていればその時に集まった人からすれば「それ見たことか!」と言えますが、
この情勢だとただ単にマイノリティの集まりとしか見られませんからねぇ…
声が大きいだけの少数派って結局のところ反発を受ける方が多いと思うんですよねぇ。
根拠はと言われるとありませんけど。
 
> と言いますか、今回ロシア国民に「立ち上がれ!」と言ってる人の何割くらいが、
> この安保法制の時に立ち上がったのでしょうか?
> もっと言っちゃうと、安保の時は逆にデモに反対するというか、
> 小馬鹿にして批判してた人の方が、何となく多数派なイメージ(根拠は無いですけど・笑)。
> でもまあ、ロシアの反戦デモで捕まってるような人たちって、
> 恐らく日本に居れば、SEALDsみたいな人たちでしょうからねえ。

多分今「立ち上がれ!」と言っている層と安保法制の際に反対と言っていた層は違う層に思いますね。
今「立ち上がれ!」と言っているのはネトウヨのような人たちの気がします。
むしろ層としては当時の安倍総理支持層かなと。
彼らは欧米でいうところの極右民族主義的な思想のように感じますね。
だからこそウクライナのために立つウクライナ民族支持(共感)なのでしょうし、
ロシアの為に立たないロシア民族に立ち上がることを求めるのかなと。
まぁ、欧州の極右政党はこの件はどちらかというとロシアよりのようですが。
自分たちの国第一の考えなのでロシアの戦争よりもロシアの制裁への反発による自国資源の高騰に反発している感じですね。
まぁ、自国の利益が第一という感じですね。
 
> ちなみに当時、たまたま東京駅からバスに乗った際、デモの影響でルート変更となり、
> 偶然、高い位置の車窓からデモの様子を見下ろせましたけど、実際に凄い黒山の人だかりでしたよ。
> 年齢層は高めな印象でしたが、それでも若者が少ないという訳でも無く、
> どちらかと言えば、日本の人口構成に比例というか、単純に高齢化社会なんでしょうね。
> で、熱量としては、そこまで高くは無いというか、ちょっとした祭り気分もあって、
> 言うなれば、「60年安保の同窓会」みたいな印象は、少し感じたかなぁ?
>
> また一方で、デモを取り囲むパトカーも、東京だけでなく全国各県から動員されていて、
> これはこれで別の祭り感があり、デモ隊以上に警官隊の方がダラダラした感じでした(笑)。
> まあ正直、遠方から呼ばれて、デモ隊を取り囲むだけの仕事なんて、ダルいのは解りますけど、
> 30年前、カンボジアでの国連平和維持活動の為、派遣された日本人の警察官が、
> 現地の武装集団に襲われて殉職するという事件がありましたし、
> あの法案が通れば、そうした機会が自分たちにも降りかかるかも知れないと言う事を、
> ここに居る警察官の中で、いったい何人が考えてるだろう?とは、少し思いましたね。
> 別に、だからと言って、デモ隊に加われとか、キチッと仕事しろとか、そんな事は思いませんが。

それは貴重な体験ですね。
まぁ、良くも悪くも日本人って行儀が良いという感じでしょうか。
暴徒化とかはなかったでしょうし…


> > > > ウクラナイナ全土に侵攻してしまった今となっては着地点が見えないなと。
> > > 恐らく当初は、ロシア版の「対支一撃論」だったのかな?と、個人的には見てますね。
> > > ウクライナなんて、ロシア軍が1発強烈に喰らわせれば、すぐに折れるって感じで。
> > > まあ実際、8年前のクリミアでは、驚くほどアッサリと事が進んだ為、
> > > その成功体験に引きずられて、ウクライナ全土でも上手く行くと、安易に考えてしまったと。
> > > それこそ戦前の日本も、満洲事変が上手く行きすぎた結果、判断を誤ったとも言えますし。

> > 私もこれについては同意ですね。
> > 一撃を加えれば東部は諦めるだろうと思っていたと思います。

> ここで言う一撃の成果は、東部2州の独立承認だけに留まらず、
> 現在の和平交渉で、ロシア側が求めてるような条件も呑むこと込みですけどね。
> と言いますか、仮にわずか数日で終わったとしても、
> これだけの兵数を動員して、東部2州の独立承認だけでは割に合わないですから、
> 中立化&非武装化は非現実的なので、同盟締結とロシア軍駐留という条件くらいは求めそう。
> そうなれば、もうこれ以上の領土割譲とかは求めなかったでしょうし、
> ウクライナ自体が従属化できれば、その時はクリミア同様、東部2州はロシアに編入だったかな?
> 国家として存続させるには、面積も小さい上に、地理上の位置も中途半端なので。
> (ただし、ロシアにとって東部2州は「ズデーテン」でしょうから、ここで折れても次がありそう)

まぁ、ゼレンスキー大統領が逃亡すれば、
治安が回復するまでと言ってロシア軍の駐留のハードルとかは低かったでしょうからねぇ。
非武功は無理でも中立化もしくは親露化は可能だったように思えますね。
> 逆に言うと、東部2州を諦めて、シャンシャンと手打ちをするには、
> やはり開戦前でなければ無理だったと思いますし、
> もっと言っちゃえば、国家と国民を守る為の「安全保障」だという事を考えれば、
> 安全保障の為に、国家と国民を危険に晒すのは、本来的には本末転倒な話ですから、
> 単なる理想論だけではなく、そこは現実的に考慮というか、優先すべきだったとは思います。

う〜ん…仮に東部2州をあっさり諦めてしまえばさらに次へ次へと要求されると警戒しませんかね。
海路はありますが、セヴァストポリが孤立してますし、
次はセヴァストポリに繋がる地域を…といった感じに要求がエスカレートする可能性も考えると、
あっさり損切りという判断も難しいかなぁと。

> で、NATO加盟と共に、戦争も終わらせる、超ウルトラCの案があるとすれば、
> それは、ウクライナとロシアがNATOに同時加盟しちゃう事ですよね(笑)。
> 恐らく、現在の欧州諸国の感情的な対応を見ると、実現性は低いですが、
> 例えば2年後にトランプ再選とかになれば、実益重視で有り得なくは無い選択肢なんですよね。
> そもそもロシアは1998年から2014年まで、G8に名を連ねた主要国の一角ですし、
> 2000年頃には、プーチン自身もNATO加盟を望む発言を何度も行い、
> 2001年の9・11テロを契機に、米露関係も急速に雪解けしていた事もあって、
> ロシアのNATO加盟って、当時はそこまで非現実的な話ではなかったはずなんです。
>
> その状況が変わったのが、アメリカが旧ソ連諸国で仕掛けたカラー革命の数々であり、
> そこから米露の対立路線が再燃すると、2014年にはウクライナ騒乱が勃発して、
> ロシアがクリミアを併合した事により、ロシアはサミットから追放(G8からG7に)。
> そして今回のウクライナ戦争まで至ると考えれば、あの時に米露対立へと戻らず、
> 旧仮想敵国のロシアまでNATOに入るとなると、NATO内は大変だったかも知れませんが、
> 少なくとも、今回の戦争は起きてなかったはずなんですよね!!
>
> そういう意味では、今から時計の針を戻すのは難しいでしょうけど、
> 難しいから無理だと諦めるには、今回の戦争で生じる被害は小さくないはずで、
> ハッキリ言うと、現状の被害など後から見れば可愛いモノと思えるくらい、
> これから更に戦況が煮詰まると、被害の度合いは格段に増すと想像できるんです。
> それならば、民意的には困難でも、現実的に和平を探る秘策はあって良いでしょうし、
> ロシアとしても、NATO加盟後にアメリカ離脱となれば、欧州に新秩序時代の到来となり、
> そうなると、独露による協調路線の大ヨーロッパ構想なんていう将来像も、有り得るかも知れません。
> でもまあ、それらは全て欧州内での平和が為って以降の話ですけどね。
> まずは第一に停戦であり、その為には感情的な非難だけでなく、双方が飲める妥協案が必要な訳で、
> 逆に言えば、それが出来ないと、片方が煮え湯を飲まされる降伏案しか無くなり、
> そこに至るまで、激しい戦闘が続く事になっちゃうんですよね・・・・
>
> > > とは言え、プーチンにとっての理想的な展開はさておき、
> > > 軍人たちはリアリストなはずなので、そのプランAで上手く行くなら良し。
> > > そうならなければ、首都キエフを包囲して兵糧攻めにしつつ、
> > > その間に、ドニエプル東岸や黒海沿岸を着実に制圧していくのがプランB。
> > > (ここまでは、ウクライナに傀儡政権を樹立するのが最終目標)
> > > キエフも白旗を上げず、東部や沿岸部もなかなか落ちないようならば、
> > > 民間人の犠牲は覚悟で空爆を行い、地上軍で一気に制圧を目指すのがプランC。
> > > ロシア軍的には避けたいシナリオだが、泥沼の市街戦へと突入するなら、
> > > 引くに引けない状況なので、自軍の消耗覚悟で、希望なき戦いを続けるのがプランD。
> > > (ここまでは、ウクライナを分割して、支配地域だけ独立させるのが最終目標)

> > プランDまで考えているものなんですかね。
> > ここまでの動きを見るとウクライナ軍の抵抗はロシアとしても予想外だったのでは?
> > と思うのですが…

> 「戦う前から負けること考える馬鹿いるかよ!」と言いながら、局アナにビンタを喰らわせたのは、
> アントニオ猪木における名シーンの1つですが(笑)、
> まあ実際、負ける事など考えたくは無くても、
> 最悪のケースまで念頭に置きつつ、最大限の努力で、最善を尽くして戦うのが、
> リアリストであるべき軍人や政治家の在り方だと思いますけどねえ。
> とは言え、本当にそれが出来てる人ばかりかとなると、甚だ疑問ではありますけど(苦笑)。

もちろん敗北シナリオは考えるべきですが、
正直消耗戦というぷらんDは最も悪手かと。
それなら損切りで撤退して御免なさいした方が利口だと思うんですよねぇ。
もちろんすぐに制裁は解除されないでしょうし、賠償支払いまで必要になるかもしれませんが…
まぁ、理屈で分かっても感情は納得できないかもしれませんが。

> > ただ、長期化は負担も多いでしょうし、引きどころは想定していないものですかねぇ…
> このまま順当に進めば、少なくとも首都キエフまで落とせると考えているでしょうし、
> そこまで行けば、ゼレンスキーが逃げるなり、確保するなり、死亡するなり、何らかの結論が出た上で、
> とにかく新しい大統領は立てるでしょうから、とりあえずは、そこで1つの区切りは着きますよね。
> まあ、そこで引いたらアッと言う間に、傀儡政権など瓦解しそうですけど、
> その辺の都合は別として、とにかく引きたいのであれば、そこはポイントにはなります。

ウクライナが混乱して少なくとも今後数年もしくは数十年NATOへの加入がなくなったとみれば、
ある意味でも現時点でロシアの最低限の目標は達成した気もしますけどね。
ただ、誤算は親露国になる可能性を削いでしまったことでしょうけど。

 
> とは言え、ここまでの大軍を動員したとなれば、
> キエフだけでなく、ハリコフやオデッサも落として、
> ドニエプル東岸と黒海沿岸の地帯だけは、確保しないと引けない気はします。
> ただ、そうやって求めれば求めるほど、長期化や戦死者増加のリスクは増す一方ですけどね。
> だからと言って、最低目標をクリアーしないと、劣勢にでも追い込まれない限り、
> なかなか引く決断は困難ですし、そうなったら長期化ですよ。
> でも、そうは言っても、これだけ大規模な戦争だと、戦闘継続能力の限界ってどの辺りなんでしょ?
> チェチェンやアフガンでは10年戦いましたけど、さすがにそれは無理でしょうし、
> そうなると、まずは年内が1つの転換点になるのかなぁ?
> 再び冬が来れば、遠征しているロシア軍は大変でしょうし、市民はもっと大変そうなので。

この一週間正直戦線ってそこまで動いていない気がするんですよねぇ…
停戦交渉が進んでいるからかもしれませんが、
もしかすると本当にロシア軍の限界が早くも来たのかとも思ってしまうんですよねぇ…
ロシアとウクライナの発表するロシア軍の損害に差がありすぎで実数が分かりませんが。
それなりに損害は出ているのでしょうし、もしかすると当初想定していたよりも被害が大きく、
既に限界なのかもと。
まぁ、想定外だったために戦力の補充をしているだけかもしれませんが。

> > > そして最悪、もしもNATO軍が参戦し、ロシア国境へと追われる展開となれば、
> > > 核を用いてでも、NATO軍の追撃を食い止めつつ、撤退するのがプランE。
> > > (こうなると、ロシア国内への反転攻勢を許さないのが最終目標)

> > う〜ん…ここまで考えていると恐ろしいですね。
> > 核を用いてしまうと一時的に攻撃は凌げてもその後を考えると…
> > NATO軍に対して使用となるとそれこそ各国本土にも核攻撃をするくらいの覚悟は必要な気が…
> > 一度使ってしまうといつ使うか分からないと各国には当然思われるでしょうし。

> もし核を使うとすれば、やはりNATO軍に対してですよ。
> それも1発、相手の損害が少ない範囲で、威嚇目的として。
> 言うなれば、「ここで停戦しよう」という、合図の為の核ですね。
> しかし、ここでアメリカ側も核で応えてしまえば・・・恐らく核戦争です。
> アメリカ側も威嚇目的で1発打ったとしても、核使用まで追い込まれたロシアに、
> 「お互い様」などという余裕などあるはずもなく、そこで一線を越えちゃう気がするんです。

これ怖いのが日本にある米軍基地も攻撃対象になるのではというところですよね。
ロシアと同時にベラルーシも制裁を受けているので逆を返せば日本もロシアの攻撃対象になりえるのではと。


> また、ウクライナ相手に核を使うとなれば・・・これはもう、
> 1年経ってもキエフが落ちず、だからと言って、撤退も出来ない状況となれば、
> 全てを無に帰すという選択で、キエフに格を落とす可能性も、ゼロでは無いのかな?
> まあ、まず有り得ないと思いますし、そう願いますけども。
>


> > > 徹底抗戦を選び、英雄化してしまった今となっては、逃すべきじゃないと考えてるはずです。
> > > とは言え、既にゼレンスキーの身辺警護は、英国陸軍の特殊空挺部隊が担ってるなんて話を聞くと、
> > > ロシア軍が首都キエフを包囲したとしても、なかなか確保するのは難しいかも?と思っちゃいます。
> > > 逃がさぬ為には、「キエフから飛び立つヘリは、全て打ち落とせ!」って方針で行くんですかねえ?

> > う〜ん…仮にキエフが陥落してゼレンスキー氏が死亡したとしても、
> > 逆に神格化されちゃいそうな気もするんですよねぇ…
> > プロパガンダの一種だとは思いますが、長期化してウクライナにも厭戦気分が蔓延ってきてからならともかく、
> > 現状では逆に士気が上がる気がします。
> > 彼自身が指揮官というわけではないでしょうから、軍事的には大きな損失ではないでしょうし。
> > 何かこういう書き方をするのは良い気分ではないですが。

> とは言え、それで志気が上がるのは、一時の事であり、
> 文字通り、「役者」である彼を失うとなれば、看板的にも厳しいと思いますよ。
> 替わりの新しい大統領を立てても、あれだけの演技力は誰も真似できないでしょうし、
> 選挙を経ているか否かの正当性の面でも、やはり段違いだと思うので。
> 確かに、彼自身の指揮官としての能力は、この際 別に構わなくても、
> 演技力と正当性に裏打ちされた「錦の御旗」としての存在効果が、軍事的にも非常に大きいと。

冒頭でも述べた通り正直彼の「役者」としての能力は少し怖いなと思いだした今日この頃です。
 

> しかし、だからこそ、国民を守る為に国家があるのだとしたら、
> 国家を守る為に、多くの国民が亡くなるというのは、本末転倒のようにも思うんです。
> 「人の生命は地球よりも重い」・・・などと言うつもりは、正直ありません。
> 冷たいモノの見方かも知れませんが、足し引きの計算をして、
> 死しても国家を守る事で、更に多くの国民を救えるのであれば、それもアリだとは考えています。
> ちなみに、ここで言う「国民のために守るモノ」とは、
> 第1に生命であり、第2に財産であり、権利や尊厳などは3番目って感じですかね?
> 尊厳の為に生命を賭す人が居ても良いですし、ぶっちゃけ私自身は そのケがありますが、
> それは一般的な感覚とは異なるでしょうし、何よりも他人にまで強いるモノでは無いはずです。
> そういう意味では、国家の存在理由の第一義って、国民の命をまずは最優先する事だと思うんですよ。
>
> で、私自身がゼレンスキーに対して、抵抗感を抱くのは、
> その選択が、国民の命を守る事が、最優先になって無いように映るからですね・・・・
> これは別に、誰1人として死なないよう、すぐさま白旗を揚げろという話ではありません。
> 申し訳ないですが、兵士は命を張って国民を守るのが仕事なので、その職務には殉じる事を望みます。
> しかし一般市民に対しては、「戦え!」ではなく、「逃げろ!」と言って良いはずです。
> 当然ですが、自分も戦うという市民が、自発的に現れる事は良いと思いますけど、
> 無駄に死者ばかりを増やすのは、決して得策では無いでしょうし、それを強いられるのは以ての外です!!
> 更に言えば、ウクライナ国民が、ロシア側に逃げたって良いじゃないですか。
> それで国民の命が救えるのなら、それだって1つの方法だと思いますし、
> 百歩譲って、ウクライナ国民はまだしも、外国人に対しては それも認められて然るべきはずで、
> そうした選択肢を遮断してしまうのは、守る事よりも、戦う事を優先しているからだと感じるんですよね。

おそらくウクライナが恐れているのってロシア側に逃げた人が、
ウクライナの捕虜になったロシア兵のような使われ方をすることだと思うんですよね。
正直士気が高いのってそう続かないと思うんですよ。
自分が住んでいた町が破壊されていく様に最初は怒りを覚えても、
ずっと戦い続けるとどんどん疲労は溜まっていくでしょうし…
その中でロシア側に逃げた人の状況が入ってきて「ロシアも友好を望んでる降伏して」
みたいなプロパガンダが行われると心が折れる人も出だすでしょうし、
それを恐れているのかなと。

すいません、途中なのですが残りは次の日曜日にでも返信しようかと思います。


[23877] 23日(水)の夕方6時からゼレンスキー国会演説返信 削除
2022/3/22 (火) 20:52:33 徳翁導誉

> ゼレンスキー大統領が各国の国会で演説を行ってるのが話題ですね…
つねさんへの返信を書いていたら、その間に行き違いで、
矢羽雅朝さんからの返信があったみたいですね(笑)。
まあ明日の夕方6時から、ゼレンスキー大統領のオンライン国会演説が予定されてますし、
即返信でも良いのですが、それを聞いた上での返信にしましょうか?


[23878] ゼレンスキーの国会演説を終えて(その1)返信 削除
2022/3/23 (水) 19:27:11 徳翁導誉

> ゼレンスキー大統領が各国の国会で演説を行ってるのが話題ですね…
これまでゼレンスキーは、各国に合わせた演説を行ってきましたし、
時にはドイツやイスラエルなどで、相手国に対する苦言を述べたりもしていたので、
日本に対して、いったい何を語るのか?というのは、正直かなり興味があったのですが、
いざ演説を聞くと・・・当たり障りのない内容で、ちょっと肩透かし(笑)。

アジアで最初に制裁を行ってくれた感謝と、停戦後の都市復興への支援要請。
あとは、他のアジア諸国にも呼び掛けてって感じでしたか。
まあ軍事面の方では、実際に日本が手を差し伸べられる部分も少ないですし、
そうした日本の影響力の小ささを思えば、敢えてパフォーマンスする必要性も無いのかな?
イスラエルに対しては、「武器を提供して!」とか、「共に戦おう!」など、
いろいろろ勇ましい事を言ってたみたいですけど、あちらは小国でも軍事面では期待できますしね。
ゼレンスキー大統領自身がユダヤ系なので、同胞意識をくすぐる狙いもあったでしょうし。

で、敢えて日本向けだった所としては、「日本の調和と文化が好き」なんて話と、
あとは、ロシア軍の侵攻を「津波」に例えたくらいでしょうか?
福島とか、広島や長崎、東京大空襲、日露戦争や北方領土に関する言及とかは、全くありませんでしたし、
アメリカ議会での真珠湾発言は伝え聞いてるでしょうから、敢えて刺激的な言葉は用いなかった面も?
どれだけ相手国民を高揚させる演説を行った所で、上述の通り、
今回の戦争における日本の貢献など、たかが知れているのが現実ですからね。
だったら、日本に対しても、間接的には世界に対しても、波風が立ちそうな内容は必要ないと。
実際、ここで広島とか長崎なんてワードを出したら、今度はアメリカ側の機嫌を損ねるでしょうし、
それはそれで、日本からの批判なんかて比べ物にならない程、ウクライナにとっても大ダメージですから。

となると、ドイツとイスラエルに対してはキツイ発言もしたのって、
私が思っている以上に、ゼレンスキー自身のユダヤ人意識が強いからなのか?
それとも、各国の国民性まで考慮した上で、いろいろとパワー・ワードを混ぜているのか?
例えば、いろいろな国民に何かを行わせたい場合、
 アメリカ人に対しては、「ここで行えば、あなたはヒーローですよ」と言い、
 イギリス人に対しては、「紳士であれば、これを行うでしょう」と言い、
 フランス人に対しては、「決して、これを行ってはいけません」と言い、
 イタリア人に対しては、「これを行えば、女性にモテますよ」と言い、
 ドイツ人に対しては、「それを行うのが、ルールです」と言い、
 日本人に対しては、「皆さん、それを行ってますよ」と言う。
そ〜んな国際ジョークを、なぜだか急に思い出してしまいました(笑)。

う〜ん、あとは他のアジアの国々でも、こうした演説は行うのでしょうか?
じきに韓国では行われるでしょうけど、台湾は・・・中国の立場を考えると無いかな。
ならば中国でとなると、あっても当然 検閲でしょうから、演説の内容的には面白く無さそう。
安保理決議で棄権に回ったインドとか、様々な事情が渦巻くASEAN諸国とか、いろいろ面倒そうですし、
ウクライナへの影響を考えれば、制裁に参加してくれた国だけを巡る感じになりますかねえ?
対ロシアを考えれば、中国に釘は刺したい所でしょうけど、
下手に巻き込まれる事を共産党政権は望まないはずで、そうなれば自重がベターなのかな。

そして余談ながら、今回の関連報道で、今更ながらに知ったんですけど、
2019年に行われた就任演説の際、ゼレンスキー大統領は、
「サッカーではアイスランド人に、祖国防衛ではイスラエル人に、技術力では日本人になろう」と、
ウクライナ国民に対して、訴えてたみたいですね!!

ここで思わず日本の名前が出てくるのは、日本人として素直に嬉しい反面、
当時から既に、日本の家電は世界シェアを失っていた事を思うと、情報が古いなとも(苦笑)。
(まあトランプも就任当初は、80年代の日本イメージで語ってましたし、政治素人だと そんなモノ?)
とは言え、ウクライナは豊かな穀倉地帯と鉱物資源を誇る一方で、
4000万人の人口と、東側陣営では高かった技術力の方は、まるで活かせていない現状でしたから、
そこを何とか打破したいというのが、彼なりの成長戦略の1丁目1番地だった事は伝わります。

あと、一番最初にサッカーの話が出てくるのは、2012年に欧州選手権をポーランドと共催した誇りと、
FWシェフチェンコに代表される サッカー人気の高さを思えば、ツカミはOKな感じでしょうか?(笑)
2000年前後は日韓W杯もあり、ちょうど私もサッカー観戦にハマっていた頃なので、
その当時、旋風を起こしていたディナモ・キエフの活躍は、鮮烈な記憶として残ってます!!
ちなみに、ここでアイスランドの名前が挙がっているのは、就任演説があった頃、
初出場となる欧州選手権ではベスト8、そして2年後のW杯にも初出場した上、
バイキング・クラップと呼ばれる、印象的で熱狂的なサポーターの応援姿も相俟って、
サッカー中小国にとって、最も解りやすい理想モデルであった為ですね。
(いつか日本も、世界中でサッカー新興国の代名詞となるくらい、躍進して貰いたいなぁ・笑)

で、そんなアイスランドと日本に挟まれ、登場してくるイスラエルが地味にカギなのかな?
ウクライナ自体も、クリミアやドンバスの問題を抱えていますから、国防の話が出るのは解りますし、
まあ、ゼレンスキー自身はユダヤ系なので、そこでイスラエルの名前が出てくるのは解ります。
とは言え、少し事情は異なるものの、同じく国内にパレスチナ問題を抱えていて、
しかもガザ地区に対しては、空爆を行うなど強硬姿勢なイスラエルを、目標像に掲げる行為は、
今から見れば・・・かも知れませんけど、非常に危うくは映ります・・・・
実際、ドンバス紛争に関しては、イスラエル同様に実力行使に出て、それで今回の戦争を招いてますので。

ちなみに、一国のリーダーが、具体的に他国の名前を目標像として挙げる行為は、
政治の常識的には、かなり異例であるとは思うものの、
ですが、具体的なイメージが思い浮かべられるので、国民に訴えるには良い手法だと思うんですよね。
例えば、当時はまだ、自民党との政権交代を狙える立場にあった社会党が、
「アメリカの豊かさ、ソ連の社会保障、イギリスの議会政治、日本国憲法の平和主義」を掲げた際、
世論の反応は、なかなか良かったと聞いてますからねえ。
(その後、提唱者の江田三郎が社会党内の主導権争いに敗れて、このモデルは形骸化)
現在の日本の技術力と同様、「現実はそんなに良いモノじゃない」っていうのはあるでしょうが、
実の所、そこはあまり重要では無くて、幻想であれ何であれ、各国から良いとこ取りして、
それで少しでも、自分たちの暮らす社会が良くなるなら、それで充分に成果アリですので!!
そして、目標となるイメージは、多くの人が共有できるほど、その成果も出やすいと。

> いや、こういう言う方は不適切と言われるかもしれませんが、
> 演説によって他者を戦争に誘う姿はヒトラーと被ってしまうんですよねぇ…

まあ、悪の指導者の代名詞がヒトラーになってますので、
今回も「プーチン=ヒトラー」な言われ方が多いですけど、
でも実際の所、メディア戦略の面では明らかにゼレンスキーの方ですよね(苦笑)。
強いて例えるなら、プーチンはヒトラーよりも、スターリンの方がまだ近いかも?

ゼレンスキー周辺は、政治的には素人でも、映像作りや売り込みではプロの面々ですし、
それこそ開戦直後、13名の離島守備隊が、投降を拒否して全員玉砕したとして、
華々しく喧伝され、大統領も英雄勲章を贈ると述べてましたけど、
その後、実はロシア軍の捕虜として、生き延びていた事が明らかになったんですよね。
正直、この一件を聞いた時は、「真珠湾攻撃の九軍神かよ!」と思っちゃいました(笑)。
あの時も、戦死したとされた9名の内、実は1名が捕虜になって生き延びており、
それがタブー視される風潮が、後に生還した特攻兵を追い込む事になりましたし・・・・
逆に言うと、今はネット時代なので、人の口に戸は立てられなかった感じなのかな?

> まぁ、彼の演説を受けて直接的に参戦しようという国が出てこなければ良いのですが。
アメリカの世論調査を見ると、かなり参戦意見が強くなっていますね。
保守党支持者はまだ3割ですが、民主党支持者は5割に達しており、
半年後に中間選挙を控えている事を考えても、ちょっとマズい感じはするかも?
バイデン政権も、いろいろと読み間違えて、今回の戦争勃発に至ってますし、
「ここまでなら大丈夫だろう」と、判断を誤る危険性はありそうなので・・・・

> > > 反戦デモも1万人レベルですよねぇ…
> > 赤の広場に10万人とか20万人とか詰め掛ければ、さすがに軍や警察も手出しが困難ですし、
> > 仮にそうなったら、さすがにプーチン政権も終わりだとは思いますよ。

> う〜ん…仮に10万人集まっても支持派がマジョリティならそう問題ないのでは。
> と思ったのですが実際に10万人が赤の広場に集まるということは
> その後ろにその何10倍の人がいるということになるのですかねぇ。

と言うよりも、本当に怖いのは、その10万人が暴徒化する事なんです!!
より厳密に言うと、暴徒化してクレムリンなり何なりを襲うと群衆が1000人や2000人ほど出て、
その後ろには、実際に手は出さなくても、それを支持する大群衆がいれば、
軍や警察だって止められませんし、一旦そうなれば、どんな強権的な独裁政権でも終わりかねません。
(60年安保の際、警察だけでは手に負えず、防衛庁も出動に同意せず、岸内閣はヤクザや右翼を動員・苦笑)
また、世間の人々も、そうした行動に積極的な支持は与えなくても、
それだけの熱量があって物事がひっくり返った際に、敢えて反対の声が挙げる事もまずありません。
別に賛成はしなくても、理解できる行動であれば、大体の人は何となく受け入れるモノですからねえ。

逆説的に言うと、日本でも7年前の安保法制反対デモでは、それこそ10万人が集まりましたが、
だからと言って、それで安倍政権が倒れ無かったのは、そのデモが平和的に行われたからですし、
8年前にヤヌコービッチ政権が倒れたのは、デモ隊が暴徒化したからです。
で、デモの暴徒化を担ったのが、過激な民族主義者たち(いわゆる広義のネオナチ)であり、
それを後方援助していたのが、アメリカのCIAだったって話ですね。
いや当然ですが、デモ参加者に「暴徒化しろ!」と言ってる訳ではありませんよ。
ただ現実的に、平和なデモよりも、暴徒化した群衆の方が、政権崩壊に繋がりやすいという話で。
そして、それを今の時代にアメリカでやろうとしたのが、選挙で敗れたトランプでした(苦笑)。

> 逆に考えると今の支持率がある間は10万人のデモはないという感じでしょうか。
いや、出来ないって事は無いと思いますよ。
ロシアの人口は、日本よりも多い1億4500万人も居ますから、
その内の0.1%が集まるだけで、簡単に10万人という数は超えますので。
そういう意味では、やはりロシアは西側ほど自由な民主国家では無いですし、
それでも尚、反プーチンで立ち上がろう!とする人数が、充分に揃わない程度には、
国民からも支持されている・・・というか、アンチでは無いって所ですかねえ。

現状だと、やはり政治的な信念がある人くらいしか立ち上がらないでしょうし、
そういった人間は、社会全体だと一部に過ぎ無い事を思えば、
もっと反政権的な民意が高まるには、政治信条よりも、市民生活が苦しくなる必要があるかと?
いろいろ不満はあっても、そこそこ暮らしていけるなら、大多数の人はわざわざ立ち上がらないですし、
一般市民が立ち上がって変わるときと言うのは、男性だけでなく女性、特に母親たちが、
「子供たちの為!」にと集結した時に、運動自体が大きくなるって事が、歴史的には多いかな?
ただしロシアの場合、ダーチャと呼ばれる郊外別荘を、庶民たちでも結構保有しており、
経済制裁やコロナ禍の中でも、それで何とか自給自足が出来ちゃったりする社会なので、
他の国に比べると、なかなか崩れないって所はありそう(国防意識も世界標準よりも高い国民性ですし)。

> > また、プーチン政権は実質20年続いているという事で、
> > ロシアの若者たちは、良くも悪くも「プーチン時代」しか知らないんですよね。
> > それを評価しない若者も、それを評価する若者も、それぞれ居るのでしょうが、
> > どちらもプーチン基準でしか、なかなか物事を見られないと。
> > 「悪の独裁者を倒せば、平和が訪れる」などというのは、おとぎ話の世界であり、
> > 現実には「独裁者を倒すと、更なる地獄が訪れる」のが、歴史の常ですし・・・・

> ロシアで仮にプーチン大統領が革命的に倒されたとして、
> その後の政権はどういった指向の政権になるのでしょうかねぇ…
> ソ連が崩壊しても結局アメリカとの対立を指向する国であった訳ですが…
> 下の方でおっしゃられてましたが、ロシアまでNATOに加入して、
> アメリカの友好国といった路線にいくのか、結局プーチン的な人が取って代るだけで、
> 中露で反米勢力の代表格的な路線なのか。

いや本当、考えれば考えるほど、様々なシナリオが思い浮かびますよね。
独立の直後、エリツィン時代のロシアは、別にアメリカとは対立路線じゃなかっと言うか、
そもそも、対立するような余裕自体が無くて、エリツィンなど却って、
ソ連時代に逆行しないようにと、アメリカから相当の支援を受けていましたし(笑)、
新興財閥オリガルヒの支援の下、経済優先の新政権が誕生すれば、親米路線だって充分に有り得るかと?
また逆に、軍事クーデターとかが起こって、プーチン以上の強硬路線に進む可能性だってありますし、
ロシア社会が混迷して、中国の軍門に降るしか道が無くなる展開だって、あるかも知れません。
それとロシアは連邦国家であり、いくつもの共和国や自治区を内包してますから、
中央の統制力が弱まれば、独立宣言祭りになるかも知れませんし、内戦突入の可能性だってあります。
で、結局は混迷するロシアをまとめる為に、また別の強権的な指導者が誕生する事も充分考えられます。

正直な所、ロシアって、あまりにも多くの要素を抱えているので、
どうサイコロが転がるか次第で、様々な目が出る可能性があり、本当に読めない存在なんです。
逆に言うと、そんな不確定な国だからこそ、ソ連みたいな実験国家が誕生したりもすると(笑)。
「ロシアはヨーロッパか?アジアか?」なんて問いがありますけど、
ぶっちゃけ、あそこはヨーロッパでも、アジアでもなく、ロシアという1つの世界なんだと思います。

> ロシアがアメリカと対立的になることってそうメリットがあるとは思えないんですよねぇ。
WW2オンラインをプレーすると、実感できるかも知れませんけど、
地政学的に言うと、実はロシアって、アメリカのベスト・パートナーです(笑)。
アメリカは海を通して、欧州とアジアという2大世界と面していますが、
ロシアは陸続きで、欧州とアジアに面しており、
海洋国家と大陸国家で住み分けしつつ、この2大世界を挟み込む立地にある為、
分け合って支配する事が可能なんですよね。
同盟関係ではなく、仮想敵同士でしたけど、それが最も上手くハマったの冷戦構造です!!
言い方は悪いですが、米ソがプロレスを繰り広げる事で、欧州とアジアを分割支配できたと。
ちなみにアメリカから見て、イギリスと日本は、それぞれ欧州とアジアへの橋頭堡として最適です(苦笑)。

> 中国は一応社会主義国家ですがロシアは資本主義国家なわけですし。
> まぁ、この対立構造を持ち出すこと自体が時代遅れと言われればそれまでですが。
> 資本主義側の2番手群(イギリスやフランス)と同格の国としてやっていけばいいのになぁ
> と思ってしまうのは的外れなのでしょうか。

それこそ、少し前に別スレッドで語った↓
http://tokuou.s500.xrea.com/cgi/kjbn/kjbn.cgi?tree=c23844
ソヴィエト連邦時代の「世界の超大国」路線から、
ロシア帝国時代の「欧州への大国」路線に回帰ですね。
これはこれで、普通にアリだとは思いますよ。

と言いますか、ロシアがEUに所属した方が、今よりも大きな存在感を発揮できるかと?
欧州議会は、ほぼ人口比に応じた議席数が、各国に割り振られていますが、
ロシアの人口は、EU最大のドイツの2倍近くある上に、
エネルギー供給では、EU諸国の首根っこを押さえている事を考えると、
ロシア単独でも、EU内でかなりの存在感を発揮できますし、
ドイツとロシアでタッグを組めば、EUを主導でき、旧共産圏も影響下におけて、アメリカにも対抗可能です。
でもまあ、そんな新たな加盟国の登場は、現時点で主導権を握るドイツやフランスを始め、
旧共産圏の東欧諸国だって望んでいないでしょうし、
そして何より、EU加盟により自由な動きを制限される事を、ロシア自体が望んでいないと。

ですから逆説的に言うと、今回のような戦争があり、そしてプーチンが失脚した直後でないと、
ロシアのEU加盟なんて厄介な問題は、トントン拍子じゃ進まないでしょうし、
そういう意味では、チャンスがあると言えば、チャンスがあるんですよね。
何か大きな事が起こった直後のドサクサじゃないと、複雑な政治力学の構造って、大きく変化しませんので。

> > > 日本でも一時期あった反安倍政権のデモでももっと多い人数でしたし…
> > > 何だか物事を自分たちの考えたい方に取っているような気がするのですよねぇ。

> > 反安倍政権というか、2015年に国会周辺で行われた安保法制の反対デモが、
> > 主催者発表で12万人(実際には10万人弱かな?)でしたね。
> > ちなみに、オグリキャップ引退の有馬記念に詰め掛けたファンが17万人(笑)。
> > って、日本ではデモで10万人が集まっても、あまり影響が無いんですよね・・・・

> まぁ、それだけの人数が集まっても結局のところ次の選挙で自民党が負けたかというと…
> 仮に自民党が敗北をしていればその時に集まった人からすれば「それ見たことか!」と言えますが、
> この情勢だとただ単にマイノリティの集まりとしか見られませんからねぇ…

まあ、安全保障の問題なんて、一部の人が強く関心を持つだけで、
大多数の人は、そこまでの関心は無い対象の話ですからねえ・・・・
経済ほど生活に直結する訳でもなく、影響が出るのも恐らくは20年30年後の話ですし。
と言いますか、賛成にせよ、反対にせよ、強く関心を持ってる人にしたって、
では実際、どこまで深く考えているかとなると、何となくとか、気分的にと言うのが多数派かと?

例えば、集団的自衛権に関して言うと、日本が最も影響を受けるのって、
アメリカと同盟関係にある韓国で、第2次朝鮮戦争が勃発した場合に、
今までと違って、日本も実質的に自動参戦となる可能性が高くなり、
その為に、北朝鮮からも先制攻撃を受ける危険性が、格段に上がった事を意味するのですが、
「韓国を守る為に、日本の市民が犠牲になる」事に関して、嫌韓な保守層はどう考えているのでしょう?
恐らくは、その辺りまで考えずに、保守というスタンスだから賛成というか、
もっと言うと、ネトウヨ層に関しては、左翼が反対するから賛成って所もあるかも知れません(笑)。

その一方で、安保法制に反対するリベラル層の方も、
本気で法案を潰したいなら、創価学会の婦人部を戦略的に巻き込むべきだったと思うんですよね。
現在の自民党は、公明党の意向を無視しては物事を進められませんし、
公明党の方は創価学会の意向に逆らえず、創価学会も実働部隊の中核である婦人部を無視できません。
そして婦人部というのは、簡単に言ってしまえば「お母さんたちの集団」であり、
何だかんだ言って創価学会は、戦前からの経緯もあり、平和主義を掲げている教団なので、
「子供たちの将来的な危険性」を訴えれば、動かせる可能性もあったと思うんです。
しかし、そういった戦略的な動きは見られず、反対運動自体が目的化していた印象もあり、
こちらもこちらで、本気で何とかしようと頭を悩ませてる人は少ないだろうな、と感じてました。

要するに、大多数の市民は大して関心が無いのは当然として、
賛成や反対を主張する人々も、結局は中身にまで関心が無いのがほとんどだと。
と言うか、そもそも、これを通した当時の安倍総理自身が、法案を通す事を目的化していて、
法案の中身の方は、そんなに関心が無い事も、透けて見えてましたからねえ・・・・
でもまあ、結局の所、人間ってそういう生き物でしょうし、
そうした人々の集合意見が民主主義の実態なので、そんなモノだろうなとは思ってますけどね(笑)。

> 声が大きいだけの少数派って結局のところ反発を受ける方が多いと思うんですよねぇ。
> 根拠はと言われるとありませんけど。

う〜ん、そうした側面が無いとは言いませんが、
どちらかと言うと、それで反発するのは、逆方向にいる「声が大きいだけの少数派」かな?
大部分の人は、自分の関心が無い主張なんて、「ふ〜ん」と聞き流して気にも止めませんし、
それで引っ掛かるのは、逆鱗じゃないですけど、反対方向にアンテナが立っていてこそです(笑)。

ただ一方で、幾らか小さいモノでも、いったん「流れ」が生まれてしまえば、
深く関心を抱かない人たちほど、無意識というか、何となくな空気感で流れに乗っかり、
それが積み重なって、やがては大きな流れになる事も、決して珍しくは無いですからねえ。
勝ち馬に乗るとか、そこまで明確な意識はなく、それこそブームに乗るみたいな感覚で。

例えば政治の話を続けるなら、知事の人気とかって、その辺りが顕著に現れやすく、
小池知事にせよ、橋下知事にせよ、東国原知事にせよ、
初当選時の選挙では、そこまでの得票率で勝ってる訳じゃないんですよ。
しかし、ひとたび当選して、マスコミも大々的に報じると、一気に支持率が爆上がりすると!
それこそ、選挙前の賛成・反対なんて意見は、簡単に消し飛んでしまう程に(笑)。

> > と言いますか、今回ロシア国民に「立ち上がれ!」と言ってる人の何割くらいが、
> > この安保法制の時に立ち上がったのでしょうか?
> > もっと言っちゃうと、安保の時は逆にデモに反対するというか、
> > 小馬鹿にして批判してた人の方が、何となく多数派なイメージ(根拠は無いですけど・笑)。
> > でもまあ、ロシアの反戦デモで捕まってるような人たちって、
> > 恐らく日本に居れば、SEALDsみたいな人たちでしょうからねえ。

> 多分今「立ち上がれ!」と言っている層と安保法制の際に反対と言っていた層は違う層に思いますね。
> 今「立ち上がれ!」と言っているのはネトウヨのような人たちの気がします。
> むしろ層としては当時の安倍総理支持層かなと。
> 彼らは欧米でいうところの極右民族主義的な思想のように感じますね。
> だからこそウクライナのために立つウクライナ民族支持(共感)なのでしょうし、
> ロシアの為に立たないロシア民族に立ち上がることを求めるのかなと。
> まぁ、欧州の極右政党はこの件はどちらかというとロシアよりのようですが。
> 自分たちの国第一の考えなのでロシアの戦争よりもロシアの制裁への反発による自国資源の高騰に反発している感じですね。
> まぁ、自国の利益が第一という感じですね。

いや〜、恐らくは そんなに深く考えてはいません(笑)。
本当に、自らの思想信条に基づいて動く人であれば、
その行動基準というのは、当然ながら、その思想信条によって導き出されますが、
ネトウヨ層・・・と言うか、それ以上にもっと大勢の人は、
結局の所、掲げている思想信条などは、見せかけだけの表面的な旗印であって、
その行動基準は「自分にとって得か?」であり、更に言えば「どれが心地よいか?」ってモノかと。

ですから、ゼレンスキーがアメリカ議会でのオンライン演説で、
真珠湾攻撃に関して触れただけで、手のひらを返してしまう訳ですね。
それまでは、ウクライナを応援・・・と言う以上に、ロシアを叩く事が心地よかったのに、
ゼレンスキーの演説で不快にさせられたから、今度はウクライナを叩くべくネオナチ論に傾倒すると。
そういう意味では、一昔前までの右肩上がりな時代と違って、
停滞期から下り坂へと突入した昨今の社会情勢下では、
自分が何かを得る事よりも、他者が何かを失う方が、より得に感じるというか、
そちらの方が機会が多いからこそ、大バッシング時代を迎えているような気はしますね。
「自国第一主義」とか言っても、どうすれば国益が最大化するか?ではなく、
どこに叩けるターゲットが居るか?の方が、その主題になってしまっている感もあります。

それこそ、「嫌なら日本から出てけよ!」という決まり文句にしても、
だったら民主党政権の時には国外にしてたの? それとも当時は民主党政権支持だったの?と問えば、
出来損ないな言い訳を、あれこれと並べられる姿が目に浮かびますし、
そういうタイプの人たちが述べる愛国心って、結局は中身が嫌韓反中でしか無かったりするので。
いやいや、日本を愛するのなら、日本について語ってくれとは、常々思わされるんですけど、
こうした風潮って、それこそ20年前はネット内に限定されてましたものの、
ここ20年でネットから世間へ広まる傾向も定着し、今ではネットに留まらなくなりましたからねえ。
結局、ストレスが増大した社会の中で、何かを叩いてスカッとしたい欲求が高まっているのでは?

