[20313] ポケモンGO、真田丸、不屈の棋士・・・返信 削除
2016/8/14 (日) 00:45:37 ほのぼのさん

お久しぶりです。リオ五輪、オリンピックが始まるまでは
ブラジルの政治の混乱や治安の悪さ等、マイナスイメージだけが
先行していましたが、いざオリンピックが始まってみると
思いのほか盛り上がっていますねえ。

さてさて、最近はやりのポケモンGOですが、私も結構はまっていたりします。
やり始めたのが8月に入ってからと、他の人よりも乗り遅れてしまったので
レベルはまだまだ低いですが、人が持つコレクター収集癖をうまく刺激してくるところが
爆発的人気の秘密でしょうかね。
ポケモンGOをやっていて、ふと昔一時期盛り上がった「幕末動乱」を思い出してしまいましたよ。
あの当時はスマホもなくてゲームを複雑な仕様にはできなかったという事情もあったのでしょうが、
多人数が短時間で盛り上がるという意味では個人的には深く印象に残っています。

真田丸ですが、秀吉が死んでこれから場面が大きく変わっていきそうですね。
小日向文世さん演じる秀吉は、歴代の大河ドラマの秀吉の中でも3本の指に入る
素晴らしさだったと思います。
高齢による認知症や老いの衰退を、本当に見事に演じていましたね。
ピンピンコロリの矢沢頼綱と秀吉を対照的に描いたのも、脚本の妙でしょうか。
これからの超高齢化社会に向けて、秀吉死去までの演技をリアルに感じた方も多かったのではないでしょうか。

最近読んだ本の中で素晴らしいと思ったのが、
コンピュータソフトに対して11人の将棋プロ棋士のインタビューを行った「不屈の棋士」という本です。
ここ数年、プロ棋士が将棋ソフトに敗れ続けるという現象が起きていますが、
羽生、渡辺のトップ棋士を始めとした様々な立場のプロ棋士の本音をうまく引き出しています。
プロ棋士と将棋ソフトが辛うじて拮抗しているという現時点で行われたインタビューの中身は、
5年後、10年後でも貴重な資料として残ることでしょう。
現時点でも、各棋士とも明言はしていませんが、羽生、渡辺でさえ
現在の将棋ソフトに勝つのは至難の業だという印象を受けました。
そういう意味では、将棋の世界でも、ソフトは人間を超えたのでしょう。
囲碁の世界でもアルファ碁がイ・ セドルを破ったように、チェス、将棋、囲碁のような
「対称ゲーム」では、どのようなゲームでもいずれはソフトが人間を凌駕していくのでしょうね。

個人的に興味を引き付けられたのは、自己の棋力向上を将棋ソフトに賭けている千田翔太のコメントです。
将棋ソフトが人間の棋力の向上に役立つかという命題について、
千田五段が5年以内にタイトルを奪取できればyes、そうでなければnoということができるのではないでしょうか。
このような観点でみると、千田五段の今後の動きには目が離せませんな。

あと、この本で取り上げられていなかったのですが、「アンチコンピュータ戦略」について
もっと深く突っ込んでもよかったかもと思いました。
プロ棋士vs将棋ソフトの電王戦でも、人間がソフトの不備を突いて
短手数で勝つという例がありました。
人間がコンピュータに勝つにはアンチコンピュータ戦略しかなく、
将来コンピュータがシステムを管理する世界になったときに、悪意ある人間が
アンチコンピュータ戦略を採ることにより社会システムにダメージを与えかねないからです。
今はやりの自動車の自動運転でも、悪意ある人間が、自動運転のソフトの裏を突いて、
当たり屋的なことをする可能性は十分にあると思います。
このようなプログラムは、人間の動きが論理的なことであることを前提として
組まれていると思うのですが、非論理的なことや想定外のことを人間がやってきたときに
ソフトが対応できるのはまだまだ先のような気がします。
このため、ここ数年内でのコンピュータによる自動運転の導入の実現はなかなか難しいと思いますね。


[20322] 長文になりそうなので、返信は五輪終了後に返信 削除
2016/8/19 (金) 19:22:12 徳翁導誉

> お久しぶりです。リオ五輪、オリンピックが始まるまでは
> ブラジルの政治の混乱や治安の悪さ等、マイナスイメージだけが
> 先行していましたが、いざオリンピックが始まってみると
> 思いのほか盛り上がっていますねえ。

はい、お久しぶりです。
ただ私の方も、現在オリンピック・モードであり(笑)、
お盆で出て歩いたりもしたので、申し訳ありませんが、
長文になるであろう返信は、リオ五輪の終了後にという事で。


[20332] 雑談の返信&東京五輪の開会式・閉会式返信 削除
2016/8/26 (金) 19:29:15 徳翁導誉

という事で、1週間遅れでの返信です。
その分、かなり長文になっています(笑)。

> リオ五輪、オリンピックが始まるまでは
> ブラジルの政治の混乱や治安の悪さ等、マイナスイメージだけが
> 先行していましたが、いざオリンピックが始まってみると
> 思いのほか盛り上がっていますねえ。

ただ、やはり今回のリオ五輪は、どの競技も空席が目に付いて・・・・
「東京でやってたら行くのに」と、テレビ観戦しながら何度も思ってしまいました(笑)。
とは言え、開会式に先立って行われたサッカーの生中継で、
5万人くらい入るスタジアムに観客が3000人ほどという
予想を遥かに超える驚愕のガラガラっぷりを一番最初に見せつけられた為、
6〜7割の埋まり具合でも、「そこそこ入ってるな」という感覚になってましたが(笑)。

でもまあ、そのマイナス・イメージに悪乗りして、競泳のロクテがやらかしてましたけど、
リオの治安が悪かったのは、紛れも無い事実でしょうからねえ・・・・
選手村と多くの会場が、オリンピック・パーク内に集約されていた事もあり、
パーク外への外出禁止令を出していた国も、結構あったくらいですし、
そもそも、ここ10年間でリオ州警察が市民8000人を死亡させてる時点で、治安が良い訳が無いと。
(追っている犯人を途中でとかはまだしも、銃撃戦に巻き込まれたりや、口封じで殺害などは論外)
だからこそ、4年後の東京では、思いっ切り日本を満喫してもらえれば最高かな?とも。
まあ東京五輪の前年には、ラグビーW杯もありますしね(来日者数は日韓W杯の時よりも多くなりそう)。
あと、日本の視聴者側からすると、2年前のブラジルW杯に 今回のリオ五輪と、
アメリカ大陸での大会は、時差の関係でかなり見辛かったので、2020年の東京五輪だけでなく、
2018年の韓国・平昌、2022年の中国・北京と、冬季五輪の方も東アジアで行われるのは良いですね。
(ちなみに、平昌五輪の前哨戦となる2017年の冬季アジア大会は、札幌&帯広で開催されます)
って、各競技に関しては、予想大会の方でいろいろと語った為か、ここでは何だか愚痴ばっかりに・・・・
http://tokuou.s500.xrea.com/rio_olympic/hatsugen.cgi
なんだかんだで、リオ五輪自体は私もかなり楽しんだんですけどね(笑)。
パブリック・ビューイングも、埼玉スタジアム・上野公園・NHK渋谷本社と3会場に行きましたし。

ちなみに、予想大会の方では、あまり話題に上がらなかったのですが、
皆さん、リオ五輪の閉会式における「東京の引継ぎセレモニー」は、どんな感想だったんでしょ?
https://www.youtube.com/watch?v=sk6uU8gb8PA
ネットとかで感想を拾ってみると、思いのほか高評価なんですよねえ。
まあ私も個人的には、それになりに気に入った出来ではあったものの、
純粋に五輪のセレモニーとして評価すると、ちょっと辛い点数になっちゃいます。
決して悪くは無かったのですが、「ここはもう少し工夫を」という点が結構あったので・・・・
とりあえず、あの土管と、日の丸ボールは、もっと上手く演出的に扱い切れなかったのかと?
って、先にあまり書き過ぎると、誰も感想を述べてくれなさそうなので、今回これ以上は自重(笑)。

あと、近年の閉会式は「選手たちへの打ち上げパーティー」的な色合いも強く、
今回のリオ五輪では、選手たちの目の前でサンバの踊りが舞い乱れて、盛り上がりましたが、
少し残念なのは、選手たちがただの観客と化してしまっていた事ですね。
「踊る阿呆に、見る阿呆。同じ阿呆なら踊らにゃ損々」という言葉があるように(笑)、
打ち上げとして盛り上がるなら、傍観者としてより、一緒に参加した方が理想なんですよね。
そういう意味では、個人的に理想の閉会式だったのが、長野冬季五輪です。
司会が萩本欽一だったのはさておき、尺玉花火の連発から、
生演奏による「WAになっておどろ」への流れは、過去に例が無いほどの盛り上がりを見せました!!
http://www.nicovideo.jp/watch/sm1303776

そういう意味では、2年前の仁川アジア大会も、韓国は最後にPSYの江南スタイルを持ってきて、
それはそれで盛り上がったのは良いんですけど、閉会式じゃなくて開会式でやったんですよね(苦笑)。
「これから競技が始まるのに、今から打ち上げパーティーをやってどうするの?」と思う一方で、
「アジア大会でPSYを使っちゃって、4年後の平昌五輪はどうするの?」と心配にもなりました。
でもまあ、あの時はそれ以上に、スポーツ選手が主役の開会式ではなく、
韓流ドラマやK-POPの宣伝意図が丸出し過ぎたので、国外はもちろん、韓国内でも批判を受けてました。
何しろ、スタジアムに入場する聖火ランナーが、巨人でも活躍したイ・スンヨプだったのに、
最終に聖火点灯を行うランナーが、チャングムの誓い主演女優でしたからねえ・・・・
今回のリオ五輪における引継ぎ式の演出は、正直かなりギリギリのラインだったと思うので、
4年後の東京五輪で日本が、この時の韓国みたいな過ちを犯さない事を祈るばかりです。

これだけの巨大イベントの演出なんて、ちょっとベタなくらいで丁度良いんですよ。
それこそ、毎年1月に東京ドームで行われている「ふるさと祭り東京」みたいな感じで十分だと思います。
https://www.tokyo-dome.co.jp/furusato/exhibitor/2016/index.html
8月上旬という時期も、夏祭り真っ盛りな頃合ですし、閉会式に「日本の夏」を凝縮させましょう!!
青森ねぷた・秋田竿燈・神田神輿・京都祇園・阿波踊り・高知よさこい・博多祇園山笠・沖縄エイサーなど、
日本各地の祭りを新国立競技場に集結させ、中央には盆踊りと和太鼓の矢倉や舞台を立て、
(福島支援という事で、トップ・バッターが相馬野馬追なら、騎馬武者姿だし外国人も盛り上がるかと)
トラックの外側に出店や屋台をずらりと並べて、あとは日本お得意の花火をドカドカと打ち上げれば、
日本の夏の打ち上げパーティーとしては最高じゃないでしょうか?(笑)
観客の側にも同じくスタジアム・グルメを揃える事で、スタジアムが一体となって祭りを楽しめますしね。

そして開会式の方では、個人的に「江戸東京の歴史」をテーマにしたのが見てみたいですね。
今回の引継ぎ式では、伝統的な「和」のテイストを、敢えて切り捨てた演出が為されてましたが、
近未来的な雰囲気やポップ・カルチャーだけでなく、伝統文化も息づいているのが、現在の日本の姿ですし、
それらを無理なく調和させるには、「歴史」をテーマに据えてしまうのが一番かと?
ベタと言われようが、侍も相撲や歌舞伎を出せば良いんです、それこそ江戸の文化なのですから。
縄文海進の頃から始めるにせよ、家康の江戸入府から始めるにせよ、東京にはそれだけの歴史があるので、
ピッチ上に東京の地形を再現して、そこへ今に続く伝統建築物や、変化を続けた町並み、活気のある人々など、
「動き遷ろう江戸東京の洛中洛外図」を、個人的には東京五輪の開会式で見てみたいんですよね。
明暦の大火、元禄地震と宝永大噴火、関東大震災、そして東京大空襲と、
何度も焼け野原となり、その度に復活して大きくなった 東京という街の生命力も一緒に。
(アメリカ軍の攻撃により12万人の一般市民が殺害された事実は、あまり知られてませんしね)
それで最後には、ピッチ上に現れた現代の東京のミニチュアに、東京五輪の各会場を表現して、
そこで実施される各競技を紹介してみるのも面白いかと思います。

まあ後は、EXILEでも、AKBでも、ジャニーズでも、ももクロでも、何でも出して構いません(笑)。
ポップ・カルチャーを出すのに、アニメやゲームは良くて、J-POPはダメなんて理屈は無いはずですし、
長丁場の開会式や閉会式となれば、音楽が大量に使われるのが普通ですからねえ。
もちろんJ-POPに限らず、演歌・雅楽・童謡・囃子、あとはジャズやクラシックなどもあって良いと思います。
日本的な演出があった方が良いとは思いますけど、世界的な舞台ですし、そればかりではキツいですしね。
と言いますか、音楽系のパフォーマンスが実質登場しない引継ぎ式は、今回が初めてだったかも?
ただ、音楽演出が きゃりーぱみゅぱみゅの担当者で、振付演出がPerfumeやBABYMETALの担当者だったので、
今回の演出が好評だったと感じていれば、そのまま彼女たちが東京で登場する事もあるんですかねえ。

単純に海外での知名度なら、90年代のJ-POPの方が高いですけど(2000年以降は音楽もドラマも韓国に後塵を)、
90年代から人気で、現在でもそれが続いてるとなると・・・一番盛り上がるのはSMAP再結成!?(笑)
とりあえずパラリンピックとの絡みから、盲目のピアニスト・辻井伸行は登場する可能性が高いと思います。
あと、もし例の件がバレて無ければ、佐村河内守がパラの方の音楽担当になっていたかも・・・・
ちなみに長野パラの開会式では、THE BOOM宮沢&ドリアン助川のテーマ曲がかなり印象的でした。
なので個人的には、来月のリオ・パラリンピックの開閉会式も、地味に楽しみにしています。
直近のソチ大会では、ショウは良かったものの、入場する障害者には優しくない作りが、記憶に残ってますし、
ドーハ・アジア大会もそうでしたが、どんなにショウが素晴らしくても、選手達を蔑ろにするのはダメですよね。
ショウの完成度以上に、この点だけは絶対に、東京大会では気を付けてもらいたい所です!!

> さてさて、最近はやりのポケモンGOですが、私も結構はまっていたりします。
> やり始めたのが8月に入ってからと、他の人よりも乗り遅れてしまったので
> レベルはまだまだ低いですが、人が持つコレクター収集癖をうまく刺激してくるところが
> 爆発的人気の秘密でしょうかね。

そう言えば、お盆で墓参りに行った際、弟が霊園でやってましたね、ポケモンGO(笑)。
まあ、緑の多い公園みたいな所なので、そんなに不謹慎な感じも抱きませんでしたけど、
「今や墓場では幽霊じゃなくて、モンスターが出るのか」とは思いました。
って、「モンスターが出せるなら、墓石から故人が浮かび上がるのも面白いかも?」とか、
いろいろ考えてしまった私の方が、実は不謹慎だったり?(苦笑)

でも、最近では音声合成や会話する人工知能の技術とかも、かなり進みましたし、
手を合わせて心の中の故人に、一方的に話しかけるだけでなく、
「VR(仮想現実:Virtual Reality)」で対話できるとなれば、それも新しい墓参りの形かも?
現状で行っても、まだまだ不謹慎な感じですが、そうした技術があるとなれば、
死後も遺族へ何かを残すべく、生前に必要なデータを記録しておく人も現れるかも知れません。
ある意味では、幼い娘が結婚した時にと、生前にお祝いの映像を残しておく行為に近く、
技術の進歩により、手紙からカセット、そしてビデオと来て、VRへと移り変わるだけですから。

と、何だか辛気臭い話になったので、ポケモンGOの話に戻しますと、
今年は「VR元年」などと呼ばれ、ヘッドマウント・ディスプレー商戦が過熱してますけど、
正直、ポケモンGOが登場するまでは、掛け声倒れに終わると思ってました(笑)。
・・・って、ポケモンGOは、カメラの実写映像にモンスターを投影しますから、VRと言うよりも、
「AR(拡張現実:Augmented Reality)」や「MR(複合現実:Mixed Reality)」と言う方が適切かな?

今年リニューアルした池袋サンシャイン60の展望台では、VRが体験できるとかやってますけど、
展望台に登っているのに、完全CG世界のVRというのが妙にシュールで、
「やるなら、その眺望を活かしてのARやMRだろ?」とか思いましたしね。
20年ほど前に東大の研究室で、高層階の窓に映像を投影して、あたかも実際に、
眼下の街中をゴジラやウルトラマンが動き回るように見える実験が行われてましたけど、
あの技術って現在どうなっているんだろう?(それこそ展望台でやれば面白そうですがね)
でもまあ、その技術を使わなくても、ポケモンGOみたいな方法を用いれば、
展望台の窓を1ヶ所だけ高画質な大画面モニターにして、カメラで外の風景を写して、
そこにゴジラやウルトラマンを組み込むだけでも、似たような感じになりそうな気がします。
眼下の町並みの3Dモデルさえ作れば、高層ビルに隠れたり、出てきたりとかも出来るでしょうし。

あと、それとは逆に、ポケモンGOの歩きスマホが、下ばかり向いて危ないのであれば、
いっその事、ヘッドマウント・ディスプレー型とかがあれば、
通常の視界のまま、もっとリアルにポケモンの世界を楽しめるんじゃないですかねえ?
モニターを通してではありますが、視線と同じカメラの映像をリアル・タイムで見る訳ですから。
って、この方法を応用すれば、ドローンに付けたカメラからの映像で空中散歩を楽しんだり、
見聞きする映像や音にエフェクトを加えて、擬似的な薬物体験をしたりとかも出来そう(笑)。
今までARやMRと言えば、透過型モニターばかりが注目されてましたけども、
モニターやカメラの性能がここまで上がったのなら、その方法でも可能でしょうし、
それこそ義眼気分で、ズームや録画などを意思で自由に行えれば、かなり面白そうかも?
考えるだけでPCのカーソルを動かす技術とかを応用すれば、まさに攻殻的な世界を楽しめるはずです。

あと、リオ五輪の閉会式で行った東京のプレゼンテーションでは、AR技術を使ってましたけど、
あれではテレビを見ている人にしか解らず、スタジアムの現地観戦者は置いてきぼりだったので、
(あまり意識されてませんけど、日本がやった事は北京五輪の足型CG花火と同じです)
もしも東京五輪の開会式や閉会式でも、同様にARやMRを使うつもりなら、
いっその事、観客にゴーグル型のモニターとかを配布してみるのも良いかと。
もし、リオ五輪の閉会式での引き継ぎセレモニーと同じ路線の演出で行くなら、
日本はピカチュウ、アメリカは孫悟空、中国はドラえもん、ドイツはブロッケンJr.みたいな感じで、
入場行進する各国に1キャラずつ、MRで国名プラカードと一緒に行進させても良いですし、
これならスタジアムの観客も楽しめるだけでなく、日本の技術力のアピールできる場になりますので。
また、同じく新国立競技場で行われる陸上やサッカーの観戦用アイテムとしても活用するなら、
ゴーグルを通す事で、テレビで見ているかのように、目の前で行われている競技の情報を得られたり、
パブリック・ビューイング用として、他会場の試合映像が目の前に広がったりとかも、技術的には可能かと。
建築物としては問題が残る新国立ですけど、こうした新技術の導入なら今からでも間に合うはずですし。

> ポケモンGOをやっていて、ふと昔一時期盛り上がった「幕末動乱」を思い出してしまいましたよ。
> あの当時はスマホもなくてゲームを複雑な仕様にはできなかったという事情もあったのでしょうが、
> 多人数が短時間で盛り上がるという意味では個人的には深く印象に残っています。

幕末動乱なんて、存在自体を忘れてました(笑)。
確かあの頃は、携帯電話からネットが出来るようになったばかりの頃で、
「15文字×8行」という、今から考えると、信じられないほど小さな画面でしたし、
文字数ですらこの上限ですから、画像なんて本当にオマケ程度のものでした・・・・
でも、携帯からネットができるという目新しさもあってか、
物凄く簡素なゲームではあったものの、一時は100名を超える参加者が居たんですよね。

そして今や、携帯でネットが出来るのは当たり前・・・と言うか、
ネットはPCではなく、携帯でする人たちの方が多数派となり、
それによりPCを使えない若い世代も増加して、それはそれで問題となりつつありますね。
でもまあ、単にユーザーとして使うだけならば、携帯で十分というか、却って携帯の方が便利な場合も?
ある意味では、そこまでネットは身近になった訳でして、
ならばオンライン・ゲームも更に盛んに・・・と、ならないのが不思議な所。
って、インターネットの登場という衝撃を知る世代だから、いろいろと繋がりたい欲求が強いだけで、
その状態が当たり前のネット・ネイティブからすれば、敢えて繋がろうという意識も低いのかな?
現在のネット環境と、端末の性能を考えれば、もっといろんな事ができそうな気はするんですがね。

ちなみに「幕末動乱」自体は初期の構想だと、日本全土に70〜80都市ほど設けて、
都市の規模に応じて、縦横のマス数が異なる箱庭マップを作り、
各マスに、城郭・宿場町・上級武士の町・下級武士の町・洋学所などを配し、
そこで開発をしたり、密会したり、暗殺したり、商売したり、戦争したりとか考えてましたね。
・・・って、実際はそこまで発展せず終わってしまいましたけども(笑)。

> 真田丸ですが、秀吉が死んでこれから場面が大きく変わっていきそうですね。
> 小日向文世さん演じる秀吉は、歴代の大河ドラマの秀吉の中でも3本の指に入る
> 素晴らしさだったと思います。
> 高齢による認知症や老いの衰退を、本当に見事に演じていましたね。
> ピンピンコロリの矢沢頼綱と秀吉を対照的に描いたのも、脚本の妙でしょうか。
> これからの超高齢化社会に向けて、秀吉死去までの演技をリアルに感じた方も多かったのではないでしょうか。

ここまで「老い」の過程を描いた大河ドラマは、過去にも無かったのではないでしょうか?
大河のメイン視聴者層って、何かんだで団塊世代の男性が多いでしょうし、
私ですら見ていて色々と思わされるくらいですから、地味にインパクトは大きいかも知れませんね。
まさか今回の大河ドラマで、ここまで切り込んでくるとは思っていませんでした。

今までの三谷作品って、コメディー要素が強いからかも知れませんけど、
多くの登場人物が織り成す軽妙な人間ドラマな作品が多かったものの、
その描写は表面的なモノが多く、あまり人間的な内面の部分まで描かない事がほとんどでした。
しかし今回の真田丸での、秀吉の老いの描写や、秀次などの心理描写などなど、
50歳代半ばを迎えての新たな作風に、最初は良い意味での驚きが少しありました。
ただ、よくよく考えてみると、三谷幸喜自身も、
3年前に再婚して子供が生まれ、53歳でようやく父親になってますから、
時代が違うとは言え、57歳で秀頼を授かり、幼い我が子を残して死んでいった秀吉の心境が、
脚本を書く上で、いろいろとシンクロしてしまったのかも知れませんね・・・・

と、あまり作品の外側まで邪推していてもツマらないですから、大坂編の話をしますと、
正直言って、天正壬午の乱から関ヶ原に至るまでの このパートが、
大きな見せ場も無く、中だるみし易い箇所だと思い、開始時には心配していたものの、
蓋を開けてみたら、確かに動きは少ないものの、ドラマ的な中身は濃く、
個人的には却って、それ以前の戦乱パートよりも面白く感じる程でした!!
そこには、以前より豊臣ファミリーの家族ドラマが見てみたかった思いが、ある程度は叶えられた部分や、
今まであまり描かれなかった 豊臣政権における幸村の官僚的な側面の描写が、あったからかも知れません。
馬廻衆として秀吉に仕え、かなり早い段階で豊臣姓を貰っている事などが、
大坂の陣の際、城内で幸村が割と重用された要因である事は、今まで あまり注目されてませんでしたから。
(あと、外交好きの私としては、板部岡江雪斎がここまで描かれてるのも かなり嬉しかったり・笑)
あと、視聴率の推移を見てみても、ずっと18%前後をキープしてますし、固定客はガッチリ掴んでますよね。
http://pleasure-bit.com/1786.html
心配していた大坂編でも、特に視聴率を落とすという事も見受けられませんでしたし、
10月からは裏番組で「タレント名鑑」が復活しますけど・・・まあ視聴率的に影響は受けないかな?(笑)

さ〜て、そしてドラマの方は大坂編が終わり、いよいよ関ヶ原への進み、そして最後には大坂の陣へ!!
ジワジワとではありますが、見ている方としても少しずつテンションが上がってきています。
やはり関ヶ原や大坂の陣というのは、日本史きっての「大いくさ」ですからねえ。
こうなると、「やはり戦国時代は面白いなぁ」と思うと同時に、
「戦国のゲームを作りたいなぁ」とかいう思いも、出てきちゃうんですよね(笑)。

> 最近読んだ本の中で素晴らしいと思ったのが、
> コンピュータソフトに対して11人の将棋プロ棋士のインタビューを行った「不屈の棋士」という本です。
> ここ数年、プロ棋士が将棋ソフトに敗れ続けるという現象が起きていますが、
> 羽生、渡辺のトップ棋士を始めとした様々な立場のプロ棋士の本音をうまく引き出しています。
> プロ棋士と将棋ソフトが辛うじて拮抗しているという現時点で行われたインタビューの中身は、
> 5年後、10年後でも貴重な資料として残ることでしょう。

今年の初めに、電王戦関連の書籍をちょっとまとめて読んだのですが、
その時には『不屈の棋士』という本は見かけた記憶が無く、「あれ?」となりましたが、
調べてみた所、数週間前に出たばかりの新刊だと解り、納得しました(笑)。
教えていただき、ありがとうございます。
さっそく注文しておきました(数冊ほど溜まってるので、実際に読むのは先になりそうですけど)。

> 現時点でも、各棋士とも明言はしていませんが、羽生、渡辺でさえ
> 現在の将棋ソフトに勝つのは至難の業だという印象を受けました。
> そういう意味では、将棋の世界でも、ソフトは人間を超えたのでしょう。

電王戦の棋士側の予選にあたる「叡王戦」に、今期は羽生三冠が参戦してますし、
既に16名で行われる決勝トーナメントには進出を決めましたから、
早ければ来年の電王戦で、「羽生vs.ソフト」の番勝負が見られるかも知れません。
そうなれば、「ソフトは人間を超えたか?」の問いは別として、白黒はハッキリ出るので、
現状のモヤモヤ感は解消されるでしょうし、羽生登場となれば世間的にも大きな話題になろうかと。
やはり一般的な知名度で言ったら、羽生さんのそれは段違いですからねえ。
(コンピューター側からすると、囲碁さえ破った以上、いまさら将棋という感はありますが)

ただ個人的には、電王戦以上に「羽生参戦」を期待しているのが、
4年後に東京で行われるであろう「頭脳五輪(世界マインドスポーツ大会)」の方だったり(笑)。
オリンピックの後に、その開催都市でパラリンピック(障害者五輪)が行われるのは有名ですが、
実はパラリンピックの後には、頭脳スポーツの五輪も地味に行われていたりします・・・・
2020年の東京五輪開催が決まった事で、この頭脳五輪も行われる予定なのですが、知名度はほぼゼロ(泣)。
囲碁・チェス・中国象棋などの従来競技に加え、開催国の日本は将棋も行いたい意向を出していますが、
このままでは世間に知られる事すら無く、大会が終わってしまう可能性も高いです。
なので、知名度のある羽生さんに参戦してもらって、頭脳五輪の注目度も上げてもらいたいんです!!
何なら将棋での参戦でなくても、趣味としているチェスでの参戦でも良いので。
(アジア版五輪では頭脳競技も同時開催なので、中国象棋の日本代表として所司七段が出場した事も)
と言うか、将棋は4年後の若き名人に任せて、囲碁に井山、チェスに羽生の布陣で是非!!(笑)
昨年のカスパロフとの対局も面白かったですし、ヒカル・ナカムラとの対戦とか出来れば見てみたいです。

あと、これは完全に脱線となりますが、障害者五輪や頭脳五輪の他に、
2020年からは日本発で「ロボ五輪」も開催する予定になっているので、
この大会がどうなるか、不安もありますけど、少し楽しみにしています。
(個人的に、この分野は国家プロジェクトで挑んでもおかしく無いモノだと思ってます)
そして、そのうち、再生医療の発達により、障害者五輪とロボ五輪が一体化するようだと凄いんですけどね。
既に走り幅跳びでは、義足選手の記録が健常者の世界記録を抜きそうな所まで来ていますし、
これが現在のホッピングするような義足ではなく、
日常生活にも適した義足で、健常者よりも有能な記録が出せる義足となれば、
「障害者五輪+ロボ五輪=サイボーグ五輪」となって、人類の歴史にも大きな転換点になるかも知れません。
3次元プリンターの普及により、カスタマイズできる高性能な義手が、手軽に作れるようになりつつありますし、
神経と義手とを繋ぎ、思い通りに動かす技術の開発も日進月歩なので、決して遠い未来の夢物語では無いと思います。

> 囲碁の世界でもアルファ碁がイ・ セドルを破ったように、チェス、将棋、囲碁のような
> 「対称ゲーム」では、どのようなゲームでもいずれはソフトが人間を凌駕していくのでしょうね。

これはもう、仕方の無い事ではありますけどね。
囲碁も将棋もチェスも、「二人零和有限確定完全情報ゲーム」である以上は、あくまで数学であり、
人間の頭脳では解が得られなくとも、解自体は間違いなく存在します。
そして、人間には無理でも、コンピューターなら性能の向上でいつかは解に届きそうですし、
解へと辿り着くずっと前に、人間は必ず追い越される訳ですからねえ・・・・
小学校の1・2年生の頃によくやった「○×ゲーム」とかなら、
人間の頭脳でも、高学年になった頃には、ミスしなければ必ず引き分けになるのは解りますけど、
「6x6マスのオセロは後手必勝」なんていうのは、コンピューターを使わなければ無理です。
まあ、囲碁や将棋は難しくてもオセロあたりなら、そう遠くない未来に解を得られるかも?

> 個人的に興味を引き付けられたのは、自己の棋力向上を将棋ソフトに賭けている千田翔太のコメントです。
> 将棋ソフトが人間の棋力の向上に役立つかという命題について、
> 千田五段が5年以内にタイトルを奪取できればyes、そうでなければnoということができるのではないでしょうか。
> このような観点でみると、千田五段の今後の動きには目が離せませんな。

う〜ん、その命題の答えは既に「是」で出ていると、個人的には思っています。
人間がソフトを参考に指す「アドバンスド」で、人間は棋力が向上するのですから。
なので千田五段の試みも、「ソフトが棋力向上に役立つか? 否か?」ではなく、
私には、「彼がソフトを棋力向上に役立てられるか? 否か?」に見えてしまいます・・・・

例えば、これは囲碁の話になってしまいますけど、
イ・ セドル九段を破ったアルファ碁は、囲碁のルールに基づいて計算する事よりも、
Googleが培った画像検索の技術を応用して、盤面の石の並び具合を景色として捉え、
どの景色が勝率が高そうかを基準に、打ち手を決めていたそうです。
電王戦のように、評価関数がどうこうというソフトに慣れていた私たちからすると、
これは凄く異質で新しい方法のように感じますけど、
でも改めて考えてみると、強い棋士の打ち方というのも、実はこんな感じでは無いでしょうか?
それこそ膨大な局面を頭の中に貯め込み、画像のイメージで感覚的に良し悪しを計る様に。
あまり好きな表現ではありませんが、左脳的ではなく「右脳的」と言えば伝わりやすいかも。
詰め碁のような計算の部分ではなく、大局観の部分で、コンピューターに上を行かれたのは衝撃でした。

もちろん、将棋は囲碁ほどには感覚的に指さないかも知れませんけど、この指し方をする場合、
より有効な局面を多く欲する訳で、それを指したのが人間かソフトかはあまり関係ありません。
そうなると、ソフトが棋力の向上に役立つのは、当然の事のようにも思えてきます。
・・・って、結局の所は、ソフトにもそれぞれ特徴がある訳で、
人間が参考にしやすいソフト、しにくいソフトもあるでしょうから、
人間に勝つ為に作られた現状のソフトが参考に出来なくても、それで命題の判断は出来ないと思うんです。
例えば、AI(人工知能)の研究として「東大の入試問題を解くAI」の開発が進められていますけど、
そのソフトを利用したからと言って、受験生の偏差値が上がるかは、また別の話でしょうからねえ。
偏差値を上げるには、入試問題を解くAIよりも、勉強を教えてくれる家庭教師型のAIの方が適しているので。

> あと、この本で取り上げられていなかったのですが、「アンチコンピュータ戦略」について
> もっと深く突っ込んでもよかったかもと思いました。
> プロ棋士vs将棋ソフトの電王戦でも、人間がソフトの不備を突いて
> 短手数で勝つという例がありました。

う〜ん、昨年の最終戦のアレは・・・短手数というか、試合放棄でしたからねえ。
電王戦を前にした一般参加イベントで、ソフトに仕様上のミスがある事が明らかになった一方で、
「ソフトの修正は不可」という条件が課されていた為、その点を突くのか対戦前から注目されてました。
開発者である巨瀬さんは、自身がプロを目指すも夢破れた元・奨励会員という事もあり、
「プロならば、ハメ手を使わず正々堂々と戦って欲しい」という思いを強く持っていたそうですが、
逆に、阿久津八段の方は「プロだからこそ」、批判を覚悟でハメ手を行い、勝ちを獲りに行ったと・・・・
電王戦を単に「人間vs.機械」の興行として見た場合は、あの1局は最低の1局でしたけども、
プロ棋士になった男と、なれなかった男との、互いの矜持の激突と見れば、あれは凄く熱い1局だったと思います。

って、話が少し脱線気味になってしまいましたが、
結局の所、電王戦がイベントとして成功した理由って、純粋に「人間vs.機械」を楽しんだと言う以上に、
棋士と開発者による異種格闘技的な「人間vs.人間」の戦いと、そこにある人間ドラマを楽しんだ訳ですよね。
棋士と棋士との一般的な対局でも、こういう部分って実は結構ありますよねえ?
一方、AI研究の技術面として見ると、東大のGPS将棋以外は、基本的には個人が趣味で開発を行ってる程度で、
Googleのアルファ碁の登場により、「所詮は遊び程度」という現実を、まざまざと見せつけられた思いです(泣)。
個人の趣味レベルでは、どうしたってプログラム上の粗は大きくなりますし、その部分を探して突いたとしても、
それが現状でのAI研究に対する「アンチ・コンピューター戦略」足り得るかと言えば、正直ちょっと微妙な所も?
それにこの方法は、弱点が克服されるまでの短期間しか使えない上、次から次へと新しく弱点を探さねばならず、
更にはAI自体が成長途上だからこそ採り得る策なので、これが有効なのも過渡期だけのような気がします。

> 人間がコンピュータに勝つにはアンチコンピュータ戦略しかなく、
> 将来コンピュータがシステムを管理する世界になったときに、悪意ある人間が
> アンチコンピュータ戦略を採ることにより社会システムにダメージを与えかねないからです。

悪意ある人間への対処とか以上に、「アンチ・コンピューター」が必要になるのは、
もしもコンピューターが、使用する人間の意図しない暴走を見せた場合に、
それを制御する為の手段として、対コンピューターに特化した方法が必要なんだと思います。
具体的に言いますと、機械の電源の「入/切」まで任されたAIがあったとして、
人間は機械を「切」にしたいのに、コンピューターはその必要を認めず「入」を続けた場合、
電源を切りたい人間の側としては、コンピューターに「切」をさせる為の対処法が必要になる訳ですね。
暴走したのがロボット掃除機くらいなら良いのですが(笑)、
ロボット兵士だったり、自動運転原発だったりしたら、洒落になりませんから・・・・
って、この方法が有効だとなると、それは同時にテロの手段としても有効なので、痛し痒しですが、
だからこそ、制御するにせよ、暴走させるにせよ、アンチ・コンピューターは重要な技術になってくるかと。

> 今はやりの自動車の自動運転でも、悪意ある人間が、自動運転のソフトの裏を突いて、
> 当たり屋的なことをする可能性は十分にあると思います。
> このようなプログラムは、人間の動きが論理的なことであることを前提として
> 組まれていると思うのですが、非論理的なことや想定外のことを人間がやってきたときに
> ソフトが対応できるのはまだまだ先のような気がします。
> このため、ここ数年内でのコンピュータによる自動運転の導入の実現はなかなか難しいと思いますね。

これって、Aの場合にはα、Bの場合にはβとプログラムしていても、
想定していないXの場合には対応できない・・・って感じのAIですかねえ?
残念ながらこれは、一世代前のAIのイメージですね。
このだと、どれだけ網羅的に準備しても、必ず漏れがある為に、この方法は諦められました。

現在のAIでは、「ニューラル・ネットワーク(脳機能を模した計算回路)」や、
「ディープ・ラーニング(機械自身による深層学習)」が用いられてます。
アルファ碁も同じように作られているので、一連の報道で名称は聞いた事があるかも知れません。
まあ簡単に言いますと、事前に人間が対処方法をたくさん入力しておくAIではなく、
基本的な条件だけを入力しておき、あとはコンピューターに対処方法を任せるAIなんです。
もちろん最初の内は上手く対処できませんが、何度も経験を積み、その改善策を講じる事で、
学習したAIは、その内、様々な問題に対して上手く対応できるようになって行くと。
自動運転で言うなら、例えばカーブを曲がる際、
昔のAIは、その角度や傾斜に応じて、車の出すスピードを事前に入力しておきましたが、
今のAIは、「縁石にぶつかったらダメ&出来るだけスピードは落とさない」と条件を与える事で、
学習をした車は、どんなカーブでも最適のスピードで走る訳ですね。

ただ、このAIの問題点は、機会がどう学習したのか、人間には解らない点ですね。
なので、もしAIがミスをしても、思考方法がブラック・ボックスなので、原因の究明が困難なんです。
アルファ碁で言えば、打った手は素晴らしい一手でも、なぜその手を打ったかは解らないと・・・・
ですから、人間がアルファ碁を参考にして棋力をアップさせようとした場合、
理屈で考えるタイプには向かないでしょうが、フィーリングで打つタイプには合ったりするのかも?
仮に「何故か?」が解らなくても、アルファ碁を真似て、同じような手を打つ事で、
結果的に盤面が有利に進むのであれば、良いか悪いかは別として、勝率は上がるでしょうしね。

いや〜、それにしても、ここ1〜2年での科学技術の進歩は凄いものがありますね。
(清原の逮捕をキッカケに、脳と薬の関係を調べ始めたら、いろいろ脱線して知識が蓄積・笑)
クリスパー・キャスによるゲノム編集技術の確立(その衝撃はiPS細胞以上)。
Googleのアルファ碁が知らしめた人工知能研究の現在地。
光遺伝学がもたらした脳・神経の機能解明への躍進。
3次元プリンターの応用拡大と製造分野の革新。
そして、一般社会への技術普及という点では、
「ポケモンGO」や「ペッパー」の登場も含まれるのかな?(笑)
(ユーザーは無自覚でしょうけど、ビッグ・データの収集端末として考えると、怖さもあります)
「人間と機械の融合」という 人類史上でも最大の大変革が、今世紀中には起きると思ってましたけど、
この驚異的な進歩スピードを見せられると、下手をすれば、生きている内に到来する可能性も???
少なくとも昨年生まれた甥っ子などは、それを体験するかも?とか考えると、いろいろと複雑な気持ちも・・・・
人類が身体を弄れる技術を手に入れた時、その実行を押し止めるのは不可能ですからねえ。


[20335] Re:雑談の返信&東京五輪の開会式・閉会式返信 削除
2016/9/1 (木) 00:33:56 ほのぼのさん

▼ 徳翁導誉さん
> という事で、1週間遅れでの返信です。
> その分、かなり長文になっています(笑)。


長文、お疲れさまです。じっくりと読ませていただきました。

> ちなみに、予想大会の方では、あまり話題に上がらなかったのですが、
> 皆さん、リオ五輪の閉会式における「東京の引継ぎセレモニー」は、どんな感想だったんでしょ?
> https://www.youtube.com/watch?v=sk6uU8gb8PA


いやはや、リオ五輪閉会式における「東京の引継ぎセレモニー」は良かったですねえ。
ネットでも概ね好評ですが、EXILE、AKB48、ジャニーズ、秋元康といったメジャー系を出さなかったのが良かったんではないでしょうか。
メジャー系はファンも多いがアンチも多いわけで、今回はアンチが比較的少ない中田ヤスタカや椎名林檎が
演出を担当したのが良かったんですかねえ。
安倍マリオも良かったと思いますよ。一国のトップがああいうことをできるというのは、
それだけ安定した長期政権がなせる技でしょうし。

東京五輪ですが、開会式、閉会式を彩るのは「江戸風の伝統芸能」と「カワイイ系」が大きな柱となると思いますね。
開会式は戦う前なので「カワイイ系」を出すと萎えてしまうからここは「江戸風の伝統芸能」を前面に打ち出して
派手に相撲力士とかサムライとかで盛り上げて、閉会式は日本の最新のポップカルチャーとして「カワイイ系」を
出してほしいところです。

「カワイイ系」といえば、AKB48に代表されるような秋葉原を中心とするアキバ萌え系、
きゃりーぱみゅぱみゅや中田ヤスタカに代表される原宿系、村上隆に代表されるオタクアニメ系などがあるそうで、
リオ五輪閉会式では原宿系を出して好評でしたが、東京五輪の閉会式では
アンチによる反発を覚悟のうえでアキバ萌え系やオタクアニメ系を前面に出すと
盛り上がるのではないでしょうか。

> そう言えば、お盆で墓参りに行った際、弟が霊園でやってましたね、ポケモンGO(笑)。
> まあ、緑の多い公園みたいな所なので、そんなに不謹慎な感じも抱きませんでしたけど、
> 「今や墓場では幽霊じゃなくて、モンスターが出るのか」とは思いました。
> って、「モンスターが出せるなら、墓石から故人が浮かび上がるのも面白いかも?」とか、
> いろいろ考えてしまった私の方が、実は不謹慎だったり?(苦笑)


ポケモンGO、飽きてしまいました(笑)。
単調なゲームはどうも性に合わないようで。
やはり、人と人との駆け引きのあるゲームがやりたいですね。

> 幕末動乱なんて、存在自体を忘れてました(笑)。
> 確かあの頃は、携帯電話からネットが出来るようになったばかりの頃で、
> 「15文字×8行」という、今から考えると、信じられないほど小さな画面でしたし、
> 文字数ですらこの上限ですから、画像なんて本当にオマケ程度のものでした・・・・
> でも、携帯からネットができるという目新しさもあってか、
> 物凄く簡素なゲームではあったものの、一時は100名を超える参加者が居たんですよね。


幕末動乱は、おっしゃる通り物凄く簡素なゲームでしたが、佐幕派と討幕派の戦いだと
それぞれの陣営が結束するのでゲームとしてはとても盛り上がっていたと思いますよ。

> ちなみに「幕末動乱」自体は初期の構想だと、日本全土に70〜80都市ほど設けて、
> 都市の規模に応じて、縦横のマス数が異なる箱庭マップを作り、
> 各マスに、城郭・宿場町・上級武士の町・下級武士の町・洋学所などを配し、
> そこで開発をしたり、密会したり、暗殺したり、商売したり、戦争したりとか考えてましたね。
> ・・・って、実際はそこまで発展せず終わってしまいましたけども(笑)。


とても面白そうな構想ですね!光栄の維新の嵐の多人数版みたいな感じでしょうか。
それこそ、ポケモンGOのGPSによる位置情報のように、
現在のリアルな位置を幕末時代の箱庭マップに反映させると面白くなりそうです。
ただ、それだとほとんどのプレーヤーが江戸や大阪だけに集中しそうですね(笑)。

> 今までの三谷作品って、コメディー要素が強いからかも知れませんけど、
> 多くの登場人物が織り成す軽妙な人間ドラマな作品が多かったものの、
> その描写は表面的なモノが多く、あまり人間的な内面の部分まで描かない事がほとんどでした。
> しかし今回の真田丸での、秀吉の老いの描写や、秀次などの心理描写などなど、
> 50歳代半ばを迎えての新たな作風に、最初は良い意味での驚きが少しありました。


今回の真田丸はたしかに三谷幸喜が描く人間の内面が好評のようですね。
秀吉に限らず、室賀正武とか今まであまりスポットライトが当たっていなかった脇役的キャラの
内面にも深く切り込んでいて、今までのコメディー路線の三谷脚本とは一味違うと思いました。
今回の大河ドラマは合戦が極端に少ないですが、その分人間ドラマに焦点を当てているような気がします。
私も同様に、第一部の戦乱パートよりも第二部の大坂編のほうが面白く感じましたね。

> さ〜て、そしてドラマの方は大坂編が終わり、いよいよ関ヶ原への進み、そして最後には大坂の陣へ!!
> ジワジワとではありますが、見ている方としても少しずつテンションが上がってきています。


さあ、いよいよ「滅びの美学」が前面に押し出されてきますね。
そして、無念の死を遂げる登場人物も加速度的に増えていく。
第二部の大坂編を必要以上に長くしたのは、関ケ原からの大スペクタクルを中だるみせず
波状攻撃で視聴者に訴えるためのような気がしますね。
今週の放送では信幸が父昌幸についていきそうな感じでしたが、
ここをどう次週の放送で真田家が分裂してしまうのかが楽しみです。

> やはり関ヶ原や大坂の陣というのは、日本史きっての「大いくさ」ですからねえ。
> こうなると、「やはり戦国時代は面白いなぁ」と思うと同時に、
> 「戦国のゲームを作りたいなぁ」とかいう思いも、出てきちゃうんですよね(笑)。


是非ぜひ!人と人との駆け引きが主流となる戦国のゲーム、やってみたいですね。
真田丸の世間で盛り上がっていますし、ここは題材はやはり関ケ原とか大阪の陣とかいかがでしょう(笑)
2陣営対決型のゲームがやはり盛り上がるのではないかと。


長くなってしまったので、電王戦、人工知能あたりはまた次にレスしますね。
個人的には、「人工知能は発明をすることができるか?」「人工知能は人間の手を借りずに特許を取得することができるか?」
という命題が自分の中でホットなテーマです。
仕事柄、特許の出願とかに深くかかわっているのですが、5年後、10年後には
これらの命題の答えが「イエス」である可能性も半々はあるような気がします。


[20340] 皆さん、五輪閉会式の引き継ぎ式ってどうでした?返信 削除
2016/9/2 (金) 19:49:24 徳翁導誉

> > ちなみに、予想大会の方では、あまり話題に上がらなかったのですが、
> > 皆さん、リオ五輪の閉会式における「東京の引継ぎセレモニー」は、どんな感想だったんでしょ?
> > https://www.youtube.com/watch?v=sk6uU8gb8PA
> > ネットとかで感想を拾ってみると、思いのほか高評価なんですよねえ。
> > まあ私も個人的には、それになりに気に入った出来ではあったものの、
> > 純粋に五輪のセレモニーとして評価すると、ちょっと辛い点数になっちゃいます。
> > 決して悪くは無かったのですが、「ここはもう少し工夫を」という点が結構あったので・・・・
> > とりあえず、あの土管と、日の丸ボールは、もっと上手く演出的に扱い切れなかったのかと?
> > って、先にあまり書き過ぎると、誰も感想を述べてくれなさそうなので、今回これ以上は自重(笑)。

> いやはや、リオ五輪閉会式における「東京の引継ぎセレモニー」は良かったですねえ。
> ネットでも概ね好評ですが、EXILE、AKB48、ジャニーズ、秋元康といった
> メジャー系を出さなかったのが良かったんではないでしょうか。
> メジャー系はファンも多いがアンチも多いわけで、今回はアンチが比較的少ない中田ヤスタカや椎名林檎が
> 演出を担当したのが良かったんですかねえ。
> 安倍マリオも良かったと思いますよ。一国のトップがああいうことをできるというのは、
> それだけ安定した長期政権がなせる技でしょうし。
> 東京五輪ですが、開会式、閉会式を彩るのは「江戸風の伝統芸能」と「カワイイ系」が大きな柱となると思いますね。
> 開会式は戦う前なので「カワイイ系」を出すと萎えてしまうからここは「江戸風の伝統芸能」を前面に打ち出して
> 派手に相撲力士とかサムライとかで盛り上げて、閉会式は日本の最新のポップカルチャーとして「カワイイ系」を
> 出してほしいところです。

こうやって感想を聞くと、いろんな人の意見を聞きたくなりますね(笑)。
近年の日本で、これだけ関心を持たれたショウって、他にちょっと思い浮かびませんし、
皆さん、リオ五輪・閉会式の引き継ぎ式って、どんな印象でしたか?
あと、今回のショウを踏まえて、東京五輪ではどんな開会式&閉会式が見たいとかあるでしょうか?
(東京五輪の準備が問題山積で、こういう話題でしか盛り上がれないのが寂しいですが・・・・)

> 「カワイイ系」といえば、AKB48に代表されるような秋葉原を中心とするアキバ萌え系、
> きゃりーぱみゅぱみゅや中田ヤスタカに代表される原宿系、村上隆に代表されるオタクアニメ系などがあるそうで、
> リオ五輪閉会式では原宿系を出して好評でしたが、東京五輪の閉会式では
> アンチによる反発を覚悟のうえでアキバ萌え系やオタクアニメ系を前面に出すと
> 盛り上がるのではないでしょうか。

とりあえず突っ込んでおくと、村上隆とサブカル系オタクは犬猿の仲なので、この括りは存在しません(笑)。
現代アートでは、あくまでサブカルを表現道具の一部として扱う為、
サブカル自体を愛してるファンは、どうしても嫌悪感を抱きがちですね。
そこへ更に、「アートは解り難い」という一般的な感情や、作品売買で巨額マネーが動く事への不快感があると。
ただ一方で、サブカル好きでない芸術家からすれば、「オタク系はきもい」という一般的な感情があると(苦笑)。
私みたいに「アニメも好きだし、現代アートも好きだよ」という層は、恐らくかなりの少数派かと・・・・
(ユーザー側はまだしも、クリエイター側なら、両方好きな人もそこそこ居そうですけどね)

とは言え、アニメとアートで比べれば、前者のファンの方が多数派ですけどね。
印象派の傑作「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」が初来日していたので、
先日、新国立美術館の「ルノワール展」に行った所、入場まで20分待ちとなっており、
少し時間を潰そうと六本木ヒルズへ行ったら、「ジブリの大博覧会」の方は何と1時間待ち!!(笑)
ただ、個人的にそれ以上に驚いたのは、テレビ朝日の野外イベント会場に、
若い人たちの長蛇の列が出来ていて、何の列だろう見てみたら、
新名人の佐藤天彦がゲスト出演する将棋のイベントだった事ですね。
ネットやソフトの激震を受けて、いろいろネガティブな面も語られる昨今の将棋界ですけど、
良かれ悪しかれ「新しい時代」が到来しつつあるんだなぁ、と実感した次第です。

あとKawaii系に関して、日本ではアキバ系と原宿系・渋谷系の愛好家は、基本的に別ですが、
海外だと、その愛好家はかなり被りますし、そもそもイロモノ文化として人気という側面が強いですからねえ。
そこら辺を踏まえずに「海外でも人気だ」とやってしまうと、ドン引きされてしまう可能性はあります。
例えば2年前の仁川アジア大会で、韓国は韓流ドラマやK-POPを前面に押し出しましたけど、
それは国内や韓流ファンにはウケても、韓流に興味ない人やスポーツ・ファンの反応は冷ややかでしたし、
今回の引継ぎ式で登場したドラえもんも、人気のある東アジアやラテン地域を除けば「何あれ?」って反応でした。
これが普通に、知らないスポーツ選手やアーティストなどが登場しただけなら、そんなに気にされませんけど、
身体を競うスポーツ・イベントの場で、知らない2次元キャラが登場したら・・・きっと違和感は大きいでしょうね。
「自分は知ってるから、好きだから」と、空気を読まずにゴリ押しすれば、悲惨な結果を招く危険性も孕みます。

ちなみに、来年の2月には札幌&帯広で「冬季アジア大会(アジア版の五輪)」が開催されるのですが、
その広報大使として大会のPR活動を行っているのが、清水宏保、浅田舞、そして初音ミクなんですよね(笑)。
https://sapporo2017.org/pr-ambassador/
札幌ドームで行われる開会式で、もしも初音ミクがライブの時みたいに、
擬似3Dによるホログラム映像で登場し、あの機械ボイスで大会テーマ曲を歌ったりしたら・・・・
いや、個人的には嫌いじゃないですけど(笑・簡易版の千本桜とかピアノで弾きましたし)、
「それが一般的に罷り通りか?」を考えると・・・世間の反応を見るべく、却って見てみたい気分も!!

もしもやるなら、やるならやるで、中途半端に出して置きに行くよりも、突っ走るべきです。
リオ五輪での引き継ぎ式では、その部分が少し気になったんですよねえ・・・・
Kawaii系を押すのであれば、それこそ日本には「東京ガールズ コレクション」という祭典がありますし、
考えようによっては、盆踊りも、花火も、山車や神輿も、出店も、伝統的な日本の夏の祭りですけど、
コミケも、夏フェスも、東京ガールズ コレクションも、東京アイドル フェスティバルも、東京ゲーム ショウも、
そして甲子園や、4年に1度の夏季オリンピックも、これはこれで現代の日本の夏の祭りなんですよね!!
ニコニコ動画の超会議にせよ、DeNAの横浜ベイスターズの買収にせよ、
ネットとリアルが共存する現代社会において、それを繋ぐ「祭典」の存在はとても大きなモノです。
そして夏季五輪こそが、いまの人類社会にとって最大の祭典なのですから、
日本にある全ての祭典を全てぶち込んで、巨大なゴッタ煮にしてしまうのも面白いと思うんです。
文化大国であるアメリカは、多様な土台の上に築かれた、単一な文化かも知れませんけど、
日本はそれとは正反対に、単一的な土台の上に築かれた、多様な文化こそが魅力ですからねえ。

> > そう言えば、お盆で墓参りに行った際、弟が霊園でやってましたね、ポケモンGO(笑)。
> ポケモンGO、飽きてしまいました(笑)。
> 単調なゲームはどうも性に合わないようで。

ああ、やっぱり!?(笑)
ポケモンというメジャーな題材で、気軽にMR(複合現実)の体験が出来るので、
目新しい内は刺激的でも、それに慣れてしまえば、飽きてしまう人も多そうなシステムですよね?
言うなればポケモンGOって、「ヴァーチャルな昆虫採集」みたいなゲームですので、
捕まえたり、集めたりする事が楽しい人には、それだけで十分なんですけど、
それ以外の人たちの関心を繋ぎ止めるには、集めた後の楽しみに一工夫が欲しい所かと。
例えば、どうぶつの森ならぬ「ポケモンの森」のように、集めたポケモンで自分だけの村を作り、
すれ違い通信やネットなどを介して、他のプレイヤーの村との交流を図ったりとか、
ポケモン同士が交配して赤ちゃんポケモンが生まれたり、何なら新種のポケモンが誕生したりとか。
って、未プレイなので解りませんけど、元祖ポケモンのように、育てたり戦ったりはあるのでしょうか?
でもまあ、今が「VR元年」だと考えれば、そういう発展もこれからの事なのでしょうね。
最初から詰め込み過ぎるよりも、まずはシンプルにMRの凄さを伝えた方が、インパクトは大きいでしょうし。

> > 幕末動乱なんて、存在自体を忘れてました(笑)。
> > でも、携帯からネットができるという目新しさもあってか、
> > 物凄く簡素なゲームではあったものの、一時は100名を超える参加者が居たんですよね。

> 幕末動乱は、おっしゃる通り物凄く簡素なゲームでしたが、佐幕派と討幕派の戦いだと
> それぞれの陣営が結束するのでゲームとしてはとても盛り上がっていたと思いますよ。

まあ、こちらもシンプル過ぎたからこそ、飽きられるのも早かったと(笑)。
多人数ゲームであるからこそ、システムは出来るだけシンプルに留めた上で、
プレイヤー間の交流や駆け引きを、どれだけ引き出せるかが肝要だと思うのですが、
それらの工夫を加える前に、盛り上がりは過ぎてしまった感じでしたね・・・・
とは言え、「携帯からでもネット・ゲームが楽しめる」というインパクトはあったと思うので、
それはそれで価値はあったのかも?(今では、携帯でゲームするなんて当たり前の時代ですし)

> > ちなみに「幕末動乱」自体は初期の構想だと、日本全土に70〜80都市ほど設けて、
> > 都市の規模に応じて、縦横のマス数が異なる箱庭マップを作り、
> > 各マスに、城郭・宿場町・上級武士の町・下級武士の町・洋学所などを配し、
> > そこで開発をしたり、密会したり、暗殺したり、商売したり、戦争したりとか考えてましたね。
> > ・・・って、実際はそこまで発展せず終わってしまいましたけども(笑)。

> とても面白そうな構想ですね!光栄の維新の嵐の多人数版みたいな感じでしょうか。

そうですね、幕末の嵐のMMOをやりたいみたいな感じはありました。
ネット上のプレイヤー1人1人が草莽の志士と遊べる幕末という題材は、
こうした多人数ゲームに、かなり適していると思うので。

> それこそ、ポケモンGOのGPSによる位置情報のように、
> 現在のリアルな位置を幕末時代の箱庭マップに反映させると面白くなりそうです。
> ただ、それだとほとんどのプレーヤーが江戸や大阪だけに集中しそうですね(笑)。

街中にCGの志士が居て、突然斬ったり、斬られたりするのでしょうか?(笑)
って、それだと少し物騒なので、所縁のある場所に2頭身化された偉人キャラが居たりとか?
これだったら幕末に拘る必要も無く、いろんな場所に、いろんな偉人を配せば良いですし、
そうしたキャラを集める為に、プレイヤーが各地を訪れるようになれば、地方振興にも有効かと。
例えば、武田二十四将をコンプリートする為に山梨・長野を旅行で巡ったり、
東海道を巡れば歌川広重の浮世絵が現れたり、奥の細道を辿れば松尾芭蕉の句が吟じられたり、
大掛かりなら、古戦場に行けば合戦が再現されたり、跡地に行けば建物が再現されたりとかですね。
ちなみにこの方法なら、別に歴史関連じゃなくても、アニメのキャラでも良い訳で、
名シーンなどを再現して、作品の舞台を訪れる「聖地巡礼」のファンを喜ばせるのも面白そう。

でもまあ、「そうして見るだけじゃツマらない」という事であれば、
プレイヤー同士を繋げる工夫とかが重要になってくるのかなぁ?
例えば幕末モノだと、各プレイヤーは佐幕派か討幕派で登録しておいて、
街中とかで敵派閥のプレイヤーを見つけたら、ゲーム画面上で天誅を喰らわすとか(笑)。
ある意味では、MR技術を使った大規模なケイドロ(鬼ごっこ)みたいになるのかも?
これだと同じ派閥でオフ会をして集まり、人の多そうな街へと繰り出して、
敵派閥の人を襲撃したり、話し合って思想を転向させたりとかあったら面白そう。
この仕様だと、従来のゲーム内の仮想空間でネットワークが出来るのでは無く、
仮想空間のゲームを介しつつ、リアルの方でネットワークが出来るんですよね。
ある意味では、まさに「MR(複合現実)なゲーム」だと思います。

とは言え、これはこれで実現のハードルが高そうですから、
ゲーム内に自己投影のキャラを用意して、それを仲介しながらの方が現実的かな?
佐幕派のプレイヤーが電車に乗った際、同じ車両に攘夷派プレイヤーがたくさん乗っていて、
帰宅してゲームを確認したら、自分のキャラが瀕死になっていたりとか、
逆に、同じ佐幕派のプレイヤーが乗っていて、いつの間にか同志キャラとして加わっていたりとか。
剣豪として育てた自分のキャラが、多くの人のゲーム内で活躍していたら、それだけで嬉しいでしょうし。

> > 正直言って、天正壬午の乱から関ヶ原に至るまでの このパートが、
> > 大きな見せ場も無く、中だるみし易い箇所だと思い、開始時には心配していたものの、
> > 蓋を開けてみたら、確かに動きは少ないものの、ドラマ的な中身は濃く、
> > 個人的には却って、それ以前の戦乱パートよりも面白く感じる程でした!!

