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[23850] ウクライナ情勢について返信 削除
2022/3/7 (月) 18:33:32 矢羽雅朝

聖職者さんのスレッドに書き込もうかと思っていたのですが、
聖職者さん自身がスレッドの終わりと言われているので、
一応別スレッドにさせてもらいました。

日本ではロシアが悪いという報道一色ですけど、
それは置いておいてロシアはどういう思惑で開戦したのかなぁと思いまして…
管理人さんも言われていましたが東部の独立もしくは事実上のロシアへの編入なら、
目的としては分かりやすく実現性も高いと思うのですが、
ウクラナイナ全土に侵攻してしまった今となっては着地点が見えないなと。

ロシアの理想としてはキエフへの進軍があった時点キエフを占領できずともゼレンスキー大統領が亡命するという読みだったのかなと。
そこに何らかの自信(根拠)があったのかもしれないなと思うのですよねぇ。
そうなればヤヌコビッチというカードも使えますし。
2014年から続く違法状態を是正したという一応の理屈も使えたのかなぁと。
ただ、そのシナリオどうりにいかずに出口が見えないなぁと。
プランBすらなしでこの戦争に突っ走ったのかと。

ロシアが求めている武装解除は正直条件としては無理筋だと思うんですよねぇ…
そこまでいくのは講和ではなく降伏でしょうし。
現実的にはクリミア半島と東部2州の独立承認とゼレンスキー氏の国外退去・ロシア軍の駐留許可くらいまでかなぁと。
一方でウクライナも継戦能力があるうちに講和をしないと条件をどんどん選べなくなっていくのかなと。
ただ、現状ではロシアの要求が流石に高すぎるのかなと思うんですよね。
自国の士気が低ければ受け入れざるを得ないでしょうけど、
報道通り国内で反露感情が高まっているのなら特に。
現時点では着地点が見えない。
特にロシアの考えが読めないですよね。
欧米各国の制裁は致命的にはならなくてもノーダメージではないでしょうし。
長引けばマイナス面ばかり見えるのではないかと思います。

まとまりもなくつらつらと書いてしまいましたが、
何だかアメリカのアフガン侵攻とかと違い着地点が見えないので、
どうなのかなと思ったもので。


[23860] Re:ウクライナ情勢について返信 削除
2022/3/8 (火) 22:18:41 徳翁導誉

> ウクラナイナ全土に侵攻してしまった今となっては着地点が見えないなと。
恐らく当初は、ロシア版の「対支一撃論」だったのかな?と、個人的には見てますね。
ウクライナなんて、ロシア軍が1発強烈に喰らわせれば、すぐに折れるって感じで。
まあ実際、8年前のクリミアでは、驚くほどアッサリと事が進んだ為、
その成功体験に引きずられて、ウクライナ全土でも上手く行くと、安易に考えてしまったと。
それこそ戦前の日本も、満洲事変が上手く行きすぎた結果、判断を誤ったとも言えますし。

とは言え、プーチンにとっての理想的な展開はさておき、
軍人たちはリアリストなはずなので、そのプランAで上手く行くなら良し。
そうならなければ、首都キエフを包囲して兵糧攻めにしつつ、
その間に、ドニエプル東岸や黒海沿岸を着実に制圧していくのがプランB。
(ここまでは、ウクライナに傀儡政権を樹立するのが最終目標)

キエフも白旗を上げず、東部や沿岸部もなかなか落ちないようならば、
民間人の犠牲は覚悟で空爆を行い、地上軍で一気に制圧を目指すのがプランC。
ロシア軍的には避けたいシナリオだが、泥沼の市街戦へと突入するなら、
引くに引けない状況なので、自軍の消耗覚悟で、希望なき戦いを続けるのがプランD。
(ここまでは、ウクライナを分割して、支配地域だけ独立させるのが最終目標)

そして最悪、もしもNATO軍が参戦し、ロシア国境へと追われる展開となれば、
核を用いてでも、NATO軍の追撃を食い止めつつ、撤退するのがプランE。
(こうなると、ロシア国内への反転攻勢を許さないのが最終目標)

軍事素人の考えですが、大体こんな感じなんじゃないですかねえ?

> ロシアの理想としてはキエフへの進軍があった時点キエフを占領できずとも
> ゼレンスキー大統領が亡命するという読みだったのかなと。
> そこに何らかの自信(根拠)があったのかもしれないなと思うのですよねぇ。

そもそも開戦以前の段階では、言っちゃ悪いですけどゼレンスキーって、
「役者上がりで政治素人の、低支持率な大統領」という感じでしたから、
ロシア軍としても、そこまでは重要視してなかった気がしますし、
ここまで大舞台を演じ、徹底抗戦するとは、ちょっと予想してなかったと思います。

とりあえず、大統領を押さえれば、休戦交渉や占領統治で何かと便利ですし、
ゼレンスキー個人というよりも、ウクライナ大統領という肩書きを、
まずは「生け捕りたい」という構想は、当初の段階ではあったのでは?
あと、イエメン戦争でもそうでしたが、いかに無力であっても、
現職の大統領を獲り逃すと、国際政治的には後々厄介な事になりかねない為、
生かして逃すくらいなら、殺してしまった方が良いという考えだったかと。

なので、大統領が早々に亡命して、ウクライナ軍の士気が落ちるのであれば、
ロシア軍の電撃戦も順調に進むでしょうし、それはそれで良しとしても、
徹底抗戦を選び、英雄化してしまった今となっては、逃すべきじゃないと考えてるはずです。
とは言え、既にゼレンスキーの身辺警護は、英国陸軍の特殊空挺部隊が担ってるなんて話を聞くと、
ロシア軍が首都キエフを包囲したとしても、なかなか確保するのは難しいかも?と思っちゃいます。
逃がさぬ為には、「キエフから飛び立つヘリは、全て打ち落とせ!」って方針で行くんですかねえ?

> そうなればヤヌコビッチというカードも使えますし。
ヤヌコービッチ・カードかぁ・・・・
ウクライナの元大統領である事を考えれば、格的には充分かも知れませんけど、
見方によっては、国を追われて既に8年も経つ「過去の人」扱いでしょうから、
今更、傀儡として連れ戻された所で、あまりにも傀儡イメージが あからさまというか、
ウクライナ国民からしても、「コイツかよ」って感じに映る気も?

もちろん、だからこそ、ロシア的には「御しやすい」と思い、
また、ウクライナの国民感情など、大して考慮しないのであれば、それもアリですかね。
その一方で、現在の政界の中にだって、親ロシア派の大物議員は恐らく居るでしょうし、
現地の協力政党があった方が、ロシアとしても間接統治がスムーズなはずで、
ウクライナ国民の怒りや恨みの矛先も、そっちの方が分散できるだろうと思うと、
同じ傀儡にするにしても、そちらの方が無難かな?という気はします。


> ロシアが求めている武装解除は正直条件としては無理筋だと思うんですよねぇ…
> そこまでいくのは講和ではなく降伏でしょうし。

冷戦中、政治体制としては自由民主主義を維持しながらも、
外交的にはソ連に従ったフィンランドは、「フィンランド化」などと揶揄されましたが、
皮肉な言い方ですけど、米軍占領を受け入れた「日本化」という方法も、今回はアリでは?
逆に言うと、「それは普通じゃ呑まないよ」という条件を、日本は未だに呑まされていると(苦笑)。

> 現実的にはクリミア半島と東部2州の独立承認と
> ゼレンスキー氏の国外退去・ロシア軍の駐留許可くらいまでかなぁと。
> 一方でウクライナも継戦能力があるうちに講和をしないと条件をどんどん選べなくなっていくのかなと。

正直言って、ここまで来ると、講和じゃなくって「降伏」しか難しいでしょうし、
そもそもゼレンスキー大統領の方が、ロシアとの落とし所など一切考えて無さそうに映るので、
キエフ陥落後に、ウクライナ臨時政府との講和交渉ならまだしも、
現状では講和妥結というシナリオ自体、現実味が乏しい気がしますね、個人的には。

> ただ、現状ではロシアの要求が流石に高すぎるのかなと思うんですよね。
外交交渉も、商売交渉も、そうですが、特に海外の感覚では、
最初は思いっ切り、高値で吹っ掛けるのが、常套手段みたいなモノですからねえ。
もしもウクライナ側が、本気で交渉妥結を目指すスタンスで挑んできて、
それがロシア的にも受け入れられるラインまで、条件が保たれるのであれば、
大幅値引きをするケースだって、普通に有り得ると思いますよ。
ロシア側にしたって、これ程の大軍勢を国外に張り付かせて戦争を継続するなど、
恐ろしいほどの負担になってるのは明らかなので。

逆に言うと、長引けば長引くほど、ロシア側の負担も増すので、
交渉が有利に運ぶかというと、そんな簡単な話でもなく、
負けている状況ならまだしも、勝っている状況であれば、
膨らんだ負担分を回収すべく、要求は更に高まるのが普通ですからねえ。
しかも戦争となれば、兵士たちの血まで流れるので、掛け金は尚更上がると・・・・

> 現時点では着地点が見えない。
> 特にロシアの考えが読めないですよね。

「現時点の状況では」という但し書き付きですけども、
個人的には、上記のプランBとプランCの間くらいに、着地するのかなぁ?と。
もしかしたら、ロシア国内の方で、プーチン政権が瓦解する可能性もあるでしょうが、
早くても1年半は先(来年末に大統領選が告示するので)な気がしますし、
そこまで、キエフ・ハリコフ・オデッサなどが陥落せずに、抗戦を続けているかとなると、
それは、なかなか厳しいとは思うんですよねえ・・・・

となると、あとはウクライナ西部の占領まで目指すか?ですけど、
西部はウクライナ語しか話せない国民が多く、最も反ロシア色が強い地域ですし、
スムーズに傀儡政権を立てられた展開ならまだしも、既にその段階は過ぎたと思うので、
ロシア側としても、無駄に抱え込むよりは、ここらで停戦ラインという名の国境線を引き、
実質、ウクライナを東西に分割しちゃうんじゃないですかねえ?
(ちなみに、リヴィウを首都とする西ウクライナ国家は、1918〜19年の1年間のみ実在)
それこそロシア的にも、占領地域で敵対的な市民を抱えるくらいなら、
孫子の兵法で言う所の「囲師必闕」みたいな感じで、
彼らが逃げ込める国家を敢えて作っておくのも、1つの手かも知れません。

また、そこまで考えるなら、英雄ゼレンスキーは意図的に西部へ逃れさせるのも一案かも?
一旦平時に戻ってしまえば、戦時の英雄も、素人政治家に逆戻りでしょうし、
ユダヤ系のロシア語話者であり、ウクライナ語が苦手な彼は、元々西部では人気が低く、
かと言って、英雄は簡単に引きずり降ろせない為、却ってトラブルの種になりそうなので。

> 欧米各国の制裁は致命的にはならなくてもノーダメージではないでしょうし。
> 長引けばマイナス面ばかり見えるのではないかと思います。

そうですね。
この戦争が、どういう展開に転んだとしても、
ロシア側にとって、プラスに転じる事は無いと、私も思うんです。
では、なぜ開戦に至ったのか?という問いになると、
「マイナスを可能な限り小さくする為」というのが、恐らくはロシア側の答えなのでしょう。
ロシア的に・・・というか、プーチン的にというのが、正しいのかも知れませんが、
ともかく、やるよりも、やらない方が、リスクが大きいと見えたって事なんでしょうね。

もう少し具体的に言えば、プーチン大統領の政権というのは、
新興財閥の友人たちと、安全保障の同志たちが、両翼となって支えられていて、
戦争をすれば経済上のリスクを負い、戦争しなければ軍事上のリスクを負うとなった時、
KBG出身であるプーチンは苦悩の末、友人たちよりも、同志たちを選択したという事かと?
まあこれは、経済優先が当然と考える、西側諸国の市民には解り難い感覚ですし、
逆に言うと、これまで西側諸国の指導者たちは、安易に軍事的な圧力を掛け過ぎてたんですよ。

また、これまでの状況を、解りやすく学園ドラマに例えるとすれば、
「どうせ、やり返せないだろう」と高を括って、やりたい放題だった学園長の息子(アメリカ)に、
粗暴な番長(ロシア)も遂にキレて、校内で暴れ出したから、皆あたふたしてるけど、
退学カードがあるから、番長も学園長の息子には手を出せない。
とは言え、学園長の息子なんて権力があっても、
番長と向き合ってしまえば、殴られるリスクは避けられない・・・みたいな感じですかね?(笑)

> 何だかアメリカのアフガン侵攻とかと違い着地点が見えないので、
> どうなのかなと思ったもので。

アフガンは・・・あれって、着地点があったと言って良いんですかねえ?(笑)
ソ連軍は10年間、アメリカ軍は20年間、アフガンに駐屯したというだけで、
いろいろ政治的にも行いましたけど、結局はそれだけというか、
それなら今回も、「ロシア軍のウクライナ占領も何年続くのかな?」って話では。


[23863] Re2:ウクライナ情勢について返信 削除
2022/3/13 (日) 22:30:51 矢羽雅朝

このニュースに関するニュースへのヤフコメなんかを見ていると、
今こそロシア国民が立ち上がるべきだみたいなコメントが散見されるのですが、
個人的には凄く違和感があるのですよねぇ。
一部報道では開戦後むしろプーチン氏の支持率は上がっているとのことですし。
反戦デモも1万人レベルですよねぇ…
日本でも一時期あった反安倍政権のデモでももっと多い人数でしたし…
何だか物事を自分たちの考えたい方に取っているような気がするのですよねぇ。


▼ 徳翁導誉さん
> > ウクラナイナ全土に侵攻してしまった今となっては着地点が見えないなと。
> 恐らく当初は、ロシア版の「対支一撃論」だったのかな?と、個人的には見てますね。
> ウクライナなんて、ロシア軍が1発強烈に喰らわせれば、すぐに折れるって感じで。
> まあ実際、8年前のクリミアでは、驚くほどアッサリと事が進んだ為、
> その成功体験に引きずられて、ウクライナ全土でも上手く行くと、安易に考えてしまったと。
> それこそ戦前の日本も、満洲事変が上手く行きすぎた結果、判断を誤ったとも言えますし。

私もこれについては同意ですね。
一撃を加えれば東部は諦めるだろうと思っていたと思います。
 
> とは言え、プーチンにとっての理想的な展開はさておき、
> 軍人たちはリアリストなはずなので、そのプランAで上手く行くなら良し。
> そうならなければ、首都キエフを包囲して兵糧攻めにしつつ、
> その間に、ドニエプル東岸や黒海沿岸を着実に制圧していくのがプランB。
> (ここまでは、ウクライナに傀儡政権を樹立するのが最終目標)
>
> キエフも白旗を上げず、東部や沿岸部もなかなか落ちないようならば、
> 民間人の犠牲は覚悟で空爆を行い、地上軍で一気に制圧を目指すのがプランC。
> ロシア軍的には避けたいシナリオだが、泥沼の市街戦へと突入するなら、
> 引くに引けない状況なので、自軍の消耗覚悟で、希望なき戦いを続けるのがプランD。
> (ここまでは、ウクライナを分割して、支配地域だけ独立させるのが最終目標)

プランDまで考えているものなんですかね。
ここまでの動きを見るとウクライナ軍の抵抗はロシアとしても予想外だったのでは?
と思うのですが…
まぁ、でも西側の国からの支援は当然想定しているでしょうし、
一撃で落とせなければ支援が入るところまでは想定するべきか…
ただ、長期化は負担も多いでしょうし、引きどころは想定していないものですかねぇ…
> そして最悪、もしもNATO軍が参戦し、ロシア国境へと追われる展開となれば、
> 核を用いてでも、NATO軍の追撃を食い止めつつ、撤退するのがプランE。
> (こうなると、ロシア国内への反転攻勢を許さないのが最終目標)

う〜ん…ここまで考えていると恐ろしいですね。
核を用いてしまうと一時的に攻撃は凌げてもその後を考えると…
NATO軍に対して使用となるとそれこそ各国本土にも核攻撃をするくらいの覚悟は必要な気が…
一度使ってしまうといつ使うか分からないと各国には当然思われるでしょうし。
>
> > ロシアの理想としてはキエフへの進軍があった時点キエフを占領できずとも
> > ゼレンスキー大統領が亡命するという読みだったのかなと。
> > そこに何らかの自信(根拠)があったのかもしれないなと思うのですよねぇ。

> そもそも開戦以前の段階では、言っちゃ悪いですけどゼレンスキーって、
> 「役者上がりで政治素人の、低支持率な大統領」という感じでしたから、
> ロシア軍としても、そこまでは重要視してなかった気がしますし、
> ここまで大舞台を演じ、徹底抗戦するとは、ちょっと予想してなかったと思います。
> とりあえず、大統領を押さえれば、休戦交渉や占領統治で何かと便利ですし、
> ゼレンスキー個人というよりも、ウクライナ大統領という肩書きを、
> まずは「生け捕りたい」という構想は、当初の段階ではあったのでは?
> あと、イエメン戦争でもそうでしたが、いかに無力であっても、
> 現職の大統領を獲り逃すと、国際政治的には後々厄介な事になりかねない為、
> 生かして逃すくらいなら、殺してしまった方が良いという考えだったかと。

支持率低かったのですか…
そこの情報は知らなかったですね。
ここ最近の持ち上げる報道しか知りませんでした。
> なので、大統領が早々に亡命して、ウクライナ軍の士気が落ちるのであれば、
> ロシア軍の電撃戦も順調に進むでしょうし、それはそれで良しとしても、
> 徹底抗戦を選び、英雄化してしまった今となっては、逃すべきじゃないと考えてるはずです。
> とは言え、既にゼレンスキーの身辺警護は、英国陸軍の特殊空挺部隊が担ってるなんて話を聞くと、
> ロシア軍が首都キエフを包囲したとしても、なかなか確保するのは難しいかも?と思っちゃいます。
> 逃がさぬ為には、「キエフから飛び立つヘリは、全て打ち落とせ!」って方針で行くんですかねえ?