> > ちなみに当時、たまたま東京駅からバスに乗った際、デモの影響でルート変更となり、
> > 偶然、高い位置の車窓からデモの様子を見下ろせましたけど、実際に凄い黒山の人だかりでしたよ。

> それは貴重な体験ですね。

東京駅に下りた際、上空を何機ものヘリコプターが旋回していて、
「いったい何事だろう?」と思ったのですが、バスの車窓からの風景で謎が解けたと(笑)。


[23879] ゼレンスキーの国会演説を終えて(その2)返信 削除
2022/3/23 (水) 19:27:39 徳翁導誉

> > > > > ウクラナイナ全土に侵攻してしまった今となっては着地点が見えないなと。
> > > > 恐らく当初は、ロシア版の「対支一撃論」だったのかな?と、個人的には見てますね。
> > > > ウクライナなんて、ロシア軍が1発強烈に喰らわせれば、すぐに折れるって感じで。
> > > > まあ実際、8年前のクリミアでは、驚くほどアッサリと事が進んだ為、
> > > > その成功体験に引きずられて、ウクライナ全土でも上手く行くと、安易に考えてしまったと。

> > > 私もこれについては同意ですね。
> > > 一撃を加えれば東部は諦めるだろうと思っていたと思います。

> > ここで言う一撃の成果は、東部2州の独立承認だけに留まらず、
> > 現在の和平交渉で、ロシア側が求めてるような条件も呑むこと込みですけどね。
> > と言いますか、仮にわずか数日で終わったとしても、
> > これだけの兵数を動員して、東部2州の独立承認だけでは割に合わないですから、
> > 中立化&非武装化は非現実的なので、同盟締結とロシア軍駐留という条件くらいは求めそう。

> まぁ、ゼレンスキー大統領が逃亡すれば、
> 治安が回復するまでと言ってロシア軍の駐留のハードルとかは低かったでしょうからねぇ。
> 非武功は無理でも中立化もしくは親露化は可能だったように思えますね。

駐留以前の話として、まずは占領する事が必要ですから、
それを考えても、大統領が逃亡すれば、混乱もしますし、戦意喪失もするので、
ロシア軍としても、スムーズに事が運んだ可能性はありません。
それこそ開戦の直後、「キエフは2〜3日で陥落」という予測が出た時点で、
アメリカ側としても、ゼレンスキーの脱出計画は進めてたはずですし、
やはり一般的には、その計画に乗って、国民を捨てて脱出しちゃうケースがほとんどなんですよね。
そういう意味では、その後に見せるゼレンスキーのアピール力以上に、
この際の決断力の方が、実は戦況を大きく左右したと言えます。

また一方で、そうやって踏ん張っても、ウクライナ軍が混乱している数日以内に、
一気にロシア軍が押し寄せてしまえば、そこでチェックメイトな展開だって有り得ましたが、
目先の消耗を気にして出し惜しみをしたのか? 一度に全軍を動かす能力に欠けていたのか?
その理由は何故だかは解りませんけど、ロシア軍は事前に配備させてた20万人の兵力を全投入せず、
戦力の逐次投入という愚を犯していったのも、当時から気になる点ではあったんですよね。
今更な指摘かも知れませんけど、これもやはり大きかったかと思われます。

> > 逆に言うと、東部2州を諦めて、シャンシャンと手打ちをするには、
> > やはり開戦前でなければ無理だったと思いますし、

> う〜ん…仮に東部2州をあっさり諦めてしまえばさらに次へ次へと要求されると警戒しませんかね。

いくらロシアが横暴とは言え、ロシア軍が実効支配してないエリアまで、
ロシア側に寄越せと主張した所で、現実的に実現するべくもありません。
そうなると、8年前のように武力蜂起させたり、今回のように戦争を始めたりと、
実効支配に至るまでの下準備が、非常に大変なモノとなりますので、そうそう実行できませんよ。

ちなみに、ここで言う「東部2州」というのも、2州の全域ではなく、
あくまでも親ロシア派の支配地域に対してであり、それも独立を承認と言うよりは、
韓国と北朝鮮の間にある休戦ラインのように、ドンバス地方にも休戦ラインを引いて、
そこを実質的な国境線とする事で、戦争の口実や、支配地域の拡大を防ごうという意図ですね。
大統領就任時のロシア側からの要求は、停戦の遵守と、双方の捕虜を全て解放する内容でしたので、
ロシア側の負担の大きさを考えると、緊迫化前であれば、そこで手を打てた可能性が高かった気がしますが、
東部2州の奪還を公約に掲げて当選し、当然ながら話し合いでは埒が明かず、支持率が急落すると、
新兵器を投入して武力で奪還しようとした選択が、決定的に悪手だったと私は思ってますからね。
この戦争が始まって以降、ゼレンスキーの評価が爆上がりになって、有耶無耶になってますけども・・・・

う〜ん、何というか、そりゃウクライナ側の立場を考えれば、確かに言い分も解るんですよ。
ロシア寄りなヤヌコービッチ政権を転覆させたと言っても、それはあくまで国内問題であり、
そんな事を理由に、国土の一部を奪われたとあっては、国民的に納得など行かない事でしょう。
ですけど、ゼレンスキーが取った行動というのは、ヤクザに喧嘩を売るようなモノですからねえ。
もちろん、理不尽な要求を受けても、それを毅然と拒否すれば格好良いですし、
ヤクザが仕返しに発砲してきたら、社会通念的に悪いのは明らかにヤクザの側ですよ。
とは言え、その発砲により、家族が命を失うなんて事になったら、
一家の主として、その対応が間違いでは無かったと、本当に言えるのでしょうか?
ヤクザだって、ナメられた おまんま食い上げですから、暴力行為に及ぶ可能性は現実的に充分あります。
今回の一件って、解りやすく言ってしまえば、そういう話だと思ってますし、
警察は介入せず、家族の犠牲は増えていき、それでも正義を貫く事は、本当に正しいのか否か?
どれだけ世間から喝采を浴びても、今更 後には引けなくても、
私自身の感情で言えば、「立派だ!」と称える気には、とてもなれないんですよね。

って、話が途中で逸れてしまいましたが、実効支配が重要という事を踏まえると、
ウクライナ全土の占領には遠く及ばないとは言え、既にこの戦争の結果、
現時点でも、そこそこ地域はロシア軍の占領下に入ってしまっていますし、
どれだけウクライナ軍が善戦しているとは言え、ロシア軍を押し返すほどの力は無い以上、
一時的にせよ、仮に停戦が為ったとしても、当然ながらロシア軍は占領地域から兵など引きませんよ。
そうなれば、停戦ラインは開戦前の東部2州を2分するラインから、現在の前線のラインとなってしまい、
こんなモノ、ウクライナ側が飲めるはずもありません・・・・
逆にロシア軍の側からすれば、これだけ兵士の血を流して、今更東部2州の中間線には戻れません。
だからこそ、みかじめ料をヤクザに払う感じに、東部2州の中間線で双方妥協するのが最善だっただろうと。
いや本当、これは後出しジャンケンではなく、既に1万人以上の死者を出してる時点で、
納得できなくても妥協するのが、最も現実的な選択だと思ったんですよ、個人的には。
プーチン政権だって、いつまでも続く訳でもなく、そのうち状況だって変化するかも知れず、
そうした機会を逃さないよう、ウクライナ自体を豊かにする方が、却って早道だとも思いましたし。

> 海路はありますが、セヴァストポリが孤立してますし、
> 次はセヴァストポリに繋がる地域を…といった感じに要求がエスカレートする可能性も考えると、
> あっさり損切りという判断も難しいかなぁと。

実効支配しなければ、いくら要求しても、非現実という話自体はそれとして、
実現性の程はともかく、ロシア側の戦略というか、理想を言えば、
2014年時に示された「ノヴォロシア連邦」の領域が、勢力圏の目標範囲を示している気がします。
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/7/79/2014_pro-Russian_unrest_in_Ukraine.png
そして今回、キエフの陥落まで目指すとなれば、このノヴォロシアの領域に加えて、
ドニエプル東岸に残る3州と、ドニエプル川と面する西側の3州も、追加されるのかな?と。

ただ、現在の戦況を見ると、単に南部の守りが薄かった可能性もありますが、
結果的には現時点で、クリミア周辺の沿岸部の占領が最も進んでますし、
ロシア軍の側も、東部2州の完全掌握より、クリミアとの地続き化を優先しているのが解り、
それだけクリミア(セヴァストポリ)を最重視している様子が伝わります。
となると、黒海沿岸の東部を占領した後は、沿岸西部の占領を目指すんですかねえ?
オデッサを落とせば、ウクライナは完全に海路を失いますし、
親ロシア派が実効支配する 隣国モルドバの沿ドニエストル地域とも、地続き化が成りますから。
とは言え、ハリコフ攻略もこれだけ苦戦するとなると、オデッサ攻略も簡単じゃ無いはずで、
マリウポリを落として沿岸西部への輸送路を確保した上でないと、安易に作戦へ動けないとなれば、
ロシア軍が全線で立て直し、再攻勢を仕掛けるタイミングというのも、ここらから逆算できるかも?
って、一向にハリコフが落ちないなら、沿岸東部から そのまま北上て、挟撃を図るかも知れず、
何よりも首都キエフの陥落を優先するなら、ドニエプル西岸から北上して、挟撃を図る可能性もありそう。
当たり前の話ですが、結局はロシア側の優先順次第で、いろいろと作戦方向は変わるでしょうし、
そもそも、このまま熾烈なウクライナ軍の抵抗が続けば、侵攻自体が進まない可能性も十分あります。

ただ、結果的にであれ、意図的にであれ、南部の戦闘が激戦化していて、
クリミアとの地続き化や、沿岸部の完全奪取が、優先して進められる展開であると、
これはもうロシア側にしても、中長期戦は覚悟したって戦略方針だと思うんですよね。
元々の「ノヴォロシア連邦」案でも、キエフを含む北東部はターゲットでは無かったですし、
政治的に、首都陥落のインパクトが大きい為、そちらも狙ったと考えれば、
占領ラインで一旦停戦が行われるなら、確実に押さえるのは、むしろ南東部の方であると。
逆に言えば、南東部だけでなく、北東部まで目標を加えた事で、同時に二兎を追う形となり、
それでも行けるとウクライナ軍を侮った結果、未だロシア軍は一兎も得られていないのかな?
同じ南東部でも、ハリコフと沿岸部を別と考えれば、2正面どころか3正面作戦になってますし。

2月24日に、ロシア軍のウクライナ全面侵攻が始まりましたけど、
そこで電撃戦が成功すれば、恐らくは3月18日の「クリミア編入」記念日を目安に、
ロシア側としては、勝利を収めたい構想だったと思うんですよ。
ですが電撃戦は不発に終わり、今後 立て直しの再攻勢が行われるのだとすれば、
次なる目安設定は、5月9日の「対独勝利」記念日となるでしょうし、
それも不発に終わって、中期的な包囲作戦に移行したとすれば、
その次の目安設定は、9月2日の「対日勝利」記念日となりそうな気がします。
で、これ以上 戦争が長引くようなら、記念日に合わせてとか、
そんな余裕は全くなくなるでしょうし、そこまで行っちゃうと泥沼の長期戦かな?
ウクライナもロシアも、冬の寒さは厳しいので、年越しあたりに もう1回、
事態が動くタイミングがありそうですけど、それさえ越えたら本当に終結が見えません・・・・

ただ言えるのは、目前に迫ってるであろうマリウポリ陥落の後、
クリミアとのランド・ブリッジ(陸上輸送路)を確保したロシア軍の部隊が、
続いて どちらに向かうかで、プーチンの考え方が見えそうだという事。
それがキエフ方面に進むなら、未だ数ヶ月以内の短期決着に固執しているって事でしょうし、
それがオデッサ方面に進むなら、中長期戦も覚悟してジックリと腰を据える感じでしょうし、
それがハリコフ方面に進むなら、とにかく占領地を確保した上での停戦を望んでるのでしょうし、
相も変わらずに3正面作戦を続行するなら、ウクライナ側にも一筋の光明が見えてくるかも?
いかに大軍でも、それが分散していて、更には戦意も低く、補給も不十分となれば、
各個撃破の可能性も出てきますし、一旦どこかで撤退が始まれば、雪崩を打って総崩れも有り得ると。
そして、こうなってしまえば、もうプーチン政権は終わりでしょうけど・・・とは言え、
これで「めでたし、めでたし」と終わるかとなれば、ウクライナはまだしも、ロシアはそうは行かず、
今度はロシアの不安定化が、世界に大きな不安の種を撒き散らすかも知れません・・・・
それこそ100年前に起こった、ロシア革命の二の舞のような感じで。

> > > ここまでの動きを見るとウクライナ軍の抵抗はロシアとしても予想外だったのでは?
> > > と思うのですが…

> > まあ実際、負ける事など考えたくは無くても、
> > 最悪のケースまで念頭に置きつつ、最大限の努力で、最善を尽くして戦うのが、
> > リアリストであるべき軍人や政治家の在り方だと思いますけどねえ。

> もちろん敗北シナリオは考えるべきですが、
> 正直消耗戦というぷらんDは最も悪手かと。
> それなら損切りで撤退して御免なさいした方が利口だと思うんですよねぇ。

もちろん、「軍事的な正しさ」で言うなら、その通りです。
ですが現実的には、「政治的な都合」というモノが、その上に存在し、
軍事的な正しさと、政治的な都合は、常に一致する訳ではありません。
そうなると最終的に優先されるのは、軍事的な正しさよりも、政治的な都合の方なんですよね。
そして多くの場合、その「政治」の根幹を為すのは、国家全体の利益と言うよりは、
権力を握る人々の保身であったり、私利私欲であったりすると・・・・

ハッキリ言って、軍事的な正しさが最優先されるのであれば、
今回のロシア軍にせよ、太平洋戦争時の日本軍にせよ、
損切りとか撤退以前に、そもそも開戦自体を行っていないはずです(苦笑)。
だからこそ、逆説的に言えば、中世の王政国家とかの方が、
国王という個人の下、軍事と政治が より近い関係にあり、戦争のコントロールも用意だったと。
その一方で、近代的な民主国家は、国力増強の上では格段に上ですけど、
戦争のコントロールという意味では、途轍もなく困難なモノになっているかと思われます。
今回は、攻め込まれた相手がヨーロッパの国だったからこそ、これだけ騒がれてるだけで、
選挙目的で安易に兵を出し、支持率や保身を考えると有効な打開策が無く、
グダグダになって有権者の嫌気が満ちた所で、無責任に切り上げて混迷が深まる・・・なんて展開が、
冷戦終結以降の30年でも、一体どれだけあった事か・・・・

と、そうした過去の話はさておき、現在のロシアの話に戻すと、
泥沼の消耗戦をするくらいなら、素直に手を引く方が賢い選択でしょうし、
プーチンや軍上層部にしても、そんな事は百も承知だとは思います。
ですが、これだけの大軍を動かし、これだけの資金や物資を注ぎ込み、それ以上に兵士や将官を失い、
経済制裁も喰らい、国民の不満も高まり、それで何も得られず負けて引いたとなれば、
プーチンや軍上層部は実権を失うだけでは済まず、恐らくは逮捕や命の危険だってあるはずです。
これで引いて、権力が維持できるほど、プーチン体制は盤石であるとは思えないですし。
それを思うと、国家・国民・国軍の事を考えれば、引く方が妥当な策であっても、
自分たちの事を考えると、まず間違いなく、そんな決断は出来ないはずです。
却って、そんな決断が行えたとすれば、それはそれで凄い事だと思います!!
その決断が出来たとすれば、開戦判断の咎はともかく、自己保身よりも国益を優先したって事なので。

> もちろんすぐに制裁は解除されないでしょうし、賠償支払いまで必要になるかもしれませんが…
> まぁ、理屈で分かっても感情は納得できないかもしれませんが。

う〜ん、ロシアが「敗北」を認めた場合のシナリオかぁ・・・・
プーチン政権が転覆して、親欧米派の政権が誕生したともなれば、
西側諸国らの制裁も、案外すぐにでも解除されたりするのかな?
特にEU諸国の場合、ロシアへの天然ガスの依存度を考えると、
旧共産圏の東欧諸国は、100%に近い国とかもありますし、
西欧諸国でもドイツやイタリアは、50%くらいありますからねえ。
大義名分さえ整えば、背に腹は代えられないと思いますよ。

あと、その場合に賠償金を払うかとなると・・・そもそも、この手の戦争で、
侵攻側が素直に負けを認めるケース自体、大戦後はほぼ無いかと思いますし、
その上、賠償金までとなると・・・湾岸戦争くらいなのかな?
第1次大戦の教訓もあって、過度な賠償金請求は御法度になってますし、
第2次大戦での賠償金が、実質的には最後な気もしますね。
とは言え、ウクライナの復興費だって、確実に必要なる事を考えれば、
EU諸国がロシアから購入するエネルギー代金の一部を、ロシアに渡さずプールして、
それをウクライナ支援の原資とする方が、賠償金よりも実現の可能性が高いかも知れませんね。

また、プーチン政権が存続した上で、ロシア軍が撤退した場合でとなると、
講和条件にも依りますけど、恐らく西側諸国は制裁解除など即応しないでしょうし、
賠償金を払うレベルまで、ロシアが負けを認めるとは思えません。
もしも有り得るとすれば、ウクライナの方がゴメンナサイして、
ロシアから支援金を受ける形でしょうか?
まあ、これは和平というか、実質的なウクライナの有条件降伏でしょうけど。

> > > ただ、長期化は負担も多いでしょうし、引きどころは想定していないものですかねぇ…
> > このまま順当に進めば、少なくとも首都キエフまで落とせると考えているでしょうし、
> > そこまで行けば、ゼレンスキーが逃げるなり、確保するなり、死亡するなり、何らかの結論が出た上で、
> > とにかく新しい大統領は立てるでしょうから、とりあえずは、そこで1つの区切りは着きますよね。
> > まあ、そこで引いたらアッと言う間に、傀儡政権など瓦解しそうですけど、
> > その辺の都合は別として、とにかく引きたいのであれば、そこはポイントにはなります。

> ウクライナが混乱して少なくとも今後数年もしくは数十年NATOへの加入がなくなったとみれば、
> ある意味でも現時点でロシアの最低限の目標は達成した気もしますけどね。

う〜ん、正直な所、そもそもウクライナやグルジアのNATO加盟って、
アメリカがロシアを揺さぶる為に、両国の望みを利用していただけの側面が強く、
その実現性など望み薄である事は、ロシアだって、それなりに理解はしていたはずですから、
ぶっちゃけた話、それは開戦のための大義名分というか、そこまで深く気にしていないと思うんですよ。
それに、地続きの隣国が混乱しているといのは、決して望ましい事ばかりでは無いので・・・・

> ただ、誤算は親露国になる可能性を削いでしまったことでしょうけど。
でも現実的には、開戦前から既に難しくなっていた面もあるんですよね。
ハッキリ言って、元々は同じソ連国民であり、民族的にも近く、ロシア語話者も多いので、
両国間で交流もありますし、親近感だって高いのは事実だったと思います。
しかし一方で、ソ連が崩壊して、ウクライナやロシアとして独立した後、
新たに生まれたEUと、混迷するばかりのロシアを比べた場合、
一体どちらに属する事を望むかとなれば、それはロシアへの親近感よりも、
EUに対する憧れの方が遥かに勝っていた事も、否定できない事実だと思うんですよね。

ただ一方でEU側からすると、旧共産圏の東欧諸国ですら、お荷物な感があるのに、
更に欧州の東端にある旧ソ連諸国など、西欧諸国として関心が薄かったでしょうし、
東欧諸国よりも、国内が混迷してるとなれば、尚更 消極的であったと。
そういう意味では、必死に旧ソ連諸国を繋ぎ止めようと、支援をくれるロシアというのは、
良く言えば現実的、悪く言えば打算的なパートナーなのであって、
理想を言うなら、EUこそが夢の彼方のパートナーである気持ちは、誰にもあったと思います。

で、親EU派と親ロシア派の争いというのは、ウクライナ系とロシア系の対立もあったでしょうが、
それ以上に、理想主義か?現実主義か?の争いという側面の方が強かった気がします。
しかし、2014年のウクライナ騒乱に伴う、クリミアの編入や、そこから現在まで続くドンバス紛争は、
独立以降 長く続いてきた、ウクライナ系とロシア系、理想主義と現実主義の対立を、
一時的かも知れませんが、かなり鎮めた側面はあるらしいんですよね。
言うなれば、日本軍という共通の敵が出来た事で、国共合作がなったイメージに少し近いのかな?
まあ、それって要するに、親ロシア派の心が、ロシアから離れてしまった事を意味しており、
もうその時点で、「親露国になる可能性」というのは、かなり低かったと思うんです。
簡単に言えば、いくらロシアに親近感があっても、彼らはあくまでもウクライナ国民であり、
自国に仇なす存在となれば、親近感など消え、現実的なパートナーでも無いって感じですよね。

そうした事情は開戦前から、プーチンだって解ってたと思いますし、
もっと言えば、8年前のクリミア編入や東部3州の独立宣言だって、
プーチンの本音からすれば、正直、あまり望んでいなかった事だとは思うんですよ。
それで得られる利益と、それで失う損失を天秤で掛ければ、デメリットの方が大きく、
そんな強攻策よりも、時を見て、再びロシア寄りの政権誕生を待つ方が有益であると。
ですが一方で、自国開催のソチ五輪やロシアW杯を人質にされつつ、
このまま好き放題にやられてるのを、黙って見過ごすとなると、
強権的なプーチン政権の支持基盤を揺るがしかねず、
また、クリミアや東部3州では、軍やFSBの下工作が進められていたであろう事を思えば、
この状況下でGOサインを出せないのでは、彼らの支持だって失いかねないはずで、
(下手をしたら、既に後戻りできない段階で、承認を求められた可能性だってありそう)
国益よりも、政権の維持を考えて、仕方無く決断・・・って印象が、個人的に当時はありました。
それこそ、満洲事変や北支事変で、政府としては不拡大の方針であっても、
結局は状況に抗えず、承認してしまう感じに似ているのかな?


> > とは言え、ここまでの大軍を動員したとなれば、
> > キエフだけでなく、ハリコフやオデッサも落として、
> > ドニエプル東岸と黒海沿岸の地帯だけは、確保しないと引けない気はします。
> > ただ、そうやって求めれば求めるほど、長期化や戦死者増加のリスクは増す一方ですけどね。

> この一週間正直戦線ってそこまで動いていない気がするんですよねぇ…
> 停戦交渉が進んでいるからかもしれませんが、
> もしかすると本当にロシア軍の限界が早くも来たのかとも思ってしまうんですよねぇ…

「限界に達した」というのは、一面では正しいと思いますよ。
しかしそれは、開戦前に用意してあった物資が限界に達したという事であり、
ロシア軍自体が限界に達したというのとは、ちょっと違うかな?という気がしますね。
電撃戦を念頭に始まった作戦が行き詰まり、いったん小休止に入ったと。
言うなれば、戦争の「第1フェイズ」が終わっただけで、
この静けさは、第2フェイズへと移り変わる前触れ期だと思うので、
停戦交渉がどうこうというのは、現実には大して影響ないだろうと思います。

そもそも、2月下旬に開戦となったのは、それ以上 遅らせると、
雪解けの季節を迎えて、大地がぬかるみ、進軍が困難になるからであり、
そして現在、補給線が伸びた事も相俟って、
ロシア軍が兵站の確保に苦労しているであろう事は、想像に難くありません。
また、逆に言えば、だからこそ電撃戦が念頭にあり、事前に準備した物資もその程度だっただろうと。

そういう意味では、ここらで一旦 戦線が膠着するであろう事は、個人的にも想定内でしたが、
しかし一方で、1ヶ月経ってもハリコフが落ちないというのは、正直予想外でした。
首都キエフと違い、ハリコフはロシア国境から、わずか40kmの距離にありますし、
8年前にロシア側が仕掛けた、ウクライナ東部の独立工作においても、
ハリコフは、ドネツクやルガンスクと同じく、ターゲットとなりましたからねえ。
他の2州と違って、ハリコフ州では放棄した親ロシア派が鎮圧されてしまった為に、
橋頭堡を確保できなかっただけで、ロシア側も攻略目標としての優先度は高かったはずです。
また、キエフ総攻撃という作戦面から考えても、ハリコフにも兵を出していては兵力が足りず、
かと言って、ハリコフを背にしてキエフを目指せば、挟撃や後方遮断の恐れがあるので、
キエフを攻める上でも、ハリコフの陥落は前提条件であると思うんです。
そこを思うと、ウクライナ軍は善戦してますし、ロシア軍は苦戦しているのでしょうね。
(マリウポリなど南部の戦況ばかり報じられ、ハリコフなど東部がスルー気味なのは何故なんでしょ?)

そういう意味では、ここは1つの交渉タイミングである事は確かなのですが、
プーチンが妥協できるラインと、ゼレンスキーが妥協できるラインを考えると、
この段階で折り合いを付けられる可能性は、残念ながら、ほぼ皆無だと思うんです・・・・
プーチンも、ゼレンスキーも、下手な妥協は政治生命どころか、リアルに生命が危うくなるので。
となると、ロシア軍が立て直しを行って、再度の攻勢に打って出るはずで、
仮に、立て直しが行えないほどロシア軍がガタガタなら、プーチン政権が一気に瓦解しそう。
とは言え、さすが現状では、そこまでガタガタでは無いだろうと予測すると、
戦争の「第2フェイズ」への突入は避けられないでしょうし、
ロシア側の余力を考慮すると、優勢に事を進めるなら、これが最後の機会となるはず。
ベラルーシ軍に対する参戦プレッシャーも、かなり上がって行くでしょうし、
そういう意味では、勝利の為には形振り構わず、市民に被害を出す攻撃だって躊躇しないはずで、
ここに突入してしまうと、戦場はより凄惨となり、犠牲者の数も1ケタ上がるかと思われます・・・・
そうなった場合に、まずはハリコフ、そしてキエフが持ち堪えられるかですよねえ。
(今でこそ膠着状態なものの、キエフとハリコフが落ちれば、ドニエプル東岸は一気に崩れかねない)

ただ、そこで持ち堪えてしまうと、ロシア軍が諦めて撤退する可能性もあるでしょうけど、
それ以上に、手段を選ばず大量破壊兵器を用いる危険性の方が増すでしょうし、
そして恐らく、可能性として最も高いのは、市民を巻き込んでの泥沼の市街戦な気がします。
で、こうなってしまうと、犠牲者の数は1ケタどころか、2ケタ上がる事になるかと・・・・
これが、この戦争の「第3フェイズ」って所でしょうけど、
ここから立て直して、優勢に事を進めようとすれば、中国の後援が不可欠になるかな?
経済的に考えれば、中国が今のロシアを助ける、デメリット以外の何物でも無いですが、
しかし一方で、このままプーチン政権が瓦解して、隣国のロシアが不安定化してしまったり、
ましてや親米政権など誕生してしまった日には、中国の安全保障にとって重大なリスクですし、
半ば仕方無く、プーチン政権を支える可能性は、西側で思われてるほど低くはないと思います。

> ロシアとウクライナの発表するロシア軍の損害に差がありすぎで実数が分かりませんが。
> それなりに損害は出ているのでしょうし、もしかすると当初想定していたよりも被害が大きく、
> 既に限界なのかもと。

損害という意味では、わずか1ヶ月あまりで、5名もの将官が戦死した事は、
ロシア軍にとって非常に大きな痛手でしょうし、これは絶対に想定外だったと思います。
この戦争に投入されてるロシア軍の将官が20名だそうですし、
ここ50年間で、戦死した米軍の将官は2名などと聞くと、尚更ですね。
兵士たちの士気の低さも問題でしょうけど、指揮系統が乱れるのは それ以上に問題なはずです。
また、この損害の衝撃は、軍の上層部にダイレクトに響いていそう・・・・
末端の兵士が大勢死ぬよりも、肩を並べる数名の将官が死ぬ方が、より身に迫るでしょうから。

こうなってくると、仮に戦争が長引いて、ロシア軍の消耗も増していった場合、
プーチン政権を倒すのは、民衆によるデモよりも、軍部によるクーデターの可能性の方が高いかも?
もちろん、今回の開戦に関しても、軍内部の強硬派が大きく関与しているとは思いますけど、
ロシア軍の上層部が、全て強硬派で固まってる事なんて無いでしょうし、
クーデターであれば、高級士官だけでなく、中級士官でも可能ですから。
ただ、その場合の危険性を考えると、軍事クーデターのシナリオは見たくないなぁ・・・・
正直、プーチン政権よりマシになる保証なんて、全く無いですからねえ。

> まぁ、想定外だったために戦力の補充をしているだけかもしれませんが。
想定外・・・というか、期待外れという表現の方が的確かも知れませんが、
まさしく現在、ロシア軍は戦力の補充は行っていると思いますよ。
ロシア軍の武器弾薬が、現時点でどれだけ備蓄&製造されてるかは解りませんけど、
単純に兵数だけで言えば、全軍90万人のうち20万人を投入した所なので、
広大な国土を守るのは手薄となりますが、まだまだ投入する兵数を増やす事は可能ですし、
ロシアは徴兵制が健在な国なので、いざとなれば徴兵経験のある若者も300万人くらい居ます。

とは言え、頭数が揃っても 士気や練度が低ければ、あまり使い物にはならないでしょうし、
それでも兵員が増えれば食料を輸送せねばならず、その辺りの苦労や不満の高まりを考慮すると、
防衛戦ではない今回の戦争においては、そこまでの無茶は難しそう・・・・
ゴリ押しすれば、その分だけ、プーチン政権の寿命も縮まる気がします。
となると、立て直して、再攻勢に出たとしても、
開戦当初ほどの勢いは、なかなか期待できないと思いますし、
それでも戦果を挙げようとすれば、やはり非情な攻撃が増えていくのでしょうね。
また、ロシア兵(特に徴集兵)が、凄惨な戦いを躊躇するとなれば、
人数的には少ないものの、チェチェン兵やシリア兵が全面に立ってくるかも知れません。

> > > 核を用いてしまうと一時的に攻撃は凌げてもその後を考えると…
> > > NATO軍に対して使用となるとそれこそ各国本土にも核攻撃をするくらいの覚悟は必要な気が…
> > > 一度使ってしまうといつ使うか分からないと各国には当然思われるでしょうし。

> > もし核を使うとすれば、やはりNATO軍に対してですよ。
> > それも1発、相手の損害が少ない範囲で、威嚇目的として。
> > 言うなれば、「ここで停戦しよう」という、合図の為の核ですね。
> > しかし、ここでアメリカ側も核で応えてしまえば・・・恐らく核戦争です。

> これ怖いのが日本にある米軍基地も攻撃対象になるのではというところですよね。
> ロシアと同時にベラルーシも制裁を受けているので逆を返せば日本もロシアの攻撃対象になりえるのではと。

全面核戦争ともなれば、もちろん在日米軍基地だって狙われるでしょうけど、
とりあえず、戦場が東欧近辺で止まってる限りは、その危険性は低いかな?
確かに、日本はロシアの隣国ではあるものの、そこにあるのはシベリアの大地で、
米軍としても攻撃する価値が低く、ロシア側も守る価値が低いですからねえ・・・・
戦略的に、核で在日米軍基地を狙う事があるとすれば、ロシアよりも中国の方が危険性が高そう。

また、アメリカ国外であっても、米軍基地を攻撃などしたら、
核報復は解りませんが、少なくとも米軍参戦は確実になりますし、
核を用いず、通常兵器による攻撃であっても、そこは変わらないと思うので、
プーチンが自暴自棄にでもならない限り、その可能性は低いような気がします。

> > > う〜ん…仮にキエフが陥落してゼレンスキー氏が死亡したとしても、
> > > 逆に神格化されちゃいそうな気もするんですよねぇ…
> > > プロパガンダの一種だとは思いますが、長期化してウクライナにも厭戦気分が蔓延ってきてからならともかく、
> > > 現状では逆に士気が上がる気がします。
> > > 彼自身が指揮官というわけではないでしょうから、軍事的には大きな損失ではないでしょうし。

> > 文字通り、「役者」である彼を失うとなれば、看板的にも厳しいと思いますよ。
> > 替わりの新しい大統領を立てても、あれだけの演技力は誰も真似できないでしょうし、
> > 選挙を経ているか否かの正当性の面でも、やはり段違いだと思うので。
> > 確かに、彼自身の指揮官としての能力は、この際 別に構わなくても、
> > 演技力と正当性に裏打ちされた「錦の御旗」としての存在効果が、軍事的にも非常に大きいと。

> 冒頭でも述べた通り正直彼の「役者」としての能力は少し怖いなと思いだした今日この頃です。

アメリカ議会でのオンライン演説が行われた直後、
「大変な時なのは分かるが、ウクライナ大統領はスーツを持っていないのか?」という、
アメリカ人の経済評論家のTwitter投稿が、世界的に炎上するという事が起こりましたけど、
投稿した本人の真意はどうあれ、これって地味に、芯を食った指摘なんですよね。
実際の所、ゼレンスキーも開戦当初はスーツ姿でしたが、
かなり早い段階でTシャツ姿に変わり、無精ヒゲも伸ばし始めたのは、
明らかに「見た目」を意識した上でのメディア戦略であり、
だからこそ、Tシャツは綺麗だし、無精ヒゲもキチンと手入れされていると(苦笑)。

いや別に、その行為自体は悪いとは思いませんけど、見る側は理解しておいた方が良いと思いますし、
それを指摘する事さえ憚られるような空気感は、あまり健全だとは思いませんね。
そもそも、こうした「非常時の見せ方戦略」って、最近では一般化してきており、
日本の首相とかも、大きな自然災害とかあった際には、
作業着を着て、ヘルメットを被るような事をしてますが、結局は滑稽に見えるのが常です(笑)。
しかしゼレンスキーの場合、そこは本業が「役者」として、見せ方を熟知しているので、
滑稽に見えるどころか、本当に勇ましく見せるのが上手いと思います。
で、それは政治家として強力な武器だとは思いますけど、
どう使われるかによって、禍すら招きかねない武器ではあると・・・・
だからこそ、見る側は細心の注意を払うべきでしょうけど・・・まあ無理でしょうね。

ちなみに、英語字幕ではあるものの、ゼレンスキーを大統領にまで導いた
ドラマ「国民のしもべ」は、YouTubeでも公開されてるみたいで、
ウクライナ国民ですら、このドラマを見て、リアルに大統領に選んでしまう程なので、
第3国の視聴者だと、今の状況も相俟って、役柄と本人を重ね合わせちゃう人は非常に多そう。
https://www.youtube.com/c/sluga95/playlists
https://www.youtube.com/playlist?list=PLSoP62RB3ymnt6ct60SF-2ZsSpC_Mbrjv
https://www.youtube.com/playlist?list=PLSoP62RB3ymkxF5L17oKZp_xBzNRstdRU
さすがに全編通してとかは見てないですけど、作品紹介のダイジェスト映像を見たら、
使われてる言語はロシア語なので、それだけウクライナにロシア語話者が多い事が解ると同時に、
プーチン風刺は鉄板ネタらしく、ロシア語話者でも反プーチンな昨今の国民感情が伝わります。
ドラマと言っても、日本のアニメのように1話25分ですし、日本語字幕があれば結構見ちゃうかも?

> > 更に言えば、ウクライナ国民が、ロシア側に逃げたって良いじゃないですか。
> > それで国民の命が救えるのなら、それだって1つの方法だと思いますし、
> > 百歩譲って、ウクライナ国民はまだしも、外国人に対しては それも認められて然るべきはずで、
> > そうした選択肢を遮断してしまうのは、守る事よりも、戦う事を優先しているからだと感じるんですよね。

> おそらくウクライナが恐れているのってロシア側に逃げた人が、
> ウクライナの捕虜になったロシア兵のような使われ方をすることだと思うんですよね。

国家の体面的に、敵国側への避難なんて認め難い事は、私にも充分解るんです。
また、それだけでなく、戦争となれば相手国を信頼できなくなれば、
安全性を担保できないとか、人質やプロパガンダに利用される恐れなども抱く事でしょう。
ですが実際、兄弟民族であり、同じロシア語を話す市民に対して、
アウシュビッツの二の舞みたいな事が起こる危険性は、まず無いだろうと私は見てますし、
その辺りのデメリットを勘案しても、やはり多くの人命を救えるメリットの方が大きいと思います。
そして最終的な判断は、戦果にあえぐ市民1人1人が決めれば良い事であって、
初めから、国家に殉ずる選択肢しか用意させないと言うのは、個人的には違うと思うんですよね。

それこそ最近も、数千人の市民をロシア側へと避難させた事に対して、
「拉致だ!強制連行だ!」という騒ぎになってますけど、
もちろん、ウクライナ国家の側から見れば、そういう理屈になるのは解りますし、
避難した市民にしたって、本心では敵国側になど逃げたくない人が恐らく多数派でしょうが、
それでも、自分や家族の命を守る為には、そうした苦渋の選択だってアリだと思うんです。
更に、もっと戦略的に物事を考えるのであれば、国民の命を守るために敵国の後方へと避難させつつ、
100万人単位で避難させる事で、ただでも苦しいロシア側の兵站を消耗させ、
どうせプロパガンダ目的であり、尚かつロシアが国連から離れてない事を逆に利用して、
難民支援を行う国連UNHCRスタッフと、海外メディアとを、ロシア側の避難民キャンプに入れさせる事で、
国際監視の下に置いてしまうという牽制の仕方だって、割り切って考えれば、あったと思うんですよね。

それなのにウクライナ政府側として、徹底抗戦と言えば聞こえは良いものの、
市民の犠牲が大きくなる方向で、いろいろと動いてしまっていますし、
それはそれで、双方に犠牲者を増やす事が、戦争勝利を目指す1つの有効な手段なだけに、
訝しんでみてしまう所も、正直あったりします。
意図的なのか? 無意識なのか?は別にして、言うなれば、
「地獄への道は善意で舗装されている」といった所でしょうか?

ただ、ここへ来てゼレンスキーが、停戦交渉における「国民投票」という単語を出してきた事で、
全く自覚のないまま、国民を危険に晒している訳では無さそうな事が解ったと同時に、
当然ながら、自ら甘んじて汚名を被る覚悟で、和平を導く気も無い事が解りました。
もう少し詳しく述べれば、認知不足や自己陶酔で状況把握が出来ていない訳では無く、
かと言って、国民の屍の上に勝利を掴もうと考えているほど異常者でも無く、
現状のヤバさは重々承知した上で、それでも自らが火の粉を被る大胆な決断は行えると思えず、
結局の所、ズルズルと犠牲者ばかり増えてしまう展開に陥りそうだなぁ・・・と。

> 正直士気が高いのってそう続かないと思うんですよ。
> 自分が住んでいた町が破壊されていく様に最初は怒りを覚えても、
> ずっと戦い続けるとどんどん疲労は溜まっていくでしょうし…
> その中でロシア側に逃げた人の状況が入ってきて「ロシアも友好を望んでる降伏して」
> みたいなプロパガンダが行われると心が折れる人も出だすでしょうし、
> それを恐れているのかなと。

それに関しては、現実的に有り得る話だと思いますし、
そろそろ移行されるであろう「第2フェイズの戦争」においては、
ウクライナ市民の心を挫く攻撃が、ロシア軍によって行われ始めると思いますよ。
ロシア軍が加勢しているシリア内戦とかも、そうですけど、
戦争が長引き、悲惨な状況が増えるほど、支配に抗う崇高な信念よりも、
支配を受け入れてでも、安全に日常を過ごしたいという思いが、一般市民には強くなります。

そして、冷酷な言い方をすると、安全な後方のロシア側に避難させるよりも、
戦地であるウクライナ国内に留まらせて、凄惨な思いを数多く負わせる方が、
市民感情がそちらに早く流れますし、ロシア側の負担も少なくて済みます。
そういう意味では、プロパガンダ目的で避難民を使うとかは、あまり無さそうかな?
どちらかと言えば、占領統治における現地協力員を育てるという方が、可能性的にはあるかも?

> すいません、途中なのですが残りは次の日曜日にでも返信しようかと思います。
まあ、最近の長文癖の悪化は、自分自身も「酷いな」と感じてますので(苦笑)、
返信はいつでも結構ですし、全てに返信しようと思われなくても大丈夫ですよ。
以前までは、投稿文を読んで、頭に浮かんだ内容の2〜3割を返信文に起こしてたのですが、
最近は、ほぼ無編集に9割方、読んで思い浮かんだまま垂れ流してる感じ・・・・
ハッキリ言って、LINEやTwitterが全盛の時代に、この長文は苦痛な人も多いはず(笑)。


[23885] この1週間での戦況変化返信 削除
2022/3/28 (月) 22:24:11 徳翁導誉

> ただ言えるのは、目前に迫ってるであろうマリウポリ陥落の後、
> クリミアとのランド・ブリッジ(陸上輸送路)を確保したロシア軍の部隊が、
> 続いて どちらに向かうかで、プーチンの考え方が見えそうだという事。
> それがキエフ方面に進むなら、未だ数ヶ月以内の短期決着に固執しているって事でしょうし、
> それがオデッサ方面に進むなら、中長期戦も覚悟してジックリと腰を据える感じでしょうし、
> それがハリコフ方面に進むなら、とにかく占領地を確保した上での停戦を望んでるのでしょうし、
> 相も変わらずに3正面作戦を続行するなら、ウクライナ側にも一筋の光明が見えてくるかも?