> 今回の大河ドラマは合戦が極端に少ないですが、その分人間ドラマに焦点を当てているような気がします。
> 私も同様に、第一部の戦乱パートよりも第二部の大坂編のほうが面白く感じましたね。

そう言われてしまうと、関ヶ原&大坂の陣と大戦続きの第三部が、逆に不安に・・・(笑)。
三谷本人も新選組!後のインタビューで「次は大坂の陣(の城内のトタバタ)を描きたい」と語っており、
実際に主人公も真田幸村という事は、ラストの大坂の陣こそメイン・ディッシュでしょうからねえ。
現状でも十分に面白いのですが、だからこそ、どうしても第三部は更なる盛り上がりを期待してしまうと。

> 第二部の大坂編を必要以上に長くしたのは、関ケ原からの大スペクタクルを中だるみせず
> 波状攻撃で視聴者に訴えるためのような気がしますね。

いやいや、実は選挙や五輪という外的要因が絡んだのかも?(笑)
そこはやはり、NHK地上波でのゴールデン時間帯の放送ですからねえ。
実際に「新選組!」の時には、一番の山場である池田屋事件の回が選挙と被ってしまい、
1話分を引き伸ばして前編・後編に分割した為、凄く間延びしてしまったのを覚えています。
なので、ひょっとしたら、リオ五輪の終了を待って関ヶ原エピソードに突入した可能性も・・・・
あとは小日向文世の秀吉を脚本家自身も気に入り、登場シーンが増えて大坂編が伸びた恐れも?(笑)
同じく新選組!でも、三谷が佐藤浩市の芹沢鴨を気に入って、登場シーンが増えた事で、
最後は話数が足りなくなり、少し駆け足になってしまったらしいですし。

> 今週の放送では信幸が父昌幸についていきそうな感じでしたが、
> ここをどう次週の放送で真田家が分裂してしまうのかが楽しみです。

最後の次回予告を見れば、だいたい予想も・・・と言いたい所ですが、
真田丸の次回予告って、結構ミス・リードを狙って作られてるんですよね(笑)。
あと、大河ドラマが盛り上がってる時に、いつも感じてしまうのが、
下手に歴史を知っている分だけ、常に展開を「ネタバレ状態」で見ているようなもので、
「この先どうなるんだろう?」と、純粋にドラマとして楽しめてる人が実は羨ましかったりも。

> > やはり関ヶ原や大坂の陣というのは、日本史きっての「大いくさ」ですからねえ。
> > こうなると、「やはり戦国時代は面白いなぁ」と思うと同時に、
> > 「戦国のゲームを作りたいなぁ」とかいう思いも、出てきちゃうんですよね(笑)。

> 是非ぜひ!人と人との駆け引きが主流となる戦国のゲーム、やってみたいですね。
> 真田丸の世間で盛り上がっていますし、ここは題材はやはり関ケ原とか大阪の陣とかいかがでしょう(笑)
> 2陣営対決型のゲームがやはり盛り上がるのではないかと。

これは、1対1の「個人戦」ですか?
それとも、2陣営に多くの参加者が居る「団体戦」ですか?
具体的には「銀英大戦」が、こうして個人戦と団体戦に分かれてます。
まあ結局は、各大名がNPCか? プレイヤーか?の違いですけどね。
純粋にゲームとしては、各大名がNPCの方が、対戦相手との駆け引きを楽しめる一方、
各大名がプレイヤーだと、そこでの駆け引きが色々と生まれては来ますよね。
WW2オンラインと、赤い嵐オンラインの違いも、それと似た所があるかも?
って、現状だと一番心配なのは、登録人数の面ですけど・・・・

> 個人的には、「人工知能は発明をすることができるか?」
> 「人工知能は人間の手を借りずに特許を取得することができるか?」
> という命題が自分の中でホットなテーマです。
> 仕事柄、特許の出願とかに深くかかわっているのですが、5年後、10年後には
> これらの命題の答えが「イエス」である可能性も半々はあるような気がします。

発明というのが、既存知識の組合わせであったり、既存知識の他分野への転用だとして、
それらをデータ・ベース化して、コンピューターが自在に組合わせや転用を試して行けば、
人間みたいに固定概念に捉われませんから、AIが思わぬ発明を生む事もあるのかも?
・・・って、単純にこれだけだと、どれが有益な発明なのか判別が困難でしょうけど、
2〜3文字の全てのパターンの商標登録を抑えられてるみたいに、
資金力に任せて、とりあえず特許を取りまくるなんて事態も発生したりするんですかねえ?
特許申請の手順とかは、AIにノウハウを覚えさせる事が出来るなら、そちらは自動化できますし、
取得した特許の中でどれが有益かも、後からAIに判断させたりとかなるかも知れません。
ゲノム解析の特許などは、既にそんな感じになってるらしいですからね。

P.S.
「不屈の棋士」を読み終わりました。
教えていただき、ありがとうございます。 良い本でした。
電王戦関連の書籍は何冊か読みましたけど、ここまで棋士側のモノは初めてでしたが、
それだけに却って、肯定派や否定派などソフトに対する立場の違いはあっても、
全員に「プロ棋士」としての共通する信念のようなモノが存在するのを、知る事ができました。
私は理系人間なので、どうしても技術革新とかの方に目が行きがちですけど、
それにより起こされる人間社会の変動を、先鋭的に切り取った優秀なルポだったと思います。


[20369] 第二次上田合戦、不屈の棋士、人口返信 削除
2016/9/14 (水) 22:27:51 ほのぼのさん

▼ 徳翁導誉さん
> > > ちなみに、予想大会の方では、あまり話題に上がらなかったのですが、
> > > 皆さん、リオ五輪の閉会式における「東京の引継ぎセレモニー」は、どんな感想だったんでしょ?
> > > https://www.youtube.com/watch?v=sk6uU8gb8PA
> > > ネットとかで感想を拾ってみると、思いのほか高評価なんですよねえ。
> > > まあ私も個人的には、それになりに気に入った出来ではあったものの、
> > > 純粋に五輪のセレモニーとして評価すると、ちょっと辛い点数になっちゃいます。
> > > 決して悪くは無かったのですが、「ここはもう少し工夫を」という点が結構あったので・・・・
> > > とりあえず、あの土管と、日の丸ボールは、もっと上手く演出的に扱い切れなかったのかと?
> > > って、先にあまり書き過ぎると、誰も感想を述べてくれなさそうなので、今回これ以上は自重(笑)。

> > いやはや、リオ五輪閉会式における「東京の引継ぎセレモニー」は良かったですねえ。
> > ネットでも概ね好評ですが、EXILE、AKB48、ジャニーズ、秋元康といった
> > メジャー系を出さなかったのが良かったんではないでしょうか。
> > メジャー系はファンも多いがアンチも多いわけで、今回はアンチが比較的少ない中田ヤスタカや椎名林檎が
> > 演出を担当したのが良かったんですかねえ。
> > 安倍マリオも良かったと思いますよ。一国のトップがああいうことをできるというのは、
> > それだけ安定した長期政権がなせる技でしょうし。
> > 東京五輪ですが、開会式、閉会式を彩るのは「江戸風の伝統芸能」と「カワイイ系」が大きな柱となると思いますね。
> > 開会式は戦う前なので「カワイイ系」を出すと萎えてしまうからここは「江戸風の伝統芸能」を前面に打ち出して
> > 派手に相撲力士とかサムライとかで盛り上げて、閉会式は日本の最新のポップカルチャーとして「カワイイ系」を
> > 出してほしいところです。

> こうやって感想を聞くと、いろんな人の意見を聞きたくなりますね(笑)。
> 近年の日本で、これだけ関心を持たれたショウって、他にちょっと思い浮かびませんし、
> 皆さん、リオ五輪・閉会式の引き継ぎ式って、どんな印象でしたか?
> あと、今回のショウを踏まえて、東京五輪ではどんな開会式&閉会式が見たいとかあるでしょうか?
> (東京五輪の準備が問題山積で、こういう話題でしか盛り上がれないのが寂しいですが・・・・)
>
> > 「カワイイ系」といえば、AKB48に代表されるような秋葉原を中心とするアキバ萌え系、
> > きゃりーぱみゅぱみゅや中田ヤスタカに代表される原宿系、村上隆に代表されるオタクアニメ系などがあるそうで、
> > リオ五輪閉会式では原宿系を出して好評でしたが、東京五輪の閉会式では
> > アンチによる反発を覚悟のうえでアキバ萌え系やオタクアニメ系を前面に出すと
> > 盛り上がるのではないでしょうか。

> とりあえず突っ込んでおくと、村上隆とサブカル系オタクは犬猿の仲なので、この括りは存在しません(笑)。
> 現代アートでは、あくまでサブカルを表現道具の一部として扱う為、
> サブカル自体を愛してるファンは、どうしても嫌悪感を抱きがちですね。
> そこへ更に、「アートは解り難い」という一般的な感情や、作品売買で巨額マネーが動く事への不快感があると。
> ただ一方で、サブカル好きでない芸術家からすれば、「オタク系はきもい」という一般的な感情があると(苦笑)。
> 私みたいに「アニメも好きだし、現代アートも好きだよ」という層は、恐らくかなりの少数派かと・・・・
> (ユーザー側はまだしも、クリエイター側なら、両方好きな人もそこそこ居そうですけどね)
>
> とは言え、アニメとアートで比べれば、前者のファンの方が多数派ですけどね。
> 印象派の傑作「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」が初来日していたので、
> 先日、新国立美術館の「ルノワール展」に行った所、入場まで20分待ちとなっており、
> 少し時間を潰そうと六本木ヒルズへ行ったら、「ジブリの大博覧会」の方は何と1時間待ち!!(笑)
> ただ、個人的にそれ以上に驚いたのは、テレビ朝日の野外イベント会場に、
> 若い人たちの長蛇の列が出来ていて、何の列だろう見てみたら、
> 新名人の佐藤天彦がゲスト出演する将棋のイベントだった事ですね。
> ネットやソフトの激震を受けて、いろいろネガティブな面も語られる昨今の将棋界ですけど、
> 良かれ悪しかれ「新しい時代」が到来しつつあるんだなぁ、と実感した次第です。
>
> あとKawaii系に関して、日本ではアキバ系と原宿系・渋谷系の愛好家は、基本的に別ですが、
> 海外だと、その愛好家はかなり被りますし、そもそもイロモノ文化として人気という側面が強いですからねえ。
> そこら辺を踏まえずに「海外でも人気だ」とやってしまうと、ドン引きされてしまう可能性はあります。
> 例えば2年前の仁川アジア大会で、韓国は韓流ドラマやK-POPを前面に押し出しましたけど、
> それは国内や韓流ファンにはウケても、韓流に興味ない人やスポーツ・ファンの反応は冷ややかでしたし、
> 今回の引継ぎ式で登場したドラえもんも、人気のある東アジアやラテン地域を除けば「何あれ?」って反応でした。
> これが普通に、知らないスポーツ選手やアーティストなどが登場しただけなら、そんなに気にされませんけど、
> 身体を競うスポーツ・イベントの場で、知らない2次元キャラが登場したら・・・きっと違和感は大きいでしょうね。
> 「自分は知ってるから、好きだから」と、空気を読まずにゴリ押しすれば、悲惨な結果を招く危険性も孕みます。
>
> ちなみに、来年の2月には札幌&帯広で「冬季アジア大会(アジア版の五輪)」が開催されるのですが、
> その広報大使として大会のPR活動を行っているのが、清水宏保、浅田舞、そして初音ミクなんですよね(笑)。
> https://sapporo2017.org/pr-ambassador/
> 札幌ドームで行われる開会式で、もしも初音ミクがライブの時みたいに、
> 擬似3Dによるホログラム映像で登場し、あの機械ボイスで大会テーマ曲を歌ったりしたら・・・・
> いや、個人的には嫌いじゃないですけど(笑・簡易版の千本桜とかピアノで弾きましたし)、
> 「それが一般的に罷り通りか?」を考えると・・・世間の反応を見るべく、却って見てみたい気分も!!
>
> もしもやるなら、やるならやるで、中途半端に出して置きに行くよりも、突っ走るべきです。
> リオ五輪での引き継ぎ式では、その部分が少し気になったんですよねえ・・・・
> Kawaii系を押すのであれば、それこそ日本には「東京ガールズ コレクション」という祭典がありますし、
> 考えようによっては、盆踊りも、花火も、山車や神輿も、出店も、伝統的な日本の夏の祭りですけど、
> コミケも、夏フェスも、東京ガールズ コレクションも、東京アイドル フェスティバルも、東京ゲーム ショウも、
> そして甲子園や、4年に1度の夏季オリンピックも、これはこれで現代の日本の夏の祭りなんですよね!!
> ニコニコ動画の超会議にせよ、DeNAの横浜ベイスターズの買収にせよ、
> ネットとリアルが共存する現代社会において、それを繋ぐ「祭典」の存在はとても大きなモノです。
> そして夏季五輪こそが、いまの人類社会にとって最大の祭典なのですから、
> 日本にある全ての祭典を全てぶち込んで、巨大なゴッタ煮にしてしまうのも面白いと思うんです。
> 文化大国であるアメリカは、多様な土台の上に築かれた、単一な文化かも知れませんけど、
> 日本はそれとは正反対に、単一的な土台の上に築かれた、多様な文化こそが魅力ですからねえ。
>
> > > そう言えば、お盆で墓参りに行った際、弟が霊園でやってましたね、ポケモンGO(笑)。
> > ポケモンGO、飽きてしまいました(笑)。
> > 単調なゲームはどうも性に合わないようで。

> ああ、やっぱり!?(笑)
> ポケモンというメジャーな題材で、気軽にMR(複合現実)の体験が出来るので、
> 目新しい内は刺激的でも、それに慣れてしまえば、飽きてしまう人も多そうなシステムですよね?
> 言うなればポケモンGOって、「ヴァーチャルな昆虫採集」みたいなゲームですので、
> 捕まえたり、集めたりする事が楽しい人には、それだけで十分なんですけど、
> それ以外の人たちの関心を繋ぎ止めるには、集めた後の楽しみに一工夫が欲しい所かと。
> 例えば、どうぶつの森ならぬ「ポケモンの森」のように、集めたポケモンで自分だけの村を作り、
> すれ違い通信やネットなどを介して、他のプレイヤーの村との交流を図ったりとか、
> ポケモン同士が交配して赤ちゃんポケモンが生まれたり、何なら新種のポケモンが誕生したりとか。
> って、未プレイなので解りませんけど、元祖ポケモンのように、育てたり戦ったりはあるのでしょうか?
> でもまあ、今が「VR元年」だと考えれば、そういう発展もこれからの事なのでしょうね。
> 最初から詰め込み過ぎるよりも、まずはシンプルにMRの凄さを伝えた方が、インパクトは大きいでしょうし。
>
> > > 幕末動乱なんて、存在自体を忘れてました(笑)。
> > > でも、携帯からネットができるという目新しさもあってか、
> > > 物凄く簡素なゲームではあったものの、一時は100名を超える参加者が居たんですよね。

> > 幕末動乱は、おっしゃる通り物凄く簡素なゲームでしたが、佐幕派と討幕派の戦いだと
> > それぞれの陣営が結束するのでゲームとしてはとても盛り上がっていたと思いますよ。

> まあ、こちらもシンプル過ぎたからこそ、飽きられるのも早かったと(笑)。
> 多人数ゲームであるからこそ、システムは出来るだけシンプルに留めた上で、
> プレイヤー間の交流や駆け引きを、どれだけ引き出せるかが肝要だと思うのですが、
> それらの工夫を加える前に、盛り上がりは過ぎてしまった感じでしたね・・・・
> とは言え、「携帯からでもネット・ゲームが楽しめる」というインパクトはあったと思うので、
> それはそれで価値はあったのかも?(今では、携帯でゲームするなんて当たり前の時代ですし)
>
> > > ちなみに「幕末動乱」自体は初期の構想だと、日本全土に70〜80都市ほど設けて、
> > > 都市の規模に応じて、縦横のマス数が異なる箱庭マップを作り、
> > > 各マスに、城郭・宿場町・上級武士の町・下級武士の町・洋学所などを配し、
> > > そこで開発をしたり、密会したり、暗殺したり、商売したり、戦争したりとか考えてましたね。
> > > ・・・って、実際はそこまで発展せず終わってしまいましたけども(笑)。

> > とても面白そうな構想ですね!光栄の維新の嵐の多人数版みたいな感じでしょうか。

> そうですね、幕末の嵐のMMOをやりたいみたいな感じはありました。
> ネット上のプレイヤー1人1人が草莽の志士と遊べる幕末という題材は、
> こうした多人数ゲームに、かなり適していると思うので。
>
> > それこそ、ポケモンGOのGPSによる位置情報のように、
> > 現在のリアルな位置を幕末時代の箱庭マップに反映させると面白くなりそうです。
> > ただ、それだとほとんどのプレーヤーが江戸や大阪だけに集中しそうですね(笑)。

> 街中にCGの志士が居て、突然斬ったり、斬られたりするのでしょうか?(笑)
> って、それだと少し物騒なので、所縁のある場所に2頭身化された偉人キャラが居たりとか?
> これだったら幕末に拘る必要も無く、いろんな場所に、いろんな偉人を配せば良いですし、
> そうしたキャラを集める為に、プレイヤーが各地を訪れるようになれば、地方振興にも有効かと。
> 例えば、武田二十四将をコンプリートする為に山梨・長野を旅行で巡ったり、
> 東海道を巡れば歌川広重の浮世絵が現れたり、奥の細道を辿れば松尾芭蕉の句が吟じられたり、
> 大掛かりなら、古戦場に行けば合戦が再現されたり、跡地に行けば建物が再現されたりとかですね。
> ちなみにこの方法なら、別に歴史関連じゃなくても、アニメのキャラでも良い訳で、
> 名シーンなどを再現して、作品の舞台を訪れる「聖地巡礼」のファンを喜ばせるのも面白そう。
>
> でもまあ、「そうして見るだけじゃツマらない」という事であれば、
> プレイヤー同士を繋げる工夫とかが重要になってくるのかなぁ?
> 例えば幕末モノだと、各プレイヤーは佐幕派か討幕派で登録しておいて、
> 街中とかで敵派閥のプレイヤーを見つけたら、ゲーム画面上で天誅を喰らわすとか(笑)。
> ある意味では、MR技術を使った大規模なケイドロ(鬼ごっこ)みたいになるのかも?
> これだと同じ派閥でオフ会をして集まり、人の多そうな街へと繰り出して、
> 敵派閥の人を襲撃したり、話し合って思想を転向させたりとかあったら面白そう。
> この仕様だと、従来のゲーム内の仮想空間でネットワークが出来るのでは無く、
> 仮想空間のゲームを介しつつ、リアルの方でネットワークが出来るんですよね。
> ある意味では、まさに「MR(複合現実)なゲーム」だと思います。
>
> とは言え、これはこれで実現のハードルが高そうですから、
> ゲーム内に自己投影のキャラを用意して、それを仲介しながらの方が現実的かな?
> 佐幕派のプレイヤーが電車に乗った際、同じ車両に攘夷派プレイヤーがたくさん乗っていて、
> 帰宅してゲームを確認したら、自分のキャラが瀕死になっていたりとか、
> 逆に、同じ佐幕派のプレイヤーが乗っていて、いつの間にか同志キャラとして加わっていたりとか。
> 剣豪として育てた自分のキャラが、多くの人のゲーム内で活躍していたら、それだけで嬉しいでしょうし。
>
> > > 正直言って、天正壬午の乱から関ヶ原に至るまでの このパートが、
> > > 大きな見せ場も無く、中だるみし易い箇所だと思い、開始時には心配していたものの、
> > > 蓋を開けてみたら、確かに動きは少ないものの、ドラマ的な中身は濃く、
> > > 個人的には却って、それ以前の戦乱パートよりも面白く感じる程でした!!

> > 今回の大河ドラマは合戦が極端に少ないですが、その分人間ドラマに焦点を当てているような気がします。
> > 私も同様に、第一部の戦乱パートよりも第二部の大坂編のほうが面白く感じましたね。

> そう言われてしまうと、関ヶ原&大坂の陣と大戦続きの第三部が、逆に不安に・・・(笑)。
> 三谷本人も新選組!後のインタビューで「次は大坂の陣(の城内のトタバタ)を描きたい」と語っており、
> 実際に主人公も真田幸村という事は、ラストの大坂の陣こそメイン・ディッシュでしょうからねえ。
> 現状でも十分に面白いのですが、だからこそ、どうしても第三部は更なる盛り上がりを期待してしまうと。
>
> > 第二部の大坂編を必要以上に長くしたのは、関ケ原からの大スペクタクルを中だるみせず
> > 波状攻撃で視聴者に訴えるためのような気がしますね。

> いやいや、実は選挙や五輪という外的要因が絡んだのかも?(笑)
> そこはやはり、NHK地上波でのゴールデン時間帯の放送ですからねえ。
> 実際に「新選組!」の時には、一番の山場である池田屋事件の回が選挙と被ってしまい、
> 1話分を引き伸ばして前編・後編に分割した為、凄く間延びしてしまったのを覚えています。
> なので、ひょっとしたら、リオ五輪の終了を待って関ヶ原エピソードに突入した可能性も・・・・
> あとは小日向文世の秀吉を脚本家自身も気に入り、登場シーンが増えて大坂編が伸びた恐れも?(笑)
> 同じく新選組!でも、三谷が佐藤浩市の芹沢鴨を気に入って、登場シーンが増えた事で、
> 最後は話数が足りなくなり、少し駆け足になってしまったらしいですし。
>
> > 今週の放送では信幸が父昌幸についていきそうな感じでしたが、
> > ここをどう次週の放送で真田家が分裂してしまうのかが楽しみです。

> 最後の次回予告を見れば、だいたい予想も・・・と言いたい所ですが、
> 真田丸の次回予告って、結構ミス・リードを狙って作られてるんですよね(笑)。
> あと、大河ドラマが盛り上がってる時に、いつも感じてしまうのが、
> 下手に歴史を知っている分だけ、常に展開を「ネタバレ状態」で見ているようなもので、
> 「この先どうなるんだろう?」と、純粋にドラマとして楽しめてる人が実は羨ましかったりも。
>
> > > やはり関ヶ原や大坂の陣というのは、日本史きっての「大いくさ」ですからねえ。
> > > こうなると、「やはり戦国時代は面白いなぁ」と思うと同時に、
> > > 「戦国のゲームを作りたいなぁ」とかいう思いも、出てきちゃうんですよね(笑)。

> > 是非ぜひ!人と人との駆け引きが主流となる戦国のゲーム、やってみたいですね。
> > 真田丸の世間で盛り上がっていますし、ここは題材はやはり関ケ原とか大阪の陣とかいかがでしょう(笑)
> > 2陣営対決型のゲームがやはり盛り上がるのではないかと。

> これは、1対1の「個人戦」ですか?
> それとも、2陣営に多くの参加者が居る「団体戦」ですか?
> 具体的には「銀英大戦」が、こうして個人戦と団体戦に分かれてます。
> まあ結局は、各大名がNPCか? プレイヤーか?の違いですけどね。
> 純粋にゲームとしては、各大名がNPCの方が、対戦相手との駆け引きを楽しめる一方、
> 各大名がプレイヤーだと、そこでの駆け引きが色々と生まれては来ますよね。
> WW2オンラインと、赤い嵐オンラインの違いも、それと似た所があるかも?
> って、現状だと一番心配なのは、登録人数の面ですけど・・・・
>
> > 個人的には、「人工知能は発明をすることができるか?」
> > 「人工知能は人間の手を借りずに特許を取得することができるか?」
> > という命題が自分の中でホットなテーマです。
> > 仕事柄、特許の出願とかに深くかかわっているのですが、5年後、10年後には
> > これらの命題の答えが「イエス」である可能性も半々はあるような気がします。

> 発明というのが、既存知識の組合わせであったり、既存知識の他分野への転用だとして、
> それらをデータ・ベース化して、コンピューターが自在に組合わせや転用を試して行けば、
> 人間みたいに固定概念に捉われませんから、AIが思わぬ発明を生む事もあるのかも?
> ・・・って、単純にこれだけだと、どれが有益な発明なのか判別が困難でしょうけど、
> 2〜3文字の全てのパターンの商標登録を抑えられてるみたいに、
> 資金力に任せて、とりあえず特許を取りまくるなんて事態も発生したりするんですかねえ?
> 特許申請の手順とかは、AIにノウハウを覚えさせる事が出来るなら、そちらは自動化できますし、
> 取得した特許の中でどれが有益かも、後からAIに判断させたりとかなるかも知れません。
> ゲノム解析の特許などは、既にそんな感じになってるらしいですからね。
>
> P.S.
> 「不屈の棋士」を読み終わりました。
> 教えていただき、ありがとうございます。 良い本でした。
> 電王戦関連の書籍は何冊か読みましたけど、ここまで棋士側のモノは初めてでしたが、
> それだけに却って、肯定派や否定派などソフトに対する立場の違いはあっても、
> 全員に「プロ棋士」としての共通する信念のようなモノが存在するのを、知る事ができました。
> 私は理系人間なので、どうしても技術革新とかの方に目が行きがちですけど、
> それにより起こされる人間社会の変動を、先鋭的に切り取った優秀なルポだったと思います。


[20370] 第二次上田合戦、不屈の棋士、人工知能による発明・・・返信 削除
2016/9/14 (水) 23:21:48 ほのぼのさん

すみません、誤って送信ボタンを押してしまったので再投稿です。

真田丸ですが、第36回「勝負」の第二次上田合戦はどうでした?
正直いって、期待していただけにちょっと肩透かしでしたね。
いや、関ケ原の描写がほとんど無かったってのは気にならないんですよ。
真田家からすれば、関ケ原から遠く離れた上田城で戦っているわけで、
実際も関ケ原の結果を知るのはあんな感じだったと思いますし。
しかし、第二次上田合戦をあんなにしょぼく描いたのは、かなりガッカリでした。
「真田丸」にとって、大きな合戦といえば、2回の上田合戦と、あとは大坂の陣くらいしかないわけで、
本来ならば信繁にとっても大事な見せ場なわけです。
それをあんなにしょぼい合戦として描かれると、信繁が戦上手ってのも嘘っぽく感じられてしまうでしょう。

ここからは三谷幸喜批判になってしまうのですが、
三谷作品は劇作家だけあって、合戦シーンを迫力あるものにするのは
ちょっと苦手なのかなと。
密室での演劇スタイルは素晴らしいと思うのですが、合戦のカタルシスを出すことができないのは、
戦国モノを演出するにあたりちょっとどうかなと思ってしまいました。
いや、別に金をかけて大規模な合戦にすればいいというわけではないんですよ。
だけど、真田丸の合戦シーンは泥臭さが皆無で、まるで三谷作品でおなじみの密室劇がそのまま
外に出されただけのような感じがするわけですよ。
合戦はあくまで人と人との殺し合いですが、血なまぐささが感じられない。
最後のクライマックスの大坂夏の陣では、しっかりと合戦シーンを描いてほしいものですが、
どこまで期待できるやらです。
演劇スタイルの秀吉編が良かっただけに、尻すぼみにならないことを望みます。

不屈の棋士、読み終わったんですね。千田翔太五段の話は特に面白かったですね。
以前に、
「将棋ソフトが人間の棋力の向上に役立つかという命題について、
千田五段が5年以内にタイトルを奪取できればyes、そうでなければnoということができるのではないでしょうか。」
と書きましたが、今のところやっぱり答えはnoだと思います。
将棋の強さって、単純化してみると、コンピュータソフトのような「絶対的な正解」を出す能力と、
「相手に悪手を指させる」勝負強さの2つを掛け合わせたものだと思うんですよね。

コンピュータソフトのような「絶対的な正解」を出す能力に長けているのが、豊島将之七段、千田五段あたりだと
思うのですが、それだけでは彼らはタイトルを一つも取れていない。
一方、不屈の棋士でも登場する山崎八段は「相手に悪手を指させる」勝負強さには長けているが、
コンピュータソフトのような「絶対的な正解」を出す能力が多少劣るため、
これまたタイトルを一つも取れていない。
そして、「相手に悪手を指させる」勝負強さだけでは、コンピュータソフトには歯が立たないというのが、
山崎八段がソフトに完敗した今春の第1期電王戦だったと思います。
糸谷八段は、山崎八段と同じく対人間の勝負強さを持っていますが、ソフトと違って
名手も悪手も指すような波のある棋士なので、これまたソフトに勝つのは厳しいかもしれません。
2つの能力を十分に兼ね備えているのは、やはり羽生、渡辺の2人くらいしかいないような気がします。
それだからこそ、彼らはタイトルを量産できているのでしょうな。
そういう意味では、将棋って単純にコンピュータソフトが導き出す「絶対的な正解」だけを指せばいいものではなく、
ポーカーのようないわば人と人との心理戦みたいな側面も大いにある。
それだからこそ、人間同士の対局の棋譜を人を惹きつけるものがあり、
興行面で棋士がソフトに取って代られることはないと断言できるかと思います。

あと思うのは、不屈の棋士では棋士側の忌憚ない意見が披露されていますが、
ソフト開発者の方々にも同じだけの開発ストーリーがあり、主張したいことは山ほどあると思うんですよね。
今まではなんとなくソフトは異星人みたいなものであり、それを迎え撃つ正義の側の将棋棋士という
アングルがありましたが、プロ棋士を打ち破るソフトを開発し続けるソフト開発者というのも、
もっともっと評価されてもいいのではないかと思います。
囲碁の世界のAlphaGoは最先端の企業が金と人材を注ぎ込んで作り上げたものですが、
将棋の世界のソフトは、あくまで個人がその知能を駆使して作り上げた職人的なものなんですよね。
そういう意味では、同じソフトでも、AlphaGoと将棋ソフトは
いわば対極にあるといえるかもしれません。
そもそも、将棋の世界のソフトは厳密な意味では人工知能によるものではないですし。
将棋の世界ではそれほどうまみがないのかグーグルみたいな大企業が
ソフト開発に参入してきていませんが、グーグル発の人工知能によるソフトと、
人間がその英知により開発したソフトとの対戦があると、
本当に人工知能が人間の知能を超えたかどうかわかるかもしれませんね。

それはさておき、最近では将棋でも「ソフト発の新手」「ソフト発の新定石」が
話題にあげられることが多いですね。
最近流行りの「居角左美濃」は、ソフト発祥の戦略だと言われておりますが、
千田五段が去年最初に実戦で投入し、今年になってA級順位戦でも登場するなど
けっこう注目を浴びている戦法をいえるでしょう。
将棋界では毎年新手や新定石を考えた人に升田賞が与えられますが、
そろそろ「コンピュータソフト」が升田賞を受賞してもおかしくないかもしれないという状況です。
これは、ソフトは新手を考え出すことができないといわれた数年前からすると、
考えられないことかもしれません。
もしソフトが今までにない概念を発明できるとすれば、
これは将棋界だけではなく、一般社会にも適用できるのかもしれません。

日本では現在毎年約30万件の特許出願がありますが、
その大部分はマイナーチェンジによるものです。
他の技術分野の知見をそのまま持ってくることにより特許になるケースも多数あります。
このあたりとかは、コンピュータソフトとか人工知能でも将来的には可能になると思います。
そうすると、コンピュータに、過去の全ての特許出願の内容を理解させ、
そこから新しい概念を導き出すことにより新規の発明の特許出願を自動でソフトにさせるというのも、
将来起こりうるかもしれません。
小説を創り出すソフトも世の中にはあるそうですから、特許出願の書類を
自動で作るソフトが開発されてもおかしくはないでしょう。
今まではそこまではコンピュータもすることができないと思っていましたが、
将棋の世界でソフトが新手を生み出すのを目の当たりにして、認識をちょっと改めなければと思いました。


[20374] 真田丸・将棋・AIの雑談返信 削除
2016/9/16 (金) 19:46:46 徳翁導誉

> 真田丸ですが、第36回「勝負」の第二次上田合戦はどうでした?
> 正直いって、期待していただけにちょっと肩透かしでしたね。
> しかし、第二次上田合戦をあんなにしょぼく描いたのは、かなりガッカリでした。

確かに、もう少し盛り上げても良かったかと、私も思いましたけど、
ですが冷静に考えてみると、第二次上田合戦って史実的には、
砥石城を明け渡した以外、いくらか小競り合いがあり、数日ほど足止めをしただけなんですよねえ。
城内に徳川軍を引き込んでまで戦った「第一次上田合戦」とは、激しさで比べるまでも無いですし・・・・

それに、中山道の秀忠軍が関ヶ原決戦に間に合わなかったのは、あくまでも結果論であり、
確かに物語として盛り上げるのであれば、後付け的な解釈を用いて、
その足止めした数日間を、昌幸の功績として高く持ち上げる事も可能でしょうけど、
意外に史実派な三谷本人は、恐らくそれを望まなかったのだと思います。
早期決着を見越していた信繁や直江兼続ですら、数ヶ月は掛かると見ている描画がある上、
福島正則の行動が早過ぎて、家康が焦ったというナレーション解説も入ってましたから、
真田丸の世界観では、誰もが思わぬほど早く決着しまっただけかと?

そして、今回の父・昌幸による第二次上田合戦の戦いぶりは、
それに続く、信繁による大坂の陣の戦いへの前フリになっている気がします。
「戦さは始まる前の準備こそ肝要」というのは、大坂冬の陣での「真田出丸」に繋がるのでしょうし、
敵本陣の位置を予測し、事前に奇襲路を用意するのは、大坂夏の陣の家康本陣への突入にリンクさせ、
今回の奇襲が未遂に終わり、秀忠が戦さ下手にならなかったからこそ、
大坂の陣で徳川方が勝利するシナリオに持っていくかも知れません。
・・・って、この辺はあくまで、下手に先の展開を知ってるが故の邪推・憶測ですけどね(笑)。

あと個人的には、前話の「犬伏」が面白かったので、それだけで満足している部分も(笑)。
ナレーションをバックに、真田親子が3人で語り続けているシーンでは、
話している音声は使われないので、役者同士でアドリブの会話をしていたらしいのですが、
ドラマ的にも、3人で一緒に撮るシーンは、これが最後だったとの事で、当人たちも名残惜しかったそうで、
堺信繁が「父上、韓信をどう思われます?」と問うと、草刈昌幸が「あいつは感心なヤツだ」と答え、
続いて「兄上、史記の話をもっと聞きたいです」と言うと、大泉信之が「では、劇団四季について語ろう」と、
尽きる事無く冗談を飛ばし合っていた などという裏話を聞くと、いろいろと感慨深い感じもします。
そうなんですよね、1年続いた真田丸も、残す所、あと10話ほどですから・・・・

ちなみに先日、再来年の大河ドラマが「西郷隆盛」に決まった事が発表されてましたね。
http://www.nhk.or.jp/dramatopics-blog/2000/252141.html
こうして、ネットで情報が簡単に収集できるようになる以前は、
最終回で翌年の大河ドラマを知ってた事を思うと、ちょっと隔世の感があります。
それにしても、去年に長州をやって、今度は薩摩とは・・・いろいろ事情があるのかな?
(同じく幕末ネタで、先日、新選組の三番隊組長・斎藤一の53歳時の写真が見つかったそうですね)
http://www.sankei.com/photo/story/news/160715/sty1607150004-n1.html
まあ、2018年は明治維新150年ですし、同じく西郷が主役の「翔ぶが如く」からも随分経ちますから、
それ自体は別に良いんですけど、林真理子が描く愛の物語という文言に不安が・・・・
来年は来年で「おんな城主 直虎」ですしね。
うん、とりあえずは、残り少ない今年の真田丸を、存分に楽しんでおく事にします(笑)。
あと個人的には、先の話になりますけど、2020年は東京五輪もある事ですし、
保科正之や後藤新平を見てみたい所(共に東京の歴史には欠かせない上、東北にも縁があるので)。
今年の正月特番「大江戸炎上」では保科を扱ってましたので、こちらは可能性がありそうな気も?

> いや、関ケ原の描写がほとんど無かったってのは気にならないんですよ。
> 真田家からすれば、関ケ原から遠く離れた上田城で戦っているわけで、
> 実際も関ケ原の結果を知るのはあんな感じだったと思いますし。

日本史上最大の決戦が、わずか50秒で終わってしまった為、
絶賛上映中の映画「超高速!参勤交代リターンズ」に掛けて、
ネット上では、『超高速関ヶ原』とか言われてるみたいですね(笑)。
でもまあ、本能寺の変で信長が死んだ時も、そんな感じでしたからねえ。

とは言え、やはり肩透かしを喰らった感が残るのも、また事実・・・・
関ヶ原って、本当に多くの人間ドラマが複雑に絡み合ってますし、
群像劇としてガッチリと、これ1本で作られた大河ドラマとかも見てみたいですけどね!
前半は1人1話で焦点を当てて、後半は彼らが入り乱れる展開なら行けるのではないかと?

> 「真田丸」にとって、大きな合戦といえば、2回の上田合戦と、あとは大坂の陣くらいしかないわけで、
> 本来ならば信繁にとっても大事な見せ場なわけです。
> それをあんなにしょぼい合戦として描かれると、信繁が戦上手ってのも嘘っぽく感じられてしまうでしょう。

どの辺だったかは忘れましたが、作中での加藤清正とのやりとりで、
信繁が「自分は戦さは・・・」みたいに発言する描写がありましたし、
そもそも史実的にも、活躍したのは大坂の陣だけで、戦上手のイメージも後世の補正が強いですからねえ。
逆に言うと、従来のステレオ・タイプ的な幸村像では、大坂の陣での活躍を描かない可能性も高そうですし、
それはそれで、三谷脚本がどう描くのかが楽しみではあります(笑)。

> ここからは三谷幸喜批判になってしまうのですが、
> 三谷作品は劇作家だけあって、合戦シーンを迫力あるものにするのは
> ちょっと苦手なのかなと。
> 密室での演劇スタイルは素晴らしいと思うのですが、合戦のカタルシスを出すことができないのは、
> 戦国モノを演出するにあたりちょっとどうかなと思ってしまいました。

そうですね、そうした大規模な演出は・・・ちょっと所か、大の苦手だと思います(笑)。
また、CG全盛である昨今の映画(特に米国や中国)の合戦シーンに見慣れてしまうと、
TVドラマのそれは、凄く物足りなくなる面はあると思います。
(見栄えを優先して、兵士たちを過密に置き過ぎ、リアリティーを失ってる作品も多いですが)
って、逆に言えば、だからこそ敢えて、最初から俯瞰的な合戦シーンを入れてない可能性も?

あと、これは卵が先か?鶏が先か?の話になりますけど、
前回の新選組!の時は「坂の上の雲」が、今回の真田丸では「精霊の守り人」が、
NHKのスペシャル・ドラマとして、大河以上の予算を掛けて制作されている事情から、
大河ドラマの予算が、例年以上に削られている事情があったりも・・・・
予算が少ないから三谷抜擢なのか? 三谷が低予算に合わせているのか? それは解りませんけど、
基本が舞台の延長であり、役者にもカネを使わない三谷作品は、NHK的には有り難いはずです(笑)。

> いや、別に金をかけて大規模な合戦にすればいいというわけではないんですよ。
> だけど、真田丸の合戦シーンは泥臭さが皆無で、まるで三谷作品でおなじみの密室劇がそのまま
> 外に出されただけのような感じがするわけですよ。
> 合戦はあくまで人と人との殺し合いですが、血なまぐささが感じられない。

う〜ん、今回の真田丸のような作風で、そうした血生臭さが必要かといと・・・私は正直いらないと思います。
いくら史実を題材にするからとは言っても、
ドキュメンタリーではなく、あくまでドラマとして描写する以上、
やはり、その作品ごとに応じて、適した世界観というモノがありますからねえ。
作風とは異質な描写を突然組み込んでも、単に作品を壊すだけで終わってしまいます。

例えば漫画で言うなら、ワンピースみたいな作品には、バトル・シーンに血生臭さは要らないですし、
逆にベルセルクとかだと、ほのぼのシーンとかは別に要らないみたいな感じです(笑)。
なので、あのような作品でそうした描写を入れる場合は、そこを作品の重大な転換点とすべく、
受けて側に敢えてショックを与える事を狙い、意図して衝撃的なシーンを入れる事となります。
それこそワンピースで言えば、50巻以上も回想以外で登場人物が死ぬシーンを一切描かず、
物語が折り返しを迎えた時に、主人公の兄が目の前で死ぬ描写を行ったのも、凄く計算された構成です。
こうした構成意図があるのであれば、作風とは異質なショックを与える演出手法も有りえるかと思います。

ただ、史実の人物である真田幸村の人生を見ると・・・その手法を用いる機会はきっと無いでしょうね。
ですので、クライマックスの大坂の陣に突入しても、そうした合戦の血生臭さは恐らく描かないと思います。
もしも行うのであれば、淀と秀頼、それに息子・大助の最期でしょうけど、
1年やってきて、最後の最後に惨いのは、インパクトは大でも、やはり後味が悪くなりますしねえ・・・・
それに、生活臭さえ上手く描けない三谷作品では、無理して組み込んだ所で、無残に終わる可能性が高いかと?

> 最後のクライマックスの大坂夏の陣では、しっかりと合戦シーンを描いてほしいものですが、
> どこまで期待できるやらです。
> 演劇スタイルの秀吉編が良かっただけに、尻すぼみにならないことを望みます。

そうですね。 ここまで、あれこれと言いましたけど、
やはりクライマックスとなる大坂の陣だけは、「画で魅せる」演出が所は欲しいですね!!
個人的に、戦国時代で最も好きな題材が大坂の陣って事もあるのですが、
何だかんだ言っても、そこが主人公である真田幸村にとっても、人生最大の見せ場ですし、
血生臭さは無くても、黒澤映画の「乱」のように、美しくて迫力のある合戦シーンは撮り得るはずなので。
ただ、10年ほど前に読んだ三谷のインタビュー記事を思い出すと、
「大坂城内の人間模様を描きたい」との事でしたので、どこまで期待できるかは不安ですが・・・・
でも逆に言うと、三谷本人が最も描きたかったパートが、これから登場する訳なので、
合戦部分の心配はありつつも、城内の演劇部分(シットコム)は更に面白くなるかも知れませんよ(笑)。


> 不屈の棋士、読み終わったんですね。千田翔太五段の話は特に面白かったですね。
そうですね、11人の棋士のインタビューの中でも、1人だけ異質な感じでした。
逆に言えば、だからこそ11人の中で、最も面白いインタビューだったと思います。
あと実を言うと、読む前に目次で11人の名前を見て、ピンと来なかった唯一の棋士でしたが、
読み始めると、去年のNHK杯テレビ将棋で「知らない若手が上がってきたな」と思ったのを思い出しました。
その若手こそが、この千田五段だったんですね。

> 「将棋ソフトが人間の棋力の向上に役立つかという命題について、
> 千田五段が5年以内にタイトルを奪取できればyes、そうでなければnoということができるのではないでしょうか。」
> と書きましたが、今のところやっぱり答えはnoだと思います。

NHK杯テレビ将棋では準優勝でしたけど、
一般棋戦ではなく、やはりタイトル戦じゃないとダメですか?(笑)

> 将棋の強さって、単純化してみると、コンピュータソフトのような「絶対的な正解」を出す能力と、
> 「相手に悪手を指させる」勝負強さの2つを掛け合わせたものだと思うんですよね。
> コンピュータソフトのような「絶対的な正解」を出す能力に長けているのが、豊島将之七段、千田五段あたりだと
> 思うのですが、それだけでは彼らはタイトルを一つも取れていない。
> 一方、不屈の棋士でも登場する山崎八段は「相手に悪手を指させる」勝負強さには長けているが、
> コンピュータソフトのような「絶対的な正解」を出す能力が多少劣るため、
> これまたタイトルを一つも取れていない。
> そして、「相手に悪手を指させる」勝負強さだけでは、コンピュータソフトには歯が立たないというのが、
> 山崎八段がソフトに完敗した今春の第1期電王戦だったと思います。
> 糸谷八段は、山崎八段と同じく対人間の勝負強さを持っていますが、ソフトと違って
> 名手も悪手も指すような波のある棋士なので、これまたソフトに勝つのは厳しいかもしれません。

う〜ん、私には棋力とか無いので、「不屈の棋士」を読んだままの印象になりますけど、
まず第一に、コンピューターの強さって、「絶対的な正解」を出す能力なんですかねえ?
どうも読んだ感じでは、読みの力はプロ棋士でも対抗できるレベルだが、
人間には必ずある凡ミスを、コンピューターは絶対しない事が、勝敗を分けてる感じを受けるのですが?
プログラムに穴があると、ソフトだってトンデモない凡ミスをしたりはしますが、
人間だって、王将ですら、二歩なんていう超凡ミスで負けたりしますからねえ(笑)。

そういう意味では、人間の凡ミスを極力排除する試みとして、
一昨年の大晦日に行われた「秒読み10分&継盤あり」の森下ルールによる特別対局は、
電王戦関連の全試合の中でも、個人的に最も面白かった一局でしたね(笑)。
電王戦前の印象的な煽りPVや、小田原城での本戦、そして最終戦後の記者会見と、前振りも存分でしたし、
ソフト相手であり、十分な時間があるからこそ出来る「自己解説」も、凄く新鮮で楽しいモノでした!!

もちろん、詰みの有無とかを調べる場合は、網羅的に全パターンを検索できるコンピューターに、
人間は太刀打ち出来ませんし、その場合には絶対的な正解を出してきますけども、
詰み判定を行うプログラムと、通常の将棋を指すプログラムって、別々に搭載されてますからねえ。
この辺を一緒くたにして見てしまうと、将棋AIというモノを見誤るような気がします。

そして第二に、「相手に悪手を指させる」というのは、
定跡から外れた力戦形の盤面にする事で、積極的に相手のミスを引き出す事だけでしょうか?
それとも、粘りに粘る事で、消極的に相手のミスを待ち続ける事も含むのでしょうか?
前者であるのなら確かに、人間相手の時よりも、ソフト相手の時の方が、分が悪いかも知れません。
見慣れた局面と、初めて見る局面とでは、人間の対応力は大きな差が出てくるでしょうけど、
機械同士の対局だと力勝負が多いイメージなので、これでは相手の土俵で相撲を取るようなものかと。
でも逆に言えば、コンピューターは力戦を鍛える上での、良いスパーリング・パートナーになる可能性も?

一方で、後者も含むのであれば、佐藤八段は「粘り」を武器に新名人の座を勝ち得た印象なので、
「相手に悪手を指させる」勝負強さで、タイトルを取った事になるのでは?
ちなみに、佐藤名人は「研究の中でソフトが占める割合は3割」と答えてますけど、
これは「将棋ソフトが人間の棋力の向上に役立つか?」という問いに、何らかの影響を与えますか?
あと、これは「相手のミス待ち」をするという思考が、組み込まれていないからですけど、
将棋ソフトと言うのは粘りが苦手で、劣勢に立たされると、無茶な手を連発して自滅する事が多いので、
アンチ・コンピューター戦略なのかも知れませんが、この辺を上手く突くのも手だとは思います。

> 2つの能力を十分に兼ね備えているのは、やはり羽生、渡辺の2人くらいしかいないような気がします。
> それだからこそ、彼らはタイトルを量産できているのでしょうな。

羽生三冠が、16名で争われる叡王戦の本戦トーナメントした為、
あと4回勝てば(決勝は3番勝負なので厳密には5勝ですが)、
「羽生vs.コンピューター」の対戦が実現する訳ですが・・・ぶっちゃけた話、見てみたいですか?
一般人の感覚からすれば、単純に「そりゃ見てみたい」となるでしょうけど、
将棋ファンからすれば、やはり、いろいろ複雑な思いがありそうな気がするので。
ちなみに私は、その勝敗よりも、対戦が実現する事に「歴史的意義がある」と考えているので、
断然「見てみたい派」・・・というか、より正確に言うと「実現して欲しい派」ですね。
そして本当に実現した場合には、ニコニコ動画だけでなく、是非ともNHKで放送してもらいたいと。

> そういう意味では、将棋って単純にコンピュータソフトが導き出す「絶対的な正解」だけを指せばいいものではなく、
> ポーカーのようないわば人と人との心理戦みたいな側面も大いにある。
> それだからこそ、人間同士の対局の棋譜を人を惹きつけるものがあり、
> 興行面で棋士がソフトに取って代られることはないと断言できるかと思います。

「興行面で棋士がソフトに取って代られることはない」と言うのは、まさにその通りだと思います。
実際、ソフト同士で行われる電王戦トーナメントが人気を博しているかとなると、そこまでじゃ無いですし、
もしこれで「勝てばプロ棋士と対戦」というボーナスが無ければ、更に関心は低くなると思います。
大部分の人にとっては、やはり機械同士の戦いを見ても、面白味に欠けますからねえ・・・・

しかし一方で、「人を惹きつける」要素が、人間同士の「対局」なのか?「対局の棋譜」なのか?となると、
残念ながら大部分のファンにとっては、恐らく前者なんだと、私は思いますよ。
私は将棋の事は解りませんけど、例えば野球観戦でも、配球まで楽しめるファンというのは実際は一握りです。
同じく将棋ファンであっても、棋譜の中身まで楽しめる層は、それと似たような感じなのでは無いでしょうか?
更にそこへ、コンピューターも棋譜を作れて、しかもプロ棋士よりも強いとなれば、
ファンが「棋譜」の中身を求める比重というのも、必然的に低下していくと思うんです。
悲しい事でしょうけど、興行的には、タイトル保持者やキャラ立ちした棋士に人気が集約して、
中身で勝負のいぶし銀タイプは、今後、更に苦しい立場に追いやられていく気がします・・・・

> 今まではなんとなくソフトは異星人みたいなものであり、それを迎え撃つ正義の側の将棋棋士という
> アングルがありましたが、プロ棋士を打ち破るソフトを開発し続けるソフト開発者というのも、
> もっともっと評価されてもいいのではないかと思います。

たぶん少数派だと思いますが、私の場合は棋士側より開発者側の視点で見てるので、
「この辺の見方は、かなり違っているんだろうなぁ?」とは感じます。
おもちゃ程度のモノではありますが、私もオセロや将棋の思考ルーチンは作った事があるので、
「異星人」と言われる程の、得体の知れないモノを見るような感覚を、味わえてないんですよね。
何だか、それはそれで凄く残念な感じがします・・・・
異星人と捉える感覚は、恐らく、未知な存在から与えられる恐怖心が元にあるのでしょうけど、
個人的には、未知な存在こそ好奇心の根源であるので、その感覚を得られたのが逆に羨ましいです。

> そもそも、将棋の世界のソフトは厳密な意味では人工知能によるものではないですし。
いわゆる「強いAI」も「弱いAI」も、どちらもAIであると私は考えてますけど、
強いAIこそが厳密な意味でのAIであって、弱いAIなどAIとしては認めないという事でしょうか?
まあ所詮は単語の定義の話ですから、どちらでも良いと言えば、どちらでも良いんですけどね(笑)。

> 囲碁の世界のAlphaGoは最先端の企業が金と人材を注ぎ込んで作り上げたものですが、
> 将棋の世界のソフトは、あくまで個人がその知能を駆使して作り上げた職人的なものなんですよね。
> そういう意味では、同じソフトでも、AlphaGoと将棋ソフトは
> いわば対極にあるといえるかもしれません。
> 将棋の世界ではそれほどうまみがないのかグーグルみたいな大企業が
> ソフト開発に参入してきていませんが、グーグル発の人工知能によるソフトと、
> 人間がその英知により開発したソフトとの対戦があると、
> 本当に人工知能が人間の知能を超えたかどうかわかるかもしれませんね。

大企業による物量勝負だった囲碁AIと、個人が職人的に作った将棋AIが、
対極にあると言うのは、確かにそうかも知れません。
ですが、Googleアルファ碁の開発チームと、将棋ソフトの開発者が、
違う事をやっているかと言えば、別にそういう訳ではありません。

前者は、より高性能なコンピューターを使い、より画期的なプログラムを作っただけで、
前者も後者も、やっている事自体はそんな違いは無いはずですよ。
例えば、アルファ碁で用いられてる、機械学習で評価関数を調整していくやり方なんて、
将棋ソフトに革命をもたらしたボナンザ・メソッドが、まさにこのやり方ですし、
そのボナンザ・メソッドも、大本はチェスAIの論文から始めってるはずですしね。
コンピューターの性能で劣る部分を、プログラムで対抗するのは職人的かも知れませんけど、
でも最終的には、評価関数の出来が良いか悪いかですからねえ。
そして結局、どちらが勝つかと言えば、どの分野でもそうですが、最後は性能よりも物量です。

ただ、Googleが凄かったのは、「DQN」という汎用性のあるAIを作った事ですね。
今までの将棋やチェスのAIって、古い例えで言えば、それ専用のゲーム・ウォッチでしたが、
GoogleはDQNというファミコン本体を作り、アルファ碁というのは1つのカセットに過ぎないと。
そして、Googleの目標としては、将来的に自動運転や医療診断などのカセットを作りたいだけで、
その性能をアピールできる舞台が他にあるなら、別に囲碁でなくても良かった訳です。
専用機であるチェスや将棋のAIは、効率的に評価関数の出来を高める為に、
人間たちが対局してきた数多くの棋譜を読み込ませて、機械学習を行ってますけど、
アルファ碁の方は、そうした過去の棋譜をほぼ読み込ませていないらしいんですよね。
まず最初に、人間の打つ普通の手を6割くらい再現できるソフトを作ったら、
あとはスパコンで力任せに対局数を重ねさせ、評価関数の精度を上げて一丁上がりって方法らしいです。
なので、もしもGoogleがスパコンを貸してくれるなら、将棋用のカセットも多分すぐに出来ると思います。

> 最近流行りの「居角左美濃」は、ソフト発祥の戦略だと言われておりますが、
> 千田五段が去年最初に実戦で投入し、今年になってA級順位戦でも登場するなど
> けっこう注目を浴びている戦法をいえるでしょう。

「不屈の棋士」の中でも、王将戦(渡辺×郷田)で指された新手が、
電王戦対策でツツカナと練習対局していた時に、
森下九段が見つけたモノだったというエピソードが載ってましたね。
ソフト発祥だろうが、棋士発祥だろうが、結局は実戦で使えるか否かって事ですよね?

> 小説を創り出すソフトも世の中にはあるそうですから、特許出願の書類を
> 自動で作るソフトが開発されてもおかしくはないでしょう。
> 今まではそこまではコンピュータもすることができないと思っていましたが、
> 将棋の世界でソフトが新手を生み出すのを目の当たりにして、認識をちょっと改めなければと思いました。

結局、「知能とは何か?」という問いを、簡単に答えてしまうと、
「情報を取得し、分析し、活用する」って事ですからねえ。
作業の行動的に言い換えれば、情報を「集めて、分けて、選ぶ」という事です。
将棋や囲碁などのゲームは、明確で簡潔なルールが存在する為、
この作業の方法を見つけるのは、書類や小説を書く事よりは容易だったと思います。

一昔前、人工無能と呼ばれるチャット用の会話ボットが流行ってた頃だと、
これら3つの作業は、かなりの部分を人の手で担って行っていたのですが、
現在のように、ネット上から膨大なビッグ・データを集めて、
分ける作業も、選ぶ作業も、コンピューターが自己学習して行えるようになると、
今後は、それこそ飛躍的なスピードで、人工知能が幅を利かせてくると思いますよ。
あとは人脳と電脳とを、如何にリンクさせて行くかが大きな課題になるかと?

ですから本当、現在行われているパラリンピックとかも、
もう少し時代が進めば、その最先端の場となる可能性は十分にあると思ってます。
健常者は、特に大人になるほど、「五感」というモノを分けて考えがちになりますけど、
感覚として脳で処理される時には、情報として変わりが無く、分類もし難いモノですし、
それを現実に体感している人こそ、障害者であり、乳幼児なんですよね・・・・
目が見えない人は、耳で見るので、健常者ほど前後の差が生じませんし、
乳幼児は五感という先入観に捉われないから、何でも触るし、何でも口に入れる。
まあ健常者にしても、例えば食べ物を味わう際に働く感覚は、
甘味や酸味などは味覚ですけど、辛味や食感は触覚ですし、嗅覚・視覚・聴覚も影響を及ぼします。
また、数字は基本的に視覚から得られる画像情報ですけど、別に脳内ではそう処理されてませんし、
五感が働いていなくてもリアルな夢を見ますし、筋電義手を動かす際は感覚の再配置が行われます。
身体拡張や電脳接続には、新たな感覚の取得が必要だとすると、この分野はまさに最前線なんですよ!!
・・・と、この辺の話は恐らく興味ないでしょうから、ここらで切り上げておきますね(笑)。

とりあえず、「不屈の棋士」を読んだ事で、年に1〜2度ほど来る「読書モード」のスイッチが入り、
Kawaii文化の話とかもあったので、ジャンルごちゃ混ぜにいろんな本を、また読み出しました。
渋谷や原宿のガールズ・ファッションなんて、今回の事が無ければ調べる機会など無かったかと(笑)。
リオ五輪が終わり、プロ野球のプレーオフまで、ちょうど1ヶ月くらいありますしね。
(いつもだと読書モードは3〜4週間ほど続き、大体の本はこの期間に纏め読みしてます)
一応、その間にもサッカーのU-16アジア選手権がありますが、そこまで時間は割かれないでしょうし。


[20387] オススメの1冊&人間知能の公式化返信 削除
2016/9/30 (金) 21:21:45 徳翁導誉

> > 将棋界では毎年新手や新定石を考えた人に升田賞が与えられますが、
> > そろそろ「コンピュータソフト」が升田賞を受賞してもおかしくないかもしれないという状況です。
> > これは、ソフトは新手を考え出すことができないといわれた数年前からすると、
> > 考えられないことかもしれません。
> > もしソフトが今までにない概念を発明できるとすれば、
> > これは将棋界だけではなく、一般社会にも適用できるのかもしれません。

今回、AIと将棋について雑談したのを機に、録画したまま未見だった
5月放送のNHKスペシャル「羽生善治、人工知能を探る」を、ようやく見ました。
50分という短い番組で、AIの予備知識に乏しい視聴者にも解り易いよう、よく纏まってたと思いますが、
個人的には、羽生さんの英会話と拙いナレーションの方が、内容以上に残ってしまい・・・・(苦笑)
https://www.youtube.com/watch?v=qyggJZH65vY
まあ番組内容の方では、本題である情報処理の面よりも、情報収集の面が印象的でした。
シンガポールや中国の実例は、何だか恐ろしい監視社会の未来予想図を見せられた気分です。
って、この前も書きましたけど、ポケモンGOやペッパーなども、そうした危険性を内在してるんですよね?
そもそも現代社会においても、ネット検索とか電子マネーとか、個人情報を垂れ流し状態でしょうし。

・・・と、このまま今後のビッグ・データについてを、話題にするのも面白そうではありますが、
とりあえず人工知能の話に戻しますと、将棋界ではまさに現在進行形で起こっている事である
「人工知能(AI)の情報を、人間の知能(HI)がどう活用するか?」というのが、今後の課題だと思われます。
そこで今回は、人間の知能の「公式化」にチャレンジしてみる事にしました!!
やはり数値化や公式化した方が、物事は理解しやすい・・・って、それは理系人間の考え方か?(笑)
まあともかく、まず最初に、従来の知能と言うのは、次のような公式で表せると私は考えています。

   『知能=(経験+知識)×知恵』

「経験」とは、自分自身が体験した事により得た情報であり、
「知識」とは、他人が体験した事を、伝聞や書物として情報とします。
要するに、直接的に得たのが経験で、間接的に得たのが知識って事ですね。
そして、場面に応じて情報を活用する応用力こそが「知恵」であり、
「地頭が良い」というのは、この知恵の部分が秀でてる事なんだと思います。

ただ、余程センスに優れていたり、驚異的なシミュレート能力を持っていない限り、
やはり場数を重ねる事でしか、この知恵というのも磨けないと思いますし、
だからこそ、知識だけの人間というのも実際にはダメなもので、
実体験を通じて、経験を得て、知恵を磨く事が重要になってくるんでしょうね。
しかし一方で、実体験と言うのは、下手にその2つを獲得できるだけに、
それで知能を完結させてしまうのは不十分で(実際に体験できる事なんて高が知れてますし)、
ビスマルクは「愚者は経験だけに学び、賢者は歴史にも学ぶ」なんて言葉を残してますけど、
歴史と言うのは、他者の経験の膨大な集積物(知識)であり、それを利用しない手は無いと。

続いて、人間が情報をどのように処理しているのかと言うと、次のような感じだと思います。

   情報処理の3ステップ『収集→整理→選択』

例えばカード・ゲームの場合なら、手札としてカードの枚数を増やすのが収集、
扱い易いよう並べ替えるのが整理、状況に応じて適切に手札を切るのが選択ですね。
上記の公式で言うと、知識や経験は「収集」、知恵は「選択」にあたります。
そして「整理」に関しては、人が記憶上で扱える情報量は限度があるので、
あまり意識される事はなく、収集や選択の部分に内包されていたように思います。
記憶を本棚に見立てれば、図書館ほど蔵書数があれば、キチンと整理が必要ですけど、
自宅の本棚なら基本的に、そこまでキッチリ整理しなくても大体解りますからねえ。

そして現在、「AI」や「ビッグ・データ」など、
コンピューターの急速な台頭により、人間の知能の公式はどうなったのか?
経験や知識に、新たに「AI」が加わった訳ですが、それを単純に足せば良いのか?

   『知能=(経験+知識+AI)×知恵』

もしも、この公式が成り立つようでしたら、話はそんなに難しくならなかったと思いますが、
将棋の実例を見ても解る通り、実際はそう単純には済みませんでした。
それは何故かと言えば、「AI」で得られた情報を、従来の「知恵」では処理できないからでしょうね。
やはり人間とコンピューターとでは、物事の考え方がまるで異なりますから。
逆説的に言えば、他人の経験である「知識」は、疑似体験化の処理を経る事で、
「経験」と同じような感じに知恵の処理が行えたと。
再び将棋で言うなら、対局が経験、棋譜並べが知識、ソフト使用がAIでしょうか?
AIの手筋があまりに人間の手筋と異なる場合、やはり従来の知恵では情報の処理が困難でしょうし、
どんなに過去の名局を並べても、疑似体験化の処理を行えるほどの棋力が無ければ、効果は薄いと。
まあ、それを言うと、どれほど多くの実戦を積んだ所で、そこから学ぶ姿勢が無ければ、
経験という情報の収集蓄積も出来なければ、知恵という情報の選択精度も磨けないんですけどね。

ですから、AIを有効活用する「新たな知恵」を見つけられた場合には、

   『知能=(経験+知識)×知恵+AI×新たな知恵』

という公式も成り立つのでしょうけど、現状ではそれを見つけられていない以上、

   『知能=(経験+知識)×知恵+AI』

となりますし、従来の人間の知能「(経験+知識)×知恵」と、人工知能「AI」とは、
同じ土俵上で、どちらが良いかを判断したり、両方の良い所取りをするのは困難でしょうから、
結果的には、人間の意見か? コンピューターの意見か? どちらかを選択する事になります。
これを公式っぽく表すと、こんな感じでしょうか。

   『知能=A%{(経験+知識)×知恵}+B%{AI}』   ※ A%とB%の合計は100% ※

でもまあ本来なら、このA%やB%の割合を決めるのも「知恵」であり、
そもそも、そこを正確に計れるなら、AIを有効活用する「新たな知恵」があるでしょうから、
ここはもう、思想・信念や考え方の割合になっちゃってるのが現状でしょうね。
AIの意見を参考にしつつ指す「アドバンスド将棋(電王戦風に言えばタッグマッチ)」にしても、
恐らくはそんな感じで、Aが100%なら従来のままの指し方で、Bが100%なら完全なソフト打ちになると。
そして現在は、多くの場合、Bの割合が高くなるほど、勝率も高くなるのが実情でしょうから、
目先の勝利だけに拘れば、ソフトの指し手を覚えるのに労力を割く方が効率的であり、
逆説的に言うと、Aの割合が低くなれば、従来の知能を鍛える方に労力を割くのは非効率的となる為、
結果として、地力が落ちてしまうor伸びない事に対する恐怖が付きまとう訳ですね。
(しかし一方では、ソフトで事前学習できる事で、怖い局面でも恐れずに踏み込める利点はありますが)

って、そんな現時点の状況を公式化するだけでは、やはり面白味に欠けるので、
このコンピューターという新たな存在を、如何に有効活用するかの公式を、次に考えてみる事とします。
現状ですと、AIを完全に拒否するか、AIに丸投げするかの、どちらか一方に振り切らない限りは、
A%とB%の割合を決めるのが困難である為、結局はそこで振り回されて苦労してしまいます・・・・
ですから、コンピューターからの情報というのを、人間に使えるよう最適化する方法が求められるでしょうし、
そこで注目すべきなのが、AIと並ぶコンピューターもう1つの武器「ビッグ・データ」だと思います。
アルファ碁や、近年の将棋ソフトを見ても、AI進化の機械学習にビッグ・データが欠かせませんけども、
何もビッグ・データは、AIだけが利用できるモノではなく、コンピューターと通して人間も活用が可能です。

こちらの方は、AIよりも一足先に、現在の人間社会にも大きな影響を与える存在になってますよね?
インターネットを通じて、大量の情報の容易に得られる様は、まさに大きな革命をもたらしました。
その一方で、「ggrks(ググレカス)」などというネット・スラングが普及している割には、
同じネット検索を利用しているはずなのに、導き出された答えのレベルが、あまりに違う事が多々あります。
始めから結論ありきや、自分に都合の良い情報に流されたりとかは、そもそも論外として、
これって結局、あまりに過多な情報量を持て余したり、玉石混交な情報の選別できないからなんですよね。
ですが、物事の調べ方を身に付けた上で、後からネットが普及した私たちのような世代からすれば、
ネットの登場というのは本当に革命的な出来事でしたし、
そもそも調べ方を知らないと、基本的に、大量の情報なんて得られませんでしたからねえ。
だから逆に言うと、ネット・ネイティブ世代というのは、
調べ方を身に付けない内から、容易に大量な情報を得られる環境にある為、
却って誤った情報に躍らされやすい反面で、その環境を乗りこなす層は非ネイティブ世代の上を行きそう?
要するに、学術的によ、感覚的にせよ、ネット時代の統計学をうまく身に付けた人間が強くなりそうかと。

ここで改めて、情報処理の「収集→整理→選択」を、コンピューターに合わせて見てみると、
ビッグ・データが担っているのが「収集」で、AIが担っているのが「選択」ですね。
そして、ここまで情報量が増えてしまうと、「整理」の重要性というのも今まで以上に際立ってきますし、
この整理という分野は、コンピューターが最も得意な(人間と最も差のある)部分だと思います。
だからこそ人間社会は既に、それをデータ・ベースとして有効に活用してますよね?
ですから、この部分が結構、今後のキーになってくるのかも知れません。
それにそもそも「整理」というのは、順序的には「整理→選択」の順ではありますけど、
「では、どのように整理するか?」と問われれば、それは後の選択を考慮してでの整理となる訳で、
つまりは「収集→(選択考慮)→整理→選択」というステップを経ている訳です。
記憶の本棚という例えを引き続き用いるなら、分野別か? 著者別か? 出版社別か? サイズ別か?
どのように書籍を整理して並べるかは、その後の選択(使い方)を想定した上で整理が行われるという事ですね。

で、こうした大量のデータの記録整理という作業は、既に日常でも行われています。
簡単な例で言いますと、一昔前なら電話番号は一生懸命に記憶するモノでしたけど、
これだけメモリーの技術が進んでしまうと、どこにあるか調べ方を記憶するだけで、
実際のデータの方は、記憶を外部委託するかのように、機会への記録に任せてしまっています。
それだけでなく、これだけ携帯電話やPCなどの性能が進化した事で、
自分では覚えていないような行動まで記録として残されたり、写真や動画なども手軽で大量に残されます。
そして、そうした機械に記録した情報を、まるで記憶する脳を外部拡張したかのように使いこなしていると。
つまりこれは、コンピューターを使用する事によって「経験の拡張」が起きたのと同義であり、
もちろん、それは他の人々にも同様に経験の拡張が起きている訳ですから、
「知識の拡張」の方は、経験のそれ以上に拡大を果たしてますし、人類はそれに適応しつつあります。
要するに、情報の収集や整理の段階までは、脳とコンピューターの相互作用が部分的に始まっている訳です。
ですから今後の進展次第では、AIは抜きにしても、次のような公式が成り立つようになるかも知れません。

   『知能=(経験[従来&データ]+知識[従来&データ])×統計時代の知恵』

更には、第三者の意見と、AIの意見が、顔さえ見えなければ区別できないレベルになれば、
「知識」の部分に、多少なりともAIが加わるかも知れませんし、
そうなってくると、一緒くたに「知恵」として扱っていた部分も、
同じ土俵上で扱えるようにした上で、経験用と知識用に分けて最適化した方が、より良くなるかも?
もちろん、可能なようであれば、そうして最適化した知恵に、
それ用にカスタマイズしたAIも、参考程度にでも利用できれば理想でしょうけどね。
(AIを最大限には活用できませんが、人間が扱える範囲でのAIも可能性は有り得るはずです)

   『知能=(経験[従来&データ]×最適化した知恵K)+(知識[従来&データ&AI]×最適化した知恵C)』

ただ正直な所、人間の脳がそのままであれば、ここが限界だと思います。
ですが一方で、このまま技術の進歩が続けば、そう遠くない未来に、
人類はコンピューターとの深化を進めるべく、「脳の最適化」を始めると思うんです。
前回した「五感がどうの」とか「新たな感覚がこうの」という話題は、
もちろんバーチャル・リアリティーが主題ですけど、実はここにも繋がる話でした。
要するに、機械とのリンクを飛躍的に高めるため、脳を人為的に弄るって事ですね。
この変化が人類史にとって、産業革命は勿論、文字の発明や、火の使用よりも、
更に大きな衝撃であるのは、これが「進化」であり、しかも人類の手により自ら行われるからです。
そこまで行けば恐らく、最初に提示したAI込みにシンプルな公式まで行けるんじゃないでしょうか?

   『知能=(経験+知識+AI)×人工進化した脳の知恵』

とは言え、この方向に技術革新が進むと、自己の記憶だの、他者の記憶だの、AIの記憶だの、
そうした壁のようなモノが希薄になってしまい、全てはクラウド上で渾然一体としてしまうのかも?
そこまで行ってしまった場合には、『そもそも知能って何だ』って所まで行き着くかも知れませんね。
って、何だか最後は、ホラーみたいな話で終わってしまいました・・・・
いや、それ以前に、私としても、今回の雑談でモヤモヤと脳内に湧き出したモノを、
とにかく吐き出して処理してしまおうと、あまり深く考えをまとめず、思いつくがままに書いたので、
そもそも何の話をしているのかすら、まともに伝わっていない可能性も高そうですけどね。
その場合は「何か訳解らん事言ってるなぁ」と、気持ち悪がらずにスルーしてください(笑)。

まあ結局は、現状ですとAIを有効活用(使われるのではなく、使うという事)には、
情報の収集&整理の場面で利用したり、人間の思考方法に合うようマイナー・チェンジ化させたり、
そういった方向でしょうね、というだけの話です。


> 個人的には、来月のリオ・パラリンピックの開閉会式も、地味に楽しみにしています。
リオ五輪&パラでの東京の引継ぎ式は、
まずは最初に渋谷のスクランブル交差点から始まり、
最後は渋谷系バンドのピチカート・ファイヴの曲で閉めるという
気がつけば、何だか妙に「渋谷」色の強い構成に・・・・
「椎名林檎は以前、新宿系を自称していたはずでは?」とか思いましたけど(笑)、
考えてみれば、中田ヤスタカがその系統でしたね(きゃりーのプロデュースもしてますし)。

それにしても今回、Kawaii文化の話から渋谷・原宿のガールズ文化とかも調べた事もあり、
改めて「渋谷」という街とその歴史を考えてみましたけど、やはり面白い街ですよね!?
そして気付かされたのは、表面的には対極にある気がしていた渋谷と秋葉原に、
内部的にはかなり似通った部分があるという事ですね。
海外では、渋谷系のKawaiiも、アキバ系のKawaiiも、一緒くたに愛好されてる話を以前しましたが、
それは単に情報量の少なさと言うより、固定観念の少なさに所以があったのかも?と思わされました。

> 「不屈の棋士」を読み終わりました。
> 教えていただき、ありがとうございます。 良い本でした。

お返しと言っては何ですが、最後に、
今回読んだ本の中で最も面白かった1冊を紹介しておきます。

  『五色の虹 満州建国大学 卒業生たちの戦後(集英社)』
  https://www.amazon.co.jp/dp/4087815978

戦前の日本の傀儡国家であり、多民族国家でもあった
満州国の最高学府「建国大学」の出身者たちの その後を追ったドキュメント・ルポです。
ほのぼのさんなら、歴史として知ってる事も多いかも知れませんけど、
一般レベルの知識で読むと、まさに驚きの事実の連続だと思いますので、
「近現代史はあまり詳しくないけど」という方にこそ、是非ともオススメの1冊です!!
また、歴史に詳しい方にも、このルポ自体が凄い力作ですので、もちろんオススメです。
いや本当、私がここ2〜3年で読んだ本の中では、恐らくナンバー1の作品だったと思います。

・・・って、それにしても、風が吹けば桶屋が儲かるみたいなモノで、
東京五輪や渋谷から この本にまで至った経緯なんて、説明なしだと意味不明ですよね。
その途中で、池上彰の資本論講座とか、築地市場移転の一件とか、いろいろ挟まってますし(笑)。


[20402] Re:オススメの1冊&人間知能の公式化返信 削除
2016/10/7 (金) 01:04:24 ほのぼのさん

▼ 徳翁導誉さん
> そう言われてしまうと、関ヶ原&大坂の陣と大戦続きの第三部が、逆に不安に・・・(笑)。
> 三谷本人も新選組!後のインタビューで「次は大坂の陣(の城内のトタバタ)を描きたい」と語っており、
> 実際に主人公も真田幸村という事は、ラストの大坂の陣こそメイン・ディッシュでしょうからねえ。
> 現状でも十分に面白いのですが、だからこそ、どうしても第三部は更なる盛り上がりを期待してしまうと。


真田丸も九度山編が終わっていよいよラストの大坂の陣に向かって急展開していきますが、
前回の最後の「大坂の陣・予告編」の演出は良かったですねぇ。
九度山編も「真田太平記」では4話費やしていたのに対し「真田丸」では2話に収めていましたが、
中だるみしないという意味では良かったと思います。
それにしても予告編での家康はだいぶ老けていましたなぁ。
今週末からメイン・ディッシュに向けて楽しみな日曜日が続きそうです。

> 今回、AIと将棋について雑談したのを機に、録画したまま未見だった
> 5月放送のNHKスペシャル「羽生善治、人工知能を探る」を、ようやく見ました。
> 50分という短い番組で、AIの予備知識に乏しい視聴者にも解り易いよう、よく纏まってたと思いますが、
> 個人的には、羽生さんの英会話と拙いナレーションの方が、内容以上に残ってしまい・・・・(苦笑)


私もNHKスペシャル「羽生善治、人工知能を探る」を観ましたが、短い番組でAIの内容がうまく纏まっていましたね。
まあぶっちゃけあの内容であれば羽生さんを引っ張り出してこなくても良かったような気がしますが。
インタビューの準備とかも含めて羽生さんの負担はかなり大きかったと思いますぞ。
まあ羽生さん本人は好奇心の塊でしょうから、本人は楽しんでやっていると思いますが。

春先は王将奪取失敗、名人位失冠と負けが重なり、羽生さんも加齢による限界が囁かれましたが、
棋聖、王位、王座の3タイトル連続防衛でまだまだ健在ぶりを見せつけられましたね。
将棋棋士には「45歳限界説」というのがあるそうで、中原元名人も
「脳内の盤面が45歳を超えると急に暗くなった」とおっしゃっていたようですが、
羽生三冠はこの「45歳限界説」も打ち破りそうで、どこまで第一線で戦えるか興味津々ですね。

叡王戦も本戦トーナメントが始まりましたが、羽生三冠は山崎前叡王を破って幸先好調です。
今話題の千田五段も勝ち残っていますね。
本戦トーナメントで優勝してコンピュータとの2番勝負を戦ってほしいのは、
今のところやはり羽生三冠、千田五段、佐藤名人といったところでしょうか。

最近気になるAIの話題といえば、
「IBM Watsonで法務案件を効率的に解決 - 弁護士ドットコム」でしょうか。
http://news.mynavi.jp/articles/2016/09/20/bengo4/

> 弁護士ドットコムではIBM Watsonを用いるベースとして、同社が提供している
> 公開型Q&Aサービス「みんなの法律相談」を使用した。みんなの法律相談は、
> Webサイト上に寄せられた法律相談に対し、各分野の経験豊富な弁護士が回答する無料サービスだ。
> その質問および回答実績は累積約150万件に上ることから、同社ではみんなの法律相談の
> 検索機能にIBM Watsonを盛り込み、質・量ともに優れたデータを有効活用するというアイデアを思い付いた。


AIに取って代わられる職業としてメディアでは弁護士も取り上げられることが時々ありますが、
ここまで具体化してくると弁護士といえども安心できないでしょうな。
(このサービスは、AIというよりもビック・データの活用という側面が大きいでしょうが)
どんなに優秀と言われる人でも、これだけ膨大なケースを頭の中にインプットすることはできないでしょうから、
弁護士の仕事がコンピュータに奪われるという未来もそう遠くないかもしれません。

> ・・・と、このまま今後のビッグ・データについてを、話題にするのも面白そうではありますが、
> とりあえず人工知能の話に戻しますと、将棋界ではまさに現在進行形で起こっている事である
> 「人工知能(AI)の情報を、人間の知能(HI)がどう活用するか?」というのが、今後の課題だと思われます。
> そこで今回は、人間の知能の「公式化」にチャレンジしてみる事にしました!!
> やはり数値化や公式化した方が、物事は理解しやすい・・・って、それは理系人間の考え方か?(笑)


人間の知能の「公式化」、とても面白いですね!