う〜ん…仮にキエフが陥落してゼレンスキー氏が死亡したとしても、
逆に神格化されちゃいそうな気もするんですよねぇ…
プロパガンダの一種だとは思いますが、長期化してウクライナにも厭戦気分が蔓延ってきてからならともかく、
現状では逆に士気が上がる気がします。
彼自身が指揮官というわけではないでしょうから、軍事的には大きな損失ではないでしょうし。
何かこういう書き方をするのは良い気分ではないですが。
> > そうなればヤヌコビッチというカードも使えますし。
> ヤヌコービッチ・カードかぁ・・・・
> ウクライナの元大統領である事を考えれば、格的には充分かも知れませんけど、
> 見方によっては、国を追われて既に8年も経つ「過去の人」扱いでしょうから、
> 今更、傀儡として連れ戻された所で、あまりにも傀儡イメージが あからさまというか、
> ウクライナ国民からしても、「コイツかよ」って感じに映る気も?
>
> もちろん、だからこそ、ロシア的には「御しやすい」と思い、
> また、ウクライナの国民感情など、大して考慮しないのであれば、それもアリですかね。
> その一方で、現在の政界の中にだって、親ロシア派の大物議員は恐らく居るでしょうし、
> 現地の協力政党があった方が、ロシアとしても間接統治がスムーズなはずで、
> ウクライナ国民の怒りや恨みの矛先も、そっちの方が分散できるだろうと思うと、
> 同じ傀儡にするにしても、そちらの方が無難かな?という気はします。

ただ、彼自身が選挙で負けて亡命したわけではなくクーデター的に追放されているからこそ、
返り咲くことに根拠がある気がするのですよね。
国民から支持されなかったわけではなく違法な手続きで政権を下ろされたんだと。
ただ、この戦争が始まってから彼に関する報道がなされてませんし、
彼自身がロシアの行動をどう思っているのかなというのはきになるところではありますが。
 
> > 現実的にはクリミア半島と東部2州の独立承認と
> > ゼレンスキー氏の国外退去・ロシア軍の駐留許可くらいまでかなぁと。
> > 一方でウクライナも継戦能力があるうちに講和をしないと条件をどんどん選べなくなっていくのかなと。

> 正直言って、ここまで来ると、講和じゃなくって「降伏」しか難しいでしょうし、
> そもそもゼレンスキー大統領の方が、ロシアとの落とし所など一切考えて無さそうに映るので、
> キエフ陥落後に、ウクライナ臨時政府との講和交渉ならまだしも、
> 現状では講和妥結というシナリオ自体、現実味が乏しい気がしますね、個人的には。


> > ただ、現状ではロシアの要求が流石に高すぎるのかなと思うんですよね。
> 外交交渉も、商売交渉も、そうですが、特に海外の感覚では、
> 最初は思いっ切り、高値で吹っ掛けるのが、常套手段みたいなモノですからねえ。
> もしもウクライナ側が、本気で交渉妥結を目指すスタンスで挑んできて、
> それがロシア的にも受け入れられるラインまで、条件が保たれるのであれば、
> 大幅値引きをするケースだって、普通に有り得ると思いますよ。
> ロシア側にしたって、これ程の大軍勢を国外に張り付かせて戦争を継続するなど、
> 恐ろしいほどの負担になってるのは明らかなので。
>
> 逆に言うと、長引けば長引くほど、ロシア側の負担も増すので、
> 交渉が有利に運ぶかというと、そんな簡単な話でもなく、
> 負けている状況ならまだしも、勝っている状況であれば、
> 膨らんだ負担分を回収すべく、要求は更に高まるのが普通ですからねえ。
> しかも戦争となれば、兵士たちの血まで流れるので、掛け金は尚更上がると・・・・
>
> > 現時点では着地点が見えない。
> > 特にロシアの考えが読めないですよね。

> 「現時点の状況では」という但し書き付きですけども、
> 個人的には、上記のプランBとプランCの間くらいに、着地するのかなぁ?と。
> もしかしたら、ロシア国内の方で、プーチン政権が瓦解する可能性もあるでしょうが、
> 早くても1年半は先(来年末に大統領選が告示するので)な気がしますし、
> そこまで、キエフ・ハリコフ・オデッサなどが陥落せずに、抗戦を続けているかとなると、
> それは、なかなか厳しいとは思うんですよねえ・・・・
>
> となると、あとはウクライナ西部の占領まで目指すか?ですけど、
> 西部はウクライナ語しか話せない国民が多く、最も反ロシア色が強い地域ですし、
> スムーズに傀儡政権を立てられた展開ならまだしも、既にその段階は過ぎたと思うので、
> ロシア側としても、無駄に抱え込むよりは、ここらで停戦ラインという名の国境線を引き、
> 実質、ウクライナを東西に分割しちゃうんじゃないですかねえ?
> (ちなみに、リヴィウを首都とする西ウクライナ国家は、1918〜19年の1年間のみ実在)
> それこそロシア的にも、占領地域で敵対的な市民を抱えるくらいなら、
> 孫子の兵法で言う所の「囲師必闕」みたいな感じで、
> 彼らが逃げ込める国家を敢えて作っておくのも、1つの手かも知れません。

正直最近私もここに落ち着くのではと思っています。
時代遅れ感は凄いですが西ウクライナと東ウクライナに分かれるのかなと。
将来的に西ウクライナはNATO・EUに加盟し、東ウクライナは親露国としてベラルーシと同じような感じになると。
> また、そこまで考えるなら、英雄ゼレンスキーは意図的に西部へ逃れさせるのも一案かも?
> 一旦平時に戻ってしまえば、戦時の英雄も、素人政治家に逆戻りでしょうし、
> ユダヤ系のロシア語話者であり、ウクライナ語が苦手な彼は、元々西部では人気が低く、
> かと言って、英雄は簡単に引きずり降ろせない為、却ってトラブルの種になりそうなので。

まぁ、戦時の優秀さと平時の優秀さは違うでしょうからねぇ。
少し違うかもしれませんが、アウンサンスーチー氏なんかも政権に入ってからは西側の国からの評価は下がりましたし。

> > 何だかアメリカのアフガン侵攻とかと違い着地点が見えないので、
> > どうなのかなと思ったもので。

> アフガンは・・・あれって、着地点があったと言って良いんですかねえ?(笑)
> ソ連軍は10年間、アメリカ軍は20年間、アフガンに駐屯したというだけで、
> いろいろ政治的にも行いましたけど、結局はそれだけというか、
> それなら今回も、「ロシア軍のウクライナ占領も何年続くのかな?」って話では。

もちろん長期プランで見れば着地には失敗したと思いますが、
短期的に見れば首都を攻略し、タリバン政権を終わらしたわけで。
アメリカの誤算はタリバンの統治が国内から支持されていないと思っていたことではないかなと。
処刑を行ったりで国内でも人気がないだろうから一旦政権を奪って民主的な政権を作れば、
タリバンが復活することはないと思っていたのではないかなと。
上手くいけばパキスタンより使いやすい親米政権が続くくらいの予定は立てていたのではないかなと。
ところが予定外に支持されず結局撤退になったと。


[23868] Re3:ウクライナ情勢について返信 削除
2022/3/15 (火) 21:58:24 徳翁導誉

> このニュースに関するニュースへのヤフコメなんかを見ていると、
> 今こそロシア国民が立ち上がるべきだみたいなコメントが散見されるのですが、
> 個人的には凄く違和感があるのですよねぇ。
> 一部報道では開戦後むしろプーチン氏の支持率は上がっているとのことですし。
> 反戦デモも1万人レベルですよねぇ…

まあ今のロシアでは、個別で散発にデモを行っても、個々に逮捕されるだけですが、
赤の広場に10万人とか20万人とか詰め掛ければ、さすがに軍や警察も手出しが困難ですし、
仮にそうなったら、さすがにプーチン政権も終わりだとは思いますよ。

実際、1991年に起こったソ連軍守旧派による8月クーデターの際も、
ロシア最高会議ビルに籠城した市民1万人と、ロシア政府ビル前に集まった市民10万人を前に、
動員された戦車隊までもが寝返って、クーデターは失敗に終わりましたからねえ。
日露戦争だって、宮殿を目指した十数万人のデモ行進(血の日曜日事件)がキッカケで終わりましたし、
300年間続いた帝政ロシアも、国際婦人デーのデモが次第に膨れ上がり、わずか5日で崩壊したので、
ロシアの変革期には、大規模な民衆デモが付き物だとも言えます。
その反面、自分たちの生活が我慢の限界まで行かないと、
なかなか立ち上がらないのもロシアの国民性ですから、
このシナリオは、そうそう簡単に実現するようなモノでは無いと思いますけどね。

また、プーチン政権は実質20年続いているという事で、
ロシアの若者たちは、良くも悪くも「プーチン時代」しか知らないんですよね。
それを評価しない若者も、それを評価する若者も、それぞれ居るのでしょうが、
どちらもプーチン基準でしか、なかなか物事を見られないと。
で、そうなると、やはりプーチン支持の若者の方が多数派になりそう。
また、若者よりも多い中高年たちは、世界を2分したソ連時代の栄光や、
大混乱&大低迷したロシア独立後の10年間も覚えている訳で、
国民全体で反プーチンとなるのは、なかなか難しいかと思われます。
「悪の独裁者を倒せば、平和が訪れる」などというのは、おとぎ話の世界であり、
現実には「独裁者を倒すと、更なる地獄が訪れる」のが、歴史の常ですし・・・・

あと、これも影響的には微々たるものかも知れませんけど、
セルビアの首都ベオグラードでは、逆に「ロシア支持」のデモ行進が行われており
世界には様々なモノの見方が存在する事を、これは表してると思うんですよね。

> 日本でも一時期あった反安倍政権のデモでももっと多い人数でしたし…
> 何だか物事を自分たちの考えたい方に取っているような気がするのですよねぇ。

反安倍政権というか、2015年に国会周辺で行われた安保法制の反対デモが、
主催者発表で12万人(実際には10万人弱かな?)でしたね。
ちなみに、オグリキャップ引退の有馬記念に詰め掛けたファンが17万人(笑)。
って、日本ではデモで10万人が集まっても、あまり影響が無いんですよね・・・・

と言いますか、今回ロシア国民に「立ち上がれ!」と言ってる人の何割くらいが、
この安保法制の時に立ち上がったのでしょうか?
もっと言っちゃうと、安保の時は逆にデモに反対するというか、
小馬鹿にして批判してた人の方が、何となく多数派なイメージ(根拠は無いですけど・笑)。
でもまあ、ロシアの反戦デモで捕まってるような人たちって、
恐らく日本に居れば、SEALDsみたいな人たちでしょうからねえ。

ちなみに当時、たまたま東京駅からバスに乗った際、デモの影響でルート変更となり、
偶然、高い位置の車窓からデモの様子を見下ろせましたけど、実際に凄い黒山の人だかりでしたよ。
年齢層は高めな印象でしたが、それでも若者が少ないという訳でも無く、
どちらかと言えば、日本の人口構成に比例というか、単純に高齢化社会なんでしょうね。
で、熱量としては、そこまで高くは無いというか、ちょっとした祭り気分もあって、
言うなれば、「60年安保の同窓会」みたいな印象は、少し感じたかなぁ?

また一方で、デモを取り囲むパトカーも、東京だけでなく全国各県から動員されていて、
これはこれで別の祭り感があり、デモ隊以上に警官隊の方がダラダラした感じでした(笑)。
まあ正直、遠方から呼ばれて、デモ隊を取り囲むだけの仕事なんて、ダルいのは解りますけど、
30年前、カンボジアでの国連平和維持活動の為、派遣された日本人の警察官が、
現地の武装集団に襲われて殉職するという事件がありましたし、
あの法案が通れば、そうした機会が自分たちにも降りかかるかも知れないと言う事を、
ここに居る警察官の中で、いったい何人が考えてるだろう?とは、少し思いましたね。
別に、だからと言って、デモ隊に加われとか、キチッと仕事しろとか、そんな事は思いませんが。

> > > ウクラナイナ全土に侵攻してしまった今となっては着地点が見えないなと。
> > 恐らく当初は、ロシア版の「対支一撃論」だったのかな?と、個人的には見てますね。
> > ウクライナなんて、ロシア軍が1発強烈に喰らわせれば、すぐに折れるって感じで。
> > まあ実際、8年前のクリミアでは、驚くほどアッサリと事が進んだ為、
> > その成功体験に引きずられて、ウクライナ全土でも上手く行くと、安易に考えてしまったと。
> > それこそ戦前の日本も、満洲事変が上手く行きすぎた結果、判断を誤ったとも言えますし。

> 私もこれについては同意ですね。
> 一撃を加えれば東部は諦めるだろうと思っていたと思います。

ここで言う一撃の成果は、東部2州の独立承認だけに留まらず、
現在の和平交渉で、ロシア側が求めてるような条件も呑むこと込みですけどね。
と言いますか、仮にわずか数日で終わったとしても、
これだけの兵数を動員して、東部2州の独立承認だけでは割に合わないですから、
中立化&非武装化は非現実的なので、同盟締結とロシア軍駐留という条件くらいは求めそう。
そうなれば、もうこれ以上の領土割譲とかは求めなかったでしょうし、
ウクライナ自体が従属化できれば、その時はクリミア同様、東部2州はロシアに編入だったかな?
国家として存続させるには、面積も小さい上に、地理上の位置も中途半端なので。
(ただし、ロシアにとって東部2州は「ズデーテン」でしょうから、ここで折れても次がありそう)

逆に言うと、東部2州を諦めて、シャンシャンと手打ちをするには、
やはり開戦前でなければ無理だったと思いますし、
もっと言っちゃえば、国家と国民を守る為の「安全保障」だという事を考えれば、
安全保障の為に、国家と国民を危険に晒すのは、本来的には本末転倒な話ですから、
単なる理想論だけではなく、そこは現実的に考慮というか、優先すべきだったとは思います。
反ロシアな国民も多い以上、旧ソ連諸国による「集団安全保障条約(CSTO)」に加盟するのは無理でも、
せめて「上海条約機構(SCO)」の加盟だけでも考えていれば、ロシアだって、
中国・インド・イラン・トルコなどの手前、そこまで無茶は出来なかったでしょうし、
トルコなんてNATOのメンバーでもありますから、別にNATO加盟の道を閉ざす訳でも無かったので。

で、NATO加盟と共に、戦争も終わらせる、超ウルトラCの案があるとすれば、
それは、ウクライナとロシアがNATOに同時加盟しちゃう事ですよね(笑)。
恐らく、現在の欧州諸国の感情的な対応を見ると、実現性は低いですが、
例えば2年後にトランプ再選とかになれば、実益重視で有り得なくは無い選択肢なんですよね。
そもそもロシアは1998年から2014年まで、G8に名を連ねた主要国の一角ですし、
2000年頃には、プーチン自身もNATO加盟を望む発言を何度も行い、
2001年の9・11テロを契機に、米露関係も急速に雪解けしていた事もあって、
ロシアのNATO加盟って、当時はそこまで非現実的な話ではなかったはずなんです。

その状況が変わったのが、アメリカが旧ソ連諸国で仕掛けたカラー革命の数々であり、
そこから米露の対立路線が再燃すると、2014年にはウクライナ騒乱が勃発して、
ロシアがクリミアを併合した事により、ロシアはサミットから追放(G8からG7に)。
そして今回のウクライナ戦争まで至ると考えれば、あの時に米露対立へと戻らず、
旧仮想敵国のロシアまでNATOに入るとなると、NATO内は大変だったかも知れませんが、
少なくとも、今回の戦争は起きてなかったはずなんですよね!!

そういう意味では、今から時計の針を戻すのは難しいでしょうけど、
難しいから無理だと諦めるには、今回の戦争で生じる被害は小さくないはずで、
ハッキリ言うと、現状の被害など後から見れば可愛いモノと思えるくらい、
これから更に戦況が煮詰まると、被害の度合いは格段に増すと想像できるんです。
それならば、民意的には困難でも、現実的に和平を探る秘策はあって良いでしょうし、
ロシアとしても、NATO加盟後にアメリカ離脱となれば、欧州に新秩序時代の到来となり、
そうなると、独露による協調路線の大ヨーロッパ構想なんていう将来像も、有り得るかも知れません。
でもまあ、それらは全て欧州内での平和が為って以降の話ですけどね。
まずは第一に停戦であり、その為には感情的な非難だけでなく、双方が飲める妥協案が必要な訳で、
逆に言えば、それが出来ないと、片方が煮え湯を飲まされる降伏案しか無くなり、
そこに至るまで、激しい戦闘が続く事になっちゃうんですよね・・・・

> > とは言え、プーチンにとっての理想的な展開はさておき、
> > 軍人たちはリアリストなはずなので、そのプランAで上手く行くなら良し。
> > そうならなければ、首都キエフを包囲して兵糧攻めにしつつ、
> > その間に、ドニエプル東岸や黒海沿岸を着実に制圧していくのがプランB。
> > (ここまでは、ウクライナに傀儡政権を樹立するのが最終目標)
> > キエフも白旗を上げず、東部や沿岸部もなかなか落ちないようならば、
> > 民間人の犠牲は覚悟で空爆を行い、地上軍で一気に制圧を目指すのがプランC。
> > ロシア軍的には避けたいシナリオだが、泥沼の市街戦へと突入するなら、
> > 引くに引けない状況なので、自軍の消耗覚悟で、希望なき戦いを続けるのがプランD。
> > (ここまでは、ウクライナを分割して、支配地域だけ独立させるのが最終目標)

> プランDまで考えているものなんですかね。
> ここまでの動きを見るとウクライナ軍の抵抗はロシアとしても予想外だったのでは?
> と思うのですが…

「戦う前から負けること考える馬鹿いるかよ!」と言いながら、局アナにビンタを喰らわせたのは、
アントニオ猪木における名シーンの1つですが(笑)、
まあ実際、負ける事など考えたくは無くても、
最悪のケースまで念頭に置きつつ、最大限の努力で、最善を尽くして戦うのが、
リアリストであるべき軍人や政治家の在り方だと思いますけどねえ。
とは言え、本当にそれが出来てる人ばかりかとなると、甚だ疑問ではありますけど(苦笑)。

> まぁ、でも西側の国からの支援は当然想定しているでしょうし、
> 一撃で落とせなければ支援が入るところまでは想定するべきか…

物資や兵器の支援という事であれば、想定に入れているでしょうけど、
NATOからの援軍とかになると、頭の隅には入ってるかも知れませんが、
恐らくは確率的に、ほぼ考えてはいないんじゃないですかねえ?
本当にそこまで行くと、劣勢になる不安という以上に、
展開次第では核を打つ覚悟が求められてくる訳で、
どちらかと言えば、そちらの方が心理的な負担は巨大になるかと?

> ただ、長期化は負担も多いでしょうし、引きどころは想定していないものですかねぇ…
このまま順当に進めば、少なくとも首都キエフまで落とせると考えているでしょうし、
そこまで行けば、ゼレンスキーが逃げるなり、確保するなり、死亡するなり、何らかの結論が出た上で、
とにかく新しい大統領は立てるでしょうから、とりあえずは、そこで1つの区切りは着きますよね。
まあ、そこで引いたらアッと言う間に、傀儡政権など瓦解しそうですけど、
その辺の都合は別として、とにかく引きたいのであれば、そこはポイントにはなります。

とは言え、ここまでの大軍を動員したとなれば、
キエフだけでなく、ハリコフやオデッサも落として、
ドニエプル東岸と黒海沿岸の地帯だけは、確保しないと引けない気はします。
ただ、そうやって求めれば求めるほど、長期化や戦死者増加のリスクは増す一方ですけどね。
だからと言って、最低目標をクリアーしないと、劣勢にでも追い込まれない限り、
なかなか引く決断は困難ですし、そうなったら長期化ですよ。
でも、そうは言っても、これだけ大規模な戦争だと、戦闘継続能力の限界ってどの辺りなんでしょ?
チェチェンやアフガンでは10年戦いましたけど、さすがにそれは無理でしょうし、
そうなると、まずは年内が1つの転換点になるのかなぁ?
再び冬が来れば、遠征しているロシア軍は大変でしょうし、市民はもっと大変そうなので。

> > そして最悪、もしもNATO軍が参戦し、ロシア国境へと追われる展開となれば、
> > 核を用いてでも、NATO軍の追撃を食い止めつつ、撤退するのがプランE。
> > (こうなると、ロシア国内への反転攻勢を許さないのが最終目標)

> う〜ん…ここまで考えていると恐ろしいですね。
> 核を用いてしまうと一時的に攻撃は凌げてもその後を考えると…
> NATO軍に対して使用となるとそれこそ各国本土にも核攻撃をするくらいの覚悟は必要な気が…
> 一度使ってしまうといつ使うか分からないと各国には当然思われるでしょうし。

もし核を使うとすれば、やはりNATO軍に対してですよ。
それも1発、相手の損害が少ない範囲で、威嚇目的として。
言うなれば、「ここで停戦しよう」という、合図の為の核ですね。
しかし、ここでアメリカ側も核で応えてしまえば・・・恐らく核戦争です。
アメリカ側も威嚇目的で1発打ったとしても、核使用まで追い込まれたロシアに、
「お互い様」などという余裕などあるはずもなく、そこで一線を越えちゃう気がするんです。

また、ウクライナ相手に核を使うとなれば・・・これはもう、
1年経ってもキエフが落ちず、だからと言って、撤退も出来ない状況となれば、
全てを無に帰すという選択で、キエフに格を落とす可能性も、ゼロでは無いのかな?
まあ、まず有り得ないと思いますし、そう願いますけども。

あとは、バルト3国への侵攻まで考えていれば、
ポーランドとの連絡路を断ち切る狙いで、NATO加盟国でも核を用いる可能性はありましたし、
その場合、本当にアメリカが反撃してくれるかは、正直半々って所だったと思いますが、
ただこれは、ウクライナの電撃作戦が上手く行った場合でなければ、
実行困難な作戦だったでしょうし、可能性としては相当下がったと思いますね。

> > そもそも開戦以前の段階では、言っちゃ悪いですけどゼレンスキーって、
> > 「役者上がりで政治素人の、低支持率な大統領」という感じでしたから、

> 支持率低かったのですか…
> そこの情報は知らなかったですね。
> ここ最近の持ち上げる報道しか知りませんでした。

別スレッドでも書きましたが、最低時は確か10%台だったはず。
そこで、ロシアに対して強硬姿勢を取って、40%台まで上げて、
戦争が始まると、90%台に爆上がりって感じだったかと。

> > 徹底抗戦を選び、英雄化してしまった今となっては、逃すべきじゃないと考えてるはずです。
> > とは言え、既にゼレンスキーの身辺警護は、英国陸軍の特殊空挺部隊が担ってるなんて話を聞くと、
> > ロシア軍が首都キエフを包囲したとしても、なかなか確保するのは難しいかも?と思っちゃいます。
> > 逃がさぬ為には、「キエフから飛び立つヘリは、全て打ち落とせ!」って方針で行くんですかねえ?