未だマリウポリは陥落していませんが、一足早くロシア軍の方針が示されたみたいですね。

「ロシア軍 首都制圧より東部での軍事作戦を重視か」
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220326/k10013552831000.html

これは長期戦になりそうな展開ですし、停戦が最も結び難いシナリオですから、
朝鮮戦争の休戦みたいな決着になると言うか、
8年前から続いていたドンバス紛争が、ウクライナ東部全域に広がる感じになるのかな?
とは言え、あのまま苦しい状況で、3正面作戦が続けられていれば、
今後の民間人の死者数は、1ケタも2ケタも増えてたであろう事と考慮すると、
それでも まだまだ凄惨な戦闘は続くのでしょうけど、市民の被害もそれなりに抑えられるかも?
そして、こういう展開になれば、核使用の危険性は かなり後退したと見て良い気がします。
わざわざロシア国防省が会見までして、作戦転換を表明したのは、
アメリカに対するメッセージという側面もあるのでしょうし・・・あとはバイデンが下手さえ打たなければ(苦笑)。

って、これは何も、プーチンが人道的な決断をしただなんて話では決して無く、
ロシア軍の消耗を抑えつつ、占領統治の負担も減らす狙いがあるんでしょうけどね。
しかし、それでも、最初の「キエフ攻略」という理想的な目標に固執せず、
戦況の不利を受け入れて、確実に支配地域を確保する現実路線へと転換を見せた時点で、
プーチンの「精神異常」説というのは、かなり否定できたかと思われます。
逆に言うと、この状況で、この決断が出来てる時点で、嫌になるほど冷静ですよ・・・・

> 損害という意味では、わずか1ヶ月あまりで、5名もの将官が戦死した事は、
> ロシア軍にとって非常に大きな痛手でしょうし、これは絶対に想定外だったと思います。

この1週間で、更に2名の将官が戦死し、計7名となったみたいですね。
(そのうち1名は、チェチェン軍の将官らしいですが)
いや本当、歴史的に見ても、これは異例の事態だと思われます。
兵士たちの士気も上がらず、情報も錯綜していて、しかもプーチンの逆鱗を恐れるから、
将官自らが危険な前線に赴き、それで狙われてる・・・なんて説明を受けますが、
将官戦死の情報確認も含めて、一体どのように聴取すているかは気になる所。

> ここ50年間で、戦死した米軍の将官は2名などと聞くと、尚更ですね。
ちなみに、この2名というのを、後から調べた所、
アフガンを視察中に、襲撃された将官が1名。
9・11テロの際、国防総省ペンタゴンに飛行機が突っ込み、それで亡くなった将官が1名。
という事で、勤務中の殉職ではあるものの、一般的にイメージされる「戦死」とは少し違いましたね。
そうなると尚更、将官7名戦死の異例さが際立つ・・・・

> 兵士たちの士気の低さも問題でしょうけど、指揮系統が乱れるのは それ以上に問題なはずです。
> また、この損害の衝撃は、軍の上層部にダイレクトに響いていそう・・・・
> 末端の兵士が大勢死ぬよりも、肩を並べる数名の将官が死ぬ方が、より身に迫るでしょうから。

上記にもある通り、ロシア軍が作戦方針の転換を行うのだとすれば、
将官の大量戦死という事情も、影響したのかも知れませんね?


[23889] ゼレンスキーの国会演説を終えて(抜粋返信)返信 削除
2022/3/28 (月) 23:04:52 矢羽雅朝

すいません、おっしゃってくださっているように全部に返信するのは難しいので(笑)
個人的に気になったところだけ返信します。
それとやはりウクライナに関する報道が減ってきましたね。
戦線にあまり変化がないというのも理由なのでしょうが、
やはり人はどんなことにも慣れていくのだなとも思いました。

▼ 徳翁導誉さん
> > ゼレンスキー大統領が各国の国会で演説を行ってるのが話題ですね…
> これまでゼレンスキーは、各国に合わせた演説を行ってきましたし、
> 時にはドイツやイスラエルなどで、相手国に対する苦言を述べたりもしていたので、
> 日本に対して、いったい何を語るのか?というのは、正直かなり興味があったのですが、
> いざ演説を聞くと・・・当たり障りのない内容で、ちょっと肩透かし(笑)。

これについては私も同意見でした。
領土問題を抱えているという意味ではもう少し踏み込んだことも言えたのかなと思いますが。
後本筋ではないですが同時通訳って聞きにくいですね…
後で文章を見ないと結局良くわからなかったです。

> あと、一番最初にサッカーの話が出てくるのは、2012年に欧州選手権をポーランドと共催した誇りと、
> FWシェフチェンコに代表される サッカー人気の高さを思えば、ツカミはOKな感じでしょうか?(笑)
> 2000年前後は日韓W杯もあり、ちょうど私もサッカー観戦にハマっていた頃なので、
> その当時、旋風を起こしていたディナモ・キエフの活躍は、鮮烈な記憶として残ってます!!
> ちなみに、ここでアイスランドの名前が挙がっているのは、就任演説があった頃、
> 初出場となる欧州選手権ではベスト8、そして2年後のW杯にも初出場した上、
> バイキング・クラップと呼ばれる、印象的で熱狂的なサポーターの応援姿も相俟って、
> サッカー中小国にとって、最も解りやすい理想モデルであった為ですね。
> (いつか日本も、世界中でサッカー新興国の代名詞となるくらい、躍進して貰いたいなぁ・笑)

今回の件でロシアのサッカーチームのウクライナ人コーチが、
色々剥奪されているのを見るとサッカーの影響力は大きいんだろうなとは思いましたね。
 
> ちなみに、一国のリーダーが、具体的に他国の名前を目標像として挙げる行為は、
> 政治の常識的には、かなり異例であるとは思うものの、
> ですが、具体的なイメージが思い浮かべられるので、国民に訴えるには良い手法だと思うんですよね。
> 例えば、当時はまだ、自民党との政権交代を狙える立場にあった社会党が、
> 「アメリカの豊かさ、ソ連の社会保障、イギリスの議会政治、日本国憲法の平和主義」を掲げた際、
> 世論の反応は、なかなか良かったと聞いてますからねえ。
> (その後、提唱者の江田三郎が社会党内の主導権争いに敗れて、このモデルは形骸化)
> 現在の日本の技術力と同様、「現実はそんなに良いモノじゃない」っていうのはあるでしょうが、
> 実の所、そこはあまり重要では無くて、幻想であれ何であれ、各国から良いとこ取りして、
> それで少しでも、自分たちの暮らす社会が良くなるなら、それで充分に成果アリですので!!
> そして、目標となるイメージは、多くの人が共有できるほど、その成果も出やすいと。

正直物心がついたころにはソ連がなかったので良くわからないのですが、
社会主義国のソ連ってやはり社会保障が手厚いという印象だったんですかね?
> ゼレンスキー周辺は、政治的には素人でも、映像作りや売り込みではプロの面々ですし、
> それこそ開戦直後、13名の離島守備隊が、投降を拒否して全員玉砕したとして、
> 華々しく喧伝され、大統領も英雄勲章を贈ると述べてましたけど、
> その後、実はロシア軍の捕虜として、生き延びていた事が明らかになったんですよね。
> 正直、この一件を聞いた時は、「真珠湾攻撃の九軍神かよ!」と思っちゃいました(笑)。
> あの時も、戦死したとされた9名の内、実は1名が捕虜になって生き延びており、
> それがタブー視される風潮が、後に生還した特攻兵を追い込む事になりましたし・・・・
> 逆に言うと、今はネット時代なので、人の口に戸は立てられなかった感じなのかな?

このニュースを聞いたとき正直プロバガンダやってるなと思いましたね。
それと同時に本格的な戦争になってしまったなとも思いましたが。
 
 
> 逆説的に言うと、日本でも7年前の安保法制反対デモでは、それこそ10万人が集まりましたが、
> だからと言って、それで安倍政権が倒れ無かったのは、そのデモが平和的に行われたからですし、
> 8年前にヤヌコービッチ政権が倒れたのは、デモ隊が暴徒化したからです。
> で、デモの暴徒化を担ったのが、過激な民族主義者たち(いわゆる広義のネオナチ)であり、
> それを後方援助していたのが、アメリカのCIAだったって話ですね。
> いや当然ですが、デモ参加者に「暴徒化しろ!」と言ってる訳ではありませんよ。
> ただ現実的に、平和なデモよりも、暴徒化した群衆の方が、政権崩壊に繋がりやすいという話で。
> そして、それを今の時代にアメリカでやろうとしたのが、選挙で敗れたトランプでした(苦笑)。

そういえばトランプ支持派は議会の占拠とかやってましたねぇ…
あれで政権奪回とかになれば民主主義国家とは…
になってしまいますが…
とはいえ、郵便での投票が有効って個人的には違和感がありましたね。
これはやはり私が日本の占拠に慣れているからなんでしょうかねぇ…

> 現状だと、やはり政治的な信念がある人くらいしか立ち上がらないでしょうし、
> そういった人間は、社会全体だと一部に過ぎ無い事を思えば、
> もっと反政権的な民意が高まるには、政治信条よりも、市民生活が苦しくなる必要があるかと?
> いろいろ不満はあっても、そこそこ暮らしていけるなら、大多数の人はわざわざ立ち上がらないですし、
> 一般市民が立ち上がって変わるときと言うのは、男性だけでなく女性、特に母親たちが、
> 「子供たちの為!」にと集結した時に、運動自体が大きくなるって事が、歴史的には多いかな?
> ただしロシアの場合、ダーチャと呼ばれる郊外別荘を、庶民たちでも結構保有しており、
> 経済制裁やコロナ禍の中でも、それで何とか自給自足が出来ちゃったりする社会なので、
> 他の国に比べると、なかなか崩れないって所はありそう(国防意識も世界標準よりも高い国民性ですし)。

ルーブルは暴落していますし、
一部報道ではロシアのスーパーでは売られている物が明らかに減っているということもあるみたいですが、
この状況が酷くなったり続いたりすれば可能性はあるというとこでしょうか。
> > > また、プーチン政権は実質20年続いているという事で、
> > > ロシアの若者たちは、良くも悪くも「プーチン時代」しか知らないんですよね。
> > > それを評価しない若者も、それを評価する若者も、それぞれ居るのでしょうが、
> > > どちらもプーチン基準でしか、なかなか物事を見られないと。
> > > 「悪の独裁者を倒せば、平和が訪れる」などというのは、おとぎ話の世界であり、
> > > 現実には「独裁者を倒すと、更なる地獄が訪れる」のが、歴史の常ですし・・・・

> > ロシアで仮にプーチン大統領が革命的に倒されたとして、
> > その後の政権はどういった指向の政権になるのでしょうかねぇ…
> > ソ連が崩壊しても結局アメリカとの対立を指向する国であった訳ですが…
> > 下の方でおっしゃられてましたが、ロシアまでNATOに加入して、
> > アメリカの友好国といった路線にいくのか、結局プーチン的な人が取って代るだけで、
> > 中露で反米勢力の代表格的な路線なのか。

> いや本当、考えれば考えるほど、様々なシナリオが思い浮かびますよね。
> 独立の直後、エリツィン時代のロシアは、別にアメリカとは対立路線じゃなかっと言うか、
> そもそも、対立するような余裕自体が無くて、エリツィンなど却って、
> ソ連時代に逆行しないようにと、アメリカから相当の支援を受けていましたし(笑)、
> 新興財閥オリガルヒの支援の下、経済優先の新政権が誕生すれば、親米路線だって充分に有り得るかと?
> また逆に、軍事クーデターとかが起こって、プーチン以上の強硬路線に進む可能性だってありますし、
> ロシア社会が混迷して、中国の軍門に降るしか道が無くなる展開だって、あるかも知れません。
> それとロシアは連邦国家であり、いくつもの共和国や自治区を内包してますから、
> 中央の統制力が弱まれば、独立宣言祭りになるかも知れませんし、内戦突入の可能性だってあります。
> で、結局は混迷するロシアをまとめる為に、また別の強権的な指導者が誕生する事も充分考えられます。

ロシアの一般国民はどうなんでしょうか?
ソ連時代の思いからやはり反米的な思いは強いのか、
冷戦崩壊から30年経ってもうそういう思いもないのか。

> > ロシアがアメリカと対立的になることってそうメリットがあるとは思えないんですよねぇ。
> WW2オンラインをプレーすると、実感できるかも知れませんけど、
> 地政学的に言うと、実はロシアって、アメリカのベスト・パートナーです(笑)。
> アメリカは海を通して、欧州とアジアという2大世界と面していますが、
> ロシアは陸続きで、欧州とアジアに面しており、
> 海洋国家と大陸国家で住み分けしつつ、この2大世界を挟み込む立地にある為、
> 分け合って支配する事が可能なんですよね。
> 同盟関係ではなく、仮想敵同士でしたけど、それが最も上手くハマったの冷戦構造です!!
> 言い方は悪いですが、米ソがプロレスを繰り広げる事で、欧州とアジアを分割支配できたと。
> ちなみにアメリカから見て、イギリスと日本は、それぞれ欧州とアジアへの橋頭堡として最適です(苦笑)。

そうですね。
ソ連とアメリカは利益が被りにくいですし、
逆に言うとソ連と中国アメリカと日本・イギリスは相性が悪いですよねぇ。
まぁ、カナダがイギリス領ではない米英間は当時よりはマシかもしれませんが、
それでも…

> > 声が大きいだけの少数派って結局のところ反発を受ける方が多いと思うんですよねぇ。
> > 根拠はと言われるとありませんけど。

> う〜ん、そうした側面が無いとは言いませんが、
> どちらかと言うと、それで反発するのは、逆方向にいる「声が大きいだけの少数派」かな?
> 大部分の人は、自分の関心が無い主張なんて、「ふ〜ん」と聞き流して気にも止めませんし、
> それで引っ掛かるのは、逆鱗じゃないですけど、反対方向にアンテナが立っていてこそです(笑)。

そういうものなのですかねぇ…
個別に番組名を出してアレなのですが、
サンデーモーニングって左寄りの番組だなぁと感じるのですが、
ネットの世界では毎回叩かれてますよねぇ。
あの番組に出ている人って声が大きい少数派にあたる人が多いと思うのですが…
それを批判しているネットに書き込んでいる人って声の大きい少数派なのかなぁ…
まぁ、そういう人たちが多数派とは思いませんが、
匿名でないと声の出せない批判者ってところなのかなぁ。
何だか自分で言いたいことが分からなくなってきましたが(笑)
> ただ一方で、幾らか小さいモノでも、いったん「流れ」が生まれてしまえば、
> 深く関心を抱かない人たちほど、無意識というか、何となくな空気感で流れに乗っかり、
> それが積み重なって、やがては大きな流れになる事も、決して珍しくは無いですからねえ。
> 勝ち馬に乗るとか、そこまで明確な意識はなく、それこそブームに乗るみたいな感覚で。
>
> 例えば政治の話を続けるなら、知事の人気とかって、その辺りが顕著に現れやすく、
> 小池知事にせよ、橋下知事にせよ、東国原知事にせよ、
> 初当選時の選挙では、そこまでの得票率で勝ってる訳じゃないんですよ。
> しかし、ひとたび当選して、マスコミも大々的に報じると、一気に支持率が爆上がりすると!
> それこそ、選挙前の賛成・反対なんて意見は、簡単に消し飛んでしまう程に(笑)。

小池知事は正直分かりませんが、
橋下知事は小泉総理のやり方をうまく模倣したなぁと思いましたけどねぇ。
ワンイシューでの問題提起と反対勢力のラベリングというのはまさに小泉総理のやり方かなと。
その意味で都構想の否定は彼にとって痛かったのでしょうけど。
> > > と言いますか、今回ロシア国民に「立ち上がれ!」と言ってる人の何割くらいが、
> > > この安保法制の時に立ち上がったのでしょうか?
> > > もっと言っちゃうと、安保の時は逆にデモに反対するというか、
> > > 小馬鹿にして批判してた人の方が、何となく多数派なイメージ(根拠は無いですけど・笑)。
> > > でもまあ、ロシアの反戦デモで捕まってるような人たちって、
> > > 恐らく日本に居れば、SEALDsみたいな人たちでしょうからねえ。

> > 多分今「立ち上がれ!」と言っている層と安保法制の際に反対と言っていた層は違う層に思いますね。
> > 今「立ち上がれ!」と言っているのはネトウヨのような人たちの気がします。
> > むしろ層としては当時の安倍総理支持層かなと。
> > 彼らは欧米でいうところの極右民族主義的な思想のように感じますね。
> > だからこそウクライナのために立つウクライナ民族支持(共感)なのでしょうし、
> > ロシアの為に立たないロシア民族に立ち上がることを求めるのかなと。
> > まぁ、欧州の極右政党はこの件はどちらかというとロシアよりのようですが。
> > 自分たちの国第一の考えなのでロシアの戦争よりもロシアの制裁への反発による自国資源の高騰に反発している感じですね。
> > まぁ、自国の利益が第一という感じですね。

> いや〜、恐らくは そんなに深く考えてはいません(笑)。
> 本当に、自らの思想信条に基づいて動く人であれば、
> その行動基準というのは、当然ながら、その思想信条によって導き出されますが、
> ネトウヨ層・・・と言うか、それ以上にもっと大勢の人は、
> 結局の所、掲げている思想信条などは、見せかけだけの表面的な旗印であって、
> その行動基準は「自分にとって得か?」であり、更に言えば「どれが心地よいか?」ってモノかと。
>
> ですから、ゼレンスキーがアメリカ議会でのオンライン演説で、
> 真珠湾攻撃に関して触れただけで、手のひらを返してしまう訳ですね。
> それまでは、ウクライナを応援・・・と言う以上に、ロシアを叩く事が心地よかったのに、
> ゼレンスキーの演説で不快にさせられたから、今度はウクライナを叩くべくネオナチ論に傾倒すると。
> そういう意味では、一昔前までの右肩上がりな時代と違って、
> 停滞期から下り坂へと突入した昨今の社会情勢下では、
> 自分が何かを得る事よりも、他者が何かを失う方が、より得に感じるというか、
> そちらの方が機会が多いからこそ、大バッシング時代を迎えているような気はしますね。
> 「自国第一主義」とか言っても、どうすれば国益が最大化するか?ではなく、
> どこに叩けるターゲットが居るか?の方が、その主題になってしまっている感もあります。

一億総バッシング時代なんて言われ方もしますが、
今までは井戸端会議で話題に上がるだけだったものが、
誰でも簡単にネットに書き込める時代(意見を外に発信できる時代)になりましたからねぇ。
身内に向けているつもりでもそれが誰でも見ることができるということを覚えておかないと、
逆に自分がバッシングの対象となる怖い世の中になりましたよね。
しかし、反ウクライナに傾きかけたのはあの一瞬で結局反露に戻りましたね。
ゼレンスキー大統領の演説が良かったという書き込みも多く見ましたし、
その意味ではあの演説も成功だったのかも。

> う〜ん、何というか、そりゃウクライナ側の立場を考えれば、確かに言い分も解るんですよ。
> ロシア寄りなヤヌコービッチ政権を転覆させたと言っても、それはあくまで国内問題であり、
> そんな事を理由に、国土の一部を奪われたとあっては、国民的に納得など行かない事でしょう。
> ですけど、ゼレンスキーが取った行動というのは、ヤクザに喧嘩を売るようなモノですからねえ。
> もちろん、理不尽な要求を受けても、それを毅然と拒否すれば格好良いですし、
> ヤクザが仕返しに発砲してきたら、社会通念的に悪いのは明らかにヤクザの側ですよ。
> とは言え、その発砲により、家族が命を失うなんて事になったら、
> 一家の主として、その対応が間違いでは無かったと、本当に言えるのでしょうか?
> ヤクザだって、ナメられた おまんま食い上げですから、暴力行為に及ぶ可能性は現実的に充分あります。
> 今回の一件って、解りやすく言ってしまえば、そういう話だと思ってますし、
> 警察は介入せず、家族の犠牲は増えていき、それでも正義を貫く事は、本当に正しいのか否か?
> どれだけ世間から喝采を浴びても、今更 後には引けなくても、
> 私自身の感情で言えば、「立派だ!」と称える気には、とてもなれないんですよね。

この例えは分かりやすいですね。
ただ、ウクライナとしてはヤクザに襲われたら、
警察(アメリカ・もしくはNATO)が助けてくれることも、
ある程度期待していたのかなぁとも思いますけど。
> って、話が途中で逸れてしまいましたが、実効支配が重要という事を踏まえると、
> ウクライナ全土の占領には遠く及ばないとは言え、既にこの戦争の結果、
> 現時点でも、そこそこ地域はロシア軍の占領下に入ってしまっていますし、
> どれだけウクライナ軍が善戦しているとは言え、ロシア軍を押し返すほどの力は無い以上、
> 一時的にせよ、仮に停戦が為ったとしても、当然ながらロシア軍は占領地域から兵など引きませんよ。
> そうなれば、停戦ラインは開戦前の東部2州を2分するラインから、現在の前線のラインとなってしまい、
> こんなモノ、ウクライナ側が飲めるはずもありません・・・・
> 逆にロシア軍の側からすれば、これだけ兵士の血を流して、今更東部2州の中間線には戻れません。
> だからこそ、みかじめ料をヤクザに払う感じに、東部2州の中間線で双方妥協するのが最善だっただろうと。
> いや本当、これは後出しジャンケンではなく、既に1万人以上の死者を出してる時点で、
> 納得できなくても妥協するのが、最も現実的な選択だと思ったんですよ、個人的には。
> プーチン政権だって、いつまでも続く訳でもなく、そのうち状況だって変化するかも知れず、
> そうした機会を逃さないよう、ウクライナ自体を豊かにする方が、却って早道だとも思いましたし。

ウクライナの中立国化(EU・NATOへの将来にわたる非加入)と東部2州の独立承認・クリミアの正式割譲とかで、
占領地域からの撤退と停戦はやはり難しいものですかねぇ。
いや、東部2州もクリミアも簡単に渡せるものではないのは分かるので、
ウクライナにもロシアにも高いハードルであるのは分かりますが。
特にこの内容で講和してしまえばゼレンスキー大統領の人気は落ちるだろうことは想定できますしね。
 

> ただ、現在の戦況を見ると、単に南部の守りが薄かった可能性もありますが、
> 結果的には現時点で、クリミア周辺の沿岸部の占領が最も進んでますし、
> ロシア軍の側も、東部2州の完全掌握より、クリミアとの地続き化を優先しているのが解り、
> それだけクリミア(セヴァストポリ)を最重視している様子が伝わります。
> となると、黒海沿岸の東部を占領した後は、沿岸西部の占領を目指すんですかねえ?
> オデッサを落とせば、ウクライナは完全に海路を失いますし、
> 親ロシア派が実効支配する 隣国モルドバの沿ドニエストル地域とも、地続き化が成りますから。
> とは言え、ハリコフ攻略もこれだけ苦戦するとなると、オデッサ攻略も簡単じゃ無いはずで、
> マリウポリを落として沿岸西部への輸送路を確保した上でないと、安易に作戦へ動けないとなれば、
> ロシア軍が全線で立て直し、再攻勢を仕掛けるタイミングというのも、ここらから逆算できるかも?
> って、一向にハリコフが落ちないなら、沿岸東部から そのまま北上て、挟撃を図るかも知れず、
> 何よりも首都キエフの陥落を優先するなら、ドニエプル西岸から北上して、挟撃を図る可能性もありそう。
> 当たり前の話ですが、結局はロシア側の優先順次第で、いろいろと作戦方向は変わるでしょうし、
> そもそも、このまま熾烈なウクライナ軍の抵抗が続けば、侵攻自体が進まない可能性も十分あります。

マウリポリはほぼ陥落のようですね。
南部の方が順調に攻略されているということは、
ウクライナ軍はキエフを固めているということでしょうか。
> ただ、結果的にであれ、意図的にであれ、南部の戦闘が激戦化していて、
> クリミアとの地続き化や、沿岸部の完全奪取が、優先して進められる展開であると、
> これはもうロシア側にしても、中長期戦は覚悟したって戦略方針だと思うんですよね。
> 元々の「ノヴォロシア連邦」案でも、キエフを含む北東部はターゲットでは無かったですし、
> 政治的に、首都陥落のインパクトが大きい為、そちらも狙ったと考えれば、
> 占領ラインで一旦停戦が行われるなら、確実に押さえるのは、むしろ南東部の方であると。
> 逆に言えば、南東部だけでなく、北東部まで目標を加えた事で、同時に二兎を追う形となり、
> それでも行けるとウクライナ軍を侮った結果、未だロシア軍は一兎も得られていないのかな?
> 同じ南東部でも、ハリコフと沿岸部を別と考えれば、2正面どころか3正面作戦になってますし。

やはりクリミアを地続きにするのを優先したのではと。
まぁ、停戦交渉でウクライナはそこら辺まで放棄できるかと言われれば疑問ですが。
> 2月24日に、ロシア軍のウクライナ全面侵攻が始まりましたけど、
> そこで電撃戦が成功すれば、恐らくは3月18日の「クリミア編入」記念日を目安に、
> ロシア側としては、勝利を収めたい構想だったと思うんですよ。
> ですが電撃戦は不発に終わり、今後 立て直しの再攻勢が行われるのだとすれば、
> 次なる目安設定は、5月9日の「対独勝利」記念日となるでしょうし、
> それも不発に終わって、中期的な包囲作戦に移行したとすれば、
> その次の目安設定は、9月2日の「対日勝利」記念日となりそうな気がします。
> で、これ以上 戦争が長引くようなら、記念日に合わせてとか、
> そんな余裕は全くなくなるでしょうし、そこまで行っちゃうと泥沼の長期戦かな?
> ウクライナもロシアも、冬の寒さは厳しいので、年越しあたりに もう1回、
> 事態が動くタイミングがありそうですけど、それさえ越えたら本当に終結が見えません・・・・

ロシアへの経済制裁の影響は詳しくは分かりませんが、
秋まで持つんですかねぇ…
メディアの情報を真実のなら経済制裁はそれなりのダメージがありそうに思えますが…
> ただ言えるのは、目前に迫ってるであろうマリウポリ陥落の後、
> クリミアとのランド・ブリッジ(陸上輸送路)を確保したロシア軍の部隊が、
> 続いて どちらに向かうかで、プーチンの考え方が見えそうだという事。
> それがキエフ方面に進むなら、未だ数ヶ月以内の短期決着に固執しているって事でしょうし、
> それがオデッサ方面に進むなら、中長期戦も覚悟してジックリと腰を据える感じでしょうし、
> それがハリコフ方面に進むなら、とにかく占領地を確保した上での停戦を望んでるのでしょうし、
> 相も変わらずに3正面作戦を続行するなら、ウクライナ側にも一筋の光明が見えてくるかも?
> いかに大軍でも、それが分散していて、更には戦意も低く、補給も不十分となれば、
> 各個撃破の可能性も出てきますし、一旦どこかで撤退が始まれば、雪崩を打って総崩れも有り得ると。
> そして、こうなってしまえば、もうプーチン政権は終わりでしょうけど・・・とは言え、
> これで「めでたし、めでたし」と終わるかとなれば、ウクライナはまだしも、ロシアはそうは行かず、
> 今度はロシアの不安定化が、世界に大きな不安の種を撒き散らすかも知れません・・・・
> それこそ100年前に起こった、ロシア革命の二の舞のような感じで。

オデッサ方面に向かう可能性もあるのですかね…
正直今からウクライナ全土の占領を目指すのは更なるコストがかかりますし、
ロシアもある程度のところで停戦に動くのではと思っているのですが…
希望的観測なんでしょうかね。

> そういう意味では、ここらで一旦 戦線が膠着するであろう事は、個人的にも想定内でしたが、
> しかし一方で、1ヶ月経ってもハリコフが落ちないというのは、正直予想外でした。
> 首都キエフと違い、ハリコフはロシア国境から、わずか40kmの距離にありますし、
> 8年前にロシア側が仕掛けた、ウクライナ東部の独立工作においても、
> ハリコフは、ドネツクやルガンスクと同じく、ターゲットとなりましたからねえ。
> 他の2州と違って、ハリコフ州では放棄した親ロシア派が鎮圧されてしまった為に、
> 橋頭堡を確保できなかっただけで、ロシア側も攻略目標としての優先度は高かったはずです。
> また、キエフ総攻撃という作戦面から考えても、ハリコフにも兵を出していては兵力が足りず、
> かと言って、ハリコフを背にしてキエフを目指せば、挟撃や後方遮断の恐れがあるので、
> キエフを攻める上でも、ハリコフの陥落は前提条件であると思うんです。
> そこを思うと、ウクライナ軍は善戦してますし、ロシア軍は苦戦しているのでしょうね。
> (マリウポリなど南部の戦況ばかり報じられ、ハリコフなど東部がスルー気味なのは何故なんでしょ?)

ハリコフもかなり砲撃はされているようですが、
陥落間近みたいな報道もないですよね…
というか流石にロシア軍の進軍速度が遅すぎる気がしますが…
ここ2週間ほど停滞しているように思えますし。
余り信じていなかったのですが被害が甚大という報道が案外真実なのでしょうか。


> > ロシアとウクライナの発表するロシア軍の損害に差がありすぎで実数が分かりませんが。
> > それなりに損害は出ているのでしょうし、もしかすると当初想定していたよりも被害が大きく、
> > 既に限界なのかもと。

> 損害という意味では、わずか1ヶ月あまりで、5名もの将官が戦死した事は、
> ロシア軍にとって非常に大きな痛手でしょうし、これは絶対に想定外だったと思います。
> この戦争に投入されてるロシア軍の将官が20名だそうですし、
> ここ50年間で、戦死した米軍の将官は2名などと聞くと、尚更ですね。
> 兵士たちの士気の低さも問題でしょうけど、指揮系統が乱れるのは それ以上に問題なはずです。
> また、この損害の衝撃は、軍の上層部にダイレクトに響いていそう・・・・
> 末端の兵士が大勢死ぬよりも、肩を並べる数名の将官が死ぬ方が、より身に迫るでしょうから。
>
> こうなってくると、仮に戦争が長引いて、ロシア軍の消耗も増していった場合、
> プーチン政権を倒すのは、民衆によるデモよりも、軍部によるクーデターの可能性の方が高いかも?
> もちろん、今回の開戦に関しても、軍内部の強硬派が大きく関与しているとは思いますけど、
> ロシア軍の上層部が、全て強硬派で固まってる事なんて無いでしょうし、
> クーデターであれば、高級士官だけでなく、中級士官でも可能ですから。
> ただ、その場合の危険性を考えると、軍事クーデターのシナリオは見たくないなぁ・・・・
> 正直、プーチン政権よりマシになる保証なんて、全く無いですからねえ。

ロシアの軍事クーデターはあまり見たくないですね。
おっしゃる通り良い方向に進む絵が見えませんし。
それなら民衆のクーデターの方がまだマシな気がします。
とはいえ民衆によるクーデターの可能性は低いと私は思っていますが。

> > > > う〜ん…仮にキエフが陥落してゼレンスキー氏が死亡したとしても、
> > > > 逆に神格化されちゃいそうな気もするんですよねぇ…
> > > > プロパガンダの一種だとは思いますが、長期化してウクライナにも厭戦気分が蔓延ってきてからならともかく、
> > > > 現状では逆に士気が上がる気がします。
> > > > 彼自身が指揮官というわけではないでしょうから、軍事的には大きな損失ではないでしょうし。

> > > 文字通り、「役者」である彼を失うとなれば、看板的にも厳しいと思いますよ。
> > > 替わりの新しい大統領を立てても、あれだけの演技力は誰も真似できないでしょうし、
> > > 選挙を経ているか否かの正当性の面でも、やはり段違いだと思うので。
> > > 確かに、彼自身の指揮官としての能力は、この際 別に構わなくても、
> > > 演技力と正当性に裏打ちされた「錦の御旗」としての存在効果が、軍事的にも非常に大きいと。

> > 冒頭でも述べた通り正直彼の「役者」としての能力は少し怖いなと思いだした今日この頃です。

> アメリカ議会でのオンライン演説が行われた直後、
> 「大変な時なのは分かるが、ウクライナ大統領はスーツを持っていないのか?」という、
> アメリカ人の経済評論家のTwitter投稿が、世界的に炎上するという事が起こりましたけど、
> 投稿した本人の真意はどうあれ、これって地味に、芯を食った指摘なんですよね。
> 実際の所、ゼレンスキーも開戦当初はスーツ姿でしたが、
> かなり早い段階でTシャツ姿に変わり、無精ヒゲも伸ばし始めたのは、
> 明らかに「見た目」を意識した上でのメディア戦略であり、
> だからこそ、Tシャツは綺麗だし、無精ヒゲもキチンと手入れされていると(苦笑)。

正直このニュース見たときこんなことで炎上するのかと思いましたね。
言っていることは正論だと思うのですが…
ゼレンスキー氏を批判すること=反ウクライナみたいになってしまっているのはちょっと違う気がします。
> いや別に、その行為自体は悪いとは思いませんけど、見る側は理解しておいた方が良いと思いますし、
> それを指摘する事さえ憚られるような空気感は、あまり健全だとは思いませんね。
> そもそも、こうした「非常時の見せ方戦略」って、最近では一般化してきており、
> 日本の首相とかも、大きな自然災害とかあった際には、
> 作業着を着て、ヘルメットを被るような事をしてますが、結局は滑稽に見えるのが常です(笑)。
> しかしゼレンスキーの場合、そこは本業が「役者」として、見せ方を熟知しているので、
> 滑稽に見えるどころか、本当に勇ましく見せるのが上手いと思います。
> で、それは政治家として強力な武器だとは思いますけど、
> どう使われるかによって、禍すら招きかねない武器ではあると・・・・
> だからこそ、見る側は細心の注意を払うべきでしょうけど・・・まあ無理でしょうね。

地震の速報でもニュースキャスターがヘルメット被って原稿読んでますからねぇ…
これ見よがしだなぁと正直思ってしまいます。
まぁ、外に出ての台風中継なんかは本当に危ないと思いますが。
あれもやる意味あるのかなぁと思っちゃいますよね。
NHKなんかは近年やめているようですが。

> それこそ最近も、数千人の市民をロシア側へと避難させた事に対して、
> 「拉致だ!強制連行だ!」という騒ぎになってますけど、
> もちろん、ウクライナ国家の側から見れば、そういう理屈になるのは解りますし、
> 避難した市民にしたって、本心では敵国側になど逃げたくない人が恐らく多数派でしょうが、
> それでも、自分や家族の命を守る為には、そうした苦渋の選択だってアリだと思うんです。
> 更に、もっと戦略的に物事を考えるのであれば、国民の命を守るために敵国の後方へと避難させつつ、
> 100万人単位で避難させる事で、ただでも苦しいロシア側の兵站を消耗させ、
> どうせプロパガンダ目的であり、尚かつロシアが国連から離れてない事を逆に利用して、
> 難民支援を行う国連UNHCRスタッフと、海外メディアとを、ロシア側の避難民キャンプに入れさせる事で、
> 国際監視の下に置いてしまうという牽制の仕方だって、割り切って考えれば、あったと思うんですよね。
>
> それなのにウクライナ政府側として、徹底抗戦と言えば聞こえは良いものの、
> 市民の犠牲が大きくなる方向で、いろいろと動いてしまっていますし、
> それはそれで、双方に犠牲者を増やす事が、戦争勝利を目指す1つの有効な手段なだけに、
> 訝しんでみてしまう所も、正直あったりします。
> 意図的なのか? 無意識なのか?は別にして、言うなれば、
> 「地獄への道は善意で舗装されている」といった所でしょうか?
>
> ただ、ここへ来てゼレンスキーが、停戦交渉における「国民投票」という単語を出してきた事で、
> 全く自覚のないまま、国民を危険に晒している訳では無さそうな事が解ったと同時に、
> 当然ながら、自ら甘んじて汚名を被る覚悟で、和平を導く気も無い事が解りました。
> もう少し詳しく述べれば、認知不足や自己陶酔で状況把握が出来ていない訳では無く、
> かと言って、国民の屍の上に勝利を掴もうと考えているほど異常者でも無く、
> 現状のヤバさは重々承知した上で、それでも自らが火の粉を被る大胆な決断は行えると思えず、
> 結局の所、ズルズルと犠牲者ばかり増えてしまう展開に陥りそうだなぁ・・・と。

まぁ、上でも書いた通り下手なところでの妥協は後世の歴史学者に評価されることはあっても、
現時点では支持率の低下を招くでしょうしねぇ。
もしかするとゼレンスキーとプーチンは人の命を使ったチキンレースをしているのかもしれませんね。
どのくらいまで自分陣営の死者に耐えられるか先に降りた方が政権を失うというような。
 
> > 正直士気が高いのってそう続かないと思うんですよ。
> > 自分が住んでいた町が破壊されていく様に最初は怒りを覚えても、
> > ずっと戦い続けるとどんどん疲労は溜まっていくでしょうし…
> > その中でロシア側に逃げた人の状況が入ってきて「ロシアも友好を望んでる降伏して」
> > みたいなプロパガンダが行われると心が折れる人も出だすでしょうし、
> > それを恐れているのかなと。

> それに関しては、現実的に有り得る話だと思いますし、
> そろそろ移行されるであろう「第2フェイズの戦争」においては、
> ウクライナ市民の心を挫く攻撃が、ロシア軍によって行われ始めると思いますよ。
> ロシア軍が加勢しているシリア内戦とかも、そうですけど、
> 戦争が長引き、悲惨な状況が増えるほど、支配に抗う崇高な信念よりも、
> 支配を受け入れてでも、安全に日常を過ごしたいという思いが、一般市民には強くなります。
>
> そして、冷酷な言い方をすると、安全な後方のロシア側に避難させるよりも、
> 戦地であるウクライナ国内に留まらせて、凄惨な思いを数多く負わせる方が、
> 市民感情がそちらに早く流れますし、ロシア側の負担も少なくて済みます。
> そういう意味では、プロパガンダ目的で避難民を使うとかは、あまり無さそうかな?
> どちらかと言えば、占領統治における現地協力員を育てるという方が、可能性的にはあるかも?

自国民が敵対者じゃないかという猜疑心に襲われ始めたら厳しいですよね。
そうならないうちに停戦となってほしいところです。
ただ、落としどころは正直まだ見えていないですよね…


[23895] 戦況の変化と停戦の行方(その1)返信 削除
2022/4/5 (火) 23:58:46 徳翁導誉

> すいません、おっしゃってくださっているように全部に返信するのは難しいので(笑)
> 個人的に気になったところだけ返信します。

今の調子だと、返信を重ねる度に、倍々ゲームで文章量が増えていきますし、
そろそろ私も、無編集に返信を垂れ流すのは、控えた方が良さそうですかねえ?(笑)
容量オーバーで、返信が2回に分かれるとか、以前はほぼ無かったのに、
今では、結構な頻度で発生させてますから・・・・

> それとやはりウクライナに関する報道が減ってきましたね。
> 戦線にあまり変化がないというのも理由なのでしょうが、
> やはり人はどんなことにも慣れていくのだなとも思いました。

それでも、開戦から1ヶ月以上が経ち、
ウクライナ軍の巻き返しや、ロシア軍の撤退などあるとは言え、そこまで大きな動きは無い中で、
ニュースや報道番組でも、未だに半分以上の時間が割かれている事を思えば、
今までの事例に比べると、やはり関心は高いんじゃないですかねえ?
国内のコロナ感染が、早くも第7波を迎えそうであるのに、そちらの報道は限定的ですし、
「慣れ」や「疲れ」という意味では、ウクライナ戦争以上に、新型コロナの方が大きいかも?