> まあともかく、まず最初に、従来の知能と言うのは、次のような公式で表せると私は考えています。
>
>    『知能=(経験+知識)×知恵』
>
> 「経験」とは、自分自身が体験した事により得た情報であり、
> 「知識」とは、他人が体験した事を、伝聞や書物として情報とします。
> 要するに、直接的に得たのが経験で、間接的に得たのが知識って事ですね。
> そして、場面に応じて情報を活用する応用力こそが「知恵」であり、
> 「地頭が良い」というのは、この知恵の部分が秀でてる事なんだと思います。


このあたりは全く同意ですね。
経験や知識と、知恵の両方が知能にとって必要不可欠というのは、その通りだと思います。
 
> 続いて、人間が情報をどのように処理しているのかと言うと、次のような感じだと思います。
>
>    情報処理の3ステップ『収集→整理→選択』


後でも述べますが、ここは私は収集、整理、選択に加えて「検証」の4ステップがあるかと思います。

    情報処理の4ステップ『収集→整理→選択→検証』
ですね。そして、「検証」により有用であると判断された情報が、最初のステップの「収集」で経験や知識として追加されると思います。

> そして現在、「AI」や「ビッグ・データ」など、
> コンピューターの急速な台頭により、人間の知能の公式はどうなったのか?
> 経験や知識に、新たに「AI」が加わった訳ですが、それを単純に足せば良いのか?
>
> (中略)
>
> これを公式っぽく表すと、こんな感じでしょうか。
>
>    『知能=A%{(経験+知識)×知恵}+B%{AI}』   ※ A%とB%の合計は100% ※
>


ここの解釈は、私の考えでは「ビッグ・データは(経験+知識)が無限にあり、AIは「情報処理の4ステップ」をひたすら
繰り返すことにより「知恵」の精度を高めていく」ことにあると思っています。

先ほどの情報処理の4ステップですが、これをAIに当てはめてみると、

収集:過去の体験をインプットすることにより得られる情報や、「検証」により有用であると判断された情報を
蓄積していく。人間の場合は記憶容量が有限であるが、コンピュータの場合は記憶容量が無限である(ビッグ・データ)。
将棋や囲碁に例えると、過去の体験をインプットすることにより得られる情報は人間同士の棋譜であり、
「検証」により有用であると判断された情報は、ソフト同士を戦わせることにより得られる情報となります。
「選択」や「検証」の精度が低い場合には前者の情報が有用ですが、「選択」や「検証」の精度が高くなると後者の情報が有用になっていき、
かつ後者の情報量の方が圧倒的に多くなります。

整理:これはおっしゃる通り人間の場合は無意識のうちに収集や選択の部分に内包されそうですね。
一方、コンピュータの場合はこの整理は最も得意とする分野かと思います。
あるいは、記憶容量が無限であれば整理すら必要ないとの考えもありそうですね。

選択:ここが4ステップの中で一番重要でしょう。
突き詰めていくと、選択とは、「与えられた前提条件に対して、収集・整理されている情報に基づいて、最も適切な解を自動で選択する」
ことにあるかと思います。
昔の将棋ソフトは、「最も適切な解を自動で選択する」という部分が弱かったために人間に勝つことができなかった。
今では、「最も適切な解を自動で選択する」能力が人間よりも優れているため、人間が将棋ソフトに太刀打ちできなくなったと思います。
そして、この「最も適切な解を自動で選択する」能力は、「選択」と次の「検証」をひたすら繰り返すことにより精度が高まるものであると思います。

検証:選択された解が最終的に「与えられた前提条件」にポジティブに働くか否かを検証します。
この検証は、将棋や囲碁のような「前提条件が単純な」ものであれば自動で行われますし、
自動車の自動運転や法律サービスの提供といった複雑なものであれば人間の判断が入ってもいいかもしれません。
そして、検証結果に係る情報を最初の収集に加えてフィードバックを図ることにより、「選択」の能力が飛躍的に向上したものがAIといえるかと思います。

> ただ正直な所、人間の脳がそのままであれば、ここが限界だと思います。
> ですが一方で、このまま技術の進歩が続けば、そう遠くない未来に、
> 人類はコンピューターとの深化を進めるべく、「脳の最適化」を始めると思うんです。
> 前回した「五感がどうの」とか「新たな感覚がこうの」という話題は、
> もちろんバーチャル・リアリティーが主題ですけど、実はここにも繋がる話でした。
> 要するに、機械とのリンクを飛躍的に高めるため、脳を人為的に弄るって事ですね。
> この変化が人類史にとって、産業革命は勿論、文字の発明や、火の使用よりも、
> 更に大きな衝撃であるのは、これが「進化」であり、しかも人類の手により自ら行われるからです。
> そこまで行けば恐らく、最初に提示したAI込みにシンプルな公式まで行けるんじゃないでしょうか?
>
>    『知能=(経験+知識+AI)×人工進化した脳の知恵』


そうですね、私も究極的にはこの式にたどり着くような気がします。
ただし、「機械とのリンクを飛躍的に高めるため、脳を人為的に弄る」のがいまいちピンときません。
(脳に電流を与えて活性化させるようなイメージでしょうか??)
個人的には、人間の脳には限界があり、AIには追いつけないような気がしますが・・・

> とは言え、この方向に技術革新が進むと、自己の記憶だの、他者の記憶だの、AIの記憶だの、
> そうした壁のようなモノが希薄になってしまい、全てはクラウド上で渾然一体としてしまうのかも?
> そこまで行ってしまった場合には、『そもそも知能って何だ』って所まで行き着くかも知れませんね。
> って、何だか最後は、ホラーみたいな話で終わってしまいました・・・・


全てがクラウド上で渾然一体としてしまうと、それこそ映画「マトリックス」の世界のような感じになりそうですね。
そういう意味では、マトリックスは近未来を予測するという点で非常に優れた作品かといえそうです。


非売品の某新聞に羽生三冠のインタビューがあったので中身をちょっと紹介。

> 最近では、直感的な判断などが機械にもできるようになってきています。1秒間に10億手先まで
> 読めるようになったなどといっても、囲碁などやはり限界があるので、そうではなく、無駄な読みを
> 省略するとか、感覚的にこっちの方が良いだろうというような方法論が非常に洗練されてきているのです。
> 局面の先を深く読んでいくときに、たくさん読むよりも自分にとって一番良くなる局面を考えたり、
> 相手に差された時に一番悪くなる局面を考えて行けばたくさん考えなくて済むのです。「大局観」とか
> 「直感力」が人間の専売特許で機械には全くできない、ということは幻想になってきているのかなと
> 思っています。


これはNHKスペシャル「羽生善治、人工知能を探る」でも少し触れられていたことですが、
AIが直観力を持つというのは、とんでもなくすごいことかと思っています。
「直感」とは、「論理」からは直接導き出すことができないものかと思います。
いきなり話が脱線してしまうのですが、WW2onlineで私は奇襲攻撃を得意としていましたが(ヲイヲイ)、
全くの不意打ちの奇襲を掛けられたことが1回あるんですね。
世界戦場版No.8のソ連でプレイしていたときに、2006/3/27の深夜に複数の国から奇襲攻撃を掛けられるのですが、
どの国からもソ連に奇襲がかけられるという情報を教えてもらっていないにもかかわらず、
奇襲攻撃の1時間前くらいに「ああ、複数の国から奇襲攻撃を掛けられそうだな」という直感がありました。
この直感があったため、奇襲攻撃をけん制すべく、2006/3/27(月) 23:20:26にソ連は公式発言で防衛大綱を発表することになります。
もっとも、あの段階では奇襲攻撃を予見しても盤面をひっくり返すことはできませんでしたが。
今思い出してみても、あのときの直感は論理的には導き出せないもので、それこそ「いきなり閃いた」というのが正直なところです。
羽生三冠のような超一流の棋士はこの直観力も優れていると思いますが、
AIが直観力を持つというのは、大きなブレークスルーのような気がします。

(本当は「直感」と「スピリチュアル的な霊感力」の違いや、「羽生さんがオカルト的な桜井章一に傾倒する理由」まで
論じたかったのですが、時間がないのでまた次回にでも。このあたりになるとかなりぶっとんだ話になるので人を選んでしまうかもしれませんが)
 
> それにしても今回、Kawaii文化の話から渋谷・原宿のガールズ文化とかも調べた事もあり、
> 改めて「渋谷」という街とその歴史を考えてみましたけど、やはり面白い街ですよね!?
> そして気付かされたのは、表面的には対極にある気がしていた渋谷と秋葉原に、
> 内部的にはかなり似通った部分があるという事ですね。
> 海外では、渋谷系のKawaiiも、アキバ系のKawaiiも、一緒くたに愛好されてる話を以前しましたが、
> それは単に情報量の少なさと言うより、固定観念の少なさに所以があったのかも?と思わされました。


Kawaii文化はらくちんこと小林敬幸さんのこのあたりの受け売りだったのですが、
http://biz-journal.jp/2014/12/post_8361.html
たしかに渋谷と秋葉原の街の歴史を追っていくといろいろ深いものがありますね。
なんとなく、渋谷は「計画的に作られた街」であるのに対し、原宿や秋葉原は「自発的に変化していく街」のような気がします。
生態的としては、後者のほうが生存に適しているのですが、街の魅力としても原宿や秋葉原の方が多様性があって好きですね。

> お返しと言っては何ですが、最後に、
> 今回読んだ本の中で最も面白かった1冊を紹介しておきます。
>
>   『五色の虹 満州建国大学 卒業生たちの戦後(集英社)』
>   https://www.amazon.co.jp/dp/4087815978
>
> 戦前の日本の傀儡国家であり、多民族国家でもあった
> 満州国の最高学府「建国大学」の出身者たちの その後を追ったドキュメント・ルポです。
> ほのぼのさんなら、歴史として知ってる事も多いかも知れませんけど、
> 一般レベルの知識で読むと、まさに驚きの事実の連続だと思いますので、
> 「近現代史はあまり詳しくないけど」という方にこそ、是非ともオススメの1冊です!!


早速Amazonで取り寄せて読み始めました。第三章の途中ですが、いやあ面白いですね。
私も昭和初期の近現代史とか大好きなので、どっぷりはまって読んでいます。
素晴らしい本を紹介していただきありがとうございました。
国家同士は反目しあっても、人と人とは異民族でも分かり合える部分があるってのは、
実体験としてもそう思いますね。(まだ読み始めたばかりなので、この本の結末がどうなるかはわからないのですが)
また読み終わったら感想を書いてみたいと思います。


[20408] 真田丸と将棋の話(知能の公式化はまた次回)返信 削除
2016/10/7 (金) 22:31:16 徳翁導誉

「知能の公式化」と「渋谷と秋葉原」の返信は、ちょっと時間が掛かりそうだったので、
とりあえず今回は、真田丸と将棋の話題だけに限定して返信します(笑)。


> > そう言われてしまうと、関ヶ原&大坂の陣と大戦続きの第三部が、逆に不安に・・・(笑)。
> > 三谷本人も新選組!後のインタビューで「次は大坂の陣(の城内のトタバタ)を描きたい」と語っており、
> > 実際に主人公も真田幸村という事は、ラストの大坂の陣こそメイン・ディッシュでしょうからねえ。
> > 現状でも十分に面白いのですが、だからこそ、どうしても第三部は更なる盛り上がりを期待してしまうと。

> 真田丸も九度山編が終わっていよいよラストの大坂の陣に向かって急展開していきますが、
> 前回の最後の「大坂の陣・予告編」の演出は良かったですねぇ。

はい、私も予告編でテンションが上がりましたよ!!(笑)
予告映像を見た限りでは、どうやら大名5人衆は勢揃いしそうですけど、
他にもどんな武将が登場するのか、今から凄く楽しみです。
大坂の陣の大坂城というのは、本当に様々な武将が同居してましたからねえ。
個人的にも、やはり戦国時代だと大坂の陣が一番好きだと、再認識させられました。
あとは、「やっぱり幸村の名前は使うんだな」とかも思いました。

> 九度山編も「真田太平記」では4話費やしていたのに対し「真田丸」では2話に収めていましたが、
> 中だるみしないという意味では良かったと思います。

それでも個人的には、もう1話くらい割いて欲しかった所ですけどね。
2話だと最初と最後が前後のシナリオとくっついてしまい、
十数年に及んだ幽閉生活の長さが、いまいち感じ難かったですし、
嫡男・大助のその後を考えると、感情移入できる子育て回も1話はあった方が良かったかと?
でもまあ、残りの話数が少ない事を思えば、それはそれで仕方ないのかなぁ・・・・
って、近年の大河が50話だと長過ぎる作品が多かった事を思えば、贅沢な話ではありますが(笑)。

あと、少し気は早いですけども、年末の総集編がどれくらいの長さになるのか気になる所。
「武田信玄」とかは人気作でしたから、総集編も全5話に及ぶ大作でしたが、
「北条時宗」とかは人気薄だったので、グッと削って全2話でしたからねえ・・・・
大河ドラマって50話前後ある訳ですから、総集編を面白くするにも、それなりの話数は必要なのに、
視聴率が低迷している事もあり、近年の大河総集編は短いモノも多いですよね。
ただ今回は、これだけ人気が出たのですから、武田信玄ばりにやって欲しい所です!!
何なら前座で武田信玄の総集編も放送してくれれば、ストーリー的に真田丸にも繋がり面白さ倍増(笑)。

それと、これは総集編よりも更に先の話になりますけど、
新選組!の時みたいに、後日談(土方の最期)をスペシャル・ドラマで見たいですね。
とは言え冷静に考えると、やはり真田丸の場合は、ちょっと難しいですかねえ・・・・
もしやるとしても、題材的には、兄・信之を主人公にして「松代転封」くらいしかネタが無さそう?


> > 今回、AIと将棋について雑談したのを機に、録画したまま未見だった
> > 5月放送のNHKスペシャル「羽生善治、人工知能を探る」を、ようやく見ました。
> > 50分という短い番組で、AIの予備知識に乏しい視聴者にも解り易いよう、よく纏まってたと思いますが、
> > 個人的には、羽生さんの英会話と拙いナレーションの方が、内容以上に残ってしまい・・・・(苦笑)

> 私もNHKスペシャル「羽生善治、人工知能を探る」を観ましたが、短い番組でAIの内容がうまく纏まっていましたね。
> まあぶっちゃけあの内容であれば羽生さんを引っ張り出してこなくても良かったような気がしますが。
> インタビューの準備とかも含めて羽生さんの負担はかなり大きかったと思いますぞ。
> まあ羽生さん本人は好奇心の塊でしょうから、本人は楽しんでやっていると思いますが。

年齢的にも若くは無いので、確かに欧州までのフライトは身体的な負担はあったでしょうけど、
それでもあれは、役得・ご褒美・慰安旅行の類のように見受けられましたけどね(笑)。
普通なら会えない人に会え、行けない所に行けるのも、NHKのコネがあったればこそですし、
取材が将棋の負担になるなら、それこそ趣味のチェスも将棋の負担になりそうですが(笑)、
恐らく本人的には、これが息抜きになってるんだと思いますよ。

> 春先は王将奪取失敗、名人位失冠と負けが重なり、羽生さんも加齢による限界が囁かれましたが、
> 棋聖、王位、王座の3タイトル連続防衛でまだまだ健在ぶりを見せつけられましたね。

でも一方で、木村一基には初タイトルを獲得して貰いたかったですけどね(苦笑)。
森下卓もそうですけど、やはり2度3度とチャンスを逃すと、
プレッシャーに追われて、自らタイトルを遠ざけてしまうのでしょうか?

> 本戦トーナメントで優勝してコンピュータとの2番勝負を戦ってほしいのは、
> 今のところやはり羽生三冠、千田五段、佐藤名人といったところでしょうか。

と言う事は、「羽生vs.コンピューターの対戦って、ぶっちゃけ見たいですか?」という
前回の問いへの答えは、「イエス」という事で良い訳ですね(笑)。

> (本当は「直感」と「スピリチュアル的な霊感力」の違いや、「羽生さんがオカルト的な桜井章一に傾倒する理由」まで
> 論じたかったのですが、時間がないのでまた次回にでも。このあたりになるとかなりぶっとんだ話になるので人を選んでしまうかもしれませんが)

ぶっ飛んだ話とかでも、コチラは全く構わないんですけど、
立場的に私は科学目線で返すと思うので、その点は事前に了承しておいて下さいね(笑)。


> > お返しと言っては何ですが、最後に、
> > 今回読んだ本の中で最も面白かった1冊を紹介しておきます。
> >   『五色の虹 満州建国大学 卒業生たちの戦後(集英社)』
> >   https://www.amazon.co.jp/dp/4087815978
> > 戦前の日本の傀儡国家であり、多民族国家でもあった
> > 満州国の最高学府「建国大学」の出身者たちの その後を追ったドキュメント・ルポです。

> 早速Amazonで取り寄せて読み始めました。第三章の途中ですが、いやあ面白いですね。
> 私も昭和初期の近現代史とか大好きなので、どっぷりはまって読んでいます。
> 素晴らしい本を紹介していただきありがとうございました。
> 国家同士は反目しあっても、人と人とは異民族でも分かり合える部分があるってのは、
> 実体験としてもそう思いますね。(まだ読み始めたばかりなので、この本の結末がどうなるかはわからないのですが)
> また読み終わったら感想を書いてみたいと思います。

まだ第3章の途中でしたら、本格的に面白くなるのは、この後からですよ(笑)。
建国大学なんて題材的にはマイナー過ぎますので、少し心配でしたけど、
前フリの段階で既にそこまで楽しまれてるとは、試しに紹介してみて良かったです。
読み終えてみて、どんな感想を抱くのか、楽しみにしてますね。


[20417] 雑談(なんとか官兵衛、ponanza再び、五色の虹)返信 削除
2016/10/14 (金) 19:08:30 ほのぼのさん

▼ 徳翁導誉さん
> はい、私も予告編でテンションが上がりましたよ!!(笑)
> 予告映像を見た限りでは、どうやら大名5人衆は勢揃いしそうですけど、
> 他にもどんな武将が登場するのか、今から凄く楽しみです。
> 大坂の陣の大坂城というのは、本当に様々な武将が同居してましたからねえ。
> 個人的にも、やはり戦国時代だと大坂の陣が一番好きだと、再認識させられました。
> あとは、「やっぱり幸村の名前は使うんだな」とかも思いました。


今週の真田丸で幸村の名前を名乗る前の、きりが信繁をけしかけるシーンがとても良かったですね。
信繁が今まである意味空回りしていたのも、きりがウザいまでに信繁にくっついてきていたのも
全て今回のシーンの伏線だと思うと、とてもとても深く練られている脚本だと思いました。
今までは昌幸や秀吉が主人公でしたが、昌幸が亡くなった後の先週くらいから
やっと信繁が主人公らしくなってきましたね。

某巨大掲示板に以下のような考察がありましたがなるほどと思いました。

> 堺雅人のポーカーフェイスのせいでなかなか表に出てこないけど、信繁にとって
> 次男ゆえに「自分の領地が無い」「兵が居ない」「家臣を持てない」と言うのが
> 心の奥底に根深くコンプレックスとして横たわってるんだよね。
> だから、「兄の影として嘘と策謀だけに生きる」と言う生き方を、本人は望んで
> 歩んできたつもりでも、実は内心は満たされてなかった。
> だから、九度山の10年どころか、おそらく元服した頃からずっと、信繁の本心は
> 閉じ込められたままだったんだろう。
> それをきりによってこじ開けられ、表に暴かれてしまった。
> 己の中の「名を成したい」「一軍を率いて、家康と戦いたい」と言う本心に
> 気付いてしまった以上、もはや閉じ籠ってはいられない。
> …と言うか、これ以上閉じ籠ってたら、きりに対してみっともなくて居られないはず(笑)。


信繁には主人公らしくこれからはもっと内面を吐露してほしいところですね。

> それでも個人的には、もう1話くらい割いて欲しかった所ですけどね。
> 2話だと最初と最後が前後のシナリオとくっついてしまい、
> 十数年に及んだ幽閉生活の長さが、いまいち感じ難かったですし、
> 嫡男・大助のその後を考えると、感情移入できる子育て回も1話はあった方が良かったかと?
> でもまあ、残りの話数が少ない事を思えば、それはそれで仕方ないのかなぁ・・・・
> って、近年の大河が50話だと長過ぎる作品が多かった事を思えば、贅沢な話ではありますが(笑)。


今回も結局は九度山からは出ていかなかったので厳密には3話でしたな(笑)。
まあ、子育て回もあったほうが、「何で現状に満ち足りているのに、九度山の安定した生活を捨てて
大坂に行かなければならないのか」がより強調されたかもしれませんね。

> あと、少し気は早いですけども、年末の総集編がどれくらいの長さになるのか気になる所。
> 「武田信玄」とかは人気作でしたから、総集編も全5話に及ぶ大作でしたが、
> 「北条時宗」とかは人気薄だったので、グッと削って全2話でしたからねえ・・・・
> 大河ドラマって50話前後ある訳ですから、総集編を面白くするにも、それなりの話数は必要なのに、
> 視聴率が低迷している事もあり、近年の大河総集編は短いモノも多いですよね。
> ただ今回は、これだけ人気が出たのですから、武田信玄ばりにやって欲しい所です!!
> 何なら前座で武田信玄の総集編も放送してくれれば、ストーリー的に真田丸にも繋がり面白さ倍増(笑)。


確かにこれだけ世間で話題になっているから、総集編も力を入れて欲しいですね。
風林火山の総集編も確か4話だったので、せめて4話は欲しいですね。

> それと、これは総集編よりも更に先の話になりますけど、
> 新選組!の時みたいに、後日談(土方の最期)をスペシャル・ドラマで見たいですね。
> とは言え冷静に考えると、やはり真田丸の場合は、ちょっと難しいですかねえ・・・・
> もしやるとしても、題材的には、兄・信之を主人公にして「松代転封」くらいしかネタが無さそう?


真田丸のスピンオフとしては、是非とも今回のキャストでの関ヶ原を見てみたいですな。
小早川秀秋はどうして東軍に裏切ったのか(板部岡江雪斎の暗躍?)、
あの本多忠勝の活躍ぶり、石田三成は陣中腹を壊したのか、等々、本編では未回収の伏線もいろいろあるので
見どころはいっぱいあるかと思います。

> でも一方で、木村一基には初タイトルを獲得して貰いたかったですけどね(苦笑)。
> 森下卓もそうですけど、やはり2度3度とチャンスを逃すと、
> プレッシャーに追われて、自らタイトルを遠ざけてしまうのでしょうか?


私も木村一基は好きなので今回はタイトルを取ってもらいたかったのですが・・・
本人にとってはラストチャンスだったでしょうし。
しかし、タイトルを取れないということは、決定的に勝負師としての何かが欠けていたのでしょう。
タイトルを取る、取れないという間には、それほど大きな壁があるのだと思います。

> > 本戦トーナメントで優勝してコンピュータとの2番勝負を戦ってほしいのは、
> > 今のところやはり羽生三冠、千田五段、佐藤名人といったところでしょうか。

> と言う事は、「羽生vs.コンピューターの対戦って、ぶっちゃけ見たいですか?」という
> 前回の問いへの答えは、「イエス」という事で良い訳ですね(笑)。


見たくないという気持ちもありますが、答えは「イエス」ですね。
今現在でも棋界で実力はナンバー1ですし、羽生三冠が衰える前にコンピュータとの頂上決戦を見てみたいです。
前回書き忘れましたが、豊島将之七段も勝ち残っているんですよね。
豊島七段は前回も電王団体戦でソフトに勝っているし、豊島七段、千田五段が優勝すると
ソフト対策を徹底的に研究すると思うので、いい勝負が見られそうです。
羽生三冠、佐藤名人といった棋界の頂点の人たちとコンピュータとの対戦も見てみたいのですが、
ちょうど日程的に電王戦と名人戦が重なってしまうため対ソフトで100%の力を発揮できないのが辛いところです。

#そういえば竜王戦挑戦者変更の結末はどうなるんでしょう?情報が何もでていないので
うかつなことは言えませんが、うやむやに終わらすと将棋界の危機のような気もします・・・

そういえば電王戦のコンピュータ側は去年に引き続いてponanzaに決まりましたね。
日進月歩を遂げるソフト界において、2年連続でトーナメントを優勝するというのはすごいことだと思います。
ponanza作者の山本一成さんですが、数ヶ月前にtwitterで今話題の「技巧」について以下のようにつぶやいているんですよね。

> 山本一成@Ponanza電王 ‏@issei_y  · 6月1日
>
> 技巧が公開されました。https://github.com/gikou-official/Gikou
> 今現在、もっともPonanzaに棋力が迫っているソフトだと思います。しかもソースもめちゃめちゃカッコイイです。


> 山本一成@Ponanza電王 ‏@issei_y  · 6月1日
>
> 技巧のコード、すごく良いですね。これで二足の草鞋なのですから恐れ入ります。


> 山本一成@Ponanza電王 ‏@issei_y  · 6月1日
>
> よいコードに出会い。心が洗われる。


> 山本一成@Ponanza電王 ‏@issei_y  · 6月1日
>
> 技巧すごい、楽しい。
> こんなに読んでいて楽しいコードはちょっと記憶にない。


> 山本一成@Ponanza電王 ‏@issei_y  · 6月3日
>
> 技巧さんのコード、現代的なC++コードがふんだんに使われていて、結構調べないと正確な動作がわからない記法とかもある。(右辺値参照とか可変長テンプレートとか)
> これが本当の超絶技巧プログラミングってやつか・・


> 山本一成@Ponanza電王 ‏@issei_y  · 6月3日
>
> simd命令もよくわからいないやつもあるし。openmpの記法もよく知らないのがある。
> 技巧の作者・・・ 一体何者なんだ・・・


> 山本一成@Ponanza電王 ‏@issei_y  · 6月3日
>
> C++11の規格を全部使ってみましたみたいなコードだ。


これらの一連の山本一成のつぶやきを見ると、将棋ソフトで極めて属人的なんだなぁと思いました。
山本一成さんは実際の将棋でもアマ有段者だし、プログラマーの将棋の強さもソフトの強さに影響しているかもしれません。
以前に、

> 囲碁の世界のAlphaGoは最先端の企業が金と人材を注ぎ込んで作り上げたものですが、
> 将棋の世界のソフトは、あくまで個人がその知能を駆使して作り上げた職人的なものなんですよね。
> そういう意味では、同じソフトでも、AlphaGoと将棋ソフトは
> いわば対極にあるといえるかもしれません。
> そもそも、将棋の世界のソフトは厳密な意味では人工知能によるものではないですし。


と書きましたが、やはりAlphaGoと将棋ソフトは異なる概念のものかと思いますね。
将棋ソフトは開発者の顔が見えるせいか「得体のしれないもの」という印象はないですが、
AlphaGoは今でも「得たいのしれない不気味な存在」です。
最近では小説を自動的に作り出すAIもあるようですが、究極的には「将棋ソフトのコードを自動で書くAI」ってのも
生まれるかもしれません。それこそ、C++コード等のコンピュータ言語を完全に熟知しているAIが究極のコードを書いたときに、
人間が書いたコードによるソフトとAIが書いたコードによるソフトとを対戦させて後者が勝った時点で
人工知能が人間の脳を超えたといえるかもしれないと個人的に思いました。

五色の虹ですが、ウランバートル編を終えていよいよ韓国編に入ります。
建国大学卒業生のそれぞれの数奇な運命に引き込まれていきますね。
来週くらいには読み終わりそうなので、また次回にでも感想を書いてみたいですね。


[20420] 脳とコンピューター&渋谷と秋葉原(超長文 その1)返信 削除
2016/10/14 (金) 19:40:53 徳翁導誉

いや〜、調子に乗って書いていたら、我ながら凄い長文になってしまいました・・・・
通常ですと、読む人の負担も考えて、返信内容をかなりカットするのですが、
ほのぼのさんなら別に良いかな?と思い、そのままノーカットで投稿しちゃいますね(笑)。
(入れ違いになっていまったみたいなので、そちらの返信はまた次回)

▼ 三浦九段、ソフト不正使用疑惑で竜王挑戦権を剥奪
う〜ん、タイムリーな話題と言うか、何だか大変な事になってきましたねえ・・・・

『将棋・竜王戦の挑戦者変更=三浦九段の出場取り消し』
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016101200900&g=soc
『スマホで将棋ソフト使い不正か 三浦九段「ぬれぎぬ」』
http://www.asahi.com/articles/ASJBD6GMGJBDUCVL02R.html

時代が時代ですので、こうした問題が生じる事自体は想定の範囲内でしたけど、
その1人目となったのが、当時タイトルを独占していた羽生七冠からタイトルを奪取し、
電王戦では大将として東大GPS将棋と戦った、トップ棋士の1人である三浦九段ほどの大物で、
しかも、将棋界最高峰のタイトルである竜王への挑戦権を剥奪される所まで行くとは・・・・
(一応形式的には、竜王戦への休場届けを出さなかった事に対する処分らしいですが)

で、ここまでやる以上は、相応の証拠が挙がっているのかと思えば、
現時点で挙がっている情報だけでは不十分な印象で、本当に今後どうなって行くのでしょ?
「不自然な離席が多い」というだけでは、証拠としては明らかに不十分でしょうし、
「ソフトとの一致率が高い」という事なら、棋譜は公開されてる以上、既に証拠が出ているはず。
三浦九段の出方次第では、将棋界に大きな波紋を生じさせるでしょうし、
12月から始まるスマホの持ち込み禁止も、どこまで取り締まれるか甚だ疑問ですよね。
コンピューターがプロ棋士以上に強くなったかも知れない事よりも、
こうした不信感が生まれる事こそが、プロ棋士の存在意義を脅かすような気がします。

▼ ビック・データと弁護士業
> AIに取って代わられる職業としてメディアでは弁護士も取り上げられることが時々ありますが、
> ここまで具体化してくると弁護士といえども安心できないでしょうな。
> (このサービスは、AIというよりもビック・データの活用という側面が大きいでしょうが)
> どんなに優秀と言われる人でも、これだけ膨大なケースを頭の中にインプットすることはできないでしょうから、
> 弁護士の仕事がコンピュータに奪われるという未来もそう遠くないかもしれません。

判例法主義であるアメリカやイギリスなどは特にそうでしょうけど、
一応は制定法主義である日本においても、過去の判例に大きな影響を受けてますからねえ。
その膨大な量の判例をデータ・ベース化して、適宜に利用・活用できるとなれば、
最初の内こそ、弁護士にとって便利な道具ではあるでしょうけど、
専門的な知識を持たない一般人でも、それが使えるレベルにまで達した時、
発展しすぎた道具により、今度は弁護士が職を奪われるケースも有り得るかも知れません。
「人間<機械<人間+機械」が成り立っている内はまだしも、
「人間<人間+機械<機械」まで行ってしまえば・・・・
って、弁護士がAI化された時代においては、裁判官という職業はどうなるんでしょ?

そもそも裁判の仕組みが現状から変わらなければ、弁護士も基本的に必要な存在でしょうし、
過去の判例や法律の成文だけで、機械的に判決が決まる訳でなく、
裁判官や裁判員の心象にも左右される事を思えば、そちらの面でも弁護士は必要でしょうね。
どれだけ理路整然と正論を吐いても機械では、いや機械だからこそ、人間相手は難しい所があるはずです。
言うなれば、どれほど機械を将棋が強くなっても、棋士には別の存在価値があるのと同じ事かも?
しかも民事裁判の方では、そうした人間的な判断の色彩が強くなるはずですし、
裁判までに至らない示談交渉の面では、その傾向が更に強まると思うので、
新たな時代には、新たな棋士像が必要なように、新たな弁護士像に変われる人が生き残れるのかと。
ただ現状では、棋士も弁護士も競争社会である反面、入り口を狭き門にしての人数制限はありましたから、
ここから更に、新たに生まれ変われとなると、いろいろと大変そうではありますけどね・・・・

▼ 知能の公式化とAI
> > 「人工知能(AI)の情報を、人間の知能(HI)がどう活用するか?」というのが、今後の課題だと思われます。
> > そこで今回は、人間の知能の「公式化」にチャレンジしてみる事にしました!!
> > やはり数値化や公式化した方が、物事は理解しやすい・・・って、それは理系人間の考え方か?(笑)

> 人間の知能の「公式化」、とても面白いですね!

ありがとうございます、面白いと思ってもらえて良かったです(笑)。
正直な所、誰にも興味を持ってもらえないのではないかと、心配していたので・・・・

> > まあともかく、まず最初に、従来の知能と言うのは、次のような公式で表せると私は考えています。
> >    『知能=(経験+知識)×知恵』
> > 「経験」とは、自分自身が体験した事により得た情報であり、
> > 「知識」とは、他人が体験した事を、伝聞や書物として情報とします。
> > 要するに、直接的に得たのが経験で、間接的に得たのが知識って事ですね。
> > そして、場面に応じて情報を活用する応用力こそが「知恵」であり、
> > 「地頭が良い」というのは、この知恵の部分が秀でてる事なんだと思います。

> このあたりは全く同意ですね。
> 経験や知識と、知恵の両方が知能にとって必要不可欠というのは、その通りだと思います。

これまた、同意してもらえて良かったです(笑)。
シンプルな公式ですけど、この事を把握しているだけで、
学習の仕方とかも、随分と効率が良くなるように思うんですよね。

> > 続いて、人間が情報をどのように処理しているのかと言うと、次のような感じだと思います。
> >    情報処理の3ステップ『収集→整理→選択』

> 後でも述べますが、ここは私は収集、整理、選択に加えて「検証」の4ステップがあるかと思います。
>     情報処理の4ステップ『収集→整理→選択→検証』
> ですね。そして、「検証」により有用であると判断された情報が、
> 最初のステップの「収集」で経験や知識として追加されると思います。

そうですね、私のは単発のケースを表しており、
ループさせる場合には、検証用にもう1周「収集→整理」をさせるイメージでしたけど、
ループのケースを基準に考えるのであれば、その4ステップで良いと思います。
ただ私は、常にループするとは限らないと思っているので、個人的にはやはり3ステップかな?
あと、私だけの小さな拘りを述べると、語呂が良いように全て「サ行」で単語を選んだので、
(3Sと省略すると、Sから始まる3つの単語と、3つのステップの意味を掛けてます)
個人的には、検証よりも「精査」の方がしっくり来るかも?(まあ単に言葉の遊びですけどね・笑)

> > そして現在、「AI」や「ビッグ・データ」など、
> > コンピューターの急速な台頭により、人間の知能の公式はどうなったのか?
> > これを公式っぽく表すと、こんな感じでしょうか。
> >    『知能=A%{(経験+知識)×知恵}+B%{AI}』   ※ A%とB%の合計は100% ※

> ここの解釈は、私の考えでは「ビッグ・データは(経験+知識)が無限にあり、AIは「情報処理の4ステップ」をひたすら
> 繰り返すことにより「知恵」の精度を高めていく」ことにあると思っています。

う〜ん、AIがその4ステップをひたすら繰り返すというのは、
将棋ソフトの強化でも利用されている「機械学習」のイメージが強いんですかねえ?
機械学習もAIの一要素ではあるものの、それがAIの全てという訳ではありませんし、
それで精度がアップするのはAIの知恵であって、人間が得られるのはAIからの知識となる気がします。
と言いますか、これはAIから人間へに限らず、異なるAI同士であっても同様じゃないですかねえ?

例えば人間同士であってもそうですけど、他者の知恵をそのまま自らの知恵とするのは難しく、
結局は、他者の経験を情報として受け取り、それを自らの知識に替えてるって事ですね。
もちろん、他者と情報をやり取りする事(将棋なら対局や感想戦など)で、
自らの経験を増やしたり、知恵を磨いたりする事はできますし、
合議制みたいな形を採れば、知恵自体は磨けなくても、選択を誤る危険性は低く出来るかも知れません。
ただそれは、リスク回避を目的とした「安全策」としては有効でも、「最善策」としては疑問の残る所です。
無難な選択を繰り返す事で、最善の結果に至るとは、必ずしも言えませんからねえ・・・・
これは、異なるAI同士でも同じ事が言えますし、
ひょっとすると、同一AIによる機械学習においても、同じ事が言えるのかも?
前回、「体験には、経験という情報をもたらすと共に、知恵を磨く効果もある」みたいな事を言いましたけど、
機械学習によりシミュレーションを重ね、ビッグ・データ級の経験を積む事で情報量を増やし、
そこから統計的に得られる最も高確率なモノを選択するという仕組みは、
一見、知恵を磨いているように見えて、実は驚異的なまでに情報を集めて、結果の精度を高めている気もします。
こうなってくると、経験と知恵との境界線すら あやふやになってくる感じもしますが、
でもやはり、これは最善策よりも安全策にしかならない気がします。
将棋や囲碁のように、ルールが簡潔&明確であり、対戦相手の人間はミスをするという条件だと、
そこの違いは、あまり気にならないかも知れませんけど、
AI側が優勢な展開と、劣勢な展開とで、棋力に違いが現れるのは、それが影響しているように思います。
簡単に言えば、優勢であれば手堅く安全策で来られると厳しいですが、劣勢だとそれが上手くハマらない、
もっと言うと、情報量に裏打ちされた確率論だけでは、勝負の駆け引きの段階に至るとなかなか難しいと。

・・・って、私もモヤモヤとして認識が定まらないまま書いているので、
我ながら解り難い文章だとは思うものの、不明瞭だからこそ明瞭な先を求める面白さがあります(笑)。
また、将棋というゲームを通して見る事で、複雑な知能をシンプルにモデル化して考えられますので、
「将棋のAIなんて作って何の意味があるんだ?」と疑問を呈す棋士もいましたが、やはり意味はあるんですよね。
確かに「研究の対象」とされるのは、プロ棋士として大変でしょうけど、
しかし将棋というゲームの存在価値は、この事によりグッと高まっているような気がします。

> > 要するに、情報の収集や整理の段階までは、脳とコンピューターの相互作用が部分的に始まっている訳です。
> > ですから今後の進展次第では、AIは抜きにしても、次のような公式が成り立つようになるかも知れません。
> >    『知能=(経験[従来&データ]+知識[従来&データ])×統計時代の知恵』
> >
> > もちろん、可能なようであれば、そうして最適化した知恵に、
> > それ用にカスタマイズしたAIも、参考程度にでも利用できれば理想でしょうけどね。
> > (AIを最大限には活用できませんが、人間が扱える範囲でのAIも可能性は有り得るはずです)
> >    『知能=(経験[従来&データ]×最適化した知恵K)+(知識[従来&データ&AI]×最適化した知恵C)』
> >
> > ただ正直な所、人間の脳がそのままであれば、ここが限界だと思います。
> > ですが一方で、このまま技術の進歩が続けば、そう遠くない未来に、
> > 人類はコンピューターとの深化を進めるべく、「脳の最適化」を始めると思うんです。
> > そこまで行けば恐らく、最初に提示したAI込みにシンプルな公式まで行けるんじゃないでしょうか?
> >    『知能=(経験+知識+AI)×人工進化した脳の知恵』

> そうですね、私も究極的にはこの式にたどり着くような気がします。

とは言え、後述するように、脳とコンピューターが接続されるのは、まだ少し先の話。
なので現時点においては、「今あるAIやビッグデータをどう活用するか?」が目前の課題です。
2〜3歩先を考える事も大事ですけど、実利的なのは半歩先を考える事ですからねえ。
そうなると、まずは上の式で示した「統計時代の知恵」のノウハウ構築こそ、
恐らく今の社会で、最もメリットの大きい分野ではないでしょうか?
・・・って、この辺の公式となると、合ってるか私も自信は無いんですけどね(笑)。

▼ AIの情報処理ステップ
> 先ほどの情報処理の4ステップですが、これをAIに当てはめてみると、
> 収集:過去の体験をインプットすることにより得られる情報や、
> 「検証」により有用であると判断された情報を蓄積していく。
> 人間の場合は記憶容量が有限であるが、コンピュータの場合は記憶容量が無限である(ビッグ・データ)。
> 将棋や囲碁に例えると、過去の体験をインプットすることにより得られる情報は人間同士の棋譜であり、
> 「検証」により有用であると判断された情報は、ソフト同士を戦わせることにより得られる情報となります。
> 「選択」や「検証」の精度が低い場合には前者の情報が有用ですが、
> 「選択」や「検証」の精度が高くなると後者の情報が有用になっていき、
> かつ後者の情報量の方が圧倒的に多くなります。

う〜ん、ちょっと解り難いのですが、これは囲碁や将棋のAIの進化で言うと、
「ボナンザ・メソッド(大量の棋譜データから評価関数項目を自動生成)」の時代から、
「ディープ・ラーニング(自己対局を重ねる事での強化学習)」の時代へって事ですかねえ?
それと、「人間同士の棋譜」と「ソフト同士の棋譜」とでは、扱いが異なるのでしょうか?

> 整理:これはおっしゃる通り人間の場合は無意識のうちに収集や選択の部分に内包されそうですね。
> 一方、コンピュータの場合はこの整理は最も得意とする分野かと思います。
> あるいは、記憶容量が無限であれば整理すら必要ないとの考えもありそうですね。

「記憶容量が無限であれば整理すら必要ない」というのは、理論上はそうかも知れませんね。
ただ現実的には、あらかじめ整理しておいた方が、使用時に効率的なのは確かだと思うので、
あとは「片付けるのにかかる労力」と「探すのにかかる労力」を比較して、どうするかかと?
情報量が多くなるほど、片付けておいた方が、探す時に楽な気はしますけど、
簡単に探せるのであれば、情報量が多いほど、片付けるのは大変ですしねえ。

> 選択:ここが4ステップの中で一番重要でしょう。
> 突き詰めていくと、選択とは、
> 「与えられた前提条件に対して、収集・整理されている情報に基づいて、最も適切な解を自動で選択する」
> ことにあるかと思います。
> 昔の将棋ソフトは、「最も適切な解を自動で選択する」という部分が弱かったために人間に勝つことができなかった。
> 今では、「最も適切な解を自動で選択する」能力が人間よりも優れているため、
> 人間が将棋ソフトに太刀打ちできなくなったと思います。
> そして、この「最も適切な解を自動で選択する」能力は、
> 「選択」と次の「検証」をひたすら繰り返すことにより精度が高まるものであると思います。

この「選択」こそが、ステップの中でも最も重要というのは、私も同意ですし、
収集&整理した情報を基に、条件に対する最適解を目指すという事にも同意です。
ただ、最適解を選択する能力に関して、ソフトが人間を上回ったのかは、私の棋力では判断できません(笑)。
もちろん、最適解を求める能力の差が、勝敗を左右するのは確かでしょうけど、
それだけで勝敗が決する訳じゃないではずですしね。
あと他には、脳とコンピューターでは条件や思考法が異なる為、
人間にとっての最適解と、ソフトにとって最適解が、異なるケースがあるのは理解できます。

> 検証:選択された解が最終的に「与えられた前提条件」にポジティブに働くか否かを検証します。
> この検証は、将棋や囲碁のような「前提条件が単純な」ものであれば自動で行われますし、
> 自動車の自動運転や法律サービスの提供といった複雑なものであれば人間の判断が入ってもいいかもしれません。
> そして、検証結果に係る情報を最初の収集に加えてフィードバックを図ることにより、
> 「選択」の能力が飛躍的に向上したものがAIといえるかと思います。

でも、将棋や囲碁がどんなに「前提条件が単純な」とは言え、
その選択によってもたらされた結果が、ポジティブか否か(好手か悪手か)は、余程の凡ミスとかで無い限り、
即座に判定はできない事が多いでしょうし、その判定自体が正しいかどうかも解らない事もあるはずです。
長年正しいと思われていた定跡(定石)が、間違いだったと覆される例もあるようですし。
そうなると、いちいち結果に基づく検証を行うよりは、とりあえず大量に結果を出してみて、
ビック・データ化した結果から、確率の良いモノ(将棋や囲碁なら勝率)を選ぶ方が無難ではあります。
確かアルファ碁も、この方法を採っていたはずですからねえ。

そしてこの場合、前提条件が単純とか複雑とかは、あまり関係が無くなり、
条件の項目数によって選択肢が増えても、結果のデータ量が十分なら、
結局はシンプルに、その選択肢の中から最も確率が良いモノを選ぶ事になると。
で、その確率が良い選択(好手)をフィードバックして、更にシミュレーション回数を重ねる事で、
結果全体の確率(勝率)も上昇し、どんどん螺旋状に精度を上げていく事は可能でしょうけど、
ただ、これって果たして「検証」と言えるモノなんですかねえ?
扱える情報量に限度がある人間ですと、この検証作業というのは重要ではありますが、
ビック・データを扱えるコンピューターからすると、もしかしたら左程重要では無いのかも知れません。
こう書いていると、そもそも現段階のAIに、人間の「知恵」に当たる部分が、どれ程あるのかも???
もちろん、AIが更に進化して、また新たに知恵を手に入れれば、話はこの限りではありませんけどね。

▼ 脳とコンピューターの接続
> > ただ正直な所、人間の脳がそのままであれば、ここが限界だと思います。
> > ですが一方で、このまま技術の進歩が続けば、そう遠くない未来に、
> > 人類はコンピューターとの深化を進めるべく、「脳の最適化」を始めると思うんです。
> > 前回した「五感がどうの」とか「新たな感覚がこうの」という話題は、
> > もちろんバーチャル・リアリティーが主題ですけど、実はここにも繋がる話でした。
> > 要するに、機械とのリンクを飛躍的に高めるため、脳を人為的に弄るって事ですね。

> ただし、「機械とのリンクを飛躍的に高めるため、脳を人為的に弄る」のがいまいちピンときません。
> (脳に電流を与えて活性化させるようなイメージでしょうか??)
> 個人的には、人間の脳には限界があり、AIには追いつけないような気がしますが・・・

う〜ん、実を言うと私も「脳を弄って機械とリンクする」モデルを、明確に抱けている訳ではありません。
しかし人類が歩む方向性としては、確実にこっちへ進むであろうという確信は持っています。

そもそも人類が、生物界でここまでの繁栄を見せているのは、「知能」に拠る所が大きく、
その知能は「情報」によってもたらされる事を思えば、IT革命というのはまさに革命でした。
インターネット登場以前を知っている世代として、その事は凄くよく覚えているかと思います。
もう本当、一般人でも得られる情報の量と質が、ここを境に飛躍的に変わりましたよねえ!?
一昔前に語られていた「ウェアラブル・コンピューター(身に付けられるパソコン)」なども、
現在の社会では「スマホ」という形で実現されており、その進歩のスピードには驚かされるばかりです。

しかし一方で、アクセスできる情報量は爆発的に増えても、実際に取得できる情報量はほぼ変わっていません。
考えてみれば それは当然の事で、スマホ画面に表示された情報を、人間は視覚を用いて取得してますけど、
このやり方は、書物を読んで文字・数字・画像などの情報を得ているのと完全に同じだからです。
そして更に、アクセスできる情報量が増えても、脳内で処理できる情報量は変わりませんからねえ・・・・
これは言うなれば、フードコートができ、今まで無かったほど多くのメニューから選べるようになっても、
人が1度に食べられる量は変わらず、無理して色んな料理を食べても腹痛になるだけ、って話に近いかも?(笑)
また、これをインターネットに例えれば、ネット上にはアクセスできる情報は大量にあるのに、
プロバイダー回線が貧弱で、せっかくの情報も十分にリンクできない・・・みたいな話でしょうか?
ともかく、こうしてアクセスできる情報量が急増したのですから、取得する情報量も同じく増やしたい訳です。

では、その為にはどうするか?
まず最初に行われるのは、恐らく「ウェアラブル性の深化」です。
もう少し解り易く言うと、パソコンからスマホへと移ってきた情報端末を、更に身近で手軽にする訳ですね。
何故PCよりも性能面や画面サイズで劣るスマホの方が、一般的には重宝されるかと言えば、
スマホの方が身近で手軽に扱えるからですし、技術の進歩によって、使うだけなら十分な機能性を得た為です。
そして、その方向性で更に進むと、メガネ型やヘッドマウント型の画面ディスプレイとなり、
マウスやタッチでの操作ではなく、目の動きや脳波による操作になるかも知れません。
これくらいのレベルなら、いま現在の技術でも何とか実現は可能ですし、
最近のポケモンGOみたいに、VRやMRの技術がドンドン身近になれば、こちらの方向へ進むでしょうからね。
ただ、これだけでは、画面サイズが大きくなり、操作性や利便性が向上するだけで、
根本的には、書物やスマホと同様、表示された情報を視覚で取得している事に違いはありません。

そして、たぶん次の段階に進むと起きるのが、「脳への直接の情報取得」です。
書物や画面などではなく、脳内のディスプレイに直接表示し、操作できれば、
従来のアナログ的な処理よりも、ずっと速いスピードで行えるようになります。
解り易い実例で言いますと、「珠算」などはまさにそうですよね。
熟練者であれば、実物の算盤を弾くよりも、頭の中の算盤を弾く方が、計算スピードは速くなります。
これは、実物の算盤ですと、指で珠を弾くスピード以上では計算できませんし、
視覚から情報を取得してから脳内で処理するステップを踏むのに対して、
脳内の算盤はもっとスピードが速い上に、脳内で1ステップに直接処理できる為ですね。
「脳内のディスプレイ」というのが少し理解し難いかも知れませんが、これは凄く身近な存在です。
私たちが夢を見る時に使われているのが、まさにここですからねえ。
事故や病気によって後天的に視力を失った障害者でも、健常者と同様に夢を見られるのも、
視覚を通じて情報を得る回路は機能を失っても、この脳内のディスプレイは機能を失っていない為です。
と言いますか、別に寝て見る夢でなくても、実際に眼で見ている映像も、
視覚から得た情報を、脳内で処理できる情報に変換して、脳内ディスプレイで見ている訳ですしね。
でも、だからと言って、脳内ディスプレイに直接映像を描写できるのでしょうか?

実を言うと、聴力の面に関しては、既にかなり技術が進んでいたりします。
聴覚障害者の補助器具というと、まず最初に思い浮かぶのは「補聴器」だと思います。
補聴器とは、利用者が聞こえ難い音の振動を増幅させて、鼓膜を機能させる機械であり、
鼓膜自体が働かない障害者には、骨伝導方式により、鼓膜の奥にある内耳を機能させたりします。
そして、補聴器よりも更に段階が進んだ技術として「人工内耳」というモノがあります。
これは内耳に直接電極を差し込み、収音マイクが拾った音を、電気信号に変換して流し込むモノですね。
言うなれば、実際の耳がアナログ処理なのに対して、人工内耳はデジタル処理している感じであり、
(音楽ソフトでいうと、前者はレコードであり、後者はCDと同じ理論です)
現在の技術では、実際の耳みたいに、細かく音を聞き分けられる訳ではありませんが、
それでも、1度聴力を失った人が、電話で普通に会話できるレベルまで回復できる例は多いですし、
成長過程の幼少期に埋め込むと、脳がそれに適応して育ち、健常者レベルにまで回復する例もあります。
とは言え、やはり頭の中に機械を埋め込むので、強い抵抗感を示す人も多いのは事実ですね。
その一方で、この人工内耳よりも更に進んだ「聴性脳幹インプラント」という機械もあります。
音の情報というのは「鼓膜→内耳→聴神経→脳幹」と進んで行き、処理されているのですが、
このインプラントは、人工内耳では内耳へと送られていた電気信号を、直接脳幹へと送り込む機械です。
内耳や聴神経に障害がある場合、この方法が有効なのですが・・・脳にまで達するので怖さは残ります。
ただ逆に言うと、聴覚の方面では、そこまで技術が進んでいるとも言えますね。

で、こうした技術の進歩は、何も聴覚の方面だけに限りません。
例えば、手を失った人が義手を着けたりしますけど、
義手を装着する腕に神経が通っていれば、その神経で義手を動かす「筋電義手」というモノがあります。
これは、腕の筋肉の各部位と、義手の動き方などを連動させて、
腕の筋肉を動かそうとする時に、脳から発せられる微弱な電気信号をセンサーでキャッチし、
ある部分の筋肉を動かそうとすれば、義手のこの部分が動くといった感じです。
また、義手の側にもセンサーを取り付け、義手が何かに接触すると、筋肉に刺激を与える技術もあり、
このリハビリを続けると脳は、もともと腕の神経であったのを、義手の神経かのように錯覚し出します。
要するに、人間は学習を重ねる事により、新たな神経の回路を脳内に築けるという事ですね。
少し怖い実験なのですが、マウスの脳の実験で次のようなモノがありました。
まず、マウスの脳に電極を差し込み、水を飲みたいとスイッチを押す時に生じる電気信号を記録し、
続いて、スイッチを押すと水が出る仕組みを止め、その電気信号を記録すると水が出る仕組みに変更。
それと最初の内は、マウスは従来通りにスイッチを押して水を飲んでいたのですが、
ある時から、スイッチを押さずに、水を飲みたい時は、脳からその信号を発するだけに変わりました。
これも筋電義手の件と同じように、脳内の回路の更新(書き換え)ですよね?

・・・って、何でこんな話をしているかと言えば、
機械的に身体の拡張を行った場合にも、脳の方はそれに適応してくれるという実例だからですね。
人工聴覚の分野では、障害者が使える部分の聴覚機能を活かして、健常者レベルに近付こうとしてますが、
この技術が発達していった場合、別に健常者であっても、人工聴覚で聴覚機能を高める事が可能になります。
別にこれは、今ある耳の機能を潰す訳ではなく、耳に加えて新たな耳も手に入れる感じです。
まあ、聴覚だと話が分かり難いので、これが視覚だったらどうでしょうか?
肉眼から得る視覚情報の他にも、カメラを通して得る視覚情報も可能になってくるはずですし、
それは肉眼の死角部分を補ったり、録画や拡大縮小、宇宙・上空・体内などの情報も処理できると。
何かピンと来ないかも知れませんけど、これって実は似たような事を既に、全盲者がやっているんですよね。
全盲者の場合、眼から視覚情報を得られませんから、聴覚や触覚でそれを補います。
その事により、全盲者の脳内ディスプレイでは、健常者とはまた異なる世界映像が作られていますし、
最も端的な違いは、健常者の視野は前面120度ほどですが、眼に頼らない全盲者の視野は全方向360度です。
もしも人工視覚の分野が、人工聴覚みたいに急速な発展を遂げた場合、
全方向を見られる義眼の使用は、健常者よりも全盲者の方が優れているかも知れません(笑)。
また、上述の筋電義手は無線で遠隔操作が可能ですから、遠方の視覚情報なども脳内で処理ですると、
行けないような場所でのリアルな疑似体験(いや、これも一種の実体験か?)ができたり、
複数の疑似体験を同時に得る事も可能になってくる訳ですよね(ナルトの影分身みたいな感じ?)。
でもまあ、実は既に視覚障害者にも、聴覚障害と同じような要領で、
カメラの映像をドット化し、網膜や脳を刺激する方法も試されていますけど、まだまだ解像度が荒過ぎる為、
現時点では、同じ方法でハチマキ型に「おでこ」を刺激する方が、解像度が高くて実用的だったりも・・・・
(ただ、おでこの触覚を、視覚のディスプレイ替わりにする発想は、本当に画期的だったと私は思います)

▼ 脳とコンピューターの研究
「脳とコンピューター」の話が長くなり過ぎたので、「接続」と「研究」の話題で分割。
ここまで「脳への直接の情報取得」の話が長引いてしまったので、この後は少し手短に(笑)。
確かにこうした技術が進歩すれば、脳に取り込める情報量も増やせるかも知れません。
とは言え、どれほど取得できる情報量が増えた所で、脳の処理能力が変わらなければ、やはり限界はあります。
そこで最後に課題となってくるのが、「脳の処理能力の向上」となります。
まず手っ取り早いのが記憶の分野ですが、古くから人類は既に「外部記憶」というモノを利用しており、
メモを取ったり、本を調べたり、詳しい人に聞いたりしてきました。
要するに、全てを自分の脳内記憶だけに頼るのではなく、外部の記憶も利用可能なら、それでOKな訳です。
そして現在、私たちはネットやコンピューターの発達により、この外部記憶が急速に拡大しました。
前回も書きましたけど、一昔前までは電話番号を一生懸命に覚えましたけど、今はメモリー機能で一発です。
更には、もしも上述のように、脳が直接的に情報取得できるようになれば、
記録されてる場所が脳内か外部かの違いだけで、その記録情報はどちらも同様に扱えるようになります。
こうなれば本当、記憶能力の進化に近いですよね!?
これは別に、脳内に場所をとるハードディスクを埋め込む訳ではなく、
情報の受信と送信、そして通信機能さえ確保されていれば、クラウド上でどこまでも拡張可能であると。
まあこれは、人工知能(AI)を搭載した家庭用ロボットとかでも同じ話ですよね?
個々のロボットにAIを搭載しなくても、通信さえしっかりしてれば、
インプット機能とアウトプット機能があれば良い訳ですから。

続いて、今度こそ本当に処理能力の本題の話しをします。
PCで例えれば、外部記憶とかはハードディスクやメモリーの話ですけど、今度はCPUの話です。
これは、一番最初の返信でも最後に少し触れた「光遺伝学」や「CRISPR/Cas」の話ですね。
> > > いや〜、それにしても、ここ1〜2年での科学技術の進歩は凄いものがありますね。
> > > クリスパー・キャスによるゲノム編集技術の確立(その衝撃はiPS細胞以上)。
> > > Googleのアルファ碁が知らしめた人工知能研究の現在地。
> > > 光遺伝学がもたらした脳・神経の機能解明への躍進。
> > > 3次元プリンターの応用拡大と製造分野の革新。
> > > そして、一般社会への技術普及という点では、
> > > 「ポケモンGO」や「ペッパー」の登場も含まれるのかな?(笑)

両方ともここ数年の間に、実験での実用化が始まったような技術であり、
だからこそ、最近はその研究成果の発表が建て続いていて、
アルファ碁が見せた「人工知能」の急速な進化と並び、この3つが科学分野ではまさに衝撃でした!!

まず最初に『光遺伝学』ですが、これは文字通り、光学と遺伝学との融合です。
より簡単に言いますと、生物の神経回路に、「信号が流れると光る細胞」を組み込んだり、
「光の刺激を受けると信号を発する/遮断する」細胞を埋め込んだりする技術ですね。
なぜ光を使うのかというと、神経の信号も電気なのだからか、電気を使えば良いと思われがちですが、
体内でも電気信号が使われているからこそ、いろんな信号が交じり合って観測がし難く、
電気で刺激を与えても、目的外の部分まで影響が及んでしまい、意外と技術的に難しいんです。
(もちろん、それすらコントロールできるレベルになれば、電気信号の方が理想なんですけどね)
で、これによって何が出来るかと言うと、まずは前者の細胞の場合、
脳にそれを埋め込めば、脳の信号の流れが解り、脳の機能を解明するの役立つ事となります。
今までですと、生物の脳の働きを観測するのは、実に困難でしたからねえ・・・・
脳を解剖すれば、生物は死んでしまう為、その働きを観測する事はできず、
かと言って、生きている状態で脳を観測できる技術なんて、ほとんどありませんでしたから。
しかし、信号が流れると光る細胞を組み込めば、脳内の光を観測する事で、
観測対象が生きたまま、脳の機能を調べる事が可能となります。
これにより、脳機能の謎の解明は、急速に進む事が期待されていますね。
そして次に、後者の細胞の方ですが、これを脳に埋め込んだ場合、
目的の細胞に光を当てたり、切ったりする事で、脳内の神経回路を人為的に操作できるようになります。
実際、理化学研究所の脳科学研究センターでは、マウスの脳にこの細胞を埋め込んで、
メスと一緒に暮らした「良い記憶」が記録された神経細胞と、
電気刺激で痛めつけた「悪い記憶」が記録された神経細胞を、自在にオン・オフできるようにして、
マウスの感情を操ったり、記憶を書き換えたり・・・なんて実験をやってるみたいですね。

続いて『CRISPR/Cas9システム』ですが、これも簡単に言ってしまえば、ゲノムの編集技術です。
(侵入したウイルスを切断し、その一部を自らに取り込む細菌の免疫システムを、ゲノム編集に応用)
世界が巨費を投じて行われた人間のゲノムの全解析は、10年以上前に完了しましたし、
体細胞を初期化して万能細胞に戻すiPS細胞も、山中教授によって作られて10年が経ちました。
どちらも科学的には大変な偉業なのですが、しかしゲノムの編集技術が確立されないと、
ゲノムが全て解析できていても、人間の設計図の解明はなかなか進まないでしょうし、
iPS細胞だけだとクローンは作れても、それだけでは遺伝子治療などの応用には繋がりません。
また、上記の光遺伝学にしても、細胞を組み込むためには、その編集技術が不可欠です。
だからこそ、ゲノムの編集技術の開発は、以前から試みられてきたのですが、
このCRISPR/Cas9システムの登場により、狙った箇所でDNAの二重螺旋の鎖を切断し、
目的のゲノムを削除したり、追加したり、入れ替えたりが、かなり容易に行えるようになりました。
いや本当に、ゲノム編集技術の確立というのは、科学的には途轍もなく重大な事です!!
恐らく数年内には、この分野からノーベル賞受賞者が出ると思いますよ。
日本人だと、細菌のこの現象を発見した 中田教授(大阪大学)や石野教授(九州大学)が候補ですね。

で、この2つの革新的な技術により、何が出来るようになるかと言えば、
まだまだ未知のブラック・ボックスである脳の機能を知る事が出来るようになりますし、
設計図や仕組みが理解できた脳を、編集技術によって作り変える事も出来るようになりますし、
光の信号を使って、脳の情報を外部に送信し、外部からの情報を脳で受信する事が出来るようになります。
そしてそれはネットを介して、人工知能やビッグ・データとも、脳がダイレクトに繋がる訳ですね。
そうなった場合、柔軟な脳はそれに対応すべく、今まで無かった進化を見せるかも知れませんし、
もっと自発的に、AIで設計図を作り、編集技術で機械とリンクするのに適した脳に作り変えても良いんです。
解り易く言えば、「頭脳<頭脳+AI<AI」の関係を、「頭脳+AI<AI<改造頭脳+AI」に持って行くと。
まずは光で、最終的には電気で、脳とコンピュータを一体化させられるようになれば、
機械を組み込んだ脳なのか? 脳を取り込んだ機械なのか? どちらにせよ、脳は別次元に進化するでしょう。
脳自体も有機的コンピューターだと考えれば、理論的に拡張や改造も可能なはずですし。
ここまで来ると、正直言って今の私には詳細なイメージが描けないのですが、
しかしそれでも、現在の技術革新のスピードや方向性を見ると、そこに到達するのはそう遠くないはずです。
そして、その変革を真っ先に体験するのは、恐らく障害者であろうという事ですね。
脳だけであれば、音に色が見え、味に形を感じるなど、五感が混在する「共感覚」が鍵になるかも?
五感の混在は一部のドラッグでも起きますけど、公的機関で研究するには題材的にアウトでしょうしね(笑)。
(前回の読書モード中、清原逮捕とアルファ碁の件が起きた為、私の中でドラッグとAIがリンクしちゃってます)

ただ今の日本では、筋電義手や筋電義足などの公的支援体制が全く整ってない現状なのが・・・・
そもそもバリアフリー化にしても、車椅子で何処へでも気軽に行ける社会というのは、
二足歩行でなくても車輪で移動できる社会な訳で、ロボットとの共存化にも重要だったりするんですけど、
どれだけ高い技術力があっても、それを活用できる環境が整わなければ、諸外国に先を越されるばかりです(泣)。
東京五輪の無残な計画内容とかもそうですけど、結局は目先の需要って事なんですかねえ?
ならばいっその事、エロ関連などを含めた「ヴァーチャル快楽産業」とかの方が、可能性はありそう?
もちろん、公的支援なんかは望めないでしょうけど、間違いなく需要はありますからねえ!!
「必要はの母」だと言うなら、「エロと戦争は発明の父」でしょうし(笑)、
アメリカ軍の「DARPA」に軍事面で巨額の研究費を投じるなら、日本は快楽エロ路線で行くのも面白いかと。
快楽性以上に娯楽性を求めて、ゲーム市場の延長でも良いのですが、昨今の日本はそちらで元気が無いですし、
逆に快楽性を極めて、電脳ドラッグ方面に行くのも、飲酒より遥かに安全でも社会的な反発が強そう・・・・

まあでも、エロであれ、ゲームであれ、電脳ドラッグであれ、最先端を行けばどれも面白そうですし、
技術力と妄想力と執着力を兼ね備えた変態紳士の集う秋葉原があれば、いずれも上手く当て嵌まるかと。
って、この掲示板でも「光遺伝学やゲノム編集で何ができるか?」とかよりは、
エロ・ゲーム・電脳ドラッグなどの娯楽・快楽的な妄想アイデアを募った方が、
他の人も雑談に参加しやすかったり、却って話題がクリエイティブになったりするのでしょうかねえ?
今年は「VR元年」という事で、ポケモンGOに引き続き、昨日はPlayStation4「PSVR」が販売を開始したので、
反応はどうかとGoogle検索してみたら、1番先頭に出てきた記事がこれ↓(苦笑・タイミングの問題か?)
http://blog.livedoor.jp/rbkyn844/archives/8618972.html
とは言え、ビデオにしても普及にはAVの貢献が大きかった事を思えば、
VRの普及にもエロ・コンテンツは、きっと大きく関わってくるはずですし、
任天堂やソニーにはそちら方面は不可能でも、手広くやってるDMMならひょっとして?
それこそDMMは、動画配信(AV含む)から証券取引、技術系ベンチャー支援まで扱ってますからねえ。

・・・って、最後は「脳とコンピューターの研究」から随分と脱線しましたけど(苦笑)、
まあ要するに、脳の研究と、コンピューターとの研究と、その両者を繋ぐ研究が進む事で、
人類は人間の脳を、新たな次元へと人為的に進化させる方向へと進むだろう、って話ですね。

▼ サブカルとSF
> > とは言え、この方向に技術革新が進むと、自己の記憶だの、他者の記憶だの、AIの記憶だの、
> > そうした壁のようなモノが希薄になってしまい、全てはクラウド上で渾然一体としてしまうのかも?
> > そこまで行ってしまった場合には、『そもそも知能って何だ』って所まで行き着くかも知れませんね。

> 全てがクラウド上で渾然一体としてしまうと、それこそ映画「マトリックス」の世界のような感じになりそうですね。
> そういう意味では、マトリックスは近未来を予測するという点で非常に優れた作品かといえそうです。

でも、そのマトリックスも、監督のウォシャウスキー兄弟が、
「攻殻機動隊やAKIRAの世界観を実写化したい」という思いから作られた事を思えば、
日本のアニメや漫画も、結構なものじゃないですか?(笑)
そもそも、前回書いた「クラウド上で渾然一体化する」って話自体が、
TVアニメ版の攻殻SAC第2期で扱われていたネタですからねえ。
ここで用いてる単語の幾つかも、攻殻の用語を使ったりしてますし。
(もし未見でしたら、攻殻SACシリーズはオススメしておきます。私の中でも歴代6位のアニメ作品なので・笑)

まあ、日本のオタク文化自体がSFから始まっていて、サブカルとの親和性も高いですし、
しかも秋葉原では、サブカル系とコンピューター系とが混在してますから・・・って、
そう言えば、ほのぼのさんはアニメやゲームなど、サブカル方面への関心はどうでしたっけ?
あまり詳しくなかった場合、バンバンと作品名を挙げて話しても、きっと困らせてしまうでしょうしね。
例えば先日、小学校でプログラミング教育が必修化されるというニュースを聞いて、
「授業教材はカルネージハートか?」と突っ込んだのですが・・・ちゃんと通じてますでしょうか?(笑)
(まずはちゃんと算数を教えるべきですけど、本当にやるならカルネージハート的なのが良いと思ってます)


[20421] 脳とコンピューター&渋谷と秋葉原(超長文 その2)返信 削除
2016/10/14 (金) 19:43:04 徳翁導誉

※ 長文すぎて容量オーバーになった為、2分割で送信(笑) ※

▼ 直感と大局観
> 非売品の某新聞に羽生三冠のインタビューがあったので中身をちょっと紹介。
> > > 局面の先を深く読んでいくときに、たくさん読むよりも自分にとって一番良くなる局面を考えたり、
> > > 相手に差された時に一番悪くなる局面を考えて行けばたくさん考えなくて済むのです。

この考え方は、従来の検索プログラムでも使われてる「ミニマックス法」と同じですね。
で、将棋ソフトが、この良い・悪いを判断している部分こそ「評価関数」であると。
単純に検索力(計算力)だけで言えば、人間がコンピューターと勝負するなんて無理ですけど、
今までは評価関数の精度の部分で、人間はソフトを相手にしても勝負ができた訳です。

> > > 「大局観」とか「直感力」が人間の専売特許で機械には全くできない、
> > > ということは幻想になってきているのかなと思っています。

いや本当、アルファ碁の見せた「大局観」には、本当に驚愕させられましたからねえ!!
将棋にしても、囲碁にしても、ゲーム展開としては「序盤・中盤・終盤」とあって、
手の絞られる終盤は、計算力がモノを言うので、ここでの勝負はコンピューターに勝てないけども、
手が多すぎる序盤は、計算力では対処できないので、大局観や直観力に優れた人間側に有利だと、
今まではそう認識されていましたし、実際にソフトの凡ミスも終盤より序盤の方がが多かったと思います。
電王戦でも、棋士側が勝利する展開って、序盤で大きくリードして逃げ切るパターンがほとんどでしたしね。
要するに、評価関数の影響力が小さくなるほど機械が強く、逆にそれが大きくなるほど人間が強いと。
ただ、こうしてアルファ碁に、序盤の展開力で上回われた事実を経験すると、そのような認識は塗り替えられ、
そもそも「大局観や直感力とは何か?」という根本すら、真摯に考えてこなかった事に気付かされます。

基本的に、経験と才能によって築かれる「人間の判断力」というのは、
ソフトでいう所の「評価関数」に近いと思いますし、
序盤みたいに可能性ある手の数が多過ぎて、漠然としかイメージできない場面での
人間の評価関数こそが、言うなれば「大局観」なんだと思います。
そして、検索すべき手の数が多くなり、計算力でカバーできる範囲を超えると、
この評価関数の部分で、まだ人間は上回れると見られていました(少なくとも現時点では)。
だからこそ、その差が最も顕著に現れる大局観は、人間側が圧倒的だという認識だったのに、
しかし、そんな今までの見通しすら、アルファ碁は簡単に打ち破ってしまったと!!
人間の頭脳が、アナログ的なイメージ処理で得ていた大局観を、
まさか人工知能が、Googleの画像検索技術を応用してデジタル的なイメージ処理に獲得し、
ミクロな計算力とマクロな大局観との双方でコンピュータに上回れるなんて、本当に衝撃的でしたよ。
しかも両端を押さえられた事で、「人間が勝るのはこの範囲内」と、明示されてしまった訳で、
今後の技術発展を考えれば、その範囲は年々狭まり、遂には消滅する事も示されたようなものなので・・・・

また、それと同時に、囲碁や将棋というゲーム性の面からしても、
このアルファ碁が見せた実力により、可能性があり過ぎる序盤(特に囲碁)は、
難し過ぎて人間の頭脳では持て余してる事実を、突きつけられてしまった気分でもあります(泣)。
人々は長い時間を掛け、将棋は「9×9」、囲碁は「19×19」が最適と辿り着いたはずだったんですがね。

> AIが直観力を持つというのは、とんでもなくすごいことかと思っています。
> 「直感」とは、「論理」からは直接導き出すことができないものかと思います。
>   (中略)
> 今思い出してみても、あのときの直感は論理的には導き出せないもので、
> それこそ「いきなり閃いた」というのが正直なところです。
> 羽生三冠のような超一流の棋士はこの直観力も優れていると思いますが、
> AIが直観力を持つというのは、大きなブレークスルーのような気がします。

う〜ん、これは「大局観や直感力とは何か?」という問いの答えが、
ほのぼのさんと私とでは、似ているようで、ちょっと違うのかも?
ほのぼのさん的には、「直感は論理的には導き出せない」との事ですけど、
私的には、「直感とは、経験則から論理的な結論を除いたモノ」という感じですね。
解り易く言うと、論理的に整理できた経験則は「これこれ、こうだよ」と自信を持って答えられますが、
論理的に整理できなかった経験則は「何となく、こうだと思うよ」としか、裏打ちが無いので言えない。
しかし、漠然としたイメージでしかなくても、役立つ場合はあるし、経験を積み重ねた人だと凄い事もある。
整理は上手でも選択が下手な人はいますし、逆に、整理は下手でも選択が上手な人はいますからねえ。
で、論理的に整理できてない為、自分でも説明はできないけども、
確実に存在している経験則に、与えられた用語こそが「直感」なんだと思います。

ですから、「直感は論理的に導き出せない」事には同意するものの、それは当然の事とも言えます。
論理性を除いて残ったモノ、論理的には説明できない経験則が、直感の正体だと私は考えていますし、
また、自分では無意識に経験則を用いてるけど、本人がそれに気付いていない場合も、これに含まれるかと?
まあ私の場合、多くの人が無意識に判断している「好き/嫌い」という感性の部分でさえ、
そこには経験則なり身体的反応なりに由来する何らかの原因・理由が必ずあると、信じていますからねえ。
当人が意識するかは別として、「何となく」の奥底には、必ず「何か」が潜んでいるはずなんです!!