> う〜ん…仮にキエフが陥落してゼレンスキー氏が死亡したとしても、
> 逆に神格化されちゃいそうな気もするんですよねぇ…
> プロパガンダの一種だとは思いますが、長期化してウクライナにも厭戦気分が蔓延ってきてからならともかく、
> 現状では逆に士気が上がる気がします。
> 彼自身が指揮官というわけではないでしょうから、軍事的には大きな損失ではないでしょうし。
> 何かこういう書き方をするのは良い気分ではないですが。

とは言え、それで志気が上がるのは、一時の事であり、
文字通り、「役者」である彼を失うとなれば、看板的にも厳しいと思いますよ。
替わりの新しい大統領を立てても、あれだけの演技力は誰も真似できないでしょうし、
選挙を経ているか否かの正当性の面でも、やはり段違いだと思うので。
確かに、彼自身の指揮官としての能力は、この際 別に構わなくても、
演技力と正当性に裏打ちされた「錦の御旗」としての存在効果が、軍事的にも非常に大きいと。

逆に言えば、ロシア側から見て理想の展開は、ゼレンスキーを生け捕りにした上で、
哀れに謝罪させるか? みっともなく命乞いさせるか? ですかね。
脅迫されてだの、薬を使われてだの、いろいろ言われるとは思いますが、
やはり映像の力に勝るものはありませんし、
逆に言うと、現時点でそれを最大限に活用しているのは、彼自身でもあります。

正直な所、日に日にハイになっているゼレンスキーの姿を見ると、
このまま徹底抗戦して、キエフと共に運命を共にする覚悟をしちゃったのかな?とも、
最初の内は、見ていて少し感じたのですが、
しかし最近、ロシアとの戦闘を訴えるあまり、国民の命を軽んじてる雰囲気も感じ、
こういう言動って、自分の命だけは何よりも重んじるタイプの人間に多い気がして、
結局は最終的に、逃亡できる算段が付いているのかな?とも感じちゃったんですよね。

国家を守る事はもちろん大事ですし、国民の命を守る事は更に大事です。
まあここで、「国家あっての国民か? 国民あっての国家か?」という問いが出る訳ですが、
私自身は、国家って器だと考えているので、後者の立場なんですよね。
どんな立派な器も、中身が入ってなければ、その用を為しませんので。
もちろん、器が無ければ、中身の形が保てない事だってあるでしょうし、
器に入っていればこそ、こぼれずに済むという事もあるでしょう。
まあこれは、檻が内側からの脱出を阻むと共に、外側からの攻撃を防ぐ効果があるみたいな話で、
国家にしたって、いろいろと窮屈な事はあっても、身の安全には必要な枠組みではあると。

まあ中には、前者を唱える人も居るでしょうし、そういう人ほど安全保障を語りがちですけど、
その場合、「今回のプーチンの行動が理解できない」とか言ったら、それは平和ボケであろうと。
経済よりも軍事を優先したのが今回であり、それこそまさしく国家あっての国民という思考法で、
それが皮膚感覚で解らないようなら、言っちゃ悪いですが、その程度のレベルなんですよね。
そして実際、平和ボケした安全保障論なんて、平和ボケした理想論よりも、害悪であると!!

しかし、だからこそ、国民を守る為に国家があるのだとしたら、
国家を守る為に、多くの国民が亡くなるというのは、本末転倒のようにも思うんです。
「人の生命は地球よりも重い」・・・などと言うつもりは、正直ありません。
冷たいモノの見方かも知れませんが、足し引きの計算をして、
死しても国家を守る事で、更に多くの国民を救えるのであれば、それもアリだとは考えています。
ちなみに、ここで言う「国民のために守るモノ」とは、
第1に生命であり、第2に財産であり、権利や尊厳などは3番目って感じですかね?
尊厳の為に生命を賭す人が居ても良いですし、ぶっちゃけ私自身は そのケがありますが、
それは一般的な感覚とは異なるでしょうし、何よりも他人にまで強いるモノでは無いはずです。
そういう意味では、国家の存在理由の第一義って、国民の命をまずは最優先する事だと思うんですよ。

で、私自身がゼレンスキーに対して、抵抗感を抱くのは、
その選択が、国民の命を守る事が、最優先になって無いように映るからですね・・・・
これは別に、誰1人として死なないよう、すぐさま白旗を揚げろという話ではありません。
申し訳ないですが、兵士は命を張って国民を守るのが仕事なので、その職務には殉じる事を望みます。
しかし一般市民に対しては、「戦え!」ではなく、「逃げろ!」と言って良いはずです。
当然ですが、自分も戦うという市民が、自発的に現れる事は良いと思いますけど、
無駄に死者ばかりを増やすのは、決して得策では無いでしょうし、それを強いられるのは以ての外です!!
更に言えば、ウクライナ国民が、ロシア側に逃げたって良いじゃないですか。
それで国民の命が救えるのなら、それだって1つの方法だと思いますし、
百歩譲って、ウクライナ国民はまだしも、外国人に対しては それも認められて然るべきはずで、
そうした選択肢を遮断してしまうのは、守る事よりも、戦う事を優先しているからだと感じるんですよね。

また、これは当人が、どれだけ自覚してるかは解りませんけど、
今の戦い方って、市民の犠牲を大量に出す事を前提の方法に、私には見えてしまうんです。
そりゃ勿論、ウクライナ国民10人あたりの犠牲で、ロシア兵士1人を殺し、
ロシア軍に数万とか数十万とかいう損害を与えれば、恐らくロシア軍は耐えきれずに引きますよ。
でもそれまでに、一体どれだけの市民の犠牲を強いるんでしょう?
そもそも論で言えば、誰がロシアを煽ったから、こんな事態になったのかと・・・・

当然ながら、今回の戦争で一番悪いのは、言わずもがなでプーチンです。
しかし、だからと言って、「プーチン、けしからん!」と憤激すれば、
それで戦争が終わるなどという、甘い現実でもありません。
喧嘩が1人では出来ないように、戦争も片方だけでは行えないのですから、
本当に戦争を避けたいのであれば、本気で戦争を止めたいのであれば、
屈辱的であっても、理不尽であっても、当事者は最大限の努力を払うべきあり、
それが力で劣る側であれば、悔しくても、尚更そうあるべきなんです!!
なのに そこで、いくら「相手が先に手を出したから」と言え、
その前に自らも挑発し、ちょっかいも出し、結果的に多大な犠牲を払ったとなれば、
少なくとも私は、単純な勧善懲悪劇には見えませんし、そういう鑑賞に興じたくもありません。

この戦争が起こるまでは、「もう戦争など起きるはずが無い」という見解が、
結構、世の中でも溢れていたと思いますけど、そうじゃないんです。
戦争なんて、ブレーキが踏めない2人の「馬鹿」な指導者が居るだけで、簡単に起こるんですよ。
なかなか そうならないのは、少なくとも どちらか一方が、
自制心を働かせて、何処かのタイミングでブレーキを踏むからであり、
まともな世界の政治であれば、ブレーキを踏まない馬鹿2人が向かい合う事など稀です。
しかし今の時代、独裁政治よりも、民主政治の方が、
そうした馬鹿な指導者の登場を、却って起こり易くしてる印象ですし、
残念ながら、今回の戦争の後も、そうした傾向は世界的にも続いていく事でしょう・・・・
馬鹿な人ほど、自分への甘さと、他人への厳しさが、比例するような傾向があり、
相手へは要求を強め、自分の方は一切妥協しない、そんな馬鹿同士が向かい合って、
互いにブレーキを踏む事なくチキンレースを続ければ、今後も衝突は必ずや起こり得ます。
それは遠い先や遠い場所ではなく、すぐ近くの事かも知れません。
例えば、中間選挙を控えたバイデンが、民主党内からの突き上げや、世論の声に抗えず、
同じく馬鹿の仲間入りをしてしまえば、冗談抜きで第3次世界大戦だって目の前かも・・・・

5つの王朝・11人の君主に仕えた、五代十国期の馮道は、
中国へと侵攻し、略奪・殺戮を行う異民族の王に対して、
「仏ですら救えない民衆を、王だけが救える」と持ち上げ、思い止まらせたものの、
後世の人々から痛烈に非難されましたが、乱世にあって 当時の民衆をよく救いました。
北宋の滅亡時、庶民の人気は岳飛の方が高くても、南宋として立て直せたのは秦檜あってこそです。
第2次大戦時、フランスのペタン元帥も、中国の汪兆銘も、それぞれ、
ナチス・ドイツや大日本帝国の傀儡政権の首班となり、戦後は売国奴として糾弾されますが、
占領下にあって、国民の犠牲を抑えられたのも、彼らに自己犠牲の精神があったからです。
これらの行動は、そう簡単には理解されませんし、個人的には利益なんて無いでしょう。
少し賞賛し過ぎかも知れませんが、彼らが受ける誹謗中傷に比べれば、これでも足りません。
そして今、現実的に1人でも多くの命を救えるのって、プーチンではなくゼレンスキーなんです!!

それこそ戦前戦後の日本であれば、「暴支膺懲」「鬼畜米英」と唱えてる方が楽ですよ。
日本には日本の立場がありますけど、中国にも米英にも それぞれ立場があって、
互いの立場の違いを踏まえて調整しながら、最大限の利益確保を目指すのが、本来の国益であり、
一方的に自らの都合だけを唱え、無理のある利益の上げ方を夢想しても、まるで実利がありません。
で、それが上手く行かなくなると「国体護持」を掲げ、「一億玉砕」「本土決戦」とか唱え始めると。
国を守るのが大事と言って、全国を焦土と化し、本当に全国民が玉砕したら、
仮に国が残ったとして、その国って一体何だ!?という話にはなります。
しかも、そんな事を声高に叫んでた人に限って、
戦後になると、あっさり「対米従属」に転んだりする訳で、
「英霊に申し訳が立たない」と言って、戦死者数を10倍100倍と増やし、
結局は責任逃れの保身で、国民の命より優先させる、そんな自称「愛国者」たち。
ハッキリ言うとゼレンスキーには、それと同じ雰囲気を感じるんです・・・・

戦時中の愛国者が、真に愛国者であるかとなると、それはどうなんでしょう?
とりあえず、チリのアジェンデ大統領は、冷戦中に選挙によって社会主義政権を作った事で、
アメリカから命を狙われ、最期はCIAが後援した軍事クーデターにより、命を落とすのですが、
しかしアジェンデの場合、自らは武器を手にして信念に殉じたものの、
国民たちには決して、「武器を取って戦え!」とは訴えなかったんですよね。
どんなタイプのリーダーを評価するかは、人それぞれではあると思うんですけど、
まあ私は、動画を作っちゃうくらい、アジェンデの事は好きですね(笑)。
http://www.youtube.com/watch?v=7FpCUGPKYdQ

ちなみに余談ながら、日本は今年で敗戦から77年となる訳ですが、
明治維新から敗戦までも、同じく77年である事を考えると、
大日本帝国期と同じ長さの時間を、既に私たちは対米従属下で過ごしてきたんですね。
そう考えると、かなり長い時が経ったように感じますし、
今後もそれが続くのか? はたまた、どこかで転換点が来るのか?
まあ ともかく、大日本帝国だって不滅では無かった以上、
現在の日米同盟だって、いつまでも不変だという先入観だけは、
捕らわれないようにしておいた方が良さそうですよね。
今回の戦争を機に、世界だって大きく変化する可能性はありますから。

> > > そうなればヤヌコビッチというカードも使えますし。
> > ヤヌコービッチ・カードかぁ・・・・
> > ウクライナの元大統領である事を考えれば、格的には充分かも知れませんけど、
> > 見方によっては、国を追われて既に8年も経つ「過去の人」扱いでしょうから、
> > 今更、傀儡として連れ戻された所で、あまりにも傀儡イメージが あからさまというか、
> > ウクライナ国民からしても、「コイツかよ」って感じに映る気も?

> ただ、彼自身が選挙で負けて亡命したわけではなくクーデター的に追放されているからこそ、
> 返り咲くことに根拠がある気がするのですよね。
> 国民から支持されなかったわけではなく違法な手続きで政権を下ろされたんだと。

とは言え、ヤヌコービッチは失脚後に不正蓄財が暴露されており、
デモ隊に襲撃され、映像公開された自宅の大豪邸ぶりは、
親ロシアな有権者の支持さえ失うのに充分でしたから、多分無理だと思いますよ。
もちろん「根拠」としては、あるのでしょうけど。

> > となると、あとはウクライナ西部の占領まで目指すか?ですけど、
> > 西部はウクライナ語しか話せない国民が多く、最も反ロシア色が強い地域ですし、
> > スムーズに傀儡政権を立てられた展開ならまだしも、既にその段階は過ぎたと思うので、
> > ロシア側としても、無駄に抱え込むよりは、ここらで停戦ラインという名の国境線を引き、
> > 実質、ウクライナを東西に分割しちゃうんじゃないですかねえ?

> 正直最近私もここに落ち着くのではと思っています。

今となって遅いですけど、大統領選挙の度に、親ロシアと反ロシアで大揺れするくらいなら、
ドイツのように連邦制にして、各州政府に権限を与え、
国のトップを大統領ではなく、議院内閣制で首相にすれば、変化は乏しいですが安定はしますし、
ウクライナの政治も、ここまでグチャグチャにならずに済んだかも?

例えば、州知事を大統領が任命するだなんて、権限が強すぎるんですよ!!
実際、マイダン革命の翌年(2015年)、ロシアとの間で南オセチア紛争を起こして、
その後 失脚して亡命してきた旧グルジアのサーカシビリ前大統領に、ウクライナ国籍を与えると、
(ソ連崩壊時はキエフ大学の学生だったそうで、一応の由縁はあるみたい)
即座に、親ロシア派との衝突で多数の死者が出ていた オデッサ州の知事に任命して、
ロシア系住民を取り締まらせたりしてましたし、私たちの感覚からすると正直 滅茶苦茶・・・・
ちなみにサーカシビリはその後、大統領と仲違いすると、国籍剥奪の上、国外追放されるも、
ゼレンスキー大統領になると、再び国籍を与えられ、改革執行委員長って、波瀾万丈すぎます。
それこそ今の時代じゃない、歴史上の人物みたいなアグレッシブさ!!(笑)

そもそも、シェワルナゼ長期政権を打破して、バラ革命を成し遂げた時には、
親欧米な「民主主義の英雄」として持て囃されたのに(アメリカの支援もあったそうですが)、
自身が権力を握ると結局は独裁色を強め、人気を維持する為に、
国内のアジャリア自治国を直接統治に切り替えたりたり、ロシア軍に空爆されたと自作自演したり、
プーチンが北京五輪の開会式で不在の隙を狙い、ロシアが支援する南オセチア自治州に攻め込んだりと、
本当に好き勝手やってましたからねえ(最後は欧米にも見放されて失脚・苦笑)。
そして現在は、昨年10月に旧グルジアへ密かに帰国した所を逮捕され、今は檻の中なのかな?
もしもあのまま、ゼレンスキー大統領の政治顧問として、キエフに居たならば、
「何故こんな所に!?」と、世界の人々を驚かせたかも知れません。
・・・って、途中から話が脱線しちゃいましたね(笑)。

> 時代遅れ感は凄いですが西ウクライナと東ウクライナに分かれるのかなと。
最近・・・とまでは言えませんけど、39年前には、
トルコの後援を受けた北キプロスが、一方的に独立宣言をして分裂しましたし、
もっと近い例だと、11年前に南スーダンが、スーダンより独立してますから、
全く無いという訳ではありませんよね、実際には。
東西ドイツ統一と同じ1990年に、南北統一を果たしたイエメンも、
アラブの春の後、再び分裂状態になってますし(一時はイスラム国も加わり三国志状態に)。

> 将来的に西ウクライナはNATO・EUに加盟し、
西ウクライナのNATO加盟を、果たしてロシアは許すか否か?
そして、仮に許さなかった場合、それでも加盟を認めるか?となると、
そこを押し切れるなら、既に参戦してるでしょうしね。

あとは、それ以前に、そもそも紛争当事国はNATOに加盟できない前提なので、
もしも本気で目指すなら、ウクライナの名前は捨てて、
「ガリチア」として、独立を目指す事になるのかな?
歴史的に見れば、あの辺りは長らく、ポーランド領やオーストリア領であり、
ロシアの勢力下だったのは、WW2後のソ連時代という、わずか50年弱の期間だけなので、
ウクライナの中でも、ちょっと亜流というか、独特な地域ではあるんですよね。

長いポーランド支配の影響で、文法はロシア語系だけど、単語はポーランド系だったり、
宗教も、根っ子は東方正教だけど、ポーランド・カトリックとミックスされてたりと、
これだけ見れば、また別の独立国となっても、おかしくは無さそう。
実際、2014年のウクライナ騒乱の際には、まだ旧政府が存続している段階でしたけど、
リヴィウ州議会が独立を宣言してましたし、全く無い話では無いのでしょうけど、
とは言え、今回の戦争の経緯では、ちょっと国民感情的に難しそう・・・・
元々の地域住民でない避難民も、この戦争によって多く抱え込む現状になってますし。

ところでポーランドでは、避難の長期化が予想される事もあり、
「希望」するウクライナ人に対して、早くもポーランド語の教育が始まったのだとか。
100年前は、ポーランドの西ウクライナ併合により、
ポーランド語の教育を「強要」されてた事を考えると、
行っている事自体は変わらないのに、その評価は正反対ですね。
歴史は繰り返す所がある反面、そうじゃない所もあるのだなぁと、改めて思いました。
ただ、今は同情的だから良いですけど、もしもこのまま避難が長期化すれば、
欧州各国が受け入れるウクライナ難民の数は、アラブの春後の中東難民を上回るかも知れませんが、
こちらは同じキリスト教徒の白人同士だから、あの時ほどの反発は無いんですかねえ?

> 東ウクライナは親露国としてベラルーシと同じような感じになると。
こちらも、ウクライナの国名は維持されるのか、どうか?
ロシア圏の一員をアピールすべく、ウクライナの旧名である「小ロシア」を用いるとか、
もしくは、ドネツク&ルガンスクが作った連邦名の「新ロシア」を用いるとか、
たかが国名、されど国名で、そういった改名の動きが今後あるかも?
ドネツク州とルガンスク州に関しては、既にロシア派独立を承認してますけど、
今回の戦争で占領下に収めたヘルソン州でも、同様に人民共和国の設立工作が始まったと聞くと、
そんなにいっぱい、小さな独立国があっても面倒でしょうから、
国名はどうあれ、ウクライナとは異なる、新たな連邦国家の枠組みを作る可能性はあると思います。

もしくは、クリミアと同じように、独立後にロシアへ編入というシナリオも、
絶対に無いとは言い切れませんが、間接統治と直接統治のメリット・デメリットであったり、
本国編入だと、結局は緩衝地帯を失うという事を考えれば、さすがにその可能性は薄いかな?
ウクライナの占領地域を併合したとなれば、同盟国のベラルーシだって危機感を抱くかも知れず、
その辺の事情を踏まえても、そこまで得策のようには思えませんしね。
とは言え、直接統治でなければ押さえられないくらいになると、却って仕方無く、併合に進む可能性も。

ちなみに余談ながら、ベラルーシとは「白ロシア」の事ですけど、
ガリチア周辺も、「紅ロシア」なんて呼び方があるのだとか。
そしてモスクワ周辺は、「黒ロシア」とか言ったりもするそうですね。
一説によると、モンゴル帝国の東欧侵攻により、ルーシ(ロシア)はその支配下に降ったのですが、
その際、同じく支配下に収めた中国の陰陽五行の思想から、
北を黒(玄武)、西を白(白虎)、南を赤(朱雀)、東を青(青龍)と呼んだ影響らしいですよ。

で、モンゴル支配下の中、ルーシ世界の代理統治者として台頭したのがロシア、
リトアニアの東方拡大により、その支配下に入った西ルーシがベラルーシ、
ポーランドの東方拡大により、その支配下に入った南ルーシがウクライナって感じで、
彼らが「兄弟民族」と言われる由縁も、元々は同じルーシでありながら、
600〜700年前に、それぞれ異なる国家(文化圏)から分割支配された事により、
同じ民族と呼ぶには、言語・宗教・文化などの差異が大きくなったかららしいですね。

その後、モンゴルとロシアの力関係が逆転し、滅亡したビザンツ帝国の系譜も受け継ぎ、
「第3のローマ」を自称して、ギリシャ風にルーシから「ロシア」へと名を改めて、
そして200年前、ロシア帝国がリトアニアやポーランドを飲み込む事で、
ベラルーシやウクライナも統合され、それは基本的にソ連崩壊まで続くと。
ところで日本の場合だと、琉球を併合して150年と考えれば、
ロシアやソ連の同化政策って、正直どうだったんでしょう?
200年前だとフランスとかも、その頃から国内の同化政策を強烈に押し進めて、
今では各地方の諸言語など、ほぼ壊滅状態にあるみたいですけど・・・・
まあ、ウクライナ系でもロシア語だけが母語という人たちが、
ウクライナ国内でも人口の2割を占めてる時点で、おおよその想像は出来ますがね。

> > また、そこまで考えるなら、英雄ゼレンスキーは意図的に西部へ逃れさせるのも一案かも?
> > 一旦平時に戻ってしまえば、戦時の英雄も、素人政治家に逆戻りでしょうし、
> > ユダヤ系のロシア語話者であり、ウクライナ語が苦手な彼は、元々西部では人気が低く、
> > かと言って、英雄は簡単に引きずり降ろせない為、却ってトラブルの種になりそうなので。

> まぁ、戦時の優秀さと平時の優秀さは違うでしょうからねぇ。
> 少し違うかもしれませんが、アウンサンスーチー氏なんかも政権に入ってからは
> 西側の国からの評価は下がりましたし。