と言いますか、3月下旬の代表戦ウィークで、世界でも続々とW杯出場国が決まり、
いろいろな国の試合映像を見たり、W杯本番の抽選会を見たりしましたが、
日本ほど感染対策を行っている国は、東アジアを中心に、ほんの一握りといった感じで、
世界的には既に、withコロナを受け入れて、日常生活に戻りつつ印象を受けました。
で、戦争の影響もあり、これだけ新型コロナのマスコミ報道が減ってくると、
そろそろ日本でも、同じ様な流れになってくるかも知れませんし、
実際、ここ最近は街中でも、マスクをしてない人がポツポツ増えた気がします(花粉症の季節期なのに・笑)。
また、欧州での戦争や制裁の影響が、遠く離れた日本でも「物価上昇」という形で現れるのは、これからですし、
テレビで見る戦争報道よりも、こちらの方が より如実に市民生活に打撃を与えますので、
そうなってくると、日本国民の関心も、戦争やコロナ以上に、こちらへと向かってくるかも知れません。

> > > ゼレンスキー大統領が各国の国会で演説を行ってるのが話題ですね…
> > これまでゼレンスキーは、各国に合わせた演説を行ってきましたし、
> > 時にはドイツやイスラエルなどで、相手国に対する苦言を述べたりもしていたので、
> > 日本に対して、いったい何を語るのか?というのは、正直かなり興味があったのですが、
> > いざ演説を聞くと・・・当たり障りのない内容で、ちょっと肩透かし(笑)。

> これについては私も同意見でした。
> 領土問題を抱えているという意味ではもう少し踏み込んだことも言えたのかなと思いますが。

まあ、さすがに北方領土や日露戦争、広島・長崎に関して触れるのは、
政治的に難しいですし、私も避けてくるだろうと事前に思ってましたけど、
福島に関しては、そうした政治的な問題も少なそうなので、触れても良かった気はするんですけどね。
触れないなら触れないで、ロシア軍の侵攻を「津波」に例えたのは、個人的に余計だと感じましたし。

> 後本筋ではないですが同時通訳って聞きにくいですね…
> 後で文章を見ないと結局良くわからなかったです。

まあ同時通訳は、いつもあんな感じですよ。
日本語話者の通訳だと聞き易さはありますが、今度は文意の正確さが失われがちですし、
と言いますか、同時通訳って あのレベルでも、かなりの超人技ですからねえ!!(笑)
逆に言えば、もっと聞きやすくとか、正確にとか、理解しやすくとなれば、
身も蓋も無いですが、やはり生よりも、編集された録画で観る方が、ずっと良いとは思います。
どちらかと言えば、生中継って、そのリアルタイム性を味わうのがメインな所がありますので。

それこそ最近はYouTubeとかでも、切り抜き編集動画が大人気ですし、
短時間にまとめられ、理解しやすく加工された動画は、今の時代性にもマッチしている気がします。
もっと言うなら、長い動画を自動的に編集&加工するAIとか、
分厚い本や外国の本を翻訳&要約して、それを自動的に図解&動画化するAIとか生まれてくれば、
今以上に知識の受容が容易になりますし、かなりの需要があるのでは?とか考えますね。
それこそ私も、そんな便利ツールがあれば、是非とも欲しいので(笑)。

> > あと、一番最初にサッカーの話が出てくるのは、2012年に欧州選手権をポーランドと共催した誇りと、
> > FWシェフチェンコに代表される サッカー人気の高さを思えば、ツカミはOKな感じでしょうか?(笑)

> 今回の件でロシアのサッカーチームのウクライナ人コーチが、
> 色々剥奪されているのを見るとサッカーの影響力は大きいんだろうなとは思いましたね。

先日も、カタールW杯の抽選会があり、日本の対戦相手がスペインやドイツに決まりましたけど、
正直 私だって、悲惨な戦争の話などよりも、平和的にサッカーの話とかしたいのが本音ですよ!!
今大会は史上初の冬開催ですが、その頃は戦況が一体どうなっているのか・・・・

ちなみに、ウクライナ代表も、ロシア代表も、欧州予選の残り3枠を争うプレーオフに進出してましたが、
この戦争勃発により、ウクライナの試合は延期となり、ロシアに至っては予選から追放されて、
理想を言うなら「政治とスポーツは別物」としたい所ですが、やはり現実はモロに影響を受けるんですよね。
そして、その判断基準は「戦争は絶対にNG」みたいな原理原則論ではなく、多分的に政治的であり、
旧ユーゴは「悪者」だから排除されたけど、アメリカの戦争は「正義」だから議論さえ起こらず、
ロシアのクリミア併合やドンバス紛争でさえ、W杯の開催国であれば不問に付されると(苦笑)。
中国のウイグル問題や女子テニス・彭帥さんの問題にしても、IOCは北京五輪の為に見て見ぬふりでしたが、
その一方で、欧米諸国は逆に政治利用しようとして、過度に焚き付けていたのも事実ですからねえ・・・・

ちなみに、ウクライナ代表で歴代最多出場を誇る、元主将のティモシュクが、
ロシアの所属クラブから去らない事を理由に、記録剥奪の上に追放処分となったらしいですが、
一方、ロシア代表の方では、現主将のジュバが、自身の父親がウクライナ人という事もあり、
監督と話し合った結果、代表招集をキャンセルしたらしく(抗議ではなく心労が理由)、
その事でロシア議会の副議長から、「裏切り者」「ウクライナ代表に行け」と批判されたみたいですね。
でもまあロシア代表自体は、W杯予選からも排除されてしまったので、
招集されても合宿しか出来ませんし、いつ国際舞台に復帰できるかも見通せない状況ですが・・・・

あと、ウクライナ政府側は、ロシアの代表チームだけでなく、
様々なスポーツ競技で、個々のロシア人選手まで排除するよう働きかけており、
この動きに関しては、さすがに欧米各国でも物議を醸していますね。

> > 例えば、当時はまだ、自民党との政権交代を狙える立場にあった社会党が、
> > 「アメリカの豊かさ、ソ連の社会保障、イギリスの議会政治、日本国憲法の平和主義」を掲げた際、
> > 世論の反応は、なかなか良かったと聞いてますからねえ。

> 正直物心がついたころにはソ連がなかったので良くわからないのですが、
> 社会主義国のソ連ってやはり社会保障が手厚いという印象だったんですかね?

いや私の方も、冷戦が終わった時は小学生でしたから、そんなに詳しい訳じゃありませんよ(笑)。
ただまあ、鉄のカーテンの向こうから宣伝されてた程、充実した保障内容では無かったとは言え、
江田ビジョンが出された60年代始めだと、日本よりは充実してたんじゃないでしょうか?

とりあえず、共産圏であれば、医療と教育が無料で受けられましたし、
国家が仕事を斡旋するので失業の概念が無く、病気や高齢になれば充分な年金が貰えますからねえ。
老人・病人・障害者・母子家庭など、いわゆる社会的弱者にとっては、
今よりもっと良い暮らしというか、人並みの暮らしが出来る社会体制だった訳で、
ソ連時代を懐かしむ人とかは、現在の生活が苦しい、今の社会的弱者層に多い気がします。
民族・性別・地方・貧富はあまり関係が無く、勉強次第で誰でも出世の機会があった社会でしたし、
例えば、8年前の経済制裁すら耐え切った、ロシア中央銀行の現総裁であるナビウリナなんて、
ウラル出身でタタール人の女性ですからねえ(世界でも女性の総裁は彼女くらいだそうで)。
また、共産圏は教育費が無料という事で、貧しいアメリカ人の大学生が、
キューバに留学して医者になるというケースも、それほど珍しい話では無かったかと。
まあキューバの場合、東側諸国と比べても医療レベルは引けを取らず、
平均寿命に関しては、却ってアメリカよりも高いくらいでしたからねえ。
そしてキューバも国家戦略として、医師の国際派遣を積極的に行っていた事情もあったりします。

って、こんな事を書いていると、何だか理想的な社会にも思えますが(笑)、
好景気も不景気もない経済というのは、安定している反面、刺激に乏しく退屈ではあるでしょうし、
あくせく働く必要がない反面、頑張っても大して見返りはなく、経済発展のスピードが遅い社会。
必要な商品は揃っていても、欲しい商品には恵まれず、住宅も家電も自動車も全て同じで、
娯楽の種類も少ないから、みんなで集まって飲み会をして、週末には地元のサッカーチームを応援し、
10年に1度くらい、同じ東側の国へ、家族や同僚と海外旅行に連れてって貰える程度。
近所で助け合える生活と言えば聞こえは良いですが、そこには監視社会の側面も付いてきますし、
一般国民と、一握りの特権階級との間に、アッパー・ミドル層が無いから、
平穏だけど退屈な暮らすだけならまだしも、成長意欲は大きく欠けた世界・・・・

結局、パイの再配分を社会システムとしては高性能でも、パイ自体を大きくする能力に欠け、
戦後10年や20年は上手く行っていたものの(実際、当時は韓国よりも北朝鮮の方が豊かでした)、
30年40年と経つと、資本主義経済の方がググッと成長した上に、
共産主義への対抗政策として、日本や欧州では社会保障の充実を図っていきましたからねえ。
パイ自体を大きくして、再配分の割合まで増やしたとなれば、西側の社会保障も負けなくなりましたし、
逆に共産圏は、パイは大して増えないのに、軍事費などの負担が増して再配分の割合は減り、
しかも制度疲労が起こっていても、なかなか改善できない社会システムでしたので、
この頃になると逆転して、あとは歪みが大きくなって、東側は一気に瓦解って感じだったかな?
そして、西側諸国の中でも特に日本は、55年体制・官僚主導・護送船団・終身雇用などなど、
褒め言葉なのか? 揶揄なのか? 「世界で最も成功した社会主義国」と呼ばれるに至ると(笑)。

で、それで世界は めでたし、めでたし・・・かと思ったら、
共産主義という競争相手を失った事で、資本主義の暴走というか、原点回帰が始まり、
負担の大きい社会保障は、ガンガンと削られていき、
強力な再配分機能を持っていた累進課税の制度も緩んでいき、
経済のグローバル化は、先進国と途上国の差を縮めた反面、各国での格差は拡大させてしまい、
共産圏が提供していた、つつましい日常の生活レベルすら、
満足に享受できない人たちを増やしちゃったんですよね。
それに、共産圏と比べればハイレベルなものの、
「必要な商品は揃っていても、欲しい商品には恵まれない」という意味では、
ユニクロやダイソーばかりになった資本主義社会も、結局は似た者同士なのかも知れません(笑)。

まあ、今更ながらに、理想論を言わせてもらえるなら、
自由主義社会が、共産主義的な社会保障を取り入れたように、
共産主義社会が、資本主義的な経済成長を上手く取り入れる事が出来て、
2つの社会や制度が、良い意味で競争し合えていれば、もっとマシな世界になっていたのかも?
働けど働けど我が暮らし楽にならず な世界だと、平穏だけど退屈な世界さえ、理想郷に映るでしょうし。

> > ゼレンスキー周辺は、政治的には素人でも、映像作りや売り込みではプロの面々ですし、
> > それこそ開戦直後、13名の離島守備隊が、投降を拒否して全員玉砕したとして、
> > 華々しく喧伝され、大統領も英雄勲章を贈ると述べてましたけど、
> > その後、実はロシア軍の捕虜として、生き延びていた事が明らかになったんですよね。

> このニュースを聞いたとき正直プロバガンダやってるなと思いましたね。
> それと同時に本格的な戦争になってしまったなとも思いましたが。

まあ戦争なので、プロパガンダはあって当然ですし、
良い悪いは別として、それこそ当事者であれば、時にそれが必要となる事もあるのでしょうけど、
少なくとも私たち第3国の立場にいる人間は、安易にそれに乗るべきでは無いと思うんですよね。
これはドラマではなくリアルの出来事なので、娯楽的に勧善懲悪視する行為は不健全な気がするので。

> > いや当然ですが、デモ参加者に「暴徒化しろ!」と言ってる訳ではありませんよ。
> > ただ現実的に、平和なデモよりも、暴徒化した群衆の方が、政権崩壊に繋がりやすいという話で。
> > そして、それを今の時代にアメリカでやろうとしたのが、選挙で敗れたトランプでした(苦笑)。

> そういえばトランプ支持派は議会の占拠とかやってましたねぇ…
> あれで政権奪回とかになれば民主主義国家とは…
> になってしまいますが…

正気を失ったかのように映るトランプの暴走に、さすがの中国も疑心暗鬼となって、
「核戦争を起こす気では?」という疑念まで、生まれていたと言いますからねえ・・・・

そこでアメリカ軍の制服組トップは、大統領には無断で中国軍トップと直接コンタクトを取り、
「アメリカ側から中国を攻撃する事は無い。もし攻撃する際は必ず事前に伝える」
と話して、中国側を安心させると共に、
米軍内部では、中国を刺激しないよう軍事演習を延期した上で、
「大統領から核発射の命令が出ても、私を通さない限り従うな」と指示が出てたらしいですからねえ。
文民統制(シビリアン・コントロール)という点では、明らかに逸脱した行動ですけど、
逆に言えば、そうした行動を迫られるくらい、当時のトランプの行動は異常と映ったのでしょうし、
アメリカの政治がここまで進んでしまったというのは、かなりの危機だとは思います。

とは言え、トランプ大統領の誕生というのは、あくまでも結果であり、
トランプがアメリカを狂わせたのではなく、アメリカが狂ってきた為にトランプ登場となった訳で、
そういう意味では、民主主義って本当に、その時々の国民レベルを表す鏡なんですよね。
言ってしまえば、今回のロシアやウクライナにしても、
プーチンを選んだのはロシア国民であり、ゼレンスキーを選んだのはウクライナ国民であると。
意地悪な物言いですが、ウクライナ国民が「ゼレンスキーで良かった」と本気で思うなら、何も言えません。
また、そういう意味では、日本における改憲か? 護憲か?という議論も、
もちろん憲法の条文は重要ですけども、それ以上に重要なのは何よりも「民意」ですからねえ!!
どれだけ9条を死守しようとも、国民世論が好戦的な方向へ流れれば、戦争は普通に起こり得るでしょうし、
逆に9条を改正しても、日本国民が真に平和を希求するならば、そうそう戦争には至らないはずです。

> とはいえ、郵便での投票が有効って個人的には違和感がありましたね。
> これはやはり私が日本の占拠に慣れているからなんでしょうかねぇ…

一応、郵便投票は日本でも、身体障害者や海外在住者を対象に行われていますけどね。
そしてアメリカの場合、国土が物凄く広いですから、投票所が遠ければ郵便投票も手段の1つでしょうし、
それに何より、アメリカの有権者が選ぶのは、大統領ではなく各州を代表して投票する選挙人であり
選挙の1ヶ月半後に、選挙人による間接選挙で大統領が決まるシステムなのも、
通信網や交通網が未発達だった、当時の名残ではありますからねえ(笑)。
こちらに比べれば、郵便投票はまだそこまで、個人的に違和感は無いかも?
そのうち、自宅や外出先でも、オンラインで投票が可能となれば、
それはある意味で、郵便投票のデジタル化みたいな事でもあるしょうし。

> > 現状だと、やはり政治的な信念がある人くらいしか立ち上がらないでしょうし、
> > そういった人間は、社会全体だと一部に過ぎ無い事を思えば、
> > もっと反政権的な民意が高まるには、政治信条よりも、市民生活が苦しくなる必要があるかと?
> > ただしロシアの場合、ダーチャと呼ばれる郊外別荘を、庶民たちでも結構保有しており、
> > 経済制裁やコロナ禍の中でも、それで何とか自給自足が出来ちゃったりする社会なので、
> > 他の国に比べると、なかなか崩れないって所はありそう(国防意識も世界標準よりも高い国民性ですし)。

> ルーブルは暴落していますし、
> 一部報道ではロシアのスーパーでは売られている物が明らかに減っているということもあるみたいですが、
> この状況が酷くなったり続いたりすれば可能性はあるというとこでしょうか。

為替的に、どれだけルーブルの価値が下がっても、
ロシア国内でルーブルを使う限りは、そんなに関係無いですからねえ。
もちろん、輸入品の値段が高騰すれば、それに伴って物価も高騰するでしょうから、
それはそれで大変でしょうけど、それでも食糧や燃料は自給自足が出来ちゃう国ですし、
制裁が長くなれば、欧米から輸入品も、次第に中国製品に取って代わられるかも知れず、
そうなれば、質は低くなっても、我慢できない・・・というレベルまでは落ちない可能性も?

とは言え、ソ連時代は生産力は高くても、輸送力や分配機能が低くて、物不足を起こしてましたし、
ソ連崩壊後は、欧米企業が入ってきて、その辺りは改善されたかも知れませんが、
もしかしたら、物流ノウハウは欧米企業に任せっきりで、国内企業だけでは未だに能力不足かも知れず、
仮に そうだとすれば、単純に輸入品だけが品薄で、スーパーの棚が空になるだけでなく、
輸送力や分配機能の問題から、国産品まで品薄になる可能性も、もしかしたら あるのかも知れませんね。
そうなると、久しぶりに配給制が復活するのかな?(笑)
って、ソ連時代を覚えている中高年層はまだしも、資本主義しか知らない若者層の不満は高まるかも?

> ロシアの一般国民はどうなんでしょうか?
> ソ連時代の思いからやはり反米的な思いは強いのか、
> 冷戦崩壊から30年経ってもうそういう思いもないのか。

2014年の調査↓によると、アメリカが好きなロシア国民は23%との事。
http://www.garbagenews.net/archives/2179342.html
日本は66%で、欧州諸国は60〜70%台ですから、やはり低い感じかな?
でも、中東諸国は10%台なので、こちらの方が反米色が強いかも。

そして、この調査では、アメリカへの好感度と同時に、中国への好感度も調べてますけど、
アジア・アフリカ・中南米と、欧米諸国以外は、米中の好感度にそこまで大差が無い反面、
日本の7%という低さが、一際目立ってますね(笑)。
そういう意味では、ロシア国民の反米色は、日本国民の反中色よりも大分マシであると。

また、これは個人的な感覚ですけども、ロシア国民のアメリカに対する意識は、
もちろん、ソ連時代からの流れで、特別な思いはあるでしょうけど、
それは反米色という以上に、アメリカに対する「ライバル意識」と表現する方が妥当な気がしますし、
逆に言うと、ライバルだからと言って、必ずしも嫌いだという事にはならず、
今となっては、アメリカと張り合えてた時代を懐かしがったり、却って憧れの意識とかも強そう。
アメリカが嫌いだという意見があったにしても、それは主に、
ソ連崩壊後に、ロシア経済を滅茶苦茶にされたという、90年代の恨みであったり、
00年代の中頃から始まった、新たなる米露対立による影響の方が、ずっと大きい気はします。

ちなみに、日本社会で急速に「嫌韓反中」が増えたのも、ちょうど同じ頃の00年代でしたね・・・・
う〜ん、そうやって改めて考えると、2003年のイラク戦争が、1つの時代的な転換点だったのかなぁ?
EU内では、あの戦争に対する賛否が分かれた事で、結果的にイギリスのEU離脱へと繋がりましたし、
旧東側の東欧諸国がアメリカに擦り寄った事で、アメリカはロシアへの工作を深める一方、
ロシアもアメリカに倣って、武力を背景とした強引な戦略が増えていきましたし、
中東の不安定化やイスラム国の台頭なども、ここがキッカケではありましたからねえ。
って、東アジアの対立の方は、イラク戦争とはあまり関係無しに、
1997年に起こったアジア通貨危機からの回復過程で、いろいろと変化が生じた結果かも知れませんが?

> > > ロシアがアメリカと対立的になることってそうメリットがあるとは思えないんですよねぇ。
> > WW2オンラインをプレーすると、実感できるかも知れませんけど、
> > 地政学的に言うと、実はロシアって、アメリカのベスト・パートナーです(笑)。
> > アメリカは海を通して、欧州とアジアという2大世界と面していますが、
> > ロシアは陸続きで、欧州とアジアに面しており、
> > 海洋国家と大陸国家で住み分けしつつ、この2大世界を挟み込む立地にある為、
> > 分け合って支配する事が可能なんですよね。
> > 同盟関係ではなく、仮想敵同士でしたけど、それが最も上手くハマったの冷戦構造です!!
> > 言い方は悪いですが、米ソがプロレスを繰り広げる事で、欧州とアジアを分割支配できたと。
> > ちなみにアメリカから見て、イギリスと日本は、それぞれ欧州とアジアへの橋頭堡として最適です(苦笑)。

> そうですね。
> ソ連とアメリカは利益が被りにくいですし、
> 逆に言うとソ連と中国アメリカと日本・イギリスは相性が悪いですよねぇ。
> まぁ、カナダがイギリス領ではない米英間は当時よりはマシかもしれませんが、
> それでも…

まあ、並び立とうとするから、相性が悪いのであって、
上下や主従がハッキリしてしまえば、却って補完関係になれますけどね。
まさしく、今の日本とアメリカのように(苦笑)。

そういう意味では、ロシアと中国の関係も、もしもアメリカという共通の敵が居なければ、
利害が衝突し合う、対立関係となってしまいがちですけど、
今回のロシアの失態により、中国のとの上下関係がハッキリしてしまえば、
却って中露両国は、安定的なパートナーに成り得るかも知れませんよ。
それこそ、このまま西側諸国からの経済制裁が続けば、そのうち中国企業がロシア市場を席巻しそうですし、
中国とロシアが統一的な市場となれば、必然的に中央アジア諸国も、そこに飲み込まれていきます。
また、ウクライナの戦後復興に関しても、もし仮に、中国の企業と中国人の労働者が流れ込めば、
移民国家のカナダやオーストラリアで、中国色が強まっているのと同じように、
ウクライナでも中国色が強まるかも知れず、そうなれば「一帯一路構想」はかなり前進するかと?
それこそ、モンゴル帝国の支配下に置かれた「パクス・タタリカ(タタールのくびき)」の再来というか、
ユーラシアが一帯一路構想で、中国の影響下に入る「パクス・シニカ」の到来って感じでしょうか(苦笑)。

そして、もしも今後、中国が停戦合意の仲裁国となれば、国際政治における存在感は更に増しますし、
両国の橋渡し役となる事で、ロシア支配地域だけでなく、ウクライナ本国側でも復興事業を担える上、
ウクライナ中立化の保証国として、中国軍が入ってくるなら、ロシアだって無茶は出来なくなる一方で、
中国は経済面だけでなく、軍事面においてまで、ユーラシアで影響力の拡大してくる可能性があると。
ただしその一方で、これだけロシア軍がウクライナで苦戦する姿を見てしまうと、
中国としても、台湾に軍事侵攻というシナリオは、随分と遠離ったかも?
実戦経験が豊富と言われていたロシア軍ですら、この有様なのですから、
実戦不足を指摘される中国軍など尚更ですし、しかも海まで越える必要がありますからねえ。
あとは、ウクライナ本国側がEU諸国と隣接している事を考えれば、特に経済面において、
一帯一路構想における欧州での橋頭堡として、ウクライナの重要性も非常に増しますので、
こういう展開になれば、アメリカ側が手をこまねいてる隙に、中国が漁夫の利を得て、
アメリカと中国の世界的な主導権争いが、本格的に激しさを増してくるかも知れません。

・・・って、中国も今後は、深刻な少子高齢社会を迎えますし、
いくら人口自体は多いと言っても、かなり妄想に近い展開ではあるんでしょうけどね(笑)。
清王朝の皇帝と、帝政ロシアの女帝が、もしも政略結婚していたら?とか、
日露戦争でロシア側が勝利し、もしもロシアの勢力圏が、北京にまで及んでいたら?とか、
中国共産党のリーダーが毛沢東ではなく、もしもソ連に従順であったなら?とか、
それこそ妄想が許されるなら、いろいろと有り得ない展開だって考えられますし(笑)、
また、もうそれはそれで、いっそ架空の世界でも作り上げて、物語化してしまうのも面白いかな?とも。
世界で人気の歴史ファンタジー系ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」とかも、
一応 全話見たんですけど、正直いまいちハマらなかったんですよねえ・・・・
まあ、私自身は文才など皆無なので、物語としてマトモなモノが書けるとは全く思えませんけど、
単に世界観の設定を考えるだけであれば、歴史知識の妄想から、いろいろと楽しめそうですし、
どうせ無駄に長文を垂れ流すなら、創作活動に用いた方が、まだ有益なのか?と思わなくも無いと(苦笑)。

> > > 声が大きいだけの少数派って結局のところ反発を受ける方が多いと思うんですよねぇ。
> > > 根拠はと言われるとありませんけど。

> > う〜ん、そうした側面が無いとは言いませんが、
> > どちらかと言うと、それで反発するのは、逆方向にいる「声が大きいだけの少数派」かな?
> > 大部分の人は、自分の関心が無い主張なんて、「ふ〜ん」と聞き流して気にも止めませんし、
> > それで引っ掛かるのは、逆鱗じゃないですけど、反対方向にアンテナが立っていてこそです(笑)。

> そういうものなのですかねぇ…
> 個別に番組名を出してアレなのですが、
> サンデーモーニングって左寄りの番組だなぁと感じるのですが、
> ネットの世界では毎回叩かれてますよねぇ。
> あの番組に出ている人って声が大きい少数派にあたる人が多いと思うのですが…

サンデーモーニングは、昭和から35年続く長寿番組ですからねえ。
確かに今でこそ、「左寄りの番組」という印象が強いでしょうけども、
放送開始当時は、社会全体が今よりも「左寄り」でしたので、至って普通のスタンスというか、
一般的なニュース番組に比べるとラフな見た目の割に、意外と骨太な所もありましたかねえ?
例えば、台湾が民主化されていく際、あれほど力を入れて報じてた番組は、恐らく他には無かったでしょうし、
今でこそネトウヨ芸者となったケント・ギルバートも、この番組での10年間に及ぶ出演で有名になりました。
昨年いっぱいで番組を卒業した張本勲の発言とかも、今となっては時代錯誤な内容なのは確かでしょうが、
20年30年前なら普通の発言であり、今でも同じ感覚のままの視聴者だって、恐らく少なく無いはずです(笑)。

まあ、そういう意味では、あの番組が特別変わって見えるのは、
ここ20年くらいの間に、日本の社会全体が大きく「右旋回」したのに、
関口宏という個人が中心軸にあったからこそ、35年経ってもあまり番組が変わらなかったからであり、
だからこそ時代に取り残されて、「左寄り」として見られるようになった感じでしょうか?
あれで左寄りなら、昭和末期から平成初頭の報道番組は、左翼番組ばかりだったでしょうね(笑)。
まあ確かに、90年代までの日本って、全体的にも左寄りな社会でしたから、そう間違いでも無いですが、
ですけど今の日本社会は、当時の左側への傾き以上に、右側へと傾いている認識も必要かも知れません。
そもそも1人のメイン司会者のもと、35年も続いてる報道番組というのが、他にありませんから・・・・

そして、これだけ番組が長く続いているという事は、それだけの視聴者を抱えている訳であり、
そうした視聴者層が、果たして「声が大きい少数派」に該当するか?となると、ちょっと疑問ですかね。
恐らく、メインの年齢層は かなり高いでしょうけど(笑)、
20年くらい前の感覚を持ち続けている層と捉えれば、決して少数派では無い気がしますし、
声の大きさという面では、右傾化という時流に逆らってる層なので、
確かにテレビに出演している人たちは、声が大きな人たちでしょうけど、
それを支持している人たちは、逆に声が小さいというか、そんなにネット発信とかもしてない層でしょうから、
人数的には多くても、声が小さいから、あまり目立った存在では無いのかも知れませんよ。

で、逆説的に言えば、ここ20年で急拡大したネトウヨ層とは、根本的に相性が悪いでしょうし、
「ネットの世界では毎回叩かれている」というのも、「まあ、そうだろうなぁ」とは思いますよ。
正直、サンモニはここ10年くらい、まともに見てませんけど、出演陣の顔触れを見ても、
彼らが気持ち良く感じる方向とは、まるで異なる主張がされてる事でしょうし、
番組的には昔から、出演陣の左右バランスは取っているものの、
右側の保守系でもハト派な顔触れなので(河野洋平・田中秀征・舛添要一・岡本行夫・寺島実郎あたり)、
岸田政権を支持せず、石破を叩くような自民党支持者には、思いっ切り左偏重に見えている事かと?
番組的には「右から左まで」でも、彼らからすれば「左から極左まで」と映っているはず(笑)。

> それを批判しているネットに書き込んでいる人って声の大きい少数派なのかなぁ…
> まぁ、そういう人たちが多数派とは思いませんが、
> 匿名でないと声の出せない批判者ってところなのかなぁ。

少数派・・・と呼ぶには、近年はかなり人数が増えているでしょうね。
私も、解りやすいから「ネトウヨ」という単語を用いてますけど、
今では既に、活動範囲がネットを越えて、マスコミの報道内容などにも影響を与え始めてますし、
ネット情報の又聞きみたいな感じで、間接的にネット情報に踊らされる人たちも増えてきましたから。
「ネトウヨ化する老人たち」という話は、ちょっと話題になりましたね。

ただ一方で、そうしたネトウヨ的な層と、左寄り的な層だと、一体どちらが多いか?となれば、
まだまだ現状だと、左寄りな層の方が多いと思いますよ。
それこそ、左寄り的な番組の代表例として、サンモニの名前が挙がるとして、
ネトウヨ的な番組の代表例として、何か具体的に番組名が挙がるかとなると・・・・
DHCが枠を買って放送していた「ニュース女子」とかも、ローカルの深夜枠で放送されていた程度で、
徐々にネット配信へと移っていき、1年前にはネット配信さえ終わっちゃいましたからねえ。
別に「右寄り=ネトウヨ」では無いですし、それを支えるだけの層としての厚みは無いと思うんですよ。

また、国会の議席数とか、政党支持率の調査などから、左寄りな人たちが少ないイメージもありますけど、
実際に、比例代表における政党別の得票率を見てみると、
自民党は33%前後(3人に1人)、旧民主党は20%前後(5人に1人)って感じなので、
単純な人数比で見れば、そこまで自民党が圧倒している訳でも、旧民主党が不人気な訳でも無いんです。
その一方で、ネトウヨ層の厚みは、一昨年の愛知でのリコール騒動を見れば、おおよその実態が解るかと?

> > 例えば政治の話を続けるなら、知事の人気とかって、その辺りが顕著に現れやすく、
> > 小池知事にせよ、橋下知事にせよ、東国原知事にせよ、
> > 初当選時の選挙では、そこまでの得票率で勝ってる訳じゃないんですよ。
> > しかし、ひとたび当選して、マスコミも大々的に報じると、一気に支持率が爆上がりすると!
> > それこそ、選挙前の賛成・反対なんて意見は、簡単に消し飛んでしまう程に(笑)。

> 小池知事は正直分かりませんが、
> 橋下知事は小泉総理のやり方をうまく模倣したなぁと思いましたけどねぇ。
> ワンイシューでの問題提起と反対勢力のラベリングというのはまさに小泉総理のやり方かなと。
> その意味で都構想の否定は彼にとって痛かったのでしょうけど。

う〜ん、橋下&小泉の2人は、確かに手法的には似た所もあった反面、
そこまで同じかと言われると、そこまででは無いかな?というのが、個人的な感想でしょうか。

小泉首相の場合、狙いはあくまでも、
自民党内での主導権(経世会の追い落とし)であり、「郵政民営化」は政局の手段であって、
国民からの支持も、それを成し遂げる為の道具にしか過ぎませんでしたからねえ。
一方で橋下知事の場合は、狙い自体は、地盤沈下を続ける大阪の復活にあり、
「大阪都構想」は、それを成し遂げる為の方法論であって、
最後は住民投票が必要ですから、懸命に住民へアピールしてたって感じでしょうか?
そういう意味では、郵政民営化と大阪都構想は、「ワンフレーズ政治」という面では同じでも、
その目的はまるで異なりましたし、逆に言えば手段や道具として割り切れていたからこそ、
パフォーマンス性が徹底されており、より効果を発揮できたのかな?とは思います。
逆に言えば、権力闘争よりも大阪復活なんて夢を抱いたばかりに、扇動政治家としてはレベルが落ち、
増やした味方の分だけ、敵の数まで増やし、橋下支持だが都構想は不安という層を丸め込めなかった時点で、
うまく模倣できたとも、あまり思えないんですよねえ、私としては・・・・

って、小泉&橋下の両名が嫌いか?となると、実はそこまで嫌いでは無くて(笑)、
首相や知事という、権力のトップに居たからこそ、その手法も含めて批判的な評価になるだけで、
例えば小泉首相とかも、野党第一党の党首とかであれば、あの役者ぶりは非常に活きたと思いますし、
タレント橋下徹に関しては、却って好きなくらいではあったんですよね。
また、最終的に政治とは結果が全てなので、時と場合によってはパフォーマンスもアリですけど、
結局の所、自民党内で傍流だった清和会が、長年に渡って権力を握り続けられた事は、
小泉政治の目的としては達成出来ていても、それが私たち日本国民の利益に繋がったかは別問題であり、
大阪復活を目指した橋下政治も、2度とも住民投票で否決され、大阪の府市統合は実現しませんでしたからねえ。
これに、民主党による政権交代も含め、最終的には「日本の立て直し」が成るなら、
誰が、どんな方法で、どういう政策を目指しても、個人的には別に構わないんですよね。
もちろん、私には私なりの理想像がありますが、それが必ずしも多くの賛同を得られるとは限りませんし、
国民全体の幸福の最大化と不幸の最小化さえ出来れば、結果として、誰が多く得をしても大して気にならないと。

> > そういう意味では、一昔前までの右肩上がりな時代と違って、
> > 停滞期から下り坂へと突入した昨今の社会情勢下では、
> > 自分が何かを得る事よりも、他者が何かを失う方が、より得に感じるというか、
> > そちらの方が機会が多いからこそ、大バッシング時代を迎えているような気はしますね。
> > 「自国第一主義」とか言っても、どうすれば国益が最大化するか?ではなく、
> > どこに叩けるターゲットが居るか?の方が、その主題になってしまっている感もあります。

> 一億総バッシング時代なんて言われ方もしますが、
> 今までは井戸端会議で話題に上がるだけだったものが、
> 誰でも簡単にネットに書き込める時代(意見を外に発信できる時代)になりましたからねぇ。
> 身内に向けているつもりでもそれが誰でも見ることができるということを覚えておかないと、
> 逆に自分がバッシングの対象となる怖い世の中になりましたよね。

個人的には、「一国の総理」よりも、「一介の芸人」の方が、
あれやこれやと倫理観を問われる時代になったのは、何だか不思議な感じはしますけどね(苦笑)。
まあ、それだけ「バッシングの娯楽化」が進んでるって事かな?とも思います。

何か不祥事を犯して、過度に叩かれてる芸能人のタイプって、大体の場合、
ちょっとナルシストっぽい、優等生や芸達者な人たちで、薄く広く人気がある反面、
そんな感じを「何となく気に食わない」と思っている人たちも、一定数は抱えてる事が多い気がします。
で、それがある時、何らかのキッカケがあると、熱烈なファンは少ないので人気は一気に無くなる一方、
元々好きじゃなかった人たちは、ここを好機として一気に嫌いへと転じ、一斉にバッシングに掛かると。
そうなると、叩ける大義名分を得ている事を隠れ蓑にして、どこまでも過激化していき、
集団&匿名で行うので、バッシング行為に対する自覚や責任を抱く感覚は乏しく、
画面越しなのでリアル感は少なく、それでいてネット越しだとリアルタイム性があって、
もう本当に、視聴者参加型の時代劇とでも言いましょうか、勧善懲悪劇でスッキリできるんでしょうね。

> しかし、反ウクライナに傾きかけたのはあの一瞬で結局反露に戻りましたね。
> ゼレンスキー大統領の演説が良かったという書き込みも多く見ましたし、
> その意味ではあの演説も成功だったのかも。

いや〜、あの演説が成功だったかは兎も角、
ネット上だと、反ウクライナな発言が、じわじわ増え続けている印象を受けるのですが、
う〜ん、矢羽雅朝さんと私とでは、接触している所が違うんですかねえ?
ただ、テレビ報道などでも先週あたりを境にして、ウクライナ側に都合の悪い情報も、
本当に僅かながら出てくるようになりましたし、それはネトウヨ層が騒いだ効果なのかな?とも(笑)。

でもまあ、欧米メディアの方も、少し似た感じにはなってきてますし、
開戦から1ヶ月が経ち、戦況も膠着化しつつある事もあって、ウクライナ一辺倒の視点から変わってきたのか、
はたまた、ロシアの作戦転換もあって、そろそろ本当に停戦交渉への流れを作る為にも、
ヒートアップさせ過ぎた民意を、ここらで一旦クールダウンさせようという、隠れた意向があるのか、
その辺りの事情は解らないものの、確かに先週あたりから、小さな潮目が見て取れた感じはしていますね、個人的には。
例えば、日本のテレビ番組でも、アゾフ大隊について触れる報道が出てきましたし、
また、未だ例外的とは言え、こうした意見↓が出てきた事には、私も正直驚きましたからね。

「玉川徹氏 ミンスク合意破棄目指したウクライナ大統領を疑問視」
https://news.yahoo.co.jp/articles/56945e358ab0e7022623675502777c3366141e7c

「ロシア軍が敵視するアゾフ連隊司令官への独自インタビュー」
https://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/000249505.html

> > ですけど、ゼレンスキーが取った行動というのは、ヤクザに喧嘩を売るようなモノですからねえ。
> > もちろん、理不尽な要求を受けても、それを毅然と拒否すれば格好良いですし、
> > ヤクザが仕返しに発砲してきたら、社会通念的に悪いのは明らかにヤクザの側ですよ。
> > とは言え、その発砲により、家族が命を失うなんて事になったら、
> > 一家の主として、その対応が間違いでは無かったと、本当に言えるのでしょうか?
> > ヤクザだって、ナメられた おまんま食い上げですから、暴力行為に及ぶ可能性は現実的に充分あります。
> > 今回の一件って、解りやすく言ってしまえば、そういう話だと思ってますし、
> > 警察は介入せず、家族の犠牲は増えていき、それでも正義を貫く事は、本当に正しいのか否か?

> この例えは分かりやすいですね。
> ただ、ウクライナとしてはヤクザに襲われたら、
> 警察(アメリカ・もしくはNATO)が助けてくれることも、
> ある程度期待していたのかなぁとも思いますけど。

そこは警察としても、民事不介入 もしくは 管轄外なので(苦笑)。
・・・と、冗談はさておき、本気でアメリカやNATOの参戦を期待していたのだとすれば、
それは本当に、ゼレンスキーの政治的センスが皆無だと言えますし、
そこは政治素人だったので、盛大に読み間違えた可能性も充分あるかとは思いますが、
でも、昨年末あたりからは、欧米諸国よりも、ロシア軍侵攻の危険性をヒシヒシと感じてたはずで、
プーチンの「虎の尾を踏んだ」焦りのような感じが、画面越しでも見て取れましたからねえ。


[23896] 戦況の変化と停戦の行方(その2)返信 削除
2022/4/5 (火) 23:59:10 徳翁導誉

> > 現時点でも、そこそこ地域はロシア軍の占領下に入ってしまっていますし、
> > どれだけウクライナ軍が善戦しているとは言え、ロシア軍を押し返すほどの力は無い以上、
> > 一時的にせよ、仮に停戦が為ったとしても、当然ながらロシア軍は占領地域から兵など引きませんよ。
> > そうなれば、停戦ラインは開戦前の東部2州を2分するラインから、現在の前線のラインとなってしまい、
> > こんなモノ、ウクライナ側が飲めるはずもありません・・・・
> > 逆にロシア軍の側からすれば、これだけ兵士の血を流して、今更東部2州の中間線には戻れません。

> ウクライナの中立国化(EU・NATOへの将来にわたる非加入)と東部2州の独立承認・クリミアの正式割譲とかで、
> 占領地域からの撤退と停戦はやはり難しいものですかねぇ。
> いや、東部2州もクリミアも簡単に渡せるものではないのは分かるので、
> ウクライナにもロシアにも高いハードルであるのは分かりますが。
> 特にこの内容で講和してしまえばゼレンスキー大統領の人気は落ちるだろうことは想定できますしね。

そもそも、ウクライナのNATO加盟に関して言えば、
10年掛けても実現性は乏しい話だったので、ロシア的にも大義名分くらいの意味合いしか無いはずで、
東部2州やクリミアに関しても、承認云々はさておき、既にロシアが実効支配をしていた訳ですから、
この条件では、実質「開戦前の状態に戻る」程度の意味でしか無いんですよね。
そうなると、ロシア側にせよ、ウクライナ側にせよ、既にこれだけの犠牲を出している以上、
この内容で妥結してしまえば、全ての死者が「無駄死に」という事になります・・・・
そうなっては、ゼレンスキーは勿論の事は、プーチンの方だって絶対に呑めないかと?
と言いますか、この条件だとゼレンスキーよりも、却ってプーチンの方が立場が危うい気がします。
まだウクライナは攻められた側ですけど、ロシアは攻め込んだ側なので。

まあ、双方が死力を出し尽くした上で、それでも決着が付かずに痛み分けとなる展開なら、
もう仕方無く、開戦前の状況に戻すという展開も考えられますが、
ここに至るには、戦闘が何年も続き、両軍共に更なる多大なる死者を出さない限り、
引き分け・・・というか、実質的に両者敗北の内容では、戦争が終わる事など無いと思います。

あと、EU加盟に関して言えば、そちらは別にロシアも大して気にしていないかと?
実際、これでもかとロシアの意向を気にするフィンランドにしても、
NATOには入っていませんが、EUには入ってますからねえ。
ロシアが求めているのは、あくまでも「軍事的中立化」であり、「経済的中立化」では無いはずです。
そして、ウクライナにおける対立構造って、「親ロシア vs. 親EU」と勘違いされがちですけど、
ウクライナ系住民だけでなく、ロシア系住民にしても、基本的には「親EU」であり、
その上で、「親ロシア vs. ウクライナ民族主義(反ロシア)」という形だと思うんです。
ですから、歴代の親露派と呼ばれた政権も、それと同時に親EU派でもありましたし、
それに関して、ロシア側が不快感を示したり、EUから引き剥がそうとした記憶は、少なくとも私にはありません。

う〜ん、これに似た感じの誤解があるのが、例えば、イラン国内の政治対立ですかねえ?
アメリカはイランを「悪の枢軸」扱いしてましたけど、
あそこまで民主化が進んでる国は、中東のイスラム諸国では ほとんどありませんし、
宗教的で強硬な「保守派」に対抗すべく、欧米諸国は「改革派」に期待を掛けてはいるものの、
その事が却って保守派を勢い付かせるという、負の共依存関係に陥っていると。
で、そして何より、欧米諸国が望んでいるのは「イランの非核化」ですが、
これに関して言うと、自由を求める穏健な改革派も、実は核開発には賛成している人たちが多いんですよね!!
イランの仮想敵国はイスラエルであり、彼らは既に核兵器を保有していますから。
この辺りの根本的な構図を理解していない・・・と言うか、選挙事情で親イスラエルと成らざるを得ない為、
アメリカはいつも、イランとの外交交渉が上手く行かないのだと思います。

> > ただ、現在の戦況を見ると、単に南部の守りが薄かった可能性もありますが、
> > 結果的には現時点で、クリミア周辺の沿岸部の占領が最も進んでますし、
> > ロシア軍の側も、東部2州の完全掌握より、クリミアとの地続き化を優先しているのが解り、
> > それだけクリミア(セヴァストポリ)を最重視している様子が伝わります。

> マウリポリはほぼ陥落のようですね。
> 南部の方が順調に攻略されているということは、
> ウクライナ軍はキエフを固めているということでしょうか。

と言うよりも、さすがにウクライナ側も、ここまでの全面侵攻は想定外だったのでは?
もちろん、ただ単純に、首都キエフはウクライナで最も大きな都市であり、
東部のハリコフも2番目に大きな都市なので、それだけ守りも固められていた面もあるでしょうし、
その他にも、やはり最も危険性が高かったターゲットは、東部2州(ハリコフ含めて3州?)であり、
政治的に狙われかねないのも、首都であるキエフでしたから、その2箇所は事前に固められていたはず。

そういう意味では、ドニエプル東岸よりキエフを攻める為、
あっさりと落とされた、北部のチェルニヒウ州なんかも、
ロシア軍が長駆してやって来るなど、恐らくウクライナ側としては想定外のルートだったはずで、
同じく、クリミアから、ここまでの大攻勢があるとは予想していなかったからこそ、
南部のヘルソン州とかも、早々に落とされたのだと思いますよ。
首都キエフの守りを固める為に、わざわざ北部や南部の国境沿いから兵を引き抜いたのだとしたら、
却ってロシア軍の侵攻スピードを速めて、本末転倒も良い所でしょうし、地方住民の危険性も増しますからね。
敵軍を自国深くまで招き入れ、補給線が伸びきった所で大打撃を与える、防御戦術の一環だとも思えませんので。

> > ただ、結果的にであれ、意図的にであれ、南部の戦闘が激戦化していて、
> > クリミアとの地続き化や、沿岸部の完全奪取が、優先して進められる展開であると、
> > これはもうロシア側にしても、中長期戦は覚悟したって戦略方針だと思うんですよね。

> やはりクリミアを地続きにするのを優先したのではと。
> まぁ、停戦交渉でウクライナはそこら辺まで放棄できるかと言われれば疑問ですが。

はい、それはさすがに無理だと私も思いますよ。
クリミアや東部2州ですら困難なのですから、今回の戦争による支配地域など尚更。
とは言え、ゼレンスキーも意外と したたかだな、と思わされたのは、
国民投票というキーワードに続き、今度は「15年後」というフレーズが出てきた事!!
いや〜、モノは言い様ですよね、本当に(笑)。

現段階では、クリミアの帰属問題を、15年掛けて話し合うという、ウクライナ側からの提案ですが、
この対象が東部2州、更には今戦争の占領地帯にまで拡張された場合、
これならプーチンも充分に満足できて、停戦合意に至れる内容になるんです。
取り敢えずであれ、何であれ、今の支配地域を確保できた上で、駐留の負担が減らせるのであれば、
プーチンとしても、充分な成果が得られたとして、停戦して兵を引く事が出来ますし、
ウクライナ側も、15年後には全て戻ってくるという建前で誤魔化せられれば、
戦争を終えたい本音の部分から、屈辱的な降伏に近い停戦も、受け入れられるかも知れないんですよね。
そして何より、15年後なんて言ったら、プーチンもゼレンスキーも責任者の立場に居ないと!!
(プーチンの任期は最長でも残り14年、ゼレンスキーの任期は最長でも残り7年なので)
これって、重大な決定を行う上で、当事者の責任や保身を考慮に入れれば、非常に重要な要素です(笑)。
面倒事の解決を先送りし、しかも問題の固定化まで内包するとあっては、必ずしも国益に適うとは限りませんが、
戦争を終える為には、双方が合意を結ぶ以外に方法は無いので、現実的に保身や責任回避はとても重要だと。

そういう意味では、感情的に行くと、戦争が終わってもロシアへの制裁は即解除とはならないでしょうし、
ウクライナに対する賠償請求だってしたい所でしょうけど、しかし停戦を最優先するのであれば、
停戦されれば制裁も即解除するし、賠償も請求しない(国際社会で復興を担う)とした方が、
プーチンだって、妥協しやすくなるという面はあるんですよね。
逆に言うと、停戦しても苦しい状況が続くのであれば、
ロシアはこの戦争でより大きな利益を得るまで、止まれなくなってしまうので。

もちろん、これは心理的に大変な苦痛を伴う決断でしょう・・・・
「ブチャの虐殺」みたいな事が報じられると、その想いは尚更です。
しかし、パレスチナ紛争におけるオスロ合意の時も、そうでしたけど、
和平合意とは、味方を殺した血塗られた悪魔と握手する事でしたからねえ。
(とは言え、戦争である以上、自分たちも同じく悪魔である自覚には乏しいものですが)
ただ、国際司法の場でプーチンが戦争犯罪人として判断されると、
プーチンは国際政治の舞台に戻れなくなるので、握手は更に難しくなりますね。
出国したり、下野した瞬間、旧ユーゴのミロシェビッチのように獄中死となるのは嫌でしょうから。
そう考えると、仮に戦闘行為は小康状態になっても、国際緊張の方は長引きそう・・・・
プーチン政権が続く限り、ロシアも欧米主導の国際社会には戻れないとなると、
中国・インド・中東諸国といった、上海協力機構な面々との関係性を深めて行くでしょうし、
う〜ん、こうして対立が深まると、ますますコロナ以前の世界は遠くなっていきますね(泣)。

> ロシアへの経済制裁の影響は詳しくは分かりませんが、
> 秋まで持つんですかねぇ…
> メディアの情報を真実のなら経済制裁はそれなりのダメージがありそうに思えますが…

もしかしたら、短期的なダメージは、日本も相当に大きいかも?
ロシアは世界2位の産油国であり、小麦の生産量はウクライナと合わせて世界の3割ですからねえ。
トランプ政権時の石油増産政策により、世界1位の産油国となったアメリカも、
今はバイデン政権なので、自然に負荷の掛かる増産は、民主党の支持層的にもハードルが高く、
だからと言って、世界3位のサウジアラビアに増産を依頼するにしても、
イエメン内戦で人道危機を起こしているサウジに対して、バイデン政権は冷たい対応を取ってきたので、
最後は了承するかも知れませんけど、紆余曲折はあるはずで、上手く進むとは限りません。
また何より小麦の方は、今年のウクライナでの作付けは相当大変そうですし、
仮に収穫できても輸出も儘ならないでしょうから、食糧価格は燃料価格以上にヤバそう?