▼ 自作ゲームと当サイト
> いきなり話が脱線してしまうのですが、WW2onlineで私は奇襲攻撃を得意としていましたが(ヲイヲイ)、
> 全くの不意打ちの奇襲を掛けられたことが1回あるんですね。
> 世界戦場版No.8のソ連でプレイしていたときに、2006/3/27の深夜に複数の国から奇襲攻撃を掛けられるのですが、
> どの国からもソ連に奇襲がかけられるという情報を教えてもらっていないにもかかわらず、
> 奇襲攻撃の1時間前くらいに「ああ、複数の国から奇襲攻撃を掛けられそうだな」という直感がありました。
> この直感があったため、奇襲攻撃をけん制すべく、2006/3/27(月) 23:20:26にソ連は公式発言で防衛大綱を発表することになります。
> もっとも、あの段階では奇襲攻撃を予見しても盤面をひっくり返すことはできませんでしたが。

何かこうして、10年も前に遊んだゲームの事を覚えていて、細かく振り返ってもらえると、
「ゲームを作って良かったな」とか、「過去ログを保存しておいて良かったな」とか思わされます。
こういうのを、開発者冥利に尽きると言うのかも知れませんね(笑)。
あの2度の優勝者大会のログ↓を残せた事は、このサイトが存在した意義にも繋がってる気がしますし。
 ・第1回 優勝者大会 http://www.geocities.jp/rikken_teisei/ww2_session/ww2_22.html
 ・第2回 優勝者大会 http://www.geocities.jp/rikken_teisei/ww2_session/ww2_32.html

まあ元々は、お遊び作ったJavaScriptゲーム「信玄の野望」を、ネット上の歴史ゲーム仲間にメールで配った所、
「メールだとバグる」と言われ、ブラウザ上で遊べるようにネット公開した所から始まった、このサイト。
配信目的だった当初は、3ヶ月限定の予定(当時のサーバー規則だと3ヶ月未更新で削除)だったものが、
存続の要望を結構いただき、ブラウザゲームがホームページへと拡張され、だらだら続いて16年。
実を言えば、「信玄の野望」というサイト名も、当初は単にゲーム名に過ぎなかった為、
どうせホームページとして継続させるなら、ハンドル名である「徳翁導誉(佐々木道誉の法名)」が示すように、
私が好きな「南北朝時代の歴史サイト」に移行させるつもりが・・・どうして今みたいになったんでしょ?(苦笑)
って、真剣に作ると出来に満足できずに公開まで至らず、お遊びで気軽に作った作品ばかり溢れたのが真相ですね。

▼ 渋谷と秋葉原の変遷
> > 改めて「渋谷」という街とその歴史を考えてみましたけど、やはり面白い街ですよね!?
> > そして気付かされたのは、表面的には対極にある気がしていた渋谷と秋葉原に、
> > 内部的にはかなり似通った部分があるという事ですね。

> たしかに渋谷と秋葉原の街の歴史を追っていくといろいろ深いものがありますね。
> なんとなく、渋谷は「計画的に作られた街」であるのに対し、原宿や秋葉原は「自発的に変化していく街」のような気がします。
> 生態的としては、後者のほうが生存に適しているのですが、街の魅力としても原宿や秋葉原の方が多様性があって好きですね。

いやいや、渋谷は「計画的に作られた街」では全然ありませんよ!?
まあ、日本の都市計画に関しては、詳しく後述するとして、
渋谷という街は文字通り「谷地」にあるので、そもそも街をつくるには適していない場所なんです。
すり鉢状の谷地ですから、谷底の平地は水捌けが悪く、四方八方に通じる道は坂道ですからねえ。
で、そんな渋谷に先ずは東急が、続いて西武が進出する訳ですけど、
横に広い巨大な建物は無理なので、坂道にポンポンと飛び地的に店舗が作られていきますし、
また、そんな立地ですから、小さくて賃料の安い店舗が多くでき、ビルも雑居化していきます。
東急の109にしても、西武のPARCOにしても、様々なテナントが入ったオシャレな雑居ビルです(笑)。
小さな店舗が沢山あるからこそ、個性的な店も増えて、それが街の特徴となった訳ですね。

で、こうしてニッチな需要を満たす店が多くある街には、やはり個性が出てきます。
ある特定の客層が街に集まれば、その層向けの店が更に増え、それに合わせて客もまた増える為、
行政や大資本による上からの街作りではなく、店と客による自発的な街作りが行われます。
江戸時代に、伊賀衆が住んでいた原宿や、鉄砲組が住んでいた大久保では、その頃の狭い区割り残った為、
原宿は尖った若者の街となり、大久保はアジア系の外国人街へと変貌しましたし、
それは戦後にラジオ露天商が移されてできた秋葉原という街にも、同じ事が言えると思います。
だから前回、「渋谷と秋葉原は、内部的にはなり似通っている」と言ったのも、
好みの方向性が異なると言うだけで、渋谷も秋葉原もニッチな客層向けの街だという事です。

そもそも秋葉原も、十数年前はまだ家電の街で、今のようなサブカル系オタクの街ではなく、
(とは言え、既に無線マニア・PCマニア・機械マニアの街ではもあったので、その下地はありました)
オタク趣味の人たちは、書籍関連は神保町、ソフト関連は秋葉原、グッズ関連は点在する各店舗へと、
秋葉原にそれらが集結する前は、いろいろ東京各地を巡っていた訳ですが、
意外かも知れませんけど、点在するグッズ店舗が多い場所の1つが渋谷だったんです。
何故かと言えば、渋谷が「小さくて賃料の安いニッチな需要を満たす店」が出せる街だったからですね。
つまり、今のように客層の明確な棲み分けが起こる前までは、ひっそりと共存していた訳です。
それが90年代後半に入ると、バブル景気の崩壊や、郊外に大型家電店が次々と誕生した事で、
最盛期には国内需要の1割を担っていた秋葉原の家電市場は、急速な衰退を見せ、
その為の生き残り策として、ゲームやPCなど、大型店でも取り扱いが少ない分野に特化し始めます。
そして、そんなゲームやPCの愛好層を追うかのように、まずはマンガ専門店が秋葉原に集まり出し、
続いてエヴァ・ブームなどもあって、グッズ関連も秋葉原に移転したり、新たに誕生したりしました。
こうして秋葉原は、実に短期間の内に「サブカル系オタクの街」へと変貌を遂げる訳ですね。
で、電車男のTVドラマ化により、そんな秋葉原の実態が世間的にも認知される事になると。

とは言え一方で、近年は行政や大資本による上からの街作りが起きているのも事実ですよね。
実際、渋谷の再開発とか、本当に凄い事になってますし・・・・
そういう意味では、渋谷が「計画的に作られた街」というのも、あながち間違いとは思いませんが、
ただ、それを言うと、渋谷だけでなく秋葉原でも、同様の事が起こっているんですよね。
一昔前まで家電の街だった秋葉原は、パソコンの街や、オタクの街を経て、
今やオフィス街&外国人の観光地へと、街の姿を変貌しつつあります。
おかげで家電やパソコンの街だった頃には、ほとんど存在しなかった飲食店が急増しましたけど、
いや本当、秋葉原の駅前にバスケやスケボーを興じる広場があった頃の風景↓は、今や昔です(笑)。
http://4.bp.blogspot.com/_qTXvowecccE/TT60qQ6MwcI/AAAAAAAAEHA/1dWr1Xzt9Fo/s1600/34961.jpg
広場があった場所には今、下層階に多くの飲食店が入った小綺麗なオフィス・ビルが建ってます。
たった十数年の間に、秋葉原の街はめまぐるしく その概観を変え、
そして今、世間一般のイメージとは違って、何処にでもあるような普通の街になろうとしています。
余程の高い理念を持たない限り、行政や大資本が介入し出せば、どうしてもそうなりますよね。
手堅く目先の利益を追うなら、無難な成功例を真似るのが一番ですから。

それは再開発が進む渋谷でも同じ事で、一昔前まで「若者の街」の代名詞であった渋谷に、
オフィスビルや、オトナ向けの商業施設が次々と建ち、そして今では外国人向けの観光地となりました。
少子化・高齢化・国際化・安易な商業化という、これからの日本の縮図を、
何だか、真っ先に見せられてる感じもします(さすがは流行に敏感な最先端の街・苦笑)。
すり鉢状の谷底にある渋谷駅を中心に、放射状に坂道を登って広がる街だからこそ、
奥行き感があって立体的に街が広がり、迷路のような小道には個性的なショップが沢山あり、
そしてまた、重力に従うかのように、街へ広がった人々が渋谷駅へと押し寄せていく街。
だからこそ渋谷のスクランブル交差点は、観光地になるほど人で溢れる訳ですし、
ロンドンのトラファルガー広場・パリのコンコルド広場・ローマの広場など、
欧米の都市みたいに、人々が集える「広場」が存在しない東京では、
このスクランブル交差点こそが、東京における広場の代替でもあるんですよね。
ハロウィンやサッカーW杯などの時に、人々が渋谷に集まるのは、
あのスクランブル交差点が、大都市・東京における広場だからなんです。
(皇居前広場・神宮外苑・その他の大きな公園などを活用できれば、東京もまた変わるのですが)

正直な所、そういう渋谷の空気感が、私はあまり好きではありませんし、
昭和末期に西武が作った「セゾン文化」の感じも、正直好みではありませんでした。
しかしこうして、「若者の街」としての活気が徐々に失われつつあり、
西武が作った文化の香りも消え失せようとしている現状には、やはり寂しさが伴います・・・・
今やセゾン文化など、残骸程度にしか残っていないと思ってましたが、
これは渋谷ではないものの、大宮では入居ビル建て替えでロフトが退去させられ、代わりに入ったのが、
よしもと劇場・ブックオフ・パチンコ屋・ドンキホーテ・ガスト・ダイソーですからねえ(泣)。
いや別に、それぞれの店舗が嫌な訳じゃ無いですけど、街からは文化の香りが消えた感じはあります。
ロフトの最上階にあった本屋など、かなり品揃えが良くてセンスもあったんですけどね・・・・
ブックオフにしても、移転前の店舗は場所は解り難かったけど、広くて専門書も揃っていたのに・・・・
Amazonの影響もあるのでしょうが、大型書店が次々と縮小・閉店しているのは、私的には凄く寂しいです。

って、話を渋谷に戻しますと(笑)、それこそ一昔前までは、同じ若者の街と言っても、
一駅先にある「原宿」とは、完全に異なる文化をそれぞれ持っていたのですが、
最近では「渋原系」とか言って、渋谷系と原宿系の融合が始まっているんだそうです。
(きゃりーぱみゅぱみゅは原宿系だと思ってましたが、原宿系を取り入れた渋谷系だったんですね)
そして、それが「ガールズ文化」として一纏めになり、ネット社会とも融合し出して、
渋谷と原宿の間にある代々木体育館で開かれる祭典こそ、「東京ガールズコレクション」であると。
渋谷と原宿の壁が取り払われ、ネットを介して世界にも発信されるようになった日本のガールズ文化を、
それはそれで興味深いモノだと今まで見てきたのですが、
でもこうした傾向って、凄いスピードで進む日本社会の少子化により、
個別にでは文化を守れなくなりつつあり、世界に発信しないと生き残れなくなってきていると考えると、
文化としての新しい息吹以上に、それを上回る衰退や消滅が見えてきて、凄く悲しくなってきました。

別にこれは渋谷や原宿だけでなく、秋葉原もそうでしょうし、日本全体がそうなんですよね。
もちろん、何処も彼処も同じ顔の街ばかりになっては面白味に欠けますけども、
パイの縮小により、街の維持すら困難な情況に陥りつつあるのであれば、仕方ない事なのかも知れません。
しかし一方で、そんな時代を生き抜く為にこそ、やはり個性が必要だと思うんですけどね?
ただ、今のように行政や大資本の主導によって進む形では、そんな挑戦心はなかなか望めないと・・・・

▼ Kawaii文化と2.5次元
> > 海外では、渋谷系のKawaiiも、アキバ系のKawaiiも、一緒くたに愛好されてる話を以前しましたが、
> > それは単に情報量の少なさと言うより、固定観念の少なさに所以があったのかも?と思わされました。

> Kawaii文化はらくちんこと小林敬幸さんのこのあたりの受け売りだったのですが、
> http://biz-journal.jp/2014/12/post_8361.html

上の方で、「きゃりーぱみゅぱみゅは、原宿系を取り入れた渋谷系」と書きましたけど、
彼女の事を好きな海外のファンって、アキバ系文化が好きな層が多いと思うんです。
アニメの中のキャラクターが、実際に3次元の世界へ現れたような印象でしょうからねえ。
(もちろん、日本のファッション好きや、キティちゃん好きとかの層も、中にはいるでしょうけど)
ただ実際に日本では、「だったら秋葉原にも、きゃりーファンが多いか?」と問われると、
どうも、そういった印象はあまり受けないんですよね・・・・
やはり原宿や渋谷とは文化圏が違いますし、2次元と3次元も違うからかも知れません(笑)。
とは言え、海外ほどでは無いにしろ、一昔前に比べれば、日本でも文化圏の接近が見られると思います。
で、それを読み解くキーワードは「2.5次元」じゃないかと、私は密かに考えています。

2次元のキャラクターを、3次元の世界に投影して実体化させた精巧なフィギュア。
3次元に住む人間が、2次元のキャラクターを投影して、それに為り切るコスプレ。
2次元のモニター上に、美しく作り込まれた3次元の世界を描写する3DポリゴンCG。
秋葉原を舞台にしたアイドル・リアル育成ゲームの雰囲気だったAKBグループや地下アイドル。
(サブカル好きな層の嗜好としては、AKBグループよりも坂道シリーズ向きな気も?笑)
昭和みたいにアイドルに幻影を抱けなくなった現在、その代替として普及した声優アイドル。
声優アイドルですら無理だとして、ゲームやアニメの世界に舞台を移した2次元アイドル。
アニメやコスプレの影響を受け、原宿に出現したゴシックロリータ・ファッション。
ロリータを突破口して繋がった原宿化したアキバガールに、アキバ化したオタクガーリー。
そして秋葉原ではコスプレ喫茶が一気に広まるも、今ではオタク向けのキャバクラ化・・・・

う〜ん、最後はどうも不健全なイメージが拭えませんけど(苦笑)、
それでも壁が取り払われて、融合により新たな文化がいろいろろ現れるのは面白い事です!!
そして、壁の障害とかを気にせず楽しめるのが、海外のファンなのかも知れません。
ネットを通ってやってくる情報には、秋葉原だの、原宿だの、渋谷だの、地名は付属しませんし、
変なシガラミが無いからこそ、とにかく純粋に「Kawaii is Kawaii」と出来ますからね。

▼ 日本の都市計画
> なんとなく、渋谷は「計画的に作られた街」であるのに対し、原宿や秋葉原は「自発的に変化していく街」のような気がします。
考えてみると、そもそも計画的に作られた街って、東京にどれだけあるんでしょ?
東京は世界でも有数の近代的都市だとは思いますけども、
その一方で、アジアによく見られる無秩序なスプロール都市でもあるんですよね。
まあそこが、極東であり、極西であり、中華でもある、日本の魅力かも知れません(笑)。
もちろん日本にも、古くは奈良や京都の街並みだったり、江戸期の河川改修や干拓はありますが、
ただ近代以降となると、オスマンによるパリ大改造などとは比べるべくも無いまでも、
明治中期に整備されて「一丁倫敦」と呼ばれた丸の内や、
昭和中期に浄水場の跡地を副都心として開発した新宿くらいでしょうか?
まあ丸の内のあたりは、もしも「ベックマン案」が実現していたら、きっと壮観だったでしょうし、
http://www.mlit.go.jp/common/000033964.jpg
都庁のある西新宿などは地形図で見ると、大地が切り刻まれていて少しグロテスクです。
http://guitarmatsu.sakura.ne.jp/image/TokyoGeoMapWide.JPG

それにしても、こうして改めて東京の地形図を見てみると、
山手線を通す為に、土を盛ったり削ったりした様子が実によく解ります。
これほど起伏に富む地形をぐるりと結んだからこそ、山手線沿線は多様性に満ちているのかも知れませんね。
って、この山手線自体も、環状線として計画的に作られた訳じゃないですけど(笑)。
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/b/bd/Construction_of_the_Yamanote_Line_ja.svg
ただ、台北での環状線計画論争で、東京の山手線があまりに理想的に語られているのを見ると、
私たち日本人が考えている以上に、山手線のルーレットには魅力と可能性が潜んでるような気がします!!
上野東京ラインの開通を受けて、数年後には品川−田町間に山手線30番目の新駅が完成する予定ですし、
それに合わせて、東京観光の中心としての山手線の利用というのも、少しは考えてみるのも面白いかも?
4年後には東京五輪がありますし、10年後には品川始発でリニアも開業予定ですからねえ。
3年前のヴェネチア映画祭で、「ローマ環状線、めぐりゆく人生たち」が金獅子賞を受賞した事で、
(NHKの「ドキュメント72時間」や「新日本風土記」みたいに、ローマ郊外の環状道路GRAから様々な人生を撮った映画)
日本でも一部で、「国道16号」をGRAに見立てて、東京を見てみようという試みが流行り、
それはそれで私も面白い試みだとは思いましたが、やはり東京の場合、まずは山手線を通してだと思います。

ただ、そうは言っても、やはり今の日本では「計画的な街づくり」というのは困難なんですかね?
東日本大震災があっても、東京五輪が決まっても、ご存知の通り状況ですから・・・・
まあ新国立競技場の件とかは、五輪開催が決まる前からいい加減だったので、
それなりに諦めも着いているのですが、せめて上野公園の改良くらいはどうにかして欲しかったです。
五輪は大戦直後の大会まで、絵画・彫刻・音楽・文学・建築・都市計画などの「芸術競技」が存在し、
順位をつけるには即さないと競技から除外された後も、「文化事業」を行う事は義務付けられているんです。
もちろん、それは今回の東京五輪でも同様であり、やはり東京なら文化事業の舞台は上野となります。
上野公園とその周辺には、それこそ数多くの文化施設があるのですが、
国立・都立・区立・民間・学校法人・宗教法人と管轄が様々で、今まではなかなか足並みが揃いませんでした。
だからこそ、この五輪決定を契機に、それを進めよう話し合いが行われ、
いろいろなプランが出されたものの・・・それを引っ張るべき国や都がスルーしてそのまま実質頓挫(泣)。

舛添前都知事の美術館巡りが以前問題となってましたけど、この方面には感心が無かったんですかねえ?
小池新都知事にしても、五輪会場の代替地選考では思いっ切り やらかしてますけど(悪質さでは豊洲の件以上)、
メディア報道やネットの反応などを見ると・・・結局は、皆が本気で関心を向けないと変わらないんですかね?
本来、文化施設の建設において、五輪やW杯などの大型イベントは、手段であって目的ではないので、
方便以外で「レガシー(遺産)」なんて言葉を使う事自体が、おかしな事ではあるんですけど、
それ所か、利権絡みや、政治パフォーマンスを優先させ、中身を蔑ろにするなんて言語道断なはずなんです!!
まあ所詮、民主主義とはそういうもの(有権者のレベルを映す鏡)だと言えば、それまでなんですが、
しかい幾らなんでも、最近は政治だけに限らず各方面で目に余る事が多過ぎます・・・・
利己的で場当たり的な事無かれ主義が蔓延していて、それこそ「大局観(青写真)」が欠けてますよ。
私程度ですら あれこれ思うのですから、私より遥かに凄い人など それこそゴマンといるはずなのに、
う〜ん、戦後70年の制度的な勤続疲労なのか? 単に日本の国力が落ちてるから粗が気になり始めたのか?

と、少し話が愚痴っぽく脱線してしまったので、都市計画に話を戻しますと(笑)、
北海道の札幌や、樺太の豊原を始め、満州国では特に首都の新京を筆頭として、
(新京の地図が頭の中に入っている為、「五色の虹」を読んでも、ありありと風景が浮かびました)
戦前の日本では、かなりダイナミックな街づくりも見られるんですよねえ。
もちろん、それらの土地は当時、無人の荒野に近かったからという理由もありますけど、
例えば、戦前は東京に匹敵する大都市だった大阪では、関一が大胆な都市改造を試みましたし、
http://www.youtube.com/watch?v=TS-NYXOQLQk
東京にしても、関東大震災や敗戦後の復興時には、後藤新平の改造プランが活用されています。
ですから、日本だからダメなのではなく、現在だからダメなんでしょうね・・・・

それを思うと尚更、荒川修作&宮崎駿が創る街というのを、本当に見てみたかったです。
宮崎駿と養老孟司の対談本である「虫眼とアニ眼(新潮文庫)」にも、
https://www.amazon.co.jp/dp/410134051X
荒川に心酔していた宮崎が考える街のモデル↓が載ってますけど、なかなか興味深いです。
http://matome.naver.jp/odai/2140394836899228901
ただ荒川修作というのは、こんな集合住宅↓を実際に作ってしまう異色の建築家なので、
http://matome.naver.jp/odai/2136921601792516201
http://matome.naver.jp/odai/2134369109216045701
「もののけ姫」を最後にアニメ監督を引退し、こんな奇抜な建築家と組んで、
新たな街をつくる大事業に挑むなんて、周囲に大反対されて結局は夢物語に終わると・・・・
まあ確かに、アニメ映画というのも後世に残る作品ではありますけど、
人が暮らし続ける街なんて、それ以上に大作ですから、出来る事なら見てみたかったんですがね。

あと最後に、ついでなので、私が気に入った都市計画関連の本を紹介しておきます。
文庫や新書ですが、テーマがあまり一般的ではない為、オススメという訳ではありません(笑)。
「都市計画の世界史(講談社現代新書)」
https://www.amazon.co.jp/dp/4062879328
「満州国の首都計画 (ちくま学芸文庫)」
https://www.amazon.co.jp/dp/4480087079
「都市と消費とディズニーの夢(角川新書oneテーマ21)」
https://www.amazon.co.jp/dp/404110307X
・・・って、様々な分野の本が、文庫や新書で手軽に読めんるんですから、
もちろん世界言語の英語には敵いませんけど、日本の出版文化もなかなか凄いですよね!!

▼ 読書モード終了のおしらせ
という事で、「不屈の棋士」の紹介を受けて始まった今回の読書モードは、
「五色の虹」などを経由し、最後は「ヘンタイ美術館」で終了いたしました。
読書モードのスイッチを入れていただき、ありがとうございました(笑)。
それと、読書モードが終了した事で、その分の熱量が返信へと一気に流れ込んでしまい、
自分でも驚く程の長文になってしまって、どうも申し訳ありませんでした・・・・
きっと読むだけでも一苦労でしょうから、返信は「読んだよ」の一言でも構いません。


[20447] 五色の虹の感想、将棋ソフト問題雑感返信 削除
2016/10/21 (金) 01:07:29 ほのぼのさん

超長文、読ませていただきました。
改めて、徳翁導誉さんの博識ぶりに感嘆しております。
ほんと、サブカルチャーから歴史まで、様々な分野を深く深く知り抜いておりますね。

> そう言えば、ほのぼのさんはアニメやゲームなど、サブカル方面への関心はどうでしたっけ?
> あまり詳しくなかった場合、バンバンと作品名を挙げて話しても、きっと困らせてしまうでしょうしね。


サブカル方面についていえば「ライト層」といえるかと思います。
世間で話題になっているようなエヴァもまどマギも一通りは観ていますが、
徳翁導誉さんに挙げていただいた作品で全然知らなかったものも結構ありますね。

> (もし未見でしたら、攻殻SACシリーズはオススメしておきます。私の中でも歴代6位のアニメ作品なので・笑)

攻殻SACシリーズは確か見たことなかったので、今度見てみたいと思います。
そもそも攻殻機動隊も昔見たのですが、内容はだいぶ忘れてしまいました・・・
徳翁導誉さんの歴代1位〜5位も是非ぜひ知りたいですね!

さて、せっかく書いていただいた超長文にお返事していきたいところですが、
まずは「五色の虹」を読み終わったので感想から。

いやはや素晴らしいノンフィクションでした。
建国大学への著者の熱意と執念が、卒業生の奥底に鋭く切り込むような取材につながっているかと思いました。
読み応えのある本を紹介していただきありがとうございました。

この本を読んで感じたことを一言でいうと、「人間賛歌」でしょうか。
戦時中や敗戦直後、在校生や卒業生は様々な窮地に立たされますが、
そこからの「生」への執念の凄まじさに圧倒されましたね。
それは敗戦後に日本政府の庇護がなくなって裸同然に放り出された日本人卒業生だけではなく、
在学中にスパイ活動をしていた楊増志についてもあれだけの日本憲兵の拷問の中で
希望を捨てずに生き延びたのは、常人では到底成し遂げることができないことかと思います。
(本の中での楊増志に対する拷問は、それほど身の毛がよだつものでした。)
国籍を問わず、人間はどれだけ苦境に立たされても希望さえ失わなければ生きていくことができる、
建国大学卒業生はそう訴えているような気がします。

そして、この本を読んで痛感したのが、「青春時代を共に過ごした絆の強さ」でしょうか。
桑原とジョージという日本人同士の絆、ロシア人卒業生のスミルノフの日本人同期への思い、
建国大学卒業生の同窓会の結束の強さからも、青春時代に過ごした建国大学での日々というのは
卒業生の中に一番強く残っているのだなあと感じました。

昔学校で「満州国は五族協和を理念としている」と習ったときに、
日本民族、朝鮮民族、中華民族は分かるが、なんでモンゴル民族やロシア民族が入ってくるんだと
疑問に思っていました。モンゴル民族やロシア民族は満州とはそれほど関係ないし、
そもそも同時の満州でどういった位置づけかも分からないままでした。
それが今回この本を読んでモンゴル人やロシア人も建国大学で真剣に学んでいたことを知り、
どういうバックグラウンドでモンゴル民族やロシア民族が満州と関わっていたかがおぼろげながらに分かってきました。
この本によれば、モンゴル人やロシア人の卒業生は日本に対して憧れと尊敬の念を持っているんですよね。
それに対し、建国大学の理念として「民族協和」をどれほど唱っていたとしても
朝鮮民族や中華民族の建国大学生は、根底には「傀儡の日本に対する敵意」がありましたね。
そういう意味では、著者も文中で触れていますが、どれほど異民族の融和を理念として掲げても、
それぞれの民族のアイデンティティが各個人の根底にある以上、民族主義的なところから
完全に超越するのはどれほどの教育をもってしても無理なのではないかと思いました。

建国大学は、昭和期に入った旧大日本帝国ではありえないような「言論の自由」が保証されていたようですが、
この「言論の自由」を掲げた目的は何だったんでしょうかね。
もちろん表向きは「民族協和」のためだったんでしょうが、当時の日本軍部がそんな甘っちょろいことを
大々的に認めるのもおかしいかと思いましてね。
思うに、この「言論の自由」は、将来に国の中枢を担うべき日本人学生が、
「植民地支配のツール」として、他民族の性格や習性を学ぶためのものだったのではないでしょうか。
当時の朝鮮や満州のような植民地では(満州もあえて植民地と書きます)、朝鮮民族や中華民族は
支配層である日本民族に従うしかなかったが、それだけではかれらの国民性を知ることができない。
それでは反乱等のいざというときに適切な対応を取ることができない。
そこで、言論が自由となる場で、朝鮮民族や中華民族等の学生に本音を吐かせることにより、
日本人学生が他民族の国民性を肌で実感できる場が建国大学だったのではないでしょうか。
日本が敗戦しなければ建国大学の卒業生はおそらく満州で権力の中枢を握ることになったのでしょうが、
その際に建国大学で学んだ他民族の国民性が植民地支配の際に役立つことになったと思います。

ともあれ、戦後70年を過ぎ、卒業生もほとんどが90代に入ろうとする中で、
これだけの肉声を集めたのはとても価値あることであると思いました。
著者の熱意と執念には頭が下がる思いです。
あと10年もすれば戦争時代もほとんどが鬼籍に入り、こういった満州の物語も
完全に「歴史」になってしまうかと思うと、このタイミングでこの本を読めたのはとても良かったです。

> ▼ 三浦九段、ソフト不正使用疑惑で竜王挑戦権を剥奪
> う〜ん、タイムリーな話題と言うか、何だか大変な事になってきましたねえ・・・・
>
> 『将棋・竜王戦の挑戦者変更=三浦九段の出場取り消し』
> http://www.jiji.com/jc/article?k=2016101200900&g=soc
> 『スマホで将棋ソフト使い不正か 三浦九段「ぬれぎぬ」』
> http://www.asahi.com/articles/ASJBD6GMGJBDUCVL02R.html
>
> 時代が時代ですので、こうした問題が生じる事自体は想定の範囲内でしたけど、
> その1人目となったのが、当時タイトルを独占していた羽生七冠からタイトルを奪取し、
> 電王戦では大将として東大GPS将棋と戦った、トップ棋士の1人である三浦九段ほどの大物で、
> しかも、将棋界最高峰のタイトルである竜王への挑戦権を剥奪される所まで行くとは・・・・
> (一応形式的には、竜王戦への休場届けを出さなかった事に対する処分らしいですが)
>
> で、ここまでやる以上は、相応の証拠が挙がっているのかと思えば、
> 現時点で挙がっている情報だけでは不十分な印象で、本当に今後どうなって行くのでしょ?
> 「不自然な離席が多い」というだけでは、証拠としては明らかに不十分でしょうし、
> 「ソフトとの一致率が高い」という事なら、棋譜は公開されてる以上、既に証拠が出ているはず。


処分に対する三浦九段の抗議文と、今週発売の文春、新潮まで読みました。
三浦九段がカンニングをやっていたかどうかについては、両者の言い分が真っ向から対立する上、
白黒はっきりしないことからも、今のところ真相は分からないですね。
棋譜とソフトとの一致率とかもいろいろ調べられているようですが、あくまで状況証拠に過ぎず、
決定的な物証がない以上は、三浦九段がソフトを使ったかどうかは(本人以外は)今のところ誰も断定できないことかと思います。

一方、竜王戦の挑戦者差し替えという将棋連盟の処置も、このような状況では仕方ないといったところでしょうか。
それこそ、竜王戦の最中やもし三浦九段が竜王位を奪取した後に、文春砲がさく裂していたら
取り返しのつかないことになっていたでしょうし。

しかしながら、このような事態が発生するまでスマホの持ち込み禁止等の対局ルールを整備してこなかった
将棋連盟には大きな落ち度があるかと思います。
スマホの持ち込み禁止を規定しようとしたときに棋士会の反対があった等、
すぐにはルールを作ることができなかった事情があったのでしょうが、
A級トップ棋士のソフトカンニング疑惑というのは、将棋界全体へのダメージが大きすぎます。
おそらくは「棋士はカンニングをしないという性善説」で動いていたのでしょうが、
人間よりも強いソフトが身近な存在になった以上、そういう牧歌的な考えはだいぶ前から許されなくなってきたのに
そのような時代の流れについていけなかったのでしょうか。
席を外すといった今までは当たり前の行為も、これからは厳しく規制をかけていかなければならないでしょう。
技術の進歩というものは、昔の大らかな習慣から人々をギチギチに縛っていくというのも皮肉なものです。

> 三浦九段の出方次第では、将棋界に大きな波紋を生じさせるでしょうし、
> 12月から始まるスマホの持ち込み禁止も、どこまで取り締まれるか甚だ疑問ですよね。
> コンピューターがプロ棋士以上に強くなったかも知れない事よりも、
> こうした不信感が生まれる事こそが、プロ棋士の存在意義を脅かすような気がします。


ほんと、この問題の落としどころを将棋連盟は見えているんでしょうかねえ?
少なくとも今のままだと対局中に棋士同士が暗黒疑心になってしまいますし。
http://www.sankei.com/west/news/161020/wst1610200032-n1.html
もし三浦九段の謹慎が来年頭に解けたとして、他の棋士たちはどう迎えていいかわからないでしょうし。
そもそも三浦九段が白だった場合や黒を完全に証明することができなかった場合に、
うやむやに終わらせることはできないでしょう。
今後の成り行きを見守りたいところですね。

他の話題についてはまた後程。


[20453] 三浦九段の一件・将棋ソフト史・人工生命・真田丸返信 削除
2016/10/21 (金) 21:08:41 徳翁導誉

当初は「雑談(なんとか官兵衛、ponanza再び、五色の虹)」↓の返信として書いてましたが、
http://tokuou.daiwa-hotcom.com/cgi-bin/kjb/kjbn.cgi?tree=c20417
三浦九段の一件が本題になりそうなので、こちらにスレッドを統合して返信しますね。
「五色の虹の感想」の感想と、私の「アニメ・ランキング」などの話は、また次回。
(五色の虹の感想はかなり読み応えがありました、面白かったです)

▼ 将棋雑談の返信
まずは、三浦九段の件とは無関係な部分の返信から。
> > でも一方で、木村一基には初タイトルを獲得して貰いたかったですけどね(苦笑)。
> > 森下卓もそうですけど、やはり2度3度とチャンスを逃すと、
> > プレッシャーに追われて、自らタイトルを遠ざけてしまうのでしょうか?

> 私も木村一基は好きなので今回はタイトルを取ってもらいたかったのですが・・・
> 本人にとってはラストチャンスだったでしょうし。
> しかし、タイトルを取れないということは、決定的に勝負師としての何かが欠けていたのでしょう。
> タイトルを取る、取れないという間には、それほど大きな壁があるのだと思います。

でもまあ、「タイトルを取れない」というのも、
それもまた1つの、棋士の魅力を作る個性ですよね(当人はキツいでしょうけど・笑)。
棋士よりソフトが強くなった以上、これからはエンターテイメント性が今まで以上に重要でしょうし、
こうした人間ドラマの部分こそ、その最も重要な要素となってくるように私は思います。
簡単に言えば、記録に残る棋士より、記憶に残る棋士の方が、今後は生き残り易い時代だという事ですね。

> > > 本戦トーナメントで優勝してコンピュータとの2番勝負を戦ってほしいのは、
> > > 今のところやはり羽生三冠、千田五段、佐藤名人といったところでしょうか。

> > と言う事は、「羽生vs.コンピューターの対戦って、ぶっちゃけ見たいですか?」という
> > 前回の問いへの答えは、「イエス」という事で良い訳ですね(笑)。

> 見たくないという気持ちもありますが、答えは「イエス」ですね。
> 今現在でも棋界で実力はナンバー1ですし、羽生三冠が衰える前にコンピュータとの頂上決戦を見てみたいです。

個人的には、「勝てる可能性がある内に対戦を」という思いが強いので、
もし「羽生vs.コンピューター」が実現するのであれば、出来るだけ早い方が嬉しいですね。
これは、羽生さんの実力が衰えるという以上に、将棋ソフトの実力が年々アップしているからで、
「見たくない」という気持ちも、「負ける姿は見たくない」というのが、きっと真意でしょうから、
その為にも、出来るだけ早い対戦の実現こそ、勝利する姿を見られる可能性が高いのではないかと?
最終的に負けるのは仕方ないにしても、やはり1度くらいは勝利する姿を見たいですからねえ。
もちろん過去の電王戦でも、勝利した棋士は居ましたけど、羽生さんが勝利する事は意味合いが違うと思います。
世間一般の認知度では、「棋士=羽生」と見なしても、決して言い過ぎでは無いはずですので・・・・

> 前回書き忘れましたが、豊島将之七段も勝ち残っているんですよね。
> 豊島七段は前回も電王団体戦でソフトに勝っているし、豊島七段、千田五段が優勝すると
> ソフト対策を徹底的に研究すると思うので、いい勝負が見られそうです。
> 羽生三冠、佐藤名人といった棋界の頂点の人たちとコンピュータとの対戦も見てみたいのですが、
> ちょうど日程的に電王戦と名人戦が重なってしまうため対ソフトで100%の力を発揮できないのが辛いところです。

ソフト対策がしやすい相手という意味だと、今回のponanzaは、かなり理想的だと思うんです。
電王戦に4年連続で出場し、プロ棋士との対戦棋譜を残してるソフトなんて他にありませんから。
もちろん、ponanzaは年々強くなってますけど、それは他のソフトでも同様ですし、
情報が不足する未知の強敵ソフトよりは、ずっと、やりやすい気はするんですよね。
まあ実戦回数が多いので、ソフトに致命的な弱点が存在する可能性も低い事になりますけど、
わざわざ羽生さんが出てきて、ハメ手でバグを突く姿は・・・負ける以上に見たくないかも?(笑)
・・・って、まだ勝てる可能性は十分あるという私の見立て自体が、実は甘かったりするのかなぁ。

▼ 三浦九段の不正疑惑と、その後のゴタゴタ
> 処分に対する三浦九段の抗議文と、今週発売の文春、新潮まで読みました。
新潮は見てませんけど、文春の記事は読みましたし、三浦九段の主張はNHKニュースで見ました。
プロ野球が、クライマックスシリーズから日本シリーズまで間が空いた事もあり、
正直言って今週は、この話題が私の頭の中のほとんどを占めていました・・・・
いや本当、これからどうなって行くんでしょ!?

> #そういえば竜王戦挑戦者変更の結末はどうなるんでしょう?情報が何もでていないので
> うかつなことは言えませんが、うやむやに終わらすと将棋界の危機のような気もします・・・

う〜ん、有耶無耶に終わる所か、何だか日に日に大変な事になってきてませんか???
まともな情報が出てこないからこそ、私は迂闊な意見をバンバン言っちゃいますけど(笑)、
これなら3ヶ月休場の処分が粛々と過ぎ、有耶無耶に終わっていた方が、まだマシだった気がします。
まあ、狭いムラ社会の話ですから、仮に無実だったとしても、
このまま泣き寝入りという展開も、普通に有り得るシナリオだと思っていただけに、
こうして三浦九段がNHKの単独インタビューに答え、抗戦の構えを見せた事には少し驚きがありました。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161018/k10010734201000.html
もちろん、当人にしてみれば、棋士生命を実質的に奪われかねない事態ですけど、
でも一応、3ヶ月の謹慎期間さえ明ければ、恐らく棋戦には復帰できるはずですので、
出来るだけ波風を立てないという決断も、三浦九段には1つの選択肢としてあったはずです。
(もともと挙動不審なタイプなので、疑いを晴らし難くく、擁護する棋士も少なそうなのが苦しい所)
しかしこうして将棋連盟の処分に対し、戦う姿勢を鮮明に見せた事で、
本人も、連盟も、将棋界全体も、更なるダメージを受ける事が、ほぼ確定したようなモノですからねえ。
斜陽産業と言われる将棋界において、これは誰も得をしない展開に突入したように思えます。

そもそも、不正をしたのなら処分が軽過ぎますし、不正が無ければ処分する事自体がおかしい訳で、
確証の無いまま「疑わしいから」と、こうして軽率に重大な処分を下した事が全ての発端なんですよ!!
もちろん処分理由としては、不正の疑いではなく、「休場届けの不提出」という事になってますけど、
三浦九段の主張通り、竜王戦に出場するつもりであれば、休場届けなんて出す必要が無い訳で、
こんな理由では案の定、休場すると言った言わないの水掛け論に陥ってしまっています・・・・
良い悪いは別として、連盟側もやるならやるで、やり方が凄く中途半端なんですよね。
同じく狭い世界である大相撲では、八百長事件が発覚した際に「疑わしきは罰する」の方針により、
無実を主張し、証拠が出なかった力士まで、一斉にクビを切りました!!
もし異を唱えると、退職金は出ないし、部屋の親方や仲間力士にも迷惑が掛かるとなれば、
やはり日本のムラ社会では、ここまで追い込まれると、強く出るのは難しくなります。
(最後まで無実を訴えた内モンゴル出身の蒼国来は、裁判に勝利して、2年後に土俵復帰)
嫌なやり方ですけど、理不尽な決定を押し切るなら、それくらいの強引さが必要なんですよね。
別に理不尽でも世間は無関心ですから、世間対策であれば問題をゴタつかせないのが1番なはずです。
そういう意味では、もしも米長会長の時代であれば、三浦九段をキチンと黙らせていた可能性も?(苦笑)
・・・って、そもそも米長時代なら、こんな表沙汰になる前に、噂を握り潰してた方が有り得るのかな?
現在の谷川会長は、神輿としての格は十分でも、トラブルを解決する政治能力は乏しいでしょうからねえ。

でもまあ、こうしてNHKのニュースでも大々的に報じたとなれば、
今週末のNHKテレビ杯は、差し替え無しで、そのまま放送となるんですかねえ?
http://cgi2.nhk.or.jp/goshogi/shogitou/
奇しくも今週の対局は、不正を疑われて竜王挑戦権を剥奪された三浦九段と、
疑われた三浦九段に対し、Twitterで「1億%クロ」と断じた橋本八段の一戦ですし(笑)。
もしも、そのまま放送されれば、きっとネット上でも大盛り上がりに・・・って、
「これからはエンターテイメント性が重要だ」とは言いましたが、この方向は笑い事じゃ済まないですよね。
盤外戦としても、純粋に娯楽として楽しめるレベルを既に超えていますし・・・・

> 三浦九段がカンニングをやっていたかどうかについては、両者の言い分が真っ向から対立する上、
> 白黒はっきりしないことからも、今のところ真相は分からないですね。

とりあえず、完全に潔白を証明する事はできなくても、
PCとスマホの使用・通信履歴を調べれば、それに近い事は出来ると思います。
どうやら文春の記事を読むと、まずは遠隔操作が疑われているみたいですが、
それはスマホの通信履歴と、PCソフトの使用履歴を確認して、対局時間と被らなければセーフでしょうし、
少なくともPCは既に押収してますので、調べてアウトだったら、もう情報が出ていて良い頃だと思います。
また、スマホの将棋ソフト利用は、三浦九段本人が「スマホにソフトは入れていない」と主張してますので、
携帯アプリのダウンロード履歴と削除履歴を確認すれば、その主張の正否を確かめられるはずです。
(そうした情報さえ改竄できるハッキング能力が三浦九段にあるとは、誰も思っていないでしょうし・笑)
もちろん、「不正用のスマホとPCを別に用意したのでは?」とまで疑われれば、それは証明できませんけど、
少なくとも、ここまで証明できれば、潔白を信じてくれる人が大多数になるのではないでしょうか?

> 棋譜とソフトとの一致率とかもいろいろ調べられているようですが、あくまで状況証拠に過ぎず、
> 決定的な物証がない以上は、三浦九段がソフトを使ったかどうかは(本人以外は)今のところ誰も断定できないことかと思います。

一致率とは言っても、プロ棋士の対局では、ネット将棋のソフト指しみたいに、
全ての手がソフトの最善手と一致するなんて事は、まず有り得ない訳で、
そうなると疑われるのは、相手が指した直後に離席し、帰ってきて指した手の一致率ですけど、
それで有意的なデータ量を得るのは、今回疑われた対局数だと、正直困難だと思うんですよね。

ただ、文春の記事にあった極秘会議での「99.9%やってますね」という発言が、
もし仮に、「将棋ソフトに詳しい」とされる千田五段の発言であったら、かなりマズい気がしました。
本当の専門家であれば、「99.9%」なんて数字は実際にそうした結果が出ない限り、絶対に使用を避けますし、
今回の条件を見ると、そのような数字が出るような状況には、ハッキリ言って見えません。
なのに、こうした発言をするという事は、それ自体が統計の素人である事を表しているんですよね。
しかし、「99.9%」の数字を専門家の意見として、真実だと他の棋士たちが信じてしまえば、
これは印象のミスリードに繋がりますから、かなりマズい事態のように思えます・・・・
もちろん、99.9%発言をしたのが千田五段であれば、という仮定の話ですけど。
って、そこは週刊誌の記事なので、厳密にはそんな発言をした棋士が居ない可能性もありますが(笑)。

> 一方、竜王戦の挑戦者差し替えという将棋連盟の処置も、このような状況では仕方ないといったところでしょうか。
> それこそ、竜王戦の最中やもし三浦九段が竜王位を奪取した後に、文春砲がさく裂していたら
> 取り返しのつかないことになっていたでしょうし。

いや〜、私の印象としては、その逆ですけどねえ・・・・
確かに今年の竜王戦だけを見れば、途中で不正疑惑が起きるよりも、幾らかマシだったかも知れません。
しかし、来年以降の竜王戦の事まで考えると、私は却って状況が悪くなったように感じています。

三浦九段の挑戦を受ける立場の渡辺竜王は、日頃から三浦嫌いを公言している事で知られますけど、
タイトルを争う利害関係者であり、悪感情をもつ渡辺竜王が、今回の不正疑惑の告発を自ら行い、
極秘会議を開いて、それを週刊誌にリークし、更に処分を下す場に居たのは、流石にバランスを欠き過ぎですよ。
渡辺竜王としては、「今後の将棋界を守る為に」という使命感からの行動だったそうですが、
やはり私には暴走に見えますし、これを許容してしまった事が、将棋界にとって最大の悪手だったように思えます。
もし今回の不正が事実で、これから証拠が開示されても、この経緯に問題がある事に変わりは無いはずですし、
前述のように、PCやスマホを調べても不正の証拠が見付からなかった場合には、
それはそれで、このような経緯では、また別の大スキャンダルに発展しかねないと思いますからね。

更には、影響力があり過ぎる為に距離を置く羽生さんすら、週刊誌リークに利用して、
それを奥さんのTwitterで修正するという、変な形で引き摺り出される状況になっていますし、
(その一方で、森内さんがひっそりと全く巻き込まれていないのは、永世名人の為せる業か?・笑)
東大法学部出身の片上理事なんて、ブログで苦しい胸の内を吐露してますからねえ・・・・
「疑わしいかも知れないが、それだけで処分すべきでない」という両名の主張が、ベストだったと思います。
「竜王戦の最中に週刊誌報道があれば、棋戦が中止されかねない」という渡辺竜王の主張も、
ここまで事件が大きくなった今となっては、来年以降も含めて、悪い状況に陥ったようにしか見えません・・・・

もっと言えば、週刊誌や新聞紙が不正疑惑を報じるには、
内部の棋士による各誌へのタレコミが必要不可欠なんですよね。
指し手がおかしいなんて、尾行すれば証拠が掴める芸能人の不倫記事とは、訳が違いますから。
逆に言いますと、この時期を狙い、そうした事を行った棋士が確実に居るという事で、
正直な所、私には、その事実自体も結構キツいものがあります・・・・
また、こういうのは結構、先に言った者勝ちの傾向が強くて、
こうして公表されると、真偽に関わらず、それが既成事実化し易い所も問題だったりします。
って、このままシロともクロとも判断を下さず、そのまま有耶無耶にするというのは、
ある意味で、判断とすると言う責任を回避しつつ、既成事実化に加担する事でもあるんですよね?
そこまで考えての事だったら、本当に悪質だと思います(世間の反応は正反対になるのでしょうけど)。

> ほんと、この問題の落としどころを将棋連盟は見えているんでしょうかねえ?
> 少なくとも今のままだと対局中に棋士同士が暗黒疑心になってしまいますし。
> (http://www.sankei.com/west/news/161020/wst1610200032-n1.html
> もし三浦九段の謹慎が来年頭に解けたとして、他の棋士たちはどう迎えていいかわからないでしょうし。
> そもそも三浦九段が白だった場合や黒を完全に証明することができなかった場合に、
> うやむやに終わらせることはできないでしょう。
> 今後の成り行きを見守りたいところですね。

でも本当、ここまでグダグダでボロボロに揉めさせて、一体どうやって決着させるつもりなのやら?
潔白を証明するのは困難ですし、かと言って確証も無いようなら、それで続ける泥仕合はまさに五里霧中です(泣)。

三浦九段が徹底抗戦で突き進むなら、もう裁判の場で白黒つけるしか無くなりますけど、
その判決で黒と出れば、三浦九段の棋士生命が終わるのは当然として、将棋界も大打撃ですし、
白と出ても、三浦九段の疑いが完全に晴れる訳でもなければ、所属する将棋界も存亡の危機に陥ると。
だからと言って裁判まで行かなれば、無駄に騒ぎ立てて、事態を悪化させただけに終わります。
また、ひょっとしたら、ここまで事態を大きくしてしまった渡辺竜王も、問題視されるかも知れません。
(今までの流れを踏まえれば、裁判に訴えて三浦九段が勝利しない限り、その可能性は低いのでしょうけど)
う〜ん、司法の場に訴え出なければ、ゴタゴタを続けながら、謹慎が解除される来年には復帰なのでしょうか?
何かそうなっても、大人しく黙って謹慎していた場合以上に、ギスギスするのは確実ですし、
そんな空気のままで、ちゃんとした環境下で将棋が指せるのかも、甚だ疑問ではあります。
このままでは、今後の展開がどう転んでも、落し所なんてものは見えないんですよねえ・・・・
成り行きを見守るというか、それしか出来ないですよね、現状では???

▼ 「技巧」と将棋ソフトの歴史
> そういえば電王戦のコンピュータ側は去年に引き続いてponanzaに決まりましたね。
> 日進月歩を遂げるソフト界において、2年連続でトーナメントを優勝するというのはすごいことだと思います。
> ponanza作者の山本一成さんですが、数ヶ月前にtwitterで今話題の「技巧」について以下のようにつぶやいているんですよね。

電王戦が「5対5」の団体戦から、「1対1」の2番勝負に変わってから、
コンピューター側の電王トーナメントは、実を言うと、情報を追っていなかったのですが、
なるほど、新たに登場した「技巧」というソフトが、開発者たちに衝撃を与えているみたいですね。
電王トーナメントでは結果が振るわなかったものの、世界選手権では準優勝&コードを一般公開ですか!?
情報ありがとうございます、全く知りませんでした。

> これらの一連の山本一成のつぶやきを見ると、将棋ソフトで極めて属人的なんだなぁと思いました。
> 山本一成さんは実際の将棋でもアマ有段者だし、プログラマーの将棋の強さもソフトの強さに影響しているかもしれません。

プログラムに関しては、私も本当にお遊び程度にしか解りませんので、
公開されたコードを覗いても、その凄さとかは全く理解できないのですが、
ponanzaの開発者である山本さんが感嘆される様子は、何となくですが理解できます。
難しい事をシンプルにこなすコードは、処理速度が速いだけでなく、それ自体が美しさを伴いますので。
って、科学計算向けのFortranからプログラムを始めた私は、商用開発向けのC++自体、
ほとんど扱った事が無い為(遊びで、画像データに暗号文を忍び込ませるソフトを作った事くらい・笑)、
ぶっちゃけ、漠然とはイメージできても、専門的なプログラムの話は私もチンプンカンプンではありますが、
PR文章にまとめられた「技巧の特徴」↓を読む限り、どうやら「原点回帰」に近い印象ですね!!
http://shogi1.com/denou-tournament3-gikou/

ここで簡単に、将棋ソフトの開発の歴史を少し振り返ってみます。
まず初めに、将棋というゲームは、囲碁やチェスなどと同じく、
その手の数は有限であり、情報は完全公開で偶然にも左右されませんから、
全ての手を読み尽くしてしまえば、先手必勝か? 後手必勝? 引き分けか? が解ってしまいます。
しかし現実的には、そこまで膨大な手数を計算できるコンピューターなど現状で存在しない所か、
数十手先まで計算する事で、人間の棋力を圧倒的に上回るという段階にすら達していません。
(ただ、完全解答に達するのは困難でも、力技だけで人間を上回るのは遠い話でない可能性も?)

ですから、初期のソフト開発というのは、
「こういう時は、こうしなさい」などの条件を大量に入力し、
少しでも開発者の棋力に近付こうというレベルから始まりました。
それこそ本当に最初の頃は、ルール通りに駒を動かす所からのスタートでした。
また、計算力で人間を上回るコンピューターの特性を活かすべく、
深く読む手の数を絞り込む事で、棋力を向上させる試みも行われましたが、
「どのような基準で絞り込むか?」というのも、開発者の棋力に依存する場合がありました。
だからこそ、開発者の棋力がソフトの強さに直結する傾向は色濃かったですね。
(もちろん、棋力が高くてもプログラム能力が低ければ、ソフトも弱くなりがちですが・笑)

しかし、海の向こうに目を転じますと、1990年代後半に、
IBMが開発したチェス専用のスーパー・コンピューター「ディープ・ブルー」が、
当時のチェス世界王者だったカスパロフを破るという快挙を起こします!!
この勝利は、スパコンがもつ驚異的な計算力を背景にしたのは勿論の事、
カスパロフの棋譜を徹底的に研究して、計算時の絞込みに活かしたのも要因でした。
そして、この「コンピューターで棋譜を解析する」という方法は、
対戦相手の手の癖を知るだけでなく、強い棋士の指し方すら知る事に繋がる訳です。
という事で、歴代王者の棋譜を大量に読み込み、それと似たような手を指せるようになる事で、
スパコンの計算力で力任せに勝った段階から、普通のPCで動くソフトでも強い段階へと飛躍します。
名人の指し手を真似して打てるレベルにまで達すれば、人間でもかなりの強豪ですからねえ。

ただ、そうした動きは、あくまで海外のチェス・ソフトの話であり、
日本国内における将棋ソフトでは、その開発速度の進展は実にゆっくりしたモノでした。
チェスみたいに、IBMのような大企業が巨大プロジェクトを立ち上げる訳ではなく、
研究者やプログラマーが、個人の趣味の範囲で開発を行っていたのが、ほとんどでしたからねえ・・・・
しかし、そこに革命をもたらしたのが「ボナンザ・メソッド」の登場でした。
これは当時、海外留学中だった研究者の保木さんが、
現地でチェス・ソフト開発の論文を読み、それを将棋ソフトに転用したのが始まりで、
開発したボナンザの強さは勿論の事、保木さんは将棋をほとんど知らなかった事が衝撃的でした!!
前述の通り、それまでの将棋ソフトの開発では、開発者の棋力が大きく影響してましたので。

「大量の棋譜を読み込み、コンピューターに解析させて、棋士の手を真似る」この手法は、
保木さんがプログラムのコードを一般公開し、その利用を認めた事もあり、
ボナンザ・メソッドと呼ばれて、一気に普及し、将棋ソフトは急激に強くなる事となります。
今までは、ゲーム局面を判断する「評価関数」を、ソフト開発者が自ら決めていた為、
その評価関数の精度は、当然のように開発者の棋力に依存してましたけど、
(しかも開発者の棋力は、プロ棋士のそれに比べれば、当然のように劣ります)
機械に棋譜を学習させるのであれば、開発者の棋力に関係なく、強いソフトを作れますからねえ。
2007年には、ボナンザが渡辺竜王を相手に冷や汗をかかせ、
2010年には、ボナンザ・激指・GPS将棋・YSSによる合議制ソフトが清水女流王将を破り、
2012年には、電王戦で現役プロ棋士が次々と敗れていった、その後の流れはご存知の通りです。
(とは言え、今までの流れや、評価関数の微調整から、将棋の強い開発者がまだまだ多いのも事実)

そしてソフトは、過去に棋士たちが残した棋譜を真似るという段階から、
コンピューター自らが棋譜を残し、それを自己分析して、更に強くなるという段階に突入!!
今までコンピューターの学習目標は、どれだけ人間の棋譜と一致させるかを目指しましたけど、
この段階に入ると、自分が対局して勝率が高かった手を、学習目標として目指す事になります。
もうこうなると、評価関数すらコンピューターが勝手に作り出すようになる為、
どういう判断基準を持って、ソフトが強くなっているのかが、開発者にも解らない訳ですね。
その最たる例が、今年、世界でもトップクラスの囲碁棋士であるイ・セドルを相手に、
4勝1敗と圧勝したGoogleのアルファ碁かも知れません・・・・
過去の棋譜を画像データとして大量に読み込み、Googleの画像検索システムを応用して解析し、
コンピューターが自ら囲碁の勝ち方を覚えると、自己対局を繰り返してその精度を上げていくと。
ここで驚きなのが、ほとんどの開発者は囲碁のルールさえ知らず、
それ所か、アルファ碁にも囲碁のルールを教えてない(知らない)という事なんですよね。
アルファ碁は囲碁のルールを知らずに、「こうやれば、勝つ確率が高い」と算出してるだけなんです。

そのぼのさんが、以下のような印象↓を持たれるのも、ひょっとしたら、
> 将棋ソフトは開発者の顔が見えるせいか「得体のしれないもの」という印象はないですが、
> AlphaGoは今でも「得たいのしれない不気味な存在」です。

将棋ソフトの場合、開発者自身も将棋が強い人が多いのに対して、
アルファ碁の場合、開発者もソフトも囲碁のルールさえ知らない事が、
得体の知れない不気味な印象を与えるのに、影響しているのかも知れませんね?

・・・で、随分と回り道をしてしまいましたが、ここでようやく「技巧」の話(笑)。
「原点回帰」と説明したのも、技巧が強い要因の1つが「評価関数の優秀さ」にある為です。
他の一般的な将棋ソフトが、評価関数の項目をどれだけ持っているかは知りませんけど、
この技巧に関しては、その項目数が200万個ほどと書かれてますね・・・・
ボナンザ・メソッドを開発した保木さんが、将棋に疎かった事もあり、今までは切り捨てられていた
玉の堅さや手番、序盤・中盤・終盤に応じた重要項目の変化なども、評価項目として取り入れ、
更には棋譜の解析も、控えの桂や、香車の田楽刺しなど、手筋を通して学ぶ方法にしているのだとか。
これはもう、「強いソフトを作る」という目的以上に、
「人間らしいソフトを作る」方に、主眼が置かれて開発されている印象ですね。
ある意味で、「勝てばルールさえ知らなくてOK」というアルファ囲碁とは、対極にあるソフトかも?

しかも技巧は、高いプログラム能力により、処理速度が速くて美しいコードを作り上げて、
駒の位置関係の評価も、増やす方向にあるのを、逆に思い切って減らす事により、
人間らしい手を指すソフトでありながら、かなりの強さを実現しているんですよね。
更には、評価関数を重視する事で、処理速度の遅いスマホでもソフトの棋力があまり落ちないと。
(逆に言えば、スパコンなどで力任せに回しても、あまり棋力はアップしないのかも?)
そういう意味で技巧は、まさに「人間の将棋勉強用」に向いたソフトなのかも知れませんね。
これは、自らも将棋を指して強い、従来の将棋ソフト開発者の層とは異なり、
技巧の開発者の出村さんが、「見て楽しむ」将棋ファンだからなのでしょうか?(笑)

▼ 人工知能の自主進化と、人工生命
> 最近では小説を自動的に作り出すAIもあるようですが、
> 究極的には「将棋ソフトのコードを自動で書くAI」ってのも生まれるかもしれません。
> それこそ、C++コード等のコンピュータ言語を完全に熟知しているAIが究極のコードを書いたときに、
> 人間が書いたコードによるソフトとAIが書いたコードによるソフトとを対戦させて後者が勝った時点で
> 人工知能が人間の脳を超えたといえるかもしれないと個人的に思いました。

う〜ん、ほのぼのさんがイメージされてる「ソフトのコードを自動で書くAI」というのは、
恐らくアルファ碁が既に、それに近い事をやっているように思います・・・・
あれは別に、開発者たちが囲碁用のソフトを自分たちの手で作ったのではなく、
自分たちが作ったAIに囲碁の棋譜を読み込ませて、そのAIが学習して出来上がったモノですからねえ。
Googleみたいな大企業が挑んで来ない為、将棋ソフトはそこまで行ってませんけど、理論的には出来得る話ですし、
将棋ソフトにしても、コードまでは行きませんが、評価関数の自動生成くらいは普通に行われています。
だからこそ、プロ棋士にも圧勝するほどの将棋ソフトが生まれる訳です。
ponanza開発者の山本さんが幾ら将棋が強いと言っても、ponanzaやプロ棋士ほど強くは無いですからねえ。
そして、自動生成された評価関数を開発者が見ても、何故それが作られたかは理解が出来ないと・・・・

それと、C++などのプログラミング言語というのは、
「0と1の羅列」で意味不明なコンピューターの言語を、人間でも理解できる形に置き換えたモノですから、
コンピューターが自分で用いる目的でコードを生成しても、それはプログラミング言語の形を採らないでしょうね。
人間の為にプログラミング言語でコードを作ってあげるというなら、もちろん話は別ですけども。
ちなみに、単にコンピューターが自動的にコードを書き換えられていくだけなら、
このサイトの「動画紹介所」も、実はそのようなプログラムで作られています。
本来なら、投稿されたデータをそのまま引っ張ってきた方が楽なのですが、
サイトの仕様制約的にそれが不可能な為、コード自体を書き換える方法を採っています。

あと最後に、これは少し脱線気味の話題になるかも知れませんけど、
人工知能(AI)の他にも、「人工生命(A-Life)」という研究分野もありまして、
まだAIほどの実益化には程遠いものの、増殖や進化などの生命プロセスをコンピューター上で見せてくれます。
個人的には、AIよりも、A-Lifeの方が分野的に好きですね(笑)。
企画コーナー内に「ライフゲーム」が置かれているのも、そうした影響によるものです。
http://www.geocities.co.jp/Playtown-Yoyo/9179/life_game/life_game.html
って、これだけではライフゲーム自体も意味不明だと思うので、
より詳しく知りたい場合には、ニコニコ動画のライフゲーム動画が面白いかも?
http://www.nicovideo.jp/mylist/34610498
実を言うとCGIを弄り始めた頃は、それでゲームを作るか? サーバー上に人工生命の空間を作るか?
どちらか悩んだ時期があったので、その時の決断が違っていれば、ここも全く異なるサイトになっていたかと。
ちなみに、幾つもの遺伝的なパラメーターを決め、そうして作った人工生命をサーバー上の仮想空間へ投稿し、
自作した生命が繁栄したり、絶滅したり、進化したり、他の生命と融合したりを、神の目線で眺める感じでした。
まあ、それはさておき、AIも進化を続ければ、いつかはA-Lifeの分野と融合するのは確かだと思います。
生命体の知性を再現しようと極めれば、それは生命体自体を再現する事に繋がるでしょうから。

▼ 真田丸の感想
> 今週の真田丸で幸村の名前を名乗る前の、きりが信繁をけしかけるシーンがとても良かったですね。
> 信繁が今まである意味空回りしていたのも、きりがウザいまでに信繁にくっついてきていたのも
> 全て今回のシーンの伏線だと思うと、とてもとても深く練られている脚本だと思いました。

すみません、私は一昨年前の大河主人公を「なんとか官兵衛」と切って捨てた
そのインパクトに負けてしまい、良いシーンのはずなのに、そこまで感情移入できませんでした(笑)。
シリアスに耐え切れず、ついついネタを挟み込んでしまう三谷脚本の特徴は重々理解してますけど、
やはり個人的には、もう少し演出にメリハリを利かせた方が良いように思うんですよね。

> 某巨大掲示板に以下のような考察がありましたがなるほどと思いました。
> > > 堺雅人のポーカーフェイスのせいでなかなか表に出てこないけど、信繁にとって
> > > 次男ゆえに「自分の領地が無い」「兵が居ない」「家臣を持てない」と言うのが
> > > 心の奥底に根深くコンプレックスとして横たわってるんだよね。
> > > だから、「兄の影として嘘と策謀だけに生きる」と言う生き方を、本人は望んで
> > > 歩んできたつもりでも、実は内心は満たされてなかった。
> > > だから、九度山の10年どころか、おそらく元服した頃からずっと、信繁の本心は
> > > 閉じ込められたままだったんだろう。
> > > それをきりによってこじ開けられ、表に暴かれてしまった。
> > > 己の中の「名を成したい」「一軍を率いて、家康と戦いたい」と言う本心に
> > > 気付いてしまった以上、もはや閉じ籠ってはいられない。
> > > …と言うか、これ以上閉じ籠ってたら、きりに対してみっともなくて居られないはず(笑)。

> 信繁には主人公らしくこれからはもっと内面を吐露してほしいところですね。

なるほど、そうした見方もありますか。

この真田丸の作中において、主人公である信繁は、
「あの人のようになりたい」として、真田信尹と上杉景勝の2人を挙げていますが、
それは、信尹は兄・昌幸(信繁の父)を影から支えた人であり、景勝は義を信念に動く人だったからです。
しかし、その憧れた2人から、信繁は同じく「ワシのようにはなるな」と告げられると。
信尹は家に尽くすべく人の道を捨て、景勝は家を守るべく義を貫けなかったが故に・・・・
そして、岳父・大谷吉継との最後の会話で、「己が正しいと思う道を行けば良い」と諭される訳ですね。
ですから信繁が、九度山を離れて大坂城に入城するという事は、
「家のため」という軛から脱し、己の信念を通すべく身命を賭して戦場に赴くのと同じな訳です。
しかも大坂の陣では、徳川方で参戦する信尹と景勝の2人とも、戦場で相見える事になりますからねえ。

なので、「今まで閉じ込められてきた信繁の本心が、これを機に解き放たれてしまった」というのは、
私としても、あながち間違ってないとは思うものの、
その一方で、そこまで根深いコンプレックスが、心の奥底に潜んでいたかは・・・・
確かにドラマ内で、弟は兄を、兄は弟を、羨むと共に敵わないとも思う描写がありますけど、
それは、それぞれ「兄と弟」という立場の違いを抱えつつ、それでも見える兄弟愛の姿でしょうし、
しかも今作で描かれている信繁は、そこまでハッキリとは表現されていないものの、
秀吉の馬廻り衆として2万石を食み、豊臣姓や左衛門佐(従五位下の官位)を貰っている訳で、
次男坊ゆえの無い無い尽くしな印象は、個人的にはありません(家臣以上の矢沢三十郎もいますし)。
今後のドラマで、どう描かれるかは解りませんけど、信繁が10万を超す浪人衆の中で特別な存在だったのも、
名将・真田昌幸の息子だからでも、大坂の陣で戦功を重ねたからでも無く、
秀吉の元直臣であり、従五位下の官位を持つが故に、秀頼に拝謁できる身分だったからですしねえ。
5人衆に数えられる後藤又兵衛や明石全登も、元々は陪臣の身ですから、初めは謁見できませんでしたし。

> > それでも個人的には、もう1話くらい割いて欲しかった所ですけどね。
> > 2話だと最初と最後が前後のシナリオとくっついてしまい、
> > 十数年に及んだ幽閉生活の長さが、いまいち感じ難かったですし、
> > 嫡男・大助のその後を考えると、感情移入できる子育て回も1話はあった方が良かったかと?
> > でもまあ、残りの話数が少ない事を思えば、それはそれで仕方ないのかなぁ・・・・
> > って、近年の大河が50話だと長過ぎる作品が多かった事を思えば、贅沢な話ではありますが(笑)。

> 今回も結局は九度山からは出ていかなかったので厳密には3話でしたな(笑)。
> まあ、子育て回もあったほうが、「何で現状に満ち足りているのに、九度山の安定した生活を捨てて
> 大坂に行かなければならないのか」がより強調されたかもしれませんね。

いや、九度山での話が3話欲しかったのではなく、幽閉の話が欲しかったので・・・・
1回1回で見ればツマらない捨て回になりますけど、全50話の構成で考えた場合には、必要だった気がします。
「家康が一気に老けた」というのもそうですが、あれだと作中での時間の流れがあまり感じられず、
幽閉生活の長さや苦しさも伝わってきません(明るい作風が三谷作品だと言えば、それまでですが・笑)。

でもまあ、貧しいけど平和な幽閉生活というのも、それはそれで真田丸の作風的に良いですけど、
しかし現状では、息子の大助もポッと出の印象しかなく、
14歳の若さで秀頼に殉じて切腹する悲劇性を、表現し難い感じがするんですよね。
もしかしたら、明るい作風を優先して生存説を採る気なのかなぁ?
流石にそれは無いにしても、信繁あらため幸村が満ち足りた戦死を遂げた所でドラマは終わり、
大助の殉死には触れず、秀頼や淀殿の最期すらナレーション処理・・・という可能性はありそう?(笑)

> > あと、少し気は早いですけども、年末の総集編がどれくらいの長さになるのか気になる所。
> > 「武田信玄」とかは人気作でしたから、総集編も全5話に及ぶ大作でしたが、
> > 「北条時宗」とかは人気薄だったので、グッと削って全2話でしたからねえ・・・・
> > 大河ドラマって50話前後ある訳ですから、総集編を面白くするにも、それなりの話数は必要なのに、
> > 視聴率が低迷している事もあり、近年の大河総集編は短いモノも多いですよね。
> > ただ今回は、これだけ人気が出たのですから、武田信玄ばりにやって欲しい所です!!

