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2008/5/30 (金) 19:24:09 徳翁導誉

▼ ルーキウスさん
> > > 蒋介石の方がマシでしょうけど、
> > > それでもかなり酷いことにはなるような気はします。

> > あの「二・二八事件」でも死者数は三万人ですし、
> > 蒋介石が酷い酷いと言っても、さすがに数千万もの国民は殺せなかったでしょうから・・・・

> 確かに蒋介石ではそこまで酷くはならないですね。

でもまあ、確かに蒋介石もトンデモないんですけどね(笑)。
「100人の無実の民を殺しても、1人の共産主義者を逃すな」って感じの指令を出してますし。
ただ、毛沢東はそんなレベルすら超越してますので・・・・
全人口から見た比率で言っても、日本が太平洋戦争で失った人命以上に、
自らの権力維持の為に、平時にそれ以上の人命を奪っている訳で、
しかも、そんな人物を未だに「建国の英雄」として祭らなければならない訳ですからねえ。
大変だと思いますよ、中国人も。

もしも朝鮮戦争の開戦が、史実よりも1年くらい早ければ、
国共の境界線は台湾海峡ではなく、長江だったかも知れず、
そうなれば、両者の比較対照ももう少し分かり易かったかも?
って、もしもそんな「南北朝の再来」みたいな展開になれば、
毛沢東も、文化大革命なんてやってる余裕も無かったでしょうけどね。


> > と言うか、周辺国の混沌っぷりを見ると、戦後の日本は幸せな方だったんでしょうね。
> 日本は確かに恵まれてましたね。
> というか、日本まで混沌としていると、
> 中国はともかく韓国などのアジア諸国の今の発展もないでしょうね。

朴正熙が軍事クーデターを起こし、開発独裁を行うまでは、
朝鮮戦争の影響から、韓国はバングラデシュ並の世界最貧国でしたからねえ。
その朴正熙の開発独裁には、日本からの後援が不可欠でしたし。
まあ、日本の裏社会との繋がりも深かったのですが・・・・

って、周辺国ほどでは無いにしても、その当時の日本も結構酷かったんですけどね。
60年安保なんて、本当に無茶苦茶なほど混沌としてますし。
デモ隊に対抗すべく、首相がヤクザをまとめ上げて、それに税金を突っ込んでますからねえ。
ソ連が崩壊した今、デモ隊の方にはソ連からの資金援助があった事が明らかになってますし、
首相によるヤクザ工作の方にはCIAも関与していた事が、
アメリカの50年経過による公文書公開で明らかになってます。
「三無事件」の存在を初めて知った時、「何だこの戦後史は!?」と思いましたよ。
東京オリンピックのあった時代が、こんな時代だった事を授業じゃ教えてくれませんし。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89%E7%84%A1%E4%BA%8B%E4%BB%B6

団塊世代なんて、まさに生き証人なんですから、
「三丁目の夕日」などでノスタルジーに浸っている暇があるなら、
その当時の時代背景とかを、もっと伝えていくべきなんじゃ無いですかねえ?
でないと、近い歴史ほど、よく解らない事態になりますし。
直近すぎる出来事は、ニュースとして日々消費され、
ピークを過ぎると、振り返る事も、纏められる事もなく、放り捨てられていく・・・・
今の中高生くらいだと、「オウム事件」とかもよく分からないですよねえ?


> さっきニュースの記事を見て驚いたんですが、
> 世界初のMP3プレーヤーは韓国で製造されたらしいです。

あっ、そうなんですか!?
でもまあ、言われてみると納得は出来ますね。
「ブロードバンド大国」と呼ばれた韓国ですし、軽量のMP3が人気だったんでしょうね。
MP3が出てきた当時は、音質がチープである事と、
著作権管理が出来ずに違法性が高かったので、見送られる傾向が強かったですし。


> > そもそも、知らない数人が集められて、
> > 「今から、あなた達はグループです」なんて言われた時に、
> > すぐさま協力しあえるのは、日本人くらいだと言う話を聞きますからねえ。
> > これが、良いのか、悪いのかは解りませんが(笑)。

