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[23850] ウクライナ情勢について返信 削除
2022/3/7 (月) 18:33:32 矢羽雅朝

聖職者さんのスレッドに書き込もうかと思っていたのですが、
聖職者さん自身がスレッドの終わりと言われているので、
一応別スレッドにさせてもらいました。

日本ではロシアが悪いという報道一色ですけど、
それは置いておいてロシアはどういう思惑で開戦したのかなぁと思いまして…
管理人さんも言われていましたが東部の独立もしくは事実上のロシアへの編入なら、
目的としては分かりやすく実現性も高いと思うのですが、
ウクラナイナ全土に侵攻してしまった今となっては着地点が見えないなと。

ロシアの理想としてはキエフへの進軍があった時点キエフを占領できずともゼレンスキー大統領が亡命するという読みだったのかなと。
そこに何らかの自信(根拠)があったのかもしれないなと思うのですよねぇ。
そうなればヤヌコビッチというカードも使えますし。
2014年から続く違法状態を是正したという一応の理屈も使えたのかなぁと。
ただ、そのシナリオどうりにいかずに出口が見えないなぁと。
プランBすらなしでこの戦争に突っ走ったのかと。

ロシアが求めている武装解除は正直条件としては無理筋だと思うんですよねぇ…
そこまでいくのは講和ではなく降伏でしょうし。
現実的にはクリミア半島と東部2州の独立承認とゼレンスキー氏の国外退去・ロシア軍の駐留許可くらいまでかなぁと。
一方でウクライナも継戦能力があるうちに講和をしないと条件をどんどん選べなくなっていくのかなと。
ただ、現状ではロシアの要求が流石に高すぎるのかなと思うんですよね。
自国の士気が低ければ受け入れざるを得ないでしょうけど、
報道通り国内で反露感情が高まっているのなら特に。
現時点では着地点が見えない。
特にロシアの考えが読めないですよね。
欧米各国の制裁は致命的にはならなくてもノーダメージではないでしょうし。
長引けばマイナス面ばかり見えるのではないかと思います。

まとまりもなくつらつらと書いてしまいましたが、
何だかアメリカのアフガン侵攻とかと違い着地点が見えないので、
どうなのかなと思ったもので。


[23860] Re:ウクライナ情勢について返信 削除
2022/3/8 (火) 22:18:41 徳翁導誉

> ウクラナイナ全土に侵攻してしまった今となっては着地点が見えないなと。
恐らく当初は、ロシア版の「対支一撃論」だったのかな?と、個人的には見てますね。
ウクライナなんて、ロシア軍が1発強烈に喰らわせれば、すぐに折れるって感じで。
まあ実際、8年前のクリミアでは、驚くほどアッサリと事が進んだ為、
その成功体験に引きずられて、ウクライナ全土でも上手く行くと、安易に考えてしまったと。
それこそ戦前の日本も、満洲事変が上手く行きすぎた結果、判断を誤ったとも言えますし。

とは言え、プーチンにとっての理想的な展開はさておき、
軍人たちはリアリストなはずなので、そのプランAで上手く行くなら良し。
そうならなければ、首都キエフを包囲して兵糧攻めにしつつ、
その間に、ドニエプル東岸や黒海沿岸を着実に制圧していくのがプランB。
(ここまでは、ウクライナに傀儡政権を樹立するのが最終目標)

キエフも白旗を上げず、東部や沿岸部もなかなか落ちないようならば、
民間人の犠牲は覚悟で空爆を行い、地上軍で一気に制圧を目指すのがプランC。
ロシア軍的には避けたいシナリオだが、泥沼の市街戦へと突入するなら、
引くに引けない状況なので、自軍の消耗覚悟で、希望なき戦いを続けるのがプランD。
(ここまでは、ウクライナを分割して、支配地域だけ独立させるのが最終目標)

そして最悪、もしもNATO軍が参戦し、ロシア国境へと追われる展開となれば、
核を用いてでも、NATO軍の追撃を食い止めつつ、撤退するのがプランE。
(こうなると、ロシア国内への反転攻勢を許さないのが最終目標)

軍事素人の考えですが、大体こんな感じなんじゃないですかねえ?

> ロシアの理想としてはキエフへの進軍があった時点キエフを占領できずとも
> ゼレンスキー大統領が亡命するという読みだったのかなと。
> そこに何らかの自信(根拠)があったのかもしれないなと思うのですよねぇ。

そもそも開戦以前の段階では、言っちゃ悪いですけどゼレンスキーって、
「役者上がりで政治素人の、低支持率な大統領」という感じでしたから、
ロシア軍としても、そこまでは重要視してなかった気がしますし、
ここまで大舞台を演じ、徹底抗戦するとは、ちょっと予想してなかったと思います。

とりあえず、大統領を押さえれば、休戦交渉や占領統治で何かと便利ですし、
ゼレンスキー個人というよりも、ウクライナ大統領という肩書きを、
まずは「生け捕りたい」という構想は、当初の段階ではあったのでは?
あと、イエメン戦争でもそうでしたが、いかに無力であっても、
現職の大統領を獲り逃すと、国際政治的には後々厄介な事になりかねない為、
生かして逃すくらいなら、殺してしまった方が良いという考えだったかと。

なので、大統領が早々に亡命して、ウクライナ軍の士気が落ちるのであれば、
ロシア軍の電撃戦も順調に進むでしょうし、それはそれで良しとしても、
徹底抗戦を選び、英雄化してしまった今となっては、逃すべきじゃないと考えてるはずです。
とは言え、既にゼレンスキーの身辺警護は、英国陸軍の特殊空挺部隊が担ってるなんて話を聞くと、
ロシア軍が首都キエフを包囲したとしても、なかなか確保するのは難しいかも?と思っちゃいます。
逃がさぬ為には、「キエフから飛び立つヘリは、全て打ち落とせ!」って方針で行くんですかねえ?

> そうなればヤヌコビッチというカードも使えますし。
ヤヌコービッチ・カードかぁ・・・・
ウクライナの元大統領である事を考えれば、格的には充分かも知れませんけど、
見方によっては、国を追われて既に8年も経つ「過去の人」扱いでしょうから、
今更、傀儡として連れ戻された所で、あまりにも傀儡イメージが あからさまというか、
ウクライナ国民からしても、「コイツかよ」って感じに映る気も?

もちろん、だからこそ、ロシア的には「御しやすい」と思い、
また、ウクライナの国民感情など、大して考慮しないのであれば、それもアリですかね。
その一方で、現在の政界の中にだって、親ロシア派の大物議員は恐らく居るでしょうし、
現地の協力政党があった方が、ロシアとしても間接統治がスムーズなはずで、
ウクライナ国民の怒りや恨みの矛先も、そっちの方が分散できるだろうと思うと、
同じ傀儡にするにしても、そちらの方が無難かな?という気はします。


> ロシアが求めている武装解除は正直条件としては無理筋だと思うんですよねぇ…
> そこまでいくのは講和ではなく降伏でしょうし。

冷戦中、政治体制としては自由民主主義を維持しながらも、
外交的にはソ連に従ったフィンランドは、「フィンランド化」などと揶揄されましたが、
皮肉な言い方ですけど、米軍占領を受け入れた「日本化」という方法も、今回はアリでは?
逆に言うと、「それは普通じゃ呑まないよ」という条件を、日本は未だに呑まされていると(苦笑)。

> 現実的にはクリミア半島と東部2州の独立承認と
> ゼレンスキー氏の国外退去・ロシア軍の駐留許可くらいまでかなぁと。
> 一方でウクライナも継戦能力があるうちに講和をしないと条件をどんどん選べなくなっていくのかなと。

正直言って、ここまで来ると、講和じゃなくって「降伏」しか難しいでしょうし、
そもそもゼレンスキー大統領の方が、ロシアとの落とし所など一切考えて無さそうに映るので、
キエフ陥落後に、ウクライナ臨時政府との講和交渉ならまだしも、
現状では講和妥結というシナリオ自体、現実味が乏しい気がしますね、個人的には。

> ただ、現状ではロシアの要求が流石に高すぎるのかなと思うんですよね。
外交交渉も、商売交渉も、そうですが、特に海外の感覚では、
最初は思いっ切り、高値で吹っ掛けるのが、常套手段みたいなモノですからねえ。
もしもウクライナ側が、本気で交渉妥結を目指すスタンスで挑んできて、
それがロシア的にも受け入れられるラインまで、条件が保たれるのであれば、
大幅値引きをするケースだって、普通に有り得ると思いますよ。
ロシア側にしたって、これ程の大軍勢を国外に張り付かせて戦争を継続するなど、
恐ろしいほどの負担になってるのは明らかなので。

逆に言うと、長引けば長引くほど、ロシア側の負担も増すので、
交渉が有利に運ぶかというと、そんな簡単な話でもなく、
負けている状況ならまだしも、勝っている状況であれば、
膨らんだ負担分を回収すべく、要求は更に高まるのが普通ですからねえ。
しかも戦争となれば、兵士たちの血まで流れるので、掛け金は尚更上がると・・・・

> 現時点では着地点が見えない。
> 特にロシアの考えが読めないですよね。

「現時点の状況では」という但し書き付きですけども、
個人的には、上記のプランBとプランCの間くらいに、着地するのかなぁ?と。
もしかしたら、ロシア国内の方で、プーチン政権が瓦解する可能性もあるでしょうが、
早くても1年半は先(来年末に大統領選が告示するので)な気がしますし、
そこまで、キエフ・ハリコフ・オデッサなどが陥落せずに、抗戦を続けているかとなると、
それは、なかなか厳しいとは思うんですよねえ・・・・

となると、あとはウクライナ西部の占領まで目指すか?ですけど、
西部はウクライナ語しか話せない国民が多く、最も反ロシア色が強い地域ですし、
スムーズに傀儡政権を立てられた展開ならまだしも、既にその段階は過ぎたと思うので、
ロシア側としても、無駄に抱え込むよりは、ここらで停戦ラインという名の国境線を引き、
実質、ウクライナを東西に分割しちゃうんじゃないですかねえ?
(ちなみに、リヴィウを首都とする西ウクライナ国家は、1918〜19年の1年間のみ実在)
それこそロシア的にも、占領地域で敵対的な市民を抱えるくらいなら、
孫子の兵法で言う所の「囲師必闕」みたいな感じで、
彼らが逃げ込める国家を敢えて作っておくのも、1つの手かも知れません。

また、そこまで考えるなら、英雄ゼレンスキーは意図的に西部へ逃れさせるのも一案かも?
一旦平時に戻ってしまえば、戦時の英雄も、素人政治家に逆戻りでしょうし、
ユダヤ系のロシア語話者であり、ウクライナ語が苦手な彼は、元々西部では人気が低く、
かと言って、英雄は簡単に引きずり降ろせない為、却ってトラブルの種になりそうなので。

> 欧米各国の制裁は致命的にはならなくてもノーダメージではないでしょうし。
> 長引けばマイナス面ばかり見えるのではないかと思います。

そうですね。
この戦争が、どういう展開に転んだとしても、
ロシア側にとって、プラスに転じる事は無いと、私も思うんです。
では、なぜ開戦に至ったのか?という問いになると、
「マイナスを可能な限り小さくする為」というのが、恐らくはロシア側の答えなのでしょう。
ロシア的に・・・というか、プーチン的にというのが、正しいのかも知れませんが、
ともかく、やるよりも、やらない方が、リスクが大きいと見えたって事なんでしょうね。

もう少し具体的に言えば、プーチン大統領の政権というのは、
新興財閥の友人たちと、安全保障の同志たちが、両翼となって支えられていて、
戦争をすれば経済上のリスクを負い、戦争しなければ軍事上のリスクを負うとなった時、
KBG出身であるプーチンは苦悩の末、友人たちよりも、同志たちを選択したという事かと?
まあこれは、経済優先が当然と考える、西側諸国の市民には解り難い感覚ですし、
逆に言うと、これまで西側諸国の指導者たちは、安易に軍事的な圧力を掛け過ぎてたんですよ。

また、これまでの状況を、解りやすく学園ドラマに例えるとすれば、
「どうせ、やり返せないだろう」と高を括って、やりたい放題だった学園長の息子(アメリカ)に、
粗暴な番長(ロシア)も遂にキレて、校内で暴れ出したから、皆あたふたしてるけど、
退学カードがあるから、番長も学園長の息子には手を出せない。
とは言え、学園長の息子なんて権力があっても、
番長と向き合ってしまえば、殴られるリスクは避けられない・・・みたいな感じですかね?(笑)

> 何だかアメリカのアフガン侵攻とかと違い着地点が見えないので、
> どうなのかなと思ったもので。

アフガンは・・・あれって、着地点があったと言って良いんですかねえ?(笑)
ソ連軍は10年間、アメリカ軍は20年間、アフガンに駐屯したというだけで、
いろいろ政治的にも行いましたけど、結局はそれだけというか、
それなら今回も、「ロシア軍のウクライナ占領も何年続くのかな?」って話では。


[23863] Re2:ウクライナ情勢について返信 削除
2022/3/13 (日) 22:30:51 矢羽雅朝

このニュースに関するニュースへのヤフコメなんかを見ていると、
今こそロシア国民が立ち上がるべきだみたいなコメントが散見されるのですが、
個人的には凄く違和感があるのですよねぇ。
一部報道では開戦後むしろプーチン氏の支持率は上がっているとのことですし。
反戦デモも1万人レベルですよねぇ…
日本でも一時期あった反安倍政権のデモでももっと多い人数でしたし…
何だか物事を自分たちの考えたい方に取っているような気がするのですよねぇ。


▼ 徳翁導誉さん
> > ウクラナイナ全土に侵攻してしまった今となっては着地点が見えないなと。
> 恐らく当初は、ロシア版の「対支一撃論」だったのかな?と、個人的には見てますね。
> ウクライナなんて、ロシア軍が1発強烈に喰らわせれば、すぐに折れるって感じで。
> まあ実際、8年前のクリミアでは、驚くほどアッサリと事が進んだ為、
> その成功体験に引きずられて、ウクライナ全土でも上手く行くと、安易に考えてしまったと。
> それこそ戦前の日本も、満洲事変が上手く行きすぎた結果、判断を誤ったとも言えますし。

私もこれについては同意ですね。
一撃を加えれば東部は諦めるだろうと思っていたと思います。
 
> とは言え、プーチンにとっての理想的な展開はさておき、
> 軍人たちはリアリストなはずなので、そのプランAで上手く行くなら良し。
> そうならなければ、首都キエフを包囲して兵糧攻めにしつつ、
> その間に、ドニエプル東岸や黒海沿岸を着実に制圧していくのがプランB。
> (ここまでは、ウクライナに傀儡政権を樹立するのが最終目標)
>
> キエフも白旗を上げず、東部や沿岸部もなかなか落ちないようならば、
> 民間人の犠牲は覚悟で空爆を行い、地上軍で一気に制圧を目指すのがプランC。
> ロシア軍的には避けたいシナリオだが、泥沼の市街戦へと突入するなら、
> 引くに引けない状況なので、自軍の消耗覚悟で、希望なき戦いを続けるのがプランD。
> (ここまでは、ウクライナを分割して、支配地域だけ独立させるのが最終目標)