> 確かにこれだけ世間で話題になっているから、総集編も力を入れて欲しいですね。
> 風林火山の総集編も確か4話だったので、せめて4話は欲しいですね。

史上最低視聴率だった昨年の「花燃ゆ」も、「60分×4話」でしたし・・・って、
あれは時の政権からの無言の圧力により作られた異例の大河だったので、あまり参考にならないかな?(苦笑)
でもまあ今回の真田丸は、これだけの話題作になったのですから、同レベルの枠は確保して貰いたいですね。
もし4話構成で行くなら、「上田編」「大坂編」「秀吉死後」「大坂の陣」って感じでしょうか?
あと、「新選組!」の時にやって好評だった、主要キャスト陣による座談会を今回も要希望!!
試衛館メンバー7人による1時間の座談会特番は、総集編以上に楽しかった記憶があります(笑)。
今回の真田丸も、撮影現場の雰囲気の良さが映像から伝わってきてますし、きっと面白い座談会になるはずです。

▼ 超長文の返信
> 超長文、読ませていただきました。
> 改めて、徳翁導誉さんの博識ぶりに感嘆しております。
> ほんと、サブカルチャーから歴史まで、様々な分野を深く深く知り抜いておりますね。
>   (中略)
> 他の話題についてはまた後程。

我ながら「書き過ぎた」と思っているので、返信は本当に無理をされずに。
書いた私ですら、あの長文に返信する事を考えると、やはりキツイと思うので(笑)。
あと、私自身としては「知らない事、出来ない事が多すぎる」と痛感してばかりなので、
博識とか言われてしまうと、正直、むず痒い気分に・・・・
私は「科学・歴史・文化」の3つの視点から物事を見ていますが、
それらが組み合わされると、いろいろ知ってるように見えるだけな気がします。


[20460] Re:三浦九段の一件・将棋ソフト史・人工生命・真田丸返信 削除
2016/10/28 (金) 00:46:22 ほのぼのさん

すみません、いろいろお返事したいのですが仕事が超多忙で時間がなかなか取れないので
三浦九段の件のみについて。

文春第1弾から1週間が過ぎ、三浦九段の反論が出てきてこの1週間はめまぐるしく情勢が動きましたね。

> そもそも、不正をしたのなら処分が軽過ぎますし、不正が無ければ処分する事自体がおかしい訳で、
> 確証の無いまま「疑わしいから」と、こうして軽率に重大な処分を下した事が全ての発端なんですよ!!
> もちろん処分理由としては、不正の疑いではなく、「休場届けの不提出」という事になってますけど、
> 三浦九段の主張通り、竜王戦に出場するつもりであれば、休場届けなんて出す必要が無い訳で、
> こんな理由では案の定、休場すると言った言わないの水掛け論に陥ってしまっています・・・・
> 良い悪いは別として、連盟側もやるならやるで、やり方が凄く中途半端なんですよね。


このときはまだ連盟はソフトランディングを図ろうとしていたんでしょうね。
しかし既報の通り三浦九段が徹底抗戦を決め込んだことで、連盟、三浦九段のどちらかが(あるいは両方が)
致命的な傷を負うことになってしまいましたね。

> 別に理不尽でも世間は無関心ですから、世間対策であれば問題をゴタつかせないのが1番なはずです。
> そういう意味では、もしも米長会長の時代であれば、三浦九段をキチンと黙らせていた可能性も?(苦笑)
> ・・・って、そもそも米長時代なら、こんな表沙汰になる前に、噂を握り潰してた方が有り得るのかな?
> 現在の谷川会長は、神輿としての格は十分でも、トラブルを解決する政治能力は乏しいでしょうからねえ。


確かにトップにはある種の剛腕も必要ですね。
米長会長の時代なら、まずは不正を訴えてきた渡辺竜王に対して
「グダグダ言うな。金属探知機を導入するんだから過去のことは忘れてちゃんと
竜王戦を三浦と戦え。それ以上文句いうと本当に竜王位をはく奪するぞ」くらいは言っていたかと思います。
こんかいの騒動の中で谷川会長はちょっと空気すぎますね。

> ただ、文春の記事にあった極秘会議での「99.9%やってますね」という発言が、
> もし仮に、「将棋ソフトに詳しい」とされる千田五段の発言であったら、かなりマズい気がしました。
> 本当の専門家であれば、「99.9%」なんて数字は実際にそうした結果が出ない限り、絶対に使用を避けますし、
> 今回の条件を見ると、そのような数字が出るような状況には、ハッキリ言って見えません。
> なのに、こうした発言をするという事は、それ自体が統計の素人である事を表しているんですよね。
> しかし、「99.9%」の数字を専門家の意見として、真実だと他の棋士たちが信じてしまえば、
> これは印象のミスリードに繋がりますから、かなりマズい事態のように思えます・・・・
> もちろん、99.9%発言をしたのが千田五段であれば、という仮定の話ですけど。
> って、そこは週刊誌の記事なので、厳密にはそんな発言をした棋士が居ない可能性もありますが(笑)。


ここは千田五段がtwitterで完全に否定していましたね。
そうなると千田五段以外の誰かが99.9%やっていると決めつけたのか、あるいは文春記者の先走りか・・・

> > 一方、竜王戦の挑戦者差し替えという将棋連盟の処置も、このような状況では仕方ないといったところでしょうか。
> > それこそ、竜王戦の最中やもし三浦九段が竜王位を奪取した後に、文春砲がさく裂していたら
> > 取り返しのつかないことになっていたでしょうし。

> いや〜、私の印象としては、その逆ですけどねえ・・・・
> 確かに今年の竜王戦だけを見れば、途中で不正疑惑が起きるよりも、幾らかマシだったかも知れません。
> しかし、来年以降の竜王戦の事まで考えると、私は却って状況が悪くなったように感じています。


文春第一弾が出たときは、私の中では三浦九段は黒に近いと思っていたので、
うまくダメージコントロールができたのではないかと感じましたが、
その後の状況を見ると連盟の処置は全くの悪手でしたね。
先週コメントを書いたときは、三浦九段の黒を示す証拠を連盟が実は握っていたと思っていましたが、
まさか証拠が何もない状態で渡辺竜王が「三浦九段と指すくらいなら竜王位をはく奪されてもいい」と
連盟を脅していたとは夢にも思いませんでした。

> 三浦九段の挑戦を受ける立場の渡辺竜王は、日頃から三浦嫌いを公言している事で知られますけど、
> タイトルを争う利害関係者であり、悪感情をもつ渡辺竜王が、今回の不正疑惑の告発を自ら行い、
> 極秘会議を開いて、それを週刊誌にリークし、更に処分を下す場に居たのは、流石にバランスを欠き過ぎですよ。
> 渡辺竜王としては、「今後の将棋界を守る為に」という使命感からの行動だったそうですが、
> やはり私には暴走に見えますし、これを許容してしまった事が、将棋界にとって最大の悪手だったように思えます。
> もし今回の不正が事実で、これから証拠が開示されても、この経緯に問題がある事に変わりは無いはずですし、
> 前述のように、PCやスマホを調べても不正の証拠が見付からなかった場合には、
> それはそれで、このような経緯では、また別の大スキャンダルに発展しかねないと思いますからね。


これはほんとその通りですね。今となっては、一連の流れは渡辺竜王の暴走が引き起こした災いとしか言いようがないです。

> 「疑わしいかも知れないが、それだけで処分すべきでない」という両名の主張が、ベストだったと思います。
> 「竜王戦の最中に週刊誌報道があれば、棋戦が中止されかねない」という渡辺竜王の主張も、
> ここまで事件が大きくなった今となっては、来年以降も含めて、悪い状況に陥ったようにしか見えません・・・・


これも本当に羽生三冠のいう通りだと思います。

> 三浦九段が徹底抗戦で突き進むなら、もう裁判の場で白黒つけるしか無くなりますけど、
> その判決で黒と出れば、三浦九段の棋士生命が終わるのは当然として、将棋界も大打撃ですし、
> 白と出ても、三浦九段の疑いが完全に晴れる訳でもなければ、所属する将棋界も存亡の危機に陥ると。
> だからと言って裁判まで行かなれば、無駄に騒ぎ立てて、自体を悪化させただけに終わります。
> また、ひょっとしたら、ここまで事態を大きくしてしまった渡辺竜王も、問題視されるかも知れません。
> (今までの流れを踏まえれば、裁判に訴えて三浦九段が勝利しない限り、その可能性は低いのでしょうけど)
> それらが組み合わされると、いろいろ知ってるように見えるだけな気がします


個人的には、今の状況では三浦九段は白の可能性が高いと思っています。
現在、三浦九段のスマホやPCを第三者の調査機関で調査しているところですが、
三浦九段の2回目の反論文を見るとおそらく黒の証拠は出ないでしょうね。
そうなると、いよいよ落としどころがなくなるわけで、連盟が全面的に謝罪して三浦九段の名誉を回復する方向にいけば
いいのですが、もし連盟がそれでもうやむやにしようとするとそれこそ裁判沙汰になって将棋界は壊滅的に信用を失うことになるでしょう。
以前から連盟の稚拙さはいろいろ言われていましたが、
三浦九段を呼び出したときの会議を録音していない等、ここまで無能だとは思ってもいませんでした。

渡辺竜王も私は今までは結構好きな棋士だったのですが、今回の一連の騒動の首謀者であると考えると
うんざりするくらい嫌いになりましたね。そういう将棋ファンも多いのではないでしょうか。
今回の騒動について連盟は公式見解を全然出していませんが、
そういった将棋ファンを軽視するような態度を取り続けるといずれはファンから見捨てられることは必定かと。
スポンサーである新聞社ばかり目を向けて、肝心の将棋ファンが置き去りにされている状態が続いているように思えます。
将棋界がファンから信用を失う可能性が高いという危機なのに、連盟や棋士たちはこの事態をどう捉えているんでしょうかね。


[20466] 私の好きなアニメTOP30&戦前外地の大学返信 削除
2016/10/28 (金) 22:57:32 徳翁導誉

> すみません、いろいろお返事したいのですが仕事が超多忙で時間がなかなか取れないので
いえいえ、全く構いませんよ(笑)。
こちらとしても、変に長文癖のスイッチが入ってしまい、
書いた自分ですら、「これ長過ぎるだろ?」と思ってしまう程なので、
読むだけでも負担になってないかと、正直心配になっているのが現状ですから・・・・
もしこれが、LINEやTwitterに慣れた今時のネット世代が相手だったら、
恐らく、拷問クラスの長文だと感じる気がしますしね(苦笑)。

▼ 接待AI 「○×ゲーム」
「昨今の将棋用AIは強過ぎる」という雑談から、逆転の発想が浮かび、
ならばと、極端に弱いAIを持つ接待用○×ゲームを、戯れに作ってみました(笑)。
http://www.geocities.jp/tokuou_douyo/maru_batsu/maru_batsu.html
・・・って、いざ作って実際に遊んでみると、
「勝つ事しか出来ない」というのも、それはそれで不愉快なモノですね(苦笑)。

う〜ん、そのうち将棋ソフトとかも、とにかく強さを求める時代から、
如何にプレイヤーを気分良くさせるかの時代へ、次第に移って行くのかなぁ?
勝負を楽しみたい人には、ギリギリ競った上で上手く負けてあげたり、
強くなりたい人には、指導対局をメインとした指し方をしたりとか。
この○×ゲームも、本当に接待用にするなら、適度に引き分けた方が良い気もしますし。

▼ 真田丸クランクアップ
という事で、真田丸の撮影が終了したらしいです。
今回のメンツなら、今度こそ大坂方が勝てそうかなぁ?(笑)
http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2016/10/28/kiji/K20161028013616640.html
・・・って、そんな冗談を言ってるくらいなら、
無意味な○×ゲームなど作ってないで、こっちのゲームを作れって話ですけどね。
ゲーム上であれば、それこそ作中の昌幸の策だって、実現する事が可能ですし。


▼ 私がハマったアニメTOP30
> > そう言えば、ほのぼのさんはアニメやゲームなど、サブカル方面への関心はどうでしたっけ?
> > あまり詳しくなかった場合、バンバンと作品名を挙げて話しても、きっと困らせてしまうでしょうしね。

> サブカル方面についていえば「ライト層」といえるかと思います。
> 世間で話題になっているようなエヴァもまどマギも一通りは観ていますが、
> 徳翁導誉さんに挙げていただいた作品で全然知らなかったものも結構ありますね。

では今後は、いきなり作品名を挙げたりするのは控え目にしておきますね。
ただ、まどかマギカを見てる程なら、敢えてサブカル系の話題を避ける必要も無いかな?
あの題名に、あの絵柄ですと、こういう反応↓が一般的でしょうし(笑)。
http://tokuou.daiwa-hotcom.com/cgi-bin/kjb/kjbn.cgi?tree=s14493#14493
(この後、曹良さんから私は「まどマギと銀英伝を教えてくれた人」扱いに・笑)

> > (もし未見でしたら、攻殻SACシリーズはオススメしておきます。私の中でも歴代6位のアニメ作品なので・笑)
> 攻殻SACシリーズは確か見たことなかったので、今度見てみたいと思います。
> そもそも攻殻機動隊も昔見たのですが、内容はだいぶ忘れてしまいました・・・
> 徳翁導誉さんの歴代1位〜5位も是非ぜひ知りたいですね!

上記リンクの雑談時に、「管理人さんのアニメランキングを一度見てみたい」と言われた事で、
その後、少し暇な時間が出来た時に、何気なく50位くらいまで考えたんですよねえ。
まあ結局、それを公表する事も無かったですし、今となっては20位前後から記憶も曖昧ですけど、
私が中学以降にハマったTVアニメのランキングを、30位まで思い出しつつ書き出してみます。

 1位 アレクサンダー戦記(全13話 1999年)
 2位 銀魂(現在316話&映画1本 2006-2010年/2011-2012年/2012-2013年/2015-2016年/続編予定)
 3位 佐武と市 捕物控(全52話 1968-1969年)  ※白黒作品※
 4位 おじゃる丸(現在1580話超 1998年-放送中)  ※特に初期作※
 5位 カウボーイビバップ(全26話&映画1本 1998-1999年)
 6位 攻殻機動隊 S.A.C.シリーズ(全52話&長編1話 2002-2003年/2004-2005年/2006年)
 7位 新世紀エヴァンゲリオン(全26話&映画1本 1995-1996年)
 8位 魔法少女まどかマギカ(全12話&映画1本 2011年)
 9位 コードギアス 反逆のルルーシュ(全50話 2006-2007年/2008年)
 10位 serial experiments lain(全13話 1998年)
 11位 頭文字D(全81話&映画1本 1998年/1999-2000年/2004-2006年/2012-2013年/2014年)
 12位 人造昆虫カブトボーグ V×V(全52話 2006-2007年)
 13位 トライガン(全26話&映画1本 1998年)
 14位 はれ ときどき ぶた(全61話 1997-1998年)
 15位 GUNSLINGER GIRL(全13話 2003-2004年)  ※旧作版※
 16位 剣風伝奇ベルセルク(全25話 1997-1998年)  ※旧作版※
 17位 一休さん(全296話 1975-1982年)
 18位 はじめの一歩(全127話&長編2話 2000-2002年/2003年/2009年/2013-2014年)
 19位 銀河英雄伝説(本伝110話・外伝52話&映画1本 1988-1997年/1998-2000年)
 20位 瀬戸の花嫁(全26話&OVA2話 2007年)
 21位 ヒカルの碁(全75話&長編1話 2001-2003年/2004年)
 22位 セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん(全48話 1998年)
 23位 あずまんが大王(全26話 2002年)
 24位 School Days(全12話 2007年)
 25位 スクールランブル(全52話&OVA4話 2004-2005年/2006年)
 26位 ベルサイユのばら(全40話 1979-1980年)
 27位 へうげもの(全39話 2011-2012年)
 28位 鋼の錬金術師(全51話&映画1本 2003-2004年)  ※旧作版※
 29位 進撃の巨人(現在25話&OVA5話 2013年/続編予定)
 30位 NARUTO -ナルト-(現在690話超&映画2本 2002年-放送中)

という事で、とりあえず30作ほど挙げてみましたけど、
実際にご覧になった作品がどれだけあり、逆に存在さえ知らない作品がどれだけあったでしょうか?
って、私もほのぼのさんと同じく、自身では「ライト層」だと考えているので、
一部の作品を除き、メジャーな作品がかなり多いと、個人的には思ってますけども・・・・
ちなみに20位前後からは、思い出しながら書いたというのもありますが、
それが無くても、その時々で、普通にランキングの変動があると思います。
進撃の巨人とかも、再放送されたNHK-BSの高画質だと迫力が違い、評価がグッと上がりましたし。

1位は鉄板で「アレクサンダー戦記」なのですが・・・好きだという人に遭った事が無い(泣)。
その為、布教活動をしようと考えた事もあったのですが、現状これだけ↓でストップ・・・・
http://www.geocities.co.jp/Playtown-Yoyo/9179/alexander/alexander.html
歴史・戦争・神話・宗教・哲学・数学・芸術・建築が混在する荒俣ワールド全開な作品なんですけど、
その濃過ぎる独特の絵柄が、アニメ・ファンさえ敬遠させていると(その濃さも作風には合っています)。
逆に、2位の「銀魂」はジャンプ連載中の人気作なので、好きな人も嫌いな人も多いですね。
「SF人情なんちゃって時代劇コメディー」という呼び名が示すように、
品の無い下ネタに、行き過ぎたパロディー、泣かせる人情話や、劇場版並みのバトルシーンと、
作品の毛色は異なりますが、アレクサンダー戦記と同じく、多様性があってゴチャ混ぜな作品です。
どうやら私は、そうしたゴチャ混ぜ系の作品が好きみたいです(笑)。
そして、銀魂に2位の座を追われての3位が、白黒時代の時代劇アニメ「佐武と市」となります。
こちらは一転して、古くて渋い作品ですけど、歴史と人情の要素がある点が一致しているのかな?
私の中ではこの3作品が、歴代アニメの中でも群を抜いた存在ですね!!

あとは分類別に、シナリオ構成が秀逸なのが「まどかマギカ」「コードギアス」「School Days」。
普段はアニメを見ない大人にも薦められる作品が、「カウボーイビバップ」「トライガン」。
アニメ視聴に慣れてる人に薦める、コアな電脳系SFとして「攻殻SAC」「lain」。
空想世界の戦記モノを楽しめる人なら、「ベルセルク」「銀河英雄伝説」。
史実を題材にした歴史モノとしては、「ベルサイユのばら」「へうげもの」。
子供向け作品の中に潜む、哲学性を感じて好きなのが「おじゃる丸」「一休さん」。
子供向け作品の皮を被る、狂気じみた笑いの「カブトボーグ」「はれ ときどき ぶた」。
30位台なのでランキングに外でしたけど、熱い漢の物語なら「北斗の拳」「グレンラガン」。
ちなみに31位以降は、「キャプテン」や「野球狂の詩」などスポーツ系も結構多かったです。

P.S.
前回薦めた攻殻SACシリーズですが、第3作目は2011年に劇場版3Dとしてリメイクされますので、
もし視聴条件が揃うようなら、そちらの方をオススメしておきます。
3Dリメイクの効果は、正直言って限定的なのですが、
以前書いた電脳表現のイメージは、こちらの方が断然 伝わり易いと思うので。


▼ 「五色の虹の感想」の感想
> この本を読んで感じたことを一言でいうと、「人間賛歌」でしょうか。
> 戦時中や敗戦直後、在校生や卒業生は様々な窮地に立たされますが、
> そこからの「生」への執念の凄まじさに圧倒されましたね。
>   (中略)
> そして、この本を読んで痛感したのが、「青春時代を共に過ごした絆の強さ」でしょうか。
> 桑原とジョージという日本人同士の絆、ロシア人卒業生のスミルノフの日本人同期への思い、
> 建国大学卒業生の同窓会の結束の強さからも、青春時代に過ごした建国大学での日々というのは
> 卒業生の中に一番強く残っているのだなあと感じました。

「人間賛歌」「生への執念」「青春時代を共に過ごした絆の強さ」
まさに、そうかも知れませんね。
一寸先は闇という混沌とした時代に、様々な民族や思惑が交差する複雑な土地で、
己を探求し、もがき喘いだからこそ、その青春群像は誰にもまして劇的だったんでしょうね。
70年の時を超えても、やはりそこから伝わってくる熱量は、圧倒的なモノがありますし、
激動の人生が幸福だったかは解りませんが、きっと後悔している卒業生は少ない感じがしました。
まあ、言葉を重ねれば重ねるほど、却って陳腐になってしまうのが悲しい所(笑)。
その熱さにアテられても、それを表現できる言葉が見付からなければ、
「凄いな」の一言で、実は十分なのかも知れません・・・って、
本を薦めて、感想を求めておきながら、その結論は失礼だったかな?(苦笑)

> 昔学校で「満州国は五族協和を理念としている」と習ったときに、
> 日本民族、朝鮮民族、中華民族は分かるが、なんでモンゴル民族やロシア民族が入ってくるんだと
> 疑問に思っていました。モンゴル民族やロシア民族は満州とはそれほど関係ないし、
> そもそも同時の満州でどういった位置づけかも分からないままでした。
> それが今回この本を読んでモンゴル人やロシア人も建国大学で真剣に学んでいたことを知り、
> どういうバックグラウンドでモンゴル民族やロシア民族が満州と関わっていたかがおぼろげながらに分かってきました。

まあ、ある意味で、モンゴル人やロシア人が居るのも、当然といえば当然なんですけどね。
そもそも満州国の西部にあたる地域は、内モンゴルの北部にあたる地域であり、
満州国の地方行政単位として分けられた3市14省のうち、4省がモンゴル人の居住地域でしたので。
ちなみにその4省では、モンゴル人の役人が全体の6割以上を占めていました。
また、ロシア人に関しても、清王朝の故地として入植が禁じられていた満州に、漢族の住民が急増するのは、
日清戦争後に三国干渉を行った後、ロシアが鉄道の敷設権を清王朝より獲得して、
満州を準植民地として開発を始めた際に、労働力として漢族が大量にやって来たからですしねえ。
ですから、ロシア人の入植と、中国人の入植は、実はセットだったりします。
そして、ロシア革命による帝国崩壊後から、満州国建国までの10年間は、
反共活動の最前線だった事もあり、満州地域の住民構成は本当にカオスなものでした。
これで、もし本当に、ユダヤ人を受け入れる河豚計画まで実現していたら・・・更にカオスな状況に(苦笑)。

> この本によれば、モンゴル人やロシア人の卒業生は日本に対して憧れと尊敬の念を持っているんですよね。
> それに対し、建国大学の理念として「民族協和」をどれほど唱っていたとしても
> 朝鮮民族や中華民族の建国大学生は、根底には「傀儡の日本に対する敵意」がありましたね。

そして、実は最も可哀想な存在なのが、五色の虹での触れられてない「満州族」なんですよね(泣)。
満州国では、漢族と満州族を一纏めに扱う事が多く、
そうなると当然、漢族の方が人口的に圧倒的多数ですから、
当時、満州語と呼ばれたのは中国語の事で、満州人と呼ばれたのも中国人の事でした。
まあこれは、中国本土に住む中国人と、意識的に区別する為に、こうした呼び方にした面もありますが、
満州族の民族自決で作られた建前の満州国で、最も蔑ろにされた民族が満州族だというのは、
何だかとても皮肉な話の気がします・・・・
そして今や満州族は、ほとんど漢民族と同化してしまっていると。

> そういう意味では、著者も文中で触れていますが、どれほど異民族の融和を理念として掲げても、
> それぞれの民族のアイデンティティが各個人の根底にある以上、民族主義的なところから
> 完全に超越するのはどれほどの教育をもってしても無理なのではないかと思いました。

それでも、「戦争が無ければ、どうなっていたか?」とは思いますけどね。
1期生の在学中に早くも日中戦争が勃発し、そのまま太平洋戦争へと拡大して、
結局、建国大学と戦争は、切っても切れないモノでしたからねえ・・・・
そして、平時の状態が続いたまま、数十年の時を経ていった場合、
どうなっていたかは、やはり気になる所ではあります。
多民族国家という事だけで言えば、世界のほとんどの国がそうですからねえ。
後はその間に、民族を超えての統合を促す存在としての、
仮想敵なり、象徴なり、信仰なりを用意できたかどうかですかね?

> ともあれ、戦後70年を過ぎ、卒業生もほとんどが90代に入ろうとする中で、
> これだけの肉声を集めたのはとても価値あることであると思いました。
> 著者の熱意と執念には頭が下がる思いです。
> あと10年もすれば戦争時代もほとんどが鬼籍に入り、こういった満州の物語も
> 完全に「歴史」になってしまうかと思うと、このタイミングでこの本を読めたのはとても良かったです。

そうなんですよねえ・・・・
平成初頭の頃はまだ、「高齢者=戦争経験者」って感じで身近な存在でしたけど、
平成もそろそろ30年を迎えようという今では、空襲や疎開を経験した当時の子供世代すら、
かなり少なくなってきて、遠い存在になりつつあるのが現実ですので。
団塊から私たちくらいまでは、伝聞でしか戦争を知らない世代でしたけども、
今の若い子達は既に、伝聞ですら戦争を知らない世代に突入しているんですよね。
それを思うと、本当にあと少しで、あの戦争も「歴史」へと変わってしまう訳ですか・・・・
近年、日本だけでなく世界的にもバタつき出したのは、その辺の事と関連があったりするのかなぁ?

▼ 戦前外地の大学
> 建国大学は、昭和期に入った旧大日本帝国ではありえないような「言論の自由」が保証されていたようですが、
> この「言論の自由」を掲げた目的は何だったんでしょうかね。
> もちろん表向きは「民族協和」のためだったんでしょうが、当時の日本軍部がそんな甘っちょろいことを
> 大々的に認めるのもおかしいかと思いましてね。

あ〜、なるほど・・・・
満州国の歴史から順に通れば、すんなり行きそうな箇所も、
いきなり建国大学から入ると、確かに引っ掛かるかも知れませんね。
そもそも満州国というのは、関東軍が独断専行する事で生まれた傀儡国家でしたけど、
それ以前から、この地で活動してきた南満州鉄道株式会社の存在も大きなモノでした。
簡単に言えば、関東軍を父とし、満鉄を母として生まれたのが、満州国な訳ですね。
そして、当時の関東軍の頭脳こそ石原莞爾であり、満鉄を育て上げたのが後藤新平だったと。
建国時の満州国の理念というのは、この2人の思想が大きく影響していると思います。

まず石原ですが、この人自身が触れ幅の大きい人で、その毀誉褒貶の差も激しいのですが、
「白人による帝国主義を打破するには、アジア諸民族の団結が不可欠」という信念のもと、
満州国を民族協和の理想的モデルケースとすべく、いろいろと行動したのは事実です。
そして後藤ですが、満州国が建国された頃には既に故人でしたけど、
自身が元々医師だった事もあり、満鉄の創設者として「生物学の原則」を掲げ、
現地社会の文化や風習をよく調べ、それに順応する開発・経営を行う事を社是としました。
この2人ついて書き出すと長くなりますし、話が脱線してしまうので、今回はここまでしますけど、
ともかく、建国大学に限らず、満州国自体に「民族協和」という理念が源流にあり、
他民族や敵対国の事を知る上でも、学問や言論の自由がある程度保証されていた訳ですね。
その為、思想・信条・性格などに問題はあるものの能力は高い人材が、日本を離れて満州へ流れ込んだと。

ただ、満州国の生みの親は確かに、石原莞爾が率いる関東軍と、後藤の思想が生きる満鉄でしたけど、
育ての親になったのは、東條英機が率いる関東軍と、岸信介など日本からやってきた革新官僚でしたからねえ。
満州国の方針を巡って東條と対立した石原は、それが原因となって後に失脚しますし、
当初は重要な存在だった満鉄も、統治が軌道に乗ってしまえば却って邪魔な存在となり、
事業部門は次々と接収縮小され、中核であった調査部門は弾圧粛清を受け、単に鉄道運行するだけの存在に。
まあ、この辺も話すと長くなるので割愛しますけど、もうこうなってしまえば当初の理念なんて形骸化され、
当然ながら建国大学においても、時代が下るほどに、その独自性は失われていきます・・・・
そういう意味では、「当時の軍部がそんな甘いはず無い」と言うのは、その通りだった訳ですね(苦笑)。

> 思うに、この「言論の自由」は、将来に国の中枢を担うべき日本人学生が、
> 「植民地支配のツール」として、他民族の性格や習性を学ぶためのものだったのではないでしょうか。

この考え方はまさに、後藤新平の掲げた「生物学の原則」「文装的武備」に通ずるモノですね。
満鉄の初代総裁に就任する以前、後藤は台湾の民政長官として、
現地民の性格や習性を徹底的に調査させ、彼らの反発を招かぬよう、状況に合わせた統治で成功を収め、
満州ではそれを更にレベルアップさせて、中国&ロシアの調査・研究・交流を推し進めていきました。
建国大学に先立つこと20年、ハルピンに日露協会学校(後の満州国立大学ハルピン学院)を作り、
そこで日本人にはロシア語を、ロシア人には日本語を教え、互いに交流させたのも、その一例ですね。
この学校は第1期生として杉原千畝を輩出するのですが、まあこんな校風ですから、
日本軍からは共産主義者の巣窟として警戒され、ソ連からはスパイ養成所と見なされ、
そして戦後は、GHQからソ連シンパと見なされて、卒業生たちは苦労する事に・・・・

ただ、外地の大学というのは、建国大学やハルピン学院に限らず、やはり個性豊かな部分があります。
ロシアについて学ぶなら、東京や大阪の外語大などより、日露協会学校の方が有益だったのと同様、
中国について本気で学ぶなら、やはり現地にある上海の「東亜同文書院」が有名でした。
こちらは後藤とは関係なく、東亜同文会というアジア主義の民間団体が建てた私立学校で、
日本に留学した中国人を対象とした「東京同文書院」も同時に作ったり、
北京・天津・漢口などにも、後に同様の学校を建てたりしました。
そして終戦後、日本に引き上げる教職員の受け皿として作られたのが、現在の愛知大学だったりします。
また、1人の教育者が北京の貧民街で女子教育を行うべく建てた「崇貞学園」という学校もあり、
こちらも戦後、日本へと引き上げて再び作られたのが、現在の桜美林学園となっています。
他には、日本軍の仏印進駐後、こちらは国策的に建てられたサイゴンの「南洋学院」があります。
逆に、植民地で活躍する人材を育てるべく、東京に作られた学校が拓殖大学ですね。
拓殖学というのは、今風に言い換えれば植民政策学の事ですから。

でもまあ、国策で外地に作った大学と言えば、やはり「京城帝国大学」と「台北帝国大学」ですよね。
現在ではソウル大学校・台湾大学として、韓国・台湾の最高学府となってますけど、
帝国大学時代は、他の外地の学校と同様、現地に住む日本人子女の為の学校という側面が強く、
だからこそ、朝鮮人や台湾人の優秀な学生は、逆に日本内地の大学へと進学した訳です。
植民地支配を支える現地人官僚を育成すべく、植民地に大学を作ったイギリスなどと比べると、
やり方として中途半端と言いますか、当時から続く学歴主義の要望に応えただけの印象も・・・・
「東アジアは文化的に教育熱心」とは、よく言われるものの、
結局それって、学歴が立身出世に結び付いてるからであり、
学習の中身が伴わないなどと苦言が呈されるのも、全てはそこに遠因がある気がします。
それでも日本は研究など成果を残せるのは、質の高い職人や趣味人を生み出す文化的土壌がある為で、
目先に走った国際化や専門化などの大学改革は、却って競争力を低下を招く恐れが・・・って、
このまま続けたら、脱線して「日本の教育事情」の話になりそうなので、ここらで打ち止め(笑)。
しかし本当、多様性があった戦前の大学教育の実例をしっかり見つめ直して、
日本の教育の在り方を考える事は、とても有益なやり方ではないかと、個人的には考えています。

で、満州の大学事情に話を戻しますと、建国大学やハルピン大学の他には、
実を言うと、最高学府の建大よりも上の存在として、「大同学院」という学校がありました。
(同校の卒業生としては、独立後の韓国で大統領や首相を歴任した崔圭夏が有名)
ただし学生は基本的に若手の役人で、満州国を主導する官吏の養成する所でしたから、
一般的にイメージされる大学というよりも、今で言うと政策研究大学院大学とかに近い感じかも?
末期になると、建国大学の卒業生も、この大同学院へと進む仕組みになった為、
「役人になる為に建国大学へ入った訳じゃない」という学生からは、かなり反発もあったそうです。
イメージし易いよう例えると、建国大学は京大で、大同学院は東大大学院って所でしょうか?(笑)
まあ実際、初代学長の作田荘一を始め、建大には京大からやって来た教授も多かったですしね。
また、奉天には「満洲医科大学」があり、当時の中国大陸では最先端の医療が学べる場所だったので、
日本の敗戦後、中国共産党に接収されると、ここが中国医科大学となります。
他にも、最先端の科学技術が学べる場所として「旅順工科大学」があり、
こちらはソ連軍が満州に侵攻すると、アメリカが原爆開発を成功させた直後だった事もあって、
まず最初に、ここの研究者たちを押さえに掛かったそうです(ドイツ人研究者ほど役立ちませんでしたが)。

最後に、ここまでは日本が満州に作った大学を紹介しましたけど、
珍しい例として、満州が日本での大学設立に貢献したなんて事もありました。
それが、立命館大学の理工学部ですね。
学祖である西園寺公望との繋がりから、満州国皇帝の溥儀が、立命館大学に多額の寄付を行い、
それを元手に立命館は、現在の場所へとキャンパスを移転して、理工学部の前身となる学校も作りました。
ですから、その学校の名前は「立命館日満高等工科学校」となったそうです。
つまり、日本と満州の協力で誕生した立命館の工科大学って意味ですね。
ちなみに当時の立命館は、学生たちが禁衛隊という私設部隊を組織して京都御所の警備にあたったり、
東條と対立して軍を追われた石原莞爾を講師として迎え、大学で国防学の講座を開設させたり、
その一方で、共産主義者だとして京大を追われた教授陣も招き入れるなど、いろいろと興味深いです。
こうした校風が、立命館アジア太平洋大学の開設にきっと繋がっているのでしょうけど、
もしも世が世なら、満州国内にも新たな大学を作っていたかも知れませんね(笑)。

> それでは反乱等のいざというときに適切な対応を取ることができない。
> そこで、言論が自由となる場で、朝鮮民族や中華民族等の学生に本音を吐かせることにより、
> 日本人学生が他民族の国民性を肌で実感できる場が建国大学だったのではないでしょうか。
> 日本が敗戦しなければ建国大学の卒業生はおそらく満州で権力の中枢を握ることになったのでしょうが、
> その際に建国大学で学んだ他民族の国民性が植民地支配の際に役立つことになったと思います。

ただ、寝食を共にして一緒に学ぶ学友同士なのに、その同床異夢ぶりは凄いですけどね(笑)。
日本人や朝鮮人など、同じ民族同士であっても、個々人の立場や信条でもそれぞれ異なりますし。
この辺は、同じく建国大学を扱ったコチラの方が、詳しかったかと。
『満洲 建国大学物語』
https://www.amazon.co.jp/dp/4562035269/
それと、満州国の事を知ろうとした場合には、コチラが一番メジャーでしょうね。
『キメラ 満洲国の肖像』
https://www.amazon.co.jp/dp/4121911385/
まあ個人的には、もっとライトな気分で読めるコチラも、好きな1冊ではあります。
『満洲鉄道まぼろし旅行』
https://www.amazon.co.jp/dp/416765637X/

・・・と、また本の紹介情報に脱線してしまいましたけど(笑)、
確かに、こうして満州の地で様々な民族と触れ合う事で、
日本人の学生が、他民族の事を肌で実感するのは、植民地支配の為に役立つ経験であるのと同じく、
他民族の学生も、日本人の事を肌で実感するのは、現地協力者となる人材を育てる上でも重要なんですよね。
将来の満州国を指導する建大卒業生には、日本人学生だけでなく、他民族の学生も含まれているのですから。
特に朝鮮人に関しては、内地や半島では2等国民として蔑まれていますけど、
満州国やアジア居留地だと、現地民は3等国民としての扱いを受けていて、
2等国民の朝鮮人は「準日本人」として扱われる為、日本人以上に立場が複雑だったりします。
それは台湾人も同じで、しかも彼らは大陸の中国人と同民族ですから、事情は更に複雑だったり・・・・
だからこそ、歴史的な善悪や功罪などを抜きにして妄想すると、
「もしも現代まで大日本帝国や満州国が存続していたら?」というif設定は、なかなか奥が深いですよね?

でもまあ個人的には、「もしも日露戦争でロシアが勝利していたら?」というif設定の方が、
北海道や対馬はロシアに割譲かなぁ?とか、琉球はイギリス傀儡国として再独立かなぁ?とか、
満州や朝鮮までロシアが併合すれば、世界のパワーバランスも大きく変わるよなぁ?とか、
そうなれば第一次大戦や共産革命は起きたのかなぁ?とか、その方が日本は地味に平和かなぁ?とか、
前者よりも更に東アジア情勢が混沌としてそうで、妄想のネタとしては好みだったりします(笑)。
って、この辺の時代はまさに激動なので、格好のifネタは幾らでも転がっていますが。
(幕藩体制が存続したまま、激動の近代に突入していたら?というifとかも、妄想を掻き立てます)

その一方で、妄想を楽しむifネタとしてだけでなく、グローバル化する現代社会において、
これから外国人たちとどう接していくべきかの指標が、少し前の歴史に眠っているのも事実なんですよね?
戦後70年が経ち、日本人の島国意識も随分と元に戻ってしまいましたけど、
それ以前の日本というのは、大陸にも国土を領する多民族国家だった訳ですから・・・・

▼ 「中華民族」「日本民族」という単語
> 当時の朝鮮や満州のような植民地では(満州もあえて植民地と書きます)、朝鮮民族や中華民族は
> 支配層である日本民族に従うしかなかったが、それだけではかれらの国民性を知ることができない。

満州国は日本の植民地と言って良いと、私は思いますよ。
傀儡国家が植民地で無いのなら、英領インドや仏領インドシナも植民地では無くなりますしね。
まあ個人的な定義としては、「施政権を外国に握られている国家」や、
「本国と同等の権利や、特別な自治権を持たない地域」が、植民地だと考えています。

その事よりも少し気になったのが、「中華民族」という単語ですね。
言葉狩りみたいになるのは嫌なんですけど、現在の中国共産党政府は、
チベットやウイグルなど少数民族への同化政策を正当化する為、中華民族という単語を用いてますから、
個人的には、漢民族を指す言葉として中華民族を用いるのは、ちょっと抵抗感がありますね。
もちろん、周辺から流入した異民族さえ中華文明のもとに同化させて来たのが、中国の歴史ですから、
「漢民族とは中華民族である」という考え方も、決して間違いだとは思いませんけども・・・・

でもまあ、そんな事を言い出したら、「日本民族」なんて単語も、
大和民族に琉球民族、場合によってはアイヌ民族まで含んでしまう言葉ですし、
戦前においては、更に朝鮮民族も含んだ場合もある事を思うと、
中華民族という用語について、日本もアレコレ言える立場ではありませんがね。
先週、別のスレッドでも語った事ですが、特に琉球民族に関しては、
多くの日本人や、当の沖縄県民ですら、それをほぼ意識しない程まで同化が進んでますから、
一昨年、「沖縄の人々の先住民族としての権利(伝統・文化・風習など)」を保護するよう
国連から勧告を受けた事に対して、面食らってしまった所までは私も理解できます。
しかし、「先住民族はアイヌの人々だけ」「国連は勧告を撤回すべき」という政府見解や、
「分断工作を放置するな」「尖閣の天然資源を守れ」といった自民党内の声は、やはり問題ありかと。
こんな態度では、チベットやウイグルにおける中国の行為を、批判する資格さえ失うと思います。
先日の警察官による「土人」発言問題にしても、それで今すぐどうこうは無いでしょうけど、
少なくとも、既に忘れかけられていた民族の違いを、再び思い出させるくらいの影響はあったかも?

▼ 建国大学と国連大学
という事で、現代の日本に建国大学のような存在を復活させるべく、
私案として持っているのが「国連大学の拡充」ですね。
国連大学というのは、半世紀ほど前に当時の佐藤政権が懸命に誘致して、東京の青山に作られた
文字通り「国連」の管轄する大学なのですが、今までは国連の研究機関としてシンクタンクの側面が強く、
学生を受け入れるようになったのも2010年からで、現状でも200名弱の大学院生しか居ません。
ですので、この国連大学という枠組みを、日本国政府はもっと積極的に活用し、
各国の将来を担うエリート層を集め、日本での学生生活を満喫させ、多くの知日派を育てたいんですよ!!
今まで国連大学には教育部門が皆無だったからこそ、白紙の状態から自由に新たな仕組みを作れますし、
国連の名を利用する事で、優秀な講師や学生を世界中から集められるはずで、
既存の日本の大学を無理やり国際化させるより、こちらの方が遥かに有効的だと思います。
国連に分担金を多く払ってる事を嘆く前に、国連を如何にうまく利用するかを考えるべきなんです。
短期集中講座とかでしたら、世界の著名な人物とかも、講師として続々と日本に呼べそうですしね。
そもそも、海外から多くの人を呼ぶ要素として「ビジネス・観光・留学」の3つがあり、
前の2つは頑張っていますけど、やはり留学は言葉の問題があって難しい以上、この裏技しか無いかと?

そして、その校舎建設地として考えていたのが、昨今何かと話題の築地でした(笑)。
市場を豊洲に移転した後、築地市場の跡地利用案は特に決まっていないようなので、
明治初頭には外国人居留区が作られ、そこへ多くの学校が作られたという歴史的経緯もあり、
東京駅から近い都心の一等地で、環状線である大江戸線も走ってる好立地だからこそ、
目先の利益を求めて商業ビルを建てるのではなく、長い目で見た国益を追うべきだと思います。
将来エリートとなる留学生に、できるだけ多くの交流・体験をさせるのは、双方にとって利益大ですから。

あと、学生寮に関しては・・・建国大学みたいに大部屋で共同生活というのは理想ですけど、
やはり現実的には困難だと思うので、交流が生まれるよう工夫されたシェアハウス形式が妥当なのかな?
学住一体で、築地に学生寮もあった方が良いですけど、それだと手狭なようなら、
大江戸線「新御徒町駅」の駅前に、廃校した小学校の跡地があるので、そこに学生寮を建てるのも手かと。
急速な国際化が進み、アジア・アフリカの食材も揃うアメ横のある御徒町まで徒歩10分、
不忍池・寛永寺・動物園・博物館・美術館・科学館・音楽ホールなどが並ぶ上野まで徒歩15分、
日本の歴史と賑わいを満喫できる浅草まで徒歩20分、サブカルの趣都である秋葉原まで徒歩25分。
大江戸線は校舎予定の築地まで18分で、外国人の多い六本木や新宿(新大久保)へも1本で行けますし、
つくばエクスプレスの停車駅でもある為、沿線の東大・柏キャンパスや筑波研究学園都市とも繋がります。
もっと言えば、近くには東大を始め、早稲田や慶応など多くの大学がありますから、
そうした日本人学生との共同学生寮とすれば、交流も更に深まりそうですしね。

更に話を飛躍すれば、築地校舎は文系とし、筑波や柏に理系校舎を建てても良いかも?
新御徒町の学生寮からだと、どちらも電車で1本で行けますし、
理系エリートに関しては、人間同士のコネ関係を築くのとは違った、知日派の育て方がありますので。
って、まあそれなら、関西の「けいはんな学術研究都市」に、リニアの新駅が将来できる予定ですから、
理系校舎は、京都大学・大阪大学・けいはんな(京阪奈)の研究機関と連携可能なコチラでも面白いかな?
ちなみに、この国連大学の拡充という案は、
何年か前に大阪維新の会が、坂本龍馬の船中八策に倣って「維新八策」を作ると発表した際、
面白い試みだと思い、私も遊びで私案的な八策を考えてみた事があったのですが、
その第3項に「国連の常任理事国入りと、独自色ある国際貢献」として入れてました。
ついでに言うと、研究特区「つくば&けいはんな」を含む 道州制導入の項目に、
中央リニアの早期開通を含む 交通改革に関する項目に入れていました。
言い方を変えれば、国連大学の拡充というのも、壮大な日本改造妄想案の一部な訳ですね(笑)。
そして妄想案の発端の1つには、「建国大学のような学校を復活させたい」という思いがあったと。

P.S.
宣伝みたいな形になっちゃいますけど、満州話の最後に、
以前、私が作った満州関連動画の3作も、ついでに紹介しておきますね(笑)。

「そうだ 満州、行こう。」
http://www.youtube.com/watch?v=DWNFPJj3Frk
「まんしゅう!!」
http://www.youtube.com/watch?v=bS5ZGP7DIYk
「戦前外地の神社」
http://www.youtube.com/watch?v=58ko8iGwg6E

って、投稿日が「6年前」というYouTubeの表示を見てしまうと、
最近は本当に何も作ってないなぁ・・・と、改めて思わされます。


▼ 三浦九段の一件・・・と言うより、一連の将棋界のゴタゴタ
> > そもそも、不正をしたのなら処分が軽過ぎますし、不正が無ければ処分する事自体がおかしい訳で、
> > 確証の無いまま「疑わしいから」と、こうして軽率に重大な処分を下した事が全ての発端なんですよ!!
> > もちろん処分理由としては、不正の疑いではなく、「休場届けの不提出」という事になってますけど、
> > 三浦九段の主張通り、竜王戦に出場するつもりであれば、休場届けなんて出す必要が無い訳で、
> > こんな理由では案の定、休場すると言った言わないの水掛け論に陥ってしまっています・・・・
> > 良い悪いは別として、連盟側もやるならやるで、やり方が凄く中途半端なんですよね。

> このときはまだ連盟はソフトランディングを図ろうとしていたんでしょうね。
> しかし既報の通り三浦九段が徹底抗戦を決め込んだことで、連盟、三浦九段のどちらかが(あるいは両方が)
> 致命的な傷を負うことになってしまいましたね。

本当にソフト・ランディングを図るのであれば、休場の理由を「病欠」にしておけば良かったんですよ。
病気が理由なら世間は誰も騒ぎませんし、その後で疑いが晴れれば、回復したとして復帰させられますから。
これなら三浦九段の名誉にも傷は付きませんから、悔しくても、疑われた自分も悪いと納得させて、
3ヶ月休場という連盟の処分に、大人しく従っていた可能性は十分にあったと思うんです。

しかし、直接の処分理由では無いとは言え、「不正疑惑」がその発端だと言われてしまった以上、
連盟側は処分内容からソフトだと考えていても、三浦九段側からすればハードどころか撃墜に近い訳で、
こうなると自らの棋士生命を守る為には、抗戦する姿勢を示して立たざるを得なくなります・・・・
三浦九段は口下手で、少しオドオドしている感じの人なので、
連盟側は恐らく、ソフトな処分だから大人しく決定に従うだろうと考えていたのでしょうが、
不正疑惑と言われた状態で処分に従う事は、実質的に「不正確定」となる事まで理解してなかったのでは?

> > 現在の谷川会長は、神輿としての格は十分でも、トラブルを解決する政治能力は乏しいでしょうからねえ。
> こんかいの騒動の中で谷川会長はちょっと空気すぎますね。

いや本当、会長としての存在感が驚く程に無いですよね!?
決して悪い人では無いんですけど、こうして大きな問題が生じると、やはり荷が重過ぎるのかなぁ?
これだけ無反応だと、一体どれだけ状況を把握しているかも、正直不安になりますし・・・・

> > しかし、「99.9%」の数字を専門家の意見として、真実だと他の棋士たちが信じてしまえば、
> > これは印象のミスリードに繋がりますから、かなりマズい事態のように思えます・・・・
> > もちろん、99.9%発言をしたのが千田五段であれば、という仮定の話ですけど。
> > って、そこは週刊誌の記事なので、厳密にはそんな発言をした棋士が居ない可能性もありますが(笑)。

> ここは千田五段がtwitterで完全に否定していましたね。
> そうなると千田五段以外の誰かが99.9%やっていると決めつけたのか、あるいは文春記者の先走りか・・・

なるほど、Twitterで千田五段が否定されてましたか。
羽生三冠の時もそうでしたけど、こうして本人がすぐに示せるのは、ネット時代の良さよですね。
一昔前でしたら、「羽生さんが会合に参加してたのなら」「羽生さんが限りなく黒に近いと言うなら」と、
記事の内容が鵜呑みにされ、そのまま既成事実化していた可能性が高いと思います。

ただ一方で、千田五段に関しては、「三浦九段の一致率が高い」という投稿はしていたみたいですね。
http://openblog.up.n.seesaa.net/openblog/image/chida-anlyz.png?d=a0
「4つの対局の何手目以降」という形で一致率の高さを示しても、統計的な意味は少ないと思いますが、
ネットで投稿してるとなると、例の秘密会合でも同様の話はきっと行っているでしょうし、
「99.9%」の発言者ではなくとも、私が危惧したミスリードの方は、起きていた可能性がありそう・・・・
少なくとも、不正を疑う渡辺竜王に確信を与えて、今回の暴走へと背中を押した気はします。
もちろん、単にデータを示しただけであれば、千田五段にも責任があるとは思いませんけどね。

> > > 一方、竜王戦の挑戦者差し替えという将棋連盟の処置も、このような状況では仕方ないといったところでしょうか。
> > > それこそ、竜王戦の最中やもし三浦九段が竜王位を奪取した後に、文春砲がさく裂していたら
> > > 取り返しのつかないことになっていたでしょうし。

> > いや〜、私の印象としては、その逆ですけどねえ・・・・
> > 確かに今年の竜王戦だけを見れば、途中で不正疑惑が起きるよりも、幾らかマシだったかも知れません。
> > しかし、来年以降の竜王戦の事まで考えると、私は却って状況が悪くなったように感じています。

> 文春第一弾が出たときは、私の中では三浦九段は黒に近いと思っていたので、
> うまくダメージコントロールができたのではないかと感じましたが、
> その後の状況を見ると連盟の処置は全くの悪手でしたね。
> 先週コメントを書いたときは、三浦九段の黒を示す証拠を連盟が実は握っていたと思っていましたが、
> まさか証拠が何もない状態で渡辺竜王が「三浦九段と指すくらいなら竜王位をはく奪されてもいい」と
> 連盟を脅していたとは夢にも思いませんでした。

私の方は、クロなら軽すぎるし、シロならおかしい、その中途半端な処分内容の第一報から、
「現場を押さえたり、証拠が握ったりといった、確証が無いままの処分だろうな」という印象でした。
しかしそれでも、こうして実際に処分を下した以上、恐らくは疑義を訴える棋士が十数人くらい居て、
それを無視する事も出来ない状況に至り、とりあえず目に見えた行動に出たのかと見てましたけど、
まさか1人の竜王による強い疑義を無視できず、こうなったとは思ってませんでした・・・・(苦笑)

ちなみに、まあ文春の記事に関しては、嘘は避けつつも過剰な表現を用いたり、
敢えて読者を誤解させるような文章構成にしたみたりと、レトリックの裏側が見え透いていたので、
よくある週刊誌のゴシップ記事という感想しかありませんでしたね。
それでも、それまでは「おかしくない?」レベルだった渡辺竜王の行動が、
文春にインタビュー記事が載った事で、「おかしいだろ!?」レベルには変わりましたね(笑)。
そして後に、タイトルを人質に取るような発言が露呈した事で、「おかしい!」レベルに変わったと。

> > 三浦九段の挑戦を受ける立場の渡辺竜王は、日頃から三浦嫌いを公言している事で知られますけど、
> > タイトルを争う利害関係者であり、悪感情をもつ渡辺竜王が、今回の不正疑惑の告発を自ら行い、
> > 極秘会議を開いて、それを週刊誌にリークし、更に処分を下す場に居たのは、流石にバランスを欠き過ぎですよ。
> > 渡辺竜王としては、「今後の将棋界を守る為に」という使命感からの行動だったそうですが、
> > やはり私には暴走に見えますし、これを許容してしまった事が、将棋界にとって最大の悪手だったように思えます。

> これはほんとその通りですね。今となっては、一連の流れは渡辺竜王の暴走が引き起こした災いとしか言いようがないです。

前回投稿した頃はまだ、渡辺竜王の一連の行動は、ほとんど問題視されてませんでしたから、
「暴走」という単語を用いるのは行き過ぎかと悩み、結構勇気を出して書いたんですけど、
その後、「疑念がある棋士と指すつもりはない。タイトルを剥奪されても構わない」という渡辺竜王の発言が、
今回の三浦九段の処分に繋がったと一般紙で報じらた事で、本当に空気が一変してしましましたよね。
人気・実力ともに勝る渡辺竜王が、「渡辺か? 三浦か?」の二者択一を迫った訳ですから・・・・

でも、確かに渡辺竜王にも責任の一端はあるとは言え、一番問題なのは言われるがまま処分した連盟な訳で、
現状の渡辺叩きは、さすがに行き過ぎだろうと、今度は逆に思ってしまいます。
タイトル保持者だって、それこそ死に物狂いで防衛戦に臨んでいる以上、
疑念が生じて疑心暗鬼に陥れば、過剰な行動に出てしまう事だって十分に起こり得ます。
それは決して褒められた行為ではないものの、真剣だからこそ、致し方ない面はある訳で、
宥めるにせよ、嗜めるにせよ、抑えるにせよ、ともかく無事に収めるのが上の人間の役割であるはずです。
それなのに、その過剰な反応を唯々諾々と受け入れてしまい、しかも更に下の者を生贄に捧げるなんて、
最も責任を問われるのは、安易にそうした決断を下した連盟であるべきなんですよね。
だってこれ、訴えたのが低段の棋士だったり、訴えられたのが羽生三冠だったりしたら、
全く同じ構造・状況であっても、今回と同じ対応を執ったとは思えませんからねえ・・・・

って、それにしても、処分した直後に「また来年から頑張って」と三浦九段に言ったり、
羽生三冠から私的に受け取ったメールの内容を、週刊誌へ勝手に漏らしてしまったり、
そして上記のように、表沙汰になればマズい渡辺竜王の発言まで公表してしまったりと、
島常務は一体何を考えて、このような言動を続けているんでしょ!?
いや、本当に何も考えないまま、発言しているだけなのかなぁ?(苦笑)
それを思うと、ただただ何も語らない谷川会長の方が、まだマシなのか???

> > 三浦九段が徹底抗戦で突き進むなら、もう裁判の場で白黒つけるしか無くなりますけど、
> > その判決で黒と出れば、三浦九段の棋士生命が終わるのは当然として、将棋界も大打撃ですし、
> > 白と出ても、三浦九段の疑いが完全に晴れる訳でもなければ、所属する将棋界も存亡の危機に陥ると。
> > だからと言って裁判まで行かなれば、無駄に騒ぎ立てて、事態を悪化させただけに終わります。

> 個人的には、今の状況では三浦九段は白の可能性が高いと思っています。
> 現在、三浦九段のスマホやPCを第三者の調査機関で調査しているところですが、
> 三浦九段の2回目の反論文を見るとおそらく黒の証拠は出ないでしょうね。

こちらも私は、第一報の段階から態度は変わらず、
「シロなら良いな」とは思ってますけど、その判断は「通信履歴の開示」次第だと思っています。
通信履歴を見て、対局時間のアクセスが記録されてなければ、私はシロだと見なしますし、
開示されないとなると、「クロの可能性もあるかな?」という思いは拭えません。

携帯会社が管理している通信履歴は、データを誤魔化す事が出来ませんし、
スマホの将棋ソフトの能力では、カンニングしても、その効果は限定的である以上、
遠隔操作にせよ、外部に協力者が居るにせよ、やはり通信の有無が焦点になると思います。
対局中の通信履歴があれば、仮にそれが不正目的では無くても、
「対局中は携帯の電源を切る」というルールが既にある以上、それで裁く分には問題ないかと?
ただ問題なのは、携帯会社によっては、利用者本人であっても通信履歴を開示しない所もあるらしく、
そうなると裁判に訴え、その証拠素材として開示請求するしか無い為、
もしも三浦九段が、そこまでする事に抵抗感を覚えた場合、開示には至らないと・・・・
こうなってしまえば、後はスマホやPCの解析次第になってきますかねえ?
ただその場合は、それがどの程度信用できるかの疑義が残るので、個人的にはスッキリはしません。

> 以前から連盟の稚拙さはいろいろ言われていましたが、
> 三浦九段を呼び出したときの会議を録音していない等、ここまで無能だとは思ってもいませんでした。

この文春の記事内容↓が事実だとしたら、稚拙も稚拙なんですよね(苦笑)。
> > > 実はこの常務会について、三浦九段は録音することを要求し、連盟側も了承した。
> > > ところが終了後、一度部屋を出た三浦九段は慌てた様子で戻ってきてこう言った。
> > > 「録音に失敗したので、もう一度最初から(会合を)やり直してください」
> > > 呆れたベテラン理事が「無茶を言うんじゃない」とたしなめたという。

とは言え、この記事自体も、三浦九段を小馬鹿にしようという意図が見え見えではありますが・・・・
注意して読まないと、録音を提言した三浦九段が、自らの失敗で録音をミスった印象を受けますけど、
具体的に三浦九段がミスしたとは書いてありませんし、常識的に考えれば連盟側がミスったんですよね?
自分で録音するなら「録音を要求」ではなく、「録音の許可を要求」になるでしょうし、
もし仮に、三浦九段が録音に失敗したのだとしたら、そんな機械オンチに遠隔操作なんて可能なのかと?

そもそも前号の遠隔操作の記事自体、その使い方を教えたかのような印象を与える内容でしたけど、
注意して読むと、「そういうソフトがある」という話を聞いた事だけが事実で、
三浦九段がパソコンに疎い事もあって、簡単な説明しかしてもらえなかったのが実際のようですしね。
って、先週号と今週号とで整合性が取れてない時点で、「面白ければOK」というスタンスなのは解ります。

> 今回の騒動について連盟は公式見解を全然出していませんが、
> そういった将棋ファンを軽視するような態度を取り続けるといずれはファンから見捨てられることは必定かと。
> スポンサーである新聞社ばかり目を向けて、肝心の将棋ファンが置き去りにされている状態が続いているように思えます。
> 将棋界がファンから信用を失う可能性が高いという危機なのに、連盟や棋士たちはこの事態をどう捉えているんでしょうかね。

連盟側は昨日、調査委員長に元検事総長を立てて、第三者委員会による調査を行うと発表しましたけど、
そこで調査されるのは、あくまで「出場停止処分の妥当性」という事を聞いてしまうと、
委員会が発足する前から、舛添前都知事の時の第三者委員会みたいになるイメージも・・・・
「第三者委員会の設置」とだけ聞けば、何だか一歩前進といった印象を受けますけど、
本当に重要なのは、今回のトラブルをどのようにして収束させるかであり、
それを行うには、まずは双方が飲める着地点を想定して、そこへ至る道筋を逆算すべきでしょうから、
元検事総長なんて大物を連れて来ても、それで事態が更に膠着化するようなら、全く意味が無いんですよね。
さ〜て、本当にこれから、どう転がっていくのやら・・・・
個人的には、このままズルズルと続いて年を越し、何にも解決しないまま自動的に復帰という可能性もある気が?

P.S.
実際に映像で見た訳では無いのですが、どうやら竜王戦の第2局で、
三浦九段の差し替えで挑戦者となった丸山九段が、勝勢になって迎えた終盤、
渡辺竜王が不正と訴えた「1手ごとに離席する」行動を取ったらしいですね(笑)。
第1局にしても、以前の渡辺×三浦戦の棋譜をなぞる様な事をしたそうですし、
なんかこう、トンデモない盤外戦術が行われている印象です(苦笑)。
単純に心理戦としてだけ考えれば、凄く面白い展開ですけど、
個人的には、盤外戦術にしても少し行き過ぎな気がして、そこまで愉快ではありませんが、
それを直接喰らってる渡辺竜王の心中は、本当に如何ばかりかと想像させられます。
ただでさえ将棋ファンの間からは、かなり厳しい批判を受ける状況になってますしねえ・・・・
でもまあ、それをやる方もやる方なら、それを平然と受ける方も受ける方で、
やはりプロ棋士っていうのは、いろんな意味で常人離れしていて凄いですよね。


[20475] Re:私の好きなアニメTOP30&戦前外地の大学返信 削除
2016/11/4 (金) 01:06:09 ほのぼのさん

> ▼ 接待AI 「○×ゲーム」
> 「昨今の将棋用AIは強過ぎる」という雑談から、逆転の発想が浮かび、
> ならばと、極端に弱いAIを持つ接待用○×ゲームを、戯れに作ってみました(笑)。
> http://www.geocities.jp/tokuou_douyo/maru_batsu/maru_batsu.html
> ・・・って、いざ作って実際に遊んでみると、
> 「勝つ事しか出来ない」というのも、それはそれで不愉快なモノですね(苦笑)。


接待用○×ゲーム、なかなか発想が面白いですね〜。
何度か負けてみようと挑戦してみましたが、たしかに、「勝つ事しか出来ない」ってのは結構イライラします(笑)。

> う〜ん、そのうち将棋ソフトとかも、とにかく強さを求める時代から、
> 如何にプレイヤーを気分良くさせるかの時代へ、次第に移って行くのかなぁ?


これは確かにその通りですねえ。
最近の信長の野望とかはよく知らないのですが、昔の信長の野望は
コンピュータの思考に穴がいろいろあったからこそ、弱小大名でもテクニックを駆使して天下を取れるという楽しみがありました。
信長の野望や三国志のような戦略シミュレーションゲームでコンピュータの思考が強くなりすぎてしまうと
ゲームとしてはつまらなくなってしまいますね。
まさに、ゲームではプレイヤーの満足度を向上させるAIが求められてきそうですな。

> ▼ 真田丸クランクアップ
> という事で、真田丸の撮影が終了したらしいです。
> 今回のメンツなら、今度こそ大坂方が勝てそうかなぁ?(笑)


いやはや、今週の「軍議」は面白かったですね。たしかにあの浪人5人衆なら結構やってくれそうですが、
最後の最後に淀君というどんでん返しが待っていました。
「秀吉の荘厳なテーマ曲」があの場面で出てくるってのも、
これから信繁の足を引っ張るのが豊臣一族ってのを暗示しているような気がします。
まあ信繁の提案通りに打って出た場合でも、相手は野戦で百戦錬磨の家康のこと、一旦は京から脱出して
その後に返り討ちにあっていたような気がしますが。


> では今後は、いきなり作品名を挙げたりするのは控え目にしておきますね。
> ただ、まどかマギカを見てる程なら、敢えてサブカル系の話題を避ける必要も無いかな?
> あの題名に、あの絵柄ですと、こういう反応↓が一般的でしょうし(笑)。
> http://tokuou.daiwa-hotcom.com/cgi-bin/kjb/kjbn.cgi?tree=s14493#14493
> (この後、曹良さんから私は「まどマギと銀英伝を教えてくれた人」扱いに・笑)


おお、このときにすでにディープなアニメ談義がなされていたのですね。

> まあ結局、それを公表する事も無かったですし、今となっては20位前後から記憶も曖昧ですけど、
> 私が中学以降にハマったTVアニメのランキングを、30位まで思い出しつつ書き出してみます。


1位〜30位を興味深く見させていただきました。
私が上位に考えているアニメとかぶっているの(エヴァ、まどマギ)、
全然知らなかったもの(アレクサンダー戦記、カウボーイビバップ)、名前だけは聞いたことがあるもの(おじゃる丸)等、いろいろありますね。
印象としては、漫画が原作のアニメが多いような気がしました。1位〜30位で挙がっているもので原作が漫画であるものは
だいたいその原作の漫画を読んでいるのですが、私の場合はこういうケースはアニメは見ないんですよね。
漫画を読んでそれだけで満足してしまうという感じなので・・・
(ちなみに最近読んだ漫画では「僕だけがいない街」が面白かったです。これも確かアニメ化されているはず)

▼ 五色の虹

> > 建国大学は、昭和期に入った旧大日本帝国ではありえないような「言論の自由」が保証されていたようですが、
> > この「言論の自由」を掲げた目的は何だったんでしょうかね。
> > もちろん表向きは「民族協和」のためだったんでしょうが、当時の日本軍部がそんな甘っちょろいことを
> > 大々的に認めるのもおかしいかと思いましてね。

> あ〜、なるほど・・・・
> 満州国の歴史から順に通れば、すんなり行きそうな箇所も、
> いきなり建国大学から入ると、確かに引っ掛かるかも知れませんね。
> そもそも満州国というのは、関東軍が独断専行する事で生まれた傀儡国家でしたけど、
> それ以前から、この地で活動してきた南満州鉄道株式会社の存在も大きなモノでした。
> 簡単に言えば、関東軍を父とし、満鉄を母として生まれたのが、満州国な訳ですね。
> そして、当時の関東軍の頭脳こそ石原莞爾であり、満鉄を育て上げたのが後藤新平だったと。
> 建国時の満州国の理念というのは、この2人の思想が大きく影響していると思います。


満州国についてはあまり知識がなかったので、このあたりの知識のフォローは大変助かります。
「大同学院」とか全然知らなかったですし、改めて徳翁導誉さんの博識ぶりに感嘆させられます。

> 特に朝鮮人に関しては、内地や半島では2等国民として蔑まれていますけど、
> 満州国やアジア居留地だと、現地民は3等国民としての扱いを受けていて、
> 2等国民の朝鮮人は「準日本人」として扱われる為、日本人以上に立場が複雑だったりします。
> それは台湾人も同じで、しかも彼らは大陸の中国人と同民族ですから、事情は更に複雑だったり・・・・
> だからこそ、歴史的な善悪や功罪などを抜きにして妄想すると、
> 「もしも現代まで大日本帝国や満州国が存続していたら?」というif設定は、なかなか奥が深いですよね?
>
> でもまあ個人的には、「もしも日露戦争でロシアが勝利していたら?」というif設定の方が、
> 北海道や対馬はロシアに割譲かなぁ?とか、琉球はイギリス傀儡国として再独立かなぁ?とか、
> 満州や朝鮮までロシアが併合すれば、世界のパワーバランスも大きく変わるよなぁ?とか、
> そうなれば第一次大戦や共産革命は起きたのかなぁ?とか、その方が日本は地味に平和かなぁ?とか、
> 前者よりも更に東アジア情勢が混沌としてそうで、妄想のネタとしては好みだったりします(笑)。
> って、この辺の時代はまさに激動なので、格好のifネタは幾らでも転がっていますが。
> (幕藩体制が存続したまま、激動の近代に突入していたら?というifとかも、妄想を掻き立てます)


ほんと、このあたりはいろいろなifのストーリーができそうですし、本屋には
第二次世界大戦前後の歴史ifの小説とかがいろいろあって私も檜山良昭とか一時期はまっていたころがありました。
今でも印象に残っているのが1989年発刊の「大逆転!太平洋戦争を阻止せよ」という本でして、
この本の中では主人公が第二次世界大戦前の日本の首相に就いて太平洋戦争を回避するというシミュレーションゲームに挑戦するのですが、
現在のリベラルな思考で1回目に挑戦するとすぐに陸軍に暗殺されてゲームオーバーになるという、
なかなか刺激的な本でした。
今はやりのVRもいち早く取り入れていますし(笑)。
2000年代に入ってまどマギを始めとするいわゆる「ループ系」のアニメやラノベが人気ですが、
この本は隠れた「ループ系」の名作だと思います。

> P.S.
> 実際に映像で見た訳では無いのですが、どうやら竜王戦の第2局で、
> 三浦九段の差し替えで挑戦者となった丸山九段が、勝勢になって迎えた終盤、
> 渡辺竜王が不正と訴えた「1手ごとに離席する」行動を取ったらしいですね(笑)。
> 第1局にしても、以前の渡辺×三浦戦の棋譜をなぞる様な事をしたそうですし、
> なんかこう、トンデモない盤外戦術が行われている印象です(苦笑)。
> 単純に心理戦としてだけ考えれば、凄く面白い展開ですけど、
> 個人的には、盤外戦術にしても少し行き過ぎな気がして、そこまで愉快ではありませんが、
> それを直接喰らってる渡辺竜王の心中は、本当に如何ばかりかと想像させられます。
> ただでさえ将棋ファンの間からは、かなり厳しい批判を受ける状況になってますしねえ・・・・
> でもまあ、それをやる方もやる方なら、それを平然と受ける方も受ける方で、
> やはりプロ棋士っていうのは、いろんな意味で常人離れしていて凄いですよね。


ははは、丸山九段と渡辺竜王は過去にも「質問三羽烏」の因縁がありますからね(笑)。
http://kishikawa.doorblog.jp/archives/31237270.html
この「質問三羽烏」の因縁が今の三浦九段の件にもつながっているわけで・・・
まあ竜王戦の丸山九段は全てが故意ではないとは思いますが、それでもこの微妙な情勢のときに思い切ったことをやってきますね。


[20481] 歴史ゲームと歴史if話&「不屈の棋士」の続編?返信 削除
2016/11/4 (金) 19:32:42 徳翁導誉

▼ シミュレーション・ゲームの思考ルーチン
> > う〜ん、そのうち将棋ソフトとかも、とにかく強さを求める時代から、
> > 如何にプレイヤーを気分良くさせるかの時代へ、次第に移って行くのかなぁ?