逆に言うと、ロシアは経済制裁で輸出入を止められていても、
エネルギーと食糧は自給できるので、豊かな生活は難しくても、死にはしませんけど、
エネルギーと食糧を輸入に頼る国は、日本を含めて、本当に大変になると思いますよ・・・・
まあ、さすがに飢え死にしたりは無いでしょうけど、物価は相当上がるでしょうし、
コロナ禍以降は「有事の円買い」神話も崩れ、円高まで襲いかかるとなれば、かなり苦しくなります。
(無理矢理ポジティブに捉えれば、国産米の消費拡大や、再生エネルギー拡大の機会にも?・苦笑)

ハッキリ言って、ロシアはロシアで滅茶苦茶 大変だとは思いますけど、
その姿を見て「自業自得だ!」と思える余裕は、恐らく日本も無くなりそうですし、
そして、ロシア依存度が日本よりも遥かに高いEU諸国は、本当に苦しくなると思いますよ。
それこそ、ロシアが天然ガスの輸送を冬にストップされれば、こちらはリアルに凍死者が出そう。

> > ただ言えるのは、目前に迫ってるであろうマリウポリ陥落の後、
> > クリミアとのランド・ブリッジ(陸上輸送路)を確保したロシア軍の部隊が、
> > 続いて どちらに向かうかで、プーチンの考え方が見えそうだという事。
> > それがキエフ方面に進むなら、未だ数ヶ月以内の短期決着に固執しているって事でしょうし、
> > それがオデッサ方面に進むなら、中長期戦も覚悟してジックリと腰を据える感じでしょうし、
> > それがハリコフ方面に進むなら、とにかく占領地を確保した上での停戦を望んでるのでしょうし、
> > 相も変わらずに3正面作戦を続行するなら、ウクライナ側にも一筋の光明が見えてくるかも?

> オデッサ方面に向かう可能性もあるのですかね…
> 正直今からウクライナ全土の占領を目指すのは更なるコストがかかりますし、
> ロシアもある程度のところで停戦に動くのではと思っているのですが…
> 希望的観測なんでしょうかね。

この文章を書いた頃とは、既に戦況が変化してますし、
それに関しては、コチラで別途返信↓も行っている為、詳しい話はそちらに譲るとして、
http://tokuou.s500.xrea.com/cgi/kjbn/kjbn.cgi?tree=c23885
オデッサ方面への侵攻に関して言うと、これは必ずしもウクライナ全土の占領を目指す訳ではありません。
簡単に言うと、2014年に示されたノヴォロシア連邦案においても、
キエフなど北部は含まれていなかったものの、オデッサなど南部は含まれていました。
なので、西部や北部には手を出さずとも、南部は押さえに行く可能性は充分にあったと。

その理由としては、まず第1に、オデッサを始めとした南部は、ロシア系住民の割合が高いからであり、
実際、2014年の革命後には、ハリコフを含んだ東部3州だけでなく、オデッサでも衝突が起きてました。
そして第2に、南部は黒海に面した沿岸部であり、海軍力で圧倒的に勝るロシア軍の方が有利な上、
沿岸部を完全に掌握してしまえば、残されたウクライナ領は完全に海上輸送路を絶たれてしまう事。
輸入も輸出も陸路のみとなっては、仮に一時停戦が成っても、経済や市民生活は儘なりません。
続いて第3に、オデッサ周辺までロシア軍が支配下に収められれば、
ウクライナの隣国モルドバで、親ロシア派が支配する沿ドニエストル地域とも、地続きで結ばれます。
以上3つの理由からも、オデッサ方面を押さえる事で得られる実益が、ロシア側にも大きいって事ですね。

では現実的に、ロシア軍がオデッサ方面へ進む確率が どれくらいあるかとなると、
現状では・・・ほぼ無くなったと考えて良いかと?
オデッサを落とすというのは、東部から南部に至るノヴォロシアの範囲を押さえると共に、
海上輸送路を絶って首都キエフの陥落に繋げるという、両面作戦を続けるなら最適解だとは思われます。
ですが既にロシア軍は、その二兎を追う余力に欠いていて、既に東部方面への戦力集中に転換し始めており、
その両面を睨んだ1手というのは、あまり意味のある作戦では無くなってしまいました。
なので、もしも現段階でオデッサを狙う事となれば、それは恐らく東部2州とクリミア回廊を確実に押さえ、
更にはハリコフ州を陥落させた上でないと、なかなかそちらまで手が回らないと思いますし、
仮にドニエプル西岸まで手を伸ばしても、今度は防衛が負担となり、今のロシア軍にそれだけの余力は無さそう。
そして何より、先日、ロシア側は大型揚陸艦を撃沈されてしまいましたから、
物理的に海上輸送が大変となっただけでなく、海上での絶対優位という自信も傷付けられたかと。

こうなっては、まずは「東部2州&クリミア回廊」の確保がマストであり、
次に、可能であればハリコフ陥落に注力して、オデッサ転戦があるとすれば その後かな?
とは言え、もしもロシア軍が再攻勢を仕掛けるとすれば、むしろオデッサよりも、
政治決着を目指す上でも、陥落までは無理かも知れませんが、
プレッシャーを掛ける意味でも、首都キエフを狙う可能性の方が高そうな気がします。
そちらの方が、支配下に置く南東部へのウクライナ軍の注力を、逸らす効果も期待できますし、
それに何より、これだけ輸送に苦難していると、いくら海上輸送があるとは言え、
戦線が伸びきるのは、とても良い方法とは思えませんからね。
とは言え、先日発表されたロシア軍の今年の徴兵計画を見る限り、大規模な再攻勢の可能性は低そう。
人数的には例年とあまり大差なく、しかも任期満了の徴集兵を本当に帰還させるとなれば、
いきなり予備役を再招集して奇襲とか現実的には無理ですし、兵隊の頭数で作戦の幅は決まってきますので。

> > そういう意味では、ここらで一旦 戦線が膠着するであろう事は、個人的にも想定内でしたが、
> > しかし一方で、1ヶ月経ってもハリコフが落ちないというのは、正直予想外でした。
> > 首都キエフと違い、ハリコフはロシア国境から、わずか40kmの距離にありますし、
> > 8年前にロシア側が仕掛けた、ウクライナ東部の独立工作においても、
> > ハリコフは、ドネツクやルガンスクと同じく、ターゲットとなりましたからねえ。

> ハリコフもかなり砲撃はされているようですが、
> 陥落間近みたいな報道もないですよね…

ハリコフは人口150万を誇る、ウクライナ第2の大都市ですからねえ。
同じく市街戦に突入しているマリウポリが、人口50万の都市との事なので、
マリウポリでもあれだけ苦戦しているなら、ハリコフは尚更かと?
港湾都市であるマリウポリと違って、ハリコフは内陸部にあり、海上輸送に頼れませんし、
それに何より、そもそもハリコフって、帝政ロシア時代に、
黒海を目指す南部侵攻の軍事要塞として、築かれたのが都市の始まりですから、
軍事力で落とそうとした場合、何かと大変そうな土地だろうとは思うんです。
まあ逆に言えば、それだけの戦略的要衝だからこそ、独ソ戦では何度も激戦地となったのでしょうけど。

> というか流石にロシア軍の進軍速度が遅すぎる気がしますが…
> ここ2週間ほど停滞しているように思えますし。
> 余り信じていなかったのですが被害が甚大という報道が案外真実なのでしょうか。

ウクライナ側が発表する数字は、さすがに盛っていると思いますけど、
NATO側が発表している死者数7000〜1万5000人という数字は、そこまで大外れはしてない気がします。
既にロシア軍の将官が7名も戦死している時点で、とてもマトモな戦況じゃないはずですし、
1万人くらいの大損害を受けていても、そこまで意外じゃない気はしますね。

どちらかと言うと、個人的にもっと気になったのは、被害は甚大とは言え、
ロシア国内からの輸送や兵員補充が、まるで機能していないかのように見える所ですね。
こちらは国内ですから、別にウクライナ側から攻撃を受けている訳でも無いですし、
伝統的に、ロシアの交通インフラや輸送力は貧弱とは言え、それでも限度があるでしょうし、
事前に用意した兵員と物資で事が済むと過信し、準備不足だった面があるかも知れませんけど、
国内の兵員や物資まで消え失せた訳では無いのですから、本当に不自然というか、
もしかしたら、国内に残留している兵士たちまで、士気が極端に落ちていて、
サボタージュ気味になっている可能性は、もしかしたら有り得るのかも知れませんね?
下手にキビキビ動いたら、今度は自分たちまで戦場に送られて、屍になる恐れがあるので・・・・

でも、もし本当にそうだとしたら、立て直した上での再攻勢など夢のまた夢でしょうし、
現在の支配地域だけでも維持しようとしても、充分な補充がなければ、
既にウクライナにいるロシア兵が消耗していく一途で、そのうち維持すら困難になるはずで、
それでも無理に追加派兵をしようとした場合、その部隊が反旗を翻すなんてケースも歴史的に多いです。

> > こうなってくると、仮に戦争が長引いて、ロシア軍の消耗も増していった場合、
> > プーチン政権を倒すのは、民衆によるデモよりも、軍部によるクーデターの可能性の方が高いかも?
> > ただ、その場合の危険性を考えると、軍事クーデターのシナリオは見たくないなぁ・・・・
> > 正直、プーチン政権よりマシになる保証なんて、全く無いですからねえ。

> ロシアの軍事クーデターはあまり見たくないですね。
> おっしゃる通り良い方向に進む絵が見えませんし。
> それなら民衆のクーデターの方がまだマシな気がします。
> とはいえ民衆によるクーデターの可能性は低いと私は思っていますが。

それこそ私は、1991年に起こり、そして失敗に終わった「ソ連8月クーデター」を覚えているので、
もしも軍事クーデターで、プーチン政権が倒れたとしても、良い方向に進むとは思えませんし、
その一方で、あの時は軍強硬派の暴挙を、広場に集まった10万人の市民が抑え込み、
一気にソ連解体まで持っていってしまったので、市民の力も侮れないとは見ているんですよね。
って、その辺りの話は、まだ当時は子供だった私などよりも、
実際に現地に居られたミカエルさんの方が、断然お詳しい↓でしょうけど(笑)。
http://tokuou.s500.xrea.com/cgi/kjbn/kjbn.cgi?tree=s18731#18731

> > アメリカ議会でのオンライン演説が行われた直後、
> > 「大変な時なのは分かるが、ウクライナ大統領はスーツを持っていないのか?」という、
> > アメリカ人の経済評論家のTwitter投稿が、世界的に炎上するという事が起こりましたけど、

> 正直このニュース見たときこんなことで炎上するのかと思いましたね。
> 言っていることは正論だと思うのですが…
> ゼレンスキー氏を批判すること=反ウクライナみたいになってしまっているのはちょっと違う気がします。

いや、あの発言内容だと、確実に炎上はしますよ。
社会にネットが普及して以降、人々の分断化が進んでいると言いますか、
より厳密に言うと、以前はもっとマダラだった世論の意見分布が、
幾つかの意見に吸着というか集約されて行き、その中でも大きな核となるのは極端な主張ですから、
それこそ「勧善懲悪劇」と私は呼んでますけど、安易に「敵と味方」に分けたがる風潮は強まってる気がします。
で、そういう人たちから見れば、自分にとって都合の悪い見解は、全て「悪」に映るであろうと。
そして、そういった層が一定数いるのは仕方無いにしても、
社会の主導権(世論の大勢)まで握られると、さすがに厄介だな・・・って所ですかねえ。

そういう意味では、早くもドイツの諸州で、ナチスのハーケンクロイツと同様、
今回の戦争でロシア軍が使用する「Z」マークを、公共の場で表示する事を禁止し、
違反者に対しては、禁固刑すら辞さない方針なのは、ちょっと行き過ぎな感じもするかな?
仏教を象徴する「卍」マークまで、現実的には排斥されていたりするのも、
解らなくは無い反面、あれはあれで宗教差別なはずですけど、その辺りは大して気にも止めないと。

ちなみに先週、関東では桜も満開という事で、公園には多くの人であったのですが、
その中で、胸にデカデカと「Z」のマークが入ったTシャツを着て、
走り回ってる小学生の兄弟を見て、時が時だけに、我ながら一瞬ギクッとしたんですよね!!
で、よ〜く見てみると、胸一杯のZマークの後ろには、ウルトラマンの姿が描かれていて、
それが、少し前までテレビ放送されていた「ウルトラマンZ」のキャラTシャツだと解りました(笑)。
あの子供たちも、今だとドイツに行ったら、逮捕されたりするのかなぁ?
と、それはさすがに極端にしても、もしも大人が集団で着たら、やはり別のメッセージ性が出てきそう。

って、そんな話をしていたら突然 思い出したのですが、昔、伊集院光がTBSの深夜ラジオ番組で、
番組ディレクターが、当時TBSで放送されていた「ウルトラマンコスモス」のTシャツを、
仕事中に局内で着ていて、上の偉い人から お叱りを受けるという事件がありましたね(笑)。
それは何故かというと、オリジナルのジョークTシャツ100枚を全国の希望者に配り、
夏休み中に何枚のTシャツを見つけられるかを競い合う、リスナー参加型の大型企画を行われた際、
番組ディレクターの着ていた(着させられた)ジョークTシャツが、
「ウルトラ マンコ スモス」と3行に分け、真ん中の行だけフォントを太文字にしたモノだったと。

> > 日本の首相とかも、大きな自然災害とかあった際には、
> > 作業着を着て、ヘルメットを被るような事をしてますが、結局は滑稽に見えるのが常です(笑)。
> > しかしゼレンスキーの場合、そこは本業が「役者」として、見せ方を熟知しているので、
> > 滑稽に見えるどころか、本当に勇ましく見せるのが上手いと思います。

> 地震の速報でもニュースキャスターがヘルメット被って原稿読んでますからねぇ…
> これ見よがしだなぁと正直思ってしまいます。

まあテレビ局の場合は、テレビ画面には映らない頭上に、
大きな照明が いくつも吊らされているので、ヘルメットを被る事は理解できる反面、
いざ実際に照明が落下したら、多分ヘルメットじゃ意味無いだろうな?という思いも(笑)。

> まぁ、外に出ての台風中継なんかは本当に危ないと思いますが。
> あれもやる意味あるのかなぁと思っちゃいますよね。

いや、あれはあれで結構効果があると思いますよ!!(笑)
まあ単純に、ああした中継を行うと、視聴率が稼げるというのが大きいでしょうけど、
それって要するに、「凄い凄いって、実際どれくらい凄いの?」という関心が、
多くの視聴者の本音として、やはりあるからだと思うんですよね。
ですから、もしもテレビ局が中継を行わなければ、
「自分の目で確認しよう」と、実際に外へ出てしまう人が、今の数倍に膨らむはずで、
そうなれば、被害は更に増してしまいますし、消防だって無駄な仕事が増えてしまいます。
そういう意味では、あのように「ショー」として見せる事で、軽率な行動をかなり抑えてる面があると。

って、そうは言っても、外に出て確認したがる人は、絶対に一定数は居ますし、
実の所、私自身も思いっ切り、そういったタイプなんですよね(苦笑)。
さすがに、身に危険が及ぶ行為や、誰かに迷惑が掛かりそうな所まではやりませんけど、
でも実際、自分の目で確かめたいという衝動が、なかなか抑えられない人間なので・・・・

> > ただ、ここへ来てゼレンスキーが、停戦交渉における「国民投票」という単語を出してきた事で、
> > 全く自覚のないまま、国民を危険に晒している訳では無さそうな事が解ったと同時に、
> > 当然ながら、自ら甘んじて汚名を被る覚悟で、和平を導く気も無い事が解りました。

> まぁ、上でも書いた通り下手なところでの妥協は後世の歴史学者に評価されることはあっても、
> 現時点では支持率の低下を招くでしょうしねぇ。
> もしかするとゼレンスキーとプーチンは人の命を使ったチキンレースをしているのかもしれませんね。
> どのくらいまで自分陣営の死者に耐えられるか先に降りた方が政権を失うというような。

まあでも実際は、銀英伝の世界観とは違って、「後世の歴史家の評価」なんてモノを、
そこまで気にする為政者など ほぼ皆無でしょうけど、それはさておき、
戦争って、始まる際には、誰かの明確な意図もなく、何となく始まってしまう場合が多々ありますが、
終わる際には、誰かが明確な意図を持って動かないと、絶対に終わりませんからねえ!!
で、全体の国益を考えれば、早期に終戦した方が望ましい事は、誰の目にも明らかであっても、
個人の保身で考えると、自らが その決断を行う事で、大きな損害を被るのも明確だとなると、
やはり誰も泥を被りたがらず、ズルズルと戦争が長引くなんて事は、非常に多いですし、
また、交渉すべき相手まで潰してしまえば、勝っている側が終わらせたくても、なかなか終わらない・・・・
そういう意味では、使い古された言葉ですけど、「戦争は始めるよりも、終わらせる方が格段に難しい」と。

そして、単純に「戦争を終わらせる」と言っても、その終わらせ方には何パターンかあって、
勝っている側からすれば、目的の成果を完全に得ての勝利か? 部分的な成果で妥協する勝利か?
負けている側からすれば、相手の要求を全て呑む完全な敗北か? こちらの主張も通す有条件下での敗北か?
そして、どちらの勝敗内容を選ぶかに関しては、「成果と損害」のバランスによって決まる事となります。
要するに、成果を得る事を最重視して損害は顧みないか?
許容範囲内の損害で最大限の成果を目指すか?
はたまた、その両方の どこか中間地点か?
「戦争とは外交の一手段」だと考えれば、戦闘に勝つだけでは不十分であって、
その戦闘の結果、いかなる成果を確定させるかが、戦争の最終目標だとも言えます。

また、そういう意味では、今回のウクライナ戦争で考えた場合、
まずは、ロシア側のプーチンの立場で考えると、完全勝利とはウクライナの親ロシア化であり、
その為の作戦として、電撃的に首都キエフを陥落させ、傀儡政権を樹立する事にあったのでしょうが、
このシナリオ自体は既に崩れており、今後挽回する可能性も、現状ではかなり低いと思われます。
そうなると、次なる「妥協的な成果」としては、最低限は東部2州の完全掌握、続いてハリコフ州の占領、
更にはクリミア地続き化、そしてノヴォロシア範囲の制圧という優先順位になってくるかと思われますけど、
現在の戦況を受け、ハリコフ占領とクリミア地続き化の順番が逆転した感じですかね?
(以前、ドンバス地方を「ズデーテン」に例えましたが、クリミア地続き化は「ポーランド回廊」に当たるかな)
あとは、我慢できる損害の範囲内で、どれだけ支配下地域を確保できるか・・・というバランスの問題かと。
それこそ、これだけの損害を出しながら、東部2州しか押さえられなかったとなれば、
どれほど勝利を喧伝しても、実際には敗北で、プーチンは権力から転落する可能性が高くなる気がします。

一方、ウクライナ側のゼレンスキーの立場で考えると、
完全勝利はウクライナ全土からのロシア軍撤退でしょうけど、正直それは実現困難でしょうし、
妥協的勝利として、開戦前の状態まで戻すというのも、まず無理な話なので、
本音を言えば、何が何でも開戦を避けるというのが、恐らくベストな選択だったと思いますけど、
既に戦争が始まった以上、あとは負けるにしても、どれだけ有利な条件を呑ませられるかの戦いですよね。
で、その為にはどうするべきか?というと、可能な限りロシア軍の損害を増やす事が一番なのですが、
徹底抗戦をするほど、民間人も含めた損害は非常に膨れ上がっていきますから、
そうした損害を恐れずロシア軍を叩くか? 可能な限り損害は抑えるか? バランスの良い中間地点を模索するか?
現状だと、ゼレンスキー的には3番目の方針で物事を進めているかとは思われますが、
もしもロシア側が非情な作戦行動に移った場合、3番目の選択肢は難しくなるので、
1番か2番かとなると、これまでの流れから1番目の方を選びそう・・・・
実際、第2次大戦におけるフィンランドは、ソ連軍の侵攻に対して徹底抗戦を選びましたが、
兵士10万人(全人口の3%)が戦死し、国土の1割を割譲して、
戦後は属国的な宥和政策に徹しながらも、それでも何とか、国家の独立は維持しましたからねえ。

そういう意味では、「人の命を使ったチキンレース」というのは、まさしくその通りだと思いますよ!!
ただ、ここまでの損害状況を受けて、先にプーチンの方が完全勝利から妥協的勝利に移った感じがしますし、
それによってゼレンスキーの方も、民間人を犠牲にしてでもロシア兵を殺す作戦の決断は避けられたかも?
こうした戦い方となると、戦争から紛争へと徐々に移行していき、早期の決着は難しくなる反面、
戦争の危機レベルとしては落ちて、核使用の可能性もグッと下がった気はします。
そうなれば戦いは長期化していき、死者数は今後もジワジワ増え続けていくでしょうけど、
それでも、山中ではなく街中に潜み、草陰ではなく人影に紛れて戦う市街戦は、
戦場の凄惨さを今以上に数段悪化させますから、悲しいですけど、そこと比べればマシとも言えます。
とは言え、今後は戦場が限定化される方向へと、確実に進んでいくとは限らず、
プーチンさえ決死の決断を下せば、もう1度くらいは、再攻勢に打って出られる国力がロシア側にあると思うので、
逆に言うとゼレンスキーとしては、そうした決断を下させない方向に、事態を持っていく必要があるかも?

ちなみに、こうしたテーマを扱う本が、ちょうど昨年出版されており、
著者は、最近だと時々ニュース解説でも見掛ける、防衛省の主任研究官の方ですね。
扱われている題材が、ここ100年の大きな戦争に限定されている上、
どうしても、政治的視点よりも、軍事的視点が強い印象を受けましたが、
内容は悪くなかったですし、もしも興味がありましたら、読んでみて損はない1冊かと思われます。

「戦争はいかに終結したか」
https://www.amazon.co.jp/dp/4121026527/

> > そして、冷酷な言い方をすると、安全な後方のロシア側に避難させるよりも、
> > 戦地であるウクライナ国内に留まらせて、凄惨な思いを数多く負わせる方が、
> > 市民感情がそちらに早く流れますし、ロシア側の負担も少なくて済みます。
> > そういう意味では、プロパガンダ目的で避難民を使うとかは、あまり無さそうかな?
> > どちらかと言えば、占領統治における現地協力員を育てるという方が、可能性的にはあるかも?

> 自国民が敵対者じゃないかという猜疑心に襲われ始めたら厳しいですよね。

南北ベトナムが統一された際も、昨年のアフガンにおけるタリバン政権復活の際も、
やはり、旧体制下で協力的だったと見なされた人々は、迫害の危険と背中合わせでしたし、
そもそもドンバス紛争の時点で、親ロシア派の統治地域だけでなく、ウクライナ側でも、
スパイだ何だと疑念を持たれると、今までの生活を送れなくなるケースが、普通にあった訳ですからねえ。
しかも今回の戦争でも、ウクライナ政府側は、ロシア支配地域下での住民投票に対して、
参加した市民は裏切り者として糾弾する姿勢を示していますので、危険性はあるかも知れません。
とは言え、この状況から、ウクライナ側が巻き返して、ロシア軍の撤退まで成った場合には、
長いモノに巻かれるじゃないですけど、そこそこ不満はあっても、表面的には穏便に済みそうな気はします。
実際、8年前の革命時に、暫定政権がウクライナ民族主義的な政策を採っても、
大多数のロシア系住民は、そこまで表立った反発をした訳でも無かったですからね。

> そうならないうちに停戦となってほしいところです。
> ただ、落としどころは正直まだ見えていないですよね…

上や他でも書きましたが、今の展開だと、最も長期化するパターンに入ってますね。
簡単に言ってしまえば、「ウクライナの朝鮮半島化」といった所でしょうか?
朝鮮戦争の際もそうでしたが、両軍の支配下地域を基準に引かれた停戦ラインが、
実質的に、そのまま国境線となるような感じで、
そうなると、実際に停戦内容には合意できても、少しでも支配地域を広げようとして、
なかなか妥結のタイミングが計れないなんて事は、普通に起こり得るかと思われます。
特にウクライナの場合は、朝鮮半島よりも、両軍が睨み合う境界線が長くなりますし、
ただでさえ長期化しそうな所に、更なる長期化要素が加わってる感じですよね。

そして、ここ数日の動きを見ていて、それ以上に厄介な状況になりそうなのは、
今まで、ロシアへの編入を求めていたのは、ルガンスクのみだったのが、
ここへ来て、ドネツクだけでなく、グルジア内の南オセチアでも同様の動きが出てきてるんですよね。
グルジア内のアブハジアや、モルドバ内の沿ドニエストルでも、じきに同様の動きが出てくるかも?
こうなると、ロシア周辺にある国際的には未承認な国家が、緩衝地帯として温存されるのではなく、
今までの方針から大転換して、ロシア連邦の構成国として飲み込まれる方向に、進みそうな感じも出てきました。
言うなれば、子会社として存続させるのではなく、本社に吸収合併しちゃう感じでしょうか。
となれば、ウクライナに東西2つの国家が出来るのではなく、
クリミアと同様、ロシア支配下のウクライナ各州が、独立宣言の後にロシア併合という流れが、
現実味を帯びてきたと思いますし、仮にそうなれば、停戦や和平など更に後退します・・・・
朝鮮半島に例えれば、北朝鮮が中国の一部になるような話であり、
そうなってしまうと、南北統一の困難さは、今よりも遥かに上がりますからねえ。
ロシア本国との一体化が進んでしまえば、仮にプーチン政権が倒れても、なかなか再分離とは行きませんし。

「15年後に決着」という提案もそうですけど、とりあえず、目先の停戦は行えたとしても、
その反面で結論の先送りって、問題の固定化や、解決の困難化とも、表裏一体ではあるんですよ。
早期停戦のシナリオとしては、流石にロシアも負担的に苦しくなってると思うので、
ある程度、東部地域やクリミア回廊を確保できれば、5月の対独勝利記念日を目安に、
この戦争における「作戦成功」を表明して、ひとまずの決着としたい意向がプーチン側から示された場合、
それにゼレンスキー側も乗ってくれば、「全面戦争」の終結は図れるかも知れません。
しかし、それは「地域紛争」へと移行されるだけなので、規模は縮小されても戦闘は続くでしょうし、
開戦前は東部2州に限定されていた前線が、停戦後には数倍に伸びる(戦闘も増える)事を意味します。
そして、両国間で停戦合意を結び、戦争から紛争へと移行させた後で、
ロシア側が独立宣言した諸州を編入し、ウクライナ側も「騙された!」感じを装えば、
両国間の溝は更に深刻とはなるものの、両指導者はメンツを保て、市民も日常生活を取り戻せそうな気はします。

ちなみに、こうした「時の政権」には都合の良い妥結も、長い目で見れば「国益」を損なう例としては、
日本で身近な所だと、安倍政権とパク・クネ政権の間で結ばれた、
慰安婦問題に関する日韓合意が、まさにそんな感じだったかな?
もしかしたら、当事者間だと本気で、「これで完全決着」と甘く考えてたかも知れませんが、
あの内容では、パク・クネ政権の間は、日韓関係のゴタゴタが沈静化できるにしても、
韓国側の左派的には納得できる内容ではなく、そこまで見通した対策を日本側も取らなかった為、
そのうち韓国で政権交代が起これば、ひっくり返される可能性が高く思えたので、
日韓関係の改善という中長期的な視点から見ると、「却ってマイナスだよな」と当時から見てました。
せめて、岸田外務大臣ではなく、安部総理本人が渡韓して大統領と握手し、
記者会見における岸田発言と同内容の話をしていれば、まだ韓国の中間派を取り込めたのに・・・・
正直、「最終的かつ不可逆的に」の一文なんて、時限爆弾ワードにしか思えませんでしたからね(苦笑)。

まあ、強いて安倍政権側を擁護する点があるとすれば、
まさかパク・クネ政権が任期途中で崩壊するとは、誰にも予想できなかった所かな?
あんな形の終焉でなければ、仮に左派への政権交代が起こったとしても、
これが再問題化がされるのは、恐らく政権も任期の後半に入ってからだったでしょうし、
早くても5年くらい先の話だと考えれば、安倍政権的にも別に構わなかった可能性はあります。
それどころか、自らが下りた後に再問題化した方が、面倒も避けられる上に、影響力が残せますからねえ。
果たして、そこまで考えての意図的合意だったのか?
はたまた、本当にあれで最終決着できると見ていたのか?
ただ言えるのは、私は別に利害関係者では無いので、こうして客観的に観察出来てましたけど、
当事者であるほど感情も絡みますし、自らの利害関係もありますから、
当人的には「正しい決断」だと信じていても、そもそも最初からメガネが曇っていた可能性は充分ありそう。

まあそれは、今回の戦争におけるプーチンやゼレンスキー、そしてバイデンに関しても同じ事が言えるかも?
背負ってる重責が大きいほど、無意識に希望的観測へと誘惑されるのは、やはり人間の心情ですので・・・・
しかし、大きな重責を背負えばこそ、冷静な判断力と決断力が求められ、
その為には知性が不可欠だろうと思うのですが、今の時代の流れは、世界的にも「反知性主義」なんですよね。
今後、ウクライナ戦争が一段落着いたとしても、この世界的な風潮が変わらない限り、
程度の差こそあれ、同じ様な諍いや衝突は、これからの断続的に発生していくような気がします。
それは自由民主的な国家であっても、ネット普及の副作用で、自分たちが見たいモノしか見なくなれば、尚更。


P.S.
キエフを「キーウ」、ハリコフを「ハルキウ」という感じで、日本政府がウクライナ語読みに変更して以降、
新聞・テレビの各紙各局も、一斉に呼び方を変更しましたね。
まあ、こうした変更が起こる事は開戦当初から予想してたものの、
こうして足並みを揃えるのは、何だか凄く日本らしい(苦笑)。
とは言え、「ロシア語は敵性言語!」みたいな感じが見え隠れする事には、少し違和感も・・・・
それこそ以前にも書きましたけど、例えばハリコフなどは、住民の8割がロシア語話者であり、
現地読みでは、変更したハルキウよりも、変更しないハリコフの方が一般的なはずなんですよね。

まあ、その国の公用語読みに準じるというのも、1つの方法かも知れませんけど、
8年前の革命時、ロシア語を公用語から除外した事も、あまり褒められた行為だったとは思いませんし、
今回の停戦交渉においても、ロシア側は「ロシア語の再公用語化」を求めているくらいなので、
ロシアに同調しろとは言わないものの、ウクライナのロシア系市民に対しても、
もう少し、心配りをしても良いのでは?とは、個人的に感じるんですよね。

例えば、これと同じ要領で、もしも中国側が、
「今後、香港はホンコンと呼ばず、北京語でシャンガンと呼べ」とか言って来たら、
日本政府やマスコミ各社は、その通りにするんですかねえ?
香港の例が刺激的だとしたら、台湾の「高雄」とか、変更要請が来たらどうするのか?
未だに日本語読みでタカオと呼んでますけど、公用語である北京語読みだとガオションで、
現地の台湾語読みだとコォーヒョンですから、公用語重視なのか? 現地語重視なのか?

感情を基準に「これはこれ、それはそれ」とするのも、何だか微妙な気がしますし、
更に、感情的基準を、皆で足並みを揃えてとなると、尚更おかしな感じはするんですよね。
それこそ、東側の情報統制を批判するのであれば、自発的に統制しちゃうのは、どうなの?と。
要するに、マスコミであればこそ、報じる基準なんて自分たちで判断すれば良いと思うんです!!
もちろん日本の国民性を考えれば、そうなる事は理解できるものの、それが日本社会にとって良いかは別なので。


[23898] Re:戦況の変化と停戦の行方(その2)返信 削除
2022/4/11 (月) 22:50:38 矢羽雅朝

▼ 徳翁導誉さん

すいません、返信作成中なのですが、
前回みたいに途中で返信してしまうとクロストークみたいになってしまうので、
もう少しお時間をください。


[23900] では、お待ちしてます返信 削除
2022/4/12 (火) 19:14:20 徳翁導誉

> > 先日も、カタールW杯の抽選会があり、日本の対戦相手がスペインやドイツに決まりましたけど、
> > 正直 私だって、悲惨な戦争の話などよりも、平和的にサッカーの話とかしたいのが本音ですよ!!
> > 今大会は史上初の冬開催ですが、その頃は戦況が一体どうなっているのか・・・・

> すいません、返信作成中なのですが、
> 前回みたいに途中で返信してしまうとクロストークみたいになってしまうので、
> もう少しお時間をください。

了解です。
カタールW杯における森保JAPANの戦い方や(お得意の「3-4-3」やるかなぁ?)、
来春のWBCにおける栗山JAPANのメンバーでも(佐々木と大谷の共演を見たい!)、
1人で勝手に妄想しながら、お待ちしてます(笑)。

って、私も近頃は年齢的に、1週間も、1ヶ月も、あまり大差ない感覚になってますし(苦笑)、
そもそも雑談なので、もしも負担が大きいようでしたら、無理に返信なさらずともOKですよ!
つい先日 新年を迎えたと思ったら、既に もう新年度ですし、
さすがにそろそろ、年末にストップしたゲーム作りも再開すべきかな?と考えてますので。


[23933] Re:戦況の変化と停戦の行方(その2)返信 削除
2022/5/1 (日) 21:02:29 矢羽雅朝

ちょっと返答短めになってしまっているかもしれません。

▼ 徳翁導誉さん
> > > 現時点でも、そこそこ地域はロシア軍の占領下に入ってしまっていますし、
> > > どれだけウクライナ軍が善戦しているとは言え、ロシア軍を押し返すほどの力は無い以上、
> > > 一時的にせよ、仮に停戦が為ったとしても、当然ながらロシア軍は占領地域から兵など引きませんよ。
> > > そうなれば、停戦ラインは開戦前の東部2州を2分するラインから、現在の前線のラインとなってしまい、
> > > こんなモノ、ウクライナ側が飲めるはずもありません・・・・
> > > 逆にロシア軍の側からすれば、これだけ兵士の血を流して、今更東部2州の中間線には戻れません。

> > ウクライナの中立国化(EU・NATOへの将来にわたる非加入)と東部2州の独立承認・クリミアの正式割譲とかで、
> > 占領地域からの撤退と停戦はやはり難しいものですかねぇ。
> > いや、東部2州もクリミアも簡単に渡せるものではないのは分かるので、
> > ウクライナにもロシアにも高いハードルであるのは分かりますが。
> > 特にこの内容で講和してしまえばゼレンスキー大統領の人気は落ちるだろうことは想定できますしね。

> そもそも、ウクライナのNATO加盟に関して言えば、
> 10年掛けても実現性は乏しい話だったので、ロシア的にも大義名分くらいの意味合いしか無いはずで、
> 東部2州やクリミアに関しても、承認云々はさておき、既にロシアが実効支配をしていた訳ですから、
> この条件では、実質「開戦前の状態に戻る」程度の意味でしか無いんですよね。
> そうなると、ロシア側にせよ、ウクライナ側にせよ、既にこれだけの犠牲を出している以上、
> この内容で妥結してしまえば、全ての死者が「無駄死に」という事になります・・・・
> そうなっては、ゼレンスキーは勿論の事は、プーチンの方だって絶対に呑めないかと?
> と言いますか、この条件だとゼレンスキーよりも、却ってプーチンの方が立場が危うい気がします。
> まだウクライナは攻められた側ですけど、ロシアは攻め込んだ側なので。
>
> まあ、双方が死力を出し尽くした上で、それでも決着が付かずに痛み分けとなる展開なら、
> もう仕方無く、開戦前の状況に戻すという展開も考えられますが、
> ここに至るには、戦闘が何年も続き、両軍共に更なる多大なる死者を出さない限り、
> 引き分け・・・というか、実質的に両者敗北の内容では、戦争が終わる事など無いと思います。

2週間前の段階では早期の停戦もあるのではと期待を持っていたのですが、
最初の方の返信冒頭でも書いた通り、ここ最近のロシアの正式宣戦布告の話があったり、
これはすぐの講和は難しいのかなと。
泥沼化の方に向かって行ってしまっている気がしますね。

> > > ただ、現在の戦況を見ると、単に南部の守りが薄かった可能性もありますが、
> > > 結果的には現時点で、クリミア周辺の沿岸部の占領が最も進んでますし、
> > > ロシア軍の側も、東部2州の完全掌握より、クリミアとの地続き化を優先しているのが解り、
> > > それだけクリミア(セヴァストポリ)を最重視している様子が伝わります。

> > マウリポリはほぼ陥落のようですね。
> > 南部の方が順調に攻略されているということは、
> > ウクライナ軍はキエフを固めているということでしょうか。

> と言うよりも、さすがにウクライナ側も、ここまでの全面侵攻は想定外だったのでは?
> もちろん、ただ単純に、首都キエフはウクライナで最も大きな都市であり、
> 東部のハリコフも2番目に大きな都市なので、それだけ守りも固められていた面もあるでしょうし、
> その他にも、やはり最も危険性が高かったターゲットは、東部2州(ハリコフ含めて3州?)であり、
> 政治的に狙われかねないのも、首都であるキエフでしたから、その2箇所は事前に固められていたはず。
>
> そういう意味では、ドニエプル東岸よりキエフを攻める為、
> あっさりと落とされた、北部のチェルニヒウ州なんかも、
> ロシア軍が長駆してやって来るなど、恐らくウクライナ側としては想定外のルートだったはずで、
> 同じく、クリミアから、ここまでの大攻勢があるとは予想していなかったからこそ、
> 南部のヘルソン州とかも、早々に落とされたのだと思いますよ。
> 首都キエフの守りを固める為に、わざわざ北部や南部の国境沿いから兵を引き抜いたのだとしたら、
> 却ってロシア軍の侵攻スピードを速めて、本末転倒も良い所でしょうし、地方住民の危険性も増しますからね。
> 敵軍を自国深くまで招き入れ、補給線が伸びきった所で大打撃を与える、防御戦術の一環だとも思えませんので。

東部がほぼ露軍に掌握されましたし、
やはりこの後はキエフ再侵攻となるのでしょうか。
ロシアが宣戦布告を行い友好国への参戦も依頼するような報道がありましたが、
ロシアが友好国を参戦させてしまうとNATO側にも参戦の口実を与えてしまう気がするんですよねぇ…
そうなると本当に第三次世界大戦になってしまう気がしますが。

> 現段階では、クリミアの帰属問題を、15年掛けて話し合うという、ウクライナ側からの提案ですが、
> この対象が東部2州、更には今戦争の占領地帯にまで拡張された場合、
> これならプーチンも充分に満足できて、停戦合意に至れる内容になるんです。
> 取り敢えずであれ、何であれ、今の支配地域を確保できた上で、駐留の負担が減らせるのであれば、
> プーチンとしても、充分な成果が得られたとして、停戦して兵を引く事が出来ますし、
> ウクライナ側も、15年後には全て戻ってくるという建前で誤魔化せられれば、
> 戦争を終えたい本音の部分から、屈辱的な降伏に近い停戦も、受け入れられるかも知れないんですよね。
> そして何より、15年後なんて言ったら、プーチンもゼレンスキーも責任者の立場に居ないと!!
> (プーチンの任期は最長でも残り14年、ゼレンスキーの任期は最長でも残り7年なので)
> これって、重大な決定を行う上で、当事者の責任や保身を考慮に入れれば、非常に重要な要素です(笑)。
> 面倒事の解決を先送りし、しかも問題の固定化まで内包するとあっては、必ずしも国益に適うとは限りませんが、
> 戦争を終える為には、双方が合意を結ぶ以外に方法は無いので、現実的に保身や責任回避はとても重要だと。
>
> そういう意味では、感情的に行くと、戦争が終わってもロシアへの制裁は即解除とはならないでしょうし、
> ウクライナに対する賠償請求だってしたい所でしょうけど、しかし停戦を最優先するのであれば、
> 停戦されれば制裁も即解除するし、賠償も請求しない(国際社会で復興を担う)とした方が、
> プーチンだって、妥協しやすくなるという面はあるんですよね。
> 逆に言うと、停戦しても苦しい状況が続くのであれば、
> ロシアはこの戦争でより大きな利益を得るまで、止まれなくなってしまうので。

ロシアは結局止まらない選択をしたように見えますね。
逆にどこまでを目指すのか…
とりあえず首都キエフの攻略とゼレンスキー政権の崩壊でしょうか。
ルーブルの価値低下やデフォルトもとりあえず凌げたようですし、
やはり当初目標の達成をあくまでも目指す姿勢に見えますね。

> > ロシアへの経済制裁の影響は詳しくは分かりませんが、
> > 秋まで持つんですかねぇ…
> > メディアの情報を真実のなら経済制裁はそれなりのダメージがありそうに思えますが…

> もしかしたら、短期的なダメージは、日本も相当に大きいかも?
> ロシアは世界2位の産油国であり、小麦の生産量はウクライナと合わせて世界の3割ですからねえ。
> トランプ政権時の石油増産政策により、世界1位の産油国となったアメリカも、
> 今はバイデン政権なので、自然に負荷の掛かる増産は、民主党の支持層的にもハードルが高く、
> だからと言って、世界3位のサウジアラビアに増産を依頼するにしても、
> イエメン内戦で人道危機を起こしているサウジに対して、バイデン政権は冷たい対応を取ってきたので、
> 最後は了承するかも知れませんけど、紆余曲折はあるはずで、上手く進むとは限りません。
> また何より小麦の方は、今年のウクライナでの作付けは相当大変そうですし、
> 仮に収穫できても輸出も儘ならないでしょうから、食糧価格は燃料価格以上にヤバそう?