プランDまで考えているものなんですかね。
ここまでの動きを見るとウクライナ軍の抵抗はロシアとしても予想外だったのでは?
と思うのですが…
まぁ、でも西側の国からの支援は当然想定しているでしょうし、
一撃で落とせなければ支援が入るところまでは想定するべきか…
ただ、長期化は負担も多いでしょうし、引きどころは想定していないものですかねぇ…
> そして最悪、もしもNATO軍が参戦し、ロシア国境へと追われる展開となれば、
> 核を用いてでも、NATO軍の追撃を食い止めつつ、撤退するのがプランE。
> (こうなると、ロシア国内への反転攻勢を許さないのが最終目標)

う〜ん…ここまで考えていると恐ろしいですね。
核を用いてしまうと一時的に攻撃は凌げてもその後を考えると…
NATO軍に対して使用となるとそれこそ各国本土にも核攻撃をするくらいの覚悟は必要な気が…
一度使ってしまうといつ使うか分からないと各国には当然思われるでしょうし。
>
> > ロシアの理想としてはキエフへの進軍があった時点キエフを占領できずとも
> > ゼレンスキー大統領が亡命するという読みだったのかなと。
> > そこに何らかの自信(根拠)があったのかもしれないなと思うのですよねぇ。

> そもそも開戦以前の段階では、言っちゃ悪いですけどゼレンスキーって、
> 「役者上がりで政治素人の、低支持率な大統領」という感じでしたから、
> ロシア軍としても、そこまでは重要視してなかった気がしますし、
> ここまで大舞台を演じ、徹底抗戦するとは、ちょっと予想してなかったと思います。
> とりあえず、大統領を押さえれば、休戦交渉や占領統治で何かと便利ですし、
> ゼレンスキー個人というよりも、ウクライナ大統領という肩書きを、
> まずは「生け捕りたい」という構想は、当初の段階ではあったのでは?
> あと、イエメン戦争でもそうでしたが、いかに無力であっても、
> 現職の大統領を獲り逃すと、国際政治的には後々厄介な事になりかねない為、
> 生かして逃すくらいなら、殺してしまった方が良いという考えだったかと。

支持率低かったのですか…
そこの情報は知らなかったですね。
ここ最近の持ち上げる報道しか知りませんでした。
> なので、大統領が早々に亡命して、ウクライナ軍の士気が落ちるのであれば、
> ロシア軍の電撃戦も順調に進むでしょうし、それはそれで良しとしても、
> 徹底抗戦を選び、英雄化してしまった今となっては、逃すべきじゃないと考えてるはずです。
> とは言え、既にゼレンスキーの身辺警護は、英国陸軍の特殊空挺部隊が担ってるなんて話を聞くと、
> ロシア軍が首都キエフを包囲したとしても、なかなか確保するのは難しいかも?と思っちゃいます。
> 逃がさぬ為には、「キエフから飛び立つヘリは、全て打ち落とせ!」って方針で行くんですかねえ?

う〜ん…仮にキエフが陥落してゼレンスキー氏が死亡したとしても、
逆に神格化されちゃいそうな気もするんですよねぇ…
プロパガンダの一種だとは思いますが、長期化してウクライナにも厭戦気分が蔓延ってきてからならともかく、
現状では逆に士気が上がる気がします。
彼自身が指揮官というわけではないでしょうから、軍事的には大きな損失ではないでしょうし。
何かこういう書き方をするのは良い気分ではないですが。
> > そうなればヤヌコビッチというカードも使えますし。
> ヤヌコービッチ・カードかぁ・・・・
> ウクライナの元大統領である事を考えれば、格的には充分かも知れませんけど、
> 見方によっては、国を追われて既に8年も経つ「過去の人」扱いでしょうから、
> 今更、傀儡として連れ戻された所で、あまりにも傀儡イメージが あからさまというか、
> ウクライナ国民からしても、「コイツかよ」って感じに映る気も?
>
> もちろん、だからこそ、ロシア的には「御しやすい」と思い、
> また、ウクライナの国民感情など、大して考慮しないのであれば、それもアリですかね。
> その一方で、現在の政界の中にだって、親ロシア派の大物議員は恐らく居るでしょうし、
> 現地の協力政党があった方が、ロシアとしても間接統治がスムーズなはずで、
> ウクライナ国民の怒りや恨みの矛先も、そっちの方が分散できるだろうと思うと、
> 同じ傀儡にするにしても、そちらの方が無難かな?という気はします。

ただ、彼自身が選挙で負けて亡命したわけではなくクーデター的に追放されているからこそ、
返り咲くことに根拠がある気がするのですよね。
国民から支持されなかったわけではなく違法な手続きで政権を下ろされたんだと。
ただ、この戦争が始まってから彼に関する報道がなされてませんし、
彼自身がロシアの行動をどう思っているのかなというのはきになるところではありますが。
 
> > 現実的にはクリミア半島と東部2州の独立承認と
> > ゼレンスキー氏の国外退去・ロシア軍の駐留許可くらいまでかなぁと。
> > 一方でウクライナも継戦能力があるうちに講和をしないと条件をどんどん選べなくなっていくのかなと。

> 正直言って、ここまで来ると、講和じゃなくって「降伏」しか難しいでしょうし、
> そもそもゼレンスキー大統領の方が、ロシアとの落とし所など一切考えて無さそうに映るので、
> キエフ陥落後に、ウクライナ臨時政府との講和交渉ならまだしも、
> 現状では講和妥結というシナリオ自体、現実味が乏しい気がしますね、個人的には。


> > ただ、現状ではロシアの要求が流石に高すぎるのかなと思うんですよね。
> 外交交渉も、商売交渉も、そうですが、特に海外の感覚では、
> 最初は思いっ切り、高値で吹っ掛けるのが、常套手段みたいなモノですからねえ。
> もしもウクライナ側が、本気で交渉妥結を目指すスタンスで挑んできて、
> それがロシア的にも受け入れられるラインまで、条件が保たれるのであれば、
> 大幅値引きをするケースだって、普通に有り得ると思いますよ。
> ロシア側にしたって、これ程の大軍勢を国外に張り付かせて戦争を継続するなど、
> 恐ろしいほどの負担になってるのは明らかなので。
>
> 逆に言うと、長引けば長引くほど、ロシア側の負担も増すので、
> 交渉が有利に運ぶかというと、そんな簡単な話でもなく、
> 負けている状況ならまだしも、勝っている状況であれば、
> 膨らんだ負担分を回収すべく、要求は更に高まるのが普通ですからねえ。
> しかも戦争となれば、兵士たちの血まで流れるので、掛け金は尚更上がると・・・・
>
> > 現時点では着地点が見えない。
> > 特にロシアの考えが読めないですよね。

> 「現時点の状況では」という但し書き付きですけども、
> 個人的には、上記のプランBとプランCの間くらいに、着地するのかなぁ?と。
> もしかしたら、ロシア国内の方で、プーチン政権が瓦解する可能性もあるでしょうが、
> 早くても1年半は先(来年末に大統領選が告示するので)な気がしますし、
> そこまで、キエフ・ハリコフ・オデッサなどが陥落せずに、抗戦を続けているかとなると、
> それは、なかなか厳しいとは思うんですよねえ・・・・
>
> となると、あとはウクライナ西部の占領まで目指すか?ですけど、
> 西部はウクライナ語しか話せない国民が多く、最も反ロシア色が強い地域ですし、
> スムーズに傀儡政権を立てられた展開ならまだしも、既にその段階は過ぎたと思うので、
> ロシア側としても、無駄に抱え込むよりは、ここらで停戦ラインという名の国境線を引き、
> 実質、ウクライナを東西に分割しちゃうんじゃないですかねえ?
> (ちなみに、リヴィウを首都とする西ウクライナ国家は、1918〜19年の1年間のみ実在)
> それこそロシア的にも、占領地域で敵対的な市民を抱えるくらいなら、
> 孫子の兵法で言う所の「囲師必闕」みたいな感じで、
> 彼らが逃げ込める国家を敢えて作っておくのも、1つの手かも知れません。

正直最近私もここに落ち着くのではと思っています。
時代遅れ感は凄いですが西ウクライナと東ウクライナに分かれるのかなと。
将来的に西ウクライナはNATO・EUに加盟し、東ウクライナは親露国としてベラルーシと同じような感じになると。
> また、そこまで考えるなら、英雄ゼレンスキーは意図的に西部へ逃れさせるのも一案かも?
> 一旦平時に戻ってしまえば、戦時の英雄も、素人政治家に逆戻りでしょうし、
> ユダヤ系のロシア語話者であり、ウクライナ語が苦手な彼は、元々西部では人気が低く、
> かと言って、英雄は簡単に引きずり降ろせない為、却ってトラブルの種になりそうなので。

まぁ、戦時の優秀さと平時の優秀さは違うでしょうからねぇ。
少し違うかもしれませんが、アウンサンスーチー氏なんかも政権に入ってからは西側の国からの評価は下がりましたし。

> > 何だかアメリカのアフガン侵攻とかと違い着地点が見えないので、
> > どうなのかなと思ったもので。

> アフガンは・・・あれって、着地点があったと言って良いんですかねえ?(笑)
> ソ連軍は10年間、アメリカ軍は20年間、アフガンに駐屯したというだけで、
> いろいろ政治的にも行いましたけど、結局はそれだけというか、
> それなら今回も、「ロシア軍のウクライナ占領も何年続くのかな?」って話では。

もちろん長期プランで見れば着地には失敗したと思いますが、
短期的に見れば首都を攻略し、タリバン政権を終わらしたわけで。
アメリカの誤算はタリバンの統治が国内から支持されていないと思っていたことではないかなと。
処刑を行ったりで国内でも人気がないだろうから一旦政権を奪って民主的な政権を作れば、
タリバンが復活することはないと思っていたのではないかなと。
上手くいけばパキスタンより使いやすい親米政権が続くくらいの予定は立てていたのではないかなと。
ところが予定外に支持されず結局撤退になったと。


[23868] Re3:ウクライナ情勢について返信 削除
2022/3/15 (火) 21:58:24 徳翁導誉

> このニュースに関するニュースへのヤフコメなんかを見ていると、
> 今こそロシア国民が立ち上がるべきだみたいなコメントが散見されるのですが、
> 個人的には凄く違和感があるのですよねぇ。
> 一部報道では開戦後むしろプーチン氏の支持率は上がっているとのことですし。
> 反戦デモも1万人レベルですよねぇ…

まあ今のロシアでは、個別で散発にデモを行っても、個々に逮捕されるだけですが、
赤の広場に10万人とか20万人とか詰め掛ければ、さすがに軍や警察も手出しが困難ですし、
仮にそうなったら、さすがにプーチン政権も終わりだとは思いますよ。

実際、1991年に起こったソ連軍守旧派による8月クーデターの際も、
ロシア最高会議ビルに籠城した市民1万人と、ロシア政府ビル前に集まった市民10万人を前に、
動員された戦車隊までもが寝返って、クーデターは失敗に終わりましたからねえ。
日露戦争だって、宮殿を目指した十数万人のデモ行進(血の日曜日事件)がキッカケで終わりましたし、
300年間続いた帝政ロシアも、国際婦人デーのデモが次第に膨れ上がり、わずか5日で崩壊したので、
ロシアの変革期には、大規模な民衆デモが付き物だとも言えます。
その反面、自分たちの生活が我慢の限界まで行かないと、
なかなか立ち上がらないのもロシアの国民性ですから、
このシナリオは、そうそう簡単に実現するようなモノでは無いと思いますけどね。

また、プーチン政権は実質20年続いているという事で、
ロシアの若者たちは、良くも悪くも「プーチン時代」しか知らないんですよね。
それを評価しない若者も、それを評価する若者も、それぞれ居るのでしょうが、
どちらもプーチン基準でしか、なかなか物事を見られないと。
で、そうなると、やはりプーチン支持の若者の方が多数派になりそう。
また、若者よりも多い中高年たちは、世界を2分したソ連時代の栄光や、
大混乱&大低迷したロシア独立後の10年間も覚えている訳で、
国民全体で反プーチンとなるのは、なかなか難しいかと思われます。
「悪の独裁者を倒せば、平和が訪れる」などというのは、おとぎ話の世界であり、
現実には「独裁者を倒すと、更なる地獄が訪れる」のが、歴史の常ですし・・・・

あと、これも影響的には微々たるものかも知れませんけど、
セルビアの首都ベオグラードでは、逆に「ロシア支持」のデモ行進が行われており
世界には様々なモノの見方が存在する事を、これは表してると思うんですよね。

> 日本でも一時期あった反安倍政権のデモでももっと多い人数でしたし…
> 何だか物事を自分たちの考えたい方に取っているような気がするのですよねぇ。

反安倍政権というか、2015年に国会周辺で行われた安保法制の反対デモが、
主催者発表で12万人(実際には10万人弱かな?)でしたね。
ちなみに、オグリキャップ引退の有馬記念に詰め掛けたファンが17万人(笑)。
って、日本ではデモで10万人が集まっても、あまり影響が無いんですよね・・・・

と言いますか、今回ロシア国民に「立ち上がれ!」と言ってる人の何割くらいが、
この安保法制の時に立ち上がったのでしょうか?
もっと言っちゃうと、安保の時は逆にデモに反対するというか、
小馬鹿にして批判してた人の方が、何となく多数派なイメージ(根拠は無いですけど・笑)。
でもまあ、ロシアの反戦デモで捕まってるような人たちって、
恐らく日本に居れば、SEALDsみたいな人たちでしょうからねえ。

ちなみに当時、たまたま東京駅からバスに乗った際、デモの影響でルート変更となり、
偶然、高い位置の車窓からデモの様子を見下ろせましたけど、実際に凄い黒山の人だかりでしたよ。
年齢層は高めな印象でしたが、それでも若者が少ないという訳でも無く、
どちらかと言えば、日本の人口構成に比例というか、単純に高齢化社会なんでしょうね。
で、熱量としては、そこまで高くは無いというか、ちょっとした祭り気分もあって、
言うなれば、「60年安保の同窓会」みたいな印象は、少し感じたかなぁ?