> 良いことだとは思います。
> 仕事がはかどりますしw

ただ、その仕事の内容が何かってのがありますよ。
「このカバンを運べ」と言われて、周りが素直に運んでいたら、
日本人の場合、そのまま一緒にカバンを運んじゃうでしょ?
カバンの中身が麻薬や武器である事もある訳ですし、
調和性の高さは、自主性の低さと表裏一体でもあります。

例えば、何らかのプロジェクトを成功させたい場合、
資金力や技術力、人材の確保なども重要ではありますが、
最も必要なのは、優秀なプロジェクト・リーダーの存在です。
これがなかなか、日本人の中からは出てこないんですよねえ・・・・
協調だ、調和だと、いろんな人の意見を採り入れた結果、
プロジェクト自体がハチャメチャな結果に陥るなんて、珍しい事ではないですし。
戦後では行われなくなったエリート教育が必要なんですかねえ?
とは言え、戦前のエリート教育も輪に掛けて酷いですが・・・・
特に、エリート軍人のあまりの出来の酷さには、
昭和天皇も思わず、「教育方法を間違えてないか!?」と漏らしてしまいましたし。


> > > トルコにも「トーゴー」提督がいたそうな。(今でも生きているかは知りませんが)
> > この辺の話って本当なんですかねえ?
> > 「東郷ビール」なんて言うのも、「世界の提督シリーズ」の1つだと言うのが真相みたいですし、
> > イスタンブールに「東郷通り」や「乃木通り」があるなんて話も、
> > これだけ旅行者が多い時代に、行ってきましたという話も聞かない・・・・

> 何となくトルコに行った方は、東郷・乃木だれそれ?じゃないんですかね。
> そういうかたならトルコ語にも日本語に似た発音があるんだなあていどにしか思わないかもです。

「戦前の東京には各地に凱旋門があった」なんて話を聞くと、
「本当?」と思うのですが、調べてみると出てきたりしますからねえ。
http://www.tanken.com/gaisenmon.html
「ない」事を証明するのは難しいのに対し、
「ある」事を証明するには、1人が証拠を挙げれば良いだけなのに、
今の時代、全く証明が為されていないと言うのは、「ない」可能性が高いんだと思いますよ。
僻地ではなく、イスタンブールでの話ですからねえ。


> > その割には、原発の超先進国なんですよねえ、日本は(笑)。
> まあ、日本には原発が必要でしょうから仕方がないかと。
> リスクが大きいのでできればない方が良いのですが…

核融合炉が出来れば良いんですけどねえ・・・・
原発に比べれば、放射能の危険性は格段に低くなりますし、
ウランなどと違って、重水素などは海から採れますので。
「発電」と「蓄電」の技術が進歩すれば、石油に振り回される事もなくなりますし。
そうなれば、アラブの方は困るんでしょうけど(笑)。

でもまあ、現状を見ると、核融合炉の完成は数十年は先の話でしょうね。
ITER計画も、これからどう進行していくのやら?
そもそも、ITER計画自体の一般的な知名度が低いですからねえ・・・・
日本とフランスが建設招致に乗り出して、結局フランスに持って行かれた話なんて、
ほとんど話題にもなってなかったですし。
現在、月を目指した各国の競争が再び活発化し始めていますが、
核融合炉が成功すれば、月面のヘリウム3の争奪戦が進むかも知れませんね。


> 最近の歴史家(もう死んでますが)ってどうでしょうか?
> 有名なんでしょうか?

最近のと言いますと、杉山正明とか、山内昌之とかですか?
知っている人は知っているけど・・・って感じじゃないでしょうか?
理学や工学でもそうですが、史学の方も、
近年は蛸壺化(専門の細分化)が深刻みたいですからねえ。
宮崎市定や内藤湖南みたいな学者は、なかなか出てこられない時代ですし。

> 大学に入ってから宮崎市定やら内藤湖南やら聞いたことがない方が出てきてとまどったので。
> 逆に(歴史家ではないですが)ジョミニやクラウゼヴィッツといった、
> 当然知っているであろう(と自分が勝手に思いこんでいた)人物は周りの人も、
> 場合によっては教授も誰それ?ってかんじでさらにとまどいました。

そもそも、一般的に考えれば、
歴史学者の名前を1人でも上げられる人の方が少ないかと・・・・
街頭アンケートでもすれば、司馬遼太郎が一番になるんじゃないですか?(笑)
もちろん、彼は学者ではありませんけど。