まあ彼女の場合は、活動家から、為政者になった訳なので、
平時と有事という状況以上に、そもそも仕事自体が変わってますし。

それと正直な所、実際にアウンサン・スー・チーが為政者となれば、
西側からの評価がガタ落ちになるだろう事は、かなり想像できてました。
こう言っては何ですが、政治的に未成熟な国で民主主義を行うと、
有権者の要求が、極端に走りがちですからねえ・・・・
仏教国であるミャンマーでは、イスラム教徒のロヒンギャが以前より迫害されており、
身を守るべく武装化したロヒンギャを危険視する声は、
独裁していた軍部よりも、民衆の方が却って強かった為、
多数派の支持を得ようとすれば、過激化する迫害を、恐らくは止められないだろうと。
止めようとすれば、途端に民衆からそっぽを向かれ、権力を失うのは解ってますからね。
また、ロヒンギャの問題以外にも、多民族国家であるミャンマーは、
イギリス植民地時代の負の遺産で、少数民族による独立紛争をいくつも抱えており、
下手に少数民族に歩み寄れば、人口の6割を占めるビルマ族の支持を失ってしまうと。

軍部独裁の時代は、民主化されれば全てが良くなると、その象徴として、
民衆たちも、イスラム教徒も、少数民族も、同床異夢でスー・チーを祭り上げたんです。
でも、これだけの問題を、実務経験の無い、人気だけの活動家(建国の父の娘)が、
いきなり政治権力を渡されたとして、上手く解決できるはずも無いんですよ、残念ながら。
そして、彼女を熱烈に支持していた人々は、誰もが「裏切られた」と思うようになる。
そんな中でも、軍部独裁に逆戻りさせない為には、民衆多数派の意見を容れるしかなく、
そうなれば欧米から叩かれるのは解っていても、他に道が無かったんですよね。
欧米の名声を最優先して、格好を付けるのは簡単でも、それは国民を見捨てる事と同義でしたし。


> > > 何だかアメリカのアフガン侵攻とかと違い着地点が見えないので、
> > > どうなのかなと思ったもので。

> > アフガンは・・・あれって、着地点があったと言って良いんですかねえ?(笑)
> > ソ連軍は10年間、アメリカ軍は20年間、アフガンに駐屯したというだけで、
> > いろいろ政治的にも行いましたけど、結局はそれだけというか、
> > それなら今回も、「ロシア軍のウクライナ占領も何年続くのかな?」って話では。

> もちろん長期プランで見れば着地には失敗したと思いますが、

アメリカ軍のアフガン統治と、ロシア軍のウクライナ統治を比べれば、
まだ後者の方が、上手く進む可能性が高いと思うんですよねえ、正直な所。

今回は欧州が戦場という事で、西側メディアの感情移入度も違い、
今のウクライナはまるで、アフガン以上の悲劇が起こっているかのように伝えられますし、
ロシア軍に対する憎悪や、上手く行くはず無い!という願望で、冷静さを欠いてる気がしますが、
地続きで、兄弟民族で、似た宗教や文化で、同じ国だった記憶もあるとなると、
そこに統治される側の「諦め」が加わるだけで、穏便に進んでしまう可能性はあるんですよね。
もちろん、アメリカとアフガンの差異に比べれば、ロシアとウクライナの方がずっと小さいと言うだけで、
若者は別の国同士という感覚が当たり前で、特にウクライナ系は反露感情が強いとなれば、
そんな簡単な話では無いと、私だって見てますけども。

あと、話は少し逸れますけど、今回の戦争に関して、
ロシア軍の偽旗作戦だとか、生物・化学兵器製造の捏造だとか、
国連の舞台でアメリカとイギリスが、ロシアを激しく非難してますよね。
まあ、それ自体は、至って真っ当の糾弾内容だとは私も思うのですが、
ただ一方で、「お前らが、それを言うの!?」という気分にも、正直なっちゃいます(苦笑)。
だって、「大量破壊兵器がある!」と言って、国連の賛同も得ずにイラク侵攻を始めて、
終わってみたら、結局「無かった」となったのが、何を隠そうアメリカとイギリスですし、
ベトナム戦争におけるトンキン湾事件とか、湾岸戦争におけるナイラ証言とか、
情報捏造による世論操作は、アメリカの方がロシアなどよりも数段得意な訳ですからねえ。

とは言え、無為に思える国連での話し合いも、
「交渉のチャンネルが維持されている」というのは、本当に重要な事でもあります!!
あれを見て、何の実行力も持たない国連に、失望感や不要論があるのは解りますが、
こうした舞台が確保されているだけで、最悪の事態を防ぐ可能性は相当違ってくる為、
何も決められなくても、国連というのは、それだけでも存在価値があると思います。
もっと言えば、戦前の国際連盟時代に、日本が離脱して どれだけ不利になったか?
その辺りを考えるだけでも、国連の価値というのが見えてくるとは思うんですけどね。
それに実行力を持ったら持ったで、今度は「国家主権の委譲反対!」と叫ぶ人も出るかと(苦笑)。

> 短期的に見れば首都を攻略し、タリバン政権を終わらしたわけで。
う〜ん、もう20年以上前の事なので、かなり記憶が曖昧ですけど、
あの時、快進撃を続けて首都カブールまで落としたのは、現地の北部同盟であり、
アメリカとしては想定外の事態で、ブレーキを掛けようとしたものの、言う事など聞かず、
結果として、これがアフガン統治失敗の第1歩になったんじゃなかったでしたっけ?
そもそも北部同盟って、ソ連軍撤退の後、アフガンの共産党政府を倒した地方軍閥たちが、
主導権争いの内戦を始めて首都を滅茶苦茶にし、その為に台頭したタリバンに追われ、
改めて手を結び直した勢力なので、首都や南部の住民には評判が悪かったですからねえ・・・・

でもまあ、当時のブッシュ政権の目的としては、
米兵の犠牲を出来るだけ少なくしつつ、タリバン政権を崩壊させる事だったので、
その後のアフガン統治など、大して気にしなかった事を思えば、目的達成だったのかも知れませんが。
もっと言うと、ブッシュ政権にとっての最大ターゲットは、イラクのフセイン政権打倒であり、
さっさと、そちらへ移行したかった事を考えても、大成功だったのか?
フセイン政権とアルカイダなんて、敵対関係にあったのに、
あたかもアルカイダや9・11テロの黒幕であるかのように、アメリカ国民に思い込ませ、
父ブッシュが大統領再選を逃した恨みを、この機を利用して晴らそうなどという計画を、
9・11テロから24時間経たない内に立てるなんて、ハッキリ言って異常ですよ・・・・

> アメリカの誤算はタリバンの統治が国内から支持されていないと思っていたことではないかなと。
支持・・・とまで言っちゃうと、少しアレかな?
アフガン国民的には、「仕方無い」とか、「まだマシ」って感じで、
タリバン中枢と同民族である、南部のパシュトゥーン人はまだしも、
北部のタジク人や、ハザラ人や、ウズベク人からすると、やはり支持よりも支配って印象。
ただ一方で、前回のタリバン政権時には落とせなかった北部地域を、
今回は首都陥落前に支配下に置いてましたし、そういった戦況もあって、
首都カブールが、あさこまでアッサリと落ちたという面はありますね。
再結成された北部同盟も、今ではかなり追い込まれていますし。

あとは、現職大統領のガニが敵前逃亡したのも、混乱に拍車を掛けた要因でしょうか。
カーブル大学の学長として、インテリ層や欧米からの前評判は良かったそうですが、
今回のウクライナ戦争を見ると、危機に踏ん張れるか否かって大事なのかも?
もしも、ゼレンスキー大統領が早々に国外逃亡していたら、
ウクライナ軍も抵抗も、ここまで強くは無かったかも知れませんし。
ちなみに、大統領の逃亡により無政府状態となったカブールに、タリバン軍は入城する訳ですが、
無血開城するように、それを迎え入れたのは、前大統領のカルザイだったんですよね。
そういう意味では、混乱無く政権交代を行う事で、カルザイは市民を守ったとも言えますし、
一方で、カルザイも同じパシュトゥーン人だった事もあり、そもそも在職中からタリバンと接触していて、
退任後も、ガニの意向に反して、タリバンと勝手に和平交渉とかしてましたから、
見方によっては、逆に、タリバン政権へと国を売り渡したとも言えると。
この辺りは、どう評価すべきか、立ち位置によって変わる所でしょうね。

ちなみに10年前、カルザイ政権の大統領顧問と、タリバン政権の元高官を日本に招き、
話し合いの場を持たせたのが、同志社大学だったというのは、興味深い話。
https://togetter.com/li/332496

> 処刑を行ったりで国内でも人気がないだろうから一旦政権を奪って民主的な政権を作れば、
> タリバンが復活することはないと思っていたのではないかなと。

この、「何でも選挙をすれば良い」という考え方が、そもそも間違ってるんですよね。
混乱して安定せず、有権者の政治意識も未熟すぎる地域で、
無理して民主的な選挙を行っても、更なる混乱を招く火種にしかなりませんし、
そんな事より、第一は社会を安定させる事であり、
社会を安定させた上での選挙じゃなきゃ、本当に意味がありません。
民主主義も、選挙も、あくまで手段であり、それを行う事自体が目的では無いので。

そういう意味では、アフガン安定の進捗具合から見ても、
「あと数年、選挙の実施は待ってくれ」という、現地に派遣された専門家たちの意見に反し、
アメリカ大統領選挙の日程に合わせ、ブッシュ再選の為の功績作りとして、
その直前に、アフガンの大統領選挙も強行された事で、更なる不安定化を招く事になると・・・・
でもまあ、皮肉な言い方をすれば、これもまた民主主義なのかな?
アフガンの安定化などより、自身の再選の方がずっと大事ですからねえ(苦笑)。
そして、国内の有権者たちも、その事を評価すると。

また、政権の腐敗を見逃せないバイデンだからこそ、
ああしてアフガニスタンも、あっさりと見捨てられた側面がある様なのですが、
これに関しても、もちろん信念としての高潔さは立派な素養です。
しかし、腐敗や不正が蔓延するのは、不安定な社会だからこそという面もあるんですよね!
これは高齢者が「老後の為に」とか「家族の為に」と、貯金に手を出さない感覚に似ています。
そうした事実を見ず、もしくは想像できずに、安定している自分たちの社会基準で斬るのは、
それこそ思いやりに欠けるというか、相手の立場で物事を考えられないというか、
フランス革命の自由・平等・博愛を引用すると、「博愛」の部分ですよね、これって。
自由や平等は意識されやすいですけど、博愛精神あってこそ、
適切な自由意識や平等意識が芽生えるとも言えます。
兎にも角にも、まずは社会(市民生活)の安定が第一なのに、人々はそれを忘れがちな気がします。

P.S.
こうしてアフガンの話をしていたら、去年8月のタリバン政権復活に伴い、
アフガン国旗も変わっていた事を、今更ながらに思い出すと共に、
現在開催中の「赤い嵐・現代版」では、国旗変更が未反映である事に気付いたので、
ついでに差し替え作業を行っておきました(笑)。


[23874] Re4:ウクライナ情勢について返信 削除
2022/3/22 (火) 20:06:33 矢羽雅朝

ゼレンスキー大統領が各国の国会で演説を行ってるのが話題ですね…
いや、こういう言う方は不適切と言われるかもしれませんが、
演説によって他者を戦争に誘う姿はヒトラーと被ってしまうんですよねぇ…
まぁ、彼の演説を受けて直接的に参戦しようという国が出てこなければ良いのですが。

▼ 徳翁導誉さん
> > このニュースに関するニュースへのヤフコメなんかを見ていると、
> > 今こそロシア国民が立ち上がるべきだみたいなコメントが散見されるのですが、
> > 個人的には凄く違和感があるのですよねぇ。
> > 一部報道では開戦後むしろプーチン氏の支持率は上がっているとのことですし。
> > 反戦デモも1万人レベルですよねぇ…

> まあ今のロシアでは、個別で散発にデモを行っても、個々に逮捕されるだけですが、
> 赤の広場に10万人とか20万人とか詰め掛ければ、さすがに軍や警察も手出しが困難ですし、
> 仮にそうなったら、さすがにプーチン政権も終わりだとは思いますよ。

う〜ん…仮に10万人集まっても支持派がマジョリティならそう問題ないのでは。
と思ったのですが実際に10万人が赤の広場に集まるということはその後ろにその何10倍の人がいるということになるのですかねぇ。
逆に考えると今の支持率がある間は10万人のデモはないという感じでしょうか。
 
> また、プーチン政権は実質20年続いているという事で、
> ロシアの若者たちは、良くも悪くも「プーチン時代」しか知らないんですよね。
> それを評価しない若者も、それを評価する若者も、それぞれ居るのでしょうが、
> どちらもプーチン基準でしか、なかなか物事を見られないと。
> で、そうなると、やはりプーチン支持の若者の方が多数派になりそう。
> また、若者よりも多い中高年たちは、世界を2分したソ連時代の栄光や、
> 大混乱&大低迷したロシア独立後の10年間も覚えている訳で、
> 国民全体で反プーチンとなるのは、なかなか難しいかと思われます。
> 「悪の独裁者を倒せば、平和が訪れる」などというのは、おとぎ話の世界であり、
> 現実には「独裁者を倒すと、更なる地獄が訪れる」のが、歴史の常ですし・・・・

ロシアで仮にプーチン大統領が革命的に倒されたとして、
その後の政権はどういった指向の政権になるのでしょうかねぇ…
ソ連が崩壊しても結局アメリカとの対立を指向する国であった訳ですが…
下の方でおっしゃられてましたが、ロシアまでNATOに加入して、
アメリカの友好国といった路線にいくのか、結局プーチン的な人が取って代るだけで、
中露で反米勢力の代表格的な路線なのか。
ロシアがアメリカと対立的になることってそうメリットがあるとは思えないんですよねぇ。
中国は一応社会主義国家ですがロシアは資本主義国家なわけですし。
まぁ、この対立構造を持ち出すこと自体が時代遅れと言われればそれまでですが。
資本主義側の2番手群(イギリスやフランス)と同格の国としてやっていけばいいのになぁと思ってしまうのは的外れなのでしょうか。
 
> > 日本でも一時期あった反安倍政権のデモでももっと多い人数でしたし…
> > 何だか物事を自分たちの考えたい方に取っているような気がするのですよねぇ。

> 反安倍政権というか、2015年に国会周辺で行われた安保法制の反対デモが、
> 主催者発表で12万人(実際には10万人弱かな?)でしたね。
> ちなみに、オグリキャップ引退の有馬記念に詰め掛けたファンが17万人(笑)。
> って、日本ではデモで10万人が集まっても、あまり影響が無いんですよね・・・・

まぁ、それだけの人数が集まっても結局のところ次の選挙で自民党が負けたかというと…
仮に自民党が敗北をしていればその時に集まった人からすれば「それ見たことか!」と言えますが、
この情勢だとただ単にマイノリティの集まりとしか見られませんからねぇ…
声が大きいだけの少数派って結局のところ反発を受ける方が多いと思うんですよねぇ。
根拠はと言われるとありませんけど。
 
> と言いますか、今回ロシア国民に「立ち上がれ!」と言ってる人の何割くらいが、
> この安保法制の時に立ち上がったのでしょうか?
> もっと言っちゃうと、安保の時は逆にデモに反対するというか、
> 小馬鹿にして批判してた人の方が、何となく多数派なイメージ(根拠は無いですけど・笑)。
> でもまあ、ロシアの反戦デモで捕まってるような人たちって、
> 恐らく日本に居れば、SEALDsみたいな人たちでしょうからねえ。

多分今「立ち上がれ!」と言っている層と安保法制の際に反対と言っていた層は違う層に思いますね。
今「立ち上がれ!」と言っているのはネトウヨのような人たちの気がします。
むしろ層としては当時の安倍総理支持層かなと。
彼らは欧米でいうところの極右民族主義的な思想のように感じますね。
だからこそウクライナのために立つウクライナ民族支持(共感)なのでしょうし、
ロシアの為に立たないロシア民族に立ち上がることを求めるのかなと。
まぁ、欧州の極右政党はこの件はどちらかというとロシアよりのようですが。
自分たちの国第一の考えなのでロシアの戦争よりもロシアの制裁への反発による自国資源の高騰に反発している感じですね。
まぁ、自国の利益が第一という感じですね。
 
> ちなみに当時、たまたま東京駅からバスに乗った際、デモの影響でルート変更となり、
> 偶然、高い位置の車窓からデモの様子を見下ろせましたけど、実際に凄い黒山の人だかりでしたよ。
> 年齢層は高めな印象でしたが、それでも若者が少ないという訳でも無く、
> どちらかと言えば、日本の人口構成に比例というか、単純に高齢化社会なんでしょうね。
> で、熱量としては、そこまで高くは無いというか、ちょっとした祭り気分もあって、
> 言うなれば、「60年安保の同窓会」みたいな印象は、少し感じたかなぁ?
>
> また一方で、デモを取り囲むパトカーも、東京だけでなく全国各県から動員されていて、
> これはこれで別の祭り感があり、デモ隊以上に警官隊の方がダラダラした感じでした(笑)。
> まあ正直、遠方から呼ばれて、デモ隊を取り囲むだけの仕事なんて、ダルいのは解りますけど、
> 30年前、カンボジアでの国連平和維持活動の為、派遣された日本人の警察官が、
> 現地の武装集団に襲われて殉職するという事件がありましたし、
> あの法案が通れば、そうした機会が自分たちにも降りかかるかも知れないと言う事を、
> ここに居る警察官の中で、いったい何人が考えてるだろう?とは、少し思いましたね。
> 別に、だからと言って、デモ隊に加われとか、キチッと仕事しろとか、そんな事は思いませんが。

それは貴重な体験ですね。
まぁ、良くも悪くも日本人って行儀が良いという感じでしょうか。
暴徒化とかはなかったでしょうし…


> > > > ウクラナイナ全土に侵攻してしまった今となっては着地点が見えないなと。
> > > 恐らく当初は、ロシア版の「対支一撃論」だったのかな?と、個人的には見てますね。
> > > ウクライナなんて、ロシア軍が1発強烈に喰らわせれば、すぐに折れるって感じで。
> > > まあ実際、8年前のクリミアでは、驚くほどアッサリと事が進んだ為、
> > > その成功体験に引きずられて、ウクライナ全土でも上手く行くと、安易に考えてしまったと。
> > > それこそ戦前の日本も、満洲事変が上手く行きすぎた結果、判断を誤ったとも言えますし。

> > 私もこれについては同意ですね。
> > 一撃を加えれば東部は諦めるだろうと思っていたと思います。

> ここで言う一撃の成果は、東部2州の独立承認だけに留まらず、
> 現在の和平交渉で、ロシア側が求めてるような条件も呑むこと込みですけどね。
> と言いますか、仮にわずか数日で終わったとしても、
> これだけの兵数を動員して、東部2州の独立承認だけでは割に合わないですから、
> 中立化&非武装化は非現実的なので、同盟締結とロシア軍駐留という条件くらいは求めそう。
> そうなれば、もうこれ以上の領土割譲とかは求めなかったでしょうし、
> ウクライナ自体が従属化できれば、その時はクリミア同様、東部2州はロシアに編入だったかな?
> 国家として存続させるには、面積も小さい上に、地理上の位置も中途半端なので。
> (ただし、ロシアにとって東部2州は「ズデーテン」でしょうから、ここで折れても次がありそう)

まぁ、ゼレンスキー大統領が逃亡すれば、
治安が回復するまでと言ってロシア軍の駐留のハードルとかは低かったでしょうからねぇ。
非武功は無理でも中立化もしくは親露化は可能だったように思えますね。
> 逆に言うと、東部2州を諦めて、シャンシャンと手打ちをするには、
> やはり開戦前でなければ無理だったと思いますし、
> もっと言っちゃえば、国家と国民を守る為の「安全保障」だという事を考えれば、
> 安全保障の為に、国家と国民を危険に晒すのは、本来的には本末転倒な話ですから、
> 単なる理想論だけではなく、そこは現実的に考慮というか、優先すべきだったとは思います。

う〜ん…仮に東部2州をあっさり諦めてしまえばさらに次へ次へと要求されると警戒しませんかね。
海路はありますが、セヴァストポリが孤立してますし、
次はセヴァストポリに繋がる地域を…といった感じに要求がエスカレートする可能性も考えると、
あっさり損切りという判断も難しいかなぁと。