また一方で、デモを取り囲むパトカーも、東京だけでなく全国各県から動員されていて、
これはこれで別の祭り感があり、デモ隊以上に警官隊の方がダラダラした感じでした(笑)。
まあ正直、遠方から呼ばれて、デモ隊を取り囲むだけの仕事なんて、ダルいのは解りますけど、
30年前、カンボジアでの国連平和維持活動の為、派遣された日本人の警察官が、
現地の武装集団に襲われて殉職するという事件がありましたし、
あの法案が通れば、そうした機会が自分たちにも降りかかるかも知れないと言う事を、
ここに居る警察官の中で、いったい何人が考えてるだろう?とは、少し思いましたね。
別に、だからと言って、デモ隊に加われとか、キチッと仕事しろとか、そんな事は思いませんが。

> > > ウクラナイナ全土に侵攻してしまった今となっては着地点が見えないなと。
> > 恐らく当初は、ロシア版の「対支一撃論」だったのかな?と、個人的には見てますね。
> > ウクライナなんて、ロシア軍が1発強烈に喰らわせれば、すぐに折れるって感じで。
> > まあ実際、8年前のクリミアでは、驚くほどアッサリと事が進んだ為、
> > その成功体験に引きずられて、ウクライナ全土でも上手く行くと、安易に考えてしまったと。
> > それこそ戦前の日本も、満洲事変が上手く行きすぎた結果、判断を誤ったとも言えますし。

> 私もこれについては同意ですね。
> 一撃を加えれば東部は諦めるだろうと思っていたと思います。

ここで言う一撃の成果は、東部2州の独立承認だけに留まらず、
現在の和平交渉で、ロシア側が求めてるような条件も呑むこと込みですけどね。
と言いますか、仮にわずか数日で終わったとしても、
これだけの兵数を動員して、東部2州の独立承認だけでは割に合わないですから、
中立化&非武装化は非現実的なので、同盟締結とロシア軍駐留という条件くらいは求めそう。
そうなれば、もうこれ以上の領土割譲とかは求めなかったでしょうし、
ウクライナ自体が従属化できれば、その時はクリミア同様、東部2州はロシアに編入だったかな?
国家として存続させるには、面積も小さい上に、地理上の位置も中途半端なので。
(ただし、ロシアにとって東部2州は「ズデーテン」でしょうから、ここで折れても次がありそう)

逆に言うと、東部2州を諦めて、シャンシャンと手打ちをするには、
やはり開戦前でなければ無理だったと思いますし、
もっと言っちゃえば、国家と国民を守る為の「安全保障」だという事を考えれば、
安全保障の為に、国家と国民を危険に晒すのは、本来的には本末転倒な話ですから、
単なる理想論だけではなく、そこは現実的に考慮というか、優先すべきだったとは思います。
反ロシアな国民も多い以上、旧ソ連諸国による「集団安全保障条約(CSTO)」に加盟するのは無理でも、
せめて「上海条約機構(SCO)」の加盟だけでも考えていれば、ロシアだって、
中国・インド・イラン・トルコなどの手前、そこまで無茶は出来なかったでしょうし、
トルコなんてNATOのメンバーでもありますから、別にNATO加盟の道を閉ざす訳でも無かったので。

で、NATO加盟と共に、戦争も終わらせる、超ウルトラCの案があるとすれば、
それは、ウクライナとロシアがNATOに同時加盟しちゃう事ですよね(笑)。
恐らく、現在の欧州諸国の感情的な対応を見ると、実現性は低いですが、
例えば2年後にトランプ再選とかになれば、実益重視で有り得なくは無い選択肢なんですよね。
そもそもロシアは1998年から2014年まで、G8に名を連ねた主要国の一角ですし、
2000年頃には、プーチン自身もNATO加盟を望む発言を何度も行い、
2001年の9・11テロを契機に、米露関係も急速に雪解けしていた事もあって、
ロシアのNATO加盟って、当時はそこまで非現実的な話ではなかったはずなんです。

その状況が変わったのが、アメリカが旧ソ連諸国で仕掛けたカラー革命の数々であり、
そこから米露の対立路線が再燃すると、2014年にはウクライナ騒乱が勃発して、
ロシアがクリミアを併合した事により、ロシアはサミットから追放(G8からG7に)。
そして今回のウクライナ戦争まで至ると考えれば、あの時に米露対立へと戻らず、
旧仮想敵国のロシアまでNATOに入るとなると、NATO内は大変だったかも知れませんが、
少なくとも、今回の戦争は起きてなかったはずなんですよね!!

そういう意味では、今から時計の針を戻すのは難しいでしょうけど、
難しいから無理だと諦めるには、今回の戦争で生じる被害は小さくないはずで、
ハッキリ言うと、現状の被害など後から見れば可愛いモノと思えるくらい、
これから更に戦況が煮詰まると、被害の度合いは格段に増すと想像できるんです。
それならば、民意的には困難でも、現実的に和平を探る秘策はあって良いでしょうし、
ロシアとしても、NATO加盟後にアメリカ離脱となれば、欧州に新秩序時代の到来となり、
そうなると、独露による協調路線の大ヨーロッパ構想なんていう将来像も、有り得るかも知れません。
でもまあ、それらは全て欧州内での平和が為って以降の話ですけどね。
まずは第一に停戦であり、その為には感情的な非難だけでなく、双方が飲める妥協案が必要な訳で、
逆に言えば、それが出来ないと、片方が煮え湯を飲まされる降伏案しか無くなり、
そこに至るまで、激しい戦闘が続く事になっちゃうんですよね・・・・

> > とは言え、プーチンにとっての理想的な展開はさておき、
> > 軍人たちはリアリストなはずなので、そのプランAで上手く行くなら良し。
> > そうならなければ、首都キエフを包囲して兵糧攻めにしつつ、
> > その間に、ドニエプル東岸や黒海沿岸を着実に制圧していくのがプランB。
> > (ここまでは、ウクライナに傀儡政権を樹立するのが最終目標)
> > キエフも白旗を上げず、東部や沿岸部もなかなか落ちないようならば、
> > 民間人の犠牲は覚悟で空爆を行い、地上軍で一気に制圧を目指すのがプランC。
> > ロシア軍的には避けたいシナリオだが、泥沼の市街戦へと突入するなら、
> > 引くに引けない状況なので、自軍の消耗覚悟で、希望なき戦いを続けるのがプランD。
> > (ここまでは、ウクライナを分割して、支配地域だけ独立させるのが最終目標)

> プランDまで考えているものなんですかね。
> ここまでの動きを見るとウクライナ軍の抵抗はロシアとしても予想外だったのでは?
> と思うのですが…

「戦う前から負けること考える馬鹿いるかよ!」と言いながら、局アナにビンタを喰らわせたのは、
アントニオ猪木における名シーンの1つですが(笑)、
まあ実際、負ける事など考えたくは無くても、
最悪のケースまで念頭に置きつつ、最大限の努力で、最善を尽くして戦うのが、
リアリストであるべき軍人や政治家の在り方だと思いますけどねえ。
とは言え、本当にそれが出来てる人ばかりかとなると、甚だ疑問ではありますけど(苦笑)。

> まぁ、でも西側の国からの支援は当然想定しているでしょうし、
> 一撃で落とせなければ支援が入るところまでは想定するべきか…

物資や兵器の支援という事であれば、想定に入れているでしょうけど、
NATOからの援軍とかになると、頭の隅には入ってるかも知れませんが、
恐らくは確率的に、ほぼ考えてはいないんじゃないですかねえ?
本当にそこまで行くと、劣勢になる不安という以上に、
展開次第では核を打つ覚悟が求められてくる訳で、
どちらかと言えば、そちらの方が心理的な負担は巨大になるかと?

> ただ、長期化は負担も多いでしょうし、引きどころは想定していないものですかねぇ…
このまま順当に進めば、少なくとも首都キエフまで落とせると考えているでしょうし、
そこまで行けば、ゼレンスキーが逃げるなり、確保するなり、死亡するなり、何らかの結論が出た上で、
とにかく新しい大統領は立てるでしょうから、とりあえずは、そこで1つの区切りは着きますよね。
まあ、そこで引いたらアッと言う間に、傀儡政権など瓦解しそうですけど、
その辺の都合は別として、とにかく引きたいのであれば、そこはポイントにはなります。

とは言え、ここまでの大軍を動員したとなれば、
キエフだけでなく、ハリコフやオデッサも落として、
ドニエプル東岸と黒海沿岸の地帯だけは、確保しないと引けない気はします。
ただ、そうやって求めれば求めるほど、長期化や戦死者増加のリスクは増す一方ですけどね。
だからと言って、最低目標をクリアーしないと、劣勢にでも追い込まれない限り、
なかなか引く決断は困難ですし、そうなったら長期化ですよ。
でも、そうは言っても、これだけ大規模な戦争だと、戦闘継続能力の限界ってどの辺りなんでしょ?
チェチェンやアフガンでは10年戦いましたけど、さすがにそれは無理でしょうし、
そうなると、まずは年内が1つの転換点になるのかなぁ?
再び冬が来れば、遠征しているロシア軍は大変でしょうし、市民はもっと大変そうなので。

> > そして最悪、もしもNATO軍が参戦し、ロシア国境へと追われる展開となれば、
> > 核を用いてでも、NATO軍の追撃を食い止めつつ、撤退するのがプランE。
> > (こうなると、ロシア国内への反転攻勢を許さないのが最終目標)

> う〜ん…ここまで考えていると恐ろしいですね。
> 核を用いてしまうと一時的に攻撃は凌げてもその後を考えると…
> NATO軍に対して使用となるとそれこそ各国本土にも核攻撃をするくらいの覚悟は必要な気が…
> 一度使ってしまうといつ使うか分からないと各国には当然思われるでしょうし。

もし核を使うとすれば、やはりNATO軍に対してですよ。
それも1発、相手の損害が少ない範囲で、威嚇目的として。
言うなれば、「ここで停戦しよう」という、合図の為の核ですね。
しかし、ここでアメリカ側も核で応えてしまえば・・・恐らく核戦争です。
アメリカ側も威嚇目的で1発打ったとしても、核使用まで追い込まれたロシアに、
「お互い様」などという余裕などあるはずもなく、そこで一線を越えちゃう気がするんです。

また、ウクライナ相手に核を使うとなれば・・・これはもう、
1年経ってもキエフが落ちず、だからと言って、撤退も出来ない状況となれば、
全てを無に帰すという選択で、キエフに格を落とす可能性も、ゼロでは無いのかな?
まあ、まず有り得ないと思いますし、そう願いますけども。

あとは、バルト3国への侵攻まで考えていれば、
ポーランドとの連絡路を断ち切る狙いで、NATO加盟国でも核を用いる可能性はありましたし、
その場合、本当にアメリカが反撃してくれるかは、正直半々って所だったと思いますが、
ただこれは、ウクライナの電撃作戦が上手く行った場合でなければ、
実行困難な作戦だったでしょうし、可能性としては相当下がったと思いますね。

> > そもそも開戦以前の段階では、言っちゃ悪いですけどゼレンスキーって、
> > 「役者上がりで政治素人の、低支持率な大統領」という感じでしたから、

> 支持率低かったのですか…
> そこの情報は知らなかったですね。
> ここ最近の持ち上げる報道しか知りませんでした。

別スレッドでも書きましたが、最低時は確か10%台だったはず。
そこで、ロシアに対して強硬姿勢を取って、40%台まで上げて、
戦争が始まると、90%台に爆上がりって感じだったかと。

> > 徹底抗戦を選び、英雄化してしまった今となっては、逃すべきじゃないと考えてるはずです。
> > とは言え、既にゼレンスキーの身辺警護は、英国陸軍の特殊空挺部隊が担ってるなんて話を聞くと、
> > ロシア軍が首都キエフを包囲したとしても、なかなか確保するのは難しいかも?と思っちゃいます。
> > 逃がさぬ為には、「キエフから飛び立つヘリは、全て打ち落とせ!」って方針で行くんですかねえ?

> う〜ん…仮にキエフが陥落してゼレンスキー氏が死亡したとしても、
> 逆に神格化されちゃいそうな気もするんですよねぇ…
> プロパガンダの一種だとは思いますが、長期化してウクライナにも厭戦気分が蔓延ってきてからならともかく、
> 現状では逆に士気が上がる気がします。
> 彼自身が指揮官というわけではないでしょうから、軍事的には大きな損失ではないでしょうし。
> 何かこういう書き方をするのは良い気分ではないですが。

とは言え、それで志気が上がるのは、一時の事であり、
文字通り、「役者」である彼を失うとなれば、看板的にも厳しいと思いますよ。
替わりの新しい大統領を立てても、あれだけの演技力は誰も真似できないでしょうし、
選挙を経ているか否かの正当性の面でも、やはり段違いだと思うので。
確かに、彼自身の指揮官としての能力は、この際 別に構わなくても、
演技力と正当性に裏打ちされた「錦の御旗」としての存在効果が、軍事的にも非常に大きいと。

逆に言えば、ロシア側から見て理想の展開は、ゼレンスキーを生け捕りにした上で、
哀れに謝罪させるか? みっともなく命乞いさせるか? ですかね。
脅迫されてだの、薬を使われてだの、いろいろ言われるとは思いますが、
やはり映像の力に勝るものはありませんし、
逆に言うと、現時点でそれを最大限に活用しているのは、彼自身でもあります。

正直な所、日に日にハイになっているゼレンスキーの姿を見ると、
このまま徹底抗戦して、キエフと共に運命を共にする覚悟をしちゃったのかな?とも、
最初の内は、見ていて少し感じたのですが、
しかし最近、ロシアとの戦闘を訴えるあまり、国民の命を軽んじてる雰囲気も感じ、
こういう言動って、自分の命だけは何よりも重んじるタイプの人間に多い気がして、
結局は最終的に、逃亡できる算段が付いているのかな?とも感じちゃったんですよね。

国家を守る事はもちろん大事ですし、国民の命を守る事は更に大事です。
まあここで、「国家あっての国民か? 国民あっての国家か?」という問いが出る訳ですが、
私自身は、国家って器だと考えているので、後者の立場なんですよね。
どんな立派な器も、中身が入ってなければ、その用を為しませんので。
もちろん、器が無ければ、中身の形が保てない事だってあるでしょうし、
器に入っていればこそ、こぼれずに済むという事もあるでしょう。
まあこれは、檻が内側からの脱出を阻むと共に、外側からの攻撃を防ぐ効果があるみたいな話で、
国家にしたって、いろいろと窮屈な事はあっても、身の安全には必要な枠組みではあると。

まあ中には、前者を唱える人も居るでしょうし、そういう人ほど安全保障を語りがちですけど、
その場合、「今回のプーチンの行動が理解できない」とか言ったら、それは平和ボケであろうと。
経済よりも軍事を優先したのが今回であり、それこそまさしく国家あっての国民という思考法で、
それが皮膚感覚で解らないようなら、言っちゃ悪いですが、その程度のレベルなんですよね。
そして実際、平和ボケした安全保障論なんて、平和ボケした理想論よりも、害悪であると!!