ただ、その中でも知名度と言う事であれば、
宮崎市定はまだしも、内藤湖南の方は相当高い方じゃないですかねえ?
他にも、津田左右吉や徳富蘇峰など、戦前に活躍した学者は、
既に日本史の教科書にも名前が載っていたりしますので、
少なくとも、ジョミニやクラウゼヴィッツなどとは、知名度に格段の差があると思いますよ。
そもそも、ジョミニやクラウゼヴィッツに、どれくらいの知名度があるんですかねえ?
「戦争論の作者は?」と尋ねられれば、小林よしのりと答える人の方が多いでしょうし。
って、今となっては、小林よしのりの知名度も相当下がってるんでしょうね。

> 日本史の知り合いと話していても、パットン・ロンメル誰それ?源田実・ハルゼー聞いたこともないよったかんじでしたし。
> 私の方がずれているんでしょうか?やはり。

正直に言ってしまえば、ズレているんじゃないでしょうか?(笑)
それに、そこで上がっているのってWW2の軍人ばかりですし。
WW2の軍人は、まだ知名度の高い方なんでしょうけど、
例えばこれが、オスマン帝国やムガール帝国の軍人などだと分かりませんよねえ?
専門分野が違えば、教科書レベルの知識が標準なんじゃないでしょうか?
で、一般人の場合には、教科書の太文字表記のレベルでも微妙な感じかと。
って、これもあくまで、私の皮膚感覚の話ですけどね(笑)。

> 管理人様は、孫子やクラウゼヴィッツやリデルハート言ったたぐいの戦略思想家は誰に影響を受けているとかありますか?
> 私は、影響は受けていないんですが、なぜかジョミニが気に入っています。

私が・・・ですか?
以前も言いましたが、軍事は私の専門じゃないですからねえ・・・・
さすがに孫子くらいは一応読みましたが、戦争論や戦争概論などは、
自衛隊の作戦幕僚だった松村劭や是本信義などの著作で、要点を押さえている程度です。
それに、これは私が理系だからかも知れませんが、
結局の所「戦略とは数学と心理学」だと考えていますので、
「誰が書いた軍略がどうの」とか、あまり傾倒する気はありませんねえ。
孫子や戦争論を熟読した所で、名将になれる訳でもないですし、
そこに書かれている主旨を突き詰めていけば、結局は「数学と心理学」に行き着くものかと。
ですから、ランチェスターの法則とかは簡潔で結構好きですね。

また、エネルギーは「質量」や「速度の2乗」に比例するという物理法則が、
兵の質や数以上に迅速さが重視される、軍事の理念にも一致する所を見ると、面白さを感じますね。
まあこれは、「所詮、人間も自然界の一部だ」と考えれば、
知らず知らずの内に、そう言った自然法則に集約されていくのも、当たり前なのかも知れませんが?
ちなみに、高校時代には三浦梅園とか読んでましたねえ。
「枯木に花咲くより、生木に花咲くに驚け」と言った江戸時代の人です。
って、あまりよく解らなかったですけど(笑)。


▼ ツラン主義者さん
> まあ、でも、蒋介石が大陸で安定すると、
> 沿岸と内陸の差や少数民族への圧迫が酷くなりそうでは……。
> ソ連との最前線にもなりますし。

今ここで行っているのは、蒋介石と毛沢東の比較論です。
蒋介石は確かに酷いが、毛沢東はその比では無いと、
つまりは、そういう事を言っている訳です。

ソ連との関係では、大戦までのスターリンは蒋介石政権を支持し、支援も行っていましたが、
毛沢東の末期には、中ソは核戦争の一歩手前まで行っています。
イフの話になってしまいますが、蒋介石が中国大陸を統一していたとしても、
その後に、中ソ間の核戦争なんて事は考えもしなかったと思いますよ。

また台湾先住民に対し、中国名や中国語の使用を強制するなど、
決して誉められた対応ではなかった蒋介石ですけど、
チベットやウイグルで数十万単位の殺戮を行った毛沢東と比べた場合、
どちらがマシかと尋ねれば、言わずもがなでしょ?

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