日本でもガソリンや小麦製品の価格上がってますよねぇ…
でも、戦争だから仕方ないという雰囲気なのかなぁ…

> > > ただ言えるのは、目前に迫ってるであろうマリウポリ陥落の後、
> > > クリミアとのランド・ブリッジ(陸上輸送路)を確保したロシア軍の部隊が、
> > > 続いて どちらに向かうかで、プーチンの考え方が見えそうだという事。
> > > それがキエフ方面に進むなら、未だ数ヶ月以内の短期決着に固執しているって事でしょうし、
> > > それがオデッサ方面に進むなら、中長期戦も覚悟してジックリと腰を据える感じでしょうし、
> > > それがハリコフ方面に進むなら、とにかく占領地を確保した上での停戦を望んでるのでしょうし、
> > > 相も変わらずに3正面作戦を続行するなら、ウクライナ側にも一筋の光明が見えてくるかも?

> > オデッサ方面に向かう可能性もあるのですかね…
> > 正直今からウクライナ全土の占領を目指すのは更なるコストがかかりますし、
> > ロシアもある程度のところで停戦に動くのではと思っているのですが…
> > 希望的観測なんでしょうかね。

> この文章を書いた頃とは、既に戦況が変化してますし、
> それに関しては、コチラで別途返信↓も行っている為、詳しい話はそちらに譲るとして、
> http://tokuou.s500.xrea.com/cgi/kjbn/kjbn.cgi?tree=c23885
> オデッサ方面への侵攻に関して言うと、これは必ずしもウクライナ全土の占領を目指す訳ではありません。
> 簡単に言うと、2014年に示されたノヴォロシア連邦案においても、
> キエフなど北部は含まれていなかったものの、オデッサなど南部は含まれていました。
> なので、西部や北部には手を出さずとも、南部は押さえに行く可能性は充分にあったと。
>
> その理由としては、まず第1に、オデッサを始めとした南部は、ロシア系住民の割合が高いからであり、
> 実際、2014年の革命後には、ハリコフを含んだ東部3州だけでなく、オデッサでも衝突が起きてました。
> そして第2に、南部は黒海に面した沿岸部であり、海軍力で圧倒的に勝るロシア軍の方が有利な上、
> 沿岸部を完全に掌握してしまえば、残されたウクライナ領は完全に海上輸送路を絶たれてしまう事。
> 輸入も輸出も陸路のみとなっては、仮に一時停戦が成っても、経済や市民生活は儘なりません。
> 続いて第3に、オデッサ周辺までロシア軍が支配下に収められれば、
> ウクライナの隣国モルドバで、親ロシア派が支配する沿ドニエストル地域とも、地続きで結ばれます。
> 以上3つの理由からも、オデッサ方面を押さえる事で得られる実益が、ロシア側にも大きいって事ですね。
>
> では現実的に、ロシア軍がオデッサ方面へ進む確率が どれくらいあるかとなると、
> 現状では・・・ほぼ無くなったと考えて良いかと?
> オデッサを落とすというのは、東部から南部に至るノヴォロシアの範囲を押さえると共に、
> 海上輸送路を絶って首都キエフの陥落に繋げるという、両面作戦を続けるなら最適解だとは思われます。
> ですが既にロシア軍は、その二兎を追う余力に欠いていて、既に東部方面への戦力集中に転換し始めており、
> その両面を睨んだ1手というのは、あまり意味のある作戦では無くなってしまいました。
> なので、もしも現段階でオデッサを狙う事となれば、それは恐らく東部2州とクリミア回廊を確実に押さえ、
> 更にはハリコフ州を陥落させた上でないと、なかなかそちらまで手が回らないと思いますし、
> 仮にドニエプル西岸まで手を伸ばしても、今度は防衛が負担となり、今のロシア軍にそれだけの余力は無さそう。
> そして何より、先日、ロシア側は大型揚陸艦を撃沈されてしまいましたから、
> 物理的に海上輸送が大変となっただけでなく、海上での絶対優位という自信も傷付けられたかと。
>
> こうなっては、まずは「東部2州&クリミア回廊」の確保がマストであり、
> 次に、可能であればハリコフ陥落に注力して、オデッサ転戦があるとすれば その後かな?
> とは言え、もしもロシア軍が再攻勢を仕掛けるとすれば、むしろオデッサよりも、
> 政治決着を目指す上でも、陥落までは無理かも知れませんが、
> プレッシャーを掛ける意味でも、首都キエフを狙う可能性の方が高そうな気がします。
> そちらの方が、支配下に置く南東部へのウクライナ軍の注力を、逸らす効果も期待できますし、
> それに何より、これだけ輸送に苦難していると、いくら海上輸送があるとは言え、
> 戦線が伸びきるのは、とても良い方法とは思えませんからね。
> とは言え、先日発表されたロシア軍の今年の徴兵計画を見る限り、大規模な再攻勢の可能性は低そう。
> 人数的には例年とあまり大差なく、しかも任期満了の徴集兵を本当に帰還させるとなれば、
> いきなり予備役を再招集して奇襲とか現実的には無理ですし、兵隊の頭数で作戦の幅は決まってきますので。

5月9日を機にキエフ方面への再侵攻といったところでしょうか。
ただ、 ここで仕掛けるとウクライナとしても待ってました。
となるでしょうし。日にちはずらすかな。
> > まぁ、外に出ての台風中継なんかは本当に危ないと思いますが。
> > あれもやる意味あるのかなぁと思っちゃいますよね。

> いや、あれはあれで結構効果があると思いますよ!!(笑)
> まあ単純に、ああした中継を行うと、視聴率が稼げるというのが大きいでしょうけど、
> それって要するに、「凄い凄いって、実際どれくらい凄いの?」という関心が、
> 多くの視聴者の本音として、やはりあるからだと思うんですよね。
> ですから、もしもテレビ局が中継を行わなければ、
> 「自分の目で確認しよう」と、実際に外へ出てしまう人が、今の数倍に膨らむはずで、
> そうなれば、被害は更に増してしまいますし、消防だって無駄な仕事が増えてしまいます。
> そういう意味では、あのように「ショー」として見せる事で、軽率な行動をかなり抑えてる面があると。

そうなんですか…
正直窓から見るとか、やるとしても玄関くらいまで出るくらいのものかと思いますが…
> って、そうは言っても、外に出て確認したがる人は、絶対に一定数は居ますし、
> 実の所、私自身も思いっ切り、そういったタイプなんですよね(苦笑)。
> さすがに、身に危険が及ぶ行為や、誰かに迷惑が掛かりそうな所まではやりませんけど、
> でも実際、自分の目で確かめたいという衝動が、なかなか抑えられない人間なので・・・・

そうなんですか…
正直窓から見るとか、やるとしても玄関くらいまで出るくらいのものかと思いますが…
> > > ただ、ここへ来てゼレンスキーが、停戦交渉における「国民投票」という単語を出してきた事で、
> > > 全く自覚のないまま、国民を危険に晒している訳では無さそうな事が解ったと同時に、
> > > 当然ながら、自ら甘んじて汚名を被る覚悟で、和平を導く気も無い事が解りました。

> > まぁ、上でも書いた通り下手なところでの妥協は後世の歴史学者に評価されることはあっても、
> > 現時点では支持率の低下を招くでしょうしねぇ。
> > もしかするとゼレンスキーとプーチンは人の命を使ったチキンレースをしているのかもしれませんね。
> > どのくらいまで自分陣営の死者に耐えられるか先に降りた方が政権を失うというような。

> まあでも実際は、銀英伝の世界観とは違って、「後世の歴史家の評価」なんてモノを、
> そこまで気にする為政者など ほぼ皆無でしょうけど、それはさておき、
> 戦争って、始まる際には、誰かの明確な意図もなく、何となく始まってしまう場合が多々ありますが、
> 終わる際には、誰かが明確な意図を持って動かないと、絶対に終わりませんからねえ!!
> で、全体の国益を考えれば、早期に終戦した方が望ましい事は、誰の目にも明らかであっても、
> 個人の保身で考えると、自らが その決断を行う事で、大きな損害を被るのも明確だとなると、
> やはり誰も泥を被りたがらず、ズルズルと戦争が長引くなんて事は、非常に多いですし、
> また、交渉すべき相手まで潰してしまえば、勝っている側が終わらせたくても、なかなか終わらない・・・・
> そういう意味では、使い古された言葉ですけど、「戦争は始めるよりも、終わらせる方が格段に難しい」と。

最近の報道ではウクライナ側はロシア側が何度も条件を変えてきて交渉が進んでいない、
みないな話がありましたが…
条件を変えてくるのがロシア側ということはロシア側としては現時点では停戦したくないのかなと見えますね。
> そして、単純に「戦争を終わらせる」と言っても、その終わらせ方には何パターンかあって、
> 勝っている側からすれば、目的の成果を完全に得ての勝利か? 部分的な成果で妥協する勝利か?
> 負けている側からすれば、相手の要求を全て呑む完全な敗北か? こちらの主張も通す有条件下での敗北か?
> そして、どちらの勝敗内容を選ぶかに関しては、「成果と損害」のバランスによって決まる事となります。
> 要するに、成果を得る事を最重視して損害は顧みないか?
> 許容範囲内の損害で最大限の成果を目指すか?
> はたまた、その両方の どこか中間地点か?
> 「戦争とは外交の一手段」だと考えれば、戦闘に勝つだけでは不十分であって、
> その戦闘の結果、いかなる成果を確定させるかが、戦争の最終目標だとも言えます。
>
> また、そういう意味では、今回のウクライナ戦争で考えた場合、
> まずは、ロシア側のプーチンの立場で考えると、完全勝利とはウクライナの親ロシア化であり、
> その為の作戦として、電撃的に首都キエフを陥落させ、傀儡政権を樹立する事にあったのでしょうが、
> このシナリオ自体は既に崩れており、今後挽回する可能性も、現状ではかなり低いと思われます。
> そうなると、次なる「妥協的な成果」としては、最低限は東部2州の完全掌握、続いてハリコフ州の占領、
> 更にはクリミア地続き化、そしてノヴォロシア範囲の制圧という優先順位になってくるかと思われますけど、
> 現在の戦況を受け、ハリコフ占領とクリミア地続き化の順番が逆転した感じですかね?
> (以前、ドンバス地方を「ズデーテン」に例えましたが、クリミア地続き化は「ポーランド回廊」に当たるかな)
> あとは、我慢できる損害の範囲内で、どれだけ支配下地域を確保できるか・・・というバランスの問題かと。
> それこそ、これだけの損害を出しながら、東部2州しか押さえられなかったとなれば、
> どれほど勝利を喧伝しても、実際には敗北で、プーチンは権力から転落する可能性が高くなる気がします。
>
> 一方、ウクライナ側のゼレンスキーの立場で考えると、
> 完全勝利はウクライナ全土からのロシア軍撤退でしょうけど、正直それは実現困難でしょうし、
> 妥協的勝利として、開戦前の状態まで戻すというのも、まず無理な話なので、
> 本音を言えば、何が何でも開戦を避けるというのが、恐らくベストな選択だったと思いますけど、
> 既に戦争が始まった以上、あとは負けるにしても、どれだけ有利な条件を呑ませられるかの戦いですよね。
> で、その為にはどうするべきか?というと、可能な限りロシア軍の損害を増やす事が一番なのですが、
> 徹底抗戦をするほど、民間人も含めた損害は非常に膨れ上がっていきますから、
> そうした損害を恐れずロシア軍を叩くか? 可能な限り損害は抑えるか? バランスの良い中間地点を模索するか?
> 現状だと、ゼレンスキー的には3番目の方針で物事を進めているかとは思われますが、
> もしもロシア側が非情な作戦行動に移った場合、3番目の選択肢は難しくなるので、
> 1番か2番かとなると、これまでの流れから1番目の方を選びそう・・・・
> 実際、第2次大戦におけるフィンランドは、ソ連軍の侵攻に対して徹底抗戦を選びましたが、
> 兵士10万人(全人口の3%)が戦死し、国土の1割を割譲して、
> 戦後は属国的な宥和政策に徹しながらも、それでも何とか、国家の独立は維持しましたからねえ。
>
> そういう意味では、「人の命を使ったチキンレース」というのは、まさしくその通りだと思いますよ!!
> ただ、ここまでの損害状況を受けて、先にプーチンの方が完全勝利から妥協的勝利に移った感じがしますし、
> それによってゼレンスキーの方も、民間人を犠牲にしてでもロシア兵を殺す作戦の決断は避けられたかも?
> こうした戦い方となると、戦争から紛争へと徐々に移行していき、早期の決着は難しくなる反面、
> 戦争の危機レベルとしては落ちて、核使用の可能性もグッと下がった気はします。
> そうなれば戦いは長期化していき、死者数は今後もジワジワ増え続けていくでしょうけど、
> それでも、山中ではなく街中に潜み、草陰ではなく人影に紛れて戦う市街戦は、
> 戦場の凄惨さを今以上に数段悪化させますから、悲しいですけど、そこと比べればマシとも言えます。
> とは言え、今後は戦場が限定化される方向へと、確実に進んでいくとは限らず、
> プーチンさえ決死の決断を下せば、もう1度くらいは、再攻勢に打って出られる国力がロシア側にあると思うので、
> 逆に言うとゼレンスキーとしては、そうした決断を下させない方向に、事態を持っていく必要があるかも?

もう一度ロシアの攻勢があるのはほぼ確定的かと思います。
ただ、ウクライナへの支援も西側の国から入っていっているとの報道もありますし、
最初の侵攻よりも激しいものになるでしょうし、
そうなれば当然双方の被害も大きくなるでしょうね。
結局現時点ではプーチン氏もゼレンスキー氏も止まれなかったという感じでしょうか。

> ちなみに、こうした「時の政権」には都合の良い妥結も、長い目で見れば「国益」を損なう例としては、
> 日本で身近な所だと、安倍政権とパク・クネ政権の間で結ばれた、
> 慰安婦問題に関する日韓合意が、まさにそんな感じだったかな?
> もしかしたら、当事者間だと本気で、「これで完全決着」と甘く考えてたかも知れませんが、
> あの内容では、パク・クネ政権の間は、日韓関係のゴタゴタが沈静化できるにしても、
> 韓国側の左派的には納得できる内容ではなく、そこまで見通した対策を日本側も取らなかった為、
> そのうち韓国で政権交代が起これば、ひっくり返される可能性が高く思えたので、
> 日韓関係の改善という中長期的な視点から見ると、「却ってマイナスだよな」と当時から見てました。
> せめて、岸田外務大臣ではなく、安部総理本人が渡韓して大統領と握手し、
> 記者会見における岸田発言と同内容の話をしていれば、まだ韓国の中間派を取り込めたのに・・・・
> 正直、「最終的かつ不可逆的に」の一文なんて、時限爆弾ワードにしか思えませんでしたからね(苦笑)。
>
> まあ、強いて安倍政権側を擁護する点があるとすれば、
> まさかパク・クネ政権が任期途中で崩壊するとは、誰にも予想できなかった所かな?
> あんな形の終焉でなければ、仮に左派への政権交代が起こったとしても、
> これが再問題化がされるのは、恐らく政権も任期の後半に入ってからだったでしょうし、
> 早くても5年くらい先の話だと考えれば、安倍政権的にも別に構わなかった可能性はあります。
> それどころか、自らが下りた後に再問題化した方が、面倒も避けられる上に、影響力が残せますからねえ。
> 果たして、そこまで考えての意図的合意だったのか?
> はたまた、本当にあれで最終決着できると見ていたのか?
> ただ言えるのは、私は別に利害関係者では無いので、こうして客観的に観察出来てましたけど、
> 当事者であるほど感情も絡みますし、自らの利害関係もありますから、
> 当人的には「正しい決断」だと信じていても、そもそも最初からメガネが曇っていた可能性は充分ありそう。

まぁ、あの合意はむしろ日韓の仲を引き裂く方向に作用した点はあるでしょうね。
日本側とすれば約束を破られた印象しか残らないでしょうし。
むしろパク・クネ政権はどうしてあの内容に合意したのでしょうか…
いかは別なので。


[23937] ウクライナ戦争&カタールW杯返信 削除
2022/5/4 (水) 21:39:49 徳翁導誉

> > 国内のコロナ感染が、早くも第7波を迎えそうであるのに、そちらの報道は限定的ですし、
> > 「慣れ」や「疲れ」という意味では、ウクライナ戦争以上に、新型コロナの方が大きいかも?

> まぁ、コロナは戦争と違って慣れないといけない気がします。
> このままだとコロナとは共存していく社会になるのかなと思いますし。

そもそもコロナは、アデノやライノと並んで、風邪の3大ウイルスの1つですし、
誰も免疫を持っていない新型だから、最初の内は大騒ぎになるとしても、
一旦定着してしまえば、3タイプある従来型コロナに、4番目のタイプが加わった程度の話になりますからねえ。
人類社会から「風邪を撲滅しよう!」としても、現実的に、費用対効果が合わない気もするので(苦笑)。

> > 先日も、カタールW杯の抽選会があり、日本の対戦相手がスペインやドイツに決まりましたけど、
> > 正直 私だって、悲惨な戦争の話などよりも、平和的にサッカーの話とかしたいのが本音ですよ!!

> 話はズレますがW杯は楽しみですよね。
> 本気のドイツやスペインとの試合が見れますし。

日本は過去6大会に出場し、21試合を経験してきましたけども、
その中で、W杯優勝国との対戦は、フランス大会(1998)のアルゼンチン戦と、
ドイツ大会(2006)のブラジル戦の、2試合しか無かった事を思えば、
今大会は2試合もW杯優勝国と戦えるのは、大変ですけど、何だかんだで得した気分も(笑)。
次回大会から、出場国数も32ヶ国から48ヶ国に激増して、
グループ・リーグも1組3ヶ国の16組制となる為、こうした対戦経験は今後望めないでしょうしね。
日本の初出場から7大会続いた大会方式で迎える、最後のW杯となる訳ですから、やはり楽しまないと!!

その一方で、今週入ってきたオシム元監督の死去という悲報・・・・
前々から身体も悪かったですし、既に80歳でしたから、
「ついに・・・」という感じもありますけど、
今大会の日本代表に関しても、やはり見てもらいたかった所ではありますね。

> ただ、欧州で活躍している選手のレベルで考えるのなら、
> 残念ながら日本代表自体のレベルは…

別に それでも、実力通りの結果ともならないのが、サッカーですからねえ。
それこそ、リーグやクラブの知名度や実力で言ったら、
イタリアが2大会連続で出場しないのは何なのか!?となりますし(笑)、
逆に、ブラジル大会(2014)のコスタリカのように、
イタリア・イングランド・ウルグアイと同居する死の組を、2勝1分の首位で通過し、
ベスト8まで進むような戦いぶりだって、有り得る訳ですからねえ。

ドイツ代表は「実質バイエルン」だし、スペイン代表は「ほぼバルサ」ですから、
そう考えると、とても歯が立たないイメージになりますけど、
その一方で、レバンドフスキ抜きのバイエルンであり、メッシの居ないバルサだと考えれば、
もちろん試合は支配されるかも知れませんけど、頑張れば失点は防げそうな気もします(笑)。
それに、スカウティング面で考えると、これほど情報満載で調べやすい相手も居ませんからねえ。
上手く行くかは別として、事前対策の方は、充分に行えるような感じがします。

> その意味でいえば2014年が所属クラブのレベルで考えれば一番高かった気がするんですけどねぇ。
まあ確かに、スタメン級の所属先で見るなら、2014年の方が高かったのは事実でしょうけど、
当時と今とでは、根本的に「海外組の人数」が異なりますので、
鎌田や堂安ですら選外となるくらい、全体的なレベルとしては上がったとも取れます。
言い換えるなら、層が厚くなったという事ですね!!
例えば、個々の選手で見るなら、ソン・フンミンほど活躍している選手は日本に居ませんけども、
では韓国代表が、日本代表よりも強いかとなると、必ずしも そうとは言えないのと同じかな?
サッカーというのは、ベンチメンバーまで含めた「団体競技」ですから。

それと、ザックJAPANやジーコJAPANは、確かに人気が高かったですし、
1試合1試合で見れば、面白い試合というのも多かったですけど、
その反面、長期的な視点でのチーム作りや作戦力に欠けていたのも事実でしたからねえ。
初戦で勢いに乗れれば、そのまま上手く行けそうな雰囲気はあったものの、
大会前の不安感というのは、個人的に かなりありましたからねえ・・・・
過去7大会で、「これ、ヤバいな」と一番感じてた日本代表って、
実を言うと、私の中では、ブラジル大会のザックJAPANでしたので。
もう本当、1年前のコンフェデ杯から、国内組発掘の東アジア杯、そしてW杯直前の調整試合と、
見え難い問題点が積み重なっていくのに、目先の勝利や善戦という結果に惑わされて、
全く手直しが施されず、チームのテンションだけが高まっていく感じは、
本当に危機感を抱きましたし、残念ながら、その不安がW杯本番で的中してしまいました(泣)。

そういう意味では、現在の森保JAPANって、人気や評判は悪いものの、
私も30年くらい日本代表を見続けてきて、ここまで長期的な視点に立ち、
2年後とか4年後とかを見据え、チーム作りをした日本代表監督って、今まで見た事無いんですよね。
強いて挙げるなら、オシムJAPANも そういう感じはありましたけど、
外国人監督という事もあり、協会との意思疎通が完璧だったとまでは言えませんでしたし、
それに何より、急病によって、わずか1年あまりの任期で終わった為に、
残念ながら、3年後の「完成形」を見られませんでしたからねえ・・・・

と、話は脱線してしまいましたが、万全の準備が最良の結果を招く保証は無いものの、
勝利の確率は上げてくれると信じているので、
ドイツやスペインと同居した、今大会の日本代表に関しても、そこまで悲観はしてないかも?
もちろん、現実的に突破は難しいでしょうけど、決して不可能だとは思っていません。
そして、この長期的視点というのは、1期4年だけでなく、2期8年も見ている感じが受け取れるので、
そこまで見てみたいという意味では、監督継続となるだけの成績は残して欲しい所かな。
でも森保監督だと東京五輪みたいに、大きな失敗はしなくても、諸手で賞賛される結果も残さなそう(苦笑)。

とは言え、本心で言えば、また別の代表監督による日本代表のサッカーも見てみたい所はありますし、
そうは言っても、今の時間的余裕のない代表スケジュールでは、
どんな世界的名将が就任しても、そこまでの効果は望め無さそうな事を思うと、
どうせ外国人監督を就任させるなら、U-17やU-20といった育成年代の方が効果的かな?とも。
正直、育成年代を、監督の育成の場としても使うのは、あまり良い方法とは考えていないので。

> ただ、予選敗退でその選手たちがやや衰えを見せていた前回大会では予選突破というのが、
> 何とも予想の難しいところですが。

今大会は史上初の冬開催という事もあり、例年であれば1ヶ月弱の準備期間があるに、
今回は1週間しか無いので、実質ぶっつけ本番みたいな感じですからねえ・・・・
欧州組が少なく、じっくりと事前合宿が行える国は、想像以上の活躍を見せる可能性が高そう!
その一方で、例年だと疲労が溜まったシーズン終了後の大会ですけども、
今大会は欧州シーズンまっただ中の開催となる為、その点では選手のコンディションは良さそう!!
チームの組織力が上回るか? 選手個々のコンディションが上回るか?
そういう視点で見てみても、なかなかに面白い大会になりそうな気はしますね!!!


> > それに、共産圏と比べればハイレベルなものの、
> > 「必要な商品は揃っていても、欲しい商品には恵まれない」という意味では、
> > ユニクロやダイソーばかりになった資本主義社会も、結局は似た者同士なのかも知れません(笑)。

> まぁ、ユニクロなんかはとりあえずユニクロ買っておけばおかしいとは思われないだろうみたいな感覚があるので…
> 服のセンスとか自信ないですしね…

まあ日本社会で喩えるなら、何となく無難という意味では、
ユニクロの服は「人民服」というよりも、「学生服」や「スーツ」に近いのかな?(笑)
って、そう言えば今春から、ユニクロ製の学生服採用が、一部の公立学校で始まったんでしたっけ。

> > まあ、今更ながらに、理想論を言わせてもらえるなら、
> > 自由主義社会が、共産主義的な社会保障を取り入れたように、
> > 共産主義社会が、資本主義的な経済成長を上手く取り入れる事が出来て、
> > 2つの社会や制度が、良い意味で競争し合えていれば、もっとマシな世界になっていたのかも?
> > 働けど働けど我が暮らし楽にならず な世界だと、平穏だけど退屈な世界さえ、理想郷に映るでしょうし。

> う〜ん…今の日本でも社会保障費って3割超ですよねぇ…
> まぁ、社会主義国家とは言えませんけど、これ以上の社会保障費の支出ってどうなんでしょう…
> 少子高齢化なので仕方ないとはいえ、小さな政府を目指していっても良いような気がしますけどね。

いや〜、この辺の話をし出すと、話題的に結構難しくなっちゃうんですよねえ(笑)。
まず始めに「小さな政府」に関して、労働人口に対する公務員数や、GDPに対する財政支出で見ると、
イメージに反して日本は、先進国の中でも有数の「小さな政府」の国なんです!!
http://honkawa2.sakura.ne.jp/images2/5194.gif
例えばアメリカなんて、日本以上に小さな政府の方針が進んでいるようなイメージですが、
人口あたりの公務員数は、日本の3倍近くに達してますね。
また、日本よりも社会民主主義的なEU諸国においては、言わずもがなかな?

そもそも日本って、江戸時代から戦前までは、地域内で助け合う「ムラ」社会でしたし、
戦後から2000年頃までは、ムラが「会社」に替わっただけで、
言うなれば、政府が助ける「公助」ではなく、伝統的に「互助」の社会でしたから、
その辺りを誤解して、間違ったイメージが広がっているような気がします。
逆に言うと、欧米社会では、ここに宗教的な「互助」まで加わるので、
「自助(自己責任論)」が飛び交う現代の格差社会においても、何とか補えてる面がありますが、
日本には、そこの宗教的な助け合いの仕組みが無いので(創価学会員とかは除く)、
いろいろと難しくなっている面があるんですよ・・・・

それに、コスト・カットして効率的に回せば、上手く行く様になるという発想は、
実に新自由主義的と言いますか、既にそれらの問題が続出している現在において、
20年くらい前の主流論を今から持ち出しても、果たして上手くのか?というのは正直疑問。
グローバル化により世界の市場が繋がり、先進国と途上国の差が縮まる一方で、
IT普及による寡占化が、ただでさえ問題になっているのに、
ここへ更にAIまで普及し出して、しかも今みたいに効率化を求める方向でしか経済が進まないと、
それこそ、そこから溢れる人が続出するはずで、
その救済策を伴わない効率化は、破綻しか待ってない気がするんです。

そういう意味では、これからの時代って、政治的な事由か?経済的な事由か?は別として、
恐らく求められるのは、逆に「大きな政府」の方向性になるとは思うんです。
解りやすい例で言うと、ベーシック・インカムなんかが、そうなのかなぁ?
正直な所、現状の「大きな政府」路線で、限界に達しているのは、
その路線自体よりも、その方法論としての「ケインズ的な手法」の方だと感じるのです、
デジタル社会主義なのか、AI共産主義なのか、将来的な方法論は解りませんけども、
ともかく、現状の世界状況を踏まえたなら、何らかの新たな方策が必要になってきているのでしょうね。
まあ、私は別に専門家とかでは無いので、その辺りの具体的な方策とかは解りませんけども。

> > また、そういう意味では、日本における改憲か? 護憲か?という議論も、
> > もちろん憲法の条文は重要ですけども、それ以上に重要なのは何よりも「民意」ですからねえ!!
> > どれだけ9条を死守しようとも、国民世論が好戦的な方向へ流れれば、戦争は普通に起こり得るでしょうし、
> > 逆に9条を改正しても、日本国民が真に平和を希求するならば、そうそう戦争には至らないはずです。

> 今の日本が自発的に戦争を起こすというのは正直想像できませんが…
> 社会が戦争に向けて走りだすとやはり戦争は起こせてしまうものなんですかねぇ…

例えば、尖閣周辺の中国船を撃沈したり、竹島を武力で奪還した場合、
国民世論は、賞賛の声が多数となるでしょうか? 非難の声が多数となるでしょうか?
昨今の日本社会の風潮を踏まえると、恐らく前者な気がするんですよね。

そして、当然ながら中国側や韓国側が反撃してきて、その交戦がエスカレートしていった場合、
国民の一体何割が、「日本が自発的に戦争を起こした」と認識するでしょうか?
きっと、日本側の行動には正当性があり、悪いのは中国側や韓国側だとなるはずです。
で、それは立場を入れ替えて、仮に中国側が尖閣を武力占領したり、竹島周辺で日本船が撃沈されても、
原則論ではなく感情論から、やはり同じく、日本側の行動は正当で、中国側や韓国側が悪いとなるはず。

「そうは言っても、やはり日本は危険な火遊びなどしないでしょ?」と思われるかも知れませんが、
実際に10年前の民主党政権の際は、当時の前原大臣が、かなり危険な行動を見せてましたからねえ・・・・
パフォーマンス的に、口ではあれこれ言っていても、現実的には中国との距離感を保ち、
特に手出ししなかった小泉政権や安倍政権とは違い、建前の原則論を本気で実行しようとし、
中国との武力衝突も恐れず・・・と言うか、日中間での武力衝突を起こして、アメリカも巻き込み、
米中衝突へと発展させる事で、日本の戦略的な価値を上げて、日米同盟を深化させようだなんて、
ハッキリ言って、偏差値が高いだけの愚か者の机上の空論というか、
旧日本軍のエリート将校たちにも見られた、浅はかで危うい冒険主義としか映りませんでした。

己の利害関係で、打算的に動く与党系の保守議員などよりも、
経験は乏しいのに、政治信念で暴走する野党系の保守議員の方が、
実際に権力を握った場合、相当危険なモノだと思います・・・・
でも今の世の中、そうした過激なパフォーマンスの方が、有権者からのウケが良い時代ですし、
それこそ「右寄りバージョンの鳩山政権」みたいなモノが誕生した場合に、
安易な想定の下で、尖閣問題や竹島問題に手を突っ込む政権が、登場しないとは言い切れない気がするんですよ。
そういう意味では、有り得ない話では無いと思うんですよね、個人的には。

> > もちろん、輸入品の値段が高騰すれば、それに伴って物価も高騰するでしょうから、
> > それはそれで大変でしょうけど、それでも食糧や燃料は自給自足が出来ちゃう国ですし、
> > 制裁が長くなれば、欧米から輸入品も、次第に中国製品に取って代わられるかも知れず、
> > そうなれば、質は低くなっても、我慢できない・・・というレベルまでは落ちない可能性も?
> > って、ソ連時代を覚えている中高年層はまだしも、資本主義しか知らない若者層の不満は高まるかも?

> 多分ウクライナ戦争に反対よりも生活レベルの低下というところからの政府が倒される確率が圧倒的に高い気はするのですよね。
> その意味では現状ではプーチン政権が倒れる可能性は低いかなぁと。
> 若者層とかの不満が高まってくるのはやはり半年後とかになるんですかねぇ。

プーチン以前の混迷極めた時代を覚えてる世代は、そうそう簡単に見放さないでしょうし、
皮肉な話ですけど、プーチンが立て直したロシアしか知らない若者層の方が、不満は高まると。

また、近年は多少持ち直したとは言え、ロシアも日本に負けず劣らずな少子化社会ですので、
「シルバー民主主義」なんて言葉がある通り、人口ピラミッドが歪んでいて、若者の割合が低い社会だと、
若者よりも高齢者の意向が、政治に反映されやすい社会ではあるんですよね・・・・
となると、あとは若者ならではの「行動力」で覆すしか無いのですが、
ロシア国内での反戦運動も下火になり、ウクライナ側からのロシア領内への攻撃も始まった以上、
「反プーチン」へと民意が流れていく可能性は、なかなか低いかと思われます。

何か動くキッカケがあるとすれば、来年の秋以降に本格化する、大統領選挙戦が1つのキーな気もしますけど、
う〜ん、「戦時下は現職が有利」というのは、恐らく万国共通だと思うので、
それ相応の「苦しさ」を国民が味合わない限りは、ちょっと難しいかな?

> いつまで制裁が続くんだみたいな…
ここまで厳しくは無いものの、ぶっちゃけ経済制裁自体は、8年前から続いてますからねえ(苦笑)。
しかも、ここ数年は、そこへ更にコロナ禍まで加わっていた訳で、
制裁が「いつまで続くか?」よりも、「どこまで進むか?」の方が、現実的に重要かと思われます。
逆説的に言えば、現状で半年くらい耐えられるなら、今後もロシア国民的に大丈夫な範囲内な気がしますね。


> > > > > ロシアがアメリカと対立的になることってそうメリットがあるとは思えないんですよねぇ。
> > > > WW2オンラインをプレーすると、実感できるかも知れませんけど、
> > > > 地政学的に言うと、実はロシアって、アメリカのベスト・パートナーです(笑)。
> > > > アメリカは海を通して、欧州とアジアという2大世界と面していますが、
> > > > ロシアは陸続きで、欧州とアジアに面しており、
> > > > 海洋国家と大陸国家で住み分けしつつ、この2大世界を挟み込む立地にある為、
> > > > 分け合って支配する事が可能なんですよね。

> > > そうですね。
> > > ソ連とアメリカは利益が被りにくいですし、
> > > 逆に言うとソ連と中国アメリカと日本・イギリスは相性が悪いですよねぇ。

> > まあ、並び立とうとするから、相性が悪いのであって、
> > 上下や主従がハッキリしてしまえば、却って補完関係になれますけどね。
> > まさしく、今の日本とアメリカのように(苦笑)。

> 国力的にアメリカが主でロシアが従となるかと思いますが…

ただ、これが難しいのは、確かにアメリカは国力的に高いものの、
ヨーロッパとの間には大西洋、アジアとの間には太平洋を挟む為、
国際政治のメイン舞台である「ユーラシア」という名の盤上には、直接的に手を出し難いんですよね。
これは一方で、ユーラシア側から干渉を避けられる、大きな「防壁」となっているのも事実であり、
だからこそ、大陸規模の「島国」として、生産力以上の国力を維持できている反面、
逆に、ユーラシアに介入しようとすると、今度は大きな「障壁」と化してしまうのは、避けられない事実です。

そうした地理的な条件を考えると、国力的には大きな差があったにも関わらず、
米ソ2ヶ国が、超大国として、世界を2分割していた仕組みが見えてきますし、
そういう意味では、国力だけで「アメリカが主で、ロシアが従」と、簡単に言いきれない部分もあります。
今回のウクライナ戦争とかも そうですけど、やはり地続きというのは、物理的に大きいですよ。

> う〜ん…経済的に中国がロシアより優位に立つ可能性は高いと思いますが、
> 少なくともプーチン政権の間は政治的に中国が上というのはなかなか認めないでしょうし、
> 認めさせられないような気がします。

それは勿論、戦争の勝敗みたいハッキリ現れるモノでは無いですし、
中国経済がロシア市場に浸透して行くにしても、やはりジワジワだと思いますよ。
それに、経済的な損得を考えれば、政治的な上下関係を明確に見せ付けるメリットもありませんので。

> ここからはイメージだけですが、中央アジアの旧ソ連国への影響力も中国よりロシアの方があると思いますし、
> そういうった状況でロシアが中国の優位性を認めますかねぇ…

もちろん現状では、旧ソ連圏である中央アジアにおける影響力は、ロシアの方が高いのは事実です。
しかし一方で、今年始めにカザフスタンで騒乱が起こった際、
政権安定化の為に、ロシア主導の平和維持軍が出動したのですが、
その時にロシア側は、中国側に対して、結構な政治的根回しを行ったんですよね。
逆に言えば、カザフなんてロシアの裏庭みたいな所なのに、それだけ中国に気を使う必要があったと。

で、ウクライナ戦争の前ですら これなんですから、長い目で見た場合、
ロシアが国際社会から孤立するほど、ロシアの中国依存が高まっていくのは、
名目的にはどうあれ、実質的には避けられないような気もするんですよね・・・・
もちろん、現状のプーチン路線から180度転換して、ロシアが親EU路線にでも変われば別ですけども。

> > 昨年いっぱいで番組を卒業した張本勲の発言とかも、今となっては時代錯誤な内容なのは確かでしょうが、
> > 20年30年前なら普通の発言であり、今でも同じ感覚のままの視聴者だって、恐らく少なく無いはずです(笑)。

> 張本氏の名前がでたので、ちょっと話がズレるんですが、
> メジャー嫌い的な発言が世間では不評でしたけど、
> 個人的には賛成できるところがあって、メジャーに言った選手って結局スポーツニュースで見るだけ
> になってしまうんですよねぇ。
> 日本国内にいればひいきチームとの対戦で見れたりとかあるので…
> なので個人的にはなるべくメージャーにいって欲しくないなぁと実は思ったりしてます。

まあ、「喝!」のコーナーは、大沢親分とのセットでバランスが取れていたので、
コンビからピンになってしまうと、どうしても悪目立ちする部分が増えちゃったんですよね。

あとは、メジャー嫌い・・・と言うよりは、日本プロ野球への思いが一際強い人ですし、
引退から何十年も経っているのに、未だに現役の意識が抜けないというか、
活躍するイチローに対して、ついつい対抗心を燃やしてしまう所などは、
大人げないのかも知れませんけど、スポーツ人として、やはり魅力的でもあると(笑)。
そういう意味では、サッカー界のセルジオ越後とかにも通じるのかな?
言うなれば、超絶ツンデレの おじいちゃんなんですよね(笑)。
何だかんだで、発言の裏に愛情がある事は、画面越しでも伝わってきますし。
とは言え、頑固ジジイの可愛い内面を愛でる余裕なんて、今の世知辛い時代には薄れているの事実かと。
今ではセルジオも、ウッチーに追い出される形で、テレ朝の中継から姿を消してしまいましたので。

> > 番組的には昔から、出演陣の左右バランスは取っているものの、
> > 右側の保守系でもハト派な顔触れなので(河野洋平・田中秀征・舛添要一・岡本行夫・寺島実郎あたり)、
> > 岸田政権を支持せず、石破を叩くような自民党支持者には、思いっ切り左偏重に見えている事かと?
> > 番組的には「右から左まで」でも、彼らからすれば「左から極左まで」と映っているはず(笑)。

> それはそうかも…
> 河野洋平氏が右には私も思えていなかったので…

でも、河野洋平と麻生太郎って、ハト派とタカ派の違いはあっても、
政策の根幹部分では、そこまで大きな違いはありませんからねえ。
実際、麻生は弱小派閥だった河野派に属して、その跡を継いでる訳ですし。

とは言え、自民党内のリベラル的な議員とか、旧民主党系の保守的な議員の事って、
自民の右派や、立民の左派みたいに、解り易くは寄っていないので、支持者は増え難そう・・・・
政治的に考えれば、バランスが取れてる方が良いですけど、
選挙的に考えれば、極端に偏っている方が良いですからねえ(苦笑)。

> たまに思うのが、そこまで言って委員会とコメンテーターを半分ずつ入れ替えたら、
> 面白いのになぁと。
> まぁ、話が進まないかもしれませんがw

いや〜、「そこまで言って委員会」と比べるのは、さすがに「サンモニ」に失礼(苦笑)。
話が噛み合わないという以前に、出演者の質が噛み合わない気がします。
一昔前で言えば、「太田総理」とかと比較されたりもしましたが、
バラエティーで政治を扱うのと、政治をバラエティーにしてしまうのでは、
一見 似ているようで、まるで違いますからねえ!!