しかし、だからこそ、国民を守る為に国家があるのだとしたら、
国家を守る為に、多くの国民が亡くなるというのは、本末転倒のようにも思うんです。
「人の生命は地球よりも重い」・・・などと言うつもりは、正直ありません。
冷たいモノの見方かも知れませんが、足し引きの計算をして、
死しても国家を守る事で、更に多くの国民を救えるのであれば、それもアリだとは考えています。
ちなみに、ここで言う「国民のために守るモノ」とは、
第1に生命であり、第2に財産であり、権利や尊厳などは3番目って感じですかね?
尊厳の為に生命を賭す人が居ても良いですし、ぶっちゃけ私自身は そのケがありますが、
それは一般的な感覚とは異なるでしょうし、何よりも他人にまで強いるモノでは無いはずです。
そういう意味では、国家の存在理由の第一義って、国民の命をまずは最優先する事だと思うんですよ。

で、私自身がゼレンスキーに対して、抵抗感を抱くのは、
その選択が、国民の命を守る事が、最優先になって無いように映るからですね・・・・
これは別に、誰1人として死なないよう、すぐさま白旗を揚げろという話ではありません。
申し訳ないですが、兵士は命を張って国民を守るのが仕事なので、その職務には殉じる事を望みます。
しかし一般市民に対しては、「戦え!」ではなく、「逃げろ!」と言って良いはずです。
当然ですが、自分も戦うという市民が、自発的に現れる事は良いと思いますけど、
無駄に死者ばかりを増やすのは、決して得策では無いでしょうし、それを強いられるのは以ての外です!!
更に言えば、ウクライナ国民が、ロシア側に逃げたって良いじゃないですか。
それで国民の命が救えるのなら、それだって1つの方法だと思いますし、
百歩譲って、ウクライナ国民はまだしも、外国人に対しては それも認められて然るべきはずで、
そうした選択肢を遮断してしまうのは、守る事よりも、戦う事を優先しているからだと感じるんですよね。

また、これは当人が、どれだけ自覚してるかは解りませんけど、
今の戦い方って、市民の犠牲を大量に出す事を前提の方法に、私には見えてしまうんです。
そりゃ勿論、ウクライナ国民10人あたりの犠牲で、ロシア兵士1人を殺し、
ロシア軍に数万とか数十万とかいう損害を与えれば、恐らくロシア軍は耐えきれずに引きますよ。
でもそれまでに、一体どれだけの市民の犠牲を強いるんでしょう?
そもそも論で言えば、誰がロシアを煽ったから、こんな事態になったのかと・・・・

当然ながら、今回の戦争で一番悪いのは、言わずもがなでプーチンです。
しかし、だからと言って、「プーチン、けしからん!」と憤激すれば、
それで戦争が終わるなどという、甘い現実でもありません。
喧嘩が1人では出来ないように、戦争も片方だけでは行えないのですから、
本当に戦争を避けたいのであれば、本気で戦争を止めたいのであれば、
屈辱的であっても、理不尽であっても、当事者は最大限の努力を払うべきあり、
それが力で劣る側であれば、悔しくても、尚更そうあるべきなんです!!
なのに そこで、いくら「相手が先に手を出したから」と言え、
その前に自らも挑発し、ちょっかいも出し、結果的に多大な犠牲を払ったとなれば、
少なくとも私は、単純な勧善懲悪劇には見えませんし、そういう鑑賞に興じたくもありません。

この戦争が起こるまでは、「もう戦争など起きるはずが無い」という見解が、
結構、世の中でも溢れていたと思いますけど、そうじゃないんです。
戦争なんて、ブレーキが踏めない2人の「馬鹿」な指導者が居るだけで、簡単に起こるんですよ。
なかなか そうならないのは、少なくとも どちらか一方が、
自制心を働かせて、何処かのタイミングでブレーキを踏むからであり、
まともな世界の政治であれば、ブレーキを踏まない馬鹿2人が向かい合う事など稀です。
しかし今の時代、独裁政治よりも、民主政治の方が、
そうした馬鹿な指導者の登場を、却って起こり易くしてる印象ですし、
残念ながら、今回の戦争の後も、そうした傾向は世界的にも続いていく事でしょう・・・・
馬鹿な人ほど、自分への甘さと、他人への厳しさが、比例するような傾向があり、
相手へは要求を強め、自分の方は一切妥協しない、そんな馬鹿同士が向かい合って、
互いにブレーキを踏む事なくチキンレースを続ければ、今後も衝突は必ずや起こり得ます。
それは遠い先や遠い場所ではなく、すぐ近くの事かも知れません。
例えば、中間選挙を控えたバイデンが、民主党内からの突き上げや、世論の声に抗えず、
同じく馬鹿の仲間入りをしてしまえば、冗談抜きで第3次世界大戦だって目の前かも・・・・

5つの王朝・11人の君主に仕えた、五代十国期の馮道は、
中国へと侵攻し、略奪・殺戮を行う異民族の王に対して、
「仏ですら救えない民衆を、王だけが救える」と持ち上げ、思い止まらせたものの、
後世の人々から痛烈に非難されましたが、乱世にあって 当時の民衆をよく救いました。
北宋の滅亡時、庶民の人気は岳飛の方が高くても、南宋として立て直せたのは秦檜あってこそです。
第2次大戦時、フランスのペタン元帥も、中国の汪兆銘も、それぞれ、
ナチス・ドイツや大日本帝国の傀儡政権の首班となり、戦後は売国奴として糾弾されますが、
占領下にあって、国民の犠牲を抑えられたのも、彼らに自己犠牲の精神があったからです。
これらの行動は、そう簡単には理解されませんし、個人的には利益なんて無いでしょう。
少し賞賛し過ぎかも知れませんが、彼らが受ける誹謗中傷に比べれば、これでも足りません。
そして今、現実的に1人でも多くの命を救えるのって、プーチンではなくゼレンスキーなんです!!

それこそ戦前戦後の日本であれば、「暴支膺懲」「鬼畜米英」と唱えてる方が楽ですよ。
日本には日本の立場がありますけど、中国にも米英にも それぞれ立場があって、
互いの立場の違いを踏まえて調整しながら、最大限の利益確保を目指すのが、本来の国益であり、
一方的に自らの都合だけを唱え、無理のある利益の上げ方を夢想しても、まるで実利がありません。
で、それが上手く行かなくなると「国体護持」を掲げ、「一億玉砕」「本土決戦」とか唱え始めると。
国を守るのが大事と言って、全国を焦土と化し、本当に全国民が玉砕したら、
仮に国が残ったとして、その国って一体何だ!?という話にはなります。
しかも、そんな事を声高に叫んでた人に限って、
戦後になると、あっさり「対米従属」に転んだりする訳で、
「英霊に申し訳が立たない」と言って、戦死者数を10倍100倍と増やし、
結局は責任逃れの保身で、国民の命より優先させる、そんな自称「愛国者」たち。
ハッキリ言うとゼレンスキーには、それと同じ雰囲気を感じるんです・・・・

戦時中の愛国者が、真に愛国者であるかとなると、それはどうなんでしょう?
とりあえず、チリのアジェンデ大統領は、冷戦中に選挙によって社会主義政権を作った事で、
アメリカから命を狙われ、最期はCIAが後援した軍事クーデターにより、命を落とすのですが、
しかしアジェンデの場合、自らは武器を手にして信念に殉じたものの、
国民たちには決して、「武器を取って戦え!」とは訴えなかったんですよね。
どんなタイプのリーダーを評価するかは、人それぞれではあると思うんですけど、
まあ私は、動画を作っちゃうくらい、アジェンデの事は好きですね(笑)。
http://www.youtube.com/watch?v=7FpCUGPKYdQ

ちなみに余談ながら、日本は今年で敗戦から77年となる訳ですが、
明治維新から敗戦までも、同じく77年である事を考えると、
大日本帝国期と同じ長さの時間を、既に私たちは対米従属下で過ごしてきたんですね。
そう考えると、かなり長い時が経ったように感じますし、
今後もそれが続くのか? はたまた、どこかで転換点が来るのか?
まあ ともかく、大日本帝国だって不滅では無かった以上、
現在の日米同盟だって、いつまでも不変だという先入観だけは、
捕らわれないようにしておいた方が良さそうですよね。
今回の戦争を機に、世界だって大きく変化する可能性はありますから。

> > > そうなればヤヌコビッチというカードも使えますし。
> > ヤヌコービッチ・カードかぁ・・・・
> > ウクライナの元大統領である事を考えれば、格的には充分かも知れませんけど、
> > 見方によっては、国を追われて既に8年も経つ「過去の人」扱いでしょうから、
> > 今更、傀儡として連れ戻された所で、あまりにも傀儡イメージが あからさまというか、
> > ウクライナ国民からしても、「コイツかよ」って感じに映る気も?

> ただ、彼自身が選挙で負けて亡命したわけではなくクーデター的に追放されているからこそ、
> 返り咲くことに根拠がある気がするのですよね。
> 国民から支持されなかったわけではなく違法な手続きで政権を下ろされたんだと。

とは言え、ヤヌコービッチは失脚後に不正蓄財が暴露されており、
デモ隊に襲撃され、映像公開された自宅の大豪邸ぶりは、
親ロシアな有権者の支持さえ失うのに充分でしたから、多分無理だと思いますよ。
もちろん「根拠」としては、あるのでしょうけど。

> > となると、あとはウクライナ西部の占領まで目指すか?ですけど、
> > 西部はウクライナ語しか話せない国民が多く、最も反ロシア色が強い地域ですし、
> > スムーズに傀儡政権を立てられた展開ならまだしも、既にその段階は過ぎたと思うので、
> > ロシア側としても、無駄に抱え込むよりは、ここらで停戦ラインという名の国境線を引き、
> > 実質、ウクライナを東西に分割しちゃうんじゃないですかねえ?

> 正直最近私もここに落ち着くのではと思っています。

今となって遅いですけど、大統領選挙の度に、親ロシアと反ロシアで大揺れするくらいなら、
ドイツのように連邦制にして、各州政府に権限を与え、
国のトップを大統領ではなく、議院内閣制で首相にすれば、変化は乏しいですが安定はしますし、
ウクライナの政治も、ここまでグチャグチャにならずに済んだかも?

例えば、州知事を大統領が任命するだなんて、権限が強すぎるんですよ!!
実際、マイダン革命の翌年(2015年)、ロシアとの間で南オセチア紛争を起こして、
その後 失脚して亡命してきた旧グルジアのサーカシビリ前大統領に、ウクライナ国籍を与えると、
(ソ連崩壊時はキエフ大学の学生だったそうで、一応の由縁はあるみたい)
即座に、親ロシア派との衝突で多数の死者が出ていた オデッサ州の知事に任命して、
ロシア系住民を取り締まらせたりしてましたし、私たちの感覚からすると正直 滅茶苦茶・・・・
ちなみにサーカシビリはその後、大統領と仲違いすると、国籍剥奪の上、国外追放されるも、
ゼレンスキー大統領になると、再び国籍を与えられ、改革執行委員長って、波瀾万丈すぎます。
それこそ今の時代じゃない、歴史上の人物みたいなアグレッシブさ!!(笑)

そもそも、シェワルナゼ長期政権を打破して、バラ革命を成し遂げた時には、
親欧米な「民主主義の英雄」として持て囃されたのに(アメリカの支援もあったそうですが)、
自身が権力を握ると結局は独裁色を強め、人気を維持する為に、
国内のアジャリア自治国を直接統治に切り替えたりたり、ロシア軍に空爆されたと自作自演したり、
プーチンが北京五輪の開会式で不在の隙を狙い、ロシアが支援する南オセチア自治州に攻め込んだりと、
本当に好き勝手やってましたからねえ(最後は欧米にも見放されて失脚・苦笑)。
そして現在は、昨年10月に旧グルジアへ密かに帰国した所を逮捕され、今は檻の中なのかな?
もしもあのまま、ゼレンスキー大統領の政治顧問として、キエフに居たならば、
「何故こんな所に!?」と、世界の人々を驚かせたかも知れません。
・・・って、途中から話が脱線しちゃいましたね(笑)。

> 時代遅れ感は凄いですが西ウクライナと東ウクライナに分かれるのかなと。
最近・・・とまでは言えませんけど、39年前には、
トルコの後援を受けた北キプロスが、一方的に独立宣言をして分裂しましたし、
もっと近い例だと、11年前に南スーダンが、スーダンより独立してますから、
全く無いという訳ではありませんよね、実際には。
東西ドイツ統一と同じ1990年に、南北統一を果たしたイエメンも、
アラブの春の後、再び分裂状態になってますし(一時はイスラム国も加わり三国志状態に)。

> 将来的に西ウクライナはNATO・EUに加盟し、
西ウクライナのNATO加盟を、果たしてロシアは許すか否か?
そして、仮に許さなかった場合、それでも加盟を認めるか?となると、
そこを押し切れるなら、既に参戦してるでしょうしね。

あとは、それ以前に、そもそも紛争当事国はNATOに加盟できない前提なので、
もしも本気で目指すなら、ウクライナの名前は捨てて、
「ガリチア」として、独立を目指す事になるのかな?
歴史的に見れば、あの辺りは長らく、ポーランド領やオーストリア領であり、
ロシアの勢力下だったのは、WW2後のソ連時代という、わずか50年弱の期間だけなので、
ウクライナの中でも、ちょっと亜流というか、独特な地域ではあるんですよね。

長いポーランド支配の影響で、文法はロシア語系だけど、単語はポーランド系だったり、
宗教も、根っ子は東方正教だけど、ポーランド・カトリックとミックスされてたりと、
これだけ見れば、また別の独立国となっても、おかしくは無さそう。
実際、2014年のウクライナ騒乱の際には、まだ旧政府が存続している段階でしたけど、
リヴィウ州議会が独立を宣言してましたし、全く無い話では無いのでしょうけど、
とは言え、今回の戦争の経緯では、ちょっと国民感情的に難しそう・・・・
元々の地域住民でない避難民も、この戦争によって多く抱え込む現状になってますし。

ところでポーランドでは、避難の長期化が予想される事もあり、
「希望」するウクライナ人に対して、早くもポーランド語の教育が始まったのだとか。
100年前は、ポーランドの西ウクライナ併合により、
ポーランド語の教育を「強要」されてた事を考えると、
行っている事自体は変わらないのに、その評価は正反対ですね。
歴史は繰り返す所がある反面、そうじゃない所もあるのだなぁと、改めて思いました。
ただ、今は同情的だから良いですけど、もしもこのまま避難が長期化すれば、
欧州各国が受け入れるウクライナ難民の数は、アラブの春後の中東難民を上回るかも知れませんが、
こちらは同じキリスト教徒の白人同士だから、あの時ほどの反発は無いんですかねえ?