> で、NATO加盟と共に、戦争も終わらせる、超ウルトラCの案があるとすれば、
> それは、ウクライナとロシアがNATOに同時加盟しちゃう事ですよね(笑)。
> 恐らく、現在の欧州諸国の感情的な対応を見ると、実現性は低いですが、
> 例えば2年後にトランプ再選とかになれば、実益重視で有り得なくは無い選択肢なんですよね。
> そもそもロシアは1998年から2014年まで、G8に名を連ねた主要国の一角ですし、
> 2000年頃には、プーチン自身もNATO加盟を望む発言を何度も行い、
> 2001年の9・11テロを契機に、米露関係も急速に雪解けしていた事もあって、
> ロシアのNATO加盟って、当時はそこまで非現実的な話ではなかったはずなんです。
>
> その状況が変わったのが、アメリカが旧ソ連諸国で仕掛けたカラー革命の数々であり、
> そこから米露の対立路線が再燃すると、2014年にはウクライナ騒乱が勃発して、
> ロシアがクリミアを併合した事により、ロシアはサミットから追放(G8からG7に)。
> そして今回のウクライナ戦争まで至ると考えれば、あの時に米露対立へと戻らず、
> 旧仮想敵国のロシアまでNATOに入るとなると、NATO内は大変だったかも知れませんが、
> 少なくとも、今回の戦争は起きてなかったはずなんですよね!!
>
> そういう意味では、今から時計の針を戻すのは難しいでしょうけど、
> 難しいから無理だと諦めるには、今回の戦争で生じる被害は小さくないはずで、
> ハッキリ言うと、現状の被害など後から見れば可愛いモノと思えるくらい、
> これから更に戦況が煮詰まると、被害の度合いは格段に増すと想像できるんです。
> それならば、民意的には困難でも、現実的に和平を探る秘策はあって良いでしょうし、
> ロシアとしても、NATO加盟後にアメリカ離脱となれば、欧州に新秩序時代の到来となり、
> そうなると、独露による協調路線の大ヨーロッパ構想なんていう将来像も、有り得るかも知れません。
> でもまあ、それらは全て欧州内での平和が為って以降の話ですけどね。
> まずは第一に停戦であり、その為には感情的な非難だけでなく、双方が飲める妥協案が必要な訳で、
> 逆に言えば、それが出来ないと、片方が煮え湯を飲まされる降伏案しか無くなり、
> そこに至るまで、激しい戦闘が続く事になっちゃうんですよね・・・・
>
> > > とは言え、プーチンにとっての理想的な展開はさておき、
> > > 軍人たちはリアリストなはずなので、そのプランAで上手く行くなら良し。
> > > そうならなければ、首都キエフを包囲して兵糧攻めにしつつ、
> > > その間に、ドニエプル東岸や黒海沿岸を着実に制圧していくのがプランB。
> > > (ここまでは、ウクライナに傀儡政権を樹立するのが最終目標)
> > > キエフも白旗を上げず、東部や沿岸部もなかなか落ちないようならば、
> > > 民間人の犠牲は覚悟で空爆を行い、地上軍で一気に制圧を目指すのがプランC。
> > > ロシア軍的には避けたいシナリオだが、泥沼の市街戦へと突入するなら、
> > > 引くに引けない状況なので、自軍の消耗覚悟で、希望なき戦いを続けるのがプランD。
> > > (ここまでは、ウクライナを分割して、支配地域だけ独立させるのが最終目標)

> > プランDまで考えているものなんですかね。
> > ここまでの動きを見るとウクライナ軍の抵抗はロシアとしても予想外だったのでは?
> > と思うのですが…

> 「戦う前から負けること考える馬鹿いるかよ!」と言いながら、局アナにビンタを喰らわせたのは、
> アントニオ猪木における名シーンの1つですが(笑)、
> まあ実際、負ける事など考えたくは無くても、
> 最悪のケースまで念頭に置きつつ、最大限の努力で、最善を尽くして戦うのが、
> リアリストであるべき軍人や政治家の在り方だと思いますけどねえ。
> とは言え、本当にそれが出来てる人ばかりかとなると、甚だ疑問ではありますけど(苦笑)。

もちろん敗北シナリオは考えるべきですが、
正直消耗戦というぷらんDは最も悪手かと。
それなら損切りで撤退して御免なさいした方が利口だと思うんですよねぇ。
もちろんすぐに制裁は解除されないでしょうし、賠償支払いまで必要になるかもしれませんが…
まぁ、理屈で分かっても感情は納得できないかもしれませんが。

> > ただ、長期化は負担も多いでしょうし、引きどころは想定していないものですかねぇ…
> このまま順当に進めば、少なくとも首都キエフまで落とせると考えているでしょうし、
> そこまで行けば、ゼレンスキーが逃げるなり、確保するなり、死亡するなり、何らかの結論が出た上で、
> とにかく新しい大統領は立てるでしょうから、とりあえずは、そこで1つの区切りは着きますよね。
> まあ、そこで引いたらアッと言う間に、傀儡政権など瓦解しそうですけど、
> その辺の都合は別として、とにかく引きたいのであれば、そこはポイントにはなります。

ウクライナが混乱して少なくとも今後数年もしくは数十年NATOへの加入がなくなったとみれば、
ある意味でも現時点でロシアの最低限の目標は達成した気もしますけどね。
ただ、誤算は親露国になる可能性を削いでしまったことでしょうけど。

 
> とは言え、ここまでの大軍を動員したとなれば、
> キエフだけでなく、ハリコフやオデッサも落として、
> ドニエプル東岸と黒海沿岸の地帯だけは、確保しないと引けない気はします。
> ただ、そうやって求めれば求めるほど、長期化や戦死者増加のリスクは増す一方ですけどね。
> だからと言って、最低目標をクリアーしないと、劣勢にでも追い込まれない限り、
> なかなか引く決断は困難ですし、そうなったら長期化ですよ。
> でも、そうは言っても、これだけ大規模な戦争だと、戦闘継続能力の限界ってどの辺りなんでしょ?
> チェチェンやアフガンでは10年戦いましたけど、さすがにそれは無理でしょうし、
> そうなると、まずは年内が1つの転換点になるのかなぁ?
> 再び冬が来れば、遠征しているロシア軍は大変でしょうし、市民はもっと大変そうなので。

この一週間正直戦線ってそこまで動いていない気がするんですよねぇ…
停戦交渉が進んでいるからかもしれませんが、
もしかすると本当にロシア軍の限界が早くも来たのかとも思ってしまうんですよねぇ…
ロシアとウクライナの発表するロシア軍の損害に差がありすぎで実数が分かりませんが。
それなりに損害は出ているのでしょうし、もしかすると当初想定していたよりも被害が大きく、
既に限界なのかもと。
まぁ、想定外だったために戦力の補充をしているだけかもしれませんが。

> > > そして最悪、もしもNATO軍が参戦し、ロシア国境へと追われる展開となれば、
> > > 核を用いてでも、NATO軍の追撃を食い止めつつ、撤退するのがプランE。
> > > (こうなると、ロシア国内への反転攻勢を許さないのが最終目標)

> > う〜ん…ここまで考えていると恐ろしいですね。
> > 核を用いてしまうと一時的に攻撃は凌げてもその後を考えると…
> > NATO軍に対して使用となるとそれこそ各国本土にも核攻撃をするくらいの覚悟は必要な気が…
> > 一度使ってしまうといつ使うか分からないと各国には当然思われるでしょうし。

> もし核を使うとすれば、やはりNATO軍に対してですよ。
> それも1発、相手の損害が少ない範囲で、威嚇目的として。
> 言うなれば、「ここで停戦しよう」という、合図の為の核ですね。
> しかし、ここでアメリカ側も核で応えてしまえば・・・恐らく核戦争です。
> アメリカ側も威嚇目的で1発打ったとしても、核使用まで追い込まれたロシアに、
> 「お互い様」などという余裕などあるはずもなく、そこで一線を越えちゃう気がするんです。

これ怖いのが日本にある米軍基地も攻撃対象になるのではというところですよね。
ロシアと同時にベラルーシも制裁を受けているので逆を返せば日本もロシアの攻撃対象になりえるのではと。


> また、ウクライナ相手に核を使うとなれば・・・これはもう、
> 1年経ってもキエフが落ちず、だからと言って、撤退も出来ない状況となれば、
> 全てを無に帰すという選択で、キエフに格を落とす可能性も、ゼロでは無いのかな?
> まあ、まず有り得ないと思いますし、そう願いますけども。
>


> > > 徹底抗戦を選び、英雄化してしまった今となっては、逃すべきじゃないと考えてるはずです。
> > > とは言え、既にゼレンスキーの身辺警護は、英国陸軍の特殊空挺部隊が担ってるなんて話を聞くと、
> > > ロシア軍が首都キエフを包囲したとしても、なかなか確保するのは難しいかも?と思っちゃいます。
> > > 逃がさぬ為には、「キエフから飛び立つヘリは、全て打ち落とせ!」って方針で行くんですかねえ?

> > う〜ん…仮にキエフが陥落してゼレンスキー氏が死亡したとしても、
> > 逆に神格化されちゃいそうな気もするんですよねぇ…
> > プロパガンダの一種だとは思いますが、長期化してウクライナにも厭戦気分が蔓延ってきてからならともかく、
> > 現状では逆に士気が上がる気がします。
> > 彼自身が指揮官というわけではないでしょうから、軍事的には大きな損失ではないでしょうし。
> > 何かこういう書き方をするのは良い気分ではないですが。

> とは言え、それで志気が上がるのは、一時の事であり、
> 文字通り、「役者」である彼を失うとなれば、看板的にも厳しいと思いますよ。
> 替わりの新しい大統領を立てても、あれだけの演技力は誰も真似できないでしょうし、
> 選挙を経ているか否かの正当性の面でも、やはり段違いだと思うので。
> 確かに、彼自身の指揮官としての能力は、この際 別に構わなくても、
> 演技力と正当性に裏打ちされた「錦の御旗」としての存在効果が、軍事的にも非常に大きいと。

冒頭でも述べた通り正直彼の「役者」としての能力は少し怖いなと思いだした今日この頃です。
 

> しかし、だからこそ、国民を守る為に国家があるのだとしたら、
> 国家を守る為に、多くの国民が亡くなるというのは、本末転倒のようにも思うんです。
> 「人の生命は地球よりも重い」・・・などと言うつもりは、正直ありません。
> 冷たいモノの見方かも知れませんが、足し引きの計算をして、
> 死しても国家を守る事で、更に多くの国民を救えるのであれば、それもアリだとは考えています。
> ちなみに、ここで言う「国民のために守るモノ」とは、
> 第1に生命であり、第2に財産であり、権利や尊厳などは3番目って感じですかね?
> 尊厳の為に生命を賭す人が居ても良いですし、ぶっちゃけ私自身は そのケがありますが、
> それは一般的な感覚とは異なるでしょうし、何よりも他人にまで強いるモノでは無いはずです。
> そういう意味では、国家の存在理由の第一義って、国民の命をまずは最優先する事だと思うんですよ。
>
> で、私自身がゼレンスキーに対して、抵抗感を抱くのは、
> その選択が、国民の命を守る事が、最優先になって無いように映るからですね・・・・
> これは別に、誰1人として死なないよう、すぐさま白旗を揚げろという話ではありません。
> 申し訳ないですが、兵士は命を張って国民を守るのが仕事なので、その職務には殉じる事を望みます。
> しかし一般市民に対しては、「戦え!」ではなく、「逃げろ!」と言って良いはずです。
> 当然ですが、自分も戦うという市民が、自発的に現れる事は良いと思いますけど、
> 無駄に死者ばかりを増やすのは、決して得策では無いでしょうし、それを強いられるのは以ての外です!!
> 更に言えば、ウクライナ国民が、ロシア側に逃げたって良いじゃないですか。
> それで国民の命が救えるのなら、それだって1つの方法だと思いますし、
> 百歩譲って、ウクライナ国民はまだしも、外国人に対しては それも認められて然るべきはずで、
> そうした選択肢を遮断してしまうのは、守る事よりも、戦う事を優先しているからだと感じるんですよね。

おそらくウクライナが恐れているのってロシア側に逃げた人が、
ウクライナの捕虜になったロシア兵のような使われ方をすることだと思うんですよね。
正直士気が高いのってそう続かないと思うんですよ。
自分が住んでいた町が破壊されていく様に最初は怒りを覚えても、
ずっと戦い続けるとどんどん疲労は溜まっていくでしょうし…
その中でロシア側に逃げた人の状況が入ってきて「ロシアも友好を望んでる降伏して」
みたいなプロパガンダが行われると心が折れる人も出だすでしょうし、
それを恐れているのかなと。

すいません、途中なのですが残りは次の日曜日にでも返信しようかと思います。


[23877] 23日(水)の夕方6時からゼレンスキー国会演説返信 削除
2022/3/22 (火) 20:52:33 徳翁導誉

> ゼレンスキー大統領が各国の国会で演説を行ってるのが話題ですね…
つねさんへの返信を書いていたら、その間に行き違いで、
矢羽雅朝さんからの返信があったみたいですね(笑)。
まあ明日の夕方6時から、ゼレンスキー大統領のオンライン国会演説が予定されてますし、
即返信でも良いのですが、それを聞いた上での返信にしましょうか?


[23878] ゼレンスキーの国会演説を終えて(その1)返信 削除
2022/3/23 (水) 19:27:11 徳翁導誉

> ゼレンスキー大統領が各国の国会で演説を行ってるのが話題ですね…
これまでゼレンスキーは、各国に合わせた演説を行ってきましたし、
時にはドイツやイスラエルなどで、相手国に対する苦言を述べたりもしていたので、
日本に対して、いったい何を語るのか?というのは、正直かなり興味があったのですが、
いざ演説を聞くと・・・当たり障りのない内容で、ちょっと肩透かし(笑)。

アジアで最初に制裁を行ってくれた感謝と、停戦後の都市復興への支援要請。
あとは、他のアジア諸国にも呼び掛けてって感じでしたか。
まあ軍事面の方では、実際に日本が手を差し伸べられる部分も少ないですし、
そうした日本の影響力の小ささを思えば、敢えてパフォーマンスする必要性も無いのかな?
イスラエルに対しては、「武器を提供して!」とか、「共に戦おう!」など、
いろいろろ勇ましい事を言ってたみたいですけど、あちらは小国でも軍事面では期待できますしね。
ゼレンスキー大統領自身がユダヤ系なので、同胞意識をくすぐる狙いもあったでしょうし。

で、敢えて日本向けだった所としては、「日本の調和と文化が好き」なんて話と、
あとは、ロシア軍の侵攻を「津波」に例えたくらいでしょうか?
福島とか、広島や長崎、東京大空襲、日露戦争や北方領土に関する言及とかは、全くありませんでしたし、
アメリカ議会での真珠湾発言は伝え聞いてるでしょうから、敢えて刺激的な言葉は用いなかった面も?
どれだけ相手国民を高揚させる演説を行った所で、上述の通り、
今回の戦争における日本の貢献など、たかが知れているのが現実ですからね。
だったら、日本に対しても、間接的には世界に対しても、波風が立ちそうな内容は必要ないと。
実際、ここで広島とか長崎なんてワードを出したら、今度はアメリカ側の機嫌を損ねるでしょうし、
それはそれで、日本からの批判なんかて比べ物にならない程、ウクライナにとっても大ダメージですから。

となると、ドイツとイスラエルに対してはキツイ発言もしたのって、
私が思っている以上に、ゼレンスキー自身のユダヤ人意識が強いからなのか?
それとも、各国の国民性まで考慮した上で、いろいろとパワー・ワードを混ぜているのか?
例えば、いろいろな国民に何かを行わせたい場合、
 アメリカ人に対しては、「ここで行えば、あなたはヒーローですよ」と言い、
 イギリス人に対しては、「紳士であれば、これを行うでしょう」と言い、
 フランス人に対しては、「決して、これを行ってはいけません」と言い、
 イタリア人に対しては、「これを行えば、女性にモテますよ」と言い、
 ドイツ人に対しては、「それを行うのが、ルールです」と言い、
 日本人に対しては、「皆さん、それを行ってますよ」と言う。
そ〜んな国際ジョークを、なぜだか急に思い出してしまいました(笑)。

う〜ん、あとは他のアジアの国々でも、こうした演説は行うのでしょうか?
じきに韓国では行われるでしょうけど、台湾は・・・中国の立場を考えると無いかな。
ならば中国でとなると、あっても当然 検閲でしょうから、演説の内容的には面白く無さそう。
安保理決議で棄権に回ったインドとか、様々な事情が渦巻くASEAN諸国とか、いろいろ面倒そうですし、
ウクライナへの影響を考えれば、制裁に参加してくれた国だけを巡る感じになりますかねえ?
対ロシアを考えれば、中国に釘は刺したい所でしょうけど、
下手に巻き込まれる事を共産党政権は望まないはずで、そうなれば自重がベターなのかな。

そして余談ながら、今回の関連報道で、今更ながらに知ったんですけど、
2019年に行われた就任演説の際、ゼレンスキー大統領は、
「サッカーではアイスランド人に、祖国防衛ではイスラエル人に、技術力では日本人になろう」と、
ウクライナ国民に対して、訴えてたみたいですね!!

ここで思わず日本の名前が出てくるのは、日本人として素直に嬉しい反面、
当時から既に、日本の家電は世界シェアを失っていた事を思うと、情報が古いなとも(苦笑)。
(まあトランプも就任当初は、80年代の日本イメージで語ってましたし、政治素人だと そんなモノ?)
とは言え、ウクライナは豊かな穀倉地帯と鉱物資源を誇る一方で、
4000万人の人口と、東側陣営では高かった技術力の方は、まるで活かせていない現状でしたから、
そこを何とか打破したいというのが、彼なりの成長戦略の1丁目1番地だった事は伝わります。

あと、一番最初にサッカーの話が出てくるのは、2012年に欧州選手権をポーランドと共催した誇りと、
FWシェフチェンコに代表される サッカー人気の高さを思えば、ツカミはOKな感じでしょうか?(笑)
2000年前後は日韓W杯もあり、ちょうど私もサッカー観戦にハマっていた頃なので、
その当時、旋風を起こしていたディナモ・キエフの活躍は、鮮烈な記憶として残ってます!!
ちなみに、ここでアイスランドの名前が挙がっているのは、就任演説があった頃、
初出場となる欧州選手権ではベスト8、そして2年後のW杯にも初出場した上、
バイキング・クラップと呼ばれる、印象的で熱狂的なサポーターの応援姿も相俟って、
サッカー中小国にとって、最も解りやすい理想モデルであった為ですね。
(いつか日本も、世界中でサッカー新興国の代名詞となるくらい、躍進して貰いたいなぁ・笑)

で、そんなアイスランドと日本に挟まれ、登場してくるイスラエルが地味にカギなのかな?
ウクライナ自体も、クリミアやドンバスの問題を抱えていますから、国防の話が出るのは解りますし、
まあ、ゼレンスキー自身はユダヤ系なので、そこでイスラエルの名前が出てくるのは解ります。
とは言え、少し事情は異なるものの、同じく国内にパレスチナ問題を抱えていて、
しかもガザ地区に対しては、空爆を行うなど強硬姿勢なイスラエルを、目標像に掲げる行為は、
今から見れば・・・かも知れませんけど、非常に危うくは映ります・・・・
実際、ドンバス紛争に関しては、イスラエル同様に実力行使に出て、それで今回の戦争を招いてますので。

ちなみに、一国のリーダーが、具体的に他国の名前を目標像として挙げる行為は、
政治の常識的には、かなり異例であるとは思うものの、
ですが、具体的なイメージが思い浮かべられるので、国民に訴えるには良い手法だと思うんですよね。
例えば、当時はまだ、自民党との政権交代を狙える立場にあった社会党が、
「アメリカの豊かさ、ソ連の社会保障、イギリスの議会政治、日本国憲法の平和主義」を掲げた際、
世論の反応は、なかなか良かったと聞いてますからねえ。
(その後、提唱者の江田三郎が社会党内の主導権争いに敗れて、このモデルは形骸化)
現在の日本の技術力と同様、「現実はそんなに良いモノじゃない」っていうのはあるでしょうが、
実の所、そこはあまり重要では無くて、幻想であれ何であれ、各国から良いとこ取りして、
それで少しでも、自分たちの暮らす社会が良くなるなら、それで充分に成果アリですので!!
そして、目標となるイメージは、多くの人が共有できるほど、その成果も出やすいと。

> いや、こういう言う方は不適切と言われるかもしれませんが、
> 演説によって他者を戦争に誘う姿はヒトラーと被ってしまうんですよねぇ…

まあ、悪の指導者の代名詞がヒトラーになってますので、
今回も「プーチン=ヒトラー」な言われ方が多いですけど、
でも実際の所、メディア戦略の面では明らかにゼレンスキーの方ですよね(苦笑)。
強いて例えるなら、プーチンはヒトラーよりも、スターリンの方がまだ近いかも?