> これは確かにその通りですねえ。
> 最近の信長の野望とかはよく知らないのですが、昔の信長の野望は
> コンピュータの思考に穴がいろいろあったからこそ、
> 弱小大名でもテクニックを駆使して天下を取れるという楽しみがありました。
> 信長の野望や三国志のような戦略シミュレーションゲームで
> コンピュータの思考が強くなりすぎてしまうとゲームとしてはつまらなくなってしまいますね。
> まさに、ゲームではプレイヤーの満足度を向上させるAIが求められてきそうですな。

私も同じく、最近の「信長の野望」や「三國志」は未プレーですけど、
少なくともプレーしていた段階のコーエー・ゲームは、
シリーズが進むごとにシステムは複雑化し、その事で逆に思考ルーチンは弱体化して、
それを補う為にコンピューター勢力をチート処理させた事で、プレイヤーを萎えさせてましたね。
(コンピューター大名だけ、兵数が急激に増えたり、兵糧が全然減らなかったりとか)

まあ、その新システムで別の面白さが加わってるなら、ゲームとして個人的にアリだと思いますけど、
戦略ゲームを望むPCユーザーは、Paradox社などの海外製ゲーム(洋ゲー)に流れたと思います。
(ただし洋ゲーはシビアなので、姉小路で天下獲りみたいな遊び方が出来ないモノも多いですが・笑)
って、そういうプレイヤー層はそもそも、「天下統一」の方が好きだったりしましたし、
信長の野望シリーズだと、第6作の「天翔記」(1994年発売)をNo.1に挙げる層ですから、
コーエー側から見ると、メイン・ターゲットからは離れた客層なんだと思います。

ちなみに、手応えある1人用の戦略ゲームを作ろうとした場合、
そういうプレーを好む層にとって、興醒めするチート処理は厳禁ですから、
強い思考ルーチンを作れるシステムを考えてから、ゲームを作る方法があります。
ここの自作ゲームですと、「どきどき南北戦争」がそんな感じの作りです。
http://www.geocities.jp/kingo_chuunagon/civil_war/civil_war.html
計算力がモノを言うシステムにすると、やはりコンピューターは強いですからねえ。
今回の○×ゲームにしても、絶対に負けさせてくれませんし(苦笑)。

▼ 真田丸と、大坂の陣
> > という事で、真田丸の撮影が終了したらしいです。
> > 今回のメンツなら、今度こそ大坂方が勝てそうかなぁ?(笑)
> > ・・・って、そんな冗談を言ってるくらいなら、
> > 無意味な○×ゲームなど作ってないで、こっちのゲームを作れって話ですけどね。
> > ゲーム上であれば、それこそ作中の昌幸の策だって、実現する事が可能ですし。

> いやはや、今週の「軍議」は面白かったですね。

はい、大坂の陣が好きな私としても、かなりテンションが上がった回でした!!
おかげで今週は、大坂の陣のゲーム案とか、ちょっと考えちゃいましたしね(笑)。

> たしかにあの浪人5人衆なら結構やってくれそうですが、
> 最後の最後に淀君というどんでん返しが待っていました。

この返信を読んで閃きましたけど、今までは「豊臣vs.徳川」のゲーム案しか考えてませんが、
プレイヤーは秀頼となり、淀殿の干渉や、牢人衆の独断専行を制御しつつ、
どれだけ大坂城の命脈を長く保つ続けられるか?というゲームも、結構面白そうですね。
また多人数ゲームであれば、5人のプレイヤーが牢人5人衆をそれぞれ担当して、
誰が一番「功名」を挙げられるかを競うゲームにするのも、意外に面白いと思います。
互いに功名心に走り過ぎると、却って大坂城の落城を早めたりもするでしょうし(笑)、
寄騎として与えられる武将なども、当たり外れがあるので、その点も展開を面白くするかと?

> まあ信繁の提案通りに打って出た場合でも、相手は野戦で百戦錬磨の家康のこと、一旦は京から脱出して
> その後に返り討ちにあっていたような気がしますが。

まあ現実的に見た場合、十数年の不遇を囲い、失う物など何も無い浪人たちの方が、
平和を享受していた藩士たちに比べて、戦意は高かったでしょうけど、そこはやはり烏合の衆。
大規模な作戦行動を実行する事自体、かなり困難だったと思います・・・・
実際、冬の陣を経た後の夏の陣でさえ、大坂近郊での行軍にも難渋してますからねえ。
その点、戦意の面では劣っても、組織として出来上がっている藩士たちの方が得意だったかと。
この辺の違いを表現できれば、ゲームとしても面白いかな?と考えていました。

でも一方で、籠城側に待つべき援軍が存在せず、攻城側に背後を襲われる可能性が無い場合、
籠城策を採用しても、ジリ貧になって行くのは、目に見えているのも事実だと・・・・
家康の寿命が尽きるのを期待して、籠城戦に徹するのも他力本願すぎますし(実際失敗)、
かと言って、打って出るのもあまりに博打すぎて、こちらも成功は望み薄。
う〜ん、そうなると本当、どちらにしても手詰まりなんですよね。
逆に言うと、晩年を迎えても尚、周到な計画を進め得た家康の凄さが見えてきます。
だからこそ、豊臣勝利のシナリオを描く場合、家康の死or病臥を計算に入れて、
出来るだけ長期戦に持ち込むのが一番なんですけど、
その為には、単に大坂城へ籠るだけでなく、畿内の制圧して要塞化するのが理想でしたし、
少なくとも、瀬田と宇治の橋を焼き払い、大和郡山城を落とすくらい、出来れば良かったかと。

▼ 仮想歴史if小説
> > 「もしも現代まで大日本帝国や満州国が存続していたら?」というif設定は、なかなか奥が深いですよね?
> > でもまあ個人的には、「もしも日露戦争でロシアが勝利していたら?」というif設定の方が、
> > 前者よりも更に東アジア情勢が混沌としてそうで、妄想のネタとしては好みだったりします(笑)。
> > って、この辺の時代はまさに激動なので、格好のifネタは幾らでも転がっていますが。
> > (幕藩体制が存続したまま、激動の近代に突入していたら?というifとかも、妄想を掻き立てます)

> ほんと、このあたりはいろいろなifのストーリーができそうですし、
> 本屋には第二次世界大戦前後の歴史ifの小説とかがいろいろあって
> 私も檜山良昭とか一時期はまっていたころがありました。

「ご無沙汰な創作活動×長文癖の再発=仮想歴史if小説の執筆?」
なんて公式が、突如として思い浮かびました(笑)。
まあ流石に、今更いきなり小説を書くとかは無理でしょうけど、
if設定のお題を決めて、仮想年表を作るくらいであれば、手軽な遊びとして面白いかも?
その仮想年表を元に、妄想地図とか作るのも少し楽しそうですし。

> 今でも印象に残っているのが1989年発刊の「大逆転!太平洋戦争を阻止せよ」という本でして、
> この本の中では主人公が第二次世界大戦前の日本の首相に就いて
> 太平洋戦争を回避するというシミュレーションゲームに挑戦するのですが、
> 現在のリベラルな思考で1回目に挑戦するとすぐに陸軍に暗殺されてゲームオーバーになるという、
> なかなか刺激的な本でした。
> 今はやりのVRもいち早く取り入れていますし(笑)。
> 2000年代に入ってまどマギを始めとするいわゆる「ループ系」のアニメやラノベが人気ですが、
> この本は隠れた「ループ系」の名作だと思います。

題名が「新・大逆転」となってますけど、これで合ってますよねえ?
https://www.amazon.co.jp/dp/4334028039
さっき検索してみた所、市の図書館に1冊だけ蔵書があるみたいなんですが、
(長年探してた絶版本が、図書館には結構あるのを知って以降、利用頻度が急増しました・笑)
私はほぼ仮想戦記を読まないんですけど、それを差し引いてもオススメの作品でしょうか?
もしそうでしたら、今度機会があった時にでも、読んでみたいと思いますけど。

それにしても、これは単純に1つのゲーム案として考えても、結構面白そうですよね?
世界大戦を題材としたゲームだと、どうしても軍事方面のモノばかりとなりますが、
大坂の陣のゲーム話と同じく、軍部をゲーム上の障害勢力として登場させれば、
外交や内政だけのゲームでも、十分に成り立つと思うんです。
・・・って、これは、1人用ゲームで考えた事のある 幕府や王朝の存続を目指すゲーム案や、
多人数ゲームだと、WW2オンラインの5大臣分割案に通ずる所があるかも?
ちなみに5大臣分割案とは、1国を総理兼内務・大蔵・外務・陸軍・海軍のプレイヤー5名に分け、
国益より省益を勝利ポイントとする事で、外患だけでなく、内憂もリアルに表現するアイデアでした。
(日米英独蘇の5ヶ国に絞っても、真剣なプレイヤーが25人必要となる為、結局は企画倒れで終了)

でも、今回の話で思い付いたのですが、
相手国もプレイヤーにしようとするから、人数的に無理が生じる訳で、
例えばプレイヤーを日本の5大臣に限定して、他国の行動はイベントとして登場させる形なら、
多人数ゲームとしても、無理のない形に収まるんじゃないですかねえ?
陸軍大臣が勝手に武力衝突を起こして、ようやく停戦協定を結んだ外務大臣が頭を抱えたり、
大蔵大臣と外務大臣にタッグを組まれて、海軍の戦艦建造が中止に追い込まれたりと、
要するに、外患の方は今までのゲームに任せて、内憂に専念するゲームにするって事ですね。
大日本帝国が滅亡しようが、省益ポイントを一番多く獲得できたプレイヤーの勝利です(笑)。
(現代を舞台に、各国の扇動政治家となって、票集めの為に世界情勢を混乱させるゲームは悪趣味かな?)
あとはゲーム要素を強める為に、10年を1ターンとして1870年代から1940年代までを扱い、
ターンごとに世界情勢を変えて、プレイヤーが担当する大臣職も変わるのも、意外と面白いかと。

▼ 私がハマったアニメ
> > まあ結局、それを公表する事も無かったですし、今となっては20位前後から記憶も曖昧ですけど、
> > 私が中学以降にハマったTVアニメのランキングを、30位まで思い出しつつ書き出してみます。
> >  1位 アレクサンダー戦記(全13話 1999年)
> >  2位 銀魂(現在316話&映画1本 2006-2010年/2011-2012年/2012-2013年/2015-2016年/続編予定)
> >  3位 佐武と市 捕物控(全52話 1968-1969年)  ※白黒作品※
> >  4位 おじゃる丸(現在1580話超 1998年-放送中)  ※特に初期作※
> >  5位 カウボーイビバップ(全26話&映画1本 1998-1999年)
> >  6位 攻殻機動隊 S.A.C.シリーズ(全52話&長編1話 2002-2003年/2004-2005年/2006年)
> >  7位 新世紀エヴァンゲリオン(全26話&映画1本 1995-1996年)
> >  8位 魔法少女まどかマギカ(全12話&映画1本 2011年)
> >  9位 コードギアス 反逆のルルーシュ(全50話 2006-2007年/2008年)
> >  10位 serial experiments lain(全13話 1998年)

> 1位〜30位を興味深く見させていただきました。
> 全然知らなかったもの(アレクサンダー戦記、カウボーイビバップ)、
> 名前だけは聞いたことがあるもの(おじゃる丸)等、いろいろありますね。

まあ、アレクサンダー戦記はWOWOW放送のアニメでしたからね。
ただ、ご存知ないという事でしたら、「カウボーイビバップ」は普通にオススメですよ。
前回も少し書きましたけども、このTOP10の中だと、
気兼ね無く誰にでも薦められるアニメは、この作品くらいです(笑)。
マトリックスで主役を務めたキアヌ・リーブスも、カウボーイビバップのファンで、
自身を主演にハリウッド映画化すべく、資金集めに奔走し続けている程ですから。
って、そう言えば、アニメの話題に脱線したのも、このマトリックスがキッカケでしたね(笑)。

> 印象としては、漫画が原作のアニメが多いような気がしました。
> 1位〜30位で挙がっているもので原作が漫画であるものは
> だいたいその原作の漫画を読んでいるのですが、私の場合はこういうケースはアニメは見ないんですよね。

いや、自分で言うのも何ですけど、マンガ&ラノベ原作付きのアニメが多い状況の中で、
オリジナル原作の作品や、原作付きでもシナリオがオリジナルな作品が、かなり多い方ではないかと?
TOP10だと、6本がオリジナル作品で、3本が原作付きでも別物な作品で、
原作マンガをそのままアニメ化している作品は、この中では銀魂くらいだと思います。
そして、この銀魂に関しても、「アニメが完成版」と言われるくらいに出来が良いと(笑)。

まあ正直な所、原作マンガを読んでる作品は、私もマンガ支持の作品が多いです。
それは当然と言えば当然の話で、アニメ化されるくらいのマンガは基本的に面白い訳であり、
そしてマンガとアニメではフォーマットが異なる以上、原作の魅力を全て出せる訳ではありません。
しかし一方でアニメは、色が付いて、音も付いて、キャラが動いて、しゃべる。
それは確実に、マンガでは得られない、アニメ化される事で生まれるプラス要素ですからねえ。
このプラス要素をふんだんに活かした上で、原作の魅力も出来うる限り損なわないよう努力し、
更には原作の欠点や不足箇所が修正されたりすると、時に原作を超えるアニメも生まれます。
超えるという表現がアレでしたら、アニメ化により新しい価値を生み出したとでも言いましょうか?
ともかく、マンガ原作でTOP30に入ってる作品の半分くらいは、こうしたアニメ作品ですね。
(残りの半分は、原作が未読だったり、原作には劣っても面白い作品って感じです)

> ちなみに最近読んだ漫画では「僕だけがいない街」が面白かったです。これも確かアニメ化されているはず
私は未見ですけど、アニメ化もされてますし、実写映画化もされてますね。


▼ ゴタゴタの最中でも、竜王戦は進む
> > 実際に映像で見た訳では無いのですが、どうやら竜王戦の第2局で、
> > 三浦九段の差し替えで挑戦者となった丸山九段が、勝勢になって迎えた終盤、
> > 渡辺竜王が不正と訴えた「1手ごとに離席する」行動を取ったらしいですね(笑)。
> > 第1局にしても、以前の渡辺×三浦戦の棋譜をなぞる様な事をしたそうですし、
> > なんかこう、トンデモない盤外戦術が行われている印象です(苦笑)。

> ははは、丸山九段と渡辺竜王は過去にも「質問三羽烏」の因縁がありますからね(笑)。
> http://kishikawa.doorblog.jp/archives/31237270.html
> この「質問三羽烏」の因縁が今の三浦九段の件にもつながっているわけで・・・
> まあ竜王戦の丸山九段は全てが故意ではないとは思いますが、
> それでもこの微妙な情勢のときに思い切ったことをやってきますね。

まあ恐らく、今回の件への抗議と、個人的な因縁と、今後への盤外戦術と、
その3つの意味が含まれた行動ではあるんでしょうけどね(笑)。
これで竜王戦の7番勝負は、第2局を終えて、1勝1敗のタイに。
現在継続中のゴタゴタもあり、今回の竜王戦は関心を持てないという意見も多いですが、
個人的には逆に却って、その発端となったタイトルの行方が気になるようになりました。
元々は渡辺優位の下馬評でしたけど、さすがに今の状況だと、普通には指せないでしょうし。

▼ 叡王戦では、前代未聞の事態が発生
叡王戦の準々決勝、開始時刻を勘違いした久保九段が遅刻で不戦敗となり、
更には、そのニコニコ動画のネット中継で公開謝罪って、前代未聞じゃないですか!?
まあ、お堅いスポンサーではないので、笑い話で済まされるでしょうけど、
だからこそ却って、これから久保九段はニコ動の無茶な企画に付き合わされそうな気が・・・・
こんな大失態を犯してしまった以上、そう簡単には依頼を断れないでしょうから(苦笑)。

この結果、不戦勝で勝ち上がった豊島七段が、準決勝で千田五段とぶつかる事となり、
ほのぼのさん的にも、望んでいた展開になってきましたね。
そして、もう一方の準決勝は、佐藤名人と竜王戦挑戦中の久保九段との勝者を、
既にベスト4へと駒を進めた羽生三冠が待ち受ける状況と、こちらもこちらで熱い展開に。
初めは「誰がponanzaと戦うのかな?」という、電王戦の予選という側面で見てましたけど、
いや〜、棋戦自体としても、なかなか面白い展開になって来ましたよね?!
このメンツであれば、誰が勝ち上がっても、電王戦は面白い一戦になりそうですし。

▼ 第三者委員会の設置と、事態収拾への道
> > 「第三者委員会の設置」とだけ聞けば、何だか一歩前進といった印象を受けますけど、
> > 本当に重要なのは、今回のトラブルをどのようにして収束させるかであり、
> > それを行うには、まずは双方が飲める着地点を想定して、そこへ至る道筋を逆算すべきでしょうから、
> > 元検事総長なんて大物を連れて来ても、それで事態が更に膠着化するようなら、全く意味が無いんですよね。
> > さ〜て、本当にこれから、どう転がっていくのやら・・・・

今回の「第三者委員会の設置」ですけど、どうやら連盟側から自主的に動いた訳ではなく、
棋士たちへの臨時説明会で、羽生さんに提案された事を受けての、受身的な設置だったんですね。
それはそれで連盟組織として考えると、実に情けない事ではあるのですが(笑)、
しかしその一方で、連盟側が「先に結論ありき」で設置するのでなければ、
この状況を打開する道が、かすかに見えてきたような気もします・・・・

要するに、今回の件で最も問題だったのは「連盟が勇み足に処分を下した」事にあり、
自分たちで下した処分を、自分たちで取り消すのは、組織の体面的に不可能という所にあります。
しかし、設置した第三者委員会が「処分は拙速だった」という見解を出してくれれば、
その意見を聞き入れる形を採って、連盟側は処分の取り消しを行う事も可能となります。
もちろん、自分たちが下した処分を正当化する為に、第三者委員会を設置するのであれば、
事態は解決どころか更なる泥沼にハマるのですが、今回は御聖断による設置らしいですからねえ(笑)。
必ずしも、この方向で進むとは限りませんけど、少なくとも、これで退却路は確保されたと思います。
第三者委員会なんて結局、依頼主の意に沿った結論しか、基本的には出さないものですし、
あとは連盟側が、事を収める為に、ほんの少しの勇気を持てるか否かですよね・・・・

連盟は委員会の意見を聞き入れる格好であれば、謝罪を伴わなくても、処分を撤回できますし、
常務会メンバーが減給くらいの責任を負う事で、とりあえずの体面は確保できると思います。
そして三浦九段としても、連盟が処分を撤回する事で、ある程度の名誉回復は叶うでしょうし、
謹慎期間中の不戦敗を対局延期扱いで再戦とすれば、結果はどうあれ、成績面の回復も可能です。
ただ竜王戦の挑戦権に関しては、いまさら丸山九段から取り上げるのは困難でしょうから、
来期竜王戦の挑戦者決定三番勝負へのシード権を、三浦九段に与えるくらいが落とし所ですかねえ?
本来は金銭補償もすべきだと思いますが、将棋界だと、一切考慮せず終わる可能性が一番高そう?
まあ感情論だけで言うなら、渡辺竜王の道義上の責任は大きいと思いますので、
仮にタイトルを防衛した場合には、竜王位を返上させた上で一旦空位とし(渡辺竜王も予選から)、
来期の竜王戦は、予選を勝ち上がった挑戦者と、三浦九段との七番勝負で良い気はします。
しかし現実的に考えると、とにかく今回の混乱を収拾する事を最優先にするのであれば、
渡辺竜王を始めとした告発者たちには、お灸を据えた上で、不問に付すのが無難な所かと・・・・
個人的にはこれが、将棋連盟・三浦九段・渡辺竜王の三者の、傷が最も少ない落とし所だと思います。
ですので、いま一番の注目は、委員会がどんな結論を出すか(=連盟が収拾を最優先するか)ですね。
そうなると、今回の一件もしばらくは、進展なしで静観の状態が続くのかな?

あと最後に、文春砲って結局、あの2発で打ち止めなんですかねえ?
もしそうなら、そのまま竜王戦をやってた方が、ずっとマシだったように思えます・・・・
まあ勿論、もしも渡辺竜王による独占告白の記事が、そのまま変わらず載っていれば、
竜王戦の最中に、竜王が挑戦者をソフト不正使用で告発する訳ですから、
それはそれで、今とは全く別の大騒ぎになっていた可能性はありますけどね(笑)。

▼ 将棋界における羽生さんの存在感
それにしても、文春記事の即時訂正といい、第三者委員会の設置提案といい、
通常はトラブルに巻き込まれないよう距離を取ってる羽生さんですが、
将棋界がピンチに陥ると、本当に急所急所で的確な一手を指してきますよねえ(笑)。
まあ、この羽生提案による「助け舟」に、連盟側が乗るかは未だ判りませんけど、
そもそも羽生訂正が入らなければ、文春記事が既成事実化していた可能性が高かったでしょうし、
だからこそ、あの1発目の文春砲に触れた時は、私としても衝撃の度合いが大きかったです。

それまでの連盟側の対応から、恐らく「物証」は持ってないだろうと見ていたので、
物証が無いとなると、次の判断基準は「心証」の勝負になってきます。
(混乱の継続を嫌い、心証だけで死刑判決まで出す社会風土は、日本文化の負の側面だと思いますがね)
そして心証の勝負となった場合、物証が無くても連盟側が勝てる方策として、
三浦九段を擁護する棋士を1人も出させず、数名の有力棋士に連盟側の主張を援護させれば、
裁判でも、証拠として「プロ棋士の感」が通っていた可能性がありますし、
少なくとも将棋界ではファンを含めて、「クロ認定」で通っていたはずです(本当はシロであっても)。
で、その中でも羽生さんというのは、将棋界は勿論、世間的にも特別な存在ですから、
三浦九段を擁護すればシロ、連盟側を援護すればクロと、その言動は心証を左右させると思いますし、
だからこそ、羽生さん本人もそれを自覚して、一切の言動を取らない可能性が高いだろうと見ていました。
ですから、あの文春記事で、極秘会議に羽生さんが招集され、その事実がリークされると共に、
「限りなく黒に近い灰色」という私的メールの一文まで公開された時には、「勝負あり」と思うと同時に、
渡辺竜王という第一人者が、こういう強引な手法で今回の件を主導した事を知り、凄く不快にもなりました。
あの段階で、思い切って「暴走」と評したのも、こうした心情が背景にあった為ですね。

以前、「疑わしきは罰する」という方針のもと、携帯履歴や入金履歴などから
物証を得られなかった力士も一斉に追放した、相撲界の八百長事件の例を話しましたけど、
日本人力士は全員が泣き寝入りする中、蒼国来と星風の2人のモンゴル人力士は裁判に訴えます。
その結果、蒼国来は勝訴して土俵に復帰しましたが、星風は敗訴してそのまま引退・・・・
この2人の結末を分けたのは、親方が共に相撲協会と戦ってくれたか否かの違いだけでした。
親方が自分の弟子を信じ、協会を敵に回して一緒に戦い、部屋の力士たちもサポートする姿に、
多くの相撲ファンを動かされ、2万人超の嘆願署名が集まり、それが勝訴に至る心証となりました!!
って、これはこれで美談だと思いますけど、それで判決が分かれるのは、やはりおかしな話ですよね?
しかしそうは言っても、これが日本社会の現実である以上、三浦九段が窮地を脱するには、
相撲界と将棋界とでは、師弟や同門の関係性が大きく異なる事は承知してますけど、
それでもやはり、棋士仲間からの援護射撃が必要不可欠だと考えていたんです。
ですが実際に起きたのは、週刊誌のリーク情報とは言え、羽生三冠からの実質クロ判定だったと・・・・

いや本当、もしも「疑わしきは罰せず」という訂正発言が、その直後に無かったとしたら、
恐らくはクロ認定で固まり、今とは明らかに異なる状況になっていたと思います。
そうなれば、仮に3ヶ月の謹慎期間が明けても、三浦九段の復帰は現実的に困難だったかと?
そういう意味では、普段は「君子 危うきに近寄らず」を地で行く感じの羽生さんも、
本当に必要な際は行動を起こす姿勢に、改めて感じ入りました(ボビー・フィッシャーの時もそうでしたね)。
って、何かこう書いていると、キチンと歴史にケジメをつけて、将棋界が次の段階へ進む為にも、
ここはもう一肌脱いでもらって、電王戦は「羽生vs.ponanza」の一戦が見たくなってしまいます(笑)。
そして理想的な展開を言えば、2番勝負が1勝1敗で終わるのがベストですかねえ?
世間的には「羽生が負けた!!」となりますし、将棋ファン的には「羽生が勝った!!」となりますので。

▼ 「不屈の棋士」の続編?
既に御存知かも知れませんが、先日発売された本を紹介しておきます。

別冊宝島『将棋「名勝負」伝説 〜将棋界を支配する「人工知能」の猛威を徹底検証〜』
https://www.amazon.co.jp/dp/4800263506/

まあムック本ですので、将棋世界みたいに、お堅い中身では無いのですが、
特集の棋士インタビュー2本は、渡辺竜王に千田五段と、何ともタイムリーな顔触れに(笑)。
もちろん時期的に、記事自体は今回の三浦九段の一件が起きる前に書かれたモノですけど、
渡辺竜王に関しては、聞き手が例の記事を書いた週刊文春の記者でして、
しかも話題は、将棋ソフトや、将来の会長就任、挑戦者の三浦九段などに及び、
まさに、タイミングが良いんだか?悪いんだか?・・・といった感じの内容です(苦笑)。

そして千田五段の方は、聞き手が「不屈の棋士」の著者という事もあって、
そのインタビュー内容は、ほとんど本の続編みたいな感じになってましたね。
本での取材後、千田五段はNHK杯で準優勝し、更には叡王戦のponanza対策担当を務めた事で、
今回の記事自体は十数ページ程でしたが、内容的には前回よりも更に1歩踏み込んだ印象。
もし未読のようでしたら、千田五段のインタビュー記事だけでも一読の価値アリかと。


[20489] 真田丸の多人数ゲーム案返信 削除
2016/11/10 (木) 00:01:25 ほのぼのさん

> ▼ 真田丸と、大坂の陣
> > > という事で、真田丸の撮影が終了したらしいです。
> > > 今回のメンツなら、今度こそ大坂方が勝てそうかなぁ?(笑)
> > > ・・・って、そんな冗談を言ってるくらいなら、
> > > 無意味な○×ゲームなど作ってないで、こっちのゲームを作れって話ですけどね。
> > > ゲーム上であれば、それこそ作中の昌幸の策だって、実現する事が可能ですし。

> > いやはや、今週の「軍議」は面白かったですね。

> はい、大坂の陣が好きな私としても、かなりテンションが上がった回でした!!
> おかげで今週は、大坂の陣のゲーム案とか、ちょっと考えちゃいましたしね(笑)。
>
> > たしかにあの浪人5人衆なら結構やってくれそうですが、
> > 最後の最後に淀殿というどんでん返しが待っていました。

> この返信を読んで閃きましたけど、今までは「豊臣vs.徳川」のゲーム案しか考えてませんが、
> プレイヤーは秀頼となり、淀殿の干渉や、牢人衆の独断専行を制御しつつ、
> どれだけ大坂城の命脈を長く保つ続けられるか?というゲームも、結構面白そうですね。
> また多人数ゲームであれば、5人のプレイヤーが牢人5人衆をそれぞれ担当して、
> 誰が一番「功名」を挙げられるかを競うゲームにするのも、意外に面白いと思います。
> 互いに功名心に走り過ぎると、却って大坂城の落城を早めたりもするでしょうし(笑)、
> 寄騎として与えられる武将なども、当たり外れがあるので、その点も展開を面白くするかと?


(11月13日放送の真田丸「完封」および次回予告を見て、11月15日に内容を一部修正)

私も大坂の陣のゲーム案を今週は真剣に考えてしまいましたよ。
一人用のゲームなら、まさにプレーヤーを秀頼として、
淀殿や大蔵卿局等の奥方と浪人衆とのバランスを取るゲームが面白そうですね。
けど、私はどちらかといえば一人用のゲームよりも多人数ゲームの方が好きなので、
多人数ゲームにいろいろ思いを馳せていました。
ここで、私の考えた真田丸の多人数ゲーム案をちょっと書いてみますね。
真田丸でもあったような「大坂方内部の足の引っ張り合い」をできるだけ再現できるような仕組みを考えてみました。

プレーヤーが選択できるのは以下の9名。(カッコ内はゲーム開始時の影響力)
〇浪人衆
真田信繁(10)、後藤又兵衛(10)、明石掃部(10)、長宗我部盛親(10)、毛利勝永(10)
〇譜代衆
淀殿(100)、大蔵卿局(90)、織田有楽斎(80)、大野治長(60)
の9名。
大将である豊臣秀頼はプレーヤーは選択することができません。

カッコ内の影響力は、君主である秀頼に与える影響力のことです。
ゲーム途中の様々なイベントで大坂方の方針を決める際に、この数値が大きければ大きいほど
自分の選択を押し通すことができます。淀殿以外は0〜100の範囲で増減しますが、淀殿は100から減ることはありません。
影響力を増やすことが、ゲームを有利に進めるうえで大事になってきます。

ゲーム自体はWW2 online等でおなじみの、24時間でターンが1つ進むようなターン制。
ゲーム内では、1ターンは1週間に該当します。
スタートは、片桐且元が大阪城を退去して浪人5人衆が入城した慶長19年10月第2週を第0ターン(プレーヤー募集ターン)とし、
慶長19年10月第3週から第1ターンとなります。
ターン更新時にプレーヤーには行動力が20ポイント与えられ、それまでの行動力は半分が次ターンに繰り越されます。

ゲーム登録時に、9人の中から1人を選択するとともに、天の声の「汝はなぜ故に大坂城に集いしか?」という問いに対して2者択一で
ゲームの目標を選択します。ゲームの目標によって、最終的に得られる「勝利ポイント」が変わってきます。
「勝利ポイント」が一番多いプレーヤーから順に、ゲームの最終的な順位付けが決められます。
(勝利ポイントが同じになる場合も十分にあるので、そのときは同順位になります)

〇浪人衆の場合は、
・武功を挙げる → 大坂城での戦いは自分の死に場所とわきまえ、豊臣家の勝利よりも自分の武勇を後の世に知らしめることを目的とします。
 ゲーム中で稼いだ「武功ポイント」がそのまま「勝利ポイント」になります。ただし、武功ポイントの上限は99となります。
・豊臣家の勝利 → あくまで徳川の軍勢を打ち破って豊臣家が勝利することを目的とします。
 豊臣家が勝った場合は「勝利ポイント」が100ポイント、豊臣家が敗れた場合は「勝利ポイント」が0ポイントとなります。
〇淀殿、大蔵卿局、大野治長の場合は、
・豊臣家の勝利 → 浪人衆の場合と同様
・秀頼の生き残り→ 秀頼の実母、乳母、側近として、豊臣家が破れようとも秀頼が生き残ることを目的とします。
 秀頼が生き残った場合は「勝利ポイント」が100ポイント、秀頼が死んだ場合は「勝利ポイント」が0ポイントとなります。
〇織田有楽斎の場合は、
・徳川家の勝利 → 実は徳川家に内通しており、内部から豊臣方を切り崩すことを目的とします。
 豊臣家が敗れた場合は「勝利ポイント」が100ポイント、豊臣家が勝った場合は「勝利ポイント」が0ポイントとなります。
・秀頼の生き残り→ あくまで徳川家には内通しておらず、淀殿や大蔵卿局と同様、秀頼が生き残ることを目的とします。

各プレーヤーの選択した目標は、ゲーム中は他のプレーヤーに公開されません。
淀殿、大蔵卿局、織田有楽斎は、自分が死んだら目的が達せられても勝利ポイントは0となります。

◎冬の陣
冬の陣の開始時の大坂方の戦力は以下の通りです。
兵力 100000
兵糧 200000(兵糧は、1ターンで兵力の1/4を消費します)
城防御度 500
士気  30
訓練度 30
機密度 80(隠し数値)

一方、徳川軍の戦力は以下の通りです。(徳川軍の戦力は兵力以外すべて隠し数値)
兵力 200000
兵糧 500000〜600000(ランダム)
士気  50
訓練度 50
機密度 80(毎ターン+5)

毎ターン、各プレーヤーは行動力が0になるまで以下の行動を何度も選択することができます。

◎平常時の軍事コマンド(浪人衆、大野治長のみ)
1.兵士を訓練 (行動力5ポイント消費、訓練度+1、影響力+1)
2.兵糧を獲得 (行動力1ポイントあたり兵糧+400)
3.兵士を鼓舞 (行動力5ポイント消費、士気+1、機密度+1、影響力+1)
4.城の守りを固める (行動力5ポイント消費、城防御度+10、影響力+1)
5.徳川方の内情を探る(行動力5ポイント消費、徳川方の機密度−1〜9)
6.出城を築く (行動力20ポイント消費、城防御度+200、籠城戦が行われる際に影響力、武功それぞれ毎ターン+10
ただし、籠城の方針が決まった後の11月第3週、第4週において、浪人衆5人のうち影響力が最も大きいプレーヤーしか実行できない。)

これらの軍事コマンドが行われたら、「戦争歴史」として公開される。

◎通信コマンド(全プレーヤー可能)
・内密文書
他のプレーヤーに内密文書を送ります。
基本的には、浪人衆は他の浪人衆と大野治長にしか通信を送れません。
また、譜代衆は他の譜代衆にしか通信を送れません。ただし、大野治長は浪人衆にも通信を送ることができます。
また、淀殿と真田信繁は互いに通信を送ることができます。
・公式発言
公式発言を行います。

◎調略コマンド
1.他人の悪い噂を流す   (行動力5ポイント消費、指名したプレーヤーの影響力が1〜9低下、士気−1)
(指名されたプレーヤーの名前および悪い噂が流れたという事実のみ「戦争歴史」として公開され、
噂を流したプレーヤーの名前は公開されない)
2.他の浪人衆の武勇伝を流す(行動力5ポイント消費、指名した浪人衆の影響力が1〜9上昇)
(指名された浪人衆の名前および武勇伝が流れたという事実のみ「戦争歴史」として公開され、
噂を流したプレーヤーの名前は公開されない)
3.徒党を組んで派閥を形成 (浪人衆のみ実行可能、行動力5ポイント消費、自分の影響力が1〜9上昇、士気−1)
(このコマンドを実行したという事実が「戦争歴史」として公開される)
4.秀頼に取り入る     (譜代衆のみ実行可能、行動力5ポイント消費、自分の影響力が1〜9上昇)
(このコマンドを実行したという事実が「戦争歴史」として公開される)
5.徳川方に情報を流す   (織田有楽斎、大蔵卿局のみ、行動力5ポイント消費、機密度−1〜9)
(このコマンドを実行したことは公開されない)
6.味方プレーヤーの追放を提案 (行動力10ポイント消費、味方プレーヤーの一人を指名して追放を提案します。
提案したら、各プレーヤーは「追放に賛成」「追放に反対」を選択。(選択しない場合は自動的に「追放に反対」)
ターン更新時に、「追放に賛成」を選んだプレーヤーの影響力の合計が「追放に反対」を選んだプレーヤーの影響力の合計よりも大きい場合は、
指名されたプレーヤーはゲームから追放されます。追放されると、そのプレーヤーの勝利ポイントは0になります。
また、プレーヤーを追放した場合は徳川方に城内情報を漏らすため機密度が−30となります。

◎籠城時の軍事コマンド(浪人衆、大野治長のみ)
1.敵に夜襲をかける (行動力10ポイント消費、影響力、武功が上昇、自分の兵力が減少、成功時には敵兵力が大きく減少、士気+1〜9、
 失敗時には敵兵力が少しだけ減少、士気−1〜9)
2.敵の兵糧を焼き払う(行動力10ポイント消費、影響力が上昇、兵力が減少、成功時には敵の兵糧が減少)
3.兵士を鼓舞 (行動力5ポイント消費、士気+1、機密度+1、影響力+1)
4.徳川方に密偵を送る(行動力5ポイント消費、徳川方の機密度−1〜9)

これらの軍事コマンドが行われたら、「戦争歴史」として公開される。

冬の陣のイベントは以下の通りです。
・11月第2週
 城から打って出るか籠城かの軍議が行われます。
 ターン終了時までに、全プレーヤーは「城から打って出る」「籠城」のうちどちらかを選択します。(選択しない場合は自動的に「籠城」)
 ターン更新時に、「城から打って出る」「籠城」それぞれを選んだプレーヤーの影響力の合計の大きい方に方針が決まります。

「城から打って出る」場合は、徳川方と野戦を行うことになります。
野戦は、基本的には、
兵力の2乗×士気×訓練度×機密度/100を(戦闘力)とし、
豊臣方の戦闘力をa、徳川方の戦闘力をbとしたときに、勝利の確率はa/(a+b)となります。
例えば、aが20、bが80であったときに、1〜100のうちのランダムで選んだ数字が20以下であれば、豊臣方の勝利となります。
野戦で豊臣方が勝った場合は、そのまま「豊臣方大勝利」としてゲームが終了になります。
一方、徳川方が勝った場合は、後述する籠城戦になりますが、その場合は豊臣方の兵力および兵糧が半減した状態での籠城となります。

「城から打って出る」場合は、影響力が大きい順に、一番槍、二番槍・・・五番槍となります。
一番槍は武功、影響力がそれぞれ+50、二番槍は武功、影響力がそれぞれ+40、・・・五番槍は武功、影響力がそれぞれ+10となります。

・11月第3週〜第4週
浪人衆5人のうち影響力が最も大きいプレーヤーは出城を築くことができるようになります。
出城を築いた時点で、そのプレーヤーの影響力は+10となります。
また、籠城戦が行われる際に影響力、武功それぞれ毎ターン+10となります。

・12月第1週
徳川方、大坂城攻城戦を開始。ここから籠城戦に入り、平常時の軍事コマンドを選択することができなくなります。
徳川方は毎ターン、以下の各行動をターン更新時に行います。
・兵士により攻撃
 徳川方、豊臣方の兵士、士気がそれぞれ減少します(減少の度合いは訓練度、士気、城防御度による)。また、城防御度も低下します。
 豊臣方の兵士、士気、城防御度、兵糧のいずれかが0になると、豊臣方の敗北です。
・砲撃
 大砲により天守閣を直接攻撃します。
 秀頼、淀殿、大蔵卿局、織田有楽斎のそれぞれについて、10%の確率で砲撃により死にます。
 秀頼が死んだ場合は豊臣方の敗北です。

・12月第2週以降
 毎ターン、各プレーヤーは「徹底抗戦」か「和睦」を選択。(選択しない場合は自動的に「徹底抗戦」)
 ターン更新時に、「徹底抗戦」「和睦」それぞれを選んだプレーヤーの影響力の合計の大きい方に方針が決まります。
 和睦条件は、史実と同じく、徳川軍の撤退と引き換えに大坂城の外堀を埋めることになります。

◎冬の陣の結果は、以下のうちのいずれかとなります。
・豊臣方大勝利
11月第2週に城から打って出て徳川方に野戦で勝てば、毛利、伊達、上杉等の有力大名が豊臣方について豊臣方の大勝利となります。
・大坂城陥落
12月第1週に籠城戦に入ってから、豊臣方の兵士、士気、城防御度、兵糧のいずれかが0になるか、秀頼が砲撃により死亡すると豊臣方の敗北となります。
・徳川方と和睦
12月第1週に籠城戦に入ってから徳川方と和睦すると、次の「夏の陣」のシナリオとなります。
ただし、大坂城の外堀が埋められるため夏の陣で「籠城」を選択することができません。
また、和睦条件に浪人の解散が含まれるため、夏の陣の兵力が少なくなります。
・徳川軍撤退
12月第1週に籠城戦に入ってから徳川方の兵糧が0になると、徳川軍は大坂城から一旦撤退します。
この場合も次の「夏の陣」のシナリオとなりますが、「籠城」を選択することが可能となります。

◎夏の陣
夏の陣のスタートは慶長20年3月第3週となります。
夏の陣の開始時に、各プレーヤーは目標を再び二者択一で選択することになります。
ただし、冬の陣の目標から変えた場合は、最終的な勝利ポイントは75%となります。

夏の陣の開始時の大坂方の戦力は以下の通りです。
(冬の陣で徳川軍が撤退した場合)
兵力 100000
兵糧 200000
城防御度 800
士気  50
訓練度 50
機密度 80(隠し数値)
(冬の陣で和睦した場合)
兵力  60000
兵糧 100000
城防御度 0(籠城できないため)
士気  40
訓練度 40
機密度 60(隠し数値)

一方、夏の陣の開始時の徳川軍の戦力は以下の通りです。(徳川軍の戦力は兵力以外すべて隠し数値)
兵力 200000
兵糧 500000〜600000(ランダム)
士気  50
訓練度 50
機密度 80(毎ターン+5)

夏の陣のイベントは以下の通りです。
・4月第4週
 徳川方から、「所領をすべて返上して大坂城を無血開城し、秀頼、淀殿が高野山に出家すれば、豊臣の譜代方の命だけは助ける」という最後通告がなされます。
 ターン終了時までに、全プレーヤーは「徳川方に降伏する」「徹底抗戦」のうちどちらかを選択します。(選択しない場合は自動的に「徹底抗戦」)
 ターン更新時に、「徳川方に降伏する」「徹底抗戦」それぞれを選んだプレーヤーの影響力の合計の大きい方に方針が決まります。
(プレーヤーの目標が秀頼の生き残りの場合、徳川方に降伏することにより勝利ポイント100または75を得ることができるようになります)
・5月第1週
 徳川軍20万が大坂城に向けて進軍します。
 冬の陣で徳川方と和睦しており、大坂城の外堀が埋められている場合は「城から打って出る」しか選択できません。
 この場合は、冬の陣の野戦と同様の方法により勝敗が決しますが、籠城できないため豊臣方が野戦で敗れた場合はそのまま豊臣方の敗北となります。
 一方、大阪城の外堀が埋められていない場合は、ターン終了時までに、全プレーヤーは「城から打って出る」「籠城」のうちどちらかを選択します。(選択しない場合は自動的に「籠城」)
 ターン更新時に、「城から打って出る」「籠城」それぞれを選んだプレーヤーの影響力の合計の大きい方に方針が決まります。
 「籠城」した場合は、冬の陣と同様の籠城戦が行われるようになります。

◎夏の陣の結果は、以下のうちのいずれかとなります。
・豊臣方大勝利
5月第1週に城から打って出て徳川方に野戦で勝てば、毛利、伊達、上杉等の有力大名が豊臣方について豊臣方の大勝利となります。
・大坂城陥落
5月第1週に籠城を選んで籠城戦に入ってから、豊臣方の兵士、士気、城防御度、兵糧のいずれかが0になるか、秀頼が砲撃により死亡すると豊臣方の敗北となります。
・徳川軍撤退
5月第1週に籠城戦に入ってから徳川方の兵糧が0になるか、6月第4週を過ぎても城が落ちなかった場合は、徳川軍は大坂城から再び撤退します。
この場合は3回目の徳川方攻撃に入る前に家康が寿命で死に、秀忠が徳川方をまとめることができないことにより有力大名が離反して豊臣方の勝利となります。

とりあえず真田丸の多人数ゲームの叩き台をざっと書いてみましたが、どうでしょう??


[20501] 囲碁電王戦、歴史if話、羽生三冠のバランス感覚返信 削除
2016/11/11 (金) 00:25:46 ほのぼのさん

趙治勲名誉名人と囲碁AI「DeepZenGo」が今月19〜23日にハンデ無しの3番勝負を行うことになりましたね。
今回の囲碁ソフトは日本人開発者によるものですが、実力は李九段と対局前のアルファ碁に達しているそうで。
趙治勲名誉名人はというと、今年でもう60歳くらいになるということは、生前の米長邦雄がボンクラーズと戦ったときと
ほぼ同じ年齢なので、どうしても現役のときの棋力からは一段実力が落ちるかと。そうなると囲碁AIが3連勝しそうな気がします。
それにしても、2年前の第1回囲碁電王戦では小沢一郎と囲碁AIが戦っていたかと思うと、
これだけの短い時間での囲碁AIの進歩の速さには驚かされます。
そして、囲碁の世界ではトップ棋士たちが積極的に囲碁AIと勝負しようとするのがいいですね。
そのうち、井山裕太六冠と囲碁AIとのハンデ無しの勝負も近いうちに見られるかも?!


> > まあ信繁の提案通りに打って出た場合でも、相手は野戦で百戦錬磨の家康のこと、一旦は京から脱出して
> > その後に返り討ちにあっていたような気がしますが。

> まあ現実的に見た場合、十数年の不遇を囲い、失う物など何も無い浪人たちの方が、
> 平和を享受していた藩士たちに比べて、戦意は高かったでしょうけど、そこはやはり烏合の衆。
> 大規模な作戦行動を実行する事自体、かなり困難だったと思います・・・・
> 実際、冬の陣を経た後の夏の陣でさえ、大坂近郊での行軍にも難渋してますからねえ。
> その点、戦意の面では劣っても、組織として出来上がっている藩士たちの方が得意だったかと。
> この辺の違いを表現できれば、ゲームとしても面白いかな?と考えていました。
>
> でも一方で、籠城側に待つべき援軍が存在せず、攻城側に背後を襲われる可能性が無い場合、
> 籠城策を採用しても、ジリ貧になって行くのは、目に見えているのも事実だと・・・・
> 家康の寿命が尽きるのを期待して、籠城戦に徹するのも他力本願すぎますし(実際失敗)、
> かと言って、打って出るのもあまりに博打すぎて、こちらも成功は望み薄。
> う〜ん、そうなると本当、どちらにしても手詰まりなんですよね。
> 逆に言うと、晩年を迎えても尚、周到な計画を進め得た家康の凄さが見えてきます。
> だからこそ、豊臣勝利のシナリオを描く場合、家康の死or病臥を計算に入れて、
> 出来るだけ長期戦に持ち込むのが一番なんですけど、
> その為には、単に大坂城へ籠るだけでなく、畿内の制圧して要塞化するのが理想でしたし、
> 少なくとも、瀬田と宇治の橋を焼き払い、大和郡山城を落とすくらい、出来れば良かったかと。


たらればの話になりますが、豊臣勝利のシナリオとしては実は「大坂城を捨てて秀頼が西国落ちする」のが最終的には良かったような気がします。
大坂城に集まった浪人たちは所領となる田畑を持っていないので、土地に縛られる農兵と違ってどこまでも秀頼についていきますし。
時代は違いますが足利尊氏も一旦は西国落ちした後に勢力を盛り返して再び京に進軍していますし。
西国落ちしてから再び畿内に進出するためには何度か土着勢力との合戦に勝ち続けないといけないと思いますが、
毛利家の所領地あたりを根拠として、西国大名に協力を呼びかけ、家康が老死するまで持ちこたえれば、
秀頼vs秀忠となって前者につく大名も出てくるような気がします。
もっとも、淀君等の豊臣譜代衆は秀吉のシンボルたる大坂城を捨てるなんて決して許さないでしょうが・・・

> > 今でも印象に残っているのが1989年発刊の「大逆転!太平洋戦争を阻止せよ」という本でして、
> > この本の中では主人公が第二次世界大戦前の日本の首相に就いて
> > 太平洋戦争を回避するというシミュレーションゲームに挑戦するのですが、
> > 現在のリベラルな思考で1回目に挑戦するとすぐに陸軍に暗殺されてゲームオーバーになるという、
> > なかなか刺激的な本でした。
> > 今はやりのVRもいち早く取り入れていますし(笑)。
> > 2000年代に入ってまどマギを始めとするいわゆる「ループ系」のアニメやラノベが人気ですが、
> > この本は隠れた「ループ系」の名作だと思います。

> 題名が「新・大逆転」となってますけど、これで合ってますよねえ?
> https://www.amazon.co.jp/dp/4334028039
> さっき検索してみた所、市の図書館に1冊だけ蔵書があるみたいなんですが、
> (長年探してた絶版本が、図書館には結構あるのを知って以降、利用頻度が急増しました・笑)
> 私はほぼ仮想戦記を読まないんですけど、それを差し引いてもオススメの作品でしょうか?
> もしそうでしたら、今度機会があった時にでも、読んでみたいと思いますけど。


もし仮にamazonで評価をつけるなら、星3つといったところでしょうか。
すごくお勧めというわけではないのですが、昔の光栄の歴史シミュレーションとか好きなのであれば
読んでいてはまるかもしれません。
なんといっても、筆者が光栄の歴史シミュレーションからインスピレーションを得て、
とことんゲーム風にこだわったストーリーとなっていますので。
この「本の中でのゲームの設定」自体が、光栄の歴史シミュレーションゲーム好きならたまらないですね。

> それにしても、これは単純に1つのゲーム案として考えても、結構面白そうですよね?
> 世界大戦を題材としたゲームだと、どうしても軍事方面のモノばかりとなりますが、
> 大坂の陣のゲーム話と同じく、軍部をゲーム上の障害勢力として登場させれば、
> 外交や内政だけのゲームでも、十分に成り立つと思うんです。


それこそ、この本で書いているゲームそのものですね。
議会や農民、軍部、右翼勢力や左翼勢力まで出てきて、
あっちを立てればこっちが立たずってのに主人公が苦労することになります。
軍部が脅威なので勢力をそごうとすると、今度は防衛軍が弱体化したのを見越して外国が攻め込んでくるってのも書中にありますし。

> ・・・って、これは、1人用ゲームで考えた事のある 幕府や王朝の存続を目指すゲーム案や、
> 多人数ゲームだと、WW2オンラインの5大臣分割案に通ずる所があるかも?
> ちなみに5大臣分割案とは、1国を総理兼内務・大蔵・外務・陸軍・海軍のプレイヤー5名に分け、
> 国益より省益を勝利ポイントとする事で、外患だけでなく、内憂もリアルに表現するアイデアでした。
> (日米英独蘇の5ヶ国に絞っても、真剣なプレイヤーが25人必要となる為、結局は企画倒れで終了)
>
> でも、今回の話で思い付いたのですが、
> 相手国もプレイヤーにしようとするから、人数的に無理が生じる訳で、
> 例えばプレイヤーを日本の5大臣に限定して、他国の行動はイベントとして登場させる形なら、
> 多人数ゲームとしても、無理のない形に収まるんじゃないですかねえ?
> 陸軍大臣が勝手に武力衝突を起こして、ようやく停戦協定を結んだ外務大臣が頭を抱えたり、
> 大蔵大臣と外務大臣にタッグを組まれて、海軍の戦艦建造が中止に追い込まれたりと、
> 要するに、外患の方は今までのゲームに任せて、内憂に専念するゲームにするって事ですね。
> 大日本帝国が滅亡しようが、省益ポイントを一番多く獲得できたプレイヤーの勝利です(笑)。
> (現代を舞台に、各国の扇動政治家となって、票集めの為に世界情勢を混乱させるゲームは悪趣味かな?)
> あとはゲーム要素を強める為に、10年を1ターンとして1870年代から1940年代までを扱い、
> ターンごとに世界情勢を変えて、プレイヤーが担当する大臣職も変わるのも、意外と面白いかと。


そういえば昔の光栄のゲームの「提督の艦隊2」でも似たようなシステムがありましたね。
海軍の司令官として、いかに陸軍等の他の勢力の邪魔をかいくぐって発言権を高めるかが大事だったような気がします。
何分昔のゲームなので、詳しいことは覚えていませんが。

> ▼ 将棋界における羽生さんの存在感
> それにしても、文春記事の即時訂正といい、第三者委員会の設置提案といい、
> 通常はトラブルに巻き込まれないよう距離を取ってる羽生さんですが、
> 将棋界がピンチに陥ると、本当に急所急所で的確な一手を指してきますよねえ(笑)。
> まあ、この羽生提案による「助け舟」に、連盟側が乗るかは未だ判りませんけど、
> そもそも羽生訂正が入らなければ、文春記事が既成事実化していた可能性が高かったでしょうし、
> だからこそ、あの1発目の文春砲に触れた時は、私としても衝撃の度合いが大きかったです。


これは全くの同意ですね。
羽生さんは、将棋界の中でもダントツにバランス感覚に優れていると思います。
人格も申し分ないですしね。
将棋界のトップとして、他の業界の素晴らしい方々と交流があることにより将棋村の論理に染まることなく、
将棋界の内部のゴタゴタに対しても羽生さんは最も客観的に見れているのかと思います。
残念ながら、他の棋士の方、特に将棋連盟の理事たちは、今回の騒動が世間でどのように捉えられているか、
もうちょっと真剣に考えたほうが良いような気がします。
今後の対応がまずければ、それこそ5年や10年では取り戻すことができないくらいに信頼が失墜するような事態ですし。

> いや本当、もしも「疑わしきは罰せず」という訂正発言が、その直後に無かったとしたら、
> 恐らくはクロ認定で固まり、今とは明らかに異なる状況になっていたと思います。
> そうなれば、仮に3ヶ月の謹慎期間が明けても、三浦九段の復帰は現実的に困難だったかと?
> そういう意味では、普段は「君子 危うきに近寄らず」を地で行く感じの羽生さんも、
> 本当に必要な際は行動を起こす姿勢に、改めて感じ入りました(ボビー・フィッシャーの時もそうでしたね)。
> って、何かこう書いていると、キチンと歴史にケジメをつけて、将棋界が次の段階へ進む為にも、
> ここはもう一肌脱いでもらって、電王戦は「羽生vs.ponanza」の一戦が見たくなってしまいます(笑)。
> そして理想的な展開を言えば、2番勝負が1勝1敗で終わるのがベストですかねえ?
> 世間的には「羽生が負けた!!」となりますし、将棋ファン的には「羽生が勝った!!」となりますので。


私もここまでくると「羽生vs.ponanza」の一戦を見てみたいですね。
おっしゃる通り、1勝1敗で終わるのがベストなのでしょうが、おそらくは2連敗するでしょうし、
だからこそソフトに関するルール作り等で一歩進むことができるような気がします。
今の段階では、あくまで棋士はソフトよりも強いという立場を将棋連盟がとっているので、
対局中のスマホの持ち込み規定とかも曖昧なままきてしまったわけですしね。

> ▼ 「不屈の棋士」の続編?
> 既に御存知かも知れませんが、先日発売された本を紹介しておきます。
>
> 別冊宝島『将棋「名勝負」伝説 〜将棋界を支配する「人工知能」の猛威を徹底検証〜』
> https://www.amazon.co.jp/dp/4800263506/
>
> まあムック本ですので、将棋世界みたいに、お堅い中身では無いのですが、
> 特集の棋士インタビュー2本は、渡辺竜王に千田五段と、何ともタイムリーな顔触れに(笑)。
> もちろん時期的に、記事自体は今回の三浦九段の一件が起きる前に書かれたモノですけど、
> 渡辺竜王に関しては、聞き手が例の記事を書いた週刊文春の記者でして、
> しかも話題は、将棋ソフトや、将来の会長就任、挑戦者の三浦九段などに及び、
> まさに、タイミングが良いんだか?悪いんだか?・・・といった感じの内容です(苦笑)。


ご紹介いただきありがとうございます。この本の存在は知っていたのですが、まだ本の実物は見たことがなかったです。
今度本屋さんで探してみたいと思います。
千田五段がどんなことをしゃべっているのか興味がありますね。
(ネットでは、千田五段が傲慢なことをまたしゃべったという噂もありますが・・・(笑))
個人的な意見ですが、千田五段はソフトにのめり込み過ぎて、肝心の勝負強さを失っているような気がしますね。
棋戦でも決勝まではいくが、決勝で勝ちきれないみたいな(NHK杯もそうですし、王位戦でもあと一つ勝てば挑戦者になれたところで敗れてしまいました)。
今回の叡王戦や棋王戦予選ではベスト4まで勝ち残っていますので、千田五段が大勝負で勝ち切るところを見てみたいですね。


[20507] 追記返信 削除
2016/11/15 (火) 23:18:03 ほのぼのさん

> 題名が「新・大逆転」となってますけど、これで合ってますよねえ?
> https://www.amazon.co.jp/dp/4334028039


ええ、この本です。正確な題名は「新・大逆転」でしたね。

> もし仮にamazonで評価をつけるなら、星3つといったところでしょうか。
> すごくお勧めというわけではないのですが、昔の光栄の歴史シミュレーションとか好きなのであれば
> 読んでいてはまるかもしれません。
> なんといっても、筆者が光栄の歴史シミュレーションからインスピレーションを得て、
> とことんゲーム風にこだわったストーリーとなっていますので。
> この「本の中でのゲームの設定」自体が、光栄の歴史シミュレーションゲーム好きならたまらないですね。


もうちょっと詳しく紹介するために、本文中からゲームの内容を引用してみます。

###################

「パワー・ゲーム」は日本の歴史の中でもっとも激動の時期である昭和11年1月から太平洋戦争の
始まる昭和16年12月までにわたっての日本の政治、経済、外交、軍事をリアル・シミュレートした
戦略ゲームです。挑戦者であるプレイヤーは日本の首相となり、この時期に内政を安定させ、経済を
繁栄させ、平和を維持しなくてはいけません。このゲームは昭和11年1月時点の日本の国内情勢や
国際情勢を忠実にシミュレート化しており、登場する人物はすべて実在の人物です。

この時期にプレーヤーの政策選択がまずければ、国内の各階層が倒閣運動に走ったり、軍部がクーデターを
起こしたりします。また、朝鮮や満州、中国、台湾では反植民地運動が激しくなり、日本から独立しようと
するでしょう。さらに列強が日本の戦争を仕掛けてくることもあります。

もし、あなたが首相の地位を失ったり、クーデターや暗殺によって命を失えば、ゲーム・オーバーと
なり、もう1度、初めからゲームに挑戦することができます。プレーヤーはこのゲームに3回挑戦する
ことができます。そして、3回目でゲーム・オーバーとなれば、挑戦権を失い、挑戦者の負けとなります。

(中略)

1か月をゲームはターンという言葉で呼んでいる。これはパソコン・ゲームでも使っているシミュレーション・
ゲームの時間を表す用語のようなものだ。
このターンの間に、日本の首相となったプレーヤーは国内政策、経済政策、軍事政策、植民地政策、外交政策
の順番でそれぞれに選択できる個別政策がある。

(中略)

国内は重臣、議会、財界、都市中間層、農民、労働者、左翼勢力、右翼勢力、陸軍、海軍という社会グループから
なっている。これらにはそれぞれ政治力と内閣への信頼度という点数がある。首相の政策選択によって、それぞれ
の階層の政治力と内閣への信頼度は変化する。どの階層でも内閣への信頼度が0になると、反対運動を起こし、
首相は失脚するか、クーデターや革命や暗殺によって命を落とすおそれが生まれる。
ゲームがスタートする昭和11年1月の時点での政治力と信頼度はこうである。

政治力/内閣への信頼度
重臣/55/80
議会/40/50
財界/40/70
都市中間層/20/50
農民/30/40
労働者/15/20
左翼勢力/5/5
右翼勢力/60/5
陸軍/70/10
海軍/40/70

> ご紹介いただきありがとうございます。この本の存在は知っていたのですが、まだ本の実物は見たことがなかったです。
> 今度本屋さんで探してみたいと思います。
> 千田五段がどんなことをしゃべっているのか興味がありますね。
> (ネットでは、千田五段が傲慢なことをまたしゃべったという噂もありますが・・・(笑))
> 個人的な意見ですが、千田五段はソフトにのめり込み過ぎて、肝心の勝負強さを失っているような気がしますね。
> 棋戦でも決勝まではいくが、決勝で勝ちきれないみたいな(NHK杯もそうですし、王位戦でもあと一つ勝てば挑戦者になれたところで敗れてしまいました)。
> 今回の叡王戦や棋王戦予選ではベスト4まで勝ち残っていますので、千田五段が大勝負で勝ち切るところを見てみたいですね。


叡王戦では佐藤名人が羽生三冠に勝って、決勝戦は佐藤名人vs千田五段の3番勝負となりましたね。
羽生さんvsコンピュータソフトの対戦が無くなることを考えると、羽生さんの敗退はとても残念でしたね。
しかし、佐藤名人と千田五段、どちらが優勝しても対コンピュータソフトは非常に興味深いものになるかと思います。
佐藤名人は名実ともに今の棋士の中でも実力がトップ中のトップですし、千田五段はコンピュータソフトに知悉しているので
アンチコンピュータ戦略に長けているから人間側の勝ち目も出てくるでしょうし。

ここからは極私的なたわごとですが、決勝3番勝負は片ヤオがあるんじゃないかと危うんでいます。
佐藤名人が勝った場合は、それこそ名人がコンピュータソフトに完敗する可能性も出てくるわけで、
そうなると棋士の威厳が失墜すると考える将棋連盟のトップから佐藤名人に「勝つな」と圧力をかける可能性もあるかと。
大多数の人はいまさら名人がコンピュータソフトに敗れても驚きではないし、
今までのように実力がトップクラスではない棋士とコンピュータソフトとの戦いを見るくらいなら
いっそのことトップクラスの棋士とコンピュータソフトとの白黒をつけてほしいと思うわけですが、
古い考えの人からすればトップ棋士がコンピュータソフトに敗れるのは将棋棋士の存在価値が失われると
捉える人もいるでしょう。
今の佐藤名人と千田五段の実力を考えると、10回指したら8回は佐藤名人が勝つくらいの実力差があるわけで、
一発勝負ならまだしも3番勝負なら普通ならほぼ佐藤名人が勝つでしょう。
なので、千田五段が3番勝負に勝ったならば、本当にヤオが無かったのかどうしても疑念が生じてしまいます。

それにしても羽生さんとコンピュータソフトの勝負が見られないのは返す返すも残念でした。
羽生さん自身は知的好奇心旺盛でコンピュータソフトと戦うことにも拒否感はないでしょうから、
電王戦以外の場でも構わないので、羽生さんが年をとって実力が衰えていく前に
何らかの形で羽生さんとコンピュータソフトの勝負を見てみたいものです。


[20510] 大河ドラマ・大坂の陣・囲碁電王戦・将棋叡王戦返信 削除
2016/11/17 (木) 22:03:43 徳翁導誉

▼ 3年後の大河がクドカン作品に決定
先日、2018年の大河ドラマが西郷隆盛に決まったばかりですが、
続いて2019年の大河も、クドカン作品で「東京&五輪」を扱う事に決まったらしいです。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161116/k10010771271000.html
となると舞台は昭和ですから、1986年の「いのち」以来 33年ぶりの現代劇になる訳ですか。
現代劇となると、朝ドラっぽいイメージになりますけど、まあ、たまには良いのかな?
それにしても、今年の三谷幸喜の再起用といい、今回の宮藤官九郎の抜擢といい、
近年は低視聴率であれこれ言われる大河ですけど、いろいろと梃入れに苦心してますよね。
今回の真田丸の好評ぶりなら、もしかしたら3度目の三谷登板も有り得るかも?
どうやら本人も乗り気で、早くも「次は鎌倉か適塾をやりたい」と語ってるみたいですし(笑)。
ただ一方で、三谷もクドカンも人気脚本家とは言え、作風的に変化球路線ですから、
時にはバリバリの王道路線を行く作品も見てみたいですが・・・今の状況だと難しいのかな?
篤姫がヒットして以降、女性向けの作品枠も新たに出来ちゃいましたしね。

▼ 前回・前々回の真田丸の感想
遂に、冬の陣が開戦!!
前々回「築城」の最終シーン、城の名を尋ねられた信繁が「真田丸よ!」と答え、
俯瞰の真田出丸がCGでドーンと現れ、変則オープニングとの突入という演出は、
ベタはベタですし、構成的に予想できたものの、それでもやはりテンションは上がりました(笑)。
そして前回の「完封」は・・・やはり三谷は舞台の人だと再認識。
ロケは凄く頑張ってましたけど、もうちょっとCGを上手く活用して、迫力を出して欲しかったです。
(まあ、CG協力がコーエーだと、その辺の演出は難しいだろうとは思っていましたけど)
しかし一方で、所々で挿入される軍議のシーンは、やはり良いです!!
ズラリと5人の兜を並べる演出も、これからドンドン利いてくるはずですし、
「承知!」とか、今ちょっと口癖になっちゃってます(もちろん、心の中での返事でですよ・笑)。

あと、今までのドラマですと、小悪党として描かれがちだった大野修理も、今作では、
能力以上の仕事を負わされて苦しむ中間管理職の悲哀が出ていて、なかなかに良いです(笑)。
名優2人による家康&正信の老人コンビも、ラスボス感が日に日に増してますし、
だからこそ星野源の秀忠も却って立ってきて、井上順の有楽斎も胡散臭さが良い感じに出ていて、
(有楽斎が建てた茶室「如庵」は、数ある国宝建築の中でも随一だと個人的には思ってますがね)
そして牢人5人衆も、それぞれがキャラ立ちしていて、勢揃いすると爽快感すらあります!!
この5人に木村重成・大野治房を加えた大坂七将の戦いぶりが、今から楽しみです。
さ〜て、この7人の中で私が最も好きな長宗我部盛親に、活躍の場は与えられるのかなぁ?

ただ一方で、登場する牢人武将を5人衆と塙団右衛門に絞ったのは、
ドラマ的に解り易くて良いと思う反面、やはり個人的には少し寂しい所も(泣)。
台詞や小道具の中で、さらりと名前を出してくるという事は、
信繁の義弟・大谷義治や、信之の義弟・本多忠朝ですら、恐らく登場しなそうですしね。
この2人は大坂の陣で戦死しますし、物語的にも出てくるかと思ってたのですが・・・・
また、最初から「たぶん登場しないだろうな」とは思っていたものの、
内藤元盛・増田盛次・細川興秋・御宿政友・氏家行広・石川康勝・新宮行朝・小笠原権之丞 等々、
大坂城の濃い面々が、三谷作品でどう描くのか、正直見てみたい気持ちもありました。
そんな中でも唯一、5人衆以外で登場する塙は、あのキャラ立ちがあったからこそでしょうね(笑)。
って、当時から既に眉を顰められてたものの、こうして400年後の現代まで名を残せた事を思えば、
笑われようが、蔑まれようが、塙団右衛門の大勝利である事に間違え無いのでは無いでしょうか?