> 東ウクライナは親露国としてベラルーシと同じような感じになると。
こちらも、ウクライナの国名は維持されるのか、どうか?
ロシア圏の一員をアピールすべく、ウクライナの旧名である「小ロシア」を用いるとか、
もしくは、ドネツク&ルガンスクが作った連邦名の「新ロシア」を用いるとか、
たかが国名、されど国名で、そういった改名の動きが今後あるかも?
ドネツク州とルガンスク州に関しては、既にロシア派独立を承認してますけど、
今回の戦争で占領下に収めたヘルソン州でも、同様に人民共和国の設立工作が始まったと聞くと、
そんなにいっぱい、小さな独立国があっても面倒でしょうから、
国名はどうあれ、ウクライナとは異なる、新たな連邦国家の枠組みを作る可能性はあると思います。

もしくは、クリミアと同じように、独立後にロシアへ編入というシナリオも、
絶対に無いとは言い切れませんが、間接統治と直接統治のメリット・デメリットであったり、
本国編入だと、結局は緩衝地帯を失うという事を考えれば、さすがにその可能性は薄いかな?
ウクライナの占領地域を併合したとなれば、同盟国のベラルーシだって危機感を抱くかも知れず、
その辺の事情を踏まえても、そこまで得策のようには思えませんしね。
とは言え、直接統治でなければ押さえられないくらいになると、却って仕方無く、併合に進む可能性も。

ちなみに余談ながら、ベラルーシとは「白ロシア」の事ですけど、
ガリチア周辺も、「紅ロシア」なんて呼び方があるのだとか。
そしてモスクワ周辺は、「黒ロシア」とか言ったりもするそうですね。
一説によると、モンゴル帝国の東欧侵攻により、ルーシ(ロシア)はその支配下に降ったのですが、
その際、同じく支配下に収めた中国の陰陽五行の思想から、
北を黒(玄武)、西を白(白虎)、南を赤(朱雀)、東を青(青龍)と呼んだ影響らしいですよ。

で、モンゴル支配下の中、ルーシ世界の代理統治者として台頭したのがロシア、
リトアニアの東方拡大により、その支配下に入った西ルーシがベラルーシ、
ポーランドの東方拡大により、その支配下に入った南ルーシがウクライナって感じで、
彼らが「兄弟民族」と言われる由縁も、元々は同じルーシでありながら、
600〜700年前に、それぞれ異なる国家(文化圏)から分割支配された事により、
同じ民族と呼ぶには、言語・宗教・文化などの差異が大きくなったかららしいですね。

その後、モンゴルとロシアの力関係が逆転し、滅亡したビザンツ帝国の系譜も受け継ぎ、
「第3のローマ」を自称して、ギリシャ風にルーシから「ロシア」へと名を改めて、
そして200年前、ロシア帝国がリトアニアやポーランドを飲み込む事で、
ベラルーシやウクライナも統合され、それは基本的にソ連崩壊まで続くと。
ところで日本の場合だと、琉球を併合して150年と考えれば、
ロシアやソ連の同化政策って、正直どうだったんでしょう?
200年前だとフランスとかも、その頃から国内の同化政策を強烈に押し進めて、
今では各地方の諸言語など、ほぼ壊滅状態にあるみたいですけど・・・・
まあ、ウクライナ系でもロシア語だけが母語という人たちが、
ウクライナ国内でも人口の2割を占めてる時点で、おおよその想像は出来ますがね。

> > また、そこまで考えるなら、英雄ゼレンスキーは意図的に西部へ逃れさせるのも一案かも?
> > 一旦平時に戻ってしまえば、戦時の英雄も、素人政治家に逆戻りでしょうし、
> > ユダヤ系のロシア語話者であり、ウクライナ語が苦手な彼は、元々西部では人気が低く、
> > かと言って、英雄は簡単に引きずり降ろせない為、却ってトラブルの種になりそうなので。

> まぁ、戦時の優秀さと平時の優秀さは違うでしょうからねぇ。
> 少し違うかもしれませんが、アウンサンスーチー氏なんかも政権に入ってからは
> 西側の国からの評価は下がりましたし。

まあ彼女の場合は、活動家から、為政者になった訳なので、
平時と有事という状況以上に、そもそも仕事自体が変わってますし。

それと正直な所、実際にアウンサン・スー・チーが為政者となれば、
西側からの評価がガタ落ちになるだろう事は、かなり想像できてました。
こう言っては何ですが、政治的に未成熟な国で民主主義を行うと、
有権者の要求が、極端に走りがちですからねえ・・・・
仏教国であるミャンマーでは、イスラム教徒のロヒンギャが以前より迫害されており、
身を守るべく武装化したロヒンギャを危険視する声は、
独裁していた軍部よりも、民衆の方が却って強かった為、
多数派の支持を得ようとすれば、過激化する迫害を、恐らくは止められないだろうと。
止めようとすれば、途端に民衆からそっぽを向かれ、権力を失うのは解ってますからね。
また、ロヒンギャの問題以外にも、多民族国家であるミャンマーは、
イギリス植民地時代の負の遺産で、少数民族による独立紛争をいくつも抱えており、
下手に少数民族に歩み寄れば、人口の6割を占めるビルマ族の支持を失ってしまうと。

軍部独裁の時代は、民主化されれば全てが良くなると、その象徴として、
民衆たちも、イスラム教徒も、少数民族も、同床異夢でスー・チーを祭り上げたんです。
でも、これだけの問題を、実務経験の無い、人気だけの活動家(建国の父の娘)が、
いきなり政治権力を渡されたとして、上手く解決できるはずも無いんですよ、残念ながら。
そして、彼女を熱烈に支持していた人々は、誰もが「裏切られた」と思うようになる。
そんな中でも、軍部独裁に逆戻りさせない為には、民衆多数派の意見を容れるしかなく、
そうなれば欧米から叩かれるのは解っていても、他に道が無かったんですよね。
欧米の名声を最優先して、格好を付けるのは簡単でも、それは国民を見捨てる事と同義でしたし。


> > > 何だかアメリカのアフガン侵攻とかと違い着地点が見えないので、
> > > どうなのかなと思ったもので。

> > アフガンは・・・あれって、着地点があったと言って良いんですかねえ?(笑)
> > ソ連軍は10年間、アメリカ軍は20年間、アフガンに駐屯したというだけで、
> > いろいろ政治的にも行いましたけど、結局はそれだけというか、
> > それなら今回も、「ロシア軍のウクライナ占領も何年続くのかな?」って話では。

> もちろん長期プランで見れば着地には失敗したと思いますが、

アメリカ軍のアフガン統治と、ロシア軍のウクライナ統治を比べれば、
まだ後者の方が、上手く進む可能性が高いと思うんですよねえ、正直な所。

今回は欧州が戦場という事で、西側メディアの感情移入度も違い、
今のウクライナはまるで、アフガン以上の悲劇が起こっているかのように伝えられますし、
ロシア軍に対する憎悪や、上手く行くはず無い!という願望で、冷静さを欠いてる気がしますが、
地続きで、兄弟民族で、似た宗教や文化で、同じ国だった記憶もあるとなると、
そこに統治される側の「諦め」が加わるだけで、穏便に進んでしまう可能性はあるんですよね。
もちろん、アメリカとアフガンの差異に比べれば、ロシアとウクライナの方がずっと小さいと言うだけで、
若者は別の国同士という感覚が当たり前で、特にウクライナ系は反露感情が強いとなれば、
そんな簡単な話では無いと、私だって見てますけども。

あと、話は少し逸れますけど、今回の戦争に関して、
ロシア軍の偽旗作戦だとか、生物・化学兵器製造の捏造だとか、
国連の舞台でアメリカとイギリスが、ロシアを激しく非難してますよね。
まあ、それ自体は、至って真っ当の糾弾内容だとは私も思うのですが、
ただ一方で、「お前らが、それを言うの!?」という気分にも、正直なっちゃいます(苦笑)。
だって、「大量破壊兵器がある!」と言って、国連の賛同も得ずにイラク侵攻を始めて、
終わってみたら、結局「無かった」となったのが、何を隠そうアメリカとイギリスですし、
ベトナム戦争におけるトンキン湾事件とか、湾岸戦争におけるナイラ証言とか、
情報捏造による世論操作は、アメリカの方がロシアなどよりも数段得意な訳ですからねえ。

とは言え、無為に思える国連での話し合いも、
「交渉のチャンネルが維持されている」というのは、本当に重要な事でもあります!!
あれを見て、何の実行力も持たない国連に、失望感や不要論があるのは解りますが、
こうした舞台が確保されているだけで、最悪の事態を防ぐ可能性は相当違ってくる為、
何も決められなくても、国連というのは、それだけでも存在価値があると思います。
もっと言えば、戦前の国際連盟時代に、日本が離脱して どれだけ不利になったか?
その辺りを考えるだけでも、国連の価値というのが見えてくるとは思うんですけどね。
それに実行力を持ったら持ったで、今度は「国家主権の委譲反対!」と叫ぶ人も出るかと(苦笑)。

> 短期的に見れば首都を攻略し、タリバン政権を終わらしたわけで。
う〜ん、もう20年以上前の事なので、かなり記憶が曖昧ですけど、
あの時、快進撃を続けて首都カブールまで落としたのは、現地の北部同盟であり、
アメリカとしては想定外の事態で、ブレーキを掛けようとしたものの、言う事など聞かず、
結果として、これがアフガン統治失敗の第1歩になったんじゃなかったでしたっけ?
そもそも北部同盟って、ソ連軍撤退の後、アフガンの共産党政府を倒した地方軍閥たちが、
主導権争いの内戦を始めて首都を滅茶苦茶にし、その為に台頭したタリバンに追われ、
改めて手を結び直した勢力なので、首都や南部の住民には評判が悪かったですからねえ・・・・

でもまあ、当時のブッシュ政権の目的としては、
米兵の犠牲を出来るだけ少なくしつつ、タリバン政権を崩壊させる事だったので、
その後のアフガン統治など、大して気にしなかった事を思えば、目的達成だったのかも知れませんが。
もっと言うと、ブッシュ政権にとっての最大ターゲットは、イラクのフセイン政権打倒であり、
さっさと、そちらへ移行したかった事を考えても、大成功だったのか?
フセイン政権とアルカイダなんて、敵対関係にあったのに、
あたかもアルカイダや9・11テロの黒幕であるかのように、アメリカ国民に思い込ませ、
父ブッシュが大統領再選を逃した恨みを、この機を利用して晴らそうなどという計画を、
9・11テロから24時間経たない内に立てるなんて、ハッキリ言って異常ですよ・・・・

> アメリカの誤算はタリバンの統治が国内から支持されていないと思っていたことではないかなと。
支持・・・とまで言っちゃうと、少しアレかな?
アフガン国民的には、「仕方無い」とか、「まだマシ」って感じで、
タリバン中枢と同民族である、南部のパシュトゥーン人はまだしも、
北部のタジク人や、ハザラ人や、ウズベク人からすると、やはり支持よりも支配って印象。
ただ一方で、前回のタリバン政権時には落とせなかった北部地域を、
今回は首都陥落前に支配下に置いてましたし、そういった戦況もあって、
首都カブールが、あさこまでアッサリと落ちたという面はありますね。
再結成された北部同盟も、今ではかなり追い込まれていますし。

あとは、現職大統領のガニが敵前逃亡したのも、混乱に拍車を掛けた要因でしょうか。
カーブル大学の学長として、インテリ層や欧米からの前評判は良かったそうですが、
今回のウクライナ戦争を見ると、危機に踏ん張れるか否かって大事なのかも?
もしも、ゼレンスキー大統領が早々に国外逃亡していたら、
ウクライナ軍も抵抗も、ここまで強くは無かったかも知れませんし。
ちなみに、大統領の逃亡により無政府状態となったカブールに、タリバン軍は入城する訳ですが、
無血開城するように、それを迎え入れたのは、前大統領のカルザイだったんですよね。
そういう意味では、混乱無く政権交代を行う事で、カルザイは市民を守ったとも言えますし、
一方で、カルザイも同じパシュトゥーン人だった事もあり、そもそも在職中からタリバンと接触していて、
退任後も、ガニの意向に反して、タリバンと勝手に和平交渉とかしてましたから、
見方によっては、逆に、タリバン政権へと国を売り渡したとも言えると。
この辺りは、どう評価すべきか、立ち位置によって変わる所でしょうね。

ちなみに10年前、カルザイ政権の大統領顧問と、タリバン政権の元高官を日本に招き、
話し合いの場を持たせたのが、同志社大学だったというのは、興味深い話。
https://togetter.com/li/332496

> 処刑を行ったりで国内でも人気がないだろうから一旦政権を奪って民主的な政権を作れば、
> タリバンが復活することはないと思っていたのではないかなと。

この、「何でも選挙をすれば良い」という考え方が、そもそも間違ってるんですよね。
混乱して安定せず、有権者の政治意識も未熟すぎる地域で、
無理して民主的な選挙を行っても、更なる混乱を招く火種にしかなりませんし、
そんな事より、第一は社会を安定させる事であり、
社会を安定させた上での選挙じゃなきゃ、本当に意味がありません。
民主主義も、選挙も、あくまで手段であり、それを行う事自体が目的では無いので。

そういう意味では、アフガン安定の進捗具合から見ても、
「あと数年、選挙の実施は待ってくれ」という、現地に派遣された専門家たちの意見に反し、
アメリカ大統領選挙の日程に合わせ、ブッシュ再選の為の功績作りとして、
その直前に、アフガンの大統領選挙も強行された事で、更なる不安定化を招く事になると・・・・
でもまあ、皮肉な言い方をすれば、これもまた民主主義なのかな?
アフガンの安定化などより、自身の再選の方がずっと大事ですからねえ(苦笑)。
そして、国内の有権者たちも、その事を評価すると。

また、政権の腐敗を見逃せないバイデンだからこそ、
ああしてアフガニスタンも、あっさりと見捨てられた側面がある様なのですが、
これに関しても、もちろん信念としての高潔さは立派な素養です。
しかし、腐敗や不正が蔓延するのは、不安定な社会だからこそという面もあるんですよね!
これは高齢者が「老後の為に」とか「家族の為に」と、貯金に手を出さない感覚に似ています。
そうした事実を見ず、もしくは想像できずに、安定している自分たちの社会基準で斬るのは、
それこそ思いやりに欠けるというか、相手の立場で物事を考えられないというか、
フランス革命の自由・平等・博愛を引用すると、「博愛」の部分ですよね、これって。
自由や平等は意識されやすいですけど、博愛精神あってこそ、
適切な自由意識や平等意識が芽生えるとも言えます。
兎にも角にも、まずは社会(市民生活)の安定が第一なのに、人々はそれを忘れがちな気がします。

P.S.
こうしてアフガンの話をしていたら、去年8月のタリバン政権復活に伴い、
アフガン国旗も変わっていた事を、今更ながらに思い出すと共に、
現在開催中の「赤い嵐・現代版」では、国旗変更が未反映である事に気付いたので、
ついでに差し替え作業を行っておきました(笑)。


[23882] Re4:ウクライナ情勢について返信 削除
2022/3/27 (日) 18:48:46 矢羽雅朝

▼ 徳翁導誉さん

> 今の戦い方って、市民の犠牲を大量に出す事を前提の方法に、私には見えてしまうんです。
> そりゃ勿論、ウクライナ国民10人あたりの犠牲で、ロシア兵士1人を殺し、
> ロシア軍に数万とか数十万とかいう損害を与えれば、恐らくロシア軍は耐えきれずに引きますよ。
> でもそれまでに、一体どれだけの市民の犠牲を強いるんでしょう?
> そもそも論で言えば、誰がロシアを煽ったから、こんな事態になったのかと・・・・
>
> 当然ながら、今回の戦争で一番悪いのは、言わずもがなでプーチンです。
> しかし、だからと言って、「プーチン、けしからん!」と憤激すれば、
> それで戦争が終わるなどという、甘い現実でもありません。
> 喧嘩が1人では出来ないように、戦争も片方だけでは行えないのですから、
> 本当に戦争を避けたいのであれば、本気で戦争を止めたいのであれば、
> 屈辱的であっても、理不尽であっても、当事者は最大限の努力を払うべきあり、
> それが力で劣る側であれば、悔しくても、尚更そうあるべきなんです!!
> なのに そこで、いくら「相手が先に手を出したから」と言え、
> その前に自らも挑発し、ちょっかいも出し、結果的に多大な犠牲を払ったとなれば、
> 少なくとも私は、単純な勧善懲悪劇には見えませんし、そういう鑑賞に興じたくもありません。