私も関西に住んでた事があるので、感覚的に解るのですが、
大阪って、良くも悪くも商人気質が強く、政治をオモチャ感覚で捉えすぎというか、
言い換えるなら、当人たちは大真面目でも、政治的な真面目さが欠落している所は正直あります。
逆に言うと、だからこそ現在の大阪や関西圏が、ここまで地位が地盤沈下した側面も・・・・

なので、仮に混ぜ合っても、出来の悪いバラエティー番組にしかならない気がします。
ちなみに、左右のバランスが取れていた番組としては、
10年くらい前に3年間、CS朝日ニュースターで毎週放送されていた
西部邁と佐高信の対談番組「学問のすゝめ」あたりが、ちょうど良い感じだったかな?
実際、私自身は、この2人はあまり好きじゃないんですけど、番組的には面白かったですし(笑)。

> > そういう意味では、郵政民営化と大阪都構想は、「ワンフレーズ政治」という面では同じでも、
> > その目的はまるで異なりましたし、逆に言えば手段や道具として割り切れていたからこそ、
> > パフォーマンス性が徹底されており、より効果を発揮できたのかな?とは思います。
> > 逆に言えば、権力闘争よりも大阪復活なんて夢を抱いたばかりに、扇動政治家としてはレベルが落ち、
> > 増やした味方の分だけ、敵の数まで増やし、橋下支持だが都構想は不安という層を丸め込めなかった時点で、
> > うまく模倣できたとも、あまり思えないんですよねえ、私としては・・・・

> う〜ん…確かに大阪都構想だけを見れば否決され、その結果橋下氏は政治家としては引退しましたが、
> 維新は政党としても大阪でそれなりの勢力を持ったままですし、
> ここ最近菅氏との間で話題になりましたが、ある程度の影響力を持ったままなんじゃないですかねぇ。
> 維新をある程度の政治団体にしたという意味では橋下政治は完全に失敗に終わったわけではない気がします。
> 維新をある程度の勢力にするための手段が都構想であったと考えると彼にとっては成功だったと考えられると思いますが。

そもそも、維新の母体って大阪自民党であり、非主流派であった松井代表の一派が離党して、
新任のタレント知事である橋下徹とタッグを組み、出来上がった政党ですからねえ。
なので、世間のイメージ以上に、維新の会は橋下&松井の2頭体制であり、
「ある程度の政治団体にした」というのも、基本的には松井の功績がかなり大きいです。

解りやすく言ってしまえば、
松井は、維新を大きくする為に、橋下を利用する一方、
橋下は、大阪都構想を実現する為に、維新を利用した格好なので、
利害が一致しての協力体制だったのは事実ですが、一心同体という程では無かった印象。
言うなれば、細川護煕を首相に担ぎ上げて、55年体制を崩壊させた小沢一郎に似てるかな?
ですから、都構想が住民投票で否決されると、橋下は政界から去ってしまった訳ですし、
もちろん今でも、維新内で一定の影響力があるのは確かでしょうけど、
同じ引退なら、来年の松井代表引退の方が、維新党内における影響力としては大きいでしょうね。

もっと言えば、政党として大きくしたいという目的意識は、松井側の思いであって、
橋下側としては、政党は政策実現の為の道具であり、
「大阪を何とかしたい!」という思いが強かったんだと思いますよ。
橋下には7人の子供が居ますし、自身は母子家庭で育ちましたから、
やはり将来の日本や大阪への思いや心配は、ことのほか強かったのかと!!
ただ一方で、だからこそ公私混同で、子供を優遇してしまったりだとか、
自分は苦労して這い上がったからと、それを府民の子供たちに強いる姿勢はアウトだったかな?
まあ、橋下自身が頑張ったのも事実でしょうけど、浪人して、私立大学まで通えたのは、
公的な支援や、母親の再婚相手の助けもあったでしょうに、その辺りの意識はスッポリ抜け落ちてますし。

> > また、未だ例外的とは言え、こうした意見↓が出てきた事には、私も正直驚きましたからね。
> > 「玉川徹氏 ミンスク合意破棄目指したウクライナ大統領を疑問視」
> > https://news.yahoo.co.jp/articles/56945e358ab0e7022623675502777c3366141e7c
> > 「ロシア軍が敵視するアゾフ連隊司令官への独自インタビュー」
> > https://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/000249505.html

> 確かに最近ニュースでもこういった中立というのか客観的な記事も増えてきましたね。

この間に、個人的に気になった報道としては、この辺りかな?

4/11 「ウクライナ軍がロシア兵捕虜を無残に処刑する映像がネット上に出回る」
https://news.yahoo.co.jp/articles/7396b237e9cb05578b6d9eabeb732113c39fe2e4

4/14 「JR恵比寿駅から『ロシア語』案内撤去 『不快だ』客からの苦情など踏まえ判断」
https://news.yahoo.co.jp/articles/ca3f77bc3662540f7c1c6143b6e4cd8800fbd0f1

4/25 「ヒトラーと一緒に昭和天皇の写真 ウクライナ政府が動画から削除、謝罪」
https://news.yahoo.co.jp/articles/c2eb80e37b98b936ec38c0f9349997b00fec6c31

> 2週間前の段階では早期の停戦もあるのではと期待を持っていたのですが、
> 最初の方の返信冒頭でも書いた通り、ここ最近のロシアの正式宣戦布告の話があったり、
> これはすぐの講和は難しいのかなと。

早期停戦があるとすれば、それはロシア側の決断ではなく、
ほぼほぼウクライナ側の決断次第だったので、
ここまでウクライナ軍が善戦し、ゼレンスキー大統領も強硬姿勢を崩さないとなると、
まあ現実的に、ちょっと考えにくいシナリオではありますよね、現状だと。
もっと解りやすく言えば、ゼレンスキー大統領が白旗を揚げない限り、停戦は起こり得ないので。

> 東部がほぼ露軍に掌握されましたし、
> やはりこの後はキエフ再侵攻となるのでしょうか。

個人的な見立てでは、キエフ再侵攻の可能性は9割方「無し」ですね。
もしも再侵攻の考えが残っているなら、あそこまで徹底的に北部方面の軍隊を引いたりはしませんし、
新たに発表された、今年度のロシア軍の徴兵数を見ても、その意図は感じ取れませんでした。
大規模な再侵攻を考えているなら、今のままだと絶対的に兵士の数が足りないのに、
そこを目に見えて増やさなかったのは、全面戦争から局地戦への作戦変更が本気であるからです。
物理的に、足りない兵数がいきなり湧いて出るはずもなく、大量徴兵&即戦場投入も現実的に不可能なので。

> ロシアが宣戦布告を行い友好国への参戦も依頼するような報道がありましたが、
同盟国参戦の可能性も、ほぼ有り得ないでしょうね。
参戦要求自体は、既に開戦当初から行ってはいるものの、
ロシア軍の駐屯や派遣により、国内の治安を維持してる国々に、そんな余裕はありません。
強いて有り得るならベラルーシくらいでしたけど、それすら微々たるモノな上、頑なに拒まれたので、
逆に言えば、だからこそ、あそこまで思い切って、キエフを囲む北部方面軍を全面撤退させたと。
仮に、後方支援だけでもベラルーシ軍の協力を仰げたなら、恐らくロシア軍もあそこまで引かなかったはずで、
北部から撤退し、戦場が東部に限定された今となっては、もう無いと考えて良いと思います。

まあ有り得るとすれば、国外に駐留させているロシア軍を引き上げて、
それで生じた余剰兵員を、ウクライナの戦場に投入する事かな?
ただこの場合、引き上げた先の国で、政情不安に陥る危険性が・・・・
特にシリアに関しては、兵員の引き上げだけでなく、シリア兵の引き抜きまで行っているので、
アサド政権の弱体化と、それに伴うアラブ地域の再不安定化は起こるかも知れませんね。

> ロシアが友好国を参戦させてしまうとNATO側にも参戦の口実を与えてしまう気がするんですよねぇ…
いや〜、それはあまり関係が無いかな?
そもそもNATOとウクライナの間に、同盟関係(集団的自衛権)が無い事は変わらないですし、
現時点でも参戦したくないのに、規模が大きくなるなら尚更 参戦したく無いですよ(笑)。
まあ、ポーランドなどの旧東欧諸国は、数年前から過激な政権が誕生している事情もあって、
反ロシア感情を更に高め、参戦の声を高めるかも知れませんが、
別に彼らが、NATOやEUの主導権を握っている訳では無いですからねえ。
もっと言えば、だからこそ、彼らは安心して「過激な政治パフォーマンス」に終始するかも?
だって、実際に参戦となれば、実際に旧東欧圏が戦場となりかねない訳ですから。

> そうなると本当に第三次世界大戦になってしまう気がしますが。
ロシア軍の核使用であったり、第3次世界大戦の勃発も そうですけど、
ロシア軍がキエフ方面の兵を引き、東部戦線に戦力を集中する方針転換を行った事により、
その危険性や可能性は、かなり大きく引き下げられたと、私は見てますね。
そして、普通なら決断し難い、これ程の大きな方針転換を、サクッと行えてる時点で、
「プーチンの精神異常」説というのは、まず否定できるかと思われます。
私も過去の歴史の実例を考えています、ここまで大胆な損切りは、そうそう思い浮かびませんし。

> 5月9日を機にキエフ方面への再侵攻といったところでしょうか。
いや、その可能性は相当低いかと思いますよ・・・・
あくまでも5月9日は「戦勝記念日」なので、そこまで再侵攻というよりは、
その式典で、今回の戦争における成果をアピールする方が、適当だと思われるので。
仮に「戦争宣言」があった所で、大規模な増派とかが無ければ、
もう既に戦争状態なのですから、ロシア国内の名目的な影響に留まるでしょうしね。

ですから、仮に何らかの大きな動きが有り得るとすれば、
独立を承認した、ドネツク&ルガンスク2州のロシア編入とか?
今回の戦争で占領した、ザポリージャ&ヘルソン2州の独立承認とか?
そういう感じのモノの方が、キエフ再侵攻よりも可能性は高いかと思われます。
更に、もう1歩踏み込むから、上記4州を「ノヴォロシア連邦」として独立させる事でしょうけど、
さすがに、あと数日の間で、そこまで物事を進めてしまう可能性は低いかと思われますし、
逆に可能性の高さで言うなら、上記4州内での「対独戦勝式典」を強行するのは、結構ありそう。
大規模な軍事パレードの実施は、占領地域における現地住民への示威行動にも成りますからね。
で、有り得るとすれば、旧ソ連諸国の参戦ではなく、軍事パレードへの参加の方かな?

> ロシアは結局止まらない選択をしたように見えますね。
> 逆にどこまでを目指すのか…

明確な目標設定は、恐らく無いと思いますよ。
8年前から続いていた東部2州での争いが、5〜6州くらいまで広がったのが現在であり、
仮に そこが一段落しても、隣接する次の州、次の州となって行くでしょうし、
その一方で、現実的に考えると、そこまで支配エリアを拡大できる兵力が、ロシア軍にはありません。
ここまでハリコフの陥落に手こずるとなると、次なる大きな目標はオデッサとなりますが、
ウクライナ戦争に投入できるロシア軍の戦力を考えると、ここの陥落も正直無理そう。

> とりあえず首都キエフの攻略とゼレンスキー政権の崩壊でしょうか。
そこはもう、プーチンも実質的に諦めてると思います。

> > > ロシアへの経済制裁の影響は詳しくは分かりませんが、
> > > 秋まで持つんですかねぇ…
> > > メディアの情報を真実のなら経済制裁はそれなりのダメージがありそうに思えますが…

> > もしかしたら、短期的なダメージは、日本も相当に大きいかも?
> > ロシアは世界2位の産油国であり、小麦の生産量はウクライナと合わせて世界の3割ですからねえ。

> 日本でもガソリンや小麦製品の価格上がってますよねぇ…
> でも、戦争だから仕方ないという雰囲気なのかなぁ…

え〜と、少なくとも現在の小麦価格の上昇は、戦争とは ほぼ無関係ですね。
今回の戦争の影響が、小麦価格に転嫁されるのは、秋以降の話です。
日本の場合、小麦は実に9割を輸入に頼っており、しかも大事な穀物なので、
その価格は半年に1度、政府が決める仕組みになっている為、まだ反映前の価格設定なんですよ。
現状だと、昨年時に比べて1.5倍になりそう・・・・
でも逆に言えば、それは国産米の消費量を増やすチャンスでもあったりするんですよね!!
小麦粉の代替品として、古米の米粉使用が高まれば、いろいろと有益な部分もありますし。


> > > まぁ、外に出ての台風中継なんかは本当に危ないと思いますが。
> > > あれもやる意味あるのかなぁと思っちゃいますよね。

> > それって要するに、「凄い凄いって、実際どれくらい凄いの?」という関心が、
> > 多くの視聴者の本音として、やはりあるからだと思うんですよね。
> > 実の所、私自身も思いっ切り、そういったタイプなんですよね(苦笑)。

> そうなんですか…
> 正直窓から見るとか、やるとしても玄関くらいまで出るくらいのものかと思いますが…

例えば、大雨や大雪の際も、普通は大の大人なら、
「濡れるのも嫌だし、家の中で大人しくしていよう」とするのでしょうけど、
言うなれば、水たまりがあると、飛び込みたくて仕方がない子供のような心情で、
大雨や大雪といった非日常を、そのまま やり過ごすのは勿体ない気分になっちゃうんです(笑)。

> > ちなみに、こうした「時の政権」には都合の良い妥結も、長い目で見れば「国益」を損なう例としては、
> > 日本で身近な所だと、安倍政権とパク・クネ政権の間で結ばれた、
> > 慰安婦問題に関する日韓合意が、まさにそんな感じだったかな?

> まぁ、あの合意はむしろ日韓の仲を引き裂く方向に作用した点はあるでしょうね。
> 日本側とすれば約束を破られた印象しか残らないでしょうし。

でも、日本側にも瑕疵が無かったかと言えば、決して そうとも言えないんですよね・・・・
少なくとも、慰安婦像の増殖に関しては、韓国側は2台目以降の設置を必死に食い止めていて、
真珠湾での日米首脳会談の際、韓国を刺激しないよう、アメリカ側から釘を刺されていたにも関わらず、
帰国直後に稲田防衛大臣が靖国参拝を行って、全てを台無しにしたというか、
鎮火させるべく我慢が必要なタイミングで、完全に火に油を注ぎましたので。
逆に言うと、こうしたタイプの政治家や、それを支持する有権者が、日韓双方に存在するので、
炎上のスパイラルが止まらない・・・って面はあるんですよね、実際の所。

> むしろパク・クネ政権はどうしてあの内容に合意したのでしょうか…
それは、パク・クネ元大統領が女性であり、政治的に「右か?左か?」の2元論だけではなく、
「女性の人権問題」という事に対して、非常に意識の高い政治家であった為ですね。
慰安婦問題を、単なる左右の政治問題と捉えてしまうと、
そこの視点が抜け落ちる為、パク・クネの考え方が解り難くなるかと思われます。
特に、保守主義な男性からすると、女性の人権問題など意識の外でしょうし、
日本以上に男尊女卑な社会で、元慰安婦も高齢化する中、今後の女性大統領当選の可能性まで考えると、
どうしても自らの任期中に、何らかの形を作っておきたかった気持ちが、見えていたのは事実ですね。
そういう意味では、その時点での最高決着を目指す政治姿勢は、父・朴正煕に似ているかも?

ちなみに彼女は、韓国に成長をもたらした父を、心の底から尊敬していたものの、
その反面、朴正煕は軍事クーデターを起こして、反対派を弾圧した独裁者でもあったので、
大統領選挙に勝利する為に、断腸の思いで「父親批判」までさせられているんですよね・・・・
で、そこまでして大統領当選を果たした彼女に対して、
朴正煕と岸信介とが、「満州人脈」で繋がっていた事を引き合いに、
「また当時(軍事政権の頃)のように、仲良くやりましょう!」という安倍総理からの祝辞は、
当人的には親愛の情を示したつもりでも、実に配慮に欠けるモノだったと、個人的には思いました。
そういう意味では、もうパク・クネ政権の発足前から、ボタンの掛け違いは始まっていた印象。


P.S.
ゴールデンウィークが明けたら、そろそろゲーム作りを再開したいな、という思いがある為、
今後の雑談返信は、短く&遅くなるかも知れません。
御了承下さい。
ちなみに、「この箇所は特に返信が欲しいな」みたいな所があった場合、
それを示していただければ、そこを重点的に返信いたします。


[23932] Re:戦況の変化と停戦の行方(その1)返信 削除
2022/5/1 (日) 19:43:34 矢羽雅朝

返答遅くなりました。
ロシアがいよいよ正式な宣戦布告も考えているとの報道もあり、
マリウポリ陥落等現状からどう変わっていくのか、
少なくともすぐに停戦とはならないのかなというところですかねぇ…

▼ 徳翁導誉さん
> > それとやはりウクライナに関する報道が減ってきましたね。
> > 戦線にあまり変化がないというのも理由なのでしょうが、
> > やはり人はどんなことにも慣れていくのだなとも思いました。

> それでも、開戦から1ヶ月以上が経ち、
> ウクライナ軍の巻き返しや、ロシア軍の撤退などあるとは言え、そこまで大きな動きは無い中で、
> ニュースや報道番組でも、未だに半分以上の時間が割かれている事を思えば、
> 今までの事例に比べると、やはり関心は高いんじゃないですかねえ?
> 国内のコロナ感染が、早くも第7波を迎えそうであるのに、そちらの報道は限定的ですし、
> 「慣れ」や「疲れ」という意味では、ウクライナ戦争以上に、新型コロナの方が大きいかも?

まぁ、コロナは戦争と違って慣れないといけない気がします。
このままだとコロナとは共存していく社会になるのかなと思いますし。
> と言いますか、3月下旬の代表戦ウィークで、世界でも続々とW杯出場国が決まり、
> いろいろな国の試合映像を見たり、W杯本番の抽選会を見たりしましたが、
> 日本ほど感染対策を行っている国は、東アジアを中心に、ほんの一握りといった感じで、
> 世界的には既に、withコロナを受け入れて、日常生活に戻りつつ印象を受けました。
> で、戦争の影響もあり、これだけ新型コロナのマスコミ報道が減ってくると、
> そろそろ日本でも、同じ様な流れになってくるかも知れませんし、
> 実際、ここ最近は街中でも、マスクをしてない人がポツポツ増えた気がします(花粉症の季節期なのに・笑)。
> また、欧州での戦争や制裁の影響が、遠く離れた日本でも「物価上昇」という形で現れるのは、これからですし、
> テレビで見る戦争報道よりも、こちらの方が より如実に市民生活に打撃を与えますので、
> そうなってくると、日本国民の関心も、戦争やコロナ以上に、こちらへと向かってくるかも知れません。
> > > あと、一番最初にサッカーの話が出てくるのは、2012年に欧州選手権をポーランドと共催した誇りと、
> > > FWシェフチェンコに代表される サッカー人気の高さを思えば、ツカミはOKな感じでしょうか?(笑)

> > 今回の件でロシアのサッカーチームのウクライナ人コーチが、
> > 色々剥奪されているのを見るとサッカーの影響力は大きいんだろうなとは思いましたね。

> 先日も、カタールW杯の抽選会があり、日本の対戦相手がスペインやドイツに決まりましたけど、
> 正直 私だって、悲惨な戦争の話などよりも、平和的にサッカーの話とかしたいのが本音ですよ!!
> 今大会は史上初の冬開催ですが、その頃は戦況が一体どうなっているのか・・・・

話はズレますがW杯は楽しみですよね。
本気のドイツやスペインとの試合が見れますし。
ただ、欧州で活躍している選手のレベルで考えるのなら、
残念ながら日本代表自体のレベルは…
その意味でいえば2014年が所属クラブのレベルで考えれば一番高かった気がするんですけどねぇ。
ただ、予選敗退でその選手たちがやや衰えを見せていた前回大会では予選突破というのが、
何とも予想の難しいところですが。
> ちなみに、ウクライナ代表も、ロシア代表も、欧州予選の残り3枠を争うプレーオフに進出してましたが、
> この戦争勃発により、ウクライナの試合は延期となり、ロシアに至っては予選から追放されて、
> 理想を言うなら「政治とスポーツは別物」としたい所ですが、やはり現実はモロに影響を受けるんですよね。
> そして、その判断基準は「戦争は絶対にNG」みたいな原理原則論ではなく、多分的に政治的であり、
> 旧ユーゴは「悪者」だから排除されたけど、アメリカの戦争は「正義」だから議論さえ起こらず、
> ロシアのクリミア併合やドンバス紛争でさえ、W杯の開催国であれば不問に付されると(苦笑)。
> 中国のウイグル問題や女子テニス・彭帥さんの問題にしても、IOCは北京五輪の為に見て見ぬふりでしたが、
> その一方で、欧米諸国は逆に政治利用しようとして、過度に焚き付けていたのも事実ですからねえ・・・・

まぁ、五輪を見ていると顕著ですが、
やはり 国威掲揚の側面もスポーツにはありますしねぇ。
その場に出れないというのは…
政治とスポーツは別というのは仲の悪い国でもスポーツマンシップに乗っ取ってルールに従ってやるという面では正しくとも、
ロシアの組織ぐるみのドーピングなんかを見るとスポーツと政治は切っても切り離せないというのも真実なんだろうなと思いますね。
> で、それで世界は めでたし、めでたし・・・かと思ったら、
> 共産主義という競争相手を失った事で、資本主義の暴走というか、原点回帰が始まり、
> 負担の大きい社会保障は、ガンガンと削られていき、
> 強力な再配分機能を持っていた累進課税の制度も緩んでいき、
> 経済のグローバル化は、先進国と途上国の差を縮めた反面、各国での格差は拡大させてしまい、
> 共産圏が提供していた、つつましい日常の生活レベルすら、
> 満足に享受できない人たちを増やしちゃったんですよね。
> それに、共産圏と比べればハイレベルなものの、
> 「必要な商品は揃っていても、欲しい商品には恵まれない」という意味では、
> ユニクロやダイソーばかりになった資本主義社会も、結局は似た者同士なのかも知れません(笑)。

まぁ、ユニクロなんかはとりあえずユニクロ買っておけばおかしいとは思われないだろうみたいな感覚があるので…
服のセンスとか自信ないですしね…
> まあ、今更ながらに、理想論を言わせてもらえるなら、
> 自由主義社会が、共産主義的な社会保障を取り入れたように、
> 共産主義社会が、資本主義的な経済成長を上手く取り入れる事が出来て、
> 2つの社会や制度が、良い意味で競争し合えていれば、もっとマシな世界になっていたのかも?
> 働けど働けど我が暮らし楽にならず な世界だと、平穏だけど退屈な世界さえ、理想郷に映るでしょうし。

う〜ん…今の日本でも社会保障費って3割超ですよねぇ…
まぁ、社会主義国家とは言えませんけど、これ以上の社会保障費の支出ってどうなんでしょう…
少子高齢化なので仕方ないとはいえ、小さな政府を目指していっても良いような気がしますけどね。

> とは言え、トランプ大統領の誕生というのは、あくまでも結果であり、
> トランプがアメリカを狂わせたのではなく、アメリカが狂ってきた為にトランプ登場となった訳で、
> そういう意味では、民主主義って本当に、その時々の国民レベルを表す鏡なんですよね。
> 言ってしまえば、今回のロシアやウクライナにしても、
> プーチンを選んだのはロシア国民であり、ゼレンスキーを選んだのはウクライナ国民であると。
> 意地悪な物言いですが、ウクライナ国民が「ゼレンスキーで良かった」と本気で思うなら、何も言えません。
> また、そういう意味では、日本における改憲か? 護憲か?という議論も、
> もちろん憲法の条文は重要ですけども、それ以上に重要なのは何よりも「民意」ですからねえ!!
> どれだけ9条を死守しようとも、国民世論が好戦的な方向へ流れれば、戦争は普通に起こり得るでしょうし、
> 逆に9条を改正しても、日本国民が真に平和を希求するならば、そうそう戦争には至らないはずです。

今の日本が自発的に戦争を起こすというのは正直想像できませんが…
社会が戦争に向けて走りだすとやはり戦争は起こせてしまうものなんですかねぇ…

> > > 現状だと、やはり政治的な信念がある人くらいしか立ち上がらないでしょうし、
> > > そういった人間は、社会全体だと一部に過ぎ無い事を思えば、
> > > もっと反政権的な民意が高まるには、政治信条よりも、市民生活が苦しくなる必要があるかと?
> > > ただしロシアの場合、ダーチャと呼ばれる郊外別荘を、庶民たちでも結構保有しており、
> > > 経済制裁やコロナ禍の中でも、それで何とか自給自足が出来ちゃったりする社会なので、
> > > 他の国に比べると、なかなか崩れないって所はありそう(国防意識も世界標準よりも高い国民性ですし)。

> > ルーブルは暴落していますし、
> > 一部報道ではロシアのスーパーでは売られている物が明らかに減っているということもあるみたいですが、
> > この状況が酷くなったり続いたりすれば可能性はあるというとこでしょうか。

> 為替的に、どれだけルーブルの価値が下がっても、
> ロシア国内でルーブルを使う限りは、そんなに関係無いですからねえ。
> もちろん、輸入品の値段が高騰すれば、それに伴って物価も高騰するでしょうから、
> それはそれで大変でしょうけど、それでも食糧や燃料は自給自足が出来ちゃう国ですし、
> 制裁が長くなれば、欧米から輸入品も、次第に中国製品に取って代わられるかも知れず、
> そうなれば、質は低くなっても、我慢できない・・・というレベルまでは落ちない可能性も?
>
> とは言え、ソ連時代は生産力は高くても、輸送力や分配機能が低くて、物不足を起こしてましたし、
> ソ連崩壊後は、欧米企業が入ってきて、その辺りは改善されたかも知れませんが、
> もしかしたら、物流ノウハウは欧米企業に任せっきりで、国内企業だけでは未だに能力不足かも知れず、
> 仮に そうだとすれば、単純に輸入品だけが品薄で、スーパーの棚が空になるだけでなく、
> 輸送力や分配機能の問題から、国産品まで品薄になる可能性も、もしかしたら あるのかも知れませんね。
> そうなると、久しぶりに配給制が復活するのかな?(笑)
> って、ソ連時代を覚えている中高年層はまだしも、資本主義しか知らない若者層の不満は高まるかも?

多分ウクライナ戦争に反対よりも生活レベルの低下というところからの政府が倒される確率が圧倒的に高い気はするのですよね。
その意味では現状ではプーチン政権が倒れる可能性は低いかなぁと。
若者層とかの不満が高まってくるのはやはり半年後とかになるんですかねぇ。
いつまで制裁が続くんだみたいな…
> > > > ロシアがアメリカと対立的になることってそうメリットがあるとは思えないんですよねぇ。
> > > WW2オンラインをプレーすると、実感できるかも知れませんけど、
> > > 地政学的に言うと、実はロシアって、アメリカのベスト・パートナーです(笑)。
> > > アメリカは海を通して、欧州とアジアという2大世界と面していますが、
> > > ロシアは陸続きで、欧州とアジアに面しており、
> > > 海洋国家と大陸国家で住み分けしつつ、この2大世界を挟み込む立地にある為、
> > > 分け合って支配する事が可能なんですよね。
> > > 同盟関係ではなく、仮想敵同士でしたけど、それが最も上手くハマったの冷戦構造です!!
> > > 言い方は悪いですが、米ソがプロレスを繰り広げる事で、欧州とアジアを分割支配できたと。
> > > ちなみにアメリカから見て、イギリスと日本は、それぞれ欧州とアジアへの橋頭堡として最適です(苦笑)。

> > そうですね。
> > ソ連とアメリカは利益が被りにくいですし、
> > 逆に言うとソ連と中国アメリカと日本・イギリスは相性が悪いですよねぇ。
> > まぁ、カナダがイギリス領ではない米英間は当時よりはマシかもしれませんが、
> > それでも…

> まあ、並び立とうとするから、相性が悪いのであって、
> 上下や主従がハッキリしてしまえば、却って補完関係になれますけどね。
> まさしく、今の日本とアメリカのように(苦笑)。

国力的にアメリカが主でロシアが従となるかと思いますが…
それこそプーチン政権が何らかの形で倒れれば次の指導者次第ではあり得ると思うんですよねぇ…
ただ、ここ最近の報道を見ている感じだとプーチン政権が倒れる可能性はかなり低いように思えてきました。
> そういう意味では、ロシアと中国の関係も、もしもアメリカという共通の敵が居なければ、
> 利害が衝突し合う、対立関係となってしまいがちですけど、
> 今回のロシアの失態により、中国のとの上下関係がハッキリしてしまえば、
> 却って中露両国は、安定的なパートナーに成り得るかも知れませんよ。
> それこそ、このまま西側諸国からの経済制裁が続けば、そのうち中国企業がロシア市場を席巻しそうですし、
> 中国とロシアが統一的な市場となれば、必然的に中央アジア諸国も、そこに飲み込まれていきます。
> また、ウクライナの戦後復興に関しても、もし仮に、中国の企業と中国人の労働者が流れ込めば、
> 移民国家のカナダやオーストラリアで、中国色が強まっているのと同じように、
> ウクライナでも中国色が強まるかも知れず、そうなれば「一帯一路構想」はかなり前進するかと?
> それこそ、モンゴル帝国の支配下に置かれた「パクス・タタリカ(タタールのくびき)」の再来というか、
> ユーラシアが一帯一路構想で、中国の影響下に入る「パクス・シニカ」の到来って感じでしょうか(苦笑)。

う〜ん…経済的に中国がロシアより優位に立つ可能性は高いと思いますが、
少なくともプーチン政権の間は政治的に中国が上というのはなかなか認めないでしょうし、
認めさせられないような気がします。
ここからはイメージだけですが、中央アジアの旧ソ連国への影響力も中国よりロシアの方があると思いますし、
そういうった状況でロシアが中国の優位性を認めますかねぇ…

> > > > 声が大きいだけの少数派って結局のところ反発を受ける方が多いと思うんですよねぇ。
> > > > 根拠はと言われるとありませんけど。

> > > う〜ん、そうした側面が無いとは言いませんが、
> > > どちらかと言うと、それで反発するのは、逆方向にいる「声が大きいだけの少数派」かな?
> > > 大部分の人は、自分の関心が無い主張なんて、「ふ〜ん」と聞き流して気にも止めませんし、
> > > それで引っ掛かるのは、逆鱗じゃないですけど、反対方向にアンテナが立っていてこそです(笑)。

> > そういうものなのですかねぇ…
> > 個別に番組名を出してアレなのですが、
> > サンデーモーニングって左寄りの番組だなぁと感じるのですが、
> > ネットの世界では毎回叩かれてますよねぇ。
> > あの番組に出ている人って声が大きい少数派にあたる人が多いと思うのですが…

> サンデーモーニングは、昭和から35年続く長寿番組ですからねえ。
> 確かに今でこそ、「左寄りの番組」という印象が強いでしょうけども、
> 放送開始当時は、社会全体が今よりも「左寄り」でしたので、至って普通のスタンスというか、
> 一般的なニュース番組に比べるとラフな見た目の割に、意外と骨太な所もありましたかねえ?
> 例えば、台湾が民主化されていく際、あれほど力を入れて報じてた番組は、恐らく他には無かったでしょうし、
> 今でこそネトウヨ芸者となったケント・ギルバートも、この番組での10年間に及ぶ出演で有名になりました。
> 昨年いっぱいで番組を卒業した張本勲の発言とかも、今となっては時代錯誤な内容なのは確かでしょうが、
> 20年30年前なら普通の発言であり、今でも同じ感覚のままの視聴者だって、恐らく少なく無いはずです(笑)。

張本氏の名前がでたので、ちょっと話がズレるんですが、
メジャー嫌い的な発言が世間では不評でしたけど、
個人的には賛成できるところがあって、メジャーに言った選手って結局スポーツニュースで見るだけ
になってしまうんですよねぇ。
日本国内にいればひいきチームとの対戦で見れたりとかあるので…
なので個人的にはなるべくメージャーにいって欲しくないなぁと実は思ったりしてます。
> まあ、そういう意味では、あの番組が特別変わって見えるのは、
> ここ20年くらいの間に、日本の社会全体が大きく「右旋回」したのに、
> 関口宏という個人が中心軸にあったからこそ、35年経ってもあまり番組が変わらなかったからであり、
> だからこそ時代に取り残されて、「左寄り」として見られるようになった感じでしょうか?
> あれで左寄りなら、昭和末期から平成初頭の報道番組は、左翼番組ばかりだったでしょうね(笑)。
> まあ確かに、90年代までの日本って、全体的にも左寄りな社会でしたから、そう間違いでも無いですが、
> ですけど今の日本社会は、当時の左側への傾き以上に、右側へと傾いている認識も必要かも知れません。
> そもそも1人のメイン司会者のもと、35年も続いてる報道番組というのが、他にありませんから・・・・

政党の支持層とかを見ても、立憲の支持率は年齢が上がるについて、
上がっていきますからねぇ。
年長者の方が左寄りの人が多いんでしょうね。
> そして、これだけ番組が長く続いていると0いう事は、それだけの視聴者を抱えている訳であり、
> そうした視聴者層が、果たして「声が大きい少数派」に該当するか?となると、ちょっと疑問ですかね。
> 恐らく、メインの年齢層は かなり高いでしょうけど(笑)、
> 20年くらい前の感覚を持ち続けている層と捉えれば、決して少数派では無い気がしますし、
> 声の大きさという面では、右傾化という時流に逆らってる層なので、
> 確かにテレビに出演している人たちは、声が大きな人たちでしょうけど、
> それを支持している人たちは、逆に声が小さいというか、そんなにネット発信とかもしてない層でしょうから、
> 人数的には多くても、声が小さいから、あまり目立った存在では無いのかも知れませんよ。
>
> で、逆説的に言えば、ここ20年で急拡大したネトウヨ層とは、根本的に相性が悪いでしょうし、
> 「ネットの世界では毎回叩かれている」というのも、「まあ、そうだろうなぁ」とは思いますよ。
> 正直、サンモニはここ10年くらい、まともに見てませんけど、出演陣の顔触れを見ても、
> 彼らが気持ち良く感じる方向とは、まるで異なる主張がされてる事でしょうし、
> 番組的には昔から、出演陣の左右バランスは取っているものの、
> 右側の保守系でもハト派な顔触れなので(河野洋平・田中秀征・舛添要一・岡本行夫・寺島実郎あたり)、
> 岸田政権を支持せず、石破を叩くような自民党支持者には、思いっ切り左偏重に見えている事かと?
> 番組的には「右から左まで」でも、彼らからすれば「左から極左まで」と映っているはず(笑)。

それはそうかも…
河野洋平氏が右には私も思えていなかったので…
たまに思うのが、そこまで言って委員会とコメンテーターを半分ずつ入れ替えたら、
面白いのになぁと。
まぁ、話が進まないかもしれませんがw

> > > 例えば政治の話を続けるなら、知事の人気とかって、その辺りが顕著に現れやすく、
> > > 小池知事にせよ、橋下知事にせよ、東国原知事にせよ、
> > > 初当選時の選挙では、そこまでの得票率で勝ってる訳じゃないんですよ。
> > > しかし、ひとたび当選して、マスコミも大々的に報じると、一気に支持率が爆上がりすると!
> > > それこそ、選挙前の賛成・反対なんて意見は、簡単に消し飛んでしまう程に(笑)。

> > 小池知事は正直分かりませんが、
> > 橋下知事は小泉総理のやり方をうまく模倣したなぁと思いましたけどねぇ。
> > ワンイシューでの問題提起と反対勢力のラベリングというのはまさに小泉総理のやり方かなと。
> > その意味で都構想の否定は彼にとって痛かったのでしょうけど。

> う〜ん、橋下&小泉の2人は、確かに手法的には似た所もあった反面、
> そこまで同じかと言われると、そこまででは無いかな?というのが、個人的な感想でしょうか。
>
> 小泉首相の場合、狙いはあくまでも、
> 自民党内での主導権(経世会の追い落とし)であり、「郵政民営化」は政局の手段であって、
> 国民からの支持も、それを成し遂げる為の道具にしか過ぎませんでしたからねえ。
> 一方で橋下知事の場合は、狙い自体は、地盤沈下を続ける大阪の復活にあり、
> 「大阪都構想」は、それを成し遂げる為の方法論であって、
> 最後は住民投票が必要ですから、懸命に住民へアピールしてたって感じでしょうか?
> そういう意味では、郵政民営化と大阪都構想は、「ワンフレーズ政治」という面では同じでも、
> その目的はまるで異なりましたし、逆に言えば手段や道具として割り切れていたからこそ、
> パフォーマンス性が徹底されており、より効果を発揮できたのかな?とは思います。
> 逆に言えば、権力闘争よりも大阪復活なんて夢を抱いたばかりに、扇動政治家としてはレベルが落ち、
> 増やした味方の分だけ、敵の数まで増やし、橋下支持だが都構想は不安という層を丸め込めなかった時点で、
> うまく模倣できたとも、あまり思えないんですよねえ、私としては・・・・
>
> って、小泉&橋下の両名が嫌いか?となると、実はそこまで嫌いでは無くて(笑)、
> 首相や知事という、権力のトップに居たからこそ、その手法も含めて批判的な評価になるだけで、
> 例えば小泉首相とかも、野党第一党の党首とかであれば、あの役者ぶりは非常に活きたと思いますし、
> タレント橋下徹に関しては、却って好きなくらいではあったんですよね。
> また、最終的に政治とは結果が全てなので、時と場合によってはパフォーマンスもアリですけど、
> 結局の所、自民党内で傍流だった清和会が、長年に渡って権力を握り続けられた事は、
> 小泉政治の目的としては達成出来ていても、それが私たち日本国民の利益に繋がったかは別問題であり、
> 大阪復活を目指した橋下政治も、2度とも住民投票で否決され、大阪の府市統合は実現しませんでしたからねえ。
> これに、民主党による政権交代も含め、最終的には「日本の立て直し」が成るなら、
> 誰が、どんな方法で、どういう政策を目指しても、個人的には別に構わないんですよね。
> もちろん、私には私なりの理想像がありますが、それが必ずしも多くの賛同を得られるとは限りませんし、
> 国民全体の幸福の最大化と不幸の最小化さえ出来れば、結果として、誰が多く得をしても大して気にならないと。

う〜ん…確かに大阪都構想だけを見れば否決され、その結果橋下氏は政治家としては引退しましたが、
維新は政党としても大阪でそれなりの勢力を持ったままですし、
ここ最近菅氏との間で話題になりましたが、ある程度の影響力を持ったままなんじゃないですかねぇ。
維新をある程度の政治団体にしたという意味では橋下政治は完全に失敗に終わったわけではない気がします。
維新をある程度の勢力にするための手段が都構想であったと考えると彼にとっては成功だったと考えられると思いますが。

> > しかし、反ウクライナに傾きかけたのはあの一瞬で結局反露に戻りましたね。
> > ゼレンスキー大統領の演説が良かったという書き込みも多く見ましたし、
> > その意味ではあの演説も成功だったのかも。

> いや〜、あの演説が成功だったかは兎も角、
> ネット上だと、反ウクライナな発言が、じわじわ増え続けている印象を受けるのですが、
> う〜ん、矢羽雅朝さんと私とでは、接触している所が違うんですかねえ?
> ただ、テレビ報道などでも先週あたりを境にして、ウクライナ側に都合の悪い情報も、
> 本当に僅かながら出てくるようになりましたし、それはネトウヨ層が騒いだ効果なのかな?とも(笑)。
>
> でもまあ、欧米メディアの方も、少し似た感じにはなってきてますし、
> 開戦から1ヶ月が経ち、戦況も膠着化しつつある事もあって、ウクライナ一辺倒の視点から変わってきたのか、
> はたまた、ロシアの作戦転換もあって、そろそろ本当に停戦交渉への流れを作る為にも、
> ヒートアップさせ過ぎた民意を、ここらで一旦クールダウンさせようという、隠れた意向があるのか、
> その辺りの事情は解らないものの、確かに先週あたりから、小さな潮目が見て取れた感じはしていますね、個人的には。
> 例えば、日本のテレビ番組でも、アゾフ大隊について触れる報道が出てきましたし、
> また、未だ例外的とは言え、こうした意見↓が出てきた事には、私も正直驚きましたからね。
>
> 「玉川徹氏 ミンスク合意破棄目指したウクライナ大統領を疑問視」
> https://news.yahoo.co.jp/articles/56945e358ab0e7022623675502777c3366141e7c
>
> 「ロシア軍が敵視するアゾフ連隊司令官への独自インタビュー」
> https://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/000249505.html

確かに最近ニュースでもこういった中立というのか客観的な記事も増えてきましたね。
そもそもゼレンスキー氏の挑発が原因だとかいうニュースも見ましたし、
経済制裁でロシア国内の反プーチンが高まる可能性は低く、
逆に制裁を行っている国への反発心が高まるだけみたいな報道もありましたしね。


[23882] Re4:ウクライナ情勢について返信 削除
2022/3/27 (日) 18:48:46 矢羽雅朝

▼ 徳翁導誉さん

> 今の戦い方って、市民の犠牲を大量に出す事を前提の方法に、私には見えてしまうんです。
> そりゃ勿論、ウクライナ国民10人あたりの犠牲で、ロシア兵士1人を殺し、
> ロシア軍に数万とか数十万とかいう損害を与えれば、恐らくロシア軍は耐えきれずに引きますよ。
> でもそれまでに、一体どれだけの市民の犠牲を強いるんでしょう?
> そもそも論で言えば、誰がロシアを煽ったから、こんな事態になったのかと・・・・
>
> 当然ながら、今回の戦争で一番悪いのは、言わずもがなでプーチンです。
> しかし、だからと言って、「プーチン、けしからん!」と憤激すれば、
> それで戦争が終わるなどという、甘い現実でもありません。
> 喧嘩が1人では出来ないように、戦争も片方だけでは行えないのですから、
> 本当に戦争を避けたいのであれば、本気で戦争を止めたいのであれば、
> 屈辱的であっても、理不尽であっても、当事者は最大限の努力を払うべきあり、
> それが力で劣る側であれば、悔しくても、尚更そうあるべきなんです!!
> なのに そこで、いくら「相手が先に手を出したから」と言え、
> その前に自らも挑発し、ちょっかいも出し、結果的に多大な犠牲を払ったとなれば、
> 少なくとも私は、単純な勧善懲悪劇には見えませんし、そういう鑑賞に興じたくもありません。

ここら辺は正直日本ではあまり報道されていませんよね。
とはいえウクライナ東部にちょっかいを出したのはロシアなので、
そもそも論でいえばやはりロシアの方が悪いとなってしまう気はするのですが。
管理人さんのおっしゃっていることも分かるのですが、
最近ミサイルを撃ちまくって挑発している北朝鮮の瀬戸際外交とはまた違うのかなと感じます。

> この戦争が起こるまでは、「もう戦争など起きるはずが無い」という見解が、
> 結構、世の中でも溢れていたと思いますけど、そうじゃないんです。
> 戦争なんて、ブレーキが踏めない2人の「馬鹿」な指導者が居るだけで、簡単に起こるんですよ。
> なかなか そうならないのは、少なくとも どちらか一方が、
> 自制心を働かせて、何処かのタイミングでブレーキを踏むからであり、
> まともな世界の政治であれば、ブレーキを踏まない馬鹿2人が向かい合う事など稀です。
> しかし今の時代、独裁政治よりも、民主政治の方が、
> そうした馬鹿な指導者の登場を、却って起こり易くしてる印象ですし、
> 残念ながら、今回の戦争の後も、そうした傾向は世界的にも続いていく事でしょう・・・・
> 馬鹿な人ほど、自分への甘さと、他人への厳しさが、比例するような傾向があり、
> 相手へは要求を強め、自分の方は一切妥協しない、そんな馬鹿同士が向かい合って、
> 互いにブレーキを踏む事なくチキンレースを続ければ、今後も衝突は必ずや起こり得ます。
> それは遠い先や遠い場所ではなく、すぐ近くの事かも知れません。
> 例えば、中間選挙を控えたバイデンが、民主党内からの突き上げや、世論の声に抗えず、
> 同じく馬鹿の仲間入りをしてしまえば、冗談抜きで第3次世界大戦だって目の前かも・・・・

アメリカで主戦論が主流派になると怖いですね。
民主国家では選挙がありますからねぇ…
いくら指導者が冷静でも国民が感情的になると最終的には止めれませんからねぇ。
結局指導者も選挙では負けたくないですからねぇ。
そして、国民だって間違えるときは間違えるというのはナチス政権を生んだドイツが証明してますしね。
まぁ、これについてはそう追い込んだ方も悪いというのが二次大戦の戦後処理にも現れたわけですが。


> > > > そうなればヤヌコビッチというカードも使えますし。
> > > ヤヌコービッチ・カードかぁ・・・・
> > > ウクライナの元大統領である事を考えれば、格的には充分かも知れませんけど、
> > > 見方によっては、国を追われて既に8年も経つ「過去の人」扱いでしょうから、
> > > 今更、傀儡として連れ戻された所で、あまりにも傀儡イメージが あからさまというか、
> > > ウクライナ国民からしても、「コイツかよ」って感じに映る気も?