でもまあ、そんな調子で、豊臣方にも、徳川方にも、様々な人間ドラマがありますけど、
それらを詳細に描いていくと、関ヶ原と大坂の陣だけで全50話が埋まっちゃいますよね(苦笑)。
秀吉亡き後の大坂城という舞台を、中心にして描かれる群像劇であればまだしも、
このドラマはあくまで、真田兄弟を軸とした「真田丸」である事を考えれば、
高望みな願望なのは解ってますし、これだけ描いてくれるだけでも、十分にありがたい所です。

▼ 豊臣方勝利のシナリオ?
> > 籠城側に待つべき援軍が存在せず、攻城側に背後を襲われる可能性が無い場合、
> > 籠城策を採用しても、ジリ貧になって行くのは、目に見えているのも事実だと・・・・
> > 家康の寿命が尽きるのを期待して、籠城戦に徹するのも他力本願すぎますし(実際失敗)、
> > かと言って、打って出るのもあまりに博打すぎて、こちらも成功は望み薄。
> > う〜ん、そうなると本当、どちらにしても手詰まりなんですよね。

> たらればの話になりますが、豊臣勝利のシナリオとしては
> 実は「大坂城を捨てて秀頼が西国落ちする」のが最終的には良かったような気がします。
> もっとも、淀君等の豊臣譜代衆は秀吉のシンボルたる大坂城を捨てるなんて決して許さないでしょうが・・・

この「勝利」というのが、一体どういう中身か次第でしょうね。
現状の維持なのか? 秀頼の天下なのか? 勢力の拡大なのか? 豊臣家の存続なのか? 秀頼の命なのか?
前の3つが目的であれば、大坂城を捨てては勝利を得られないと思いますし、
逆に後者の2つであれば、大坂城を捨てるのは恐らく必須条件でしょうね。
あれ程の要地に、あれ程の城郭を構えていては、いつまで経っても疑念は尽きませんから。

そうなると、大坂65万石の大身から、房総半島あたりに10万石未満での転封が無難な所でしょうか?
熊本52万石の加藤家や、広島50万石の福島家など、大身だった秀吉子飼いの大大名も、
あれこれイチャモンを付けられて取り潰されてる以上、存続には転封だけでなく減封も必要かと。
豊臣政権は徳川政権よりも寛容だったとは言え、あの小田原攻めがありながら、
当主・北条氏直は、助命どころか家名の存続まで許されて、
大坂近郊の狭山に1万石を与えられ、小藩ながら明治の版籍奉還まで存続しました。
なので同様に、豊臣家が上総・大多喜10万石(本多忠勝の旧領)くらいなら、徳川も存続を許せたかも?

ただ、それでも不安だという事になれば、豊臣家の場合には裏技があります。
それは「公家」としての立場に専念してしまうと言う事ですね(笑)。
新貴族とはいえ、豊臣は関白職まで務めた家ですし、
朝廷内に収まってしまえば、わざわざ武家の徳川家も介入しなくて良くなります。
もちろん石高は大幅減少ですけど、家名を残すだけなら、こちらの方が確実かと?

あと、足利一門・武田家・土岐家などの名門は、「高家」として幕府に取り立てられましたから、
同じように豊臣家も高家として生き残るなんて方法が、ひょっとしたら有り得たかも?
豊臣政権の時も、足利義昭などが「御伽衆」として、秀吉に庇護されてましたし。
まあ単に延命だけが目的なら、家名を捨てて仏門に入ってしまう方法もありますけどね。
実際、秀頼の娘・天秀尼は、養母である千姫の助命嘆願もあって、
鎌倉の東慶寺へ出家する事により、大坂落城の後も延命する事が出来ましたから。
ちなみに、この天秀尼が東慶寺のトップになると、幕府も遠慮して手の出せない存在となり、
こうして東慶寺は、江戸時代に「女性の駆け込み寺」としての地位を確立する・・・という豆知識(笑)。
と、それはさておき、関ヶ原の時にも、石田三成の嫡男・重家は既に元服してましたが、
出家する事で命を助けられ、5代将軍・綱吉の時代まで生き、104歳(!)で天寿を全うしてますから、
(人情的には大坂に入城して欲しかったですけど、助命してくれた家康を裏切らないのも人の道?)
秀頼も出家して助命に専念すれば、決して命を取られる所まで行かなかったかと思います。

ちなみに、大河ドラマの「真田丸」の方では、
ひょっとしたら、秀頼の命も助かるシナリオになるかも知れませんよ!?(笑)
今まで、真田大助の描写の仕方に関して、あれこれ言ってきましたけど、
最近、もしも鹿児島へ逃れての「秀頼生存説」を今作が採用するのであれば、
逃亡を手引きする役割を大助に担わせるなら、これまでの描写も納得できるようになりました。
「花のようなる秀頼様を 鬼のようなる真田が連れて 退きも退いたり鹿児島へ」ってヤツですね!!
日本の両端であった薩摩と津軽には、そうした落人も実際に居て、だからこそ多くの伝説も生みました。
そんな事を考え始めると、作中で淀殿が信繁に語った
「私たちは同じ日に死ぬの」「秀頼は死なせないで」という2つの台詞さえ、
その為の布石のように見えてきてしまいます(私の邪推の可能性は高そうですが・笑)。
信繁と淀殿は死ぬけど、秀頼と大助は生き残り、物語はハッピー・エンド(?)と。

> 大坂城に集まった浪人たちは所領となる田畑を持っていないので、
> 土地に縛られる農兵と違ってどこまでも秀頼についていきますし。

兵糧や金銭の輸送は、一体どうするのでしょう?
大坂城という巨大要塞に蓄えられていたからこそ、それらも何とかなった訳で、
大坂を捨てて転戦するとなれば、それらも全て運び続けなくてはなりません。
浪人衆は寄せ集めの集団であり、大坂近郊での行軍すらいろいろと支障を来たしたのに、
兵糧や金銭まで運び、城内の女中なども引き連れて、当ての無い遠征を続けるのは、
現実的に考えると、正直、まず不可能な事だと思います・・・・
それに浪人が土地に縛られないと言っても、利益に縛られる数は多い訳で、
冬の陣から夏の陣に掛けて、5万人以上が離脱した事を考えると、どこまで付いて来るかも???

って、兵站の確保という点で言うと、大坂攻めした史実の徳川軍も、かなり厳しかったんですよね。
冬の陣の際、兵糧不足で苦しかったのは、豊臣側よりも幕府側だったりしましたし。
以前は漠然と、幕府側の方が遠征軍であるという事情や、
14年に及んだ泰平の世が影響したのかと思ってましたけど、
改めて考えてみると、家康はそうした大軍を動員する戦争経験が乏しい事に気が付きました!!
徳川が今川家から独立して以降、信長の援軍で浅井・朝倉勢と戦った以外は、
他の地方大名と同じく、領国とその周辺でしか合戦を行っていないんですよね・・・・
小牧・長久手の戦いや、小田原攻めの時も、戦場は領国の隣接地でしたし、
関ヶ原が唯一の例外なのですが、あれも豊臣政権の五大老筆頭として動員でしたからねえ。
極端に言ってしまえば、信長や秀吉が近世的な軍の組織運用を行い天下統一を果たし、
家康は中世的な戦国大名のまま、その天下を引き継いだ為、
あの大坂の陣こそ、家康が人生において初めて主導した近世的な戦争であったと。

で、だから何を言いたいのか?と言うと、
それは秀吉政権の官僚組織がもっていた先進性であり、時代的な異常性ですね。
四国攻め、九州攻め、小田原攻め、そして2度の朝鮮出兵と、
あれだけの大軍勢の遠征を成り立たせる後方支援は、有能な官僚組織があってこそであり、
その組織のレベルの高さは、天下を座を継いだ家康にすら、模倣する事が出来なかったと。
また、この先進的な組織力は、太閤検地・刀狩り・度量衡の統一などを全国規模で実施し、
日本各地の大都市・鉱山・蔵入地からの税収を大坂に集め、
多くの城を普請し、大坂・伏見・名護屋などの町造り、京都・博多などの都市整備まで行いました。
わずか10年余りの秀吉政権でしたが、その行政能力の高さたるや、日本史上でも異質な存在です。
(もしも豊臣政権が続いていたら、どんな違った日本になっていたか、想像するだけで面白い・笑)
そして、そんな組織を実際に動かしていたのが、石田治部であり、大谷刑部であり、
真田左衛門佐もまた若き官僚として、その末端を担った事を思うと、
真田丸の視聴者としては、感慨深いものがあったりもします(笑)。

ですが、その組織力が維持されたのも、関ヶ原までの話であり、
関ヶ原後に豊臣家の収入が大きく減ったのも、別に戦後処理で減封された訳でなく、
組織力の低下により、大坂周辺からしか税収を集められなかったという理由がありました。
(豊臣家の力を削ぐ為に、各地の豊臣領での横領を、家康が黙認した面も大きかったですが・笑)
と、ずいぶん回りくどい話になりましたけど、要するに当時の豊臣家には、
そんな大行軍が可能なほどの組織力を、とても持ち得ていなかったという訳ですね。

> 時代は違いますが足利尊氏も一旦は西国落ちした後に勢力を盛り返して再び京に進軍していますし。
いや〜、長い日本史上でも唯一人、そんな事を成し遂げた事こそ、
足利尊氏の凄さであって・・・と、南北朝好きとしては力説したい気分に(笑)。
この辺の事情は、東国と西国との地理的条件の違いが影響しているのかも知れませんね。
ただ、西国からの再起は、西国に地盤を置いた あの平家ですらのに失敗してますし、
当時の状況の豊臣家が成功させられるイメージは、正直言って湧きません・・・・

もし仮に、何処かへ落ち延びた上での再起を目指すなら、
歴史的に見ても、それは吉野・十津川・熊野の一帯じゃないですかねえ?
あの辺は、日本でも有数の辺境地帯でありながら、京都・奈良・大坂とは至近の距離にあります。
実際、天武天皇や後醍醐天皇が逃れたのも吉野の地でしたし、
特に十津川は辺境が故に、中央の権力に対しても独立独歩の気風が強く、
大坂の陣の際には、熊野を始め、紀州の各地で国人衆による蜂起が続出しましたので。
(源頼朝の叔父・新宮行朝の末裔を称し、熊野大社と熊野水軍を統べた新宮行朝は、大坂城で奮戦)
しかもこの地域は元々、大和大納言と呼ばれた秀吉の弟・豊臣秀長の領国でしたし、
真田幸村が蟄居生活をしていた九度山にも程近いですから、いろいろ繋がりもあったと。

> 西国落ちしてから再び畿内に進出するためには何度か土着勢力との合戦に勝ち続けないといけないと思いますが、
西国に逃げ落ちるのではなく、西国へと転戦するという事であれば、
西国から再帰する以前に、西国へ進軍して拠点を築く戦いが必要になるのでは?
確かに西国には、加藤x2・福島・黒田・蜂須賀・細川・堀尾など、秀吉恩顧の大大名や、
毛利や島津など、徳川の支配を快く思わない戦国以来の大大名が固まっていましたから、
もしも豊臣家が諸大名を味方につけて戦うなら、それは西国勢しか無いと思います。

しかし、その点は徳川家康も重々承知している所!!
家康は娘婿である池田輝政を大坂に程近い姫路に置いて、あれほどの巨大城郭を築かせました。
更には、山陽道の岡山に、家康の外孫にあたる輝政・次男の池田忠継を置き、
瀬戸内海ルートを監視できる淡路島の洲本には、同じく三男の池田忠雄を、
そして山陰道の鳥取には、輝政の実弟である池田長吉を置いてるんですよね。
要するに、大坂を西側から包囲して、西国との連絡路を全て遮断するように、
準一門の池田家が配置され、その総石高は実に100万石近くに及びました。
もしも秀頼が西国へと兵を進めるなら、まずはこの池田の防御壁を破らなければいけませんし、
しかも即座に落とさねば徳川勢に背後を襲われる為、これはなかなか至難の業だと思いますよ・・・・

> 毛利家の所領地あたりを根拠として、西国大名に協力を呼びかけ、
毛利家による周防・長門の統治は、元就の時代から続いており、
秀吉・家康期に誕生した落下傘の国替え大名とは、その地との結び付きが違うので、
簡単に落として、本拠地にすると言うのは、正直無理だと思いますよ・・・・
それに防長二州は本州の端で、四国や九州とも海を挟んで面している立地ですから、
ヒトやモノが行き交い、経済には優位でも、戦争には不利な場所です。
平時に拠点とするなら良くても、有事に拠点とするには向かないのでは無いかと?
あと何より、大坂の陣の際に、徳川方と豊臣方の両張りをした大名って毛利くらいなので、
逃亡して身を寄せるならまだしも、領国を奪うというのは、決して得策では無いでしょうしね。
(毛利輝元の密名で、輝元の従兄弟&元就の曾孫の内藤元盛が大坂へ入城し、落城後に捕縛されると自刃)

どうしても西国に拠点を持つとすれば、肥前の「名護屋城」が適当じゃないですかねえ?
九州から上洛の兵を挙げるのは困難でも、九州で独自の勢力を築く事は歴史的にあったりしますし、
朝鮮出兵の折には臨時の本拠地として、大坂城の次ぐ大規模な城郭&城下町が作られてましたから。
とは言え、現実的に考えれば、西国の豊臣恩顧の大名衆の協力は不可欠だった訳で、
もしそれが可能であれば、秀頼を匿う為に作られたとも言われる「昭君之間」をもつ
加藤清正の「熊本城」に、まずは身を寄せるのが無難な所だったと思います。

> 家康が老死するまで持ちこたえれば、秀頼vs秀忠となって前者につく大名も出てくるような気がします。
家康の死だけでなく、秀忠の死も無ければ、現状を覆すのは難しかったと私は思います。
簡単に言えば、将軍後継を巡る徳川家の内紛でも起こさない限り、体制的に磐石過ぎると・・・・
実際、秀吉も織田家の内紛を利用したからこそ、天下人にまで上り詰められた訳で、
もしも本能寺の変で、跡取りの嫡男・織田信忠が生き残っていれば、歴史は大きく違ってたはずです。
織田家でもそうなのですから、徳川家などは特に、
家康が10年以上の時間を掛けて、幕藩体制の基礎をガッチリと築き上げましたからねえ。
人間心理から言えば、妥協し得る現状は、出来るだけ変えたく無いモノですし、
将軍の秀忠が健在で、親藩・譜代があれだけ居れば、家康が死んでも体制は揺るがなかったかと?

しかし、家康と秀忠が共に死んでしまえば、残された跡取りの徳川家光は、
大坂の陣の時はまだ10歳の少年でしたし、生母である江姫は弟・忠長の方を溺愛・・・・
そして一門の大大名には、秀忠の兄・結城秀康の子であり、秀忠の娘婿でもある松平忠直(越前67万石)、
あの伊達政宗の娘婿である家康の六男・松平忠輝(越後60万石)、
家康から寵愛された家康の九男・徳川義直(尾張54万石)に、十男・徳川頼宣(駿河50万石)と、
第3代将軍の座を巡る家督争いは、なかなか大変な事になっていたのでは無いかと?(笑)
でも、これくらい徳川家がゴタ付かなければ、豊臣家の盛り返しは有り得ないだろうと思います。
(浅井姉妹ラインで徳川忠長や、加藤清正の娘婿である徳川頼宣あたりが、豊臣家には理想的?)

▼ 「大坂の陣」の多人数用ゲーム案
> > > > 今回のメンツなら、今度こそ大坂方が勝てそうかなぁ?(笑)
> > > > ・・・って、そんな冗談を言ってるくらいなら、
> > > > 無意味な○×ゲームなど作ってないで、こっちのゲームを作れって話ですけどね。
> > > > ゲーム上であれば、それこそ作中の昌幸の策だって、実現する事が可能ですし。

> > > いやはや、今週の「軍議」は面白かったですね。

> > はい、大坂の陣が好きな私としても、かなりテンションが上がった回でした!!
> > おかげで今週は、大坂の陣のゲーム案とか、ちょっと考えちゃいましたしね(笑)。

> 私も大坂の陣のゲーム案を今週は真剣に考えてしまいましたよ。
> ここで、私の考えた真田丸の多人数ゲーム案をちょっと書いてみますね。
> 真田丸でもあったような「大坂方内部の足の引っ張り合い」をできるだけ再現できるような仕組みを考えてみました。
>   (中略)
> とりあえず真田丸の多人数ゲームの叩き台をざっと書いてみましたが、どうでしょう??

拝読いたしましたが、これだとイメージ的に「テーブルトークRPG」に近い感じなんですかねえ?
一般的なボードゲーム案とかではなく、「CGIゲーム化」の可能性を念頭においての話だとすると、
う〜ん、ちょっと厳しい意見を言わせていただきますね(笑)。

まず第一に、「大坂方内部の足の引っ張り合い」というテーマに関してです。
ゲームを作るだけなら、どんなテーマでも構わないのですが、
ゲームをプレーしてもらう事まで考慮に入れると、やはりその題材を活かすテーマが必要となります。
で、大坂の陣という題材を考えた場合、プレイヤーに対して「大坂城内の内紛」が、
魅力的に見えたり、歴史的な意義を感じさせたり出来るかと言えば・・・・
また、残念ながら あのゲーム案ですと、譜代衆は勝利ポイントの計算が極端な上、
プレーの幅も狭い為、担当者がゲームを楽しめるのか?って疑問も残りますしね。
ですから、もしやるにしても、牢人五人衆に大野治房・木村重成を加えた、
大坂七将による「武功争いレース」とかの方が、ゲーム的にスッキリして良いと思います。
もちろん、組織内の複雑さを表現するゲームも、あれば面白いとは思いますが、
その題材として、大坂の陣が適当かと言うと、ちょっと違うような気がするので。

続いて第二に、基本となるゲーム・システムに関してです。
ゲーム案では、「コマンド制」でありながら「シナリオ制」となっていますが、
この2つのシステムは、あまり相性の良いモノでは無いんですよね・・・・
コマンド制というのは、プレイヤーに行動選択の自由を与えられたシステムなので、
ゲーム内のシナリオを、自分たちのプレーで築き上げていけるのが魅力です。
ですからシナリオ制により、あらかじめストーリー展開が限定されてしまうと、
コマンド制がもつ自由度の高さと、システム的に衝突してしまうんです。
もちろん、テーブルトークRPGのように、決められたシナリオの中でも、
自由に遊ぶ事は、理論的に可能なのですが、それには人間のゲーム・マスターが必要です。
しかしCGIゲームというのは、そうした判定や仲裁を、コンピューター処理に任せてますからねえ。
AIが凄く発達したり、精緻な構成を持つゲームなら別ですけど、少なくとも私には無理です(笑)。
ですので、ゲームとして形にする事を考えた場合は、どちらかを選ぶ必要があります。

仮に「シナリオ制」を選んだ場合には、個人的には「カードゲーム」するのが良いと思います。
各カードには豊臣方・徳川方・中立勢などの人物が描かれており、
その人物の影響力に応じた数字が、カードに記載されているとします。
譜代衆として登場予定だった淀殿・大蔵卿・有楽斎なども、こうしてカードにしてしまいますし、
プレイヤーが担当武将に選んだ人物のカードは、初めから所有している事にします。
そして軍議パートや合戦パートなどで、それらのカードを使用する訳ですね。
例えばシナリオが、「迎撃か? 籠城か?」の軍議パートだった場合、
プレイヤーは手札を投じて、締め切り時に多数決で多かった案が採用となります。
(1シナリオ3日とかにして、日付更新時には途中経過を発表するのも面白いかも?)
これは1人1票の方式ではなく、カードに書かれた影響力の合計値で判断され、
プレイヤーはここが勝負所と思えば、上限無く手札を切ることが出来ます。
(シナリオ更新時に補充されるカードの枚数は固定なので、使い過ぎると後で困ります)
それと、人物カードの他に、イベント・カードも混じっており、
多数決では勝っていても、秀頼や淀殿で「鶴の一声」カードを使って、結果を覆したりなど、
人物カードと一緒に使う事で、イベントを発生させる事も出来ます(笑)。
あと、徳川方のカードまで入っているのは、敵を対象としたイベントを発動させたりする為です。
シナリオ制で、コマンド選択を行うと、最適な行動に固定化してしまいがちですが、
プレイヤーの行動をカードで縛る事で、そこに選択性とゲーム性が生まれる訳ですね。

また、「コマンド制」を選んだ場合には、自由な戦略性を確保する為に、
ゲームの開始年を戦争勃発の直前ではなく、例えば関ヶ原終了後からとかにして、
扱うマップの範囲も大坂周辺だけでなく、日本全土を対象としても良いでしょうね。
具体的には、豊臣秀頼や徳川家康だけでなく、有力な大大名にもプレイヤーが入るようにして、
伊達政宗なら、娘婿の松平忠輝を擁しつつ、隙あらば天下を狙ったり、
加藤清正なら、豊臣家を守るべく豊臣恩顧の大名を集結させたり、
結城秀康なら、実弟・秀忠と義弟・秀頼の間を取り持つべく動いたりなど、
様々な歴史的ifシナリオの展開を、自由にデザインできるようにする訳ですね。
WW2系や赤い嵐などと似た感じですが、こちらは募集終了時点で無人だった大名家は、
プレイヤーの大大名が配下に置く事で、自由に動かせるようにします(行動力は忠誠度に依存)。
ですから、譜代大名の多い徳川家は有利となりますが、
分家にもプレイヤーが入り、家督を争う内紛に突入するとグチャグチャになりますし、
豊臣家を選んで、秀吉恩顧の大名たちを篭絡していくのも良いと思います。
まあ、それ考えると、いっその事、徳川本家と豊臣家はプレイヤー担当から外してしまった方が、
いろいろなシナリオを描けて、ゲームとしては面白くなるかも知れませんね?

そして最後は第三に、グラフィック表現(ゲーム画面)に関してです。
あまり見掛けない「コマンド制&シナリオ制」だからという事もありますが、
このゲーム案だと、どのようなゲーム画面にするかが、あまりイメージ出来ません・・・・
例えば、純粋に用兵を楽しむゲームであれば、HEXマップで大坂周辺の地形を再現し、
あの城を押さえようとか、あの山に布陣しようとか、あの川で敵軍を食い止めようとかなります。
このサイトのCGIゲームで言えば、三国大戦や銀英大戦がそのシステムですね。
例えば、銀英大戦では将官キャラが100名も登場させてますので、
大坂の陣でも、お気に入りの諸将をいろいろと登場させる事が出来て、その点は魅力ですし、
まあ個人的にも、日本の国土開発史を歴史Flash化しようと構想した際に、
大阪・関西の地形をかなり調べたので、巨大なHEXマップを作ってみたい気持ちも(笑)。

また、用兵とかは大雑把で良くて、より大きな規模での戦略を練りたい場合には、
扱うマップを更に広範囲にして、エリア式や拠点経路式にする事ですね。
同じくここのゲームだと、WW2オンラインや赤い嵐がエリア式、不如帰オンラインが拠点経路式です。
名古屋城を攻略する昌幸プランとかを実行するなら、このタイプが良いと思います。
HEX制でも可能は可能なのですが、マップ的に大きくなり過ぎますので。
ちなみに、このタイプだと、前述のカード・ゲーム系とも組み合わせる事が可能です。
あとは、マップを必要としないゲームであれば、核軍縮時代のように表と数字だけで表したり、
それだと味気無いとなれば、日本大統領選挙や首相選挙のように画像を組み込んでいます。
やはりゲームで遊ぶ場合は、こうしたグラフィック表現が、かなり重要なんですよね。
ゲーム制作で楽しいのは、プログラムしている時よりも、マップを描いてる時だったりしますし(笑)。

結局、ゲーム案を考える時には、
「プレイヤーに対して、どのようなテーマを感じさせるのか?」
「プレイヤーに対して、どのようなシステムで遊ばせるのか?」
「プレイヤーに対して、どのようにゲーム画面を見せるのか?」
という、以上3つの事を考慮する必要がある訳ですね。
ちなみに大坂の陣の場合、その魅力は大坂に集結した両軍の武将たちでしょうから、
彼らの活躍ぶりを味わえるようなゲームが理想ですよね。
そしてゲームの規模としては、戦術級でも、作戦級でも、戦略級でも楽しめる題材なので、
これに関してはそれこそ、その人の好み次第だと思います。
武将の個性を際立たせると言う意味では、カード・ゲーム系だって面白いでしょうしね。
まあ私は、大坂の陣自体が好きなので、どれでもOKだったりします(笑)。

▼ 「新・大逆転!太平洋戦争を阻止せよ」
> > > 今でも印象に残っているのが1989年発刊の「大逆転!太平洋戦争を阻止せよ」という本でして、
> > > この本の中では主人公が第二次世界大戦前の日本の首相に就いて
> > > 太平洋戦争を回避するというシミュレーションゲームに挑戦するのですが、
> > > 現在のリベラルな思考で1回目に挑戦するとすぐに陸軍に暗殺されてゲームオーバーになるという、
> > > なかなか刺激的な本でした。

> > さっき検索してみた所、市の図書館に1冊だけ蔵書があるみたいなんですが、
> > 私はほぼ仮想戦記を読まないんですけど、それを差し引いてもオススメの作品でしょうか?
> > もしそうでしたら、今度機会があった時にでも、読んでみたいと思いますけど。

> もし仮にamazonで評価をつけるなら、星3つといったところでしょうか。
> すごくお勧めというわけではないのですが、昔の光栄の歴史シミュレーションとか好きなのであれば
> 読んでいてはまるかもしれません。
> なんといっても、筆者が光栄の歴史シミュレーションからインスピレーションを得て、
> とことんゲーム風にこだわったストーリーとなっていますので。
> この「本の中でのゲームの設定」自体が、光栄の歴史シミュレーションゲーム好きならたまらないですね。

う〜ん、また難しい評価を(笑)。
単に仮想戦記で、星3つでしたら、きっとリストから外れたでしょうが、
歴史ゲームのインスピレーションを得られるかも?なると、参考資料としての価値も出てきて・・・・
まあ、私自身の「読書モード」が先日終了したばかりなので、
すぐに読む事は恐らく無いでしょうけど、とりあえず在庫確認の意味でも借りてみます。
実物を実際に見てみる事で、次の機会に読んでみる可能性も上がるでしょうから。

> > 相手国もプレイヤーにしようとするから、人数的に無理が生じる訳で、
> > 例えばプレイヤーを日本の5大臣に限定して、他国の行動はイベントとして登場させる形なら、
> > 多人数ゲームとしても、無理のない形に収まるんじゃないですかねえ?
> > 陸軍大臣が勝手に武力衝突を起こして、ようやく停戦協定を結んだ外務大臣が頭を抱えたり、
> > 大蔵大臣と外務大臣にタッグを組まれて、海軍の戦艦建造が中止に追い込まれたりと、
> > 要するに、外患の方は今までのゲームに任せて、内憂に専念するゲームにするって事ですね。
> > 大日本帝国が滅亡しようが、省益ポイントを一番多く獲得できたプレイヤーの勝利です(笑)。
> > (現代を舞台に、各国の扇動政治家となって、票集めの為に世界情勢を混乱させるゲームは悪趣味かな?)
> > あとはゲーム要素を強める為に、10年を1ターンとして1870年代から1940年代までを扱い、
> > ターンごとに世界情勢を変えて、プレイヤーが担当する大臣職も変わるのも、意外と面白いかと。

> そういえば昔の光栄のゲームの「提督の艦隊2」でも似たようなシステムがありましたね。
> 海軍の司令官として、いかに陸軍等の他の勢力の邪魔をかいくぐって
> 発言権を高めるかが大事だったような気がします。
> 何分昔のゲームなので、詳しいことは覚えていませんが。

実を言うと、私は提督の艦隊シリーズって、一切 未プレーなんですよね・・・・
ウチは双方の祖父が戦場を経験しており、しかもその兄弟に戦死者が出ているので、
第二次大戦に関しては「歴史」という扱いにならず、ゲームで遊ぶ対象には出来ませんでした。
「歴史は好きだけど、戦史はあまり好きじゃない」という私の嗜好も、この辺が影響しているのかも?

しかし戦後60年が経ち、祖父母をはじめ、多くの戦争経験者が鬼籍に入った10年ほど前、
日本を含めて、国際情勢や国内政治がドンドンきな臭い方向へ動き始めると、
「自分たちは今、戦後よりも、戦前に近い時代を生きているのかも?」という危機感が生じ、
個人レベルで少しでも抗うべく、「国際関係を肌感覚で知って欲しい」という考えから、
私自身のそれまでの方針を変えて作ったゲームこそ、実は「WW2オンライン」だったりします。
特にあの頃は、そうした隠れた意図を持ってのサイト作りをしてましたね。
歴史Flash用の倉庫利用で、サーバー削除されない為に作ったダミー・サイトも、
表向きでは、北朝鮮をモデルにした「日本民主主義人民共和国」というネタでしたけど、
社会主義というライバルを失い、暴走を始めた資本主義が、そのうち巨大な格差を生む恐れがあり、
笑いの中に、そうした兆候への警鐘を鳴らす意味合いもありましたからねえ・・・・
って、お堅く真面目にやるのは私の好みに合いませんし、お仕着せとかも嫌いなので、
「感じ取る人が少しでも居れば良いや」というスタンスでしたから、ほぼ自己満足だったかな?(笑)

▼ 囲碁電王戦
> 趙治勲名誉名人と囲碁AI「DeepZenGo」が今月19〜23日にハンデ無しの3番勝負を行うことになりましたね。
ほぼ3年ぶりに、第2回の囲碁電王戦を開催ですかぁ〜
それにしても、第1回の時もそうでしたけど、発表が直前過ぎですよね(苦笑)。
前回↓は、将棋電王戦のタイムシフトを見返していて、たまたま開催を知りましたし、
http://tokuou.daiwa-hotcom.com/cgi-bin/kjb/kjbn.cgi?tree=c18698
今回も、ほのぼのさんに教えてもらってなければ、開催情報を見落としていた可能性も?

> 趙治勲名誉名人はというと、今年でもう60歳くらいになるということは、
> 生前の米長邦雄がボンクラーズと戦ったときと
> ほぼ同じ年齢なので、どうしても現役のときの棋力からは一段実力が落ちるかと。

いやいや、当時の米長会長の棋力と比べるのは、さすがに趙名誉名人に対して失礼ですよ(笑)。
趙治勲は今年還暦を迎え、確かに全盛期はとうに過ぎてますけど、
それでも今期の阿含杯(将棋だと朝日杯に相当)では準優勝してますし、
トップ棋士とまでは言えなくても、トップ・クラスの棋士の1人ではあると思います。
まあ囲碁の場合、読みよりも大局観の方が重要なので、将棋と比べると、
加齢による棋力の落ちは緩やかではあるものの、それでも異例な存在ですね!
将棋界で例えるなら、晩年の大山永世名人に近いイメージでしょうか?

> そして、囲碁の世界ではトップ棋士たちが積極的に囲碁AIと勝負しようとするのがいいですね。
これに関しては、日本国内限定である将棋が特殊だったとも言えます。
連盟が鶴の一声で「コンピュータ対局禁止令」を出すみたいな事は、
国際的に行われている囲碁だと、まず無理な対処方法ですからね(笑)。
例えば、アルファ碁と対戦した韓国のイ・セドル九段にしても、
韓国棋院と上納金の問題で揉めて、中国リーグで戦ってた時期があったくらいですし。

> そのうち、井山裕太六冠と囲碁AIとのハンデ無しの勝負も近いうちに見られるかも?!
Google側は、アルファ碁と対戦させる相手棋士の候補として、
「日本の井山、中国の柯潔、韓国のイ・セドル」を考えていたそうですし、
井山六冠の方も、「アルファ碁と普通にやってみたい」と発言してますので、
機会さえあれば、対戦が実現する可能性はありそうですけど、如何せん日程の問題が・・・・
先日まで七冠独占だった為、国際棋戦への出場すら大変な現状だと聞いてますからねえ。

> 今回の囲碁ソフトは日本人開発者によるものですが、実力は李九段と対局前のアルファ碁に達しているそうで。
> そうなると囲碁AIが3連勝しそうな気がします。
> これだけの短い時間での囲碁AIの進歩の速さには驚かされます。

あの対局前のアルファ碁の実力というのが、意外と曲者でして、
当時はまだ、プロ棋士のレベルで言うと、下の上か、中の下くらいな印象でした。
だからこそイ・セドル九段も、第1戦では舐めて掛かり、そこで敗北を喫すると、
2戦目以降は逆に、焦りや恐れに支配されてしまった面があったのも事実です・・・・
もしも事前にアルファ碁の実力を把握できていれば、また違って展開を見せたかも知れず、
また、対局料1500万円(勝ち越しボーナス1億円)では、安請け合いしてなかったと思います。
もちろん、わずか半年間でアルファ碁の実力を急速にアップさせたGoogleも凄いんですけどね!!

ですので、開発者側の主張をそのまま信じたとしても、
「DeepZenGo×趙治勲」の3番勝負で、仮にどちらかが3連勝するとしても、
その可能性は、コンピューター側よりも、プロ棋士側の方が高いと思います。
前述の通り、趙名誉名人の実力は未だ、プロ棋士の中でもトップ・クラスありますから。
まあ対コンピューター戦だと、精神的負担から、いつもの実力を発揮できない例も多いですが、
趙名誉名人の性格を考えれば、そこは大して心配要らないと思いますしね(笑)。
それでも、3年前の第1回大会では、まだアマ・トップ級にも及ばなかったZENが、
東大やドワンゴの支援を受けて、一体どれくらい強くなったかは大変興味があります!!
Googleの支援規模とは比べ物にならないとは言え、開発環境が大幅改善したのは事実ですし、
これでもしも、1勝したり、勝ち越したり出来れば、それはそれで凄い偉業だと思います。

▼ 叡王戦の決勝は「佐藤名人vs.千田五段」
> 叡王戦では佐藤名人が羽生三冠に勝って、決勝戦は佐藤名人vs千田五段の3番勝負となりましたね。
> 羽生さんvsコンピュータソフトの対戦が無くなることを考えると、羽生さんの敗退はとても残念でしたね。
> しかし、佐藤名人と千田五段、どちらが優勝しても対コンピュータソフトは非常に興味深いものになるかと思います。
>   (中略)
> それにしても羽生さんとコンピュータソフトの勝負が見られないのは返す返すも残念でした。
> 羽生さん自身は知的好奇心旺盛でコンピュータソフトと戦うことにも拒否感はないでしょうから、
> 電王戦以外の場でも構わないので、羽生さんが年をとって実力が衰えていく前に
> 何らかの形で羽生さんとコンピュータソフトの勝負を見てみたいものです。

いや〜、残念ながら羽生三冠は、準決勝で名人に負けちゃいましたね・・・・
やはり一番見たかったのは「羽生vs.ponanza」でしたけど、こればかりは勝負事なので仕方ない。
叡王戦&電王戦は3年契約なので、少なくとも来年までは開催される予定なので、
その大トリで羽生さん登場となれば、棋士とコンピューターの戦いも綺麗に終われるのかな?
って、実際に大会となれば、こうして準決勝まで勝ち上がるのも大変な事なので、
正直な気持ちを吐露してしまえば、本当に、本当に、残念でなりません・・・・

でもまあ、一般世間に対するニュース価値で言えば、断トツで羽生さんでしたが、
しかし将棋ファン的な見方をすれば、「現役の名人vs.ソフト時代の申し子」という、
今後の将棋界を背負う若き2人の決戦であり、どちらが電王戦に駒を進めても面白くそうですよね!?
日程の問題が残るとは言え、時の名人がコンピューターと対決するとなれば、将棋界にとって一大事ですし、
知名度では段違いでも、現時点の実力となれば、やはり羽生さんよりも現役名人ですからねえ。
世間に与える衝撃度ではなく、将棋界に与える衝撃度で考えれば、こちらの方が大きくなるかも?
また、千田五段が優勝したとなれば、電王戦での対局そのもよりも、
電王戦の研究対策用として最新版ponanzaをゲットする事で、今後どれだけ棋力アップするかに関心が(笑)。
今までは電王戦自体にばかり目が向いていましたけど、
「不屈の棋士」や「将棋 名勝負伝説」でのインタビュー記事を読んだ事や、
録画したままだったNHK教育のETV特集「激闘 電王戦二番勝負」を、先日ようやく見た事で、
http://www.nhk.or.jp/docudocu/program/20/2259545/
叡王戦には「ponanza争奪戦」という側面がある事に気付き、更に楽しくなってきました(笑)。
ただ、それを言うと、だからこそ羽生さんに勝ってもらいたかった気持ちがありましたね。
さすがに近年は、寄る年波に抗えなくなりつつある羽生さんですが、それでも未だ三冠を有してますし、
そういうタイミングだからこそ、ここで電王戦を経験し、最新版のponanzaを手に入れる事で、
「ひょっとしたら、何らかの化学反応が見られるかも?」という期待も、個人的に抱いていたので・・・・
実を言うと最近は、羽生さんの登場を望む理由が、歴史へのケジメとかいう以上に、
このまま単純に衰えない、新たな羽生時代の到来を見てみたい気持ちの方が強かったかも?

> > そして理想的な展開を言えば、2番勝負が1勝1敗で終わるのがベストですかねえ?
> おっしゃる通り、1勝1敗で終わるのがベストなのでしょうが、おそらくは2連敗するでしょうし、

う〜ん、私はまだ棋士側にも「チャンスあり」と見てるんですけど、甘いですかねえ?(笑)
単純な棋力だけで言えば、既にソフトは人間を上回ったかも知れませんけど、
人間にはミスが付き物なのと同じように、ソフトだって今はまだ多くの穴が残っているはずです。
それはアンチ・コンピューター対策の話ではなく、人間もソフトも悪手を指す可能性があるという話です。
前回の電王戦でも、ponanzaが悪手を指してしまう場面があり、その時に検討室は沸いたそうですが、
しかし対戦する山崎八段は、ソフトの実力を認めるあまり「気付かない妙手を指された」と思ったのだとか。
そのエピソードを聞くと、コンピューターとの対戦では、人間側だけに科される「精神面の勝負」があり、
山崎八段の場合は、既にそちらの勝負で大きく負けていた印象も受けました・・・・
逆に言えば、こうした自分の心との勝負を制した上で無ければ、純粋な将棋の勝負に至らないのでは無いかと?
人間もソフトも悪手があるとは言え、精神面で崩れたら、人間側の悪手率は増大するでしょうからね。

そういう意味では、2年前の大晦日に行われた「1手10分&継ぎ盤あり」に引き続き、
今年の大晦日に行われる「電王戦合議制マッチ」は、なかなか面白い試みだと思います(笑)。
http://denou.jp/gougi2016/
こうする事で、人間側もソフト側も単純なミスの発生を抑制できますし、
その局面ごとに最善手を選ぶというのは、人間がソフト的な考え方に挑む事でもありますからねえ。
(江戸時代の御城将棋や御城碁は、一門で検討を行いながら指す 合議制的な側面あったそうですが)
スポーツでも、ゲームでも、勝負事には必ずミスが付き纏うモノで、そこまで含めての勝負ですから、
これらの企画や、タッグマッチ戦などは、単に将棋として見れば面白さに欠けるかも知れませんけど、
「人間と機械の共存・活用」という科学実験の観点からすると、非常に興味深いモノだと思います。
ある意味では、千田五段が最近行っているという
「ソフト解析を利用した悪手誘導の研究」も、こうした観点に近い部分があるかも?(笑)

> > 既に御存知かも知れませんが、先日発売された本を紹介しておきます。
> > 別冊宝島『将棋「名勝負」伝説 〜将棋界を支配する「人工知能」の猛威を徹底検証〜』
> > https://www.amazon.co.jp/dp/4800263506/

> ご紹介いただきありがとうございます。
> この本の存在は知っていたのですが、まだ本の実物は見たことがなかったです。
> 今度本屋さんで探してみたいと思います。
> 千田五段がどんなことをしゃべっているのか興味がありますね。
> (ネットでは、千田五段が傲慢なことをまたしゃべったという噂もありますが・・・(笑))

「藤井聡太君も、今の勉強法のままでは、良くて羽生さん止まり」って発言ですね(笑)。
記事の全文を読んで、千田五段のスタンスが理解できていれば、
この発言も「羽生さんは人類史上で最強の棋士」という、最大限の褒め言葉なのですが、
この一文だけ抜き出されると、「生意気な若造」という印象を受ける将棋ファンも居そう・・・・
まあ端的に言ってしまえば、言葉のチョイスが下手って事なんですけどね。
近年では会話AIも発達して来ていますし、千田五段は、そちらも学ぶ必要があるのかも?(苦笑)

って、将棋ソフトの対局は「手の解説や、感想戦が無いからツマらない」とも言われてますし、
そろそろ会話AIを実装した将棋ソフトが登場しても、おかしくは無い時代なのかも知れません。
そして、そちらの面でも機械学習を進めて、電王戦のインタビューで、
「名人ニ  香車ヲ引イテ 勝ツ」とか勝手に発言し始めれば、今以上にソフトへの恐怖感が(笑)。

> ここからは極私的なたわごとですが、決勝3番勝負は片ヤオがあるんじゃないかと危うんでいます。
> 佐藤名人が勝った場合は、それこそ名人がコンピュータソフトに完敗する可能性も出てくるわけで、
> そうなると棋士の威厳が失墜すると考える将棋連盟のトップから
> 佐藤名人に「勝つな」と圧力をかける可能性もあるかと。

う〜ん、それはちょっと考え過ぎじゃないですかねぇ?(笑)
そんな事を恐れるのであれば、去年みたいに不出場で良い訳で、
こうして今年は、羽生さんや現役名人が出場している時点で、今更そんな事はしないと思いますよ。
準決勝「羽生×佐藤」の一局を見ても、私は両者の(特に羽生さんの)意欲を感じましたし、
それにそもそも、今回のソフト不正問題への対応を見ても、
将棋連盟は残念ながら、そうした集団的な意思を持って動ける組織とは思えませんからねえ(苦笑)。

まあ、ベテランの棋士が個人的にゴチャゴチャ言う事はあるかも知れませんが、
棋士はやはり勝負師であり個人事業主ですので、名人にまでなった棋士が耳を貸すかも???
もちろん、名人戦の防衛戦を重視して、適当な所で負けたりする事は有り得そうですけど、
3番勝負の決勝戦まで駒を進めてる時点で、その「適当な所」は既に通り過ぎてる気もします(笑)。
それに、「名人の八百長」疑惑だなんて、「A級棋士のソフト不正」疑惑とは比べ物にならず、
コンピューターに負ける事などよりも、遥かに将棋界の権威失墜が大きいように思いますし・・・・

> 今の佐藤名人と千田五段の実力を考えると、10回指したら8回は佐藤名人が勝つくらいの実力差があるわけで、
> 一発勝負ならまだしも3番勝負なら普通ならほぼ佐藤名人が勝つでしょう。
> なので、千田五段が3番勝負に勝ったならば、本当にヤオが無かったのかどうしても疑念が生じてしまいます。

ひとつの目安として、プロ棋士のレーティングで見てみると、
佐藤名人が1位の「1910ポイント」で、千田五段が8位の「1790ポイント」ですから、
名人側の期待勝率は「67%」となり、10回指したら6〜7回勝つくらいの実力差となりますね。
そうなると、3番勝負で千田五段が2勝する期待値は「26%」になるのかな?
もちろん、レーティングはあくまで参考値に過ぎませんけども、
決勝まで上がってきた実力を考えても、単純に名人と五段の戦いとは見れないと思います。


[20521] Re:大河ドラマ・大坂の陣・囲碁電王戦・将棋叡王戦返信 削除
2016/11/24 (木) 01:11:13 ほのぼのさん

すいません、またいろいろ忙しくて所々しか返信できませんが、主にホットな話題についてコメントしてみます。

●囲碁電王戦
結果は、趙治勲名誉名人が2勝1敗で勝ち越しましたね。
囲碁の世界はよく知らないので、ご指摘の通り趙治勲名誉名人の実力を完全に見誤っていました。
晩年の大山永世名人、あるいは還暦を迎えたときの羽生さんといった方が良かったですね。
それにしても、DeepZenGoはまだアルファ碁とはだいぶ差がありそうでしたね。
アルファ碁ははっきりと人智を超えた手を打ってきていたようですが、
DeepZenGoも良手は多かったもののはっきりとした悪手もあったようで。
趙治勲が敗れた2戦目も人間側に大きなミスがあったのが勝敗を決したようで、
人間側が3連勝してもおかしくなかったですね。
しかし、3年前からの進歩を考えると、あと1年、2年で囲碁のトップ棋士を完全に凌駕してもおかしくないですね。
こちらのソフトの進歩もこれから楽しみです。

●大河ドラマ
> 先日、2018年の大河ドラマが西郷隆盛に決まったばかりですが、
> 続いて2019年の大河も、クドカン作品で「東京&五輪」を扱う事に決まったらしいです。


うーん、2018年の西郷隆盛は楽しめそうですが、2019年の「東京&五輪」は全く想像がつかないですね。
誰を主人公にもってくるかが重要になるんでしょうが、あえて特定の主人公を置かないという変化球でくるかもしれませんね。
2017年のおんな城主直虎は今のところ期待できないのですが、ちょっと最近の大河ドラマは奇をてらい過ぎているような気もしますね。
もう取り上げるような有名な歴史人物がいないという事情もありますが・・・。

●真田丸あと4話
第46回「砲弾」は、大砲視点での大坂城天守閣直撃のCGで幕を閉じるという衝撃的な話でしたが、
いよいよ真田丸もあと4話しか残っていないですね。

第47回(11/27) 「反撃」
第48回(12/04) 「発火」
第49回(12/11) 「前夜」
最終回(12/18)  タイトル無し

正直なところ、あと4話で大坂夏の陣の終焉までの信繁の活躍をどれくらい盛り込めるのか不安がありますね。
なんだか駆け足で話が進んでしまいそうで、ちゃんとドラマを描けるのかちょっと心配してしまいますね。
今になって思うと、秀吉編を3〜4話削ってでも、大坂の陣をもっと充実させてほしかったところです。

あとちょっと残念なのは、家康側は20万とも30万ともいわれる大軍を動員しているのに、
数の脅威がドラマ中で描かれていないところですね。
「徳川が20万の大軍で大坂に向かった」ってナレーションがないと、
相手が数千の軍勢といわれても違和感がないです。
大坂の陣は、あれだけの大軍相手に戦うのが魅力の一つなのに、なんだか戦闘がしょぼいせいで
信繁の活躍も見劣りがしてしまうように感じるのは残念なところです。


●真田丸ゲーム案
たしかに「コマンド制」「シナリオ制」を併用するのはシステム的に衝突してしまいますね。
最初に提案した案だと、特に譜代衆の場合、プレーの幅も狭い為、担当者がゲームを楽しめるのか?という問題はありますね。
あのゲーム案は、実際に真田丸を見ていて当初思ったよりも織田有楽斎や大蔵卿局が活躍していたので、
これらの人物もゲームに何とか絡ませることができないかというのが動機付けだったわけですが、
実際にゲームとなると、織田有楽斎や大蔵卿局のコマンドは制限されるわけでやっていて面白味がないかもしれません。
そういう意味では、当初案ではおっしゃる通りイメージ的に「テーブルトークRPG」に近く、
純粋なテーブルトークRPGだと織田有楽斎や大蔵卿局の活躍の場もできたかもしれませんが、
CGIゲームだと難しそうですね。
そうなると、「牢人五人衆に大野治房・木村重成を加えた大坂七将による武功争いレース」の方がCGIゲーム的には良さそうですね。

> 仮に「シナリオ制」を選んだ場合には、個人的には「カードゲーム」するのが良いと思います。
> 各カードには豊臣方・徳川方・中立勢などの人物が描かれており、
> その人物の影響力に応じた数字が、カードに記載されているとします。
> シナリオ制で、コマンド選択を行うと、最適な行動に固定化してしまいがちですが、
> プレイヤーの行動をカードで縛る事で、そこに選択性とゲーム性が生まれる訳ですね。


> また、「コマンド制」を選んだ場合には、自由な戦略性を確保する為に、
> ゲームの開始年を戦争勃発の直前ではなく、例えば関ヶ原終了後からとかにして、
> 扱うマップの範囲も大坂周辺だけでなく、日本全土を対象としても良いでしょうね。
> 具体的には、豊臣秀頼や徳川家康だけでなく、有力な大大名にもプレイヤーが入るようにして、
> 伊達政宗なら、娘婿の松平忠輝を擁しつつ、隙あらば天下を狙ったり、
> 加藤清正なら、豊臣家を守るべく豊臣恩顧の大名を集結させたり、
> 結城秀康なら、実弟・秀忠と義弟・秀頼の間を取り持つべく動いたりなど、
> 様々な歴史的ifシナリオの展開を、自由にデザインできるようにする訳ですね。


コマンド制の場合、どうしても徳川家康、豊臣秀頼を担当するプレーヤーの負担が半端なく大きくなってしまうような気がします。
実際にこれらの両巨頭はほとんどの大名と通信を行う必要があるわけで、
これが例えば2週間以上続くとなると実生活に悪影響を与えるくらいにキツイと思います。
冷戦戦場とかでもそうですが、超大国2国対戦型にした場合、両方プレーヤーが真剣に取り組めば面白いセッションになりますが、
どちらかのプレーヤーにやる気がなかったり、途中で脱落したりすると、それまで真剣にやっていた他プレーヤーはがっかりしてしまうでしょう。
徳川家康、豊臣秀頼を複数のプレーヤーが担当するという方法もありますが、この場合だと両大名の方針がプレーヤー毎に
ブレたりして陣営内で連携を取ることが難しく、こちらもなかなかうまくいかなさそうな気がします。
そういう意味では、どちらかというとコマンド制よりも「カードゲーム」のシナリオ制の方がCGIゲームとしては面白そうな気がしますね。
ドラマ「真田丸」の雰囲気を楽しめるのもシナリオ制の方だと思いますし。

> また、用兵とかは大雑把で良くて、より大きな規模での戦略を練りたい場合には、
> 扱うマップを更に広範囲にして、エリア式や拠点経路式にする事ですね。
> 同じくここのゲームだと、WW2オンラインや赤い嵐がエリア式、不如帰オンラインが拠点経路式です。
> 名古屋城を攻略する昌幸プランとかを実行するなら、このタイプが良いと思います。
> HEX制でも可能は可能なのですが、マップ的に大きくなり過ぎますので。
> ちなみに、このタイプだと、前述のカード・ゲーム系とも組み合わせる事が可能です。
> あとは、マップを必要としないゲームであれば、核軍縮時代のように表と数字だけで表したり、
> それだと味気無いとなれば、日本大統領選挙や首相選挙のように画像を組み込んでいます。
> やはりゲームで遊ぶ場合は、こうしたグラフィック表現が、かなり重要なんですよね。
> ゲーム制作で楽しいのは、プログラムしている時よりも、マップを描いてる時だったりしますし(笑)。


そうですね、「カードゲーム」のシナリオ制にした場合でも、グラフィック表現(ゲーム画面)は重要ですね。
やはり何もないと味気ないので、マップのある形の方が見栄えがよさそうですね。
そうなると、エリア式や拠点経路式で少なくとも関東〜近畿まであるようなマップになる感じでしょうか。

> 結局、ゲーム案を考える時には、
> 「プレイヤーに対して、どのようなテーマを感じさせるのか?」
> 「プレイヤーに対して、どのようなシステムで遊ばせるのか?」
> 「プレイヤーに対して、どのようにゲーム画面を見せるのか?」
> という、以上3つの事を考慮する必要がある訳ですね。
> ちなみに大坂の陣の場合、その魅力は大坂に集結した両軍の武将たちでしょうから、
> 彼らの活躍ぶりを味わえるようなゲームが理想ですよね。
> そしてゲームの規模としては、戦術級でも、作戦級でも、戦略級でも楽しめる題材なので、
> これに関してはそれこそ、その人の好み次第だと思います。
> 武将の個性を際立たせると言う意味では、カード・ゲーム系だって面白いでしょうしね。
> まあ私は、大坂の陣自体が好きなので、どれでもOKだったりします(笑)。


そうですね、プレーヤーとして、いかに大坂の陣の武将になりきり、どうやって活路を見出していくかを
楽しむことができるか否かがゲームとしての完成度にかかってきそうですね。
あとはドラマの真田丸にこだわってしまうとどうしてもミニマムな視点になってしまうが、
あくまで真田丸にあるような大坂方の浪人五人衆視点の戦術ゲームにするか、
それとも大坂の陣をもっと俯瞰的に捉えるゲームにするかで、ゲームの構想が変わってきますね。

●秀吉の特異性

> って、兵站の確保という点で言うと、大坂攻めした史実の徳川軍も、かなり厳しかったんですよね。
> 冬の陣の際、兵糧不足で苦しかったのは、豊臣側よりも幕府側だったりしましたし。
> 以前は漠然と、幕府側の方が遠征軍であるという事情や、
> 14年に及んだ泰平の世が影響したのかと思ってましたけど、
> 改めて考えてみると、家康はそうした大軍を動員する戦争経験が乏しい事に気が付きました!!


> で、だから何を言いたいのか?と言うと、
> それは秀吉政権の官僚組織がもっていた先進性であり、時代的な異常性ですね。
> 四国攻め、九州攻め、小田原攻め、そして2度の朝鮮出兵と、
> あれだけの大軍勢の遠征を成り立たせる後方支援は、有能な官僚組織があってこそであり、
> その組織のレベルの高さは、天下を座を継いだ家康にすら、模倣する事が出来なかったと。


家康は、大軍を動員する戦争経験が乏しいというのに加えて、大規模な攻城戦を主導した経験がないってのもありますね。
大規模な攻城戦には兵站の確保が必須ですが、このあたりのロジスティクスに関しては家康は秀吉と比べると大きく劣るかと。
大坂冬の陣で危うく兵糧不足に陥ったというのは、小田原城攻めで完全なロジを見せつけた秀吉とは対照的です。
歴史ifですが、大坂冬の陣でエゲレス製の大砲が登場してなければ、
兵糧不足で大坂城攻城戦から撤退ということも十分にあり得たような気がします。
そのあたり、九度山で蟄居していた信繁には天守閣を直接攻撃できる大砲の存在を知らなかったというのは不幸でしたね。

秀吉が戦国時代において他の大名と比較して際立った特異性を見せるのは、
戦の最前線に立つ武士と同等かそれ以上に兵站等を担当する後方部隊を重宝し、彼らの地位を押し上げたことですね。
信長配下で毛利攻めを行うあたりからロジ技術を磨いていき、小田原城攻めや島津攻略でその技術は完成の域に達したと。
これは秀吉が武家の出ではなく農民から立身出世したということもあるかと思います。
武家の出だとどうしても最前線に立つ武士の武功を大きく評価しがちですが、
秀吉が他の大名よりも秀でているところは石田三成や大谷吉継等の後方部隊の活動もちゃんと評価し、恩賞したことにあるかと思います。
このあたりの秀吉の特異性は、漫画「センゴク」で学びましたね。秀吉の毛利攻略以降は、「戦争の質が根本から変わった」と喝破しています。
あの漫画は「天正記」以降は完全な「戦国時代の政治」を描く漫画になっていますね。
しかし、後方支援の功績で秀吉に取り立てられた石田三成が秀吉の死後に武闘派の加藤清正や福島等の反感を買って関ケ原で敵対するってのは皮肉なものですね。
秀吉でなければ石田三成がここまで歴史の表舞台に出るってことはなかったですし、肝心の関ケ原で自分が得意とするロジスティックではなく
家康が得意とする野戦で敗れ去るってのも因果なものです。

そういう意味では、大坂の陣あたりの豊臣家は、秀吉や三成の最大の武器であるロジ技術が喪失していたということを考えると、
局所的には家康を見返すことができても、最終的にはどう転んでも徳川家打倒までは行きつくことができなかったと今思いましたね。
さすがに若くて経験がほとんどない秀頼では優秀な後方支援部隊を正当に評価することはできないでしょうし。
逆にいうと、秀吉時代の有能な官僚組織が残っていれば、豊臣家vs徳川家の結果も違ったものになっていた可能性もありますかね?

●叡王戦の決勝は「佐藤名人vs.千田五段」
この叡王戦の決勝の予想はまた番勝負が近づいてからコメントしたいのですが、
現在進行している棋王戦予選でも千田五段が決勝まで駒を進め、佐藤名人も準決勝まで勝ち上がってきていますね。
(敗者復活戦もあるので、決勝で勝ってもそのまま挑戦者に選ばれるわけでもありませんが)
http://www.shogi.or.jp/match/kiou/42/honsen.html
千田五段としては、叡王戦の決勝も非常に重要ですが、棋王戦で初のタイトル挑戦となるかどうかも注目したいところですね。
(タイトル挑戦となれば、今度は永世棋聖まであと1期とした渡辺明との番勝負にもなるし)
年末にかけて佐藤名人vs.千田五段の大勝負が2棋戦で同時並行で進むかもしれませんね。


[20525] 大河ドラマ・大坂の陣ゲーム案・2つの電王戦返信 削除
2016/11/25 (金) 19:25:51 徳翁導誉

> すいません、またいろいろ忙しくて所々しか返信できませんが、
> 主にホットな話題についてコメントしてみます。

別に雑談なんですから、まったりテンポでも全く構いませんよ(笑)。
例えばミカエルさんとの雑談なんて、互いに2〜3週間くらいのテンポで、
途中で間が空いても、1年くらい後に普通に再開って感じですしね。

▼ 囲碁電王戦
> 結果は、趙治勲名誉名人が2勝1敗で勝ち越しましたね。
いや〜、なかなか面白かったですよ、囲碁電王戦。
少なくとも第1回よりは、断然楽しかったです(笑)。
どちらか一方が圧勝する訳ではなく、でも実力的にはソフト側が劣っていて、
しかしプロ棋士を相手に初勝利を上げ、しかもこれからドンドン強くなっていく。
これでもし、アルファ碁の存在が無ければ、展開的には最高だったんですけどね(苦笑)。

> 囲碁の世界はよく知らないので、ご指摘の通り趙治勲名誉名人の実力を完全に見誤っていました。
> 晩年の大山永世名人、あるいは還暦を迎えたときの羽生さんといった方が良かったですね。

還暦を迎えた羽生さんかぁ〜、それはそれで特別な味わいがありそう(笑)。
ちなみに第2局の敗戦後、趙治勲名誉名人のコメントが印象的だったので、引用しておきますね。

 『 序盤からまずい手を打ち、勝てそうになかった。
  途中、少しよくなったかと思ったが、ボクが気づかない手を打たれて…
  人間だと(反撃されて)「怖い」とか「痛い」と思うけど、
  人工知能はそういう感情がないからドンドン打ってくるよね。
  楽しかったですよ。
  ソフトが(手に入る程度に)開発されたら、使って勉強したい。
  人工知能と一緒に切磋琢磨できれば。 』
http://www.sankei.com/life/news/161120/lif1611200045-n1.html

「ソフトを使って勉強し、強くなりたい」と言うのは、千田五段と同じような考え方なのですが、
それを若手棋士ではなく、還暦を過ぎた名誉名人が発言する所に、私は凄さを感じました!!
「不屈の棋士」を読んだ後だったから、尚更なのかも知れません・・・・
まさに、「老いてなお、気骨ある者は賞すべきかな」という心境ですね。

> それにしても、DeepZenGoはまだアルファ碁とはだいぶ差がありそうでしたね。
> アルファ碁ははっきりと人智を超えた手を打ってきていたようですが、
> DeepZenGoも良手は多かったもののはっきりとした悪手もあったようで。

確かに現時点での実力自体は、Zenよりアルファ碁の方がずっと高いと思います。
しかし、今までの研究経緯から、Zenは人間らしい碁を打ち、アルファ碁は人間外れな碁を打つ為、
Zenの実力は人間にも解り易い一方で、アルファ碁は未知なる恐怖心を抱かせてますから、
そうした心理面も作用して、現実以上に実力差があるように見えてる面も、私はあると思うんです。
人間には理解できない手筋だからと言って、人間を上回る手筋だとは断言できませんからねえ。

ちなみに趙治勲は、三番勝負・終了直後のインタビューで、
囲碁AIの事を、「球速160km/hのノーコン投手」と例えていたらしく、
野球脳な私には、かなりグッと来るモノがありました(笑)。
別に細かいコントロールは無くても(ヨセなどの計算や読みが苦手でも)、
剛速球で抑えられれば良い投手な訳で、球速160km/hとなれば常人の域を超えていると。
しかし、だからと言って、その荒れ球まで「人智を超えた配球」と見てしまうと、
それは流石に過大評価だと思いますし(本当に人智を超えた配球の可能性もありますが・笑)、
逆説的に言うと、剛腕投手だろうが、技巧派投手だろうが、勝てる投手が良い投手なんですよね。

要するに、ソフトにはソフトの得手・不得手があり、人間には人間の得手・不得手がある訳で、
少なくとも現時点では、全てにおいて「ソフト>人間」が成り立つ程では無い以上、
ソフトの不得意分野を突いたり、人間の得意分野を活かしたり、
ソフトから学んで人間の不得意分野を補うなど、可能性はまだまだ広いように思うんです。
そしてある意味では、将棋や囲碁の世界が、その最先端を行っている可能性はあるんですよね。

> 趙治勲が敗れた2戦目も人間側に大きなミスがあったのが勝敗を決したようで、
> 人間側が3連勝してもおかしくなかったですね。

まあそれでも、あの趙治勲を相手に1発入れられたと言うのは、やはり凄い事ですよ(笑)。
それと、これは囲碁ソフトの革新技術となった「モンテカルロ法」の特性なのですが、
大局観が支配する序盤は大の得意ですが、読みが支配する終盤はかなり苦手なんですよね。
ヨセが下手で、勝負手を打てず、劣勢になると無理な手を連発して更に劣勢になど、
こうした傾向は、DeepZenGoも、アルファ碁も、あまり違いはありません。
(と言いますか、モンテカルロ法でない将棋ソフトも、似たような傾向はありますが)
極端に言うと、囲碁ソフトが勝利するには、スタート・ダッシュで逃げ切る必要があるんです。
一方で将棋ソフトの場合ですと、終盤に行くほど間違えなくなる為、
棋士が勝つにはスタート・ダッシュが最善策だと言われており、正反対なのが面白い所(笑)。

でもこれって、コンピューター自体の得手や不得手は変わりませんので、
結局の所、囲碁と将棋のゲーム特性の違いなんですよね!?
同じチャトランガ系のゲームである、将棋とチェスとの比較ならまだしも、
そもそもゲーム性が異なる囲碁と将棋の違いなんて、今までは漠然としか考えませんでしたけど、
こうして「コンピューター」という同じ物差しを介する事で、かなり見えて来るモノがありました。
そしてそれは、囲碁というゲームの本質や、将棋というゲームの本質を、知る事にも繋がる気がします。
この2つの電王戦を通して、それらが朧気にでも見えて来た事が、個人的には最大の収穫だったかも?
各ゲームにおけるプレイヤー気質の違いは、各ゲーム特性に由来するような気もしてきましたしね。

> しかし、3年前からの進歩を考えると、
> あと1年、2年で囲碁のトップ棋士を完全に凌駕してもおかしくないですね。
> こちらのソフトの進歩もこれから楽しみです。

その為にも第3回の囲碁電王戦は、ぜひ来年も開催して貰いたいですね(できれば上半期に)。
でも、まずはその前に、来年の年明け後にはアルファ碁の再戦が予告されているので、
未発表の対戦相手も含めて、注目したい所です!!
やはり一番見たいのは、現在最強と呼ばれる中国の若き天才棋士・柯潔との一戦なんですけど、
共産党政府のネット検閲により、中国はGoogleやYouTubeへのアクセスが遮断されてますので、
Googleが開発したアルファ碁との対戦は、ちょっと望み薄なんですよね・・・・
仮に対戦した所で、YouTubeで対局を中継できなければ、宣伝効果も望めませんし。
そうなると、新たな韓国人棋士との対戦が濃厚なのかなぁ???
日本人棋士・・・というか、井山六冠との対戦となるとスケージュール調整が大変ですが、
現状の日本での囲碁人気を考えると、それに見合うリターンがGoogle側にあるか難しい所ですので。

あと出来れば、将棋電王トーナメントのように、アルファ碁やZenは勿論、
韓国・中国・欧米などのソフトも参加した、コンピューター囲碁の世界選手権を見てみたいです。
100番勝負の総当たり戦とかにすれば、棋譜のデータ収集の面でも面白そうですしね。
局面数の多い囲碁は、それこそ将棋以上に、ソフトの研究で新しい世界が見えて来そうですから。
(可能なら、囲碁AIと複数棋士との一斉同時対戦とかも見たいですけど、それは流石に無理でしょうし)

それと、ここまで囲碁AIが強くなると、囲碁版の「不屈の棋士」も読んでみたくなる所(笑)。
特に囲碁の場合は、将棋とは違って日本国内だけでなく、現状では中国や韓国の方が盛んで、
彼らにとっては突然の衝撃でしたし(欧米人はチェスで、日本人は将棋で既に経験済み)、
一方で囲碁ソフトに目を向けてみると、あの「アルファ碁」はイギリス製であり、
モンテカルロ法で革新をもたらしたのも、実はフランス製の「クレイジー・ストーン」でした。
それを思うと、囲碁版があれば、更に読み応えがある内容になりそうなんですがね(笑)。
・・・って、よくよく考えてみると、コンピューター敗北は将棋や囲碁より先人であり、
その普及度は世界レベルであるチェスの方は、そうした書籍って無いんですかねえ?
英語なら多分ありそうな気がしますが、日本語だと見掛けた記憶がありません・・・・
(20年前の「ディープ・ブルーvs.カスパロフ」を追ったドキュメント本なら、ありますけど)
う〜ん、この辺は、日本の将棋や囲碁には「プロ組織」がある点が、いろいろと影響しているのかも?

▼ 将棋の叡王戦と棋王戦
> 現在進行している棋王戦予選でも千田五段が決勝まで駒を進め、
> 佐藤名人も準決勝まで勝ち上がってきていますね。
> 千田五段としては、叡王戦の決勝も非常に重要ですが、
> 棋王戦で初のタイトル挑戦となるかどうかも注目したいところですね。

叡王戦と棋王戦。
どちらを優先するかとなれば、普通の棋士なら当然、棋王戦の方なんでしょうけど、
「ソフトが教師」「棋力向上が第一」「タイトルは箔付け」と公言する千田五段に限っては、
電王戦に出場でき、最新版ponanzaもゲットできる、叡王戦の方なのかも知れませんね?
もちろん、あの独特な勉強方法で7大タイトルの1つを獲得したとなれば、
若手棋士に与える影響は特に大きいでしょうし、それはそれで面白そう・・・って、
こうして、ほのぼのさんに紹介してもらった事で、千田五段は私にとっても注目棋士の1人に(笑)。

▼ 来年以降の大河ドラマ
> > 先日、2018年の大河ドラマが西郷隆盛に決まったばかりですが、
> > 続いて2019年の大河も、クドカン作品で「東京&五輪」を扱う事に決まったらしいです。

> うーん、2018年の西郷隆盛は楽しめそうですが、
> 2019年の「東京&五輪」は全く想像がつかないですね。
> 誰を主人公にもってくるかが重要になるんでしょうが、
> あえて特定の主人公を置かないという変化球でくるかもしれませんね。

日本が初出場した1912年のストックホルム五輪から、日本開催となった1964年の東京五輪まで、
その半世紀を群像劇で描くとの事なので、誰か1人に焦点を当てる作りでは無いんでしょうけど、
とは言え、これだけの話数の作品だと、ストーリー進行を担う主人公は必要不可欠なはずです。
ですので、いくら群像劇とは言っても「主人公不在」は、まず有り得ないでしょうし、
それに戦後を扱うとなると、時代的に近過ぎるので、実在ではなく架空の人物を主人公にするのでは?
実際、過去に2作品あった戦中・戦後が舞台の大河でも、主人公は共に架空人物でしたし、
あったとしても、朝ドラみたいに、モデルとなる人物が居ての架空主人公が濃厚かと思います。
実在の人物だと関係者が多く存命中であり、何かと創作が面倒になるので・・・・
でも架空主人公だとしても、どんな設定の人物になるか予想するのも面白い所(笑)。

仮に、モデルとなる実在人物を置く場合、一番有力なのは織田幹雄ですかねえ?
1928年のアムステルダム五輪では、陸上「三段跳び」で日本初&アジア初の金メダルを獲得し、
一線を退いて以降は、朝日新聞のスポーツ記者として取材に回る傍ら、指導者として全国を回り、
1964年の東京五輪では陸上総監督を務めた、「日本陸上界の父」と呼ばれる人物です。
(ちなみに旧国立競技場には、ラック内に開場当時からト「織田ポール」という記念碑がありました)
早稲田に進学してからは東京在住だと思うので、もう1つのテーマ「東京」にも合いますし、
地元が広島なので、原爆投下に関しても扱う事が出来ます。
また、戦前の頃から、国内外のスポーツ関係者や各国要人との面識があり、
意外な人物だと、アムステルダム五輪でアメリカ選手団の団長だったマッカーサーとも知り合いで、
戦後のスポーツ再建では、アメリカ人のスポーツ仲間を通して、いろいろ協力を受けていたそうです。
これらの史実に、スポーツ記者としての創作面を強化すれば、他の競技もいろいろ扱えるかと。
1912年の五輪時はまだ小学生ですけど、そのスポーツ記事を読んで興奮し、
スポーツ選手と新聞記者を志すという展開にすれば、物語的にも一応扱えますしね(笑)。

まあ、どうしても初参加のストックホルム五輪から扱う事に拘るのであれば、
こちらは「日本マラソン界の父」と呼ばれる金栗四三が居ますね。
と言うか、初参加時の日本選手団はわずか2名(役員を含めても4名)なので、
五輪選手を主人公にするなら、マラソンで出場の金栗しか居ないと思います(笑)。
五輪出場の後は、箱根駅伝の開催に尽力した人物としても知られており、
箱根駅伝の最優秀選手には、金栗四三杯が贈られていますしね。
で、ちなみに金栗の五輪結果タイムは・・・54年8ヶ月6日5時間32分20秒という驚異の記録に!?
それは何故かと言うと、金栗はレース中に日射病で倒れて、近所の住民に介抱されると、
途中棄権の処理が行われないまま、マラソン競技のレース自体が終了してしまい、
五輪55周年の記念式典の際にゲストとして招待されて、その時に改めてゴールしたからでした。
「長い道のりでした。この間に孫が5人できました」という、ゴール後のスピーチも込みで、
陸上界では世界的にも有名な逸話として、このタイムが残っていたりします(笑)。

> 2017年のおんな城主直虎は今のところ期待できないのですが、
> ちょっと最近の大河ドラマは奇をてらい過ぎているような気もしますね。

奇をてらうと言いますか、21世紀に入って以降、
2〜3年に1度は「女性主人公」にするという縛りが出来てしまい、
題材選びにも苦労しているのが、実際の所でしょうね・・・・
男女平等なんて今の価値観で語られても、歴史的にはどうしたって「男性中心」ですし、
その上で「女性視聴者も楽しめる作品を作れ」というのは、なかなか難題だと思います。
だからどうしても、誰々の妻とか、誰々の妹なんてドラマが量産されてしまうと。
それでもまだ、女性向けに徹してドラマを作れるなら良いのですが、
「従来の男性視聴者も切り捨てない」縛りまで加わると、結果的に中途半端に終わる訳ですね。
・・・って、そう言えば、この辺の話題は、真田丸が始まった時にもした記憶が(苦笑)。
http://tokuou.daiwa-hotcom.com/cgi-bin/kjb/kjbn.cgi?tree=s19901#19901

> もう取り上げるような有名な歴史人物がいないという事情もありますが・・・。
戦国や幕末に拘らなければ、まだまだ有名な歴史人物は多いですけど、
道具の使い回しが出来ないので制作費が跳ね上がりますし、
しかも馴染みの薄い時代だと視聴率も苦戦しそうで、何かと難しいでしょうからね。
それに今や大河は、地方の町おこしと思いっ切りリンクしている現状ですので、
そうした点も踏まえても、やはり戦国や幕末は格好の題材になると。
まあ個人的には、もっとマニアックな題材とかも見てみたいですけどねえ。
全50話分の副題と粗筋を考える「妄想大河」の企画とか、構想した事もあったりします(笑)。
もう歴史Flashとしても作れないでしょうから、こっちの方向でやってみようかなぁ?