ここら辺は正直日本ではあまり報道されていませんよね。
とはいえウクライナ東部にちょっかいを出したのはロシアなので、
そもそも論でいえばやはりロシアの方が悪いとなってしまう気はするのですが。
管理人さんのおっしゃっていることも分かるのですが、
最近ミサイルを撃ちまくって挑発している北朝鮮の瀬戸際外交とはまた違うのかなと感じます。

> この戦争が起こるまでは、「もう戦争など起きるはずが無い」という見解が、
> 結構、世の中でも溢れていたと思いますけど、そうじゃないんです。
> 戦争なんて、ブレーキが踏めない2人の「馬鹿」な指導者が居るだけで、簡単に起こるんですよ。
> なかなか そうならないのは、少なくとも どちらか一方が、
> 自制心を働かせて、何処かのタイミングでブレーキを踏むからであり、
> まともな世界の政治であれば、ブレーキを踏まない馬鹿2人が向かい合う事など稀です。
> しかし今の時代、独裁政治よりも、民主政治の方が、
> そうした馬鹿な指導者の登場を、却って起こり易くしてる印象ですし、
> 残念ながら、今回の戦争の後も、そうした傾向は世界的にも続いていく事でしょう・・・・
> 馬鹿な人ほど、自分への甘さと、他人への厳しさが、比例するような傾向があり、
> 相手へは要求を強め、自分の方は一切妥協しない、そんな馬鹿同士が向かい合って、
> 互いにブレーキを踏む事なくチキンレースを続ければ、今後も衝突は必ずや起こり得ます。
> それは遠い先や遠い場所ではなく、すぐ近くの事かも知れません。
> 例えば、中間選挙を控えたバイデンが、民主党内からの突き上げや、世論の声に抗えず、
> 同じく馬鹿の仲間入りをしてしまえば、冗談抜きで第3次世界大戦だって目の前かも・・・・

アメリカで主戦論が主流派になると怖いですね。
民主国家では選挙がありますからねぇ…
いくら指導者が冷静でも国民が感情的になると最終的には止めれませんからねぇ。
結局指導者も選挙では負けたくないですからねぇ。
そして、国民だって間違えるときは間違えるというのはナチス政権を生んだドイツが証明してますしね。
まぁ、これについてはそう追い込んだ方も悪いというのが二次大戦の戦後処理にも現れたわけですが。


> > > > そうなればヤヌコビッチというカードも使えますし。
> > > ヤヌコービッチ・カードかぁ・・・・
> > > ウクライナの元大統領である事を考えれば、格的には充分かも知れませんけど、
> > > 見方によっては、国を追われて既に8年も経つ「過去の人」扱いでしょうから、
> > > 今更、傀儡として連れ戻された所で、あまりにも傀儡イメージが あからさまというか、
> > > ウクライナ国民からしても、「コイツかよ」って感じに映る気も?

> > ただ、彼自身が選挙で負けて亡命したわけではなくクーデター的に追放されているからこそ、
> > 返り咲くことに根拠がある気がするのですよね。
> > 国民から支持されなかったわけではなく違法な手続きで政権を下ろされたんだと。

> とは言え、ヤヌコービッチは失脚後に不正蓄財が暴露されており、
> デモ隊に襲撃され、映像公開された自宅の大豪邸ぶりは、
> 親ロシアな有権者の支持さえ失うのに充分でしたから、多分無理だと思いますよ。
> もちろん「根拠」としては、あるのでしょうけど。
>


> > 時代遅れ感は凄いですが西ウクライナと東ウクライナに分かれるのかなと。
> 最近・・・とまでは言えませんけど、39年前には、
> トルコの後援を受けた北キプロスが、一方的に独立宣言をして分裂しましたし、
> もっと近い例だと、11年前に南スーダンが、スーダンより独立してますから、
> 全く無いという訳ではありませんよね、実際には。
> 東西ドイツ統一と同じ1990年に、南北統一を果たしたイエメンも、
> アラブの春の後、再び分裂状態になってますし(一時はイスラム国も加わり三国志状態に)。

国の分裂独立はありますが、ロシアと西側の国の影響でとなると、
冷戦期みたいだなぁと思ったもので。
> > 将来的に西ウクライナはNATO・EUに加盟し、
> 西ウクライナのNATO加盟を、果たしてロシアは許すか否か?
> そして、仮に許さなかった場合、それでも加盟を認めるか?となると、
> そこを押し切れるなら、既に参戦してるでしょうしね。

 
> あとは、それ以前に、そもそも紛争当事国はNATOに加盟できない前提なので、
> もしも本気で目指すなら、ウクライナの名前は捨てて、
> 「ガリチア」として、独立を目指す事になるのかな?
> 歴史的に見れば、あの辺りは長らく、ポーランド領やオーストリア領であり、
> ロシアの勢力下だったのは、WW2後のソ連時代という、わずか50年弱の期間だけなので、
> ウクライナの中でも、ちょっと亜流というか、独特な地域ではあるんですよね。

東ウクライナが緩衝地帯となるのなら、
ロシアも認めざるをえないところがあるのかなと推測したのですが。
もちろんEUやNATO側も加盟を認めるのであれば、
ロシアに付け込まれないように正規の手続きを踏んでとなるでしょうし、
加盟するのは何年も先でしょうけど。
しかし、国名を変更するとなると、ロシアの今回の行動を認めることになりますし、
難しいかなぁ。

> ところでポーランドでは、避難の長期化が予想される事もあり、
> 「希望」するウクライナ人に対して、早くもポーランド語の教育が始まったのだとか。
> 100年前は、ポーランドの西ウクライナ併合により、
> ポーランド語の教育を「強要」されてた事を考えると、
> 行っている事自体は変わらないのに、その評価は正反対ですね。
> 歴史は繰り返す所がある反面、そうじゃない所もあるのだなぁと、改めて思いました。
> ただ、今は同情的だから良いですけど、もしもこのまま避難が長期化すれば、
> 欧州各国が受け入れるウクライナ難民の数は、アラブの春後の中東難民を上回るかも知れませんが、
> こちらは同じキリスト教徒の白人同士だから、あの時ほどの反発は無いんですかねえ?

キリスト教ってかつてはカトリックとプロテスタントで対立してましたけど、
今ではそういうことってないんですかね。
簡単に調べた感じではウクライナは東方正教系だそうですが…
ポーランドはカトリック系みたいですが。
正直ここら辺の差が私には分かりません…
 
> > 東ウクライナは親露国としてベラルーシと同じような感じになると。
> こちらも、ウクライナの国名は維持されるのか、どうか?
> ロシア圏の一員をアピールすべく、ウクライナの旧名である「小ロシア」を用いるとか、
> もしくは、ドネツク&ルガンスクが作った連邦名の「新ロシア」を用いるとか、
> たかが国名、されど国名で、そういった改名の動きが今後あるかも?
> ドネツク州とルガンスク州に関しては、既にロシア派独立を承認してますけど、
> 今回の戦争で占領下に収めたヘルソン州でも、同様に人民共和国の設立工作が始まったと聞くと、
> そんなにいっぱい、小さな独立国があっても面倒でしょうから、
> 国名はどうあれ、ウクライナとは異なる、新たな連邦国家の枠組みを作る可能性はあると思います。

便宜上東ウクライナと言いましたが、
こちらは名前にウクライナは残さないと思います。
クリミア共和国とか今調べていたらヘーチマン国家というのもあったようですし、
そういった名前に変えるのでは?

> もしくは、クリミアと同じように、独立後にロシアへ編入というシナリオも、
> 絶対に無いとは言い切れませんが、間接統治と直接統治のメリット・デメリットであったり、
> 本国編入だと、結局は緩衝地帯を失うという事を考えれば、さすがにその可能性は薄いかな?
> ウクライナの占領地域を併合したとなれば、同盟国のベラルーシだって危機感を抱くかも知れず、
> その辺の事情を踏まえても、そこまで得策のようには思えませんしね。
> とは言え、直接統治でなければ押さえられないくらいになると、却って仕方無く、併合に進む可能性も。

う〜ん…そうなるとEUとロシアが直接接することになりますし、
どのくらいがロシア側になるかにもよりますが、
可能性的には低い気もしますが…


> それと正直な所、実際にアウンサン・スー・チーが為政者となれば、
> 西側からの評価がガタ落ちになるだろう事は、かなり想像できてました。
> こう言っては何ですが、政治的に未成熟な国で民主主義を行うと、
> 有権者の要求が、極端に走りがちですからねえ・・・・
> 仏教国であるミャンマーでは、イスラム教徒のロヒンギャが以前より迫害されており、
> 身を守るべく武装化したロヒンギャを危険視する声は、
> 独裁していた軍部よりも、民衆の方が却って強かった為、
> 多数派の支持を得ようとすれば、過激化する迫害を、恐らくは止められないだろうと。
> 止めようとすれば、途端に民衆からそっぽを向かれ、権力を失うのは解ってますからね。
> また、ロヒンギャの問題以外にも、多民族国家であるミャンマーは、
> イギリス植民地時代の負の遺産で、少数民族による独立紛争をいくつも抱えており、
> 下手に少数民族に歩み寄れば、人口の6割を占めるビルマ族の支持を失ってしまうと。
>
> 軍部独裁の時代は、民主化されれば全てが良くなると、その象徴として、
> 民衆たちも、イスラム教徒も、少数民族も、同床異夢でスー・チーを祭り上げたんです。
> でも、これだけの問題を、実務経験の無い、人気だけの活動家(建国の父の娘)が、
> いきなり政治権力を渡されたとして、上手く解決できるはずも無いんですよ、残念ながら。
> そして、彼女を熱烈に支持していた人々は、誰もが「裏切られた」と思うようになる。
> そんな中でも、軍部独裁に逆戻りさせない為には、民衆多数派の意見を容れるしかなく、
> そうなれば欧米から叩かれるのは解っていても、他に道が無かったんですよね。
> 欧米の名声を最優先して、格好を付けるのは簡単でも、それは国民を見捨てる事と同義でしたし。

日本でいえば民主党的な感じですかねぇ。
理想は語れてもいざ実務となるとそのギャップに苦しんだと。

> > > > 何だかアメリカのアフガン侵攻とかと違い着地点が見えないので、
> > > > どうなのかなと思ったもので。

> > > アフガンは・・・あれって、着地点があったと言って良いんですかねえ?(笑)
> > > ソ連軍は10年間、アメリカ軍は20年間、アフガンに駐屯したというだけで、
> > > いろいろ政治的にも行いましたけど、結局はそれだけというか、
> > > それなら今回も、「ロシア軍のウクライナ占領も何年続くのかな?」って話では。

> > もちろん長期プランで見れば着地には失敗したと思いますが、

> アメリカ軍のアフガン統治と、ロシア軍のウクライナ統治を比べれば、
> まだ後者の方が、上手く進む可能性が高いと思うんですよねえ、正直な所。

どうなんでしょう…権力者だけが倒された印象のあるアフガンと、
市民にもかなり被害が出ている今回だと正直ウクライナ統治もうまくいくとは…
もちろん市民の心が折れるくらいまでやるのなら別ですが、
そこまでやるのは…
 


[23886] Re5:ウクライナ情勢について返信 削除
2022/3/28 (月) 22:24:36 徳翁導誉

> > 当然ながら、今回の戦争で一番悪いのは、言わずもがなでプーチンです。
> > しかし、だからと言って、「プーチン、けしからん!」と憤激すれば、
> > それで戦争が終わるなどという、甘い現実でもありません。
> > なのに そこで、いくら「相手が先に手を出したから」と言え、
> > その前に自らも挑発し、ちょっかいも出し、結果的に多大な犠牲を払ったとなれば、
> > 少なくとも私は、単純な勧善懲悪劇には見えませんし、そういう鑑賞に興じたくもありません。

> ここら辺は正直日本ではあまり報道されていませんよね。

人々は安易に「正義と悪の戦い」があると思い込みがちですけど、
実際にあるのは「人間と人間の戦い」であり、
100%善人とか、100%悪人などという人が居ないように、
どちらか一方が100%正しく、もう片方が100%悪いなんて事は、そうそうありません。
しかも、戦争ともなれば国同士の争いであり、国家とは人間の集合体である事を思えば、
100%正しい国とか、100%間違ってる国なんて、まず絵空事に過ぎません。

ただ、その中でも、善意6割・悪意4割とか、善意4割・悪意6割などの国はあって、
(善悪という言葉より、損得という言葉に置き換えた方が、イメージしやすいかな?)
そこをベースに、特定の事柄に関しては、それぞれ善意と悪意の割合が増減したり、
同じく、その時々のリーダーや社会情勢によっても、加算・減算されたりして、
両国のパーセントの合計値が、120とか150とかを超えると、戦争になるって感じですよね。
ですから逆に言えば、1ヶ国だけで120とか150とかは、なかなか超えるモノじゃないですし、
だからこそ、相手に注意を払うのは勿論、まずは自分たちの割合こそ注視すべきかと。
相手を変化させるより、自分が変化する方が、基本的には楽ですから。

まあ、戦争だと少しイメージし難いとなれば、交通事故だと解りやすいでしょうか?
交通事故には「過失割合」というモノがあって、加害者と被害者という関係はあっても、
事故によって補償や懲罰は それぞれ異なり、加害者だから100%悪いとかにはなりません。
また、信号無視した車が歩行者を跳ねた場合、責任的には運転手が100%となるかも知れませんが、
単純に事故を防ごうと思えば、歩行者も青信号を過信せず、左右確認すれば避けられる事も多いです。
車に轢かれるデメリットを考えるなら、左右確認くらいの負担くらいは、負う方がメリットが大きいと。
逆に言えば、「どうせ向こうがブレーキを踏むだろう」と、アクセルを踏み続ける危険なドライバーって、
実際には結構な数がいると思いますけど、その人数ほどには交通事故が起こっていないのは、
不愉快であっても自分の身を守る為に、対向車の方が自制するケースが多いから、未然に防げているのであり、
時々、危険なドライバー同士がカチ合うと、大きな事故となるケースも多いって感じですかね?
それこそ戦争なんて、両国の指導者がチキン・レースを行い、正面衝突を起こすようなモノですから・・・・

> とはいえウクライナ東部にちょっかいを出したのはロシアなので、
> そもそも論でいえばやはりロシアの方が悪いとなってしまう気はするのですが。

どちらが悪いか?となれば、そりゃプーチンですよ!!
繰り返しになりますけど、私も別にロシア寄りの立場だという事ではなく、
世論や報道が、あまりに勧善懲悪劇になったいるから、別角度の視点を提示しているだけで、
こういう個人的なスタンスは、今回に限らず、いつもの事ですし。

それこそ、このサイトを始めた頃は、まだ世間の感覚が戦後昭和を引きずっていて、
全体的に左寄りの論調が強かったので、私なりの中道意識から、右寄りな主張が多かったですし、
逆に今となっては、日本社会が停滞期から衰退期に移ると共に、世間もかなり右旋回した為、
左寄りな論調を述べるケースが増えてはいますが、私自身の立ち位置はほぼ変わっていません。
ですから、ゼレンスキー大統領の真珠湾発言を機に、ウクライナ批判の論調も増えてきていますが、
それはそれで、いい加減な情報に基づく話とかも多いので、そちらも機会があれば反論するでしょうからね。

ただ、これは先週も、例え話として書きました↓が、
http://tokuou.s500.xrea.com/cgi/kjbn/kjbn.cgi?tree=c23879
プーチン率いるロシアは、現状だとヤクザみたいな国家だと、私は見ているので、
「ロシアが悪い」というのは、当然その通りなのですが、
ただ一方で、ヤクザが悪いのは当たり前みたいな前提の下、語ってる所もありますね。
で、その前提で語ると、クリミアやドンバスに手を出したのは、確かにロシア側であり、
いくらウクライナで革命が起こったからと言って、内政不干渉の原則からすれば明らかに不当です。
しかしヤクザの論理で見れば、あの革命はロシアの顔に泥を塗ったのも事実で、
何よりもメンツを重んじるヤクザとしては、黙って見過ごせない事情は理解できるんです。
そして何より、あの時のヤヌコービッチ大統領が、逃亡ではなく抗戦を選択していれば、
今回と似たような悲劇が、8年早く、しかも内戦という形で生じていた可能性があった事なんですよね!!