ゼレンスキー周辺は、政治的には素人でも、映像作りや売り込みではプロの面々ですし、
それこそ開戦直後、13名の離島守備隊が、投降を拒否して全員玉砕したとして、
華々しく喧伝され、大統領も英雄勲章を贈ると述べてましたけど、
その後、実はロシア軍の捕虜として、生き延びていた事が明らかになったんですよね。
正直、この一件を聞いた時は、「真珠湾攻撃の九軍神かよ!」と思っちゃいました(笑)。
あの時も、戦死したとされた9名の内、実は1名が捕虜になって生き延びており、
それがタブー視される風潮が、後に生還した特攻兵を追い込む事になりましたし・・・・
逆に言うと、今はネット時代なので、人の口に戸は立てられなかった感じなのかな?

> まぁ、彼の演説を受けて直接的に参戦しようという国が出てこなければ良いのですが。
アメリカの世論調査を見ると、かなり参戦意見が強くなっていますね。
保守党支持者はまだ3割ですが、民主党支持者は5割に達しており、
半年後に中間選挙を控えている事を考えても、ちょっとマズい感じはするかも?
バイデン政権も、いろいろと読み間違えて、今回の戦争勃発に至ってますし、
「ここまでなら大丈夫だろう」と、判断を誤る危険性はありそうなので・・・・

> > > 反戦デモも1万人レベルですよねぇ…
> > 赤の広場に10万人とか20万人とか詰め掛ければ、さすがに軍や警察も手出しが困難ですし、
> > 仮にそうなったら、さすがにプーチン政権も終わりだとは思いますよ。

> う〜ん…仮に10万人集まっても支持派がマジョリティならそう問題ないのでは。
> と思ったのですが実際に10万人が赤の広場に集まるということは
> その後ろにその何10倍の人がいるということになるのですかねぇ。

と言うよりも、本当に怖いのは、その10万人が暴徒化する事なんです!!
より厳密に言うと、暴徒化してクレムリンなり何なりを襲うと群衆が1000人や2000人ほど出て、
その後ろには、実際に手は出さなくても、それを支持する大群衆がいれば、
軍や警察だって止められませんし、一旦そうなれば、どんな強権的な独裁政権でも終わりかねません。
(60年安保の際、警察だけでは手に負えず、防衛庁も出動に同意せず、岸内閣はヤクザや右翼を動員・苦笑)
また、世間の人々も、そうした行動に積極的な支持は与えなくても、
それだけの熱量があって物事がひっくり返った際に、敢えて反対の声が挙げる事もまずありません。
別に賛成はしなくても、理解できる行動であれば、大体の人は何となく受け入れるモノですからねえ。

逆説的に言うと、日本でも7年前の安保法制反対デモでは、それこそ10万人が集まりましたが、
だからと言って、それで安倍政権が倒れ無かったのは、そのデモが平和的に行われたからですし、
8年前にヤヌコービッチ政権が倒れたのは、デモ隊が暴徒化したからです。
で、デモの暴徒化を担ったのが、過激な民族主義者たち(いわゆる広義のネオナチ)であり、
それを後方援助していたのが、アメリカのCIAだったって話ですね。
いや当然ですが、デモ参加者に「暴徒化しろ!」と言ってる訳ではありませんよ。
ただ現実的に、平和なデモよりも、暴徒化した群衆の方が、政権崩壊に繋がりやすいという話で。
そして、それを今の時代にアメリカでやろうとしたのが、選挙で敗れたトランプでした(苦笑)。

> 逆に考えると今の支持率がある間は10万人のデモはないという感じでしょうか。
いや、出来ないって事は無いと思いますよ。
ロシアの人口は、日本よりも多い1億4500万人も居ますから、
その内の0.1%が集まるだけで、簡単に10万人という数は超えますので。
そういう意味では、やはりロシアは西側ほど自由な民主国家では無いですし、
それでも尚、反プーチンで立ち上がろう!とする人数が、充分に揃わない程度には、
国民からも支持されている・・・というか、アンチでは無いって所ですかねえ。

現状だと、やはり政治的な信念がある人くらいしか立ち上がらないでしょうし、
そういった人間は、社会全体だと一部に過ぎ無い事を思えば、
もっと反政権的な民意が高まるには、政治信条よりも、市民生活が苦しくなる必要があるかと?
いろいろ不満はあっても、そこそこ暮らしていけるなら、大多数の人はわざわざ立ち上がらないですし、
一般市民が立ち上がって変わるときと言うのは、男性だけでなく女性、特に母親たちが、
「子供たちの為!」にと集結した時に、運動自体が大きくなるって事が、歴史的には多いかな?
ただしロシアの場合、ダーチャと呼ばれる郊外別荘を、庶民たちでも結構保有しており、
経済制裁やコロナ禍の中でも、それで何とか自給自足が出来ちゃったりする社会なので、
他の国に比べると、なかなか崩れないって所はありそう(国防意識も世界標準よりも高い国民性ですし)。

> > また、プーチン政権は実質20年続いているという事で、
> > ロシアの若者たちは、良くも悪くも「プーチン時代」しか知らないんですよね。
> > それを評価しない若者も、それを評価する若者も、それぞれ居るのでしょうが、
> > どちらもプーチン基準でしか、なかなか物事を見られないと。
> > 「悪の独裁者を倒せば、平和が訪れる」などというのは、おとぎ話の世界であり、
> > 現実には「独裁者を倒すと、更なる地獄が訪れる」のが、歴史の常ですし・・・・

> ロシアで仮にプーチン大統領が革命的に倒されたとして、
> その後の政権はどういった指向の政権になるのでしょうかねぇ…
> ソ連が崩壊しても結局アメリカとの対立を指向する国であった訳ですが…
> 下の方でおっしゃられてましたが、ロシアまでNATOに加入して、
> アメリカの友好国といった路線にいくのか、結局プーチン的な人が取って代るだけで、
> 中露で反米勢力の代表格的な路線なのか。

いや本当、考えれば考えるほど、様々なシナリオが思い浮かびますよね。
独立の直後、エリツィン時代のロシアは、別にアメリカとは対立路線じゃなかっと言うか、
そもそも、対立するような余裕自体が無くて、エリツィンなど却って、
ソ連時代に逆行しないようにと、アメリカから相当の支援を受けていましたし(笑)、
新興財閥オリガルヒの支援の下、経済優先の新政権が誕生すれば、親米路線だって充分に有り得るかと?
また逆に、軍事クーデターとかが起こって、プーチン以上の強硬路線に進む可能性だってありますし、
ロシア社会が混迷して、中国の軍門に降るしか道が無くなる展開だって、あるかも知れません。
それとロシアは連邦国家であり、いくつもの共和国や自治区を内包してますから、
中央の統制力が弱まれば、独立宣言祭りになるかも知れませんし、内戦突入の可能性だってあります。
で、結局は混迷するロシアをまとめる為に、また別の強権的な指導者が誕生する事も充分考えられます。

正直な所、ロシアって、あまりにも多くの要素を抱えているので、
どうサイコロが転がるか次第で、様々な目が出る可能性があり、本当に読めない存在なんです。
逆に言うと、そんな不確定な国だからこそ、ソ連みたいな実験国家が誕生したりもすると(笑)。
「ロシアはヨーロッパか?アジアか?」なんて問いがありますけど、
ぶっちゃけ、あそこはヨーロッパでも、アジアでもなく、ロシアという1つの世界なんだと思います。

> ロシアがアメリカと対立的になることってそうメリットがあるとは思えないんですよねぇ。
WW2オンラインをプレーすると、実感できるかも知れませんけど、
地政学的に言うと、実はロシアって、アメリカのベスト・パートナーです(笑)。
アメリカは海を通して、欧州とアジアという2大世界と面していますが、
ロシアは陸続きで、欧州とアジアに面しており、
海洋国家と大陸国家で住み分けしつつ、この2大世界を挟み込む立地にある為、
分け合って支配する事が可能なんですよね。
同盟関係ではなく、仮想敵同士でしたけど、それが最も上手くハマったの冷戦構造です!!
言い方は悪いですが、米ソがプロレスを繰り広げる事で、欧州とアジアを分割支配できたと。
ちなみにアメリカから見て、イギリスと日本は、それぞれ欧州とアジアへの橋頭堡として最適です(苦笑)。

> 中国は一応社会主義国家ですがロシアは資本主義国家なわけですし。
> まぁ、この対立構造を持ち出すこと自体が時代遅れと言われればそれまでですが。
> 資本主義側の2番手群(イギリスやフランス)と同格の国としてやっていけばいいのになぁ
> と思ってしまうのは的外れなのでしょうか。

それこそ、少し前に別スレッドで語った↓
http://tokuou.s500.xrea.com/cgi/kjbn/kjbn.cgi?tree=c23844
ソヴィエト連邦時代の「世界の超大国」路線から、
ロシア帝国時代の「欧州への大国」路線に回帰ですね。
これはこれで、普通にアリだとは思いますよ。

と言いますか、ロシアがEUに所属した方が、今よりも大きな存在感を発揮できるかと?
欧州議会は、ほぼ人口比に応じた議席数が、各国に割り振られていますが、
ロシアの人口は、EU最大のドイツの2倍近くある上に、
エネルギー供給では、EU諸国の首根っこを押さえている事を考えると、
ロシア単独でも、EU内でかなりの存在感を発揮できますし、
ドイツとロシアでタッグを組めば、EUを主導でき、旧共産圏も影響下におけて、アメリカにも対抗可能です。
でもまあ、そんな新たな加盟国の登場は、現時点で主導権を握るドイツやフランスを始め、
旧共産圏の東欧諸国だって望んでいないでしょうし、
そして何より、EU加盟により自由な動きを制限される事を、ロシア自体が望んでいないと。

ですから逆説的に言うと、今回のような戦争があり、そしてプーチンが失脚した直後でないと、
ロシアのEU加盟なんて厄介な問題は、トントン拍子じゃ進まないでしょうし、
そういう意味では、チャンスがあると言えば、チャンスがあるんですよね。
何か大きな事が起こった直後のドサクサじゃないと、複雑な政治力学の構造って、大きく変化しませんので。

> > > 日本でも一時期あった反安倍政権のデモでももっと多い人数でしたし…
> > > 何だか物事を自分たちの考えたい方に取っているような気がするのですよねぇ。

> > 反安倍政権というか、2015年に国会周辺で行われた安保法制の反対デモが、
> > 主催者発表で12万人(実際には10万人弱かな?)でしたね。
> > ちなみに、オグリキャップ引退の有馬記念に詰め掛けたファンが17万人(笑)。
> > って、日本ではデモで10万人が集まっても、あまり影響が無いんですよね・・・・

> まぁ、それだけの人数が集まっても結局のところ次の選挙で自民党が負けたかというと…
> 仮に自民党が敗北をしていればその時に集まった人からすれば「それ見たことか!」と言えますが、
> この情勢だとただ単にマイノリティの集まりとしか見られませんからねぇ…

まあ、安全保障の問題なんて、一部の人が強く関心を持つだけで、
大多数の人は、そこまでの関心は無い対象の話ですからねえ・・・・
経済ほど生活に直結する訳でもなく、影響が出るのも恐らくは20年30年後の話ですし。
と言いますか、賛成にせよ、反対にせよ、強く関心を持ってる人にしたって、
では実際、どこまで深く考えているかとなると、何となくとか、気分的にと言うのが多数派かと?

例えば、集団的自衛権に関して言うと、日本が最も影響を受けるのって、
アメリカと同盟関係にある韓国で、第2次朝鮮戦争が勃発した場合に、
今までと違って、日本も実質的に自動参戦となる可能性が高くなり、
その為に、北朝鮮からも先制攻撃を受ける危険性が、格段に上がった事を意味するのですが、
「韓国を守る為に、日本の市民が犠牲になる」事に関して、嫌韓な保守層はどう考えているのでしょう?
恐らくは、その辺りまで考えずに、保守というスタンスだから賛成というか、
もっと言うと、ネトウヨ層に関しては、左翼が反対するから賛成って所もあるかも知れません(笑)。

その一方で、安保法制に反対するリベラル層の方も、
本気で法案を潰したいなら、創価学会の婦人部を戦略的に巻き込むべきだったと思うんですよね。
現在の自民党は、公明党の意向を無視しては物事を進められませんし、
公明党の方は創価学会の意向に逆らえず、創価学会も実働部隊の中核である婦人部を無視できません。
そして婦人部というのは、簡単に言ってしまえば「お母さんたちの集団」であり、
何だかんだ言って創価学会は、戦前からの経緯もあり、平和主義を掲げている教団なので、
「子供たちの将来的な危険性」を訴えれば、動かせる可能性もあったと思うんです。
しかし、そういった戦略的な動きは見られず、反対運動自体が目的化していた印象もあり、
こちらもこちらで、本気で何とかしようと頭を悩ませてる人は少ないだろうな、と感じてました。

要するに、大多数の市民は大して関心が無いのは当然として、
賛成や反対を主張する人々も、結局は中身にまで関心が無いのがほとんどだと。
と言うか、そもそも、これを通した当時の安倍総理自身が、法案を通す事を目的化していて、
法案の中身の方は、そんなに関心が無い事も、透けて見えてましたからねえ・・・・
でもまあ、結局の所、人間ってそういう生き物でしょうし、
そうした人々の集合意見が民主主義の実態なので、そんなモノだろうなとは思ってますけどね(笑)。

> 声が大きいだけの少数派って結局のところ反発を受ける方が多いと思うんですよねぇ。
> 根拠はと言われるとありませんけど。

う〜ん、そうした側面が無いとは言いませんが、
どちらかと言うと、それで反発するのは、逆方向にいる「声が大きいだけの少数派」かな?
大部分の人は、自分の関心が無い主張なんて、「ふ〜ん」と聞き流して気にも止めませんし、
それで引っ掛かるのは、逆鱗じゃないですけど、反対方向にアンテナが立っていてこそです(笑)。

ただ一方で、幾らか小さいモノでも、いったん「流れ」が生まれてしまえば、
深く関心を抱かない人たちほど、無意識というか、何となくな空気感で流れに乗っかり、
それが積み重なって、やがては大きな流れになる事も、決して珍しくは無いですからねえ。
勝ち馬に乗るとか、そこまで明確な意識はなく、それこそブームに乗るみたいな感覚で。

例えば政治の話を続けるなら、知事の人気とかって、その辺りが顕著に現れやすく、
小池知事にせよ、橋下知事にせよ、東国原知事にせよ、
初当選時の選挙では、そこまでの得票率で勝ってる訳じゃないんですよ。
しかし、ひとたび当選して、マスコミも大々的に報じると、一気に支持率が爆上がりすると!
それこそ、選挙前の賛成・反対なんて意見は、簡単に消し飛んでしまう程に(笑)。

> > と言いますか、今回ロシア国民に「立ち上がれ!」と言ってる人の何割くらいが、
> > この安保法制の時に立ち上がったのでしょうか?
> > もっと言っちゃうと、安保の時は逆にデモに反対するというか、
> > 小馬鹿にして批判してた人の方が、何となく多数派なイメージ(根拠は無いですけど・笑)。
> > でもまあ、ロシアの反戦デモで捕まってるような人たちって、
> > 恐らく日本に居れば、SEALDsみたいな人たちでしょうからねえ。

> 多分今「立ち上がれ!」と言っている層と安保法制の際に反対と言っていた層は違う層に思いますね。
> 今「立ち上がれ!」と言っているのはネトウヨのような人たちの気がします。
> むしろ層としては当時の安倍総理支持層かなと。
> 彼らは欧米でいうところの極右民族主義的な思想のように感じますね。
> だからこそウクライナのために立つウクライナ民族支持(共感)なのでしょうし、
> ロシアの為に立たないロシア民族に立ち上がることを求めるのかなと。
> まぁ、欧州の極右政党はこの件はどちらかというとロシアよりのようですが。
> 自分たちの国第一の考えなのでロシアの戦争よりもロシアの制裁への反発による自国資源の高騰に反発している感じですね。
> まぁ、自国の利益が第一という感じですね。

いや〜、恐らくは そんなに深く考えてはいません(笑)。
本当に、自らの思想信条に基づいて動く人であれば、
その行動基準というのは、当然ながら、その思想信条によって導き出されますが、
ネトウヨ層・・・と言うか、それ以上にもっと大勢の人は、
結局の所、掲げている思想信条などは、見せかけだけの表面的な旗印であって、
その行動基準は「自分にとって得か?」であり、更に言えば「どれが心地よいか?」ってモノかと。

ですから、ゼレンスキーがアメリカ議会でのオンライン演説で、
真珠湾攻撃に関して触れただけで、手のひらを返してしまう訳ですね。
それまでは、ウクライナを応援・・・と言う以上に、ロシアを叩く事が心地よかったのに、
ゼレンスキーの演説で不快にさせられたから、今度はウクライナを叩くべくネオナチ論に傾倒すると。
そういう意味では、一昔前までの右肩上がりな時代と違って、
停滞期から下り坂へと突入した昨今の社会情勢下では、
自分が何かを得る事よりも、他者が何かを失う方が、より得に感じるというか、
そちらの方が機会が多いからこそ、大バッシング時代を迎えているような気はしますね。
「自国第一主義」とか言っても、どうすれば国益が最大化するか?ではなく、
どこに叩けるターゲットが居るか?の方が、その主題になってしまっている感もあります。

それこそ、「嫌なら日本から出てけよ!」という決まり文句にしても、
だったら民主党政権の時には国外にしてたの? それとも当時は民主党政権支持だったの?と問えば、
出来損ないな言い訳を、あれこれと並べられる姿が目に浮かびますし、
そういうタイプの人たちが述べる愛国心って、結局は中身が嫌韓反中でしか無かったりするので。
いやいや、日本を愛するのなら、日本について語ってくれとは、常々思わされるんですけど、
こうした風潮って、それこそ20年前はネット内に限定されてましたものの、
ここ20年でネットから世間へ広まる傾向も定着し、今ではネットに留まらなくなりましたからねえ。
結局、ストレスが増大した社会の中で、何かを叩いてスカッとしたい欲求が高まっているのでは?

> > ちなみに当時、たまたま東京駅からバスに乗った際、デモの影響でルート変更となり、
> > 偶然、高い位置の車窓からデモの様子を見下ろせましたけど、実際に凄い黒山の人だかりでしたよ。

> それは貴重な体験ですね。

東京駅に下りた際、上空を何機ものヘリコプターが旋回していて、
「いったい何事だろう?」と思ったのですが、バスの車窓からの風景で謎が解けたと(笑)。


[23879] ゼレンスキーの国会演説を終えて(その2)返信 削除
2022/3/23 (水) 19:27:39 徳翁導誉

> > > > > ウクラナイナ全土に侵攻してしまった今となっては着地点が見えないなと。
> > > > 恐らく当初は、ロシア版の「対支一撃論」だったのかな?と、個人的には見てますね。
> > > > ウクライナなんて、ロシア軍が1発強烈に喰らわせれば、すぐに折れるって感じで。
> > > > まあ実際、8年前のクリミアでは、驚くほどアッサリと事が進んだ為、
> > > > その成功体験に引きずられて、ウクライナ全土でも上手く行くと、安易に考えてしまったと。

> > > 私もこれについては同意ですね。
> > > 一撃を加えれば東部は諦めるだろうと思っていたと思います。

> > ここで言う一撃の成果は、東部2州の独立承認だけに留まらず、
> > 現在の和平交渉で、ロシア側が求めてるような条件も呑むこと込みですけどね。
> > と言いますか、仮にわずか数日で終わったとしても、
> > これだけの兵数を動員して、東部2州の独立承認だけでは割に合わないですから、
> > 中立化&非武装化は非現実的なので、同盟締結とロシア軍駐留という条件くらいは求めそう。

> まぁ、ゼレンスキー大統領が逃亡すれば、
> 治安が回復するまでと言ってロシア軍の駐留のハードルとかは低かったでしょうからねぇ。
> 非武功は無理でも中立化もしくは親露化は可能だったように思えますね。

駐留以前の話として、まずは占領する事が必要ですから、
それを考えても、大統領が逃亡すれば、混乱もしますし、戦意喪失もするので、
ロシア軍としても、スムーズに事が運んだ可能性はありません。
それこそ開戦の直後、「キエフは2〜3日で陥落」という予測が出た時点で、
アメリカ側としても、ゼレンスキーの脱出計画は進めてたはずですし、
やはり一般的には、その計画に乗って、国民を捨てて脱出しちゃうケースがほとんどなんですよね。
そういう意味では、その後に見せるゼレンスキーのアピール力以上に、
この際の決断力の方が、実は戦況を大きく左右したと言えます。

また一方で、そうやって踏ん張っても、ウクライナ軍が混乱している数日以内に、
一気にロシア軍が押し寄せてしまえば、そこでチェックメイトな展開だって有り得ましたが、
目先の消耗を気にして出し惜しみをしたのか? 一度に全軍を動かす能力に欠けていたのか?
その理由は何故だかは解りませんけど、ロシア軍は事前に配備させてた20万人の兵力を全投入せず、
戦力の逐次投入という愚を犯していったのも、当時から気になる点ではあったんですよね。
今更な指摘かも知れませんけど、これもやはり大きかったかと思われます。