> > ただ、彼自身が選挙で負けて亡命したわけではなくクーデター的に追放されているからこそ、
> > 返り咲くことに根拠がある気がするのですよね。
> > 国民から支持されなかったわけではなく違法な手続きで政権を下ろされたんだと。

> とは言え、ヤヌコービッチは失脚後に不正蓄財が暴露されており、
> デモ隊に襲撃され、映像公開された自宅の大豪邸ぶりは、
> 親ロシアな有権者の支持さえ失うのに充分でしたから、多分無理だと思いますよ。
> もちろん「根拠」としては、あるのでしょうけど。
>


> > 時代遅れ感は凄いですが西ウクライナと東ウクライナに分かれるのかなと。
> 最近・・・とまでは言えませんけど、39年前には、
> トルコの後援を受けた北キプロスが、一方的に独立宣言をして分裂しましたし、
> もっと近い例だと、11年前に南スーダンが、スーダンより独立してますから、
> 全く無いという訳ではありませんよね、実際には。
> 東西ドイツ統一と同じ1990年に、南北統一を果たしたイエメンも、
> アラブの春の後、再び分裂状態になってますし(一時はイスラム国も加わり三国志状態に)。

国の分裂独立はありますが、ロシアと西側の国の影響でとなると、
冷戦期みたいだなぁと思ったもので。
> > 将来的に西ウクライナはNATO・EUに加盟し、
> 西ウクライナのNATO加盟を、果たしてロシアは許すか否か?
> そして、仮に許さなかった場合、それでも加盟を認めるか?となると、
> そこを押し切れるなら、既に参戦してるでしょうしね。

 
> あとは、それ以前に、そもそも紛争当事国はNATOに加盟できない前提なので、
> もしも本気で目指すなら、ウクライナの名前は捨てて、
> 「ガリチア」として、独立を目指す事になるのかな?
> 歴史的に見れば、あの辺りは長らく、ポーランド領やオーストリア領であり、
> ロシアの勢力下だったのは、WW2後のソ連時代という、わずか50年弱の期間だけなので、
> ウクライナの中でも、ちょっと亜流というか、独特な地域ではあるんですよね。

東ウクライナが緩衝地帯となるのなら、
ロシアも認めざるをえないところがあるのかなと推測したのですが。
もちろんEUやNATO側も加盟を認めるのであれば、
ロシアに付け込まれないように正規の手続きを踏んでとなるでしょうし、
加盟するのは何年も先でしょうけど。
しかし、国名を変更するとなると、ロシアの今回の行動を認めることになりますし、
難しいかなぁ。

> ところでポーランドでは、避難の長期化が予想される事もあり、
> 「希望」するウクライナ人に対して、早くもポーランド語の教育が始まったのだとか。
> 100年前は、ポーランドの西ウクライナ併合により、
> ポーランド語の教育を「強要」されてた事を考えると、
> 行っている事自体は変わらないのに、その評価は正反対ですね。
> 歴史は繰り返す所がある反面、そうじゃない所もあるのだなぁと、改めて思いました。
> ただ、今は同情的だから良いですけど、もしもこのまま避難が長期化すれば、
> 欧州各国が受け入れるウクライナ難民の数は、アラブの春後の中東難民を上回るかも知れませんが、
> こちらは同じキリスト教徒の白人同士だから、あの時ほどの反発は無いんですかねえ?

キリスト教ってかつてはカトリックとプロテスタントで対立してましたけど、
今ではそういうことってないんですかね。
簡単に調べた感じではウクライナは東方正教系だそうですが…
ポーランドはカトリック系みたいですが。
正直ここら辺の差が私には分かりません…
 
> > 東ウクライナは親露国としてベラルーシと同じような感じになると。
> こちらも、ウクライナの国名は維持されるのか、どうか?
> ロシア圏の一員をアピールすべく、ウクライナの旧名である「小ロシア」を用いるとか、
> もしくは、ドネツク&ルガンスクが作った連邦名の「新ロシア」を用いるとか、
> たかが国名、されど国名で、そういった改名の動きが今後あるかも?
> ドネツク州とルガンスク州に関しては、既にロシア派独立を承認してますけど、
> 今回の戦争で占領下に収めたヘルソン州でも、同様に人民共和国の設立工作が始まったと聞くと、
> そんなにいっぱい、小さな独立国があっても面倒でしょうから、
> 国名はどうあれ、ウクライナとは異なる、新たな連邦国家の枠組みを作る可能性はあると思います。

便宜上東ウクライナと言いましたが、
こちらは名前にウクライナは残さないと思います。
クリミア共和国とか今調べていたらヘーチマン国家というのもあったようですし、
そういった名前に変えるのでは?

> もしくは、クリミアと同じように、独立後にロシアへ編入というシナリオも、
> 絶対に無いとは言い切れませんが、間接統治と直接統治のメリット・デメリットであったり、
> 本国編入だと、結局は緩衝地帯を失うという事を考えれば、さすがにその可能性は薄いかな?
> ウクライナの占領地域を併合したとなれば、同盟国のベラルーシだって危機感を抱くかも知れず、
> その辺の事情を踏まえても、そこまで得策のようには思えませんしね。
> とは言え、直接統治でなければ押さえられないくらいになると、却って仕方無く、併合に進む可能性も。

う〜ん…そうなるとEUとロシアが直接接することになりますし、
どのくらいがロシア側になるかにもよりますが、
可能性的には低い気もしますが…


> それと正直な所、実際にアウンサン・スー・チーが為政者となれば、
> 西側からの評価がガタ落ちになるだろう事は、かなり想像できてました。
> こう言っては何ですが、政治的に未成熟な国で民主主義を行うと、
> 有権者の要求が、極端に走りがちですからねえ・・・・
> 仏教国であるミャンマーでは、イスラム教徒のロヒンギャが以前より迫害されており、
> 身を守るべく武装化したロヒンギャを危険視する声は、
> 独裁していた軍部よりも、民衆の方が却って強かった為、
> 多数派の支持を得ようとすれば、過激化する迫害を、恐らくは止められないだろうと。
> 止めようとすれば、途端に民衆からそっぽを向かれ、権力を失うのは解ってますからね。
> また、ロヒンギャの問題以外にも、多民族国家であるミャンマーは、
> イギリス植民地時代の負の遺産で、少数民族による独立紛争をいくつも抱えており、
> 下手に少数民族に歩み寄れば、人口の6割を占めるビルマ族の支持を失ってしまうと。
>
> 軍部独裁の時代は、民主化されれば全てが良くなると、その象徴として、
> 民衆たちも、イスラム教徒も、少数民族も、同床異夢でスー・チーを祭り上げたんです。
> でも、これだけの問題を、実務経験の無い、人気だけの活動家(建国の父の娘)が、
> いきなり政治権力を渡されたとして、上手く解決できるはずも無いんですよ、残念ながら。
> そして、彼女を熱烈に支持していた人々は、誰もが「裏切られた」と思うようになる。
> そんな中でも、軍部独裁に逆戻りさせない為には、民衆多数派の意見を容れるしかなく、
> そうなれば欧米から叩かれるのは解っていても、他に道が無かったんですよね。
> 欧米の名声を最優先して、格好を付けるのは簡単でも、それは国民を見捨てる事と同義でしたし。

日本でいえば民主党的な感じですかねぇ。
理想は語れてもいざ実務となるとそのギャップに苦しんだと。

> > > > 何だかアメリカのアフガン侵攻とかと違い着地点が見えないので、
> > > > どうなのかなと思ったもので。

> > > アフガンは・・・あれって、着地点があったと言って良いんですかねえ?(笑)
> > > ソ連軍は10年間、アメリカ軍は20年間、アフガンに駐屯したというだけで、
> > > いろいろ政治的にも行いましたけど、結局はそれだけというか、
> > > それなら今回も、「ロシア軍のウクライナ占領も何年続くのかな?」って話では。

> > もちろん長期プランで見れば着地には失敗したと思いますが、

> アメリカ軍のアフガン統治と、ロシア軍のウクライナ統治を比べれば、
> まだ後者の方が、上手く進む可能性が高いと思うんですよねえ、正直な所。

どうなんでしょう…権力者だけが倒された印象のあるアフガンと、
市民にもかなり被害が出ている今回だと正直ウクライナ統治もうまくいくとは…
もちろん市民の心が折れるくらいまでやるのなら別ですが、
そこまでやるのは…
 


[23886] Re5:ウクライナ情勢について返信 削除
2022/3/28 (月) 22:24:36 徳翁導誉

> > 当然ながら、今回の戦争で一番悪いのは、言わずもがなでプーチンです。
> > しかし、だからと言って、「プーチン、けしからん!」と憤激すれば、
> > それで戦争が終わるなどという、甘い現実でもありません。
> > なのに そこで、いくら「相手が先に手を出したから」と言え、
> > その前に自らも挑発し、ちょっかいも出し、結果的に多大な犠牲を払ったとなれば、
> > 少なくとも私は、単純な勧善懲悪劇には見えませんし、そういう鑑賞に興じたくもありません。

> ここら辺は正直日本ではあまり報道されていませんよね。

人々は安易に「正義と悪の戦い」があると思い込みがちですけど、
実際にあるのは「人間と人間の戦い」であり、
100%善人とか、100%悪人などという人が居ないように、
どちらか一方が100%正しく、もう片方が100%悪いなんて事は、そうそうありません。
しかも、戦争ともなれば国同士の争いであり、国家とは人間の集合体である事を思えば、
100%正しい国とか、100%間違ってる国なんて、まず絵空事に過ぎません。

ただ、その中でも、善意6割・悪意4割とか、善意4割・悪意6割などの国はあって、
(善悪という言葉より、損得という言葉に置き換えた方が、イメージしやすいかな?)
そこをベースに、特定の事柄に関しては、それぞれ善意と悪意の割合が増減したり、
同じく、その時々のリーダーや社会情勢によっても、加算・減算されたりして、
両国のパーセントの合計値が、120とか150とかを超えると、戦争になるって感じですよね。
ですから逆に言えば、1ヶ国だけで120とか150とかは、なかなか超えるモノじゃないですし、
だからこそ、相手に注意を払うのは勿論、まずは自分たちの割合こそ注視すべきかと。
相手を変化させるより、自分が変化する方が、基本的には楽ですから。

まあ、戦争だと少しイメージし難いとなれば、交通事故だと解りやすいでしょうか?
交通事故には「過失割合」というモノがあって、加害者と被害者という関係はあっても、
事故によって補償や懲罰は それぞれ異なり、加害者だから100%悪いとかにはなりません。
また、信号無視した車が歩行者を跳ねた場合、責任的には運転手が100%となるかも知れませんが、
単純に事故を防ごうと思えば、歩行者も青信号を過信せず、左右確認すれば避けられる事も多いです。
車に轢かれるデメリットを考えるなら、左右確認くらいの負担くらいは、負う方がメリットが大きいと。
逆に言えば、「どうせ向こうがブレーキを踏むだろう」と、アクセルを踏み続ける危険なドライバーって、
実際には結構な数がいると思いますけど、その人数ほどには交通事故が起こっていないのは、
不愉快であっても自分の身を守る為に、対向車の方が自制するケースが多いから、未然に防げているのであり、
時々、危険なドライバー同士がカチ合うと、大きな事故となるケースも多いって感じですかね?
それこそ戦争なんて、両国の指導者がチキン・レースを行い、正面衝突を起こすようなモノですから・・・・

> とはいえウクライナ東部にちょっかいを出したのはロシアなので、
> そもそも論でいえばやはりロシアの方が悪いとなってしまう気はするのですが。

どちらが悪いか?となれば、そりゃプーチンですよ!!
繰り返しになりますけど、私も別にロシア寄りの立場だという事ではなく、
世論や報道が、あまりに勧善懲悪劇になったいるから、別角度の視点を提示しているだけで、
こういう個人的なスタンスは、今回に限らず、いつもの事ですし。

それこそ、このサイトを始めた頃は、まだ世間の感覚が戦後昭和を引きずっていて、
全体的に左寄りの論調が強かったので、私なりの中道意識から、右寄りな主張が多かったですし、
逆に今となっては、日本社会が停滞期から衰退期に移ると共に、世間もかなり右旋回した為、
左寄りな論調を述べるケースが増えてはいますが、私自身の立ち位置はほぼ変わっていません。
ですから、ゼレンスキー大統領の真珠湾発言を機に、ウクライナ批判の論調も増えてきていますが、
それはそれで、いい加減な情報に基づく話とかも多いので、そちらも機会があれば反論するでしょうからね。

ただ、これは先週も、例え話として書きました↓が、
http://tokuou.s500.xrea.com/cgi/kjbn/kjbn.cgi?tree=c23879
プーチン率いるロシアは、現状だとヤクザみたいな国家だと、私は見ているので、
「ロシアが悪い」というのは、当然その通りなのですが、
ただ一方で、ヤクザが悪いのは当たり前みたいな前提の下、語ってる所もありますね。
で、その前提で語ると、クリミアやドンバスに手を出したのは、確かにロシア側であり、
いくらウクライナで革命が起こったからと言って、内政不干渉の原則からすれば明らかに不当です。
しかしヤクザの論理で見れば、あの革命はロシアの顔に泥を塗ったのも事実で、
何よりもメンツを重んじるヤクザとしては、黙って見過ごせない事情は理解できるんです。
そして何より、あの時のヤヌコービッチ大統領が、逃亡ではなく抗戦を選択していれば、
今回と似たような悲劇が、8年早く、しかも内戦という形で生じていた可能性があった事なんですよね!!

ロシアやプーチンのメンツなんて、私個人としては正直どうでも良くて、
ともかく、あの時の危険な火遊びが、8年の時を経て、こうして形を変えて大火として現れたと考えると、
それに関わった人々が、まるで無辜の被害者であるかのように振る舞う姿が、どうも納得できないと言うか、
国民国家の役割とは、「国民の幸福を最大化し、国民の不幸を最小化する」事だと思っているので、
非常時にどれだけ「英雄」として祭り上げられても、それは違う気がしてならないんです。
「英雄のいない国が不幸なのではない。 英雄を必要とする国が不幸なのだ」
という名言にも、通じる所があるのかな?
そして何より民主国家であれば、これは権力者だけの問題以上に、根源的には有権者(国民)の問題です。
だからこそ、別に影響力なんて皆無ですけど、私もグチグチと話してる訳ですね(苦笑)。
判断材料に成り得る、様々な情報こそが、民主主義には非常に大事であると考えているので。

> 管理人さんのおっしゃっていることも分かるのですが、
> 最近ミサイルを撃ちまくって挑発している北朝鮮の瀬戸際外交とはまた違うのかなと感じます。

北朝鮮は別に、民主国家では無いですからねえ(笑)。
金正恩が「撃ち方、止め!」と一声言えば、それでストップできる政治体制ですし、
大統領が4〜5年に1度、選挙を経なければならないのに対して、
金正恩体制は既に10年を超え、それでもまだ38歳ですから、政変が起きない限りは何十年も続くと考えれば、
国家百年の計じゃないですけど、やはり中長期の戦略を採る上では、非常に有利ですよ。

逆に言えば、独裁だ何だと言われたり、中国の政治体制と同一視されたりしてますけど、
結局はロシアも大統領制の国なので、その辺りのジレンマを、全く抱えていない訳では無いんですよね。
まあ、だからこそ、一旦ここまでやってしまうと、なかなか後にも退けなくなるのですが・・・・
そして、ゼレンスキーに関しても言うと、ロシアが悪いとか言う以前に、
こうして実際に戦争となり、国民に大きな被害をもたらしてしまったのですから、
外交という意味では、失敗もいい所だとは正直 思ってますけどね!
どれだけ戦時下の英雄となっても、それを以て外交力があるとは、個人的には見れません。
現状の惨劇と奮闘を踏まえれば、厳しい意見かも知れませんけど、
今回の戦争が、絶対に回避不能な戦争だったかとなると、決してそうとは思えないので・・・・

> > この戦争が起こるまでは、「もう戦争など起きるはずが無い」という見解が、
> > 結構、世の中でも溢れていたと思いますけど、そうじゃないんです。
> > 戦争なんて、ブレーキが踏めない2人の「馬鹿」な指導者が居るだけで、簡単に起こるんですよ。
> > なかなか そうならないのは、少なくとも どちらか一方が、
> > 自制心を働かせて、何処かのタイミングでブレーキを踏むからであり、
> > まともな世界の政治であれば、ブレーキを踏まない馬鹿2人が向かい合う事など稀です。
> > しかし今の時代、独裁政治よりも、民主政治の方が、
> > そうした馬鹿な指導者の登場を、却って起こり易くしてる印象ですし、
> > 残念ながら、今回の戦争の後も、そうした傾向は世界的にも続いていく事でしょう・・・・

> アメリカで主戦論が主流派になると怖いですね。
> 民主国家では選挙がありますからねぇ…
> いくら指導者が冷静でも国民が感情的になると最終的には止めれませんからねぇ。
> 結局指導者も選挙では負けたくないですからねぇ。

それに、いくら世論に抗った所で、選挙になれば他の指導者に代わっちゃいますし、
民主国家だからと言って、身の安全まで保証されている訳じゃ無いですからねえ。
実際に日本だって、2007年には、選挙期間中に現職市長が射殺される事件が起こってますので・・・・

> そして、国民だって間違えるときは間違えるというのはナチス政権を生んだドイツが証明してますしね。
> まぁ、これについてはそう追い込んだ方も悪いというのが二次大戦の戦後処理にも現れたわけですが。

まあ、民主主義の弱点というのは、衆愚政治に陥りやすい点ですからねえ。
ひろゆきの言を借りれば、「世の中の半分は偏差値50以下」って事なのでしょうが、
それこそ、イギリスでEU離脱を問う国民投票が行われた際、
「俺たち国民はバカだから、高い給料を払って、プロの政治家に任せてるんだ。
 それなのに職務を放棄して、判断を国民に丸投げするなんて、無責任にも程がある!」
と、人気ロック歌手のノエル・ギャラガーが、発言していて、
でもこれ、確かに暴言ではあるものの、至言でもあるんですよね(笑)。
特にイギリスの場合、歴史的な経緯もあって、国民主権ではなく「議会主権」を標榜する国であり、
だからこそ大英帝国には、独特の「したたかさ」があったのも事実でしたし。

また、大統領制か? 議院内閣制(首相制)か?でも違いますし、
小選挙区制か? 大選挙区制か? 比例代表制か?でも違ってきますからねえ。
アメリカは、大統領制&小選挙区制なので、良くも悪くもダイナミックに変わりますし、
一方でドイツは、首相制&比例制なので、安定的な政権運営がされてる面があるのかな?
もちろん、どんなシステムでも、メリットとデメリットがあるものですけど、
結局の所、民主主義とは国民のレベル相応にしか機能しませんし、
より良く機能させる為には、国民の判断材料となる様々な情報が重要なんですよね。
ネット時代となった今、一昔前に比べれば、格段に情報を得やすくなってますけど、
それを活かす殺すも1人1人の国民次第であり、現実的にはあまり良い方には働いてない気も・・・・
って、これは何も、ネット以前の方が、国民レベルが高かったと言うよりは、
ネットの普及により、誰でも情報を得られるようになったって側面の方が強いのかな?

それはともかく、「国民投票」について言うと、今回のウクライナ戦争においても、
ゼレンスキー大統領が、ロシアとの停戦交渉において、
東部2州やクリミアの独立承認や、ウクライナの中立化に関して、
ロシア軍の撤退と、国民投票の実施を訴えていますけど、
こんな提案、ロシア側にしたら呑めるはずが無いですし、
国民投票をしたって、やる前から否決されるのは目に見えており、
それでも この案を口にするのは、非常に不誠実な印象が拭えないんですよね・・・・
いや勿論、独立承認や中立化なんて一大事ですし、平時であるなら解りますが、
本当に停戦させたいのなら、指導者である以上、自ら泥を被ってでも責任は負わなきゃダメですし、
その気が無いなら、単なるアピール目的で行う事でも無いとは思うんですよ。
この提案には、戦争を長引かせる効果しか無いように感じますし・・・・

> > > 時代遅れ感は凄いですが西ウクライナと東ウクライナに分かれるのかなと。
> > 最近・・・とまでは言えませんけど、39年前には、
> > トルコの後援を受けた北キプロスが、一方的に独立宣言をして分裂しましたし、
> > もっと近い例だと、11年前に南スーダンが、スーダンより独立してますから、
> > 全く無いという訳ではありませんよね、実際には。
> > 東西ドイツ統一と同じ1990年に、南北統一を果たしたイエメンも、
> > アラブの春の後、再び分裂状態になってますし(一時はイスラム国も加わり三国志状態に)。

> 国の分裂独立はありますが、ロシアと西側の国の影響でとなると、
> 冷戦期みたいだなぁと思ったもので。

う〜ん、ロシアが後ろ盾になるケースは少ないですけど、
冷戦の勝者だけあって、大体のケースで西側は関わってますよ。

ロシアが介入してるとなると・・・シリアとかですか?
まあ、あそこは、最初に手を出したのはフランスで、アメリカもそれに付き合わされましたが、
結局、今では西側諸国は ほぼ手を引いていて、ロシアやイランが支援する政府軍に対して、
トルコが支援する反政府軍と、独立を目指すクルド軍に、イスラム国も混じってグチャグチャですね。
そういう意味では、構図的にいうと、イエメン内戦の方が それっぽいかな?
旧南イエメンの方は、サウジが後ろ立てしていて、アメリカがそれを手助けしており、
旧北イエメンの方は、イランが後ろ立てしていて、ロシアがそれを手助けしているので。
言うなれば、南北イエメンの戦争は、サウジとイランの代理戦争であり、米露の代理代理戦争ですけど、
こちらの戦争だと、空爆で民間人をバンバン殺してるのは、アメリカが手助けしているサウジだったり・・・・

そして先日、今度は逆にサウジ側が、旧北イエメンから反撃を受けて、
ジッダの石油施設がミサイル攻撃で炎上したり、首都リヤドがドローン攻撃されたみたいです。
https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye6009864.html
でもこれって、戦力差で劣っても、幾らかの反撃は可能である事実を示しており、
ウクライナ戦争でも、ロシア軍の占領地域で、大型揚陸艦が撃沈された事を思うと、
ひょっとしたら、ウクライナ側からロシア国内への反撃が行われる可能性も、今後はあるかも知れませんよね。
輸入される武器次第によって、それだって別に不可能じゃないですし。
でもその場合、例え損害自体は軽微であっても、ロシア側の反応が読めない所・・・・
いや、読めないじゃないですね、恐らく戦争がエスカレートします。
モスクワなり、ウクライナ近郊のロストフなりが攻撃されれば、
ロシア国民の意識だって、一気に戦争へと傾いていくでしょうし、
その事で、プーチンが大量破壊兵器の使用せざるを得なくなる状況だって生じるかも知れません。
そうなった場合、アメリカやEU諸国が、一体どれだけ支援を続けるかの方が、本当に読めない所かな?
NATO側が自重しても、こうなったら結局、巻き込まれる危険性が高まりますからねえ。

> > > 将来的に西ウクライナはNATO・EUに加盟し、
> > 西ウクライナのNATO加盟を、果たしてロシアは許すか否か?
> > そして、仮に許さなかった場合、それでも加盟を認めるか?となると、
> > そこを押し切れるなら、既に参戦してるでしょうしね。

> 東ウクライナが緩衝地帯となるのなら、
> ロシアも認めざるをえないところがあるのかなと推測したのですが。

これが外交交渉であるなら、相手が折れたのなら、こちらも折れてとなりますが、
今回の場合、軍事侵攻に踏み切ってますからねえ・・・・
ウクライナ東部における支配権の獲得は、ロシア軍の血を流して得たモノであり、
残されたウクライナ西部が、NATOやEUに加盟するのを許してやる義理が、ロシア側には一切ありません。
と言いますか、血を流したからこそ、戦争前よりも頑なに拒否する感じなっていそう。

クラウゼヴィッツも言ってますが、戦争というのは、外交の一手段であり、
話し合いで妥協点が決まらなかった時に、相手に要求を呑ませるべく暴力に打って出る訳で、
暴力で勝った側が妥協してくれるのであれば、そもそも話し合いで解決していると。
そして逆説的に言えば、どれだけ圧倒的な兵力で、相手をボコボコにしても、
戦争は外交の一手段でしかない為、要求を呑ませられなければ、意味は無いんですよね。
戦争に判定勝利など無い以上、「ギブアップしなければ、負けない」も、もう1つの真理ではありますし、
ギブアップしない相手への勝ち方は、その相手の存在自体を消滅させる「殲滅」しか無くなるので。

> もちろんEUやNATO側も加盟を認めるのであれば、
> ロシアに付け込まれないように正規の手続きを踏んでとなるでしょうし、
> 加盟するのは何年も先でしょうけど。

正規の手続きを踏もうが、特例だろうが、ロシアには別に関係無い話ですからねえ。
そういう過程の話では無く、加盟するという結果を望まないという話なので。

> しかし、国名を変更するとなると、ロシアの今回の行動を認めることになりますし、
> 難しいかなぁ。

まあ現実的に、西部が国名変更する事は、有り得ないと思いますね。

> > ただ、今は同情的だから良いですけど、もしもこのまま避難が長期化すれば、
> > 欧州各国が受け入れるウクライナ難民の数は、アラブの春後の中東難民を上回るかも知れませんが、
> > こちらは同じキリスト教徒の白人同士だから、あの時ほどの反発は無いんですかねえ?

> キリスト教ってかつてはカトリックとプロテスタントで対立してましたけど、
> 今ではそういうことってないんですかね。
> 簡単に調べた感じではウクライナは東方正教系だそうですが…
> ポーランドはカトリック系みたいですが。
> 正直ここら辺の差が私には分かりません…

ウクライナの宗教事情は・・・正直かなり面倒くさいです(笑)。
ウクライナ人って、誤解を恐れず言うと、「ポーランド化したロシア人」なんですよ。
ロシア語とウクライナ語の違いも、ウクライナが長年ポーランドの支配下にあった事で、
多くの単語がポーランド語に置き換わっている所が大きいですし、
宗教に関しても、東方正教でありながら、ポーランドの影響でカトリックの要素が入ったり、
逆に、カトリックを称しながら、儀式などは東方正教だったりして、ロシア側から異端視されてる所はあるかな。

それ以外にも、そもそも東方正教って、バチカン集中のカトリックとは違い、
自治的に「1国1教会」みたいな感じなっているのですが、
如何せん、30年前まではウクライナとロシアは同じ国でしたので、
今でも、ロシア正教会(モスクワ総主教庁系)に属している人も多いですし、
それでも、ウクライナ正教会(キエフ総主教庁系)が最も多いって感じですかね。

とは言え、宗派は違っていても、同じキリスト教徒である事は変わりませんし、
異なるイスラム教徒と比べれば、まるで違うのは実際の所かと。
イスラム教の側から見れば、キリスト教もユダヤ教も、同じく「啓典の民」ですけど、
キリスト教の側から見れば、それは後発である向こうが勝手に主張しているに過ぎ無い感じですし、
居住エリアが近くて、十字軍やレコンキスタなどの歴史があり、
却って、教義的に近い所があるからこそ、対立しやすい側面もあるのかも知れません。
これが仏教徒くらいの違いがあれば、完全に別物として、区別できるのかも知れませんが?
(ちなみにレーニンの父方の祖母は、欧州では珍しい仏教徒のカルムイク人)

あと、馴染みやすいから良いかとなると、一概にそうとも言えないのが難しい所で、
1000万人以上という、これだけの人口が定住するとなると、国や地域の負担も大きくなるでしょうし、
それでいて、職を奪われたの何だのとなると、却って馴染みやすいからこそ、衝突も起きやすいと言うか、
そもそもイギリスがEUを離脱したのも、イスラム系の難民よりも、EU域内である東欧から経済移民が、
社会における不満の捌け口になってましたし、同じ事が今度は東欧で起こる事も充分に有り得るかと?
それこそ日本においても、東日本大震災の直後は、福島からの避難者が温かく迎えられましたが、
時が経つほど厄介者扱いされたり、バッシングの対象となったりしましたからねえ・・・・
同じ日本人同士でもそうなのに、同じ欧州人とは言え別民族だと、更に難しそうな気はします。

> > > 東ウクライナは親露国としてベラルーシと同じような感じになると。
> > こちらも、ウクライナの国名は維持されるのか、どうか?
> > ロシア圏の一員をアピールすべく、ウクライナの旧名である「小ロシア」を用いるとか、
> > もしくは、ドネツク&ルガンスクが作った連邦名の「新ロシア」を用いるとか、
> > たかが国名、されど国名で、そういった改名の動きが今後あるかも?

> 便宜上東ウクライナと言いましたが、
> こちらは名前にウクライナは残さないと思います。
> クリミア共和国とか今調べていたらヘーチマン国家というのもあったようですし、
> そういった名前に変えるのでは?

少なくとも、ロシア側が「ヘーチマン国家」を名乗らせる可能性は、恐らく無いかと?
ロシア人が、ウクライナ人を兄弟民族と見なすのは、
10世紀頃にキエフを中心として存在した「ルーシ」を、両国共通のルーツと見ているからであり、
逆に、反ロシアなウクライナ民族派が、17世紀の「ヘーチマン国家」をルーツと見ているので。

そもそもヘーチマンとは、ポーランド語で「首領」を意味するヘートマンに由来しており、
(英語的に言うなら、「head+man(頭目の男)」って事なのかな?)
ルーシの大部分がモンゴル帝国に支配下に入った一方、一部のルーシはポーランドの支配下となり、
長い年月を掛けて自治権を獲得し、そしてポーランドから独立したのがヘーチマン国家ですからねえ。
そしてロシアは、モンゴルの支配を受けた側のルーシですから、
ヘーチマンをルーツと見る層は、ウクライナとロシアを別々の起源の国だと見なしている訳です。
なので、西ウクライナが称するのはまだしも、ロシアが東ウクライナに名乗らせる事は無い気がしますよ。
ヘーチマン起源説は、ウクライナ民族主義者の決まり文句としても使われていますので。

> > もしくは、クリミアと同じように、独立後にロシアへ編入というシナリオも、
> > 絶対に無いとは言い切れませんが、間接統治と直接統治のメリット・デメリットであったり、
> > 本国編入だと、結局は緩衝地帯を失うという事を考えれば、さすがにその可能性は薄いかな?
> > ウクライナの占領地域を併合したとなれば、同盟国のベラルーシだって危機感を抱くかも知れず、
> > その辺の事情を踏まえても、そこまで得策のようには思えませんしね。
> > とは言え、直接統治でなければ押さえられないくらいになると、却って仕方無く、併合に進む可能性も。

> う〜ん…そうなるとEUとロシアが直接接することになりますし、
> どのくらいがロシア側になるかにもよりますが、
> 可能性的には低い気もしますが…

でも、緩衝地帯にも成り得ないほどの小国では、
名目的な独立を与えても、正直、意味がありませんし、
自国へと併合しても、実質的には地続きの植民エリアだと見なせば、
それはそれで、緩衝地帯としての役割を担えない事も無いんですよね。
それこそロシアにとってのシベリアなんて、まさにそんな感じですし、
日本や中国との緩衝地帯として、わざわざ「極東共和国」を残すなんて事はしませんでしたから。

ただ、ウクライナ国土の半分程度くらいまで収めれば、
体裁だけでも独立国家とするだろうな、とは思います。
それに、無理にロシア連邦内の構成国としなくても、
既にロシアとベラルーシの間には、「連合国家」という器はありますからねえ。
元々は、混迷を極めてたロシアを、ベラルーシの側が乗っ取ろうという
ルカシェンコの野望によって始まった新連邦構想であり、条約自体はとっくに発行済みなものの、
プーチン登場により立て直ったロシアが、逆にベラルーシを属国視するようになり、
それに反発するルカシェンコによって統合は形骸化して、今までは機能不全状態だったんですよ。
しかし近年、国内での独裁体制が弱まりつつあるルカシェンコと、
旧ソ連諸国との軍事および経済の統合を進めたいプーチンの思惑が合致して、再び動き出しており、
自身の権力維持の為、このままルカシェンコのプーチン依存が深まれば、
サロ共和国におけるムッソリーニとヒトラーの関係性にも、近い感じになるかも?
で、そんな連合国家に、ロシア支配下の東ウクライナが加われば、
独立国家の「名」は与えつつ、間接統治の「実」は得られるかな?と。

あと、NATOやEUと「直接接する」事を気にされてますが、
旧ソ連のバルト3国がNATOやEUに加盟している時点で、既にロシアと国境を接してますからねえ。
また、飛び地であるカリーニングラードは、それこそNATOやEUに囲まれていますし、
もちろん、冷戦時代のように衛星国で壁を作れれば理想でしょうけど、
そこは現実と折り合いをつけつつ、何が何でもと病的に固執してもいない気はします。

> > それと正直な所、実際にアウンサン・スー・チーが為政者となれば、
> > 西側からの評価がガタ落ちになるだろう事は、かなり想像できてました。
> > こう言っては何ですが、政治的に未成熟な国で民主主義を行うと、
> > 有権者の要求が、極端に走りがちですからねえ・・・・

> 日本でいえば民主党的な感じですかねぇ。
> 理想は語れてもいざ実務となるとそのギャップに苦しんだと。

まあ個人的には、言ってる半分でも手を付け、更にその半分でも実現出来れば、
それで充分に合格点だろうと、思いながら見ていたので(笑)、
合格点には達しなかったものの、巷間ほど低評価でも無いんですよね、個人的には。
もちろん、稚拙な部分は多々ありましたけど、それは初心者なのですから当然ですし、
どちらかと言うと、あの政権交代で失望したのは、政治家以上に、
まずはマスコミ、そして何よりも有権者自身の方だったので・・・・

念の為に言っておくと、私は別に民主党支持者では無かったですし、
何なら、維新の扇動的な手法に対しては批判的でも、「大阪都構想」自体には大賛成してました。
停滞し、衰退しつつあった日本の現状を、どうにか立て直して欲しいの第一だったので、
私ぼ考えとは立て直す手段や目標像が異なっても、それはそれで応援できたんです。
安倍政権に対しても、ロシアとの領土交渉に関しては、幾らかの期待は掛けてましたし、
また、現在の岸田政権も、久々の非・清和会政権であり、宏池会政権ですから、
ひ弱だけど賢いエリート集団なので、期待感は薄いですが、応援はしています(笑)。
で、政治とは結果が求められる世界なので、当然ながら、結果が出れば大きく評価をしますけど、
仮に結果は出せずとも、その主張や努力には関しても、多少の評価は個人的に行ってはいます。
そして、民主党政権に対する個人的な評価は、全否定されるほど酷いモノでも無かった気はしていると。

「政権交代が公約で、中身が皆無」などと、揶揄されたりもしますけど、
実際の所、そういう意識だったのは、何よりも有権者自身だったと思うんですよねえ・・・・
これもまた、政権選択選挙や政権交代という事に対して、有権者も不慣れな初心者であり、
最初から上手くなど行くはずもなく、失敗を重ねながら成長していけば良かったのに、
そうした道を閉ざしたのも、現在の政治的な混迷があるのも、結局は国民自身の未熟さも大きいんですよね。
とどのつまり、民主主義というのは、国民のレベル相応でしか無いモノなので。

もう少し話をするなら、「失敗」とか「悪夢」と表現される、具体的な事柄は何なのか?
そして私たち国民は一体、具体的に何の実現を民主党政権に求めたのでしょうか?
それこそ、何とな〜くなイメージによる批判が、私には多い感じがしますし、
これって結局、有権者としての未熟さによるツケまで、民主党政権に責任転嫁しているだけで、
そんな調子では、一向に国が良くなるはずがないというか、正直 半ば諦めてもいます・・・・
日本というのは、もっと力のある国だと、私自身は信じていたので(泣)。

いや、本音を言うと、ちょっと違うかな?
戦前の大日本帝国であれ、戦後の高度経済成長であれ、せっかく築いたアドバンテージを、
無為に帰すのは非常に勿体ないので、何とか立て直して欲しいという願望はありつつも、
その反面、日本の社会というのは、歴史や文化的に見ても、途中で立て直すのは非常に苦手であり、
いったん更地に戻した後で、新たに立てたモノを守っていく方が、得意である事は解ってました。
ただ、更地にする際の負担というのは非常に重く、その時代の当事者に、
私たち世代がなりたくないという思いが、正直に言えばあったんでしょうね。
で、上述の「諦め」とは、解体を背負わされる「覚悟」みたいな所なのでしょう。
その後、実際に新築が成るかは後の世代の課題として。

> > アメリカ軍のアフガン統治と、ロシア軍のウクライナ統治を比べれば、
> > まだ後者の方が、上手く進む可能性が高いと思うんですよねえ、正直な所。

> どうなんでしょう…権力者だけが倒された印象のあるアフガンと、
> 市民にもかなり被害が出ている今回だと正直ウクライナ統治もうまくいくとは…

20年に及んだ戦争と、開戦から1ヶ月で未だ現在進行形の戦争とを、
単純に比較するのは難しいでしょうけど、
アフガン市民の死者数は、36〜38万人とか言われている反面、
https://www.asahi.com/articles/ASP92446HP91UHBI02J.html
ウクライナ市民の死者数は、国連発表だと1000人あまりですからねえ。
https://www.cnn.co.jp/world/35185382.html
もちろん、ウクライナは現在 戦時下なので、実際の死者数は更に多いでしょうけど、
しかし正直な所、情報量・感情移入・先入観が、「印象」を大きく左右してると思うんですよ。

> もちろん市民の心が折れるくらいまでやるのなら別ですが、
> そこまでやるのは…

いや、そこまではやらないでしょうし、出来ないからロシア軍も苦戦している所も?
現状だと、ウクライナ市民よりも、ロシア兵士の方が、心が折れてそう。
また、ショッピング・モールや病院などへの砲撃は、市民の心を折る効果もあるのでしょうが、
それ以上に、ああした建物は、対空攻撃や対戦車攻撃を行うのに向いている場所ですので、
そこを事前に潰しておこうという意図の方が、ロシア軍としても強い気がしますし、
正規軍はまだしも、義勇兵や武装市民が本当に攻撃場所として使っている可能性もあるんですよね。
彼らは軍の統制下で戦闘を行う訳では無いですし。

と言いますか、今は必死の抵抗を続けている時だから、義勇兵や武装市民も頼りになりますけど、
いざ本気で停戦交渉を行おうとした際、統制下に無い彼らの存在は必ずや足枷になるはずで、
逆に言うと、ウクライナ側としても、そこまで本気で停戦後の事は考えていないと言うか、
出口戦略も念頭に無いまま、戦ってる感じなんですかねえ?

そして、開戦から1ヶ月が経ち、綱紀が緩んできたのか? 余裕が出てきたのか?
ロシア兵の捕虜を虐待したり、死体を損壊したりして、その画像をネット投稿する件が、
ポツポツと見受けられるようになってきたみたいですね(恐らくフェイクも含まれてるでしょうけど)。
https://www.cnn.co.jp/world/35185475.html
まあ戦争ですから、ロシア軍だって非人道的な行為は当然おこなっているでしょうし、
(特にチェチェン兵やシリア兵などは、兄弟民族とか関係無いので、容赦しないはず)
ウクライナ側としては恨み骨髄でしょうから、充分に有り得る事だろうな、とは思います。
そもそも政府側も、捕虜に記者会見させたりして、ジュネーブ条約を軽視する風潮が伺える上、
以前より、「アゾフ大隊」↓のような民族右派の民兵集団も抱えてますからね。
http://kakolog10.shin-gen.jp/azov_battallion.html
(ちなみにプーチンが、ネオナチだ何だと言うのは、影響力は限定的とは言え、彼らの存在がある為)

・・・って、人権云々という話になると、日本もあまり偉そうな事は言えないんですよね。
今回はウクライナからの避難民に対して、特別待遇を行ってますけど、
従来から居るアジアなどからの避難民に対しては、相変わらず冷たいままですし、
毎年のように死者を出す、入国管理局の収容状況というのも、いい加減 改善しなきゃダメでしょう。
中国の人権問題に関心を持つのも大事ですけど、日本の人権問題だって大いに改善すべき余地がありますし、
時代の違いを考慮した上で尚、同じ様な事を戦前・戦中とかに日本が行っていても、
そちらは擁護や賞賛の対象となるのは、心情的には解りますけど、やはり間違いだとは思いますからね。
良い事は良い、悪い事は悪いと、客観的に指摘するなら構わないと思うのですが、
自分のは良い、他人のは悪いと、主観的に批評するのはダメだと思うので。

と、何だか途中で話題が脱線してしまいましたが(苦笑)、
占領統治の為に市民の心を折るとか、そもそも、そういう話をしているのでは無く、
また、アメリカ軍よりも、ロシア軍の方が人道的だという話でも無く、
要するに、前回も書いたように、
「アメリカとアフガンの差異に比べれば、ロシアとウクライナの方がずっと小さい」
という所が、占領統治においては、非常に大きいだろうという話ですね。

[▼次のスレッド]
INCM/CMT
Cyclamen v3.72