ロシアやプーチンのメンツなんて、私個人としては正直どうでも良くて、
ともかく、あの時の危険な火遊びが、8年の時を経て、こうして形を変えて大火として現れたと考えると、
それに関わった人々が、まるで無辜の被害者であるかのように振る舞う姿が、どうも納得できないと言うか、
国民国家の役割とは、「国民の幸福を最大化し、国民の不幸を最小化する」事だと思っているので、
非常時にどれだけ「英雄」として祭り上げられても、それは違う気がしてならないんです。
「英雄のいない国が不幸なのではない。 英雄を必要とする国が不幸なのだ」
という名言にも、通じる所があるのかな?
そして何より民主国家であれば、これは権力者だけの問題以上に、根源的には有権者(国民)の問題です。
だからこそ、別に影響力なんて皆無ですけど、私もグチグチと話してる訳ですね(苦笑)。
判断材料に成り得る、様々な情報こそが、民主主義には非常に大事であると考えているので。

> 管理人さんのおっしゃっていることも分かるのですが、
> 最近ミサイルを撃ちまくって挑発している北朝鮮の瀬戸際外交とはまた違うのかなと感じます。

北朝鮮は別に、民主国家では無いですからねえ(笑)。
金正恩が「撃ち方、止め!」と一声言えば、それでストップできる政治体制ですし、
大統領が4〜5年に1度、選挙を経なければならないのに対して、
金正恩体制は既に10年を超え、それでもまだ38歳ですから、政変が起きない限りは何十年も続くと考えれば、
国家百年の計じゃないですけど、やはり中長期の戦略を採る上では、非常に有利ですよ。

逆に言えば、独裁だ何だと言われたり、中国の政治体制と同一視されたりしてますけど、
結局はロシアも大統領制の国なので、その辺りのジレンマを、全く抱えていない訳では無いんですよね。
まあ、だからこそ、一旦ここまでやってしまうと、なかなか後にも退けなくなるのですが・・・・
そして、ゼレンスキーに関しても言うと、ロシアが悪いとか言う以前に、
こうして実際に戦争となり、国民に大きな被害をもたらしてしまったのですから、
外交という意味では、失敗もいい所だとは正直 思ってますけどね!
どれだけ戦時下の英雄となっても、それを以て外交力があるとは、個人的には見れません。
現状の惨劇と奮闘を踏まえれば、厳しい意見かも知れませんけど、
今回の戦争が、絶対に回避不能な戦争だったかとなると、決してそうとは思えないので・・・・

> > この戦争が起こるまでは、「もう戦争など起きるはずが無い」という見解が、
> > 結構、世の中でも溢れていたと思いますけど、そうじゃないんです。
> > 戦争なんて、ブレーキが踏めない2人の「馬鹿」な指導者が居るだけで、簡単に起こるんですよ。
> > なかなか そうならないのは、少なくとも どちらか一方が、
> > 自制心を働かせて、何処かのタイミングでブレーキを踏むからであり、
> > まともな世界の政治であれば、ブレーキを踏まない馬鹿2人が向かい合う事など稀です。
> > しかし今の時代、独裁政治よりも、民主政治の方が、
> > そうした馬鹿な指導者の登場を、却って起こり易くしてる印象ですし、
> > 残念ながら、今回の戦争の後も、そうした傾向は世界的にも続いていく事でしょう・・・・

> アメリカで主戦論が主流派になると怖いですね。
> 民主国家では選挙がありますからねぇ…
> いくら指導者が冷静でも国民が感情的になると最終的には止めれませんからねぇ。
> 結局指導者も選挙では負けたくないですからねぇ。

それに、いくら世論に抗った所で、選挙になれば他の指導者に代わっちゃいますし、
民主国家だからと言って、身の安全まで保証されている訳じゃ無いですからねえ。
実際に日本だって、2007年には、選挙期間中に現職市長が射殺される事件が起こってますので・・・・

> そして、国民だって間違えるときは間違えるというのはナチス政権を生んだドイツが証明してますしね。
> まぁ、これについてはそう追い込んだ方も悪いというのが二次大戦の戦後処理にも現れたわけですが。

まあ、民主主義の弱点というのは、衆愚政治に陥りやすい点ですからねえ。
ひろゆきの言を借りれば、「世の中の半分は偏差値50以下」って事なのでしょうが、
それこそ、イギリスでEU離脱を問う国民投票が行われた際、
「俺たち国民はバカだから、高い給料を払って、プロの政治家に任せてるんだ。
 それなのに職務を放棄して、判断を国民に丸投げするなんて、無責任にも程がある!」
と、人気ロック歌手のノエル・ギャラガーが、発言していて、
でもこれ、確かに暴言ではあるものの、至言でもあるんですよね(笑)。
特にイギリスの場合、歴史的な経緯もあって、国民主権ではなく「議会主権」を標榜する国であり、
だからこそ大英帝国には、独特の「したたかさ」があったのも事実でしたし。

また、大統領制か? 議院内閣制(首相制)か?でも違いますし、
小選挙区制か? 大選挙区制か? 比例代表制か?でも違ってきますからねえ。
アメリカは、大統領制&小選挙区制なので、良くも悪くもダイナミックに変わりますし、
一方でドイツは、首相制&比例制なので、安定的な政権運営がされてる面があるのかな?
もちろん、どんなシステムでも、メリットとデメリットがあるものですけど、
結局の所、民主主義とは国民のレベル相応にしか機能しませんし、
より良く機能させる為には、国民の判断材料となる様々な情報が重要なんですよね。
ネット時代となった今、一昔前に比べれば、格段に情報を得やすくなってますけど、
それを活かす殺すも1人1人の国民次第であり、現実的にはあまり良い方には働いてない気も・・・・
って、これは何も、ネット以前の方が、国民レベルが高かったと言うよりは、
ネットの普及により、誰でも情報を得られるようになったって側面の方が強いのかな?

それはともかく、「国民投票」について言うと、今回のウクライナ戦争においても、
ゼレンスキー大統領が、ロシアとの停戦交渉において、
東部2州やクリミアの独立承認や、ウクライナの中立化に関して、
ロシア軍の撤退と、国民投票の実施を訴えていますけど、
こんな提案、ロシア側にしたら呑めるはずが無いですし、
国民投票をしたって、やる前から否決されるのは目に見えており、
それでも この案を口にするのは、非常に不誠実な印象が拭えないんですよね・・・・
いや勿論、独立承認や中立化なんて一大事ですし、平時であるなら解りますが、
本当に停戦させたいのなら、指導者である以上、自ら泥を被ってでも責任は負わなきゃダメですし、
その気が無いなら、単なるアピール目的で行う事でも無いとは思うんですよ。
この提案には、戦争を長引かせる効果しか無いように感じますし・・・・

> > > 時代遅れ感は凄いですが西ウクライナと東ウクライナに分かれるのかなと。
> > 最近・・・とまでは言えませんけど、39年前には、
> > トルコの後援を受けた北キプロスが、一方的に独立宣言をして分裂しましたし、
> > もっと近い例だと、11年前に南スーダンが、スーダンより独立してますから、
> > 全く無いという訳ではありませんよね、実際には。
> > 東西ドイツ統一と同じ1990年に、南北統一を果たしたイエメンも、
> > アラブの春の後、再び分裂状態になってますし(一時はイスラム国も加わり三国志状態に)。

> 国の分裂独立はありますが、ロシアと西側の国の影響でとなると、
> 冷戦期みたいだなぁと思ったもので。

う〜ん、ロシアが後ろ盾になるケースは少ないですけど、
冷戦の勝者だけあって、大体のケースで西側は関わってますよ。

ロシアが介入してるとなると・・・シリアとかですか?
まあ、あそこは、最初に手を出したのはフランスで、アメリカもそれに付き合わされましたが、
結局、今では西側諸国は ほぼ手を引いていて、ロシアやイランが支援する政府軍に対して、
トルコが支援する反政府軍と、独立を目指すクルド軍に、イスラム国も混じってグチャグチャですね。
そういう意味では、構図的にいうと、イエメン内戦の方が それっぽいかな?
旧南イエメンの方は、サウジが後ろ立てしていて、アメリカがそれを手助けしており、
旧北イエメンの方は、イランが後ろ立てしていて、ロシアがそれを手助けしているので。
言うなれば、南北イエメンの戦争は、サウジとイランの代理戦争であり、米露の代理代理戦争ですけど、
こちらの戦争だと、空爆で民間人をバンバン殺してるのは、アメリカが手助けしているサウジだったり・・・・

そして先日、今度は逆にサウジ側が、旧北イエメンから反撃を受けて、
ジッダの石油施設がミサイル攻撃で炎上したり、首都リヤドがドローン攻撃されたみたいです。
https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye6009864.html
でもこれって、戦力差で劣っても、幾らかの反撃は可能である事実を示しており、
ウクライナ戦争でも、ロシア軍の占領地域で、大型揚陸艦が撃沈された事を思うと、
ひょっとしたら、ウクライナ側からロシア国内への反撃が行われる可能性も、今後はあるかも知れませんよね。
輸入される武器次第によって、それだって別に不可能じゃないですし。
でもその場合、例え損害自体は軽微であっても、ロシア側の反応が読めない所・・・・
いや、読めないじゃないですね、恐らく戦争がエスカレートします。
モスクワなり、ウクライナ近郊のロストフなりが攻撃されれば、
ロシア国民の意識だって、一気に戦争へと傾いていくでしょうし、
その事で、プーチンが大量破壊兵器の使用せざるを得なくなる状況だって生じるかも知れません。
そうなった場合、アメリカやEU諸国が、一体どれだけ支援を続けるかの方が、本当に読めない所かな?
NATO側が自重しても、こうなったら結局、巻き込まれる危険性が高まりますからねえ。

> > > 将来的に西ウクライナはNATO・EUに加盟し、
> > 西ウクライナのNATO加盟を、果たしてロシアは許すか否か?
> > そして、仮に許さなかった場合、それでも加盟を認めるか?となると、
> > そこを押し切れるなら、既に参戦してるでしょうしね。

> 東ウクライナが緩衝地帯となるのなら、
> ロシアも認めざるをえないところがあるのかなと推測したのですが。

これが外交交渉であるなら、相手が折れたのなら、こちらも折れてとなりますが、
今回の場合、軍事侵攻に踏み切ってますからねえ・・・・
ウクライナ東部における支配権の獲得は、ロシア軍の血を流して得たモノであり、
残されたウクライナ西部が、NATOやEUに加盟するのを許してやる義理が、ロシア側には一切ありません。
と言いますか、血を流したからこそ、戦争前よりも頑なに拒否する感じなっていそう。

クラウゼヴィッツも言ってますが、戦争というのは、外交の一手段であり、
話し合いで妥協点が決まらなかった時に、相手に要求を呑ませるべく暴力に打って出る訳で、
暴力で勝った側が妥協してくれるのであれば、そもそも話し合いで解決していると。
そして逆説的に言えば、どれだけ圧倒的な兵力で、相手をボコボコにしても、
戦争は外交の一手段でしかない為、要求を呑ませられなければ、意味は無いんですよね。
戦争に判定勝利など無い以上、「ギブアップしなければ、負けない」も、もう1つの真理ではありますし、
ギブアップしない相手への勝ち方は、その相手の存在自体を消滅させる「殲滅」しか無くなるので。

> もちろんEUやNATO側も加盟を認めるのであれば、
> ロシアに付け込まれないように正規の手続きを踏んでとなるでしょうし、
> 加盟するのは何年も先でしょうけど。

正規の手続きを踏もうが、特例だろうが、ロシアには別に関係無い話ですからねえ。
そういう過程の話では無く、加盟するという結果を望まないという話なので。

> しかし、国名を変更するとなると、ロシアの今回の行動を認めることになりますし、
> 難しいかなぁ。

まあ現実的に、西部が国名変更する事は、有り得ないと思いますね。

> > ただ、今は同情的だから良いですけど、もしもこのまま避難が長期化すれば、
> > 欧州各国が受け入れるウクライナ難民の数は、アラブの春後の中東難民を上回るかも知れませんが、
> > こちらは同じキリスト教徒の白人同士だから、あの時ほどの反発は無いんですかねえ?