> > 逆に言うと、東部2州を諦めて、シャンシャンと手打ちをするには、
> > やはり開戦前でなければ無理だったと思いますし、

> う〜ん…仮に東部2州をあっさり諦めてしまえばさらに次へ次へと要求されると警戒しませんかね。

いくらロシアが横暴とは言え、ロシア軍が実効支配してないエリアまで、
ロシア側に寄越せと主張した所で、現実的に実現するべくもありません。
そうなると、8年前のように武力蜂起させたり、今回のように戦争を始めたりと、
実効支配に至るまでの下準備が、非常に大変なモノとなりますので、そうそう実行できませんよ。

ちなみに、ここで言う「東部2州」というのも、2州の全域ではなく、
あくまでも親ロシア派の支配地域に対してであり、それも独立を承認と言うよりは、
韓国と北朝鮮の間にある休戦ラインのように、ドンバス地方にも休戦ラインを引いて、
そこを実質的な国境線とする事で、戦争の口実や、支配地域の拡大を防ごうという意図ですね。
大統領就任時のロシア側からの要求は、停戦の遵守と、双方の捕虜を全て解放する内容でしたので、
ロシア側の負担の大きさを考えると、緊迫化前であれば、そこで手を打てた可能性が高かった気がしますが、
東部2州の奪還を公約に掲げて当選し、当然ながら話し合いでは埒が明かず、支持率が急落すると、
新兵器を投入して武力で奪還しようとした選択が、決定的に悪手だったと私は思ってますからね。
この戦争が始まって以降、ゼレンスキーの評価が爆上がりになって、有耶無耶になってますけども・・・・

う〜ん、何というか、そりゃウクライナ側の立場を考えれば、確かに言い分も解るんですよ。
ロシア寄りなヤヌコービッチ政権を転覆させたと言っても、それはあくまで国内問題であり、
そんな事を理由に、国土の一部を奪われたとあっては、国民的に納得など行かない事でしょう。
ですけど、ゼレンスキーが取った行動というのは、ヤクザに喧嘩を売るようなモノですからねえ。
もちろん、理不尽な要求を受けても、それを毅然と拒否すれば格好良いですし、
ヤクザが仕返しに発砲してきたら、社会通念的に悪いのは明らかにヤクザの側ですよ。
とは言え、その発砲により、家族が命を失うなんて事になったら、
一家の主として、その対応が間違いでは無かったと、本当に言えるのでしょうか?
ヤクザだって、ナメられた おまんま食い上げですから、暴力行為に及ぶ可能性は現実的に充分あります。
今回の一件って、解りやすく言ってしまえば、そういう話だと思ってますし、
警察は介入せず、家族の犠牲は増えていき、それでも正義を貫く事は、本当に正しいのか否か?
どれだけ世間から喝采を浴びても、今更 後には引けなくても、
私自身の感情で言えば、「立派だ!」と称える気には、とてもなれないんですよね。

って、話が途中で逸れてしまいましたが、実効支配が重要という事を踏まえると、
ウクライナ全土の占領には遠く及ばないとは言え、既にこの戦争の結果、
現時点でも、そこそこ地域はロシア軍の占領下に入ってしまっていますし、
どれだけウクライナ軍が善戦しているとは言え、ロシア軍を押し返すほどの力は無い以上、
一時的にせよ、仮に停戦が為ったとしても、当然ながらロシア軍は占領地域から兵など引きませんよ。
そうなれば、停戦ラインは開戦前の東部2州を2分するラインから、現在の前線のラインとなってしまい、
こんなモノ、ウクライナ側が飲めるはずもありません・・・・
逆にロシア軍の側からすれば、これだけ兵士の血を流して、今更東部2州の中間線には戻れません。
だからこそ、みかじめ料をヤクザに払う感じに、東部2州の中間線で双方妥協するのが最善だっただろうと。
いや本当、これは後出しジャンケンではなく、既に1万人以上の死者を出してる時点で、
納得できなくても妥協するのが、最も現実的な選択だと思ったんですよ、個人的には。
プーチン政権だって、いつまでも続く訳でもなく、そのうち状況だって変化するかも知れず、
そうした機会を逃さないよう、ウクライナ自体を豊かにする方が、却って早道だとも思いましたし。

> 海路はありますが、セヴァストポリが孤立してますし、
> 次はセヴァストポリに繋がる地域を…といった感じに要求がエスカレートする可能性も考えると、
> あっさり損切りという判断も難しいかなぁと。

実効支配しなければ、いくら要求しても、非現実という話自体はそれとして、
実現性の程はともかく、ロシア側の戦略というか、理想を言えば、
2014年時に示された「ノヴォロシア連邦」の領域が、勢力圏の目標範囲を示している気がします。
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/7/79/2014_pro-Russian_unrest_in_Ukraine.png
そして今回、キエフの陥落まで目指すとなれば、このノヴォロシアの領域に加えて、
ドニエプル東岸に残る3州と、ドニエプル川と面する西側の3州も、追加されるのかな?と。

ただ、現在の戦況を見ると、単に南部の守りが薄かった可能性もありますが、
結果的には現時点で、クリミア周辺の沿岸部の占領が最も進んでますし、
ロシア軍の側も、東部2州の完全掌握より、クリミアとの地続き化を優先しているのが解り、
それだけクリミア(セヴァストポリ)を最重視している様子が伝わります。
となると、黒海沿岸の東部を占領した後は、沿岸西部の占領を目指すんですかねえ?
オデッサを落とせば、ウクライナは完全に海路を失いますし、
親ロシア派が実効支配する 隣国モルドバの沿ドニエストル地域とも、地続き化が成りますから。
とは言え、ハリコフ攻略もこれだけ苦戦するとなると、オデッサ攻略も簡単じゃ無いはずで、
マリウポリを落として沿岸西部への輸送路を確保した上でないと、安易に作戦へ動けないとなれば、
ロシア軍が全線で立て直し、再攻勢を仕掛けるタイミングというのも、ここらから逆算できるかも?
って、一向にハリコフが落ちないなら、沿岸東部から そのまま北上て、挟撃を図るかも知れず、
何よりも首都キエフの陥落を優先するなら、ドニエプル西岸から北上して、挟撃を図る可能性もありそう。
当たり前の話ですが、結局はロシア側の優先順次第で、いろいろと作戦方向は変わるでしょうし、
そもそも、このまま熾烈なウクライナ軍の抵抗が続けば、侵攻自体が進まない可能性も十分あります。

ただ、結果的にであれ、意図的にであれ、南部の戦闘が激戦化していて、
クリミアとの地続き化や、沿岸部の完全奪取が、優先して進められる展開であると、
これはもうロシア側にしても、中長期戦は覚悟したって戦略方針だと思うんですよね。
元々の「ノヴォロシア連邦」案でも、キエフを含む北東部はターゲットでは無かったですし、
政治的に、首都陥落のインパクトが大きい為、そちらも狙ったと考えれば、
占領ラインで一旦停戦が行われるなら、確実に押さえるのは、むしろ南東部の方であると。
逆に言えば、南東部だけでなく、北東部まで目標を加えた事で、同時に二兎を追う形となり、
それでも行けるとウクライナ軍を侮った結果、未だロシア軍は一兎も得られていないのかな?
同じ南東部でも、ハリコフと沿岸部を別と考えれば、2正面どころか3正面作戦になってますし。

2月24日に、ロシア軍のウクライナ全面侵攻が始まりましたけど、
そこで電撃戦が成功すれば、恐らくは3月18日の「クリミア編入」記念日を目安に、
ロシア側としては、勝利を収めたい構想だったと思うんですよ。
ですが電撃戦は不発に終わり、今後 立て直しの再攻勢が行われるのだとすれば、
次なる目安設定は、5月9日の「対独勝利」記念日となるでしょうし、
それも不発に終わって、中期的な包囲作戦に移行したとすれば、
その次の目安設定は、9月2日の「対日勝利」記念日となりそうな気がします。
で、これ以上 戦争が長引くようなら、記念日に合わせてとか、
そんな余裕は全くなくなるでしょうし、そこまで行っちゃうと泥沼の長期戦かな?
ウクライナもロシアも、冬の寒さは厳しいので、年越しあたりに もう1回、
事態が動くタイミングがありそうですけど、それさえ越えたら本当に終結が見えません・・・・

ただ言えるのは、目前に迫ってるであろうマリウポリ陥落の後、
クリミアとのランド・ブリッジ(陸上輸送路)を確保したロシア軍の部隊が、
続いて どちらに向かうかで、プーチンの考え方が見えそうだという事。
それがキエフ方面に進むなら、未だ数ヶ月以内の短期決着に固執しているって事でしょうし、
それがオデッサ方面に進むなら、中長期戦も覚悟してジックリと腰を据える感じでしょうし、
それがハリコフ方面に進むなら、とにかく占領地を確保した上での停戦を望んでるのでしょうし、
相も変わらずに3正面作戦を続行するなら、ウクライナ側にも一筋の光明が見えてくるかも?
いかに大軍でも、それが分散していて、更には戦意も低く、補給も不十分となれば、
各個撃破の可能性も出てきますし、一旦どこかで撤退が始まれば、雪崩を打って総崩れも有り得ると。
そして、こうなってしまえば、もうプーチン政権は終わりでしょうけど・・・とは言え、
これで「めでたし、めでたし」と終わるかとなれば、ウクライナはまだしも、ロシアはそうは行かず、
今度はロシアの不安定化が、世界に大きな不安の種を撒き散らすかも知れません・・・・
それこそ100年前に起こった、ロシア革命の二の舞のような感じで。

> > > ここまでの動きを見るとウクライナ軍の抵抗はロシアとしても予想外だったのでは?
> > > と思うのですが…

> > まあ実際、負ける事など考えたくは無くても、
> > 最悪のケースまで念頭に置きつつ、最大限の努力で、最善を尽くして戦うのが、
> > リアリストであるべき軍人や政治家の在り方だと思いますけどねえ。

> もちろん敗北シナリオは考えるべきですが、
> 正直消耗戦というぷらんDは最も悪手かと。
> それなら損切りで撤退して御免なさいした方が利口だと思うんですよねぇ。

もちろん、「軍事的な正しさ」で言うなら、その通りです。
ですが現実的には、「政治的な都合」というモノが、その上に存在し、
軍事的な正しさと、政治的な都合は、常に一致する訳ではありません。
そうなると最終的に優先されるのは、軍事的な正しさよりも、政治的な都合の方なんですよね。
そして多くの場合、その「政治」の根幹を為すのは、国家全体の利益と言うよりは、
権力を握る人々の保身であったり、私利私欲であったりすると・・・・

ハッキリ言って、軍事的な正しさが最優先されるのであれば、
今回のロシア軍にせよ、太平洋戦争時の日本軍にせよ、
損切りとか撤退以前に、そもそも開戦自体を行っていないはずです(苦笑)。
だからこそ、逆説的に言えば、中世の王政国家とかの方が、
国王という個人の下、軍事と政治が より近い関係にあり、戦争のコントロールも用意だったと。
その一方で、近代的な民主国家は、国力増強の上では格段に上ですけど、
戦争のコントロールという意味では、途轍もなく困難なモノになっているかと思われます。
今回は、攻め込まれた相手がヨーロッパの国だったからこそ、これだけ騒がれてるだけで、
選挙目的で安易に兵を出し、支持率や保身を考えると有効な打開策が無く、
グダグダになって有権者の嫌気が満ちた所で、無責任に切り上げて混迷が深まる・・・なんて展開が、
冷戦終結以降の30年でも、一体どれだけあった事か・・・・

と、そうした過去の話はさておき、現在のロシアの話に戻すと、
泥沼の消耗戦をするくらいなら、素直に手を引く方が賢い選択でしょうし、
プーチンや軍上層部にしても、そんな事は百も承知だとは思います。
ですが、これだけの大軍を動かし、これだけの資金や物資を注ぎ込み、それ以上に兵士や将官を失い、
経済制裁も喰らい、国民の不満も高まり、それで何も得られず負けて引いたとなれば、
プーチンや軍上層部は実権を失うだけでは済まず、恐らくは逮捕や命の危険だってあるはずです。
これで引いて、権力が維持できるほど、プーチン体制は盤石であるとは思えないですし。
それを思うと、国家・国民・国軍の事を考えれば、引く方が妥当な策であっても、
自分たちの事を考えると、まず間違いなく、そんな決断は出来ないはずです。
却って、そんな決断が行えたとすれば、それはそれで凄い事だと思います!!
その決断が出来たとすれば、開戦判断の咎はともかく、自己保身よりも国益を優先したって事なので。

> もちろんすぐに制裁は解除されないでしょうし、賠償支払いまで必要になるかもしれませんが…
> まぁ、理屈で分かっても感情は納得できないかもしれませんが。

う〜ん、ロシアが「敗北」を認めた場合のシナリオかぁ・・・・
プーチン政権が転覆して、親欧米派の政権が誕生したともなれば、
西側諸国らの制裁も、案外すぐにでも解除されたりするのかな?
特にEU諸国の場合、ロシアへの天然ガスの依存度を考えると、
旧共産圏の東欧諸国は、100%に近い国とかもありますし、
西欧諸国でもドイツやイタリアは、50%くらいありますからねえ。
大義名分さえ整えば、背に腹は代えられないと思いますよ。

あと、その場合に賠償金を払うかとなると・・・そもそも、この手の戦争で、
侵攻側が素直に負けを認めるケース自体、大戦後はほぼ無いかと思いますし、
その上、賠償金までとなると・・・湾岸戦争くらいなのかな?
第1次大戦の教訓もあって、過度な賠償金請求は御法度になってますし、
第2次大戦での賠償金が、実質的には最後な気もしますね。
とは言え、ウクライナの復興費だって、確実に必要なる事を考えれば、
EU諸国がロシアから購入するエネルギー代金の一部を、ロシアに渡さずプールして、
それをウクライナ支援の原資とする方が、賠償金よりも実現の可能性が高いかも知れませんね。

また、プーチン政権が存続した上で、ロシア軍が撤退した場合でとなると、
講和条件にも依りますけど、恐らく西側諸国は制裁解除など即応しないでしょうし、
賠償金を払うレベルまで、ロシアが負けを認めるとは思えません。
もしも有り得るとすれば、ウクライナの方がゴメンナサイして、
ロシアから支援金を受ける形でしょうか?
まあ、これは和平というか、実質的なウクライナの有条件降伏でしょうけど。

> > > ただ、長期化は負担も多いでしょうし、引きどころは想定していないものですかねぇ…
> > このまま順当に進めば、少なくとも首都キエフまで落とせると考えているでしょうし、
> > そこまで行けば、ゼレンスキーが逃げるなり、確保するなり、死亡するなり、何らかの結論が出た上で、
> > とにかく新しい大統領は立てるでしょうから、とりあえずは、そこで1つの区切りは着きますよね。
> > まあ、そこで引いたらアッと言う間に、傀儡政権など瓦解しそうですけど、
> > その辺の都合は別として、とにかく引きたいのであれば、そこはポイントにはなります。

> ウクライナが混乱して少なくとも今後数年もしくは数十年NATOへの加入がなくなったとみれば、
> ある意味でも現時点でロシアの最低限の目標は達成した気もしますけどね。

う〜ん、正直な所、そもそもウクライナやグルジアのNATO加盟って、
アメリカがロシアを揺さぶる為に、両国の望みを利用していただけの側面が強く、
その実現性など望み薄である事は、ロシアだって、それなりに理解はしていたはずですから、
ぶっちゃけた話、それは開戦のための大義名分というか、そこまで深く気にしていないと思うんですよ。
それに、地続きの隣国が混乱しているといのは、決して望ましい事ばかりでは無いので・・・・

> ただ、誤算は親露国になる可能性を削いでしまったことでしょうけど。
でも現実的には、開戦前から既に難しくなっていた面もあるんですよね。
ハッキリ言って、元々は同じソ連国民であり、民族的にも近く、ロシア語話者も多いので、
両国間で交流もありますし、親近感だって高いのは事実だったと思います。
しかし一方で、ソ連が崩壊して、ウクライナやロシアとして独立した後、
新たに生まれたEUと、混迷するばかりのロシアを比べた場合、
一体どちらに属する事を望むかとなれば、それはロシアへの親近感よりも、
EUに対する憧れの方が遥かに勝っていた事も、否定できない事実だと思うんですよね。

ただ一方でEU側からすると、旧共産圏の東欧諸国ですら、お荷物な感があるのに、
更に欧州の東端にある旧ソ連諸国など、西欧諸国として関心が薄かったでしょうし、
東欧諸国よりも、国内が混迷してるとなれば、尚更 消極的であったと。
そういう意味では、必死に旧ソ連諸国を繋ぎ止めようと、支援をくれるロシアというのは、
良く言えば現実的、悪く言えば打算的なパートナーなのであって、
理想を言うなら、EUこそが夢の彼方のパートナーである気持ちは、誰にもあったと思います。

で、親EU派と親ロシア派の争いというのは、ウクライナ系とロシア系の対立もあったでしょうが、
それ以上に、理想主義か?現実主義か?の争いという側面の方が強かった気がします。
しかし、2014年のウクライナ騒乱に伴う、クリミアの編入や、そこから現在まで続くドンバス紛争は、
独立以降 長く続いてきた、ウクライナ系とロシア系、理想主義と現実主義の対立を、
一時的かも知れませんが、かなり鎮めた側面はあるらしいんですよね。
言うなれば、日本軍という共通の敵が出来た事で、国共合作がなったイメージに少し近いのかな?
まあ、それって要するに、親ロシア派の心が、ロシアから離れてしまった事を意味しており、
もうその時点で、「親露国になる可能性」というのは、かなり低かったと思うんです。
簡単に言えば、いくらロシアに親近感があっても、彼らはあくまでもウクライナ国民であり、
自国に仇なす存在となれば、親近感など消え、現実的なパートナーでも無いって感じですよね。

そうした事情は開戦前から、プーチンだって解ってたと思いますし、
もっと言えば、8年前のクリミア編入や東部3州の独立宣言だって、
プーチンの本音からすれば、正直、あまり望んでいなかった事だとは思うんですよ。
それで得られる利益と、それで失う損失を天秤で掛ければ、デメリットの方が大きく、
そんな強攻策よりも、時を見て、再びロシア寄りの政権誕生を待つ方が有益であると。
ですが一方で、自国開催のソチ五輪やロシアW杯を人質にされつつ、
このまま好き放題にやられてるのを、黙って見過ごすとなると、
強権的なプーチン政権の支持基盤を揺るがしかねず、
また、クリミアや東部3州では、軍やFSBの下工作が進められていたであろう事を思えば、
この状況下でGOサインを出せないのでは、彼らの支持だって失いかねないはずで、
(下手をしたら、既に後戻りできない段階で、承認を求められた可能性だってありそう)
国益よりも、政権の維持を考えて、仕方無く決断・・・って印象が、個人的に当時はありました。
それこそ、満洲事変や北支事変で、政府としては不拡大の方針であっても、
結局は状況に抗えず、承認してしまう感じに似ているのかな?


> > とは言え、ここまでの大軍を動員したとなれば、
> > キエフだけでなく、ハリコフやオデッサも落として、
> > ドニエプル東岸と黒海沿岸の地帯だけは、確保しないと引けない気はします。
> > ただ、そうやって求めれば求めるほど、長期化や戦死者増加のリスクは増す一方ですけどね。

> この一週間正直戦線ってそこまで動いていない気がするんですよねぇ…
> 停戦交渉が進んでいるからかもしれませんが、
> もしかすると本当にロシア軍の限界が早くも来たのかとも思ってしまうんですよねぇ…

「限界に達した」というのは、一面では正しいと思いますよ。
しかしそれは、開戦前に用意してあった物資が限界に達したという事であり、
ロシア軍自体が限界に達したというのとは、ちょっと違うかな?という気がしますね。
電撃戦を念頭に始まった作戦が行き詰まり、いったん小休止に入ったと。
言うなれば、戦争の「第1フェイズ」が終わっただけで、
この静けさは、第2フェイズへと移り変わる前触れ期だと思うので、
停戦交渉がどうこうというのは、現実には大して影響ないだろうと思います。

そもそも、2月下旬に開戦となったのは、それ以上 遅らせると、
雪解けの季節を迎えて、大地がぬかるみ、進軍が困難になるからであり、
そして現在、補給線が伸びた事も相俟って、
ロシア軍が兵站の確保に苦労しているであろう事は、想像に難くありません。
また、逆に言えば、だからこそ電撃戦が念頭にあり、事前に準備した物資もその程度だっただろうと。

そういう意味では、ここらで一旦 戦線が膠着するであろう事は、個人的にも想定内でしたが、
しかし一方で、1ヶ月経ってもハリコフが落ちないというのは、正直予想外でした。
首都キエフと違い、ハリコフはロシア国境から、わずか40kmの距離にありますし、
8年前にロシア側が仕掛けた、ウクライナ東部の独立工作においても、
ハリコフは、ドネツクやルガンスクと同じく、ターゲットとなりましたからねえ。
他の2州と違って、ハリコフ州では放棄した親ロシア派が鎮圧されてしまった為に、
橋頭堡を確保できなかっただけで、ロシア側も攻略目標としての優先度は高かったはずです。
また、キエフ総攻撃という作戦面から考えても、ハリコフにも兵を出していては兵力が足りず、
かと言って、ハリコフを背にしてキエフを目指せば、挟撃や後方遮断の恐れがあるので、
キエフを攻める上でも、ハリコフの陥落は前提条件であると思うんです。
そこを思うと、ウクライナ軍は善戦してますし、ロシア軍は苦戦しているのでしょうね。
(マリウポリなど南部の戦況ばかり報じられ、ハリコフなど東部がスルー気味なのは何故なんでしょ?)