▼ 真田丸も残り4話
> いよいよ真田丸もあと4話しか残っていないですね。
> 第47回(11/27) 「反撃」
> 第48回(12/04) 「発火」
> 第49回(12/11) 「前夜」
> 最終回(12/18)  タイトル無し

早いですねえ・・・もう残り4話ですかぁ。
近年だと、全50話という話数を持て余す事も多い大河ドラマですけど、
三谷クラスの実力ある脚本家が就くと、やはり違いますね!
こうなると、毎年一律に「1作1年(全50話)」で固定しなくても、
韓国の大河ドラマのように、主人公や脚本家によって話数を変えて、
「半年・1年・1年半・2年」くらいのバージョンがあっても良いかも?
(韓国みたいに全200話とかの作品まであると、さすがに「長過ぎ」となりそうですが・笑)
「琉球の風(6ヶ月)」→「炎立つ(9ヶ月)」→「花の乱(9ヶ月)」と、
1993〜1994年の2年間で、変則的に3作品をやった際は、確かに視聴率的に苦戦しましたけど、
でもまあ題材自体が、「琉球王国」「奥州藤原氏」「応仁の乱」と全てマニアックでしたからねえ・・・・

> 正直なところ、あと4話で大坂夏の陣の終焉までの信繁の活躍をどれくらい盛り込めるのか不安がありますね。
> なんだか駆け足で話が進んでしまいそうで、ちゃんとドラマを描けるのかちょっと心配してしまいますね。
> 今になって思うと、秀吉編を3〜4話削ってでも、大坂の陣をもっと充実させてほしかったところです。

改めて数えてみると、上田編が13話、大坂編が18話、秀吉死後が10話、大坂の陣が9話ですかぁ。
確かに全話通してのバランスを考えた場合、大坂編の数話分を大坂の陣に回した方が良かったと思いますが、
しかし一方で、今回話数を調べた際に見つけた記事↓を読むと、これはこれでアリかな?という思いにも(笑)。
http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2016/10/23/kiji/K20161023013584180.html

考え様によっては、真田信繁の人生における最後の半年間に9話(全体の2割)も割いてる訳ですし、
「史実から逆算せず、その時その時を全力投球」とか、
「この4部構成は、信繁の人生の四季を表してる」とか言われてしまうと、
「五色の虹」の時の話じゃないですけど、青年期・壮年期の青春時代が分厚くなり、
中年期・更年期は駆け足になってしまうのも、解らなくは無いかな?とも(笑)。
それに結局、大坂の陣においても、合戦部分よりもドラマ部分を重視して描かれているので、
心配するとなれば、ドラマ描写の不足よりは、合戦描写の不足になってくると思いますしね。

> > ロケは凄く頑張ってましたけど、もうちょっとCGを上手く活用して、迫力を出して欲しかったです。
> > (まあ、CG協力がコーエーだと、その辺の演出は難しいだろうとは思っていましたけど)

> あとちょっと残念なのは、家康側は20万とも30万ともいわれる大軍を動員しているのに、
> 数の脅威がドラマ中で描かれていないところですね。
> 大坂の陣は、あれだけの大軍相手に戦うのが魅力の一つなのに、なんだか戦闘がしょぼいせいで
> 信繁の活躍も見劣りがしてしまうように感じるのは残念なところです。

そう、そうなんですよね!!
撃退された敵兵が逃げたり、それを真田軍が追ったりなど、地平線が映るシーンの時、
遠くに大軍勢のCGが加わるだけでも、随分と印象が変わったと思うんです。
その辺の演出は、正直残念な所ではありました・・・・

> > > > あと、少し気は早いですけども、年末の総集編がどれくらいの長さになるのか気になる所。
> > > 確かにこれだけ世間で話題になっているから、総集編も力を入れて欲しいですね。
> > > 風林火山の総集編も確か4話だったので、せめて4話は欲しいですね。

> > もし4話構成で行くなら、「上田編」「大坂編」「秀吉死後」「大坂の陣」って感じでしょうか?
> > あと、「新選組!」の時にやって好評だった、主要キャスト陣による座談会を今回も要希望!!

12月の月間番組表を確認したところ、真田丸・総集編の放送時間は、
「30日 午後0:15〜4:35(ニュース中断あり)」となってました。
この感じだと、恐らく「60分×4話」って感じになりそうですかねえ?
まあ真田丸は4部構成だそうなので、4話だとピッタリ嵌りますし。
ただ、それだと20分くらい余りますし、ニュース中断は10分くらいでしょうから、
残る10分で、さすがに座談会は無理でも、特典映像を挟んで来る可能性はありそうかも?

▼ 大坂の陣ゲーム案
> > 「コマンド制」を選んだ場合には、自由な戦略性を確保する為に、
> > ゲームの開始年を戦争勃発の直前ではなく、例えば関ヶ原終了後からとかにして、
> > 扱うマップの範囲も大坂周辺だけでなく、日本全土を対象としても良いでしょうね。
> > 具体的には、豊臣秀頼や徳川家康だけでなく、有力な大大名にもプレイヤーが入るようにして、
> > 伊達政宗なら、娘婿の松平忠輝を擁しつつ、隙あらば天下を狙ったり、
> > 加藤清正なら、豊臣家を守るべく豊臣恩顧の大名を集結させたり、
> > 結城秀康なら、実弟・秀忠と義弟・秀頼の間を取り持つべく動いたりなど、
> > 様々な歴史的ifシナリオの展開を、自由にデザインできるようにする訳ですね。
> > まあ、それ考えると、いっその事、徳川本家と豊臣家はプレイヤー担当から外してしまった方が、
> > いろいろなシナリオを描けて、ゲームとしては面白くなるかも知れませんね?

> コマンド制の場合、どうしても徳川家康、豊臣秀頼を担当するプレーヤーの負担が
> 半端なく大きくなってしまうような気がします。
> 実際にこれらの両巨頭はほとんどの大名と通信を行う必要があるわけで、
> これが例えば2週間以上続くとなると実生活に悪影響を与えるくらいにキツイと思います。
> 冷戦戦場とかでもそうですが、超大国2国対戦型にした場合、
> 両方プレーヤーが真剣に取り組めば面白いセッションになりますが、
> どちらかのプレーヤーにやる気がなかったり、途中で脱落したりすると、
> それまで真剣にやっていた他プレーヤーはがっかりしてしまうでしょう。

その辺を考慮すると、前述のように、徳川本家と豊臣家をプレイヤー担当から外したり、
銀英大戦のように、「徳川vs.豊臣」の1対1方式にするかでしょうね。
多人数か? 1対1か? どちらを選ぶかによって、適したシステムも変わってきますし。

あとは変則的な方法ですけど、豊臣方は大坂七将(最大7人)による武功レースで、
徳川方は家康担当の1人という、「1対多数」という形も、やろうと思えば出来ると思います。
銀英大戦は個人戦と団体戦があるので、大坂城周辺のHEXマップを作り、
徳川方を個人戦仕様、豊臣方を団体戦仕様にする事で、実現できそうですしね。
この場合ですと、規定のターン数内に大坂城を落とせば、家康の勝利で、
その条件を満たせないor家康が戦死した場合は、武功レースの1位が勝利って感じですね。
家康担当は作業量が多いものの、物量で圧倒できるので、「俺TUEEE」気分が味わえますし(笑)、
家康担当が未熟であっても、途中離脱さえしなければ、武功レースの展開が熱くなります。
また、家康は徳川軍を1人で動かせるので、交渉通信の負担は掛からないで済むと。
簡単に言ってしまえば、要するに家康プレイヤーは、ボス・キャラ担当って訳ですね(笑)。

> > 仮に「シナリオ制」を選んだ場合には、個人的には「カードゲーム」するのが良いと思います。
> > 各カードには豊臣方・徳川方・中立勢などの人物が描かれており、
> > その人物の影響力に応じた数字が、カードに記載されているとします。
> > シナリオ制で、コマンド選択を行うと、最適な行動に固定化してしまいがちですが、
> > プレイヤーの行動をカードで縛る事で、そこに選択性とゲーム性が生まれる訳ですね。

> そういう意味では、どちらかというとコマンド制よりも
> 「カードゲーム」のシナリオ制の方がCGIゲームとしては面白そうな気がしますね。
> ドラマ「真田丸」の雰囲気を楽しめるのもシナリオ制の方だと思いますし。

ちなみに、この「シナリオ制」というのは、どれくらいの感じで想定されているのでしょうか?
例えば史実では、冬の陣に、翌年の夏の陣と、2度の戦いが起きている訳ですけど、
史実の展開に沿うように、基本的には途中で停戦が入るようなシナリオ構成にするのか?
イベント・カードの使用で停戦が起きる感じで、プレイヤーにシナリオ構成を担わせるのか?
その辺の匙加減次第で、ゲームの作りとかも、いろいろ変わってくるでしょうしね。

> そうですね、「カードゲーム」のシナリオ制にした場合でも、グラフィック表現(ゲーム画面)は重要ですね。
> やはり何もないと味気ないので、マップのある形の方が見栄えがよさそうですね。

カードゲーム&シナリオ制であれば、各カードのデザインに拘りつつ、
シナリオの場面に応じて背景やバナーを替えれば、そこまで見栄えも悪くはならないかと?
トップページにある戦国武将カードとかも、元々はカードゲーム化も考えてのモノでしたしね(笑)。
ただ大坂の陣の場合、豊臣方の牢人衆は肖像画のない武将も多いでしょうから、
徳川方・豊臣方・中立でカードの背景色を固定して、あとは家紋と活字で表示って感じかな?
武将の格に応じて、5種類くらいの武将影絵パターンを用意できれば、雰囲気も増すでしょうし。

> そうなると、エリア式や拠点経路式で少なくとも関東〜近畿まであるようなマップになる感じでしょうか。
HEXマップの場合だと、北は京都・南は岸和田・東は大津・西は尼崎。
エリア式の場合だと、北は北ノ症・南は和歌山・東は名古屋・西は姫路。
拠点経路式の場合だと、日本全土でしょうか(不如帰の大戦場を使い回し?)。
基本的には、どの方式も同じなんですけど、やはり適したサイズはありますからねえ。
そして、選択するシステムに応じて、どのサイズかも決まってくると。

> あとはドラマの真田丸にこだわってしまうとどうしてもミニマムな視点になってしまうが、
> あくまで真田丸にあるような大坂方の浪人五人衆視点の戦術ゲームにするか、
> それとも大坂の陣をもっと俯瞰的に捉えるゲームにするかで、ゲームの構想が変わってきますね。

「真田丸」自体、あと1ヶ月もすれば終わってしまうドラマですから、
なので私の方からは、真田丸ゲーム案ではなく、「大坂の陣ゲーム案」と書いてる訳ですね(笑)。
まあ個人的には、作品の世界観を表現するのも面白い試みだとは思うものの、
実際に作って運用する事を考えた場合、そうした拘りは間口を狭める事に繋がりますので・・・・
って、その辺の事まで考えるなら、来年の大河も戦国時代ですし、
群雄が割拠する永禄・天正の頃を舞台に選ぶのが、最も無難ではあるんですけどね。
「信長の野望・武将風雲録」あたりを多人数ゲーム化するだけでも、普通に楽しいでしょうし。


[20531] 千田五段の躍進、井山六冠vs囲碁ソフト、羽生さんがが叡王戦で出場した理由返信 削除
2016/12/1 (木) 00:46:51 ほのぼのさん

すみません、多忙モードが続いているので、AIがらみで今週興味をもった記事の紹介のみで・・・

●千田五段、あと1勝で棋王戦挑戦者へ
http://www.shogi.or.jp/match/kiou/42/honsen.html

いやあ、千田五段がここまで躍進するとは思いませんでした。あと1勝でタイトル戦挑戦者に名乗りをあげます。
決勝はおそらく佐藤名人が相手になると思われますが、相手が2勝しなければならないのに対し
千田五段は1勝すれば挑戦者になれるので千田五段がかなり有利ですね。
ソフトから学ぶというメソッドでここまで短期間で棋力が上がるってのは、千田五段の学習法が素晴らしいことの証でしょう。
今までは千田五段について正直半信半疑なところもありましたが、ここで挑戦者になれるとトップ棋士の仲間入りですな。

●井山六冠、来春にAIと対局へ
http://www.sankei.com/life/news/161129/lif1611290038-n1.html

趙治勲名誉名人と電王戦で対局した「Deep Zen Go」と井山六冠が対局するという夢のような企画ですね!
半年弱で「Deep Zen Go」がどこまで力を伸ばすことができるかというところも興味があります。
囲碁の世界ではトップ棋士が積極的にソフトと戦うということで、ソフトを異物扱いして敬遠してきた将棋の世界と違って
とても好感が持てます。

●羽生さんが叡王戦で出場した理由は?
http://www.nikkeibp.co.jp/atcl/column/16/ai/101800007/?i_cid=LfBn-00007kaF

非常に長い対談ですが(part6まであります!)、羽生さんのAIに対する造詣の深さを知ることができるという意味でも、
大変読み応えのある記事です。この対談だけでも1冊の本にしていいくらいですね。「不屈の棋士」と並ぶ傑作になるでしょう。

棋士vs将棋ソフト関係で最も興味のあったところを以下に一部紹介。

###

――羽生さんは、第1回の叡王戦にはエントリーされませんでしたが、現在、第2回の叡王戦にエントリーされて、
トーナメントに参加されておられます(編集部注:残念ながら10月14日に開催された本戦準決勝にて敗退)。
ご自身としては、何か、心境の変化があったのでしょうか。

羽生:叡王戦であるか、電王戦であるかは関係なく、将棋の世界がかなりAIの影響を受け始めているということは言えます。
若い人たちは特に、そういうものを使って分析に利用するなどの傾向が、本当にここ一、二年の大きな傾向なので、だんだん、
そういうことが棋士として求められる能力の一つになってくるというふうに変わってきていると思うんです。

――将棋界が、これまで経験したことのない状況に直面しているわけですね。

羽生:ただ、それは、今までも何回かあったことでもあります。データベースができたときには、データベースをいかに
うまく使いこなすかということが非常に大事になりましたし、インターネットが出てきたときには、インターネットを
いかにうまく使って練習するかっていうのも大きな課題になりました。そういう点で、今度はソフトというか、
プログラムが出てきて、そのプログラムをいかに上手に有効的に使っていくかということを、特にこれからの若い世代の人たちは、
すごく求められるようになると思っています。

###

――では、1997年に当時のチェスの世界チャンピオンがIBM製のスーパーコンピュータ「ディープ・ブルー」に負けて、
今年の春、囲碁の欧州チャンピオンがGoogleのAI「アルファ碁」に負けたように、将棋でも、トップ棋士が近いうちに
AIに負けてしまうのは、必然ということなのでしょうか。

羽生:将棋に関して言うと、チェスや囲碁とは、ちょっとちがう歴史があるんです。

――どのようなちがいですか。

羽生:チェスも、囲碁も、ハードの力とデータの力に重きを置いて、大資本の企業がコンピュータのソフトを
開発して強くしてきたという背景があります。一方、将棋の場合は、幸か不幸か、これまで専門のコンピュータの
ソフトの開発に巨大資本が入ってこなかった。プログラマーの人たちが個人で一生懸命がんばって、
細かい評価のところを修正したり、あるソフトのケースではプログラムをオープンにするなどして、進化させてきました。
そういう意味では、極めて“ガラパゴス的な進化”を遂げてきたと思っています。また、探索部分はStockfishという
チェスのオープンソースを使っているプログラムが多いです。

――大企業が莫大な資金を投入してソフト開発が行われたチェスや囲碁と、個人の志で開発された将棋では、条件がちがう?

羽生:たとえば、チェスの例で言うと、今では800万局くらいのデータベースがあります。それほど多くのデータベースがあれば、
コンピュータが序盤で不利になることは、ほぼ、ありません。要するに、考えなくてもデータベースにそって確率的に
手を選んでいけば、それほど不利になることは、まず、ないのです。

――そうなんですか。

羽生:あと、チェスの場合、残り7枚のエンドゲームのデータベースは、もうすでにオートマチックにできているので、
7枚の局面になれば、人間でもコンピュータでも、考えなくても、常に100%で指せる。ですから、800万局のデータベースと
最後の7枚のデータベースがあるだけで、コンピュータは「グランドマスター」くらいの実力をすでに持っているうえに、
さらに飛び抜けた計算能力も持っているので、とんでもない実力のものが現れている……そういう現状と比較したら、
将棋の場合は、コンピュータのソフトにとって、まだ難しいところがあると思っています。




[20546] 日・中・韓・AIの囲碁世界戦&将棋AIのネット記事返信 削除
2016/12/2 (金) 19:40:20 徳翁導誉

▼ 来年3月「ワールド碁チャンピオンシップ」開催へ
> http://www.sankei.com/life/news/161129/lif1611290038-n1.html
> 趙治勲名誉名人と電王戦で対局した「Deep Zen Go」と
> 井山六冠が対局するという夢のような企画ですね!
> 半年弱で「Deep Zen Go」が
> どこまで力を伸ばすことができるかというところも興味があります。

いや〜、凄いニュースが飛び込んで来ましたねえ!!
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFG29H4S_Z21C16A1000000/
日本・中国・韓国の代表棋士3人に、囲碁AIを加えた、4者による「総当たり戦」ですか!?
しかも日本代表は井山六冠に内定って、これは中国と韓国の顔触れ次第では、歴史に残る大会になるかも?
先週「無理だろう」と書いた話が、それを上回るレベルで実現するなんて、まさに嬉しい誤算です(笑)。

1つのAIが、同じ棋士と3戦するよりも、違う棋士と3戦した方が、収集データに幅が出来ますし、
普通の国際棋戦として各国代表同士の対局も楽しめれば、中・韓の棋士とAIとの対局も楽しめる。
国内棋戦でスケジュールが厳しい井山の為に、地元・大阪開催&短期集中開催で、
AIまで参加する大型の国際棋戦を新設してしまうとは、日本棋院と協賛企業もなかなかヤリますねえ!!
囲碁界は囲碁界で問題山積ですけど、将棋界の現状と見比べると、まともな組織に見えてしまう(苦笑)。
(名人4期の依田九段も、三浦九段の一件に関して、ブログで積極的に発言してますし)
それと、ネット中継も予定しているとの事ですが、どういう形式になるかも気になる所。
YouTubeなのか? ニコニコ動画か? 日経新聞が特別協力なので系列のテレビ東京関連か?

ただ残念なのは、出場する囲碁AIがアルファ碁ではなく、DeepZenGoだって事ですね。
先日の趙治勲戦から半年弱で、Zenの実力がどれだけアップするか興味はありますし、
強くなったらなったで対局自体は面白くなりそうですけど、やはり見たいのはアルファ碁ですよね!?
更に贅沢を言うなら、アルファ碁とDeepZenGoも直接対戦する5者総当たり戦を見てみたかった(泣)。
もっと贅沢を言えば、アマ参加型の「ネット合議制」も含めた、6者での総当たり戦を見てみたい(笑)。
(アマ集合体のビッグ・データが、トップ棋士や最先端AIに対抗できるのか、個人的に凄く興味あります)
それにしても、最初はアルファ碁に出場を打診したものの、スケジュールの都合で不参加って、
一体どんな都合なんですかねえ??? 噂される年明けの再戦準備に専念って事?

そして、もう1つ残念なのが、開催日程が「3月21〜23日」の3日間となってますけど、
これって思いっきり、WBCの準決勝x2・決勝と日程がモロ被りなんですよねえ・・・・
しかも火・水・木と平日3連発なので、せめて一方でも、直前の3連休にならなかったものかと(泣)。
野球人としては、日本代表の進出に関係なく、押さえておきた3試合でもありますし、
う〜ん、今から計画的に、3日間たまたま体調が崩す予定を準備しておこうかな?(笑)

> 囲碁の世界ではトップ棋士が積極的にソフトと戦うということで、
> ソフトを異物扱いして敬遠してきた将棋の世界と違って とても好感が持てます。

まあこの辺は、囲碁と将棋のゲーム特性の違いも影響している気が、個人的にはしますね。
囲碁ってコミや置石など、ハンデが当たり前のように存在しているゲームなので、
相手との実力差を抵抗感なく受け入れやすい下地があり、
AIに対しても、そうした心情が作用しているように思います。
一方で将棋の場合、もちろん駒落ちというルールはありますけど、現在では平手戦が基本ですし、
だからこそ、敗戦や実力差を受け止め難い気質が、将棋というゲームにあるように思えます。

って、これ自体は実は、将棋というゲームの完成度の高さを表してもいるんですよね。
ハンデなしに互角に戦えるゲームって、ほとんど存在しませんから・・・・
囲碁は、私がルールを覚えた後にも、コミが5目半から6目半に変更されましたし、
将棋と同じチャトランガ系のチェスなど、「先手勝ち3割:後手勝ち2割:引き分け5割」って感じで、
近年のトップ・クラスだと、「先手勝ち2割:後手勝ち1割:引き分け7割」ですからねえ。
(チェスは単純な勝敗だけでなく、引き分けの駆け引き要素があるのも、ゲームの魅力ではありますが)
それを考えると、先手の勝率がだいたい52%に集約される将棋は、本当に凄いと思います。
もちろん、二人零和有限確定完全情報ゲームである以上、解が存在するのは解ってますけど、
ponanza同士による自己対局7000番の結果でも、先手勝率が51.8%だったらしいので、
現在の人類の知的レベルで言えば、相当バランスが取れた(先後の差が少ない)ゲームなんですよね。
「どうして、そうなるのか?」というのも、近年の私の関心事であったりします(笑)。
チェスとの勝率の違いは、駒数の差と、取った駒の再利用の有無が、大きく影響してそうですが、
例えば、極端に駒数が多い大将棋や中将棋だと、先後の差とか、一体どうだったんでしょうかねえ?

▼ 将棋AIのネット記事
> 千田五段、あと1勝で棋王戦挑戦者へ
> http://www.shogi.or.jp/match/kiou/42/honsen.html
> いやあ、千田五段がここまで躍進するとは思いませんでした。
> あと1勝でタイトル戦挑戦者に名乗りをあげます。
> ソフトから学ぶというメソッドでここまで短期間で棋力が上がるってのは、
> 千田五段の学習法が素晴らしいことの証でしょう。
> 今までは千田五段について正直半信半疑なところもありましたが、
> ここで挑戦者になれるとトップ棋士の仲間入りですな。

「将棋ソフトが人間の棋力の向上に役立つかという命題について、
 千田五段が5年以内にタイトルを奪取できればyes、
 そうでなければnoということができるのではないでしょうか。」
と、ほのぼのさんが一番最初に書かれた命題は、
タイトル獲得を前にして、早くも結論に達したという事なのでしょうか?(笑)

> http://www.nikkeibp.co.jp/atcl/column/16/ai/101800007/?i_cid=LfBn-00007kaF
> 非常に長い対談ですが(part6まであります!)、
> 羽生さんのAIに対する造詣の深さを知ることができるという意味でも、
> 大変読み応えのある記事です。この対談だけでも1冊の本にしていいくらいですね。
> 「不屈の棋士」と並ぶ傑作になるでしょう。

このネット記事の存在は知りませんでした。
教えていただき、ありがとうございます。
と言う事で、お返しと言っては何ですが、私も将棋AIのネット記事を紹介(笑)。
まあ、私の方はここ数年、ほとんどネット・サーフィンをしなくなっているので、
私が知ってるレベルだと、ほのぼのさんも既にご存知の記事かも知れませんけどね。

「機械と人間、その第三の道をゆく 千田翔太×久保明教」
http://media.wix.com/ugd/cbc275_8413836f1b5843e9a813f0af7b126814.pdf

Ponanza開発者が語るディープな将棋AIの話
 第1回「理由がわからないけどスゴイ“怠惰な並列化”」
 http://ascii.jp/elem/000/001/253/1253340/
 第2回「プロの定跡を揺らした将棋プログラム発の新戦法“左美濃急戦”」
 http://ascii.jp/elem/000/001/263/1263060/
 第3回「“自転車置き場の議論”に陥った指し手生成祭り」
 http://ascii.jp/elem/000/001/275/1275687/

あと紹介ついでに、「五色の虹」の時に紹介し忘れたリンクも貼っておきます。
「戦時中、台湾の高校野球」
  Part1 http://www.nicovideo.jp/watch/sm10415744
  Part2 http://www.nicovideo.jp/watch/sm10415789
  Part3 http://www.nicovideo.jp/watch/sm10415821

全て聞くと1時間半に及ぶのですが、それでも決して損はしないと思いますし、
いつか時間が出来た時で構いませんので、気が向いたら是非とも聞いてみて下さい。
私の中では、今までにテレビ番組も含めて、企画としては五指に入るモノでしたから。
・・・って、ほのぼのさんはニコニコ動画を閲覧可能でしたっけ?
一応ついでに、動画紹介所の方にも追加しておきました。


[20597] 真田丸「前夜」、神ってるアントラーズ、名人vs将棋ソフト返信 削除
2016/12/16 (金) 11:21:29 ほのぼのさん

すみません、お返事が遅くなってしまいました。

▼真田丸「前夜」
うーん、この掲示板でさんざん論じてきたことですが、最大の見せ場である大坂の夏の陣に至っても、
戦のしょぼさが一番印象に残るんですよね。
「それどこの局地戦?」感がありありとしているんですよね。関ヶ原を超える大いくさなのに・・・
近年では予算が少ないというのはわかるんですよ。ただ、それでも「いくさの見せ方」というのがあると思うんですよね。
真田丸のいくさは「経緯」がなくて「結論」しか映し出されないわけですよ。
だから後藤又兵衛の道明寺の戦いの活躍がなくて、死ぬ場面しか放送されないから、
真田丸の映像だけだと「口だけは達者だが戦はそれほどでもない凡将」という印象しか受けないんですよ。
真田軍が伊達軍を苦しめたという場面もないから、信繁の最後の決め台詞も空虚なものとなってしまいます。
信繁最大の活躍の場である、大坂城に入ってからの場面に最初はみんな期待していたと思うんですが、
大坂の陣の描写が貧弱で期待はずれなため、視聴率もあまり伸びていないんじゃないですかね〜。
(視聴率が作品の面白さをそのまま表すとはいえないですが、てっきり大阪の陣編になったら
20%くらいは爆上げするかと当初は思っていました)
これも返す返すの話になってしまいますが、秀吉の痴呆症や北条攻めの冗長さを少し省略してでも、
道明寺の戦いだけで1話費やしてもらいたかったですね。
まあ、今週末が最終回ですので、最終回に期待しましょう。

▼鹿島アントラーズvsレアル・マドリード
クラブW杯でのアントラーズの活躍には目を見張るものがありますね。
JリーグCSシリーズからのアントラーズの快進撃は、ほんと「神ってる」としか言いようがないです。
(ふだんは全く使わない流行語大賞を無理やり使ってみましたが、
ほんと最近の流行語大賞は皆が日頃使わない言葉が使われますね。個人的には「文春砲」か「ポケモンGO」で良かったかと)
アントラーズは昔から応援しているチームですが、ジーコ時代からクラブチームの根底に流れる「勝者のメンタリティー」
が今でもしっかりと受け継がれているのが素直にすごいことだと思います。
(低迷する時期もありましたが、それでも他クラブのようにJ2に落ちずに20年以上も平均以上に踏みとどまっているのは
なかなかできないことだと思います)
決勝でレアル・マドリードに対してもどこまで食い下がることができるかも楽しみなのですが、
放送時間がちょうど真田丸最終回と重なってしまうんですよね(泣)。リアルタイムでどちらを見るか迷うところです。
真田丸最終回の視聴率は、だいぶサッカーに食われることになりそうですな〜。下手したら最終回が一番視聴率が低かったりして。

▼佐藤名人が叡王戦優勝&ponanzaと2番勝負へ
以前のコメントで、「佐藤名人が片ヤオをするんじゃないか」とゲスなことを書いてしまっていましたが、
深く深く反省します。全くお恥ずかしい限りです。
千田五段に対する佐藤名人の勝ちっぷりは見事なものでした。2番勝負では格の違いを見せつけましたね。
さて、将棋界でもいよいよ名人vs将棋ソフトの頂上決戦ということで、
これ以上ない楽しみな勝負となりました。
個人的な予想ではあくまで「ponanza2連勝」ですが、千田五段が佐藤名人に協力して人間の叡智を見せたときに
どこまでコンピュータに肉薄できるか興味深いところがあります。

> 「将棋ソフトが人間の棋力の向上に役立つかという命題について、
>  千田五段が5年以内にタイトルを奪取できればyes、
>  そうでなければnoということができるのではないでしょうか。」
> と、ほのぼのさんが一番最初に書かれた命題は、
> タイトル獲得を前にして、早くも結論に達したという事なのでしょうか?(笑)


その千田五段ですが、棋王戦の決勝が佐藤名人ではなく佐々木勇気五段になったことで、
挑戦者に名乗りを上げる可能性が高くなりましたね。佐々木勇気五段は2連勝しないといけないのに対し千田五段は1勝でいい)
なお、佐々木勇気五段も若手の中では強豪の部類に入るので、決して易しい相手ではありませんが・・・。
ただ、千田五段はソフトで学習しなくても元々かなりの棋力があって、
棋士1年目に王位戦挑戦者決定戦まで進むくらいですから、ソフトの学習がなくてもタイトル挑戦者になるくらいの力は元からあったと思うんですよね。
(同年代の永瀬六段も今春に棋聖戦で挑戦者に名乗りを上げているし)
ここはやはり、挑戦者になって棋王戦5番勝負で渡辺二冠を倒してこそ、
「千田五段の棋力を向上させたのは将棋ソフトの功績が大きい」となるんじゃないですかねえ(あくまで個人的な見解です)。
今までは格上の相手が千田五段の土俵で将棋を指させてくれていましたが、
タイトル戦(順位戦もそうですが)となると相手は徹底して千田五段の弱点(例えば、振り飛車に弱いとか)を突いてきますからねえ。
それでも最近の千田五段の活躍は目をみはるものがあるので、
これが一時的なものではなくこの活躍が今後も続くようだと、あきらかにソフト学習が棋力向上に役立っているといえるかもしれません。

▼ワールド碁チャンピオンシップ

> ただ残念なのは、出場する囲碁AIがアルファ碁ではなく、DeepZenGoだって事ですね。
> 先日の趙治勲戦から半年弱で、Zenの実力がどれだけアップするか興味はありますし、
> 強くなったらなったで対局自体は面白くなりそうですけど、やはり見たいのはアルファ碁ですよね!?
> 更に贅沢を言うなら、アルファ碁とDeepZenGoも直接対戦する5者総当たり戦を見てみたかった(泣)。
> もっと贅沢を言えば、アマ参加型の「ネット合議制」も含めた、6者での総当たり戦を見てみたい(笑)。
> (アマ集合体のビッグ・データが、トップ棋士や最先端AIに対抗できるのか、個人的に凄く興味あります)
> それにしても、最初はアルファ碁に出場を打診したものの、スケジュールの都合で不参加って、
> 一体どんな都合なんですかねえ??? 噂される年明けの再戦準備に専念って事?


ほんど、ワールド碁チャンピオンシップに出るのがアルファ碁だと最高だったのですが。
そこは何か企業間のしがらみとかあるんですかねえ。
欲をいえばきりがないですが、アルファ碁とDeepZenGoの対戦も見てみたいところです。

> って、これ自体は実は、将棋というゲームの完成度の高さを表してもいるんですよね。
> ハンデなしに互角に戦えるゲームって、ほとんど存在しませんから・・・・
> 囲碁は、私がルールを覚えた後にも、コミが5目半から6目半に変更されましたし、
> 将棋と同じチャトランガ系のチェスなど、「先手勝ち3割:後手勝ち2割:引き分け5割」って感じで、
> 近年のトップ・クラスだと、「先手勝ち2割:後手勝ち1割:引き分け7割」ですからねえ。
> (チェスは単純な勝敗だけでなく、引き分けの駆け引き要素があるのも、ゲームの魅力ではありますが)
> それを考えると、先手の勝率がだいたい52%に集約される将棋は、本当に凄いと思います。
> もちろん、二人零和有限確定完全情報ゲームである以上、解が存在するのは解ってますけど、
> ponanza同士による自己対局7000番の結果でも、先手勝率が51.8%だったらしいので、
> 現在の人類の知的レベルで言えば、相当バランスが取れた(先後の差が少ない)ゲームなんですよね。
> 「どうして、そうなるのか?」というのも、近年の私の関心事であったりします(笑)。
> チェスとの勝率の違いは、駒数の差と、取った駒の再利用の有無が、大きく影響してそうですが、
> 例えば、極端に駒数が多い大将棋や中将棋だと、先後の差とか、一体どうだったんでしょうかねえ?


ほんと、将棋が先手後手でほぼ勝率が同じというのは奇跡的なことですよね。
しかも、「矢倉囲い」とか、将棋の戦型は勝つためにしろ日本人の美意識を刺激するところがあります。
普通は勝利を最優先にすると美しくない駒の動きになりますが、将棋は最も駒が美しく動くのが勝利に近づくという傾向があると思います。
ただ、そうでもない場合も当然あって、将棋ソフトとかはそのあたりの駒の動きの美しさを無視して機械的に勝利に
近づく駒の動きをするので、最初にソフトが人間と肩を並べたあたりは人間側が戸惑っていたかと思います。
最近は逆に将棋の棋士の側がソフトの思考に歩み寄って、人間同士の戦いでもソフトの手に近いようになってきているんじゃないですかね。
(そして、その流れが三浦九段に悲劇につながる、と)


▼紹介いただいたサイトについて

いろいろご紹介いただきありがとうございます。

> 「機械と人間、その第三の道をゆく 千田翔太×久保明教」
> http://media.wix.com/ugd/cbc275_8413836f1b5843e9a813f0af7b126814.pdf


これは知らなかったですね。今度時間のあるときにじっくりと読んでみたいと思います。

> Ponanza開発者が語るディープな将棋AIの話
>  第1回「理由がわからないけどスゴイ“怠惰な並列化”」
>  http://ascii.jp/elem/000/001/253/1253340/
>  第2回「プロの定跡を揺らした将棋プログラム発の新戦法“左美濃急戦”」
>  http://ascii.jp/elem/000/001/263/1263060/
>  第3回「“自転車置き場の議論”に陥った指し手生成祭り」
>  http://ascii.jp/elem/000/001/275/1275687/


Ponanza開発者の山本一成さんには前から興味があったので、こちらは以前に読んだことがありました。
この方も棋士と同じくらい情熱と叡智がすごい方だと思うのですが、
将棋の世界の中だけでしか評価されていないというのが残念なところですね。
別の分野に進んでいても大きな活躍をできていたんじゃないかと思うわけです。

> あと紹介ついでに、「五色の虹」の時に紹介し忘れたリンクも貼っておきます。
> 「戦時中、台湾の高校野球」
>   Part1 http://www.nicovideo.jp/watch/sm10415744
>   Part2 http://www.nicovideo.jp/watch/sm10415789
>   Part3 http://www.nicovideo.jp/watch/sm10415821


興味深そうな動画ですね!(ニコニコ動画を閲覧可能です)
1時間半というのに躊躇してしまいますが、年末年始に時間ができたときにでも是非とも見てみたいと思います。


[20602] 返信は、また次週にでも返信 削除
2016/12/16 (金) 19:39:33 徳翁導誉

> すみません、お返事が遅くなってしまいました。
真田丸の最終回や、クラブW杯の決勝は、もう明後日にあるので、
「急いで返信しようかな?」とも、少し思ったのですが、
お忙しい中での2週間ぶりの返信を、わずか数時間で返すのも、急かす様で気が引けたので、
終わった後のトータルでの感想を述べる上でも、返事は次週に回す事にしますね(笑)。


[20621] 真田丸最終話、神ってるアントラーズ(続)返信 削除
2016/12/21 (水) 22:59:03 ほのぼのさん

前回の書き込みの続きということで。

▼真田丸最終話

前回の「前夜」がちょっとがっかりな内容だったので、最終話はどうなるのかと危惧していましたが、
内容的には良い最終話だったと思います。
曲がりなりにも夏の陣最終決戦の過程が見られましたし。
秀頼、淀殿らの面々が大坂城落城を見て唖然とするラストも、まあありかなと。
短銃を持った信繁が単騎で家康の陣に乗り込むのはおいおいと思いましたが、
まあ信繁と家康の生涯を1年間描いてきたということで、これもまあありかなと思いました。

1年間の総括ですが、50話のうち個人的ベスト3は以下の通りです。
・第1位 第11回 祝言
西村雅彦演じる室賀正武と昌幸の対峙は真田丸全話の中でも屈指の好演でしたね。あの緊張感はたまらなかったです。
結婚式と暗殺という明と暗の対比も素晴らしい演出でした。
定番の文句の「黙れ小童!」を室賀が言わないところがかえって室賀の疑惑を深めるという演出も、
三谷幸喜の脚本の良さを感じました。
・第2位 第20回 前兆
秀吉の恐ろしさが前面に出た話でした。そして石田三成が単なる融通の利かない男ではなく、
熱い正義感を持って秀吉に諫言するというのも良かったですね。
最初に三成が登場したときはどうやって信繁が三成に惹かれていくのか疑問でしたが、
今回の話で信繁が三成を信頼していくのに説得力を持たせることができたと思いました。
それにしても秀吉が三成に切腹を命じるシーンは、真田丸全話の中でも一番緊張感があったと思います。
そして、その中で何もできない信繁。主人公万能の最近の大河ドラマと違ってリアリティがありましたね。
・第3位 第13回 決戦
真田丸のいくさのシーンの中で一番良かったのがこの回だったと思います。
最後の昌幸の登場シーンはオープニングの音楽も相まってカッコよかったですね。
昌幸のいくさ上手というのも、この回の話で十分に説得力を持たせることができたと思います。
そう考えると、信繁をはじめとした大坂の陣浪人五人衆のいくさ上手の様子が真田丸ではちゃんと描けていないんですよね。
・次点 第25回 別離 幼い鶴松が亡くなったときのでんでん太鼓は悲しすぎました。

こうやって振り返ってみると、三谷幸喜脚本は前半に力を入れ過ぎて後半が淡々としてしまったと感じましたね。
印象に残った回はどれも秀吉が亡くなるまでの前半の話でした。
大坂城に信繁が入ってからのラスト10話は一番脚本に力を入れないといけないところですが、
後藤又兵衛ら浪人5人衆とか本来はもっと活躍すべきキャラを
秀吉や三成、上杉景勝ほど深く掘り下げられなかったのが終盤の尻すぼみにつながったような気がします。

▼鹿島アントラーズvsレアル・マドリード
実は日曜夜8時に生で観ていたのはこちらの試合のほうでした。
これまでのアントラーズの戦いぶりから見て大差にはならないと思っていましたが、
予想以上にアントラーズが善戦しましたね。
レアル・マドリードの油断もあったかもしれませんが、ジャイアントキリングが
起きるかもしれないという雰囲気はテレビ画面からひしひしと感じましたね。
90分終了間際に幻の「2枚目のイエローカード」が出ていれば、
もしかしたら延長戦が違った結果になったかもしれませんし。

ただ、欲を言えばやはりACLを勝ち上がってアジア代表として今回のクラブW杯の活躍を見せてほしかったですね。
開催国枠となると、もし仮にレアルを破って優勝したとしても、どうしても色眼鏡で見られてしまいますし。
10年くらい前はJリーグチームもACLで好成績を残していましたが、
最近はなかなかACL決勝トーナメントを勝ち抜けないので、アントラーズには
ACLでも活躍してもらって今回のクラブW杯がフロックではないところを証明してもらいたいところです。


[20632] 大河最終回・クラブW杯決勝・将棋と美意識返信 削除
2016/12/22 (木) 19:50:16 徳翁導誉

▼ 真田丸の総括&来年の大河ドラマ
> 前回の「前夜」がちょっとがっかりな内容だったので、最終話はどうなるのかと危惧していましたが、
> 内容的には良い最終話だったと思います。
> 曲がりなりにも夏の陣最終決戦の過程が見られましたし。
> 秀頼、淀殿らの面々が大坂城落城を見て唖然とするラストも、まあありかなと。

「悲劇として、歴史から逆算して描かない」という制作ポリシーは理解しますけども、
そうであるなら、あの秀頼母子のラスト・シーンというのは、凄く中途半端な気がして、
悲劇としてガッツリ描く以上に、モヤモヤした後味が残ってしまいました・・・・

> 短銃を持った信繁が単騎で家康の陣に乗り込むのはおいおいと思いましたが、
> まあ信繁と家康の生涯を1年間描いてきたということで、これもまあありかなと思いました。

そして最後は、秀忠に救われるという茶番っぽい演出に(笑)。
でもまさか、関ヶ原時の奇襲不発により、秀忠が「戦さ下手」にならなかった伏線を、
こんなロングパスで本当に回収するとは、正直本気では考えていませんでした・・・・
(普段大河しか見ないのに、「あっ、秀忠だ」なんてキッカケで見始めた「逃げ恥」が、こんなヒットするとは・笑)
昔からの大河ファンで三谷本人としては、「オチはベタなくらいで丁度良い」って事なのでしょうが、
今の時代、さすがにこの演出はベタ過ぎ・・・というか、古過ぎでしょ!?(笑)。
佐久間象山が云々というラストのナレーションも含め、
その終わり方は決して、個人的に満足の行くモノではありませんでした。

> 1年間の総括ですが、50話のうち個人的ベスト3は以下の通りです。
> ・第1位 第11回 祝言
> ・第2位 第20回 前兆
> ・第3位 第13回 決戦
> ・次点 第25回 別離 幼い鶴松が亡くなったときのでんでん太鼓は悲しすぎました。
> こうやって振り返ってみると、三谷幸喜脚本は前半に力を入れ過ぎて後半が淡々としてしまったと感じましたね。
> 印象に残った回はどれも秀吉が亡くなるまでの前半の話でした。
> 大坂城に信繁が入ってからのラスト10話は一番脚本に力を入れないといけないところですが、
> 後藤又兵衛ら浪人5人衆とか本来はもっと活躍すべきキャラを
> 秀吉や三成、上杉景勝ほど深く掘り下げられなかったのが終盤の尻すぼみにつながったような気がします。

う〜ん、各回ごとの評価というのは気にした事が無かったので、これを機会に私の方でも、
あらすじ↓を見つつ、少し考えてみると、こんな感じの順位になりますかねえ?
http://www.nhk.or.jp/sanadamaru/story/
 ・1位 第44回「築城」
 ・2位 第35回「犬伏」
 ・3位 第22回「裁定」
 ・4位 第43回「軍議」
 ・5位 第1回「船出」
 ・次点 第12回「人質」

まあ私の好みは、世間と若干ズレてる自覚はあるので、参考にはならないと思いますが(笑)、
確かに終盤での尻すぼみ感は私も感じたものの、恐らく、ほのぼのさん程では無かった気がします。
三谷作品&CG担当がコーエーという事もあり、最初から合戦シーンには高い期待を持っておらず、
それよりも三谷の得意分野である「舞台的な会話劇」を期待したので、こうした順位になったのかも?
大坂の陣好きとしては、確かにあの描写では、凄く物足りなかったのも事実ですけど、
「まあ、三谷作品だからなぁ」と、初めから諦めの気分を持ちつつ見ていたので(苦笑)。

ただ最後に気になったのは、悲劇や活劇、大立回りの執筆が苦手なのは解るとして、
それなのに何故、新選組や真田幸村といった題材を選んだのかな?って所ですね。
人間同士の軽妙なやりとりを得意とするなら、ドラマ化にしにくい平穏な時代こそ、
却って三谷脚本の特徴を最大限に活かせると思いますし、
大河全体の題材バランスとしても、それが出来るなら最高な気がするのですが?
(盛り上がるストーリー展開にしようとすると、どうしても題材が乱世に偏るので)

P.S.
最後に、今年の大河が終わったという事は、来年の大河が始まる事とイコールであり、
大河ドラマの題材になると、新たに史料が発見されて、研究が進むメリットもある訳ですが、
放送開始の直前で、この新発見はちょっと痛いかも!?(笑)

『「おんな城主直虎」は男だった? 大河主人公に新史料』
http://www.asahi.com/articles/ASJDB62T9JDBPLZB00K.html

▼ 鹿島アントラーズvsレアル・マドリード
> クラブW杯でのアントラーズの活躍には目を見張るものがありますね。
> アントラーズは昔から応援しているチームですが、
> ジーコ時代からクラブチームの根底に流れる「勝者のメンタリティー」
> が今でもしっかりと受け継がれているのが素直にすごいことだと思います。

ほのぼのさんがサッカー話も行けるというのは、初耳でした(笑)。

> 決勝でレアル・マドリードに対してもどこまで食い下がることができるかも楽しみなのですが、
> 放送時間がちょうど真田丸最終回と重なってしまうんですよね(泣)。リアルタイムでどちらを見るか迷うところです。
> 実は日曜夜8時に生で観ていたのはこちらの試合のほうでした。

私も、クラブW杯の決勝は生で見ましたよ(笑)。
2chやTwitterで実況しながら見たいなら別ですけど、スポーツとドラマが被れば、
スポーツの方を生視聴で、ドラマを録画視聴というのが、やはり一般的だと思います。
ただ私の場合は、「坂の上の雲」の放送以降、大河は夕方6時のBSで見る習慣が付いているので、
個人的には特に、その辺の悩みは生じませんでしたけどね。

> 真田丸最終回の視聴率は、だいぶサッカーに食われることになりそうですな〜。
> 下手したら最終回が一番視聴率が低かったりして。

いやいや、クラブW杯が日本開催の場合、決勝はいつも裏被りしますけど、
だからと言って、そこまで大河の視聴率が喰われる事は無いと思いますよ?
という事で視聴率は、真田丸の最終回が14.7%、クラブW杯の決勝が26.8%でした。
年間平均が16.7%で、最終10話の平均が14.9%、最低が13.0%ですから、まあこんなモノかと。

それよりも驚いたのは、クラブW杯の方の高視聴率ぶりですね!?
確かに、Jリーグの鹿島が決勝戦に登場する一大事なので、例年だと15%前後の視聴率も、
「今年は20%くらい行くかな?」とは思いましたけど、まさかここまで高いとは。
レアル・マドリードが来日したとは言え、準決勝では空席が目立ちましたし、
鹿島もそこまで観客動員力はありませんから、この高い数字には正直かなり驚きました。
ただ一方で、日本テレビの裏番組枠って、通常でも視聴率20%超えの「イッテQ」ですし、
大河のメイン層は、サッカー・ファンより野球ファンが多いでしょうから、
決勝戦の高視聴率も、大河側が受けて影響度合いで言えば、限定的だったと思います。
ですので逆に言うと、大河にとっての脅威は、クラブW杯よりも日本シリーズだったりします(笑)。
案の定、真田丸が最低視聴率を記録したのは、日本シリーズ第2戦と裏被りした日でしたからねえ。

> これまでのアントラーズの戦いぶりから見て大差にはならないと思っていましたが、
> 予想以上にアントラーズが善戦しましたね。

う〜ん、もしも早い段階で鹿島が2失点目を喫していたら、
「5-0」くらいのゲーム展開も、普通に有り得たと思いますよ・・・・
チャンピオンシップから続く過密日程で、選手たちの疲労は極限状態だったと思いますし、
これで緊張の糸が切れ、更に精神面の糸も切れていたら、試合は簡単に壊れていたはずです。
逆に言えば、準決勝も、決勝も、鹿島は本当に「弱者側の理想的な展開」に持ち込めたと思います。
そこはやはり、伝統的に試合巧者である鹿島の特徴が、よく出ていましたし、
私が応援する 年間勝ち点1位の浦和が出場していても、これ程の結果は絶対に出せなかったかと(笑)。

まあこれで、随分と時間は掛かりましたけど、攻撃力のガンバ、守備力の浦和、組織力の鹿島と、
Jリーグを代表するクラブが、世界とどう戦えるかの指標は揃ったと思うので、
あとはリーグ全体、そして育成も含めたサッカー界全体を、どう強化して行くかでしょうね?
クラブW杯の冠スポンサーが、長年のトヨタから、中国企業のアリババに代わってしまった為、
ひょっとしたら今後は、日本での大会開催(開催国出場)の機会も失われるかも知れませんし、
アジア内での戦いに勝ち、同時にアジア・サッカーの価値を上げ、世界と勝負できるようにしないと、
日本のサッカーは、本当にジリ貧状態に陥っていくと思います・・・・
今までの感覚のまま、目先の利益だけ追って「ACLは罰ゲーム」なんて感じでは危ないんですよね!?
逆に言うと、頂点にある欧州サッカー界が、1人勝ち&ブロック化する現状にあって、
アジア・サッカー界が生き残り、成長するには、アジアカップやACLの成功しか無いはずです!!
あとは日本が、主導者となるのか? 傍観者になるのか? というだけの話で。

> レアル・マドリードの油断もあったかもしれませんが、ジャイアントキリングが
> 起きるかもしれないという雰囲気はテレビ画面からひしひしと感じましたね。
> 90分終了間際に幻の「2枚目のイエローカード」が出ていれば、
> もしかしたら延長戦が違った結果になったかもしれませんし。

ただ個人的には、終了間際に遠藤のシュートが決まらなかった事も、退場者が出なかった事も、
「それはそれでOKかな」という気持ちが、見ていて有ったのも事実なんですよね(笑)。
確かに鹿島が「歴史的な大勝利」を飾れば、それはそれで嬉しかったですけど、
「本気のレアルと、更に30分戦える」というのは、それ以上に価値があるように思えたので・・・・
特に昌子と植田の両CBには、今後の日本代表の守備陣を引っ張って貰わなければならない存在ですし、
であるのに、最近はいまいち伸び悩んでる印象でしたから、この30分は本当に貴重に思えました。
まあそれは、遠藤保仁の後継者として期待されてた柴崎に関しても、同じ事が言えますけどね。

> ただ、欲を言えばやはりACLを勝ち上がってアジア代表として今回のクラブW杯の活躍を見せてほしかったですね。
> 開催国枠となると、もし仮にレアルを破って優勝したとしても、どうしても色眼鏡で見られてしまいますし。

そこは本当、そうなんですよね!!
浦和としても、前回はアジア王者としての大会出場でしたから、特に、
出たい気持ちはある反面、開催国枠での出場には違和感が強かったですからねえ。
その一方で、いろいろと巡り合わせが悪く、何度も国内王者となりながら、
クラブW杯の出場できていなかった鹿島には、それを体験して欲しい思いはありました。
J2の昇格プレーオフ制度にしてもそうですけど、デメリットな面は確かにあっても、
長い目で見た場合、多くのクラブが経験を積む事は、リーグ全体のレベルアップに必ず繋がるでしょうし
与えられた特権に心苦しい面はあっても、折角あるなら十分に活かすべきでしょうからねえ(笑)。

> 10年くらい前はJリーグチームもACLで好成績を残していましたが、
> 最近はなかなかACL決勝トーナメントを勝ち抜けないので、アントラーズには
> ACLでも活躍してもらって今回のクラブW杯がフロックではないところを証明してもらいたいところです。

おっしゃっていた「勝者のメンタリティー」という言葉にも、少し繋がるんですけど、
確かに鹿島は、その伝統の力によって、一発勝負や短期決戦では無類の強さを発揮しますけど、
ACLも含め、リーグ戦のように長期の戦いとなると、やはり選手層が薄いと厳しいですよね・・・・
そしてそれは、どうしてもクラブの財力と比例してしまうので、鹿島にとっては難しい問題です。
クラブW杯の賞金という大きな臨時収入はありますが、クラブ運営には長い目が必要ですしねえ。
まあこの辺の話は、コチラ↓を読むと解りやすいかも?(5年前の連載シリーズですが、かなりの傑作です!)

「やる夫で学ぶJリーグの旅 鹿島編」
http://oyoguyaruo.blog72.fc2.com/blog-entry-3179.html
「やる夫で学ぶJリーグの旅 まとめリンク」
http://oyoguyaruo.blog72.fc2.com/blog-entry-3386.html

▼ 新語・流行語大賞
> JリーグCSシリーズからのアントラーズの快進撃は、ほんと「神ってる」としか言いようがないです。
> (ふだんは全く使わない流行語大賞を無理やり使ってみましたが、
> ほんと最近の流行語大賞は皆が日頃使わない言葉が使われますね。個人的には「文春砲」か「ポケモンGO」で良かったかと)

♪ I have a 恵    I have a 石塚   アーン ホンジャマカ〜
   I have a 三村  I have a 大竹   アーン バカルディ〜
   ホンジャマカ〜 バカルディ〜   アッ 「大石恵三」 半年で打ち切り

ピコ太郎・・・というか、古坂大魔王・・・というか、底抜けAIR-LINE くらいのお笑い知識が、
相手に無いとウケないネタですけど、ここ最近の私の持ちネタです(笑)。

でもまあ、「新語・流行語大賞」自体に関しては、年末の風物詩とは言え、
「現代用語の基礎知識」という一雑誌の企画であり、一出版社の受賞式イベントですからねえ。
「今年の漢字」みたいに、一般公募の結果そのままのランキングではないものの、
候補の選出は一般公募によるモノで、そこから選考委員がトップ10を決める形なので、
委員の好みとか、出版社側の都合とか、いろいろ影響するのでしょうが、そこまで逸脱はしない気も?
(事情諸々を考慮すると、基本はスポーツ・芸能で、ちょこっと政治というバランスになろうかと)
ここ最近は、ヒット曲すら生まれない世の中になっちゃってますし、
誰もが納得する流行語というのも、実は、なかなか無いのが実情じゃないでしょうか?
それにそもそも、世間的には「流行語」の方に主眼が置かれてますけども、
企画の意図としては、「現代用語」や「新語」を選んでる側面も強いですからねえ(笑)。
ですので、流行ったギャグよりも、世相を表す言葉が選ばれるなんて事が珍しくないと。

▼ 「戦時中、台湾の高校野球」
> > あと紹介ついでに、「五色の虹」の時に紹介し忘れたリンクも貼っておきます。
> > 「戦時中、台湾の高校野球」
> >   Part1 http://www.nicovideo.jp/watch/sm10415744
> >   Part2 http://www.nicovideo.jp/watch/sm10415789
> >   Part3 http://www.nicovideo.jp/watch/sm10415821

> 興味深そうな動画ですね!(ニコニコ動画を閲覧可能です)
> 1時間半というのに躊躇してしまいますが、年末年始に時間ができたときにでも是非とも見てみたいと思います。

まあ時間がありましたら、テレビで正月映画を見る感じででも(笑)。
元がラジオですので、BGM替わりに「ながら聞き」も出来ますしね。
画像の方は、ちょこちょこっと私が加えただけのモノなので、
クライマックス以外は別に、無くてもそこまで影響は無いですから・・・・

▼ ワールド碁チャンピオンシップ
> > ただ残念なのは、出場する囲碁AIがアルファ碁ではなく、DeepZenGoだって事ですね。
> > 先日の趙治勲戦から半年弱で、Zenの実力がどれだけアップするか興味はありますし、
> > 強くなったらなったで対局自体は面白くなりそうですけど、やはり見たいのはアルファ碁ですよね!?
> > 更に贅沢を言うなら、アルファ碁とDeepZenGoも直接対戦する5者総当たり戦を見てみたかった(泣)。
> > それにしても、最初はアルファ碁に出場を打診したものの、スケジュールの都合で不参加って、
> > 一体どんな都合なんですかねえ??? 噂される年明けの再戦準備に専念って事?

> ほんど、ワールド碁チャンピオンシップに出るのがアルファ碁だと最高だったのですが。
> そこは何か企業間のしがらみとかあるんですかねえ。
> 欲をいえばきりがないですが、アルファ碁とDeepZenGoの対戦も見てみたいところです。

まあGoogle側からすると、アルファ碁も結局は「AI研究の宣伝」目的でしか無い為、
それを十分に達成できた今となっては、これからの事など大して関心は無いのかも知れませんが、
囲碁側からしますと、公開されてるアルファ碁の棋譜って10局ほどしか無いらしく、
いまいち掴めてない部分があるので、とにかく実戦を少しでも多く見てみたいのが本音です。
現状では正体不明で、予測され得る棋力の上限と下限が、あまりに差があり過ぎるように思えるので。

あと、個人的に賞金額とかは あまり関心が無いので、今まで知らなかったのですが、
このワールド碁チャンピオンシップの賞金は、わずか3日間の大会ながら、
優勝で3000万円、準優勝で1000万円、3位・4位で500万円と、かなりの破格。
中国や韓国の代表棋士の面子がどうなるか、少し不安ではありましたが、
この金額であれば、両国のトップ棋士が参戦してくれる可能性も十分ありそうかも!?(笑)

▼ 電王戦は「佐藤名人×ponanza」に決定
> 以前のコメントで、「佐藤名人が片ヤオをするんじゃないか」とゲスなことを書いてしまっていましたが、
> 深く深く反省します。全くお恥ずかしい限りです。
> 千田五段に対する佐藤名人の勝ちっぷりは見事なものでした。2番勝負では格の違いを見せつけましたね。
> さて、将棋界でもいよいよ名人vs将棋ソフトの頂上決戦ということで、
> これ以上ない楽しみな勝負となりました。
> 個人的な予想ではあくまで「ponanza2連勝」ですが、千田五段が佐藤名人に協力して人間の叡智を見せたときに
> どこまでコンピュータに肉薄できるか興味深いところがあります。

いや〜、遂に実現する訳です!!
将棋界最高峰の名人と、コンピューターとの対局が!!
2007年3月の「渡辺竜王×ボナンザ」の一戦から、丸10年の時を経て、
再び登場したタイトル・ホルダーが「名人」だというのも、予選の結果とは言え、凄い話ですよね。
世間一般のイメージだと、トップは羽生さんって事になりますけど、
将棋界としては、やはり時の名人こそがトップの存在ですので、
歴史に1つの決着を付けるという意味では、見たい反面、正直見たくない気持ちも(苦笑)。

しかし、このまま有耶無耶に「コンピューター圧勝」の既成事実だけが作られるよりは、
どんな結果に終わるにせよ、1度は白黒付けた方がスッキリするので、やはり良かったと思います。
あと心配なのは、電王戦と名人戦の日程の問題ですよねえ・・・・
今まで同様に同時進行で進んでしまうと、名人側の負担が大き過ぎる気がしますし、
それで、どちらとも不完全燃焼な結果で終わってしまうのが、一番怖い展開ですからね。

> > 「将棋ソフトが人間の棋力の向上に役立つかという命題について、
> >  千田五段が5年以内にタイトルを奪取できればyes、
> >  そうでなければnoということができるのではないでしょうか。」
> > と、ほのぼのさんが一番最初に書かれた命題は、
> > タイトル獲得を前にして、早くも結論に達したという事なのでしょうか?(笑)

> ただ、千田五段はソフトで学習しなくても元々かなりの棋力があって、
> 棋士1年目に王位戦挑戦者決定戦まで進むくらいですから、
> ソフトの学習がなくてもタイトル挑戦者になるくらいの力は元からあったと思うんですよね。
> ここはやはり、挑戦者になって棋王戦5番勝負で渡辺二冠を倒してこそ、
> 「千田五段の棋力を向上させたのは将棋ソフトの功績が大きい」となるんじゃないですかねえ(あくまで個人的な見解です)。

という事で、千田五段が見事無事に棋王タイトルの挑戦権を獲得しましたね。
決勝で敗れた叡王戦は残念でしたけども、棋王戦5番勝負の結果はどうなるでしょうか?
豊島七段や中村六段のように、若くしてタイトル戦に登場しても、
それを獲得できずに無冠のままだと、どうしても「伸び悩んでる」印象になってしまいますし、
1度チャンスを掴んだ時、それを一気にモノに出来るか否かは、
勝負師としての今後の命運を、本当に大きく左右するような気がします。

> そして、その流れが三浦九段に悲劇につながる、と
ある程度は予想してましたけど、このまま何も事態が動くこと無しに、
年明けと同時に処分も明けて、三浦九段は復帰する事になりそうですね・・・・
まあ、処分に対する反論があった事で、以前よりは復帰しやすい雰囲気になってそうですが、
それでも、この間の不戦敗や出場抹消は覆りませんから、今後も影響は尾を引きそうなんですよね。
特にA級順位戦は、このままだと降格の最有力候補でしょうし、頑張っては貰いたいものの、
三浦九段の年齢や精神状態を考えた場合、ここで一旦落ちてしまうと、再び上がれるかは・・・・
そして更に、成績が残せなければ「やはりソフト不正が出来ないから?」と疑われかねない訳で、
そうした事を考えれば、処分が終わり復帰しても、それで一件落着とは決してならないはずなんです!!
とは言え、これで一件落着としてしまう可能性が、やはり一番高そうですけど。
(全ての発端である竜王戦の結果は、第7局までもつれましたけど、渡辺竜王の防衛で終わりましたね)

▼ 将棋と美意識
> > って、これ自体は実は、将棋というゲームの完成度の高さを表してもいるんですよね。
> > ハンデなしに互角に戦えるゲームって、ほとんど存在しませんから・・・・
> > 囲碁は、私がルールを覚えた後にも、コミが5目半から6目半に変更されましたし、
> > 将棋と同じチャトランガ系のチェスなど、「先手勝ち3割:後手勝ち2割:引き分け5割」って感じで、
> > 近年のトップ・クラスだと、「先手勝ち2割:後手勝ち1割:引き分け7割」ですからねえ。
> > (チェスは単純な勝敗だけでなく、引き分けの駆け引き要素があるのも、ゲームの魅力ではありますが)
> > それを考えると、先手の勝率がだいたい52%に集約される将棋は、本当に凄いと思います。

> ほんと、将棋が先手後手でほぼ勝率が同じというのは奇跡的なことですよね。
> しかも、「矢倉囲い」とか、将棋の戦型は勝つためにしろ日本人の美意識を刺激するところがあります。
> 普通は勝利を最優先にすると美しくない駒の動きになりますが、
> 将棋は最も駒が美しく動くのが勝利に近づくという傾向があると思います。
> ただ、そうでもない場合も当然あって、将棋ソフトとかはそのあたりの駒の動きの美しさを無視して機械的に勝利に
> 近づく駒の動きをするので、最初にソフトが人間と肩を並べたあたりは人間側が戸惑っていたかと思います。
> 最近は逆に将棋の棋士の側がソフトの思考に歩み寄って、
> 人間同士の戦いでもソフトの手に近いようになってきているんじゃないですかね。

う〜ん、この「美しさ」の正体って何なんですかねえ?
美しさというモノを考えると、大雑把に「機能美」と「様式美」に分けられると思うんです。
言い換えれば、前者がサイエンス的な美しさであり、後者がアート的な美しさですね。

まず、機能美というのは、複雑な事象をシンプルに表す 数学や物理学の数式もそうでしょうし、
流体力学に基づいた 飛行機や自動車の流線型に見出されるのも、それだと思います。
要するに、この機能美の場合は、「美しい」と感じるのは個々人の感情でも、
そう感じさせる美しさの根源というのは、世界に客観的に存在しているモノな訳ですね。
続いて、様式美というのは、洗練された動作や形式に美しさを見出すモノなので、
こちらも機能美と似た感じに思われがちですけど、その美しさの根源は、個人の主観的にあります。
要するに、この「洗練された」というのは、自然法則的ではなく、実に個人的感情に基づくものであると。
そして「感情」というモノの正体も、一般的に「説明のつかないモノ」と考えられがちですが、
結局は、「過去の膨大な記憶」と「身体的な反応」の2つから構成されているモノでしかありません。
(料理で言えば、おふくろの味だから好きだとか、アレルギー反応が出るから苦手だとかですか?)
・・・と、このまま話を続けると、話題が凄く脱線して行きそうなので、ここらで切り上げますと(笑)、
まあ簡単に言ってしまえば、美しさには「便利さ(機能美)」と「心地よさ(様式美)」がある訳ですね。

で、将棋の美しさと言った場合、絵画や音楽などと似た感情で「様式美」として見られる事が多い気がします。
例えば、定跡などを美しいと感じるのは、その形に慣れ親しんで育ってるからですよね。
ただこれは、ある文化圏では名曲でも、異なる文化圏では雑音にしか聞こえなかったり、
素晴らしいと評価される現代アートも、昔の人が見たら落書きにしか思えなかったりするのと同じです。
言い換えるなら、様式美の根底にあるのは「固定観念の共有」なのかも知れません。
その一方で将棋の場合、絵画や音楽などと違って、数学的な正解が存在するモノでもあり、
そして、その正解に少しでも近付こうという所には、間違いなく「機能美」があると思います。
しかし機能美というのは、それを堪能する為には「より深い理解」を必要とします。
ですので、棋力の高いトップ棋士などは、その機能美の方を感じる事が出来ても、
棋力の劣る将棋ファンとかになると、同じ局面を美しいと感じようとすれば、
どうしても、様式美の方向で感じる割合が強くなるはずなんです。
仮に新手が現れたとして、その有益さを理解できる棋力があれば、その手に美しさを感じられますけど、
それが理解できない棋力だと、見慣れない形なので美しさを感じられず、その手が多用されて初めて、
トップ棋士が評価したという受動的な機能美と、見慣れた事での様式美を感じられると・・・・

なので、将棋ソフトの指す駒の動きというのも、
その合理性を感じ取れる棋力があれば、その時点で、その人は美しさを感じるでしょうし、
数十年くらい経って、これが見慣れてしまえば、将棋ファンも「美しい」と感じるようになるかも知れません。
様式美による美しさであれば、時代に伴う環境の変化で、同じく移り変わって行くモノでしょうから。
もしも江戸時代の将棋指しが現代の将棋を見て、「美しい」と感じるかとなると、正直疑問ですし(笑)。
それにAIの評価関数というのも、意外と「美しさ」を基準に作られてる面がありますからねえ・・・・
将棋AIのボナンザは、3つの駒が作る三角形の形の良し悪しを評価基準にして、急激に強くなりましたし、
囲碁AIのアルファ碁は、Googleの画像検索技術を応用し、白と黒で作る模様の良し悪しを判断しました。
コンピューター処理ですから、作業自体は恐ろしく科学的ですけど、その根幹部分はアート的なんですよね。
言うなれば、将棋ソフトの手というのは「現代アート」みたいなモノで、
それを印象派(現代将棋)の人たちが「美しくない」と言い、
しかし、写実派(古典将棋)の人からすれば「印象派だって解らん」となる構図に近いのかも?(笑)

P.S.
真田丸の話から、BSが見られる環境にあるのか解らないのですが、
一応宣伝までに、27日(火)夜10時から、BSフジで「四神将棋」なんて番組をやるそうです。
http://www.bsfuji.tv/shijinnsyougi/pub/index.html
まあ、要するに「4人将棋」を放送するって事ですね。
古くは征服王、近年だと人狼やヌメロンなど、卓上ゲームを番組化するフジテレビだけに、
面白ければ続編もあるのでしょうけど・・・恐らくは単発で終わるでしょうね(笑)。

P.S.その2
とりあえず今年は、隣に住む小学生兄弟の子守りをした際に、
将棋のルールを教えるという、地味な布教活動を行ってみました(笑)。

INCM/CMT
Cyclamen v3.72