> キリスト教ってかつてはカトリックとプロテスタントで対立してましたけど、
> 今ではそういうことってないんですかね。
> 簡単に調べた感じではウクライナは東方正教系だそうですが…
> ポーランドはカトリック系みたいですが。
> 正直ここら辺の差が私には分かりません…

ウクライナの宗教事情は・・・正直かなり面倒くさいです(笑)。
ウクライナ人って、誤解を恐れず言うと、「ポーランド化したロシア人」なんですよ。
ロシア語とウクライナ語の違いも、ウクライナが長年ポーランドの支配下にあった事で、
多くの単語がポーランド語に置き換わっている所が大きいですし、
宗教に関しても、東方正教でありながら、ポーランドの影響でカトリックの要素が入ったり、
逆に、カトリックを称しながら、儀式などは東方正教だったりして、ロシア側から異端視されてる所はあるかな。

それ以外にも、そもそも東方正教って、バチカン集中のカトリックとは違い、
自治的に「1国1教会」みたいな感じなっているのですが、
如何せん、30年前まではウクライナとロシアは同じ国でしたので、
今でも、ロシア正教会(モスクワ総主教庁系)に属している人も多いですし、
それでも、ウクライナ正教会(キエフ総主教庁系)が最も多いって感じですかね。

とは言え、宗派は違っていても、同じキリスト教徒である事は変わりませんし、
異なるイスラム教徒と比べれば、まるで違うのは実際の所かと。
イスラム教の側から見れば、キリスト教もユダヤ教も、同じく「啓典の民」ですけど、
キリスト教の側から見れば、それは後発である向こうが勝手に主張しているに過ぎ無い感じですし、
居住エリアが近くて、十字軍やレコンキスタなどの歴史があり、
却って、教義的に近い所があるからこそ、対立しやすい側面もあるのかも知れません。
これが仏教徒くらいの違いがあれば、完全に別物として、区別できるのかも知れませんが?
(ちなみにレーニンの父方の祖母は、欧州では珍しい仏教徒のカルムイク人)

あと、馴染みやすいから良いかとなると、一概にそうとも言えないのが難しい所で、
1000万人以上という、これだけの人口が定住するとなると、国や地域の負担も大きくなるでしょうし、
それでいて、職を奪われたの何だのとなると、却って馴染みやすいからこそ、衝突も起きやすいと言うか、
そもそもイギリスがEUを離脱したのも、イスラム系の難民よりも、EU域内である東欧から経済移民が、
社会における不満の捌け口になってましたし、同じ事が今度は東欧で起こる事も充分に有り得るかと?
それこそ日本においても、東日本大震災の直後は、福島からの避難者が温かく迎えられましたが、
時が経つほど厄介者扱いされたり、バッシングの対象となったりしましたからねえ・・・・
同じ日本人同士でもそうなのに、同じ欧州人とは言え別民族だと、更に難しそうな気はします。

> > > 東ウクライナは親露国としてベラルーシと同じような感じになると。
> > こちらも、ウクライナの国名は維持されるのか、どうか?
> > ロシア圏の一員をアピールすべく、ウクライナの旧名である「小ロシア」を用いるとか、
> > もしくは、ドネツク&ルガンスクが作った連邦名の「新ロシア」を用いるとか、
> > たかが国名、されど国名で、そういった改名の動きが今後あるかも?

> 便宜上東ウクライナと言いましたが、
> こちらは名前にウクライナは残さないと思います。
> クリミア共和国とか今調べていたらヘーチマン国家というのもあったようですし、
> そういった名前に変えるのでは?

少なくとも、ロシア側が「ヘーチマン国家」を名乗らせる可能性は、恐らく無いかと?
ロシア人が、ウクライナ人を兄弟民族と見なすのは、
10世紀頃にキエフを中心として存在した「ルーシ」を、両国共通のルーツと見ているからであり、
逆に、反ロシアなウクライナ民族派が、17世紀の「ヘーチマン国家」をルーツと見ているので。

そもそもヘーチマンとは、ポーランド語で「首領」を意味するヘートマンに由来しており、
(英語的に言うなら、「head+man(頭目の男)」って事なのかな?)
ルーシの大部分がモンゴル帝国に支配下に入った一方、一部のルーシはポーランドの支配下となり、
長い年月を掛けて自治権を獲得し、そしてポーランドから独立したのがヘーチマン国家ですからねえ。
そしてロシアは、モンゴルの支配を受けた側のルーシですから、
ヘーチマンをルーツと見る層は、ウクライナとロシアを別々の起源の国だと見なしている訳です。
なので、西ウクライナが称するのはまだしも、ロシアが東ウクライナに名乗らせる事は無い気がしますよ。
ヘーチマン起源説は、ウクライナ民族主義者の決まり文句としても使われていますので。

> > もしくは、クリミアと同じように、独立後にロシアへ編入というシナリオも、
> > 絶対に無いとは言い切れませんが、間接統治と直接統治のメリット・デメリットであったり、
> > 本国編入だと、結局は緩衝地帯を失うという事を考えれば、さすがにその可能性は薄いかな?
> > ウクライナの占領地域を併合したとなれば、同盟国のベラルーシだって危機感を抱くかも知れず、
> > その辺の事情を踏まえても、そこまで得策のようには思えませんしね。
> > とは言え、直接統治でなければ押さえられないくらいになると、却って仕方無く、併合に進む可能性も。

> う〜ん…そうなるとEUとロシアが直接接することになりますし、
> どのくらいがロシア側になるかにもよりますが、
> 可能性的には低い気もしますが…

でも、緩衝地帯にも成り得ないほどの小国では、
名目的な独立を与えても、正直、意味がありませんし、
自国へと併合しても、実質的には地続きの植民エリアだと見なせば、
それはそれで、緩衝地帯としての役割を担えない事も無いんですよね。
それこそロシアにとってのシベリアなんて、まさにそんな感じですし、
日本や中国との緩衝地帯として、わざわざ「極東共和国」を残すなんて事はしませんでしたから。

ただ、ウクライナ国土の半分程度くらいまで収めれば、
体裁だけでも独立国家とするだろうな、とは思います。
それに、無理にロシア連邦内の構成国としなくても、
既にロシアとベラルーシの間には、「連合国家」という器はありますからねえ。
元々は、混迷を極めてたロシアを、ベラルーシの側が乗っ取ろうという
ルカシェンコの野望によって始まった新連邦構想であり、条約自体はとっくに発行済みなものの、
プーチン登場により立て直ったロシアが、逆にベラルーシを属国視するようになり、
それに反発するルカシェンコによって統合は形骸化して、今までは機能不全状態だったんですよ。
しかし近年、国内での独裁体制が弱まりつつあるルカシェンコと、
旧ソ連諸国との軍事および経済の統合を進めたいプーチンの思惑が合致して、再び動き出しており、
自身の権力維持の為、このままルカシェンコのプーチン依存が深まれば、
サロ共和国におけるムッソリーニとヒトラーの関係性にも、近い感じになるかも?
で、そんな連合国家に、ロシア支配下の東ウクライナが加われば、
独立国家の「名」は与えつつ、間接統治の「実」は得られるかな?と。

あと、NATOやEUと「直接接する」事を気にされてますが、
旧ソ連のバルト3国がNATOやEUに加盟している時点で、既にロシアと国境を接してますからねえ。
また、飛び地であるカリーニングラードは、それこそNATOやEUに囲まれていますし、
もちろん、冷戦時代のように衛星国で壁を作れれば理想でしょうけど、
そこは現実と折り合いをつけつつ、何が何でもと病的に固執してもいない気はします。

> > それと正直な所、実際にアウンサン・スー・チーが為政者となれば、
> > 西側からの評価がガタ落ちになるだろう事は、かなり想像できてました。
> > こう言っては何ですが、政治的に未成熟な国で民主主義を行うと、
> > 有権者の要求が、極端に走りがちですからねえ・・・・

> 日本でいえば民主党的な感じですかねぇ。
> 理想は語れてもいざ実務となるとそのギャップに苦しんだと。

まあ個人的には、言ってる半分でも手を付け、更にその半分でも実現出来れば、
それで充分に合格点だろうと、思いながら見ていたので(笑)、
合格点には達しなかったものの、巷間ほど低評価でも無いんですよね、個人的には。
もちろん、稚拙な部分は多々ありましたけど、それは初心者なのですから当然ですし、
どちらかと言うと、あの政権交代で失望したのは、政治家以上に、
まずはマスコミ、そして何よりも有権者自身の方だったので・・・・

念の為に言っておくと、私は別に民主党支持者では無かったですし、
何なら、維新の扇動的な手法に対しては批判的でも、「大阪都構想」自体には大賛成してました。
停滞し、衰退しつつあった日本の現状を、どうにか立て直して欲しいの第一だったので、
私ぼ考えとは立て直す手段や目標像が異なっても、それはそれで応援できたんです。
安倍政権に対しても、ロシアとの領土交渉に関しては、幾らかの期待は掛けてましたし、
また、現在の岸田政権も、久々の非・清和会政権であり、宏池会政権ですから、
ひ弱だけど賢いエリート集団なので、期待感は薄いですが、応援はしています(笑)。
で、政治とは結果が求められる世界なので、当然ながら、結果が出れば大きく評価をしますけど、
仮に結果は出せずとも、その主張や努力には関しても、多少の評価は個人的に行ってはいます。
そして、民主党政権に対する個人的な評価は、全否定されるほど酷いモノでも無かった気はしていると。

「政権交代が公約で、中身が皆無」などと、揶揄されたりもしますけど、
実際の所、そういう意識だったのは、何よりも有権者自身だったと思うんですよねえ・・・・
これもまた、政権選択選挙や政権交代という事に対して、有権者も不慣れな初心者であり、
最初から上手くなど行くはずもなく、失敗を重ねながら成長していけば良かったのに、
そうした道を閉ざしたのも、現在の政治的な混迷があるのも、結局は国民自身の未熟さも大きいんですよね。
とどのつまり、民主主義というのは、国民のレベル相応でしか無いモノなので。

もう少し話をするなら、「失敗」とか「悪夢」と表現される、具体的な事柄は何なのか?
そして私たち国民は一体、具体的に何の実現を民主党政権に求めたのでしょうか?
それこそ、何とな〜くなイメージによる批判が、私には多い感じがしますし、
これって結局、有権者としての未熟さによるツケまで、民主党政権に責任転嫁しているだけで、
そんな調子では、一向に国が良くなるはずがないというか、正直 半ば諦めてもいます・・・・
日本というのは、もっと力のある国だと、私自身は信じていたので(泣)。

いや、本音を言うと、ちょっと違うかな?
戦前の大日本帝国であれ、戦後の高度経済成長であれ、せっかく築いたアドバンテージを、
無為に帰すのは非常に勿体ないので、何とか立て直して欲しいという願望はありつつも、
その反面、日本の社会というのは、歴史や文化的に見ても、途中で立て直すのは非常に苦手であり、
いったん更地に戻した後で、新たに立てたモノを守っていく方が、得意である事は解ってました。
ただ、更地にする際の負担というのは非常に重く、その時代の当事者に、
私たち世代がなりたくないという思いが、正直に言えばあったんでしょうね。
で、上述の「諦め」とは、解体を背負わされる「覚悟」みたいな所なのでしょう。
その後、実際に新築が成るかは後の世代の課題として。

> > アメリカ軍のアフガン統治と、ロシア軍のウクライナ統治を比べれば、
> > まだ後者の方が、上手く進む可能性が高いと思うんですよねえ、正直な所。

> どうなんでしょう…権力者だけが倒された印象のあるアフガンと、
> 市民にもかなり被害が出ている今回だと正直ウクライナ統治もうまくいくとは…

20年に及んだ戦争と、開戦から1ヶ月で未だ現在進行形の戦争とを、
単純に比較するのは難しいでしょうけど、
アフガン市民の死者数は、36〜38万人とか言われている反面、
https://www.asahi.com/articles/ASP92446HP91UHBI02J.html
ウクライナ市民の死者数は、国連発表だと1000人あまりですからねえ。
https://www.cnn.co.jp/world/35185382.html
もちろん、ウクライナは現在 戦時下なので、実際の死者数は更に多いでしょうけど、
しかし正直な所、情報量・感情移入・先入観が、「印象」を大きく左右してると思うんですよ。

> もちろん市民の心が折れるくらいまでやるのなら別ですが、
> そこまでやるのは…

いや、そこまではやらないでしょうし、出来ないからロシア軍も苦戦している所も?
現状だと、ウクライナ市民よりも、ロシア兵士の方が、心が折れてそう。
また、ショッピング・モールや病院などへの砲撃は、市民の心を折る効果もあるのでしょうが、
それ以上に、ああした建物は、対空攻撃や対戦車攻撃を行うのに向いている場所ですので、
そこを事前に潰しておこうという意図の方が、ロシア軍としても強い気がしますし、
正規軍はまだしも、義勇兵や武装市民が本当に攻撃場所として使っている可能性もあるんですよね。
彼らは軍の統制下で戦闘を行う訳では無いですし。

と言いますか、今は必死の抵抗を続けている時だから、義勇兵や武装市民も頼りになりますけど、
いざ本気で停戦交渉を行おうとした際、統制下に無い彼らの存在は必ずや足枷になるはずで、
逆に言うと、ウクライナ側としても、そこまで本気で停戦後の事は考えていないと言うか、
出口戦略も念頭に無いまま、戦ってる感じなんですかねえ?

そして、開戦から1ヶ月が経ち、綱紀が緩んできたのか? 余裕が出てきたのか?
ロシア兵の捕虜を虐待したり、死体を損壊したりして、その画像をネット投稿する件が、
ポツポツと見受けられるようになってきたみたいですね(恐らくフェイクも含まれてるでしょうけど)。
https://www.cnn.co.jp/world/35185475.html
まあ戦争ですから、ロシア軍だって非人道的な行為は当然おこなっているでしょうし、
(特にチェチェン兵やシリア兵などは、兄弟民族とか関係無いので、容赦しないはず)
ウクライナ側としては恨み骨髄でしょうから、充分に有り得る事だろうな、とは思います。
そもそも政府側も、捕虜に記者会見させたりして、ジュネーブ条約を軽視する風潮が伺える上、
以前より、「アゾフ大隊」↓のような民族右派の民兵集団も抱えてますからね。
http://kakolog10.shin-gen.jp/azov_battallion.html
(ちなみにプーチンが、ネオナチだ何だと言うのは、影響力は限定的とは言え、彼らの存在がある為)

・・・って、人権云々という話になると、日本もあまり偉そうな事は言えないんですよね。
今回はウクライナからの避難民に対して、特別待遇を行ってますけど、
従来から居るアジアなどからの避難民に対しては、相変わらず冷たいままですし、
毎年のように死者を出す、入国管理局の収容状況というのも、いい加減 改善しなきゃダメでしょう。
中国の人権問題に関心を持つのも大事ですけど、日本の人権問題だって大いに改善すべき余地がありますし、
時代の違いを考慮した上で尚、同じ様な事を戦前・戦中とかに日本が行っていても、
そちらは擁護や賞賛の対象となるのは、心情的には解りますけど、やはり間違いだとは思いますからね。
良い事は良い、悪い事は悪いと、客観的に指摘するなら構わないと思うのですが、
自分のは良い、他人のは悪いと、主観的に批評するのはダメだと思うので。

と、何だか途中で話題が脱線してしまいましたが(苦笑)、
占領統治の為に市民の心を折るとか、そもそも、そういう話をしているのでは無く、
また、アメリカ軍よりも、ロシア軍の方が人道的だという話でも無く、
要するに、前回も書いたように、
「アメリカとアフガンの差異に比べれば、ロシアとウクライナの方がずっと小さい」
という所が、占領統治においては、非常に大きいだろうという話ですね。

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