そういう意味では、ここは1つの交渉タイミングである事は確かなのですが、
プーチンが妥協できるラインと、ゼレンスキーが妥協できるラインを考えると、
この段階で折り合いを付けられる可能性は、残念ながら、ほぼ皆無だと思うんです・・・・
プーチンも、ゼレンスキーも、下手な妥協は政治生命どころか、リアルに生命が危うくなるので。
となると、ロシア軍が立て直しを行って、再度の攻勢に打って出るはずで、
仮に、立て直しが行えないほどロシア軍がガタガタなら、プーチン政権が一気に瓦解しそう。
とは言え、さすが現状では、そこまでガタガタでは無いだろうと予測すると、
戦争の「第2フェイズ」への突入は避けられないでしょうし、
ロシア側の余力を考慮すると、優勢に事を進めるなら、これが最後の機会となるはず。
ベラルーシ軍に対する参戦プレッシャーも、かなり上がって行くでしょうし、
そういう意味では、勝利の為には形振り構わず、市民に被害を出す攻撃だって躊躇しないはずで、
ここに突入してしまうと、戦場はより凄惨となり、犠牲者の数も1ケタ上がるかと思われます・・・・
そうなった場合に、まずはハリコフ、そしてキエフが持ち堪えられるかですよねえ。
(今でこそ膠着状態なものの、キエフとハリコフが落ちれば、ドニエプル東岸は一気に崩れかねない)

ただ、そこで持ち堪えてしまうと、ロシア軍が諦めて撤退する可能性もあるでしょうけど、
それ以上に、手段を選ばず大量破壊兵器を用いる危険性の方が増すでしょうし、
そして恐らく、可能性として最も高いのは、市民を巻き込んでの泥沼の市街戦な気がします。
で、こうなってしまうと、犠牲者の数は1ケタどころか、2ケタ上がる事になるかと・・・・
これが、この戦争の「第3フェイズ」って所でしょうけど、
ここから立て直して、優勢に事を進めようとすれば、中国の後援が不可欠になるかな?
経済的に考えれば、中国が今のロシアを助ける、デメリット以外の何物でも無いですが、
しかし一方で、このままプーチン政権が瓦解して、隣国のロシアが不安定化してしまったり、
ましてや親米政権など誕生してしまった日には、中国の安全保障にとって重大なリスクですし、
半ば仕方無く、プーチン政権を支える可能性は、西側で思われてるほど低くはないと思います。

> ロシアとウクライナの発表するロシア軍の損害に差がありすぎで実数が分かりませんが。
> それなりに損害は出ているのでしょうし、もしかすると当初想定していたよりも被害が大きく、
> 既に限界なのかもと。

損害という意味では、わずか1ヶ月あまりで、5名もの将官が戦死した事は、
ロシア軍にとって非常に大きな痛手でしょうし、これは絶対に想定外だったと思います。
この戦争に投入されてるロシア軍の将官が20名だそうですし、
ここ50年間で、戦死した米軍の将官は2名などと聞くと、尚更ですね。
兵士たちの士気の低さも問題でしょうけど、指揮系統が乱れるのは それ以上に問題なはずです。
また、この損害の衝撃は、軍の上層部にダイレクトに響いていそう・・・・
末端の兵士が大勢死ぬよりも、肩を並べる数名の将官が死ぬ方が、より身に迫るでしょうから。

こうなってくると、仮に戦争が長引いて、ロシア軍の消耗も増していった場合、
プーチン政権を倒すのは、民衆によるデモよりも、軍部によるクーデターの可能性の方が高いかも?
もちろん、今回の開戦に関しても、軍内部の強硬派が大きく関与しているとは思いますけど、
ロシア軍の上層部が、全て強硬派で固まってる事なんて無いでしょうし、
クーデターであれば、高級士官だけでなく、中級士官でも可能ですから。
ただ、その場合の危険性を考えると、軍事クーデターのシナリオは見たくないなぁ・・・・
正直、プーチン政権よりマシになる保証なんて、全く無いですからねえ。

> まぁ、想定外だったために戦力の補充をしているだけかもしれませんが。
想定外・・・というか、期待外れという表現の方が的確かも知れませんが、
まさしく現在、ロシア軍は戦力の補充は行っていると思いますよ。
ロシア軍の武器弾薬が、現時点でどれだけ備蓄&製造されてるかは解りませんけど、
単純に兵数だけで言えば、全軍90万人のうち20万人を投入した所なので、
広大な国土を守るのは手薄となりますが、まだまだ投入する兵数を増やす事は可能ですし、
ロシアは徴兵制が健在な国なので、いざとなれば徴兵経験のある若者も300万人くらい居ます。

とは言え、頭数が揃っても 士気や練度が低ければ、あまり使い物にはならないでしょうし、
それでも兵員が増えれば食料を輸送せねばならず、その辺りの苦労や不満の高まりを考慮すると、
防衛戦ではない今回の戦争においては、そこまでの無茶は難しそう・・・・
ゴリ押しすれば、その分だけ、プーチン政権の寿命も縮まる気がします。
となると、立て直して、再攻勢に出たとしても、
開戦当初ほどの勢いは、なかなか期待できないと思いますし、
それでも戦果を挙げようとすれば、やはり非情な攻撃が増えていくのでしょうね。
また、ロシア兵(特に徴集兵)が、凄惨な戦いを躊躇するとなれば、
人数的には少ないものの、チェチェン兵やシリア兵が全面に立ってくるかも知れません。

> > > 核を用いてしまうと一時的に攻撃は凌げてもその後を考えると…
> > > NATO軍に対して使用となるとそれこそ各国本土にも核攻撃をするくらいの覚悟は必要な気が…
> > > 一度使ってしまうといつ使うか分からないと各国には当然思われるでしょうし。

> > もし核を使うとすれば、やはりNATO軍に対してですよ。
> > それも1発、相手の損害が少ない範囲で、威嚇目的として。
> > 言うなれば、「ここで停戦しよう」という、合図の為の核ですね。
> > しかし、ここでアメリカ側も核で応えてしまえば・・・恐らく核戦争です。

> これ怖いのが日本にある米軍基地も攻撃対象になるのではというところですよね。
> ロシアと同時にベラルーシも制裁を受けているので逆を返せば日本もロシアの攻撃対象になりえるのではと。

全面核戦争ともなれば、もちろん在日米軍基地だって狙われるでしょうけど、
とりあえず、戦場が東欧近辺で止まってる限りは、その危険性は低いかな?
確かに、日本はロシアの隣国ではあるものの、そこにあるのはシベリアの大地で、
米軍としても攻撃する価値が低く、ロシア側も守る価値が低いですからねえ・・・・
戦略的に、核で在日米軍基地を狙う事があるとすれば、ロシアよりも中国の方が危険性が高そう。

また、アメリカ国外であっても、米軍基地を攻撃などしたら、
核報復は解りませんが、少なくとも米軍参戦は確実になりますし、
核を用いず、通常兵器による攻撃であっても、そこは変わらないと思うので、
プーチンが自暴自棄にでもならない限り、その可能性は低いような気がします。

> > > う〜ん…仮にキエフが陥落してゼレンスキー氏が死亡したとしても、
> > > 逆に神格化されちゃいそうな気もするんですよねぇ…
> > > プロパガンダの一種だとは思いますが、長期化してウクライナにも厭戦気分が蔓延ってきてからならともかく、
> > > 現状では逆に士気が上がる気がします。
> > > 彼自身が指揮官というわけではないでしょうから、軍事的には大きな損失ではないでしょうし。

> > 文字通り、「役者」である彼を失うとなれば、看板的にも厳しいと思いますよ。
> > 替わりの新しい大統領を立てても、あれだけの演技力は誰も真似できないでしょうし、
> > 選挙を経ているか否かの正当性の面でも、やはり段違いだと思うので。
> > 確かに、彼自身の指揮官としての能力は、この際 別に構わなくても、
> > 演技力と正当性に裏打ちされた「錦の御旗」としての存在効果が、軍事的にも非常に大きいと。

> 冒頭でも述べた通り正直彼の「役者」としての能力は少し怖いなと思いだした今日この頃です。

アメリカ議会でのオンライン演説が行われた直後、
「大変な時なのは分かるが、ウクライナ大統領はスーツを持っていないのか?」という、
アメリカ人の経済評論家のTwitter投稿が、世界的に炎上するという事が起こりましたけど、
投稿した本人の真意はどうあれ、これって地味に、芯を食った指摘なんですよね。
実際の所、ゼレンスキーも開戦当初はスーツ姿でしたが、
かなり早い段階でTシャツ姿に変わり、無精ヒゲも伸ばし始めたのは、
明らかに「見た目」を意識した上でのメディア戦略であり、
だからこそ、Tシャツは綺麗だし、無精ヒゲもキチンと手入れされていると(苦笑)。

いや別に、その行為自体は悪いとは思いませんけど、見る側は理解しておいた方が良いと思いますし、
それを指摘する事さえ憚られるような空気感は、あまり健全だとは思いませんね。
そもそも、こうした「非常時の見せ方戦略」って、最近では一般化してきており、
日本の首相とかも、大きな自然災害とかあった際には、
作業着を着て、ヘルメットを被るような事をしてますが、結局は滑稽に見えるのが常です(笑)。
しかしゼレンスキーの場合、そこは本業が「役者」として、見せ方を熟知しているので、
滑稽に見えるどころか、本当に勇ましく見せるのが上手いと思います。
で、それは政治家として強力な武器だとは思いますけど、
どう使われるかによって、禍すら招きかねない武器ではあると・・・・
だからこそ、見る側は細心の注意を払うべきでしょうけど・・・まあ無理でしょうね。

ちなみに、英語字幕ではあるものの、ゼレンスキーを大統領にまで導いた
ドラマ「国民のしもべ」は、YouTubeでも公開されてるみたいで、
ウクライナ国民ですら、このドラマを見て、リアルに大統領に選んでしまう程なので、
第3国の視聴者だと、今の状況も相俟って、役柄と本人を重ね合わせちゃう人は非常に多そう。
https://www.youtube.com/c/sluga95/playlists
https://www.youtube.com/playlist?list=PLSoP62RB3ymnt6ct60SF-2ZsSpC_Mbrjv
https://www.youtube.com/playlist?list=PLSoP62RB3ymkxF5L17oKZp_xBzNRstdRU
さすがに全編通してとかは見てないですけど、作品紹介のダイジェスト映像を見たら、
使われてる言語はロシア語なので、それだけウクライナにロシア語話者が多い事が解ると同時に、
プーチン風刺は鉄板ネタらしく、ロシア語話者でも反プーチンな昨今の国民感情が伝わります。
ドラマと言っても、日本のアニメのように1話25分ですし、日本語字幕があれば結構見ちゃうかも?

> > 更に言えば、ウクライナ国民が、ロシア側に逃げたって良いじゃないですか。
> > それで国民の命が救えるのなら、それだって1つの方法だと思いますし、
> > 百歩譲って、ウクライナ国民はまだしも、外国人に対しては それも認められて然るべきはずで、
> > そうした選択肢を遮断してしまうのは、守る事よりも、戦う事を優先しているからだと感じるんですよね。

> おそらくウクライナが恐れているのってロシア側に逃げた人が、
> ウクライナの捕虜になったロシア兵のような使われ方をすることだと思うんですよね。

国家の体面的に、敵国側への避難なんて認め難い事は、私にも充分解るんです。
また、それだけでなく、戦争となれば相手国を信頼できなくなれば、
安全性を担保できないとか、人質やプロパガンダに利用される恐れなども抱く事でしょう。
ですが実際、兄弟民族であり、同じロシア語を話す市民に対して、
アウシュビッツの二の舞みたいな事が起こる危険性は、まず無いだろうと私は見てますし、
その辺りのデメリットを勘案しても、やはり多くの人命を救えるメリットの方が大きいと思います。
そして最終的な判断は、戦果にあえぐ市民1人1人が決めれば良い事であって、
初めから、国家に殉ずる選択肢しか用意させないと言うのは、個人的には違うと思うんですよね。

それこそ最近も、数千人の市民をロシア側へと避難させた事に対して、
「拉致だ!強制連行だ!」という騒ぎになってますけど、
もちろん、ウクライナ国家の側から見れば、そういう理屈になるのは解りますし、
避難した市民にしたって、本心では敵国側になど逃げたくない人が恐らく多数派でしょうが、
それでも、自分や家族の命を守る為には、そうした苦渋の選択だってアリだと思うんです。
更に、もっと戦略的に物事を考えるのであれば、国民の命を守るために敵国の後方へと避難させつつ、
100万人単位で避難させる事で、ただでも苦しいロシア側の兵站を消耗させ、
どうせプロパガンダ目的であり、尚かつロシアが国連から離れてない事を逆に利用して、
難民支援を行う国連UNHCRスタッフと、海外メディアとを、ロシア側の避難民キャンプに入れさせる事で、
国際監視の下に置いてしまうという牽制の仕方だって、割り切って考えれば、あったと思うんですよね。

それなのにウクライナ政府側として、徹底抗戦と言えば聞こえは良いものの、
市民の犠牲が大きくなる方向で、いろいろと動いてしまっていますし、
それはそれで、双方に犠牲者を増やす事が、戦争勝利を目指す1つの有効な手段なだけに、
訝しんでみてしまう所も、正直あったりします。
意図的なのか? 無意識なのか?は別にして、言うなれば、
「地獄への道は善意で舗装されている」といった所でしょうか?

ただ、ここへ来てゼレンスキーが、停戦交渉における「国民投票」という単語を出してきた事で、
全く自覚のないまま、国民を危険に晒している訳では無さそうな事が解ったと同時に、
当然ながら、自ら甘んじて汚名を被る覚悟で、和平を導く気も無い事が解りました。
もう少し詳しく述べれば、認知不足や自己陶酔で状況把握が出来ていない訳では無く、
かと言って、国民の屍の上に勝利を掴もうと考えているほど異常者でも無く、
現状のヤバさは重々承知した上で、それでも自らが火の粉を被る大胆な決断は行えると思えず、
結局の所、ズルズルと犠牲者ばかり増えてしまう展開に陥りそうだなぁ・・・と。

> 正直士気が高いのってそう続かないと思うんですよ。
> 自分が住んでいた町が破壊されていく様に最初は怒りを覚えても、
> ずっと戦い続けるとどんどん疲労は溜まっていくでしょうし…
> その中でロシア側に逃げた人の状況が入ってきて「ロシアも友好を望んでる降伏して」
> みたいなプロパガンダが行われると心が折れる人も出だすでしょうし、
> それを恐れているのかなと。

それに関しては、現実的に有り得る話だと思いますし、
そろそろ移行されるであろう「第2フェイズの戦争」においては、
ウクライナ市民の心を挫く攻撃が、ロシア軍によって行われ始めると思いますよ。
ロシア軍が加勢しているシリア内戦とかも、そうですけど、
戦争が長引き、悲惨な状況が増えるほど、支配に抗う崇高な信念よりも、
支配を受け入れてでも、安全に日常を過ごしたいという思いが、一般市民には強くなります。

そして、冷酷な言い方をすると、安全な後方のロシア側に避難させるよりも、
戦地であるウクライナ国内に留まらせて、凄惨な思いを数多く負わせる方が、
市民感情がそちらに早く流れますし、ロシア側の負担も少なくて済みます。
そういう意味では、プロパガンダ目的で避難民を使うとかは、あまり無さそうかな?
どちらかと言えば、占領統治における現地協力員を育てるという方が、可能性的にはあるかも?

> すいません、途中なのですが残りは次の日曜日にでも返信しようかと思います。
まあ、最近の長文癖の悪化は、自分自身も「酷いな」と感じてますので(苦笑)、
返信はいつでも結構ですし、全てに返信しようと思われなくても大丈夫ですよ。
以前までは、投稿文を読んで、頭に浮かんだ内容の2〜3割を返信文に起こしてたのですが、
最近は、ほぼ無編集に9割方、読んで思い浮かんだまま垂れ流してる感じ・・・・
ハッキリ言って、LINEやTwitterが全盛の時代に、この長文は苦痛な人も多いはず(笑)。


[23885] この1週間での戦況変化返信 削除
2022/3/28 (月) 22:24:11 徳翁導誉

> ただ言えるのは、目前に迫ってるであろうマリウポリ陥落の後、
> クリミアとのランド・ブリッジ(陸上輸送路)を確保したロシア軍の部隊が、
> 続いて どちらに向かうかで、プーチンの考え方が見えそうだという事。
> それがキエフ方面に進むなら、未だ数ヶ月以内の短期決着に固執しているって事でしょうし、
> それがオデッサ方面に進むなら、中長期戦も覚悟してジックリと腰を据える感じでしょうし、
> それがハリコフ方面に進むなら、とにかく占領地を確保した上での停戦を望んでるのでしょうし、
> 相も変わらずに3正面作戦を続行するなら、ウクライナ側にも一筋の光明が見えてくるかも?

未だマリウポリは陥落していませんが、一足早くロシア軍の方針が示されたみたいですね。

「ロシア軍 首都制圧より東部での軍事作戦を重視か」
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220326/k10013552831000.html

これは長期戦になりそうな展開ですし、停戦が最も結び難いシナリオですから、
朝鮮戦争の休戦みたいな決着になると言うか、
8年前から続いていたドンバス紛争が、ウクライナ東部全域に広がる感じになるのかな?
とは言え、あのまま苦しい状況で、3正面作戦が続けられていれば、
今後の民間人の死者数は、1ケタも2ケタも増えてたであろう事と考慮すると、
それでも まだまだ凄惨な戦闘は続くのでしょうけど、市民の被害もそれなりに抑えられるかも?
そして、こういう展開になれば、核使用の危険性は かなり後退したと見て良い気がします。
わざわざロシア国防省が会見までして、作戦転換を表明したのは、
アメリカに対するメッセージという側面もあるのでしょうし・・・あとはバイデンが下手さえ打たなければ(苦笑)。

って、これは何も、プーチンが人道的な決断をしただなんて話では決して無く、
ロシア軍の消耗を抑えつつ、占領統治の負担も減らす狙いがあるんでしょうけどね。
しかし、それでも、最初の「キエフ攻略」という理想的な目標に固執せず、
戦況の不利を受け入れて、確実に支配地域を確保する現実路線へと転換を見せた時点で、
プーチンの「精神異常」説というのは、かなり否定できたかと思われます。
逆に言うと、この状況で、この決断が出来てる時点で、嫌になるほど冷静ですよ・・・・

> 損害という意味では、わずか1ヶ月あまりで、5名もの将官が戦死した事は、
> ロシア軍にとって非常に大きな痛手でしょうし、これは絶対に想定外だったと思います。

この1週間で、更に2名の将官が戦死し、計7名となったみたいですね。
(そのうち1名は、チェチェン軍の将官らしいですが)
いや本当、歴史的に見ても、これは異例の事態だと思われます。
兵士たちの士気も上がらず、情報も錯綜していて、しかもプーチンの逆鱗を恐れるから、
将官自らが危険な前線に赴き、それで狙われてる・・・なんて説明を受けますが、
将官戦死の情報確認も含めて、一体どのように聴取すているかは気になる所。

> ここ50年間で、戦死した米軍の将官は2名などと聞くと、尚更ですね。
ちなみに、この2名というのを、後から調べた所、
アフガンを視察中に、襲撃された将官が1名。
9・11テロの際、国防総省ペンタゴンに飛行機が突っ込み、それで亡くなった将官が1名。
という事で、勤務中の殉職ではあるものの、一般的にイメージされる「戦死」とは少し違いましたね。
そうなると尚更、将官7名戦死の異例さが際立つ・・・・

> 兵士たちの士気の低さも問題でしょうけど、指揮系統が乱れるのは それ以上に問題なはずです。
> また、この損害の衝撃は、軍の上層部にダイレクトに響いていそう・・・・
> 末端の兵士が大勢死ぬよりも、肩を並べる数名の将官が死ぬ方が、より身に迫るでしょうから。

上記にもある通り、ロシア軍が作戦方針の転換を行うのだとすれば、
将官の大量戦死という事情も、影響したのかも知れませんね?

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